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特開2024-137936樹脂組成物、樹脂組成物を含む表示装置、及び樹脂組成物を含む携帯用電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137936
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】樹脂組成物、樹脂組成物を含む表示装置、及び樹脂組成物を含む携帯用電子機器
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/38 20180101AFI20240927BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240927BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240927BHJP
   C09J 4/02 20060101ALI20240927BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20240927BHJP
   C09J 175/14 20060101ALI20240927BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
C09J7/38
G09F9/00 313
G09F9/30 308Z
C09J4/02
C09J11/06
C09J175/14
H10K59/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024047740
(22)【出願日】2024-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039078
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0079937
(32)【優先日】2023-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500013751
【氏名又は名称】東進セミケム株式会社
【氏名又は名称原語表記】Dongjin Semichem Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】644, Baekbeom-ro, Seo-gu, Incheon Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】孫 榮 彗
(72)【発明者】
【氏名】金 龍 宇
(72)【発明者】
【氏名】金 オンヌリ
(72)【発明者】
【氏名】金 珍 郁
(72)【発明者】
【氏名】宋 ▲ジュン▼ 溶
(72)【発明者】
【氏名】李 常 求
【テーマコード(参考)】
3K107
4J004
4J040
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB06
3K107BB07
3K107BB08
3K107CC45
3K107EE61
4J004AA01
4J004AA10
4J004AB01
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4J004CB03
4J004CC02
4J004EA05
4J040FA101
4J040FA102
4J040FA131
4J040FA132
4J040FA291
4J040FA292
4J040JB09
4J040KA11
4J040KA31
4J040LA10
4J040MA05
4J040MA10
4J040NA17
5C094AA43
5C094BA13
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA06
5C094DA12
5C094FA02
5C094FB01
5C094JA01
5C094JA08
5C094JA20
5G435AA17
5G435BB05
5G435CC09
5G435GG43
5G435HH05
5G435HH18
(57)【要約】
【課題】樹脂組成物、樹脂組成物を含む表示装置、及び樹脂組成物を含む携帯用電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の表示装置は、表示要素が配置された表示パネル;表示パネル上に配置されたカバーウィンドウ;並びに、表示パネルとカバーウィンドウとの間に配置され、第1粘着層、及び第1粘着層上の第2粘着層を含む粘着部材を含み、第2粘着層は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物、及び開始剤を含む樹脂組成物を含み、エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物及びアリール基を含む第2エステル系化合物を含み、アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物、線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物を含む。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示要素が配置された表示パネルと、
前記表示パネル上に配置されたカバーウィンドウと、
前記表示パネルと前記カバーウィンドウとの間に配置され、第1粘着層及び前記第1粘着層上の第2粘着層を含む粘着部材と、を含み、
前記第2粘着層は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物及び開始剤を含む樹脂組成物を含み、
前記エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物及びアリール基を含む第2エステル系化合物を含み、
前記アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物、及び線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物を含む、表示装置。
【請求項2】
前記アクリルアミド系化合物は、前記樹脂組成物に対して20wt%~30wt%の範囲の重量比を有し、
前記第1エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して15wt%~25wt%の範囲の重量比を有し、
前記第2エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して25wt%~35wt%の範囲を有し、
前記ウレタンアクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して10wt%~20wt%の範囲を有し、
前記第1アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して10wt%~20wt%の範囲を有し、
前記第2アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して5wt%~15wt%の範囲を有し、
前記開始剤は、前記樹脂組成物に対して0.01wt%~5wt%の範囲を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2粘着層は、非シリコーン系界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1粘着層のヤング率(Young’s Modulus)は、前記第2粘着層のヤング率より小さい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1アクリレート系化合物は、架橋二環式(bridged bicylic)化合物である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記アクリルアミド系化合物は、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1エステル系化合物は、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5ethyl-1,3,-dioxan-5-yl) methyl ester)を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2エステル系化合物は、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1アクリレート系化合物は、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethylbicyclo[2.2.1]hept-2-ylacrylate)を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2アクリレート系化合物は、イソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記開始剤は、リン系化合物を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記開始剤は、エチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネート(Ethyl phenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl) phosphinate)を含む、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
第1表示領域、第2表示領域を含む折り畳み表示パネルと、
前記折り畳み表示パネル上に配置されたカバーウィンドウと、
前記折り畳み表示パネルと前記カバーウィンドウとの間に配置され、第1粘着層及び前記第1粘着層上の第2粘着層を含む粘着部材と、を含み、
前記第2粘着層は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物、及び開始剤を含む樹脂組成物を含み、
前記エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物、及びアリール基を含む第2エステル系化合物を含み、
前記アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物、及び線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物を含む、携帯用電子機器。
【請求項14】
前記第2粘着層の厚さは、前記第1粘着層の厚さと同一であるか、前記第1粘着層の厚さより小さい、請求項13に記載の携帯用電子機器。
【請求項15】
アクリルアミド系化合物と、
ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物と、
アリール基を含む第2エステル系化合物と、
ウレタンアクリレート系化合物と、
二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物と、
線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物と、
開始剤とを含む、樹脂組成物。
【請求項16】
前記アクリルアミド系化合物は、20wt%~30wt%の範囲の重量比を有し、
前記第1エステル系化合物は、15wt%~25wt%の範囲の重量比を有し、
前記第2エステル系化合物は、25wt%~35wt%の範囲を有し、
前記ウレタンアクリレート系化合物は、10wt%~20wt%の範囲を有し、
前記第1アクリレート系化合物は、10wt%~20wt%の範囲を有し、
前記第2アクリレート系化合物は、5wt%~15wt%の範囲を有し、
前記開始剤は0.01wt%~5wt%範囲を有する、請求項15に記載の樹脂組成物。
【請求項17】
前記第1エステル系化合物は、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5ethyl-1,3,-dioxan-5-yl) methyl ester)を含む、請求項15に記載の樹脂組成物。
【請求項18】
前記第2エステル系化合物は、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)を含む、請求項15に記載の樹脂組成物。
【請求項19】
前記第1アクリレート系化合物は、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethylbicyclo[2.2.1]hept-2-ylacrylate)を含む、請求項15に記載の樹脂組成物。
【請求項20】
前記第2アクリレート系化合物は、イソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)を含む、請求項15に記載の樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及びそれを含む表示装置に係り、さらに詳細には、エタノールによる洗浄力が改善された樹脂組成物及びそれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、表示装置は、その用途が多様化されている。また、表示装置の軽薄短小化に伴い、その使用の範囲が広範囲になっている傾向にある。表示装置の使用範囲が多角化されることにより、表示装置の形態を設計するのに多様な方法が研究されている。
【0003】
表示装置は、表示パネル上に、下部構造を保護するためのカバーウィンドウが位置し、表示パネルとカバーウィンドウとを接合するために、光学透明樹脂(OCR, Optically Clear Resin)を含む粘着層が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国公開特許10-2020-0072643 (KR2020-0072643A)
【特許文献2】韓国公開特許10-2021-0137255 (KR2021-0137255A)
【特許文献3】韓国公開特許10-2022-0011478 (KR2022-0011478A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、エタノールによる洗浄力が改善された樹脂組成物及びそれを含む表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による表示装置は、表示要素が配置された表示パネル;前記表示パネル上に配置されたカバーウィンドウ;並びに、前記表示パネルと前記カバーウィンドウとの間に配置され、第1粘着層、及び前記第1粘着層上の第2粘着層を含む粘着部材を含み、前記第2粘着層は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物及び開始剤を含む樹脂組成物を含み、前記エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物、及び、アリール基を含む第2エステル系化合物を含み、前記アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物、及び、線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物を含みうる。
【0007】
一実施形態において、前記アクリルアミド系化合物は、前記樹脂組成物に対して20wt%~30wt%範囲の重量比を有し、前記第1エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して15wt%~25wt%の範囲の重量比を有し、前記第2エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して25wt%~35wt%の範囲を有し、前記ウレタンアクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して10wt%~20wt%の範囲を有し、前記第1アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して10wt%~20wt%の範囲を有し、前記第2アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して5wt%~15wt%の範囲を有し、前記開始剤は、前記樹脂組成物に対して0.01wt%~5wt%の範囲を有することができる。
【0008】
一実施形態において、前記第2粘着層は、非シリコーン系界面活性剤をさらに含みうる。
【0009】
一実施形態において、前記第1粘着層のヤング率(Young’s Modulus)は、前記第2粘着層のヤング率より小さい。
【0010】
一実施形態において、前記第1アクリレート系化合物は、架橋二環式(bridged bicylic)化合物でもある。
【0011】
一実施形態において、前記アクリルアミド系化合物は、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)を含みうる。
【0012】
一実施形態において、前記第1エステル系化合物は、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5ethyl-1,3,-dioxan-5-yl) methyl ester)を含みうる。
【0013】
一実施形態において、前記第2エステル系化合物は、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)を含みうる。
【0014】
一実施形態において、前記第1アクリレート系化合物は、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethyl bicyclo[2.2.1]hept-2-yl acrylate)を含みうる。
【0015】
一実施形態において、前記第2アクリレート系化合物は、イソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)を含みうる。
【0016】
一実施形態において、前記開始剤は、リン系化合物を含みうる。
【0017】
一実施形態において、前記開始剤は、エチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネート(Ethyl phenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl) phosphinate)を含みうる。
【0018】
一実施形態において、前記第1粘着層は、光学透明樹脂(OCR, Optically Clear Resin)を含みうる。
【0019】
一実施形態において、前記第2粘着層の厚さは、前記第1粘着層の厚さと同一であるか、前記第1粘着層の厚さより薄い。
【0020】
本発明の一実施形態による携帯用電子機器は、第1表示領域、第2表示領域を含む折り畳み表示パネル;前記折り畳み表示パネル上に配置されたカバーウィンドウ;前記折り畳み表示パネルと前記カバーウィンドウとの間に配置され、第1粘着層、及び前記第1粘着層上の第2粘着層を含む粘着部材を含み、前記第2粘着層は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物及び開始剤を含む樹脂組成物を含み、前記エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物、及びアリール基を含む第2エステル系化合物を含み、前記アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物、及び、線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物を含みうる。
【0021】
一実施形態において、前記第2粘着層の厚さは、前記第1粘着層の厚さと同一であるか、前記第1粘着層の厚さより薄い。
【0022】
本発明の一実施形態による樹脂組成物は、アクリルアミド系化合物;ヘテロシクロアルキル基を含む第1エステル系化合物;アリール基を含む第2エステル系化合物;ウレタンアクリレート系化合物;二環式(bicyclic)化合物である第1アクリレート系化合物;線形アルキル基を含む第2アクリレート系化合物;及び開始剤を含みうる。
【0023】
一実施形態において、前記アクリルアミド系化合物は、20wt%~30wt%の範囲の重量比を有し、前記第1エステル系化合物は、15wt%~25wt%の範囲の重量比を有し、前記第2エステル系化合物は、25wt%~35wt%の範囲を有し、前記ウレタンアクリレート系化合物は、10wt%~20wt%の範囲を有し、前記第1アクリレート系化合物は、10wt%~20wt%の範囲を有し、前記第2アクリレート系化合物は、5wt%~15wt%の範囲を有し、前記開始剤は0.01wt%~5wt%の範囲を有することができる。
【0024】
一実施形態において、前記第1エステル系化合物は、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5ethyl-1,3,-dioxan-5-yl) methyl ester)を含みうる。
【0025】
一実施形態において、前記第2エステル系化合物は、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)を含みうる。
【0026】
一実施形態において、前記第1アクリレート系化合物は、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethylbicyclo[2.2.1]hept-2-ylacrylate)を含みうる。
【0027】
一実施形態において、前記第2アクリレート系化合物は、イソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)を含みうる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一実施形態によれば、エタノールによる洗浄が改善された樹脂組成物、及びそれを含む表示装置を提供することができる。本発明の一実施形態によれば、光学透明樹脂との濡れ性(wetting)を改善した樹脂組成物、及びそれを含む表示装置を提供することができる。そのような効果によって、本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例による表示装置を概略的に示す斜視図である。
図2】本発明の一実施例による表示装置を概略的に示す斜視図である。
図3】本発明の一実施例による表示パネルを概略的に示す図1のI-I’線に沿って見た断面図である。
図4A】本発明の実施例による表示装置の積層構造を概略的に示す断面図である。
図4B】本発明の実施例による表示装置の積層構造を概略的に示す断面図である。
図5】本発明の一実施例及び一比較例による樹脂組成物とエタノールの相溶性を示す実験結果である。
図6】本発明の一実施例及び一比較例による樹脂組成物と光学透明樹脂(OCR)の相溶性を示す実験結果である。
図7】本発明の一実施例及び一比較例による樹脂組成物と光学透明樹脂(OCR)の濡れ性を示す実験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明において詳細に説明する。本発明の効果及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態によって具現されうる。
【0031】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明するとき、同一であるか、対応する構成要素には、同じ図面符号を付し、それについての重複説明は省略する。
【0032】
以下の実施例において、第1、第2などの用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用された。
【0033】
以下の実施例において、単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味を示さない限り、複数の表現を含む。
【0034】
以下の実施例において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、または構成要素が存在することを意味するものであり、1つ以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を予め排除するものではない。
【0035】
以下の実施例において、膜、領域、構成要素などの部分が他の部分の上にまたは上方にあるとするとき、他の部分の真上にある場合のみならず、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0036】
図面では、説明の便宜上、構成要素がその大きさが誇張または縮小されうる。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上、任意に示したが、本発明が必ずしも図示されたところに限定されない。
【0037】
以下の実施例において、X軸、Y軸及びZ軸は、直交座標系上の3軸に限定されず、それを含む広い意味と解釈されうる。例えば、X軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交してもよいが、互いに直交しない互いに異なる方向を指称することもできる。
【0038】
ある実施例が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なって行われうる。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時に遂行されてもよく、説明される順序とは逆順に行われてもよい。
【0039】
図1及び図2は、本発明の一実施例による表示装置を概略的に示す斜視図である。具体的に、図1は、表示装置1が展開された状態を図示し、図2は、表示装置1が折り畳まれた状態を図示する。
【0040】
図1及び図2を参照すれば、表示装置1は、動画や静止画を表示する装置であって、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、タブレットPC(tablet personal computer)、移動通信端末機、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、ナビゲーション、UMPC(Ultra Mobile PC)といった携帯用電子機器のみならず、テレビ、ノート型パソコン、モニタ、広告看板、モノのインターネット(internet of things, IOT)装置などの多様な製品の表示画面として使用されうる。また、一実施例による表示装置1は、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、めがね型ディスプレイ、及びヘッド装着型ディスプレイ(head mounted display, HMD)といったウェアラブル装置(wearable device)に使用されうる。また、一実施例による表示装置1は、自動車の計器盤、及び自動車のセンターフェイシア(center fascia)またはダッシュボードに配置されたCID(Center Information Display)、自動車のサイドミラーを代替するルームミラーディスプレイ(room mirror display)、または、自動車の後部座席用エンターテイメントとして前部座席の背面に配置されるディスプレイとして使用されうる。
【0041】
表示装置1は、図1に図示されたように大略的に長方形を有することができる。例えば、表示装置1は、図1に図示されたように第1方向(例えば、x方向または-x方向)に延びた短辺と、第2方向(例えば、y方向または-y方向)に延びた長辺とを有する、全体として長方形の平面形状でありうる。一実施例において、第1方向(例えば、x方向または-x方向)に延びた短辺と、第2方向(例えば、y方向または-y方向)に延びた長辺とが出合う部分は、直角状を有するか、所定の曲率を有する丸い形状を有しうる。もちろん、表示装置1の平面形状は、長方形に限定されず、他の多角形、円形または楕円形の形状を有しうる。
【0042】
表示装置1は、下部カバーLC、表示パネル10、及びカバーウィンドウCWを含みうる。
【0043】
下部カバーLCは、表示装置1の下面外観を形成することができる。下部カバーLCは、プラスチック、金属、または、プラスチックと金属との両者を含みうる。下部カバーLCは、表示パネル10を支持する第1部分P1及び第2部分P2を含みうる。下部カバーLCは、第1部分P1と第2部分P2との間に規定(定義)されたフォールディング軸FAXを中心に折り畳まれる。一実施例において、下部カバーLCは、ヒンジ部HPをさらに含み、ヒンジ部HPは、第1部分P1と第2部分P2との間に備えられうる。
【0044】
表示パネル10は、表示領域DA及び周辺領域PAを含みうる。表示領域DAは、イメージを表示しうる。ここで、表示領域DAには、画素PXが配置されうる。表示パネル10は、画素PXから放出される光を用いてイメージを提供する。各画素PXは、表示要素を用いて光を放出しうる。一実施例において、各画素PXは、それぞれ赤色、緑色、または青色の光を放出しうる。一実施例において、各画素PXは、それぞれ赤色、緑色、青色、または白色の光を放出しうる。
【0045】
周辺領域PAは、イメージを提供しない領域としての非表示領域でありうる。周辺領域PAは、表示領域DAを少なくとも一部について取り囲みうる。例えば、周辺領域PAは、表示領域DAを全体として取り囲みうる。周辺領域PAには、画素PXに電気的信号を提供する駆動部、または電源を提供するための電源配線などが配置されうる。例えば、周辺領域PAには、画素PXにスキャン信号を印加するためのスキャン駆動部が配置されうる。また、周辺領域PAには、画素PXにデータ信号を印加するためのデータ駆動部が配置されうる。
【0046】
表示領域DAは、表示領域DAを横切るフォールディング軸FAXを中心にして両側に配置された第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2を含みうる。第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2は、それぞれ、下部カバーLCの第1部分P1及び第2部分P2の上に位置する。表示パネル10は、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2に配置された複数の画素PXから放出される光を用いて、第1イメージ及び第2イメージを提供しうる。一実施例において、第1イメージ及び第2イメージは、表示パネル10の表示領域DAを通じて提供される、いずれか1つのイメージの一部でありうる。または、一実施例において、表示パネル10は、互いに独立した第1イメージ及び第2イメージを提供しうる。
【0047】
表示パネル10は、フォールディング軸FAXを中心に折り畳まれうる。一実施例において、表示パネル10は、折り畳み式(foldable)表示パネルでありうる。一実施例において、表示パネル10が折り畳まれた場合、表示パネル10における第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とは、互いに対向しうる。他の実施例において、表示パネル10が折り畳まれた場合、表示パネル10の第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とは、互いに反対方向を向く。
【0048】
すなわち、一実施例において、表示パネル10は、フォールディング軸FAXを基準にインフォールディング(In-Folding)またはアウトフォールディング(Out-Folding)されうる。ここで、インフォールディングは、フォールディング軸FAXを基準に表示パネル10が+z方向に折り畳まれることを意味し、アウトフォールディングは、フォールディング軸FAXを基準に表示パネル10が-z方向に折り畳まれることを意味する。言い換えれば、インフォールディングは、表示パネル10上に配置されたカバーウィンドウCWの上面が互いに対向するように折り畳まれることを意味し、アウトフォールディングは、カバーウィンドウCWの下面が互いに対向するように折り畳まれることを意味する。ここで、カバーウィンドウCWの下面は、カバーウィンドウCWの上面よりz方向へと基板(100、図3参照)に、より近い面を意味する。
【0049】
一方、図1及び図2では、フォールディング軸FAXが第2方向(y方向)に延びた場合を図示しているが、本発明がそれに限定されるものではない。一実施例において、フォールディング軸FAXは、第2方向(y方向)と交差する第1方向(x方向)に延びる。または、xy平面上でフォールディング軸FAXは、第1方向(x方向)と第2方向(y方向)とが交わる方向に延びうる。
【0050】
また、図1及び図2では、フォールディング軸FAXが1つである場合を図示しているが、本発明がそれに限定されるものではない。一実施例において、表示パネル10は、表示領域DAを横切る2個のフォールディング軸FAXを基準に折り畳まれうる。例えば、表示パネル10が2個のフォールディング軸FAXを基準に折り畳まれる場合、表示パネル10は、1つのフォールディング軸FAXを基準にインフォールディング(In-Folding)され、残りのフォールディング軸FAXを基準にアウトフォールディング(Out-Folding)されうる。または、表示パネル10は、2個のフォールディング軸FAXを基準にして、いずれもインフォールディング(In-Folding)されるか、アウトフォールディング(Out-Folding)されうる。一実施例において、表示パネル10は、表示領域DAを横切る複数のフォールディング軸FAXを基準に折り畳まれうる。この際、表示パネル10は、それぞれのフォールディング軸FAXを基準にして、インフォールディング(In-Folding)されるか、アウトフォールディング(Out-Folding)されうる。
【0051】
カバーウィンドウCWは、表示パネル10上に配置され、表示パネル10をカバーしうる。カバーウィンドウCWは、クラック(crack)などの発生なしに外力によって、折り畳まれたり、折り曲げられたりしうる。表示パネル10がフォールディング軸FAXを中心に折り畳まれたとき、カバーウィンドウCWも共に折り畳まれ、表示パネル10をカバーしうる。
【0052】
図3は、本発明の一実施例による表示パネルを概略的に示す図1のI-I’線に沿って見た断面図である。
【0053】
図3を参照すれば、表示パネル10は、基板100、バッファ層111、画素回路層PCL、表示要素層DEL及び封止層300を含みうる。
【0054】
基板100はガラスであるか、あるいはポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリエーテルイミド(polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)のような高分子樹脂を含みうる。一実施例において、基板100は、前述した高分子樹脂を含むベース層及びバリア層(図示せず)を含む多層(積層)構造でありうる。高分子樹脂を含む基板100は、フレキシブル、ローラブル、及びベンダブルの特性を有する。
【0055】
バッファ層111は、基板100上に配置されうる。バッファ層111は、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物及びシリコン酸化物といった無機絶縁物を含み、前述した無機絶縁物を含む単層または多層でありうる。
【0056】
画素回路層PCLは、バッファ層111上に配置されうる。画素回路層PCLは、画素回路に含まれる薄膜トランジスタTFT及び薄膜トランジスタTFTの構成要素の下または/及び上に配置される無機絶縁層IIL、第1平坦化層115、及び第2平坦化層116を含みうる。無機絶縁層IILは、第1ゲート絶縁層112、第2ゲート絶縁層113、及び層間絶縁層114を含みうる。
【0057】
薄膜トランジスタTFTは、半導体層Aを含み、半導体層Aは、ポリシリコンを含みうる。または、半導体層Aは、非晶質(amorphous)シリコンを含むか、酸化物半導体を含むか、有機半導体などを含みうる。半導体層Aは、チャネル領域、及びチャネル領域の両側にそれぞれ配置されたドレイン領域及びソース領域を含みうる。ゲート電極Gは、チャネル領域と重畳し(重なり)うる。
【0058】
ゲート電極Gは、低抵抗金属物質を含みうる。ゲート電極Gは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前記の材料を含む多層または単層から形成されうる。
【0059】
半導体層Aとゲート電極Gとの間の第1ゲート絶縁層112は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al)、チタン酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、ハフニウム酸化物(HfO)、または亜鉛酸化物(ZnO)といった無機絶縁物を含みうる。亜鉛酸化物(ZnO)は、酸化亜鉛(ZnO)及び/または過酸化亜鉛(ZnO)でありうる。
【0060】
第2ゲート絶縁層113は、ゲート電極Gを覆うように備えられうる。第2ゲート絶縁層113は、第1ゲート絶縁層112と類似してシリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al)、チタン酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、ハフニウム酸化物(HfO)、または亜鉛酸化物(ZnO)といった無機絶縁物を含みうる。亜鉛酸化物(ZnO)は、酸化亜鉛(ZnO)及び/または過酸化亜鉛(ZnO)でありうる。
【0061】
第2ゲート絶縁層113の上部には、ストレージキャパシタCstの上部電極CE2が配置されうる。上部電極CE2は、その下のゲート電極Gと重畳しうる。この際、第2ゲート絶縁層113を挟んで重畳するゲート電極G及び上部電極CE2は、画素回路のストレージキャパシタCstを形成しうる。すなわち、ゲート電極Gは、ストレージキャパシタCstの下部電極CE1として機能しうる。このようにストレージキャパシタCstと薄膜トランジスタTFTとが重畳されて形成されうる。一部実施例において、ストレージキャパシタCstは、薄膜トランジスタTFTと重畳されないように形成されうる。
【0062】
上部電極CE2は、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(CA)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)、及び/または、銅(Cu)を含み、前述した物質の単層(単層膜)または、多層(積層膜)でありうる。
【0063】
層間絶縁層114は、上部電極CE2を覆いうる。層間絶縁層114は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al)、チタン酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、ハフニウム酸化物(HfO)、または亜鉛酸化物(ZnO)などを含みうる。亜鉛酸化物(ZnO)は、酸化亜鉛(ZnO)及び/または過酸化亜鉛(ZnO)でありうる。層間絶縁層114は、前述した無機絶縁物を含む単層または、多層(積層膜)でありうる。
【0064】
ドレイン電極D及びソース電極Sは、それぞれ層間絶縁層114上に位置しうる。ドレイン電極D及びソース電極Sは、伝導性に優れた材料を含みうる。ドレイン電極D及びソース電極Sは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前記の材料を含む多層(積層膜)または単層(単層膜)から形成されうる。一実施例において、ドレイン電極D及びソース電極Sは、Ti/Al/Tiの多層(積層)構造を有しうる。
【0065】
第1平坦化層115は、ドレイン電極D及びソース電極Sを覆って配置されうる。第1平坦化層115は、有機絶縁層を含みうる。第1平坦化層115は、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate, PMMA)やポリスチレン(Polystyrene, PS)といった一般の汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、及びそれらのブレンドといった有機絶縁物を含みうる。
【0066】
連結電極CMLは、第1平坦化層115上に配置されうる。ここで、連結電極CMLは、第1平坦化層115のコンタクトホールを通じてドレイン電極Dまたはソース電極Sと連結されうる。連結電極CMLは、伝導性に優れた材料を含みうる。連結電極CMLは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前記の材料を含む多層または単層から形成されうる。一実施例において、連結電極CMLは、Ti/Al/Tiの多層構造を有することができる。
【0067】
第2平坦化層116は、連結電極CMLを覆って配置されうる。第2平坦化層116は、有機絶縁層を含みうる。第2平坦化層116は、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate, PMMA)やポリスチレン(Polystyrene, PS)といった一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、及びそれらのブレンドといった有機絶縁物を含みうる。
【0068】
表示要素層DELは、画素回路層PCL上に配置されうる。表示要素層DELは、表示要素DEを含みうる。表示要素DEは、有機発光ダイオード(OLED)でありうる。表示要素DEの画素電極211は、第2平坦化層116のコンタクトホールを通じて、連結電極CMLと電気的に連結されうる。
【0069】
画素電極211は、インジウムスズ酸化物(ITO; indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(IZO; indium zinc oxide)、亜鉛酸化物(ZnO; zinc oxide)、インジウム酸化物(In2O3: indium oxide)、インジウムガリウム酸化物(IGO; indium gallium oxide)、またはアルミニウム亜鉛酸化物(AZO; aluminum zinc oxide)といった導電性酸化物を含みうる。他の実施例において、画素電極211は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)またはそれらの化合物を含む反射膜を含みうる。さらに他の実施例において、画素電極211は、前述した反射膜の上/下にインジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、亜鉛酸化物(ZnO)またはインジウム酸化物(In)から形成された膜をさらに含みうる。
【0070】
画素電極211上には、画素電極211の中央部を露出させる開口118OPを有する画素画定(定義)膜118が配置されうる。画素画定(定義)膜118は、有機絶縁物及び/または無機絶縁物を含みうる。開口118OPは、表示要素DEから放出される光の発光領域(以下、発光領域と称する)EAを画定(定義)する。例えば、開口118OPの幅が、表示要素DEの発光領域EAの幅に該当する。
【0071】
一実施例において、画素画定(定義)膜118は、光遮断物質を含み、ブラックに備えられうる。光遮断物質は、カーボンブラック、炭素ナノチューブ、ブラック染料を含む樹脂またはペースト、金属粒子、例えば、ニッケル、アルミニウム、モリブデン及びその合金、金属酸化物粒子(例えば、クロム酸化物)、または、金属窒化物粒子(例えば、クロム窒化物)などを含みうる。画素画定(定義)膜118が光遮断物質を含む場合、画素画定(定義)膜118の下方に配置された金属構造物による外光反射を減らしうる。
【0072】
画素画定(定義)膜118上には、スペーサ119が配置されうる。スペーサ119は、表示装置を製造する製造方法において、基板100の破損を防止するためである。表示パネルを製造するとき、マスクシートが使用されうるが、この際に、前記マスクシートが、画素画定(定義)膜118の開口118OPの内部に進入するか、画素画定(定義)膜118に密着することから、基板100に蒸着物質を蒸着する時に、前記マスクシートによって基板100の一部の損傷または破損を防止しうる。
【0073】
スペーサ119は、ポリイミドといった有機絶縁物を含みうる。または、スペーサ119は、シリコンナイトライドやシリコンオキシドといった無機絶縁物を含むか、有機絶縁物及び無機絶縁物を含みうる。
【0074】
一実施例において、スペーサ119は、画素画定(定義)膜118と異なる物質を含みうる。または、他の実施例において、スペーサ119は、画素画定(定義)膜118と同じ物質を含み、その場合、画素画定(定義)膜118とスペーサ119とは、ハーフトーンマスクなどを用いたマスク工程にて、共に形成されうる。
【0075】
画素画定(定義)膜118上には、中間層212が配置されうる。中間層212は、画素画定(定義)膜118の開口118OPに配置された発光層212bを含みうる。発光層212bは、所定の色相の光を放出する高分子または低分子有機物を含みうる。
【0076】
発光層212bの下と上とには、それぞれ第1機能層212a及び第2機能層212cが配置されうる。第1機能層212aは、例えば、ホール輸送層(HTL: Hole Transport Layer)を含むか、ホール輸送層及びホール注入層(HIL: Hole Injection Layer)を含みうる。第2機能層212cは、発光層212b上に配置される構成要素であって、任意選択的(optional)でありうる。第2機能層212cは、電子輸送層(ETL: Electron Transport Layer)及び/または電子注入層(EIL: Electron Injection Layer)を含みうる。第1機能層212a及び/または第2機能層212cは、後述する対向電極213と同様に、基板100を全体としてカバーするように形成される共通層でありうる。
【0077】
対向電極213は、仕事関数が低い導電性物質からなりうる。例えば、対向電極213は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(CA)またはそれらの合金などを含む(半)透明層を含みうる。または、対向電極213は、前述した物質を含む(半)透明層上にITO、IZO、ZnOまたはInといった層をさらに含みうる。
【0078】
一部実施例において、対向電極213上には、キャッピング層(図示せず)がさらに配置されうる。キャッピング層は、LiF、無機物、または/及び有機物を含みうる。
【0079】
封止層300は、対向電極213上に配置されうる。一実施例において、封止層300は、少なくとも1層の無機封止層及び少なくとも1層の有機封止層を含み、図3は、封止層300が、順次に積層された、第1無機封止層310、有機封止層320及び第2無機封止層330を含むことを図示する。
【0080】
第1無機封止層310及び第2無機封止層330は、アルミニウム酸化物、チタン酸化物、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、亜鉛酸化物、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物のうちの1つ以上の無機物を含みうる。有機封止層320は、ポリマー(polymer)系の物質を含みうる。ポリマー系の素材としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド及びポリエチレンなどを含みうる。一実施例において、有機封止層320は、アクリレート(acrylate)を含みうる。
【0081】
封止層300上には、図示していないが、タッチセンサ層が配置されうる。タッチセンサ層は、外部の入力、例えば、タッチイベントによる座標情報を獲得することができる。
【0082】
また、タッチセンサ層上には、図示されていないが、光学機能層が配置されうる。光学機能層は、外部から表示装置に向かって入射する光(外部光)の反射率を減少させうる、及び/または、表示装置から放出される光の色純度を向上させうる。一実施例において、光学機能層は、位相遅延子(retarder)及び/または偏光子(polarizer)を含みうる。位相遅延子は、フィルムタイプまたは、液晶コーティングタイプでありうるのであり、λ/2位相遅延子、及び/またはλ/4位相遅延子を含みうる。偏光子も、フィルムタイプまたは、液晶コーティングタイプでありうる。フィルムタイプは、延伸型合成樹脂フィルムを含み、液晶コーティングタイプは、所定の配列に配列された液晶を含みうる。位相遅延子及び偏光子は、保護フィルムをさらに含みうる。
【0083】
図4Aは、本発明の一実施例による表示装置の積層構造を概略的に示す断面図である。図4Bは、本発明の他の実施例による表示装置の積層構造を概略的に示す断面図である。図4Bは、図4Aの一実施例において、第1粘着層21と第2粘着層22との積層の順序が入れ変わった例を図示する。
【0084】
図4Aを参照すれば、表示装置1は、表示パネル10及びカバーウィンドウCWを含みうる。
【0085】
表示パネル10は、全面を通じてイメージを提供する。すなわち、表示パネル10の全面に複数の画素PX(図1参照)が配置され、表示領域DAが形成されうる。
【0086】
カバーウィンドウCWは、表示パネル10上に配置され、タッチセンサ層及び/または、光学機能層が配置される場合、その上方に配置されうる。カバーウィンドウCWは、表示パネル10から放出される光を透過させるために高い透過率を有しうる。また、カバーウィンドウCWは、外部の衝撃から表示装置1を保護するために強い強度及び硬度を有しうる。一実施例において、カバーウィンドウCWは、フレキシブルウィンドウでありうる。カバーウィンドウCWは、クラック(crack)などの発生なしに、外力によって容易に曲がりつつ表示パネル10を保護することができる。カバーウィンドウCWは、ガラス、サファイア、及びプラスチックのうちの少なくとも1つを含みうる。カバーウィンドウCWは、例えば、超薄型強化ガラス(Ultra Thin Glass)、透明ポリイミド(Colorless Polyimide)でありうる。一実施例において、カバーウィンドウCWは、ガラス基板の一面に可撓性高分子層が配置された構造を有しうるのであり、または、高分子層のみで構成されたものでありうる。
【0087】
カバーウィンドウCWは、粘着部材20によって表示パネル10に貼り付けられうる。粘着部材20は、樹脂の形態に形成されて、表示パネル10の上に塗布される方式によって表示パネル10の上に形成されうる。粘着部材20は、樹脂を塗布して形成されるので、表示装置1の周縁部にて傾いた側面を有しうる。すなわち、図4A及び図4Bにおいて、粘着部材20は、表示パネル10の上面に対して垂直な側面を有するものとして図示されているが、それに限定されず、表示パネル10の上面に対して傾いた側面を有しうる。例えば、粘着部材20におけるカバーウィンドウCWと隣接する第1面は、粘着部材20における表示パネル10と隣接する第2面よりも狭い幅を有しうる。
【0088】
粘着部材20は、第1粘着層21、及び、第1粘着層21の上の第2粘着層22を含みうる。第1粘着層21及び第2粘着層22は、それぞれ第1樹脂層及び第2樹脂層と指称されうる。図4A及び図4Bにおいて、第1粘着層21及び第2粘着層22のそれぞれは、表示パネル10の上面に対して垂直な側面を有すると図示されているが、それに限定されず、表示パネル10の上面に対して傾いた側面を有しうる。
【0089】
第1粘着層21は、液状の光学透明接着レジン(optically clear resin, OCR)を含みうる。一実施例において、第1粘着層21は、インクジェットプリンティング工程によって形成されうる。第1粘着層21は、第2粘着層22よりも小さなヤング率(Young’s Modulus)を有しうる。本明細書において、ヤング率(Young’s Modulus)は、弾性係数(Elastic modulus)を意味しうる。例えば、第1粘着層21のヤング率(Young’s Modulus)は、約0.01MPa~約0.1MPaの範囲を有することができる。第1粘着層21は、表示装置1の折り畳み時に作用する応力を緩和することができる。一実施例において、第1粘着層21の厚さT1は、第2粘着層22の厚さT2と同一であるか、大きいのでありうる。
【0090】
第2粘着層22は、第1粘着層21より高いヤング率(Young’s Modulus)を有しうる。例えば、第2粘着層22のヤング率(Young’s Modulus)は、約50MPa~約300MPaの範囲を有しうる。第2粘着層22は、相対的に高い弾性係数を有することにより、表示装置1の耐衝撃性が向上しうる。
【0091】
第2粘着層22は、アクリルアミド系化合物、エステル系化合物、アクリレート系化合物、及び開始剤を含む樹脂組成物を含みうる。前記第2粘着層22は、前記樹脂組成物及び界面活性剤(Surfactant)を含みうる。
【0092】
前記アクリルアミド系化合物は、第2粘着層22をなす樹脂組成物のポリマー鎖(chain)を構成する主要単量体(monomer)でありうる。前記アクリルアミド系化合物は、前記樹脂組成物の粘着力を増加させうる。前記アクリルアミド系化合物は、例えば、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)を含みうる。
【0093】
前記アクリルアミド系化合物は、樹脂組成物に対して約20wt%~約30wt%の重量比を有しうる。前記アクリルアミド系化合物が20wt%の範囲よりも小さい場合、樹脂組成物の粘着力が、過度に減少しうる。前記アクリルアミド系化合物が30wt%よりも大きい場合、保管安定性及び信頼性に間題が発生しうる。
【0094】
前記エステル系化合物は、互いに異なる第1エステル系化合物及び第2エステル系化合物を含みうる。前記第1エステル系化合物及び前記第2エステル系化合物は、極性を帯びる化合物を含みうる。前記樹脂組成物は、前記エステル系化合物を含むことにより、高い粘着力及び弾性力特性を有しうる。
【0095】
前記第1エステル系化合物は、ヘテロシクロアルキル基を含みうる。例えば、前記第1エステル系化合物は、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5-ethyl-1,3-dioxan-5-yl)methyl ester)などを含みうる。2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステルは、(5-エチル,1,3-ジオキサン-5-イル)メチルプロップ-2-エノエート((5-Ethyl-1,3-dioxan-5-yl)methyl prop-2-enoate)、または(5-エチル,1,3-ジオキサン-5-イル)メチルアクリレート((5-Ethyl-1,3-dioxan-5-yl) acrylate))と指称されうる。前記第1エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して約15wt%~約25wt%の範囲の重量比を有する。
【0096】
前記第2エステル系化合物は、アリール基を含みうる。例えば、前記第2エステル系化合物は、2-プロペン酸-2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)などを含みうる。2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステルは、2-フェノキシエチルアクリレート(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)、2-フェノキシエチルプロップ-2-エノエート(2-phenoxyethyl prop-2-enoate)、または、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート(Ethylene glycol phenyl ether acrylate)と指称されうる。前記第2エステル系化合物は、前記樹脂組成物に対して約25wt%~約35wt%の範囲の重量比を有する。
【0097】
前記アクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系化合物、第1アクリレート系化合物、及び第2アクリレート系化合物を含みうる。前記第1アクリレート系化合物と、前記第2アクリレート系化合物とは、互いに異なる物質を含みうる。
【0098】
前記ウレタンアクリレート系化合物は、ウレタンアクリレート系モノマーまたはウレタンアクリレート系モノマーが重合されたオリゴマーでありうる。前記ウレタンアクリレート系化合物は、光開始剤によるラジカルによって硬化反応して高分子を形成しうる。前記ウレタンアクリレート系化合物は、樹脂組成物に対して10wt%~20wt%の重量比を有しうる。前記ウレタンアクリレート系化合物が10wt%の範囲よりも小さい場合、硬化反応による高分子形成が困難でありうる。前記ウレタンアクリレート系化合物が20wt%よりも大きい場合、樹脂組成物の非極性性質が増加して、エタノールによる洗浄力が減少しうる。
【0099】
前記第1アクリレート系化合物は、二環式(bicyclic)化合物でありうる。前記第1アクリレート系化合物は、二環構造を有する化合物でありうる。前記第1アクリレート系化合物は、架橋二環式(bridged bicyclic)化合物でありうる。前記第1アクリレート系化合物は、例えば、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethyl bicyclo[2.2.1]hept-2-yl acrylate)などを含みうる。前記第1アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して約10wt%~約20wt%の範囲の重量比を有しうる。
【0100】
前記第2アクリレート系化合物は、線形アルキル基を含みうる。例えば、前記第2アクリレート系化合物は、例えば、イソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)などを含みうる。前記第2アクリレート系化合物は、前記樹脂組成物に対して約5wt%~約15wt%の範囲の重量比を有しうる。
【0101】
前記樹脂組成物は、二環式構造化合物を有する前記第1アクリレート系化合物を含むことにより、固い特性を有しうる。前記樹脂組成物は、線形構造を有する前記第2アクリレート系化合物を含むことにより、柔軟な特性を有しうる。前記樹脂組成物は、固くかつ強靭な特性を有しうる。これにより、第2粘着層22は、表示装置1の耐衝撃性を向上させうる。
【0102】
前記開始剤は、リン系化合物を含みうる。例えば、前記開始剤は、ホスフィネート(phophinate)系化合物を含みうる。例えば、前記開始剤は、エチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネート(Ethyl phenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl) phosphinate)などを含みうる。前記開始剤は、前記樹脂組成物に対して約0.01wt%~約5wt%の範囲の重量比を有しうる。
【0103】
第2粘着層22は、非シリコーン系界面活性剤をさらに含みうる。前記非シリコーン系界面活性剤は、例えば、TritonTM X-100 (TX-10)(ポリエチレングリコール tert-オクチルフェニルエーテル), セトリモニウムブロミド(Cetrimonium bromide(CTAB);セチルトリメチルアンモニウムブロミド), ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(Sodium Dodecylbenzene Sulfonate(SDBS)), ドデシル硫酸ナトリウム(Sodium Dodecyl Sulfate(SDS)),または2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム(Sodium 2-Ethylhexyl Sulfate)などを含みうる。非シリコーン系界面活性剤を添加する場合、第1粘着層21と第2粘着層22との間の濡れ(wetting;ウェッティング)性を改善しうる。
【0104】
第2粘着層22の厚さT2は、第1粘着層21の厚さT1と同一であるか、第1粘着層21の厚さT1よりも薄いのでありうる。例えば、第2粘着層22の厚さT2は、約30μm~50μmの範囲を有する。第2粘着層22の厚さT2が50μmの範囲より厚い場合、表示装置1を折り畳む場合、クラックが発生しうる。第2粘着層22の厚さT2が30μmより薄い場合、表示装置1の耐衝撃性が減少しうる。
【0105】
一実施例において、図4Aに図示されたように、第1粘着層21は、表示パネル10と第2粘着層22との間に配置されうる。すなわち、図4Aの実施例に図示されたように、第1粘着層21は、第2粘着層22の下方に配置されうる。他の実施例において、図4Bに図示されたように、第2粘着層22は、表示パネル10と第1粘着層21との間に配置されうる。すなわち、図4Bの実施例に図示されたように、第1粘着層21は、第2粘着層22の上方に配置されうる。
【0106】
一実施例において、表示装置1は、カバーウィンドウCW上に配置される外部保護層PLをさらに含みうる。外部保護層PLは、カバーウィンドウCWの上面を全体としてカバーしうる。外部保護層PLは、外部衝撃を吸収し、カバーウィンドウCWのきずを防止する機能を行える。外部保護層PLは、例えば、ポリイミド、ポリエチレンなどの高分子樹脂またはウレタン系物質を含みうる。
【0107】
一実施例において、表示装置1は、保護フィルムPFL、バリア層BL、折り畳みプレートFP、デジタイザーDGT、及びベースプレートBPをさらに含みうる。
【0108】
保護フィルムPFLは、表示パネル10の背面上に配置されうる。保護フィルムPFLは、プラスチックフィルムをベース層として含みうる。保護フィルムPFLは、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET, polyethyelene terepthalate)、ポリエチレン(PE, polyethyelene)、ポリ塩化ビニル(PVC、polyvinyl chloride)、ポリプロピレン(PP、polypropylene)、ポリスチレン(PS、polystyrene)、ポリアクリロニトリル(PAN、polyacrylonitrile)、スチレン-アクリロニトリルコポリマー(SAN, styrene-acrylonitrile copolymer)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS, acrylonitrile-butadiene-styrene)、ポリメチルメタクリレート(PMMA, polymethyl methacrylate)、及びそれらの組合わせからなるグループから選択されたいずれか1つを含むプラスチックフィルムを含みうる。保護フィルムPFLを構成する物質は、プラスチック樹脂に制限されず、有機/無機複合材料を含みうる。保護フィルムPFLは、多孔性有機層、及び、有機層の気孔に充填された無機物を含みうる。
【0109】
バリア層BLは、保護フィルムPFLの下側に配置されうる。バリア層BLは、外部の押圧による圧縮力に対する抵抗力を高めうる。バリア層BLは、表示パネル10の変形を防ぐ役割を行う。バリア層BLは、ポリイミドまたはポリエチレンテレフタレートといった可撓性プラスチック物質を含みうる。バリア層BLは、外部からの入射光を吸収しうる。バリア層BLは、光透過率の低い有色のフィルムでありうる。例えば、バリア層BLは、黒色プラスチックフィルムでありうる。カバーウィンドウCWの上側から表示装置1を見たとき、バリア層BLの下側に配置された構成要素はユーザに視認されないのでありうる。
【0110】
折り畳み式(foldable)プレートFPは、バリア層BLの下側に配置されうる。折り畳み式プレートFPは、折り畳み式プレートFPの上側に配置された構成を支持しうる。折り畳み式プレートFPは、表示パネル10と共に折り畳まれうる。折り畳み式プレートFPは、表示装置1が折り畳まれるとき、形状が変わるか、その長さが変わる折り曲げ(folding)構造物FPSを含みうる。折り曲げ構造物FPSは、複数の貫通穴及び凹凸部を備える形態、互いに軸まわり回転可能に連結されたリンクなどを含みうる。折り畳み式プレートFPは、折り曲げ構造物FPSを中心に、両側が対称になるように形成されうる。
【0111】
折り畳み式プレートFPは、後述するデジタイザーDGTで発生した磁場を、損失なしに、または最小限の損失によって透過させうる材料を含みうる。一実施例において、折り畳み式プレートFPは、非金属材料を含みうる。例えば、折り畳み式プレートFPは、プラスチック、ガラス繊維強化プラスチックまたはガラスを含みうる。例えば、折り畳み式プレートFPは、炭素纎維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic, CFRP)を含みうる。一実施例の表示装置1では、デジタイザーDGTが省略され、折り畳み式プレートFPが金属材料を含みうる。
【0112】
デジタイザーDGTは、折り畳み式プレートFPの下側に配置されうる。デジタイザーDGTは、所定のギャップを置いて離隔された第1部分及び第2部分を含みうる。デジタイザーDGTは、電磁誘導方式(EMR; electromagnetic radiation)タッチパネルと指称されうる。一部の実施例において、デジタイザーDGTは、省略されうる。
【0113】
デジタイザーDGTの下側には、ベースプレートBPが配置されうる。ベースプレートBPは、互いに離隔された第1ベースプレート部分及び第2ベースプレート部分を含みうる。ベースプレートBPは、表示パネル10を支持し、表示装置1に剛性を付与することができる。一実施例において、ベースプレートBPは、金属物質を含みうる。例えば、ベースプレートBPは、銅、ニッケル、銀、アルミニウム、マグネシウム、チタンといった金属物質を含みうる。一実施例において、ベースプレートBPは、炭素鋼またはステンレス鋼といった合金鋼を含みうる。
【0114】
図示されていないが、カバーウィンドウCWと粘着部材20との間、表示パネル10と保護フィルムPFLとの間、保護フィルムPFLとバリア層BLとの間、バリア層BLと折り畳みプレートFPとの間、デジタイザーDGTと折り畳みプレートFPとの間、及びデジタイザーDGTとベースプレートBPとの間のそれぞれには、第3粘着層が配置されうる。前記第3粘着層は、例えば、感圧性接着剤(pressure sensitive adhesive, PSA)または光学透明接着剤(OCA)でありうる。
【0115】
図5は、本発明の一実施例及び一比較例による、樹脂組成物とエタノールとの相溶性を示す実験結果である。図6は、本発明の一実施例及び一比較例による、樹脂組成物と光学透明樹脂(OCR)との相溶性を示す実験結果である。図7は、互いに異なる界面活性剤を添加した場合、本発明の一実施例及び一比較例による、樹脂組成物と光学透明樹脂OCRとの濡れ(wetting)性を示す実験結果である。
【0116】
図5ないし図7において、「A」は、比較例による実験結果を示し、「B」は、本発明の一実施例による実験結果を示す。
【0117】
比較例「A」による樹脂組成物は、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)、2-プロペン酸イソデキシルエステル(2-Propenoic acid Isodecyl ester)、及びウレタンアクリレート系化合物を含み、開始剤として、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(Phenyl bis(2,4,6-trimethyl benzoyl) phosphine oxide)を含む。具体的に、比較例「A」による樹脂組成物は、N,N-ジメチルアクリルアミド40wt%、2-プロペン酸イソデキシルエステル31wt%、ウレタンアクリレート系化合物27wt%、及び、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド2wt%を含む。前記2-プロペン酸イソデキシルエステルは、イソデキシルアクリレート(isodecyl acrylate)、8-メチルノニルアクリレート(8-methylnonyl acrylate)、及び8-メチルノニルプロップ-2-エノエート(8-methylnonyl prop-2-enoate)と指称されうる。
【0118】
実施例「B」による樹脂組成物は、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル(2-Propenoic acid (5-ethyl-1,3-dioxan-5-yl) methyl ester)、2-プロペン酸,2-フェノキシエチルエステル(2-Propenoic acid 2-phenoxyethyl ester)、ウレタン系アクリレート化合物、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート(exo-1,7,7-Trimethyl bicyclo[2.2.1]hept-2-yl acrylate)、及びイソオクチルアクリレート(Isooctyl acrylate)を含み、開始剤として、エチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネート(Ethyl phenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl) phosphinate)を含む。具体的に、実施例「B」による樹脂組成物は、N,N-ジメチルアクリルアミド25wt%、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル16wt%、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステル26wt%、ウレタンアクリレート系化合物12wt%、エキソ-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアクリレート12wt%、イソオクチルアクリレート8wt%、及びエチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネート1wt%を含む。
【0119】
比較例「A」の樹脂組成物は、非極性の性質を有するエステル系化合物である、2-プロペン酸イソデキシルエステルを含み、非極性の性質を有するウレタンアクリレート系化合物を本発明の実施例「B」より多く含むことに伴い、相対的に非極性の性質を有する。
【0120】
一方、実施例「B」の樹脂組成物は、極性の性質を有するエステル系化合物である、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステル、及び、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステルを含み、ウレタンアクリレート系化合物を相対的に小さい10wt%~20wt%の範囲内の含量を含むことに伴い、相対的に極性の性質を有する。
【0121】
実施例「B」の樹脂組成物は、開始剤としてエチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネートを含むことから、開始剤としてフェニルビス(2,4,6、-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを含む比較例「A」よりも、信頼性を向上させうる。
【0122】
図5を参照すれば、比較例「A」の樹脂組成物をエタノールと混合する場合、析出反応が現れることを確認しうる。一方、実施例「B」の樹脂組成物は、エタノールと混合時にも、析出反応せず、エタノールに「B」の樹脂組成物が溶解されることを確認することができる。本発明の一実施例による樹脂組成物についてのエタノールとの溶解度が改善されるので、工程設備内部の残余の樹脂組成物に対するエタノール洗浄力は改善されうる。
【0123】
図6を参照すれば、比較例「A」の樹脂組成物、及び実施例「B」の樹脂組成物のそれぞれは、インクジェット工程によって形成された光学透明樹脂(OCR)と混合した際に、析出反応なしに溶解されることを確認することができる。これにより、図4A及び図4Bを参照して説明した第1粘着層21及び第2粘着層22を形成する際、第1粘着層21の光学透明樹脂(OCR)と、本発明の一実施例による第2粘着層22の樹脂組成物とが1つの設備ヘッドから、順次に間題なしに吐出されうる。
【0124】
図7は、互いに異なる界面活性剤を添加した場合の樹脂組成物と光学透明樹脂(OCR)の濡れ性を示す実験結果である。図7を参照すれば、比較例「A」の樹脂組成物上に光学透明樹脂(OCR)を塗布したものと、実施例「B」の樹脂組成物上に光学透明樹脂(OCR)を塗布したものとを図示する。比較例「A」の樹脂組成物にシリコーン系界面活性剤を添加した場合、塗布された光学透明樹脂(OCR)の液はじき(dewetting)現象の発生を確認しうる。一方、実施例「B」の樹脂組成物に非シリコーン系界面活性剤を添加した場合、塗布された光学透明樹脂(OCR)は、液はじき(dewetting)現象の発生なしに、面を形成することを確認することができる。したがって、本発明の一実施例の樹脂組成物に、非シリコーン系界面活性剤を添加して第2粘着層(22、図4A参照)を形成する場合、光学透明樹脂(OCR)を含む第1粘着層21との濡れ性を改善しうる。
【0125】
本発明は、図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【0126】
特に好ましい実施形態によると、下記のとおりである。
【0127】
本件の背景及び課題は下記(i)~(vii)のとおりである。
【0128】
(i) スマートフォンなどのモバイル機器の表示パネル(10)には、多くの場合、表示面を覆うように、「ウィンドウ」(カバーウィンドウCW)と呼ばれる保護用の透明板が貼り付けられている。
【0129】
(ii) 「ウィンドウ」の貼り付けのためには、OCA(Optically Clear Adhesive:光学透明粘着剤、光学粘着剤;光学透明樹脂(OCR))と呼ばれる、粘着剤または粘着シート(粘着部材20)が用いられている。
【0130】
(iii) このような粘着層(粘着部材20)をなす光学粘着剤(OCA)として、最も典型的には、アクリレート樹脂組成物が用いられている。例えば、モノマー成分として、炭素数が1~15であるアルキル鎖またはシクロアルキル基を有する、アルキルアクリレートまたはヒドロキシアクリレートを70重量%以上含み、適宜に、例えばN-ビニル-2-ピロリドン(NVP)などの5重量%以上の共重合モノマー、及び、1重量%未満の架橋モノマーなどを含み、さらに適宜に無機または有機の微粒子が添加されたもの(例えばWO2015108160A1の実施例)を用いることができる。
【0131】
(iv) 光学粘着剤(OCA)としては、上記のようなアクリレートのものと同様の物性などを、ポリエーテルウレタン系樹脂などのウレタン系のモノマー・オリゴマー組成物や、シリコーン系またはアクリル変性シリコーン系の組成物により実現して用いることもできる。
【0132】
(v) 粘着層(粘着部材20)には、衝撃吸収性も求められるため、例えば、100μm~1.5mmの厚みを有するようにすることができる。
【0133】
(vi) 一方、近年フォルダブルディスプレイが広く用いられつつあり、粘着層(粘着部材20)もこれに対応する性能が求められる。特に、繰り返し屈曲に対する耐性が求められる。
【0134】
(vii) 粘着シートの形態で用いる場合、気泡や粉じんなどを噛み込んで、貼り付け操作をやり直す必要が生じうる。そのため、一般には、接着剤を表示パネルまたはウィンドウに塗布し、乾燥または予備硬化を行わせてからウィンドウまたは表示パネルを貼り付けるといった工程を行うことが考えられる。特には、無溶剤であることから乾燥工程が不要であって、予備硬化のための時間やコストを最小化できるものが好ましい。また、塗布工程などを容易に行うことができるのが好ましい。
【0135】
このような要求を同時に満足すべく、特に好ましい実施形態において、下記A1~A6またはA1~A8のとおりとする。なお、本願にて、適宜に、アクリル酸またはアクリレートは、メタクリル酸またはメタクリレートをも含むものとする。また、アルキル鎖などという場合、場合によっては、置換基が結合されたものも含む。
【0136】
A1 粘着層(粘着部材20)について、従来一般的であった光学粘着剤(OCA)(光学透明樹脂(OCR))による「第1粘着層21」の裏面側(表示パネル側)に、「第2粘着層22」を追加して2層構造とする。ここで、「第1粘着層21」は、典型的にはアクリレートモノマー・オリゴマーからなり、例えば、上記(iii)に例示したようなものを用いることができる。
【0137】
A2 「第2粘着層22」は、厚みが約30μm~50μmであって、一般に、「第1粘着層21」よりも厚みが小さい。「第1粘着層21」の厚みは、例えば、50μm以上、1100μm以上、150μm以上、200μm以上、または300μm以上とすることができ、例えば1.5mm以下、1mm以下または500μm以下とすることができる。
【0138】
A3 「第2粘着層22」は、完全に硬化した後のプレート間での圧縮試験によるヤング率(Young’s Modulus)(たとえISO 5893;JIS K 7181:2011)が、約50MPa~約300MPaであって、一般に、「第1粘着層21」よりもヤング率が小さい。
「第1粘着層21」のヤング率は、例えば、300MPa以上、500MPa以上、800MPa以上とすることができ、例えば1.5GPa以下、1.0GPa以下または800MPa以下とすることができる。
【0139】
A4 「第2粘着層22」は、硬化後の「第1粘着層21」及び表示パネル上面との濡れ性だけでなく、硬化前の樹脂液が、「第1粘着層21」の樹脂液との良好な相溶性を有するようにする。これにより、同一の塗布ヘッドから、「第2粘着層22」のための樹脂液と、「第1粘着層21」のための樹脂液とを、順に、連続して吐出して塗布することができる。
【0140】
A5 「第2粘着層22」のための樹脂液は、エタノールで容易に洗浄できるのが好ましい。
【0141】
A6 「第2粘着層22」は、特に好ましい例において、下記B1~B6を含有する。
【0142】
B1 アクリルアミド(アクリルアミド系化合物)20wt%~30wt%:炭素数が0~8または1~5のアルキル鎖、ヒドロキシアルキル鎖を有する、N-アルキルアクリルアミドまたはN-ジアルキルアクリルアミド、または4-アクリロイルモルホリンからなる。特に好ましい例では、N,N-ジメチルアクリルアミド(N,N-Dimethylacrylamide)であり、場合により、N-(2-ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミドなどである。
【0143】
B2 ヘテロシクロアルキルアクリレート(第1エステル系化合物)15wt%~25wt%:特には、一つの含酸素ヘテロシクロ環(特にはジオキサン環)と、炭素数1~3のアルキル鎖とを含んだヘテロシクロアルキル基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のエステル。特に好ましい例で、2-プロペン酸(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルエステルである
【0144】
B3 アリール(オキシ)アルキルアクリレート(第2エステル系化合物)25wt%~35wt%:アリール基は、フェニル基またはナフチル基であり、アルキル鎖は、炭素数が2~5または2~4である。特に好ましい例で、2-プロペン酸2-フェノキシエチルエステルである。
【0145】
B4 ポリエーテル系またはポリエステル系のウレタンアクリレート(ウレタンアクリレート系化合物)10wt%~20wt%:数平均分子量400~4000のポリエーテルジオールまたはポリエステルジオールの両末端に、特には低分子量のジイソシアネート化合物を結合させたもの。
【0146】
B5 架橋二環式(bridged bicyclic)アルキルアクリレート(第1アクリレート系化合物)10wt%~20wt%:特にはノルボルナン (norbornane;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)環を含むもの、すなわち、置換または非置換のノルボルニルアルキルアクリレートである。ここでのアルキル鎖は、例えば炭素数1~5のものである。
【0147】
B6 非環式アルキルアクリレート(第2アクリレート系化合物)10wt%~20wt%:アルキル鎖は、炭素数が例えば3~10のもの。特に好ましい例においてイソオクチルアクリレートであり、イソへプチルアクリレート、イソペンチルアクリレート、イソデシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、n-へプチルアクリレートなどであっても良い。
【0148】
A7 「第2粘着層22」は、非シリコーン系の界面活性剤を含む。界面活性剤は、ポリエーテル系などの非イオン系、4級アンモニウム化合物、サルフェート系などのイオン系でありうる。
【0149】
A8 「第2粘着層22」は、重合開始剤として、アシルホスフィンオキシドなどを含む。特に好ましい例においてエチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィネートを含む。フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドなどであっても良い。
【符号の説明】
【0150】
1 表示装置
10 表示パネル
CW カバーウィンドウ
20 粘着部材
21 第1粘着層
22 第2粘着層
PL 外部保護層
PFL 保護フィルム
BL バリア層
FP 折り畳みプレート
BP ベースプレート
DGT デジタイザー
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7