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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138132
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】電子棚札管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240927BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240927BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20240927BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
G07G1/00 331Z
G07G1/01 301D
G07G1/14
G07G1/01 301E
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024122107
(22)【出願日】2024-07-29
(62)【分割の表示】P 2023115821の分割
【原出願日】2019-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】若林 秀樹
(57)【要約】
【課題】電子棚札の効果を最大限に引き出せる電子棚札管理システムを提供すること。
【解決手段】所定の条件に応じて電子棚札90の取付対象商品を判定する判定手段(ステップ1-1~1-17)を有する。判定手段は、販売対象の商品に関連する表示情報(例えば商品の販売価格や販売価格以外の必須表示情報)の変更回数をカウントするカウント手段(ステップ1-4,15)を備える。判定手段は、カウント手段によりカウントされた商品に関連する表示情報の変更回数に応じて電子棚札90の取付対象を判定する(ステップ1-5)。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子棚札を管理する電子棚札管理システムであって、
所定の条件に応じて、電子棚札の取付対象商品を判定する判定手段を備えることを特徴とする電子棚札管理システム
【請求項2】
販売対象の商品に関連する表示情報の変更回数をカウントするカウント手段を備え、
前記判定手段は、前記カウント手段によりカウントされた前記商品に関連する表示情報の変更回数に応じて電子棚札の取付対象を判定することを特徴とする請求項1に記載の電子棚札管理システム。
【請求項3】
前記カウント手段は、前記商品の販売価格の変更回数をカウントし、
前記判定手段は、前記カウント手段でカウントされた販売価格の変更回数のカウント結果に応じて、電子棚札の取付対象を判定することを特徴とする請求項1に記載の電子棚札管理システム。
【請求項4】
前記判定手段によって電子棚札の取付対象から除外された商品の電子棚札の回収を指示する回収指示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電子棚札管理システム。
【請求項5】
前記判定手段によって電子棚札の取付対象となった商品に対して電子棚札の取付を指示する取付指示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電子棚札管理システム。
【請求項6】
前記判定手段の判定対象から除外する商品を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5の内の何れかに記載の電子棚札管理システム。
【請求項7】
前記判定手段は、前記商品が販売企画の対象商品である場合、前記記憶手段で前記判定手段の判定対象の除外とした商品に対して、前記回収指示手段の対象商品として判定することを特徴とする請求項6に記載の電子棚札管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケットなどにおいて使用する電子棚札を管理する電子棚札管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
量販店、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの店舗では、新製品や特売、売り出しなどの際に、POP(Point of purchase advertising、紙媒体による商品棚札)が利用されている。一方近年、電子棚札というシステムも実用化されている。ここで電子棚札(Electronic shelf labels)とは、無線通信で、価格、商品情報、在庫などをリアルタイムに変更、表示できる小型ディスプレイであり、棚札の表示を容易に変更などできるので、利用価値が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-146555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、電子棚札を店舗内のすべての商品に取り付ける場合を除き、限られた電子棚札を有効利用するために、どの商品に電子棚札を取り付けると効果があがるか、どのような条件で、電子棚札を取り付ける商品を変更すれば良いかなど、適切な判断は容易ではなかった。なお、以下の説明において、紙媒体などのシートからなる棚札を「商品棚札」ということとする。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、電子棚札の効果を最大限に引き出すことができ、投資効果を上げることができる電子棚札管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電子棚札を管理する電子棚札管理システムであって、所定の条件に応じて、電子棚札の取付対象商品を判定する判定手段を備えることを特徴としている。
この判定手段によって、電子棚札の効果を最大限に引き出すことができ、投資効果を上げることができる。
【0007】
また本発明は、上記特徴に加え、販売対象の商品に関連する表示情報の変更回数をカウントするカウント手段を備え、前記判定手段は、前記カウント手段によりカウントされた前記商品に関連する表示情報の変更回数に応じて電子棚札の取付対象を判定することを特徴としている。
本発明によれば、表示情報の変更回数に応じて電子棚札の取付対象を判定するので、電子棚札を設置すべき商品を明確に判別できるようになる。例えば変更回数の多い商品に、容易且つスムーズに、優先して電子棚札を設置することができる。これによって、限られた数の電子棚札を有効に活用することができる。
【0008】
また本発明は、上記特徴に加え、前記カウント手段は、前記商品の販売価格の変更回数をカウントし、前記判定手段は、前記カウント手段でカウントされた販売価格の変更回数のカウント結果に応じて、電子棚札の取付対象を判定することを特徴としている。
即ち本発明では、販売価格の変更回数を判定の対象とし、これによって、的確に、電子棚札を設置する商品を検出可能としている。
【0009】
また本発明は、上記特徴に加え、前記判定手段によって電子棚札の取付対象から除外された商品の電子棚札の回収を指示する回収指示手段を備えることを特徴としている。
本発明によれば、回収が必要になった電子棚札を、適宜に回収指示することができるので、その回収が遅延したり失念したりすることがなくなる。
【0010】
また本発明は、上記特徴に加え、前記判定手段によって電子棚札の取付対象となった商品に対して電子棚札の取付を指示する取付指示手段を備えることを特徴としている。
本発明によれば、取り付けが必要になった電子棚札を、適宜に取付指示することができるので、その取り付けが遅延したり失念したりすることがなくなる。
【0011】
また本発明は、上記特徴に加え、前記判定手段の判定対象から除外する商品を記憶する記憶手段を備えることを特徴としている。
本発明によれば、電子棚札を使用したい商品を、確実にその対象としておくことができる。
【0012】
また本発明は、上記特徴に加え、前記判定手段は、前記商品が販売企画の対象商品である場合、前記記憶手段で前記判定手段の判定対象の除外とした商品に対して、前記回収指示手段の対象商品として判定することを特徴としている。
販売企画の対象になった商品は、通常の陳列場所と異なる、例えば特売などのコーナーに当該商品が一定期間陳列される。そのような場合は、短期間だけ使用するものであると同時に、集客効果の高いPOP広告の方がより効果的なので、電子棚札よりも商品棚札の一種であるPOP広告を用いた方がよい。そこで本発明では、当該商品が電子棚札固定の商品であっても、電子棚札を回収する構成とした。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電子棚札の効果を最大限に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】商品販売データ処理システム100の一例を示すブロック構成図である。
図2】管理装置10の機能ブロック図の一例を示す図である。
図3】POS装置30の機能ブロック図の一例を示す図である。
図4】棚札管理装置50の機能ブロック図の一例を示す図である。
図5】電子棚札90の機能ブロック図の一例を示す図である。
図6】棚札管理画面G1の一例を示す図である。
図7】出力内容画面G3の一例を示す図である。
図8】切替進捗画面G5の一例を示す図である。
図9】電子棚札管理システム1-1の動作フロー図である。
図10】電子棚札90の一例を示す図である。
図11】POP広告75の一例を示す図である。
図12】棚札管理装置50の取付/取外し画面 G7の一例を示す図である。
図13】ハンディ端末85の操作画面G9の一例を示す図である。
図14】ハンディ端末85の紐付け操作画面G11の一例を示す図である。
図15】ハンディ端末85の電子棚札管理メニュー表示欄G13の一例を示す図である。
図16】電子棚札管理システム1-1の他の動作フロー図である。
図17】電子棚札管理システム1-1の他の動作フロー図である。
図18】販売企画などの有無によって、電子棚札90の扱いを決定する方法の動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる電子棚札管理システム1-1を有する商品販売データ処理システム100の一例を示すブロック構成図である。同図に示すように、商品販売データ処理システム100は、管理装置(ストアコントローラ)10と、複数台のPOS装置30(30-1,・・・,n)と、本実施形態にかかる電子棚札管理システム1-1とを、LAN25によって通信可能に接続して構成されている。LAN25は有線、無線の何れであってもよい。
【0016】
管理装置10は、商品ファイルなどを記憶したサーバ機能のある上位コンピュータであり、商品販売データ処理システム100全体を制御する。商品ファイルは適宜更新される。管理装置10は、適宜、最新の商品情報をPOS装置30や電子棚札管理システム1-1などに送信する。
【0017】
図2は、管理装置10の機能ブロック図の一例を示す図である。同図に示すように、管理装置10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、表示部14と、ハードディスク15と、操作部16と、通信部17とを有しており、これら各構成要素を互いにバスなどの通信回線18を介して接続して構成されている。CPU11は、ROM12に記憶された制御プログラムを実行することにより、管理装置10の動作を制御する。ROM12は、前記制御プログラムなどの各種情報を記憶する。RAM13は、種々の情報を一時記憶する。表示部14は、例えば液晶ディスプレイであり、管理装置10を操作する店員に対して情報を表示する。ハードディスク15は、前記商品ファイルや下記する各種情報などを記憶する記憶手段である。操作部16は、管理装置10を操作する店員から種々の指示を受けるための各種キーなどを有している。通信部17は、LAN25を介して各種機器と通信するための通信インターフェースである。また管理装置10は、前記通信部17を介して、例えばネットワークを経由して本部のコンピュータやCloudシステムなどに接続してもよい。
【0018】
図3はPOS装置30の機能ブロック図の一例を示す図である。このPOS装置30は、商品の登録と精算を店員が行う通常方式のPOS装置の例を示している。同図に示すように、POS装置30は、このPOS装置30の動作を制御するCPU31と、顧客の買上情報などを記憶するハードディスク32と、CPU31が実行するプログラムを記憶するROM33と、種々の情報(例えば管理装置10より取得した商品ファイルなど)を一時記憶するRAM34と、商品などに付されているバーコードなどを光学的に読み取るスキャナ部35と、顧客が購入する商品の商品登録がなされるとその商品の名称や価格などを表示する店員用表示部36と、客用表示部37と、レシート印字部38と、現金や金券などを保管するドロワ部39(又は自動釣銭釣札機39)と、無線または有線LAN25を経由して管理装置10などの外部機器と通信する通信部40と、POS装置30で商品登録処理や代金決済処理などの各種処理を行うための各種の操作ボタンなどからなる操作部41とを備えている。各構成要素は互いにバスなどの通信回線42を介して接続されている。
【0019】
なお、上記POS装置30では、商品の登録(商品登録処理)と精算(代金決済処理)を店員が行う通常方式の例を示したが、商品の登録(商品登録処理)は店員が行い、精算(代金決済処理)は顧客自らが行うセミセルフ方式のPOSシステム装置や、登録と精算を顧客自らが行うフルセルフ方式のPOS装置など、他の種々の方式のPOS装置であってもよい。
【0020】
図1に戻って、電子棚札管理システム1-1は、棚札管理装置50と、印刷装置70と、1又は複数台の送受信機80(80-1~e)を介して接続される複数の電子棚札90(90-1~q)と、1又は複数台の送受信機80(80-f)を介して接続される複数のハンディ端末85(85-1~f)と、を具備して構成されている。
【0021】
図4は、棚札管理装置50の機能ブロック図の一例を示す図である。同図に示すように、棚札管理装置50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、表示部54と、ハードディスク55(又はソリッドステートドライブ55)と、操作部56と、通信部57とを有しており、これら各構成要素を互いにバスなどの通信回線58を介して接続して構成されている。CPU51は、ROM52に記憶された制御プログラムを実行することにより、棚札管理装置50の動作を制御する。ROM52は、前記制御プログラムなどの各種情報を記憶する。RAM53は、種々の情報を一時記憶する。表示部54は、例えば液晶ディスプレイであり、棚札管理装置50を操作する店員に対して情報を表示する。ハードディスク55は、棚札管理用商品マスタやその他の各種情報などを記憶する記憶手段である。操作部56は、棚札管理装置50を操作する店員から種々の指示を受けるための各種キーなどを有している。通信部57は、LAN25などを介して前記管理装置10やPOS装置30や印刷装置70やハンディ端末85や電子棚札90などの他の各種機器と通信するための通信インターフェースである。
【0022】
図5は、電子棚札90の機能ブロック図の一例を示す図、図10は電子棚札90の一例を示す正面図である。両図に示すように、電子棚札90は、CPU91と、ROM92と、RAM93と、表示部94と、通信部95とを有しており、これら各構成要素を互いにバスなどの通信回線96を介して接続し、また別途バッテリー97を内蔵して構成されている。CPU91は、ROM92に記憶された制御プログラムを実行することにより、電子棚札90の動作を制御する。ROM92は、前記制御プログラムなどの各種情報を記憶する。RAM93は、種々の情報を一時記憶する。表示部94は、例えば液晶ディスプレイであり、当該電子棚札90を設置した棚に載置した商品の価格などの情報を顧客に対して表示する。通信部95は、送受信機80を介して前記棚札管理装置50などと通信するための通信インターフェースである。通信部95と送受信機80間の通信手段としては、例えば、赤外線通信を用いるが、他の各種の通信手段を用いてもよい。また図10に示すように、電子棚札90の表示画面94には、販促のための「SALE」の表示や、商品名や、現在売価などの表示が行われている。この表示画面94は、効果的な販促を図るため、カラー表示が好ましい。またその所定位置(上部角部)にはランプ99が設けられ、例えば店員がこの電子棚札90を商品棚札に変更するような場合などに点灯させて交換を容易に行えるようにしている。またその所定位置(下部中央)には、この電子棚札90を他の電子棚札90と識別するための識別コード(バーコード)98が表示されている。なお、電子棚札90を識別する手段は、電子タグや文字列・数字そのものでも良い。その場合は、ハンディ端末85に電子タグの読取装置やCCDカメラなどによる撮像手段を設置しても良い。また、陳列場所のスペースやフェースに応じて、縦型、横型、さらに複数のサイズのものもある。
【0023】
ハンディ端末85は、図示はしないが、CPUと、ROMと、RAMと、表示操作部と、通信部とを有しており、これら各構成要素を互いにバスなどの通信回線を介して接続し、また別途バッテリーを内蔵して構成されている。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、ハンディ端末85の動作を制御する。ROMは、前記制御プログラムなどの各種情報を記憶する。RAMは、種々の情報を一時記憶する。表示操作部は、例えば液晶ディスプレイであり、このハンディ端末85を携帯している作業員に各種指示を表示したり、電子棚札90と商品や棚のロケーションなどとの紐付け操作を行ったりするのに用いられる。通信部は、送受信機80を介して前記棚札管理装置50などと通信するための通信インターフェースである。なお、ハンディ端末85の通信部による通信手段は無線LANや赤外線通信などいかなる手段でも良く、電子棚札90と、異なる通信手段、通信帯域を使用しても良い。また、ハンディ端末85については、リアルタイム処理ではなく、バッチ処理でもよい。
【0024】
次に、上記電子棚札管理システム1-1の動作について、その前提作業から説明する。
電子棚札(ESL)90導入時、店舗で取り扱う商品と同数の数量の電子棚札90を購入すると投資金額が膨大となるので、一般に全数購入はしない。例えば、3500個の電子棚札90を購入するとする。そしてまず、新製品などのために余剰を確保しておく。例えば100個を余剰として確保し、その残り3400個を各部門などで割り当てる。
【0025】
担当者は、販売価格変更実績(以下「売変履歴」という)や、販売価格以外の必須表示情報変更実績(以下「必須表示情報変更履歴」という)を、過去の任意の期間について、売上管理システムや販売企画管理データなどから割り出す。その結果から、電子棚札90を設置する対象商品を選定する。売変履歴や必須表示情報変更履歴により各部門・分類などでその変更回数が多い上位の商品から、各部門・分類単位で割り当てられた電子棚札90の数量に応じて自動的に割当を行っても良い。
【0026】
次に、担当者は、上記選定した対象商品を設置した棚に電子棚札90を設置する。この設置は、分野毎や商品棚のレール別やフェース単位で行う。電子棚札90にはそれぞれ棚札識別番号があり、識別コード98を貼付したり、電子タグを取り付けたりすることで識別可能となっている。具体的には、以下のようにして電子棚札90の取付作業を行う。
(1)商品の識別番号(EAN,UPC,ITFなどのバーコード、電子タグ)のデータをハンディ端末85などによって読み取り、入力する。
(2)電子棚札90の識別番号をハンディ端末85などによって識別コード98(または電子タグや文字列・数字)から読み取り、入力する。
(3)商品と電子棚札90の紐付け操作を行う。紐付け操作は、ハンディ端末85の操作面の確定ボタンを押下することなどによって行われる。
【0027】
なお、上記商品と電子棚札90の紐付け操作を確認するため、例えば、棚札管理装置50が、電子棚札90と通信する送受信機(アクセスポイントなどの中継装置、通信手段としてはWIFI、赤外線通信、ビーコンなど、手段は問わない)80を介して各電子棚札90の状態を取得し、当該取得した電子棚札90の状態と、前記ハンディ端末85から取得した紐付け確定情報とを照合しても良い。
【0028】
一方、新店舗(新規開店)の場合は、商品棚札(いわゆるプライスカード)を発行して、各商品近傍に設置する。また、新店舗の場合は、新規開店用特売セールやご奉仕品などの特別な企画を行うので、POP広告を発行して当該商品の販売場所に貼付などする。図11はPOP広告75の一例を示す図である。同図に示すように、POP広告75は、シート(紙媒体)上に、販促のための「SALE、当店イチオシ!」の表示や、商品名や、現在売価などの表示が行われている。このPOP広告75は、効果的な販促を図るため、カラー表示が好ましい。このようにして印刷されたPOP広告75は、例えば、当該商品近くの陳列棚の所定位置に設置される。POP広告75には、識別コード76を表示し、当該POP広告を他のPOP広告などと識別できるように構成しておくことが望ましい。このように、電子棚札と商品棚札(POP広告を含む)を準備する。
【0029】
なお、電子棚札90または商品棚札の発行は、商品との紐付け、商品毎の割り当てとしたが、店内の売り場など、同一商品を複数陳列する場合は、商品と陳列場所(ロケーション)も含めて紐付け及び照合作業を行っても良い。ロケーションの決定は、ハンディ端末85による位置情報や、商品棚に事前に貼付したバーコードや文字列、またはハンディ端末85でプルダウンメニューから陳列場所を選択したり、手入力で行ったりすればよい。
【0030】
さらに、販促マスタや販売企画マスタなどで販促企画の管理番号などと紐付けを行っても良い。販促番号や販促企画名称を利用すれば、同一商品に対して複数の電子棚札90、POP広告を割り当て、作成することができる。そうすることで、店舗内の電子棚札90や商品棚札、販促POP広告などを準備、設置する作業がスピーディー且つ正確に行える。なお、ハンディ端末85による紐付け操作は、商品指定や陳列場所のロケーション別など、作業用途に応じた複数の操作方式を実施できるようにしてもよい。
【0031】
次に、稼働中の店舗での電子棚札90と商品棚札の切り替えについて説明する。前述した商品の売変履歴や必須表示情報変更履歴や販促企画履歴などは、データとして棚札管理装置50のハードディスク55などに記憶・管理されている。
【0032】
図6は、棚札管理装置50の表示部54に表示される棚札管理画面G1の一例を示す図である。同図に示すように、棚札管理画面G1には、部門設定欄G11、電子棚札使用数表示欄G12、期間設定欄G13、棚札条件設定欄G15、判定対象選択欄G17、表示対象選択欄G19、表示方法選択欄G21、商品欄G23、出力ボタンG25、確定ボタンG27、切り替え商品数欄G29などが表示されている。
【0033】
部門設定欄G11は、商品欄G23に表示させる部門を選択する欄であり、例えば、青果部門、鮮魚部門、精肉部門、総菜部門、日用品部門など、商品の性質や販売形態に応じて分類された部門を選択、表示する。図示の例の場合は青果部門を選択している。電子棚札使用数表示欄G12は、部門毎に割り当てられた電子棚札90(図では120個)に対して、現在使用中の電子棚札90(図では67個)が何個であるかを表示するものである。期間設定欄G13は、取り付け・取り外しを判定するための期間を設定する欄であり、例えば図の左側の欄G131に期間開始日時、右側の欄G133に期間終了日時を入力する。表示対象設定欄G15は、商品欄G23に表示する表示対象の指定を行う欄であり、商品棚札固定、電子棚札固定、未設定商品(新製品や陳列なし商品など)固定、通常(取り付け・取り外しの判定を行う対象品目)などの何れかを設定する欄である。図では、通常を設定している。
【0034】
判定対象選択欄G17は、売価変更のみを用いて取り付け・取り外しの対象を抽出するか、売価変更以外を用いて取り付け・取り外しの対象を抽出するか、両方を用いて取り付け・取り外しの対象を抽出するかを選択する欄であり、図では売価変更を用いて取り付け・取り外しの対象を抽出することを選択している。表示対象選択欄G19は、電子棚札90と商品棚札の相互の変更を表示するか(ALL)、電子棚札90から商品棚札へ変更する場合のみを表示するか(ESL⇒POP)、商品棚札から電子棚札90へ変更する場合のみを表示するか(POP⇒ESL)を選択する欄であり、図では相互の変更を表示することを選択している。表示方法選択欄G21は、取り付け・取り外しの条件が高い、また多い順番でソートする場合に、ソート順を昇順または降順の何れの方法で表示(ソート)するかを選択する欄であり、図では昇順にすることを選択している。商品欄G23は、上記各条件に従って算出された商品の一覧表である。商品欄G23には、ナンバー(No.)、PLU、品名(商品名称)、規格、売変(販売価格の変更回数)、変更(取り付け・取り外し)と確定の各欄が設けられている。ここで確定欄は、変更の対象にするか否かの確定・未確定を表示しており、確定した商品について更新の対象とされる。各商品に対応する確定欄を押下することで、確定・未確定を選択できる。また確定ボタンG27を押下すると、一覧表示した上記商品欄G23中の商品すべてが確定に切り替えられる。出力ボタンG25はこれを押下することで、確定された商品について、下記する図7に示す出力内容画面G3を介して、ハンディ端末85や印刷装置70に変更データを出力(送信)する。これによって、ハンディ端末85の表示画面や印刷装置70から出力される帳票を用いて、電子棚札90や商品棚札の変更作業を行うことができる。
なお、この操作を実行しなくても、変更の条件を事前に設定していれば、例えば、メニューを選択して、当該画面を表示したときに、部門設定により表示データの確定をする表示内容以外の選択欄、具体的には、判定対象選択欄G17の初期値を売価変更とするなど、初期値が事前に設定されている場合、部門を選択すれば、当日から1か月、先月の1か月の期間にて自動的に判定を行っても良い。
【0035】
なお、部門で使用する電子棚札90の数量は、随時変更できるようにしておけば、余剰分を調整するときや、部門間での数量調整などが発生するときに便利である。また、上述の商品欄G23に表示される上位リストの算出時に、電子棚札90を割り当てない、商品棚札のみを使用するなど、商品毎に設定できるようにしても良い。その場合、当該商品は上位リスト生成の際に除外される。さらに、特定の条件を設定することで、電子棚札90から商品棚札に切り替えることもできる。例えば、一定の期間内に販売価格変更がなかった部門に割り当てられていた電子棚札90を強制的に他の部門に割り当てたり、余剰用に割り当てたりするような条件を付けたりしても良い。なお、ここでは部門としたが、中分類や小分類でもよい。
【0036】
また、図6では判定対象選択欄G17において売価変更のみを用いて取り付け・取り外しの対象を抽出しているが、売価変更以外を用いたり、両方を用いたりして、即ち例えば売価変更以外の例として、商品特性により、電子棚札90の要否を判定しても良い。青果や鮮魚などの裸売り商品は、産地、生産者など、販売価格以外の情報(必須表示情報)も頻繁に変わるので、電子棚札90を使用する方が有用である。産地等の変更の度にPOP広告や商品棚札を発行するのは工数的にもコスト的にも非効率だからである。一方、文具や日用雑貨などの部門は、売変価格もそれ以外の必須表示情報もほとんど変わらないので、電子棚札90を割り当てないように、最初から電子棚札90の対象から除外することもできる。
さらに、商品の表示情報が変更になったものを、対象品としてもよい。具体的にはアレルギー表記の追加などがあり、電子棚札90にアレルギーマークの表示を追加する場合、または特に顧客への訴求力を向上するために、通常のプライスカードよりも大きなサイズのPOPを使用するという場合は、上記とは逆の条件、電子棚札90を取り外す対象にしても良い。
【0037】
また販促企画の対象品を、強制的にPOP広告の発行対象にしてもよい。ただし、通常の陳列場所には電子棚札90をそのまま設置し、特売や販促販売のコーナーには別途POP広告を発行するようにしても良い。この場合は、商品と販促企画の組み合わせ、または商品とロケーションの組み合わせで電子棚札90の要否対象と考えればよい。
【0038】
図7は、棚札管理装置50の表示部54に表示される出力内容画面G3の一例を示す図である。同図に示すように、出力内容画面G3には、部門欄G31、切替対象陳列場所欄G33、出力対象欄G35、送信ボタンG37、発行ボタンG39を表示している。
【0039】
部門欄G31は、取り換えをおこなう商品の部門を表示するものであり、この例では青果部門を表示している。切替対象陳列場所欄G33は取り換えを行う陳列場所の最初の地点と最後の地点を表示している。なお、11ライン04棚99段99列は、11ライン04棚の最後の段と列までということを意味している。出力対象欄G35は、未更新分のみを出力するか、更新分と未更新分の全部を出力するかを選択できる欄である。なお、図示してはいないが、出力対象欄G35に、上記未更新分と全部の他に、差分という表示を設けても良い。差分は、前記未更新分の他に、取り換え作業中に生じた新たな未更新分も合わせて出力するためのものである。送信ボタンG37は、ハンディ端末85が上記データを受信可能にするボタンであり、棚札管理装置50にあるデータベースやストアコントローラ10または別途ファイルサーバー(クラウドも含む)へ送信するボタンである。発行ボタンG39は、印刷装置70に上記データを出力するボタンである。
こうすることで、ハンディ端末85と印刷装置70から出力された指示リストを併用、または単独で切替え作業ができるので効率的である。また、指示リストは出力範囲を決定できるので複数人で同時作業のとき有用である。なお、陳列場所は、複数の範囲を選択できるようにしてもよい。複数の範囲を指定する場合に入力欄を追加する操作を行うなどするときは、開始欄に、上段の終了欄のロケーション番号が自動で入力されると操作性がよくなる。なお、特に図7を用いず図6の確定ボタンG27を押下した段階で、ハンディ端末85に受信可能なデータとしても良い。
【0040】
図8は、棚札管理装置50の表示部54に表示される切替進捗画面G5の一例を示す図である。同図に示すように、切替進捗画面G5には、部門欄G51、切替対象欄G53、進捗割合表示欄G55、進捗表示対象選択欄G57、商品情報表示欄G59を表示している。部門欄G51は、進捗状況を表示する商品の部門を表示するものであり、この例では青果部門を表示している。切替対象欄G53は、電子棚札90から商品棚札に切り替えるのか、商品棚札から電子棚札90に切り替えるのか、新規に棚札を取り付けるのかなどを表示するものであり、この例では商品棚札から電子棚札90に切り替える商品を選択している。進捗割合表示欄G55は、切り替えの進捗状況の割合を%で表示している。進捗表示対象選択欄G57は、商品情報表示欄G59に表示する商品が付け替えを完了したものか未完了のものかその両者かを選択するものであり、この例では両者全てを表示することを選択している。商品情報表示欄G59は、上記各種条件に従って選択された各商品の陳列場所、PLU,商品名、担当者、取付、交信の情報を表示している。ここで取付とは、電子棚札90の陳列場所への設置が完了したか否かを表示するものであり、送受信機80との交信の完了の有無を問わない。また交信とは、電子棚札90と送受信機80間の交信が完了したか否かを表示するものである。
【0041】
そして棚札の切り替えを行う場合は、上記図6に示す棚札管理画面G1に、部門や任意(所定)の期間などの各種条件を入力する。次に、棚札管理画面G1の出力ボタンG25を押下することで、図7に示す出力内容画面G3を表示する。この出力内容画面G3において、取り換えを行おうとする部門や陳列場所などを確定した後、ハンディ端末85または印刷装置70に利用可能となるようにデータを送信する。
【0042】
そして担当者は、ハンディ端末85の表示画面または印刷装置70によって印刷された指示書(帳票)を用いて、商品棚札から電子棚札90への取り換え、または電子棚札90から商品棚札への取り換え、または新商品の場合は新たに商品棚札または電子棚札90の取り付け、などを行う。このとき、切り替える棚札の数やロケーションを複数に分けて設定することで、複数の作業者が切り替え作業に従事できるようにしても良い。以下具体的に説明する。
【0043】
まず、電子棚札90から商品棚札に切り替える場合について説明する。この場合、切り替える商品の商品棚札(プライスカード、POP広告を含む)を発行する。発行単位は部門、陳列場所などでもよい。
【0044】
発行された商品棚札を店舗の売り場にて取り付け、電子棚札90を回収する。指示書(帳票)の場合は、当該商品の陳列場所で電子棚札90を取り外して商品棚札を取り付ける。ハンディ端末85などを利用する場合は、電子棚札90の識別情報(識別コード98など)と商品棚札にある識別情報(識別コード76など)を照合して完了としても良いし、陳列場所にロケーションバーコードなどがあれば、そちらを読み取ることで完了としても良い。なお閉店後などに切り替え操作をスピーディーに行う場合は、取り換える電子棚札90を容易に特定できるように、事前に電子棚札90の表示部94を空欄(消去)にしたり、交換対象であることを判別できるような文字列やマークなどを表示したり、電子棚札90がランプ99を搭載している場合はランプ99を点灯したりしても良い。ランプ99が2色以上切替できる場合や、ランプ99を2つ以上搭載している場合は、特売などの点灯色と態様を変えても良いし、点灯,点滅などで判別が容易になるようにしても良い。
【0045】
上記のようにして切り替え作業を行う際、例えば図8に示すような切替進捗画面G5(図8の画面は商品棚札から電子棚札90への切り替え時の状態を示しているが、その逆の状態である)を用いれば、電子棚札90の回収操作の進捗確認を行うことができ、また作業忘れも防止できる。また回収された電子棚札90の識別情報も把握可能であり、電子棚札90毎の電池残量などから、次回使用する電子棚札90を選択することも可能である。
【0046】
次に、商品棚札から電子棚札90に切り替える場合について説明する。この場合、指示書やハンディ端末85で指定された商品陳列場所へ、設置する電子棚札90を持って行く。このとき電子棚札90は、事前に新たな商品情報に切り替えておいても良いし、初期値の状態でもよい。
【0047】
次に、指定の商品陳列場所の商品棚札を撤去し、電子棚札90を設置する。そして、電子棚札90の識別情報(識別コード98など)の入力と商品またはロケーション識別情報を入力すれば、交換操作は完了する。すべての電子棚札90の設置後に電子棚札90の表示情報を更新しても良いし、各電子棚札90の設置毎に更新しても良い。すべての電子棚札90の表示情報を書き換えれば作業は終了である。
【0048】
次に、販売促進企画(販促企画)について説明しておく。特売は、商品や分類、部門単位で設定できる。分類や部門の特売設定では、除外する商品や下位分類などの単位で設定できる。例えば、青果全品10%引きであるが、白菜は除くなどの設定である。必ず期間(開始日と終了日)の設定がある。複数の販促企画に該当した場合は、企画毎に優先順位をつける方法や、開始日が近いもの、開始日が同じであれば終了日が近いもの(短いもの)が優先されたり、最安値が優先されたりする方法などが考えられる。
【0049】
なお特売ではないが、1か月などの長期期間で価格を変更する場合も、販売企画マスタや商品マスタで期間売価を設定できる。月間お得品などの場合は、販売企画対象であれば電子棚札90の対象外になるが、商品マスタなどの期間売価設定ではチェックできないので、期間(単日でも)による価格設定の期間の長さで、対象非対象を決定してもよい。月間で売価が変わらないものは、電子棚札90が必要ないことは容易にわかるので、上位リストを生成するときのロジックに組み込んでおけばよい。
【0050】
次に、電子棚札90に識別コードがない場合は、以下のような操作になる。まず、棚札管理装置50により部門・分類ごとに電子棚札90の割当数と予備数を設定する。予備数は新製品などに手動で割り当てる電子棚札90の数量である。
【0051】
図12の棚札管理装置50の取付/取外し画面 G7は、中分類毎の商品マスタ登録状態、取付/取外しを行う作業件数を把握するための画面である。この取付/取外し画面 G7では、導入電子棚札数欄G71と、中分類毎の割当数欄G73と、陳列商品数欄G75と、取付/取外し対象商品数欄G77とを表示している。導入電子棚札数欄G71に表示した枚数から予備枚数を引いた数が、最大の電子棚札取付枚数となる。この取付/取外し画面G7では、中分類毎の取付/取外し対象商品数欄G77を押下すると、取外し対象とする商品に関する商品棚札(POP)を印刷する機能を有している。商品棚札(POP)を発行したら、発行された商品棚札(POP)に応じて、対象の商品の電子棚札90を取り外していく。
なお、実際の運用上は、商品が複数陳列されている場合や、陳列フェース、スペースの関係上、1商品に複数の電子棚札90が使用される場合もある。よって、取り外し作業は、一商品一作業とはならない。なお、当該商品に電子棚札90の識別番号が2つ紐づいて管理されているので、作業は2となる。
電子棚札90を取り付ける場合は、作業者が任意に取付る電子棚札90の数量を決定できる場合は、一商品複数電子棚札の設定は可能である。具体的には、商品のバーコードをスキャンする操作と電子棚札90の識別情報をスキャンする、同一商品コード、同一電子棚札識別情報であれば、エラーを報知し、異なる電子棚札識別情報であれば、「この商品に2つ目の電子棚札を取り付けます。宜しいですか」等のメッセージを表示して追加設定することもできる。
仮に、このとき、他の部門の予備に割当てられていた電子棚札識別情報をスキャン(入力)することで、部門割当数を自動的に変更しても良い。事前に当該部門で利用予定の場合は、使用開始日または部門間移動禁止などを設定しておけば、その旨を報知することで他の部門への影響を抑止することもできる。
【0052】
次に、ハンディ端末85での操作を説明する。図13は電子棚札取付/取外し作業時のハンディ端末85の表示操作部に表示される取付/取外し操作画面G9の一例を示す図である。この取付/取外し操作画面G9には、中分類毎に、電子棚札90を取付/取外しする商品の一覧を表示している。この取付/取外し操作画面G9では、メーカー名(仕入先)表示欄G91、商品識別コード/商品名欄G93、表示規格欄G95、作業チェック欄G97が表示されている。作業チェック欄G97には、取付と取外しの何れを行うかの表示と、当該取付/取外し作業が終了したか否かを表示しており、チェック(「レ」)があるものは当該取付/取外し作業が終了していること(チェック済み)を示している。これによって、取付/取外し作業を容易且つ確実に行うことができる。
【0053】
この取付/取外し操作画面G9には、他に、売価など交換作業に役立つ情報があれば表示しても良い。電子棚札90に識別コードがない場合は、当該取付/取外し操作画面G9上で作業チェック欄G97を押下するか、カーソル移動によって、確定操作をすれば良い。また、商品に商品コード(バーコード)があれば当該商品コードをスキャンすれば、これによってチェック済みとすることができる。電子棚札90に識別コード98があれば、識別コード98を読取ることでチェック済みとすることができる。尚、作業チェック欄G97中の「取外し」(図示せず)をチェックする、または対象の商品コードをスキャンすると、当該電子棚札90へ表示のクリアが実行される。このようにすると電子棚札90の導入時期が異なった場合に、どちらでも対応ができる。また、独自に識別コードを貼付する場合などは、貼付していない電子棚札90が存在しても交換作業は実施でき、かつ進捗及び完了の管理ができるので、間違いなく操作ができる。以上のように、電子棚札90と商品棚札の切替えの操作は間違いなく、誰でも簡単に行うことができる。
【0054】
また、ハンディ端末85においては、商品コードと電子棚札90の識別コードとを入力することで、紐づけ操作(リンク操作)を行うことができる。図14は、商品コードと電子棚札90の識別コードとの紐付けを行う紐付け操作画面G11の一例を示す図である。同図に示すように、陳列場所欄G111と、商品コード欄G113と電子棚札90の識別コード欄G115にそれぞれ情報を入力して紐づけ操作を行い、棚札管理装置50に送信する。紐付けが完了した電子棚札90は、送受信機80と通信を行う。電子棚札90は定期的に、送受信機80と通信しており、これによって当該電子棚札90の表示内容を更新したりする。即ち、紐付け操作された電子棚札90は自動的に送受信機80へ接続を行い、新たに紐づけ操作された商品情報に応じたデータを表示する。通信のタイミングとして、ハンディ端末85からの操作で送受信装置80を制御することもできる。
【0055】
尚、陳列棚(陳列場所)に識別コードがあり、商品コードと関連付けて電子棚札90及びPOP管理を行っている場合は、陳列場所の識別コードと電子棚札90の識別コードを紐づけ操作しても同じように表示を更新することができる。さらに、商品と電子棚札90の紐づけ操作は、別画面でも行うことが可能である。電子棚札90の取り外し(紐づけ操作のクリア)を行い、予備の電子棚札90にすることもできる。
【0056】
図15は、ハンディ端末85の表示操作部に表示される電子棚札管理メニュー表示欄G13の一例を示す図である。同図に示すように、電子棚札管理メニュー表示欄G13には、電子棚札作成欄G131や、電子棚札削除欄G133などが表示されており、何れかの欄を押下することで電子棚札90の設定時の紐付け(上記紐付け操作画面G11などによる表示・紐付け操作など)や、取外し時の削除などを行うことができる。
【0057】
次に、電子棚札管理システム1-1の動作の一例を説明する。図9は、電子棚札管理システム1-1の動作フロー図である。同図に示すように、電子棚札管理システム1-1の棚札管理装置50は、定期的に商品の販売価格(即ち、商品に関連する表示情報)が変更されたか否かを判断し(ステップ1-1)、変更された場合は当該変更の内容を変更履歴としてRAM53又はハードディスク55に記憶する(ステップ1-2)。次に、当該商品が商品特性上の除外商品であるか否かを判断する(ステップ1-3)。ここで商品特性とは、前述の部門がこれに該当する。例えば上述の文具や日用雑貨などを除外部門に設定しておけば、これらの商品については電子棚札90を使用しないので、ステップ1-4をスキップする。一方、除外部門の商品でない場合はステップ1-4に移行し、変更履歴の変更回数をカウントし記憶する。図6で言えば、該当する商品の売価(変更回数)欄の数値を1つ加算する。
【0058】
また、前記ステップ1-1において、商品の販売価格が変更されなかった場合は、ステップ1-12に移行し、次に、販売価格以外の必須表示情報(即ち、商品に関連する表示情報)、例えば上記産地や生産者などが変更されたか否かを判断し、変更されていた場合は当該変更の内容を変更後の必須表示情報としてRAM53又はハードディスク55に記憶する(ステップ1-13)。次に、当該商品が商品特性上の除外商品であるか否かを判断し(ステップ1-14)、除外商品である場合は電子棚札90を使用しないので、ステップ1-15をスキップする。一方、除外商品でない場合はステップ1-15に移行し、必須表示情報の変更回数をカウントし記憶する。
【0059】
次に、上記販売価格の変更回数と必須表示情報の変更回数の合計の変更回数から、その変更回数の多いものから順に、順位(優先順位)を生成する(ステップ1-5)。なお、予めの設定によって、販売価格の変更履歴のみの変更回数から順位を生成したり、必須表示情報の変更履歴のみの変更回数から順位を生成したりしても良い。
【0060】
次に、ステップ1-6に移行し、当該商品が販売企画の対象商品、即ち例えば特売商品などか否かを判断する。そして販売企画の対象商品でない場合は、電子棚札90を使用する可能性があるので、ステップ1-7,8をスキップする。一方、販売企画の対象商品である場合は、ステップ1-7に移行し、当該商品が電子棚札90の使用を許可されているか否か、即ち現在電子棚札90を使用しているか否かを判断し、許可(使用)されている場合は、当該電子棚札90の回収を指示する(ステップ1-8)。特売やイベントで売り場(陳列場所)やスペースを変更するときは、POP広告を使用するという運用の場合は、その商品が電子棚札を使用し、切替対象外であっても、回収指示になる。回収の指示は、例えば棚札管理装置50の表示部54にその旨を表示し、同時にハンディ端末85の表示部にその内容を表示したり、印刷装置70によってその内容を印刷したりすることによって行う。またこの時、図10に示す電子棚札90の表示を改変することが、切り替え作業を行う上で好ましい。例えば、ランプ99を点灯させたり、表示部94の表示を変更(例えば赤色表示にしたり、面全体を白色や黒色にするなど)したりする。
【0061】
次に、ステップ1-9において、当該商品に電子棚札90の使用を許可するか否かを判断する。この判断は、上記販売価格の変更回数と必須表示情報の変更回数の合計回数(または上述のように、何れか一方の変更回数)から求めた順位(優先順位)の高い商品から順に、その部門で使用できる電子棚札90の数分だけの商品に、電子棚札90の使用許可を与える。即ち電子棚札90の取付対象商品と判定する。
【0062】
そして、当該商品に電子棚札90の使用許可が与えられていると判断した場合(ステップ1-9の「Y」)は、ステップ1-10に移行する。そして当該商品に既に使用許可が与えられていた場合、即ちすでに電子棚札90を使用している場合は現状のままとする(ステップ1-10の「Y」)。一方、現在電子棚札90を使用していない場合は、新たに電子棚札90の設置を指示する(ステップ1-11)。設置の指示は、例えば棚札管理装置50の表示部54にその旨を表示し、同時にハンディ端末85の表示部にその内容を表示したり、印刷装置70によってその内容を印刷したりすることによって行う。またこの時、上記ステップ1-8の場合と同様、図10に示す電子棚札90の表示を改変することが、切り替え作業を行う上で好ましい。
【0063】
次に、前記ステップ1-9において、当該商品に電子棚札90の使用許可が与えられないと判断した場合(ステップ1-9の「N」)は、ステップ1-16に移行する。そして当該商品に現在使用許可が与えられていた場合、即ち現在電子棚札90を使用している場合は電子棚札90の回収を指示する(ステップ1-17)。回収の指示は、例えば棚札管理装置50の表示部54にその旨を表示し、同時にハンディ端末85の表示部にその内容を表示したり、印刷装置70によってその内容を印刷したりすることによって行う。またこの時、上記ステップ1-8の場合と同様、図10に示す電子棚札90の表示を改変することが、切り替え作業を行う上で好ましい。一方、現在電子棚札90を使用していない場合は、現状のままとする(ステップ1-16の「N」)。
【0064】
以上説明した方法によって、商品の販売価格の変更回数や、商品の販売価格以外の必須表示情報の変更回数による順位の生成や、当該順位の生成に基づく電子棚札90の設置及び回収の指示を、容易且つ確実に行うことができる。即ち、本発明にかかる電子棚札管理システム1-1は、所定の条件に応じて電子棚札90の取付対象商品を判定する判定手段(ステップ1-1~1-17を実行するCPU51など)を備える。
【0065】
また、本発明にかかる電子棚札管理システム1-1は、販売対象の商品に関連する表示情報(販売価格や販売価格以外の必須表示情報など)の変更回数をカウントするカウント手段(ステップ1-4や1-15を実行するCPU51など)を備え、前記判定手段は、前記カウント手段によりカウントされた前記商品に関連する表示情報の変更回数に応じて電子棚札90の取付対象を判定する(ステップ1-9を実行するCPU51など)。これによって、商品に関連する表示情報の変更回数に応じて電子棚札90の取付対象を判定するので、電子棚札90を設置すべき商品を明確に判別できるようになる。例えば変更回数の多い商品に、容易且つスムーズに、優先して電子棚札90を設置することができる。これによって、限られた数の電子棚札90を有効に活用することができるようになる。
【0066】
また電子棚札管理システム1-1は、前記カウント手段が、前記商品の販売価格の変更回数をカウントし(ステップ1-4を実行するCPU51など)、前記判定手段が、前記カウント手段でカウントされた販売価格の変更回数のカウント結果に応じて、電子棚札90の取付対象を判定している(ステップ1-9を実行するCPU51など)。これによって、的確に、電子棚札90を設置する商品を検出することができる。
【0067】
また電子棚札管理システム1-1は、前記判定手段によって電子棚札90の取付対象から除外された商品の電子棚札90の回収を指示する回収指示手段(ステップ1-17を実行するCPU51など)を備えるので、回収が必要になった電子棚札90を、適宜に回収指示することができる。これによって、その回収が遅延したり失念したりすることがなくなる。
【0068】
また電子棚札管理システム1-1は、前記判定手段によって電子棚札90の取付対象となった商品に対して、電子棚札の取付を指示する取付指示手段を備える(ステップ1-11を実行するCPU51など)ので、設置が必要になった電子棚札90を、適宜に設置指示することができる。これによって、その設置が遅延したり失念したりすることはなくなる。
【0069】
また電子棚札管理システム1-1は、前記判定手段の判定対象から除外する商品を記憶する記憶手段を備えている(ステップ1-3,14を実行するCPU51など)。これによって、一般に販売価格や必須表示情報が変化しない特性の商品を、最初から電子棚札90を使用する対象から除外することができるので、より効率的に電子棚札90の使用を行うことが可能になる。
【0070】
また電子棚札管理システム1-1は、前記判定手段が、当該商品が販売企画の対象商品である場合、前記記憶手段で前記判定手段の判定対象の除外とした商品に対して、前記回収指示手段の対象商品として判定することとしている(ステップ1-6,7,8を実行するCPU51など)。販売企画の対象になった商品は、通常の陳列場所と異なる、例えば特売などのコーナーに当該商品が一定期間陳列される。そのような場合は、短期間だけ使用するものであると同時に、集客効果の高いPOP広告の方がより効果的なので、電子棚札90よりも商品棚札の一種であるPOP広告を用いた方がよい。そこで、販売企画の対象商品を、電子棚札90を使用する対象から除外することで、より効率的に電子棚札90の使用を行うことが可能になる。
【0071】
次に、電子棚札管理システム1-1の他の動作例を説明する。図16は、電子棚札管理システム1-1の他の動作フロー図である。この実施形態の場合は、商品の販売価格の変更のみによって、電子棚札90の切り替えを行う例を示している。同図に示すように、電子棚札管理システム1-1の棚札管理装置50は、定期的に商品の販売価格が変更されたか否かを判断し(ステップ2-1)、変更されていなかった場合(ステップ2-1の「N」)は、そのまま再びステップ2-1に戻る。一方、変更されていた場合(ステップ2-1の「Y」)は、次にステップ2-2において、当該商品が除外商品か否かを判断する。この場合の除外商品は、商品の販売価格の変更回数の多少にかかわらず、電子棚札90または商品棚札(POP広告)を使用することを固定している商品をいう。
【0072】
そして、除外商品の場合(ステップ2-2の「Y」)は、ステップ2-1に戻り、一方、除外商品でない場合(ステップ2-2の「N」)は、ステップ2-3に移行して、当該商品の変更回数を算出した後、変更回数による順位を生成する(ステップ2-4)。
【0073】
次に、上記生成した順位により、電子棚札90の利用対象から除外される商品とするか、または新たに電子棚札90の利用対象とする商品とするかを決定する(ステップ2-5)。そして、電子棚札90の利用対象からの除外を決定した場合は、電子棚札90の回収指示を行い、さらに回収した電子棚札の新たな表示対象商品への取付指示を行う(ステップ2-6)。
【0074】
次に、電子棚札管理システム1-1のさらに他の動作例を説明する。図17は、電子棚札管理システム1-1の他の動作フロー図である。この実施形態の場合は、商品の販売価格以外の表示情報の変更のみによって、電子棚札90の切り替えを行う例を示している。同図に示すように、電子棚札管理システム1-1の棚札管理装置50は、定期的に商品の販売価格以外の表示情報が変更されたか否かを判断し(ステップ3-1)、変更されていなかった場合(ステップ3-1の「N」)は、そのまま再びステップ3-1に戻る。一方、変更されていた場合(ステップ3-1の「Y」)は、次にステップ3-2において、当該商品が除外商品か否かを判断する。そして、除外商品の場合(ステップ3-2の「Y」)は、ステップ3-1に戻り、一方、除外商品でない場合(ステップ3-2の「N」)は、ステップ3-3に移行して、当該商品の変更回数を算出した後、変更回数による順位を生成する(ステップ3-4)。次に、上記生成した順位により、電子棚札90の利用対象から除外される商品とするか、または新たに電子棚札90の利用対象とする商品とするかを決定する(ステップ3-5)。そして、電子棚札90の利用対象からの除外を決定した場合は、電子棚札90の回収指示を行い、さらに回収した電子棚札の新たな表示対象商品への取付指示を行う(ステップ3-6)。
【0075】
上記各動作例では、商品の販売価格の変更回数及び/又はそれ以外の表示情報の変更回数によって、電子棚札90の設置又は回収を指示しているが、設置又は回収の指示の条件をさらに細かく設定しても良い。例えば、生鮮部門の商品であれば、販売価格よりも産地などの表示情報の変更回数を優先し、それ以外の商品であれば販売価格の変更回数を優先したりするなどしても良い。また優先する方法として、例えば、変更回数に重み付けを行っても良い。例えば、販売価格の変更回数には(変更回数×1.0)、それ以外の表示情報の変更回数には(変更回数×0.6)のように、重みを異ならせてもよい。
【0076】
本発明にかかる電子棚札管理システム1-1は、図16図17で説明した動作フローの場合は、事前に電子棚札90の設置対象とする商品(電子棚札固定商品)を記憶する記憶手段を備え、当該商品をカウント手段のカウント対象から除外する(ステップ2-2,3-2を実行するCPU51など)構成としている。これによって、表示情報の変更回数によらず、電子棚札90を使用したい商品を、確実にその対象としておくことができる。
【0077】
また、販進する場合、例えば、電子棚札固定(表示情報の変更回数に関係なく電子棚札を使用する設定)の場合でも、売り場(陳列場所・スペース)が変われば、POP広告、即ち商品棚札の対象とするようにしても良い。つまり、販売企画「特売など」を、何よりも優先させる場合がある。図18は、販売企画などの有無によって、電子棚札90の扱いを決定する方法の動作フロー図である。同図において、電子棚札管理システム1-1の棚札管理装置50は、対象商品が、販売企画の対象(陳列スペースの拡大の対象や陳列場所の移動の対象など)になった旨の通知を受けたか否かを判断し(ステップ4-1)、当該対象となっていない場合は、ステップ4-5に移行して、当該電子棚札90を、通常の、回収または取付の対象とする。その場合、その旨を棚札管理装置50の表示部54に表示などしても良い。一方、ステップ4-1において、対象商品が販売企画の対象などになったと判断した場合は、当該電子棚札90の回収指示が例えば上記表示部54に表示される(ステップ4-2)。さらに、上記販売企画の対象などの終了後に再び当該電子棚札90を取り付ける(再使用する)条件が設定されていない場合(ステッ4-3の「N」)は、通常の電子棚札90の回収または取付の対象に戻す。一方、上記販売企画の対象などの終了後に再び電子棚札90を取り付ける(再使用する)条件が設定されている場合(ステッ4-3の「Y」)は、ステップ4-4に移行し、電子棚札90をそのまま保管し、新たな商品用の電子棚札90への切替対象外とする。その場合、その旨を上記表示部54に表示などしても良い。
【0078】
本発明にかかる電子棚札管理システム1-1は、図18で説明した動作フローの場合は、商品が販売企画の対象商品となった場合に、事前に電子棚札90の使用に固定されている商品に対しても、回収指示手段にて当該電子棚札90の回収を指示する構成としている(ステップ4-1,4-2)。その場合、販売企画が終了した後に、当該商品に再び電子棚札90を取り付けるために、回収した電子棚札90を保管するなどしても良い(ステップ4-3,4-4)。
【0079】
以上のように、通常は、紙媒体からなるPOPやプライスカードなどの商品棚札に比べて電子棚札は高額なので、取り扱いする全商品に電子棚札を採用すると、投資金額が膨れ上がってしまう。そこで、商品棚札と電子棚札を並行利用することが好ましいと考えられる。
一方、商品棚札が効果的な商品と電子棚札が効果的な商品は、状況に応じて変化していくので、電子棚札と商品棚札間でその切り替えなどを行うことが必要になる。
例えば、新製品や特売品などの売り出し商品は、POP広告などを使用し、また価格変動の頻度が少ない商品などは、商品情報の表示(産地、売価やセール名称など)を頻繁に変更することに容易に対応できる電子棚札を使用する必要性が小さいので、紙製の商品棚札への切り替えを行い、一方、価格変動の頻度が高い商品などは、価格変更を容易に行える電子棚札への切り替えを行うことが必要になる。
しかし従来、上記切り替えを、店員の経験などに任せておいたような場合は、電子棚札と商品棚札を切り替え等する適切なタイミングがずれてしまったり、また入れ替え時に作業ミスなどが発生してしまったりする虞があった。このため、電子棚札と商品棚札の切替タイミングと切り替え作業を、販売企画や価格変更及び商品のロケーション変更など商品に関する情報の更新頻度などから、的確に実行可能にすることが求められていた。
【0080】
本発明による電子棚札管理システムを採用することで、上記の課題を解決できる。また、電子棚札においても、フェースに応じたタイプが複数存在する。歯ブラシやボールペンなど、商品陳列のフェースが非常に狭い場合は、縦長のタイプや、青果など比較的に商品の陳列スペースが広い場合は、POP広告と同じような大型の電子棚札を使用することもできる。電子棚札の取り付け、取り外し対象を判定する場合は、部門、分類での割当数に加え、商品または陳列情報と関連付けて、電子棚札のタイプ別という条件を加えてもよい。そうすることで、さらに効率が向上し、投資効果を引き上げることができる。
【0081】
また、上記実施形態に係る棚札管理装置50で実行されるプログラムは、ROM52等に予め組み込まれて提供されるものとしているが、これに限られず、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。また、上記実施形態の棚札管理装置50で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施形態の棚札管理装置50で実行されるプログラムを、ネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0082】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0083】
100 商品販売データ処理システム 1-1 売価表示管理装置
10 管理装置 11 CPU
12 ROM 13 RAM
14 表示部 15 ハードディスク
16 操作部 17 通信部
18 通信回線 25 LAN
30 POS装置 31 CPU
32 ハードディスク 33 ROM
34 RAM 35 スキャナ部
36 店員用表示部 37 客用表示部
50 棚札管理装置 51 CPU
52 ROM 53 RAM
54 表示部 55 ハードディスク
56 操作部 57 通信部
58 通信回線 70 印刷装置
75 POP広告 76 識別コード
80 送受信機 85 ハンディ端末
90 電子棚札 91 CPU
92 ROM 93 RAM
94 表示部 95 通信部
96 通信回線 97 バッテリー
98 識別コード 99 ランプ
G1 棚札管理画面 G11 部門設定欄
G12 電子棚札使用数表示欄 G13 期間設定欄
G15 棚札条件設定欄 G17 判定対象選択欄
G19 表示対象選択欄 G21 表示方法選択欄
G23 商品欄 G25 出力ボタン
G27 確定ボタン G3 出力内容画面
G31 部門欄 G33 変更対象陳列場所欄
G35 出力対象欄 G37 送信ボタン
G39 発行ボタン G5 切替進捗画面
G51 部門欄 G53変更対象欄
G55 進捗割合表示欄 G57 進捗表示対象表示欄
G59 商品情報表示欄 G7 取付/取外し画面
G71 導入電子棚札数欄 G73 中分類毎の割当数
G75 陳列商品数 G77 取付/取外し対象商品数欄
G9 取付/取外し操作画面 G91 メーカー名(仕入先)表示欄
G93 商品識別コード/商品名欄 G95 表示規格欄
G97 作業チェック欄 G11 紐付け操作画面
G111 陳列場所欄 G113 商品コード欄
G115 識別コード欄 G13 電子棚札管理メニュー表示欄
G131 電子棚札作成欄 G133 電子棚札削除欄
図1
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【手続補正書】
【提出日】2024-08-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と、前記電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する棚札管理用のコンピュータと、を有する電子棚札管理システムであって、前記コンピュータは、所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段を備えることを特徴としている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
また本発明は、上記特徴に加え、前記コンピュータは、前記判定手段によって前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品へ変更する判定がなされた場合に、当該商品について電子棚札から商品棚札への変更指示を出力する出力手段を更に備えることを特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また本発明は、上記特徴に加え、前記電子棚札は、前記出力手段の変更指示に応じて、当該電子棚札の表示態様を変更することを特徴としている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また本発明は、販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定するコンピュータからなる電子棚札管理装置であって、所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段を備えることを特徴としている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また本発明は、販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と、前記電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する棚札管理装置と、を有する電子棚札管理システムにおける前記棚札管理装置としてのコンピュータを、所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段、として機能させることを特徴とするプログラムにある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また本発明は、販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する電子棚札管理装置としてのコンピュータを、所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段、として機能させることを特徴とするプログラムにある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と、
前記電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する棚札管理用のコンピュータと、
を有する電子棚札管理システムであって、
前記コンピュータは、
所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段を備えることを特徴とする電子棚札管理システム。
【請求項2】
前記コンピュータは、前記判定手段によって前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品へ変更する判定がなされた場合に、当該商品について電子棚札から商品棚札への変更指示を出力する出力手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子棚札管理システム。
【請求項3】
前記電子棚札は、前記出力手段の変更指示に応じて、当該電子棚札の表示態様を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の電子棚札管理システム。
【請求項4】
販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定するコンピュータからなる電子棚札管理装置であって、
所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段を備えることを特徴とする電子棚札管理装置。
【請求項5】
販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と、
前記電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する棚札管理装置と、
を有する電子棚札管理システムにおける前記棚札管理装置としてのコンピュータを、
所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
販売対象の商品に関連する表示情報を表示する電子棚札と通信を行なうと共に、販売対象の商品の内から前記電子棚札の取付対象となる商品と、商品棚札の取付対象となる商品とを判定する電子棚札管理装置としてのコンピュータを、
所定期間における販売対象の商品に関連する表示情報の変更頻度に応じて、前記電子棚札の取付対象となる商品から前記商品棚札の取付対象となる商品への変更を判定する判定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。