(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137906
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】オフセットジョイントを備えた作業機械用の装置、オフセット掘削機を制御するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
E02F 9/20 20060101AFI20240927BHJP
E02F 9/22 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
E02F9/20 N
E02F9/20 Q
E02F9/22 E
E02F9/20 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024046432
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】10 2023 202 678.3
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ベンヤミン エーラース
(72)【発明者】
【氏名】ベアント ヴァイトラ―
(72)【発明者】
【氏名】フランク ベンダー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル メーレン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルフリート ヴェルナー
【テーマコード(参考)】
2D003
【Fターム(参考)】
2D003AB03
2D003AB04
2D003BB04
2D003BB07
2D003BB08
2D003DB03
2D003DB04
2D003FA02
(57)【要約】
【課題】オフセットジョイント(203)を備えた作業機械(100)用の装置(110)に関する。
【解決手段】本装置(110)は、作業機械(100)の周囲を平坦化するための支援機能を実行するために構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフセットジョイント(203)を備えた作業機械(100)用の装置(110)であって、
前記装置(110)は、前記作業機械(100)の周囲を平坦化するための支援機能を実行するために構成されている、装置(110)。
【請求項2】
オフセット掘削機(100)を制御するための方法(700)であって、
前記方法(700)は、以下のステップ、すなわち、
前記オフセット掘削機(100)のオフセット掘削機運動学系に有効な状態データ(105)を使用して、標準的掘削機運動学系に有効な入力データ(114)を決定するステップ(713)であって、前記状態データ(105)は、前記オフセット掘削機(100)のブーム(201)、オフセットジョイント(203)、アーム(207)及びバケット(209)の実際の変位角度(q1,OFF,q7,OFF)を表し、前記入力データ(114)は、前記オフセット掘削機運動学系から前記標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの変位角度(q1,STD,q7,STD)を表す、ステップ(713)と、
前記標準的掘削機運動学系に有効な出力データ(116)を生成するために、前記入力データ(114)を使用して、前記標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムを実行するステップ(715)であって、前記出力データ(116)は、前記標準的掘削機モデルの前記モデルブーム、前記モデルアーム及び前記モデルバケットの計画された変位角度及び/又は角速度を表す、ステップ(715)と、
前記出力データ(116)を使用して前記オフセット掘削機(100)を制御するために前記オフセット掘削機運動学系に有効な制御データ(125)を求めるステップ(717)であって、前記制御データ(125)は、前記オフセット掘削機(100)のアクチュエータ(102)を用いて設定されるべき、前記オフセット掘削機(100)の前記ブーム(201)、前記オフセットジョイント(203)、前記アーム(207)及び前記バケット(209)の目標変位角度及び/又は目標角速度を表す、ステップ(717)と、
を含む、方法(700)。
【請求項3】
前記アクチュエータ(102)を、前記制御データ(125)を使用して駆動制御し、前記オフセット掘削機(100)の前記ブーム(201)、前記オフセットジョイント(203)、前記アーム(207)及び前記バケット(209)の目標変位角度及び/又は目標角速度を設定するために、前記制御データ(125)を、出力インタフェース(119)を介して前記オフセット掘削機(100)の前記アクチュエータ(102)に出力するステップ(719)を含む、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項4】
実際の変位角度を捕捉するために、入力インタフェース(111)を介して前記オフセット掘削機(100)の前記アクチュエータ(102)及び/又は少なくとも1つの捕捉装置(104)から前記状態データ(105)を読み取るステップ(711)を含む、請求項2又は3に記載の方法(700)。
【請求項5】
前記軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップ(715)において、前記出力データ(116)により定義される、前記モデルバケットのバケット先端部の軌道を計画する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項6】
前記軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップ(715)において、前記出力データ(116)により定義される、前記オフセット掘削機(100)の周囲を平坦化するための平坦化過程が計画される、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項7】
前記決定するステップ(713)において、前記オフセットジョイント(203)の現在の一定の実際の変位角度が使用され、前記オフセット掘削機運動学系と前記標準的掘削機運動学系とに対して同一の角速度が使用される、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項8】
前記決定するステップ(713)において、前記実際の変位角度と、前記オフセット掘削機運動学系から前記標準的掘削機運動学系に伝達される変位角度との間の差分角度が使用され、前記求めるステップ(717)において、前記計画された変位角度と前記目標変位角度との間のさらなる差分角度を使用し、前記差分角度と前記さらなる差分角度とは同一である、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれか一項に記載の方法(700)のステップを、対応するユニット(113,115,117)において実施及び/又は駆動制御するために構成されている装置(110)。
【請求項10】
請求項2乃至8のいずれか一項に記載の方法(700)のステップを実施及び/又は駆動制御するために構成されているコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータプログラムが格納されている機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフセットジョイントを備えた作業機械用の装置、オフセット掘削機を制御するための方法、及び、対応する装置に関する。本発明の対象は、コンピュータプログラムでもある。
【背景技術】
【0002】
掘削機は、どのサイズであっても、例えば、予め設定された面積を平坦化するために頻繁に使用される。このために、そのような過程において掘削機運転者を支援するためのアシスタント機能を使用することも可能である。付加的な運動学的自由度を有するいわゆるオフセット掘削機も公知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、オフセットジョイントを備えた作業機械のための改善された装置、オフセット掘削機を制御するための改善された方法、及び、オフセット掘削機を制御するための改善された装置を提供することである。この課題は、独立請求項に記載された、オフセット掘削機を制御するための方法と、オフセット掘削機を制御するための装置とによって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
有利には、実施形態によれば、特に、既に標準的掘削機用の公知の軌道計画器をオフセット掘削機においても使用することができる。これは、例えば、オフセット運動学系を用いた掘削機にのみ適用可能なのではなく、むしろ、特に、いわゆるフォアブームを備えた掘削機にも適用可能である。したがって、特に、標準的掘削機軌道計画器を、オフセット掘削機にも使用することができ、ここで、軌道計画は、例えば全てのオフセット角度について平坦化するために高い信頼性を以て正確に計画されて実行することができる。さらに、ここでは、軌道計画が、特に平坦化のために、それどころかオフセットジョイントの同時運動の際においても、十分に高い信頼性を以て正確に計画されて実行することができる。それにより、オフセット要素又はオフセットジョイントを備えた掘削機の場合、例えば異なるオフセット位置において、標準的掘削機支援システムを用いて、高い信頼性を以て正確に平坦化することができ、又は、特に、平坦化過程を高い信頼性を以て正確に計画することができる。
【0005】
本明細書において提示されるアプローチは、オフセットジョイントを備えた作業機械用の装置であって、ここで、本装置は、作業機械の周囲を平坦化するための支援機能を実行するために構成されている。
【0006】
オフセットジョイントを備えた作業機械は、オフセット掘削機若しくは包絡円掘削機とも称され得る、オフセットジョイントを備えた掘削機として、又は、他の種類の作業機械として実施されるものとしてよい。オフセットジョイントを備えた作業機械は、ブームと、オフセットジョイントと、アームと、バケットとを備えた掘削機として実施されるものとしてよい。
【0007】
本明細書において提示されるアプローチは、オフセット掘削機を制御するための方法も提供し、ここで、本方法は、以下のステップ、すなわち、
オフセット掘削機のオフセット掘削機運動学系に有効な状態データを使用して、標準的掘削機運動学系に有効な入力データを決定するステップであって、ここで、状態データは、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの実際の変位角度を表し、入力データは、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの変位角度を表す、ステップと、
標準的掘削機運動学系に有効な出力データを生成するために、入力データを使用して、標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムを実行するステップであって、ここで、出力データは、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの計画された変位角度と、付加的又は代替的に計画された角速度とを表す、ステップと、
出力データを使用してオフセット掘削機を制御するためにオフセット掘削機運動学系に有効な制御データを求めるステップであって、ここで、制御データは、オフセット掘削機のアクチュエータを用いて設定されるべき、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度及び/又は目標角速度を表す、ステップと、
を含む。
【0008】
制御するための方法は、オフセット掘削機の動作又はオフセット掘削機の少なくとも1つの操縦を制御するために実施可能であるものとしてよい。オフセット掘削機は、オフセットジョイントを備えた掘削機、オフセットジョイントを備えた作業機械、オフセット運動学系を備えた掘削機、又は、包絡円掘削機とも称され得る。オフセット掘削機は、ブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットを備えた掘削機として実施されるものとしてよい。オフセット掘削機の制御は、オフセット掘削機のアクチュエータの駆動制御によって生じさせることができる。オフセット掘削機の、ここでは駆動制御されるべきアクチュエータは、液圧シリンダを含み得る。標準的掘削機運動学系は、例えば3つの運動学的自由度を有し得る。オフセット掘削機運動学系は、例えば4つの運動学的自由度を有し得る。換言すれば、オフセット掘削機運動学系は、標準的掘削機運動学系よりも少なくとも1つ多い運動学的自由度を有し得る。標準的掘削機モデルは、仮定的又はモデル化された標準的掘削機と称することも、又は、標準的掘削機のモデルと称することもできる。標準的掘削機モデルは、モデルデータによって定義されるものとしてよい。標準的掘削機は、ブーム、アーム及びバケットを備えた掘削機として実施されるものとしてよい。軌道計画のためのアルゴリズムは、最適化のためのアルゴリズムと称することも、又は、最適化器と称することもできる。
【0009】
本方法は、アクチュエータを、制御データを使用して駆動制御し、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度と、付加的又は代替的に目標角速度とを設定するために、制御データを、出力インタフェースを介してオフセット掘削機のアクチュエータに出力するステップを含むこともあり得る。そのような実施形態は、オフセット掘削機が高い信頼性を以て正確にかつわずかな計算コストで制御可能になるという利点を提供する。例えば、制御データは、アクチュエータに直接出力することができ、又は、制御装置を介して間接的にアクチュエータに出力することができ、この場合、制御データは、アクチュエータの駆動制御のために制御装置によって使用される。
【0010】
さらに本方法は、実際の変位角度を捕捉するために、入力インタフェースを介してオフセット掘削機のアクチュエータと、付加的又は代替的に少なくとも1つの捕捉装置とから状態データを読み取るステップを含み得る。そのような実施形態は、オフセット掘削機の実際のコンフィギュレーションを介して安全なデータ基盤を得ることができるという利点を提供する。
【0011】
特に、軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップにおいて、出力データにより定義される、モデルバケットのバケット先端部の軌道を計画することができる。次いで、求めるステップにおいて、オフセット掘削機のバケットのバケット先端部の軌道の実装のための制御データを求めることができる。そのような実施形態は、オフセット掘削機の正確に定義された操縦が高い信頼性を以て正確に実施可能になるという利点を提供する。
【0012】
一実施形態によれば、軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップにおいて、出力データにより定義される、オフセット掘削機の周囲を平坦化するために平坦化過程を計画することができる。ここでは、平坦化過程を計画するためにアルゴリズムが形成されるものとしてよい。そのような実施形態は、オフセット掘削機又はオフセット運動学系を備えた掘削機に対して高い信頼性を以て効率的な平坦化支援を提供することができるという利点を提供する。したがって、オフセット掘削機又はオフセット運動学系を備えた掘削機用に設計された平坦化支援を簡単な手法により実現することができる。これは、特に、オフセット掘削機の先端部が事前に確定された軌道に追従し、ひいては平面を引くことが可能になることを生じさせることもできる。
【0013】
さらに、決定するステップにおいて、オフセットジョイントの現在の一定の実際の変位角度を使用することができる。ここでは、オフセット掘削機運動系と標準的掘削機運動系とに対して同一の角速度を使用することができる。そのような実施形態は、2つの運動学系の間で、値の確実でかつ正確な伝達が可能になるという利点を提供する。
【0014】
決定するステップにおいて、実際の変位角度と、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される変位角度との間の差分角度を使用することもできる。ここでは、求めるステップにおいて、計画された変位角度と目標変位角度との間のさらなる差分角度を使用することができる。ここでは、差分角度とさらなる差分角度とは同一であるものとしてよい。そのような実施形態は、軌道計画のための従来のアルゴリズムを簡単かつ高い信頼性を以てオフセット掘削機のためにも使用することができるようにさせるという利点を提供する。
【0015】
本明細書において言及した方法は、例えば、ソフトウェア若しくはハードウェアにより、又は、ソフトウェアとハードウェアとの混合形態により、例えば、制御装置又は装置に実装されるものとしてよい。
【0016】
本明細書に提示されたアプローチは、さらに、本明細書に提示された方法の変形形態のステップを、対応する装置において実施、駆動制御又は実装するように構成された装置を提供する。本発明の装置形態のこの変形実施例によっても、本発明が基礎とする課題を迅速にかつ効率的に解決することができる。本装置は、作業機械の周囲を平坦化するための支援機能を実行するように構成されるものとしてよい。
【0017】
この目的のために、本装置は、信号又はデータを処理するための少なくとも1つの計算ユニットと、信号又はデータを格納するための少なくとも1つの記憶ユニットと、センサからセンサ信号を読み取るための又はアクチュエータにデータ信号若しくは制御信号を出力するための、センサ又はアクチュエータへの少なくとも1つのインタフェース、及び/又は、通信プロトコル内に埋め込まれたデータを読み取る又は出力するための少なくとも1つの通信インタフェースとを有し得る。計算ユニットは、例えば、信号プロセッサ、マイクロコントローラなどであるものとしてよく、この場合、記憶ユニットは、フラッシュメモリ、EEPROM、又は、磁気的記憶ユニットであるものとしてよい。通信インタフェースは、データを無線及び/又は有線で読み取る又は出力するために構成されるものとしてよく、この場合、有線データを読み取る又は出力することができる通信インタフェースは、これらのデータを、例えば電気的又は光学的に、対応するデータ伝送線路から読み取ることができ、又は、対応するデータ伝送線路に出力することができる。
【0018】
装置とは、本願においては、複数のセンサ信号を処理し、それに応じて制御信号及び/又はデータ信号を出力する電気的装置を意味するものと理解されたい。この装置は、ハードウェア及び/又はソフトウェアに基づいて構成され得るインタフェースを有し得る。ハードウェアに基づくの構成の場合、インタフェースは、例えば、装置の様々な機能を含むいわゆるシステムASICの一部であるものとしてもよい。しかしながら、インタフェースを、固有の集積回路とすること、又は、少なくとも部分的に別個の構成素子から構成することも可能である。ソフトウェアに基づく構成においては、インタフェースは、ソフトウェアモジュールであるものとしてよく、このソフトウェアモジュールは、例えば、他のソフトウェアモジュールに隣接してマイクロコントローラ上に存在する。
【0019】
半導体メモリ、ハードディスク又は光学メモリのような機械可読担体又は記憶媒体に格納され得るプログラムコードであって、特に、プログラム製品又はプログラムがコンピュータ又は装置上において実行されるときに、前述した実施形態のうちの1つによる方法のステップを実施、実装及び/又は駆動制御するために使用されるプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムも有利である。
【0020】
以下においては、本発明を、添付の図面に基づき例示的に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本装置の一実施例を備えたオフセット掘削機を示す概略図である。
【
図7】オフセット掘削機を制御するための方法の一実施例を示すフローチャートである。
【0022】
後続の図面において、同一又は類似の要素には、同一又は類似の参照符号が付される場合がある。さらに、これらの図面の各々、それらの説明及び特許請求の範囲には、数多くの特徴の組合せが含まれている。この場合、当業者であるならば、これらの特徴を個別に観察することも、又は、それらの特徴をここでは明示的に記載されていないさらなる組合せに統合することも可能であることは明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
最初に、後続の実施例をより詳細に説明する前に、これらの実施例の背景、基礎及び利点について簡単に触れておく。
【0024】
掘削機は、いずれのサイズであっても、特に、予め設定された面積を平坦化するために頻繁に使用することができる。このために、例えば、そのような過程において掘削機の人員を支援するためのアシスタント機能を使用することも可能である。このために、そのようなアシスタント機能がこれまで得られてきた標準的掘削機又は従来の掘削機においては、バケット先端部の定義された案内が総合的に達成されるように、ブーム(Boom)、アーム(Arm)及びバケット(Bucket)が同時に駆動制御される。オフセット掘削機又はオフセットを伴う掘削機運動学系は、以下のように表される。すなわち、ブームとアームジョイントとの間には、オフセットジョイントが組み込まれており、このオフセットジョイントは、掘削機のキャビンから見て右方又は左方へのアームの平行移動を可能にする。オフセットジョイントの操作により、バケット先端部の高さ及び深さも変化させることができ、このことは、実施例によれば平面の作成時に考慮することができる。ここでは、ブーム、アーム及びバケットの変位角度又はシリンダ変位が同一の場合、オフセットジョイントによるアーム及びバケットの平行シフトが行われてバケット位置がy方向にシフトされるだけではなく、x方向及びz方向、すなわち、底部上方のショベルの高さ方向へのシフトも行うことができる。平面、例えば水平方向の平面をバケット先端部が移動するためには、ブーム、アーム及びバケットに対する正確な角速度を求める必要がある。この問題は、運動学的に一義的に解決することができないので、この目的のために、軌道計画のための最適化器又はアルゴリズムが使用される。これらは、様々な境界条件、例えば液圧式シリンダの終端ストッパに関連して、運動学的問題を解決しようと試みるものである。したがって、所望の平面を平坦化するためには、どの程度の速度をブーム、アーム及びバケットが有すべきであるかを求めることができる。したがって、標準的掘削機に対する最適化問題は、3つの既知の自由度を有する。ただし、標準的掘削機とは対照的に、オフセット運動学系を伴う掘削機は、さらなる運動学的自由度を有している。実施例によれば、この付加的な自由度が、最適化器についての解明を困難にすることが回避し得るようになる。したがって、特に、計算時間、偏差及び不安定性をわずかなものに抑制することができる。
【0025】
図1は、装置110の一実施例を備えたオフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100は、オフセットジョイントを備えた掘削機、オフセットジョイントを備えた作業機械、オフセット運動学系を伴う掘削機、又は、包絡円掘削機と称することも可能である。装置110又は制御するための装置110又は制御装置110は、オフセット掘削機100を制御するために構成されている。換言すれば、制御するための装置110は、オフセット掘削機100の動作又はオフセット掘削機の少なくとも1つの操縦、例えば平坦化過程を制御するために構成されている。本装置110は、一実施例によれば、オフセット掘削機100の周囲を平坦化するための支援機能を実行するために構成されている。
【0026】
オフセット掘削機100からは、ここでは、単なる例示として複数のアクチュエータ102、捕捉装置104、及び、制御するための装置110が示されている。これらのアクチュエータ102は、オフセット掘削機100のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの変位角度を設定するために構成されている。捕捉装置104は、設定された変位角度を捕捉するために構成されている。アクチュエータ102及び/又は捕捉装置104は、オフセット掘削機100のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの実際の変位角度を表す状態データ105を提供するために構成されている。
【0027】
制御するための装置110は、決定装置113、実行装置115、及び、算出装置117を含む。さらに、ここに示されている実施例による装置110は、入力インタフェース111と出力インタフェース119とを含む。
【0028】
制御するための装置110は、入力インタフェース111を介してアクチュエータ102及び/又は少なくとも1つの捕捉装置104から状態データ105を読み取るために構成されている。
【0029】
装置110の決定装置113は、オフセット掘削機運動学系に有効なオフセット掘削機100の状態データ105を使用して、標準的掘削機運動学系に有効な入力データ114を決定するために構成されている。入力データ114は、ここでは、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデル、又は、モデル化された若しくは仮定的な標準的掘削機のモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの変位角度を表す。決定装置113は、入力データ114を実行装置115用に提供するためにも構成されている。
【0030】
実行装置115は、標準的掘削機運動学系に対して有効な出力データ116を生成するために、入力データ114を使用して、標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムを実行するために構成されている。これらの出力データ116は、ここでは、標準的掘削機モデルのモデル設計者、モデル部品、及び、モデルバケットの計画された変位角度及び/又は角速度を表す。換言すれば、実行装置115は、標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムを用いて、入力データ114を出力データ116に変換するために構成されている。さらに、実行装置115は、算出装置117用の出力データ116を提供するために構成されている。
【0031】
算出装置117は、出力データ116を使用してオフセット掘削機100を制御するためにオフセット掘削機運動学系に有効な制御データ125を求めるために構成されている。ここでは、そのように求められた制御データ125は、オフセット掘削機100のアクチュエータ102を用いて設定されるべき、オフセット掘削機100のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度及び/又は目標角速度を表す。
【0032】
制御するための装置110は、制御データ125を、出力インタフェース119を介してアクチュエータ102に出力し、この制御データ125を使用してアクチュエータ102を駆動制御し、オフセット掘削機100のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度及び/又は目標角速度を設定するためにも構成されている。
【0033】
一実施例によれば、実行装置115は、軌道計画のためのアルゴリズムにより、出力データ116によって定義される、標準的掘削機モデルのモデルバケットのバケット先端部の軌道を計画するために構成されている。付加的又は代替的に、実行装置115は、軌道計画のためのアルゴリズムにより、出力データ116によって定義される、オフセット掘削機100の周囲を平坦化するための平坦化過程を計画するために構成されている。
【0034】
一実施例によれば、決定装置113は、オフセットジョイントの現在の一定の実際の変位角度を使用するために構成されている。ここでは、オフセット掘削機運動学系と標準的掘削機運動学系とに対して同一の角速度が使用される。付加的又は代替的に、決定装置113は、実際の変位角度と、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される変位角度との間の差分角度を使用するために構成されており、この場合、算出装置117は、計画された変位角度と目標変位角度との間のさらなる差分角度を使用するために構成されている。ここでは、差分角度とさらなる差分角度とは同一である。
【0035】
図2は、オフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100は、
図1のオフセット掘削機に対応し又は類似するものである。
図2には、オフセット掘削機100が側面図で示されている。ここでは、
図2の描写においては、オフセット掘削機100のブーム201、オフセットジョイント203、アーム207及びバケット209が、属するアクチュエータ102と共に示されている。アクチュエータ102は、液圧シリンダとして実施されている。それにより、これらのアクチュエータ102のうちの第1のアクチュエータ102は、ブーム201を運動させる又はブーム201の変位角度を設定するために構成されている。複数のアクチュエータ102のうち、上記描写においてオフセットジョイント203によって遮蔽されている第2のアクチュエータ102は、オフセットジョイント203を運動させる又はオフセットジョイント203の変位角度を設定するために構成されている。複数のアクチュエータ102のうちの第3のアクチュエータ102は、アーム207を運動させる又はアーム207の変位角度を設定するために構成されている。複数のアクチュエータ102のうちの第4のアクチュエータ102は、バケット209を運動させる又はバケット209の変位角度を設定するために構成されている。
【0036】
図3は、オフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100は、上述した図面のうちの1つ、特に
図2のオフセット掘削機に対応し又は類似するものである。
図3には、オフセット掘削機100が平面図で示されている。さらに、x軸及びy軸が記入されている。ここでは、ブーム201を運動させる又はブーム201の変位角度を設定するために構成されている、複数のアクチュエータ102のうちの第1のアクチュエータ102は、図面においてはブーム201によって遮蔽されている。それに対して、オフセットジョイント203を運動させる又はオフセットジョイント203の変位角度を設定するために構成されている、複数のアクチュエータ102のうちの第2のアクチュエータは、明示的に示されている。
図3の描写においては、オフセットジョイント203の2つの異なる変位角度が示されている。特に、オフセットジョイント203の変位角度の調節は、湾曲した矢印によって象徴的に表されるように示されている。この調節により、アーム207及びバケット209の平行シフトが生じ、この場合、さらなる矢印によって示されているように、x軸に沿ったこれらのシフトも行われる。
【0037】
図4は、オフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100は、上述した図面のうちの1つ、特に
図2及び/又は
図3のオフセット掘削機に対応し又は類似するものである。
図4の描写は、ここでは、
図2の描写に類似している。ここでは、オフセット掘削機100のうち、ブーム201、オフセットジョイント203、アーム207及びバケット209が示されている。さらに、オフセット掘削機100を制御する装置に関連して、特に装置の決定装置に関連して、様々な変位角度が記入されている。ここでは、オフセット掘削機のブーム201の実際の変位角度又は変位角度q
1,OFF、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルブームの変位角度q
1,STD、オフセット掘削機のアーム207の実際の変位角度又は変位角度q
7,OFF、及び、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルアームの変位角度q
7,STDが記入されている。
【0038】
図5は、オフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100は、上述した図面のうちの1つ、特に
図2乃至
図4のオフセット掘削機に対応し又は類似するものである。
図5の描写は、ここでは、
図2の描写に類似している。ここでは、オフセット掘削機100のうち、ブーム201、オフセットジョイント203、アーム207及びバケット209が示されている。
図5の描写は、ここでは、
図3の上方に示されているオフセットジョイント203の変位に対応している。
【0039】
図6は、オフセット掘削機100の概略図を示している。このオフセット掘削機100及び
図6の描写は、ここでは、
図6の描写が
図3の下方に示されているオフセットジョイント203の変位に対応している点を除いて、
図5のオフセット掘削機100及び描写に対応している。
【0040】
図7は、オフセット掘削機を制御するための方法700の一実施例のフローチャートを示している。ここでは、本方法700は、上述した図面のうちの1つのオフセット掘削機を制御するために、又は、同オフセット掘削機の動作若しくは同オフセット掘削機の少なくとも1つの操縦を制御するために、実施することができる。制御するための方法700は、
図1の装置若しくは類似の装置を使用して及び/又はそれを用いて実施することができる。
【0041】
駆動制御するための方法700は、決定するステップ713と、実行するステップ715と、算出するステップ717とを含む。決定するステップ713においては、最初にオフセット掘削機運動学系に有効なオフセット掘削機の状態データを使用して、標準的掘削機運動学系に有効な入力データが決定される。状態データは、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの実際の変位角度を表す。入力データは、オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの変位角度を表す。後続の実行するステップ715においては、入力データを使用して、標準的掘削機運動学系に対して有効な出力データを生成するために、標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムが実行される。出力データは、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの計画された変位角度及び/又は角速度を表す。特に、実行するステップ715においては、軌道計画のためのアルゴリズムにより、出力データによって定義される平坦化過程が、オフセット掘削機の周囲を平坦化するために計画される。再び後続の算出するステップ717においては、次いで出力データを使用してオフセット掘削機運動学系に有効な制御データが、オフセット掘削機の制御のために求められる。これらの制御データは、オフセット掘削機のアクチュエータを用いて設定すべき、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度及び/又は目標角速度を表す。
【0042】
一実施例によれば、制御するための方法700は、読み取るステップ711及び/又は出力するステップ719も含む。読み取るステップ711においては、状態データが、入力インタフェースを介してオフセット掘削機のアクチュエータ及び/又は少なくとも1つの捕捉装置から実際の変位角度を捕捉するために読み取られる。出力するステップ719においては、アクチュエータを、制御データを使用して駆動制御し、オフセット掘削機のブーム、オフセットジョイント、アーム及びバケットの目標変位角度及び/又は目標角速度を設定するために、制御データが、出力インタフェースを介してオフセット掘削機のアクチュエータに出力される。
【0043】
続いて、上述した図面を参照して、オフセット掘削機100のシステム構造及びオフセット掘削機100を制御するための装置110の機能を再度、要約的に、換言すれば、簡単に説明する。
【0044】
オフセット又はオフセット掘削機100を備えた掘削機の運動学系は、以下の特徴を有している。すなわち、ブーム201と、アームジョイント又はアーム207との間には、オフセットジョイント203が組み込まれており、このオフセットジョイント203は、キャビンから見て右方又は左方へのArm又はアーム207の平行移動を可能にする。ただし、オフセットジョイント203の操作により、すなわち、オフセットジョイント203の変位角度の変化により、バケット209のバケット先端部の高さ及び深さも変化し、このことは、平面の作成時に考慮されるべきであろう。オフセットジョイント203によるアーム207及びバケット209の平行シフトは、ブーム201、アーム207及びバケット209のシリンダ変位が同等の場合、平行シフトが行われてバケット位置がy方向にシフトされるだけではなく、x方向及びz方向、すなわち、底部上方のショベルの高さ方向へのシフトも行われることを生じさせる。
【0045】
オフセット掘削機運動学系から標準的掘削機運動学系への第1の運動学的換算を実施するために、又は、より正確に言えば、オフセット掘削機運動学系の測定されたブーム、アーム及びバケットの角度から標準的掘削機運動学系への運動学的換算を実施するために、制御するための装置110の決定装置113が構成されており、及び/又は、制御するための方法700からの決定するステップ713が実施可能である。
【0046】
例えば、標準的掘削機運動学系に基づいたバケット先端部用の軌道計画器を使用するために、制御するための装置110の実行装置115が構成されており、及び/又は、制御するための方法700からの実行するステップ715が実施可能である。
【0047】
標準的掘削機運動学系からオフセット掘削機運動学系への第2の運動学的換算を実施するために、又は、より正確に言えば、標準的掘削機運動学系のブーム、アーム及びバケットの角度及び速度からオフセット掘削機運動学系への運動学的換算を実施するために、制御するための装置110の形成装置117が構成されており、及び/又は、制御するための方法700からの算出ステップ717が実施可能である。
【0048】
したがって、実施例によれば、標準的掘削機用の軌道計画器を利用できるようにするために、2つの運動学的換算のみが行われる。ここでは、特に、標準的掘削機用の既存の軌道計画器を利用できるようにするために、決定装置113及び/又は決定するステップ713により、q
Ausleger,SBとも称され得る、標準的掘削機モデルのモデルブームの変位角度q
1,STDと、q
Stiel,SBとも称され得る、標準的掘削機モデルのモデルアームの変位角度q
7,STDとの新たな計算が行われる。オフセット角度が一瞬の間一定であると仮定するならば、2つの運動学系における角速度は同一であり、これにより、以下の関係式
【数1】
が有効であり、ここで、SBは、標準的掘削機を表し、OFは、オフセット掘削機を表す。運動学系の間の差分角度は、軌道計画器の上流側と下流側とで同等である。この情報を用いることにより、軌道計画器からの計画された角度も同様に標準的掘削機運動学系からオフセット掘削機運動学系に逆算することができる。
【符号の説明】
【0049】
100 オフセットジョイントを備えたオフセット掘削機又は作業機械
102 アクチュエータ
104 捕捉装置
105 状態データ
110 装置
111 入力インタフェース
113 決定装置
114 入力データ
115 実行装置
116 出力データ
117 算出装置
119 出力インタフェース
125 制御データ
201 ブーム
203 オフセットジョイント
207 アーム
209 バケット
q1,OFF オフセット掘削機のブームの変位角度
q1,STD 標準的掘削機モデルのモデルブームの変位角度
q7,OFF オフセット掘削機のアームの変位角度
q7,STD 標準的掘削機モデルのモデルアームの変位角度
700 制御するための方法
711 読み取るステップ
713 決定するステップ
715 実行するステップ
717 算出するステップ
719 出力するステップ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフセットジョイント(203)を備えた作業機械(100)用の装置(110)であって、
前記装置(110)は、前記作業機械(100)の周囲を平坦化するための支援機能を実行するために構成されている、装置(110)。
【請求項2】
オフセット掘削機(100)を制御するための方法(700)であって、
前記方法(700)は、以下のステップ、すなわち、
前記オフセット掘削機(100)のオフセット掘削機運動学系に有効な状態データ(105)を使用して、標準的掘削機運動学系に有効な入力データ(114)を決定するステップ(713)であって、前記状態データ(105)は、前記オフセット掘削機(100)のブーム(201)、オフセットジョイント(203)、アーム(207)及びバケット(209)の実際の変位角度(q1,OFF,q7,OFF)を表し、前記入力データ(114)は、前記オフセット掘削機運動学系から前記標準的掘削機運動学系に伝達される、標準的掘削機モデルのモデルブーム、モデルアーム及びモデルバケットの変位角度(q1,STD,q7,STD)を表す、ステップ(713)と、
前記標準的掘削機運動学系に有効な出力データ(116)を生成するために、前記入力データ(114)を使用して、前記標準的掘削機運動学系用に設計された、軌道計画のためのアルゴリズムを実行するステップ(715)であって、前記出力データ(116)は、前記標準的掘削機モデルの前記モデルブーム、前記モデルアーム及び前記モデルバケットの計画された変位角度及び/又は角速度を表す、ステップ(715)と、
前記出力データ(116)を使用して前記オフセット掘削機(100)を制御するために前記オフセット掘削機運動学系に有効な制御データ(125)を求めるステップ(717)であって、前記制御データ(125)は、前記オフセット掘削機(100)のアクチュエータ(102)を用いて設定されるべき、前記オフセット掘削機(100)の前記ブーム(201)、前記オフセットジョイント(203)、前記アーム(207)及び前記バケット(209)の目標変位角度及び/又は目標角速度を表す、ステップ(717)と、
を含む、方法(700)。
【請求項3】
前記アクチュエータ(102)を、前記制御データ(125)を使用して駆動制御し、前記オフセット掘削機(100)の前記ブーム(201)、前記オフセットジョイント(203)、前記アーム(207)及び前記バケット(209)の目標変位角度及び/又は目標角速度を設定するために、前記制御データ(125)を、出力インタフェース(119)を介して前記オフセット掘削機(100)の前記アクチュエータ(102)に出力するステップ(719)を含む、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項4】
実際の変位角度を捕捉するために、入力インタフェース(111)を介して前記オフセット掘削機(100)の前記アクチュエータ(102)及び/又は少なくとも1つの捕捉装置(104)から前記状態データ(105)を読み取るステップ(711)を含む、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項5】
前記軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップ(715)において、前記出力データ(116)により定義される、前記モデルバケットのバケット先端部の軌道を計画する、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項6】
前記軌道計画のためのアルゴリズムによって実行されるステップ(715)において、前記出力データ(116)により定義される、前記オフセット掘削機(100)の周囲を平坦化するための平坦化過程が計画される、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項7】
前記決定するステップ(713)において、前記オフセットジョイント(203)の現在の一定の実際の変位角度が使用され、前記オフセット掘削機運動学系と前記標準的掘削機運動学系とに対して同一の角速度が使用される、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項8】
前記決定するステップ(713)において、前記実際の変位角度と、前記オフセット掘削機運動学系から前記標準的掘削機運動学系に伝達される変位角度との間の差分角度が使用され、前記求めるステップ(717)において、前記計画された変位角度と前記目標変位角度との間のさらなる差分角度を使用し、前記差分角度と前記さらなる差分角度とは同一である、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項9】
請求項2に記載の方法(700)のステップを、対応するユニット(113,115,117)において実施するために構成されている装置(110)。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、請求項2に記載の方法(700)のステップを前記コンピュータに実施させるためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータプログラムが格納されている機械可読記憶媒体。
【外国語明細書】