(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137820
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】半導体パッケージ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20240927BHJP
H10B 80/00 20230101ALI20240927BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L25/08 H
H10B80/00
H01L23/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024041716
(22)【出願日】2024-03-15
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039025
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0054200
(32)【優先日】2023-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁 同 チョル
(72)【発明者】
【氏名】呉 寅 源
(57)【要約】
【課題】半導体パッケージ内の半導体チップ間に信号伝達パスを最小化し放熱特性を極大化した半導体パッケージ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による半導体パッケージは、第1再配線基板と、第1再配線基板上に配置される第1半導体チップと、第1半導体チップ上に配置される第2再配線基板と、第1半導体チップの一側面の第1再配線基板上に配置され、第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、第1半導体チップの上部に配置される第2半導体チップと、第2半導体チップ上に配置される放熱構造体と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1再配線基板と、
前記第1再配線基板上に配置される第1半導体チップと、
前記第1半導体チップ上に配置される第2再配線基板と、
前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、
前記第1半導体チップの上部に配置される第2半導体チップと、
前記第2半導体チップ上に配置される放熱構造体と、を有することを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第2再配線基板は、前記第1半導体チップの上面全体を覆い、
前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第2半導体チップの一側面の前記第2再配線基板上に配置されるメモリ素子をさらに有し、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第1再配線基板を経由せずにメモリ信号を交換することを特徴とする請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第1半導体チップは、バンプを介してフリップチップ構造によって前記第1パッケージ基板上に実装され、
前記第1半導体チップは、基板、前記基板の下部に配置される素子層、前記基板の上部に配置される背面配線層、及び前記基板を貫通して前記背面配線層と前記素子層とを接続する貫通電極を含み、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板、前記背面配線層、第1貫通電極、前記素子層、前記第1貫通電極、前記背面配線層、及び前記第2再配線基板を経由して前記メモリ信号を交換することを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第2再配線基板は、前記第1半導体チップの上面の一部を覆い、
前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板の一側面に隣接して前記第1半導体チップ上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第2再配線基板上に配置されるメモリ素子をさらに有し、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第1再配線基板を経由せずにメモリ信号を交換することを特徴とする請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1半導体チップは、バンプを介してフリップチップ構造によって前記第1パッケージ基板上に実装され、
前記第1半導体チップは、基板、前記基板の下部に配置される素子層、前記基板の上部に配置される背面配線層、及び前記基板を貫通して前記背面配線層と前記素子層とを接続する貫通電極を含み、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板、前記背面配線層、第1貫通電極、前記素子層、前記第1貫通電極、及び前記背面配線層を経由して前記メモリ信号を交換することを特徴とする請求項6に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
第1再配線基板と、
前記第1再配線基板上に配置される積層チップ構造と、
前記積層チップ構造上に配置される第2再配線基板と、
前記積層チップ構造の一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、
前記第2再配線基板上の前記積層チップ構造に対応する部分に配置される放熱構造体と、を有し、
前記積層チップ構造は、第1半導体チップ、前記第1半導体チップ上に配置される第2半導体チップ、及び前記第2半導体チップの一側面の前記第1半導体チップ上に配置されるインターポーザ(interposer)チップを備えることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項9】
前記放熱構造体の一側面の前記第2再配線基板上に配置されるメモリ素子をさらに有し、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第1再配線基板を経由せずにメモリ信号を交換することを特徴とする請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1半導体チップは、バンプを介してフリップチップ構造によって前記第1パッケージ基板上に実装され、
前記第1半導体チップは、基板、前記基板の下部に配置される素子層、前記基板の上部に配置される背面配線層、及び前記基板を貫通して前記背面配線層と前記素子層とを接続する第1貫通電極を含み、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板、前記インターポーザチップ、前記背面配線層、第1貫通電極、前記素子層、前記第1貫通電極、及び前記背面配線層を経由して前記メモリ信号を交換することを特徴とする請求項9に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第1再配線基板と前記第2再配線基板との間に配置される密封材をさらに有し、
前記基板間貫通電極は、前記密封材を貫通し、
前記第2半導体チップと前記第2再配線基板との間、及び前記インターポーザチップと前記第2再配線基板との間には、密封材が配置されていないことを特徴とする請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
第1再配線基板と、
前記第1再配線基板上に配置される第1半導体チップと、
前記第1半導体チップ上に配置される第2再配線基板と、
前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、
前記第1半導体チップの上部に配置される第2半導体チップと、
前記第2再配線基板上に配置されるメモリ素子と、を有し、
前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第1再配線基板を経由せずにメモリ信号を交換することを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第2再配線基板は、前記第1半導体チップの上面全体を覆い、
前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板上に配置されることを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記第2再配線基板は、前記第1半導体チップの上面の一部を覆い、
前記第2半導体チップは、前記第2再配線基板の一側面に隣接して前記第1半導体チップ上に配置されることを特徴とする請求項13に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップ上に配置され、
前記第2半導体チップの一側面の前記第1半導体チップ上に配置されるインターポーザチップをさらに有し、
前記第2再配線基板は、前記第2半導体チップと前記インターポーザチップとを覆うことを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記第2半導体チップ上に配置されるか、又は前記第2再配線基板上の前記第2半導体チップに対応する部分に配置される放熱構造体をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
第1再配線基板を準備する段階と、
前記第1再配線基板上に第1半導体チップを実装する段階と、
前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に基板間貫通電極を形成する段階と、
前記基板間貫通電極と第1半導体チップとを密封材で密封する段階と、
前記第1半導体チップ、前記基板間貫通電極、及び密封材上に第2再配線基板を形成する段階と、
前記第1半導体チップ、又は第2再配線基板上に第2半導体チップを実装する段階と、を有することを特徴とする半導体パッケージ製造方法。
【請求項18】
前記第2再配線基板を形成する段階において、
前記第2再配線基板は、前記第1半導体チップの上面全体を覆うように形成し、
前記第2半導体チップを実装する段階において、
前記第2半導体チップを、前記第2再配線基板上の前記第1半導体チップに対応する部分に実装し、
前記第2半導体チップを実装する段階後に、
前記第2半導体チップ上に放熱構造体を積層する段階と、
前記第2半導体チップの一側面の前記第2再配線基板上にメモリ素子を実装する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の半導体パッケージ製造方法。
【請求項19】
前記密封材で密封する段階において、
前記基板間貫通電極の上面と前記第1半導体チップの上面が前記密封材から露出させ、
前記第2再配線基板を形成する段階前に、
前記第1半導体チップ上の前記第2半導体チップに対応する部分にフィルムを付着する段階をさらに有し、
前記第2再配線基板を形成する段階において、
前記第2再配線基板を、前記フィルムを除いた前記第1半導体チップの上面の一部を覆うように形成し、
前記第2半導体チップを実装する段階において、
前記フィルムを除去し、第2半導体チップを前記第1半導体チップ上に実装し、
前記第2半導体チップを実装する段階後に、
前記第2半導体チップ上に放熱構造体を積層する段階と、
前記第2再配線基板上にメモリ素子を実装する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の半導体パッケージ製造方法。
【請求項20】
第1再配線基板を準備する段階と、
前記第1再配線基板上に積層チップ構造を実装する段階と、
前記積層チップ構造の一側面の前記第1再配線基板上に基板間貫通電極を形成する段階と、
前記基板間貫通電極と積層チップ構造を密封材で密封する段階と、
前記積層チップ構造、前記基板間貫通電極、及び密封材上に第2再配線基板を形成する段階と、
前記第2再配線基板上にメモリ素子と放熱構造体とを積層する段階と、を有し、
前記積層チップ構造を実装する段階は、
前記第1半導体チップ上に第2半導体チップを実装する段階と、
前記第2半導体チップの一側面の前記第1半導体チップ上にインターポーザチップを実装する段階と、
前記第1半導体チップを前記第1再配線基板上に実装する段階と、を含むことを特徴とする半導体パッケージ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに関し、特に、半導体チップの上部と下部に再配線基板を含む半導体パッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業の飛躍的な発展及びユーザの要求によって電子機器は、さらに小型化及び軽量化されている。
電子機器の小型化及び軽量化によって、それに使用される半導体パッケージも小型化及び軽量化され、かつ半導体パッケージは、高性能及び大容量と共に高い信頼性が要求されている。
【0003】
そのような半導体パッケージが高性能及び高容量化されることにより、半導体パッケージの消費電力が増加している。
これにより、半導体パッケージのサイズ/性能に対応した半導体パッケージの放熱特性の重要度が高まりつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の半導体パッケージにおける課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、半導体パッケージ内の半導体チップ間に信号伝達パスを最小化し、放熱特性を極大化した半導体パッケージ、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージは、第1再配線基板と、前記第1再配線基板上に配置される第1半導体チップと、前記第1半導体チップ上に配置される第2再配線基板と、前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、前記第1半導体チップの上部に配置される第2半導体チップと、前記第2半導体チップ上に配置される放熱構造体と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージは、第1再配線基板と、前記第1再配線基板上に配置される積層チップ構造と、前記積層チップ構造上に配置される第2再配線基板と、前記積層チップ構造の一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、前記第2再配線基板上の前記積層チップ構造に対応する部分に配置される放熱構造体と、を有し、前記積層チップ構造は、第1半導体チップ、前記第1半導体チップ上に配置される第2半導体チップ、及び前記第2半導体チップの一側面の前記第1半導体チップ上に配置されるインターポーザ(interposer)チップを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージは、第1再配線基板と、前記第1再配線基板上に配置される第1半導体チップと、前記第1半導体チップ上に配置される第2再配線基板と、前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に配置され、前記第1再配線基板と第2再配線基板とを接続する基板間貫通電極と、前記第1半導体チップの上部に配置される第2半導体チップと、前記第2再配線基板上に配置されるメモリ素子と、を有し、前記メモリ素子と前記第2半導体チップは、前記第1再配線基板を経由せずにメモリ信号を交換することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージ製造方法は、第1再配線基板を準備する段階と、前記第1再配線基板上に第1半導体チップを実装する段階と、前記第1半導体チップの一側面の前記第1再配線基板上に基板間貫通電極を形成する段階と、前記基板間貫通電極と第1半導体チップとを密封材で密封する段階と、前記第1半導体チップ、前記基板間貫通電極、及び密封材上に第2再配線基板を形成する段階と、前記第1半導体チップ、又は第2再配線基板上に第2半導体チップを実装する段階と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージ製造方法は、第1再配線基板を準備する段階と、前記第1再配線基板上に積層チップ構造を実装する段階と、前記積層チップ構造の一側面の前記第1再配線基板上に基板間貫通電極を形成する段階と、前記基板間貫通電極と積層チップ構造を密封材で密封する段階と、前記積層チップ構造、前記基板間貫通電極、及び密封材上に第2再配線基板を形成する段階と、前記第2再配線基板上にメモリ素子と放熱構造体とを積層する段階と、を有し、前記積層チップ構造を実装する段階は、前記第1半導体チップ上に第2半導体チップを実装する段階と、前記第2半導体チップの一側面の前記第1半導体チップ上にインターポーザチップを実装する段階と、前記第1半導体チップを前記第1再配線基板上に実装する段階と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る半導体パッケージ及びその製造方法によれば、第1再配線基板と第2再配線基板との間に下部チップである第1半導体チップのみが配置される。
それにより、第1再配線基板と第2再配線基板との距離が減少し、基板間貫通電極のサイズ及びピッチが減少し、結果として、全体半導体パッケージの厚さ及びサイズを減少させることができる。
また、上部チップである第2半導体チップ上に放熱構造体が直ちに積層され、第1半導体チップの上面が第2再配線基板の下面に直接接する。
したがって、第1半導体チップ、及び第2半導体チップから発生した熱が第2再配線基板及び放熱構造体を通じて効果的に放出することができる。
さらに、メモリ素子と第2半導体チップとの間のメモリ信号の交換のための信号伝達経路が最小化される。
例えば、メモリ素子と第2半導体チップとの間のメモリ信号は、基板間貫通電極及び第1再配線基板を経由せずに、第2再配線基板と第1半導体チップとを通じて伝達される。
結果として、本発明に係る半導体パッケージは、システムレベルでの動作性能(performance)が大きく向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図2】
図1の半導体パッケージにおいて、第1半導体チップをさらに詳細に示す断面図である。
【
図3A】比較例の半導体パッケージと本発明の実施形態による半導体パッケージにおけるメモリ信号の伝達経路を説明するための断面図である。
【
図3B】比較例の半導体パッケージと本発明の実施形態による半導体パッケージにおけるメモリ信号の伝達経路を説明するための断面図である。
【
図4A】
図1の半導体パッケージにおいて、メモリ素子の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【
図4B】
図1の半導体パッケージにおいて、メモリ素子の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【
図4C】
図1の半導体パッケージにおいて、メモリ素子の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図7】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図8A】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図8B】
図8Aの半導体パッケージにおいて、インターポーザチップをさらに詳細に示す断面図である。
【
図9】本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図10A】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10B】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10C】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10D】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10E】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10F】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図10G】本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図11A】本発明の他の実施形態による
図5の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図11B】本発明の他の実施形態による
図5の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図11C】本発明の他の実施形態による
図5の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図11D】本発明の他の実施形態による
図5の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図12A】本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図12B】本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図12C】本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図12D】本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図12E】本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図13A】本発明の他の実施形態による
図7の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図13B】本発明の他の実施形態による
図7の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図13C】本発明の他の実施形態による
図7の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図14A】本発明の他の実施形態による
図8Aの半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図14B】本発明の他の実施形態による
図8Aの半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図14C】本発明の他の実施形態による
図8Aの半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図14D】本発明の他の実施形態による
図8Aの半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図14E】本発明の他の実施形態による
図8Aの半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図15A】本発明の他の実施形態による
図9の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図15B】本発明の他の実施形態による
図9の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【
図15C】本発明の他の実施形態による
図9の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る半導体パッケージ及びその製造方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図面上の同じ構成要素に対しては、同じ参照符号を使用し、それらに係わる重複説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図であり、
図2は、
図1の半導体パッケージにおいて、第1半導体チップをさらに詳細に示す断面図である。
図1及び
図2を参照すると、本発明の実施形態による半導体パッケージ1000は、下部パッケージ100、放熱構造体200、メモリ素子300、外部接続端子400、及び受動素子500を含む。
【0015】
下部パッケージ100は、第1再配線基板110、第1半導体チップ120、第2再配線基板130、基板間貫通電極140、密封材150、及び第2半導体チップ160を含む。
第1再配線基板110は、第1半導体チップ120の下部に配置され、第1半導体チップ120のチップパッドを第1半導体チップ120の外部領域に再配線する役割を行う。
具体的には、第1再配線基板110は、第1ボディー絶縁層112、及び第1再配線ライン114を含む。
第1再配線ライン114は、多重層に形成されて、ビア(via)によって互いに接続される。
【0016】
第1ボディー絶縁層112は、絶縁性物質、例えば、PID(Photo Imageable Dielectric)樹脂からなり、無機フィラーをさらに含む。
しかし、第1ボディー絶縁層112の材質が前述した材質に限定されるものではない。
第1ボディー絶縁層112は、第1再配線ライン114の多重層構造によって多重層構造を有し得る。
但し、
図1において、便宜上、第1ボディー絶縁層112は、単一層構造と図示している。
一方、第1ボディー絶縁層112が多重層構造を有する場合、第1ボディー絶縁層112は、同じ物質からなるか、又は互いに異なる物質からなる。
第1ボディー絶縁層112の下面上には、外部接続端子400が配置される。
【0017】
外部接続端子400は、第1ボディー絶縁層112の下面上に形成された外部接続パッド上に配置される。
外部接続端子400は、第1再配線基板110の第1再配線ライン114とバンプ125とを介して第1半導体チップ120に電気的に接続される。
外部接続端子400は、第1半導体チップ120の下面に対応する第1再配線基板110の第1下面部分と、第1下面部分でx方向に外部に拡張された第1再配線基板110の第2下面部分に配置される。
このように外部接続端子400が第1半導体チップ120の下面よりさらに広い領域に配置されたパッケージ構造をファンアウト(Fan-Out:FO)パッケージ構造と称する。
一方、外部接続端子400が第1半導体チップ120の下面に対応する部分にのみ配置されたパッケージ構造をファンイン(Fan-In:FI)パッケージ構造と称する。
【0018】
第1半導体チップ120は、第1再配線基板110上にバンプ125を通じて実装される。
バンプ125は、例えば、ピラー(pillar)とソルダを含む。
しかし、実施形態によって、バンプ125は、ソルダのみを含み得る。
第1半導体チップ120は、第1再配線基板110上でx方向にいずれか一方に偏って配置される。
例えば、
図1に示したように、第1半導体チップ120は、第1再配線基板110上でx方向に右側に偏って配置される。
また、第1半導体チップ120がx方向に右側に偏って配置されることにより、その上の第2半導体チップ160と放熱構造体200も右側に偏って配置される。
このような配置構造は、第1半導体チップ120と第2半導体チップ160で発生する熱を効果的に放出するためでもある。
【0019】
第1半導体チップ120は、アナログチップでもある。
例えば、第1半導体チップ120は、第2半導体チップ160の通信を支援するモデム(modem)チップでもある。
しかし、第1半導体チップ120の種類がモデムチップに限定されるものではない。
例えば、第1半導体チップ120は、第2半導体チップ160の動作を支援する多様な種類の集積素子を含み得る。
第1半導体チップ120は、メモリ素子300とメモリ信号を交換するための多チャネルI/Oインターフェースを含む。
【0020】
図2に示したように、第1半導体チップ120は、基板121、素子層123、背面配線層127、及び貫通電極129を含む。
基板121は、第1半導体チップ120のボディーを構成し、シリコン基板を基盤とする。
素子層123は、基板121の下部に配置される。
素子層123は、厳密に言って、トランジスタのような能動素子が配置される集積回路層と、集積回路層に接続された多重配線層を含み得る。
一般的に、多重配線層が素子層123の大部分を占め、集積回路層は、素子層123の一部のみを占める。
例えば、
図2において、図に示した素子層123のほとんどは、多重配線層において、素子層123の中央部分の上部一部に集積回路層が配置される。
一方、多重配線層は、用語からも分かるように、多重層の配線を含み、互いに異なる層の配線は、ビアを通じて互いに接続される。
素子層123の下面上には、配線で接続されたチップパッドが配置され、バンプ125は、チップパッド上に配置される。
【0021】
背面配線層127は、基板121の上部に配置される。
背面配線層127内には、配線が配置され、配線は、単一層又は多重層として配置される。
多重層の配線である場合、他層の配線は、ビアを通じて互いに接続される。
背面配線層127の上面上には、配線に接続された上部パッドが配置される。
背面配線層127の上部パッドには、第2再配線基板130の再配線ラインが接続される。
【0022】
貫通電極129は、基板121を貫通して背面配線層127の配線と、素子層123の配線を互いに接続する。
貫通電極129は、基板121を構成するシリコンを貫通する構造を有するので、TSV(Through Silicon Via)と言及される。
参考までに、貫通電極129は、素子層123の集積回路層が形成される前に形成されたビアファースト構造、集積回路層の形成後、素子層123の多重配線層の形成前に形成されたビアミドル構造、及び多重配線層の形成後に形成されたビアラスト構造に区別される。
図1において、貫通電極129は、例えば、ビアミドル構造に該当する。
しかし、それに限定されず、本実施形態の半導体パッケージ1000において、貫通電極129は、ビアファースト又はビアラスト構造によって形成され得る。
【0023】
第1半導体チップ120において、下面がアクティブ面である前面(front surface)であり、上面が非アクティブ面である背面(back surface)でもある。
すなわち、素子層123の下面が第1半導体チップ120の前面に該当し、背面配線層127の上面が第1半導体チップ120の背面に該当する。
アクティブ面である前面上に、チップパッドが形成され、第1半導体チップ120は、チップパッド上に配置されたバンプ125を通じて第1再配線基板110上にフリップチップ構造によって実装される。
【0024】
第2再配線基板130は、第1半導体チップ120、基板間貫通電極140、及び密封材150上に配置される。
第2再配線基板130は、第1再配線基板110と類似した構造を有するが、厚さにおいて異なっている。
例えば、第2再配線基板130は、ボディー絶縁層と再配線ラインを含むが、再配線ラインの層数が第1再配線基板110の第1再配線ライン114の層数よりも少ない。
しかし、実施形態によって、第2再配線基板130の再配線ラインの層数が第1再配線基板110の第1再配線ライン114の層数と実質的に同一でもあり得る。
一方、第2再配線基板130の再配線ラインは、基板間貫通電極140、及び第1再配線基板110の第1再配線ライン114を通じて外部接続端子400に電気的に接続される。
【0025】
基板間貫通電極140は、第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に配置される。
第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に密封材150が配置されることにより、基板間貫通電極140は、密封材150を貫通して延長される構造を有する。
基板間貫通電極140は、第1再配線基板110と第2再配線基板130とを電気的に接続する。
例えば、基板間貫通電極140は、第1再配線基板110の第1再配線ライン114に接続され、かつ第2再配線基板130の再配線ラインに接続される。
基板間貫通電極140は、例えば、Cuを含む。
しかし、基板間貫通電極140の材質がCuに限定されるものではない。
【0026】
基板間貫通電極140は、シード(seed)メタルを用いた電気メッキを通じて形成され得る。
基板間貫通電極140は、Cuポスト(post)又は貫通ポストとも言及される。
シードメタルは、例えば、Cu、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタンナイトライド(TiN)、タンタルナイトライド(TaN)などの多様なメタル物質を含み得る。
本実施形態の半導体パッケージ1000において、シードメタルは、基板間貫通電極140の一部として含まれる。
例えば、シードメタルがCuからなり、基板間貫通電極140もCuからなる。
それにより、
図1において、シードメタルを別途に図に示していない。
【0027】
密封材150は、第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に配置される。
密封材150は、第1半導体チップ120の側面を覆って密封する。
また、密封材150は、基板間貫通電極140の側面を覆う。
一方、
図1に示したように、密封材150は、第1再配線基板110と第1半導体チップ120との間と、第1半導体チップ120の下面上のバンプ125の間を充填する。
しかし、一実施形態において、第1半導体チップ120の下面上のバンプ125の間にアンダーフィル(under fill)が満たされ、密封材150は、第1半導体チップ120とアンダーフィルの側面を覆う。
密封材150は、絶縁性物質、例えば、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、又はポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はそれらに無機フィラーのような補強材が含まれた樹脂を含み得る。
例えば、密封材150は、ABF、FR-4、BT樹脂などを含み得る。
また、密封材150は、EMCのようなモールディング物質、又はPIE(Photo Imageable Encapsulant)のような感光性材料を含み得る。
しかし、密封材150の材質が前述した物質に限定されるものではない。
【0028】
第2半導体チップ160は、第2再配線基板130上に実装される。
具体的には、第2半導体チップ160は、第1半導体チップ120の位置に対応してx方向に第2再配線基板130の右側部分に配置される。
このように第2半導体チップ160が第1半導体チップ120の上部に配置されることにより、第1半導体チップ120と第2半導体チップ160との間の信号経路を最小化する。
第2半導体チップ160は、例えば、微細バンプを介して第2再配線基板130上に実装される。
【0029】
しかし、実施形態によって、第2半導体チップ160は、パッド対パッド(pad-to-pad)ボンディング、ハイブリッドボンディング(Hybrid Bonding:HB)、又は、ACF(Anisotropic Conductive Film)を用いたボンディングを通じて第2再配線基板130上に実装され得る。
通常、パッドがCuからなるので、パッド対パッドボンディングは、Cu-to-Cuボンディングとも称する。
HBは、パッド対パッドボンディングと絶縁体対絶縁体(insulator-to-insulator)ボンディングが複合されたことを意味する。
ACFは、一方向にのみ電気が通じるようにした異方性導電膜であって、微細導電粒子を接着樹脂に混合させ、フィルム状態にした導電膜を意味する。
本発明の実施形態による半導体パッケージ1000において、第2半導体チップ160が第2再配線基板130上にHBによって実装される場合、第2再配線基板130の基板パッドと第2半導体チップ160のパッドとが結合され、第2再配線基板130のボディー絶縁層と第2半導体チップ160の絶縁層とが結合される。
【0030】
第2半導体チップ160は、内部に複数のロジック素子を含み得る。
ここで、ロジック素子は、例えば、AND、OR、NOT、フリップフロップ(flip-flop)などのロジック回路を含めて多様な信号処理を実行する素子を意味する。
本実施形態による半導体パッケージ1000において、第2半導体チップ160は、例えば、AP(Application Processor)チップでもある。
第2半導体チップ160は、その機能によって、コントロールチップ、プロセスチップ、CPUチップなどとも言及される。
第2半導体チップ160は、基板、及び素子層を含むが、第1半導体チップ120と異なり、背面配線層と貫通電極は含まない。
素子層は、集積回路層と多重配線層を含む。
集積回路層は、複数の集積素子を含み得る。
多重配線層は、集積回路層の下部に配置され、多重層の配線を含む。
第2半導体チップ160において、下面がアクティブ面である前面であり、上面が非アクティブ面である背面である。
すなわち、素子層の下面が第2半導体チップ160の前面に該当し、基板の上面が第2半導体チップ160の背面に該当する。
【0031】
放熱構造体200は、接着層210を通じて第2半導体チップ160上に積層される。
放熱構造体200は、例えば、ヒートシンク(heatsink)やヒートスラッグ(heatslug)を含む。
接着層210は、熱伝導率が高い物質を含む。
例えば、接着層210は、TIM(Thermal Interface Material)、又は、熱伝導性樹脂からなる。
TIMは、熱伝導率が高い、すなわち、熱抵抗が低い物質、例えば、グリース(grease)、テープ、エラストマ充填パッド、相転移物質などを含み得る。
【0032】
メモリ素子300は、第2半導体チップ160に隣接して第2再配線基板130上に実装される。
メモリ素子300は、単一チップでもあり、複数のチップを含むパッケージでもある。
メモリ素子300がパッケージである場合、本実施形態の半導体パッケージ1000は、POP(Package On Package)構造に該当する。
例えば、本実施形態の半導体パッケージ1000は、下部パッケージ100上に上部パッケージであるメモリ素子300が積層された構造を有する。
一方、メモリ素子300は、フリップチップボンディング構造、又はワイヤボンディング構造で第2再配線基板130上に実装される。
メモリ素子300の多様な構造、及びボンディング構造については、
図4A~
図4Cの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0033】
外部接続端子400は、第1再配線基板110の下面上の外部接続パッド上に配置され、外部接続パッドを通じて第1再配線ライン114に電気的に接続される。
外部接続端子400は、半導体パッケージ1000を、外部システムのパッケージ基板や、又はモバイルのような電子装置のメインボードなどに接続する。
外部接続端子400は、導電性物質、例えば、ソルダ(solder)、錫(Sn)、銀(Ag)、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)の内の少なくとも1つを含み得る。
【0034】
受動素子500は、第1再配線基板110の下面上に配置される。
実施形態によって、受動素子500は、第1再配線基板110の上面や内部に配置される。
また、受動素子500は、第2再配線基板130の下面、上面、又は内部に配置され得る。
受動素子500は、抵抗、インダクター、キャパシタのような2端子素子を含み得る。
本実施形態の半導体パッケージ1000において、受動素子500は、MLCC(Multi-Layer Ceramic Capacitor)510とSiキャパシタ520を含む。
【0035】
本実施形態の半導体パッケージ1000において、第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に第1半導体チップ120のみが配置される。
それにより、第1再配線基板110と第2再配線基板130との距離が減少し、基板間貫通電極140のサイズ及びピッチが減少し、結果として、全体半導体パッケージ1000の厚さ及びサイズを減少させる。
また、本実施形態の半導体パッケージ1000において、第2半導体チップ160上に放熱構造体200が直接積層され、第1半導体チップ120の上面が第2再配線基板130の下面に直接接する。
したがって、第1半導体チップ120、及び第2半導体チップ160から発生した熱が第2再配線基板130と放熱構造体200を通じて効果的に放出される。
【0036】
また、本実施形態の半導体パッケージ1000において、メモリ素子300と第2半導体チップ160との間のメモリ信号の交換のための信号伝達経路が最小化する。
例えば、メモリ素子300と第2半導体チップ160との間のメモリ信号は、基板間貫通電極140及び第1再配線基板110を経由せずに、第2再配線基板130と第1半導体チップ120を通じて伝達される。
結果として、本実施形態の半導体パッケージ1000は、システムレベルでの動作性能(performance)が大きく向上する。
ここで、動作性能は、例えば、発熱減少、SI(Signal Integrity)向上、電力比(power ratio)(性能/消費電力)改善などを含む。
本実施形態の半導体パッケージ1000におけるメモリ素子300と第2半導体チップ160との間の信号伝達経路については、
図3A及び
図3Bの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0037】
図3A及び
図3Bは、比較例の半導体パッケージと
図1の半導体パッケージにおけるメモリ信号の伝達経路を説明するための断面図である。
図3A及び
図3Bを参照すると、比較例の半導体パッケージ(Com.)において、第1半導体チップ(1st-CH)上に第2半導体チップ(2nd-CH)が積層された構造を有し、第1半導体チップ(1st-CH)が第1再配線基板(1st-RDL)上に実装される。
第1半導体チップ(1st-CH)と第2半導体チップ(2nd-CH)は、密封材Moで密封され、第2再配線基板(2nd-RDL)が密封材Moと第2半導体チップ(2nd-CH)を覆う。
貫通ポスト(Cu-P)は、密封材Moを貫通して第1再配線基板(1st-RDL)と第2再配線基板(2nd-RDL)とを接続する。
ヒートスラッグHSが第2半導体チップ(2nd-CH)の位置に対応する第2再配線基板(2nd-RDL)上に積層され、ヒートスラッグHSの一側面に隣接してメモリ素子Meが第2再配線基板(2nd-RDL)上に実装される。
【0038】
このような構造の比較例の半導体パッケージ(Com.)において、メモリ素子Meと第2半導体チップ(2nd-CH)との間のメモリ信号の伝達は、矢印で表示したように、第2再配線基板(2nd-RDL)、貫通ポスト(Cu-P)、第1再配線基板(1st-RDL)、第1半導体チップ(1st-CH)を経由する。
ここで、メモリ信号は、メモリ素子Meへの情報保存とメモリ素子Meから情報読取りに関連する信号を意味する。
図3Aにおいて、PD1、PD2は、受動素子を、SBは、ソルダボールを、Moは密封材を、そして、Bmは、バンプを、それぞれ意味する。
【0039】
それに対して、本実施形態の半導体パッケージ1000において、第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に第1半導体チップ120のみが配置され、第2半導体チップ160は、第2再配線基板130上に配置される。
また、本実施形態の半導体パッケージ1000において、メモリ素子300と第2半導体チップ160との間のメモリ信号の伝達は、矢印で表示したように、第2再配線基板130と第1半導体チップ120とを経由し、基板間貫通電極140と第1再配線基板110は経由しない。
図2の第1半導体チップ120の構造を有し、信号伝達経路をさらに詳細に説明すれば、メモリ素子300と第2半導体チップ160は、第2再配線基板130、背面配線層127、貫通電極129、素子層123、貫通電極129、背面配線層127、及び第2再配線基板130を経由してメモリ信号を交換する。
【0040】
したがって、本実施形態の半導体パッケージ1000において、基板間貫通電極140と第1再配線基板110とがメモリ信号伝達に利用されず、メモリ信号の伝達経路が最小化される。
また、基板間貫通電極140が電源及びグラウンド伝達にのみ用いられることにより、基板間貫通電極140の個数が大きく減少する。
また、第1再配線基板110と第2再配線基板130との距離が減少して基板間貫通電極140の長さも減少する。
結果として、基板間貫通電極140のサイズとピッチを大きく減少させ、全体半導体パッケージ1000のサイズ及び厚さを減少させる。
参考までに、本実施形態への半導体パッケージ1000において、外部から電源とグラウンドとが第1再配線基板110、基板間貫通電極140、及び第2再配線基板130を経てメモリ素子300に印加される。
【0041】
図4A~
図4Cは、
図1の半導体パッケージにおいて、メモリ素子の構造をさらに詳細に示す断面図である。
図4Aを参照すると、メモリ素子300は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)のような揮発性メモリ素子、又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリ素子を含み得る。
本実施形態の半導体パッケージ1000において、メモリ素子300は、例えば、DRAM素子でもある。
メモリ素子300は、バンプ350を用いたフリップチップボンディング構造によって第2再配線基板130上に実装される。
メモリ素子300は、単一メモリチップ構造を有し、内部に複数のメモリチップを含むパッケージ構造を有することもできる。
【0042】
図4Bを参照すると、メモリ素子300aは、複数の積層されたメモリチップ(310-1~310-4)を含み、接着層325とワイヤ330とを用いたワイヤボンディング構造により、第2再配線基板130上に実装される。
図4Bにおいて、4個のメモリチップ(310-1~310-4)が積層されているが、メモリチップの個数が4個に限定されるものではない。
例えば、メモリチップは、3個以下又は5個以上積層され得る。
また、メモリチップは、階段構造に限定されず、ジグザグ構造、又は階段構造とジグザグ構造が複合された構造で積層され得る。
【0043】
図4Cを参照すると、メモリ素子300bは、HBM(High Bandwidth Memory)パッケージでもある。
さらに具体的に説明すれば、メモリ素子300bは、ベースチップ310、及びベースチップ310上に複数のコアチップ320を含む。
また、ベースチップ310とコアチップ320は、内部に貫通電極330を含む。
一方、コアチップ320の内の最上部のコアチップは、貫通電極330を含まない。
ベースチップ310は、ロジック素子を含む。
それにより、ベースチップ310は、ロジックチップでもある。
このようなベースチップ310は、コアチップ320の下部に配置され、コアチップ320の信号を統合して外部に伝達し、かつ、外部からの信号及び電源をコアチップ320に伝達する。
それにより、ベースチップ310は、バッファチップ又はコントロールチップと言及される。
【0044】
一方、コアチップ320それぞれは、複数のメモリチップでもある。
例えば、コアチップ320それぞれは、DRAMチップでもある。
一方、コアチップ320は、パッドツーパッドボンディング、ハイブリッドボンディング、ボンディング部材を用いたボンディング、又はACFを利用したボンディングなどを通じてベースチップ310又は下部のコアチップ320上に積層される。
図4Cにおいて、コアチップ320が4個積層されているが、コアチップの個数が4個に限定されるものではない。
例えば、コアチップは、3個以下、又は5個以上積層され得る。
ベースチップ310の下面上には、バンプ350が配置される。
バンプ350は、貫通電極330に接続される。
バンプ350は、ピラーとソルダを含むか、又は、ソルダのみを含む。
メモリ素子300bは、バンプ350を通じて第2再配線基板130上に実装される。
ベースチップ310上のコアチップ320は、密封材340によって密封される。
但し、コアチップ320の内の最上部のコアチップは、内部密封材340によって覆われない。
しかし、他の実施形態において、最上部のコアチップの上面が内部密封材340によって覆われ得る。
【0045】
図5~
図7は、本発明の他の実施形態による半導体パッケージを示す断面図である。
図1~
図4Cの説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
図5を参照すると、本実施形態の半導体パッケージ1000aは、下部パッケージ100aの構造において、
図1の半導体パッケージ1000と異なっている。
具体的に説明すれば、本実施形態の半導体パッケージ1000aは、下部パッケージ100a、放熱構造体200、メモリ素子300、外部接続端子400、及び受動素子500を含む。
放熱構造体200、メモリ素子300、外部接続端子400、及び受動素子500は、
図1の半導体パッケージ1000について説明したところと同一である。
下部パッケージ100aは、第1再配線基板110、第1半導体チップ120、第2再配線基板130、基板間貫通電極140a、密封材150、及び第2半導体チップ160を含む。
第1再配線基板110、第1半導体チップ120、第2再配線基板130、密封材150、及び第2半導体チップ160は、
図1の半導体パッケージ1000の下部パッケージ100について説明したところと同一である。
【0046】
本実施形態の半導体パッケージ1000において、基板間貫通電極140aは、電極メタル層142とバリアメタル層144とを含む。
電極メタル層142は、Cu、W、Alなどを含み得る。
しかし、電極メタル層142の材質が前述したメタルに限定されるものではない。
バリアメタル層144は、Ti/TiNを含み得る。
しかし、バリアメタル層144の材質がそれに限定されるものではない。
基板間貫通電極140aは、レーザドリリング及び蒸着工程を通じて形成される。
具体的には、レーザドリリング工程を通じて密封材150にトレンチを形成し、蒸着工程を通じてトレンチにメタル物質を満たすことにより、基板間貫通電極140aを形成する。
一般的に、基板間貫通電極140aの形成方法に起因して、基板間貫通電極140aは、
図1の半導体パッケージ1000の基板間貫通電極140よりサイズ及びピッチが大きくなる。
しかし、実施形態によって、基板間貫通電極140aは、
図1の半導体パッケージ1000の基板間貫通電極140と実質的に同サイズ及び同ピッチを有し得る。
【0047】
図6を参照すると、本実施形態の半導体パッケージ1000bは、下部パッケージ100bの構造において、
図1の半導体パッケージ1000と異なる。
具体的に説明すると、本実施形態の半導体パッケージ1000bにおいて、下部パッケージ100bは、第1再配線基板110、第1半導体チップ120、第2再配線基板130a、基板間貫通電極140、密封材150、及び第2半導体チップ160を含む。
第1再配線基板110、基板間貫通電極140、及び密封材150は、
図1の半導体パッケージ1000の下部パッケージ100について説明したところと同一である。
本実施形態の半導体パッケージ1000bにおいて、第2半導体チップ160は、第1半導体チップ120上に直に積層される。
このような第1半導体チップ120と第2半導体チップ160は、積層チップ構造(
図14AのSC参照)を構成する。
そのような積層チップ構造SCを有し、第1半導体チップ120と第2半導体チップ160は、第1再配線基板110上に共に実装される。
積層チップ構造において、第2半導体チップ160は、微細バンプを用いたボンディング、ACFを利用したボンディング、HBなどを通じて第1半導体チップ120上に積層される。
【0048】
一方、本実施形態の半導体パッケージ1000において、第2再配線基板130は、基板間貫通電極140と密封材150を覆い、第1半導体チップ120の上面の一部のみを覆う。
すなわち、第1半導体チップ120の上面上において、第2再配線基板130と第2半導体チップ160は、所定間隔をおいて隣接して配置される。
一方、放熱構造体200は、接着層210を通じて第2半導体チップ160上に直に積層される。
本実施形態の半導体パッケージ1000bにおいても、メモリ素子300と第2半導体チップ160との間のメモリ信号の伝達は、基板間貫通電極140と第1再配線基板110とを経由しない。
具体的には、本実施形態の半導体パッケージ1000bにおいて、メモリ素子300と第2半導体チップ160は、第2再配線基板130、背面配線層127、貫通電極129、素子層123、貫通電極129、及び背面配線層127を経由してメモリ信号を交換する。
一方、第1半導体チップ120と第2半導体チップ160との間に第2再配線基板130が介在しないことから、信号伝達経路が短くなり、また第1半導体チップ120と第2半導体チップ160の熱放出性能もさらに向上する。
【0049】
図7を参照すると、本実施形態の半導体パッケージ1000cは、下部パッケージ100cが基板間貫通電極140aを含むという点を除き、
図6の半導体パッケージ1000bと実質的に同一である。
基板間貫通電極140aは、電極メタル層142とバリアメタル層144を含む。
基板間貫通電極140aについては、
図5の半導体パッケージ1000aの説明部分と同一である。
【0050】
図8A及び
図9は、本発明の他の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図であり、
図8Bは、
図8Aの半導体パッケージにおいて、インターポーザチップをさらに詳細に示す断面図である。
図1~
図7の説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
図8A及び
図8Bを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ1000dは、下部パッケージ100dの構造において
図1の半導体パッケージ1000の構造とは特に違うものである。
具体的に説明すると、本実施形態の半導体パッケージ1000dは、下部パッケージ100d、放熱構造体200、メモリ素子300、外部接続端子400、及び受動素子500を含む。
放熱構造体200が第2再配線基板130上に積層されるという点を除き、放熱構造体200、メモリ素子300、外部接続端子400、及び受動素子500は、
図1の半導体パッケージ1000の説明部分と同一である。
【0051】
下部パッケージ100dは、第1再配線基板110、第1半導体チップ120、第2再配線基板130、基板間貫通電極140b、密封材150a、第2半導体チップ160、及びインターポーザチップ170を含む。
また、第1半導体チップ120、第2半導体チップ160、及びインターポーザチップ170は、積層チップ構造(
図14AのSC参照)を構成し、積層チップ構造SCは、第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に配置される。
積層チップ構造SCが第1再配線基板110と第2再配線基板130との間に配置されることにより、第1再配線基板110と第2再配線基板130との距離が増加し、それにより、基板間貫通電極140bのサイズとピッチとが増加する。
また、密封材150aの厚さも増加する。
【0052】
一方、インターポーザチップ170は、
図8Bに示したように、第1半導体チップ120の上面上に積層される。
また、インターポーザチップ170は、第2半導体チップ160に所定間隔をおいて隣接する。
インターポーザチップ170は、例えば、シリコンインターポーザチップでもある。
具体的には、
図8Bに示したように、インターポーザチップ170は、シリコン基板172、貫通電極174、下部パッド176、上部パッド178を含む。
貫通電極174は、下部パッド176と上部パッド178とを直接接続する。
【0053】
本実施形態の半導体パッケージ1000dにおいて、インターポーザチップ170を含むことにより、メモリ素子300と第2半導体チップ160とのメモリ信号の伝達は、基板間貫通電極140bと第1再配線基板110とを経由しなくともよい。
具体的には、本実施形態の半導体パッケージ1000dにおいて、メモリ素子300と第2半導体チップ160は、第2再配線基板130、インターポーザチップ170、背面配線層127、貫通電極129、素子層123、貫通電極129、及び背面配線層127を経由してメモリ信号を交換する。
【0054】
図9を参照すると、本実施形態の半導体パッケージ1000eは、下部パッケージ100eが基板間貫通電極140cを含むという点を除き、
図8Aの半導体パッケージ1000dと実質的に同一である。
基板間貫通電極140cは、電極メタル層142とバリアメタル層144とを含む。
基板間貫通電極140cについては、
図5の半導体パッケージ1000aの説明部分と同一である。
但し、本実施形態の半導体パッケージ1000eにおいて、基板間貫通電極140cは、第1半導体チップ120の代わりに、積層チップ構造(
図14AのSC参照)の側面を取り囲む厚い密封材150aを貫通する構造を有するので、
図5の半導体パッケージ1000aの基板間貫通電極140aに比べて、サイズ及びピッチが増加する。
【0055】
図10A~
図10Gは、本発明の実施形態による
図1の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
図1を共に参照して説明し、
図1~
図4Cの説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
図10Aを参照すると、本発明の実施形態による半導体パッケージ製造方法は、まず、第1再配線基板110を形成する。
第1再配線基板110は、第1ボディー絶縁層112と第1再配線ライン114を含む。
第1再配線基板110は、キャリア基板(図示せず)上で形成する。
キャリア基板は、ウェーハのように大きいサイズの基板である。
また、キャリア基板上で形成される再配線基板も複数の第1再配線基板110を含む大きいサイズの再配線基板である。
【0056】
参考までに、大きいサイズの再配線基板上に後続構成要素が形成された後、シンギュレーション工程を通じて個別化された半導体パッケージをウェーハレベルパッケージ(Wafer Level Package:WLP)と称する。
但し、説明の便宜上、
図10A及びその以下の図面で1つの第1再配線基板110とそれに対応する構成要素のみを図に示している。
以後、第1再配線基板110上にシードメタル(図示せず)を形成する。
シードメタルは、追って基板間貫通電極140を電気メッキ(electroplating)を介して形成するときに用いられる。
本実施形態の半導体パッケージ製造方法において、例えば、シードメタルは、Cuを含む。
【0057】
図10Bを参照すると、以後、第1再配線基板110上に第1半導体チップ120を実装する。
第1半導体チップ120は、バンプ125を用いて第1再配線基板110上にフリップチップボンディング構造に実装する。
また、
図10Bに示したように、第1半導体チップ120は、x方向にいずれか一側、例えば、右側に偏って配置される。
【0058】
図10Cを参照すると、第1半導体チップ120の実装後、第1再配線基板110上に基板間貫通電極140を形成する。
前述したように、基板間貫通電極140は、電気メッキを通じて形成される。
具体的には、第1再配線基板110上にフォトレジストPRを塗布し、露光工程を通じて第1再配線基板110の上面上のシードメタルを露出させるPRパターンを形成する。
次いで、シードメタルを用いた電気メッキを通じて基板間貫通電極140を形成する。
以後、PRパターンを除去し、PRパターンの除去を通じて露出されたシードメタルを除去する。
【0059】
図10Dを参照すると、基板間貫通電極140の形成後、第1半導体チップ120と基板間貫通電極140の側面を覆う密封材150を形成する。
密封材150は、最初に第1半導体チップ120と基板間貫通電極140の上面を覆うほどに厚く形成する。
以後、グラインディング工程を通じて上部部分を除去して第1半導体チップ120と基板間貫通電極140の上面を露出させることにより、密封材150は、第1半導体チップ120と基板間貫通電極140の側面を覆う。
一方、
図10Dに示したように、密封材150は、第1半導体チップ120と第1再配線基板110との間、及びバンプ125の間を充填する。
【0060】
図10Eを参照すると、密封材150を形成した後、第2再配線基板130を形成する。
第2再配線基板130は、第1再配線基板110と実質的に同じ方法を通じて形成する。
それにより、第2再配線基板130は、ボディー絶縁層と再配線ラインを含む。
一方、第2再配線基板130は、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140と接続され、かつ第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッドと接続するように形成する。
【0061】
図10Fを参照すると、第2再配線基板130の形成後、第2再配線基板130上に第2半導体チップ160を実装する。
第2半導体チップ160は、例えば、微細バンプを用いて第2再配線基板130上に実装する。
しかし、実施形態によっては、第2半導体チップ160は、HB、又はACFを用いたボンディングを通じて第2再配線基板130上に実装され得る。
一方、第2半導体チップ160を、信号伝達経路の最小化のために、第1半導体チップ120の位置に対応する第2再配線基板130上に実装する。
例えば、第2半導体チップ160は、x方向に右側に偏って第2再配線基板130上に実装される。
【0062】
図10Gを参照すると、以後、第2半導体チップ160上に、放熱構造体200を接着層210を用いて積層する。
次いで、メモリ素子300を第2半導体チップ160に隣接して第2再配線基板130上に実装し、第1再配線基板110の下面上に外部接続端子400と受動素子500とを配置することにより、
図1の半導体パッケージ1000が完成する。
参考までに、外部接続端子400と受動素子500の配置は、第1再配線基板110をキャリア基板から分離した後になされる。
また、複数の半導体パッケージを含むウェーハレベルのパッケージ構造体をシンギュレーションを通じて個別化することにより、実質的な
図1の半導体パッケージ1000が完成する。
シンギュレーションを介した個別化工程は、以下の他の実施形態の半導体パッケージ製造方法にも同様に適用される。
【0063】
図11A~
図11Dは、本発明の他の実施形態による
図5の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
図5を共に参照して説明し、
図5及び
図10A~
図10Gの説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
【0064】
図11Aを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ製造方法は、
図10A及び
図10Bの工程を経て、第1再配線基板110を形成し、第1再配線基板110上に第1半導体チップ120を実装する。
但し、追って基板間貫通電極140aがレーザドリリング工程を通じて形成されるので、第1再配線基板110の上面上にシードメタルを形成せずともよい。
第1半導体チップ120の実装後、第1半導体チップ120の側面を覆う密封材150を形成する。
密封材150は、最初に第1半導体チップ120の上面を覆うほどに厚く形成する。
以後、グラインディング工程を通じて上部部分を除去して第1半導体チップ120の上面を露出させることにより、密封材150は、第1半導体チップ120の側面を覆う。
また、密封材150は、第1半導体チップ120と第1再配線基板110との間、及びバンプ125の間を充填する。
【0065】
図11Bを参照すると、密封材150を形成した後、レーザドリリング工程を通じて密封材150に複数のトレンチTを形成する。
トレンチTの底面に第1再配線基板110の上面が露出される。
【0066】
図11Cを参照すると、トレンチTを形成した後、トレンチTをメタル物質で満たして基板間貫通電極140aを形成する。
具体的には、トレンチTを満たすようにバリアメタル物質と電極メタル物質とを順次に蒸着し、グラインディング工程を通じて密封材150と第1半導体チップ120の上面上のバリアメタル物質と電極メタル物質とを除去することで、トレンチT内に電極メタル層142とバリアメタル層144とを備えた基板間貫通電極140aを形成する。
【0067】
図11Dを参照すると、基板間貫通電極140aを形成した後、第2再配線基板130を形成する。
第2再配線基板130は、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140aと接続され、かつ、第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッドと接続されるように形成する。
次いで、第2半導体チップ160を第2再配線基板130上に実装し、放熱構造体200を第2半導体チップ160上に積層する。
また、メモリ素子300を第2半導体チップ160に隣接して第2再配線基板130上に実装する。
以後、第1再配線基板110の下面上に外部接続端子400と受動素子500とを配置することで、
図5の半導体パッケージ1000aを完成する。
【0068】
図12A~
図12Eは、本発明の他の実施形態による
図6の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
図6を共に参照して説明し、
図6及び
図10A~
図10Gの説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
【0069】
図12Aを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ製造方法は、
図10A~
図10Dの工程を経て、第1再配線基板110を形成して、第1再配線基板110上に第1半導体チップ120、基板間貫通電極140、及び密封材150を形成する。
【0070】
図12Bを参照すると、密封材150を形成した後、第1半導体チップ120の上面上の一部にフィルム180を付着する。
フィルム180は、追って第2半導体チップ160の領域を確保するために、第1半導体チップ120の上面上に付着する。
したがって、フィルム180は、第2半導体チップ160の厚さと類似した厚さを有する。
一方、第2半導体チップ160が第2再配線基板130と所定間隔に離隔されて配置されることにより、x方向にフィルム180は、第2半導体チップ160よりも広幅になる。
フィルム180は、例えば、分離しやすい粘着剤などを用いて第1半導体チップ120の上面上に付着する。
【0071】
図12Cを参照すると、フィルム180を付着した後、第2再配線基板130aを形成する。
第2再配線基板130aは、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140と接続され、かつ第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッドと接続されるように形成する。
但し、第1半導体チップ120の上面上にフィルム180が存在するので、第2再配線基板130aは、フィルム180のない第1半導体チップ120の上面の一部にのみ形成する。
【0072】
図12Dを参照すると、第2再配線基板130を形成した後、第1半導体チップ120上のフィルム180を除去する。
以後、フィルム180が除去された部分の、第1半導体チップ120の上面上に第2半導体チップ160を実装する。
第2半導体チップ160は、例えば、微細バンプを用いて第1半導体チップ120上に実装する。
しかし、実施形態によっては、第2半導体チップ160は、HB、又はACFを用いたボンディングを通じて第1半導体チップ120上に実装され得る。
【0073】
図12Eを参照すると、以後、第2半導体チップ160上に放熱構造体200を接着層210を用いて積層する。
次いで、メモリ素子300を放熱構造体200に隣接して第2再配線基板130a上に実装する。
引き続き、第1再配線基板110の下面上に外部接続端子400と受動素子500とを配置することで、
図6の半導体パッケージ1000bが完成する。
【0074】
図13A~
図13Cは、本発明の他の実施形態による
図7の半導体パッケージの製造方法を説明するための概略工程断面図である。
図7を共に参照して説明し、
図7及び
図11A~
図12Eの説明部分で既に説明した内容は、簡単に説明するか、省略する。
【0075】
図13Aを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ製造方法は、
図10A及び
図10Bの工程を経て、第1再配線基板110を形成し、第1再配線基板110上に第1半導体チップ120を実装する。
一方、第1再配線基板110の上面上にシードメタルは形成しない。
以後、
図11Aのように、第1半導体チップ120の側面を覆う密封材150を形成する。
密封材150を形成した後、レーザドリリング工程を通じて密封材150に複数のトレンチを形成する。
トレンチの底面で第1再配線基板110の上面が露出される。
トレンチを形成した後、トレンチをメタル物質で満たして基板間貫通電極140aを形成する。
基板間貫通電極140aは、トレンチ内に電極メタル層142とバリアメタル層144を含む。
基板間貫通電極140aの形成方法については、
図11Bの説明部分で説明した通りである。
【0076】
図13Bを参照すると、基板間貫通電極140aを形成した後、第1半導体チップ120の上面上の一部にフィルム180を付着する。
フィルム180のサイズ、付着方法、付着位置などについては、
図12Bの説明部分で説明した通りである。
【0077】
図13Cを参照すると、フィルム180を付着した後、第2再配線基板130aを形成する。
第2再配線基板130aは、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140aと接続され、かつ第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッドと接続されるように形成する。
但し、第2再配線基板130aは、フィルム180のない第1半導体チップ120の上面部分にのみ形成する。
次いで、
図12D~
図12Eの工程を経て
図7の半導体パッケージ1000cが完成する。
【0078】
【0079】
図14Aを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ製造方法は、第1半導体チップ120上に第2半導体チップ160を実装する。
第2半導体チップ160は、例えば、微細バンプを通じて第1半導体チップ120上に実装する。
しかし、実施形態によっては、第2半導体チップ160は、HB、又はACFを用いたボンディングを通じて第1半導体チップ120上に実装され得る。
以後、第2半導体チップ160に隣接して第1半導体チップ120上にインターポーザチップ170を実装する。
インターポーザチップ170は、微細バンプを通じて第1半導体チップ120上に実装する。
しかし、実施形態によっては、インターポーザチップ170もHB、又はACFを用いたボンディングを通じて第1半導体チップ120上に実装され得る。
第1半導体チップ120上に第2半導体チップ160とインターポーザチップ170が実装されることで、積層チップ構造SCが構成される。
【0080】
図14Bを参照すると、積層チップ構造SCを形成した後、積層チップ構造SCを第1再配線基板110上に実装する。
第1再配線基板110は、積層チップ構造SCの形成前に、又は積層チップ構造SCの形成と共に形成する。
積層チップ構造SCの実装は、バンプ125を用いて第1半導体チップ120を第1再配線基板110上にフリップチップボンディング構造で実装する工程を通じて行われるので、積層チップ構造SCを実装する方法は、方法的な側面において
図10Bの第1半導体チップ120を実装する方法と実質的に同一である。
【0081】
図14Cを参照すると、積層チップ構造SCを実装した後、
図10Cと
図10Dの工程を通じて基板間貫通電極140bと密封材150aを形成する。
第1半導体チップ120の代わりに、積層チップ構造SCが第1再配線基板110上に実装されることにより、基板間貫通電極140bのサイズとピッチとが増加し、密封材150aの厚さが増加する。
一方、密封材150aは、第1半導体チップ120上の第2半導体チップ160とインターポーザチップ170との間を充填する。
【0082】
図14Dを参照すると、密封材150aを形成した後、第2再配線基板130を形成する。
第2再配線基板130は、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140b、第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッド、及びインターポーザチップ170の上部パッド178と接続されるように形成する。
【0083】
図14Eを参照すると、第2再配線基板130を形成した後、第2半導体チップ160に対応する位置の第2再配線基板130上に放熱構造体200を接着層210を用いて積層する。
次いで、メモリ素子300を放熱構造体200に隣接して第2再配線基板130上に実装し、第1再配線基板110の下面上に外部接続端子400と受動素子500を配置することで、
図8Aの半導体パッケージ1000dが完成する。
【0084】
【0085】
図15Aを参照すると、本実施形態の半導体パッケージ製造方法は、
図14A及び
図14Bの工程を経て、第1再配線基板110上に積層チップ構造SCを実装する。
但し、第1再配線基板110の上面上にシードメタルは形成しない。
積層チップ構造SCの実装後、積層チップ構造SCの側面を覆う密封材150aを形成する。
密封材150aは、第1半導体チップ120上の第2半導体チップ160とインターポーザチップ170との間を満たす。
密封材150aが積層チップ構造SCの側面を覆うので、
図1の半導体パッケージ1000の密封材150よりも厚い。
【0086】
図15Bを参照すると、密封材150aを形成した後、レーザドリリング工程を通じて密封材150aに複数のトレンチを形成する。
トレンチの底面で第1再配線基板110の上面が露出される。
トレンチを形成した後、トレンチをメタル物質で満たして基板間貫通電極140cを形成する。
基板間貫通電極140cは、トレンチ内に電極メタル層142とバリアメタル層144とを含む。
一方、密封材150aが厚くなることにより、トレンチの深さと幅が増加し、それにより、基板間貫通電極140cのサイズとピッチとが増加する。
【0087】
図15Cを参照すると、基板間貫通電極140cを形成した後、第2再配線基板130を形成する。
第2再配線基板130は、再配線ラインに接続された基板パッドが基板間貫通電極140c、第1半導体チップ120の背面配線層127の上部パッド、及びインターポーザチップ170の上部パッド178と接続されるように形成する。
以後、第2半導体チップ160に対応する位置の第2再配線基板130上に、放熱構造体200を接着層210を用いて積層する。
次いで、メモリ素子300を放熱構造体200に隣接して第2再配線基板130上に実装し、第1再配線基板110の下面上に外部接続端子400と受動素子500とを配置することで、
図9の半導体パッケージ1000eが完成する。
【0088】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1000、1000a~1000e 半導体パッケージ
100、100a~100e 下部パッケージ
110 第1再配線基板
112 第1ボディー絶縁層
114 第1再配線ライン
120 第1半導体チップ
121 基板
123 素子層
125、350 バンプ
127 背面配線層
129 貫通電極
130 第2再配線基板
140、140a~140c 基板間貫通電極
142 電極メタル層
144 バリアメタル層
150、150a 密封材
160 第2半導体チップ
170 インターポーザチップ
172 シリコン基板
174 貫通電極
176 下部パッド
178 上部パッド
200 放熱構造体
210 接着層
300 メモリ素子
400 外部接続端子
500 受動素子
510 MLCC
520 Siキャパシタ