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特開2024-137957符号化ビット分配装置、符号化ビット受信装置、符号化ビット分配方法、符号化ビット受信方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137957
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】符号化ビット分配装置、符号化ビット受信装置、符号化ビット分配方法、符号化ビット受信方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H04L27/26 310
H04L27/26 410
【審査請求】有
【請求項の数】32
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024104060
(22)【出願日】2024-06-27
(62)【分割の表示】P 2023030992の分割
【原出願日】2019-07-01
(31)【優先権主張番号】201810738637.9
(32)【優先日】2018-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミーン
(72)【発明者】
【氏名】リン,ウエイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,シュイン
(57)【要約】
【課題】この出願は無線通信技術の分野に関し、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートを改善するための符号化ビット送信方法及び装置を開示する。
【解決手段】当該方法は以下を含む。送信側は、符号化ビットを生成するために、使用されるMCSに従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配する。受信側は、受信及び結合ルールに従って、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信し、情報ビットを生成するために、使用される変調及び符号化方式MCSに従って、符号化ビットに対してチャネル復号を実行する。MCSは、複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化ビット分配方法であって、
符号化ビットを生成するために、使用される変調及び符号化方式(MCS)に従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行するステップであり、前記MCSは、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである、ステップと、
分配ルールに従って、前記符号化ビットを前記複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットに分配するステップと
を含む符号化ビット分配方法。
【請求項2】
前記分配ルールは、
循環ポーリング方式で前記複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数が第1の予め設定された関係を満たすことを含む、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項3】
前記第1の予め設定された関係は、
【数21】
であり、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、前記第iのチャネルセット又は前記第iのリソースユニットに使用されるMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のチャネルセットの数又は前記複数のリソースユニットの数である、請求項2に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項4】
前記分配ルールは、
循環ポーリング方式で前記複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数が第2の予め設定された関係を満たすことを含む、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項5】
前記第2の予め設定された関係は、
【数22】
であり、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、前記第iのチャネルセット又は前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のチャネルセットの数又は前記複数のリソースユニットの数であり、Niは、前記第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項4に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項6】
前記予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルである、請求項5に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項7】
前記予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニットである、請求項5に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項8】
同じMCSが前記単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される前記複数のチャネルセットに使用されるか、或いは
同じMCSが前記直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される前記複数のリソースユニットに使用される、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項9】
前記分配ルールは、
前記複数のチャネルセットのうち少なくとも1つが、前記チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合、符号化ビットを前記複数のチャネルセットのうち前記少なくとも1つに分配するのを停止し、前記分配ルールに従って、符号化ビットを前記複数のチャネルセット内の他のチャネルセットに分配し続け、全ての前記複数のチャネルセットが、前記チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続けることを更に含む、請求項2乃至8のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項10】
前記分配ルールは、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合、符号化ビットを前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つに分配するのを停止し、前記分配ルールに従って、符号化ビットを前記複数のリソースユニット内の他のリソースユニットに分配し続け、全ての前記複数のリソースユニットが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続けることを更に含む、請求項2乃至8のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項11】
前記複数のチャネルセットは、周波数領域において既存のインタリーバに適用可能なチャネル帯域幅である、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項12】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項13】
前記OFDM送信のための前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられる、請求項1に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項14】
前記複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20メガヘルツMHz、40MHz、80MHz及び160MHzのうち少なくとも1つを含むチャネルセットである、請求項1乃至13のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項15】
複数のストリームが存在し、複数のセグメントが存在しない場合、前記符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサがストリームパーサの後に配置されるか、
複数のセグメントが存在する場合、前記符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサがセグメントパーサの後に配置されるか、或いは、
複数のストリームと複数のセグメントとの双方が存在する場合、前記符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサがセグメントパーサの後に配置される、請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項16】
符号化ビット受信方法であって、
受信及び結合ルールに従って、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信するステップと、
情報ビットを生成するために、使用される変調及び符号化方式MCSに従って、前記符号化ビットに対してチャネル復号を実行するステップであり、前記MCSは、前記複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は前記複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである、ステップと
を含む符号化ビット受信方法。
【請求項17】
前記受信及び結合ルールは、
循環ポーリング方式で前記複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数が第1の予め設定された関係を満たすことを含む、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項18】
前記第1の予め設定された関係は、
【数23】
であり、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、前記第iのチャネルセット又は前記第iのリソースユニットに使用されるMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、前記チャネルセットの数又は前記複数のリソースユニットの数である、請求項17に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項19】
前記受信及び結合ルールは、
循環ポーリング方式で前記複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数が第2の予め設定された関係を満たすことを含む、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項20】
前記第2の予め設定された関係は、
【数24】
であり、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、前記第iのチャネルセット又は前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のチャネルセットの数又は前記複数のリソースユニットの数であり、Niは、前記第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項19に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項21】
前記予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルである、請求項19に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項22】
前記予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニットである、請求項19に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項23】
同じMCSが前記複数のチャネルセットに使用されるか、或いは
同じMCSが前記複数のリソースユニットに使用される、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項24】
前記受信及び結合ルールは、
前記複数のチャネルセットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、前記複数のチャネルセットのうち前記少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、前記受信及び結合ルールに従って、前記複数のチャネルセット内の他のチャネルセットから符号化ビットを受信し続け、前記複数のチャネルセットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続けることを更に含む、請求項16乃至23のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項25】
前記受信及び結合ルールは、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、前記受信及び結合ルールに従って、前記複数のリソースユニット内の他のリソースユニットから符号化ビットを受信し続け、前記複数のリソースユニットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続けることを更に含む、請求項16乃至23のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項26】
前記複数のチャネルセットは、周波数領域において既存のインタリーバに適用可能なチャネル帯域幅である、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項27】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項28】
前記OFDM送信のための前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられる、請求項16に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項29】
前記複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20メガヘルツMHz、40MHz、80MHz及び160MHzのうち少なくとも1つを含むチャネルセットである、請求項16乃至28のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項30】
請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法又は請求項16乃至29のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法を実行するように構成された通信装置。
【請求項31】
通信装置であって、
メモリに結合されたプロセッサと、
コンピュータプログラムを記憶するように構成された前記メモリと
を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行するように構成され、それにより、当該装置は、請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法又は請求項16乃至29のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法を実行する、通信装置。
【請求項32】
コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法を実行するために使用される命令又は請求項16乃至29のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法を実行するために使用される命令を含む、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項33】
コンピュータプログラム製品であって、
当該コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含み、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されたとき、前記コンピュータは、請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法又は請求項16乃至29のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、2018年7月6日に「CODED BIT TRANSMISSION METHOD AND APPARATUS」という名称で中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第201810738637.9号に対する優先権を主張し、その全内容を参照により援用する。
【0002】
[技術分野]
この出願は、無線通信の分野に関し、特に符号化ビット送信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
次世代のワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)プロトコル、例えば、802.11axよりも後のプロトコルは、前方互換であることが必要であり、したがって、802.11axデバイスの動作スペクトルもサポートし、すなわち、2.4ギガヘルツ(giga Hertz, GHz)、5GHz及び6GHzの周波数帯域(band)をサポートする。直近に開放された無料の6GHzの周波数帯域によれば、チャネル分割は周波数帯域に基づいて行われ、サポートできる帯域幅は、5GHzでサポートされる160メガヘルツ(mega hertz, MHz)の最大帯域幅、例えば、240MHz又は320MHzを超える可能性がある。すなわち、次世代のWi-Fiプロトコルは、超高速スループット(extremely high throughput, EHT)でのデータ送信をサポートするために、超高帯域幅を導入することになっている。超高帯域幅に加えて、次世代のWi-Fiプロトコルによりサポートされる超高速スループットは、複数の周波数帯域(2.4GHz、5GHz及び6GHz)の間の協調を通じて或いは他の方式で、より多くのストリームを使用することによりピークスループットを更に増加させる可能性があり、例えば、ストリーム数を16に増加させる。
【0004】
しかし、チャネルがビジーであるので、或いは、5GHz及び6GHzのようないくつかのサポートされている周波数帯域が軍用レーダーシステム又は気象レーダーシステムのような他のシステムにより占有されるので、Wi-Fiシステムが超高帯域幅を占有するときに利用可能な周波数帯域は不連続である。したがって、超高帯域幅を実現して超高速スループットでのデータ送信をサポートするために不連続の周波数帯域をどのように使用するかは、緊急に解決される必要がある問題になっている。
【発明の概要】
【0005】
この出願の実施形態は、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートを改善するための符号化ビット送信方法及び装置を提供する。
【0006】
上記の目的を達成するために、この出願の実施形態では、以下の技術的解決策が提供される。
【0007】
第1の態様によれば、符号化ビット分配方法が提供され、符号化ビットを生成するために、使用される変調及び符号化方式(modulation and coding scheme, MCS)に従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行するステップであり、MCSは、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access, OFDMA)送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである、ステップと、次いで、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配するステップとを含む。
【0008】
この出願における符号化ビット分配方法によれば、MCSは、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれに選択でき、チャネル符号化は、符号化ビットを生成するために情報ビットに対して実行され、符号化ビットは、分配ルールに従って複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配される。複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、連続的でもよく或いは不連続的でもよく、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。したがって、この出願において提供される符号化ビット分配方法によれば、Wi-Fiシステムにおけるアクセスポイント(access point, AP)のようなネットワークデバイス及び非アクセスポイントステーション(non-access point station, NON-AP STA又はSTA)のような端末デバイスは、複数のチャネルセットのいくつか又は複数のリソースユニットのいくつかがアイドル状態である場合を回避するために、複数の不連続のチャネルセット又はリソースユニットで符号化ビットを送信でき、それにより、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートが改善できる。
【0009】
可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数は、第1の予め設定された関係を満たす。第1の予め設定された関係は、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第1の予め設定された関係は、
【数1】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、例えば、16個のコンステレーションポイントを有する直交振幅変調(quadrature amplitude modulation, QAM)(略称、16QAM)に含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数は4であり、すなわち、4つのビット(bit)は1つのOFDMシンボルにマッピングされる。
【0010】
符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、異なるチャネルセット又はリソースユニットに確実に分配されることが理解できる。
【0011】
他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数は、第2の予め設定された関係を満たす。第2の予め設定された関係はまた、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第2の予め設定された関係は、
【数2】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、Niは、第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、予め設定されたリソースユニットの数は、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である。
【0012】
符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、異なるチャネルセット又はリソースユニットに確実に分配されることが理解できる。
【0013】
例えば、予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルでもよく、或いは、チャネル帯域幅が複数のチャネルセットの帯域幅の公約数であるチャネルでもよい。例えば、合計で3つのチャネルセットが存在し、3つのチャネルセットの帯域幅は40MHz、80MHz及び160MHzである。この場合、予め設定されたチャネルの帯域幅は20MHz又は40MHzでもよい。
【0014】
同様に、予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニットでもよく、或いは、複数のリソースユニットに含まれるトーンの数の公約数であるトーンの数を含むリソースユニットでもよい。例えば、合計で3つのリソースユニット(resource unit, RU)、すなわち、RU106、RU242及びRU484が存在する。この場合、予め設定されたリソースユニットはRU26又はRU106でもよい。
【0015】
情報ビットを符号化して変調して分配する動作の複雑さを低減するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットに使用されるか、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに使用されることが理解できる。
【0016】
他の可能な設計方法では、分配ルールは、複数のチャネルセットのうち少なくとも1つが、チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合、符号化ビットを複数のチャネルセットのうち少なくとも1つに分配するのを停止し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット内の他のチャネルセットに分配し続け、全ての複数のチャネルセットが、チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのチャネルセット内の全てのスペクトルリソースを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、いくつかのスペクトルリソースのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する、ことを更に含んでもよい。
【0017】
他の可能な設計方法では、分配ルールは、複数のリソースユニットのうち少なくとも1つが、リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合、符号化ビットを複数のリソースユニットのうち少なくとも1つに分配するのを停止し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のリソースユニット内の他のリソースユニットに分配し続け、全ての複数のリソースユニットが、リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのリソースユニット内の全てのトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、いくつかのトーンのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する、ことを更に含んでもよい。
【0018】
複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットが連続的であるか否かは、この出願では限定されない点に留意すべきである。したがって、複数のチャネルセットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続でもよい。対応して、複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続的でもよい。
【0019】
同様に、この出願では、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットのサイズが同じであるか否かもどちらも限定される必要はない。したがって、複数のチャネルセットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。対応して、複数のリソースユニットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。
【0020】
任意選択で、直交周波数分割多元接続OFDMA送信について、複数のリソースユニットは1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられてもよい。例えば、リソースユニットA及びBの双方がステーション1及び2の符号化ビットを搬送するために使用される場合、ステーション1及び2は、1つのステーションセットとして扱われてもよい。
【0021】
任意選択で、複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20メガヘルツMHz、40MHz、80MHz及び160MHzのうち少なくとも1つを含むチャネルセットでもよい。
【0022】
任意選択で、複数のストリームが存在し、複数のセグメントが存在しない場合、異なるストリームを送信するプロセスを簡略化するために、符号化ビット分配方法を実行するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサがストリームパーサの後に配置される。同様に、複数のセグメントが存在する場合、異なるセグメントを送信するプロセスを簡略化するために、符号化ビット分配方法を実行するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサがセグメントパーサの後に配置される。明らかに、複数のストリームと複数のセグメントとの双方が存在する場合、セグメント動作は、通常では1つのストリームに特有であり、すなわち、セグメントパーサは、通常ではストリームパーサの後に配置され、符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサは、依然としてセグメントパーサの後に配置される。
【0023】
第2の態様によれば、符号化ビット受信方法が提供され、受信及び結合ルールに従って、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信するステップと、次いで、情報ビットを生成するために、使用される変調及び符号化方式MCSに従って、符号化ビットに対してチャネル復号を実行するステップであり、MCSは、複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである、ステップとを含む。
【0024】
この出願における符号化ビット受信方法によれば、MCSは、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれに選択でき、次いで、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信した符号化ビットは、受信及び結合ルールに従って受信され、チャネル復号は、情報ビットを生成するために、選択されたMCSに従って受信した符号化ビットに対して実行される。複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、連続的でもよく或いは不連続的でもよい。したがって、この出願において提供される符号化ビット受信方法によれば、Wi-FiシステムにおけるAPのようなネットワークデバイス及びSTAのような端末デバイスは、複数のチャネルセットのいくつか又は複数のリソースユニットのいくつかがアイドル状態である場合を回避するために、複数の不連続のチャネルセット又はリソースユニットでデータを送信でき、それにより、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートが改善できる。
【0025】
可能な設計方法では、受信及び結合ルールは以下を含んでもよい。循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数は、第1の予め設定された関係を満たす。第1の予め設定された関係は、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第1の予め設定された関係は、
【数3】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数である。
【0026】
上記の受信方法によれば、符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、確実に、異なるチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットであることが理解できる。
【0027】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは以下を含んでもよい。循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数は、第2の予め設定された関係を満たす。第2の予め設定された関係はまた、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第2の予め設定された関係は、
【数4】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、Niは、第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、予め設定されたリソースユニットの数は、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である。
【0028】
符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、確実に、異なるチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットであることが理解できる。
【0029】
例えば、予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルでもよく、或いは、帯域幅が複数のチャネルセットの帯域幅の公約数であるチャネルでもよい。
【0030】
同様に、予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニットでもよく、或いは、複数のリソースユニットに含まれるトーンの数の公約数であるトーンの数を含むリソースユニットでもよい。
【0031】
情報ビットを受信して結合し、情報ビットを生成するためにチャネル復号を実行する動作の複雑さを低減するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットの全てに使用されるか、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットの全てに使用されることが理解できる。
【0032】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは、複数のチャネルセットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、複数のチャネルセットのうち少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、受信及び結合ルールに従って、複数のチャネルセット内の他のチャネルセットから符号化ビットを受信し続け、複数のチャネルセットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのチャネルセット内の全てのスペクトルリソースを使用することにより符号化ビットを受信し、それにより、いくつかのスペクトルリソースのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する、ことを更に含んでもよい。
【0033】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは、複数のリソースユニットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、複数のリソースユニットのうち少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、受信及び結合ルールに従って、複数のリソースユニット内の他のリソースユニットから符号化ビットを受信し続け、複数のリソースユニットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのリソースユニット内の全てのトーンを使用することにより符号化ビットを受信し、それにより、いくつかのトーンのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する、ことを更に含んでもよい。
【0034】
複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットが連続的であるか否かは、この出願では限定されない点に留意すべきである。したがって、複数のチャネルセットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続でもよい。対応して、複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続的でもよい。
【0035】
同様に、この出願では、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットのサイズが同じであるか否かもどちらも限定される必要はない。したがって、複数のチャネルセットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。対応して、複数のリソースユニットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。
【0036】
任意選択で、直交周波数分割多元接続OFDMA送信について、複数のリソースユニットは1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられてもよい。例えば、リソースユニットA及びBの双方がステーション1及び2の符号化ビットを搬送するために使用される場合、ステーション1及び2は、1つのステーションセットとして扱われてもよい。
【0037】
任意選択で、複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20メガヘルツMHz、40MHz、80MHz及び160MHzのうち少なくとも1つを含むチャネルセットでもよい。
【0038】
第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける符号化ビットのための受信及び結合ルールは、第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける符号化ビットのための分配ルールに対応し、それにより、符号化ビットの送信側及び受信側は、互いに確実に通信できる点に留意すべきである。
【0039】
第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法、及び第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法は、別々に実現されてもよく、或いは、組み合わせて使用されてもよいことが理解できる。これは、この出願では限定されない。
【0040】
第3の態様によれば、通信装置が提供され、第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法、及び/又は第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法を実行するように構成される。
【0041】
第4の態様によれば、通信装置が提供され、メモリに結合されたプロセッサと、コンピュータプログラムを記憶するように構成されたメモリとを含む。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成され、それにより、装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な方式のうちいずれか1つにおける方法、及び/又は第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法を実行する。
【0042】
可能な設計では、第4の態様における装置は、1つ以上のプロセッサと、トランシーバとを含む。1つ以上のプロセッサは、上記の方法において符号化ビット分配機能を実行する際に、例えば、符号化ビットを生成するために、情報ビットに対してチャネル符号化を実行し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配する際に、第4の態様における装置をサポートするように構成される。トランシーバは、他のデバイスと通信する際に第4の態様における装置をサポートし、受信及び/又は送信機能、例えば、分配された符号化ビットを変調し、無線周波数デバイスを使用することにより変調ビットを送信することを実現するように構成される。
【0043】
任意選択で、第4の態様における装置は、1つ以上のメモリを更に含んでもよい。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、メモリは、ネットワークデバイスに必要なプログラム命令及び/又はデータを記憶する。1つ以上のメモリは、プロセッサに統合されてもよく、或いは、プロセッサとは別々に配置されてもよい。これは、この出願では限定されない。
【0044】
第4の態様における装置は、ステーションのような端末デバイスでもよく、或いは、アクセスポイントのようなネットワークデバイスでもよい。トランシーバはトランシーバ回路でもよい。任意選択で、トランシーバは、代替として、入出力回路又はインタフェースでもよい。
【0045】
第4の態様における装置は、代替として、通信チップでもよく、通信チップは、ネットワークデバイス及び/又は端末デバイスに使用されてもよい。トランシーバは、入出力回路又は通信チップのインタフェースでもよい。
【0046】
他の可能な設計では、装置は、トランシーバと、プロセッサと、メモリとを含む。プロセッサは、信号を送信又は受信するようにトランシーバを制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行するように構成され、それにより、装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式における方法を実行する。
【0047】
可能な設計では、装置は、1つ以上のプロセッサと、トランシーバとを含む。1つ以上のプロセッサは、上記の方法において符号化ビット受信機能を実行する際に、例えば、受信及び結合ルールに従って、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信した符号化ビットを結合し、情報ビットを生成するために、結合された符号化ビットに対してチャネル復号を実行する際に、第4の態様における装置をサポートするように構成される。トランシーバは、他のデバイスと通信する際に第4の態様における装置をサポートし、受信及び/又は送信機能を実現し、例えば、受信した無線周波数信号に対してダウンコンバージョン及び復調を実行し、符号化ビットを取得するように構成される。
【0048】
任意選択で、第4の態様における装置は、1つ以上のメモリを更に含んでもよい。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、メモリは、ネットワークデバイスに必要なプログラム命令及び/又はデータを記憶する。1つ以上のメモリは、プロセッサに統合されてもよく、或いは、プロセッサとは別々に配置されてもよい。これは、この出願では限定されない。
【0049】
第4の態様における装置は、ステーションのような端末デバイスでもよく、或いは、アクセスポイントのようなネットワークデバイスでもよい。トランシーバはトランシーバ回路でもよい。任意選択で、トランシーバは、代替として、入出力回路又はインタフェースでもよい。
【0050】
第4の態様における装置は、代替として、通信チップでもよく、通信チップは、端末デバイス及び/又はネットワークデバイスに使用されてもよい。トランシーバは、入出力回路又は通信チップのインタフェースでもよい。
【0051】
他の可能な設計では、装置は、トランシーバと、プロセッサと、メモリとを含む。プロセッサは、信号を送信又は受信するようにトランシーバを制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行するように構成され、それにより、第4の態様における装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式における方法を実行する。
【0052】
符号化ビット分配機能及び符号化ビット受信機能は、代替として、異なる通信リンク上の1つの装置により実行されてもよく、それにより、1対1形式、1対多形式、多対1形式又は多対多形式のような形式の一方向及び/又は双方向通信が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間、異なるネットワークデバイスの間、或いは、異なる端末デバイスの間で実現できる点に留意すべきである。
【0053】
例えば、ステーション1は、アップリンク方向において符号化ビットをアクセスポイントAに送信し、また、ダウンリンク方向においてアクセスポイントAにより送信された符号化ビットを受信する。対応して、アクセスポイントAは、アップリンク方向においてステーション1により送信された符号化ビットを受信し、また、ダウンリンク方向において符号化ビットをステーション1に送信する。
【0054】
例えば、アクセスポイントBは、アクセスポイントCにより送信された符号化ビットを送信し、また、アクセスポイントCにより送信された符号化ビットを受信する。対応して、アクセスポイントCは、アクセスポイントBへの符号化ビットを受信し、また、符号化ビットをアクセスポイントBに送信する。
【0055】
例えば、アクセスポイントDは、符号化ビットをステーション2及び3の双方に送信する。他の例では、ステーション4は、アクセスポイントE及びFの双方により分配された符号化ビットを受信する。更に他の例では、アクセスポイントG及びHの双方は、符号化ビットをステーション5及び6に送信する。対応して、ステーション5及び6は、アクセスポイントG及びHにより送信された符号化ビットを受信する。
【0056】
第5の態様によれば、通信システムが提供され、第3の態様又は第3の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つを実行するように構成された通信装置と、第4の態様又は第4の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つを実行するように構成された通信装置とを含む。
【0057】
第6の態様によれば、コンピュータ読み取り可能記憶媒体が提供され、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。コンピュータプログラムは、第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法を実行するために使用される命令、及び/又は第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法を実行するために使用される命令を含む。
【0058】
第7の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、第1の態様又は第1の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法、及び/又は第2の態様又は第2の態様の可能な実現方式のうちいずれか1つにおける方法を実行することが可能になる。
【0059】
第8の態様によれば、チップシステムが提供される。チップシステムは、プロセッサとトランシーバインタフェースとを含む。プロセッサは、第1の態様又は第2の態様における処理機能を実現するように構成される。トランシーバインタフェースは、第1の態様又は第2の態様における送信/受信機能を実現するように構成される。
【0060】
可能な設計では、チップシステムは、メモリを更に含む。メモリは、第1の態様又は第2の態様の機能を実現するためのプログラム命令及びデータを記憶するように構成される。
【0061】
チップシステムは、チップを含んでもよく、或いは、チップ及び他の個別デバイスを含んでもよい。
【0062】
この出願の実施形態において提供される方法によれば、符号化ビット送信方法が提供されてもよい。当該方法は、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又はOFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに符号化ビットを分配し、及び/又は単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又はOFDMA送信に使用される複数のリソースユニットから、符号化ビットを受信するために、Wi-Fiシステムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】この出願の実施形態において提供される符号化ビット送信方法及び装置が使用される通信システムの概略アーキテクチャ図である。
図2】ネットワークデバイス102及び端末デバイス106の内部構造の概略図である。
図3A】既存のWi-Fiシステムにおける80MHz帯域幅に対応するプリアンブルパンクチャリング方式1の概略図である。
図3B】既存のWi-Fiシステムにおける80MHz帯域幅に対応するプリアンブルパンクチャリング方式2の概略図である。
図3C】既存のWi-Fiシステムにおける160MHz帯域幅に対応するプリアンブルパンクチャリング方式1の概略図である。
図3D】既存のWi-Fiシステムにおける160MHz帯域幅に対応するプリアンブルパンクチャリング方式2の概略図である。
図4A】既存のWi-Fiシステムにおける連続の160MHz周波数帯域上の単一ステーションの送信手順の概略図である。
図4B】既存のWi-Fiシステムにおける2つの不連続の80MHz周波数帯域上の単一ステーションの送信手順の概略図である。
図5】この出願の実施形態による符号化ビット送信方法の概略フローチャート1である。
図6A】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図1である。
図6B】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図2である。
図6C】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図3である。
図6D】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図4である。
図6E】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図5である。
図6F】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図6である。
図6G】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図7である。
図6H】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する分配方式の概略図8である。
図7A】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のリソースユニットに分配する分配方式の概略図1である。
図7B】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のリソースユニットに分配する分配方式の概略図2である。
図7C】この出願の実施形態に従って符号化ビットを複数のリソースユニットに分配する分配方式の概略図3である。
図8A】この出願の実施形態による符号化ビット送信方法の概略フローチャート2である。
図8B】この出願の実施形態による符号化ビット送信方法の概略フローチャート3である。
図9】この出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。
図10】この出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。
図11】この出願の実施形態による符号化ビット送信装置の概略構造図である。
図12】この出願の実施形態による符号化ビット分配装置の概略構造図である。
図13】この出願の実施形態による符号化ビット受信装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下に、添付の図面を参照して、この出願の技術的解決策について説明する。
【0065】
この出願の実施形態において提供される技術的解決策は、Wi-Fiシステムに使用されてもよく、或いは、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システム若しくはワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access, WiMAX)通信システムのような第4世代(4th generation, 4G)移動通信システム又は新無線(new radio, NR)システムのような第5世代(5th generation, 5G)システムに使用されてもよい。
【0066】
全ての態様、実施形態又は特徴は、複数のデバイス、コンポーネント、モジュール等を含んでもよいシステムについて説明することにより、この出願において提供される。各システムは、他のデバイス、コンポーネント、モジュール等を含んでもよく、及び/又は、添付の図面を参照して議論される全てのデバイス、コンポーネント、モジュール等を含まなくてもよいことが認識及び理解されるべきである。さらに、これらの解決策の組み合わせが使用されてもよい。
【0067】
さらに、この出願の実施形態では、「例である」又は「例えば」という用語は、例、例示又は説明を与えることを表すために使用される。この出願において「例」として記載されるいずれかの実施形態又は設計方式は、他の実施形態又は設計方式よりも好ましいこと又は利点を有することとして説明されるべきではない。正確には、「例えば」は、具体的な方式で概念を提示するために使用される。
【0068】
この出願の実施形態では、情報(information)、信号(signal)、メッセージ(message)又はチャネル(channel)のうち1つが場合によって使用されてもよい。違いが強調されないとき、表現された意味は一貫している点に留意すべきである。「の(of)」、「関する(relative)」、「対応する(corresponding)」のうち1つが場合によって使用されてもよい。違いが強調されないとき、表現された意味は一貫している点に留意すべきである。
【0069】
この出願の実施形態では、W1のような添え字は、誤記のため、場合によってW1のような添え字でない形式で記述されることがある。違いが強調されないとき、表現された意味は一貫している。
【0070】
この出願の実施形態に記載のネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、この出願の実施形態における技術的解決策をより明確に記載することを意図するものであり、この出願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成しない。当業者は、以下のことを認識し得る。ネットワークアーキテクチャの進化及び新たなサービスシナリオの出現によって、この出願の実施形態において提供される技術的解決策はまた、同様の技術的課題に適用可能である。
【0071】
さらに、この出願の説明において言及される「含む」、「有する」という用語又はいずれかの他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスは、列挙されたステップ又はユニットに限定されず、任意選択で、他の列挙されていないステップ又はユニットを更に含むか、或いは、任意選択で、プロセス、方法、製品又はデバイスの他の固有のステップ又はユニットを更に含む。
【0072】
この出願の実施形態の理解を容易にするために、図1に示す通信システムが、まず、この出願の実施形態が適用可能である通信システムを詳細に説明するための例として使用される。図1は、この出願の実施形態による通信方法が適用可能な通信システムの概略図である。図1に示すように、通信システムは、ネットワークデバイス102と、端末デバイス106とを含む。複数のアンテナは、ネットワークデバイス102及び端末デバイス106のそれぞれについて構成されてもよい。任意選択で、通信システムは、他のネットワークデバイス及び/又は他の端末デバイス、例えば、ネットワークデバイス104及び端末デバイス108を更に含んでもよく、複数のアンテナはまた、ネットワークデバイス104及び端末デバイス108のそれぞれについて構成されてもよい。
【0073】
ネットワークデバイスは、信号送信及び受信に関連する複数のコンポーネント(例えば、プロセッサ、エンコーダ、デコーダ、変調器、復調器、マルチプレクサ及びデマルチプレクサ)を更に含んでもよいことが理解されるべきである。
【0074】
例えば、ネットワークデバイスは、無線送信/受信機能を有するデバイス又はデバイス内に配置できるチップでもよい。デバイスは、Wi-Fiシステムにおけるアクセスポイント、進化型ノードB(evolved NodeB, eNB)、ホームノードB(例えば、home evolved NodeB又はhome NodeB, HNB)、無線中継ノード、無線バックホールノード、送信ポイント(transmission and reception point, TRP又はtransmission point, TP)等を含むが、これらに限定されず、或いは、新無線(new radio, NR)システムにおけるgNB、通信サーバ、ルータ、スイッチ、ブリッジ、コンピュータ等でもよい。
【0075】
例えば、端末デバイスはまた、ユーザ機器(user equipment, UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置等とも呼ばれてもよい。この出願の実施形態では、端末デバイスは、非アクセスポイントステーション(non-access point station, NON-STA又はSTA)、携帯電話(mobile phone)、タブレット(Pad)、無線送信/受信機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality, VR)端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末等でもよい。この出願の実施形態では、端末デバイス及び端末デバイスに配置できるチップは、併せて端末デバイスと呼ばれる。
【0076】
通信システムにおいて、1つのネットワークデバイス又は1つの端末デバイスは1つのノードとして扱われてもよく、1対1形式、1対多形式、多対1形式又は多対多形式のようないずれかの形式の通信がいずれか2つ以上のノードの間に存在してもよい。例えば、1つのネットワークデバイスは、少なくとも1つの端末デバイス及び/又は少なくとも1つのネットワークデバイスと通信してもよく、1つの端末デバイスはまた、少なくとも1つのネットワークデバイス及び/又は少なくとも1つの端末デバイスと通信してもよい。例えば、図1に示すように、ネットワークデバイス102は、端末デバイス106と通信してもよく、或いは、ネットワークデバイス104と通信してもよく、或いは、端末デバイス106、端末デバイス108及びネットワークデバイス104のうち少なくとも2つと通信してもよい。他の例では、端末デバイス108は、ネットワークデバイス102と通信してもよく、或いは、端末デバイス106と通信してもよく、或いは、ネットワークデバイス102、ネットワークデバイス104及び端末デバイス106のうち少なくとも2つと通信してもよい。
【0077】
図1は、理解を容易にするための例の簡略化された概略図に過ぎないことが理解されるべきである。通信システムは、図1に示さない他のネットワークデバイス又は他の端末デバイスを更に含んでもよい。
【0078】
図2は、ネットワークデバイス102及び端末デバイス106の内部構造の概略図である。図2に示すように、ネットワークデバイス102及び端末デバイス106は、アプリケーション層処理モジュールと、送信制御プロトコル(transmission control protocol, TCP)/ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol, UDP)処理モジュールと、インターネットプロトコル(internet protocol, IP)処理モジュールと、論理リンク制御(logical link control, LLC)処理モジュールと、媒体アクセス制御(media access control, MAC)層処理モジュールと、物理層(physical layer)ベースバンド処理モジュールと、無線周波数モジュールと、アンテナとをそれぞれ含む。IP処理モジュールは、上位層インタフェースを通じてLLC処理モジュールに接続される。
【0079】
ネットワークデバイス102のような送信側について、物理層ベースバンド処理モジュールは、バイナリユーザデータ、すなわち、情報ビットに対してチャネル符号化を実行し、符号化ビットを生成し、符号化ビットを変調して変調シンボルを生成し、次いで、変調シンボルに対してアップコンバージョンを実行して無線周波数信号を生成し、アンテナを使用することにより無線周波数信号を送信するように構成される。端末デバイス106のような受信側について、物理層ベースバンド処理モジュールは、無線周波数モジュールにより受信された無線周波数信号に対してダウンコンバージョン及び復調を実行して符号化ビットを回復し、符号化ビットに対してチャネル復号を実行して情報ビットを回復するように構成され、それにより、情報ビット、すなわち、バイナリユーザデータの送信及び受信を完了させる。
【0080】
図2は、2つのアンテナで構成されたネットワークデバイス102、及び1つのアンテナで構成された端末デバイス106のみを示している点に留意すべきである。実際の用途では、1つ以上のアンテナが、ネットワークデバイス102及び端末デバイス106のそれぞれについて構成されてもよい。
【0081】
実際に、現代の通信システムでは、例えば、Wi-Fi、LTE、5G NRシステムにマルチアンテナ技術が広く使用される。ネットワークデバイス102又は端末デバイス106のようなノードは、複数のアンテナを使用することにより信号を送信又は受信してもよい。これは、以下ではマルチプルインプット・マルチプルアウトプット(multiple-input multiple-output, MIMO)技術と呼ばれる。MIMOをサポートする通信システムにおいて、ノードは、システム容量を増加させてシステムの信頼性を改善するために、MIMO送信/受信解決策を調整することにより、例えば、送信アンテナの重みを調整することにより、或いは異なる信号を異なるアンテナに割り当てることにより、ダイバーシチ及び多重利得のような利得を取得してもよい。この出願の実施形態では、各ペアの送信アンテナと受信アンテナとの間で送信されるデータは、略称でストリームと呼ばれる空間ストリーム(spatial stream, SS)として扱われる。
【0082】
実際の用途では、異なる通信システムは、同じ周波数帯域をサポートしてもよい。例えば、既存のWi-Fiシステム、軍用レーダーシステム、気象レーダーシステムは、全て5GHz及び6GHzの周波数帯域をサポートする。Wi-Fiシステムによりサポートされるいくつかの周波数帯域が軍用レーダーシステム又は気象レーダーシステムにより占有されるとき、残りの周波数帯域は不連続になる可能性がある。
【0083】
スペクトル利用率及びデータレートを改善するために、米国電気電子学会(institute of electrical and electronics engineers, IEEE)802.11axのような既存のWi-Fiプロトコルは、プリアンブルパンクチャリング(preamble puncturing)モードでのデータ送信を提案しており、ネットワークデバイスのスペクトルリソース利用率及びデータレートを改善するために、アクセスポイントのようなネットワークデバイスが、使用のために少なくとも2つの不連続の周波数帯域を集約することを可能にする。例えば、アクセスポイントは、使用のために20MHz及び40MHzの不連続の周波数帯域を集約することが可能である。
【0084】
図3A及び図3Bは、80MHz帯域幅において802.11axによりサポートできるプリアンブルパンクチャリング方式1及びプリアンブルパンクチャリング方式2をそれぞれ示す。図3C及び図3Dは、160MHz帯域幅において802.11axによりサポートできるプリアンブルパンクチャリング方式1及びプリアンブルパンクチャリング方式2をそれぞれ示す。802.11axでパンクチャリングすることは、占有される周波数帯域でWi-Fi信号を送信せず、物理層プリアンブル又はデータ部分を送信しないことを意味する。本発明におけるパンクチャリング送信は、802.11axにおけるパンクチャリングでもよく、或いは、パンクチャリングされたチャネル上で物理層プリアンブルを送信し、データ部分を送信してないことでもよい。
【0085】
図3A及び図3Bに示すように、80MHz帯域幅は、プライマリ20MHz(primary 20MHz, P20)、セカンダリ20MHz(primary 20MHz, P20)及びセカンダリ40MHz(secondary 40MHz, S40)に分割されてもよい。P20及びS20はまた、併せてプライマリ40MHz(primary 40MHz, P40)と呼ばれてもよい。S40は、S40左20MHz(S40 left, S40-L)及びS40右20MHz(S40 right, S40-R)に更に分割されてもよい。P20は主に制御信号を送信するために使用されるので、P20はパンクチャリングできない。
【0086】
例えば、図3Aは、80MHz帯域幅におけるプリアンブルパンクチャリング方式1のパンクチャリングパターンを示す。S20はパンクチャリングされ、S40はパンクチャリングされない。例えば、図3Bは、80MHz帯域幅におけるプリアンブルパンクチャリング方式2の2つのパンクチャリングパターンを示す。S20はパンクチャリングされないが、S40-Lはパンクチャリングされる(図3Bにおけるパンクチャリングパターン1に対応する)。S20はパンクチャリングされないが、S40-Rはパンクチャリングされる(図3Bにおけるパンクチャリングパターン2に対応する)。
【0087】
図3C及び図3Dに示すように、160MHz帯域幅は、P20、S20、S40及びセカンダリ80MHz(secondary 80MHz, S40)に分割されてもよい。P20、S20及びS40はまた、併せてプライマリ80MHz(primary 80MHz, P80)と呼ばれてもよい。S80は、S80-1、S80-2、S80-3及びS80-4に更に分割されてもよく、S80-1、S80-2、S80-3及びS80-4のそれぞれの帯域幅は20MHzである。
【0088】
例えば、図3Cは、160MHz帯域幅におけるプリアンブルパンクチャリング方式1の2つのパンクチャリングパターンを示す。S20はパンクチャリングされ、S40及びS80はパンクチャリングされない(図3Cにおけるパンクチャリングパターン1に対応する)。S20はパンクチャリングされ、S40はパンクチャリングされず、S80のいくつかの20MHzはパンクチャリングされる(図3Cにおけるパンクチャリングパターン2に対応する)。
【0089】
例えば、図3Dは、160MHz帯域幅におけるプリアンブルパンクチャリング方式2の3つのパンクチャリングパターンを示す。S20はパンクチャリングされ、S40-Lはパンクチャリングされる(図3Dにおけるパンクチャリングパターン1に対応する)。S20はパンクチャリングされず、S40-Rはパンクチャリングされる(図3Dにおけるパンクチャリングパターン2に対応する)。S20はパンクチャリングされず、S40は完全にパンクチャリングされる(図3Dにおけるパンクチャリングパターン3に対応する)。
【0090】
この出願の実施形態では、S80がパンクチャリングされないこと、又はS80の少なくとも1つの20MHzがパンクチャリングされることは、図3Dに示す3つのパンクチャリングパターンにおいて必ずしも必要とされない点に留意すべきである。
【0091】
しかし、802.11axにおける80MHzについてのパンクチャリング方式2及び160MHzについてのパンクチャリング方式2では、どの20MHzがパンクチャリングされるかは指定されない。実際の用途では、802.11axにおけるHE PPDUの物理層プリアンブル内のHE-SIG B内のいくつかの共通フィールド内のリソース割り当て指示情報は、どの20MHzがパンクチャリングされるかを示すために使用されてもよい。
【0092】
しかし、上記のプリアンブルパンクチャリング方式の送信は、ダウンリンクマルチユーザ送信シナリオ、例えば、ダウンリンクOFDMAにおいてのみ使用でき、単一ユーザ送信シナリオには適用可能ではない。さらに、信号を送信又は受信する複雑さを低減するために、802.11axは、ステーションのような端末デバイスが、ダウンリンクOFDMA送信において1つのリソースユニット上でのみ送信を実行すること、すなわち、連続トーンのグループでアップリンク信号を送信することを規定する。連続トーンのグループを含むリソースユニットが、構成されたシステム帯域幅によりサポートできる最大数のトーンに到達したとき、端末デバイスが単一ユーザ送信シナリオにあるか、或いは、1つのリソースユニットが送信のために1つの端末デバイスのみに割り当てられることが理解できる。これはまた、単一ユーザ送信と呼ばれる。そうでない場合、端末デバイスはOFDMA送信にあり、すなわち、端末デバイスに加えて、他のリソースユニットで同じアクセスポイントとデータ送信を実行する他の端末デバイスが存在する。
【0093】
この出願で言及される、単一ユーザ送信に適用可能な送信方式は、MU-MIMO送信に更に適用可能である(802.11axで言及されている部分帯域幅MU-MIMOを除く)。
【0094】
この出願において言及されるOFDMA送信は、純粋なOFDMA送信を含み、すなわち、各リソースユニットが1つのステーションに割り当てられ、ハイブリッドMU-MIMO及びOFDMA送信、すなわち、802.11axにおいて言及される部分帯域幅OFDMA送信を更に含み、いくつかのリソースユニットがMU-MIMO送信のために1つのステーションに割り当てられ、いくつかのリソースユニットが単一ステーションの送信のために単一ステーションに割り当てられる。
【0095】
さらに、802.11axのような既存のWi-Fiプロトコルは、160MHzの最大帯域幅をサポートする。160MHzは、連続の160MHz帯域幅でもよく、或いは、2つの不連続の80MHz周波数帯域(すなわち、80MHz+80MHz)を含んでもよい。ダイバーシチ利得を取得するために、既存のWi-Fiプロトコルは2つのモードの160MHz送信をサポートする。例えば、既存のWi-Fiプロトコルは、符号化ビットを異なる80MHzセグメントに分配するように構成されたセグメントパーサ(segment parser)を提案している。図4Aは、連続の160MHz帯域幅における単一ステーションの送信プロセスを示す。図4Bは、80MHz+80MHzにおける単一ステーションの送信プロセスを示す。
【0096】
図4Aに示すように、連続の160MHz帯域幅における単一ステーションの送信プロセスは、以下のステップ、すなわち、事前前方誤り訂正物理層パディング(pre-FEC PHY padding)、スクランブリング(scrambling)、前方誤り訂正符号化(forward error correction encoding)、事後前方誤り訂正物理層パディング(post-FEC PHY padding)、ストリーム解析(stream parsing)、セグメント解析(segment parsing)、コンステレーションポイントマッピング(constellation point mapping)、トーンマッピング(tone mapping)、セグメント逆解析(segment deparsing)、ストリーム毎の時空間符号化(per-stream space-time coding)、時空間ストリーム挿入毎の循環シフトダイバーシチ(cyclic shift diversity per space-time-stream insertion)、空間周波数マッピング(spatial frequency mapper)、逆離散フーリエ変換(inverse discrete Fourier transform, IDFT)、挿入ガード間隔及びウィンドウ化(insertion guard interval and windowing, GI&W)並びにアナログ及び無線周波数(analog and radio frequency, A&RF)を主に含む。802.11axプロトコルは、低密度パリティ検査コード(low density parity check code, LDPC code)が20MHzよりも大きいリソースユニットで送信される物理層プロトコルデータユニット(PHY protocol data unit, PPDU)のための前方誤り訂正符号として使用される必要があることを規定している。言い換えると、バイナリ畳み込み符号化(binary convolutional coding, BCC)は、リソースユニットRU26、RU52、RU106及びRU242のうちいずれか1つに必要とされる符号化方式であり、LDPCは、リソースユニットRU484、RU996及びRU996*2のうちいずれか1つに必要とされる符号化方式である。明らかに、上記の必要な符号化方式に加えて、各タイプのリソースユニットは、候補符号化方式を有してもよく、詳細はここでは説明しない。
【0097】
図4Aにおける送信プロセスと比較して、図4Bにおける80MHz+80MHzの単一ステーションの送信プロセスは、セグメント逆解析を含まない。この理由は、2つの80MHz周波数帯域は、異なる無線周波数デバイス(グループ)での送信に使用される必要があり、セグメントの符号化ビットは結合される必要がないからである。したがって、図4Bに示すアナログ回路及び無線周波数回路の数は、それぞれ図4Aにおけるものの2倍である。
【0098】
図4A及び図4Bに示すように、既存のWi-Fiプロトコルは、同じ周波数帯域サイズを有する2つのセグメント上でのみ単一ステーションの送信をサポートし、セグメントの数が2つよりも大きいシナリオ及び/又はセグメントサイズが異なるシナリオにおいて単一ステーションの送信解決策を組み込まない。その結果、いくつかの利用可能なスペクトルリソースは、アイドルになる可能性がある。これは、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートを改善することにはつながらない。
【0099】
上記のプリアンブルパンクチャリング方式における送信解決策が単一ステーションの送信及びアップリンク方向に適用可能ではないという問題と、上記の単一ステーションのセグメント解析及び送信解決策が2つよりも多いセグメント及び/又は異なるセグメントサイズに適用可能ではないという問題とを解決するために、この出願の実施形態は、符号化ビット送信方法を提供し、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット又はOFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに符号化ビットをマッピングするために送信側に使用される方法と、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット又はOFDMA送信に使用される複数のリソースユニットから符号化ビットを受信するために受信側に使用される方法と、異なるサイズを有する複数のセグメントに符号化ビットを分散させるための分配方法及び対応する受信方法とを含む。送信側及び受信側の双方はネットワークデバイスでもよく、或いは、送信側及び受信側の双方は端末デバイスでもよく、或いは、送信側及び受信側の一方がネットワークデバイスでもよく、他方が端末デバイスでもよい。これは、この出願の実施形態では限定されない。
【0100】
説明を容易にするために、以下に、ネットワークデバイスが送信側であり、端末デバイスが受信側である例を使用することにより、この出願の実施形態において提供される符号化ビット送信方法について詳細に説明する。
【0101】
図5に示すように、当該方法は、S501~S504を含む。
【0102】
S501.符号化ビットを生成するために、使用されるMCSに従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行する。
【0103】
変調及び符号化方式MCSは、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットのそれぞれに使用されるMCS、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれに使用されるMCSである。
【0104】
例えば、MCSは、通常では、送信側のための前方誤り訂正符号の符号化方式及び変調方式を指定するために使用される。符号化方式は、音声サービス及び/又はデータサービスのバイナリ系列のような情報ビットに対して、バイナリ畳み込み符号化又は低密度パリティ検査符号化のようなチャネル符号化を実行するために送信側により使用される。変調方式は、チャネル符号化を通じて取得されたバイナリ系列、すなわち、符号化ビットをグループ化し、符号化ビットの各グループに対してコンステレーションポイントマッピングを実行し、変調シンボルを生成するために主に使用される。変調シンボルは、以下のもの、すなわち、二値位相シフトキーイング(binary phase shift keying, BPSK)及び4、8、16、64、128、256及び1024個のコンステレーションポイント(constellation point)を有するQAM(それぞれ略称、4QAM、8QAM、16QAM、64QAM、128QAM、256QAM及び1024QAM)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0105】
対応して、受信側はまた、送信側の符号化方式に対応する復号方式と、送信側の変調方式に対応する復調方式とを指定する必要がある。復調方式は、受信した変調シンボルを復調して結合し、符号化ビットを回復するために受信側により主に使用される。復号方式は、回復された符号化ビットに対してチャネル復号を実行し、情報ビットを回復するために主に使用され、それにより、符号化ビットの受信手順を完了させる。言い換えると、復調及び復号は変調及び符号化の逆のプロセスである。
【0106】
例えば、MCSは、ネットワークデバイスにおいて予め構成されてもよく、例えば、呼び出すためにネットワークデバイスの構成ファイルに記憶されてもよく、或いは、ネットワークデバイスの上位層デバイスにより送信された制御シグナリングで搬送されてもよく、或いは、チャネル状態に基づいてMCSセットから送信エンドにより選択されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0107】
任意選択で、複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz等のうち少なくとも1つを有する複数のチャネルを含むチャネルセットでもよい。例えば、予め設定されたチャネルは、Wi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルでもよく、或いは、帯域幅が、最小帯域幅を有するチャネルの帯域幅の整数倍、例えば、2倍、4倍、8倍又は16倍であるチャネルでもよい。各チャネルセットは、1つ以上の予め設定されたチャネルを含んでもよい。
【0108】
この出願のこの実施形態では、複数のチャネルセット内のチャネルセットは、周波数領域において連続的でもよい点に留意すべきである。例えば、1つのチャネルセットは、2つの連続の20MHzを含んでもよい。複数のチャネルセットが連続的であるか否かは、この出願のこの実施形態では限定される必要はない。
【0109】
複数のリソースユニット内のリソースユニットは、以下のリソースユニット、すなわち、RU26、RU52、RU106、RU242、RU484、RU996及びRU996*2でもよく、リソースユニットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続的でもよい。RU26、RU52、RU106、RU242、RU484、RU996及びRU996*2は、26、52、106、242、484、996及び2*996個のトーンをそれぞれ含み、24、48、102、234、468、980及び1960個のデータトーンをそれぞれ含む。20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzの帯域幅に対応する最大リソースユニットは、それぞれRU242、RU484、RU996及びRU996*2である。
【0110】
任意選択で、直交周波数分割多元接続OFDMA送信について、複数のリソースユニットは1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられてもよい。1つのステーションセットは、少なくとも2つのステーションを含み、複数のステーションが1つのリソースユニット上でのマルチユーザ送信、例えば、MU-MIMOを実行することを示す。例えば、リソースユニットA及びBの双方がステーション1及び2の符号化ビットを搬送するために使用される場合、ステーション1及び2は1つのステーションセットに属する。
【0111】
例えば、ネットワークデバイスは、符号化ビットを生成するために、MCSに含まれる符号化方式に従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行する。チャネル符号化は従来技術に属するので、詳細はこの出願のこの実施形態では説明しない。
【0112】
任意選択で、符号化ビットを生成するために、情報ビットに対してチャネル符号化を実行する動作の複雑さを低減するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットに使用されてもよく、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに使用されてもよい。したがって、同じMCSが使用される場合、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、システムの複雑さ及びコストを低減するために、1つのエンコーダ(エンコーダの1つのグループ)を共有してもよい。明らかに、この出願では、異なるMCSが、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信のために使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信のために使用される複数のリソースユニットに使用されてもよい。
【0113】
S502.ネットワークデバイスは、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配する。
【0114】
可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。
【0115】
ネットワークデバイスにより循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数は、第1の予め設定された関係を満たす。第1の予め設定された関係は、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第1の予め設定された関係は、
【数5】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、例えば、16QAMに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数は4であり、すなわち、4つのビットは1つのOFDMシンボルにマッピングされ、複数のチャネルセットに使用されるMCSは異なってもよい。
【0116】
循環ポーリング方法は、ラウンドロビンでもよく、或いは、他の循環ポーリング方式でもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0117】
干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、符号化ビットの2つの隣接するグループは、通常では、異なるチャネルセット又はリソースユニットに分配されることが理解できる。
【0118】
例えば、第1の予め設定された関係は、ネットワークデバイスにおいて予め構成されてもよく、例えば、呼び出すためにネットワークデバイスの構成ファイルに記憶されてもよく、或いは、ネットワークデバイスの上位層デバイスにより送信された制御シグナリングで搬送されてもよく、或いは、チャネル状態に基づいてMCSセットから送信エンドにより選択されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0119】
他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。
【0120】
ネットワークデバイスにより循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配される符号化ビットの数は、第2の予め設定された関係を満たす。第2の予め設定された関係は、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第2の予め設定された関係は、
【数6】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、Niは、第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、予め設定されたリソースユニットの数は、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数であり、複数のチャネルセット又はリソースユニットに使用されるMCSは異なってもよい。
【0121】
プロトコルが、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに使用される符号化方式がLDPCであることを規定する場合、式(1)及び(2)における変調次数siは1であると決定されてもよい点に留意すべきである。
【0122】
実際の用途では、予め設定されたリソースユニットの数Niは、代替として他の方式で決定されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0123】
例えば、予め設定されたリソースユニットの数Niは、以下の式、すなわち、
Ni=[Ri/R]
に従って計算されてもよく、Riは、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数であり、Rは、予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数であり、演算記号[]は四捨五入を示す。
【0124】
他の例では、予め設定されたリソースユニットの数Niは、代替として、以下の式、すなわち、
【数7】
に従って決定されてもよく、Riは、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数であり、Rは、予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数であり、演算記号
【数8】
はそれぞれ切り上げ及び切り捨てを示す。
【0125】
符号化ビットの2つの隣接するグループは、通常では、隣接するトーンの間のデータの同時の深刻な減衰を低減し、周波数領域におけるインタリーブ利得を取得し、ビット誤り率を低減するために、異なるチャネルセット又はリソースユニットに分配されることが理解できる。
【0126】
例えば、予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅、例えば、20MHzを有するチャネルでもよく、或いは、帯域幅が複数のチャネルセットの帯域幅の公約数であるチャネルでもよい。例えば、合計で3つのチャネルセットが存在し、3つのチャネルセットの帯域幅は40MHz、80MHz及び160MHzである。この場合、予め設定されたチャネルの帯域幅は20MHz(Wi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅)又は40MHz(最大公約数)でもよい。
【0127】
実際の用途では、Wi-Fiシステムによりサポートされるチャネル帯域幅は、通常では、コスト及びシステムの複雑さを低減するために既存のチャネルインタリーバを再利用するために、予め設定されたチャネルの帯域幅として決定される。例えば、既存のBCCインタリーバ(BCC interleaver)及びLDPCトーンマッパ(LDPC tone mapper)は、IEEE802.11axで言及される78.125キロヘルツ(kilo hertz, KHz)のトーン間隔を有するリソースユニットに適用可能なインタリーバでもよく、或いは、312.5KHzのトーン間隔を有する20MHz、40MHz、80MHz及び160MHzの帯域幅に適用可能なインタリーバでもよい。他の例では、Wi-Fiシステムの既存のチャネルインタリーバによりサポートされる帯域幅は60MHzを含まないので、60MHzは、通常では予め設定されたチャネルの帯域幅として決定されない。
【0128】
予め設定されたチャネルと同様に、予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニット、例えば、IEEE802.11axにおけるRU26でもよく、或いは、複数のリソースユニットに含まれるトーンの数の公約数であるトーンの数を含むリソースユニットでもよい。例えば、合計で3つのリソースユニット、すなわち、RU106、RU242及びRU484が存在する。この場合、予め設定されたリソースユニットはRU106(最大公約数であるトーンの数を含むリソースユニット)でもよい。
【0129】
任意選択で、符号化ビットを複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットに分配し、変調及びアップコンバージョンを実行し、無線周波数信号を送信する動作の複雑さを低減し、分配効率を改善するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットに使用されてもよく、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに使用されてもよい。したがって、同じMCSが使用される場合、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、システムの複雑さ及びコストを低減するために、1つの変調器(変調器の1つのグループ)を共有してもよい。
【0130】
他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を更に含んでもよい。
【0131】
符号化ビットの分配は、OFDMシンボルのデータトーンで搬送されるデータを単位として使用することにより実行される循環分配である。複数のチャネルセットのうち少なくとも1つが、チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合(チャネルセットに含まれるデータトーンが完全にロードされた場合)、ネットワークデバイスは、符号化ビットを複数のチャネルセットのうち少なくとも1つに分配するのを停止し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のチャネルセット内の他のチャネルセットに分配し続け、全ての複数のチャネルセットが、OFDMシンボルを形成するように、チャネルセットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのチャネルセット内の全てのスペクトルリソースを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、いくつかのスペクトルリソースのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する。
【0132】
例えば、複数のチャネルセット、例えば、チャネルセット1~3が、第1のOFDMシンボルを共に形成するプロセスにおいて、チャネルセット1及び2が符号化ビットで完全にロードされているが、チャネルセット3が完全にロードされていない場合、チャネルセット1及び2への符号化ビットの分配が停止され、符号化ビットがチャネルセット3に分配され続け、完全なOFDMシンボルを形成するように、全てのチャネルセット1~3が符号化ビットで完全にロードされた後に、次のOFDMシンボルを形成するために、符号化ビット分配の次のラウンドが実行される。
【0133】
同様に、他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を更に含んでもよい。
【0134】
複数のリソースユニットのうち少なくとも1つが、リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合(リソースユニットに含まれるデータトーンが完全にロードされた場合)、ネットワークデバイスは、符号化ビットを複数のリソースユニットのうち少なくとも1つに分配するのを停止し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のリソースユニット内の他のリソースユニットに分配し続け、全ての複数のリソースユニットが、OFDMシンボルを形成するようにリソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後、或いは、複数のOFDMシンボルが複数のリソースユニット上に形成された後に、次のOFDMシンボルを形成するために、分配の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのリソースユニット内の全てのトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、いくつかのトーンのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する。
【0135】
例えば、複数のリソースユニット、例えば、リソースユニット1~3が、第1のOFDMシンボルを共に形成するプロセスにおいて、リソースユニット1及び3が符号化ビットで完全にロードされているが、リソースユニット2が完全にロードされていない場合、リソースユニット1及び3への符号化ビットの分配が停止され、符号化ビットがリソースユニット2に分配され続け、完全なOFDMシンボルを形成するように、全てのリソースユニット1~3が符号化ビットで完全にロードされた後に、次のOFDMシンボルを形成するために、符号化ビット分配の次のラウンドが実行される。
【0136】
以下には、いくつかの例を使用することにより、どのようにチャネルパーサが符号化ビットを複数のチャネルセットに分配するかについて詳細に説明する。
【0137】
図6A図6Hは、それぞれ、複数のチャネルセットを有するシナリオにおける符号化ビット分配方式の概略図である。全ての分配動作は、チャネルパーサにより実行される。
【0138】
分配方式1:
例えば、図3Aは、80MHz帯域幅についてのパンクチャリング方式1のパンクチャリングパターン(S20がパンクチャリングされ、S40がパンクチャリングされない)を示す。この場合、複数のチャネルセットは、2つのチャネルセット、すなわち、P20及びS40を含む。図6Aに示すように、2つのチャネルセットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数が共に4であると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0139】
ステップ1:式(1)に従って、P20及びS40に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は2である。
【0140】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、2つの符号化ビットをP20及びS40のそれぞれに連続して分配する。
【0141】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0及び1がP20に分配され、符号化ビット2及び3がS40に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット4及び5がP20に分配され、符号化ビット6及び7がS40に分配される。
【0142】
ステップ3:より少ないデータトーンを含むP20が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0143】
S40に含まれるデータトーンの数は、P20の2倍であるので、P20が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0144】
ステップ4:符号化ビットをP20に分配するのを停止し、S40も完全にロードされるまで符号化ビットをS40に分配し続け、それにより、S40に含まれる全てのデータトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、リソースの無駄を回避し、各チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0145】
S40に含まれるデータトーンの数はP20の2倍であるが、S40の変調次数もP20の2倍である場合、P20及びS40も同時に完全にロードされる点に留意すべきである。例えば、P20の変調次数は2であり、S40の変調次数は4である。
【0146】
分配方式2:
チャネルセット、パンクチャリングパターン及び変調次数は、全て分配方式1のものと同じである。図6Bに示すように、予め設定されたチャネルが20MHzチャネルであると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0147】
ステップ1:式(2)に従って、P20に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は2であり、P40に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は4である。
【0148】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、2つの符号化ビットをP20に分配し、4つの符号化ビットをS40に分配する。
【0149】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0及び1がP20に分配され、符号化ビット2~5がS40に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット6及び7がP20に分配され、符号化ビット8、9、10及び11がS40に分配される。
【0150】
ステップ3:P20及びP40が同時に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0151】
分配方式3:
チャネルセット、パンクチャリングパターン及び変調次数は、全て分配方式1のものと同じである。分配方式2で説明した例におけるS40は、20MHzの帯域幅を有する2つのチャネル(S40-L及びS40-R)を含むので、符号化ビットは、代替として、Wi-Fiによりサポートできる最小帯域幅、すなわち20MHzの帯域幅を単位として使用することにより分配されてもよい。したがって、図6Cに示すように、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0152】
ステップ1:式(1)に従って、P20、S40-L及びS40-Rに毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は2である。
【0153】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、2つの符号化ビットをP20、S40-L及びS40-Rのそれぞれに連続して分配する。
【0154】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0及び1がP20に分配され、符号化ビット2及び3がS40-Lに分配され、符号化ビット4及び5がS40-Rに分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット6及び7がP20に分配され、符号化ビット8及び9がS40-Lに分配され、符号化ビット10及び11がS40-Rに分配される。
【0155】
ステップ3:P20、S40-L及びS40-Rが同時に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0156】
分配方式4:
例えば、図3Dは、160MHz帯域幅についてのパンクチャリング方式2のパンクチャリングパターン3(S40がパンクチャリングされ、S80がパンクチャリングされない)を示す。S80がパンクチャリングされないと仮定すると、複数のチャネルセットは、3つのチャネルセット、すなわち、P20、S20及びS80を含む。図6Dに示すように、3つのチャネルセットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数が共に2であり、例えば、変調方式がBPSKであると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0157】
ステップ1:式(1)に従って、P20及びS20及びS80に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は1である。
【0158】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビットをP20、S20及びS80のそれぞれに連続して分配する。
【0159】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がP20に分配され、符号化ビット1がS20に分配され、符号化ビット2がS80に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット3がP20に分配され、符号化ビット4がS20に分配され、符号化ビット5がS80に分配される。
【0160】
ステップ3:S80が完全にロードされていないが、P20及びS20が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0161】
S80に含まれるデータトーンの数は、P20及びS20の4倍よりも多いので、P20及びS20が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0162】
ステップ4:符号化ビットをP20及びS20に分配するのを停止し、S80も完全にロードされるまで符号化ビットをS80に分配し続け、それにより、S80の全ての帯域幅を使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避し、チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0163】
分配方式5:
チャネルセット、パンクチャリングパターン及び変調次数は、全て分配方式4のものと同じである。図6Eに示すように、予め設定されたチャネルが20MHzの帯域幅を有するチャネルであると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0164】
ステップ1:式(2)に従って、P20、S20及びS80に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数はそれぞれ1、1及び4である。
【0165】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビット、1つの符号化ビット及び4つの符号化ビットをP20、S20及びS80にそれぞれ連続して分配する。
【0166】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がP20に分配され、符号化ビット1がS20に分配され、符号化ビット2~5がS80に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット6がP20に分配され、符号化ビット7がS20に分配され、符号化ビット8~11がS80に分配される。
【0167】
ステップ3:S80が完全にロードされていないが、P20及びS20が同時に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0168】
S80に含まれるデータトーンの数は、P20及びS20の4倍よりも多いので、P20及びS20が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0169】
ステップ4:符号化ビットをP20及びS20に分配するのを停止し、S80も完全にロードされるまで符号化ビットをS80に分配し続け、それにより、S80の全ての帯域幅を使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避し、チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0170】
分配方式6:
パンクチャリングパターン及び変調次数は共に、分配方式4のものと同じである。分配方式4におけるチャネルセットP20及びS20は連続しているので、連続チャネル集約ルールに従って、P20及びS20は、使用のために1つのチャネル(P40)に集約されてもよく、すなわち、分配方式6では、合計で2つのチャネルセット、すなわち、P40及びS80が存在すると考えられてもよい。この場合、図6Fに示すように、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0171】
ステップ1:式(1)に従って、P40及びS80に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は1である。
【0172】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビットをP40及びS80のそれぞれに連続して分配する。
【0173】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がP40に分配され、符号化ビット1がS80に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット2がP40に分配され、符号化ビット3がS80に分配される。
【0174】
ステップ3:S80が完全にロードされていないが、P40が完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0175】
S80に含まれるデータトーンの数は、P40の2倍よりも多いので、P40が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0176】
ステップ4:符号化ビットをP40に分配するのを停止し、S80も完全にロードされるまで符号化ビットをS80に分配し続け、それにより、S80の全ての帯域幅を使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避し、チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0177】
分配方式7:
チャネルセット、パンクチャリングパターン及び変調次数は、全て分配方式6のものと同じである。予め設定されたチャネルの帯域幅が、2つのチャネルセットの帯域幅の最大公約数、すなわち、40MHzであると仮定すると、図6Gに示すように、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0178】
ステップ1:式(2)に従って、P40及びP80に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数はそれぞれ1及び2である。
【0179】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビットをP40に連続して分配し、2つの符号化ビットをS80に分配する。
【0180】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がP40に分配され、符号化ビット1及び2がS80に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット3がP40に分配され、符号化ビット4及び5がS80に分配される。
【0181】
ステップ3:S80が完全にロードされていないが、P40が最初にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0182】
S80に含まれるデータトーンの数は、P40の2倍よりも多いので、P40が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0183】
ステップ4:符号化ビットをP40に分配するのを停止し、S80も完全にロードされるまで符号化ビットをS80に分配し続け、それにより、S80の全ての帯域幅を使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避し、チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0184】
分配方式8:
チャネルセット、パンクチャリングパターン及び変調次数は、全て分配方式6のものと同じである。予め設定されたチャネルの帯域幅が、Wi-Fiシステムによりサポートできる最小チャネル、すなわち、20MHzチャネルであると仮定すると、図6Hに示すように、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0185】
ステップ1:式(2)に従って、P40に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は2であり、S80に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は4である。
【0186】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、2つの符号化ビットをP40に分配し、4つの符号化ビットをS80に分配する。
【0187】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0及び1がP40に分配され、符号化ビット2~5がS80に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット6及び7がP40に分配され、符号化ビット8~11がS80に分配される。
【0188】
ステップ3:S80が完全にロードされていないが、P40が最初にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0189】
S80に含まれるデータトーンの数は、P40の2倍よりも多いので、P40が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0190】
ステップ4:符号化ビットをP40に分配するのを停止し、S80も完全にロードされるまで符号化ビットをS80に分配し続け、それにより、S80の全ての帯域幅を使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避し、チャネルセット内でインタリーブを実行する。
【0191】
読解を容易にするため、表1は、上記の分配方式1~8の概要の情報を提供する。
【表1】
【0192】
いくつかのチャネルが最初に完全にロードされるか否かは、以下の複数の要因、すなわち、チャネル帯域幅、毎回分配される符号化ビットの数を計算するために使用される式、予め設定されたチャネル帯域幅、変調次数等に関連する点に留意すべきである。上記の分配方式において、いくつかのチャネルが最初に完全にロードされる例は、より低い帯域幅を有するチャネルが最初に完全にロードされる例である。実際の用途では、代替として、より高い帯域幅を有するチャネルが最初に完全にロードされてもよい。例えば、分配方式2について、P20及びS40の変調次数がそれぞれ6及び2である場合、式(2)に従って、P20及びS40に毎回分配される符号化ビットの数が、それぞれ3及び1であることが習得できる。その結果、S40は最初に完全にロードされ、P20は後で完全にロードされる。
【0193】
さらに、上記の分配方式1~8では、各分配方式について、各チャネルの変調次数及び毎回分配される符号化ビットの数を計算するための式が同じであり、同じ式(1)又は(2)が使用される分配方式について、各チャネルの予め設定されたチャネル帯域幅も同じである。実際の用途では、変調次数、毎回分配される符号化ビットの数を計算するための式及び予め設定されたチャネル帯域幅が、各チャネルについて別々に選択されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0194】
他の可能な設計方法では、連続の20MHzチャネルセットは、既存のインタリーバ(BCCインタリーバ及びLDPCトーンマッパを含む)が適用可能なリソースユニット又は帯域幅に基づいて分割されてもよい。現在、既存のインタリーバは、20MHzに対応する242トーンのリソースユニットに適用可能なインタリーバと、40MHzに対応する484トーンのリソースユニットに適用可能なインタリーバと、80MHzに対応する996トーンのリソースユニットに適用可能なインタリーバと、160MHzに対応する2*996トーンのリソースユニットに適用可能なインタリーバと、次世代のWi-Fiプロトコルに追加され得る320MHzに対応するリソースユニットに適用可能なインタリーバとを含む。例として図3Aに示すパンクチャリングパターンを使用して、80MHzプリアンブルパンクチャリング送信モードに基づいて、連続チャネル集約ルールに従って、パンクチャリングされた80MHz帯域幅は、P20及びS40に別々に集約されてもよい。
【0195】
以下の式が定義され、
【数9】
ここで、NBPSCSは変調次数、すなわち、式(2)におけるsi、すなわち、各OFDMトーンで搬送される符号化ビットの数である。xk P20がP20チャネルについてのチャネルパーサの出力であり、xk S40がS40チャネルについてのチャネルパーサの出力であり、yiがチャネルパーサの入力であり、n20が20MHzチャネルの数であり、n40が40MHzチャネルの数であると仮定する。チャネルパーサについて、n20=n40=1である。この場合、各チャネルに分配される符号化ビットは、以下の式で示される。
【0196】
1.P20チャネルの入力
【数10】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_P20である。
【0197】
2.S40チャネルの入力
【数11】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_S40である。
【0198】
他の例では、例として図3Bに示すパンクチャリングパターン1を使用して、80MHzプリアンブルパンクチャリング送信モードに基づいて、連続チャネル集約ルールに従って、パンクチャされた80MHz帯域幅は、P40及びS40-Lに別々に集約されてもよい。明らかに、図3Bに示すパンクチャリングパターン2が、代替として例として使用されてもよい。80MHzプリアンブルパンクチャリング送信モードに基づいて、連続チャネル集約ルールに従って、パンクチャされた80MHz帯域幅は、P40及びS40-Rに別々に集約されてもよい。
【0199】
P40+S40-L又はP40+S40-Rの場合、xk P40がP40チャネルについてのチャネルパーサの出力であり、xk S40_HalfがS40-L又はS40-Rチャネルについてのチャネルパーサの出力であり、yiがチャネルパーサの入力であり、n20が20MHzチャネルの数であり、n40が40MHzチャネルの数であると仮定する。チャネルパーサについて、n40=n20=1である。対応する式は以下の通りである。
【0200】
1.P40チャネルの入力
【数12】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_P40である。
【0201】
2.S40-L又はS40-Rチャネルの入力
【数13】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_S40_Hlafである。
【0202】
更に他の例では、P20+S20+S40-L又はP20+S20+S40-Rの場合、xk P20がP20チャネルについてのチャネルパーサの出力であり、xk S20がS20チャネルについてのチャネルパーサの出力であり、xk S40_HalfがS40-L又はS40-Rチャネルについてのチャネルパーサの出力であり、yiがチャネルパーサの入力であり、n20が20MHzチャネルの数であり、n40が40MHzチャネルの数であると仮定する。チャネルパーサについて、n40=0且つn20=3である。対応する式は以下の通りである。
【0203】
1.P20チャネルの入力
【数14】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_P20である。
【0204】
2.S20チャネルの入力
【数15】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_S20である。
【0205】
3.S40-L又はS40-Rチャネルの入力
【数16】
ただし、k=0,1,K,NCBPSS_S40_Hlafである。
【0206】
図7A図7Cは、それぞれ、リソースユニットパーサにより符号化ビットを複数のリソースユニットに分配するための方法の概略図である。全ての分配動作は、リソースユニットパーサにより実行される。
【0207】
分配方式1:
図7Aに示すように、複数のリソースユニットは、RU52及びRU106を含む。RU52及びRU106の変調次数が共に2であると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0208】
ステップ1:式(1)に従って、RU52及びRU106に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は1である。
【0209】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビットをRU52及びRU106のそれぞれに連続して分配する。
【0210】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がRU52に分配され、符号化ビット1がRU106に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット2がRU52に分配され、符号化ビット3がRU106に分配される。
【0211】
ステップ3:RU106が完全にロードされていないが、RU52が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0212】
RU106に含まれるデータトーンの数は、RU52の2倍よりも多いので、RU52が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0213】
ステップ4:符号化ビットをRU52に分配するのを停止し、RU106も完全にロードされるまで符号化ビットをRU106に分配し続け、それにより、RU106に含まれる全てのデータトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避する。
【0214】
分配方式2:
図7Bに示すように、複数のリソースユニット及び変調次数は、共に図7Aに示す分配方式1のものと同じである。予め設定されたリソースユニットが2つのリソースユニットの中でより小さいリソースユニットR52であると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0215】
ステップ1:式(2)に従って、RU52及びRU106に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数はそれぞれ1及び2である。
【0216】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビットをRU52に連続して分配し、2つの符号化ビットをRU106に分配する。
【0217】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がRU52に分配され、符号化ビット1及び2がRU106に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット3がRU52に分配され、符号化ビット4及び5がRU106に分配される。
【0218】
ステップ3:RU106が完全にロードされていないが、RU52が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0219】
RU106に含まれるデータトーンの数は、RU52の2倍よりも多いので、RU52が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0220】
ステップ4:符号化ビットをRU52に分配するのを停止し、RU106も完全にロードされるまで符号化ビットをRU106に分配し続け、それにより、RU106に含まれる全てのデータトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避する。
【0221】
分配方式3:
図7Cに示すように、複数のリソースユニット及び変調次数は、共に図7Aに示す分配方式1のものと同じである。予め設定されたリソースユニットがWi-Fiシステムによりサポートできる最小リソースユニットR52であると仮定すると、S502は、以下のステップとして実現されてもよい。
【0222】
ステップ1:式(2)に従って、RU52に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は2であり、RU106に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数は4である。
【0223】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、2つの符号化ビットをRU52に分配し、4つの符号化ビットをRU106に分配する。
【0224】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0及び1がRU52に分配され、符号化ビット2~5がRU106に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット6及び7がRU52に分配され、符号化ビット8~11がRU106に分配される。
【0225】
ステップ3:RU106が完全にロードされていないが、RU52が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0226】
RU106に含まれるデータトーンの数は、RU52の2倍よりも多いので、RU52が完全にロードされた後に、以下のステップが更に実行される必要がある。
【0227】
ステップ4:符号化ビットをRU52に分配するのを停止し、RU106も完全にロードされるまで符号化ビットをRU106に分配し続け、それにより、RU106に含まれる全てのデータトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避する。
【0228】
表2は、リソースユニットパーサにより符号化ビットを各リソースユニットに分配するいくつかの分配方式の概要の情報を示す。
【表2】
【0229】
リソースユニットパーサは、代替として、チャネルパーサにより符号化ビットを各チャネルセットに分配する上記の分配方式と同様の方法を使用することにより、符号化ビットを各リソースユニットに分配してもよい点に留意すべきである。例えば、表2に示す3つの分配方式に加えて、他の分配方式が存在してもよい。チャネルパーサにより符号化ビットを各チャネルセットに分配する上記の分配方式の関連する文章の説明を参照する。この出願のこの実施形態では、詳細は再び説明しない。
【0230】
任意選択で、複数のストリームが存在し、複数のセグメントが存在しない場合、符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサは、ストリームパーサの後に配置され、或いは、
複数のセグメントが存在する場合、符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサは、セグメントパーサの後に配置され、或いは、
複数のストリームと複数のセグメントとの双方が存在する場合、符号化ビットを分配するチャネルパーサ又はリソースユニットパーサは、セグメントパーサの後に配置される。
【0231】
1つのセグメントのみが存在する場合、例えば、複数のチャネルセットが連続の80MHz周波数帯域内の一部又は全部の周波数帯域内にある場合、既存のWi-Fiプロトコルによれば、セグメント化は必要とされず、したがって、セグメントデパーサ(deparser)は必要とされないことが理解できる。
【0232】
既存のWi-Fiプロトコルでは80MHzがセグメントとして使用される点に留意すべきである。明らかに、RF技術の進歩によって、RFデバイスのグループは、将来、より高い帯域幅を有する無線周波数信号の送信及び受信をサポート可能になる可能性がある。したがって、超高帯域幅をサポートできる次世代のWi-Fiプロトコルはまた、より高い帯域幅、例えば、セグメントとして使用される160MHz帯域幅を有するセグメントと、2つよりも多くのセグメント、例えば、3つのセグメントと、異なる帯域幅を有するセグメント、例えば、80MHz及び160MHzの帯域幅を有するセグメントを導入する可能性がある。
【0233】
実際に必要とされる帯域幅が比較的低い場合、例えば、40MHzである場合、代替として、80MHz未満のセグメントが分割を通じて取得されてもよいことが理解できる。詳細は、この出願のこの実施形態では説明しない。
【0234】
複数のセグメントが存在するとき、図6A図6Hにおいてチャネルパーサにより符号化ビットを複数のチャネルセットに分配する方法と同様の方法、又は図7A図7Cにおいてリソースユニットパーサにより符号化ビットを複数のリソースユニットに分配する方法と同様の方法が使用されてもよく、セグメントパーサは、符号化ビットを複数のセグメントに分配する。
【0235】
例えば、可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。
【0236】
ネットワークデバイスにより循環ポーリング方式で複数のセグメントに分配される符号化ビットの数は、第1の予め設定された関係を満たす。第1の予め設定された関係は、一度に1つのセグメントに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第1の予め設定された関係は、
【数17】
でもよく、Siは、一度に第iのセグメントに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのセグメントについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のセグメントの数である。
【0237】
例えば、他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を含んでもよい。
【0238】
ネットワークデバイスにより循環ポーリング方式で複数のセグメントに分配される符号化ビットの数は、第2の予め設定された関係を満たす。第2の予め設定された関係は、一度に1つのセグメントに分配される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第2の予め設定された関係は、
【数18】
でもよく、Siは、一度に第iのセグメントに分配される符号化ビットの数であり、siは、第iのセグメントについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のセグメントの数であり、Niは、第iのセグメントに含まれる予め設定されたセグメントの数であり、予め設定されたセグメントは、20MHzの帯域幅を有するセグメントでもよく、或いは、既存のワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされるセグメントでもよく、例えば、802.11axプロトコルによりサポートされる80MHzセグメントでもよく、或いは、帯域幅が複数のセグメントの帯域幅の公約数であるセグメントでもよい。
【0239】
さらに、他の可能な設計方法では、分配ルールは以下を更に含んでもよい。
【0240】
符号化ビットの分配は、OFDMシンボルのデータトーンで搬送されるデータを単位として使用することにより実行される循環分配である。複数のセグメントのうち少なくとも1つが、セグメントに分配された符号化ビットで完全にロードされた場合(セグメントに含まれるデータトーンが完全にロードされた場合)、ネットワークデバイスは、符号化ビットを複数のセグメントのうち少なくとも1つに分配するのを停止し、分配ルールに従って、符号化ビットを複数のセグメント内の他のセグメントに分配し続け、全ての複数のセグメントが、OFDMシンボルを形成するように、セグメントに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのセグメント内の全てのスペクトルリソースを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、いくつかのスペクトルリソースのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する。
【0241】
表3に示すように、合計で3つのセグメント、すなわち、セグメント1(20MHz)、セグメント2(80MHz)及びセグメント3(160MHz)が存在し、各セグメントの変調次数は2である。
【0242】
具体的には、表3に示す分配方式1を例として使用することにより、セグメントパーサにより符号化ビットを上記の3つのセグメントに分配するステップは、以下の通りである。
【0243】
分配方式1:
ステップ1:式(2)に従って、セグメント1~3に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数はそれぞれ1、4及び8である。
【0244】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビット、4つの符号化ビット及び8つの符号化ビットをセグメント1~3にそれぞれ連続して分配する。
【0245】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がセグメント1に分配され、符号化ビット1~4がセグメント2に分配され、符号化ビット5~12がセグメント3に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット13がセグメント1に分配され、符号化ビット14~17がセグメント2に分配され、符号化ビット18~25がセグメント3に分配される。
【0246】
ステップ3:セグメント2及び3が完全にロードされていないが、セグメント1が最初に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0247】
ステップ4:符号化ビットをセグメント1に分配するのを停止し、セグメント2及び3も同時に完全にロードされるまで符号化ビットをセグメント2及び3に分配し続け、それにより、セグメント2及び3に含まれる全てのトーンを使用することにより符号化ビットを送信し、それにより、無駄を回避する。
【0248】
表3における分配方式2について、図6A図6H及び対応する文章の説明に参照が行われてもよい点に留意すべきである。詳細は、この出願のこの実施形態では再び説明しない。
【0249】
さらに、表3に示す分配方式は別々に実現されてもよく、或いは、表1に示す分配方式及び/又は表2に示す分配方式と組み合わせて使用されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【表3】
【0250】
例えば、表4に示すように、合計で2つのセグメント、すなわち、セグメント1(80MHz)及びセグメント2(160MHz)が存在し、各セグメントの変調次数は2である。
【0251】
具体的には、表4に示す分配方式3を例として使用することにより、セグメントパーサにより符号化ビットを上記の2つのセグメントに分配するステップは、以下の通りである。
【0252】
分配方式3:
ステップ1:式(2)に従って、セグメント1及び2に毎回分配される符号化ビットの数を計算し、数はそれぞれ1及び2である。
【0253】
ステップ2:分配の各ラウンドにおいて、1つの符号化ビット及び2つの符号化ビットをセグメント1及び2にそれぞれ連続して分配する。
【0254】
具体的には、第1のラウンドにおいて、符号化ビット0がセグメント1に分配され、符号化ビット1及び2がセグメント2に分配され、第2のラウンドにおいて、符号化ビット3がセグメント1に分配され、符号化ビット4及び5がセグメント2に分配される。
【0255】
ステップ3:セグメント1及び2が同時に完全にロードされるまで、ステップ2を循環して実行する。
【0256】
表4における分配方式1及び2について、図6A図6H及び対応する文章の説明に参照が行われてもよい点に留意すべきである。詳細は、この出願のこの実施形態では再び説明しない。
【0257】
さらに、表4に示す分配方式は別々に実現されてもよく、或いは、表1に示す分配方式及び/又は表2に示す分配方式と組み合わせて使用されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【表4】
【0258】
例えば、設計解決策の再利用率を増加させ、メンテナンスの複雑さを低減し、開発効率を改善するために、セグメントパーサ、チャネルパーサ及びリソースユニットパーサは、モジュラパーサとして一様に設計されてもよく、モジュラパーサは、異なる構成パラメータに基づいてセグメントパーサ、チャネルパーサ及びリソースユニットパーサのうち1つの機能を実現してもよい。
【0259】
例えば、セグメントパーサ、チャネルパーサ及びリソースユニットパーサのうち少なくとも2つは、代替として、1つのパーサとして設計されてもよく、パーサは、符号化ビットを、各セグメントに含まれる各チャネルセット、又は各セグメントの各チャネルセットに含まれる各リソースユニットに直接分配するように構成される。
【0260】
上記の符号化ビット分配方式において、符号化方式、変調次数、予め設定されたスペクトルリソース及び毎回分配される符号化ビットの数を計算するための式のような様々なパラメータは、異なるセグメント、1つのセグメント内の異なるチャネルセット、又は1つのチャネルセット内の異なるリソースユニットについて別々に構成されてもよい点に留意すべきである。予め設定されたスペクトルリソースは、予め設定されたチャネル、予め設定されたリソースユニット及び予め設定されたセグメントのうち1つでもよい。
【0261】
一度に1つのチャネルセットにマッピングされる符号化ビットの数は、一度にチャネルセットに含まれる全てのリソースユニットにマッピングされる符号化ビットの数の和であり、一度に1つのセグメントにマッピングされる符号化ビットの数は、一度にセグメントに含まれる全てのチャネルセットにマッピングされる符号化ビットの数の和であることが理解できる。
【0262】
図8Aは、この出願の実施形態による符号化ビット分配方法の概略フローチャートである。図8Aに示すように、ストリームパーサの後に2つのセグメントパーサが存在し、各セグメントは複数のチャネルセットを含み、各チャネルセットは1つのチャネルパーサを必要とする。さらに、ストリーム毎の時空間エンコーダの前に、各チャネルは、コンステレーションポイントマッピング及びトーンマッピングを通じて取得される各チャネルセット内の変調シンボルに対して時空間符号化を実行するために、チャネルパーサと1対1の対応関係にあるチャネルデパーサを含む。
【0263】
図8Aに示すように、2つのセグメントが不連続である場合、独立したアナログ回路及び無線周波数回路が通常では各セグメントについて構成されるので、セグメントの変調シンボルは、処理のために結合される必要はなく、残りの分配手順のみがセグメントの変調シンボルについて実行される必要がある点に留意すべきである。したがって、セグメントデパーサは必要とされない。
【0264】
明らかに、上記の2つのセグメントが連続する場合、セグメントデパーサは、チャネル逆解析の後且つストリーム毎の時空間符号化の前に配置される必要があり、セグメントの変調シンボルが結合され、次いで送信される。
【0265】
受信機は、図8Aに示すシーケンスと反対の方法手順に従って、符号化ビットを受信する必要があることが理解できる。例えば、符号化ビットは、連続して受信され、チャネルセット、セグメント及びストリームの粒度の昇順に結合され、次いで、送信側により送信された情報ビットを取得するために、結合された符号化ビットに対してチャネル復号が実行される。
【0266】
図8Aに示す送信手順は、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットを有するシナリオの例を使用することにより説明される点に留意すべきである。
【0267】
符号化ビットが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに分配される必要がある場合、図8Aに示すチャネル解析及びチャネル逆解析は、代替として、リソースユニット解析及びリソースユニット逆解析にそれぞれ置き換えられてもよいことが理解できる。さらに、既存のリソースユニットに含まれるトーンの数は、通常では、80MHz帯域幅に含まれるトーンの数以下であり、すなわち、送信されるPPDUの帯域幅は、通常では、80MHz以下であるので、図8Aにおけるセグメントパーサ及びセグメントデパーサは必要とされない。上記の理由のため、直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに符号化ビットを分配する送信手順については、図8Bを参照する。
【0268】
802.11axプロトコルは、BCC符号化がRU26トーン、RU52トーン、RU106トーン又はRU242トーンのリソースユニットに必要な符号化方式であり、LDPC符号化体系がRU484、RU996又はRU996*2のリソースユニットのための唯一の符号化方式であり、RU26トーン、RU52トーン、RU106トーン又はRU242トーンのリソースユニットのための任意選択の符号化方式でもあることを規定する点に留意すべきである。したがって、リソースユニットがRU26トーン、RU52トーン、RU106トーン又はRU242トーンのリソースユニットである場合、図8BにおけるLDPC符号化はBCC符号化に置き換えられてもよく、LDPCトーンマッピングはBCCインタリーバ(BCC interleaver)に置き換えられてもよく、BCCインタリーバの位置は、コンステレーションポイントマッピングの後になるように調整される必要がある。
【0269】
S503.端末デバイスは、受信及び結合ルールに従って、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセット、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信する。
【0270】
受信及び結合ルールは、上記の分配ルールに対応し、上記の分配ルールにより規定された処理手順の逆の手順である。
【0271】
可能な設計方法では、受信及び結合ルールは以下を含んでもよい。
【0272】
端末デバイスにより循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数は、第1の予め設定された関係を満たす。第1の予め設定された関係は、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第1の予め設定された関係は、
【数19】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数である。
【0273】
上記の受信方法によれば、符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、確実に、異なるチャネルセット又はリソースユニットから端末デバイスにより受信される符号化ビットであることが理解できる。
【0274】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは以下を含んでもよい。
【0275】
端末デバイスにより循環ポーリング方式で複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信される符号化ビットの数は、第2の予め設定された関係を満たす。第2の予め設定された関係はまた、一度に1つのチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットの数を決定するために使用される。例えば、第2の予め設定された関係は、
【数20】
でもよく、Siは、一度に第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、siは、第iのチャネルセット又は第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数であり、i≦Mであり、Mは、複数のチャネルセットの数又は複数のリソースユニットの数であり、Niは、第iのチャネルセットに含まれる予め設定されたチャネルの数、又は第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、予め設定されたリソースユニットの数は、第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である。
【0276】
符号化ビットの2つの隣接するグループは、干渉を低減して周波数領域におけるインタリーブ利得を取得するために、確実に、異なるチャネルセット又はリソースユニットから受信される符号化ビットであることが理解できる。
【0277】
例えば、予め設定されたチャネルは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小帯域幅を有するチャネルでもよく、或いは、帯域幅が複数のチャネルセットの帯域幅の公約数であるチャネルでもよい。
【0278】
同様に、予め設定されたリソースユニットは、ワイヤレスフィデリティWi-Fiシステムによりサポートされる最小リソースユニットでもよく、或いは、複数のリソースユニットに含まれるトーンの数の公約数であるトーンの数を含むリソースユニットでもよい。
【0279】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは、複数のチャネルセットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、複数のチャネルセットのうち少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、受信及び結合ルールに従って、複数のチャネルセット内の他のチャネルセットから符号化ビットを受信し続け、複数のチャネルセットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのチャネルセット内の全てのスペクトルリソースを使用することにより符号化ビットを受信し、それにより、いくつかのスペクトルリソースのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する、ことを更に含んでもよい。
【0280】
他の可能な設計方法では、受信及び結合ルールは以下を更に含んでもよい。
【0281】
複数のリソースユニットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信された場合、端末デバイスは、複数のリソースユニットのうち少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、受信及び結合ルールに従って、複数のリソースユニット内の他のリソースユニットから符号化ビットを受信し続け、複数のリソースユニットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続け、それにより、全てのリソースユニット内の全てのトーンを使用することにより符号化ビットを受信し、それにより、いくつかのトーンのアイドル性を回避し、スペクトルリソース利用率及びデータレートを更に改善する。
【0282】
複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットが連続的であるか否かは、この出願では限定されない点に留意すべきである。したがって、複数のチャネルセットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続でもよい。対応して、複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的でもよく或いは不連続的でもよい。
【0283】
任意選択で、直交周波数分割多元接続OFDMA送信について、複数のリソースユニットは1つのステーション又は1つのステーションセットに割り当てられてもよい。例えば、リソースユニットA及びBの双方がステーション1及び2の符号化ビットを搬送するために使用される場合、ステーション1及び2は、1つのステーションセットとして扱われてもよい。
【0284】
任意選択で、複数のチャネルセットは、以下の帯域幅、すなわち、20メガヘルツMHz、40MHz、80MHz及び160MHzのうち少なくとも1つを含むチャネルセットでもよい。
【0285】
任意選択で、符号化ビットを回復するために、受信した無線周波数信号に対してダウンコンバージョン及び復調を実行する動作の複雑さを低減し、受信効率を改善するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットに使用されてもよく、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに使用されてもよい。したがって、同じMCSが使用される場合、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、システムの複雑さ及びコストを低減するために、1つの復調器(復調器の1つのグループ)を共有してもよい。
【0286】
S503はS502の逆のプロセスである点に留意すべきである。S503を実行することにより、端末デバイスは、ネットワークデバイスにより送信された符号化ビットを回復できる。
【0287】
S504.端末デバイスは、情報ビットを生成するために、MCSに従って、符号化されたビットに対してチャネル復号を実行する。
【0288】
任意選択で、符号化ビットを回復するために、受信した無線周波数信号に対してチャネル復号を実行する動作の複雑さを低減し、受信効率を改善するために、同じMCSが単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットに使用されてもよく、或いは、同じMCSが直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットに使用されてもよい。したがって、同じMCSが使用される場合、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、システムの複雑さ及びコストを低減するために、1つのデコーダ(デコーダの1つのグループ)を共有してもよい。チャネル復号は従来技術に属するので、詳細は、この出願のこの実施形態では説明しない。
【0289】
S504はS501の逆のプロセスである点に留意すべきである。S504を実行することにより、端末デバイスは、ネットワークデバイスにより送信された符号化ビットを回復でき、すなわち、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の通信を完了させる。
【0290】
さらに、S501~S504について、送信側がネットワークデバイスであり、受信側が端末デバイスである例を使用することにより説明する。実際には、上記の方法の実施形態は、送信側及び受信側がそれぞれ、少なくとも1つの端末デバイス及び/又は少なくとも1つのネットワークデバイスを含むデバイスセットであるシナリオに適用可能である。
【0291】
例えば、送信側は、S501及びS502を実行するように構成された端末デバイス1であり、受信側は、S503及びS504を実行するように構成されたネットワークデバイスAである。
【0292】
例えば、送信側は、S501及びS502を実行するように構成された端末デバイス1であり、受信側は、S503及びS504を実行するように構成された端末デバイス2である。
【0293】
例えば、送信側は、S501及びS502を実行するように構成されたネットワークデバイスAであり、受信側は、S503及びS504を実行するように構成されたネットワークデバイスBである。
【0294】
双方向通信を実現するために、送信側は受信側により送信された符号化ビットを受信してもよく、受信側もまた符号化ビットを送信側に送信してもよい点に留意すべきである。
【0295】
可能な設計方法では、S501~S504が実行される前に、さらに、制御デバイスは、使用されるべきMCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを決定し、MCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを制御デバイスに配信する必要がある。制御デバイスは、制御位置にあるネットワークデバイス又は端末デバイスであり、送信側及び受信側の一方でもよく、或いは、送信側及び受信側以外の他のネットワークデバイス、例えば、サーバでもよい。制御されるデバイスは、制御される位置にあるネットワークデバイス及び/又は端末デバイスであり、送信側及び受信側の装置の一部又は全部でもよい。
【0296】
例えば、送信側及び受信側がネットワークデバイスを含む場合、ネットワークデバイスが制御デバイスでもよく、或いは、ネットワークデバイスの上位層ネットワークデバイス、例えば、コアネットワークデバイスが制御デバイスでもよい。例えば、送信側及び受信側の双方が端末デバイスである場合、端末デバイスの一方、例えばWi-Fiホットスポットを提供する端末デバイスが制御デバイスでもよく、他方の端末デバイスが制御されるデバイスである。
【0297】
1対1、1対多、多対1又は多対多の通信をサポートするために、1つ以上の送信側及び受信側が存在してもよいことが理解できる。
【0298】
この出願において提供される符号化ビット送信方法によれば、送信側は、単一ユーザプリアンブルパンクチャリング送信に使用される複数のチャネルセットのそれぞれ、又は直交周波数分割多元接続OFDMA送信に使用される複数のリソースユニットのそれぞれについてMCSを選択し、符号化ビットを生成するために情報ビットに対してチャネル符号化を実行し、分配ルールに従って符号化ビットを複数のチャネルセット又は前記複数のリソースユニットに分配できる。対応して、受信側は、受信及び結合ルールに従って、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットから受信した符号化ビットを結合し、次いで、情報ビットを生成するために、MCSに従って受信した符号化ビットに対してチャネル復号を実行できる。複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットは、連続的でもよく或いは不連続的でもよく、複数のチャネルセット又は複数のリソースユニットのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。したがって、この出願において提供される符号化ビット送信方法によれば、Wi-FiシステムにおけるAPのようなネットワークデバイス及びSTAのような端末デバイスは、複数のチャネルセットのいくつか又は複数のリソースユニットのいくつかがアイドル状態である場合を回避するために、複数の不連続のチャネルセット又はリソースユニットで符号化ビットを送信でき、それにより、Wi-Fiシステムのスペクトルリソース利用率及びデータレートが改善できる。
【0299】
上記において、図1図8Bを参照して、この出願の実施形態において提供される符号化ビット送信方法について詳細に説明した。以下に、図9図11を参照して、この出願の実施形態において提供される通信装置について詳細に説明する。
【0300】
図9は、この出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。端末デバイスは、上記の方法の実施形態における符号化ビットを分配及び/又は受信する機能を実行するように、図1に示す通信システムに適用可能である。説明を容易にするために、99は、端末デバイスの主なコンポーネントのみを示す。図9に示すように、端末デバイス900は、プロセッサと、メモリと、制御回路と、アンテナと、入出力装置とを含む。プロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理し、全体の端末デバイスを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように主に構成され、例えば、上記の方法の実施形態に記載の動作、例えば、S503及びS504を実行する際に端末デバイスをサポートするように構成される。メモリは、ソフトウェアプログラム及びデータを記憶するように主に構成され、例えば、上記の実施形態に記載の情報ビット及び符号化ビットを記憶するように構成される。制御回路は、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するように主に構成される。制御回路及びアンテナはまた、併せてトランシーバと呼ばれ、電磁波形式の無線周波数信号を送信又は受信するように主に構成されてもよい。タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン又はキーボードのような入出力装置は、ユーザにより入力されたデータを受信し、データをユーザに出力するように主に構成される。
【0301】
端末デバイスが電源投入された後に、プロセッサは、メモリ内のソフトウェアプログラムを読み取り、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理してもよい。データが無線で送信される必要があるとき、プロセッサは、送信されるべきデータに対してベースバンド処理を実行し、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後に、無線周波数回路は、アンテナを使用することにより電磁波形式の無線周波数信号を送信する。データが端末デバイスに送信されたとき、無線周波数回路は、アンテナを使用することにより無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
【0302】
当業者は、説明を容易にするために、図9が1つのメモリ及び1つのプロセッサのみを示すことを理解できる。実際の端末デバイスでは、複数のプロセッサ及び複数のメモリが存在してもよい。メモリはまた、記憶媒体、記憶デバイス等とも呼ばれてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0303】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理装置を含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するように主に構成される。中央処理装置は、全体の端末デバイスを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように主に構成される。図9におけるプロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理装置の機能を統合してもよい。当業者は、ベースバンドプロセッサ及び中央処理装置が、代替として、互いに独立したプロセッサでもよく、バスのような技術を使用することにより相互接続されることを理解できる。当業者は、端末デバイスが、異なるネットワーク標準に適合するように複数のベースバンドプロセッサを含んでもよく、端末デバイスが、端末デバイスの処理能力を拡張するように複数の中央処理装置を含んでもよく、端末デバイスのコンポーネントが、様々なバスを使用することにより接続されてもよいことを理解できる。ベースバンドプロセッサはまた、ベースバンド処理回路又はベースバンド処理チップとして表現されてもよい。中央処理装置は、中央処理回路又は中央処理チップとして表現されてもよい。通信プロトコル及び通信データを処理する機能は、プロセッサ内に構築されてもよく、或いは、ソフトウェアプログラムの形式で記憶ユニットに記憶されてもよく、プロセッサは、ベースバンド処理機能を実現するようにソフトウェアプログラムを実行する。
【0304】
この出願のこの実施形態では、送信及び受信機能を有するアンテナ及び制御回路は、例えば、図5に記載の受信機能及び送信機能を実行する際に端末デバイスをサポートするように構成された端末デバイス900のトランシーバ901として扱われてもよい。処理機能を有するプロセッサは、端末デバイス900の処理ユニット902として扱われる。図9に示すように、端末デバイス900は、トランシーバ901と、処理ユニット902とを含む。トランシーバはまた、トランシーバデバイス、トランシーバ装置等とも呼ばれてもよい。任意選択で、トランシーバ901内にあり且つ受信機能を実現するように構成されたデバイスは、受信ユニットとして扱われてもよく、トランシーバ901内にあり且つ送信機能を実現するように構成されたデバイスは、送信ユニットとして扱われてもよい。言い換えると、トランシーバ901は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。受信ユニットはまた、受信機、入力インタフェース、受信回路等とも呼ばれてもよい。送信ユニットは、送信デバイス、送信機、送信回路等と呼ばれてもよい。
【0305】
プロセッサ902は、メモリに記憶された命令を実行し、信号を受信するように及び/又は信号を送信するようにトランシーバ901を制御し、上記の方法の実施形態における端末デバイスの機能を完了させるように構成されてもよい。実現方式では、トランシーバ901の機能は、トランシーバ回路又は専用トランシーバチップを使用することにより実現されてもよい。
【0306】
図10は、この出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。例えば、図10はアクセスポイントの概略構造図でもよい。図10に示すように、ネットワークデバイス1000は、上記の方法の実施形態における符号化ビットを分配及び/又は受信する機能を実行ために、図1に示す通信システムに使用されてもよい。ネットワークデバイス1000は、1つ以上の無線周波数デバイス、例えば、遠隔無線ユニット(remote radio unit, RRU)1001と、1つ以上のベースバンドユニット(baseband unit, BBU)1002とを含んでもよい。RRU1001は、トランシーバデバイス、トランシーバ回路、トランシーバ等と呼ばれてもよく、少なくとも1つのアンテナ10011と、無線周波数デバイス10012とを含んでもよい。RRU1001は、無線周波数信号を送信又は受信し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行するように主に構成され、例えば、上記の実施形態における符号化ビットを端末デバイスに送信するように構成される。BBU1002は、ベースバンド処理を実行すること、アクセスポイントを制御すること等を行うように主に構成される。RRU1001及びBBU1002は、物理的に一緒に配置されてもよく、或いは、物理的に別々に配置されてもよく、すなわち、分散アクセスポイントでもよい。
【0307】
BBU1002は、ネットワークデバイス1000の制御センタであり、処理ユニットとも呼ばれてもよく、チャネル符号化、多重、変調及びスペクトル拡散のようなベースバンド処理機能を実行するように主に構成される。例えば、BBU1002は、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに関連する動作手順を実行するようにネットワークデバイス1000を制御するように構成されてもよい。
【0308】
一例では、BBU1002は、1つ以上のボードを含んでもよい。複数のボードは、単一アクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク)を共同でサポートしてもよく、或いは、異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク、5Gネットワーク及び他のネットワーク)を別々にサポートしてもよい。BBU1002は、メモリ10021と、プロセッサ10022とを更に含む。メモリ10021は、必要な命令及び必要なデータを記憶するように構成される。例えば、メモリ10021は、上記の実施形態におえる情報ビット及び符号化ビットを記憶する。プロセッサ10022は、必要なアクションを実行するようにネットワークデバイス1000を制御するように構成され、例えば、S501~S503を実行するようにネットワークデバイス1000を制御するように構成される。メモリ10021及びプロセッサ10022は、1つ以上のボードにサービスしてもよい。言い換えると、メモリ及びプロセッサは、各ボード上に別々に配置されてもよく、或いは、複数のボードは、同じメモリ及び同じプロセッサを共有してもよい。さらに、必要な回路が各ボード上に更に配置されてもよい。
【0309】
図11は、通信装置1100の概略構造図である。装置1100は、上記の方法の実施形態に記載の方法を実現するように構成されてもよい。上記の方法の実施形態における説明を参照する。通信装置1100は、チップ、アクセスポイントのようなネットワークデバイス、又はステーションのような端末デバイスでもよい。
【0310】
通信装置1100は、1つ以上のプロセッサ1101を含む。プロセッサ1101は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ等でもよい。例えば、プロセッサ1101は、ベースバンドプロセッサ又は中央処理装置でもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成されてもよい。中央処理装置は、通信装置(例えば、アクセスポイント、ステーション又はチップ)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成されてもよい。通信装置は、信号を入力(受信)又は出力(送信)するように構成されたトランシーバを含んでもよい。例えば、通信装置はチップでもよく、トランシーバはチップの入力及び/又は出力回路又は通信インタフェースでもよい。チップは、端末、基地局又は他のネットワークデバイスに使用されてもよい。他の例では、通信装置は、端末、基地局又は他のネットワークデバイスでもよく、トランシーバは無線周波数チップでもよい。
【0311】
通信装置1100は、1つ以上のプロセッサ1101を含む。1つ以上のプロセッサ1101は、図5に示す実施形態におけるネットワークデバイス又は端末デバイスのための方法を実現してもよい。
【0312】
可能な設計では、通信装置1100は、MCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを生成するように構成された手段(means)と、MCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを送信するように構成された手段(means)とを含む。MCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを生成するための手段、及びMCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを送信するための手段の機能は、1つ以上のプロセッサにより実現されてもよい。例えば、MCS、分配ルール並びに受信及び結合ルールは、1つ以上のプロセッサを使用することにより生成されてもよく、MCS、分配ルール並びに受信及び結合ルールは、入出力回路又はチップのインタフェースを使用することにより送信されてもよい。MCS、分配ルール並びに受信及び結合ルールについては、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。
【0313】
可能な設計では、通信装置1100は、MCSと、分配ルールと、受信及び結合ルールとを受信するように構成された手段(means)を含む。MCS、分配ルール並びに受信及び結合ルールについては、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。例えば、MCS、分配ルール並びに受信及び結合ルールは、入出力回路又はチップのインタフェースを使用することにより受信されてもよい。
【0314】
任意選択で、図5に示す実施形態における方法を実現することに加えて、プロセッサ1101は、他の機能を更に実現してもよい。
【0315】
任意選択で、或る設計では、プロセッサ1101は命令1103を更に含んでもよく、命令はプロセッサ上で実行されてもよく、それにより、通信装置1100が上記の方法の実施形態に記載の方法を実行する。
【0316】
他の可能な設計では、通信装置1100は、代替として、回路を含んでもよく、回路は、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイス又は端末デバイスの機能を実現してもよい。
【0317】
他の可能な設計では、通信装置1100は、1つ以上のメモリ1102を含んでもよい。メモリ1102は命令1104を記憶し、命令はプロセッサ上で実行されてもよく、それにより、通信装置1100は、上記の方法の実施形態に記載の方法を実行する。任意選択で、メモリはデータを更に記憶してもよい。任意選択で、プロセッサは、命令及び/又はデータを記憶してもよい。例えば、1つ以上のメモリ1102は、上記の実施形態に記載の符号化ビット及び情報ビット、又は上記の実施形態におけるMCS、分配ルール、受信及び結合ルール等を記憶してもよい。プロセッサ及びメモリは別々に配置されてもよく或いは統合されてもよい。
【0318】
他の可能な設計では、通信装置1100は、トランシーバ1105及びアンテナ1106を更に含んでもよい。プロセッサ1101は、処理ユニットと呼ばれてもよく、通信装置(ステーション又はアクセスポイント)を制御する。トランシーバ1105は、トランシーバデバイス、トランシーバ回路等と呼ばれてもよく、アンテナ1106を使用することにより通信装置の送信及び受信機能を実現するように構成される。
【0319】
この出願の実施形態では、符号化ビット分配機能を実行する分配装置と、符号化ビット受信機能を実行する受信装置とは、上記の方法の例に基づいて、機能モジュール又は機能ユニットに分割されてもよい。例えば、各機能モジュール又は機能ユニットは、それぞれの対応する機能に基づく分割を通じて取得されてもよく、或いは、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。上記の統合されたモジュールは、ハードウェアの形式で実現されてもよく、或いは、ソフトウェア機能モジュール又は機能ユニットの形式で実現されてもよい。この出願のこの実施形態では、モジュール又はユニットの分割は例であり、単なる論理的な機能分割である。実際の実現方式では、他の分割方式が使用されてもよい。
【0320】
図12は、符号化ビット分配装置の可能な概略構造図である。分配装置は、符号化モジュール1201と、分配モジュール1202とを含む。符号化モジュール1201及び分配モジュール1202は、上記の対応する方法において対応するステップを実行する。図12における符号化ビット分配装置は、上記の対応する方法における符号化ビット分配装置のいずれかの機能を有することが理解されるべきである。任意選択で、図12に示すように、分配装置は、符号化されるべきビット及び符号化ビットを記憶するように構成された記憶モジュール1203を更に含んでもよい。
【0321】
図13は、符号化ビット受信装置の可能な概略構造図である。受信装置は、受信モジュール1301と、復号モジュール1302とを含む。受信モジュール1301及び復号モジュール1302は、上記の対応する方法において対応するステップを実行する。図13における符号化ビット受信装置は、上記の対応する方法における符号化ビット受信装置のいずれかの機能を有することが理解されるべきである。任意選択で、図13に示すように、受信装置は、受信した符号化ビット及び復号されたビットを記憶するように構成された記憶モジュール1303を更に含んでもよい。
【0322】
この出願は、1つ以上のネットワークデバイス及び/又は1つ以上の端末デバイスを含む通信システムを更に提供する。
【0323】
この出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit, CPU)でもよく、或いは、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)又は他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等でもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよく、或いは、プロセッサはいずれかの従来のプロセッサ等でもよい。
【0324】
この出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリでもよく、或いは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよいことが理解され得る。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM, EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM, EEPROM)又はフラッシュメモリでもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)でもよい。限定的な説明でなく例を通じて、多くの形式のランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM, SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory, DRAM)、シンクロナス・ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM, SDRAM)、ダブルデータレート・シンクロナス・ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM, DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM, ESDRAM)、シンクロナスリンク・ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)及びダイレクト・ランバス・ダイナミックランアクセスメモリ(direct rambus RAM, DR RAM)が使用されてもよい。
【0325】
上記の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば、回路)、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせを通じて実現されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実現するために使用されるとき、上記の実施形態は、コンピュータプログラム製品の形式で完全に或いは部分的に実現されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令又はコンピュータプログラムを含む。プログラム命令又はコンピュータプログラムがコンピュータ上にロードされて実行されたとき、この出願の実施形態による手順又は機能が、全部或いは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能装置でもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、或いは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、無線(例えば、赤外線、無線及びマイクロ波等)の方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能ないずれかの使用可能媒体、又は1つ以上の使用可能媒体を統合するサーバ又はデータセンタのようなデータ記憶デバイスでもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)又は半導体媒体でもよい。半導体媒体はソリッドステートドライブでもよい。
【0326】
また、この明細書における「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトを記述するための関連付け関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表すことが理解されるべきである。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、A及びBの双方が存在する場合並びにBのみが存在する場合を表してもよい。さらに、この明細書における「/」という文字は、一般的に関連するオブジェクトの間の「又は」の関係を示すが、「及び/又は」の関係も示してもよい。詳細については、理解のために文脈を参照する。
【0327】
この出願において、「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味し、「複数」は、少なくとも2つを意味する。「以下のうち少なくとも1つ」又はこの同様の表現は、以下のいずれかの組み合せを示し、以下の1つ以上のいずれかの組合せを含む。例えば、a、b又はcのうち少なくとも1つは、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、又はa、b及びcを示してもよく、a、b及びcは単数又は複数でもよい。
【0328】
上記のプロセスの順序番号は、この出願の様々な実施形態における実行順序を意味しないことが理解されるべきである。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、この出願の実施形態の実現プロセスに対する限定として解釈されるべきでない。
【0329】
当業者は、この明細書に開示された実施形態に記載の例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよいことを認識し得る。機能がハードウェアにより実行されるかソフトウェアにより実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途毎に、記載の機能を実現するために異なる方法を使用してもよいが、実現方式がこの出願の範囲を超えるものと考えられるべきでない。
【0330】
便宜的で簡単な説明のために、上記のシステム、装置及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細は、ここでは再び説明しないことが、当業者により明確に理解され得る。
【0331】
この出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示のシステム、装置及び方法は、他の方式で実現されてもよいことが理解されるべきである。例えば、記載の装置の実施形態は、単なる例である。例えば、ユニット分割は、単なる論理的な機能分割であり、実際の実現方式では他の分割でもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは結合されてもよく或いは他のシステムに結合されてもよく、或いは、いくつかの特徴は無視されてもよく或いは実行されなくてもよい。さらに、表示又は議論された相互結合、直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを使用することにより実現されてもよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電子的、機械的或いは他の形式で実現されてもよい。
【0332】
別個の部分として記載されるユニットは、物理的に分離されてもよく或いは分離されなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理的なユニットでもよく或いは物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく或いは複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部又は全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0333】
さらに、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、或いは、各ユニットは、物理的に単独で存在してもよく、或いは、2つ以上のユニットは、1つのユニットに統合されてもよい。
【0334】
機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるとき、機能は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、この出願の技術的解決策は本質的に、或いは、従来技術に寄与する部分又は技術的解決策のいくつかは、ソフトウェア製品の形式で実現されてもよい。ソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワークデバイスでもよい)に、この出願の実施形態に記載の方法のステップの全部又は一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、磁気ディスク又は光ディスクのようなプログラムコードを記憶できるいずれかの媒体を含む。
【0335】
上記の説明は、この出願の単なる具体的な実現方式であるが、この出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。この出願に開示された技術的範囲内で、当業者により容易に理解される如何なる変更又は置換も、この出願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化ビット分配装置であって、
使用される変調及び符号化方式(MCS)に従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行することにより、符号化ビットを生成し、
分配ルールに従って前記符号化ビットを複数のリソースユニットに分配するために使用される処理回路を含み、
前記分配ルールに従って前記符号化ビットを前記複数のリソースユニットに分配することは、循環ポーリング方式で符号化ビットの数を前記複数のリソースユニットに分配することにより行われ、
前記複数のリソースユニットに対する前記符号化ビットの数は予め設定された関係を満たし、
前記予め設定された関係は、
【数1】
であり、S i は、一度に第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、N i は、前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のリソースユニットの数であり、s i は、前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数である、符号化ビット分配装置。
【請求項2】
同じMCSがOFDMA送信のための前記複数のリソースユニットに使用される、請求項1に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項3】
当該符号化ビット分配装置は、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされたとき、符号化ビットを前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つに分配するのを停止し、
前記分配ルールに従って、符号化ビットを前記複数のリソースユニット内の他の1つ以上のリソースユニットに分配し続け、
全ての前記複数のリソースユニットが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続ける
ことにより、前記分配ルールに従って前記符号化ビットを分配するように更に構成される、請求項1又は2に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項4】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項5】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に構成された前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのセットのステーションに割り当てられる、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項6】
前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項7】
前記予め設定されたリソースユニットは、前記複数のリソースユニットの中の最小リソースユニットである、請求項6に記載の符号化ビット分配装置。
【請求項8】
符号化ビット受信装置であって、
受信及び結合ルールに従って直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信するために使用されるインタフェースと、
使用される変調及び符号化方式(MCS)に従って、前記符号化ビットに対してチャネル復号を実行することにより情報ビットを生成するために使用される処理回路と
を含み、
前記受信及び結合ルールに従って前記符号化ビットを受信することは、循環ポーリング方式で前記複数のリソースユニットから符号化ビットの数を受信することにより行われ、
前記複数のリソースユニットに対する前記符号化ビットの数は予め設定された関係を満たし、
前記予め設定された関係は、
【数2】
であり、S i は、一度に第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、N i は、前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のリソースユニットの数であり、s i は、前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数である、符号化ビット受信装置。
【請求項9】
同じMCSが前記OFDMA送信のための前記複数のリソースユニットに使用される、請求項8に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項10】
当該符号化ビット受信装置は、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信されたとき、前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、
前記受信及び結合ルールに従って、前記複数のリソースユニット内の他の1つ以上のリソースユニットから符号化ビットを受信し続け、
前記複数のリソースユニットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続ける
ことにより、前記受信及び結合ルールに従って前記符号化ビットを受信するように構成される、請求項8又は9に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項11】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項8乃至10のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項12】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に構成された前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのセットのステーションに割り当てられる、請求項8乃至11のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項13】
前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項8乃至12のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項14】
前記予め設定されたリソースユニットは、前記複数のリソースユニットの中の最小リソースユニットである、請求項13に記載の符号化ビット受信装置。
【請求項15】
符号化ビット分配方法であって、
使用される変調及び符号化方式(MCS)に従って情報ビットに対してチャネル符号化を実行することにより、符号化ビットを生成するステップと、
分配ルールに従って前記符号化ビットを複数のリソースユニットに分配するステップと
を含み、
前記分配ルールに従って前記符号化ビットを前記複数のリソースユニットに分配することは、循環ポーリング方式で符号化ビットの数を前記複数のリソースユニットに分配することにより行われ、
前記複数のリソースユニットに対する前記符号化ビットの数は予め設定された関係を満たし、
前記予め設定された関係は、
【数3】
であり、S i は、一度に第iのリソースユニットに分配される符号化ビットの数であり、N i は、前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のリソースユニットの数であり、s i は、前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数である、符号化ビット分配方法。
【請求項16】
同じMCSがOFDMA送信のための前記複数のリソースユニットに使用される、請求項15に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項17】
前記符号化ビットは、前記分配ルールに従って、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされたとき、符号化ビットを前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つに分配するのを停止し、
前記分配ルールに従って、符号化ビットを前記複数のリソースユニット内の他の1つ以上のリソースユニットに分配し続け、
全ての前記複数のリソースユニットが、前記リソースユニットに分配された符号化ビットで完全にロードされた後に、分配の次のラウンドを実行し続ける
ことにより分配される、請求項15又は16に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項18】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項15乃至17のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項19】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に構成された前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのセットのステーションに割り当てられる、請求項15乃至18のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項20】
前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項15乃至19のうちいずれか1項に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項21】
前記予め設定されたリソースユニットは、前記複数のリソースユニットの中の最小リソースユニットである、請求項20に記載の符号化ビット分配方法。
【請求項22】
符号化ビット受信方法であって、
受信及び結合ルールに従って直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に使用される複数のリソースユニットで搬送される符号化ビットを受信するステップと、
使用される変調及び符号化方式(MCS)に従って、前記符号化ビットに対してチャネル復号を実行することにより情報ビットを生成するステップと
を含み、
前記受信及び結合ルールに従って前記符号化ビットを受信することは、循環ポーリング方式で前記複数のリソースユニットから符号化ビットの数を受信することにより行われ、
前記複数のリソースユニットに対する前記符号化ビットの数は予め設定された関係を満たし、
前記予め設定された関係は、
【数4】
であり、S i は、一度に第iのリソースユニットから受信される符号化ビットの数であり、N i は、前記第iのリソースユニットに含まれる予め設定されたリソースユニットの数であり、i≦Mであり、Mは、前記複数のリソースユニットの数であり、s i は、前記第iのリソースユニットについてMCSに含まれるコンステレーションポイントマッピングの変調次数である、符号化ビット受信方法。
【請求項23】
同じMCSが前記OFDMA送信のための前記複数のリソースユニットに使用される、請求項22に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項24】
前記符号化ビットは、前記受信及び結合ルールに従って、
前記複数のリソースユニットのうち少なくとも1つで搬送される全ての符号化ビットが受信されたとき、前記複数のリソースユニットのうち前記少なくとも1つから符号化ビットを受信するのを停止し、
前記受信及び結合ルールに従って、前記複数のリソースユニット内の他の1つ以上のリソースユニットから符号化ビットを受信し続け、
前記複数のリソースユニットで搬送される全ての符号化ビットが受信された後に、受信の次のラウンドを実行し続ける
ことにより受信される、請求項22又は23に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項25】
前記複数のリソースユニットは、周波数領域において連続的又は不連続的である、請求項22乃至24のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項26】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信に構成された前記複数のリソースユニットは、1つのステーション又は1つのセットのステーションに割り当てられる、請求項22乃至25のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項27】
前記予め設定されたリソースユニットの数は、前記第iのリソースユニットに含まれるトーンの数及び前記予め設定されたリソースユニットに含まれるトーンの数の商を四捨五入することにより取得される正の整数である、請求項22乃至26のうちいずれか1項に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項28】
前記予め設定されたリソースユニットは、前記複数のリソースユニットの中の最小リソースユニットである、請求項27に記載の符号化ビット受信方法。
【請求項29】
コンピュータに請求項15乃至21のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項30】
コンピュータに請求項22乃至28のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項31】
プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能記録媒体であって、
前記プログラムは、コンピュータに請求項15乃至21のうちいずれか1項に記載の方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項32】
プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能記録媒体であって、
前記プログラムは、コンピュータに請求項22乃至28のうちいずれか1項に記載の方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能記録媒体。

【外国語明細書】