(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137824
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】情報提示および情報処理のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/904 20190101AFI20240927BHJP
【FI】
G06F16/904
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024041860
(22)【出願日】2024-03-18
(31)【優先権主張番号】202310283208.8
(32)【優先日】2023-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202310281107.7
(32)【優先日】2023-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】パン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】フェン ルー
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175JA02
5B175KA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】メディア内容に対して個別事柄グラフを提示することにより、ユーザが直感かつ洗練されたイベント情報およびその関連するイベント情報を効率的に取得することができる情報提示方法および装置を提供する。
【解決手段】方法は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示することを含み、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定される。該方法は、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することをさらに含み、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングする。
【選択図】
図8A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示すること、
前記第1事柄グラフは、少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および、前記第1イベントと前記第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、
前記第1イベント、前記第2イベントおよび前記第1イベント関係は、前記メディア内容から決定され、
前記第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示すること、
を含み、
前記第2事柄グラフは、少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、
前記第1イベントおよび前記第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と、前記第3イベントが有する第2イベント要素と、がマッチングする、情報提示方法。
【請求項2】
前記第1事柄グラフに関連して前記第2事柄グラフを提示することは、
前記第1イベント要素を表すインタフェース要素によって、前記第2事柄グラフと前記第1事柄グラフを視覚的に関連付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2事柄グラフと前記第1事柄グラフを視覚的に関連付けることは、
第1有向要素を提示し、前記第1有向要素は、前記インタフェース要素から前記第1事柄グラフ中の前記少なくとも1つのイベントを表すノードを指向すること、および
第2有向要素を提示し、前記第2有向要素は、前記インタフェース要素から前記第3ノードを指向すること、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
それぞれ複数のイベント要素を表す複数のインタフェース要素を提示し、各イベント要素は前記第1イベントおよび前記第2イベントのうち少なくとも1つのイベントに属し、前記複数のイベント要素は前記第1イベント要素を含むことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のインタフェース要素中のインタフェース要素に対する選択を受信することをさらに含み、
前記第1事柄グラフに関連して前記第2事柄グラフを提示することは、前記第1イベント要素を表すインタフェース要素が選択されることに応答する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
第4イベントを表す第4ノードを提示し、前記第4イベントと前記第1イベントとは第2イベント関係を有すること、および
前記第1ノードと前記第4ノード間に前記第2イベント関係を表す第2有向エッジを提示すること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1イベント関係に関する相関度の指示を提示すること、および、
前記相関度に対応する視覚スタイルで前記第1有向エッジを提示すること、のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ユーザ入力を受信し、前記ユーザ入力は前記第1イベント要素に関して拡張されるレイヤの数を指定することをさらに含み、
提示される前記第2事柄グラフは、指定された数のレイヤを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2事柄グラフは、
参照事柄グラフ中の前記第3イベントを表すノードから、前記数のレイヤを有するサブグラフを前記第2事柄グラフとして決定することによって決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、前記第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および前記第1イベントと前記第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、前記第1イベント、前記第2イベントおよび前記第1イベント関係は前記メディア内容から決定されること、
前記第1イベントおよび前記第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから前記第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素の第3イベントを決定すること、および
前記第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせて、前記第2事柄グラフは少なくとも前記第3イベントを表す第3ノードを含むこと、を含む、情報処理方法。
【請求項11】
前記参照事柄グラフから前記第1イベントと第2イベント関係を有する第4イベントを決定すること、
前記第1事柄グラフに前記第4イベントを表す第4ノードを追加すること、および
前記第1ノードと前記第4ノード間に前記第2イベント関係を表す第2有向エッジを追加すること、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1有向エッジに関連して前記第1イベント関係に関する相関度を記憶することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2事柄グラフは、
前記第1イベント要素に関して拡張されるレイヤの数を決定すること、および
前記参照事柄グラフ中の前記第3イベントを表すノードから、前記数のレイヤを有するサブグラフを前記第2事柄グラフとして決定することによって決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記数はユーザ入力によって指定される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1イベントと前記参照事柄グラフ中の第5ノードが表す第5イベントの第1類似度、および前記第2イベントと前記参照事柄グラフ中の第6ノードが表す第6イベントの第2類似度を決定すること、
前記第1類似度、前記第2類似度、第1閾値および前記第1閾値よりも小さい第2閾値に基づいて、前記参照事柄グラフを更新すること、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記参照事柄グラフを更新することは、
前記第1類似度が前記第1閾値を超え、前記第2類似度が前記第1閾値を超えることに応答して、前記第5ノードと前記第6ノード間に前記第1イベント関係を表す有向エッジを追加すること、をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記参照事柄グラフを更新することは、
前記第1類似度が前記第1閾値を超え、前記第2類似度が前記第2閾値よりも小さいことに応答して、前記参照事柄グラフに前記第2イベントを表す第7ノードを追加すること、および
前記第5ノードと前記第7ノード間に前記第1イベント関係を表す有向エッジを追加すること、を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記参照事柄グラフを更新することは、
前記第1類似度および前記第2類似度がすべて前記第1閾値と前記第2閾値間にあることに応答して、前記参照事柄グラフに前記第1事柄グラフを追加すること、および
前記参照事柄グラフに前記第1イベントが前記第5イベントに類似しているという指示、および前記第2イベントが前記第6イベントに類似しているという指示を追加すること、を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記メディア内容が提示または選択されることに応答して、組み合わされた前記第1事柄グラフおよび前記第2事柄グラフを提示することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つの処理回路を備え、前記少なくとも1つの処理回路は、
メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示し、前記第1事柄グラフは、少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および前記第1イベントと前記第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、前記第1イベント、前記第2イベントおよび前記第1イベント関係は前記メディア内容から決定され、
前記第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示し、前記第2事柄グラフは、少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、前記第1イベントおよび前記第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と前記第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングするように構成される、電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例示的な実施例は、一般にコンピュータ分野に関し、特に情報提示および情報処理のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク技術およびマルチメディア技術の発展に伴い、ニュースの量は日々指数関数的に増加し、大量のニュースが繰り返される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
大量のニュース情報はユーザの貴重な読書時間を奪う。一方、ニュースの出来事は単独で起こるものではない。ユーザは、ある出来事の背景を理解したり、歴史的な出来事を通じて出来事の方向性を知ることで、現在起きている出来事の影響を予測したいと思うかもしれない。したがって、ニュース情報を直感的かつ簡潔にユーザに提示できるソリューションが急務となっている。また、イベント関連情報の検索やフィルタリングは、ユーザにとって非常に面倒な作業である。したがって、様々なニュースを自動的に並べ替え、絞り込み、洞察を提供できるソリューションが期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1態様では、情報提示方法を提供する。該方法は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定されること、および第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示し、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングすること、を含む。
本開示の第2態様では、電子装置を提供する。該電子装置は、少なくとも1つの処理回路を備える。少なくとも1つの処理回路は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定され、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示し、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングするように構成される。
本開示の第3態様では、電子装置を提供する。該装置は、少なくとも1つの処理ユニット、および少なくとも1つのメモリを含み、少なくとも1つのメモリは少なくとも1つの処理ユニットに結合され、少なくとも1つの処理ユニットによって実行される指令を記憶するように構成される。指令が少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると装置が第1態様の方法を実行する。
本開示の第4態様では、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると第1態様の方法を実現する。
本開示の第5態様では、情報処理方法を提供する。該方法は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定されること、および第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素の第3イベントを決定し、第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせ、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含むこと、を含む。
本開示の第6態様では、電子装置を提供する。該電子装置は、少なくとも1つの処理回路を備える。少なくとも1つの処理回路は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定され、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素を有する第3イベントを決定し、第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせ、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含むように構成される。
本開示の第7態様では、電子装置を提供する。該装置は少なくとも1つの処理ユニット、および少なくとも1つのメモリを備え、少なくとも1つのメモリは少なくとも1つの処理ユニットに結合されて少なくとも1つの処理ユニットによって実行される指令が記憶される。指令が少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると、装置に第4態様の方法を実行させる。
本開示の第8態様では、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されて第4態様の方法が実施される。
なお、本発明の概要の項に記載された内容は、本開示の実施例のキー特徴または重要な特徴を限定するものではなく、本開示の範囲を限定するものもではない。本開示の他の特徴は以下の説明によってより容易に理解され得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付図面と併せて、以下の詳細な説明を参照することにより、本開示の各実施例の上記および他の特徴、利点及態様はより明らかになるであろう。添付図面では、同一または類似の符号は同一または類似の要素を示す。
【
図1A】本開示の実施例が実現され得る例示的環境を示す概略図である。
【
図1B】本開示のいくつかの実施例による情報処理の過程のフローチャートである。
【
図2A】本開示のいくつかの実施例によるメディア内容の視覚化提示の例を示す図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施例によるメディア内容の視覚化提示の例を示す図である。
【
図2C】本開示のいくつかの実施例によるメディア内容の視覚化提示の例を示す図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施例による個別事柄グラフの構築過程のフローチャートである。
【
図4A】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図4B】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図4C】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図4D】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図4E】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図4F】本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施例によるイベント要素を個別事柄グラフに関連付ける概略図である。
【
図6A】本開示のいくつかの実施例による参照事柄グラフの更新例を示す図である。
【
図6B】本開示のいくつかの実施例による参照事柄グラフの更新例を示す図である。
【
図6C】本開示のいくつかの実施例による参照事柄グラフの更新例を示す図である。
【
図7A】本開示のいくつかの実施例による拡張された個別事柄グラフの例を示す図である。
【
図7B】本開示のいくつかの実施例による拡張された個別事柄グラフの例を示す図である。
【
図7C】本開示のいくつかの実施例による拡張された個別事柄グラフの例を示す図である。
【
図8A】本開示のいくつかの実施例による情報提示過程のフローチャートである。
【
図8B】本開示のいくつかの実施例による情報処理過程のフローチャートである。
【
図9】本開示を実施可能な複数の実施例の電子装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施例をより詳細に説明する。添付図面に本開示のいくつかの実施例が示されているが、本開示は様々な形態で実施され得、ここでの実施例に限定されなく、これらの実施例は、本開示をより徹底的かつ完全に理解するために使用されることを理解されたい。本開示の添付図面および実施例は例示的な目的でのみ使用され、本開示の保護範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0007】
なお、本明細書で提供されるあらゆるセクション/サブセクションのタイトルは限定的なものではないことに留意されたい。本明細書全体を通じて様々な実施例が記載されており、任意の実施例は任意のセクション/サブセクションに含まれ得る。さらに、任意セクション/サブセクションに記載された実施例は、任意の形態で同一セクション/サブセクションおよび/または異なるセクション/サブセクションに記載された任意の他の実施例と組み合わせることができる。
【0008】
本開示の実施例の説明において、用語「含む」および類似の用語は広義的な包含として理解されたく、すなわち、「含むが、これに限定されない」。「基づく」という用語は「少なくとも部分的に基づく」を意味する。「一実施例」または「該実施例」とは「少なくとも1つの実施例」を意味する。「いくつかの実施例」とは「少なくともいくつかの実施例」を意味する。以下に、明確的および暗示的な定義を含み得る。
【0009】
本明細書で使用される「回路」の用語はハードウェア回路および/またはハードウェア回路とソフトウエアの組み合わせを意味する。例えば、回路は、アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウエア/ファームウェアの組み合わせであってもよい。別の例として、回路は、ソフトウエアを含むハードウェアプロセッサの任意の部分であってもよく、ハードウェアプロセッサは(複数の)デジタル信号プロセッサ、ソフトウエアおよび(複数の)メモリを含み、それらは協働して装置が動作し、各種の機能を実行する。別の例では、回路はハードウェア回路および/またはプロセッサ、例えばマイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部であってもよく、操作のためのソフトウエア/ファームウェアを必要とするが、操作する必要がない場合ソフトウエアがなくてもよい。本明細書で使用される用語「回路」は、ハードウェア回路またはプロセッサのみ、またはハードウェア回路またはプロセッサの一部およびその(またはそれらの)付随ソフトウエアおよび/またはファームウェアの実装も含み得る。
【0010】
本明細書で使用される用語「イベント」とは、特定の時間と空間における、1つまたは複数のイベントホストが関与する、1つまたは複数の動作からなる事情または状態の変化を指す。
【0011】
上記したように、ユーザはニュースを読み、情報を得るために多くの時間を費やす必要があり、ニュースを検索し、フィルタリングするプロセスは面倒である。一方、ウェブ技術やマルチメディア技術の発達により、テキスト、画像、動画、音声、あるいはそれらの組み合わせなど、複数の種類のメディア内容でニュースを提示することが可能になった。これにより、ニュースの量はさらに増加する。膨大な量のニュースがユーザの読書時間を奪うのを避けるため、ニュースを整理して洗練させ、視覚的な方法でユーザに提示することが期待されている。
【0012】
これを実現する一つの方法は、ニュースの要素に関する情報をユーザに示すことであるが、この方法では、ニュースの中の現在の出来事とその経過を単独で示すことしかできず、関連する出来事(例えば、出来事の同じテーマや同じ業界など)を示すことはできない。ユーザが関連する出来事について知りたければ、さらに検索する必要がある。これでは、ユーザはイベントの影響などを効率的に理解することができない。
【0013】
このため、本開示のいくつかの実施例は、情報提示のための解決策を提供する。該解決策は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示することを含み、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定される。該解決策は、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することをさらに含み、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングする。
【0014】
したがって、その結果、ユーザには、現在のメディア内容に基づき、関連するイベントの発展と系譜が表示され、外部に広がる。このようにして、ユーザは、イベントとその関連イベントに関する直感的で簡潔な情報を効率的に取得することができるとともに、メディア内容に対する洞察、イベントの理由の分析、および/またはイベントのその後の影響の予測を行うことができる。
【0015】
一方、従来のアプローチは、ユーザに関連情報を提供するために、特定のニュース記事を手作業で検索、分類、整理するものである。このアプローチに必要な人件費は非常に高い。もうひとつの方法は、検索やクラスタリングなどの情報処理技術を利用して、ニュースを収集し、整理し、発表時期に従って並べ替える方法である。この方法では、ユーザが出来事の経過を理解することは難しい。このアプローチでは、現在のイベントを単独で表示することしかできず、マッチングするイベント(同じイベントのテーマや同じ業界など)と自動的に関連付けることができないため、イベント間の相関関係や発展の過程を示すことが難しい。さらに、このアプローチでは、イベントの起こりうる影響を予測することができず、類似の歴史的イベントの発展を通じて、ユーザに参考情報を提供することができない。
【0016】
このため、本開示のいくつかの実施例は情報処理のための解決策を提供する。該解決策は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成することを含み、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定される。該解決策は、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素を有する第3イベントを決定することをさらに含む。該解決策は、第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせることをさらに含み、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含む。
【0017】
本開示の実施例では、メディア内容の孤立した個別事柄グラフを拡張する。拡張後の事柄グラフを利用し、同一または類似の要素のイベントを接続する。したがって、複雑なイベントをグラフによって整理することができる。このようにして、メディア情報の処理効率が向上し、ユーザが関心のある情報に効率的にアクセスできるようになる。関連イベントを拡張することにより、ユーザがメディア内容をより深く洞察し、メディア内容に説明されたイベントを取り巻くダイナミクスを理解することも容易になる。
【0018】
例示的環境
図1Aは、本開示の実施例が実装され得る例示的環境100の概略図である。環境100では、ユーザ(図示せず)は、電子装置150を介してメディア内容110をブラウズすることができる。ユーザのブラウズ過程中、またはユーザの操作に応答して、電子装置150は、メディア内容110に関連する事柄グラフ130を提示することができる。電子装置150は、電子装置120と通信して、電子装置120によって構築された事柄グラフ130を取得することができる。環境100では、電子装置120は、メディア内容110を取得し、それを処理して、事柄グラフ130を生成することができる。
【0019】
環境100では、電子装置120と電子装置150は、端末装置を含む任意のコンピューティング能力を有する装置であってもよい。端末装置は、任意のモバイル端末、固定端末またはポータブル端末であってもよく、携帯電話、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、メディアコンピュータ、マルチメディアコンピュータ、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、オーディオ/ビデオプレーヤー、デジタルカメラ/カムカメラ、ロケータデバイス、テレビジョン受信機、ラジオ放送受信機、電子書籍デバイス、ゲームデバイスまたはそれらの任意の組み合わせ、それらのデバイスを含む付属品および周辺機器またはそれらの任意の組み合わせを含む。電子装置120は、サーバー側装置を含む、コンピューティング能力を有する任意の装置であってもよい。サーバー側装置は例えば計算システム/サーバー、例えばメインフレーム、エッジコンピューティングノード、クラウド環境中のコンピューティング装置などを含んでもよい。
【0020】
メディア内容110は、情報を提供できる任意の適切な内容であってもよい。例えば、メディア内容110は、テキスト、画像、オーディオ、ビデオまたはその組み合わせなどの形式のニュース記事であってもよい。メディア内容110は、各種プラットフォーム(例えばニュースプラットフォーム)から取得されたメディア内容であってもよく、記憶されたメディア内容であってもよい。テキスト形式のメディア内容110の場合、電子装置120はテキストから事柄グラフ130を構築するための情報を直接抽出することができる。画像、ビデオ、オーディオなどの形式のメディア内容110の場合、電子装置120は任意の既存のまたは将来開発される技術を使用して、画像、オーディオまたはビデオから事柄グラフ130を構築するための情報を抽出してもよい。例えば、電子装置120は画像識別または音声識別技術に基づいて、画像、ビデオまたはオーディオフォーマットから関連情報を直接抽出してもよい。
【0021】
事柄グラフは、イベントや異なるイベント間のイベント関係を表現するために使用される。例えば、事柄グラフは、論理有向グラフを使用してイベントとイベント関係を表現することができる。このような論理有向グラフはイベントをノードとして、イベント関係を有向エッジとする。
【0022】
本明細書では、イベント関係は関連関係または単に関係とも呼ばれる。このようなイベント関係は因果関係、条件関係、反転関係、順序関係、上下位関係、構成関係、同時関係、類似関係などを含んでもよい。一例として、因果関係とは、前のイベント(原因)の発生が後のイベント(結果)の発生につながる関係である。条件関係とは、前のイベントが後のイベントの発生条件であることを指す。反転関係とは、あるイベントが別のイベントと対立する関係を指し、例えば、あるイベントが遅く発生するが、別のイベントが早く発生することを指す。順序関係とは、前のイベントと後のイベントが時間的に連続して発生することを指す。上下位関係とは、あるイベントが別のイベントの上位イベントまたは下位イベントであることを指し、名詞上下位および動詞上下位がある。例えば、イベント「食品価格上昇」とイベント「野菜価格上昇」が名詞上下位関係を構成し、イベント「殺害」とイベント「暗殺」は動詞上下位関係を構成する。構成関係とは、あるイベントが別のイベントの組成部分であることを指す。同時関係とは、あるイベントが別のイベントと同時に発生することを指す。類似関係とは、あるイベントがある程度別のイベントと類似し、例えば、類似度計算を通じて類似関係を確立することを指す。以上のイベント関係は単なる例示であり、本開示の範囲を限定するものではない。
【0023】
イベントは1つまたは複数のイベント要素を有し得る。本明細書では、イベント要素は単に要素とも呼ばれる。イベントの要素は、イベントホスト、イベントゲスト、時間、場所、人物、業界、会社、製品などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、イベント要素は、イベントの属性としてイベントを表すノードに関連して記憶される。
【0024】
なお、環境100の構造および機能は例示のみを目的として記載されており、本開示の範囲の限定を意味するものではないことを理解されたい。
図1Aおよび後続の説明において、電子装置120によって事柄グラフ130を構築し、電子装置150によって事柄グラフ130を提示する。しかしながら、これらは単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。いくつかの実施例では、事柄グラフ130の構築および提示は同一装置によって実現されてもよい。
【0025】
本開示による情報提示の解決策をより明確に理解するために、まず
図1Bを参照して、事柄グラフ130を生成するために実施される処理過程105全体を説明する。過程105は環境100で実現され得る。過程105のいくつかのブロックは電子装置120によって実装され、他のいくつかのブロックは電子装置150によって実装されてもよい。
【0026】
事柄グラフ130を提示するために、電子装置120はまずメディア内容110に対応する事柄グラフ(個別事柄グラフとも呼ばれる)を生成する。このため、ブロック101では、電子装置120はメディア内容の個別事柄グラフを構築する。個別事柄グラフは、単一メディア内容110から抽出されたイベントとイベント間の関係を表すために使用される。このため、個別事柄グラフは、それぞれメディア内容110から抽出された複数のイベントを表すための複数のノードを含む。個別事柄グラフは、異なるイベント間のイベント関係を表す少なくとも1つの有向エッジをさらに含む。
【0027】
さらに、ブロック103では、電子装置120は、メディア内容110に対応する個別事柄グラフを拡張して事柄グラフ130を得る。本明細書では、個別事柄グラフを拡張するとは、追加された1つまたは複数の事柄グラフ(追加事柄グラフとも呼ばれる)と該個別事柄グラフを組み合わせることを指す。追加事柄グラフは1つまたは複数のノードを含み得、各ノードは1つのイベントを表す。したがって、本明細書では、拡張された個別事柄グラフは組み合わせ事柄グラフとも呼ばれる。
【0028】
個別事柄グラフの拡張で使用されるイベントのソースは参照事柄グラフであってもよい。例えば、電子装置120は参照事柄グラフから拡張条件を満たすサブグラフを決定し、該サブグラフと該個別事柄グラフを組み合わせることができる。なお、個別事柄グラフは特定数(例えば、1つ)のメディア内容のグラフであってもよく、参照事柄グラフはより大きな範囲のメディア内容のグラフであり、グローバル事柄グラフと見なされることを理解されたい。いくつかの実施例では、参照事柄グラフは、特定のドメイン、例えば金融ドメイン、半導体ドメインに関して構築されることがある。代替的に、参照事柄グラフは、複数のドメインにわたって構築されてもよいし、ドメインフリーであってもよい。
【0029】
電子装置120は、任意の適切な要因で個別事柄グラフを拡張することができる。いくつかの実施例では、電子装置120はイベント要素に基づいて、個別事柄グラフを拡張してもよい。代替的に、いくつかの実施例では、電子装置120はイベント関係に基づいて個別事柄グラフを拡張してもよい。いくつかの実施例では、電子装置120はイベント要素およびイベント関係に基づいて、個別事柄グラフを拡張してもよい。
【0030】
過程105は、事柄グラフを提供するためにも使用される。具体的に、ブロック104では、電子装置150は、拡張された個別事柄グラフ、すなわち事柄グラフ130を提示することができる。
【0031】
さらに、いくつかの実施例では、過程105は参照事柄グラフを更新するためにも使用される。具体的に、ブロック102では、電子装置120は個別事柄グラフを利用して参照事柄グラフを更新する。電子装置120は、個別事柄グラフを拡張するときにマッチングするイベントの起源を提供するために、参照事柄グラフを記憶し、定期的に更新することができる。
【0032】
以上、
図1Bを参照して環境100で実現可能な例示過程105の全体フローを説明した。なお、過程105は、提示される事柄グラフを得るための例示的な過程に過ぎず、本開示の実施例で提示される事柄グラフは任意の適切な方法で生成され得ることを理解されたい。
【0033】
事柄グラフの提示例
上記したように、ユーザがメディア内容110をブラウズする際に、メディア内容110に関連する事柄グラフを提示することができる。以下、
図2A~
図2Cを参照していくつかの例を説明する。
【0034】
図2Aの例では、ユーザがメディア内容110をブラウズする際に、電子装置150は視覚化提示200Aを提示する。視覚化提示200Aはメディア内容110に対応する個別事柄グラフ210を含む。個別事柄グラフ210は、複数のノード、本例ではノード201、ノード202、ノード203およびノード204を含む。これらのノードの視覚スタイルは傾斜線で塗りつぶされた円である。各ノードはメディア内容110から抽出された1つのイベントを表し、例えばノード201はイベントCを表し、ノード202はイベントDを表し、ノード203はイベントEを表し、ノード204はイベントFを表す。
【0035】
個別事柄グラフ210は、少なくとも1つの有向エッジ、本例では有向エッジ211、有向エッジ212および有向エッジ213をさらに含む。これらの有向エッジの視覚スタイルは矢印付きの実線である。各有向エッジは1つのイベント関係を表し、例えば有向エッジ211はイベントCとイベントD間のイベント関係を表し、有向エッジ212はイベントDとイベントE間のイベント関係を表し、有向エッジ213はイベントDとイベントF間のイベント関係を表す。
【0036】
図1Aを参照して説明したように、イベントは1つまたは複数のイベント要素を有する。いくつかの実施例では、電子装置150は、さらにそれぞれ複数のイベント要素を表す複数のインタフェース要素を提示し、各イベント要素は個別事柄グラフ210中の1つのイベントに属する。例えば、
図2Aの例では、イベントCは時間要素、人物要素および場所要素を含む。それに対応して、ノード201に関連して、イベント要素を表す時間インタフェース要素、人物要素を表す人物インタフェース要素および場所要素を表す場所インタフェース要素を提示する。例えば、イベントDは時間要素および製品要素を含む。それに対応して、ノード202に関連して、時間要素を表す時間インタフェース要素、および製品要素を表す製品インタフェース要素を含む。
【0037】
本開示のいくつかの実施例では、イベント要素を表すインタフェース要素は、任意の適切な形態または効果を有する。
図2Aおよび他の図面では、イベント要素を表すインタフェース要素は、それが表すイベント要素に対応する視覚効果を有する。例えば、人物インタフェース要素は人物アイコンであり、場所インタフェース要素は場所アイコンであり、製品インタフェース要素は特定製品のアイコンである。このように、異なるイベントが互いに関連している要素の種類を視覚的かつ直感的にユーザに認識させることができる。なお、これは例示に過ぎず、インタフェース要素は他の方法で提示されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施例では、インタフェース要素は、ノード(例えば、イベントを表すノードと同様であり、イベントを表すノードと同じまたは異なる形状を有してもよい)および/またはテキストとして提示されてもよい。例えば、人物要素を表すインタフェース要素は、特定の形状(たとえば、円)を有するノードとして提示される場合があり、該ノードは人物名称などの情報として識別される。
【0038】
以上、個別事柄グラフ210と対応のイベント要素の例示的な提示を説明した。
図3を参照して後述するように提示される個別事柄グラフ210およびイベント要素を得てもよい。
【0039】
個別事柄グラフに加えて、電子装置150は、イベント要素に基づいて拡張された1つまたは複数の追加事柄グラフをさらに提示する。
図2Aの例を続ける。視覚化提示200Aは、追加事柄グラフ220、追加事柄グラフ230および追加事柄グラフ240をさらに含む。これらの追加事柄グラフは、ユーザがイベントのコンテキストを明確にしたり、関連するイベント情報を理解したりするのに役立つ情報で個別事柄グラフ210を補足することに相当する。一例として、追加事柄グラフ220はノード205を含み、その視覚スタイルは中空円である。ノード205が表すイベントはノード201が表すイベントCはマッチングするイベント要素を有し、本例では時間要素を有する。視覚化提示200Aは該イベント要素に対応するインタフェース要素を有し、本例では時間インタフェース要素209を有する。時間インタフェース要素209の視覚スタイルは時計アイコンである。イベント要素のマッチングの詳細については、以下の説明を参照されたい。
【0040】
いくつかの実施例では、イベント要素に基づいて拡張された追加事柄グラフは、複数のレイヤを有することができる。すなわち、追加事柄グラフは複数のノードを含み得る。
図2Aの例では、追加事柄グラフ220はノード206をさらに含み、ノード206が表すイベントとノード205が表すイベントはイベント関係を有する。該イベント関係は有向エッジで示され、その視覚スタイルは矢印付きの実線である。追加事柄グラフ230および追加事柄グラフ240は追加事柄グラフ220と同様であるため、ここで繰り返さない。
【0041】
いくつかの実施例では、電子装置150は、ノードが表すイベントが該インタフェース要素が表すイベント要素を有することを提示するために、インタフェース要素からノードを指向する有向要素をさらに提示してもよい。特に、マッチングするイベント要素を有する2つのイベントは、マッチングするイベント要素のインタフェース要素によってこれらの2つのイベントを表すノードを視覚的に関連付ける。
図2Aの例では、視覚化提示200Aは、インタフェース要素とノード間の有向要素をさらに含む。例えば、ノード201とノード205が表すイベントはマッチングするイベント要素を有する。それに対応して、時間インタフェース要素209からノード201を指向する有向要素214を提示し、該時間インタフェース要素209からノード205を指向する有向要素215も提示する。これらの有向要素の視覚スタイルは矢印付きの点線である。
【0042】
なお、上記の視覚化提示200A中の各要素の視覚スタイルの説明、および個別事柄グラフと追加事柄グラフ間の視覚関連の説明は単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。電子装置150は、各種の視覚スタイルを通じてこれらのグラフ中の要素を提示し、例えば異なるパターンのノードで異なるグラフ中のイベントを表し、有向エッジの長さ、太さ、線パターンまたは矢印方向でイベント関係の種類を表し、異なるアイコンのインタフェース要素でイベント要素の種類を表す。電子装置150は、異なるレイアウトで個別事柄グラフと追加事柄グラフ間の視覚関連を提示することができる。例えば、電子装置150は、時間インタフェース要素209を中心として、その両側に個別事柄グラフ210と追加事柄グラフ220を提示してもよい。例えば、電子装置150は、時間インタフェース要素209を中心として、その周りに個別事柄グラフ210中の各要素および追加事柄グラフ220中の各要素を提示してもよい。
【0043】
追加事柄グラフ220、追加事柄グラフ230および追加事柄グラフ240は、イベント要素に基づいて拡張されて得られる。イベント要素に基づいて個別事柄グラフを拡張する方法は
図7A~
図7Cの説明を参照すればよい。
【0044】
提示される事柄グラフのいくつかの例を引き続き説明する。いくつかの実施例では、電子装置150は、イベント関係に基づいて拡張された1つまたは複数の追加事柄グラフをさらに提示してもよい。
図2Bに示す視覚化提示200Bを参照する。視覚化提示200Bと視覚化提示200Aの相違点は、より多くの追加事柄グラフを含むことである。これらの追加事柄グラフ中の各追加事柄グラフが表す少なくとも1つのイベントと個別事柄グラフ210中のイベントはイベント関係を有する。例えば、視覚化提示200Bはノード201から拡張された追加事柄グラフ250を含む。追加事柄グラフ250はノード207を含む。ノード207が表すイベントとノード201が表すイベントはイベント関係を有し、例えば、
図1Aを参照して説明されたそれらの関係を有する。さらにまたは代替的に、視覚化提示200Bは、該イベント関係を表す有向エッジ216をさらに含んでもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、イベント関係に基づいて拡張された追加事柄グラフは複数のレイヤを有してもよい。すなわち、追加事柄グラフは複数のノードを含んでもよい。例えば、追加事柄グラフ250は、ノード208をさらに含んでもよい。ノード208が表すイベントとノード207が表すイベントはイベント関係を有し、例えば因果関係を有する。
【0046】
いくつかの実施例では、個別事柄グラフおよび拡張された追加事柄グラフに加えて、電子装置150は、これらの事柄グラフに関する追加情報、例えばイベント関係の相関度を明示または暗示に提示してもよい。
図2Cの例を参照する。視覚化提示200Cと視覚化提示200Bの相違点は、イベント関係に対応する相関度の指示をさらに含む。相関度の意味は以下の説明を参照すればよい。本例では、これらの相関度の指示は数値で提示される。例えば、ノード205が表すイベントとノード206が表すイベント間のイベント関係に対応する相関度の数値は0.81である。該相関度の数値は2つのノード間の有向エッジ217上にラベル付けされる。
図2Cでは、他のイベント関係の相関度も示され、ここで繰り返さない。
【0047】
図2Cの例では、電子装置150は数値で相関度を明示に提示した。しかし、これは単なる例示である。代替的にまたはさらに、いくつかの実施例では、相関度を暗示的に提示してもよい。提示される有向エッジの視覚スタイルは該有向エッジが表すイベント関係の相関度に対応することができる。例えば、有向エッジの太さは、それが表すイベント関係の相関度に依存してもよい。
【0048】
このような実施例では、ユーザに相関度を明示的または暗示的に提示してもよく、ユーザにより多くの情報を提供することができる。このような情報は、ユーザがイベントの可能な傾向および/または可能な原因などを決定する際に役立つ。
【0049】
以上、
図2A~
図2Cを参照してメディア内容の視覚化提示の例を説明した。視覚化提示の1つまたは複数の設定はデフォルトまたは予め設定されてもよい。代替的に、または、さらに、いくつかの実施例では、視覚化提示の1つまたは複数の設定は、ユーザ対話を通じて決定されてもよい。すなわち、ユーザは、自分のニーズに従ってメディア内容の視覚化提示をカスタマイズすることができる。以下、このようないくつかの例を説明する。
【0050】
いくつかの実施例では、提示される追加事柄グラフレイヤの数はユーザによって指定されてもよい。それに対応して、電子装置150は、ユーザ入力に基づいて指定された追加事柄グラフのレイヤの数で、対応の数のレイヤを提示してもよい。
図2Aの例に戻って、指定されたレイヤの数が2である場合、追加事柄グラフ220に2級のイベントを提示する。例えば、追加事柄グラフ220は、第1級イベントを表すノード205および第2級イベントを表すノード206を含む。指定されたレイヤの数が1である場合、追加事柄グラフ220が1級イベントのみを提示する。例えば、追加事柄グラフ220は第1級イベントを表すノード205のみを含む。このように、いくつかの関連するイベントを濾過することができ、ユーザが関心のあるイベントまたは最も関連性の高いイベントに焦点を当てるのに役立つ。
【0051】
いくつかの実施例では、個別事柄グラフを拡張する条件または要因はユーザによって指定されてもよい。それに対応して、電子装置150は、ユーザ入力に基づいて指定された条件または要因で、この条件または要因を満たす追加事柄グラフを提示することができる。一例として、ユーザは、どのイベント要素または要素に基づいて個別事柄グラフ拡張するかを指定することができる。例えば、ユーザが、他のイベント要素を考慮せずに、時間要素に基づいて拡張することを指定した場合、電子装置150は、追加事柄グラフ230および追加事柄グラフ240ではなく、追加事柄グラフ220を提示することができる。このように、ユーザが関心または懸念のあるイベントを迅速に見つけることに役立つ。
【0052】
いくつかの実施例では、追加事柄グラフの提示はユーザによるイベント要素の選択に応答する。具体的に、電子装置150、ユーザによるあるイベント要素の選択提示を受信し、それに応じて、該イベント要素に基づいて拡張された追加事柄グラフを提示することができる。例えば、デフォルトの場合、電子装置150は、最初に個別事柄グラフ210およびイベント要素を表すインタフェース要素のみを提示する。ユーザが時間インタフェース要素を選択した場合、電子装置150は、追加事柄グラフ220をさらに提示する。追加事柄グラフ220は時間要素に基づいて個別事柄グラフ210を拡張することによって得られる。ユーザが業界インタフェース要素を選択し続けると、電子装置150は、追加事柄グラフ240を提示する。このようにして、ユーザが関心のあるイベントを選択的に見るのに役立つ。
【0053】
いくつかの実施例では、追加事柄グラフの提示はユーザによるイベントの選択に応答する。具体的に、電子装置150は、ユーザによるノードの選択を受信し、それに応じて、該ノードに基づいて拡張された追加事柄グラフを提示することができる。例えば、電子装置150は、個別事柄グラフ210、イベント要素を表すインタフェース要素およびイベント要素に基づいて拡張された追加事柄グラフ220~240中の1つまたは複数を提示することができる。ユーザがノード201を選択した場合、電子装置150は追加事柄グラフ250を提示する(
図2Bを参照する)。追加事柄グラフ250はイベント関係に基づいて個別事柄グラフ210を拡張したものである。このように、ユーザが関心のあるイベントを選択的に見るのに役立つ。
【0054】
いくつかの実施例では、電子装置150は、ユーザによる有向エッジの選択に基づいて、相関度の指示を提示することができる。例えば、電子装置150は最初に個別事柄グラフ、イベント要素を表すインタフェース要素および1つまたは複数の追加事柄グラフを提示することができる。ユーザが有向エッジ217を選択した場合、電子装置150は、有向エッジ217が表すイベント関係の相関度の指示、すなわち、数値0.81を提示することができる。
【0055】
なお、
図2A~
図2Cで示される提示スタイルは単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本開示のいくつかの実施例では、任意の適切なスタイルでメディア内容を視覚化提示することができる。
【0056】
図2A~
図2Cから分かるように、電子装置150によってユーザに提示された視覚化提示200A~200Cは異なる情報量を含むが、いずれも直感かつ簡潔な特徴を有し、ユーザのメディア情報取得効率を向上させることができる。
【0057】
本開示の実施例では、任意の適切な方法で提示される個別事柄グラフおよびその拡張を得ることができる。以下、
図3~
図7を参照していくつかの例を説明するが、本開示の実施例はこの点で限定されないことを理解されたい。
【0058】
個別事柄グラフを構築する例示過程
上記のように、ブロック101では、電子装置120はメディア内容110の個別事柄グラフを構築する。例えば、ニュース記事に対して事柄グラフを構築することがある。
【0059】
図3は本開示のいくつかの実施例による個別事柄グラフの構築過程300のフローチャートである。過程300はブロック101の例示的な実装と見なされ得る。以下、
図1Aを参照して過程300を説明する。
【0060】
ブロック310では、電子装置120はメディア内容を収集する。メディア内容は例えば時事政治ニュース、社会ニュース、一般的な科学情報などを含み得る。ニュースをメディア内容110の例として、電子装置120は、ニュースウェブサイトのリストに基づいて、ウェブサイトによって提供されるインタフェースを介してニュースを定期的に収集することができる。ニュースウェブサイトリストは例えば主流ニュースプラットフォーム、特定業界のニュースプラットフォーム、政策発表プラットフォーム、知識共有プラットフォームなどであってもよい。ニュースウェブサイトリストはユーザによって指定されてもよい。
【0061】
ブロック320では、電子装置120は収集されたメディア内容の重複を除去する処理を行う。メディア内容は、例えば時事ニュースであってもよく、ニュースウェブサイトリストからニュースを収集する場合を例にして説明する。異なるニュースウェブサイトのニュースは相互参照や転載があり、収集されたニュースが重複する可能性がある。電子装置120は、重複除去アルゴリズムに基づいて収集されたニュースをスクリーニングしてもよい。
【0062】
いくつかの実施例では、電子装置120は、Simhashアルゴリズムを採用して収集されたメディア内容を重複除去処理してもよい。重複除去過程は単語分割、ハッシュ値計算、重み付け、マージ、次元削減および重複除去などのステップを含み得る。具体的に、電子装置120はメディア内容中のテキストまたはメディア内容から識別または変換されたテキストを単語分割して有効な特徴ベクトルを取得し、さらに各特徴ベクトルに重みを設定してもよい。電子装置120は、ハッシュ関数によって各特徴ベクトルのハッシュ値を計算し、各特徴ベクトルに重みを設定してもよい。電子装置120はさらに特徴ベクトルのハッシュ値に基づいて、特徴ベクトルを重み付ける。さらに、電子装置120は各特徴ベクトルの重み付け結果を累積し、配列文字列を得てもよい。電子装置120は該配列文字列の各桁を判定する。0を超える桁の場合、それを1に設定し、0未満の桁の場合、それを0に設定する。このように、電子装置120は該メディア内容に対応するSimhash値を取得する。最後に、電子装置120は各メディア内容のSimhash値に基づいて、任意の2つのメディア内容間のハッシュ距離を計算する。ハッシュ距離が予め設定した閾値未満の場合、2つのメディア内容が重複していると見なされる。電子装置120は一方のメディア内容を削除して、重複除去処理を実現することができる。
【0063】
なお、Simhashアルゴリズムは単なる一例であることを理解されたい。本開示の実施例では、任意の適切なアルゴリズムを利用して重複除去を実現してもよい。
【0064】
ブロック330では、電子装置120はイベントおよびイベント関係を抽出する。重複除去後の任意のメディア内容または各メディア内容に対してブロック330を実行してもよい。電子装置120は、イベント抽出アルゴリズムに基づいて重複除去後のメディア内容からイベントおよびイベント関係を自動的に抽出してもよい。単一メディア内容から1つまたは複数のイベントを抽出することができる。あるメディア内容についてイベントを抽出でいない場合もある。イベント関係は、
図1Aを参照して説明されたそれらのイベント関係を含んでもよい。例えば、「飼料価格の高騰による養殖コストの増加に対応するための飼料源の充実」というニュースについて、電子装置120は第1イベント「飼料価格の高騰」、第2イベント「養殖コストの増加」および両者の因果関係を抽出することができる。
【0065】
さらに、いくつかの実施例では、電子装置120は、イベント関係の相関度(本明細書では関連係数とも呼ばれる)を決定することができる。相関度はイベント関係の強さ、イベント移転確率またはイベント関係の信頼係数などを指示することができる。いくつかの実施例では、電子装置120は、有向エッジに関連して該有向エッジが表すイベント関係の相関度を記憶することができる。
【0066】
ブロック330では、任意の適切なイベント抽出アルゴリズムを採用してイベントおよびイベント関係を抽出することができる。イベント抽出アルゴリズムの例は、種類に基づくイベント抽出方法、シーケンス注釈に基づくイベント抽出方法、読解に基づくイベント抽出方法、生成に基づくイベント抽出方法などが挙げられるが、これらに限定されない。この点で、本開示の範囲は限定されない。
【0067】
一例として、電子装置120はシーケンス注釈に基づくイベント抽出アルゴリズムを使用してイベントおよびイベント関係を抽出することができる。ニューステキストの例を続けると、電子装置120は、重複除去後のニューステキストを前処理し、例えば冗長なスペース、乱雑コードを濾過する。この前処理は、テキスト分割、干渉文字列の置き換えなどを含む。電子装置120は、連続イベント文字列モデルを学習して前処理後のニューステキストからイベントの開始位置および終了位置を識別し、イベントの記述的な断片、すなわちイベント名称を得ることができる。イベント名称は通常イベントのトリガ単語を含み、該トリガ単語は該イベントのイベントタイプを指定する。さらに、電子装置120はイベントのトリガ単語に基づいてイベント間のイベント関係を決定し、さらにイベント間の相関度を計算することができる。
【0068】
ブロック340では、電子装置120はイベント要素を抽出する。電子装置120はイベントが有するイベント要素を抽出することができる。イベント要素はイベントホスト、イベントゲスト、時間、場所、人物、業界、会社、製品を含むが、これらに限定されない。メディア内容の情報量によって、各イベントが有するイベント要素は1つまたは複数であってもよく、イベント要素がなくてもよい。例えば、ニューステキストからイベント「養殖コストの増加」および対応のイベント要素を抽出することができる。イベント「養殖コストの増加」のイベント要素は時間要素「2022年4月1日」、業界要素「養殖業」および場所要素「XX県」であり得る。
【0069】
ブロック350では、電子装置120は個別事柄グラフを生成する。具体的に、電子装置120は、ブロック330で抽出されたイベントおよびイベント関係に基づいて、個別事柄グラフを生成する。上記の養殖業の例を続けると、生成された個別事柄グラフは第1イベント「飼料価格の高騰」を表すノード、第2イベント「養殖コストの増加」を表すノードおよびこれらの2つのノード間に接続された有向エッジを含んで、2つのイベント間の因果関係を表す。本例では、該有向エッジは第1イベント「飼料価格の高騰」を表すノードから第2イベント「養殖コストの増加」を表すノードに指向する。
【0070】
具体的なメディア内容によって、構築された個別事柄グラフは異なる構造を有する場合がある。
図4A~
図4Fは、本開示のいくつかの実施例による構築された例示的な個別事柄グラフの概略図である。
図4Aの例示的な個別事柄グラフ400Aは抽出された2つのイベントおよび対応のイベント関係を表す。
図4Bの例示的な個別事柄グラフ400Bは、抽出された6つのイベントおよび対応のイベント関係を表す。これらのイベントのうち、2つは互いに関連するが、互いに分離されている。
図4Cの例示的な個別事柄グラフ400Cおよび
図4Dの例示的な個別事柄グラフ400Dはそれぞれ抽出された4つのイベントおよび対応のイベント関係を表す。1つのイベントはそれぞれ他の3つのイベントと関連する。
図4Eの例示的な個別事柄グラフ400Eおよび
図4Fの例示的な個別事柄グラフ400Fは、抽出された5つのイベントおよび対応のイベント関係を表す。1つのイベントはそれぞれ他のイベントと1~3の関係を有する。上記例では、傾斜線で塗りつぶされた円をノードとして、個別事柄グラフ中のイベントを表し、実線矢印を有向エッジとして、個別事柄グラフ中のイベント関係を表す。矢印のスタイルはイベント関係の種類、例えば上下位関係、因果関係などを表すことができる。
【0071】
ブロック360では、電子装置120は個別事柄グラフにおいてイベント要素を対応のイベントに関連付ける。例えば、1つのイベントが有するイベント要素はイベントの属性として該イベントを表すノードに関連して記憶されてもよい。
図5は本開示のいくつかの実施例によるイベント要素を個別事柄グラフに関連付ける場合の概略図である。
図5の例では、電子装置120はメディア内容110からノード501が表すイベントA、ノード502が表すイベントB、イベントAとイベントB間のイベント関係、および各イベントに対応するイベント要素を抽出することができる。具体的に、電子装置120はイベントAに対応するイベント要素1、イベント要素2およびイベント要素3を抽出し、イベントBに対応するイベント要素4、イベント要素5およびイベント要素6を抽出する。それに対応して、イベント要素1、イベント要素2およびイベント要素3はイベントAを表すノード501に関連付けられ、イベント要素4、イベント要素5およびイベント要素6はイベントBを表すノード502に関連付けられる。
【0072】
以上、過程300を参照して個別事柄グラフ構築の例示過程を説明した。なお、これは単なる例示であり、本開示の実施例では、任意の適切な方法で個別事柄グラフを構築してもよいことを理解されたい。さらに、過程300を参照して説明されたイベント、イベント関係、イベント数、イベント要素、事柄グラフのスタイルは単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0073】
参照事柄グラフの更新例
図2を参照して説明したように、いくつかの実施例では、ブロック102では、電子装置120は、個別事柄グラフを利用して参照事柄グラフを更新する。本明細書では、参照事柄グラフの更新は、個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させることも呼ばれる。融合とは、個別事柄グラフ中の1つまたは複数のノードを、それぞれ参照事柄グラフ中の1つまたは複数のノードとマージすること、または個別事柄グラフ自体を参照事柄グラフの一部として追加することを指す。具体的な操作方式は単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、参照事柄グラフまたはグローバル事柄グラフに対して、個別事柄グラフは事柄グラフのサブグラフと見なされる。
【0074】
参照事柄グラフは例えば特定業界、特定分野または特定ウェブサイトなどに対して大量のメディア内容から生成された融合事柄グラフであってもよい。参照事柄グラフはグローバル視点から異なるイベント間の関連性を説明することができる。以下、参照事柄グラフの更新例を説明する。
【0075】
いくつかの実施例では、個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させるために、電子装置120は、個別事柄グラフ中のイベントと参照事柄グラフ中のイベントの類似度を計算することができる。その後、類似度に基づいて個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させることができる。電子装置120は、イベント名称、イベント要素などに基づいてイベント間の類似度を計算することができる。
【0076】
一例として、電子装置120は、Jaccard類似度に基づいてイベント間の類似度を決定する。
図5の例を続けると、電子装置120は、個別事柄グラフ中のイベントAと参照事柄グラフ中の別のイベントを比較する。イベントAの名称およびそれが有する要素に対して単語分割を行い、イベントAについての第1単語分割集合を得る。電子装置120は、参照事柄グラフ中の比較されるイベントの名称およびそれが有する要素に対して単語分割を行い、第2単語分割集合を得る。電子装置120は、第1単語分割集合および第2単語分割集合に基づいて、2つの集合の交差集合中の単語数および2つの集合の連結集合中の単語数を決定する。さらに、電子装置120は、交差集合中の単語数と連結集合中の単語数の比率を計算し、Jaccard類似度を得る。電子装置120は、Jaccard類似度に基づいて、個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させる。
【0077】
電子装置120は、類似度と予設の1つまたは複数の閾値の関係に基づいて、個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させることができる。いくつかの実施例では、2つの閾値、すなわち、第1閾値および第2閾値が予め設定され、第1閾値が第2閾値よりも大きい。比較される2つのイベント間の類似度が第1閾値よりも大きい場合、2つのイベントが同じイベントであると見なされる。それに対応して、電子装置120は、参照事柄グラフに新しいノードを追加することなく、個別事柄グラフ中のノードと参照事柄グラフ中の対応のノードとマージしてもよい。2つのイベント間の類似度が第2閾値よりも小さい場合、2つのイベントが互いに独立したイベントであると見なされる。それに対応して、電子装置120は、個別事柄グラフ中のノードを参照事柄グラフに追加してグラフの融合を実現する。2つのイベント間の類似度が第1閾値と第2閾値間にある場合、2つのイベントが類似イベントであると見なされる。それに対応して、電子装置120は個別事柄グラフ中のノードを参照事柄グラフに追加し、類似イベントの類似関係の指示(例えば異なるスタイルの有向エッジで表す)を確立することができる。
【0078】
【0079】
図6Aの例では、個別事柄グラフは、イベントAを表すノード501およびイベントBを表すノード502を含む。電子装置120は、それぞれイベントAおよびイベントBと、参照事柄グラフ中の各ノードが表すイベントの類似度をトラバーサル計算する(図では点線矢印で2つのイベント間の類似度計算を示すが、トラバーサル計算のすべての点線矢印を図示しない)。イベントAと参照事柄グラフ中のノード601が表すイベントの類似度が第1閾値(例えば0.9)よりも大きい。電子装置120は、ノード501とノード601を融合させる。イベントBと参照事柄グラフ中のノード602が表すイベントの類似度も第1閾値(例えば0.9)よりも大きい。電子装置120は、ノード502とノード602を融合させる。イベントAとイベントB間の元の関係を保留するために、参照事柄グラフに、ノード601からノード602を指向する有向エッジ611を追加する。図に示すように、融合後、参照事柄グラフに新しいノードが追加されず、イベントAとイベントB間の有向エッジが追加される。
【0080】
図6Bの例では、電子装置120はそれぞれ個別事柄グラフ中のイベントAおよびイベントBと、参照事柄グラフ中の各イベントの類似度をトラバーサル計算する(図ではトラバーサル計算の一部の点線矢印のみが図示される)。イベントAと参照事柄グラフ中のノード601が表すイベントの類似度が第1閾値(例えば0.9)よりも大きい。電子装置120は、ノード501とノード601を融合させる。イベントBと参照事柄グラフ中の各ノードが表すイベントの類似度がすべて第2閾値(例えば0.6)よりも小さい。電子装置120は、参照事柄グラフにイベントBを表すノード604を追加する。それに対応して、イベントAとイベントB間の元の関係を保留するために、参照事柄グラフにノード601からノード604を指向する有向エッジ612を追加する。融合後、参照事柄グラフに新しいノードが追加され、イベントAとイベントB間の有向エッジが追加される。
【0081】
図6Cの例では、電子装置120はそれぞれ個別事柄グラフ中のイベントAおよびイベントBと、参照事柄グラフ中の各イベントの類似度をトラバーサル計算する(図ではトラバーサル計算の一部の点線矢印のみが図示される)。イベントAと参照事柄グラフ中のノード601が表すイベントの類似度は第1閾値と第2閾値間にある。それに対応して、電子装置120はノード501を参照事柄グラフに追加し、ノード501とノード601間に有向エッジ613(双方向エッジ)を追加して、イベントAとノード601が表すイベント間に類似関係を有することを指示する。イベントBと参照事柄グラフ中のノード602が表すイベントの類似度も第1閾値と第2閾値間にある。それに対応して、電子装置120は、ノード502を参照事柄グラフに追加し、ノード502とノード602間に有向エッジ614(双方向エッジ)を追加して、イベントBとノード602が表すイベント間に類似関係を有することを指示する。融合後、参照事柄グラフに新しいノードが追加され、それぞれイベントAと類似のイベント間、およびイベントBと類似のイベント間に類似関係の指示が確立される。
【0082】
上記した参照事柄グラフの更新過程は、参照事柄グラフの漸進的な構築と見なされる。このような漸進的な構築は参照事柄グラフの最初の作成に使用でき、作成した参照事柄グラフの漸進的な更新にも使用できる。追加された個別事柄グラフを参照事柄グラフに継続的に融合することによって、参照事柄グラフを継続的に更新する。このように、豊かで包括的なイベント連鎖とイベント関係のネットワークを形成することができる。
【0083】
個別事柄グラフの拡張例
上記した
図1Bを参照して説明したように、ブロック103では、電子装置120は、個別事柄グラフを拡張する。具体的に、拡張において考慮される要因に基づいて、参照事柄グラフから1つまたは複数のサブグラフを1つまたは複数の追加事柄グラフとして決定する。さらに、1つまたは複数の追加事柄グラフと個別事柄グラフを組み合わせて、拡張された個別事柄グラフを生成する。
【0084】
いくつかの実施例では、イベント要素に基づいて個別事柄グラフを拡張することがある。ユーザがより豊富な情報を得るのを助けるために、イベントに対応するイベント要素に基づいて、マッチングするイベント要素を有するイベントが参照事柄グラフ内で発見され、個別事柄グラフがイベントに基づいて拡張されることがある。
【0085】
具体的に、個別事柄グラフに含まれるイベントが有するあるイベント要素について、参照事柄グラフから該イベント要素とマッチングするイベント要素を有するイベント(マッチングイベントとも呼ばれる)を検索する。本明細書では、2つのイベント要素がマッチングするとは、2つのイベント要素が同一または類似することを指し、類似とは2つのイベント要素の差が閾値差よりも小さいことを意味し、例えば、時間要素について、2つの具体的な時間値の差が閾値差よりも小さい場合、2つの時間要素がマッチングすると見なされる。2つのイベント要素がマッチングするとは、2つのイベント要素が対応の特徴を有すると見なされ得る。例えば、製品要素について、「プラグ」および「ソケット」が慣例的に同時に使用されるため、製品要素がマッチングする可能性がある。養殖業の例を続けると、イベント「養殖コストの増加」に対応するイベント要素は、業界要素「養殖業」を含む。電子装置120は業界要素「養殖業」の参照事柄グラフに基づいて該業界要素を有するイベント「規模化養殖」をマッチングイベントとして決定することができる。
【0086】
マッチングイベントが決定された後、マッチングイベントに基づいて追加事柄グラフを決定し、追加事柄グラフと個別事柄グラフを組み合わせる。このように、個別事柄グラフの拡張が実現される。追加事柄グラフと個別事柄グラフの組み合わせは、マッチングするイベント要素によって実現される。
【0087】
追加事柄グラフは任意の適切な数のレイヤを有することができる。例えば、個別事柄グラフにマッチングイベントを表すノードを追加事柄グラフとして追加する。すなわち、この場合、1級の拡張が行われる。
【0088】
いくつかの実施例では、電子装置120は、拡張されるレイヤの数を決定することができる。拡張されるレイヤの数は予め設定されてもよく、またはユーザ入力によって指定されてもよい。さらに、参照事柄グラフのマッチングイベントを表すノードから、該数のレイヤを有するサブグラフを決定する。該サブグラフを追加事柄グラフとして、個別事柄グラフと組み合わせる。例えば、拡張されるレイヤの数が2の場合、電子装置120は、参照事柄グラフからマッチングイベントを表すノードおよび該ノードに直接接続されたノード(ある場合)を追加事柄グラフとして決定することができる。
【0089】
個別事柄グラフの基に、イベント要素に基づいて拡張することにより、同一、類似または対応要素を有する関連イベントおよびその発展規則を特定する。このように、ユーザにより豊富な情報を提供することができる。同一イベントホストまたは同一業界等とマッチングするイベントに基づいて、第1イベントおよび/または第2イベントの原因、発展または影響などを分析することが可能である。
【0090】
図7Aは、本開示のいくつかの実施例によるイベント要素に基づいて拡張された個別事柄グラフ700Aを示す図である。
図5と併せて
図7Aの例を説明する。個別事柄グラフはイベントAおよびイベントBを含む。
図5を参照して説明したように、イベントBはイベント要素5を有する。
【0091】
図7Aの例では、電子装置120はイベント要素5に基づいて個別事柄グラフを拡張する。電子装置120は参照事柄グラフから、イベント要素5とマッチングするイベント要素を有する拡張イベント1および拡張イベント2を決定する。それによって、少なくとも拡張イベント1を表すノード701および拡張イベント2を表すノード702は、個別事柄グラフに追加される。さらにまたは代替的に、電子装置120は、予め設定され、またはユーザによって設定された拡張級数に基づいて個別事柄グラフを拡張してもよい。例えば、2級の拡張イベントを取得するように設定された場合、電子装置120は、拡張イベント1と関連する拡張イベント3を検索する。これによって、ノード701および拡張イベント3を表すノード703を含むサブグラフが、個別事柄グラフに追加され、イベント要素5を介してイベントBに関連付けられる。さらに、電子装置120は、拡張イベント2と関連する拡張イベント4をさらに検索する。それによって、ノード702および拡張イベント4を表すノード704を含むサブグラフが、個別事柄グラフに追加され、イベント要素5を介してイベントBに関連付けられる。
【0092】
単なる例示であり、限定することを意図するものではなく、イベントAは「飼料価格の高騰」であり、イベントBは「養殖コストの増加」である。イベントBのイベント要素5は業界要素「養殖業」である。拡張イベント1「豚養殖損失」および拡張イベント2「規模化養殖」を検索することができる。さらに、電子装置120は、拡張イベント1と関連する拡張イベント3「利益の大幅減少」、および拡張イベント2と関連する拡張イベント4「工業化転換率が高い」を検索することができる。本例では、業界要素「養殖業」に基づいて拡張し、ユーザが同じ業界の関連イベントを簡単にアクセスでき、該業界の最近の発展を理解することができる。
【0093】
代替的にまたはさらに、いくつかの実施例では、電子装置120は、イベント関係に基づいて個別事柄グラフを拡張する。具体的に、個別事柄グラフ中のノードが表すあるイベントについて、参照事柄グラフから該イベントとイベント関係を有するイベントを検索することができる。その後、検索されたイベントに基づいて一定数のレイヤの拡張を行うことができる。このようにして、ユーザがイベントのコンテキストを並べ替えることに寄与する。ここで使用されるイベント関係は
図1Aを参照して説明したそれらの関係を含むが、これらに限定されない。
【0094】
図7Bは、本開示のいくつかの実施例によるイベント関係に基づいて拡張された個別事柄グラフ700Bを示す図である。
図5と併せて
図7Bの例を説明する。個別事柄グラフはイベントAおよびイベントBを含む。
【0095】
図7Bの例では、電子装置120は、参照事柄グラフからイベントAと上下位関係を有する拡張イベント5を検索することができる。それに対応して、個別事柄グラフに拡張イベント5を表すノードおよびイベントAと拡張イベント5間の上下位関係を表す有向エッジを、拡張のために追加することができる。例えば、イベントAは「飼料価格の高騰」であり、拡張イベント5は「食品価格上昇」である。参照示事柄グラフから、イベントAと上下位関係を有する拡張イベント6および拡張イベント7をさらに検索し、例えばそれぞれ「鶏飼料価格の高騰」および「豚飼料価格の高騰」である。それに対応して、個別事柄グラフに拡張イベント6を表すノードおよびイベントAと拡張イベント6間の上下位関係を表す有向エッジを、拡張のために追加する。さらに、個別事柄グラフに、拡張イベント7を表すノードおよびイベントAと拡張イベント7間の上下位関係を表す有向エッジを、拡張のために追加してもよい。電子装置120は、参照事柄グラフから、イベントBと因果関係を有する拡張イベント8を検索し、例えば「利益減少」である。それに対応して、個別事柄グラフに拡張イベント8を表すノードおよびイベントBと拡張イベント8間の因果関係を表す有向エッジを、拡張のために追加してもよい。
【0096】
いくつかの実施例では、電子装置120は、イベント関係およびイベント要素に基づいて個別事柄グラフを拡張することができる。
図7Cは、本開示のいくつかの実施例によるイベント関係およびイベント要素に基づいて拡張された個別事柄グラフ700Cを示す図である。事柄グラフ700Cは事柄グラフ700Aと事柄グラフ700Bのオーバーレイと見なされ得る。具体的に、該拡張後の個別事柄グラフはイベント要素に基づいて得られた拡張イベント1~拡張イベント4を表すノードを含み、イベント関係に基づいて得られた拡張イベント5~拡張イベント8を表すノードを含む。
【0097】
以上、
図7A~
図7Cを参照して拡張例を説明した。なお、これらの図で示されるノードの数、イベント間の関係および事柄グラフのスタイルは単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、どのイベント要素に基づいて拡張するかは、デフォルトまたはユーザによって選択されてもよい。代替的にまたはさらに、どのイベント関係に基づいて拡張するかは、デフォルトまたはユーザによって選択されてもよい。
【0098】
要約すると、本開示の各実施例によれば、電子装置120は指定範囲のすべてのメディア内容110に含まれるイベント、イベント関係およびイベント要素を自動的に抽出して参照事柄グラフを構築することができる。電子装置120は、特定のメディア内容110に含まれるイベント、イベント関係およびイベント要素を自動的に抽出して個別事柄グラフを構築することができる。電子装置120は、個別事柄グラフと参照事柄グラフを融合させて参照事柄グラフの動的更新を実現し、個別事柄グラフの拡張にも便利である。さらに、電子装置120はイベント要素および/またはイベント関係に基づいて参照事柄グラフからイベントをマッチングし、個別事柄グラフを拡張する。このように、ユーザが事柄グラフの形で直感的かつ洗練されたメディア情報を効率的に取得することができ、ユーザがイベントを深く洞察し、イベント発生原因を分析し、イベントの後続影響を予測するなどを支援することができる。
【0099】
例示過程
図8Aは、本開示のいくつかの実施例による情報提示の過程800Aのフローチャートである。過程800Aは電子装置150において実装され得る。議論を容易にするために、
図1Aを参照して過程800Aを説明する。
【0100】
ブロック810では、電子装置150は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示する。第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定される。
【0101】
ブロック820では、電子装置150は、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示する。第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素は、第3イベントが有する第2イベント要素とマッチングする。
【0102】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150が第1イベント要素を表すインタフェース要素によって、第2事柄グラフと第1事柄グラフを視覚的に関連付けることをさらに含む。
【0103】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150が、インタフェース要素から第1事柄グラフ中の少なくとも1つを表すイベントのノードに指向する第1有向要素を提示し、インタフェース要素から第3ノードを指向する第2有向要素を提示することをさらに含む。
【0104】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150がそれぞれ複数のイベント要素を表す複数のインタフェース要素を提示することをさらに含み、各イベント要素が第1イベントまたは第2イベント中の少なくとも1つのイベントに属し、複数のイベント要素が第1イベント要素を含む。
【0105】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150が複数のインタフェース要素中のインタフェース要素の選択を受信し、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することは、第1イベント要素を表すインタフェース要素が選択されることに応答する。
【0106】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150が第4イベントを表す第4ノードを提示し、第4イベントと第1イベントとは第2イベント関係を有し、第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを提示することをさらに含む。
【0107】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150が第1イベント関係に関する相関度の指示を提示すること、および、相関度に対応する視覚スタイルで第1有向エッジを提示すること、のうち少なくとも1つを含む。
【0108】
いくつかの実施例では、過程800Aは、電子装置150がユーザ入力を受信し、ユーザ入力によって第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を指定することをさらに含み、提示される第2事柄グラフは指定された数のレイヤを有する。
【0109】
いくつかの実施例では、第2事柄グラフは、電子装置150が参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから、所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0110】
いくつかの実施例では、第3ノードは第1ノードおよび第2ノードと異なる視覚効果を有する。
【0111】
図8Bは、本開示のいくつかの実施例による情報処理の過程800Bのフローチャートである。過程800Bは電子装置120において実装され得る。議論を容易にするために、
図1を参照して過程800Bを説明する。
【0112】
ブロック830では、電子装置120は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を表す第1有向エッジ、を含む。第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定される。
【0113】
ブロック840では、電子装置120は第1イベントまたは第2イベント中の少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素を有する第3イベントを決定する。
【0114】
ブロック850では、電子装置120は、第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせ、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含む。
【0115】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が参照事柄グラフから第1イベントと第2イベント関係を有する第4イベントを決定すること、第1事柄グラフに第4イベントを表す第4ノードを追加すること、および、第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを追加すること、を含む。
【0116】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が第1有向エッジに関連して第1イベント関係に関する相関度を記憶することをさらに含む。
【0117】
いくつかの実施例では、第2事柄グラフは、第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を決定し、および参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0118】
いくつかの実施例では、数はユーザ入力によって指定される。
【0119】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が第1イベントと参照事柄グラフ中の第5ノードが表す第5イベントの第1類似度を決定すること、および第2イベントと参照事柄グラフ中の第6ノードが表す第6イベントの第2類似度を決定すること、第1類似度、第2類似度、第1閾値および第1閾値未満の第2閾値に基づいて、参照事柄グラフを更新することをさらに含む。
【0120】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第1閾値を超えることに応答して、第5ノードと第6ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加することをさらに含む。
【0121】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第2閾値未満であることに応答して、参照事柄グラフに第2イベントを表す第7ノードを追加し、第5ノードと第7ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加することをさらに含む。
【0122】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が第1類似度および第2類似度がすべて第1閾値と第2閾値間にあることに応答して、参照事柄グラフに第1事柄グラフを追加し、参照事柄グラフに第1イベントと第5イベントが類似している指示および第2イベントと第6イベントが類似している指示を追加することをさらに含む。
【0123】
いくつかの実施例では、過程800Bは、電子装置120が、メディア内容が提示または選択されることに応答して、組み合わされた第1事柄グラフおよび第2事柄グラフを提示することをさらに含む。
【0124】
例示装置
図9は、本開示を実施可能な1つまたは複数の実施例の電子装置900のブロック図である。なお、
図9に示す電子装置900は単なる例示であり、本明細書に記載の実施例の機能および範囲を何らか限定するものではないことを理解されたい。
図9に示す電子装置900は
図1Aの電子装置120および/または電子装置150を実現するために使用されてもよい。
【0125】
図9に示すように、電子装置900は汎用電子装置の形態である。電子装置900の構成要素は、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット910、メモリ920、記憶装置930、1つまたは複数の通信ユニット940、1つまたは複数の入力装置950および1つまたは複数の出力装置960を含むが、これらに限定されない。処理ユニット910は実際または仮想プロセッサであってもよく、メモリ920に記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。マルチプロセッサシステムでは、複数の処理ユニットはコンピュータ実行可能指令を並列に実行して、電子装置900の並列処理能力を高める。
【0126】
電子装置900は通常複数のコンピュータ記憶媒体を含む。このような媒体は、電子装置900がアクセス可能な任意に入手可能な媒体であり得、揮発性および不揮発性媒体、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含むが、これらに限定されない。メモリ920は揮発性メモリ(例えばレジスタ、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性メモリ(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ)またはそれらの組み合わせであってもよい。記憶装置930は、取り外し可能または取り外し不可能な媒体であってもよく、機器可読媒体、例えばフラッシュメモリドライブ、磁気ディスクまたは任意の他の媒体であってもよく、情報および/またはデータ(例えば訓練用の訓練データ)を記憶して電子装置900内でアクセス可能である。
【0127】
電子装置900は、別の取り外し可能/取り外し不可能な、揮発性/不揮発性記憶媒体をさらに含んでもよい。
図9には図示されていないが、取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば「フロッピーディスク」)から読み取りまたは書き込み可能な磁気ディスクドライブ、および取り外し可能な不揮発性光ディスクから読み取りまたは書き込み可能な光ディスクドライブが提供されてもよい。これらの形態では、各ドライブは1つまたは複数のデータ媒体インタフェースを介してバス(図示せず)に接続される。メモリ920は、1つまたは複数のプログラムモジュールを有するコンピュータプログラム製品925を含んでもよく、これらのプログラムモジュールは、本開示の各種実施例の各種方法または動作を実行するように構成される。
【0128】
通信ユニット940は通信媒体を介して他の電子装置と通信することができる。さらに、電子装置900の構成要素の機能は単一の計算クラスタまたは複数のコンピューティングマシンとして実装され得、これらのコンピューティングマシンは通信接続を介して通信することができる。したがって、電子装置900は、1つまたは複数の他のサーバー、ネットワークパーソナルコンピュータ(PC)または別のネットワークノードの論理接続を介してネットワーク化環境で動作することができる。
【0129】
入力装置950は、1つまたは複数の入力装置、例えばマウス、キーボード、トラッキングボールなどであってもよい。出力装置960は、1つまたは複数の出力装置、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンターなどであってもよい。電子装置900は、必要に応じて、通信ユニット940を介して記憶装置、表示装置などの1つまたは複数の外部装置(図示せず)、ユーザと電子装置900の相互作用のための1つまたは複数の装置、または電子装置900と1つまたは複数の他の電子装置との通信のための任意装置(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信してもよい。このような通信は入力/出力(I/O)インタフェース(図示せず)を介して実行されてもよい。
【0130】
本開示の例示的な実施態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ実行可能指令が記憶され、コンピュータ実行可能指令がプロセッサによって実行されると上記した方法が実施される。本開示の例示的な実施態様によれば、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、コンピュータプログラム製品は非一時的なコンピュータ可読媒体に有形に記憶され、コンピュータ実行可能指令を含み、コンピュータ実行可能指令がプロセッサによって実行されると上記した方法が実施される。
【0131】
以下、本開示のいくつかの実施態様を示す。
第1態様において、本開示は、情報提示方法を提供する。該方法は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定されること、および第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示し、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングすることを含む。
【0132】
第1態様のいくつかの実施例では、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することは、第1イベント要素を表すインタフェース要素を提示し、第2事柄グラフと第1事柄グラフを視覚的に関連付けることを含む。
【0133】
第1態様のいくつかの実施例では、第2事柄グラフと第1事柄グラフを視覚的に関連付けることは、第1有向要素を提示し、第1有向要素がインタフェース要素から第1事柄グラフ中の少なくとも1つのイベントを表すノードを指向すること、および第2有向要素を提示し、第2有向要素がインタフェース要素から第3ノードを指向することを含む。
【0134】
第1態様のいくつかの実施例では、方法は、それぞれ複数のイベント要素を表す複数のインタフェース要素を提示し、各イベント要素が第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントに属し、複数のイベント要素が第1イベント要素を含むことをさらに含む。
【0135】
第1態様のいくつかの実施例では、方法は、複数のインタフェース要素中のインタフェース要素の選択を受信し、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することは、第1イベント要素を表すインタフェース要素が選択されることに応答することをさらに含む。
【0136】
第1態様のいくつかの実施例では、方法は、第4イベントを表す第4ノードを提示し、第4イベントと第1イベントとは第2イベント関係を有すること、および第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを提示すること、をさらに含む。
【0137】
第1態様のいくつかの実施例では、方法は、第1イベント関係に関する相関度の指示を提示すること、および、相関度に対応する視覚スタイルで第1有向エッジを提示すること、のうち少なくとも1つを含む。
【0138】
第1態様のいくつかの実施例では、方法は、ユーザ入力を受信し、ユーザ入力によって第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を指定し、提示される第2事柄グラフは指定された数のレイヤを有することをさらに含む。
【0139】
第1態様のいくつかの実施例では、第2事柄グラフは、参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから、所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0140】
第1態様のいくつかの実施例では、第3ノードは、第1ノードおよび第2ノードと異なる視覚効果を有する。
【0141】
第2態様によれば、本開示は電子装置を提供する。該電子装置は、少なくとも1つの処理回路を備える。少なくとも1つの処理回路は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを提示し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定され、および第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示し、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含み、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素と第3イベントが有する第2イベント要素とがマッチングするように決定される。
【0142】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1イベント要素を表すインタフェース要素により、第2事柄グラフと第1事柄グラフを視覚的に関連付けるように構成される。
【0143】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1有向要素を提示し、第1有向要素はインタフェース要素から第1事柄グラフ中の少なくとも1つのイベントを表すノードに指向し、および第2有向要素を提示し、第2有向要素はインタフェース要素から第3ノードを指向するように構成される。
【0144】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、それぞれ複数のイベント要素を表す複数のインタフェース要素を提示し、各イベント要素が第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントに属し、複数のイベント要素は第1イベント要素を含むように構成される。
【0145】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、複数のインタフェース要素中のインタフェース要素の選択を受信し、第1事柄グラフに関連して第2事柄グラフを提示することは、第1イベント要素を表すインタフェース要素が選択されることに応答する。
【0146】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第4イベントを表す第4ノードを提示し、第4イベントと第1イベントとは第2イベント関係を有し、および第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを提示するように構成される。
【0147】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1イベント関係に関する相関度の指示を提示し、および/または相関度に対応する視覚スタイルで第1有向エッジを提示するように構成される。
【0148】
第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、ユーザ入力を受信し、ユーザ入力によって第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を指定し、提示される第2事柄グラフは指定された数のレイヤを有するように構成される。
【0149】
第2態様のいくつかの実施例では、第2事柄グラフは、参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから、所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0150】
第2態様のいくつかの実施例では、第3ノードは第1ノードおよび第2ノードと異なる視覚効果を有する。
【0151】
第3態様によれば、本開示はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。該コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると第1態様の方法を実施する。
【0152】
第4態様によれば、本開示は情報処理方法を提供する。該方法は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定され、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素を有する第3イベントを決定すること、および第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせ、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含むこと、を含む。
【0153】
第4態様のいくつかの実施例では、方法は、参照事柄グラフから第1イベントと第2イベント関係を有する第4イベントを決定すること、第1事柄グラフに第4イベントを表す第4ノードを追加すること、および、第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを追加すること、をさらに含む。
【0154】
第4態様のいくつかの実施例では、方法は、第1有向エッジに関連して第1イベント関係に関する相関度を記憶することをさらに含む。
【0155】
第4態様のいくつかの実施例では、第2事柄グラフは、第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を決定し、参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから、所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0156】
第4態様のいくつかの実施例では、所定数はユーザ入力によって指定される。第4態様のいくつかの実施例では、方法は、第1イベントと参照事柄グラフ中の第5ノードが表す第5イベントの第1類似度、および第2イベントと参照事柄グラフ中の第6ノードが表す第6イベントの第2類似度を決定すること、第1類似度、第2類似度、第1閾値および第1閾値未満の第2閾値に基づいて参照事柄グラフを更新することをさらに含む。
【0157】
第4態様のいくつかの実施例では、参照事柄グラフを更新することは、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第1閾値を超えることに応答して、第5ノードと第6ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加することを含む。
【0158】
第4態様のいくつかの実施例では、参照事柄グラフを更新することは、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第2閾値未満であることに応答して、参照事柄グラフに第2イベントを表す第7ノードを追加すること、および第5ノードと第7ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加すること、を含む。
【0159】
第4態様のいくつかの実施例では、参照事柄グラフを更新することは、第1類似度および第2類似度がすべて第1閾値と第2閾値間にあることに応答して、参照事柄グラフに第1事柄グラフを追加すること、および、参照事柄グラフに第1イベントと第5イベントが類似している指示および第2イベントと第6イベントが類似している指示を追加すること、を含む。
【0160】
第4態様のいくつかの実施例では、方法は、メディア内容が提示または選択されることに応答して、組み合わされた第1事柄グラフおよび第2事柄グラフを提示することをさらに含む。
【0161】
第5態様によれば、本開示の電子装置を提供する。該電子装置は、少なくとも1つの処理回路を備える。少なくとも1つの処理回路は、メディア内容に対応する第1事柄グラフを生成し、第1事柄グラフは少なくとも第1イベントを表す第1ノード、第2イベントを表す第2ノード、および第1イベントと第2イベント間の第1イベント関係を示す第1有向エッジを含み、第1イベント、第2イベントおよび第1イベント関係はメディア内容から決定され、第1イベントおよび第2イベントのうち少なくとも1つのイベントが有する第1イベント要素に基づいて、参照事柄グラフから第1イベント要素とマッチングする第2イベント要素を有する第3イベントを決定し、第1事柄グラフと第2事柄グラフを組み合わせ、第2事柄グラフは少なくとも第3イベントを表す第3ノードを含むように構成される。
【0162】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路は、参照事柄グラフから第1イベントと第2イベント関係を有する第4イベントを決定し、第1事柄グラフに第4イベントを表す第4ノードを追加し、第1ノードと第4ノード間に第2イベント関係を表す第2有向エッジを追加するように構成される。
【0163】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1有向エッジに関連して第1イベント関係に関する相関度を記憶するように構成される。
【0164】
第5態様のいくつかの実施例では、第2事柄グラフは、第1イベント要素に対して拡張されるレイヤの数を決定し、参照事柄グラフにおいて第3イベントを表すノードから、所定数のレイヤを有するサブグラフを第2事柄グラフとして決定するように決定される。
【0165】
第5態様のいくつかの実施例では、所定数はユーザ入力によって指定される。第2態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1イベントと参照事柄グラフ中の第5ノードが表す第5イベントの第1類似度、および第2イベントと参照事柄グラフ中の第6ノードが表す第6イベントの第2類似度を決定し、第1類似度、第2類似度、第1閾値および第1閾値未満の第2閾値に基づいて、参照事柄グラフを更新するように構成される。
【0166】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第1閾値を超えることに応答して、第5ノードと第6ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加するように構成される。
【0167】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1類似度が第1閾値を超え、第2類似度が第2閾値未満であることに応答して、参照事柄グラフに第2イベントを表す第7ノードを追加し、第5ノードと第7ノード間に第1イベント関係を表す有向エッジを追加するように構成される。
【0168】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、第1類似度および第2類似度がすべて第1閾値と第2閾値間にあることに応答して、参照事柄グラフに第1事柄グラフを追加し、参照事柄グラフに第1イベントと第5イベントが類似している指示および第2イベントと第6イベントが類似している指示を追加するように構成される。
【0169】
第5態様のいくつかの実施例では、少なくとも1つの処理回路はさらに、メディア内容が提示または選択されることに応答して、組み合わされた第1事柄グラフおよび第2事柄グラフを提示するように構成される。
【0170】
第6態様では、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると第4態様の方法が実現される。
【0171】
ここで、本開示に従って実施される方法、装置、デバイスおよびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して本開示の各態様を説明する。なお、フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックおよびフローチャートおよび/またはブロック図中の各ブロックの組み合わせは、すべてコンピュータ可読プログラム指令によって実施され得る。
【0172】
これらのコンピュータ可読プログラム指令は汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置の処理ユニットに提供されて機器を製造し、これらの指令がコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置の処理ユニットによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図中の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作の装置を実現する。これらのコンピュータ可読プログラム指令をコンピュータ可読記憶媒体に記憶してもよく、これらの指令によりコンピュータ、プログラマブルデータ処理装置および/または他の装置が特定の方法で動作し、指令が記憶されたコンピュータ可読媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図中の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実現するための様々な指令を有する製造品を含む。
【0173】
コンピュータ可読プログラム指令がコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の装置にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置または他の装置で一連の操作ステップが実行され、コンピュータの実装過程を生成し、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の装置で実行される指令は、フローチャートおよび/またはブロック図中の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実現する。
【0174】
添付図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本開示の複数の態様に従って実施され得るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能および操作を示す。この点で、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックはモジュール、プログラムセグメントまたは指令の一部を示し、モジュール、プログラムセグメントまたは指令の一部は、指定された論理機能を実現するための1つまたは複数の実行可能指令を含む。いくつかの代替可能な態様では、ブロックに付けられた機能は添付図面に示す順序と異なる順序で発生することもある。例えば、連続的な2つのブロックは実質的に並列に実行され、かかる機能によって、逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図および/またはフローチャート中の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート中のブロックの組み合わせは、指定された機能または動作を実行する専用ハードウェアに基づくシステムによって実現されてもよく、または専用ハードウェアとコンピュータ指令の組み合わせによって実現されてもよい。
【0175】
以上、本開示の各態様を説明したが、上記説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、開示された各態様に限定されない。説明された各態様の範囲および精神から逸脱しない限り、多くの修正および変更が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語の選択は、各態様の原理、実際応用または市場における技術の改良を最もよく説明するため、または当業者が本明細書で開示された各実施態様を理解できるように選択される。
【外国語明細書】