(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013795
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】広告方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240125BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240125BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116164
(22)【出願日】2022-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】522292079
【氏名又は名称】セントラルクリエーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177921
【弁理士】
【氏名又は名称】坂岡 範穗
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雅也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】車両に広告が表示されていることを確認できる広告方法を提供する。
【解決手段】広告2を出すことを希望する広告主の情報である広告主情報を蓄積する広告主情報蓄積ステップと、前記広告を表示する広告スペース61a,61b,61cを備える車両60の情報である車両情報を蓄積する車両情報蓄積ステップと、前記広告主情報と前記車両情報とを照らし合わせて前記広告スペースを前記広告主に販売又は賃貸する販売ステップと、前記広告スペースに前記広告を表示させる広告表示ステップと、前記広告表示ステップから所定期間経過後に、前記車両と前記広告を同時に撮影して画像データを作成する撮影ステップと、前記画像データ及び前記所定期間にもとづき、広告料を計算する計算ステップと、前記広告料が前記広告主から間接的又は直接的に、前記車両を保有する媒体主に支払われる決済ステップと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を出すことを希望する広告主の情報である広告主情報を蓄積する広告主情報蓄積ステップと、
前記広告を表示する広告スペースを備える車両の情報である車両情報を蓄積する車両情報蓄積ステップと、
前記広告主情報と前記車両情報とを照らし合わせて前記広告スペースを前記広告主に販売又は賃貸する販売ステップと、
前記広告スペースに前記広告を表示させる広告表示ステップと、
前記広告表示ステップから所定期間経過後に、前記車両と前記広告を同時に撮影して画像データを作成する撮影ステップと、
前記画像データ及び前記所定期間にもとづき、広告料を計算する計算ステップと、
前記広告料が前記広告主から間接的又は直接的に、前記車両を保有する媒体主に支払われる決済ステップと、を含み、
前記広告主が前記広告の表示を継続希望して前記媒体主が応じたとき、前記撮影ステップ、前記計算ステップ、及び前記決済ステップを所定期間毎に繰り返すことを特徴とする広告方法。
【請求項2】
前記撮影ステップで前記車両の車番も同時に撮影して、前記画像データで前記車両を識別可能とする請求項1に記載の広告方法。
【請求項3】
前記撮影ステップにおいて、撮影の日付を特定するために前記販売ステップをする側から発行される日付特定情報を、前記画像データに付与する請求項2に記載の広告方法。
【請求項4】
前記撮影ステップにおいて、前記車両、前記広告、及び前記車番を同時に撮影するために、撮影機器の画面に前記車両の輪郭を合わせるための案内枠を表示する請求項2に記載の広告方法。
【請求項5】
前記車両毎に車両特定情報を発行して、
前記撮影ステップにおいて、撮影機器の画面に前記車両特定情報を表示させつつ、前記車両特定情報に紐付く車両を撮影し、前記車両特定情報を前記画像データに付与する請求項2に記載の広告方法。
【請求項6】
不特定多数の携帯端末機の画面に前記広告主を表わす広告主特定情報が表示される広告主特定情報表示ステップと、
前記広告主特定情報を操作すると前記広告主が前記携帯端末機のユーザーに知らせたい告知情報を前記携帯端末機の画面に表示させる告知ステップと、をさらに含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の広告方法。
【請求項7】
不特定多数の前記携帯端末機の位置情報を検出して、前記携帯端末機と地理的に近い前記広告主の前記広告主特定情報を優先的に前記携帯端末機の画面に表示させる請求項6に記載の広告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告主と媒体主の情報を照らし合わせて、媒体主が所有する車両の広告スペースに広告を表示させる広告方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特開2014-63112号公報に、車両に広告主の宣伝シートを貼り、車両所有者が広告料を得る広告宣伝システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されているシステムでは、本当に車両に宣伝シートが貼られているのかを確認する手段がない。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、車両に広告が表示されていることを確認できる広告方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の広告方法は、
広告を出すことを希望する広告主の情報である広告主情報を蓄積する広告主情報蓄積ステップと、
前記広告を表示する広告スペースを備える車両の情報である車両情報を蓄積する車両情報蓄積ステップと、
前記広告主情報と前記車両情報とを照らし合わせて前記広告スペースを前記広告主に販売又は賃貸する販売ステップと、
前記広告スペースに前記広告を表示させる広告表示ステップと、
前記広告表示ステップから所定期間経過後に、前記車両と前記広告を同時に撮影して画像データを作成する撮影ステップと、
前記画像データ及び前記所定期間にもとづき、広告料を計算する計算ステップと、
前記広告料が前記広告主から間接的又は直接的に、前記車両を保有する媒体主に支払われる決済ステップと、を含み、
前記広告主が前記広告の表示を継続希望して前記媒体主が応じたとき、前記撮影ステップ、前記計算ステップ、及び前記決済ステップを所定期間毎に繰り返すことを特徴とする。
【0006】
本発明の広告方法によれば、画像データに車両と広告が一緒に写されている。これにより、簡易な方法ながら広告が車両に表示されていることを確認することができる。
【0007】
本発明の広告方法の好ましい例は、
前記撮影ステップで前記車両の車番も同時に撮影して、前記画像データで前記車両を識別可能とする。
【0008】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、画像データに車両の車番(ナンバープレート)も写されているため、同じ媒体主において複数台の車両に広告を表示させているときにも、広告が正しく表示されていることを車両毎に確認することができる。
【0009】
本発明の広告方法の好ましい例は、
前記撮影ステップにおいて、撮影の日付を特定するために前記販売ステップをする側から発行される日付特定情報を、前記画像データに付与する。
【0010】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、撮影ステップにおいて、日付特定情報が販売ステップをする側から発行されるため、例えば、古い画像データを使用して広告料を請求するような不正を防止することができる。
【0011】
本発明の広告方法の好ましい例は、
前記撮影ステップにおいて、前記車両、前記広告、及び前記車番を同時に撮影するために、撮影機器の画面に前記車両の輪郭を合わせるための案内枠を表示する。
【0012】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、撮影ステップにおいて案内枠にあわせて車両を撮影すればよく、撮影が容易となる。また、画像データを確認するときも、決まった構図で車両が撮影されているため、車両、広告、及び車番の確認が容易となる。
【0013】
本発明の広告方法の好ましい例は、
前記車両毎に車両特定情報を発行して、
前記撮影ステップにおいて、撮影機器の画面に前記車両特定情報を表示させつつ、前記車両特定情報に紐付く車両を撮影し、前記車両特定情報を前記画像データに付与する。
【0014】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、車両毎に車両特定情報を備え、車両特定情報を撮影機器の画面に表示させながら車両を撮影する。また、車両特定情報を撮影した画像データに付与する。このため、画像データの管理が容易となる。
【0015】
本発明の広告方法の好ましい例は、
不特定多数の携帯端末機の画面に前記広告主を表わす広告主特定情報が表示される広告主特定情報表示ステップと、
前記広告主特定情報を操作すると前記広告主が前記携帯端末機のユーザーに知らせたい告知情報を前記携帯端末機の画面に表示させる告知ステップと、をさらに含む。
【0016】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、車両で表示される広告に加えて、不特定多数の携帯端末機を用いての広告が可能となる。
【0017】
本発明の広告方法の好ましい例は、
不特定多数の前記携帯端末機の位置情報を検出して、前記携帯端末機と地理的に近い前記広告主の前記広告主特定情報を優先的に前記携帯端末機の画面に表示させる。
【0018】
本発明の広告方法の好ましい例によれば、携帯端末機と地理的に近い広告主の広告主特定情報を優先的に画面に表示させるため、不特定多数のユーザーが告知情報を活用しやすくなる。
【発明の効果】
【0019】
上述したように、本発明の広告方法によれば車両に広告が表示されていることを確認でき、不正が起きにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係る広告方法を説明する図である。
【
図2】車両、広告スペース、及び広告を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の広告方法の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態の広告方法を実施するにあたり、コンピュータ(図示せず)、及びスマートフォン等の携帯端末機40a,40b,40c,40dをその一部に用いることがある。
【0022】
先ずは、広告方法を実施するための広告システム1を説明する。
図1及び
図2に示すように、広告システム1は、記憶部10と、制御部20と、入力部30と、表示部31とを備える。また、広告システム1は、本発明の広告方法により販売ステップを行う業者等(販売ステップをする側)により操作され、電気通信回線3によって販売ステップをする側から広告主、媒体主、及び不特定多数のユーザーと接続されることが好ましい。
【0023】
記憶部10は公知の記憶装置によって構成され、広告主情報蓄積部11、車両情報蓄積部12、画像データ蓄積部13、日付特定情報蓄積部14等を備える。広告主情報蓄積部11は、広告2を出すことを希望する広告主の情報である広告主情報を蓄積するものである。この広告主情報として、例えば
図6に示すように、広告主、広告ID、希望地域、希望枚数、稼働枚数、広告販売単価(月)、広告料(月)等の項目を備えるテーブルがある。
【0024】
これらの広告主情報蓄積部11の各項目を説明する。広告主の項目には広告主の会社名が入れられる。もっとも、社名に代えて広告主を示すIDを入れることもできる(他のテーブル及び項目においても同様。)。広告IDは、広告の種類毎に付与されるIDである。このため、同じ広告主であっても広告のデザインや種類が変更されると、異なる広告IDが当該広告に付与される。希望地域は、広告主が広告2を出すことを希望する地域を示すものである。希望枚数は、広告主が何枚の広告2を希望するのかを示すものである。稼働枚数は、実際に車両60に表示されている広告の枚数である。広告販売単価(月)は、1枚の広告2に広告主が1月あたり支払う広告料である。広告料(月)は、稼働枚数と広告販売単価(月)の積である。なお、広告主情報蓄積部11に蓄積される広告主情報はこれに限られず、項目の数を減らす、又は他の項目を増やす等適宜変更することができる(他の蓄積部においても同様。)。
【0025】
車両情報蓄積部12は、広告2を表示する広告スペース61a,61b,61cを備える車両60の情報である、車両情報を蓄積するものである。この車両情報として、例えば
図7(A)~(C)に示すように、媒体主、稼働地域、車番、広告ID、表示枚数、画像確認、広告表示単価(月)、所定期間、車両単価等の項目を備えるテーブルがある。本実施形態では、車両情報蓄積部12に車両60を保有する媒体主毎にテーブルを作成して、媒体主の情報も一部蓄積させている。
【0026】
車両情報蓄積部12の各項目を説明する。媒体主には、車両60を保有する媒体主の会社名が入れられる。稼働地域には、車両60が主にどの地域で運行されるのかが入れられる。車番には、車両の車番(ナンバープレート62に記載された情報)が入れられる。この車番は、複数ある車両の中から任意の車両60を特定するための車両特定情報53(
図3参照)としても機能する。広告IDは、上記の広告主情報蓄積部11に蓄積されたものと同じである。表示枚数は、当該車両に何枚の広告2が表示されているかを示すものである。画像確認は、後述する撮影ステップにて撮影された画像データが正式なものであるか否かを示すものである。広告表示単価(月)は、1枚の広告に対し媒体主がいくら広告収入を得ることができるかを示すものである。所定期間は、広告が表示されている期間であり、本実施形態の広告方法では、後述する広告表示ステップから撮影ステップまでの期間、又は広告の表示を継続するときに繰り返される前回の撮影ステップから次回の撮影ステップまでの期間である。車両単価は、当該車両に表示されている広告の枚数と広告表示単価(月)の積である。また、車両情報蓄積部12のテーブルの最下行には合計欄として、表示枚数、画像確認された車両の台数の合計、車両単価(月)の合計等が表示される。
【0027】
図1及び
図2に戻り、画像データ蓄積部13は、撮影ステップで撮影された画像データを蓄積するものである。日付特定情報蓄積部14は、画像データに付与される日付特定情報を蓄積するものである。なお、日付特定情報としては、撮影されたときの日時又は画像データを販売ステップをする側が受け取ったときの日時そのものを用いてもよいし、画像データの撮影日改ざん防止として特定の年月日等に対応する日付特定コードを用いてもよい。この日付特定コードは、例えばランダムに発生させて特定の年月日に対応させておくことで実現される。なお、日付特定コードを用いず、日付特定情報に撮影されたときの日時をそのまま用いるときは、日付特定情報蓄積部14は不要になることがある。
【0028】
制御部20は、CPU、記憶素子等のハードウエア、及びこれらのハードウエア上で動作する各種プログラム等で構成されるものであり、販売部21、計算部22、決済部23、日付付与部24、広告主表示部25等を備える。これらの制御部20の各構成要素の役割と動作については、後述する広告方法の実施形態で説明する。
【0029】
入力部30は、広告システム1に各種データを入力したり、広告システム1を動作させるための命令を入力したりするもので、公知のキーボード、マウス、トラックボール等が用いられる。表示部31は、広告システム1の動作や各種データ等を表示させるもので、公知のモニター機器が用いられる。
【0030】
次に、
図1ないし
図7を参照しながら、上述した広告システム1の各構成要素を踏まえ、本発明に係る広告方法の実施形態を説明する。本実施形態の広告方法は、広告主情報蓄積ステップと、車両情報蓄積ステップと、販売ステップと、広告表示ステップと、撮影ステップと、計算ステップと、決済ステップと、広告主特定情報表示ステップと、告知ステップとを含む。
【0031】
広告主情報蓄積ステップは、広告2を出すことを希望する広告主の情報である広告主情報を蓄積するものである。これは、上述した広告主情報蓄積部11によって実現される。
【0032】
車両情報蓄積ステップは、広告2を表示する広告スペース61a,61b,61c(
図2参照)を備える車両60の情報である車両情報を蓄積するものである。これは、上述した車両情報蓄積部12によって実現される。なお、広告主情報蓄積ステップと車両情報蓄積ステップは、その順序が前後したり同時に行われたりしても構わない。
【0033】
販売ステップは、広告主情報と車両情報とを照らし合わせて、広告スペース61a,61b,61cを広告主に販売又は賃貸するものである。これは、制御部20の販売部21によって、広告主情報蓄積部11と車両情報蓄積部12とが照らし合わされてなされる。例えば、
図6に示す広告主情報蓄積部11のうち、員弁飲料株式会社のレコード(※1のレコード)を参照すると、広告ID「AD001」の広告を「三重県」に「240」枚出すことを希望している。次に、
図7(A)~(C)に示す車両情報蓄積部12を見ると、稼働地域の項目を参照して、三重県で車両60を稼働させる媒体主が
図7(A)の「東員運輸株式会社」であることが分かる。また、図示はしないが、この東員運輸株式会社が保有する車両の広告スペース61a,61b,61cが240以上あることが確認できたとする。すると、販売部21によって、媒体主「東員運輸株式会社」が保有する車両の広告スペース61a,61b,61cを、広告主「員弁飲料株式会社」に販売又は賃貸させる処理がなされる。なお、この販売ステップは販売部21に実行させるだけでなく、人手で行うこともできるようにすることが好ましい。
【0034】
広告表示ステップは、広告スペース61a,61b,61cに広告2を表示させるものである。この広告スペース61a,61b,61cとして、例えば、
図2(A)(B)に示す車両60の荷台の左右側面、及び後面が採用される。もっとも、広告スペース61a,61b,61cはこれに限られず、広告の表示ができれば車両60の前面でもよく、又はバンタイプや乗用車タイプの車両であってもよい。広告表示ステップでは、この広告スペース61a,61b,61cに、例えばシート状の広告2を貼付させることでなされる。そして、
図7(A)~(C)に示すように、広告表示ステップで表示された広告の枚数が車両毎に入力される。例えば、
図7(A)では、広告ID「AD001」の広告2が表示枚数の項目で「3」と入力され、車両毎に3枚の広告2が表示されていることが分かる。また、表示枚数の最下行には合計として240枚の広告2が表示されていることが示されている。
【0035】
撮影ステップは、広告表示ステップから所定期間経過後に、撮影機器50で車両60と広告2とを同時に撮影して画像データを作成するものである。所定期間としては、例えば1週間、1月、3月、1年などが採用され、本実施形態では1月で説明をしている。また、撮影ステップでは、車両60の車番(ナンバープレート)62も同時に撮影して、画像データで車両60を識別可能とすることが好ましい。この撮影ステップは、例えば
図3に示すように、携帯端末機40aからなる撮影機器50の画面に、車両の輪郭を合わせるための案内枠51を表示させてなされる。この構図では、車両の左後方から撮影するようになっており、撮影機器50の画面上部にその旨の注意書き52が表示されている。撮影ステップでは、少なくとも車両60を左後方と右後方から、できれば真後ろからの構図も加えても撮影するが、その都度構図に適した案内枠51と注意書き52が表示される。この撮影ステップは、通常は媒体主又は車両60の運転手が行なうが、販売ステップをする側が行ってもよい。
【0036】
また、撮影ステップによって画像データが作成されると、撮影の日付を特定するために、販売ステップをする側から発行される日付特定情報が、画像データに付与される。これは、
図1に示す日付付与部24によってなされる。また、日付特定情報に日付そのものを付与する場合は特に不要だが、日付以外の日付特定コードを付与する場合、この日付特定コードは日付特定情報蓄積部14より取り出されて付与される。そして、日付特定情報が付与された画像データが、画像データ蓄積部13に蓄積される。なお、日付特定情報等の付与には、例えば、画像データに埋め込まれるEXIF情報を編集することや、画像データのファイル名を編集することでなされる(以下の車両特定情報53においても同様)。
【0037】
また、撮影ステップにおける撮影時に、撮影機器50の画面に車両特定情報53としての車番54を表示させ、当該車番54に該当する車両60を撮影するようにすることもできる。このとき、同じ撮影機器50で複数台の車両60を撮影する場合は、図示しない撮影画面の切替操作によって、撮影する車両60に該当する車両特定情報53を画面に表示させてから行う。そして、撮影された画像データに車両特定情報53である車番54を付与するのである。
【0038】
計算ステップは、画像データ及び広告2が表示された所定期間にもとづき、広告料を計算するものである。これは、計算部22によってなされる。先ず、画像データを読み込み、広告表示ステップで表示された広告2が、車両60に所定枚数表示されているかを画像解析機能等を用いて確認する。次に、車両60の確認として、画像データに写されている車番62を画像解析機能や光学文字認識機能等を用いて抽出する。または、画像データに付与された車両特定情報53を読み出してもよい。さらには、抽出した車番62と車両特定情報53とを照らし合わせて整合させる処理をしてもよい。次に、画像データに付与された日付特定情報を読み出し、広告表示ステップからの期間を計算する。ここでは、1月経過しているものとする。これらの処理を経て、問題ない車両60については、車両情報蓄積部12の画像確認の項目に「OK」が入力される(
図7(A)~(C)参照)。
【0039】
次に、1月間の広告料の計算が、販売ステップをする側から広告主と媒体主の双方に対して行われる。広告主に対しては、例えば、
図6に示す員弁飲料株式会社のレコード(※1のレコード)を見ると、広告の稼働枚数が240枚で、広告販売単価(月)が¥10,000となっている。計算ステップでは、これらを掛け合わせて、広告料(月)の項目にあるように、2,400,000円の広告主に対する広告料を計算する。一方、媒体主に対しては、上記の画像確認が全てOKであると仮定して、
図7(A)の車両単価(月)の項目の表示¥15,000が80台分積算されて、最下行の合計が¥1,200,000となるように媒体主に支払われるべき広告料が計算される。ここで、上記の画像確認がNGの場合、そのNGの車両の車両単価(月)は積算されず、NGの数に応じて
図6の稼働枚数も調整されることは勿論である。なお、この計算ステップは計算部22に実行させるだけでなく、人手で行うこともできるようにすることが好ましい。
【0040】
決済ステップは、広告料が広告主から間接的又は直接的に、車両60を保有する媒体主に支払われるものである。これは、決済部23によってなされる。今回は、広告スペース61a,61b,61cを販売ステップをする側が広告主に販売しているため、広告ID「AD001」については、広告主から1月あたりの広告料¥2,400,000を販売ステップをする側が受け取り、販売ステップをする側から手数料を差し引いた広告料¥1,200,000を媒体主に支払う。すなわち、広告料が広告主から販売ステップをする側を介して、間接的に媒体主に支払われた形となる。他にも、例えば所定の広告料を広告主が媒体主に直接支払い、販売ステップをする側は何らかの手数料を広告主と媒体主の両方から、又はいずれか一方から徴収するといった形をとることもできる。なお、この決済ステップは決済部23に実行させるだけでなく、人手で行うこともできるようにすることが好ましい。
【0041】
そして、広告主が広告の表示を継続希望して媒体主が応じたとき、上記の撮影ステップから決済ステップまでを所定期間毎、例えば1月毎に繰り返せばよい。
【0042】
次に、
図4及び
図5を参照して、広告主特定情報表示ステップと、告知ステップとを説明する。広告主特定情報表示ステップは、不特定多数のユーザーが所有する複数の携帯端末機40d(
図1参照)の画面に、広告主を表わす広告主特定情報41を表示させるものである。これは、制御部20の広告主表示部25によって実行され、
図4に示すように、画面に広告主を表わす広告主特定情報41(アイコン)が表示されることで実現される。また、このアイコンには「お得クーポン」や「求人情報」等の情報も併記させることができる。
【0043】
さらに、携帯端末機40dの位置情報を取得して、携帯端末機40dと地理的に近い広告主の特定情報(アイコン)を優先的に携帯端末機40dの画面に表示させることができる。なお、地理的に近い広告主とは、広告主の本社、支社、工場等が近いことばかりでなく、広告主の商品を扱う店舗が近い場合も含める。例えば、当該携帯端末機40dから員弁飲料株式会社の飲料を販売している販売店が最も近くにある場合、員弁飲料株式会社のアイコンを画面の最も上部に配置する等である。また、地理的に近い広告主を表示することに代えて、広告料が最も高額な広告主の広告主特定情報41を優先的に表示させることもできる。
【0044】
告知ステップは、上記の広告主特定情報41(アイコン)を操作すると、広告主が携帯端末機40dのユーザーに知らせたい告知情報42を携帯端末機40dの画面に表示させるものである。これは、
図4に示すアイコンをユーザーがタップ等の操作をすることで、例えば
図5に示すようなお得クーポンを表示させることで実現される。
【0045】
以上、説明したように、本実施形態の広告方法によれば、撮影ステップで、広告2、広告2が表示された車両60、及び車番62を同時に撮影して画像データを作成するため、販売ステップをする側と広告主が容易に広告の状態を知ることができる。また、日付付与部24によって、画像データに販売ステップをする側が日付特定情報を付与するため、古い画像データを使い回すような不正が起きることがない。また、撮影ステップにて車両の輪郭に合わせるための案内枠51があるため、車両60が略同じ位置で撮影される。これにより、車番62を表わすナンバープレートもおよそ同じ位置で撮影され、計算ステップにおいて車番62を抽出する処理が容易となる。また、撮影ステップにおいて、撮影機器50の画面に車両特定情報53を表示させるため、例えば1台の撮影機器50で複数の車両60を撮影するときに、撮影がされていない車両特定情報53の撮影画面を優先的に表示させたり、車両特定情報53の一覧表示(図示せず)で撮影されていない車両特定情報53がわかるように表わすことで、撮影漏れを防止することができる。
【0046】
また、広告主特定情報表示ステップと告知ステップとを備えることで、不特定多数のユーザーに対しても広告を出して宣伝効果を得ることが可能となる。特に、不特定多数のユーザーが所有する携帯端末機40dの位置情報を利用して、当該携帯端末機40dから地理的に近い広告主の広告主特定情報41を優先的に画面に表示させるため、費用対効果の高い広告2を出すことができる。
【0047】
なお、上述した広告方法の実施形態は本発明の例示であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更することができる。例えば、1つの広告スペース61a,61b,61cに、複数枚の広告2を同時に表示させることができる。
【符号の説明】
【0048】
1・・広告システム、2・・広告、3・・電気通信回線、
10・・記憶部、11・・広告主情報蓄積部、12・・車両情報蓄積部、13・・画像データ蓄積部、14・・日付特定情報蓄積部、
20・・制御部、21・・販売部、22・・計算部、23・・決済部、24・・日付付与部、25・・広告主表示部、
30・・入力部、31・・表示部、
40a,40b,40c,40d・・携帯端末機、41・・広告主特定情報、42・・告知情報、
50・・撮影機器、51・・案内枠、52・・注意書き、53・・車両特定情報、54・・車番(車両特定情報)
60・・車両、61a,61b,61c・・広告スペース、62・・車番(ナンバープレート)、