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特開2024-1378542つ以上の焦平面を持つイメージセンサ、カメラおよびイメージングシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137854
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】2つ以上の焦平面を持つイメージセンサ、カメラおよびイメージングシステム
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/25 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
G01B11/25 H
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024043630
(22)【出願日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】23163222
(32)【優先日】2023-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】504048696
【氏名又は名称】シック アイヴィピー エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンデシュ・ムルヘド
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA53
2F065BB15
2F065CC11
2F065FF01
2F065FF09
2F065FF42
2F065GG15
2F065HH05
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ08
2F065JJ26
2F065LL07
2F065LL21
2F065MM03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特に光三角測量に基づく3Dイメージングのための、イメージングシステムのカメラに対して焦点に関する改善を提供する。
【解決手段】イメージセンサ331は、屈折性が異なる光学板部分334-1、334-2によって画像感知領域333を覆うように配置される光学板337を備える。結果として、少なくとも2つの光学板部分334-1、334-2によって覆われる画像感知領域部分が異なる焦平面と関連付けられるようになる。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサ(331、531、531’)であって、前記イメージセンサ(331、531)の画像感知領域(333、533)へ光を合焦させるように配置されるレンズ(340、540’)との使用のためのイメージセンサ(331、531、531’)であり、前記イメージセンサ(331、531)が、前記レンズ(340、540’)から入射し少なくとも2つの光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)によって前記画像感知領域(333、533)の方へ屈折される光が、前記光が前記光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)のどちらによって屈折されたかに応じて異なる距離を進行して前記画像感知領域に合焦しているように、屈折性が異なる前記光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)によって前記画像感知領域(333、533)を覆うように配置される、光学窓または光学フィルタである、光学板(337、537)を備えており、前記少なくとも2つの光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)によって覆われる画像感知領域部分が異なる焦平面(351-1、351-2、751-1、751-2)と関連付けられるようになる、イメージセンサ。
【請求項2】
前記異なる屈折性が、異なる厚さ(339-1、339-2、539-1、539-2)によっておよび/または前記光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)が作られる材料の異なる屈折率によってもたらされる、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記画像感知領域(333、533)が透明保護層(336、536)によって覆われ、かつ前記光学板部分(334-1、334-2、534-1、534-2)の少なくとも1つが、前記透明保護層(336、536)に積み重ねられる別個の光学板層(338、538)によって形成される、請求項1または2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記透明保護層(336、536)および前記別個の光学板層(338、538)が、屈折率が同じ材料から作られる、請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記別個の光学板層(338、538)が、前記別個の光学板層(338、538)または前記透明保護層(336、536)の屈折率に対応する屈折率を有する光学接着剤によって前記透明保護層(336、536)に付着される、請求項3または4に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記別個の光学板層(338、538)が前記透明保護層(336、536)に、前記層を分離する空間(544)を有しながら、それによって前記層が互いと直接物理接触することを回避しつつ、積み重ねられる、請求項3または4に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のイメージセンサ(331、531、531’)および前記レンズ(340、540’)を備える、カメラ(330、530’、730)。
【請求項8】
前記別個の光学板層(538’)が前記透明保護層(536’)に、前記層が互いと直接物理接触することを回避するために前記層を分離する空間(544’)を有しながら、積み重ねられ、かつ前記別個の光学板層(538’)が、前記画像感知領域(533’)を備える前記カメラ(530’)のハウジング部(545’)に装着される前記カメラ(530’)の別個のレンズ部(546’)の一部である、請求項7に記載のカメラ。
【請求項9】
請求項7または8に記載のカメラ(330、530’、730)を備える、光三角測量に基づく物体(320、720)の3次元イメージングのためのイメージングシステム(305、705)。
【請求項10】
前記光三角測量の一部として前記物体(320、720)を照明するために第1の光平面の形態で第1の光(311、711-1)を提供するための第1の光源(310、710-1)を更に備え、前記イメージセンサ(331、531、531’)を有する前記カメラ(330、530’、730)が、前記光三角測量の一部として前記物体(320、720)から反射された第1の光を取得するために前記イメージングシステムに配置され、前記イメージングシステムが、前記少なくとも2つの焦平面(351-1、351-2、751-1、751-2)の少なくとも1つの第1の焦平面(351-1、751-1)が前記第1の光平面と同じ場所に位置するように構成される、請求項9に記載のイメージングシステム。
【請求項11】
前記物体(320、720)または別の物体を照明するために第2の光(711-2)を提供するための追加の第2の光源(710-2)を更に備え、前記イメージセンサ(331、531、531’)を有する前記カメラ(330、530’、730)が、前記物体(320、720)または前記別の物体から反射された第2の光を取得するために前記イメージングシステムに配置され、前記イメージングシステムが、前記少なくとも2つの焦平面(351-1、351-2、751-1、751-2)の別の、第2の焦平面(351-2、751-2)が、前記第2の光が前記物体(320、720)または前記別の物体に入射して反射され、その後前記カメラ(330、530’、730)および前記イメージセンサ(331、531、531’)によって取得される場所に位置するように構成される、請求項10に記載のイメージングシステム。
【請求項12】
前記第2の光(711-2)が第2の光平面の形態であり、前記第2の焦平面(351-2、751-2)が前記第2の光平面と同じ場所に位置する、請求項11に記載のイメージングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書における実施形態は、レンズとの使用のためのイメージセンサ、イメージセンサおよびレンズを備えるカメラ、ならびにカメラを備え、光三角測量に基づく3次元イメージングのために構成されるイメージングシステムに関する。より詳細には、本明細書における実施形態は、イメージセンサおよびレンズ、カメラならびにイメージングシステムと関連した焦平面に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクトリおよびロジスティックオートメーションのための産業用ビジョンカメラおよびシステムは、3次元(3D)マシンビジョンに基づき得るため、場面および/または物体の3D画像が取得される。3D画像によって、従来の画像におけるように2次元(2D)だけに画素に関する、強度および/もしくは色などの情報でなく、または少なくともそれだけでなく、「高さ」または「深さ」情報も備える画像が言及される。すなわち、画像の各画素は、画素の位置と関連した、撮像されたものの位置、例えば物体の位置にマッピングする情報を備え得る。次いで、3D画像から物体の特性に関する情報を抽出し、それによって物体についての、様々な3D画像フォーマットに変換できる3D情報を提供するための処理が適用され得る。「高さ」または「深さ」についての情報を持つデータはレンジデータと称され得るが、レンジデータは、そのため撮像されている物体の高さ測定からの、または言い換えれば物体のレンジもしくは距離測定からのデータに相当し得る。代替的または追加的に、画素は、例えば撮像領域における光の散乱または光の特定の波長の反射に関するなどの材料的性質に関する情報を備え得る。
【0003】
それ故、画素値は、画素の強度におよび/またはレンジデータにおよび/または材料的性質に関し得る。
【0004】
例えばセンサが画像データを一度に1行の画素ずつ感知および提供するように構成されるカメラによって、画像の画像データが一度に1行ずつスキャンまたは提供されると、ラインスキャン画像データが生じる。ラインスキャン画像の特例が、レーザラインなどの、いわゆる「シート状の光」の3D三角測量によって提供される画像データである。レーザがしばしば好まれるが、「シート状の光」、すなわち光平面を提供することができる他の光源、例えば、それほど発散しない光、または言い換えれば、「構造化」される光、例えばレーザまたは発光ダイオード(LED)によって提供される光を提供することができる光源も使用できる。
【0005】
3Dマシンビジョンシステムは、しばしば光三角測量に基づく。そのようなシステムでは、特定の光パターンで物体を照明する光源があり、特定の光パターンとしてはシート状の光など、物体上の光またはレーザラインに至り、そのラインに沿って、物体のプロファイルに対応して、物体の3D特性を取得できる。そのようなラインで物体をスキャンする、すなわちラインスキャンを行うことによって、ラインおよび/または物体の移動を伴って、複数プロファイルに対応して、物体全体の3D特性を取得でき、物体の3D画像が形成され得る。
【0006】
三角測量のために光平面を使用する3Dマシンビジョンシステムまたはデバイスは、光もしくは光平面三角測量、またはレーザ光が使用されるときは単にレーザ三角測量に基づく3Dイメージングのためのシステムまたはデバイスと称され得る。
【0007】
典型的には、光三角測量に基づいて3D画像を生成するために、撮像されることになる物体からの反射光がカメラのイメージセンサによって取得され、画像データにおいて強度ピークが検出される。ピークは、物体から反射された、例えばレーザラインに対応する入射光で撮像物体上の場所に対応する位置に発生する。検出されたピークの画像における位置は、ピークに至った光が反射された物体上の位置にマッピングすることになる。
【0008】
光三角測量カメラシステム、すなわち光三角測量に基づくイメージングシステムが、そのため典型的には物体へ光ラインを投影して、物体の表面から高さプロファイルを作成する。関与するカメラおよび光源に対して物体を移動させることによって、物体の異なる部分からの高さプロファイルに関する情報が画像によって取得され、次いでシステムの関連する幾何形状の知識と組み合わせて使用されて、物体の3次元表現を生成でき、すなわち3D画像データが提供される。この技術は、光ラインが物体へ投影され、それによってカメラの方に反射されるときにその光ラインの画像の取込みとして記載され、次いで反射されたレーザラインの位置を画像から抽出し得る。これは、例えば従来のピーク発見アルゴリズムを使用することによって、画像フレームにおける強度ピークの位置を識別することによって通常達成される。典型的には、必ずではないが、イメージングシステムは、反射光に関する強度ピークがセンサの列ごとに発生し期待されるべきであり、列内の位置が高さまたは深さにマッピングするようにセットアップされる。
【0009】
上のような光三角測量に基づく3Dイメージングのためのイメージングシステムは、典型的には光平面と揃えられる焦平面を有するように構成されており、それがこの平面内にあるので、物体からの反射は、光平面における異なる「高さ」に発生するであろう。通常そのようなカメラに関しては、イメージセンサの像平面はレンズの光軸に垂直であり、焦平面は像平面に平行であろう。これは、像平面および焦平面が光平面とも平行であるようにカメラが光平面に向くことを必要とするであろう。しかしながら、光三角測量目的では、カメラおよび見通し線を光平面に関して角度を付けて配置することが望ましい。光三角測量システムにより焦平面が光平面と揃えられることを可能にするために、したがって、いわゆるシャインプルーフの原理が典型的に活用される。それ故、そのようなシステムでは、カメラにおけるイメージセンサの像平面およびカメラのレンズは、シャインプルーフの原理に従って、焦平面が光平面と揃えられるようにカメラがどのように位置決めされて、光平面を見るであろうかに関して構成される。従来の光三角測量応用アプリケーションに関しては、これは十分に機能し、物体のスキャン中に光平面において発生する全ての反射がイメージセンサに合焦していることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上に鑑みて、目的は、特に光三角測量に基づく3Dイメージングのための、イメージングシステムのカメラに対して焦点に関する改善を提供することなど、先行技術の1つまたは複数の改善または代替を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書における実施形態の第1の態様によれば、目的は、レンズとの使用のためのイメージセンサによって達成される。レンズは、上記イメージセンサの画像感知領域へ光を合焦させるように配置されている。上記イメージセンサは、少なくとも2つの光学板部分によって画像感知領域を覆うように配置される、光学窓または光学フィルタに相当する、光学板を備える。光学板部分は、上記レンズから入射し上記光学板部分によって画像感知領域の方へ屈折される光が、その光が上記光学板部分のどちらによって屈折されたかに応じて異なる距離を進行して画像感知領域に合焦しているように、異なる屈折性を有する。結果として、上記少なくとも2つの光学板部分によって覆われる画像感知領域部分が異なる焦平面と関連付けられるようになる。
【0012】
本明細書における実施形態の第2の態様によれば、目的は、第1の態様に係るイメージセンサを備えるカメラによって達成される。カメラは、上記レンズも備える。カメラの一部の実施形態において、別個の光学板層が透明保護層に、上記層が互いと直接物理接触することを回避するために空間が層を分離して、積み重ねられる。別個の光学板層は、これらの実施形態において、レンズを備え、カメラのハウジング部に脱着可能に装着される、かつ/または脱着可能に装着されるように構成される、カメラの別個のレンズ部、またはユニットの一部でよく、そのハウジング部が画像感知領域を備える。
【0013】
本明細書における実施形態の第3の態様によれば、目的は、第2の態様に係るカメラを備える、光三角測量に基づく物体の3次元イメージングのためのイメージングシステムによって達成される。イメージングシステムは、上記光三角測量の一部として上記物体を照明するための第1の光平面の形態に第1の光を提供するための第1の光源を備えてよい。イメージセンサを持つカメラは、上記光三角測量の一部として物体から反射された第1の光を取得するためにイメージングシステムに配置されてよい。イメージングシステムは、上記少なくとも2つの焦平面の少なくとも第1の焦平面が上記第1の光平面と同じ場所に位置するように更に構成されてよい。
【発明の効果】
【0014】
本明細書における実施形態によって提供される追加の1つまたは複数の焦平面のため、物体の異なる部分が、カメラの視野内の異なる深さで、同じ画像に同時に合焦していることができる。これは、例えば追加の焦点を従来の光三角測量イメージングと同時に物体の他の部分の焦点イメージングを行うために使用できる光三角測量に基づく上記イメージングシステムに活用できる。追加の焦点イメージングは、物体の焦点2Dデータの取得に関しても、または物体から画像データの更に別の光三角測量取得を行って、例えば物体のより高速な完全スキャンを行うことができかつ/もしくは物体の同じ位置のスキャン間に発生し得る予想外の動きを検出することができ、それによってスキャン物体の誤った3D表現を回避することができることに関してもよい。
【0015】
更に、本明細書における実施形態は、例えば既存のイメージセンサによる、簡単な実装を可能にする。
【0016】
本明細書における実施形態の例が、以下に簡単に説明される添付の略図を参照しつつより詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本明細書における一部の実施形態が基づき得る先行技術のイメージングシステムの一例を概略的に例示する図である。
図2A】本明細書における実施形態が基づき得る簡略化された先行技術のイメージングシステムの簡略化された一例を概略的に例示する図である。
図2B】本明細書における一部の実施形態が基づき得る先行技術のイメージセンサの横断面を概略的に例示する図である。
図2C】横断面が印された図2Bにおける先行技術のイメージセンサの上面図を概略的に例示する図である。
図3A】本明細書における一部の実施形態に係る第1の例証的なイメージセンサの横断面を概略的に例示する図である。
図3B】横断面が印された図3Aにおけるイメージセンサの上面図を概略的に例示する図である。
図3C】本明細書における一部の実施形態に係る、図3A図3Bにおけるイメージセンサを持つカメラを備える、イメージングシステムの簡略化された第1の例を概略的に例示する図である。
図3D】2つの焦平面が、例えばカメラの一部として、図3A図3Bにおけるイメージセンサおよびレンズにどのように関し得るかの簡略化された一例を概略的に例示する図である。
図3E】光線が厚い光学板部分対薄い光学板部分によってどのように影響されるかを概略的に例示する図である。
図4A】ドットパターン表面を有する物体のイメージングのための本明細書における一部の実施形態に係るカメラを持つイメージングシステムセットアップを概略的に例示する図である。
図4B】ドットパターン表面が見える図4Aに図示される物体の正面図を概略的に例示する図である。
図4C図4A図4Bに図示されるように対応する現実のイメージングシステム、カメラおよび物体によって撮られた実画像を示す図である。
図5A】本明細書における一部の実施形態に係る第2の例証的なイメージセンサの横断面を概略的に例示する図である。
図5B】横断面が印された図5Aにおけるイメージセンサの上面図を概略的に例示する図である。
図5C】互いに取り付けられると本明細書における一部の実施形態に係るイメージセンサを持つカメラを形成するカメラハウジング部およびカメラレンズ部を持つカメラシステムを概略的に例示する図である。
図6A】本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する代替に関する異なる例を概略的に例示する図である。
図6B】本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する代替に関する異なる例を概略的に例示する図である。
図6C】本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する代替に関する異なる例を概略的に例示する図である。
図6D】本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する代替に関する異なる例を概略的に例示する図である。
図7A】本明細書における一部の実施形態に係るイメージングシステムの簡略化された第2の例を概略的に例示する図である。
図7B】本明細書における一部の実施形態に係るイメージングシステムの簡略化された第3の例を概略的に例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書における実施形態は例証的な実施形態である。これらの実施形態が必ずしも相互に排他的であるわけではないことが留意されるべきである。一実施形態からの構成要素が別の実施形態に存在すると黙示的に想定され得るが、それらの構成要素がその他の例証的な実施形態にどのように使用され得るかは当業者に明らかであろう。
【0019】
種々の実施形態に関する詳細へ入る前に、背景技術に示された状況を更に詳述することとし、本明細書における実施形態の背後の主要原理が提示されることになる。
【0020】
従来の光三角測量応用に関しては、光平面と揃えられる単一の焦平面が、背景技術で述べられたように、シャインプルーフの原理に基づいて、十分に機能し、物体のスキャン中に光平面において発生する全ての反射がセンサに合焦していることができる。しかしながら、イメージング能力を向上させ、例えば3D撮像されている物体の表面から、色などの焦点2D情報を取得するために、光平面の外側でも追加的に合焦させることができることが望ましいであろう状況および潜在的応用が特定されている。従来のシステムで光三角測量のためにも別個の2D画像データのためにも良好な焦点を生成することは困難であると思われている。光三角測量セットアップが、典型的にはシャインプルーフの原理を使用して光平面の周囲でのみ最大焦点を有することになり、典型的には大口径開口を使用して、より多くの光がイメージセンサに達するのを許容することが望ましく、焦点深度を狭くする。
【0021】
光平面の外側でそれでも合焦させることができる解決策は、更なるカメラおよび/またはレンズを伴い得るが、これは複雑さを増す。追加のカメラは、同じものを撮像するために、別の角度からのイメージングおよび別個の画像も必要とし、一部の場合には望ましくないであろう。
【0022】
代わりに、本明細書における実施形態が基づく解決策は、同じカメラおよびイメージセンサによって同時に存在して使用できる更なる1つまたは複数の焦平面を生成することである。本明細書における実施形態によれば、これは、レンズとイメージセンサの画像感知領域との間に、例えば画像感知領域上に配置され、上記レンズから入射し上記光学板部分によって画像感知領域の方へ屈折される光が異なる距離を進行して画像感知領域に合焦しているように屈折性が異なる少なくとも2つの部分を有する、光学板を用いて達成される。結果として、上記少なくとも2つの光学板部分によって覆われる画像感知領域部分は、それぞれ、異なる焦平面と関連付けられるようになる。異なる屈折性は、光学板部分の異なる厚さによっておよび/または光学板部分が作られる材料の異なる屈折率によってもたらされてよい。これに基づく実施形態は、イメージセンサチップの形態などの、既存のイメージセンサによる簡単な実装を可能にする。イメージセンサは、通常、その画像感知、そのため感光、領域の上に配置されて、感光画素素子および電子回路を保護する、典型的にはガラスの、透明保護層を有する。従来のイメージセンサに基づく本明細書における実施形態の簡単な実装の一例は、保護層の上に更なる別個の光学板層を追加することであり、複合層が上記光学板部分の一方を形成する一方で、上記光学板部分の他方は、別個の光学板層によって覆われない保護層の部分に相当することになる。レンズの知識、画像感知領域がレンズに関してどのように配置されるか、および例えば第1の焦平面が、別個の光学板層なしで、どこに位置するかの知識により、イメージセンサを持つカメラに関して第1の焦平面から更に離れた望ましい距離に更なる焦平面を達成するのに別個の光学板層の適切な材料および/または厚さを、日常試験および実験によって計算および/または発見できる。保護層と同じ材料、例えば屈折率が同じガラスの更なる光学板層を使用すること、および更なる光学板層の厚さを使用して、更なる焦平面がどこに位置することになるかを制御することが好まれてよい。
【0023】
背景技術から明らかなように、本明細書における実施形態の応用範囲が光三角測量に基づく3Dイメージングのためのイメージングシステムにあるので、本明細書における実施形態についての更なる詳細が光三角測量文脈で記載される前に、そのようなシステムおよび先行技術の状況を多少詳細に記載および説明することとする。これは、光三角測量に基づく3Dイメージングのためのイメージングシステムと使用されるときの本明細書における実施形態に関する利益の理解も促すであろう。それ故:
【0024】
図1は、先行技術から公知であるような光三角測量に基づく3Dイメージングのためのイメージングシステム105の一例を概略的に例示し、そのようなシステムが基づく基本原理を説明するために使用されることになる。イメージングシステム105は、代替的に、例えば、対象物体の3D特性に関する情報を取得するための光三角測量に基づく3Dマシンビジョンのためのイメージングシステムと命名されてよい。イメージングシステム105は、図中、通常動作の、すなわち典型的には校正が行われた後、したがってシステムが校正されている状況に示される。システム105は、光三角測量を、ここではシート状の光の三角測量、すなわち光平面が使用される光三角測量の形態で行うように構成される。イメージングシステム105は、図中、光平面111として例証および例示される特定の光パターンで撮像されることになる物体を照明するための、レーザなどの光源110を更に備える。光はレーザ光でよいが、必ずしもそうである必要はない。カメラは、典型的には、それが、シャインプルーフの原理に基づいて、光平面111と同じ場所に位置する、言い換えれば、揃えられる焦平面を有するように構成および設置され、その結果、光平面において発生する物体反射は、イメージセンサに合焦していることになる。図示の例では、対象物体は、車の形態の第1の物体120および歯車構造の形態の第2の物体121によって例証される。撮像される物体は、測定物体と称されてよい。特定の光パターン111が物体に入射すると、これは、物体への特定の光パターン111の投射に相当しており、特定の光パターン111が物体と交差するときに観察されてよい。例えば、図示の例では、光平面として例証される特定の光パターン111は、第1の測定物体120上で光ライン112に至る。特定の光パターン111は、交差部において、すなわち図示の例では光ライン112において、物体によって、より詳細には物体の部分によって反射される。イメージングシステム105は、イメージセンサ(図1に図示せず)を備えるカメラ130を更に備える。カメラおよびイメージセンサは、光源110および撮像されることになる物体に関して、特定の光パターンが、物体によって反射されると、イメージセンサへの入射光になるように配置される。イメージセンサは、入射光を画像データに変換するための、典型的にはチップとして実装される装置である。物体の上記部分は、反射によってイメージセンサへの上記入射光を生じさせるが、それによってカメラ130およびイメージセンサによって取得されてよく、対応する画像データが生成されて更なる使用のために提供されてよい。例えば、図示の例では、特定の光パターン111は、第1の物体120の車の屋根の一部分上の光ライン112において、カメラ130およびイメージセンサの方に反射されることになり、それによって車の屋根の上記一部分についての情報で画像データを生成および提供してよい。光三角測量の原理によれば、測定システム105の幾何形状の知識、例えばイメージセンサ座標が、撮像されている物体およびそのコンテキストに関連する、直角座標などの座標系123の座標などのワールド座標にどのように関係するかの知識により、画像データは、適切なフォーマットで撮像されている物体の、例えば3D形状またはプロファイルの形態の、3D特性に関する情報に変換されてよい。上記3D特性に関する情報は、任意の適切なフォーマットで3D特性を描くデータを備えてよい。
【0025】
光源110および/または、第1の物体120もしくは第2の物体121などの、撮像されることになる物体を、物体の複数部分が照明されてイメージセンサへの反射光を生じさせるように、移動させることによって、実際には典型的に物体をスキャンすることによって、例えば、第1の物体120の図示されるプロファイル画像140-1~140-Nなどの、それぞれの物体の複数の連続したプロファイルに対応して、それぞれの物体のより完全な3D形状を描く画像データが生成されてよく、ここで各プロファイル画像は、カメラユニット130のイメージセンサがプロファイル画像に至る光を感知したときに特定の光パターン111が反射された第1の物体120の輪郭を示している。図に示されるように、コンベヤベルト122もしくは類似物が使用されて、光源110およびカメラユニット130を典型的に固定したまま、特定の光パターン111を通して物体を移動させてよく、または物体の全ての部分もしくは少なくとも光源110を向く全ての部分が照明され、カメラが、撮像が望まれる物体の全ての部分から反射される光を受光するように、特定の光パターン111および/もしくはカメラ130が物体の上方を移動されてよい。
【0026】
上から理解されるように、例えば第1の物体120を撮像するカメラ130およびそのイメージセンサによって提供される画像フレームがプロファイル画像140-1~140-Nのいずれか1つに対応してよい。プロファイル画像140-1~140-Nのいずれかに示される第1の物体の輪郭の各位置は、典型的には、イメージセンサによって取得される画像データにおける強度ピークの識別に、およびこれらの強度ピークの位置を見つけることに基づいて決定される。イメージングシステム105および従来のピーク発見アルゴリズムは、典型的には、各画像フレームにおいて、画素列ごとに強度ピークを探索するように構成される。センサ座標がu、vであり、かつ例えばuが、図に示されるように、イメージセンサにおける行に沿った画素位置に対応し、vが列に沿った画素位置に対応する場合、探索される画像フレームの各位置uに対してvに沿ってピーク位置があり、画像フレームにおける識別されたピークは、図に示されるような1つの「きれいな」プロファイル画像に至ってよく、画像フレームおよびプロファイル画像の合計は、第1の物体120の3D画像を作成するために使用できる。
【0027】
図2Aは、本明細書における実施形態が基づき得る先行技術のイメージングシステム205の簡略化された一例を概略的に例示する。図示のシステムは、イメージングシステム105に相当してよいが、一層概略かつ単純な図に示される。図に示される詳細は、以下に更に提示される本明細書における実施形態の理解を促すためかつそれらとの後の比較のためである。図示のイメージングシステム205は、基本構成に相当すると見なすことができ、物体220の3Dイメージングのための光三角測量の一部として、第1の光211、典型的にはレーザ光で物体220を照明するための第1の光源210を備える。第1の光211は、光平面の形態で提供される。物体は、対象または測定物体と命名されてよい。イメージセンサ231を持つカメラ230が、3Dイメージングのための上記光三角測量の一部として物体220から反射された第1の光を感知するために配置され、すなわち光三角測量のために互いに関して構成および位置決めされる。これは、典型的には、第1の光源210およびカメラ230が光三角測量のために所定の定位置にかつ互いに既知の関係で配置されることを伴う。カメラ230は、光平面を少なくとも部分的に、特に物体220、およびシステムが撮像するように構成される他の物体が光平面と交差し得るその一部分をカバーする視野を有する。
【0028】
イメージングシステム205は、例では第1の光211に相当する光平面と同じ場所に位置する、そのため揃えられる焦平面251があるようにシャインプルーフの原理に基づいてセットアップおよび構成されており、これは、上述したように、典型的には先行技術の光三角測量ベースのイメージングシステムの場合に常にそうである。
【0029】
レーザ光またはレーザ平面の代替として、本明細書における実施形態において第1の光として使用でき、かつ従来は光平面と称され得るものでないが、類似の効果でそのようなものに相当する、構造化光の別の一例が光エッジ、すなわち照明を受けた領域のエッジである。
【0030】
物体220はそのため照明され、第1の光源210および/または測定物体220の互いに関する移動を伴ってよい、従来の光三角測量におけるように、画像が取得されてよく、その結果、異なる連続した時点に、物体220の異なる連続した部分が第1の光源210および第1の光211によって照明され、反射光がカメラ230およびイメージセンサ231によって感知される。カメラ230は先行技術のカメラでよく、イメージセンサ231は先行技術のイメージセンサ231でよい。
【0031】
カメラ230およびイメージセンサ231によって提供される画像フレームおよび/または画像フレームから導出される情報が、カメラ230の外部での更なる処理のために、コンピューティングデバイス(図示せず)、例えばコンピュータまたは類似物になど、送信など、転送されてよい。そのような更なる処理は、別個の、すなわち、イメージプロセッサ231と別個であるが、それでもカメラ230、またはカメラ230を備えるユニットと一体化されるなど、それに備えられる、コンピューティングユニットまたはデバイス(図示せず)によって追加的または代替的に行われてよい。コンピューティングデバイス(図示せず)は、光三角測量に関与するおよび/または他の動作に関与するデバイスを制御するように構成されてよい。
【0032】
上述したように、イメージングシステム205は、少なくとも光三角測量に関しては、すなわち、光源、カメラ、イメージセンサ、それらが互いにかつ測定物体に関してどのように位置決めされるか、システムがどのように測定物体を移動させて撮像するように構成されるか等に関しては、図1におけるシステム105に相当してよい。それ故、カメラ230および第1の光源210は、互いに関して固定されてよく、システムは、これらに関して物体220を移動させるように構成されてよい。イメージセンサ231による上記感知を通じて、それぞれの画像フレームが、画像フレームがいつ感知された、すなわち取得されたかのそれぞれの時点と、およびイメージセンサ231がそれぞれの時点で反射された第1の光211を感知した測定物体220のそれぞれの部分と関連付けられる。
【0033】
物体220は、カメラ230の視野内に位置するのを図示される。第1の光源210は、第1の光211で測定物体220を照明するように構成され、そして上記光三角測量の一部として、それは物体220によって反射され、反射された第1の光はカメラ230およびイメージセンサ231によって取得される。
【0034】
図2Bは、イメージセンサ231を横断面C-Cで概略的に例示する。イメージセンサ231は、そのため先行技術のイメージセンサでよく、本明細書における少なくとも一部の実施形態は、以下に説明されるように、多少の追加を伴ってそのような先行技術のイメージセンサに基づく。
【0035】
図2Cは、横断面C-Cが印されたイメージセンサ231の上面図を概略的に例示する。
【0036】
イメージセンサ231は、例えばイメージセンサチップの形態で、感光画素素子を持つ画像感知部235の一部である画像感知領域233を有する。画像感知部235は、支持構造232、例えばイメージセンサ基板上または基板内に形成および/または配置される。画像感知部235の画像感知領域233は、画像感知領域233および画像感知部235への損傷を防止する一方で、更に光および画像が感知されるのを許容するために、典型的にはガラスの透明保護層236によって覆われる。図に示されないが、典型的には透明保護層236と画像感知領域233との間には小空間、すなわち空隙がある。図2Bの上面図に見て取れるように、保護層236は、それが付着されてもよい支持構造232にわたってかつ/またはそれによって支持されてなど、画像感知部235の画像感知領域233の外側に多少の余裕を持って延びてよい。
【0037】
図3Aは、本明細書における一部の実施形態に係る第1の例証的なイメージセンサ331を、差の比較および識別を容易にするために図2Bにおける先行技術のイメージセンサ231に対するように対応する横断面C-Cで概略的に例示する。
【0038】
図3Bは、横断面C-Cが印された図3Aにおけるイメージセンサ331の上面図を概略的に図示する。
【0039】
図3Cは、本明細書における一部の実施形態に係る、イメージセンサ331を持つカメラ330、および物体320の3Dイメージングのための光三角測量の一部として、第1の光311、典型的にはレーザ光で物体320を照明するための第1の光源310を備える、イメージングシステム305の簡略化された第1の例を概略的に例示する。第1の光311は、光平面の形態で提供される。カメラ330およびイメージセンサ331は、上記光三角測量の一部として物体320からの反射された第1の光の感知のために配置される。イメージングシステム305は、第1の焦平面351-1が、第1の光311に相当する光平面と同じ場所に位置する、そのため揃えられるようにシャインプルーフの原理に基づいてセットアップおよび構成される。
【0040】
以下において、図2A図2Cにおけるイメージセンサ231およびイメージングシステム205と比較した差に、すなわち図3A図3Cにおける新しいものに関して焦点を置くこととする。それ故、図2A図2Cにも図3A図3Cにも図示される対応部分は同じでよい。
【0041】
既に述べたように、本明細書における実施形態は、先行技術に係る既存のイメージセンサに基づいて、例えばそのような既存のイメージセンサの画像感知領域の上の層を追加するまたは置き換えることによって形成されてよい。
【0042】
イメージセンサ331とイメージセンサ231との間の主な構造差が、透明保護層336に積み重ねられる追加された別個の光学板層338である。別個の光学板層338、透明保護層336に加えて、イメージセンサ331は、画像感知領域333を持つ画像感知部335、および支持構造332も備える。それ故、別個の光学板層338を除いて、図に示されるようなイメージセンサ331の部分の残りは、図2B図2Cにおけるそれらの対応物としてでよく、すなわちイメージセンサ331、そのため本明細書における実施形態に係るイメージセンサは、画像感知領域を少なくとも部分的に覆いかつ画像感知領域を覆う既存の透明保護層に配置されてよい別個の光学板層338の追加によって、従来のなど、先行技術のイメージセンサの変更によって形成されてよい。本明細書における様々な実施形態についての詳細の他に、更なる説明を以下に述べ開示することとする。
【0043】
別個の光学板層338は、単に、ガラスのなど、透明保護層336と同じ材料の追加層でよい。透明保護層336に光学接着剤で別個の光学板層338を付着させることが好まれてよく、光学接着剤は、別個の光学板層338および/または透明保護層336と同じ屈折率を有するべきである。同じ屈折率とは、発生する屈折があまり異ならず考慮される必要がないことを意味する。それによって、所望の結果を達成するために、すなわち別個の光学板層338なしで提供される焦平面から所望の離隔距離に更なる焦平面を形成するために、その厚さに焦点を置いて別個の光学板層338を設計することで十分でよい。これは、以下に更に説明される。本明細書で使用される場合、光学接着剤は、透明でありかつ、少なくともそれが塗布および硬化された後に、ガラスとしての光学的性質を有する接着剤を指す。
【0044】
光学接着剤なしで、例えばただそれらを締め付けることによって物理接触するだけの光学板層338および透明保護層336は、典型的には望ましくなくかつ、イメージングにとっては有害な、光干渉パターンをもたらすであろう。光学接着剤の代替は、それらを、小空間、すなわち物理接触を回避するための層間の空隙または空間、言い換えれば、典型的には透明保護層336と画像感知領域333との間の場合と類似の間隙を間にして配置することである。そのような間隙および適切な間隙であり得るものによる解決策を以下に更に述べ例証することとする。
【0045】
別個の光学板層338は、画像感知領域333を覆うのがもはやその厚さt1 339-1の保護層336だけでないという結果に至り、それは今では代わりに、合わさって光学板337を形成する別個の光学板層338によっても保護層336によっても覆われる。画像感知部335の画像感知領域333を覆う、第1の光学板部分334-1および第2の光学板部分334-2に相当する、層厚が異なる2つの領域または部分がある。第1の光学板部分334-1は、ここで別個の光学板層338によって覆われず、そのため透明保護層336によってのみ覆われる画像感知領域333の部分に対応する。上記第1の部分に入射する光は、透明保護層336によって屈折され、その、t1 339-1と命名される厚さを進行して画像感知部335の画像感知領域333に達する。図示の例では、第2の光学板部分334-2は、別個の光学板層338によって覆われ、そのためこの層によっても透明保護層336によっても覆われる画像感知領域333の部分に対応する。第2の部分に入射する光は、厚さがt2 339-2と命名され、別個の光学板層338および透明保護層336の両方の厚さに相当する層によって屈折され、それを進行した後に、画像感知部335の画像感知領域333に達する。
【0046】
図3Bにおいて画像感知領域333および光学板部分334-1、334-2が互いに関して多少オフセットして僅かに異なるスケールで描かれることに留意されたい。これは、図中で領域および部分を互いから視覚的に区別することができるためだけになされる。
【0047】
たとえ別個の光学板層338が、上述したように、透明保護層336と同じ材料であるとしても、t1 339-1とt2 339-2との間の厚さ差は、2つの光学板部分334-1、334-2が異なる屈折性を有するであろう、すなわちどちらの光学板部分によって光が屈折されて通過したかに応じて画像感知領域333へ同じ光が異なる方に屈折されるであろうことを意味する。より具体的には、入射光の周波数および波長も光がどのように屈折されるかに影響するので、同じ周波数(または波長)およびそれぞれの光学板部分への同じ入射角の入射光でさえ、画像感知領域333の方へ少し異なって屈折されるであろう。しかしながら、光の異なる周波数による屈折の差は、本明細書における実施形態のための大抵の実際的な動作状況下で無視できると見なすことができると認識されるべきである。それが実際の状況であるので、その影響は更に言及される。入射角が異なる光線の異なる周波数の光が異なって屈折されることは、もちろん新しいことでもなく、その影響は、先行技術のイメージングシステム、例えばイメージングシステム205にも存在する。
【0048】
当業者によって認識されるはずであるように、画像感知領域333に入射する光は、カメラ230または330などのカメラのレンズから来るが、そのようなレンズは図2図3には図示されない。上記光学板部分によって光がどのように屈折されるかにおける差が焦点の「オフセット」として現れる。言い換えれば、どちらの光学板部分によって光が屈折されて通過するかに応じて、それは、異なる距離を進行して画像感知領域333に合焦するであろう。これは、図3D図3Eに関連して以下に更に説明される。結果として、上記少なくとも2つの光学板部分によって覆われる画像感知領域部分は、それぞれ、異なる焦平面と関連付けられるようになる。すなわち、図示の例では、2つの焦平面があることになる:
第1の光学板部分334-1および第1の光学板部分334-1によって覆われる光感知領域333の一部と関連した第1の焦平面351-1、ならびに
第2の光学板部分334-2および第2の光学板部分334-2によって覆われる光感知領域333の一部と関連した第2の焦平面351-2。
【0049】
第1の焦平面351-1は、もちろん別個の光学板層338なしと同じことになる。別個の光学板層338だけがイメージングシステム205および305間で異なれば、第1の焦平面351-1は、そのため焦平面251と同じであろう。第2の焦平面351-2は、図にも例示されるように、第1の焦平面351-1より更に離れている、すなわちカメラ330から更に離れていることになる。
【0050】
第1の焦平面351-1が、光三角測量のために使用されかつ光源311によって提供される、第1の光311に相当する光平面と同じ場所に位置し、そのため揃えられるように、イメージングシステム305が光三角測量のためにセットアップされかつシャインプルーフの原理に基づいて構成されると、第2の焦平面351-2は、少なくとも実質的に、第1の焦平面351-1と平行であろう。
【0051】
原則として、本明細書における実施形態に基づいていかなる離隔距離も達成でき、これは本明細書における実施形態を多種の応用範囲および視界に適切にする。
【0052】
上でおよび本明細書で使用される場合、光学板は、光学窓または光学フィルタを指す。光学フィルタは、さもなければ通過するであろう或る光、例えば或る周波数または波長の光に関してフィルタリング効果がある、すなわち、そのような周波数または波長が光に存在すれば、それらが光学板を通るときに除去されていることを指す。光学窓は、そのようなフィルタリング効果のないケースを意味する。
【0053】
図3A図3Cに関連して上に述べた実施形態が全く容易に実装できることが認識される。例えば先行技術のイメージセンサを使用する、イメージングシステム205などの既存の先行技術のイメージングシステムに対して、追加の、第2の焦平面が、既存の焦平面が位置するところから或る離隔距離離れてどこに位置するのが望ましいかが決定または選択されてよい。次いで、第2の焦平面を達成する厚さで、別個の光学板層338などの別個の光学板層を追加する程度である。画像感知領域333のどの一部、または部分が追加の焦平面と使用されることになるかも決定されるべきであり、次いでこの部分を別個の光学板層によって覆う。所望の離隔距離に第2の焦平面を達成する厚さを発見することは、厚さを計算することを可能にする、日常試験および実験を通じてかつ/または、レンズについてを含む、カメラについての知識、およびそれがイメージセンサに関してどのようにかつどこに配置されるかに基づいて、達成できる。
【0054】
本明細書における実施形態の背後の基本原理および更なる、第2の焦平面が有するであろう焦平面オフセットを次に述べる。
【0055】
図3Dは、2つの焦平面、第1の焦平面351-1’および第2の焦平面351-2’が、図3A図3Bにおけるイメージセンサ331におよびカメラ330のレンズ340にどのように関し得るかの簡略化された一例を概略的に例示する。図に示されるものがシャインプルーフの原理の適用なしであり、そのため図示の例が図3Cに示される状況に直接対応していないことに留意されたい。焦平面351-1’および351-2’は、そのため焦平面351-1および351-2と同じでない。図は、オフセットした追加の焦平面の基礎原理を例示する目的に適い、同時にシャインプルーフを伴うことなく説明および理解するのがより簡単である。
【0056】
この図は、第1の焦平面351-1’内の点からの光が、別個の光学板層338によって覆われていない画像感知領域333上の点、すなわち第1の光学板部分334-1を通して屈折された光によって達される画像感知領域333上の点に合焦することになることを図示する。この図は、第2の焦平面351-2’上の点からの光が、別個の光学板層338によって覆われている画像感知領域333上の点、すなわち第2の光学板部分334-2を通して屈折された光によって達される画像感知領域333上の点に合焦することになることも図示する。
【0057】
図3Eは、どのようにかつなぜこれが成り立つことになるか、すなわちどのようにかつなぜ別の第2の焦平面が形成されることになるかを理解するための支援を提供する一例である。これは、単一の光ビームが別個の光学板層338の有無でどのように屈折されるかを検討することから理解できる。言い換えれば、図3Eは、1つの同じ光線、例では単一の入射光線353が厚い光学板部分対薄い光学板部分によってどのように影響されるかを概略的に例示する。図中、透明保護層336に相当してよい第1の透明層336’および別個の光学板層338に相当してよい第2の透明層338’が図示される。
【0058】
この図に見て取れるように、例を簡略化するために多少の基本的な仮定がなされており、例えば、典型的にはカメラ内のイメージセンサのための場合である、空気中に位置するガラスの層の場合のように、例えば、第1の透明層336’および第2の透明層338’が、光線353が上記層に達する前に進行する媒体より光学的に密な材料からであると仮定した。層が、ガラスなどの、同じ材料から、または少なくとも同じ屈折率を有する材料からであるとも仮定した。例えば、第1の透明層336’が屈折率n1の材料からであり、第2の透明層338’が屈折率n2の材料からであれば、n2=n1である。両方の層が存在して、例えば透明保護層336に付着される別個の光学板層338に相当するとき、それらは、上述したように、接触界面における望ましくない反射および屈折を回避するために屈折率が層と同じ、光学接着剤を用いて、またはより一般に、透明付着媒体341によって互いに付着されてよい。
【0059】
最初に、第2の透明層338’が存在せず、すなわち別個の光学板層338のない状況に相当する場合、単一の入射光線353がどのように影響されるかを考える。光ビーム353は、次いでそれが第1の透明層336’に達すると屈折されることになり、そしてその層の厚さを通過した後に、層の反対側で外へ屈折することになる。光ビーム353は、図に示されるようにこの状況で第1の光線経路353aに従って進行することになる。
【0060】
次いで、同じ単一の入射光線353であるが第2の透明層338’が存在する状況、すなわち別個の光学板層338のある状況に相当する場合を考える。光ビーム353は、次いでそれが第2の透明層338’に達すると屈折されることになり、そして第2の透明層338’および第1の透明層336’の両方の厚さを通過してから、反対側で外へ屈折することになる。光ビーム353は、この状況で図に示される第2の光線経路353bに従って進行することになる。
【0061】
結果が光線経路353a~b間のオフセットΔであることが明らかに分かる。オフセットΔは、焦平面間の上記離隔距離をどのようにして上述したように形成できるか、または一般に、異なる屈折性の異なる光学板部分を有する、イメージセンサを覆う光学板から生じるような異なる焦平面をどのように形成できるかを説明する。例えば、屈折率が異なる材料からなどの、異なる厚さおよび/または異なる光学密度。
【0062】
たとえオフセットΔが更なる焦平面および焦平面間の離隔距離を説明するとしても、焦平面間の離隔距離が、レンズ340’など、使用されるレンズ、その性質、それがイメージセンサ、例えばイメージセンサ331に関してどのようにかつどこに位置するかによっても影響されることに留意されたい。
【0063】
図4Aは、平坦なドット表面の物体420のイメージングのための本明細書における一部の実施形態に係るカメラ430を持つイメージングシステムセットアップを概略的に例示する。カメラ430は、イメージセンサ331に相当するイメージセンサ(図示せず)を有し、そのためカメラ430のイメージセンサの2つの異なる画像感知領域部分と関連した2つの異なる焦平面451-1、451-2がある。
【0064】
物体は、それがカメラ430からその視野内で離れて延びつつカメラ430が物体420のドット表面を撮像できるようにカメラ430に関して置かれ、すなわちカメラ430および物体420は、カメラが異なる深さにドット表面を撮像できるように配置される。
【0065】
図4Bは、ドット表面が見える図4Aに図示される物体420の正面図を概略的に例示する。
【0066】
図4Cは、図4A図4Bに図示されるように対応する現実のイメージングシステム、カメラおよび物体によって撮られ、そのため本明細書における実施形態の現実の実装から生じる実画像460を示す。この図は、画像内に2つの焦平面の影響を例示する。合焦している部分を示すために図中に点線が描かれている。それぞれの点線は、そのため焦平面451-1、451-2のそれぞれの1つと関連付けられる。焦点が合った画像内の2つの領域があり、各領域がそれぞれの点線の周りに集中することが明らかに分かる。この図は、画像460内の歪んだまたはぼやけた領域461の位置も示す。ぼやけた領域461は、焦平面451-1および451-2間にあり、例えば透明保護層336の上の別個の光学板層338の縁周りに位置する、2つの異なる画像感知領域部分が出会うエッジ効果によって説明される。
【0067】
図5Aは、本明細書における一部の実施形態に係る第2の例証的なイメージセンサ531の横断面を、差の比較および識別を容易にするために図2B図2Cにおける先行技術のイメージセンサ231および図3A図3Bにおけるイメージセンサ331に対するように対応する横断面C-Cで概略的に例示する。
【0068】
図5Bは、横断面C-Cが印された図5Aにおけるイメージセンサ531の上面図を概略的に図示する。
【0069】
以下において、イメージセンサ331と比較した差に、すなわち異なることに関して焦点を置くこととする。それ故、同じに見える対応部分は、符号が対応し、異なる部分として言及されず、図5A図5Bにおいて図3A図3Bにおけるのと同じでよい。
【0070】
図5A図5Bに図示されるものは、別個の光学板層538が透明保護層536に積み重ねられるが、前例におけるように、光学接着剤などの透明付着媒体を使用することのない実施形態に関する。代わりに、層は、小空間544、すなわち間隙が層を分離して配置され、それによって上記層が直接物理接触して積み重ねられることを回避する。これの理由は、既に上に示したように、層の接触界面における望ましくない干渉現象を回避することである。空間544は、実際に達成できる限り小さくてよいが、空間544は、典型的には感知されることになる光の波長より大きい、好ましくは実質的に大きい、すなわち数倍大きい、すなわち典型的には400nm~1000nmより大きくあるべきである。しかしながら、いかなる場合でも、50μm未満などの、マイクロメートルの10分の1のサイズにおいてより小さい層間の空間を達成することは典型的には困難である。実際には、適切な空間は、50~100μmの範囲でよい。大きな空間に関する明らかな利益がないので、それを小さく保つことが有益であり得る。より大きな間隙が焦平面間のより大きな領域にも関与することになり、図4Cに関して述べたぼやけた領域461などの、画像の歪んだまたはぼやけた部分に至り得ることが認識される。
【0071】
別個の光学板層538および透明保護層536に加えて、イメージセンサ531は、画像感知部535の画像感知領域533および支持構造532を備える。図示の例では、別個の光学板層538のために、この層が、上記空間によりそれを透明保護層536から分離しつつ積み重ねられるように、保持具543がある。別個の光学板層538は、締め付けられかつ/または接着されることによってなど、例えば機械的に、保持具543に保持および/または付着される。この図に示されるものが一例に過ぎず、もちろん他の数種類の利用可能な保持具ならびに別個の光学板層を保持具または、固定具もしくはフレーム構造などの類似物によって保持および/または付着できる他の方法があることに留意されたい。そのような他の種類の保持具は、画像感知領域の外側および/もしくは周囲において、または少なくともイメージングのために使用されるその一部の外側において、イメージセンサに、接着されるなど、付着されてよい。画像感知領域533および可能性としては透明保護層536も、本明細書における例では理由を簡略化するために図示されるように、支持構造532、または類似物の表面と同じ高さでなく、空間544に相当する小オフセットさせてそれの凹部に収められれば、別個の光学板層538は、支持構造532の表面に直接付着させることができることが認識される。別の可能性は、別個の光学板層をカメラレンズ部ユニットに含めることであり、これは以下に記載される。
【0072】
別個の光学板層538が透明保護層536に関してどのように配置されるかを除き、その他の特徴は、図3A図3Bおよびイメージセンサ331におけるようでよい。追加の焦平面等に関する効果も同じである。それ故、図5A図5Bおよびイメージセンサ531において、別個の光学板層538および保護層536は、合わさって光学板537を形成し、第1の光学板部分534-1および第2の光学板部分534-2がイメージセンサ531の画像感知部535の画像感知領域533を覆う。第1の光学板部分534-1は、別個の光学板層538によって覆われず、そのため透明保護層536によってのみ覆われている画像感知領域533の部分に対応する。上記第1の部分に入射する光は、透明保護層536によって屈折され、その、t1 539-1と命名される厚さを進行して画像感知部535の画像感知領域533に達する。図示の例では、第2の光学板部分534-2は、別個の光学板層538によって覆われ、そのためこの層によっても透明保護層536によっても覆われている画像感知領域533の部分に対応する。第2の部分に入射する光は、厚さがt2 539-2と命名され、上記空間544も含め、別個の光学板層538および透明保護層536の両方の厚さに相当する層によって屈折され、それを進行した後に、画像感知部535の画像感知領域533に達する。
【0073】
図3A図3Cに関連して上に述べた実施形態と類似して、図5A図5Bに関する実施形態は、先行技術のイメージセンサに基づいて容易に実装され得る。更に、空間544などの間隙は、例えば次に記載されるように、より柔軟かつ変更可能な種類の実装を可能にする。
【0074】
図5Cは、互いに取り付けられる、または装着されると、上述したイメージセンサ531に相当するイメージセンサ531’を持つが保持具が異なるカメラ530’を形成するカメラハウジング部545’およびカメラレンズ部546’を備えるカメラシステムを概略的に例示する。カメラレンズ部546’は、レンズ540’および別個の光学板層538に相当する別個の光学板層538’を備える。カメラハウジング部545’は、その別個の光学板層538’を除いたイメージセンサ531’を備え、そのため例えば画像感知領域533’を持つ画像感知部535’、その透明保護層536’および支持構造532’を含む。それ故、カメラハウジング部545’に備えられるイメージセンサ531’の一部は、従来のイメージセンサに相当してよい。
【0075】
カメラハウジング部545’およびカメラレンズ部546’は、互いに嵌着するように、および共に装着される、好ましくは、例えばシステムカメラのハウジングへのレンズと類似して、脱着可能にかつ/または解放可能に共に装着されるように形成される。共に装着されると、別個の光学板層538’は、透明保護層536’に所望の関係で、すなわち、層間に所定の空間544’がありかつ別個の光学板層538’が画像感知領域533’の所望の所定の領域または部分を覆い、そのため第2の光学板部分534-2に相当するように、位置決めされるものとする。別個の光学板層538’によって覆われていない画像感知領域533’の部分は、そのため第1の光学板部分534-1に対応する。
【0076】
図5Cのカメラシステムおよびカメラ530’に基づく実施形態が、例えば従来のイメージセンサを持つ、カメラハウジング部545’などの、1つの同じカメラハウジングが幾つかの異なるレンズ部と使用されることを可能にすることが認識されるべきである。異なるレンズ部は、それらの別々の光学板層によって、例えばそれらの屈折性によって、例えば層の異なる厚さおよび/もしくは層の材料の屈折率によって、ならびに/または層が画像感知領域533’のどの部分を覆うかで、異なり得る。各そのような異なるレンズ部は、ハウジングに装着されると、そのため別個の光学板層が覆う画像感知領域533’の部分と関連した所定の追加の第2の焦平面に至ってよい。別の可能性は、別個の光学板層538’などの、調節可能かつ/または交換可能な別個の光学板層を持つ、レンズ部546’などの、レンズ部である。例えば、それが、異なる部および/もしくは部分の画像感知領域533’を覆うように調節でき、かつ/または厚さなどの、異なる屈折性を有する別のものと交換できるようにである。図5Cの実施形態は、そのため本明細書における実施形態の柔軟な実装ならびに本明細書における実施形態が実装する対象である異なるユースケースおよび状況に、カメラ全体を変更または交換する必要なく、より容易に採用できるカメラシステムの提供を容易にする。図5Cに関連して記載したような柔軟なシステムが、例えば別個の光学板層のないレンズ部に切り換えるまたは単にレンズ部から別個の光学板層を取り外すことによって、単一の焦平面だけを持つ従来のカメラの機能に切り換えることも容易に可能にすることが更に認識されるべきである。
【0077】
説明を簡略化するために、上述した実施形態は、1つの追加の別個の光学板層を備える。しかしながら、認識されるべきであるように、上の実施形態が基づく同じ原理を適用することによって、例えば異なる厚さの、かつ/または1つの同じカメラおよびイメージセンサに対して3つ以上の異なる焦平面が達成されるように3つ以上の光学板部分を備えてよい、光学板を形成することが、他のおよび/または更なる光学板層で、もちろん可能である。
【0078】
その上、既存のイメージセンサでのより簡単な実装のために好まれてよいが、本明細書における実施形態の基礎原理は、画像感知領域を覆う従来の透明保護層がなければならないことをもちろん必要としない。
【0079】
認識されるべきであるように、多種組合せの光学板層ならびにそのような層の材料および厚さの変形を使用することによって2つ以上の焦平面を達成する2つ以上の光学板部分を形成することが可能である。この方向の一部の更なる例を次に述べることとする。
【0080】
図6A図6Dは、本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する上の実施形態の代替に関する異なる例を概略的に例示する。
【0081】
図6Aは、画像感知部635aの画像感知領域633aの別々の部分を覆う異なる厚さの2つの別々の透明層636a、638aによって第1および第2の光学板部分634-1a、634-2aが形成される一例である。別々の層636a、638aは、同じ材料からであるが、代替的に異なる材料、例えば異なる屈折率の材料からでよい。
【0082】
図6Bは、画像感知部635bの画像感知領域633bを覆う透明な単一層638bによって第1および第2の光学板部分634-1b、634-2bが形成される一例である。単一層638bの異なる厚さが2つの光学板部分634-1b、634-2bを形成する。単一層は、1つの同じ材料から作られる。
【0083】
図6Cは、同じ厚さであるが、異なる屈折率の材料から作られ、画像感知部635cの画像感知領域633cの別々の部分を覆う2つの別々の透明層636c、638cによって第1および第2の光学板部分634-1c、634-2cが形成される一例である。
【0084】
図6Dは、画像感知部635dの画像感知領域633dを覆う等しい厚さの透明な単一層638dによって第1および第2の光学板部分634-1d、634-2dが形成される一例である。第2の光学板部分634-2dは、ここで、透明な単一層638dの一部分638d’に異なる屈折性が提供されることによって、例えば単一層638dが、この一部分が異なる材料でもしくはその一部分における材料のドーピングによって形成されることによって、または透明な単一層の一部だけに異なる屈折率を達成するための任意の他の公知の手段によって、形成される。
【0085】
本明細書における実施形態に係るイメージセンサのために屈折性が異なる光学板部分がどのように達成できるかに関する本明細書における例が例に過ぎず、幾つかの他の方法および組合せが可能であることに留意されたい。いかなる詳細な例および図面にも示されていないが、本明細書における実施形態が画像感知領域の異なる一部または部分を覆う屈折性が異なる1つだけでなく2つ以上の追加の光学板部分を有するイメージセンサも備え、それによって2つ以上の追加の焦平面を形成することが留意されるべきである。本明細書に開示されることに基づいて2つの光学板部分を持つイメージセンサを実装できる当業者は、更なる光学板部分を持つイメージセンサも容易に実装して、更なる焦平面を形成できる。
【0086】
上述などのイメージセンサに関する実施形態を、ここでより一般的に記載することとする。これらの実施形態に係るイメージセンサは、イメージセンサ331、531、531’のいずれかなど、レンズ340、540’のいずれか1つなどの、レンズとの使用のためである。レンズは、上記イメージセンサの画像感知領域333、533のいずれか1つなどの、画像感知領域へ光を合焦させるように配置される。上記イメージセンサは、光学板部分334-1および334-2または534-1および534-2などの、少なくとも2つの光学板部分によって画像感知領域を覆うように配置される光学板337、537のいずれか1つなどの、光学板を備える。光学板は、光学窓または光学フィルタと称されてもかつ/またはそれに相当してもよい。光学板部分は、上記レンズから入射し上記光学板部分によって画像感知領域の方へ屈折される光が、その光が上記光学板部分のどちらによって屈折されたかに応じて異なる距離を進行して画像感知領域に合焦しているように、異なる屈折性を有する。結果として、上記少なくとも2つの光学板部分によって覆われる画像感知領域部分が異なる焦平面、例えば焦平面351-1および351-2または焦平面751-1および751-2と関連付けられるようになる。
【0087】
上述などのカメラ、例えばカメラ330、530’、730のいずれか1つに関する実施形態を、ここでより一般的に記載することとする。カメラは、実施形態に係るイメージセンサ、例えば上記したようなおよび/またはイメージセンサ331、531、531’のいずれか1つを備える。カメラは、レンズ340、540’のいずれか1つなどの、上記レンズも備える。カメラの一部の実施形態において、別個の光学板層538’などの、別個の光学板層が、透明保護層536’などの、透明保護層に、上記層が互いと直接物理接触することを回避するために間隙または空間、例えば空間544’が層を分離して、積み重ねられる。別個の光学板層は、これらの実施形態において、レンズを備え、カメラの、ハウジング部546’などの、ハウジング部に脱着可能に装着される、かつ/または脱着可能に装着されるように構成される、カメラの、レンズ部545’などの、別個のレンズ部、またはユニットの一部でよく、そのハウジング部が、画像感知領域533’などの、画像感知領域を備える。
【0088】
認識されるべきであるように、本明細書における実施形態に係る、上記したような、例えば図3図5図6に関して記載したようなイメージセンサおよびカメラが、シャインプルーフの原理の適用の有無にかかわらず、イメージングシステム305などの、光三角測量のためのイメージングシステムと使用されてよい。実施形態に係るイメージセンサが、更なるまたはより多くの焦平面が望ましい他のイメージングシステムおよび/またはカメラにも使用されてよい。
【0089】
図7A図7Bは、光三角測量に基づくイメージングシステム705a~bの簡略化された第2および第3の例を概略的に例示する。各システムは、本明細書における実施形態に係るイメージセンサを持つカメラを備え、例は2つの異なるユースケースに相当する。以下において、図3Cにおけるイメージングシステム305と比較した差に、すなわち図7A図7Bのそれぞれの1つにおける新しく異なることに関して注意を向けることとする。それ故、図3Cにも図示されかつ/またはその図に関して述べた対応部分は、別途規定されないまたは何らかの理由によって除外されない限り、図7A図7Bにおいて同じでよい。原則として、イメージングシステム705a~bは、種々の用途のためのイメージングシステム305の2つの異なる拡張バージョンと考えられてよい。
【0090】
図7Aは、本明細書における一部の実施形態に係るイメージングシステムの簡略化された第2の例としての上記イメージングシステム705aを概略的に例示する。それは、上記などの、本明細書における実施形態に係るいずれかのイメージセンサでよいまたはそれに相当するイメージセンサ731aを持つカメラ730aを備え、カメラ730aで2つの焦平面、第1の焦平面751-1aおよび第2の焦平面751-2aを達成する。
【0091】
図3Cのイメージングシステム305と類似して、物体720aの3Dイメージングのための光三角測量の一部として、第1の光711-1a、典型的にはレーザ光で物体720aを照明するための第1の光源710-1aがある。第1の光711-1aは、光平面の形態で提供される。カメラ730aおよびイメージセンサ731aは、3Dイメージングのための上記光三角測量の一部として物体720aから、反射された第1の光を感知するために配置される。イメージングシステム705aは、第1の焦平面751-1aが、第1の光711-1aに相当する光平面と同じ場所に位置する、そのため揃えられるようにシャインプルーフの原理に基づいてセットアップおよび構成される。
【0092】
イメージングシステム705aとイメージングシステム305との間の主要な差は、イメージングシステム705aが、第2の焦平面751-2aと揃えられる光平面の形態で提供される第2の光711-2aで物体720aを照明するための更なる、第2の光源710-2aも備えるということである。それ故、両光平面からの物体からの反射がイメージセンサ731aに合焦していることができる。一部の実施形態において、第2の光711-2aは、第1の光711-1aと同じ種類の光であるが、他の実施形態において何らかの点で異なり得る。
【0093】
第2の光源は、物体720aの3Dイメージングのための更なる光三角測量の一部として第2の光711-2aで物体720aを照明していてよい。すなわち、3Dイメージングのための2つの異なる光三角測量が、1つの同じカメラおよびイメージセンサを使用して、光平面につき1つ、並列に行われてよい。物体のスキャンによる3Dイメージング全体が、それによってより高速に行われてよい。例えば、物体720aは、それによって単一のカメラおよびイメージセンサでより高速にスキャンでき、同時に2つの別々の物体をスキャンすることさえ可能であることができる。第1および第2の光711-1a、711-2aによってそれぞれ提供される2つの光平面によって、物体720aの同じ一部分が時間的に離れて二度スキャンされれば、2つの機会からのスキャンデータを、測定を改善するために使用できる。例えば、本明細書における実施形態のため、物体720aの、スキャン方向に側方の動き、すなわち2つの光平面によるスキャン間に発生し得る側方の動きなどの、望ましくない動きを検出することが可能になることによって測定を改善できる。
【0094】
有利な使用法は、そのためスキャンされている物体の望ましくない動き、例えば同じ物体の画像間の光平面内の物体動きの検出のためでよい。同じ表面位置が時間的に離れて2つの光平面によってスキャンされ、画像が比較されてよい。それらが異なる、または何らかの所定の基準に従ってあまりに異なる場合、これは、画像間に物体の望まれない動きがあったことを意味する。動きは次いで補正でき、またはいずれにせよ、そのような動きが発生したことについて知っていることは有益である。この種の望まれない動きは、特定の問題でありかつ/または一部の応用範囲において回避するのが困難であることがある。例えば、丸太および類似物などの、大きく、重くかつ/または不規則な物体がスキャンされることになる場合である。丸太が画像間で、傾くまたは回転するなど、側方に動いている場合、そのような動きが発生したかどうかを知ることができることは単一の光平面だけでは可能でなく、丸太は、それによって3Dイメージングによれば、そうではないにもかかわらず、曲がって見え得る。従来では、単一の光平面および焦平面により、3D画像が形成される場合、光三角測量画像が取得されたスキャン中に丸太が側方に動いただけで、そのためそれは、そうではないにもかかわらず、誤って曲がっていると見なされ得る。
【0095】
更なる光三角測量のために光を提供する、第2の光源710-2aなどの、追加の光源の場合、そのようなイメージングシステム、例えばイメージングシステム705aが、例えば各光平面に関して別々に、光平面ごとに校正されてよいことに留意されたい。校正中は一度に1つの光平面が使用されてよい。
【0096】
図7Bは、本明細書における一部の実施形態に係るイメージングシステムの簡略化された第3の例としての上記イメージングシステム705bを概略的に例示する。それは、上記などの、本明細書における実施形態に係るいずれかのイメージセンサでよいまたはそれに相当するイメージセンサ731bを持つカメラ730bを備え、カメラ730aで2つの焦平面、第1の焦平面751-1bおよび第2の焦平面751-2bを達成する。
【0097】
図3Cのイメージングシステム305と類似して、物体720bの3Dイメージングのための光三角測量の一部として、第1の光711-1b、典型的にはレーザ光で物体720bを照明するための第1の光源710-1bがある。第1の光711-1bは、光平面の形態で提供される。カメラ730bおよびイメージセンサ731bは、3Dイメージングのための上記光三角測量の一部として物体720bから、反射された第1の光を感知するために配置される。イメージングシステム705bは、第1の焦平面751-1bが、第1の光711-1bに相当する光平面と同じ場所に位置する、そのため揃えられるようにシャインプルーフの原理に基づいてセットアップおよび構成される。
【0098】
イメージングシステム705bとイメージングシステム305との間の主要な差は、イメージングシステム705bが、第2の光711-2bで物体720bを照明するための更なる、第2の光源710-2bも備えるということである。第2の光源710-2bおよび第2の光711-2bは、これらの実施形態において第1の光源710-1bおよび第1の光711-1bとは異なる種類であり、光三角測量自体には関しない。第2の光711-2bは、図に示されるように拡散光でよい。それは、第2の光源710-2bがそのため備えて基づき得る1つまたは複数の発光ダイオードLEDによって提供されてよい。拡散光は、例えばレーザスペックルのない反射率を可能にする。拡散光は、通常発生する照明にもより近く、したがって例えば第1の光711-1bとしてかつ光三角測量のために使用されるレーザ光または類似物より物体720bについての2D画像データを取得するために良好でよい。第2の光源710-2bは、それが少なくとも第2の焦平面を照明するように第2の光711-2bを向けるように配置される。もちろん、第2の光は、それが第1の焦平面内の第1の光に有害な干渉効果をおよびそれによって光三角測量にマイナス効果を有するように向けられかつ/または提供されるべきでない。これは通常は、光三角測量に使用される、第1の光711-1bなどの光が典型的には、追加的に拡散するため広範囲にわたって発散する第2の光のために使用される必要があるものより規模がより強いので、問題ではない。何らかの光の遮蔽も、もちろん必要に応じて適用できる。本明細書における実施形態のため、光三角測量のために画像を取得すると同時に、例えば光三角測量を通じて得られる物体720bについての3Dデータに加えてその表面についての情報を抽出するために、物体720bについての焦点2D画像データを取得することが可能である。離隔距離、すなわち焦平面751-1b、2b間の距離の知識により、得られた2Dデータを対応する、すなわち物体720b上の同じ位置に関する3Dデータと関連付けることが可能である。第2の焦平面751-2bは、これらの実施形態の一部において、取得された2Dデータが同時に、すなわち同じ画像において取得された3Dデータに関連すると考えることができるほど、第1の焦平面751-1bの近くに置くこともできる。
【0099】
図7A図7Bに関する上述などのイメージングシステムに関する実施形態を、ここでより一般的に記載することとする。イメージングシステムは、イメージングシステム305、705のいずれか1つなど、光三角測量に基づく物体、例えば物体320、720のいずれかの3Dイメージングのためである。イメージングシステムは、本明細書における実施形態に係るカメラ、例えば一般に上記したカメラまたはカメラ330、530’、730のいずれか1つを備える。カメラは、本明細書における実施形態に係るイメージセンサ、例えば一般に上記したイメージセンサまたはイメージセンサ331、531、531’のいずれか1つを備える。
【0100】
イメージングシステムは、第1の光、例えば第1の光311、711-1のいずれか1つを提供するための、第1の光源310、710-1のいずれかなどの、第1の光源を更に備えてよい。第1の光は、上記光三角測量の一部として上記物体を照明するための第1の光平面の形態である。イメージセンサを持つカメラは、上記光三角測量の一部として物体から、反射された第1の光を取得するためにイメージングシステムに配置されてよい。イメージングシステムは、本明細書における実施形態に係るイメージセンサによって提供されるなどの、少なくとも2つの焦平面の焦平面351-1、751-1のいずれかなどの、少なくとも第1の焦平面が上記第1の光平面と同じ場所に位置するように構成されてよい。
【0101】
イメージングシステムは、上記物体または別の物体を照明するための第2の光、例えば第2の光711-2を提供するための、第2の光源710-2などの、追加の第2の光源を更に備えてよい。イメージセンサを持つカメラは、上記物体または上記別の物体から、反射された第2の光を取得するためにイメージングシステムに配置されてよい。イメージングシステムは、上記少なくとも2つの焦平面の第2の焦平面351-2、751-2のいずれかなどの、別の、第2の焦平面が、上記第2の光が上記物体または上記別の物体に入射して反射され、その後カメラおよびイメージセンサによって取得されるであろう場所に位置するように更に構成されてよい。一部の実施形態において、上記第2の光は、第2の光平面の形態であり、上記第2の焦平面は、上記第2の光平面と同じ場所に位置する。
【0102】
第1のデバイス、第2のデバイス、第1の表面、第2の表面等など、本明細書で使用されるいかなる列挙用語も、それ自体は非限定的と見なされるべきであり、用語それ自体は特定の階層関係を暗示しないことに留意されたい。反対するいずれの明示的な情報なしでも、列挙による指定は、単に異なる名前を与える手段と見なされるべきである。
【0103】
本明細書で使用される場合、表現「するように構成される」は、処理回路が、ソフトウェアまたはハードウェア構成を用いて、本明細書に記載される動作の1つまたは複数を行うように構成または適合されることを意味し得る。
【0104】
本明細書で使用される場合、用語「数」または「値」は、2進数、実数、虚数または有理数等など、いかなる種類の数字も指し得る。その上、「数」または「値」は、文字または文字列などの、1つまたは複数の記号であり得る。また、「数」または「値」は、ビット列によって表され得る。
【0105】
本明細書で使用される場合、表現「してよい」および「一部の実施形態において」は、典型的には、記載される特徴が、本明細書に開示されるいずれの他の実施形態とも組み合わされ得ることを示すために使用された。
【0106】
図面において、一部の実施形態だけに存在し得る特徴は、典型的には点線または破線を使用して描かれる。
【0107】
語「備える」または「備えている」を使用するとき、それは、非限定的と、すなわち「から少なくとも成る」を意味すると解釈されるものとする。
【0108】
本明細書における実施形態は、上記の実施形態に限定されない。様々な代替、変更および均等物が使用され得る。したがって、上の実施形態は本開示の範囲を制限するとしてされるべきでない。そして、それは添付の特許請求の範囲によって画定される。
【符号の説明】
【0109】
305 イメージングシステム
310 第1の光源
311 第1の光
320 物体
330 カメラ
331 イメージセンサ
332 支持構造
333 画像感知領域
334-1 第1の光学板部分
334-2 第2の光学板部分
335 画像感知部
336 透明保護層
336’ 第1の透明層
337 光学板
338 別個の光学板層
338’ 第2の透明層
339-1 厚さt1
339-2 厚さt2
340 レンズ
340’ レンズ
341 透明付着媒体
351-1 第1の焦平面
351-1’ 第1の焦平面
351-2 第2の焦平面
351-2’ 第2の焦平面
353 入射光線
353a 第1の光線経路
353b 第2の光線経路
420 物体
430 カメラ
451-1 焦平面
451-2 焦平面
460 画像
461 ぼやけた領域
531 イメージセンサ
532 支持構造
533 画像感知領域
534-1 第1の光学板部分
534-2 第2の光学板部分
535 画像感知部
536 透明保護層
537 光学板
538 別個の光学板層
539-1 厚さt1
539-2 厚さt2
543 保持具
544 空間
530’ カメラ
531’ イメージセンサ
532’ 支持構造
533’ 画像感知領域
535’ 画像感知部
536’ 透明保護層
538’ 別個の光学板層
540’ レンズ
544’ 空間
545’ カメラハウジング部
546’ カメラレンズ部
633a 画像感知領域
633b 画像感知領域
633c 画像感知領域
633d 画像感知領域
634-1a 第1の光学板部分
634-1b 第1の光学板部分
634-1c 第1の光学板部分
634-1d 第1の光学板部分
634-2a 第2の光学板部分
634-2b 第2の光学板部分
634-2c 第2の光学板部分
634-2d 第2の光学板部分
635a 画像感知部
635b 画像感知部
635c 画像感知部
635d 画像感知部
636a 透明層
636c 透明層
638a 透明層
638b 透明な単一層
638c 透明層
638d 透明な単一層
638d’ 一部分
705a イメージングシステム
705b イメージングシステム
710-1a 第1の光源
710-1b 第1の光源
710-2a 第2の光源
710-2b 第2の光源
711-1a 第1の光
711-1b 第1の光
711-2a 第2の光
711-2b 第2の光
720a 物体
720b 物体
730a カメラ
730b カメラ
731a イメージセンサ
731b イメージセンサ
751-1a 第1の焦平面
751-1b 第1の焦平面
751-2a 第2の焦平面
751-2b 第2の焦平面
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
【外国語明細書】