(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137853
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H01L27/146 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024043610
(22)【出願日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039296
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】金 載 雄
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA01
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA18
4M118CA02
4M118DD04
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118GA02
4M118GC07
4M118GD07
(57)【要約】
【課題】小さいピクセルサイズでも優秀なイメージ品質を有するイメージセンサを提供する。
【解決手段】本発明のイメージセンサは、第1面と第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、第1面と第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲート、及び第2半導体基板を貫通して第1スタック内に延びる伝送ゲートを含む第2スタックと、第1スタックと第2スタックとの間に配置される絶縁層と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサであって、
第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、
第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、及び前記第2半導体基板を貫通して前記第1スタック内に延びる伝送ゲートを含む第2スタックと、
前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される絶縁層と、を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記絶縁層は、前記伝送ゲートの側壁の少なくとも一部をカバーすることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記絶縁層は、前記第1半導体基板の第1面と前記第2半導体基板の第2面との間に介在することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第2スタックは、前記第2半導体基板を貫通する開口部内に配置される埋込絶縁層を更に含み、
前記伝送ゲートは、前記埋込絶縁層及び前記絶縁層を貫通して垂直方向に延びることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記絶縁層は、
前記第1半導体基板の第1面上に付着された第1サブボンディング層と、
前記第2半導体基板の第2面上に付着された第2サブボンディング層と、を含み、
前記第1サブボンディング層及び前記第2サブボンディング層は、前記第1スタックと前記第2スタックとの間の全体面積に亘って配置されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記第1サブボンディング層及び前記第2サブボンディング層は、シリコン酸化物又はシリコンカーボン窒化物を含むことを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第1スタックは、前記第1半導体基板を貫通するピクセルトレンチ内に配置されるピクセル素子分離膜を更に含み、
前記ピクセル素子分離膜は、前記第1スタックに複数のピクセルを定義し、
前記光電変換領域及び前記フローティングディフュージョン領域は、前記複数のピクセルのうちの少なくとも1つのピクセル内に提供されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第1スタックは、前記第1半導体基板の第1面に隣接する位置で、前記ピクセル素子分離膜の少なくとも一部に垂直にオーバーラップする導電層を更に含み、
平面視において、前記フローティングディフュージョン領域は、前記導電層を取り囲むことを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記第2スタックは、前記第2半導体基板を貫通して前記導電層に連結されるコンタクトを更に含み、
前記コンタクトの側壁の一部は、前記絶縁層によってカバーされることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記第2スタックは、前記第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲートを更に含み、
前記イメージセンサは、前記第2スタックに付着された第3スタックであって、前記ピクセルゲート及び前記伝送ゲートに信号を提供するロジックトランジスタを含む前記第3スタックを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、
前記第1半導体基板の第1面に対向する第1面と該第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、前記第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲート、及び前記第1半導体基板の第1面よりも高いレベルに配置される第1エンド部と前記第2半導体基板の第1面よりも低いレベルに配置される第2エンド部とを有する伝送ゲートを含む第2スタックと、
前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される絶縁層と、を備え、
前記伝送ゲートの側壁の一部は、前記絶縁層によって取り囲まれることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項12】
前記第2スタックは、前記第2半導体基板を貫通する開口部内に配置される埋込絶縁層を更に含み、
前記伝送ゲートは、前記埋込絶縁層及び前記絶縁層を貫通して垂直方向に延びることを特徴とする請求項11に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記第2半導体基板は、前記垂直方向に第1厚さを有し、
前記伝送ゲートは、前記垂直方向に前記第1厚さよりも厚い第2厚さを有することを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
前記絶縁層は、
前記第1半導体基板の第1面上に付着された第1サブボンディング層と、
前記第2半導体基板の第2面上に付着された第2サブボンディング層と、を含み、
前記第1サブボンディング層及び前記第2サブボンディング層は、前記第1スタックと前記第2スタックとの間の全体面積に亘って配置されることを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記第1サブボンディング層及び前記第2サブボンディング層は、シリコン酸化物又はシリコンカーボン窒化物を含むことを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
前記第2スタックは、前記埋込絶縁層及び前記絶縁層を貫通して前記フローティングディフュージョン領域に電気的に連結されるコンタクトを更に含むことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記第2スタックに付着された第3スタックであって、前記ピクセルゲート及び前記伝送ゲートに信号を提供するロジックトランジスタを含む前記第3スタックを更に含むことを特徴とする請求項16に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、
前記第1半導体基板の第1面に対向する第1面と該第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、前記第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲート、及び前記第1半導体基板の第1面よりも高いレベルに配置される第1エンド部と前記第2半導体基板の第1面よりも低いレベルに配置される第2エンド部とを有する伝送ゲートを含む第2スタックと、
前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される第1絶縁層と、
第3半導体基板と前記第3半導体基板上に配置されて前記ピクセルゲート及び前記伝送ゲートに信号を提供するロジックトランジスタとを含む第3スタックと、
前記第2スタックと前記第3スタックとの間に配置される第2絶縁層と、を備えることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項19】
前記第2スタックは、
前記第2半導体基板を貫通する開口部内に配置される埋込絶縁層と、
前記埋込絶縁層及び前記第1絶縁層を貫通して前記フローティングディフュージョン領域に電気的に連結されるコンタクトと、を更に含み、
前記伝送ゲートは、前記埋込絶縁層及び前記第1絶縁層を貫通して垂直方向に延びることを特徴とする請求項18に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
前記第1スタックは、
前記第1半導体基板を貫通するピクセルトレンチ内に配置されるピクセル素子分離膜と、
前記第1半導体基板の第1面に隣接する位置で、前記ピクセル素子分離膜の少なくとも一部に垂直にオーバーラップする導電層と、を更に含み、
前記ピクセル素子分離膜は、前記第1スタックに複数のピクセルを定義し、
前記光電変換領域及び前記フローティングディフュージョン領域は、前記複数のピクセルのうちの少なくとも1つのピクセル内に提供され、
平面視において、前記フローティングディフュージョン領域は、前記導電層を取り囲むことを特徴とする請求項19に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、より詳細には、フォトダイオード(photodiode)を含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学イメージ信号を電気信号に変換する装置である。イメージセンサは、それぞれが入射する光を受光して電気信号に切り替え、フォトダイオード領域を含む複数のピクセルを含む。イメージセンサの集積度が増加することにより、それぞれのピクセルサイズが小さくなるため、それぞれのピクセルを駆動するためのピクセル回路の電気的連結成分も小さくなり、ノイズが発生するか又はコンバージョンゲイン(conversion gain)のような光電変換効率が減少する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2022/0359599号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、小さいピクセルサイズでも優秀なイメージ品質を有するイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサは、第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと。第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、及び前記第2半導体基板を貫通して前記第1スタック内に延びる伝送ゲートを含む第2スタックと、前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される絶縁層と、を備える。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるイメージセンサは、第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、前記第1半導体基板の第1面に対向する第1面と該第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、前記第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲート、及び前記第1半導体基板の第1面よりも高いレベルに配置される第1エンド部と前記第2半導体基板の前記第1面よりも低いレベルに配置される第2エンド部とを有する伝送ゲートを含む第2スタックと、前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される絶縁層と、を備え、前記伝送ゲートの側壁の一部は、前記絶縁層によって取り囲まれる。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様によるイメージセンサは、第1面と前記第1面に反対になる第2面とを含む第1半導体基板、前記第1半導体基板内に配置される光電変換領域、及び前記第1半導体基板内に配置されて前記光電変換領域から伝達された電荷を保存するフローティングディフュージョン領域を含む第1スタックと、前記第1半導体基板の第1面に対向する第1面と該第1面に反対になる第2面とを含む第2半導体基板、前記第2半導体基板の第1面上に配置されるピクセルゲート、及び前記第1半導体基板の第1面よりも高いレベルに配置される第1エンド部と前記第2半導体基板の第1面よりも低いレベルに配置される第2エンド部とを有する伝送ゲートを含む第2スタックと、前記第1スタックと前記第2スタックとの間に配置される第1絶縁層と、第3半導体基板と前記第3半導体基板上に配置されて前記ピクセルゲート及び前記伝送ゲートに信号を提供するロジックトランジスタとを含む第3スタックと、前記第2スタックと前記第3スタックとの間に配置される第2絶縁層と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第1半導体基板と第2半導体基板との間の層間絶縁膜やエッチング停止膜のような絶縁層が省略されることで、第1半導体基板と第2半導体基板との間の垂直距離が減少し、フローティングディフュージョン領域FDへのコンタクトの距離が減少することにより、ピクセルPXのノイズを減少又は改善することができる。また、フローティングディフュージョン領域及びグラウンド領域に電気的に連結されるコンタクトをピクセル分離構造物にオーバーラップする位置に形成することで、ピクセルの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態によるイメージセンサを概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1の1つのピクセルに対応する第1例の第1スタックを示すレイアウト図である。
【
図3】
図1の1つのピクセルに対応する第1例の第2スタックを示すレイアウト図である。
【
図4】
図3のA1-A1’線に沿って見た断面図である。
【
図7】一実施形態によるイメージセンサのピクセルの等価回路図である。
【
図8】一実施形態による他の例のイメージセンサを示す断面図である。
【
図10】一実施形態による第2例のイメージセンサの第1スタックのレイアウト図である。
【
図11】一実施形態による第2例のイメージセンサの第2スタックのレイアウト図である。
【
図14】一実施形態による第3例のイメージセンサを示す断面図である。
【
図16】一実施形態による第4例のイメージセンサを示すレイアウト図である。
【
図18】一実施形態による第5例のイメージセンサを示すレイアウト図である。
【
図19】一実施形態によるイメージセンサに採用されるピクセルトランジスタの一例を概略的に示す図である。
【
図20】一実施形態によるイメージセンサに採用されるピクセルトランジスタの他の例を概略的に示す図である。
【
図21】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図22】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図23】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図24】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図25】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図26】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図27】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図28】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図29】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図30】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図31】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図32】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図33】一実施形態による第2例のイメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【
図34】一実施形態によるイメージセンサの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
後述する詳細な説明で使用する用語及び文言の定義をここに提示する。用語「又は」は、「及び/又は」を意味する包括する用語である。用語「コントローラ」は、少なくとも1つの動作を調節する任意の装置、システム、又はその部品を示す。そのようなコントローラは、ハードウェア、又はハードウェア及びソフトウェア、及び/又はファームウェアの組み合わせによって具現される。特定のコントローラに関連する機能は、中央化されるか、局所的に又は遠隔に分散される。用語「少なくとも1つ」は、リストの列挙と共に使用される場合、列挙されたリストのうちの1つ又はそれ以上の他の組み合わせが使用されることを意味するが、リスト内の唯1つのアイテムがあればよい。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」について、次の組み合わせ、A、B、C、A及びB、A及びC、B及びC、AとBとC、そしてそれらの任意の変形のうちのいずれかを含む。他の特定の単語及び文言の定義は、明細書を通じて提供される。通常の技術者であれば、そのような定義は、そのような定義された単語及び文言の前の使用のみならず、以後の使用にも適用されるということを理解するであろう。
【0012】
図1は、一実施形態によるイメージセンサ100を概略的に示す斜視図である。
図2は、
図1の1つのピクセルPXに対応する第1例の第1スタックST1を示すレイアウト図であり、
図3は、
図1の1つのピクセルPXに対応する第1例の第2スタックST2を示すレイアウト図である。
図4は、
図3のA1-A1’線に沿って見た断面図である。
図5及び
図6は、
図4のCX1部分の拡大図である。
【0013】
図1~
図6を参照すると、イメージセンサ100は、第1スタックST1、第2スタックST2、及び第3スタックST3が垂直方向に積層された積層型イメージセンサである。
【0014】
アクティブピクセル領域APRはイメージセンサ100の中央部に配置され、アクティブピクセル領域APRに複数のピクセルPXが配置される。複数のピクセルPXは、イメージセンサ100の外部から光を受光して電気的信号に変換する領域である。複数のピクセルPXは、第1スタックST1及び第2スタックST2に配置され、例えば外光を受光するための光電変換領域PDが第1スタックST1内に配置され、光電変換領域PDで蓄積された光電荷を電気的信号に変換するためのピクセル回路PXCを構成するトランジスタが第2スタックST2内に配置される。
【0015】
パッド領域PDRは、アクティブピクセル領域APRの少なくとも一側上に、例えば平面図において、アクティブピクセル領域APRの4側面上に配置される。複数のパッドPADは、パッド領域PDRに配置されて、外部装置などと電気的信号を送受信するように構成される。
【0016】
周辺回路領域PCRは、ロジック回路ブロック及び/又はメモリ素子を含む。例えば、ロジック回路ブロックは、複数のロジックトランジスタLCTを含み、アクティブピクセル領域APRの各ピクセルPXに一定信号を提供するか、又は各ピクセルPXからの出力信号を制御する。例えば、ロジックトランジスタLCTは、ロウデコーダ、ロウドライバ、カラムデコーダ、タイミング発生器、相関二重サンプラ(correlated double sampler, CDS)、アナログデジタルコンバータ(analog to digital converter)、及び入出力バッファ(I/O buffer)のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
アクティブピクセル領域APRは複数のピクセルPXを含み、複数のピクセルPX内にそれぞれ複数の光電変換領域PDが配置される。アクティブピクセル領域APRにおいて、複数のピクセルPXが第1半導体基板110の上面に平行な第1方向X、及び第1方向に直交するに第1半導体基板110の上面に平行な第2方向Yに沿って列と行とをなしてマトリックス状に配列される。複数のピクセルPXのうちの一部は、オプティカルブラックピクセル(図示省略)である。オプティカルブラックピクセルは、アクティブピクセル領域APRに対する基準画素として機能し、暗信号を自動的に補正するための機能を遂行する。
【0018】
第1スタックST1は、第1面110F1及び第2面110F2を備える第1半導体基板110と、第1半導体基板110の第2面110F2上に配置されるカラーフィルターCF及びマイクロレンズMLを含む。第2スタックST2は、第1面120F1及び第2面120F2を備える第2半導体基板120と、第2半導体基板120の第1面120F1上に配置されるピクセルトランジスタPXT、伝送ゲートTG、及び前面構造物FS2を含む。伝送ゲートTGは、第2スタックST2の内部から第1スタックST1の内部に向かい、例えば第1半導体基板110の内部に向かって延びる。第3スタックST3は、第1面130F1及び第2面130F2を備える第3半導体基板130と、第3半導体基板130の第1面130F1上に配置されるロジックトランジスタLCT及び前面構造物FS3とを含む。
【0019】
第2スタックST2は、第1スタックST1と第3スタックST3との間に配置され、例えば第2スタックST2の前面構造物FS2が第3スタックST3の前面構造物FS3に対向するように配置され、第2スタックST2に含まれる第2半導体基板120の第2面120F2が第1スタックST1に含まれる第1半導体基板110の第1面110F1に対向するように配置される。
【0020】
第1スタックST1と第2スタックST2とは、その間に介在する第1絶縁層BI1によって互いに付着され、第2スタックST2と第3スタックST3とは、その間に介在する第2絶縁層BI2によって互いに付着される。一部の実施形態において、第2スタックST2と第3スタックST3との間に第2絶縁層BI2によって取り囲まれるボンディングパッド(図示省略)が更に配置される。
【0021】
一実施形態において、第1~第3半導体基板(110、120、130)は、P型半導体基板を含む。例えば、第1~第3半導体基板(110、120、130)のうちの少なくとも1つは、P型シリコン基板からなる。一実施形態において、第1~第3半導体基板(110、120、130)のうちの少なくとも1つは、P型バルク基板とその上に成長したP型又はN型エピ層とを含み、他の実施形態において、N型バルク基板とその上に成長したP型又はN型エピ層とを含む。一部の実施形態において、第2半導体基板120は、SOI(silicon-on-insulator)構造の一部を含み、例えばSOI構造のシリコン層からなる。
【0022】
アクティブピクセル領域APRにおいて、第1スタックST1内には、ピクセル分離構造物140が配置される。ピクセル分離構造物140によって複数のピクセルPXが定義される。ピクセル分離構造物140は、導電層142、絶縁ライナー144、及び上部絶縁層146を含む。導電層142は、第1半導体基板110を貫通するピクセルトレンチ140Tの内部に配置される。絶縁ライナー144は、第1半導体基板110を貫通するピクセルトレンチ140Tの内壁上に配置され、第1半導体基板110の第1面110F1から第2面110F2まで延びて導電層142と第1半導体基板110との間に介在する。上部絶縁層146は、第1半導体基板110の第1面110F1に隣接するピクセルトレンチ140Tの一部内に配置される。
【0023】
一実施形態において、導電層142は、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜のうちの少なくとも1つを含む。絶縁ライナー144は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含む。上部絶縁層146は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含む。
【0024】
複数のピクセルPX内の第1スタックST1内には、複数の光電変換領域PDの少なくとも一領域が配置される。光電変換領域PDは、N型不純物がドーピングされた領域である。例えば、光電変換領域PDは、上部及び下部の間に不純物濃度差を有してポテンシャル傾度を有する。或いは、光電変換領域PDは、複数の不純物領域が垂直方向に積層された形態に形成される。
【0025】
選択的に、第1半導体基板110の一部内には、複数の光電変換領域PDの少なくとも一領域を取り囲むライナー領域148が配置される。ライナー領域148は、ピクセル分離構造物140と光電変換領域PDとの間に配置され、P型不純物がドーピングされた領域である。
【0026】
第1半導体基板110の第1面110F1に隣接する第1半導体基板110の内部領域にフローティングディフュージョン領域FDが配置される。フローティングディフュージョン領域FDは、光電変換領域PDから伝達された電荷が保存される領域である。第1半導体基板110の第1面110F1に隣接する第1半導体基板110の内部領域にグラウンド領域GNDが配置される。一部の実施形態において、グラウンド領域GNDの少なくとも一部は、素子分離膜112によって取り囲まれる。
【0027】
第1半導体基板110の第1面110F1は第2半導体基板120の第2面120F2に対向するように配置され、第1半導体基板110の第1面110F1と第2半導体基板120の第2面120F2との間には第1絶縁層BI1が配置される。第1絶縁層BI1は、第1サブボンディング層BI1aと第2サブボンディング層BI1bとの積層構造を有する。例えば、第1絶縁層BI1は、第1半導体基板110の第1面110F1の全体をカバーするように配置される。例えば、
図4に示したように第2サブボンディング層BI1bが第2半導体基板120の第2面120F2上に均一な厚さに配置され、第1サブボンディング層BI1aは第2サブボンディング層BI1b上に均一な厚さに配置され、第1サブボンディング層BI1a上に第1半導体基板110の第1面110F1が第2半導体基板120の第2面120F2に対向するように配置される。
【0028】
一実施形態において、第1サブボンディング層BI1a及び第2サブボンディング層BI1bは、シリコン酸化物又はシリコンカーボン窒化物を含む。第1サブボンディング層BI1aと第2サブボンディング層BI1bとのボンディング界面は扁平なプロファイルを有する。例えば、
図5に示したように、第1サブボンディング層BI1a及び第2サブボンディング層BI1bのそれぞれは、単一な物質層を含み、第1半導体基板110の第1面110F1と第2半導体基板120の第2面120F2との間に追加的な物質層の介在なしに第1サブボンディング層BI1aと第2サブボンディング層BI1bとの積層構造が配置される。即ち、第1半導体基板110の第1面110F1と第1サブボンディング層BI1aとが直接接触し、第2半導体基板120の第2面120F2と第2サブボンディング層BI1bとが直接接触する。一部の実施形態において、第1サブボンディング層BI1aはシリコン酸化物を含み、第2サブボンディング層BI1bはシリコン酸化物を含む。他の実施形態において、第1サブボンディング層BI1aはシリコンカーボン窒化物を含み、第2サブボンディング層BI1bはシリコンカーボン窒化物を含む。
【0029】
一部の実施形態において、
図6に示したように、第1サブボンディング層BI1a及び第2サブボンディング層BI1bのそれぞれは、第1物質層M1及び第2物質層M2の二重層で構成され、第1半導体基板110の第1面110F1上に第1サブボンディング層BI1aの第1物質層M1及び第2物質層M2が順次に配置され、第2半導体基板120の第2面120F2上に第2サブボンディング層BI1bの第1物質層M1及び第2物質層M2が順次に配置され、第1サブボンディング層BI1aの第2物質層M2と第2サブボンディング層BI1bの第2物質層M2とがボンディング界面を構成する。一部の実施形態において、第1サブボンディング層BI1aの第1物質層M1及び第2サブボンディング層BI1bの第1物質層M1はシリコン酸化物を含み、第1サブボンディング層BI1aの第2物質層M2及び第2サブボンディング層BI1bの第2物質層M2はシリコンカーボン窒化物を含む。他の実施形態において、第1サブボンディング層BI1aの第1物質層M1及び第2サブボンディング層BI1bの第1物質層M1はシリコンカーボン窒化物を含み、第1サブボンディング層BI1aの第2物質層M2及び第2サブボンディング層BI1bの第2物質層M2はシリコン酸化物を含む。
【0030】
アクティブピクセル領域APRにおいて、第2スタックST2内には、ピクセルトランジスタPXTが配置される。ピクセルトランジスタPXTは、第2半導体基板120の第1面120F1上に配置される。例えば、ピクセルトランジスタPXTは、ピクセルゲートPXGとソース/ドレイン領域PXSとを含む。ソース/ドレイン領域PXSは、ピクセルゲートPXGに隣接する第2半導体基板120の内部に配置される。ピクセルゲートPXGは、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜のうちの少なくとも1つを含む。第2半導体基板120の第1面120F1とピクセルゲートPXGとの間にゲート絶縁層が配置される。
【0031】
一実施形態において、ピクセルトランジスタPXTは、第1スタックST1内に配置された光電変換領域PD及びフローティングディフュージョン領域FDに信号を提供するように構成される。例えば、ピクセルトランジスタPXTは、ソースフォロワトランジスタSFX(
図7参照)、選択トランジスタSX、及びリセットトランジスタRXを含む。例えば、1つのピクセルPX内の第1スタックST1の内部に配置される光電変換領域PD及び/又はフローティングディフージョン領域FDは、1つのピクセルPX内の第2スタックST2の内部に配置されるピクセルゲートPXGに電気的に連結される。例えば、1つのピクセルPX内の第1スタックST1の内部に配置される光電変換領域PD及び/又はフローティングディフージョン領域FDは、1つのピクセルPX内の第2スタックST2の内部に配置されるソースフォロワトランジスタSFX(
図7参照)、選択トランジスタSX(
図7参照)、及びリセットトランジスタRX(
図7参照)を構成するピクセルゲートPXGに電気的に連結される。
【0032】
一実施形態において、リセットトランジスタRXは、フローティングディフージョン領域FDに保存された電荷を周期的にリセットするように構成される。ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割を行い、フローティングディフージョン領域に充電された電荷による信号をバッファリングするように構成される。選択トランジスタSXは、ピクセルPXを選択するためのスイッチング及びアドレッシングの役割を行う。
【0033】
第2半導体基板120を貫通する開口部120H内には、埋込絶縁層122が配置される。埋込絶縁層122は、第2半導体基板120の第2面120F2と同一平面に位置する上面と、第2半導体基板120の第1面120F1と同一平面に位置する底面とを含み、埋込絶縁層122は、第2半導体基板120の第1厚さt1と実質的に同じ厚さを有する。
【0034】
伝送ゲートTGは、第2スタックST2内から第1スタックST1の内部に延び、第2半導体基板120を貫通して第1半導体基板110の内部に向かって垂直方向Zに延びる。例えば、伝送ゲートTGは、第2半導体基板120の開口部120H内に配置される埋込絶縁層122を貫通して垂直方向Zに沿って延びる。
【0035】
一実施形態において、伝送ゲートTGは、第1半導体基板110の第1面110F1(例えば、第1基準レベルLV01)よりも高い第1垂直レベルLV1に配置される第1エンド部GE1と、第2半導体基板120の第1面120F1(例えば、第2基準レベル(LV02))よりも低い第2垂直レベルLV2に配置される第2エンド部GE2とを含む。ここで、第1エンド部GE1は、伝送ゲートTGの最上面(例えば、第1半導体基板110の内部に配置される伝送ゲートTGの表面)を示し、第2エンド部GE2は、伝送ゲートTGの最下面(例えば、前面構造物FS2によってカバーされる伝送ゲートTGの表面)を示す。
【0036】
一実施形態において、伝送ゲートTGが第2半導体基板120を貫通して垂直方向Zに延びるため、伝送ゲートTGの第1エンド部GE1に隣接する側壁は、第1半導体基板110及び第1絶縁層BI1によって取り囲まれ、伝送ゲートTGの第2エンド部GE2に隣接する側壁は、前面構造物FS2及び埋込絶縁層122によって取り囲まれる。
【0037】
図5に示したように、伝送ゲートトレンチTGHが埋込絶縁層122及び第1絶縁層BI1を貫通して第1半導体基板110の内部に向かって垂直方向Zに延び、伝送ゲートトレンチTGH内に伝送ゲートTGが配置される。伝送ゲートトレンチTGHの内壁上には、伝送ゲート絶縁層TGIが配置され、伝送ゲートTGと第1半導体基板110との間を電気的に絶縁する。これにより、伝送ゲートTGと第1絶縁層BI1との間に、及び伝送ゲートTGと埋込絶縁層122との間に伝送ゲート絶縁層TGIが介在し、伝送ゲートTGが第1絶縁層BI1及び/又は埋込絶縁層122に直接接触しない。
【0038】
一実施形態において、伝送ゲートTGは、第2半導体基板120の第1厚さt1よりも厚い第2厚さt2を有する。伝送ゲートTGは、ピクセルゲートPXGと同時に形成され、これにより伝送ゲートTGの第2エンド部GE2がピクセルゲートPXGの上面(例えば、
図4に示したピクセルゲートPXGの下部面)と同一平面に配置される。
【0039】
第2スタックST2内に第2半導体基板120の第1面120F1をカバーする前面構造物FS2が配置される。前面構造物FS2は、配線層124及びカバー絶縁層126を含む。カバー絶縁層126は、複数の絶縁層の積層構造で形成され、第2半導体基板120の第1面120F1に接触して配線層124及びピクセルゲートPXGをカバーするように配置される。カバー絶縁層126は、複数の絶縁層の積層構造で形成される。例えば、カバー絶縁層126は第1カバー絶縁層126a及び第2カバー絶縁層126bを含み、第1カバー絶縁層126aはピセルゲートPXG及び伝送ゲートTGをカバーするように配置され、第2カバー絶縁層126bは配線層124をカバーするように配置される。
【0040】
一実施形態において、前面構造物FS2は、第1コンタクトCT1及び第2コンタクトCT2を更に含む。第1コンタクトCT1は、ピクセルゲートPXGを配線層124に電気的に連結する。第2コンタクトCT2は、第1スタックST1内のフローティングディフュージョン領域FD又はグラウンド領域GNDを前面構造物FS2内の配線層124に電気的に連結する。第2コンタクトCT2は第2スタックST2の内部から第1スタックST1の内部に向かって垂直方向Zに延び、第2コンタクトCT2の側壁の一部は、第1カバー絶縁層126a、埋込絶縁層122、及び第1絶縁層BI1によって取り囲まれる。
【0041】
一実施形態において、第1コンタクトCT1及び第2コンタクトCT2は、銅(Cu)、タングステン(W)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、モリブデン(Mo)、チタン窒化物(TiN)のうちの少なくとも1つを含む。
【0042】
一部の実施形態において、
図2及び
図3に示したように、第1ピクセルPX-1、第2ピクセルPX-2、第3ピクセルPX-3、及び第4ピクセルPX-4がマトリックス状に配置される。第1スタックST1内の第1~第4ピクセル(PX-1、PX-2、PX-3、PX-4)のそれぞれは、伝送ゲートTG及びフローティングディフージョン領域FDを有する。第2方向Yに並んで配置される第1ピクセルPX-1と第3ピクセルPX-3とは互いにミラー対称形状を有し、第1方向Xに並んで配置される第1ピクセルPX-1と第2ピクセルPX-2とは互いにミラー対称形状を有する。
図5及び
図6に示したピクセルPXのレイアウトは、例示のために図示したものであり、例えば伝送ゲートTG及びピクセルゲートPXGの大きさ、形状、位置などが
図2及び
図3に示したものに限定されるものではない。
【0043】
第1半導体基板110の第2面110F2上には、カラーフィルターCFとマイクロレンズMLとが配置される。
【0044】
第3スタックST3は第3半導体基板130の第1面130F1上に配置されたロジックトランジスタLCTを含み、ロジックトランジスタLCTはロジックゲートLCG及びソース/ドレイン領域LCSを含む。第3半導体基板130の第1面130F1上に前面構造物FS3が配置され、前面構造物FS3は、配線層134及びカバー絶縁層136を含む。
【0045】
第2半導体基板120の第1面120F1は第3半導体基板130の第1面130F1に対向するように配置され、第2半導体基板120の第1面120F1と第3半導体基板130の第1面130F1との間には第2絶縁層BI2が配置される。第2絶縁層BI2は、第1サブボンディング層BI2aと第2サブボンディング層BI2bとの積層構造を有する。一実施形態において、第1サブボンディング層BI2aと第2サブボンディング層BI2bは、シリコン酸化物又はシリコンカーボン窒化物を含む。
【0046】
上述した実施形態によると、伝送ゲートTGは第2スタックST2から第1スタックST1の内部に延びるように形成され、伝送ゲートTGが第1絶縁層BI1を貫通するように配置される。これにより、第1半導体基板110と第2半導体基板120との間の層間絶縁膜、エッチング停止膜のような絶縁層が省略されて第1半導体基板110と第2半導体基板120との間の垂直距離が減少し、フローティングディフュージョン領域FDへの第2コンタクトCT2の距離が減少することにより、ピクセルPXのノイズを減少又は改善することができる。
【0047】
図7は、一実施形態によるイメージセンサのピクセルPXの等価回路図である。
【0048】
図7を参照すると、複数のピクセルPXは、マトリックス状に配列される。少なくとも1つのピクセルPXは、伝送トランジスタTX及びピクセルトランジスタを含む。ここで、ピクセルトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及びソースフォロワトランジスタSFXを含む。リセットトランジスタRXはリセットゲートRGを含み、選択トランジスタSXは選択ゲートSGを含み、伝送トランジスタTXは伝送ゲートTGを含む。
【0049】
少なくとも1つのピクセルPXは、光電変換領域PD及びフローティングディフージョン領域FDを更に含む。光電変換領域PDは、
図1~
図6で説明した光電変換領域PDに対応する。光電変換領域PDは、外部から入射した光量に比例して光電荷を生成及び蓄積し、フォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート、PINフォトダイオード(Pinned Photo Diode:PPD)、及びこれらの組み合わせが使用される。
【0050】
伝送ゲートTGは、光電変換領域PDで生成された電荷をフローティングディフージョン領域FDに伝送する。フローティングディフージョン領域FDは、光電変換領域PDで生成された電荷が伝送されて累積して保存する。フローティングディフージョン領域FDに蓄積された光電荷の量に応じてソースフォロワトランジスタSFXが制御される。
【0051】
リセットトランジスタRXは、フローティングディフージョン領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットする。リセットトランジスタRXのドレイン電極はフローティングディフージョン領域FDに連結され、ソース電極は電源電圧VDDに連結される。リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されると、リセットトランジスタRXのソース電極に連結された電源電圧VDDがフローティングディフージョン領域FDに伝達される。リセットトランジスタRXがターンオンされるとき、フローティングディフージョン領域FDに蓄積された電荷が排出されてフローティングディフージョン領域FDがリセットされる。
【0052】
ソースフォロワトランジスタSFXは、複数のピクセルPXの外部に位置する電流源(図示省略)に連結されてソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)として機能し、フローティングディフージョン領域FDにおける電位変化を増幅し、それを出力ラインVOUTに出力する。
【0053】
選択トランジスタSXは、行単位で複数のピクセルPXを選択し、選択トランジスタSXがターンオンされるとき、ソースフォロワトランジスタSFXによって生成された出力電圧が出力部ラインVOUTに伝達される。
【0054】
図8は、一実施形態による他の例のイメージセンサ100Aを示す断面図である。
図9は、
図8のCX1部分の拡大図である。
図8及び
図9において、
図1~
図7と同じ参照符号は、同じ構成要素を意味する。
【0055】
図8及び
図9を参照すると、伝送ゲートトレンチTGHAは、第1半導体基板110の内部に延びる一部がラウンド状の内壁を有し、伝送ゲートトレンチTGHA内に配置される伝送ゲートTGAは、伝送ゲートトレンチTGHAのラウンド状の内壁の形状に沿ってラウンド状になる側壁を備える。伝送ゲートTGAは、第1半導体基板110の内部に位置する第1部分P_1の幅W1が第1絶縁層BI1によって取り囲まれる第2部分P_2の幅W2よりも広い。
【0056】
一実施形態によると、第2半導体基板120と第1半導体基板110とがその間の第1絶縁層BI1によって互いに付着された後に、第2半導体基板120の第1面120F1から埋込絶縁層122、第1絶縁層BI1、及び第1半導体基板110の第1面110F1に隣接する一部領域を順次にエッチングすることにより、伝送ゲートトレンチTGHAが形成される。第1半導体基板110の一部を除去して伝送ゲートトレンチTGHAを形成する工程で、等方性エッチング特性を有するエッチング条件を使用して第1半導体基板110を除去する場合、伝送ゲートトレンチTGHAは、側方向に拡張されてラウンド状になる内壁を有する形状を有する。また、伝送ゲートトレンチTGHAの内壁上に伝送ゲートTGを形成することで、伝送ゲートTGの第1部分P_1の側壁が第2部分P_2の側壁に対して外側に突出した形状を有する。
【0057】
図10は、一実施形態による第2例のイメージセンサ100Bの第1スタックST1のレイアウト図であり、
図11は、一実施形態による第2例のイメージセンサ100Bの第2スタックST2のレイアウト図である。
図12は、
図11のA2-A2’線に沿って見た断面図であり、
図13は、
図12のCX2部分の拡大図である。
図10~
図13において、
図1~
図9と同じ参照符号は、同じ構成要素を意味する。
【0058】
図10~
図13を参照すると、ピクセル分離構造物140の上部絶縁層146上に導電層149が配置され、平面視において、導電層149は、フローティングディフュージョン領域FDによって取り囲まれ、グラウンド領域GNDによって取り囲まれるように配置される。一実施形態において、導電層149は第1半導体基板110の第1面110F1と同一平面に配置される底面を有し、導電層149の底面は第1絶縁層BI1に接触するように配置される。一実施形態において、導電層149は、ポリシリコン又は金属を含む。
【0059】
第2コンタクトCT2は、埋込絶縁層122及び第1絶縁層BI1を貫通して導電層149に電気的に連結されるように垂直方向Zに延びる。一部の実施形態において、
図10に示したように第1~第4ピクセル(PX-1~PX-4)によって共有されるフローティングディフュージョン領域FD上に第2コンタクトCT2及びそれに連結される導電層149が配置され、第2コンタクトCT2は、第1~第4ピクセル(PX-1~PX-4)によって共有される。
【0060】
一実施形態において、第1半導体基板110を貫通するピクセル分離構造物140を形成した後に、上部絶縁層146の一部を除去するためのリセス工程を遂行し、上部絶縁層146が除去されたリセス空間内に導電層149を形成する。その後、第2半導体基板120を第1半導体基板110の第1面110F1上に付着した後、埋込絶縁層122及び第1絶縁層BI1を貫通する第2コンタクトホールCT2Hを形成し、第2コンタクトホールCT2H内に金属物質を満たして第2コンタクトCT2を形成する。
【0061】
上述した実施形態によると、フローティングディフュージョン領域FD及びグラウンド領域GNDに電気的に連結される第2コンタクトCT2を、ピクセル分離構造物140にオーバーラップする位置に形成するため、ピクセルの小型化に有利である。また、第1半導体基板110と第2半導体基板120との垂直距離が減少することにより、フローティングディフュージョン領域FDにおける第2コンタクトCT2の距離が減少することで、ピクセルのノイズを減少又は改善することができる。
【0062】
図14は、一実施形態による第3例のイメージセンサ100Cを示す断面図であり、
図15は、
図14のCX2部分の拡大図である。
【0063】
図14及び
図15を参照すると、
図10~
図13に基づいて説明した導電層149は省略される。上部絶縁層146の底面(
図15に示したように第2半導体基板120に対向する上部絶縁層146の表面)は、第1半導体基板110の第1面110F1と同一平面に配置され、上部絶縁層146の底面上に第1絶縁層BI1が配置される。第2コンタクトCT2は埋込絶縁層122及び第1絶縁層BI1を貫通して上部絶縁層146の底面及びフローティングディフュージョン領域FDに接触するように配置され、第2コンタクトCT2は上部絶縁層146よりも大きい幅を有するように形成される。
【0064】
図16は、一実施形態による第4例のイメージセンサ100Dを示すレイアウト図であり、
図17は、
図16のイメージセンサ100Dの断面図である。
【0065】
図17を参照すると、伝送ゲートTGは、デュアルタイプ伝送ゲートである。例えば、1つのピクセル内に2個の伝送ゲートTGが配置される。例えば、伝送ゲートTGは、互いに離隔されて配置される第1ゲートTG_L及び第2ゲートTG_Rを含む。一部の実施形態において、
図16に示したように第1ゲートTG_L及び第2ゲートTG_Rは、フローティングディフュージョン領域FDから同じ離隔距離を有するように配置される。
【0066】
図18は、一実施形態による第5例のイメージセンサ100Eを示すレイアウト図である。
【0067】
図18を参照すると、伝送ゲートTGは、ゲートオールアラウンドタイプの伝送ゲートである。例えば、伝送ゲートTGは、リング状又は環状の水平断面形状を有する。
【0068】
図19及び
図20は、一実施形態によるイメージセンサに採用されるピクセルトランジスタPXTの多様な例を概略的に示す図である。
【0069】
図19を参照すると、ピクセルトランジスタPXTは、FinFETトランジスタである。
図19には、第2半導体基板120の第1面120F1が上向くように例示的に示した。ピクセルトランジスタPXTは、第2半導体基板120の第1面120F1に形成され、垂直方向Zに突出するフィン型活性領域FAと、フィン型活性領域FAを横切って配置されるピクセルゲートPXGとを含み、フィン型活性領域FAの両側に配置されるソース/ドレイン領域PXSを含む。ピクセルゲートPXGとフィン型活性領域FAとの間には、ゲート絶縁層GIが配置される。
【0070】
図20を参照すると、ピクセルトランジスタPXTは、ガンマゲート構造を有するトランジスタである。
図20には、第2半導体基板120の第1面120F1が上向くように例示的に示した。ピクセルトランジスタPXTは、ピクセルゲートPXGを含み、ピクセルゲートPXGの少なくとも一部が第2半導体基板120の第1面120F1に形成されるリセスRS内に配置される。ピクセルゲートPXGの他の少なくとも一部は、第2半導体基板120の第1面120F1上に配置される平面形構造を有する。ピクセルゲートPXGと第2半導体基板120の第1面120F1との間にはゲート絶縁層GIが配置され、ゲート絶縁層GIはリセスRSの内壁上にコンフォーマルに延びる。
【0071】
図19及び
図20には、ピクセルトランジスタPXTがFinFETトランジスタ又はガンマゲートトランジスタである場合を例示的に示したが、それ以外にも、ピクセルトランジスタPXTは、垂直チャネルトランジスタ、マルチブリッジチャネルトランジスタ、3次元積層トランジスタのような多様な形態のトランジスタとして具現され得る。
【0072】
図21~
図33は、一実施形態による第2例のイメージセンサ100Bの製造段階を示す断面図である。
図21~
図33は、
図11のA2-A2’線に沿って見た断面に対応する断面図である。
【0073】
図21を参照すると、互いに反対になる第1面110F1と第2面110F2とを備える第1半導体基板110を準備する。
【0074】
第1半導体基板110の第1面110F1からイオン注入工程によって光電変換領域PDが形成される。例えば、光電変換領域PDは、N型不純物をドーピングして形成される。
【0075】
その後、第1半導体基板110の第1面110F1上にマスクパターンを形成し、マスクパターンをエッチングマスクとして使用して第1半導体基板110内にピクセルトレンチ140Tを形成する。ピクセルトレンチ140Tは、第1面110F1から所定の深さを有し、平面図から見て、マトリックス状に形成される。
【0076】
その後、ピクセルトレンチ140Tの内壁上に化学気相蒸着(chemical vapor deposition:CVD)工程、原子層蒸着(atomic layer deposition:ALD)工程によって絶縁ライナー144をコンフォーマルに形成する。その後、絶縁ライナー144上にピクセルトレンチ140Tの内壁を満たす導電層142を形成する。導電層142は、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜のうちの少なくとも1つを含む。
【0077】
その後、導電層142の上面が第1半導体基板110の第1面110F1の上面よりも低いレベルに到逹するまでエッチバック工程などによって導電層142の上部を除去し、ピクセルトレンチ140Tの入口を満たすように絶縁層を満たし、第1半導体基板110の上面が露出するまで絶縁層を除去してピクセルトレンチ140Tの入口内に上部絶縁層146を残す。
【0078】
図22を参照すると、上部絶縁層146の一部をリセス工程によって除去し、リセス領域149Rを形成する。リセス領域149R内にポリシリコン又は金属を使用して導電層149を形成する。
【0079】
一実施形態において、導電層149の上側の一部に平坦化工程が遂行されて導電層149の上面が第1半導体基板110の第1面110F1と同一平面に配置される。
【0080】
その後、第1面110F1からイオン注入工程によってフローティングディフュージョン領域FD及びグラウンド領域GNDが形成される。例えば、フローティングディフュージョン領域FDは、n型不純物をドーピングして形成される。
【0081】
その後、第1半導体基板110の第1面110F1上に第1サブボンディング層BI1aを形成する。
【0082】
図23を参照すると、第2半導体基板120を含むウェーハ120Wを準備する。ウェーハ120Wは、SOIタイプの基板であり、例えばベース基板120W1、絶縁層120W2、及び第2半導体基板120が積層される構造を有する。
【0083】
その後、ウェーハ120W上に、例えば第2半導体基板120上に第2サブボンディング層BI1bを形成する。
【0084】
図24を参照すると、第1サブボンディング層BI1aと第2サブボンディング層BI1bとを互いに接触させて第1半導体基板110の第1面110F1上に第2半導体基板120の第2面110F2が付着される。
【0085】
一実施形態において、第1サブボンディング層BI1aと第2サブボンディング層BI1bとは、平坦なレベルを有するボンディング界面を形成し、第1絶縁層BI1と指称される。
【0086】
第1半導体基板110の第1面110F1上に第2半導体基板120の第2面110F2が付着されることにより、ベース基板120W1及び絶縁層120W2が上向きになるように配置される。
【0087】
図25を参照すると、ベース基板120W1及び絶縁層120W2を除去する。一実施形態において、ベース基板120W1及び絶縁層120W2を除去するために、化学機械的研磨工程、グラインディング工程、湿式エッチング工程のうちの少なくとも1つの工程が遂行される。ベース基板120W1及び絶縁層120W2を除去した後、第2半導体基板120の第1面120F1が露出する。
【0088】
図26を参照すると、第2半導体基板120の一部領域を除去して開口部120Hを形成し、開口部120H内に絶縁物質を使用して埋込絶縁層122を形成する。
【0089】
埋込絶縁層122の上側は平坦化され、埋込絶縁層122の上面は第2半導体基板120の第1面120F1と同じレベルに配置される。
【0090】
図27を参照すると、埋込絶縁層122上にマスクパターンを形成し、マスクパターンをエッチングマスクとして使用して埋込絶縁層122、第1絶縁層BI1、及び第1半導体基板110の一部を除去して伝送ゲートトレンチTGHを形成する。一部の実施形態において、伝送ゲートトレンチTGHは、伝送ゲートトレンチTGHの上側が伝送ゲートトレンチTGHの底部よりも広い幅を有するように傾いた側壁を有する。
【0091】
図28を参照すると、第2半導体基板120の第1面120F1上にピクセルゲートPXGを形成し、伝送ゲートトレンチTGH内に伝送ゲートTGを形成する。一実施形態において、ピクセルゲートPXG及び伝送ゲートTGは、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、又は金属含有膜のうちの少なくとも1つを使用して形成される。
【0092】
一実施形態において、伝送ゲートTGを形成する前に伝送ゲートトレンチTGHの内壁上にコンフォーマルに伝送ゲート絶縁層TGIを形成する。
【0093】
その後、第2半導体基板120の第1面120F1上に、ピクセルゲートPXGと、伝送ゲートTGをカバーする第1カバー絶縁層126aとを形成する。第1カバー絶縁層126aは、ピクセルゲートPXGと伝送ゲートTGとを完全にカバーするように十分に大きい厚さに形成される。
【0094】
図29を参照すると、第1カバー絶縁層126a、埋込絶縁層122、及び第1絶縁層BI1を貫通して導電層149の上面を露出する第2コンタクトホールCT2Hを形成する。
【0095】
図30を参照すると、第2コンタクトホールCT2H内に第2コンタクトCT2を形成する。第2コンタクトCT2は、フローティングディフュージョン領域FD又はグラウンド領域GNDによって取り囲まれる導電層149に電気的に連結される。
【0096】
図31を参照すると、第1カバー絶縁層126aを貫通してピクセルゲートPXGの上面及び伝送ゲートTGの上面を露出する第1コンタクトホールCT1Hを形成する。その後、第1コンタクトホールCT1H内に第1コンタクトCT1を形成する。
【0097】
図32を参照すると、第1カバー絶縁層126a上に配線層124及び第2カバー絶縁層126bを形成する。
【0098】
その後、第1カバー絶縁層126a、第2カバー絶縁層126b、及び配線層124を含む前面構造物FS2上に第2絶縁層BI2を挟んで第3半導体基板130を付着する。第3半導体基板130は第1面130F1と第2面130F2とを含み、第1面130F1上にロジックトランジスタLCTが形成された状態で第2半導体基板120上に付着される。
【0099】
図33を参照すると、第1半導体基板110の第2面110F2が上向きになるように積層構造物を上下反転する。その後、ピクセル分離構造物140の上面(例えば、第1半導体基板110の第2面110F2に隣接する端部)が露出するまでCMP工程又はエッチバック工程などの平坦化工程によって第1半導体基板110の第2面110F2から第1半導体基板110の一部を除去する。
【0100】
一実施形態において、第1半導体基板110の第2面110F2上に背面絶縁層(図示省略)を形成する。背面絶縁層は、金属酸化物を含み、負の電荷固定層として機能する。
【0101】
その後、アクティブピクセル領域APRにおいて、第1半導体基板110の第2面110F2上にカラーフィルターCF及びマイクロレンズMLを形成する。
【0102】
上述した工程によって第2例のイメージセンサ100Bが完成する。
【0103】
上述した実施形態によると、第1半導体基板110と第2半導体基板120とを付着した後、第2半導体基板120を貫通して第1半導体基板110内部に延びる伝送ゲートTGと第2コンタクトCT2とを形成する。従って、第1半導体基板110に伝送ゲートTGを形成して、その後に第2半導体基板120と付着する比較例による製造方法に比べて、第1半導体基板110と第2半導体基板120との垂直距離が減少する。従って、フローティングディフュージョン領域FDに連結される第2コンタクトCT2の抵抗が減少するなどにより、イメージセンサ100Bのノイズが減少し、優秀なイメージ品質が得られる。
【0104】
図34は、一実施形態によるイメージセンサ1100の構成を示すブロック図である。
【0105】
図34を参照すると、イメージセンサ1100は、ピクセルアレイ1110、コントローラ1130、ロウドライバ1120、及びピクセル信号処理部1140を含む。イメージセンサ1100は、
図1~
図20で説明したイメージセンサ(100、100A、100B、100C、100D、100E)のうちの少なくとも1つを含む。
【0106】
ピクセルアレイ1110は2次元的に配列された複数の単位ピクセルを含み、各単位ピクセルは光電変換素子を含む。光電変換素子は光を吸収して電荷を生成し、生成された電荷による電気的信号(出力電圧)は垂直信号ラインを介してピクセル信号処理部1140に提供される。ピクセルアレイ1110に含まれる単位画素はロウ(row)単位で一回に1つずつ出力電圧を提供し、これによりピクセルアレイ1110の1つのロウに属する単位ピクセルはロウドライバ1120が出力する選択信号によって同時に活性化される。選択されたロウに属する単位ピクセルは、吸収した光による出力電圧を対応するカラムの出力ラインに提供する。
【0107】
コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が光を吸収して電荷を蓄積させるか、又は蓄積された電荷を一時的に保存し、保存された電荷による電気的信号をピクセルアレイ1110の外部に出力するようにロウドライバ1120を制御する。また、コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が提供する出力電圧を測定するようにピクセル信号処理部1140を制御する。
【0108】
ピクセル信号処理部1140は、相関二重サンプラ(CDS)1142、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)1144、及びバッファ1146を含む。相関二重サンプラ1142は、ピクセルアレイ1110から提供された出力電圧をサンプリング及びホールドする。相関二重サンプラ1142は、特定のノイズレベル及び生成された出力電圧によるレベルを二重サンプリングし、その差に該当するレベルを出力する。また、相関二重サンプラ1142は、ランプ信号生成器1148から生成されたランプ信号を入力して互いに比較し、比較結果を出力する。
【0109】
アナログ-デジタルコンバータ1144は、相関二重サンプラ1142から受信されたレベルに対応するアナログ信号をデジタル信号に変換する。バッファ1146はデジタル信号をラッチ(latch)し、ラッチされた信号は順次にイメージセンサ1100の外部に出力されてイメージプロセッサ(図示省略)に伝達される。
【0110】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
100、100A、100B、100C、100D、100E、1100 イメージセンサ
110、120、130 第1~第3半導体基板
110F1、120F1、130F1 第1面
110F2、120F2、130F2 第2面
112 素子分離膜
120H 開口部
120W ウェーハ
120W1 ベース基板
120W2 絶縁層
122 埋込絶縁層
124、134 配線層
126、136 カバー絶縁層
126a、126b 第1、第2カバー絶縁層
140 ピクセル分離構造物
140T ピクセルトレンチ
142、149 導電層
144 絶縁ライナー
146 上部絶縁層
148 ライナー領域
149R リセス領域
1110 ピクセルアレイ
1120 ロウドライバ
1130 コントローラ
1140 ピクセル信号処理部
1142 相関二重サンプラ(CDS)
1144 アナログ-デジタルコンバータ(ADC)
1146 バッファ
1148 ランプ信号生成器
APR アクティブピクセル領域
BI1、BI2 第1、第2絶縁層
BI1a、BI2a 第1サブボンディング層
BI1b、BI2b 第2サブボンディング層
CF カラーフィルター
CT1、CT2 第1、第2コンタクト
CT1H、CT2H 第1、第2コンタクトホール
FA フィン型活性領域
FD フローティングディフュージョン領域
FS2、FS3 前面構造物
GE1、GE2 第1、第2エンド部
GI ゲート絶縁層
GND グラウンド領域
LCG ロジックゲート
LCS ソース/ドレイン領域
LCT ロジックトランジスタ
LV01、LV02 第1、第2基準レベル
LV1、LV2 第1、第2垂直レベル
M1、M2 第1、第2物質層
ML マイクロレンズ
P_1、P_2 第1、第2部分
PAD パッド
PCR 周辺回路領域
PD 光電変換領域
PDR パッド領域
PX ピクセル
PX-1、PX-2、PX-3、PX-4 第1~第4ピクセル
PXC ピクセル回路
PXG ピクセルゲート
PXS ソース/ドレイン領域
PXT ピクセルトランジスタ
RG リセットゲート
RS リセス
RX リセットトランジスタ
SFX ソースフォロワトランジスタ
SG 選択ゲート
ST1、ST2、ST3 第1~第3スタック
SX 選択トランジスタ
TG、TGA 伝送ゲート
TG_L、TG_R 第1、第2ゲート
TGH、TGHA 伝送ゲートトレンチ
TGI 伝送ゲート絶縁層
TX 伝送トランジスタ
VDD 電源電圧
VOUT 出力部ライン