(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013826
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】広告表示方法およびインターネット接続装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240125BHJP
【FI】
G06Q30/02 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116201
(22)【出願日】2022-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】509054049
【氏名又は名称】有限会社テックみなみ
(74)【代理人】
【識別番号】100144886
【弁理士】
【氏名又は名称】大坪 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】南 重人
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】優れた広告効果を有する広告表示方法およびインターネット接続装置を提供すること。
【解決手段】可搬型のインターネット接続装置を用いた広告表示方法であって、インターネット接続装置は、端末からのアクセス有ったかを確認し、アクセスがあれば利用回数が3回以内であれば、端末にページP1を表示させる。ページP1には、所定の広告を表示することを条件にインターネットへの接続を許可する旨の表示と、「ご利用開始」ボタンが表示される。ページP1において、端末が「ご利用開始ボタン」を選択すると、端末をインターネットに接続するとともに端末に広告を表示する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型のインターネット接続装置を用いた広告表示方法であって、
前記インターネット接続装置にアクセスした端末に対して広告を表示することを条件に前記端末をインターネットへ接続することを特徴とする広告表示方法。
【請求項2】
1回の利用時間に上限が設けられている請求項1に記載の広告表示方法。
【請求項3】
所定時間内における利用回数に上限が設けられている請求項1に記載の広告表示装置。
【請求項4】
前記端末からのアクセス時刻に応じた前記広告を表示する請求項1に記載の広告表示方法。
【請求項5】
前記インターネット接続装置の周囲の環境に応じた前記広告を表示する請求項1に記載の広告表示方法。
【請求項6】
可搬であり、
アクセスした端末に対して広告を表示する広告表示部と、
前記端末をインターネットに接続する通信部と、を有し、
前記端末に対して、前記広告の表示後に、希望のwebページの表示を可能とすることを特徴とするインターネット接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告表示方法およびインターネット接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、広告媒体として液晶画面等の表示画面に任意のデジタル映像を表示することができるデジタルサイネージが広く普及している。このようなデジタルサイネージには持ち運び可能なものもあり、その広告に興味のある人が多く集まると思われる場所に設置することにより、宣伝効果を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のデジタルサイネージでは、その場にいる者つまりデジタルサイネージを直接見ることのできる者にしか広告を宣伝することができず、その宣伝効果をさらに高めることが困難である。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、高い宣伝効率を有する広告表示方法およびインターネット接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
【0007】
(1) 可搬型のインターネット接続装置を用いた広告表示方法であって、
前記インターネット接続装置にアクセスした端末に対して広告を表示することを条件に前記端末をインターネットへ接続することを特徴とする広告表示方法。
【0008】
(2) 1回の利用時間に上限が設けられている上記(1)に記載の広告表示方法。
【0009】
(3) 所定時間内における利用回数に上限が設けられている上記(1)に記載の広告表示装置。
【0010】
(4) 前記端末からのアクセス時刻に応じた前記広告を表示する上記(1)に記載の広告表示方法。
【0011】
(5) 前記インターネット接続装置の周囲の環境に応じた前記広告を表示する上記(1)に記載の広告表示方法。
【0012】
(6) 可搬であり、
アクセスした端末に対して広告を表示する広告表示部と、
前記端末をインターネットに接続する通信部と、を有し、
前記端末に対して、前記広告の表示後に、希望のwebページの表示を可能とすることを特徴とするインターネット接続装置。
【発明の効果】
【0013】
近年では、通信費を抑えるために外出先でも利用できる「無料WiFiスポット」を利用するユーザーが非常に多い。したがって、本発明の広告表示方法およびインターネット接続装置によれば、より多くの端末からのアクセスが見込まれ、より多くの端末に広告を表示することができる。したがって、優れた宣伝効果を発揮することができる。また、本発明の広告表示方法およびインターネット接続装置によれば、インターネット接続装置を持ち運べる場所であれば何処でもインターネット環境を提供することができる。そのため、極めて高い利便性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の好適な実施形態に係るインターネット接続装置を示す図である。
【
図2】インターネット接続装置のブロック図である。
【
図4】インターネット接続装置による広告表示方法を示すフローチャートである。
【
図5】利用回数が制限回数を超える場合に端末に表示される画像の一例である。
【
図6】利用回数が制限回数以下の場合に端末に表示される画像の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の広告表示方法およびインターネット接続装置1の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
広告表示方法は、
図1に示す可搬型のインターネット接続装置1を用いて広告を表示する方法である。インターネット接続装置1は、所謂「無料WiFiスポット」であり、ユーザーの端末Mに対して広告を表示する代わりに無料でインターネット接続を提供する機器である。
【0017】
なお、端末Mとしてはインターネットに接続することができれば特に限定されず、例えば、スマートフォン、スマートフォン以外の携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等の携帯型の端末であってもよいし、デスクトップパソコン、IoT機器等の設置型の端末であってもよい。
【0018】
まずは、インターネット接続装置1について簡単に説明する。インターネット接続装置1は、可搬である。つまり、インターネット接続装置1は、人の力により十分に持ち運びが可能である。そのため、インターネット接続装置1を様々な場所に運び、当該場所において周囲のユーザーにインターネット環境を提供することができる。また、持ち運びを容易とするためにインターネット接続装置1の重量を20kg程度に抑えることが好ましい。
【0019】
インターネット接続装置1は、持ち運び用の容器2と、容器2内に収容された制御部3と、を有する。制御部3は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサーと、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能なプログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶されたプログラムを読み込んで実行することができる。
【0020】
このような制御部3は、
図2に示すように、インターネット接続装置1にアクセスした端末Mに対して所定の広告Pcを表示する広告表示部4と、端末Mをインターネットに接続する通信部5と、を有する。本実施形態の制御部3は、バッテリー31と、通信部5としてのモバイルWiFiルーター32と、広告表示部4としてのフリースポットWiFiルーター33と、スイッチ34と、2つのアンテナ35、36と、で構成されている。
【0021】
容器2は、例えば、人間が背中に背負うことのできるリュック型の容器である。これにより、可搬性に優れるインターネット接続装置1となる。また、図示しないが、容器2にはロック機能が設けられており、許可なく容器2を開けることができなくなっている。これにより、内部の制御部3の秘匿性を確保することができる。また、容器2は、高い防水性を有する。これにより、容器2内部の制御部3を雨、雪等の水分から保護することができる。そのため、対候性に優れ、雨や雪の日の野外においても安全に使用することのできるインターネット接続装置1となる。
【0022】
また、容器2には容器2の外側から操作可能な電源スイッチ21が設けられている。電源スイッチ21を操作することによりインターネット接続装置1の電源をON/OFFすることができる。また、容器2には容器2の外側から接続可能でありスイッチ34と電気的に接続された端子22が設けられている。例えば、管理者のパソコンをこの端子22に接続することにより、当該パソコンを介して制御部3の各種設定を行うことができる。また、容器2には容器2の外側から接続可能でありバッテリー31と電気的に接続された端子23が設けられている。例えば、この端子23をコンセントに接続することにより、バッテリー31を充電することができる。
【0023】
ただし、容器2は、特に限定されず、例えば、手提げ型の容器であってもよいし、キャスターが付いたキャリーケース型の容器であってもよい。また、ロック機構が設けられていなくてもよいし、防水性を有していなくてもよい。
【0024】
バッテリー31は、モバイルWiFiルーター32、フリースポットWiFiルーター33およびスイッチ34の各部に電源を供給する。また、バッテリー31の容量としては、特に限定されないが、インターネット接続装置1を連続して10時間程度駆動することができる程度の容量とすることが好ましい。これにより、十分な長さの連続駆動時間を確保することができる。
【0025】
モバイルWiFiルーター32は、ルーターの機能と無線LANアクセスポイントの機能とを併せ持つ。つまり、モバイルWiFiルーター32を介してユーザーの端末Mをインターネットに接続する。このようなモバイルWiFiルーター32には、フリースポットWiFiルーター33が接続されている。フリースポットWiFiルーター33は、主に、ユーザーの端末M間の接続(混線)を防止するゲートとして機能する。また、フリースポットWiFiルーター33は、端末Mに広告Pcを表示する。このようなフリースポットWiFiルーター33にはスイッチ34が接続されている。
【0026】
スイッチ34は、L2スイッチであり、フリースポットWiFiルーター33のゲート機能を2つのアンテナ35、36に分岐している。このようなスイッチ34には2つのアンテナ35、36が接続されている。2つのアンテナ35、36は、それぞれ、電波の送受信を行う。特に、本実施形態では、アンテナ35、36として指向性のアンテナを用い、送受信方向を互いに反対側に向けて配置されている。これにより、インターネット接続装置1の周囲のより広い範囲を接続可能エリアとしてカバーすることができる。
【0027】
以上、インターネット接続装置1について簡単に説明した。ただし、インターネット接続装置1の構成としては、本発明の広告表示方法を実現することができれば、特に限定されない。例えば、バッテリー31を省略して、例えば、コンセント等から外部電力の供給を受けて作動する構成であってもよい。また、制御部3の各部を、同じ機能を有する別の構成に置き換えてもよい。また、通信規格は、WiFiに限定されず、各種無線通信規格を用いることができる。
【0028】
このようなインターネット接続装置1は、ユーザーの端末Mをインターネットに無料で接続する条件としてユーザーの端末Mに広告Pcを表示する。インターネット接続装置1では、端末Mに広告Pcを表示する見返りに広告主から相当の対価(広告料)を徴収することで運用利益を上げることができる。
【0029】
図3に端末Mに表示する広告Pcの一例を示す。なお、広告Pcは、Webページ、ファイル等で作成することができる。また、広告Pcは、静止画であってもよいし、動画であってもよい。また、広告Pcには、例えば、初回無料、10%OFF券、ソフトドリンク一杯無料等のクーポン券が含まれていてもよい。これにより、広告効果をより高めることができる。また、広告Pcにリンクを張り、広告Pcを選択すると指定した別のWebページやファイルに移動するようになっていてもよい。これにより、例えば、端末Mに広告の詳細、広告主のホームページ等を表示させることができ、宣伝効果をより高めることができる。
【0030】
インターネット接続装置1は、広告Pcをインターネット接続装置1の使用場所や端末Mからのアクセス時刻に応じて選択することができる。
【0031】
例えば、インターネット接続装置1の通信エリア内に商店街があれば、その商店街にある商店の広告Pcを優先的に表示することにより、ユーザーを当該商店に誘導することができる。また、例えば、インターネット接続装置1の通信エリア内にスポーツグラウンド、体育館等があれば、スポーツ用品店、スポーツジム、マッサージ店、銭湯等の広告Pcを優先的に表示することにより、ユーザーを当該施設に誘導することができる。これにより、広告効果がより高まり、広告主の満足度を高めることができる。
【0032】
また、例えば、端末Mからのアクセス時刻がランチタイム(11時から13時程度)や、ディナータイム(18時から21時程度)であれば、インターネット接続装置1の周囲にある飲食店の広告Pcを優先的に表示することにより、ユーザーを当該飲食店に誘導することができる。また、端末Mからのアクセス時刻が深夜(電車、バス等の帰宅手段が断たれた時間帯)であれば、インターネット接続装置1の周囲にあるホテル、漫画喫茶、インターネット喫茶等の広告Pcを優先的に表示することにより、ユーザーを当該施設へ誘導することができる。これにより、広告効果がより高まり、広告主の満足度を高めることができる。
【0033】
また、インターネット接続装置1では、利用時間に制限を設けることができる。制限方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、一度のインターネット接続を20分間に制限している。つまり、インターネット接続装置1は、端末Mのインターネット接続を開始してから20分後に自動的にインターネット接続を遮断する。これにより、過剰なサービスを防止している。また、同時にインターネットに接続される端末Mの数が多くなり過ぎるのを防止でき、インターネット接続装置1にかかる負荷を低減することができる。また、ユーザーの端末Mが再びインターネット接続装置1を介したインターネット接続を開始する際に広告Pcを再び表示することができる。そのため、広告Pcを表示する機会が増え、広告効果がより高まる。
【0034】
また、インターネット接続装置1では、利用回数に制限を設けることができる。制限方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、利用回数を1日(0時から24時)で3回までに制限している。これにより、過剰なサービスを防止している。また、同時にインターネットに接続される端末Mの数が多くなり過ぎるのを防止でき、インターネット接続装置1にかかる負荷を低減することができる。
【0035】
また、インターネット接続装置1では、広告Pcの最低表示時間に制限を設けることができる。制限方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、最低表示時間が15秒に設定されている。これにより、広告Pcがすぐに閉じられることによる広告効果の低減を防止することができる。
【0036】
次に、
図4に示すフローチャートに基づいてインターネット接続装置1を用いた広告表示方法について説明する。まず、ステップS1として、バッテリー31の電源をONにしてインターネット接続装置1を駆動する。これにより、アンテナ35、36から電波が送受信され、ユーザーの端末Mからインターネット接続装置1にアクセス可能な状態となる。
【0037】
インターネット接続装置1は、ステップS2として、端末Mからのアクセスの有無を確認する。そして、端末Mからのアクセスを確認した場合、インターネット接続装置1は、ステップS3として、端末Mの当日の利用回数が今回で3回目以内であるかを確認する。利用回数が今回で4回目以上の場合、インターネット接続装置1は、ステップS4として、例えば、端末Mに
図5に示すページP2を表示し、ユーザーに対して利用制限によりサービスを提供することができない旨を報知する。
【0038】
一方、端末Mの当日の利用回数が今回で3回目以内である場合、インターネット接続装置1は、ステップS5として、端末Mに
図6に示すページP1を表示し、ユーザーに利用条件を説明すると共に、利用開始の意思を確認する。ユーザーは、画面下部に表示された「ご利用開始」を選択して利用開始の意思がある旨を返答する。
【0039】
次に、インターネット接続装置1は、ステップS6として、端末Mが「ご利用開始」を選択したかを判定する。端末Mが「ご利用開始」を選択した場合、インターネット接続装置1は、ステップS7として端末Mをインターネットに接続し、端末Mに広告Pcを表示する。ユーザーは、広告Pcを確認した後広告Pcを閉じ、任意のWebブラウザを起動することによりインターネットを利用することができる。つまり、広告Pcの表示後に、端末Mにユーザーが希望するWebページを表示することができる。なお、広告Pcがファイルの場合には、広告Pcを表示してから端末Mをインターネットに接続してもよい。
【0040】
次に、インターネット接続装置1は、ステップS8として、端末Mをインターネットに接続してから20分が経過したかを確認する。端末Mをインターネットに接続してから20分が経過した場合、インターネット接続装置1は、ステップS9として、端末Mのインターネット接続を遮断する。そして、インターネット接続装置1は、ステップS3に戻る。
【0041】
以上、インターネット接続装置1を用いた広告表示方法について説明した。
【0042】
近年では、データ量が大きい動画の閲覧のためや、通信費を抑えるために外出先でも利用できる「無料WiFiスポット」を利用するユーザーが非常に多い。そのため、このような広告表示方法によれば、より多くの端末Mからのアクセスが見込まれ、より多くの端末Mに広告Pcを表示することができる。したがって、優れた宣伝効果を発揮することができる。また、このような広告表示方法によれば、インターネット接続装置1を持ち運べる場所であれば何処でもインターネット環境を提供することができる。そのため、例えば、広告Pcの内容と本サービスの提供場所、提供時間とのマッチングが容易となり、極めて高い利便性を発揮することができる。また、インターネット接続装置1の使用場所や端末Mからのアクセス時刻に応じて広告Pcに掲載する広告を選択することにより、広告効果をより高めることができる。
【0043】
以上、本発明の広告表示方法およびインターネット接続装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…インターネット接続装置、2…容器、21…電源スイッチ、22…端子、23…端子、3…制御部、31…バッテリー、32…モバイルWiFiルーター、33…フリースポットWiFiルーター、34…スイッチ、35…アンテナ、36…アンテナ、4…広告表示部、5…通信部、M…端末、Pc…広告、S1…ステップ、S2…ステップ、S3…ステップ、S4…ステップ、S5…ステップ、S6…ステップ、S7…ステップ、S8…ステップ、S9…ステップ