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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137894
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】半導体メモリ素子
(51)【国際特許分類】
   H10B 53/20 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
H10B53/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024046270
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039155
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0059962
(32)【優先日】2023-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】河 大元
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲きゅん▼奐
(72)【発明者】
【氏名】禹 明勲
【テーマコード(参考)】
5F083
【Fターム(参考)】
5F083FR01
5F083GA10
5F083JA01
5F083JA35
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA56
5F083JA60
(57)【要約】      (修正有)
【課題】工程難易度の低い強誘電体キャパシタを含む半導体メモリ素子を提供する。
【解決手段】半導体メモリ素子1は、垂直方向Zに沿って配置され、直列に連結される第1、第2VCTと、第2VCTと並列に連結され、垂直方向に沿って配置され、複数の第2ゲート電極220、複数の強誘電体パターン210及び複数のワードラインWLから構成される複数の強誘電体キャパシタと、を夫々含む複数のメモリセルを含み、複数のメモリセルは、第1水平方向及び第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って列と行をなして配列される。第1水平方向Xに延びる複数の第1導電ライン120、第2水平方向Yに延びる複数の第1ゲート電極154、第1水平方向に延びる複数の第2導電ライン160、垂直方向に延びる第2ゲート電極及び第1水平方向及び第2水平方向夫々に延びて垂直方向に互いに離隔して配置される複数のワードラインにより複数のメモリセルを構成する。
【選択図】図19B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に沿って配置され、直列に連結される第1 VCT(vertical channel transistor)及び第2 VCTと、前記第2 VCTと並列に連結され、前記垂直方向に沿って配置される複数の強誘電体キャパシタと、をそれぞれ含む複数のメモリセルを含み、
前記複数のメモリセルは、第1水平方向及び前記第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って列と行をなして配列される、半導体メモリ素子。
【請求項2】
前記第1 VCTのソースに連結されるビットラインと、
前記第1 VCTのゲートに連結される制御ラインと、
前記第2 VCTのドレインに連結されるソースラインと、
前記第2 VCTのゲートに連結され、前記複数の強誘電体キャパシタそれぞれの一端と連結されるフローティングゲートと、
前記複数の強誘電体キャパシタの他端と連結される複数のワードラインと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項3】
前記第1 VCTのドレインと前記第2 VCTのソースは、互いに共有されることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項4】
前記複数のワードラインは、前記垂直方向に互いに離隔されて配置されることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項5】
前記複数のワードラインそれぞれは、前記第1水平方向及び前記第2水平方向に沿ってプレート形状を有しつつ延びることを特徴とする請求項4に記載の半導体メモリ素子。
【請求項6】
前記第1水平方向と前記第2水平方向は、互いに直交し、
前記ビットライン、及び前記ソースラインは、前記第1水平方向に延び、
前記制御ラインは、前記第2水平方向に延びることを特徴とする請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項7】
前記フローティングゲートは、前記垂直方向に延びることを特徴とする請求項6に記載の半導体メモリ素子。
【請求項8】
前記フローティングゲートは、前記複数のワードライン及び前記ソースラインそれぞれと互いに離隔され、前記複数のワードライン及び前記ソースラインを貫通することを特徴とする請求項7に記載の半導体メモリ素子。
【請求項9】
前記フローティングゲートと前記複数のワードラインとの間に介在され、前記複数の強誘電体キャパシタを構成する強誘電体パターンをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体メモリ素子。
【請求項10】
基板と、
前記基板上の第1導電ラインと、
前記第1導電ライン上における第1ゲート電極と、
前記第1導電ラインと前記第1ゲート電極との間に介在される第1不純物領域と、
前記第1ゲート電極の側面を取り囲む第1チャネル領域と、
前記第1チャネル領域上における第2不純物領域と、
前記第1ゲート電極上における第2導電ラインと、
前記第2導電ライン上で垂直方向に互いに離隔される複数のワードラインと、
前記第1ゲート電極上で前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインを貫通しつつ延びる第2ゲート電極と、
前記複数のワードラインと前記第2ゲート電極の上側部分との間に介在される強誘電体パターンと、
前記第2不純物領域上で前記第2ゲート電極の下側部分の側面を取り囲む第2チャネル領域と、
前記第2チャネル領域と連結される第3不純物領域と、を含み、
前記第1不純物領域、前記第1チャネル領域、前記第2不純物領域、及び前記第1ゲート電極は、第1 VCTを構成し、
前記第2不純物領域、前記第2チャネル領域、前記第3不純物領域、及び前記第2ゲート電極の下側部分は、第2 VCTを構成する、半導体メモリ素子。
【請求項11】
前記第2ゲート電極の上側部分と前記複数のワードラインとの間に介在される前記強誘電体パターンの部分は、前記垂直方向に沿って配置される複数の強誘電体キャパシタを構成し、
前記複数の強誘電体キャパシタは、前記第2ゲート電極を介して前記第2 VCTと並列に連結されることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項12】
前記第2不純物領域は、前記第1 VCTのドレイン及び前記第2 VCTのソースに共有されることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項13】
前記第1導電ライン、及び前記第2導電ラインは、第1水平方向に延び、
前記第1ゲート電極は、前記第1水平方向に直交する第2水平方向に延びることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項14】
前記第2ゲート電極は、前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインそれぞれと離隔され、前記垂直方向に前記基板に向かって延びることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項15】
前記第3不純物領域は、前記第2不純物領域上で前記第2ゲート電極と前記第2導電ラインとの間に介在されることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項16】
前記第3不純物領域は、前記第2チャネル領域に隣接する前記第2導電ラインの一部であることを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項17】
前記強誘電体パターンは、前記第2ゲート電極の上側部分の側面を取り囲むことを特徴とする請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項18】
基板と、
前記基板上で第1水平方向に延びる第1導電ラインと、
前記第1導電ライン上で前記第1水平方向に直交する第2水平方向に延びる第1ゲート電極と、
前記第1導電ラインと前記第1ゲート電極との間に介在される第1不純物領域、前記第1ゲート電極の側面を取り囲む第1チャネル領域、及び前記第1チャネル領域と連結され、前記第1ゲート電極を覆う第2不純物領域を含む第1チャネル構造体と、
前記第1ゲート電極上で前記第1水平方向に延びる第2導電ラインと、
前記第2導電ライン上で垂直方向に互いに離隔される複数のワードラインと、
前記第1ゲート電極上で、前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインと離隔され、前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインを貫通し、前記垂直方向に前記基板に向かって延びる第2ゲート電極と、
前記複数のワードラインと前記第2ゲート電極との間に介在され、前記第2ゲート電極の上側部分の側面を取り囲む強誘電体パターンと、
前記第2不純物領域上で前記第2ゲート電極の下側部分の側面を取り囲む第2チャネル領域、及び前記第2チャネル領域と連結され、前記第2導電ラインと前記第2ゲート電極との間に介在される第3不純物領域を含む第2チャネル構造体と、を含み、
前記第1不純物領域、前記第1チャネル領域、前記第2不純物領域、及び前記第1ゲート電極は、第1 VCTを構成し、
前記第2不純物領域、前記第2チャネル領域、前記第3不純物領域、及び前記第2ゲート電極の下側部分は、前記第1 VCTと直列に連結される第2 VCTを構成し、
前記第2ゲート電極の上側部分と前記複数のワードラインとの間に介在される前記強誘電体パターンの部分は、前記垂直方向に沿って配置され、前記第2ゲート電極を介して前記第2 VCTと並列に連結される複数の強誘電体キャパシタを構成する、半導体メモリ素子。
【請求項19】
前記第2水平方向において、前記第2導電ラインの水平幅は、前記第1導電ラインの水平幅より広いことを特徴とする請求項18に記載の半導体メモリ素子。
【請求項20】
前記第1不純物領域、前記第1チャネル領域、前記第2不純物領域、及び前記第1ゲート電極それぞれは、前記第1 VCTのソース、チャネル、ドレイン、及びゲートであり、
前記第2不純物領域、前記第2チャネル領域、前記第3不純物領域、及び前記第2ゲート電極の下側部分それぞれは、前記第2 VCTのソース、チャネル、ドレイン、及びゲートであり、
前記第2不純物領域は、前記第1 VCTのドレイン及び前記第2 VCTのソースに共有されることを特徴とする請求項18に記載の半導体メモリ素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ素子に係り、具体的には、強誘電体キャパシタを含む半導体メモリ素子に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品の小型化、多機能化及び高性能化が要求されることにより、高容量の半導体メモリ素子が要求される。高容量を有し、集積度が増加した半導体メモリ素子を提供するために、多様な種類の半導体メモリ素子が研究されており、一般的なキャパシタの代わりに、強誘電体キャパシタを含む半導体メモリ素子も提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的課題は、集積度が増加し、工程難易度の低い強誘電体キャパシタを含む半導体メモリ素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による半導体メモリ素子は、垂直方向に沿って配置され、直列に連結される第1 VCT(vertical channel transistor)及び第2 VCTと、前記第2 VCTと並列に連結され、前記垂直方向に沿って配置される複数の強誘電体キャパシタと、をそれぞれ含む複数のメモリセルを含み、前記複数のメモリセルは、第1水平方向及び前記第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って列と行をなして配列される。
【0005】
本発明による半導体メモリ素子は、基板;前記基板上における第1導電ライン;前記第1導電ライン上における第1ゲート電極;前記第1導電ラインと前記第1ゲート電極の間に介在される第1不純物領域;前記第1ゲート電極の側面を取り囲む第1チャネル領域;前記第1チャネル領域上における第2不純物領域;前記第1ゲート電極上における第2導電ライン;前記第2導電ライン上で垂直方向に互いに離隔される複数のワードライン;前記第1ゲート電極上で前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインを貫通しつつ延びる第2ゲート電極;前記複数のワードラインと前記第2ゲート電極の上側部分の間に介在される強誘電体パターン;前記第2不純物領域上で前記第2ゲート電極の下側部分の側面を取り囲む第2チャネル領域;及び前記第2チャネル領域と連結される第3不純物領域;を含み、前記第1不純物領域、前記第1チャネル領域、前記第2不純物領域、及び前記第1ゲート電極は、第1 VCTを構成し、前記第2不純物領域、前記第2チャネル領域、前記第3不純物領域、及び前記第2ゲート電極の下側部分は、第2 VCTを構成する。
【0006】
本発明による半導体メモリ素子は、基板;前記基板上で第1水平方向に延びる第1導電ライン;前記第1導電ライン上で前記第1水平方向に直交する第2水平方向に延びる第1ゲート電極;前記第1導電ラインと前記第1ゲート電極との間に介在される第1不純物領域、前記第1ゲート電極の側面を取り囲む第1チャネル領域、及び前記第1チャネル領域と連結され、前記第1ゲート電極を覆う第2不純物領域を含む第1チャネル構造体;前記第1ゲート電極上で前記第1水平方向に延びる第2導電ライン;前記第2導電ライン上で垂直方向に互いに離隔される複数のワードライン;前記第1ゲート電極上で、前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインと離隔され、前記複数のワードライン及び前記第2導電ラインを貫通し、前記垂直方向に前記基板に向かって延びる第2ゲート電極;前記複数のワードラインと前記第2ゲート電極との間に介在され、前記第2ゲート電極の上側部分の側面を取り囲む強誘電体パターン;及び前記第2不純物領域上で前記第2ゲート電極の下側部分の側面を取り囲む第2チャネル領域、及び前記第2チャネル領域と連結され、前記第2導電ラインと前記第2ゲート電極との間に介在される第3不純物領域を含む第2チャネル構造体;を含み、前記第1不純物領域、前記第1チャネル領域、前記第2不純物領域、及び前記第1ゲート電極は、第1 VCTを構成し、前記第2不純物領域、前記第2チャネル領域、前記第3不純物領域、及び前記第2ゲート電極の下側部分は、前記第1 VCTと直列に連結される第2 VCTを構成し、前記第2ゲート電極の上側部分と前記複数のワードラインとの間に介在される前記強誘電体パターンの部分は、前記垂直方向に沿って配置され、前記第2ゲート電極を介して前記第2 VCTと並列に連結される複数の強誘電体キャパシタを構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明による半導体メモリ素子は、第1水平方向に延びる複数の第1導電ライン、第2水平方向に延びる複数の第1ゲート電極、第1水平方向に延びる複数の第2導電ライン、垂直方向に延びる第2ゲート電極、そして、第1水平方向及び第2水平方向それぞれに延びて垂直方向に互いに離隔されて配置される複数のワードラインによって複数のメモリセルが構成されるので、集積度が増加し、工程難易度が低い。
【0008】
また、垂直方向に互いに離隔されて配置される複数のワードラインの個数を増加させて複数の強誘電体キャパシタの個数を増加させうるので、1つのメモリセルに保存可能な情報のビット数を容易に増加させうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施例による半導体メモリ素子のセルアレイを示す等価回路図である。
図2A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図2B図2AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図2C図2AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図3A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図3B図3AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図3C図3AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図4A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図4B図4AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図4C図4AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図5A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図5B図5AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図5C図5AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図6A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図6B図6AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図6C図6AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図7A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図7B図7AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図7C図7AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図8A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図8B図8AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図8C図8AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図9A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図9B図9AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図9C図9AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図10A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図10B図10AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図10C図10AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図11A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図11B図11AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図11C図11AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図12A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図12B図12AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図12C図12AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図13A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図13B図13AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図13C図13AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図14A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図14B図14AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図14C図14AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図15A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図15B図15AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図15C図15AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図16A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図16B図16AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図16C図16AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図17A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図17B図17AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図17C図17AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図18A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図18B図18AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図18C図18AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図19A】半導体メモリ素子を示す図面である。
図19B図19AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図19C図19AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図20A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図20B】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図20C】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図20D】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図21A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図21B図21AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図21C図21AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図22A】本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
図22B図22AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図22C図22AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図23A】半導体メモリ素子を示す図面である。
図23B図23AのX-X’線に沿って切断した断面図である。
図23C図23AのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施例による半導体メモリ素子のセルアレイを示す等価回路図である。
【0011】
図1を参照すれば、本発明の一実施例による半導体メモリ素子のセルアレイMCSは、複数のメモリセルUMCを含みうる。図1には、複数のメモリセルUMCが第1水平方向(X方向)に沿って配置されると図示されているが、これは、図示の便宜のためのものであって、複数のメモリセルUMCは、第1水平方向(X方向)及び第1水平方向(X方向)と異なる方向である第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。一部実施例において、第2水平方向(Y方向)は、第1水平方向(X方向)と直交しうる。他の一部実施例において、第2水平方向(Y方向)は、第1水平方向(X方向)と鋭角を有しつつ延びる方向であってもよい。
【0012】
複数のメモリセルUMCそれぞれは、2個のトランジスタ及び複数のキャパシタを含む2TnC(2 Transistor n Capacitor)メモリセルとしうる。メモリセルUMCが含む複数のキャパシタそれぞれは、強誘電体キャパシタとしうる。例えば、複数のメモリセルUMCそれぞれは、2個のトランジスタ及び複数の強誘電体キャパシタを含む2TnCFE(2 Transistor n FErroelectric Capacitor)メモリセルとすることができ、複数のメモリセルUMCを含むセルアレイMCSを有する半導体メモリ素子は、2TnC FeRAM(2 Transistor n Capacitor Ferroelectric Random Access Memory)とも称する。
【0013】
複数のメモリセルUMCそれぞれは、第1トランジスタCT、第2トランジスタST及び複数の強誘電体キャパシタ(CFE1、CFE2、CFE3:以下、CFE)を含みうる。メモリセルUMCが含む複数の強誘電体キャパシタCFEは、第1トランジスタCT及び第2トランジスタSTと垂直方向(Z方向)に積層されるように配置されうる。複数の強誘電体キャパシタCFEは、第1トランジスタCT及び第2トランジスタSTの上に配置されうるが、それに限定されない。例えば、複数の強誘電体キャパシタCFEは、第1トランジスタCT及び第2トランジスタSTの下に配置されうる。
【0014】
第1トランジスタCT、第2トランジスタST及び複数の強誘電体キャパシタCFEは、垂直方向(Z方向)に沿って配列されうる。例えば、第1トランジスタCT、第2トランジスタST、及び複数の強誘電体キャパシタCFEは、垂直方向(Z方向)に沿って順に配列されうる。または、複数の強誘電体キャパシタCFE、第2トランジスタST、及び第1トランジスタCTが、垂直方向(Z方向)に沿って順に配列されうる。例えば、第1トランジスタCT、第2トランジスタST、及び複数の強誘電体キャパシタCFEは、垂直方向(Z方向)に沿って順に配列される第1構造体を形成した後、周辺回路を含む第2構造体上に前記第1構造体を覆してボンディングして半導体メモリ素子を形成することができる。
【0015】
1つのメモリセルUMCが含む複数の強誘電体キャパシタCFEそれぞれは、垂直方向(Z方向)に沿って配列されうる。図1には、1つのメモリセルUMCが第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3を含む3個の強誘電体キャパシタCFEを含むと図示されているが、これは、例示的なものであって、それに限定されず、1つのメモリセルUMCは、4個以上の強誘電体キャパシタCFEを含みうる。
【0016】
第1トランジスタCTは、制御(control)トランジスタと称し、第2トランジスタSTは、保存(storage)トランジスタとも称する。第1トランジスタCTのソースには、ビットラインBLが連結され、第2トランジスタSTのドレインには、保存ライン、またはソースラインSLが連結されうる。第1トランジスタCTのドレインと第2トランジスタSTのソースは、互いに連結されうる。第1トランジスタCTと第2トランジスタSTは、直列に連結されうる。第1トランジスタCTのゲートには、制御ラインCLが連結され、第2トランジスタSTのゲートには、フローティングゲートFGが連結されうる。複数の強誘電体キャパシタCFEそれぞれの一端には、フローティングゲートFGが連結され、他端には、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3:以下、WL)それぞれが連結されうる。図1には、1つのメモリセルUMCが第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、及び第3ワードラインWL3を含む3本のワードラインWLを含むと図示されているが、これは、例示的なものであって、それに限定されず、1つのメモリセルUMCは、4本以上のワードラインWLを含みうる。一部実施例において、垂直方向(Z方向)に沿って配置される複数のワードラインWLの本数は、1つのメモリセルUMCが含む複数の強誘電体キャパシタCFEの個数と同じとしうる。
【0017】
例えば、1つのメモリセルUMCが第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3を含む3個の強誘電体キャパシタCFEを含む場合、第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3それぞれの他端には、第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、及び第3ワードラインWL3それぞれが連結されうる。複数の強誘電体キャパシタCFEは、フローティングゲートFGに並列に連結されうる。
【0018】
制御ラインCLによってメモリセルUMCが選択され、ビットラインBLによってメモリセルUMCに情報の読み取りREADと書き込みWRITEが選択され、ソースラインSLによってメモリセルUMCに情報の書き込みWRITEと消去ERASEが選択され、ワードラインWLによってメモリセルUMCに情報の読み取りREAD、書き込みWRITE、及び消去ERASEが選択されうる。
【0019】
ビットラインBLは、第1水平方向(X方向)に延びる。制御ラインCLは、第2水平方向(Y方向)に延びる。ソースラインSLは、第1水平方向(X方向)に延びる。フローティングゲートFGは、垂直方向(Z方向)に延びる。
【0020】
複数のワードラインWLは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列される複数のメモリセルUMCそれぞれの複数の強誘電体キャパシタCFEに連結されうる。例えば、第1ワードラインWL1は、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列される複数のメモリセルUMCそれぞれの第1強誘電体キャパシタCFE1と連結され、第2ワードラインWL2は、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列される複数のメモリセルUMCそれぞれの第2強誘電体キャパシタCFE2と連結され、第3ワードラインWL3は、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列される複数のメモリセルUMCそれぞれの第3強誘電体キャパシタCFE3と連結されうる。図1には、複数のワードラインWLは、第1水平方向に延びると図示されているが、これは、図示の便宜のためのものであって、複数のワードラインWLは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿ってプレート形状を有しつつ延びうる。
【0021】
複数の強誘電体キャパシタCFEそれぞれは、正の分極と負の分極を有する。1つのメモリセルUMCが含む複数の強誘電体キャパシタCFEそれぞれが有する分極方向によって、第2トランジスタSTのゲートにかかる電圧は異なりうる。例えば、1つのメモリセルUMCが第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3を含む場合、正の分極3個、正の分極2個と負の分極1個、正の分極1個と負の分極2個、そして、負の分極3個を有する4種の状態が存在し、1つのメモリセルUMCには、2ビットの情報が保存されうる。1つのメモリセルUMCが含む複数の強誘電体キャパシタCFEの個数を増加させれば、1つのメモリセルUMCには、3ビット以上の情報が保存されうる。
【0022】
図2Aないし図18Cは、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であり、図19Aないし図19Cは、半導体メモリ素子を示す図面である。具体的に、図2A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A図14A図15A図16A図17A図18A、及び図19Aそれぞれは、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図であり、図2B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13B図14B図15B図16B図17B図18B、及び図19Bそれぞれは、図2A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A図14A図15A図16A図17A図18A、及び図19AそれぞれのX-X’線に沿って切断した断面図であり、図2C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13C図14C図15C図16C図17C図18C、及び図19Cそれぞれは、図2A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A図14A図15A図16A図17A図18A、及び図19AそれぞれのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
【0023】
図2Aないし図2Cを共に参照すれば、基板110上に複数の第1導電ライン120及び複数の第1導電ライン120を取り囲むベース絶縁層125を形成する。例えば、基板110は、シリコン(Si;silicon)、例えば、結晶質Si、多結晶質Si、または非晶質Siを含みうる。または、基板110はゲルマニウム(Ge;germanium)のような半導体元素、SiGe(silicon germanium)、SiC(silicon carbide)、GaAs(gallium arsenide)、InAs(indium arsenide)及びInP(indium phosphide)のうちから選択される少なくとも1つの化合物半導体を含みうる。または、基板110は、SOI(silicon-on-insulator)基板、またはGeOI(germanium-on-insulator)基板を含みうる。例えば、基板110は、BOX層(buried oxide layer)を含みうる。基板110は、導電領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル(well)、または不純物がドーピングされた構造体を含みうる。基板110は、基板110が含む半導体物質と複数の第1導電ライン120との間の少なくとも一部に介在される絶縁物質をさらに含みうる。例えば、前記絶縁物質は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、またはそれらの組合わせからなりうる。
【0024】
複数の第1導電ライン120は、第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第1導電ライン120は、第2水平方向(Y方向)に等間隔に配置されうる。第1導電ライン120は、図1に示すビットラインBLでもある。ベース絶縁層125は、複数の第1導電ライン120間に介在されうる。一部実施例において、ベース絶縁層125と複数の第1導電ライン120それぞれの上面は同じ垂直レベルに位置して共面(coplanar)をなしうる。
【0025】
一部実施例において、複数の第1導電ライン120それぞれは、導電性バリア膜及び前記導電性バリア膜を覆う導電性充電層からなりうる。前記導電性バリア膜は、例えば、金属、導電性金属窒化物、導電性金属シリサイド、またはそれらの組合わせを含みうる。例えば、前記導電性バリア膜は、TiNからなりうる。前記導電性充電層は、例えば、ドーピングされたポリシリコン、Ru、RuO、Pt、PtO、Ir、IrO、SRO(SrRuO)、BSRO((Ba,Sr)RuO)、CRO(CaRuO)、BaRuO、La(Sr,Co)O、Ti、TiN、W、WN、Ta、TaN、TiAlN、TiSiN、TaAlN、TaSiN、またはそれらの組合わせからなりうる。例えば、ベース絶縁層125は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物より誘電率の低い絶縁物質からなりうる。
【0026】
図3Aないし図3Cを共に参照すれば、ベース絶縁層125と複数の第1導電ライン120上に第1層間絶縁層130を形成する。第1層間絶縁層130は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物より誘電率が低い絶縁物質からなりうる。第1層間絶縁層130は、複数の第1ホール130Hを含みうる。複数の第1ホール130Hは、第1層間絶縁層130を上面から下面まで貫通しうる。
【0027】
複数の第1ホール130Hは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。例えば、複数の第1ホール130Hは、第1水平方向(X方向)に延びる複数の第1導電ライン120に沿って互いに離隔されて配置されうる。複数の第1ホール130Hそれぞれの第1水平方向(X方向)への水平幅は、複数の第1導電ライン120それぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅と同一あるか、それより広い。複数の第1ホール130Hの底面には、複数の第1導電ライン120の一部が露出されうる。一部実施例において、複数の第1ホール130Hの底面には、複数の第1導電ライン120の一部と共にベース絶縁層125の一部が露出されうる。複数の第1ホール130Hそれぞれの第1水平方向(X方向)への水平幅は、複数の第1ホール130Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)の水平幅とほぼ同一としうるが、それに限定されない。図3Aには、複数の第1ホール130Hの水平断面が方形であると図示されているが、それに限定されない。例えば、複数の第1ホール130Hの水平断面は、正方形、長方形、円形、楕円形、または4面またはそれ以上の面を有する、多角形を有しうる。
【0028】
図4Aないし図4Cを共に参照すれば、複数の第1ホール130Hの内側面及び底面を覆う複数の第1チャネル物質層142を形成する。第1チャネル物質層142は、半導体物質、2D半導体物質、または酸化物半導体物質からなりうる。前記半導体物質は、Si、Ge、または、SiGeを含みうる。前記2D半導体物質は、MoS、WSe、グラフェン、カーボンナノチューブまたはそれらの組合わせを含みうる。前記酸化物半導体物質は、InxGayZnzO、InxGaySizO、InxSnyZnzO、InxZnyO、ZnxO、ZnxSnyO、ZnxOyN、ZrxZnySnzO、SnxO、HfxInyZnzO、GaxZnySnzO、AlxZnySnzO、YbxGayZnzO、InxGayOまたはそれらの組合わせを含みうる。
【0029】
複数の第1チャネル物質層142は、複数の第1ホール130Hの内側面で第1層間絶縁層130を覆い、底面で第1導電ライン120または第1導電ライン120及びベース絶縁層125を覆いうる。例えば、複数の第1チャネル物質層142は、複数の第1ホール130Hの内側面及び底面をコンフォーマル(conformal)に覆いうる。複数の第1チャネル物質層142それぞれは、複数の第1ホール130Hそれぞれの底面を覆う第1底面部144及び複数の第1ホール130Hそれぞれの内側面を覆う第1側壁部146からなりうる。第1底面部144は、第1導電ライン120と接し、第1側壁部146は、第1層間絶縁層130と接しうる。
【0030】
複数の第1チャネル物質層142は、複数の第1ホール130Hをいずれも充填しないように形成される。複数の第1チャネル物質層142によって複数の第1ホール130H内には、複数の第1限定空間140Gが限定されうる。
【0031】
複数の第1チャネル物質層142は、複数の第1ホール130Hの内側面及び底面を覆い、第1層間絶縁層130の上面を覆う第1予備物質層を形成した後、第1層間絶縁層130の上面を覆う前記第1予備物質層の部分を除去して形成しうる。
【0032】
図4Aないし図4C、及び図5Aないし図5Cを共に参照すれば、第1チャネル物質層142の第1底面部144に不純物を注入して第1不純物領域144Dを形成する。例えば、第1チャネル物質層142の第1底面部144にn型不純物を注入してn型領域である第1不純物領域144Dを形成しうる。
【0033】
複数の第1限定空間140Gのうち第2水平方向(Y方向)に沿って配置される第1限定空間140Gの間に介在される第1層間絶縁層130の一部を除去し、第2水平方向(Y方向)に延びる複数のリセス空間150Rを形成した後、複数のリセス空間150Rそれぞれを満たす第1ゲート構造体150及び第1ゲート構造体150を覆う第2不純物領域148Dを形成する。第1不純物領域144D、第1側壁部146及び第2不純物領域148Dは、第1チャネル構造体140を構成しうる。第1側壁部146は、第1チャネル領域146とも称する。第1ゲート構造体150は、第1ゲート電極154及び第1ゲート電極154を取り囲む第1ゲート絶縁膜152を含みうる。第1ゲート絶縁膜152は、第1チャネル構造体140と第1ゲート電極154との間に介在されうる。一部実施例において、第1ゲート絶縁膜152は、第1チャネル構造体140と第1ゲート電極154との間でほぼ同じ厚さを有し、第1ゲート電極154を取り囲む。第1ゲート電極154は、図1に示す制御ラインCLでもある。複数の第1ゲート電極154は、第2水平方向(Y方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第1ゲート電極154は、第1水平方向(X方向)に等間隔に配置されうる。
【0034】
複数の第1ゲート電極154それぞれは、ドーピングされた半導体物質、金属物質、導電性金属窒化物、またはそれらの組合わせを含みうる。例えば、複数の第1ゲート電極154それぞれは、ドーピングされたポリシリコン、Ti、TiN、Ta、TaN、W、WN、TiSiN、WSiN、またはそれらの組合わせを含みうる。複数の第1ゲート絶縁膜152それぞれは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、ONO(oxide/nitride/oxide)、シリコン酸化物より高い誘電率を有する誘電膜(high-k dielectric film)、及び強誘電体物質のうち選択される少なくとも1つからなりうる。例えば、複数の第1ゲート絶縁膜152それぞれは、約10ないし25の誘電率を有する。一部実施例において、複数の第1ゲート絶縁膜152それぞれは、シリコン酸化物からなる第1誘電膜、及び高誘電物質と強誘電体物質のうち選択される少なくとも1つからなる第2誘電膜の積層構造を有する。例えば、高誘電物質及び強誘電体物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)、ハフニウム酸窒化物(HfON)、ハフニウムシリコン酸窒化物(HfSiON)、ランタン酸化物(LaO)、ランタンアルミニウム酸化物(LaAlO)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、ジルコニウムシリケート(ZrSiO)、ジルコニウム酸窒化物(ZrON)、ジルコニウムシリコン酸窒化物(ZrSiON)、タンタル酸化物(TaO)、チタン酸化物(TiO)、バリウムストロンチウムチタン酸化物(BaSrTiO)、バリウムチタン酸化物(BaTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、タンタル酸ストロンチウムビズマス(STB)、ビズマス鉄酸化物(BFO)、ストロンチウムチタン酸化物(SrTiO)、イットリウム酸化物(YO)、アルミニウム酸化物(AlO)、または鉛スカンジウムタンタル酸化物(PbScTaO)のうちから選択される少なくとも1つの物質からなりうる。
【0035】
一部実施例において、第2不純物領域148Dは、第1チャネル物質層142と同じ物質からなりうる。例えば、第2不純物領域148Dは、n型不純物が注入されたn型領域としうる。一部実施例において、第1層間絶縁層130の上面と第1チャネル構造体140の上面、すなわち第2不純物領域148Dの上面は、同じ垂直レベルに位置して共面をなすことができる。
【0036】
一部実施例において、複数のリセス空間150Rの底面は、段差を有する。例えば、複数のリセス空間150Rのうち、複数の第1限定空間140Gと重畳される部分の底面は、残りの部分の底面より低い垂直レベルに位置しうる。例えば、複数の第1ゲート構造体150及び複数の第1ゲート構造体150が含む複数の第1ゲート電極154は、複数の第1限定空間140Gと重畳される部分、すなわち、第1不純物領域144D上に位置する部分において下向きに突出する構造を有する。複数の第1チャネル領域146の上面及び複数の第1ゲート構造体150が含む複数の第1ゲート電極154の上面は、ほぼ同じ垂直レベルに位置しうる。
【0037】
図5Aないし図5Cにおいて、第1ゲート構造体150は、インナーゲート(inner gate)構造を有すると図示されているが、それに限定されず、第1ゲート構造体150は、ゲートオールアラウンド(GAA)構造、単一ゲート構造、ミラー対称単一ゲート構造など多様な構造を有しうる。
【0038】
図6Aないし図6Cを共に参照すれば、第1層間絶縁層130、第1チャネル構造体140、及び複数の第1ゲート構造体150上に、複数の第2導電ライン160、並びに第1層間絶縁層130、第1チャネル構造体140、及び複数の第1ゲート構造体150を覆い、複数の第2導電ライン160を取り囲む第2層間絶縁層165を形成する。複数の第2導電ライン160は、第2層間絶縁層165を挟み、第1チャネル構造体140、及び複数の第1ゲート構造体150と垂直方向(Z方向)に離隔されうる。
【0039】
複数の第2導電ライン160は、第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第2導電ライン160は、第2水平方向(Y方向)に等間隔に配置されうる。第2導電ライン160は、図1に示すソースラインSLでもある。第2層間絶縁層165は、複数の第2導電ライン160の間に介在されうる。一部実施例において、第2層間絶縁層165と複数の第2導電ライン160それぞれの上面は、同じ垂直レベルに位置して共面(coplanar)をなすように形成されうる。
【0040】
一部実施例において、複数の第2導電ライン160それぞれは、導電性バリア膜及び前記導電性バリア膜を覆う導電性充電層からなりうる。前記導電性バリア膜は、例えば、金属、導電性金属窒化物、導電性金属シリサイド、またはそれらの組合わせを含みうる。例えば、前記導電性バリア膜は、TiNからなりうる。前記導電性充電層は、例えば、ドーピングされたポリシリコン、Ru,RuO,Pt,PtO,Ir,IrO,SRO(SrRuO),BSRO((Ba,Sr)RuO),CRO(CaRuO),BaRuO,La(Sr,Co)O,Ti,TiN,W,WN,Ta,TaN,TiAlN,TiSiN,TaAlN,TaSiN,またはそれらの組合わせからなりうる。例えば、第2層間絶縁層165は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物より誘電率が低い絶縁物質からなりうる。
【0041】
一部実施例において、複数の第2導電ライン160それぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅は、複数の第1導電ライン120それぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅より広くしうる。
【0042】
図7Aないし図7Cを共に参照すれば、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165を貫通する複数の第2ホール165Hを形成する。複数の第2ホール165Hは、複数の第2導電ライン160の上面から第2層間絶縁層165の下面まで貫通しうる。複数の第2ホール165Hは、垂直方向に複数の第1ホール130Hと重畳されるように形成されうる。複数の第2ホール165Hの底面には、複数の第1チャネル構造体140が露出されうる。例えば、複数の第2ホール165Hそれぞれの底面には、複数の第1チャネル構造体140それぞれの第2不純物領域148Dが露出されうる。
【0043】
複数の第2ホール165Hは、複数の第2導電ライン160を貫通するが、複数の第2導電ライン160それぞれが切断されないように、平面的に複数の第2導電ライン160の内部に配置されるように形成しうる。例えば、複数の第2ホール165Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅は、複数の第2導電ライン160それぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅よりも狭い。平面的に複数の第2ホール165Hは、複数の第2導電ライン160によって完全に包囲されうる。
【0044】
複数の第2ホール165Hは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。例えば、複数の第2ホール165Hは、第1水平方向(X方向)に延びる複数の第2導電ライン160に沿って互いに離隔されて配置されうる。複数の第2ホール165Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅は、複数の第1ホール130Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)の水平幅とほぼ同一である。複数の第2ホール165Hそれぞれの第1水平方向(X方向)への水平幅は、複数の第2ホール165Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)の水平幅とほぼ同じとしうるが、それに限定されない。図7Aには、複数の第2ホール165Hの水平断面が方形であると図示されているが、それに限定されない。例えば、複数の第2ホール165Hの水平断面は、正方形、長方形、円形、楕円形、または4角より大きい多角形を有しうる。
【0045】
図8Aないし図8Cを共に参照すれば、複数の第2ホール165Hの内側面及び底面を覆う複数の第2チャネル物質層172を形成する。第2チャネル物質層172は、半導体物質、2D半導体物質、または酸化物半導体物質からなりうる。
【0046】
複数の第2チャネル物質層172は、複数の第2ホール165Hの内側面で複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165を覆い、底面で複数の第1チャネル構造体140それぞれの第2不純物領域148Dを覆う。例えば、複数の第2チャネル物質層172は、複数の第2ホール165Hの内側面及び底面をコンフォーマルに覆う。複数の第2チャネル物質層172それぞれは、複数の第2ホール165Hそれぞれの底面を覆う第2底面部174及び複数の第2ホール165Hそれぞれの内側面を覆う第2側壁部176からなりうる。第2底面部174は、第1チャネル構造体140の第2不純物領域148Dと接し、第2側壁176は、第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165と接しうる。
【0047】
複数の第2チャネル物質層172は、複数の第2ホール165Hをいずれも充填しないように形成されうる。複数の第2チャネル物質層172によって複数の第2ホール165H内には、複数の第2限定空間170Gが限定されうる。
【0048】
複数の第2チャネル物質層172は、複数の第2ホール165Hの内側面及び底面を覆い、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う第2予備物質層を形成した後、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う前記第2予備物質層の部分を除去して形成しうる。
【0049】
図8Aないし図8C、及び図9Aないし図9Cを共に参照すれば、複数の第2限定空間170Gのうち、下側一部を満たす複数の第1犠牲層180を形成する。
【0050】
複数の第1犠牲層180それぞれは、複数の第2チャネル物質層172それぞれの第2側壁部176の上側一部を覆わない。例えば、複数の第1犠牲層180は、スピンオンハードマスク(SOH)物質からなりうるが、それに限定されない。複数の第1犠牲層180は、複数の第2限定空間170Gを満たして複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う第1犠牲物質層を形成した後、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆い、複数の第2限定空間170Gの上側部分を満たす前記第1犠牲物質層の部分を除去して形成しうる。
【0051】
複数の第1犠牲層180それぞれによって覆われない複数の第2チャネル物質層172それぞれの第2側壁部176の上側一部に不純物を注入して第3不純物領域176Dを形成する。一部実施例において、第3不純物領域176Dは、n型不純物が注入されたn型領域としうる。第2底面部174、第2側壁部176及び第3不純物領域176Dは、第2チャネル構造体170を構成しうる。複数の第3不純物領域176Dを形成した後、第1犠牲層180は除去される。
【0052】
一部実施例において、第3不純物領域176Dを形成する工程において、第2不純物領域148Dが含む不純物の一部が第2底面部174に拡散され、第2不純物領域148Dが第2底面部174内に拡張されうる。例えば、第2不純物領域148Dの上面は、第1層間絶縁層130の上面より高い垂直レベルに位置しうる。一部実施例において、第2不純物領域148Dが含む不純物の一部が第2底面部174に拡散され、第2底面部174がいずれも第2不純物領域148Dの一部になってもよい。
【0053】
一部実施例において、第2底面部174がいずれも第2不純物領域148Dの一部になった場合、第2側壁部176を第2チャネル領域176とも称する。他の一部実施例において、第2底面部174のすべてが第2不純物領域148Dの一部になるのではなく、第2底面部174の少なくとも一部が残留する場合、第2底面部174及び第2側壁部176を共に第2チャネル領域とも称する。
【0054】
図10Aないし図10Cを共に参照すれば、複数の第2限定空間170Gの底面及び内側面、そして、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う第2ゲート絶縁膜192を形成する。第2ゲート絶縁膜192は、複数の第2限定空間170Gの底面及び内側面で第2チャネル構造体170を覆う。第2ゲート絶縁膜192は、複数の第2限定空間170Gの底面及び内側面、そして、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面をコンフォーマルに覆いうる。第2ゲート絶縁膜192によって複数の第2限定空間170G内には、複数の第3限定空間192Gが限定されうる。
【0055】
複数の第2ゲート絶縁膜192それぞれは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、ONO(oxide/nitride/oxide)、シリコン酸化物より高い誘電率を有する誘電膜(high-k dielectric film)、及び強誘電体物質のうち選択される少なくとも1つからなりうる。例えば、複数の第2ゲート絶縁膜192それぞれは、約10ないし25の誘電率を有する。一部実施例において、複数の第2ゲート絶縁膜192それぞれは、シリコン酸化物からなる第1誘電膜、及び高誘電物質と強誘電体物質のうち選択される少なくとも1つからなる第2誘電膜の積層構造を有する。
【0056】
第2ゲート絶縁膜192を形成した後、複数の第3限定空間192Gを満たす複数の第2犠牲層182を形成する。複数の第2犠牲層182それぞれは、複数の第3限定空間192Gを満たすが、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆わない。例えば、複数の第2犠牲層182は、スピンオンハードマスク(SOH)物質からなりうるが、それに限定されない。複数の第2犠牲層182は、複数の第3限定空間192Gを満たして複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う第2犠牲物質層を形成した後、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う前記第2犠牲物質層の部分を除去して形成しうる。一部実施例において、第2ゲート絶縁膜192の最上面、すなわち、複数の第2導電ライン160及び第2層間絶縁層165の上面を覆う第2ゲート絶縁膜192の部分の上面、そして、複数の第2犠牲層182の上面は、同じ垂直レベルに位置して共面をなす。
【0057】
図11Aないし図11Cを共に参照すれば、第2ゲート絶縁膜192及び複数の第2犠牲層182上に複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204を形成する。複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204それぞれは、第2ゲート絶縁膜192及び複数の第2犠牲層182上に交互に積層されうる。複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204をモールド構造体MDSとも称する。複数の犠牲層204それぞれは、複数の絶縁層202のうち垂直方向(Z方向)に隣接する2層の絶縁層202の間に介在されうる。例えば、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202は、複数の犠牲層204のうち最上端の犠牲層204の上面を覆い、複数の絶縁層202のうち最下端の絶縁層202は、複数の犠牲層204のうち最下端の犠牲層204の下面を覆う。
【0058】
図11Aないし図11Cには、モールド構造体MDSが4層の絶縁層202と3層の犠牲層204を含むと図示されているが、それに限定されない。例えば、モールド構造体MDSは、5層以上の絶縁層202及び4層以上の犠牲層204を含みうる。
【0059】
複数の絶縁層202と複数の犠牲層204は、互いにエッチング選択比を有する物質からなりうる。一部実施例において、複数の絶縁層202は、シリコン酸化物からなり、複数の犠牲層204は、シリコン窒化物またはシリコンカーバイドからなりうる。
【0060】
図12Aないし図12Cを共に参照すれば、モールド構造体MDSを貫通する複数の第3ホールMDHを形成する。複数の第3ホールMDHは、モールド構造体MDSの上面から下面まで貫通する。例えば、複数の第3ホールMDHは、モールド構造体MDSが含む複数の絶縁層202と複数の犠牲層204をいずれも貫通しうる。複数の第3ホールMDHは、垂直方向に複数の第2ホール165Hと重畳されるように形成されうる。複数の第3ホールMDHの底面には、複数の第2犠牲層182が露出されうる。
【0061】
複数の第3ホールMDHは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。例えば、複数の第3ホールMDHは、第1水平方向(X方向)に延びる複数の第2導電ライン160に沿って互いに離隔されて配置されうる。複数の第3ホールMDHそれぞれの第2水平方向(Y方向)への水平幅は、複数の第2ホール165Hそれぞれの第2水平方向(Y方向)の水平幅とほぼ同一である。複数の第3ホールMDHそれぞれの第1水平方向(X方向)への水平幅は、複数の第3ホールMDHそれぞれの第2水平方向(Y方向)の水平幅とほぼ同一としうるが、それに限定されない。図12Aには、複数の第3ホールMDHの水平断面が方形であると図示されているが、それに限定されない。例えば、複数の第3ホールMDHの水平断面は、正方形、長方形、円形、楕円形、または、4角より大きい多角形を有しうる。
【0062】
図13Aないし図13Cを共に参照すれば、複数の第3ホールMDHの内側面及び底面を覆う強誘電体物質層210Pを形成する。強誘電体物質層210Pは、複数の第3ホールMDHの内側面及び底面、そして、モールド構造体MDSの上面、すなわち、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を共に覆うように形成されうる。例えば、強誘電体物質層210Pは、複数の第3ホールMDH内に露出される複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204の側面、複数の第2犠牲層182の上面、そして、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面をコンフォーマルに覆うように形成されうる。一部実施例において、強誘電体物質層210Pは、複数の第3ホールMDHの底面には、相対的に薄肉に形成されうる。例えば、強誘電体物質層210Pを形成するための前駆体、イオン、またはガスなどの物質が複数の第3ホールMDHの底面に相対的に少なく供給される場合、強誘電体物質層210Pのうち、複数の第3ホールMDHの底面を覆う部分は、他の部分に比べて相対的に薄肉に形成されうる。
【0063】
強誘電体物質層210Pは、複数の第3ホールMDHをいずれも充填しないように形成されうる。強誘電体物質層210Pによって複数の第3ホールMDH内には、複数の第4限定空間210Gが限定されうる。
【0064】
例えば、強誘電体物質層210Pは、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、イットリウムドープジルコニウム酸化物、イットリウムドープハフニウム酸化物、マグネシウムドープジルコニウム酸化物、マグネシウムドープハフニウム酸化物、シリコンドープハフニウム酸化物、シリコンドープジルコニウム酸化物またはバリウムドープチタン酸化物からなりうる。
【0065】
図13Aないし図13C、及び図14Aないし図14Cを共に参照すれば、強誘電体物質層210Pのうち、複数の第2犠牲層182を覆う部分を除去して強誘電体物質パターン210Paを形成する。強誘電体物質パターン210Paは、強誘電体物質層210Pのうち、複数の第3ホールMDHの底面に位置する部分を除去して形成しうる。複数の第3ホールMDHの底面及び複数の第4限定空間210Gの底面には、複数の第2犠牲層12が露出されうる。
【0066】
一部実施例において、強誘電体物質層210Pのうち、複数の第2犠牲層182を覆う部分を除去する過程において、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210P部分の少なくとも一部が共に除去されうる。例えば、複数の第2犠牲層182を覆う強誘電体物質層210P部分の厚さが複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210P部分の厚さより薄い場合、複数の第2犠牲層182を覆う強誘電体物質層210P部分は、いずれも除去されるが、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210P部分は、一部のみ除去され、残りは、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面上に残留されうる。
【0067】
または、例えば、複数の第2犠牲層182を覆う強誘電体物質層210Pの部分と複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210Pの部分が実質的に同じ厚さを有する場合、複数の第2犠牲層182を覆う強誘電体物質層210Pの部分と複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210P部分は、いずれも除去されうる。複数の第2犠牲層182を覆う強誘電体物質層210P部分と複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質層210P部分がいずれも除去された場合、強誘電体物質パターン210Paの代わりに、図16Aないし図16Cに示す複数の強誘電体パターン210が形成されうる。
【0068】
図14Aないし図14C、及び図15Aないし図15Cを共に参照すれば、複数の第4限定空間210Gを通じて複数の第3限定空間192Gを満たす複数の第2犠牲層182を除去する。複数の第4限定空間210Gには、強誘電体物質パターン210Paが露出され、複数の第3限定空間192Gには、第2ゲート絶縁膜192が露出されうる。
【0069】
図15Aないし図15C、及び図16Aないし図16Cを共に参照すれば、複数の第4限定空間210G及び複数の第3限定空間192Gを満たす複数の第2ゲート電極220を形成する。複数の第2ゲート電極220は、複数の第4限定空間210G及び複数の第3限定空間192Gを満たしてモールド構造体MDSを覆う導電物質層を形成した後、モールド構造体MDSを覆う前記導電物質層の部分を除去して形成しうる。一部実施例において、モールド構造体MDSを覆う前記導電物質層の部分は、CMP工程を遂行して除去しうる。複数の第2ゲート電極220それぞれは、垂直方向(Z方向)に延びる。第2ゲート電極220は、図1に示すフローティングゲートFGでもある。
【0070】
複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質パターン210Pa部分がある場合、複数の第2ゲート電極220を形成するためにモールド構造体MDSを覆う前記導電物質層部分を除去する過程で、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202の上面を覆う強誘電体物質パターン210Pa部分は除去され、複数の強誘電体パターン210が形成されうる。複数の強誘電体パターン210は、複数の第3ホールMDHの内側面を覆う。例えば、複数の強誘電体パターン210は、複数の第3ホールMDHの内側面に露出される複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204の側面をコンフォーマルに覆う。
【0071】
複数の第2ゲート電極220の下側部分は、第2ゲート絶縁膜192によって包囲されうる。例えば、複数の第2ゲート電極220のうち、複数の第3限定空間192Gを満たす下側部分は、第2ゲート絶縁膜192によって包囲されうる。第2ゲート絶縁膜192は、複数の第2ゲート電極220の下面及び下側部分の側面を覆う。
【0072】
複数の第2ゲート電極220の上側部分は、複数の強誘電体パターン210によって包囲されうる。例えば、複数の第2ゲート電極220のうち、複数の第4限定空間210Gを満たす上側部分は、複数の強誘電体パターン210によって包囲されうる。複数の強誘電体パターン210は、複数の第2ゲート電極220の上側部分の側面を覆いうる。
【0073】
複数の第2ゲート電極220を形成した後、モールド構造体MDS、複数の強誘電体パターン、及び複数の第2ゲート電極220を覆うキャッピング層230を形成する。
【0074】
図17Aないし図17Cを共に参照すれば、キャッピング層230及びモールド構造体MDSを貫通するラインカット領域LCRを形成する。ラインカット領域LCRは、第2水平方向(Y方向)に沿って延設されうる。図17A及び図17Bには、第1水平方向(X方向)に沿って離隔される1対のラインカット領域LCR間に3個の第1ゲート構造体150が配置されると図示されているが、これは、例示的なものであり、それに限定されない。一部実施例において、第1水平方向(X方向)に沿って離隔される1対のラインカット領域LCRの間には、複数の犠牲層204の数の約数(divisor)に該当する第1ゲート構造体150が配置されうる。例えば、複数の犠牲層204の数が3層である場合、第1水平方向(X方向)に沿って離隔される1対のラインカット領域LCRの間に配置される第1ゲート構造体150の数は、3個としうる。または、例えば、複数の犠牲層204の数が6層である場合、第1水平方向(X方向)に沿って離隔される1対のラインカット領域LCRの間に配置される第1ゲート構造体150の数は6個、3個、または2個としうる。
【0075】
ラインカット領域LCRの内側面には、複数の絶縁層202及び複数の犠牲層204の側面が露出されうる。ラインカット領域LCRの底面には、第2ゲート絶縁膜192が露出しうるが、それに限定されない。例えば、ラインカット領域LCRを形成する工程中に、第2ゲート絶縁膜192部分が除去され、ラインカット領域LCRの底面には、複数の第2導電ライン160が露出されうる。
【0076】
図17Aないし図17C、及び図18Aないし図18Cを共に参照すれば、ラインカット領域LCRを通じて複数の犠牲層204を除去した後、複数の犠牲層204が除去された空間を充填する複数のワードラインWLを形成する。複数のワードラインWLは、複数の犠牲層204が除去された空間及びラインカット領域LCRを満たす導電物質層を形成した後、ラインカット領域LCRを満たす前記導電物質層の部分を除去して形成することができる。ワードラインWLは、図1に示すワードラインWLでもある。
【0077】
複数のワードラインWLは、基板110から垂直方向(Z方向)に沿って順に配列される第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、及び第3ワードラインWL3を含みうるが、これは、例示的なものであり、それに限定されず、4本以上のワードラインWLを含みうる。複数の絶縁層202及び複数のワードラインWLは、ワードライン積層構造体WLSを構成しうる。複数のワードラインWLそれぞれは、複数の絶縁層202のうち垂直方向(Z方向)に隣接する2層の絶縁層202の間に介在されうる。例えば、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202は、複数のワードラインWLのうち、最上端のワードラインWLの上面を覆い、複数の絶縁層202のうち最下端の絶縁層202は、複数のワードラインWLのうち、最下端のワードラインWLの下面を覆う。
【0078】
図18Aないし図18Cには、ワードライン積層構造体WLSが4層の絶縁層202と3本のワードラインWLを含むと図示されているが、それに限定されない。例えば、ワードライン積層構造体WLSは、5層以上の絶縁層202及び4本以上のワードラインWLを含みうる。
【0079】
図19Aないし図19Cを共に参照すれば、ラインカット領域LCRを満たすラインカット絶縁層250を形成して半導体メモリ素子1を形成しうる。
【0080】
半導体メモリ素子1は、基板110、基板110上の複数の第1導電ライン120、複数の第1導電ライン120上の複数の第1チャネル構造体140、複数の第1ゲート電極154及び複数の第1チャネル構造体140と複数の第1ゲート電極との間に介在される複数の第1ゲート絶縁膜152を含む第1ゲート構造体150、複数の第1チャネル構造体140上の複数の第2チャネル構造体170、複数の第2チャネル構造体170と連結される複数の第2導電ライン160、複数の第2チャネル構造体170及び複数の第2導電ライン160上のワードライン積層構造体WLS、ワードライン積層構造体WLSを貫通して基板110に向かって延びる複数の第2ゲート電極220、複数の第2ゲート電極220と複数の第2チャネル構造体170との間に介在される第2ゲート絶縁膜192、複数の第2ゲート電極220とワードライン積層構造体WLSとの間に介在される複数の強誘電体パターン210を含む。第3限定空間192Gを満たす第2ゲート電極220の下側部分、及び第2ゲート電極220と第2チャネル構造体170との間に介在される第2ゲート絶縁膜192を共に第2ゲート構造体とも称する。
【0081】
複数の第1チャネル構造体140それぞれは、第1不純物領域144D、第1チャネル領域146及び第2不純物領域148Dを含みうる。複数の第1チャネル構造体140それぞれは、水平断面は、方形であると図示されているが、それに限定されない。例えば、複数の第1チャネル構造体140それぞれの水平断面は、正方形、長方形、円形、楕円形、または4角より大きい多角形を有する。複数の第1チャネル構造体140は、第1ゲート構造体150の側面、下面、及び上面を取り囲む。複数の第1チャネル構造体140と第1ゲート電極154との間には、第1ゲート絶縁膜152が介在されうる。
【0082】
第1不純物領域144Dは、第1チャネル構造体140のうち第1ゲート構造体150の下面を覆う部分でもある。第1不純物領域144Dは、第1導電ライン120と第1ゲート電極154との間に介在されうる。第1不純物領域144Dは、第1導電ライン120と接しうる。第1不純物領域144Dと第1ゲート電極154との間には、第1ゲート絶縁膜152が介在されうる。第1チャネル領域146は、第1チャネル構造体140のうち第1ゲート構造体150の側面を覆う部分でもある。第1チャネル領域146と第1ゲート電極154との間には、第1ゲート絶縁膜152が介在されうる。第2不純物領域148Dは、第1チャネル構造体140のうち第1ゲート構造体150の上面を覆う部分でもある。第2不純物領域148Dと第1ゲート電極154との間には、第1ゲート絶縁膜152が介在されうる。
【0083】
複数の第2チャネル構造体170は、複数の第1チャネル構造体140上に配置されうる。例えば、複数の第2チャネル構造体170それぞれは、複数の第1チャネル構造体140それぞれの第2不純物領域148D上に配置されうる。複数の第2チャネル構造体170それぞれは、第2チャネル領域176、第3不純物領域176D、及び第2底面部174を含みうる。第2チャネル構造体170は、第1チャネル構造体140の第2不純物領域148Dと隣接する第2底面部174を含みうる。第2底面部174と第2ゲート電極220の下面との間には、第2ゲート絶縁膜192が介在されうる。一部実施例において、第2底面部174のうち少なくとも一部は、第2不純物領域148Dの含む不純物が拡散され、第2不純物領域148Dの一部になりうる。他の一部実施例において、第2底面部174のうち少なくとも一部は、第2不純物領域148Dの不純物が拡散されず、第2チャネル領域176の一部になりうる。
【0084】
複数の第2チャネル構造体170は、複数の第2ゲート電極220の下側部分を取り囲む。複数の第2チャネル構造体170と複数の第2ゲート電極220の下側部分との間には、第2ゲート絶縁膜192が介在されうる。第2チャネル領域176は、第2ゲート絶縁膜192を有し、第2ゲート電極220の側面の一部を取り囲むか、第2ゲート絶縁膜192を有し、第2ゲート電極220の下面及び第2ゲート電極220の側面の一部を取り囲む。第3不純物領域176Dは、第2チャネル領域176上に配置され、第2ゲート絶縁膜192を有し、第2ゲート電極220の側面の他の一部を取り囲む。第3不純物領域176Dは、第2導電ライン160と接しうる。
【0085】
ワードライン積層構造体WLSは、複数の絶縁層202及び複数のワードラインWLを含みうる。複数の絶縁層202及び複数のワードラインWLは、複数の第2チャネル構造体170及び複数の第2導電ライン160上に交互に積層されうる。複数のワードラインWLそれぞれは、複数の絶縁層202のうち垂直方向(Z方向)に隣接する2層の絶縁層202の間に介在されうる。例えば、複数の絶縁層202のうち、最上端の絶縁層202は、複数のワードラインWLのうち、最上端のワードラインWLの上面を覆い、複数の絶縁層202のうち、最下端の絶縁層202は、複数のワードラインWLのうち、最下端のワードラインWLの下面を覆う。
【0086】
複数の第2ゲート電極220は、ワードライン積層構造体WLS及び第2導電ライン160を貫通して基板110に向かって延びうる。複数の第2ゲート電極220の下側部分は、第2ゲート絶縁膜192を挟み、複数の第2チャネル構造体170によって包囲されうる。複数の第2ゲート電極220の上側部分は、複数の強誘電体パターン210を挟み、ワードライン積層構造体WLSによって包囲されうる。
【0087】
複数の第1導電ライン120は、第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第1導電ライン120は、第2水平方向(Y方向)に等間隔に配置されうる。複数の第2導電ライン160は、複数の第1導電ライン120上で第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第2導電ライン160は、第2水平方向(Y方向)に等間隔に配置されうる。第1導電ライン120は、図1に示すビットラインBLでもあり、第2導電ライン160は、図1に示すソースラインSLでもある。
【0088】
複数のワードラインWLは、1対のラインカット領域LCRを満たす1対のラインカット絶縁層250の間で、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿ってプレート形状を有しつつ延びうる。複数のワードラインWLは、図1に示す複数のワードラインWLでもある。複数のワードラインWLは、垂直方向(Z方向)に沿って複数個が互いに離隔されて配置されうる。例えば、複数のワードラインWLは、第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、及び第3ワードラインWL3を含む3本のワードラインWLを含みうる。
【0089】
複数の第1ゲート電極154は、第2水平方向(Y方向)に沿って互いに平行に延びる。複数の第1ゲート電極154は、第1水平方向(X方向)に等間隔に配置されうる。第1ゲート電極154は、図1に示す制御ラインCLでもある。
【0090】
複数の第2ゲート電極220は、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列され、垂直方向(Z方向)に延びる。第2ゲート電極220は、図1に示すフローティングゲートFGでもある。第2ゲート電極220は、複数のワードラインWL及び第2導電ライン160を貫通して第2チャネル構造体170内に延びる。複数のワードラインWLと第2ゲート電極220は、強誘電体パターン210を挟み、互いに離隔されうる。第2導電ライン160と第2ゲート電極220は、第2チャネル構造体170及び第2ゲート絶縁膜192を挟み、互いに離隔されうる。
【0091】
第1不純物領域144D、第1チャネル領域146、第2不純物領域148D、及び第1ゲート構造体150は、図1に示す第1トランジスタCT、すなわち、制御トランジスタを構成しうる。第1不純物領域144D、第1チャネル領域146、第2不純物領域148D、及び第1ゲート構造体150の第1ゲート電極154それぞれは、第1トランジスタCTのソース、チャネル、ドレイン、及びゲートの機能を遂行する。第2不純物領域148D、第2チャネル領域176、第3不純物領域176D、第2ゲート電極220、及び第2ゲート絶縁膜192は、図1に示す第2トランジスタST、すなわち、保存トランジスタを構成しうる。第2不純物領域148D、第2チャネル領域176、第3不純物領域176D、及び第2ゲート電極220それぞれは、第2トランジスタSTのソース、チャネル、ドレイン、及びゲートの機能を遂行する。第2不純物領域148Dは、第1トランジスタCTのドレインの機能及び第2トランジスタSTのソースの機能を共に遂行するように共有されうる。第1トランジスタCT及び第2トランジスタSTそれぞれは、チャネル、すなわち、第1チャネル領域146及び第2チャネル領域176それぞれが垂直方向(Z方向)に延びるVCT(vertical channel transistor)でもある。第1トランジスタCT及び第2トランジスタSTそれぞれは、第1 VCT及び第2 VCTとも称する。
【0092】
複数の第2ゲート電極220、複数の強誘電体パターン210及び複数のワードラインWLは、複数の強誘電体キャパシタCFEを構成しうる。複数の強誘電体キャパシタCFEは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列され、垂直方向(Z方向)によって複数個が互いに離隔されて配置されうる。
【0093】
例えば、第1ワードラインWL1、第2ゲート電極220、及び第1ワードラインWL1と第2ゲート電極220との間に介在される強誘電体パターン210部分は、図1に示す第1強誘電体キャパシタCFE1を構成し、第2ワードラインWL2、第2ゲート電極220、及び第2ワードラインWL2と第2ゲート電極220との間に介在される強誘電体パターン210部分は、図1に示す第2強誘電体キャパシタCFE2を構成し、第3ワードラインWL3、第2ゲート電極220、及び第3ワードラインWL3と第2ゲート電極220との間に介在される強誘電体パターン210部分は、図1に示す第3強誘電体キャパシタCFE3を構成しうる。第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3は、垂直方向(Z方向)に沿って互いに離隔されて配置されうる。第1強誘電体キャパシタCFE1、第2強誘電体キャパシタCFE2、及び第3強誘電体キャパシタCFE3それぞれは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。
【0094】
垂直方向(Z方向)に沿って配置される第1トランジスタCT、第2トランジスタST、及び複数の強誘電体キャパシタCFEは、図1に示すメモリセルUMCを構成しうる。複数のメモリセルUMCが、第1水平方向(X方向)及び第1水平方向(X方向)と直交する第2水平方向(Y方向)に沿って列と行をなして配列されうる。
【0095】
本発明による半導体メモリ素子1は、第1水平方向(X方向)に延びる複数の第1導電ライン120、第2水平方向(Y方向)に延びる複数の第1ゲート電極154、第1水平方向(X方向)に延びる複数の第2導電ライン160、垂直方向(Z方向)に延びる第2ゲート電極220、そして第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)それぞれに延びて垂直方向(Z方向)に互いに離隔されて配置される複数のワードラインWLによって複数のメモリセルUMCが構成されるので、集積度が増加し、工程難易度が低くなる。
【0096】
また、垂直方向(Z方向)に互いに離隔されて配置される複数のワードラインWLの数を増加させ、複数の強誘電体キャパシタCFTの数を増加させうるので、1つのメモリセルUMCに保存する情報のビット数を容易に増加させうる。
【0097】
図20Aないし図20Dは、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図である。
【0098】
図20A図19B及び図19Cと共に参照すれば、半導体メモリ素子1は、垂直方向(Z方向)に互いに離隔されて配置される複数のワードラインWLを含みうる。複数のワードラインWLは、第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、及び第3ワードラインWL3を含みうる。複数のワードラインWLは、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなす。例えば、第2水平方向(Y方向)に第1ワードラインWL1の延長長さは、第2ワードラインWL2の延長長さより長く、第2ワードラインWL2の延長長さは、第3ワードラインWL3の延長長さより長い。前記段差構造によって、複数のワードラインWLそれぞれは、垂直方向(Z方向)に隣接する他のワードラインWLより長く延びる部分を有し、前記部分それぞれは、パッド部とも称される。複数のワードラインWLの前記パッド部には、複数のコンタクトプラグMCが連結されうる。一部実施例において、複数のコンタクトプラグMCそれぞれは、垂直方向(Z方向)に延びる。
【0099】
図20Bを参照すれば、半導体メモリ素子1aは、垂直方向(Z方向)に互いに離隔され、順に配置される第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、及び第6ワードラインWL6を含みうる。
【0100】
第1ワードラインWL1、第3ワードラインWL3、及び第5ワードラインWL5は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第2ワードラインWL2、第4ワードラインWL4、及び第6ワードラインWL6は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなしうる。一部実施例において、第2水平方向(Y方向)に、第1ワードラインWL1と第2ワードラインWL2は、同じ長さに延び、第3ワードラインWL3と第4ワードラインWL4は、同じ長さに延び、第5ワードラインWL5と第6ワードラインWL6は、同じ長さに延びる。前記段差構造によって、第1ワードラインWL1は、垂直方向(Z方向)に隣接する第3ワードラインWL3より長く延びる部分を有し、第3ワードラインWL3は、垂直方向(Z方向)に隣接する第5ワードラインWL5より長く延びる部分を有し、第2ワードラインWL2は、垂直方向(Z方向)に隣接する第4ワードラインWL4より長く延びる部分を有し、第4ワードラインWL4は、垂直方向(Z方向)に隣接する第6ワードラインWL6より長く延びる部分を有し、前記部分それぞれは、パッド部とも称される。前記パッド部には、複数のコンタクトプラグMCが連結されうる。一部実施例において、複数のコンタクトプラグMCそれぞれは、垂直方向(Z方向)に延びる。
【0101】
第1ワードラインWL1、第3ワードラインWL3、及び第5ワードラインWL5それぞれの前記パッド部と第2ワードラインWL2、第4ワードラインWL4、及び第6ワードラインWL6それぞれの前記パッド部は、第1水平方向(X方向)に隣接するように配置されうる。
【0102】
図20Cを参照すれば、半導体メモリ素子1bは、垂直方向(Z方向)に互いに離隔され、順に配置される第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7、第8ワードラインWL8、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11、及び第12ワードラインWL12を含みうる。
【0103】
第1ワードラインWL1、第5ワードラインWL5、及び第9ワードラインWL9は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第2ワードラインWL2、第6ワードラインWL6、及び第10ワードラインWL10は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第3ワードラインWL3、第7ワードラインWL7、及び第11ワードラインWL11は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第4ワードラインWL4、第8ワードラインWL8、及び第12ワードラインWL12は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなしうる。一部実施例において、第2水平方向(Y方向)に、第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3及び第4ワードラインWL4それぞれは、同じ長さに延び、第5ワードラインWL5、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7及び第8ワードラインWL8それぞれは、同じ長さに延び、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11及び第12ワードラインWL12それぞれは、同じ長さに延びる。第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7、第8ワードラインWL8、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11、第12ワードラインWL12のパッド部には、複数のコンタクトプラグMCが連結されうる。一部実施例において、複数のコンタクトプラグMCそれぞれは、垂直方向(Z方向)に延びる。
【0104】
図20Dを参照すれば、半導体メモリ素子1cは、垂直方向(Z方向)に互いに離隔され、順に配置される第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7、第8ワードラインWL8、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11、第12ワードラインWL12、第13ワードラインWL13、第14ワードラインWL14、第15ワードラインWL15、第16ワードラインWL16、第17ワードラインWL17、及び第18ワードラインWL18を含みうる。
【0105】
第1ワードラインWL1、第7ワードラインWL7、及び第13ワードラインWL13は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第2ワードラインWL2、第8ワードラインWL8、及び第14ワードラインWL14は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第3ワードラインWL3、第9ワードラインWL9、及び第15ワードラインWL15は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第4ワードラインWL4、第10ワードラインWL10、及び第16ワードラインWL16は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第5ワードラインWL5、第11ワードラインWL11、及び第17ワードラインWL17は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなし、第6ワードラインWL6、第12ワードラインWL12、及び第18ワードラインWL18は、第2水平方向(Y方向)に互いに異なる長さに延びて階段状の段差構造をなしうる。一部実施例において、第2水平方向(Y方向)に、第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、及び第6ワードラインWL6それぞれは、同じ長さに延び、第7ワードラインWL7、第8ワードラインWL8、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11及び第12ワードラインWL12それぞれは、同じ長さに延び、第13ワードラインWL13、第14ワードラインWL14、第15ワードラインWL15、第16ワードラインWL16、第17ワードラインWL17及び第18ワードラインWL18それぞれは、同じ長さに延びる。第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2、第3ワードラインWL3、第4ワードラインWL4、第5ワードラインWL5、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7、第8ワードラインWL8、第9ワードラインWL9、第10ワードラインWL10、第11ワードラインWL11、第12ワードラインWL12、第13ワードラインWL13、第14ワードラインWL14、第15ワードラインWL15、第16ワードラインWL16、第17ワードラインWL17、及び第18ワードラインWL18のパッド部には、複数のコンタクトプラグMCが連結されうる。一部実施例において、複数のコンタクトプラグMCそれぞれは、垂直方向(Z方向)に延びる。
【0106】
図20Aないし図20Dには、平面的に複数のコンタクトプラグMCが連結されるパッド部が第2水平方向(Y方向)に沿って3個配置され、第1水平方向(X方向)に沿って1個、2個、4個または6個が配置されると図示されているが、それに限定されない。例えば、複数のコンタクトプラグMCが連結されるパッド部は、平面的に、第2水平方向(Y方向)に沿って1個、2個または4個以上が配置され、第1水平方向(X方向)に沿って3個、5個、または7個以上が配置されうる。
【0107】
すなわち、半導体メモリ素子が含む複数のワードラインは、第2水平方向(Y方向)に延びて階段状の段差構造をなし、階段状は、第1水平方向(X方向)と第2水平方向(Y方向)との段差組合わせからなる段差構造をなしうる。
【0108】
図21Aないし図22Cは、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図面であって、図23Aないし図23Cは、半導体メモリ素子を示す図面である。具体的に、図21A図22A、及び図23Aそれぞれは、本発明の一実施例による半導体メモリ素子の平面図であり、図21B図22B、及び図23Bそれぞれは、図21A図22A、及び図23AそれぞれのX-X’線に沿って切断した断面図であり、図21C図22C、及び図23Cそれぞれは、図21A図22A、及び図23AそれぞれのY-Y’線に沿って切断した断面図である。
【0109】
図21Aないし図21Cを共に参照すれば、図6Aないし図6Cに示す複数の第2導電ライン160の代わりに、複数の第2導電ライン160aを形成した後、図7Aないし図8Cを共に参照すれば、複数の第2ホール165H及び複数の第2チャネル物質層172を形成する。
【0110】
複数の第2導電ライン160aは、ドーピングされたポリシリコンを含みうる。例えば、複数の第2導電ライン160aは、n型不純物がドーピングされたポリシリコンを含みうる。
【0111】
図22Aないし図22Cを共に参照すれば、図9Aないし図9Cに示す複数の第1犠牲層180、及び複数の第3不純物領域176Dを形成せず、図10Aないし図11Cを共に参照するが、第2ゲート絶縁膜192及び複数の第2犠牲層182を形成する。
【0112】
図23Aないし図23Cを共に参照すれば、図12Aないし図19Cを共に参照するが、ワードライン積層構造体WLS、複数の強誘電体パターン210、キャッピング層230、ラインカット領域LCR、及びラインカット絶縁層250を形成して半導体メモリ素子2を形成しうる。複数の第2チャネル物質層172それぞれの第2チャネル領域176に隣接する第2導電ライン160a部分は、図9Aないし図19Cを介して説明した第3不純物領域176Dの機能を遂行することができ、第3不純物領域とも称する。
【0113】
第1不純物領域144D、第1チャネル領域146、第2不純物領域148D、及び第1ゲート構造体150は、図1に示す第1トランジスタCT、すなわち制御トランジスタを構成しうる。第2不純物領域148D、第2チャネル領域176、第2チャネル領域176に隣接する第2導電ライン160a部分である第3不純物領域、第2ゲート電極220、及び第2ゲート絶縁膜192は、図1に示す第2トランジスタST、すなわち、保存トランジスタを構成しうる。
【0114】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内で当該分野で通常の知識を有する者によって様々な変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0115】
1、1a、1b、1c、2 半導体メモリ素子
110 基板
120 第1導電ライン
140 第1チャネル構造体
150 第1ゲート構造体
152 第1ゲート絶縁膜
154 第1ゲート電極
170 第2チャネル構造体
160、160a 第2導電ライン
170 第2チャネル構造体
202 絶縁層
220 第2ゲート電極
192 第2ゲート絶縁膜
210 強誘電体パターン
WLS ワードライン積層構造体
WL ワードライン

図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
図20C
図20D
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図22C
図23A
図23B
図23C