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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138272
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】折畳み機器及び電子装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20241001BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241001BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
G09F9/00 351
G09F9/30 308A
G06F1/16 312G
G06F1/16 312J
G06F1/16 312E
【審査請求】有
【請求項の数】32
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024095975
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2023516480の分割
【原出願日】2021-08-10
(31)【優先権主張番号】202010959362.9
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011495418.6
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ジォンイ
(72)【発明者】
【氏名】マ,チュンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ニィウ,リンホォイ
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,ティン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ユンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ガンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】グアン,チョンハオ
(57)【要約】
【課題】 折畳み機器及び電子装置を開示する。
【解決手段】
電子装置は、折畳み機器及びフレキシブルディスプレイを含む。折畳み機器は、フレキシブルディスプレイを担持するように構成される。折畳み機器の弾性体は、折畳み機器のハウジングを用いて弾性力をフレキシブルディスプレイに伝達することができる。電子装置が平らな状態にあるときに、メインシャフトから離れており且つフレキシブルディスプレイに加えられる力は、電子装置が閉じた状態にあるときに、メインシャフトから離れており且つフレキシブルディスプレイに加えられる力より大きい。従って、電子装置を折畳み状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイの積層位置ずれを減少させることができ、フレキシブルディスプレイのしわの回復を促進することができ、これによりフレキシブルディスプレイの平坦化効果を高める。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に接続される第1のハウジング(10)、回転機構(20)、及び第2のハウジング(30)を含む折畳み機器であって、前記回転機構(20)は、当該折畳み機器を平らな状態又は折畳み状態にできるように変形可能であり、
前記回転機構(20)は、メインシャフト(1)、第1の固定ブラケット(31)、第2の固定ブラケット(32)、第1の伝達アーム(41)、第1の接続ピース(61)、第1の回転アーム(51)、第2の伝達アーム(42)、第2の接続ピース(62)、及び第2の回転アーム(52)を含み、
前記第1の固定ブラケット(31)の少なくとも一部が前記第1のハウジング(10)に固定され、前記第2の固定ブラケット(32)の少なくとも一部が前記第2のハウジング(30)に固定され、
前記第1の伝達アーム(41)は摺動端部(411)及び回転端部(412)を含み、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続され、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は前記第1の接続ピース(61)に回転可能に接続され、前記第1の接続ピース(61)は、前記第1の回転アーム(51)の第2の端部(512)に回転可能に接続され、前記第1の回転アーム(51)の第1の端部(511)が、前記第1の固定ブラケット(31)に回転可能に接続され、
前記第2の伝達アーム(42)は摺動端部(421)及び回転端部(422)を含み、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)は前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は前記第2の接続ピース(62)に回転可能に接続され、前記第2の接続ピース(62)は、前記第2の回転アーム(52)の第2の端部(522)に回転可能に接続され、前記第2の回転アーム(52)の第1の端部(521)が、前記第2の固定ブラケット(32)に回転可能に接続される、
折畳み機器。
【請求項2】
前記メインシャフト(1)は、外側シャフト(14)及び内側シャフト(15)を含み、前記外側シャフト(14)は前記内側シャフト(15)に固定接続されており、
前記内側シャフト(15)は、第1の円弧状突起部(153a)及び第2の円弧状突起部を含み、前記外側シャフト(14)は、第1の円弧状溝(142a)及び第2の円弧状溝を含み、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は、円弧状であり、前記第1の円弧状突起部(153a)及び前記第1の円弧状溝(142a)に回転可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は、円弧状であり、前記第2の円弧状突起部及び前記第2の円弧状溝に回転可能に接続される、請求項1に記載の折畳み機器。
【請求項3】
前記第1の回転アーム(51)は、第2の回転シャフト(6121)を介して前記第1の接続ピース(61)に接続され、前記外側シャフト(14)及び前記内側シャフト(15)は取り囲まれて円弧状溝(156)を形成し、前記第2の回転シャフト(6121)は前記円弧状溝(156)と摺動方式で協働する、請求項2に記載の折畳み機器。
【請求項4】
前記第2の固定ブラケット(32)は第1の摺動溝(322)を含み、前記第1の固定ブラケット(31)は第2の摺動溝(312)を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続されることは、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が、前記第1の摺動溝(322)に摺動可能に接続されること、及び、
当該折畳み機器が前記平らな状態から前記折畳み状態に切り替わる過程で、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が前記第1の摺動溝(322)に対して摺動することを含み、
前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続されることは、
前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が、前記第2の摺動溝(312)に摺動可能に接続されること、及び
当該折畳み機器が前記平らな状態から前記折畳み状態に切り替わる過程で、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が前記第2の摺動溝(312)に対して摺動することを含む、請求項1に記載の折畳み機器。
【請求項5】
前記第1の伝達アーム(41)は第1の制限部品(81)をさらに含み、該第1の制限部品(81)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に配置され、
第1の凸部及び第1の凹部が、前記第1の摺動溝(322)の側壁に互いに離間して配置され、
前記第1の制限部品(81)は、第2の弾性部品を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は前記第1の摺動溝(322)に対して第1の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凸部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第1の圧縮量であり、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第2の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凹部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第2の圧縮量であり、前記第1の圧縮量は前記第2の圧縮量より大きい、請求項4に記載の折畳み機器。
【請求項6】
前記第1の伝達アーム(41)は、第1の制限部品(81)をさらに含み、該第1の制限部品(81)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に配置され、
第2の制限部品(82)が、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に配置され、
第1の凸部及び第1の凹部が、前記第1の摺動溝(322)の側壁に互いに離間して配置され、
前記第1の凸部は第2の弾性部品を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は前記第1の摺動溝(322)に対して第1の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凸部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第1の圧縮量であり、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第2の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凹部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第2の圧縮量であり、前記第1の圧縮量は前記第2の圧縮量より大きい、請求項4に記載の折畳み機器。
【請求項7】
フレキシブルディスプレイを有する電子装置に適用され、前記フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部(2001)、屈曲部(2002)、及び第2の非屈曲部(2003)を含み、
前記第1のハウジング(10)は前記第1の非屈曲部(2001)に固定接続され、前記第2のハウジング(30)は前記第2の非屈曲部(2003)に固定接続され、
前記回転機構(20)は、第1の弾性体をさらに含み、該第1の弾性体は、前記第1の回転アーム(51)と前記第1のハウジング(10)との間に配置され、前記第1の弾性体は、前記第1の回転アーム(51)に回転可能に接続され、前記第1の弾性体は、前記第1のハウジング(10)に固定接続され、前記第1の弾性体は、前記第1の固定ブラケット(31)を含み、
第1の機械部品(9113)が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)に当接し、前記第1の機械部品(9113)は前記第1の弾性体の一部であり、
前記第1の弾性体の第1の方向への圧縮量により弾性力が発生し、該弾性力の少なくとも一部が、前記第1のハウジング(10)及び前記第1の非屈曲部(2001)を介して前記屈曲部(2002)に伝達され、前記第1の方向は、前記メインシャフト(1)の長さ延長方向に対して直交しており、前記第1の方向は、前記第1のハウジング(10)に対して平行であり、
当該折畳み機器が前記平らな状態にあるときに、前記第1の機械部品(9113)の第1の部分が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の第1の部分に当接し、前記第1の弾性体の前記第1の方向への圧縮量が第3の圧縮量であり、
前記第1のハウジング(10)及び前記第1の弾性体は前記メインシャフト(1)に対して回転し、前記第2のハウジング(30)は前記メインシャフト(1)に対して回転し、当該折畳み機器は前記平らな状態から前記折畳み状態に変化し、
当該折畳み機器が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の機械部品(9113)の第2の部分が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の第2の部分に当接し、前記第1の弾性体の前記第1の方向への圧縮量が第4の圧縮量であり、該第4の圧縮量は前記第3の圧縮量より小さく、
前記第1の機械部品(9113)の前記第1の部分は、前記第1の機械部品(9113)の前記第2の部分とは異なり、及び/又は前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第1の部分は、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第2の部分とは異なる、請求項1に記載の折畳み機器。
【請求項8】
前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)は、第1の回転シャフト(5112)を用いて前記第1の弾性体に回転可能に接続され、
当該折畳み機器が前記平らな状態にあるときに、前記第1の回転シャフト(5112)の軸線と前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第1の部分との間の距離が第1の距離であり、前記第1の距離の第1の平面に対する投影長さが第1の投影長さであり、
当該折畳み機器が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第2の部分との間の距離が第2の距離であり、前記第2の距離の前記第1の平面に対する投影長さが第2の投影長さであり、該第2の投影長さは前記第1の投影長さよりも短く、
前記第1の平面は、前記第1のハウジング(10)及び前記第1の非屈曲部(2001)が固定接続される平面である、請求項7に記載の折畳み機器。
【請求項9】
前記第1の弾性体には、接続孔(3111)が設けられ、
前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)が、第1の回転シャフト(5112)を用いて前記第1の弾性体に回転可能に接続されることは、
前記第1の回転シャフト(5112)が前記接続孔(3111)を貫通することを含む、請求項7に記載の折畳み機器。
【請求項10】
前記接続孔(3111)には、第1の側壁及び第2の側壁が含まれ、
前記第1の回転シャフト(5112)の軸線と前記第1の側壁との間の距離が第1の距離であり、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第2の側壁との間の距離が第2の距離であり、前記第1の距離は前記第2の距離より短く、
前記第1の弾性体に作用する第1の力に応答して前記接続孔が前記第1の回転シャフト(5112)に対して移動するときに、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第1の側壁との間の距離が第3の距離であり、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第2の側壁との間の距離が第4の距離であり、前記第3の距離は前記第4の距離より長く、
前記第1の力の方向は、前記第2の側壁が前記第1の側壁に面する方向であり、前記第1の側壁と前記第1のハウジング(10)との間の距離が第5の距離であり、前記第2の側壁と前記第1のハウジング(10)との間の距離が第6の距離であり、前記第5の距離は前記第6の距離より短い、請求項9に記載の折畳み機器。
【請求項11】
回転構造体(20)は、第2の弾性体をさらに含み、
該第2の弾性体は、前記第2の回転アーム(52)と前記第2のハウジング(30)との間に配置され、前記第2の弾性体は、前記第2の回転アーム(52)に回転可能に接続され、前記第2の弾性体は、前記第2のハウジング(30)に固定接続され、前記第2の弾性体は前記第2の固定ブラケット(32)を含み、
第3の機械部品が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)に当接し、前記第3の機械部品は前記第2の弾性体の一部であり、
前記第2の弾性体の第2の方向への圧縮量により弾性力が発生し、該弾性力の少なくとも一部が、前記第2のハウジング(30)及び前記第2の非屈曲部(2003)を介して前記屈曲部(2002)に伝達され、前記第2の方向は、前記メインシャフトの前記長さ延長方向に対して直交しており、前記第2の方向は、前記第2のハウジング(30)に対して平行であり、
当該折畳み機器が前記平らな状態にあるときに、前記第3の機械部品の第1の部分が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の第1の部分に当接し、前記第2の弾性体の前記第2の方向への圧縮量が第5の圧縮量であり、
当該折畳み機器が前記折畳み状態にあるときに、前記第3の機械部品の第2の部分が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の第2の部分に当接し、前記第2の弾性体の前記第2の方向への圧縮量が第6の圧縮量であり、前記第5の圧縮量は前記第6の圧縮量より小さく、
前記第3の機械部品の前記第1の部分は、前記第3の機械部品の前記第2の部分とは異なり、及び/又は前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第1の部分は、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第2の部分とは異なる、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の折畳み機器。
【請求項12】
前記回転機構(20)は、第1の支持プレート(21)及び第2の支持プレート(22)をさらに含み、前記第1の支持プレート(21)は、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に固定接続され、前記第2の支持プレート(22)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に固定接続され、
当該折畳み機器が前記平らな状態にあるときに、前記第1の支持プレート(21)は前記第2の支持プレート(22)と面一であり、前記第1の支持プレート(21)は、前記第1の固定ブラケット(31)と前記メインシャフト(1)との間に敷設され、前記第2の支持プレート(22)は、前記第2の固定ブラケット(32)と前記メインシャフト(1)との間に敷設され、
当該折畳み機器が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の支持プレート(21)は、前記第1の固定ブラケット(31)に関するものであり且つ前記第2の固定ブラケット(32)から離れる側に積み重ねられ、前記第2の支持プレートは、前記第2の固定ブラケット(32)に関するものであり且つ前記第1の固定ブラケット(31)から離れる側に積み重ねられる、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折畳み機器。
【請求項13】
前記メインシャフト(1)には支持面(11)があり、当該折畳み機器が前記折畳み状態にあるときに、前記メインシャフト(1)の前記支持面(11)は、前記第1の支持プレート(21)及び前記第2の支持プレート(22)に対して露出され、前記メインシャフト(1)の前記支持面は、円弧状に形成される、請求項12に記載の折畳み機器。
【請求項14】
前記回転機構(20)は、第1の遮蔽プレート(23)及び第2の遮蔽プレート(24)をさらに含み、
前記第1の遮蔽プレート(23)は、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に固定接続され、前記第2の遮蔽プレート(24)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に固定接続される、又は
前記第1の遮蔽プレート(23)は、第1の支持プレート(21)の少なくとも一部に固定接続され、前記第2の遮蔽プレート(24)は、第2の支持プレート(22)の少なくとも一部に固定接続される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折畳み機器。
【請求項15】
前記メインシャフト(1)は遮蔽プレート(16)をさらに含み、内側シャフト(15)は、外側シャフト(14)と前記遮蔽プレート(16)との間に位置する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折畳み機器。
【請求項16】
前記回転機構(20)は、同期部品(70)をさらに含み、
前記同期部品(70)は、第1の同期スイングアーム(71)、第2の同期スイングアーム(72)、第1の歯車(731)、及び第2の歯車(732)を含み、
前記第1の歯車(731)は前記メインシャフト(1)に配置され、前記第1の歯車(731)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の歯車(732)は前記メインシャフト(1)に配置され、前記第2の歯車(732)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の歯車(731)は前記第2の歯車(732)と係合しており、
前記第1の同期スイングアーム(71)は、摺動端部(711)及び回転端部(712)を含み、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記回転端部(712)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記回転端部(712)は前記第1の歯車(731)と係合しており、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記摺動端部(711)は前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続され、
前記第2の同期スイングアーム(72)は摺動端部(721)及び回転端部(722)を含み、前記第2の同期スイングアーム(72)の前記回転端部(722)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の同期スイングアーム(72)の前記回転端部(722)は前記第2の歯車(732)と係合しており、前記第2の同期スイングアーム(722)の前記摺動端部(721)は前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折畳み機器。
【請求項17】
順に接続される第1のハウジング(10)、回転機構(20)、及び第2のハウジング(30)を含む電子装置であって、前記回転機構(20)は、当該電子装置を平らな状態又は折畳み状態にできるように変形可能であり、
前記回転機構(20)は、メインシャフト(1)、第1の固定ブラケット(31)、第2の固定ブラケット(32)、第1の伝達アーム(41)、第1の接続ピース(61)、第1の回転アーム(51)、第2の伝達アーム(42)、第2の接続ピース(62)、及び第2の回転アーム(52)を含み、
前記第1の固定ブラケット(31)の少なくとも一部が前記第1のハウジング(10)に固定され、前記第2の固定ブラケット(32)の少なくとも一部が前記第2のハウジング(30)に固定され、
前記第1の伝達アーム(41)は摺動端部(411)及び回転端部(412)を含み、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続され、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は前記第1の接続ピース(61)に回転可能に接続され、前記第1の接続ピース(61)は、前記第1の回転アーム(51)の第2の端部(512)に回転可能に接続され、前記第1の回転アーム(51)の第1の端部(511)が、前記第1の固定ブラケット(31)に回転可能に接続され、
前記第2の伝達アーム(42)は摺動端部(421)及び回転端部(422)を含み、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)は前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は前記第2の接続ピース(62)に回転可能に接続され、前記第2の接続ピース(62)は、前記第2の回転アーム(52)の第2の端部(522)に回転可能に接続され、前記第2の回転アーム(52)の第1の端部(521)が、前記第2の固定ブラケット(32)に回転可能に接続される、
電子装置。
【請求項18】
前記メインシャフト(1)は外側シャフト(14)及び内側シャフト(15)を含み、前記外側シャフト(14)は前記内側シャフト(15)に固定接続され、
前記内側シャフト(15)は、第1の円弧状突起部(153a)及び第2の円弧状突起部を含み、前記外側シャフト(14)は、第1の円弧状溝(142a)及び第2の円弧状溝を含み、前記第1の伝達アーム(41)の前記回転端部(412)は、円弧状であり、前記第1の円弧状突起部(153a)及び前記第1の円弧状溝(142a)に回転可能に接続され、前記第2の伝達アーム(42)の前記回転端部(422)は、円弧状であり、前記第2の円弧状突起部及び前記第2の円弧状溝に回転可能に接続される、請求項17に記載の電子装置。
【請求項19】
前記第1の回転アーム(51)は、第2の回転シャフト(6121)を介して前記第1の接続ピース(61)に接続され、前記外側シャフト(14)及び前記内側シャフト(15)は取り囲まれて円弧状溝(156)を形成し、前記第2の回転シャフト(6121)は前記円弧状溝(156)と摺動方式で協働する、請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記第2の固定ブラケット(32)は第1の摺動溝(322)を含み、前記第1の固定ブラケット(31)は第2の摺動溝(312)を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続されることは、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が、前記第1の摺動溝(322)に摺動可能に接続されること、及び
当該電子装置が前記平らな状態から前記折畳み状態に切り替わる過程で、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)が前記第1の摺動溝(322)に対して摺動することを含み、
前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続されることは、
前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が前記第2の摺動溝(312)に摺動可能に接続されること、及び
前記電子装置が前記平らな状態から前記折畳み状態に切り替わる過程で、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)が前記第2の摺動溝(312)に対して摺動することを含む、請求項17に記載の電子装置。
【請求項21】
前記第1の伝達アーム(41)は、第1の制限部品(81)をさらに含み、該第1の制限部品(81)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に配置され、
第1の凸部及び第1の凹部が、前記第1の摺動溝(322)の側壁に互いに離間して配置され、
前記第1の制限部品(81)は、第2の弾性部品を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第1の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凸部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第1の圧縮量であり、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第2の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凹部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第2の圧縮量であり、前記第1の圧縮量は前記第2の圧縮量より大きい、請求項20に記載の電子装置。
【請求項22】
前記第1の伝達アーム(41)は、第1の制限部品(81)をさらに含み、該第1の制限部品(81)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に配置され、
第2の制限部品(82)は、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に配置され、
第1の凸部及び第1の凹部が、前記第1の摺動溝(322)の側壁に互いに離間して配置され、
前記第1の凸部は第2の弾性部品を含み、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第1の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凸部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第1の圧縮量であり、
前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)は、前記第1の摺動溝(322)に対して第2の位置まで摺動し、前記第1の制限部品は前記第1の凹部と協働し、前記第2の弾性部品の圧縮量が第2の圧縮量であり、前記第1の圧縮量は前記第2の圧縮量より大きい、請求項20に記載の電子装置。
【請求項23】
当該電子装置は、フレキシブルディスプレイ(200)をさらに含み、
前記フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部(2001)、屈曲部(2002)、及び第2の非屈曲部(2003)を含み、
前記第1のハウジング(10)は前記第1の非屈曲部(2001)に固定接続され、前記第2のハウジング(30)は前記第2の非屈曲部(2003)に固定接続され、
前記回転機構(20)は、第1の弾性体をさらに含み、該第1の弾性体は、前記第1の回転アーム(51)と前記第1のハウジング(10)との間に配置され、前記第1の弾性体は、前記第1の回転アーム(51)に回転可能に接続され、前記第1の弾性体は、前記第1のハウジング(10)に固定接続され、前記第1の弾性体は、第1の固定ブラケット(31)を含み、
第1の機械部品(9113)が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)に当接し、前記第1の機械部品(9113)は前記第1の弾性体の一部であり、
前記第1の弾性体の第1の方向への圧縮量により弾性力が発生し、弾性力の少なくとも一部が、前記第1のハウジング(10)及び前記第1の非屈曲部(2001)を介して前記屈曲部(2002)に伝達され、前記第1の方向は、前記メインシャフト(1)の長さ延長方向に対して直交しており、前記第1の方向は、前記第1のハウジング(10)に対して平行であり、
当該電子装置が前記平らな状態にあるときに、前記第1の機械部品(9113)の第1の部分が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の第1の部分に当接し、前記第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第3の圧縮量であり、
前記第1のハウジング(10)及び前記第1の弾性体は前記メインシャフト(1)に対して回転し、前記第2のハウジング(30)は前記メインシャフト(1)に対して回転し、当該電子装置は前記平らな状態から前記折畳み状態に変化し、
当該電子装置が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の機械部品(9113)の第2の部分が、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の第2の部分に当接し、前記第1の弾性体の前記第1の方向への圧縮量が第4の圧縮量であり、該第4の圧縮量は前記第3の圧縮量より小さく、
前記第1の機械部品(9113)の前記第1の部分は、前記第1の機械部品(9113)の前記第2の部分とは異なり、及び/又は前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第1の部分は、前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の第2の部分とは異なる、請求項17に記載の電子装置。
【請求項24】
前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)は、第1の回転シャフト(5112)を用いて前記第1の弾性体に回転可能に接続され、
当該電子装置が前記平らな状態にあるときに、前記第1の回転シャフト(5112)の軸線と前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第1の部分との間の距離が第1の距離であり、該第1の距離の第1の平面に対する投影長さが第1の投影長さであり、
当該電子装置が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)の前記第2の部分との間の距離が第2の距離であり、該第2の距離の前記第1の平面に対する投影長さが第2の投影長さであり、該第2の投影長さは前記第1の投影長さよりも短く、
前記第1の平面は、前記第1のハウジング(10)及び前記第1の非屈曲部(2001)が固定接続される平面である、請求項23に記載の電子装置。
【請求項25】
前記第1の弾性体には接続孔(3111)が設けられ、
前記第1の回転アーム(51)の前記第1の端部(511)が、第1の回転シャフト(5112)を用いて前記第1の弾性体に回転可能に接続されることは、
前記第1の回転シャフト(5112)が前記接続孔(3111)を貫通することを含む、請求項23に記載の電子装置。
【請求項26】
前記接続孔(3111)は、第1の側壁及び第2の側壁を含み、
前記第1の回転シャフト(5112)の軸線と前記第1の側壁との間の距離が第1の距離であり、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第2の側壁との間の距離が第2の距離であり、前記第1の距離は前記第2の距離より短く、
前記第1の弾性体に作用する第1の力に応答して前記接続孔が前記第1の回転シャフト(5112)に対して移動するときに、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第1の側壁との間の距離が第3の距離であり、前記第1の回転シャフト(5112)の前記軸線と前記第2の側壁との間の距離が第4の距離であり、前記第3の距離は前記第4の距離より大きく、
前記第1の力の方向は、前記第2の側壁が前記第1の側壁に面する方向であり、前記第1の側壁と前記第1のハウジング(10)との間の距離が第5の距離であり、前記第2の側壁と前記第1のハウジング(10)との間の距離が第6の距離であり、前記第5の距離は第6の距離より短い、請求項25に記載の電子装置。
【請求項27】
回転構造体(20)が、第2の弾性体をさらに含み、
該第2の弾性体は、前記第2の回転アーム(52)と前記第2のハウジング(30)との間に配置され、前記第2の弾性体は、前記第2の回転アーム(52)に回転可能に接続され、前記第2の弾性体は、前記第2のハウジング(30)に固定接続され、前記第2の弾性体は前記第2の固定ブラケット(32)を含み、
第3の機械部品が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)に当接し、前記第3の機械部品は前記第2の弾性体の一部であり、
前記第2の弾性体の第2の方向への圧縮量により弾性力が発生し、該弾性力の少なくとも一部が、前記第2のハウジング(30)及び前記第2の非屈曲部(2003)を介して前記屈曲部(2002)に伝達され、前記第2の方向は、前記メインシャフトの前記長さ延長方向に対して直交しており、前記第2の方向は、前記第2のハウジング(30)に対して平行であり、
当該電子装置が前記平らな状態にあるときに、前記第3の機械部品の第1の部分が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第1の部分に当接し、前記第2の弾性体の前記第2の方向への圧縮量が第5の圧縮量であり、
当該電子装置が前記折畳み状態にあるときに、前記第3の機械部品の第2の部分が、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第2の部分に当接し、前記第2の弾性体の前記第2の方向への圧縮量が第6の圧縮量であり、前記第5の圧縮量は前記第6の圧縮量より小さく、
前記第3の機械部品の前記第1の部分は、前記第3の機械部品の前記第2の部分とは異なり、及び/又は前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第1の部分は、前記第2の回転アーム(52)の前記第1の端部(521)の前記第2の部分とは異なる、請求項23乃至26のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項28】
前記回転機構(20)は、第1の支持プレート(21)及び第2の支持プレート(22)をさらに含み、前記第1の支持プレート(21)は前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に固定接続され、前記第2の支持プレート(22)は前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に固定接続され、
当該電子装置が前記平らな状態にあるときに、前記第1の支持プレート(21)は前記第2の支持プレート(22)と面一であり、前記第1の支持プレート(21)は前記第1の固定ブラケット(31)と前記メインシャフト(1)との間に敷設され、前記第2の支持プレート(22)は、前記第2の固定ブラケット(32)と前記メインシャフト(1)との間に敷設され、
当該電子装置が前記折畳み状態にあるときに、前記第1の支持プレート(21)は、前記第1の固定ブラケット(31)に関するものであり且つ前記第2の固定ブラケット(32)から離れる側に積み重ねられ、前記第2の支持プレート(22)は、前記第2の固定ブラケット(32)に関するものであり且つ前記第1の固定ブラケット(31)から離れる側に積み重ねられる、請求項17乃至27のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項29】
前記メインシャフト(1)は支持面(11)を有しており、当該電子装置が前記折畳み状態にあるときに、前記メインシャフト(1)の前記支持面(11)は、前記第1の支持プレート(21)及び前記第2の支持プレート(22)に対して露出され、前記メインシャフト(1)の前記支持面は円弧状である、請求項28に記載の電子装置。
【請求項30】
前記回転機構(20)は、第1の遮蔽プレート(23)及び第2の遮蔽プレート(24)をさらに含み、
前記第1の遮蔽プレート(23)は、前記第2の伝達アーム(42)の前記摺動端部(421)に固定接続され、前記第2の遮蔽プレート(24)は、前記第1の伝達アーム(41)の前記摺動端部(411)に固定接続される、又は
前記第1の遮蔽プレート(23)は、第1の支持プレート(21)の少なくとも一部に固定接続され、前記第2の遮蔽プレート(24)は、第2の支持プレート(22)の少なくとも一部に固定接続される、請求項17乃至27のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項31】
前記メインシャフト(1)は遮蔽プレート(16)をさらに含み、内側シャフト(15)は外側シャフト(14)と前記遮蔽プレート(16)との間に位置する、請求項17乃至27のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項32】
前記回転機構(20)は、同期部品(70)をさらに含み、
該同期部品(70)は、第1の同期スイングアーム(71)、第2の同期スイングアーム(72)、第1の歯車(731)、及び第2の歯車(732)を含み、
前記第1の歯車(731)は前記メインシャフト(1)に配置され、前記第1の歯車(731)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の歯車(732)は前記メインシャフト(1)に配置され、前記第2の歯車(732)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の歯車(731)は前記第2の歯車(732)と係合しており、
前記第1の同期スイングアーム(71)は、摺動端部(711)及び回転端部(712)を含み、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記回転端部(712)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記回転端部(712)は前記第1の歯車(731)と係合しており、前記第1の同期スイングアーム(71)の前記摺動端部(711)は前記第1の固定ブラケット(31)に摺動可能に接続され、
前記第2の同期スイングアーム(72)は摺動端部(721)及び回転端部(722)を含み、前記第2の同期スイングアーム(72)の前記回転端部(722)は前記メインシャフト(1)に回転可能に接続され、前記第2の同期スイングアーム(72)の前記回転端部(722)は前記第2の歯車(732)と係合しており、前記第2の同期スイングアーム(722)の前記摺動端部(721)は前記第2の固定ブラケット(32)に摺動可能に接続される、請求項17乃至27のいずれか一項に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年9月14日に中国国家知識産権局に出願した、“FOLDING STRUCTURE AND ELECTRONIC DEVICE”という名称の中国特許出願第202010959362.9号と、2020年12月17日に中国国家知識産権局に出願した、“FOLDING STRUCTURE AND ELECTRONIC DEVICE”という名称の中国特許出願第202011495418.6号とについて優先権を主張するものであり、これらの文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、折り畳み可能な電子製品技術の分野に関し、特に、折畳み機器及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0003】
フレキシブルディスプレイが、軽量、薄型、壊れ難さ等の特徴のため、様々な折り畳み可能な電子装置に広く適用されている。フレキシブルディスプレイが展開した状態にあるときに、比較的大きな表示領域を得ることができ、それにより視覚効果を高める。フレキシブルディスプレイが折畳み状態にあるときに、電子装置はより小さな体積になり、ユーザによる持ち運びが容易になる。折り畳み可能な電子装置は、フレキシブルディスプレイを担持するように構成された折畳み機器をさらに含む。折畳み機器は、通常、2つのハウジングと、2つのハウジングの間に接続された回転機構とを含む。2つのハウジングは、回転機構の変形によって互いに対して折り畳まれ又は展開され、フレキシブルディスプレイを折り畳み又は展開させる。しかしながら、曲げ過程でフレキシブルディスプレイの曲げ領域に張力が発生するため、展開した状態でフレキシブルディスプレイの中間部分にしわ(crease:折り目)が現れる。その結果、フレキシブルディスプレイの平坦度が低下し、ユーザ体験が影響を受ける。
【発明の概要】
【0004】
本願の目的は、折畳み機器及び電子装置を提供することである。折畳み機器は、フレキシブルディスプレイを担持するように構成される。電子装置を折畳み状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイに対するメインシャフトから離れる方向の力が、閉じた状態のフレキシブルディスプレイに対するメインシャフトから離れる方向の力より大きい。従って、電子装置を折畳み状態から平らな状態に展開するときのフレキシブルディスプレイの積層位置ずれ(misalignment)現象を減少させることができ、フレキシブルディスプレイのしわの回復を促進することができ、フレキシブルディスプレイの平坦化効果を高めることができる。
【0005】
第1の態様によれば、本願は折畳み機器を提供する。折畳み機器は、電子装置に適用することができ、折畳み機器は、電子装置のフレキシブルディスプレイを担持するように構成される。フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含む。折畳み機器は、第1のハウジング、第2のハウジング、第1の弾性体(elastic component)、及びシャフトを含む。第1のハウジング及び第2のハウジングは、シャフトの両側にそれぞれ配置される。第1のハウジングは第1の非屈曲部に固定接続され、第2のハウジングは第2の非屈曲部に固定接続される。第1の弾性体は、シャフトと第1のハウジングとの間に配置され、第1の弾性体はシャフトに回転可能に接続され、第1の弾性体は第1のハウジングに固定接続される。第1の機械部品が第2の機械部品に当接し、第1の機械部品は第1の弾性体の一部であり、第2の機械部品はシャフトの一部である。第1の弾性体の第1の方向への圧縮量により弾性力が発生し、弾性力の少なくとも一部が、第1のハウジング及び第1の非屈曲部を介して屈曲部に伝達され、第1の方向はシャフトの長さ延長方向に対して直交しており、第1の方向は第1のハウジングに対して平行である。電子装置が平らな状態にあるときに、第1の機械部品の第1の部分が第2の機械部品の第1の部分に当接し、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第1の圧縮量である。第1のハウジング及び第1の弾性体はシャフトに対して回転し、第2のハウジングはシャフトに対して回転し、電子装置は平らな状態から折畳み状態に変化する。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の機械部品の第2の部分が、第2の機械部品の第2の部分に当接し、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第2の圧縮量であり、第2の圧縮量は第1の圧縮量より小さい。第1の機械部品の第1の部分は、第1の機械部品の第2の部分とは異なり、及び/又は第2の機械部品の第1の部分は、第2の機械部品の第2の部分とは異なる。
【0006】
本願では、第1のハウジングがフレキシブルディスプレイの第1の非屈曲部に固定接続されるため、電子装置が平らな状態にあるときに、第1の弾性体により発生した弾性力が、第1のハウジングを介してディスプレイの第1の非屈曲部に伝達され得、これにより、フレキシブルディスプレイのしわの回復が促進され、画面の平坦化効果を高める。
【0007】
可能な実施態様では、電子装置が平らな状態にあるときに、第1のハウジング及び第1の非屈曲部を用いて屈曲部に伝達される力は、第1の力である。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1のハウジング及び第1の非屈曲部を用いて屈曲部に伝達される力は、第2の力であり、第2の力は第1の力より小さい。従って、電子装置を折畳み状態から平らな状態に展開するときに、第1のハウジングを用いてフレキシブルディスプレイの第1の非屈曲部に伝達される力がより大きくなり、これによりしわの回復が促進される。
【0008】
可能な実施態様では、シャフトは、第1の回転シャフトを用いて第1の弾性体に回転可能に接続される。電子装置が平らな状態にあるときに、第1の回転シャフトの軸線とシャフトの第1の部分との間の距離が第1の距離であり、第1の距離の第1の平面に対する投影長さが第1の投影長さである。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の回転シャフトの軸線とシャフトの第2の部分との間の距離が第2の距離であり、第2の距離の第1の平面に対する投影長さが第2の投影長さであり、第2の投影長さは第1の投影長さより短い。第1の平面は、第1のハウジングが第1の非屈曲部に固定接続される面が位置する平面である。
【0009】
この実施態様では、電子装置が異なる状態に折り畳まれるときに、当接点から第1の機械部品及び第2の機械部品の軸線までの距離の投影長さが異なるため、第1の弾性体の弾性変形量(variables)が異なり、第1のハウジングを用いてフレキシブルディスプレイに伝達される力が異なる。
【0010】
可能な実施態様では、第1の弾性体には接続孔が設けられており、シャフトが第1の回転シャフトを用いて第1の弾性体に回転可能に接続されることは、第1の回転シャフトが接続孔を通って配置されることを特に含む。
【0011】
可能な実施態様では、接続孔には、第1の側壁及び第2の側壁が含まれる。第1の回転シャフトの軸線と第1の側壁との間の距離が第1の距離であり、第1の回転シャフトの軸線と第2の側壁との間の距離が第2の距離であり、第1の距離は第2の距離より短い。第1の弾性体に作用する第3の力に応じて、接続孔は第1の回転シャフトに対して移動し、第1の回転シャフトの軸線と第1の側壁との間の距離が第3の距離であり、第1の回転シャフトの軸線と第2の側壁との間の距離が第4の距離であり、第3の距離は第4の距離より大きい。第3の力の方向は、第2の側壁が第1の側壁に面する方向であり、第1の側壁と第1のハウジングとの間の距離が第5の距離であり、第2の側壁と第1のハウジングとの間の距離が第6の距離であり、第5の距離は第6の距離よりも短い。
【0012】
この実施態様では、接続孔の形状設計に従って、折畳み機器は、フレキシブルディスプレイが経年変化するにつれて僅かに長くなるため、フレキシブルディスプレイは折畳み機器により密接に取り付けられ、フレキシブルディスプレイが経年変化するときにフレキシブルディスプレイのしわがより少なくなる。
【0013】
可能な実施態様では、シャフトには接続孔が設けられており、シャフトは、第1の回転シャフトを用いて第1の弾性体に回転可能に接続される。具体的には、第1の回転シャフトは接続孔を通って配置される。
【0014】
可能な実施態様では、接続孔には、第1の側壁及び第2の側壁が含まれる。第1の回転シャフトの軸線と第1の側壁との間の距離が第1の距離であり、第1の回転シャフトの軸線と第2側壁との間の距離が第2の距離であり、第1の距離は第2の距離より大きい。第1の弾性体に作用する第3の力に応答して、第1の回転シャフトは接続孔に対して移動し、第1の回転シャフトの軸線と第1の側壁との間の距離が第3の距離であり、第1の回転シャフトの軸線と第2の側壁との間の距離が第4の距離であり、第3の距離は第4の距離より短い。第3の力の方向は、第2の側壁が第1の側壁に面する方向であり、第1の側壁と第1のハウジングとの間の距離が第5の距離であり、第2の側壁と第1のハウジングとの間の距離が第6の距離であり、第5の距離は第6の距離よりも短い。
【0015】
可能な実施態様では、接続孔の第1の断面には、くびれ円形(waist-round shape)、楕円、円形、又は長方形のうちの少なくとも1つ又は複数が含まれ、第1の断面は、第1の回転シャフトの長さ延長方向に対して直交している。
【0016】
可能な実施態様では、第1の弾性体は第1の固定ブラケットを含み、第1の固定ブラケットの少なくとも一部が、第1のハウジングに固定接続される。
【0017】
可能な実施態様では、第1の弾性体は、第1の弾性部品及び第1のブラケットをさらに含む。第1の弾性部品及び第1の支持体は、第1の固定ブラケットに配置される。第1の弾性部品の少なくとも一部が、第1のブラケットと第1の固定ブラケットとの間に配置される。第1のブラケットは第2の機械部品に当接し、第1の弾性部品は、第1の固定ブラケットを用いて第1のハウジングに当接する。
【0018】
可能な実施態様では、第1の固定ブラケットに第1の取付け溝が設けられ、第1のブラケットにフランジが配置される。第1のブラケットは、フランジを介して第1の取付け溝に摺動可能に接続される。
【0019】
可能な実施態様では、折畳み機器は、第2の弾性体をさらに含む。シャフトは、第1の回転部及び第2の回転部を含む。第1の弾性体は第1の固定ブラケットを含み、第2の弾性体は第2の固定ブラケットを含む。第1の回転部は、第1の接続部品及び第1の回転アームを含む。第2の回転部は、第2の接続部品及び第2の回転アームを含む。第1の接続部品は摺動端部及び回転端部を含み、第1の接続部品の摺動端部は第2の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第1の接続部品の回転端部は第1の回転アームの第1の端部に回転可能に接続される。第1の回転アームの第2の端部は、第1の回転シャフトを用いて第1の固定ブラケットに回転可能に接続される。第2の接続部品は、摺動端部及び回転端部を含む。第2の接続部品の摺動端部は第1の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第2の接続部品の回転端部は第2の回転アームの第1の端部に回転可能に接続され、第2の回転アームの第2の端部は第2の固定ブラケットに回転可能に接続される。
【0020】
可能な実施態様では、第1の固定ブラケットは第1の接続ブロックを含む。第1の接続ブロックは、爪の形状であってもよく、第1の接続ブロックには回転孔がある。第1の回転アームは爪形状の第1の端部、すなわち第2の機械部品を含み、第1の回転アームの第1の端部には回転孔がある。第1の回転アームの第1の端部は、第1の接続ブロックに互い違いに(in a staggered manner)接続され、回転シャフトは、第1の接続ブロックの回転孔と、第1の回転アームの第1の端部の回転孔とを通過するため、第1の回転アームの第1の端部は、第1の接続ブロックに回転可能に接続される。このようにして、第1の回転アームは第1の固定ブラケットに回転可能に接続される。第1の回転アームの第1の端部は、第1の接続ブロックに互い違いに接続されるので、第1の回転アームの第1の端部と第1の接続ブロックとの相互規制(limiting:制限)をメインシャフトの軸線方向で実現して、回転機構の接続の信頼性を向上させることができる。
【0021】
可能な実施態様では、第2の弾性体は、シャフトと第2のハウジングとの間に配置され、第2の弾性体はシャフトに回転可能に接続され、第2の弾性体は第2のハウジングに固定接続される。第3の機械部品は第4の機械部品に当接し、第3の機械部品は第2の弾性体の一部であり、第4の機械部品はシャフトの一部である。第2の弾性体の第2の方向への圧縮量により弾性力が発生し、弾性力の少なくとも一部が、第2のハウジング及び第2の非屈曲部を介して屈曲部に伝達され、第2の方向はシャフトの長さ延長方向に対して直交しており、第2の方向は第2のハウジングに対して平行である。電子装置は平らな状態であり、第3の機械部品の第1の部分が第4の機械部品の第1の部分に当接し、第2の弾性体の第2の方向への圧縮量が第3の圧縮量である。電子装置は折畳み状態であり、第3の機械部品の第2の部分は第4の機械部品の第2の部分に当接し、第2の弾性体の第2の方向への圧縮量が第4の圧縮量であり、第4の圧縮量は第3の圧縮量より小さい。第3の機械部品の第1の部分は第3の機械部品の第2の部分とは異なり、及び/又は第4の機械部品の第1の部分は第4の機械部品の第2の部分とは異なる。
【0022】
この実施態様では、第2の弾性体は、フレキシブルディスプレイの第2の非屈曲部が、閉じた状態でメインシャフトから離れる方向の力よりも大きい、平らな状態でメインシャフトから離れる方向の力を受けるように配置され、これにより、電子装置が折り畳まれて展開されるとき、フレキシブルディスプレイのしわの回復を促進する。フレキシブルディスプレイの平坦化を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0023】
可能な実施態様では、シャフトはメインシャフトをさらに含む。第1の接続部品は、第1の伝達アーム及び第1の接続ピースを含む。第2の接続部品は、第2の伝達アーム及び第2の接続ピースを含む。第1の接続部品は摺動端部及び回転端部を含み、第1の接続部品の摺動端部は第2の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第1の接続部品の回転端部は第1の回転アームの第1の端部に回転可能に接続される。具体的には、第1の伝達アームは、摺動端部及び回転端部を含む。第1の伝達アームの摺動端部は第2の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第1の伝達アームの回転端部はメインシャフトに回転可能に接続され、第1の伝達アームの回転端部は第1の接続ピースに回転可能に接続され、第1の接続ピースは、第1の回転アームの第1の端部に回転可能に接続される。第2の接続部品は摺動端部及び回転端部を含み、第2の接続部品の摺動端部は第1の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第2の接続部品の回転端部は第2の回転アームの第1の端部に回転可能に接続される。具体的には、第2の伝達アームは、摺動端部及び回転端部を含む。第2の伝達アームの摺動端部は第1の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第2の伝達アームの回転端部はメインシャフトに回転可能に接続され、第2の伝達アームの回転端部は第2の接続ピースに回転可能に接続され、第2の接続ピースは第2の回転アームの第1の端部に回転可能に接続される。
【0024】
この実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングを相対的に展開して平らな状態にする過程で、第1の伝達アームはメインシャフトに対して回転し、第1の回転アームは、第1の接続ピースを用いて第1の伝達アームと連結(linked)され、第1の固定ブラケット及び第1のハウジングがメインシャフトから徐々に遠ざかる。第2の伝達アームはメインシャフトに対して回転し、第2の回転アームは第2の接続ピースを介して第2の伝達アームと連結し、第2の固定ブラケット及び第2のハウジングはメインシャフトから徐々に離れる。第1のハウジング及び第2のハウジングを相対的に折り畳んで折畳み状態にする過程で、第1の伝達アームはメインシャフトに対して回転し、第1の回転アームは第1の接続ピースを介して第1の伝達アームに連結され、第1の固定ブラケット及び第1のハウジングはメインシャフトに徐々に近づく。第2の伝達アームはメインシャフトに対して回転し、第2の回転アームは第2の接続ピースを介して第2の伝達アームに連結され、第2の固定ブラケット及び第2のハウジングはメインシャフトに徐々に近づく。従って、第1のハウジング及び第2のハウジングを相対的に展開する過程で、第1のハウジングはメインシャフトから離れる方向に移動し、第2のハウジングはメインシャフトから離れる方向に移動する。第1のハウジング及び第2のハウジングが相対的に折り畳まれる過程で、第1のハウジングはメインシャフトに近づく方向に移動し、第2のハウジングはメインシャフトに近づく方向に移動する。すなわち、折畳み機器の平らな状態から閉じた状態への変化過程におけるハウジングの内側への引き込み動作と、折畳み機器の閉じた状態から平らな状態への変化過程におけるハウジングの外側への押し出し動作とは、折畳み機器が展開又は折畳みの過程にあるように、実現することができる。フレキシブルディスプレイを中立面として使用する変形運動を実現することができ、これによりフレキシブルディスプレイを引っ張る又は圧迫するリスクを低減し、それによってフレキシブルディスプレイが一定の長さを維持し、フレキシブルディスプレイを保護し、フレキシブルディスプレイの信頼性を向上させ、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の耐用年数を長くする。
【0025】
可能な実施態様では、メインシャフトは内側シャフト及び外側シャフトを含み、外側シャフトは内側シャフトに固定接続される。内側シャフトは、第1の円弧状突起部及び第2の円弧状突起部を含み、外側シャフトは、第1の円弧状溝及び第2の円弧状溝を含み、第1の伝達アームの回転端部は、円弧状であり、第1の円弧状突起部及び第1の円弧状溝に回転可能に接続され、第2の伝達アームの回転端部は、円弧状であり、第2の円弧状突起部及び第2の円弧状溝に回転可能に接続される。
【0026】
この実施態様では、第1の伝達アームはメインシャフトに接続され、第2の伝達アームは仮想シャフトを用いてメインシャフトに接続される。回転接続構造は、簡素で、占有空間が小さく、回転機構の厚さを減らすのに役立ち、折畳み機器及び電子装置の軽量化及び薄型化を容易にする。
【0027】
可能な実施態様では、メインシャフトは、内側シャフトと、内側シャフトに固定された外側シャフトとを含む。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、内側シャフトは、外側シャフトと、第1の固定ブラケット及び第2の固定ブラケットとの間に位置する。第1の伝達アームは第1の回転中心の周りを回転し、第1の回転中心は、内側シャフトに近く且つ外側シャフトから離れており、第1の回転中心は、第2の固定ブラケットに近く且つ第1の固定ブラケットから離れている。第2の伝達アームは第2の回転中心の周りを回転し、第2の回転中心は、内側シャフトに近く且つ外側シャフトから離れており、第2の回転中心は、第1の固定ブラケットに近く且つ第2の固定ブラケットから離れている。
【0028】
この実施態様では、第1の回転中心及び第2の回転中心の位置が設定されるため、折畳み機器が平らな状態から閉じ状態に切り替わるときに、回転機構がハウジングの引き込みをより容易に行うことができ、折畳み機器が閉じた状態から平らな状態に切り替わるときにハウジングの押し出しをより容易に行うことができることで、フレキシブルディスプレイを中立面として用いる変形を実現する。
【0029】
また、内側シャフト線及び外側シャフトには共に複数の三次元空間構造が設けられており、これらの構造の設計により、内側シャフト及び外側シャフトは、組み立てられた後に複数の可動空間を一緒に形成することができ、回転機構の構造部は、メインシャフトの複数の可動空間に移動可能に設置され、これにより、メインシャフトとの接続を実現する。内側シャフト及び外側シャフトの分割設計は、メインシャフトの製造の難易度を低減し、メインシャフトの製造精度及び製品歩留まりを向上させるのに役立つ。
【0030】
可能な実施態様では、第1の伝達アームの回転端部は、制限突起部をさらに含むことができ、制限突起部は、回転端部の内側位置及び/又は外側位置を形成する。制限突起部はメインシャフトの制限溝と協働するように構成され、それによって、第1の伝達アーム及びメインシャフトはメインシャフトの軸線方向に相互規制を実現し、接続構造の信頼性を向上させる。
【0031】
可能な実施態様では、第1の回転アームは、第2の回転シャフトを用いて第1の接続ピースに接続され、内側シャフト及び外側シャフトは取り囲まれて円弧状溝を形成し、第2の回転シャフト及び円弧状溝は摺動可能に一致し、第1の回転アームが所定の軌道のみを用いてメインシャフト内を移動できるように第2の回転シャフトの移動軌道を制限する。
【0032】
可能な実施態様では、第2の固定ブラケットは第1の摺動溝を含み、第1の固定ブラケットは第2の摺動溝を含む。第1の伝達アームの摺動端部が第2の固定ブラケットに摺動可能に接続されることは、第1の伝達アームの摺動端部が第1の摺動溝に摺動可能に接続されること、及び電子装置が平らな状態から折畳み状態に切り替わる過程で、第1の伝達アームの摺動端部が第1の摺動溝に対して摺動可能に接続されることを特に含む。第2の伝達アームの摺動端部が第1の固定ブラケットに摺動可能に接続されることは、第2の伝達アームの摺動端部が第2の摺動溝に摺動可能に接続されること、及び電子装置が平らな状態から折畳み状態に変化する過程で、第2の伝達アームの摺動端部が第2の摺動溝に対して摺動可能に接続されることを特に含む。
【0033】
可能な実施態様では、第1の摺動溝の側壁に凹んだガイド空間があってもよい。第1の伝達アームの摺動端部は第1の摺動溝に取り付けられるため、第1の伝達アームの摺動端部は第2の固定ブラケットに摺動可能に接続される。第1の伝達アームの摺動端部は、外周側に位置する第1のフランジを含む。第1のフランジは、第1の摺動溝のガイド空間に取り付けられる。この実施態様では、第1の摺動溝のガイド空間は第1の伝達アームの第1のフランジと協働し、それによって第1の伝達アームの摺動端部を第1の摺動溝の摺動方向に案内することができる。このようにして、第1の伝達アームと第2の固定ブラケットとの間の相対的な摺動動作は、より容易に実施でき、制御精度がより高くなる。
【0034】
可能な実施態様では、第2の摺動溝の側壁に凹んだガイド空間があってもよい。第2の伝達アームの摺動端部は、第1の固定ブラケットを摺動して接続するように第2の摺動溝に設置される。第2の駆動アームの摺動端部は、外周側に第2のフランジを含む。第2のフランジは、第2の摺動溝のガイド空間に設置される。この実施態様では、第2の摺動溝のガイド空間が第2の伝達アームの第2のフランジと協働し、それによって第2の伝達アームの摺動端部を第2の摺動溝の摺動方向に案内することができる。第2の伝達アームと第1の固定ブラケットとの間の相対的な摺動動作は、実現し易く、制御精度が高い。
【0035】
可能な実施態様では、第1の伝達アームは第1の制限部品をさらに含み、第2の伝達アームは第2の制限部品をさらに含む。第1の制限部品は、第1の伝達アームの摺動端部に配置され、第2の制限部品は、第2の伝達アームの摺動端部に配置される。第1の摺動溝の側壁には互いに離間した第1の凸部及び第1の凹部が設けられ、第2の摺動溝の側壁には互いに離間した第2の凸部及び第2の凹部が設けられる。第1の制限部品は第2の弾性部品を含み、第2の制限部品は第3の弾性部品を含む。第1の伝達アームの摺動端部は第1の摺動溝に対して第1の位置まで摺動し、第1の制限部品は第1の凸部と協働し、第2の弾性部品の圧縮量が第5の圧縮量である。第1の伝達アームの摺動端部は、第1の摺動溝に対して第2の位置まで摺動し、第1の制限部品は第1の凹部と協働し、第2の弾性部品の圧縮量が第6の圧縮量であり、第5の圧縮量は第6の圧縮量より大きい。第2の伝達アームの摺動端部は第2の摺動溝に対して第3の位置まで摺動し、第2の制限部品は第2の凸部と協働し、第3の弾性部品の圧縮量が第7の圧縮量である。第2の伝達アームの摺動端部は第2の摺動溝に対して第4の位置まで摺動し、第2の制限部品は第2の凹部と協働し、第3の弾性部品の圧縮量が第8の圧縮量であり、第7の圧縮量は第8の圧縮量より大きい。
【0036】
この実施態様では、第1の制限部品と第1の摺動溝の第1の凸部及び第1の凹部との間の協働、並びに第2の制限部品と第2の摺動溝の第2の凸部及び第2の凹部との間の協働により、ハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを加えて、折畳み過程における電子装置の手触り感を向上させることができる。さらに、第1の制限部品は、第1の伝達アームと第2の固定ブラケットとの間の位置関係を規定するように構成され、第2の制限部品は、第2の伝達アームと第1の固定ブラケットとの間の位置関係を規定するように構成され、それによって、第1の伝達アーム及び第2の固定ブラケットは、大きな外力なしで予め設定した相対的な位置関係を維持することができる。第2の伝達アーム及び第1の固定ブラケットは、大きな外力なしで予め設定した相対的な位置関係を維持することができ、折畳み機器は、予め設定した角度に留まることができ、折畳み機器は、平らな状態又は閉じた状態を維持し、折畳み機器及び電子装置のユーザ体験を向上させることができる。
【0037】
可能な実施態様では、第1の伝達アームの摺動端部には第2の取付け溝があり、第1の制限部品は第2の取付け溝に取り付けられる。第1の制限部品は第2のブラケット及び第2の弾性部品を含み、第2のブラケットは制御部品及び保持部を含み、第2の弾性部品の一端が第2のブラケットの制御部品に取り付けられ、第2の弾性部品の他端が第2の取付け溝の溝壁に当接し、第2のブラケットの保持部が第2の固定ブラケットにクランプされる。第1の制限部品の第2の弾性部品が外力の作用下で変形することができるので、第1の制限部品は、第2の固定ブラケットに対して第1の凸部と第1の凹部との間をスムーズに移動して、第1の伝達アームと第2の固定ブラケットとの間の規制の信頼性を改善することができる。
【0038】
いくつかの実施態様では、第1の制限部品は、第1のクッション部品をさらに含むことができ、第1のクッション部品は、第2のブラケットの当接部品に取り付けられる。第1のクッション部品は、剛性の小さい材質(例えば、ゴム)で作製され、外力を受けたときに、第1のクッション部品が変形して衝撃力を吸収し、これによりクッションを実現することができる。第1の制限部品において、制限構造の信頼性を向上させるために、当接部品と第2の固定ブラケットとの間の応力を緩和するために第1のクッション部品が配置される。
【0039】
可能な実施態様では、第1の伝達アームは第1の制限部品をさらに含み、第2の伝達アームは第2の制限部品をさらに含む。第1の制限部品は、第1の伝達アームの摺動端部に配置され、第2の制限部品は、第2の伝達アームの摺動端部に配置される。第1の摺動溝の側壁には互いに離間した第1の凸部及び第1の凹部が設けられ、第2の摺動溝の側壁には互いに離間した第2の凸部及び第2の凹部が設けられる。第1の凸部は第2の弾性部品を含み、第2の凸部は第3の弾性部品を含む。第1の伝達アームの摺動端部は第1の摺動溝に対して第1の位置まで摺動し、第1の制限部品は第1の凸部と協働し、第2の弾性部品の圧縮量が第5の圧縮量である。第1の伝達アームの摺動端部は、第1の摺動溝に対して第2の位置まで摺動し、第1の制限部品は第1の凹部と協働し、第2の弾性部品の圧縮量が第6の圧縮量であり、第5の圧縮量は第6の圧縮量より大きい。第2の伝達アームの摺動端部は、第2の摺動溝に対して第3の位置まで摺動し、第2の制限部品は第2の凸部と協働し、第3の弾性部品の圧縮量が第7の圧縮量である。第2の伝達アームの摺動端部は、第2の摺動溝に対して第4の位置まで摺動し、第2の制限部品は第2の凹部と協働し、第3の弾性部品の圧縮量が第8の圧縮量であり、第7の圧縮量は第8の圧縮量より大きい。
【0040】
この実施態様では、第1の制限部品と第1の摺動溝の第1の凸部及び第1の凹部との間の協働、並びに第2の制限部品と第2の摺動溝の第2の凸部及び第2の凹部との間の協働により、ハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを加えて、折畳み過程における電子装置の手触り感を向上させることができる。
【0041】
可能な実施態様では、折畳み機器は、同期部品をさらに含む。同期部品は、第1の同期スイングアーム、第2の同期スイングアーム、第1の歯車、及び第2の歯車を含む。第1の歯車はメインシャフトに配置され、第1の歯車はメインシャフトに回転可能に接続される。第2の歯車はメインシャフトに配置され、第2の歯車はメインシャフトに回転可能に接続される。第1の歯車は第2の歯車と噛み合う。第1の同期スイングアームは摺動端部及び回転端部を含み、第1の同期スイングアームの回転端部はメインシャフトに回転可能に接続され、第1の同期スイングアームの回転端部は第1の歯車と係合しており、第1の同期スイングアームの摺動端部は、第1の固定ブラケットに摺動可能に接続される。第2の同期スイングアームは摺動端部及び回転端部を含み、第2の同期スイングアームの回転端部はメインシャフトに回転可能に接続され、第2の同期スイングアームの回転端部は第2の歯車と係合しており、第2の同期スイングアームの摺動端部は、第2の固定ブラケットに摺動可能に接続される。
【0042】
この実施態様では、第1の同期スイングアームの回転端部及び第2の同期スイングアームの回転端部が両方ともメインシャフトに回転可能に接続されるため、第1の同期スイングアームの摺動端部は第1の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第2の同期スイングアームの摺動端部は第2の固定ブラケットに摺動可能に接続される。従って、第1のハウジング及び第2のハウジングを相対的に展開又は折り畳む過程で、第1の同期スイングアーム及び第2の同期スイングアームは、メインシャフトに対する第1の固定ブラケット及び第2の固定ブラケットの回転角度を一定になるように制御することができ、それによって、第1のハウジング及び第2のハウジングの回転動作が同期して一貫している。折畳み機器の折畳み動作及び展開動作は、より優れた対称性を有しており、これは、ユーザのユーザ体験を向上させるのに有益である。
【0043】
第1の同期スイングアームは、メインシャフトに回転可能に接続され、第1の固定ブラケットに摺動可能に接続され、すなわち接続ロッドスライダ構造が形成される。第2の同期スイングアームは、メインシャフトに回転可能に接続され、第2の固定ブラケットに摺動可能に接続され、すなわち接続ロッドスライダ構造が形成される。互いに係合する2つのリンク・スライダ構造は、第1のハウジング及び第2のハウジングの回転動作を効果的に制御して、同期して一貫させることができる。
【0044】
この実施態様では、第1の同期スイングアームの回転端部、第1の歯車、及び第2の歯車が、第2の同期スイングアームの回転端部と順次噛み合うためである。従って、第1の同期スイングアーム、第2の同期スイングアーム、第1の歯車、及び第2の歯車によって形成される同期アセンブリは、構造が簡素で、運動過程での制御が容易であり、精度が高い。
【0045】
可能な実施態様では、折畳み機器は、第1の連結カム、第2の連結カム、第4の弾性部品、スナップリング、スナップバネ、及び複数の接続シャフトをさらに含む。スナップリング、第4の弾性部品、第1の連結カム、同期アセンブリ、第2の連結カム、及びスナップバネは、複数の接続シャフトに順次スリーブ化される(sleeved)。第1の連結カムには第1の凹面及び第1の凸面が配置され、第1の連結カムに面する同期部品の側には第2の凹面及び第2の凸面が配置される。第2の凹面及び第2の凸面は、同期部品の第1の連結カムに面する側に配置され、少なくとも第1の同期スイングアーム、又は第2の同期スイングアーム、又は第1の歯車、又は第2の歯車を含み、又は第2の凹面及び第2の凸面は、第2の歯車の第1の連結カムに面する側に配置される。
【0046】
可能な実施態様では、第1の凸面が第2の凸面と一致するときに、第4の弾性部品の形状変形量(shape variable:形状変数)は第1の形状変形量である。第1の凸面は第2の凹面と一致し、第4の弾性部品の形状変化量は第2の形状変化量である。第1の形状変化量は、第2の形状変化量より大きい。
【0047】
この実施態様では、配置された複数の凸面と凹面との間の協働により、第1のハウジング及び第2のハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを提供することができ、これにより折畳み過程における電子装置の手触り感を向上させることができる。
【0048】
可能な実施態様では、折畳み機器は、第3の固定ブラケット、第4の固定ブラケット、第3の伝達アーム、及び第4の伝達アームをさらに含む。第3の固定ブラケットは第1のハウジングに固定され、第4の固定ブラケットは第2のハウジングに固定される。第3の伝達アームは摺動端部及び回転端部を含み、第3の伝達アームの摺動端部は第3の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第3の伝達アームの回転端部はシャフトに回転可能に接続される。第4の伝達アームは摺動端部及び回転端部を含み、第4の伝達アームの摺動端部は第4の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第4の伝達アームの回転端部はシャフトに回転可能に接続される。
【0049】
この実施態様では、第3の固定ブラケット、第4の固定ブラケット、第3の伝達アーム、及び第4の伝達アームは、折畳み機器の折り畳み及び展開がより容易になるように配置される。
【0050】
可能な実施態様では、第3の伝達アームは、回転に対してシャフトの回転軸線と同一線上にあり、第2の伝達アームは、回転に対してシャフトの回転軸線と同一線上にある。第4の伝達アームは、回転に対してシャフトの回転軸線と同一線上にあり、第1の伝達アームは、回転に対してシャフトの回転軸線と同一線上にある。
【0051】
この実施態様では、第3の伝達アーム及び第2の伝達アームがメインシャフトに対して回転する回転軸線は同一線上にあり、第3の伝達アームは第3の固定ブラケットに摺動可能に接続され、第4の伝達アーム及び第1の伝達アームがメインシャフトに対して回転する回転軸線は同一線上にあり、第4の伝達アームは第4の固定ブラケットに摺動可能に接続される。このようにして、第3の伝達アームの動きを第2の伝達アームの動きと同期させることができ、第4の伝達アームの動きを第1の伝達アームの動きと同期させることができるので、構造設計及び回転機構の接続関係を簡素化でき、回転構造体の信頼性を向上させる。
【0052】
可能な実施態様では、回転機構は、第1の支持プレート及び第2の支持プレートをさらに含む。第1の支持プレートは第2の伝達アームの摺動端部に固定接続され、第2の支持プレートは第1の伝達アームの摺動端部に固定接続される。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して平らな状態にすると、第1の支持プレートは第2の支持プレートと面一になり、第1の支持プレートは第1の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設され、第2の支持プレートは第2の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設される。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の支持プレートは、第1の固定ブラケットに関するものであり且つ第2の固定ブラケットから離れる側に積み重ねられ、第2の支持プレートは、第2の固定ブラケットに関するものであり且つ第1の固定ブラケットから離れる側に積み重ねられる。
【0053】
この実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して平らな状態にすると、第1の支持プレート、メインシャフト、及び第2の支持プレートは共同で、フレキシブルディスプレイの屈曲部のための完全な平面支持を形成することができる。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の支持プレート及び第2の支持プレートは、第1のハウジング及び第2のハウジングそれぞれに対して摺動して収容され、それによって、メインシャフトが露出して、フレキシブルディスプレイの屈曲部の完全な支持を形成する。換言すると、折畳み機器が平らな状態又は閉じた状態にあるときに、回転機構はフレキシブルディスプレイの屈曲部を完全に支持することができるので、外力の接触によりフレキシブルディスプレイが容易に損傷することはなく、これにより、フレキシブルディスプレイを保護するのに役立ち、ユーザ体験を向上させる。
【0054】
可能な実施態様では、メインシャフトには支持面がある。第1のハウジング及び2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、メインシャフトの支持面は第1の支持プレート及び第2の支持プレートに対して露出する。メインシャフトの支持面は円弧状である。
【0055】
この実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、メインシャフトは、フレキシブルディスプレイの屈曲部に対して完全な半円又は略半円の支持効果を与えることができ、これは、フレキシブルディスプレイの屈曲部の理想的な閉じた形状と一致するため、閉じた形態のフレキシブルディスプレイにより最適な支持を与えることができる。
【0056】
可能な実施態様では、回転機構は、第1の遮蔽プレート及び第2の遮蔽プレートをさらに含む。第1の遮蔽プレートは第1の伝達アームの摺動端部に固定接続され、第2の遮蔽プレートは第2の伝達アームの摺動端部に固定接続される。第1の遮蔽プレートは、第1の伝達アームに関するものであり且つ第1の支持プレートから離れる方向に面する側に位置し、第2の遮蔽プレートは、第2の伝達アームに関するものであり且つ第2の支持プレートから離れる方向に面する側に位置する。
【0057】
第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して平らな状態にすると、第1の遮蔽プレートは第2の遮蔽プレートと面一になり、第1の遮蔽プレートは第1の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設され、第2の遮蔽プレートは、第2の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設される。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の遮蔽プレートは第1の固定ブラケットと第1のハウジングとの間に位置し、第2の遮蔽プレートは第2の固定ブラケットと第2のハウジングとの間に位置する。
【0058】
この実施態様では、第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して展開して平らな状態にすると、第1の遮蔽プレートは第2の遮蔽プレートと面一になり、第1の遮蔽プレートは、第1の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設され、第1の固定ブラケットとメインシャフトとの間のギャップを遮蔽することができ、第2の遮蔽プレートは、第2の固定ブラケットとメインシャフトとの間に敷設され、第2の固定ブラケットとメインシャフトとの間のギャップを遮蔽することができる。従って、折畳み機器は自己遮蔽を実現することができる。このようにして、外観の品位が向上するとともに、外部から塵及び雑物等が回転機構に侵入するリスクを低減することもでき、折畳み機器の信頼性を確保することができる。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の固定ブラケットと第1のハウジングとの間に第1の遮蔽プレートを収容することができ、第2の固定ブラケットと第2のハウジングとの間に第2の遮蔽プレートを収容することができるので、回避が達成される。このようにして、折畳み機器をスムーズに折り畳んで閉じた形態にすることができ、機構の信頼性が高い。
【0059】
また、第1の支持プレート及び第1の遮蔽プレートは第1の伝達アームの摺動端部に固定され、第1の支持プレート及び第1の遮蔽プレートは第1の伝達アームの摺動端部と共に移動し、第2の支持プレート及び第2の遮蔽プレートは第2の伝達アームの摺動端部に固定され、第2の支持プレート及び第2の遮蔽プレートは第2の伝達アームの摺動端部と共に移動する。従って、折畳み機器を閉じた状態から平らな状態に切り替えるとき、又は折畳み機器を平らな状態から閉じた状態に切り替えるときに、第1の支持プレート及び第2の支持プレートは、メインシャフトに徐々に近づくか、又はメインシャフトから徐々に遠ざかるため、折畳み機器はフレキシブルディスプレイを様々な形態で完全に支持することができる。このようにして、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の信頼性が向上し、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の耐用年数が延びる。折畳み機器を閉じた状態から平らな状態に切り替えるとき、又は折畳み機器を平らな状態から閉じた状態に切り替えるときに、第1の遮蔽プレート及び第2の遮蔽プレートは、メインシャフトに徐々に近づくか、又はメインシャフトから徐々に遠ざかるため、様々な形態の折畳み機器が回転機構の形態に適応し、自己遮蔽を実現することができる。このようにして機構の信頼性は高い。
【0060】
第1の支持プレート、第1の遮蔽プレート、及び第2の伝達アームは、1つの構成要素に組み立てられ、第2の支持プレート、第2の遮蔽プレート、及び第1の伝達アームは、1つの構成要素に組み立てられる。従って、第2の伝達アームは、第1の支持プレート及び第1の遮蔽プレートの運動軌跡を直接制御することができ、第1の伝達アームは、第2の支持プレート及び第2の遮蔽プレートの運動軌跡を直接制御することができる。このようにして、第1の支持プレート、第2の支持プレート、第1の遮蔽プレート、第2の遮蔽プレートの運動過程を制御する際の精度が高く、ヒステリシスが小さいため、フレキシブルディスプレイを支持する要件と回転機構の自己遮蔽要件とを満たすように、折畳み機器を回転するときの伸縮(extending or retracting)を正確に実現することができる。
【0061】
可能な実施態様では、メインシャフトには遮蔽面がある。第1のハウジング及び第2のハウジングを互いに展開して平らな状態にすると、メインシャフトの遮蔽面が第1の遮蔽プレート及び第2の遮蔽プレートに対して露出する。従って、第1の遮蔽プレート、メインシャフト、及び第2の遮蔽プレートが共同して第1のハウジングと第2のハウジングとの間のギャップを遮蔽することができるので、回転機構が平らな状態で自己遮蔽を実現することができる。
【0062】
可能な実施態様では、メインシャフトは遮蔽プレートをさらに含み、遮蔽プレートは、内側メインシャフトに関するものであり且つ外側メインシャフトから離れる側に固定される。メインシャフトの遮蔽面は、遮蔽プレートに形成され、外側メインシャフトから離れて配置される。いくつかの実施態様では、遮蔽プレートは、組立て方式で内側メインシャフトに相互に固定され得る。いくつかの他の実施態様では、遮蔽プレート及び内側メインシャフトは、代わりに、一体的に形成した機械部品であってもよい。
【0063】
第2の態様によれば、本願は、フレキシブルディスプレイと、前述の実施態様のいずれか1つによる折畳み機器とを含む電子装置を提供する。フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含み、第1の非屈曲部は第1のハウジングに固定され、第2の非屈曲部は第2のハウジングに固定される。第2のハウジングに対して第1のハウジングを折り畳む又は展開する過程で、屈曲部が変形する。
【0064】
第3の態様によれば、本願は、フレキシブルディスプレイ、第1のハウジング、第2のハウジング、第1の弾性体、及びシャフトを含む電子装置を提供する。フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含む。第1のハウジング及び第2のハウジングはそれぞれ、シャフトの両側に配置される。第1のハウジングはフレキシブルディスプレイの第1の非屈曲部に固定接続され、第2のハウジングはフレキシブルディスプレイの第2の非屈曲部に固定接続される。第1の弾性体は、シャフトと第1のハウジングとの間に配置され、第1の弾性体は、第1の回転シャフトを用いてシャフトに回転可能に接続され、第1の弾性体は、シャフトの第1の機械部品に当接し、第1の弾性体は第1のハウジングに固定接続される。電子装置が平らな状態にあるときに、第1の弾性体が第1の機械部品の第1の部分に当接し、第1の回転シャフトの軸線と第1の部分との間の距離が第1の距離であり、第1の距離の第1の平面に対する投影長さが第1の投影長さであり、第1の平面は、第1のハウジングが第1の非屈曲部に固定接続される平面である。第1のハウジングはシャフトに対して回転し、第2のハウジングはシャフトに対して回転し、電子装置は平らな状態から折畳み状態に変化する。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の弾性体は第1の機械部品の第2の部分に当接し、第1の回転シャフトの軸線と第2の部分との間の距離が第2の距離であり、第2の距離の第1の平面に対する投影長さが第2の投影長さであり、第2の投影長さは第1の投影長さより小さい。第1の部分は第2の部分とは異なる。
【0065】
可能な実施態様では、電子装置が平らな状態にあるときに、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第1の圧縮量であり、第1の方向はシャフトの長さ延長方向に対して直交しており、第1の方向は第1のハウジングに対して平行である。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第2の圧縮量であり、第2の圧縮量は第1の圧縮量より小さい。
【0066】
同じ発明概念に基づいて、電子装置の別の部分構造、例えば、回転を実現するための回転構造、メインシャフト構造、及びリミッタの課題解決原理及びその有益な効果については、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、及び第1の態様によってもたらされる有益な効果を参照されたい。従って、電子装置の可能な実施態様については、第1の態様、及び第1の態様の可能な実施態様を参照されたい。重複する部分は再び説明しない。
【0067】
第4の態様によれば、本願は折畳み機器を提供する。折畳み機器は電子装置に適用することができ、折畳み機器は、電子装置のフレキシブルディスプレイを担持するように構成される。フレキシブルディスプレイは、順に配置される第1の非屈曲部、屈曲部、及び第2の非屈曲部を含む。折畳み機器は、第1のハウジング、第2のハウジング、第1の弾性体、及びシャフトを含む。第1のハウジング及び第2のハウジングはそれぞれ、シャフトの両側に配置される。第1のハウジングはフレキシブルディスプレイの第1の非屈曲部に固定接続され、第2のハウジングはフレキシブルディスプレイの第2の非屈曲部に固定接続される。第1の弾性体は、シャフトと第1のハウジングとの間に配置され、第1の弾性体は、第1の回転シャフトを用いてシャフトに回転可能に接続され、第1の弾性体はシャフトの第1の機械部品に当接し、第1の弾性体は第1のハウジングに固定接続される。電子装置が平らな状態にあるときに、第1の弾性体が第1の機械部品の第1の部分に当接し、第1の回転シャフトの軸線と第1の部分との間の距離が第1の距離であり、第1の距離の第1の平面に対する投影長さが第1の投影長さであり、第1の平面は、第1のハウジングが第1の非屈曲部に固定接続される面が位置する平面である。第1のハウジングはシャフトに対して回転し、第2のハウジングはシャフトに対して回転し、電子装置は平らな状態から折畳み状態に変化する。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の弾性体は第1の機械部品の第2の部分に当接し、第1の回転シャフトの軸線と第2の部分との間の距離が第2の距離であり、第2の距離の第1の平面に対する投影長さが第2の投影長さであり、第2の投影長さは第1の投影長さより短い。第1の部分は第2の部分とは異なる。
【0068】
可能な実施態様では、電子装置が平らな状態にあるときに、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第1の圧縮量であり、第1の方向はシャフトの長さ延長方向に対して直交しており、第1の方向は第1のハウジングに対して平行である。電子装置が折畳み状態にあるときに、第1の弾性体の第1の方向への圧縮量が第2の圧縮量であり、第2の圧縮量は第1の圧縮量より小さい。
【0069】
同じ発明概念に基づいて、折畳み機器の他の部分構造、例えば回転を実現するための回転構造、メインシャフト構造、及びストッパの課題解決原理及び有利な効果については、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、及び第1の態様によってもたらされる有益な効果を参照されたい。従って、電子装置の可能な実施態様については、第1の態様、及び第1の態様の可能な実施態様を参照されたい。重複する部分は再び説明しない。
【0070】
本願では、フレキシブルディスプレイは折畳み機器を用いて展開又は折り畳むことができる。電子装置が平らな状態にあるときに、フレキシブルディスプレイは平らな形態であり、全画面表示を行うことができるので、電子装置は大きな表示領域を有しており、ユーザの視聴体験を向上させる。電子装置が閉じた状態にあるときに、電子装置の平面サイズは小さいので、ユーザは電子装置を持ち運び、配置するのに便利である。
【0071】
電子装置は、第1の弾性体及び第2の弾性体の構造設計を使用するため、電子装置を折畳み状態から平らな状態に展開すると、フレキシブルディスプレイはメインシャフト方向から離れる力を受け、これにより、フレキシブルディスプレイのしわの回復が促進され、フレキシブルディスプレイの平坦度が向上し、ユーザ体験がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1】本願の一実施形態による電子装置の構造を平らな状態で示す概略図である。
図2図1に示される電子装置の折畳み機器の構造を示す概略図である。
図3図1に示される電子装置の構造を中間状態で示す概略図である。
図4図3に示される電子装置の折畳み機器の構造を示す概略図である。
図5図1に示される電子装置の構造を閉じた状態で示す概略図である。
図6図5に示される電子装置の折畳み機器の構造を示す概略図である。
図7図2に示される折畳み機器の部分構造を示す概略分解図である。
図8図7に示される第1のハウジングの構造を示す概略図である。
図9図8に示される第2のハウジングの構造を示す概略図である。
図10図7に示される回転機構の部分構造を示す概略分解図である。
図11図2に示される折畳み機器の部分構造を示す概略分解図である。
図12図11に示される第1の端部接続部品の構造を示す概略図である。
図13図12に示される第1の端部接続部品の部分構造を示す概略分解図である。
図14図12に示される第1の端部接続部品の部分構造を別の角度で示す概略分解図である。
図15図12図14に示される部分構造を示す概略分解図である。
図16図12に示されるA1-A1線に沿って図2に示される折畳み機器を平らな状態で示す概略断面図である。
図17図12に示されるA1-A1線に沿って図2に示される折畳み機器を閉じた状態で示す概略断面図である。
図18】電子装置の平らな状態と折畳み状態とのバネ長さを比較した概略図である。
図19】既存のフレキシブルディスプレイの閉じた状態を示す概略図である。
図20】既存のフレキシブルディスプレイの平らな状態を示す概略図である。
図21】この解決策によるフレキシブルディスプレイの平らな状態を示す概略図である。
図22】A2-A2線に沿った図12に示される構造を示す概略断面図である。
図23a】フレキシブルディスプレイの使用初期段階及び使用期間後の回転シャフトと接続孔との間の嵌合関係を示す概略図である。
図23b】フレキシブルディスプレイの経年変化後の平らな状態及び折畳み状態の電子装置のバネ長さを比較した概略図である。
図24】フレキシブルディスプレイの支持プレートの構造を示す概略図である。
図25図11に示される中間接続部品の構造を示す概略図である。
図26図25に示される中間接続部品を示す概略分解図である。
図27図7に示される回転機構の部分構造を示す概略図である。
図28図27に示される構造を示す概略分解図である。
図29図11に示される内側メインシャフトの構造を示す概略図である。
図30図11に示される外側メインシャフトの構造を別の角度から示す概略図である。
図31図14に示される部分構造とメインシャフトとの間の嵌合関係を示す概略図である。
図32図31に示される部分構造とメインシャフトとの間の嵌合関係を示す概略図である。
図33図2に示される折畳み機器の部分構造を平らな状態で示す概略図である。
図34図12に示されるA1-A1線に沿って、図2に示される折畳み機器を平らな状態で示す概略断面図である。
図35図12に示されるA3-A3線に沿って、図32に示される構造を平らな状態で示す概略断面図である。
図36図2に示される折畳み機器の部分構造を中間状態で示す概略図である。
図37図12に示されるA1-A1線に沿って、図2に示される折畳み機器を中間状態で示す概略断面図である。
図38図12に示されるA3-A3線に沿って、図31に示される構造を中間状態で示す概略断面図である。
図39図2に示される折畳み機器の部分構造を閉じた状態で示す概略図である。
図40図12に示されるA1-A1線に沿って、図2に示される折畳み機器を閉じた状態で示す概略断面図である。
図41図12に示されるB-B線に沿って、図2に示される折畳み機器を平らな状態で示す概略断面図である。
図42図12に示されるB-B線に沿って、図2に示される折畳み機器を中間状態で示す概略断面図である。
図43図12に示されるB-B線に沿って、図2に示される折畳み機器を閉じた状態で示す概略断面図である。
図44図12図14に示される第1の制限部品の構造を示す概略分解図である。
図45】電子装置の折畳み過程で加えられる力を示す概略図である。
図46図14に示される同期減衰部材とメインシャフトとの間の嵌合関係を示す概略図である。
図47図12に示されるC-C線に沿って、図2に示される折畳み機器を平らな状態で示す概略断面図である。
図48図12に示されるC-C線に沿って、図2に示される折畳み機器を中間状態で示す概略断面図である。
図49図12に示されるC-C線に沿って、図2に示される折畳み機器を閉じた状態で示す概略断面図である。
図50図12図14に示される同期減衰部材を示す概略分解図である。
図51図50に示される第1の連結カムの構造を示す概略図である。
図52図50に示される第1の歯車の構造を示す概略図である。
図53】第1のハウジング及び第2のハウジングを相対的に展開して平らな状態にするときの第1の連結カムと第1の歯車との間の嵌合関係を示す概略図である。
図54】第1のハウジング及び第2のハウジングの互いに対する回転を開始するときの第1の連結カムと第1の歯車との間の嵌合関係を示す概略図である。
図55図50に示される同期減衰部材の部分構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
以下では、添付の図面を参照して、本願の技術的解決策について説明する。説明する実施形態は、本願の実施形態の全てではなく一部に過ぎないことは明らかである。
【0074】
本願の実施形態の説明において、「/」は、特に明記しない限り「又は」を意味する。例えば、A/Bは、A又はBを表すことができる。本明細書において、「及び/又は」は、関連するオブジェクトを記述するための関連関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、次の3つのケース:Aのみが存在する場合、AとBとの両方が存在する場合、及びBのみが存在する場合を表す場合がある。
【0075】
以下で言及する「第1の」及び「第2の」等の用語は、単に説明を目的とするものであり、相対的な重要性の指示又は暗示、又は示した技術的特徴の量の暗黙の指示として理解すべきではない。従って、「第1の」又は「第2の」によって限定される特徴には、明示的又は暗示的に1つ又は複数の特徴が含まれる場合がある。
【0076】
さらに、本願では、「中心」、「前」、「後」、「内側」、及び「外側」等の方向を示す用語は、添付の図面に概略的に配置された構成要素の方向又は位置に対して規定される。これらの方向に関する用語は相対的な概念であり、相対的な説明及び明確化のために使用され、示した機器又は構成要素が特定の方向を有する必要があること、又は特定の方向で構築及び操作される必要があることを示す又は暗示するために使用されるものではないことを理解されたい。これらの用語は、添付の図面の構成要素を配置する方向に応じて変化する可能性があり、従って、本願の限定として解釈することはできない。
【0077】
本願の実施形態において、同じ参照符号は同じ構成要素又は同じ部分を示すことにさらに留意されたい。本願の実施形態における同じ部分について、参照符号が付けられた1つの部分又は構成要素のみが図の例として使用され得る。参照符号は、別の同じ部分又は構成要素にも適用できることを理解されたい。
【0078】
本願の実施形態は、折畳み機器及び電子装置を提供する。電子装置は、折畳み機器と、折畳み機器に固定されたフレキシブルディスプレイとを含む。折畳み機器は、平らな状態(展開状態とも呼ばれる)に展開してもよく、又は閉じた状態(折畳み状態とも呼ばれる)に折り畳んでもよく、又は平らな状態と閉じた状態との間の中間の状態にあってもよい。フレキシブルディスプレイは、折畳み機器を用いて展開及び折り畳まれる。フレキシブルディスプレイは、多層構造であり、各層は曲げたときに異なる程度の変形を生じる。電子装置を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイによって発生した変形は回復時間を必要とし、それによりフレキシブルディスプレイの中央にしわが生じる。従って、フレキシブルディスプレイの平坦度が低下し、ユーザ体験が影響を受ける。本願の実施形態で提供する折畳み機器及び電子装置によれば、フレキシブルディスプレイのしわを緩和することができ、フレキシブルディスプレイの平坦度を向上させることができ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0079】
図1図6を参照されたい。図1は、本願の一実施形態による、電子装置1000の構造を平らな状態で示す概略図である。図2は、図1に示される電子装置1000の折畳み機器100の構造を平らな状態で示す概略図である。図3は、図1に示される電子装置1000の構造を中間状態で示す概略図である。図4は、図3に示される電子装置1000の折畳み機器100の構造を中間状態で示す概略図である。図5は、図1に示される電子装置1000の構造を閉じた状態で示す概略図である。図6は、図5に示される電子装置1000の折畳み機器100の構造を閉じた状態で示す概略図である。電子装置1000は、携帯電話、タブレットコンピュータ、又はノートブックコンピュータ等の製品であってもよい。この実施形態では、電子装置1000が携帯電話である例を用いて説明する。
【0080】
電子装置1000は、折畳み機器100及びフレキシブルディスプレイ200を含む。折畳み機器100は、順に接続される第1のハウジング10、回転機構20、及び第2のハウジング30を含む。第1のハウジング10は中間フレーム及び背面カバーを含むことができ、第2のハウジング30は中間フレーム及び背面カバーを含むことができる。回転機構20は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が回転機構20の周りを回転するように変形可能であり、電子装置1000は、平らな状態、中間状態、又は閉じた状態となる。図1及び図2に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して展開して平らな状態にすることができるので、電子装置1000は平らな状態になる。例えば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が平らな状態にあるときに、狭角αは約180°(165°、177°、185°等の多少のずれは許容される)となり得る。図3及び図4に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して回転(展開又は折り畳み)して中間状態にすることができるため、電子装置1000は中間状態になる。図5及び図6に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすることができるため、電子装置1000は閉じた状態になる。例えば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態であるときに、それらハウジングは略完全に閉じて互いに平行になることができる(若干のずれは許容される)。図3及び図4に示される中間状態は、平らな状態と閉じた状態との間のどのような状態であってもよい。従って、電子装置1000は、回転機構20の変形によって、平らな状態と閉じた状態との間で切り替えられ得る。
【0081】
フレキシブルディスプレイ200は折畳み機器100に固定されるため、フレキシブルディスプレイ200は、折畳み機器100を用いて展開又は折り畳むことができる。例えば、フレキシブルディスプレイ200は、接着剤層を用いて折畳み機器100に接合することができる。フレキシブルディスプレイ200は、順に配置される第1の非屈曲部2001、屈曲部2002、及び第2の非屈曲部2003を含む。フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001は第1のハウジング10に固定され、第2の非屈曲部2003は第2のハウジング30に固定される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに折り畳む又は展開すると、屈曲部2002は変形する。図1に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が平らな状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200は、平らな状態にあり、全画面表示を行うことができるので、電子装置1000は比較的大きな表示領域を有しており、ユーザの視聴体験を向上させる。図3に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が中間状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200は、平らな形態と閉じた形態との間の中間状態にある。図5に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200は閉じた状態にある。電子装置1000が閉じた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200は、折畳み機器100の外側に位置しており、フレキシブルディスプレイ200は、略U字形であり得る。電子装置1000が閉じた状態にあるときに、電子装置1000の平面サイズは比較的小さく、これは、ユーザが持ち運び携帯及び保管するのに便利である。
【0082】
図1図3、及図5は、電子装置100を平らな状態から閉じた状態に相対的に折り畳む過程における回転機構20の変形を示す概略図である。図1に示されるように、電子装置1000が平らな状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の長さが第1の長さL1であり、回転機構20の長さが第2の長さL2であり、第1の長さL1は第2の長さL2に等しい。図3に示されるように、電子装置1000が中間状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の長さは依然として第1の長さL1であり、回転機構20は変形し、長さは第3の長さL3に変化し、第3の長さL3は第2の長さL2より短い。図5に示されるように、電子装置1000が閉じた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の長さは依然として第1の長さL1であり、回転機構20は変形し、長さは第4の長さL4に変化し、第4の長さL4は第3の長さL3より短い。従って、電子装置1000を展開する又は折り畳む過程で、フレキシブルディスプレイ200は、回転機構20の変形を通じて一定の長さを維持することができ、それによりフレキシブルディスプレイを引っ張る又は圧迫するリスクを低減し、フレキシブルディスプレイの信頼性を向上させ、フレキシブルディスプレイ及び電子装置の耐用年数を長くするのを可能にする。
【0083】
いくつかの実施形態では、フレキシブルディスプレイ200は、画像を表示するように構成される。例えば、フレキシブルディスプレイ200は、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode, OLED)ディスプレイ、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(Active-Matrix Organic Light-Emitting Diode, AMOLED)ディスプレイ、ミニ発光ダイオード(Mini Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ、マイクロ発光ダイオード(Micro Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ、マイクロ有機発光ダイオード(Micro Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ、及び量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light Emitting Diode, QLED)ディスプレイであってもよい。
【0084】
フレキシブルディスプレイ200は、例えば、第1の電極層、薄い誘電体層、及び第2の電極層を含む多層構造を有する。これらの層は、例えば、光学透明接着剤(Optical Clear Adhesive, OCA)を用いて接合され、OCA光学接着剤には弾性がある。フレキシブルディスプレイ200が折り畳まれると、各層の材料張力が蓄積されるため、フレキシブルディスプレイの屈曲方向と反対方向に大きな張力が発生し、フレキシブルディスプレイ200の異なる層が異なる程度に変形する。フレキシブルディスプレイ200を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、スクリーンによって生じた変形は回復時間を必要とするため、屈曲部2002の位置にしわが現れる。従って、フレキシブルディスプレイの平坦度が低下し、ユーザ体験が影響を受ける。フレキシブルディスプレイ200を繰り返し折り畳むと、画面に発生した変形が回復し難くなり、画面のしわの問題がより深刻になる。
【0085】
本願のこの実施形態におけるしわは、フレキシブルディスプレイを曲げて展開した後にフレキシブルディスプレイ上に残る痕跡であり、曲げ痕跡は消えないことを理解されたい。しわが位置する領域は、フレキシブルディスプレイの屈曲領域である。
【0086】
いくつかの実施形態では、電子装置1000は複数のモジュール(図示せず)をさらに含むことができ、複数のモジュールは折畳み機器100の内部に収容することができる。電子装置1000の複数のモジュールは、メインボード、プロセッサ、メモリ、バッテリ、カメラモジュール、イヤホンモジュール、スピーカモジュール、マイクモジュール、アンテナモジュール、及びセンサモジュール等を含み得るが、これらに限定されない。電子装置1000のモジュールの数量、タイプ、及び位置等は、本願のこの実施形態では特に限定されない。
【0087】
ユーザが電子装置1000を保持するときに、電子装置1000のイヤホンモジュールの位置は、電子装置1000の上縁部として規定され得、電子装置1000のマイクモジュールの位置は、電子装置1000の下縁部として規定され得ることが理解されよう。ユーザの左手及び右手によって保持される電子装置1000の2つの側面は、電子装置1000の左及び右側として規定され得る。いくつかの実施形態では、電子装置1000は左右の折り畳みを実施することができる。いくつかの他の実施形態では、電子装置1000を上下に半分に折り畳むことができる。
【0088】
図7図10を一緒に参照されたい。図7は、図2に示される折畳み機器100の部分構造を示す概略分解図であり、図8は、図7に示される第1のハウジング10の構造を示す概略図であり、図9は、図7に示される第2のハウジング30の構造を示す概略図であり、図10は、図7に示される回転機構20の部分構造を示す概略分解図である。
【0089】
いくつかの実施形態では、図7に示されるように、折畳み機器100の回転機構20は、メインシャフト1、第1の端部接続部品20a、第2の端部接続部品20a’、中間接続部品20b、第1の支持プレート21、第2の支持プレート22、第1の遮蔽プレート23、及び第2の遮蔽プレート24を含む。
【0090】
図7に示されるように、メインシャフト1は、第1のハウジング10と第2のハウジング30との間に位置する。第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’は、第1のハウジング10、メインシャフト1、及び第2のハウジング30に接続される。第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’は、メインシャフト1の軸線方向に互いに離間して配置され、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’は、メインシャフト1の端部にそれぞれ配置され得、例えばメインシャフト1の上端及び下端、又はメインシャフト1の上端及び下端にそれぞれ接続され得る。中間接続部品20bは、第1のハウジング10、メインシャフト1、及び第2のハウジング30に接続される。中間接続部品20bは、第1の端部接続部品20aと第2の端部接続部品20a’との間に配置され得る。図10を参照されたい。第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22は、複数の接続部品(すなわち、第1の端部接続部品20a、第2の端部接続部品20a’、及び中間接続部品20b)の一方の側に位置しており、第1の遮蔽プレート23及び第2の遮蔽プレート24は、複数の接続部品(20a、20a'、20b)の他方の側に位置する。
【0091】
図7及び図10に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の支持プレート21は、第1のハウジング10に近いメインシャフト1の側に位置しており、第1の支持プレート21は、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’に接続される。いくつかの実施形態では、第1の支持プレート21は、代わりに、中間接続部品20bに接続してもよい。第2の支持プレート22は、第2のハウジング30に近いメインシャフト1の側に位置しており、第2の支持プレート22は、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’に接続される。いくつかの実施形態では、第2の支持プレート22は、代わりに、中間接続部品20bに接続してもよい。
【0092】
図7及び図10に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の遮蔽プレート23は、第1のハウジング10に近いメインシャフト1の側に位置しており、第1の遮蔽プレート23は、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’に接続される。いくつかの実施形態では、第1の遮蔽プレート23は、代わりに、中間接続部品20bに接続してもよい。第2の遮蔽プレート24は、第2のハウジング30に近いメインシャフト1の側に位置しており、第2の遮蔽プレート24は、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’に接続される。いくつかの実施形態では、第2の遮蔽プレート24は、代わりに、中間接続部品20bに接続してもよい。
【0093】
図7に示されるように、第1のハウジング10には第1の支持面101があり、第1の支持面101は、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001を支持するように構成される。第2のハウジング30には第2の支持面301があり、第2の支持面301は、フレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部2003を支持するように構成される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して展開して平らな状態にすると、第1の支持面101は第2の支持面301と面一になり、フレキシブルディスプレイ200をよりよく支持し、それによってフレキシブルディスプレイ200がより平坦になり、ユーザ体験を向上させる。
【0094】
いくつかの実施形態では、図8に示されるように、折畳み機器100の第1のハウジング10に関するものであり且つ回転機構20に近い側には、第1の位置決めプレート102が設けられる。第1の位置決めプレート102には複数の締結孔1021があり、第1のハウジング10及び回転機構20は締結具を用いて固定される。折畳み機器100の締結具は、図面を簡略化し、折畳み機器100の主要構造をより明確に示すために、本願の添付の図面には示していない。第1のハウジング10には第1の支持面101があり、第1の位置決めプレート102は、第1の支持面101に対して下降して第1の収容溝103を形成する。第1の収容溝103は、第1の支持板21に収容及び可動空間を提供することができる。第1の収容溝103の位置によって、第1の収容溝103に設置された第1の支持プレート21の支持面を第1のハウジング10の第1の支持面101と面一にすることができるため、第1の支持プレート21は、フレキシブルディスプレイ200をより良く支持することができる。第1の収容溝103の深さは非常に浅く、比較的硬度の高い支持プレートがフレキシブルディスプレイ200の非表示側に配置される。従って、第1の支持プレート21が第1の収容溝103から部分的にはみ出しているときに、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つ第1の収容溝103に面する部分は、ユーザの押圧によって明らかに変形することがなく、これはフレキシブルディスプレイ200の信頼性を確保するのにも役立つ。
【0095】
例えば、第1の位置決めプレート102は、互いに離間した複数の構造体を含んでもよく、又は連続構造体であってもよい。これは、本願では厳密に制限されない。
【0096】
いくつかの実施形態では、図9に示されるように、第2のハウジング30に関するものであり且つ回転機構20に近い側には第2の位置決めプレート302が設けられ、第2の位置決めプレート302には複数の締結孔3021が設けられる。第2のハウジング30及び回転機構20は、締結具を用いて固定される。第2のハウジング30には第2の支持面301があり、第2の位置決めプレート302は、第2の支持面301に対して下降して第2の収容溝303を形成する。第2の収容溝303は、第2の支持プレート22に収容及び可動空間を提供することができる。第2の収容溝303の位置によって、第2の収容溝303に設置された第2の支持プレート22の支持面を第2のハウジング30の第2の支持面301と面一にすることができ、それによって、第2の支持プレート22は、フレキシブルディスプレイ200をよりよく支持することができる。第2の収容溝303の深さは非常に浅く、比較的硬度の高い支持プレートがフレキシブルディスプレイ200の非表示側に配置される。従って、第2の支持プレート22が第2の収容溝303から部分的にはみ出しているときに、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つ第2の収容溝303に面する部分は、ユーザの押圧によって明らかに変形することがなく、これはフレキシブルディスプレイ200の信頼性を確保するのにも役立つ。
【0097】
例えば、第2の位置決めプレート302は、互いに離間した複数の構造体を含んでもよく、又は連続構造体であってもよい。これは、本願では厳密に制限されない。
【0098】
図7に示されるように、メインシャフト1には支持面11がある。図1及び図2に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、メインシャフト1の支持面11は、第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22に対して少なくとも部分的に露出する。第1の支持プレート21、メインシャフト1、及び第2の支持プレート22は共同で、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002を支持することができるので、フレキシブルディスプレイ200はより平坦になり、外力の接触により容易に損傷を受けず、フレキシブルディスプレイ200の信頼性が向上する。図3及び図4に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が中間状態にあるときに、メインシャフト1の支持面11は、第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22に対して部分的に露出しており、メインシャフト1の支持面11の露出面積は、平らな状態での露出面積より大きく、メインシャフト1の支持面11、第1の支持プレート21、及び第2の支持プレート22は共同で、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002を支持する。図5及び図6に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を閉じた状態に折り畳むと、メインシャフト1の支持面11は、基本的に第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22に対して完全に露出しており、メインシャフト1の支持面11は、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002を支持する。
【0099】
例えば、メインシャフト1の支持面11は円弧状である。この場合に、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで閉じた状態にすると、メインシャフト1の支持面11は、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002に対して完全な半円形又は略半円形の支持効果を与えることができ、これはフレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の理想的な閉じた形態と一致する。従って、閉じた形態のフレキシブルディスプレイ200に対して、より最適化した支持を提供することができる。本願のこの実施形態では、メインシャフト1の支持面11は円弧状又は略円弧状であってもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、メインシャフト1の支持面11は円弧状であり、支持面11の中心角は、フレキシブルディスプレイ200をよりよく支持するために、150°~180°の範囲内であり得る。いくつかの他の実施形態では、メインシャフト1の支持面11の中央領域は平面であり、支持面11の両側の領域は円弧面形状である。この場合に、支持面11は、全体として略円弧状であり、閉じた状態でフレキシブルディスプレイ200に対して半円又は略半円の支持を実現することができる。支持面11の中央領域は、第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22と共に、平らな状態のフレキシブルディスプレイ200の平面支持を実現することができる。いくつかの他の実施形態では、メインシャフト1の支持面11は、代わりに、別の形状を有してもよい。例えば、メインシャフト1の支持面11を半楕円状とすることで、折畳み機器100が閉じた状態にあるときに折畳み機器100の幅を小さくし、それによって、折畳み機器100の持ち運び及び配置するのにより便利である。メインシャフト1の支持面11の形状は、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0101】
図11は、図2に示される折畳み機器100の部分構造を示す概略分解図である。
【0102】
図11に示されるように、いくつかの実施形態では、メインシャフト1は、外側メインシャフト14、内側メインシャフト15、及び遮蔽プレート16を含む。外側メインシャフト14は内側メインシャフト15の一方の側に固定され、遮蔽プレート16は内側メインシャフト15の他方の側に固定される。メインシャフト1の支持面11は、外側メインシャフト14に形成され、内側メインシャフト15から離れて配置される。メインシャフト1の遮蔽面12は、遮蔽プレート16に形成され、外側メインシャフト14から離れて配置される。いくつかの実施形態では、遮蔽プレート16及び内側メインシャフト15は、組立て方式で互いに固定され得る。いくつかの他の実施形態では、遮蔽プレート16及び内側メインシャフト15は、代わりに、一体的に形成した機械部品であってもよい。
【0103】
外側メインシャフト14及び内側メインシャフト15は共に、メインシャフト1の外側に連通する複数の可動空間を形成し、回転機構20の複数の接続部品(20a、20a'、20b)はこれらの可動空間内で移動可能に取り付けられ、メインシャフト1に接続される。回転機構20全体の回転シャフトは、メインシャフト1の軸線方向と平行であり、メインシャフト1の軸線方向に延びる。
【0104】
いくつかの実施形態では、第1の端部接続部品20a及び第2の端部接続部品20a’は鏡面対称構造である。2つの端部接続アセンブリ20a及び20a'が鏡面対称に配置されるので、2つの端部接続アセンブリ20a及び20a'と、メインシャフト1、第1のハウジング10、及び第2のハウジング30との間の応力は、折畳み機器100の回転中に比較的均一である。折畳み機器100の信頼性を向上させることは有益である。この場合に、2つの端部接続部品20a及び20a'の構造は対称であるため、回転機構20の全体構造は比較的簡素であり、製造コストが低い。いくつかの他の実施形態では、2つの端部接続部品20a、20a'も同じであるか、又は中心対称構造を有してもよく、2つの端部接続部品20a、20a'は異なる構造を有してもよい。
【0105】
中間接続部品20bの構造は、端部接続部品20a及び20a'の構造よりも簡素である。いくつかの他の実施形態では、回転機構20には、中間接続部品20bを設けなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、回転機構20は、代わりに、図11に示される端部接続部品20a/20a'の構造を中間に位置する接続部品に使用することができ、図11に示される中間接続部品20bの構造を端部に位置する接続部品に使用することができる。いくつかの他の実施形態では、本願のこの実施形態では、1つの端部接続部品20a/20a'のみを配置してもよく、端部接続部品20a/20a'は、メインシャフト1の中間部分、及び第1のハウジング10及び第2のハウジング30の中間部分に接続される。回転機構20の構造は、複数の組合せ及び変形方法を有してもよいことが理解されよう。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0106】
図12図13、及び図14を一緒に参照されたい。図12は、図11に示される第1の端部接続部品20aの構造を示す概略図であり、図13は、図12に示される第1の端部接続部品20aの部分構造を示す概略分解図であり、図14は、図12に示される第1の端部接続部品20aの部分構造を別の角度から示す概略分解図である。
【0107】
いくつかの実施形態では、図12に示されるように、回転機構20の第1の端部接続部品20aは、第1の固定ブラケット31、第2の固定ブラケット32、第1の回転部、及び第2の回転部を含むことができる。第1の回転部は、第1の伝達アーム41、第1の回転アーム51、及び第1の接続ピース61を含むことができ、第2の回転部は、第2の伝達アーム42、第2の回転アーム52、及び第2の接続ピース62を含むことができる。第1の固定ブラケット31、第1の回転アーム51、第1の接続ピース61、及び第1の伝達アーム41は順に第2の固定ブラケット32に接続され、第1の固定ブラケット31、第2の伝達アーム42、第2の接続ピース62、及び第2の回転アーム52は順に第2の固定ブラケット32に接続される。シャフトは、メインシャフト1、第1の回転部、及び第2の回転部を含むことができる。
【0108】
例えば、図13に示されるように、第1の伝達アーム41は、摺動端部411及び回転端部412を含む。第1の伝達アーム41の摺動端部411は第2の固定ブラケット32に摺動可能に接続され、第1の伝達アーム41の回転端部412は、第1の接続ピース61の第1の端部611に回転可能に接続される。第1の回転アーム51は、爪形状の第1の端部511(第2の機構部)と、爪形状の第2の端部512とを含む。第1の回転アーム51の第1の端部511は、第1の固定ブラケット31に回転可能に接続され、第1の回転アーム51の第2の端部512は、第1の接続ピース61の第2の端部612に回転可能に接続される。第2の伝達アーム42は、摺動端部421及び回転端部422を含む。第2の伝達アーム42の摺動端部421は、第1の固定ブラケット31に摺動可能に接続され、第2の伝達アーム42の回転端部422は、第2の接続ピース62の第1の端部621に回転可能に接続される。第2の回転アーム52は、爪形状の第1の端部521と、爪形状の第2の端部522とを含む。第2の回転アーム52の第1の端部521は、第2の固定ブラケット32に回転可能に接続され、第2の回転アーム52の第2の端部522は、第2の接続ピース62の第2の端部622に回転可能に接続される。
【0109】
いくつかの実施形態では、図14に示されるように、第1の固定ブラケット31は第1の接続ブロック311を含む。第1の接続ブロック311は爪形状であってもよく、第1の接続ブロック311には回転孔3111がある。第1の回転アーム51の第1の端部511、つまり第2の機構部には回転孔5111がある。第1の回転アーム51の第1の端部511は、第1の接続ブロック311に互い違いに接続され、回転シャフト5112は、第1の回転アーム51の接続孔5111及び第1の接続ブロック311の接続孔3111を介して、第1の回転アーム51の第1の端部511及び第1の固定ブラケット31の第1の接続ブロック311を接続する。第1の回転アーム51と第1の固定ブラケット31との間の回転接続を実現するために、接続が実施される。第1の回転アーム51の第1の端部511と第1の接続ブロック311とが互い違いに接続されるため、メインシャフト1の軸線方向における相互の制限が実現され、回転機構20の接続の信頼性が向上する。例えば、本願のこの実施形態における回転シャフトはピンであってもよい。第1の固定ブラケット31の第1の接続ブロック311と第1の回転アーム51の第1の端部511は、第1の固定ブラケットの第1の接続ブロック311と第1の回転アーム51の第1の端部511との間の回転可能な接続関係を満たすことができることを条件として、代わりに、他の構造を有してもよいことが理解されよう。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0110】
いくつかの実施形態では、図13及び図14に示されるように、第1の接続ピース61の第2の端部612は爪形状であり、第1の回転アーム51の第2の端部512は、回転シャフト6121を用いて第1の接続ピース61の第2の端部612に互い違いに接続される。このようにして、第1の回転アーム51及び第1の接続ピース61は回転可能に接続される。第1の接続ピース61の第1の端部611は爪形状であり、第1の伝達アーム41の回転端部412の端部は爪形状であり、第1の接続ピース61の第1の端部611は、回転シャフト6111を用いて第1の伝達アーム41の回転端部412の端部に互い違いに接続される。このようにして、第1の接続ピース61及び第1の伝達アーム41は回転可能に接続される。第1の回転アーム51の第2の端部512は、第1の接続ピース61の第2の端部612に互い違いに接続され、第1の接続ピース61の第1の端部611は、第1の伝達アーム41の回転端部412の端部に互い違いに接続されるため、メインシャフト1の軸線方向の相互規制を実現することができ、これにより回転機構20の接続の信頼性が向上する。第1の回転アーム51の第2の端部512及び第1の接続ピース61の第1の端部612、第1の接続ピース61の第1の端部611、及び第1の伝達アーム41の回転端部412は、2つ(両者)の間の回転接続関係を満たすことができる限り、他の構造であってもよい。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0111】
いくつかの実施形態では、図14に示されるように、第2の固定ブラケット32は第2の接続ブロック321を含む。第2の接続ブロック321は爪形状であってもよく、第2の接続ブロック321には回転孔3211がある。第2の回転アーム52の第1の端部521には回転孔5211がある。第2の回転アーム52の第1の端部521は、第2の接続ブロック321に互い違いに接続され、回転シャフト5212は、第2の回転アーム52の接続孔5211と第2の接続ブロック321の接続孔3211とを介して、第2の回転アーム52の第1の端部521と第2の固定ブラケット32の第2の接続ブロック3211とを接続し、これにより、第2の回転アーム52と第2の固定ブラケット32との間の回転接続を実現する。第2の回転アーム52の第1の端部521と第2の接続ブロック321とが互い違いに接続されるため、メインシャフト1の軸線方向における相互規制を実現することができ、回転機構20の接続の信頼性が向上する。例えば、本願のこの実施形態における回転シャフトはピンであってもよい。第2の固定ブラケット32の第2の接続ブロック321と第2の回転アーム52の第1の端部521とは、第2の固定ブラケット32の第2の接続ブロック321と第2の回転アーム52の第1の端部521との間の回転可能な接続関係を満たすことができることを条件として、代わりに、他の構造を有してもよいことが理解されよう。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0112】
いくつかの実施形態では、図13及び図14に示されるように、第2の接続ピース62の第2の端部622は爪形状であり、第2の回転アーム52の第2の端部522は、回転シャフト6221を用いて第2の接続ピース62の第2の端部622に互い違いに接続される。このようにして、第2の回転アーム52と第2の接続ピース62との間の回転接続を実現する。第2の接続ピース62の第1の端部621は爪形状であり、第2の伝達アーム42の回転端部422の端部は爪形状であり、第2の接続ピース62の第1の端部621は、回転シャフト6221を用いて第2の伝達アーム42の回転端部422の端部に互い違いに接続される。このようにして、第2の接続ピース62及び第2の伝達アーム42は回転可能に接続される。第2の回転アーム52の第2の端部522は、第2の接続ピース62の第2の端部622に互い違いに接続され、第2の接続ピース62の第1の端部621は、第2の伝達アーム42の回転端部422の端部に互い違いに接続されるため、メインシャフト1の軸線方向の相互規制を実現することができ、これにより回転機構20の接続の信頼性が向上する。第2の回転アーム52の第2の端部522及び第2の接続ピース62の第2の端部622、第2の接続ピース62の第1の端部621、及び第2の伝達アーム42の回転端部422は、2つ(両者)の間の回転接続関係を満たすことができる限り、他の構造であってもよいことが理解されよう。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0113】
いくつかの実施形態では、図14に示されるように、第2の固定ブラケット32には第1の摺動溝322があり、第1の摺動溝322の側壁には凹んだガイド空間3221があり得る。第1の伝達アーム41の摺動端部411は外周側に位置する第1のフランジ4111を含み、第1のフランジ4111は第1の摺動溝322のガイド空間3221に設置されるため、第1の伝達アーム41の摺動端部411は第1の摺動溝322に摺動可能に接続される。従って、第1の伝達アーム41と第2の固定ブラケット32との間の摺動接続が実現される。この実施形態では、第1の摺動溝322のガイド空間3221が、第1の伝達アーム41の第1のフランジ4111と協働することで、第1の伝達アーム41の摺動端部411を第1の摺動溝322の摺動方向に案内することができる。従って、第1の伝達アーム41と第2の固定ブラケット32との間の相対的な摺動動作がより容易に実施され、制御精度がより高くなる。
【0114】
いくつかの実施形態では、図14に示されるように、第1の固定ブラケット31には第2の摺動溝312があり、第2の摺動溝312の側壁には凹んだガイド空間3121があり得る。第2の伝達アーム42の摺動端部421は外周側に位置する第2のフランジ4211を含み、第2のフランジ4211は第2の摺動溝312のガイド空間3121に設置されるため、第2の伝達アーム42の摺動端部421は第2の摺動溝312に摺動可能に接続される。従って、第2の伝達アーム42と第1の固定ブラケット31との間の摺動接続が実現される。この実施形態では、第2の摺動溝312のガイド空間3121が、第2の伝達アーム42の第2のフランジ4211と協働することで、第2の伝達アーム42の摺動端部421を第2の摺動溝312の摺動方向に案内することができる。従って、第2の伝達アーム42と第1の固定ブラケット31との間の相対的な摺動動作がより容易に実施され、制御精度がより高くなる。
【0115】
第1の固定ブラケット31上の複数の摺動溝の位置は、第2の固定ブラケット32上の複数の摺動溝の位置と異なっていてもよく、例えば、図13に示されるように、摺動溝312及び摺動溝322は、回転機構20の空間利用を高めるために、メインシャフト1の軸線方向に平行な互い違いの方向に配置してもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、回転機構20は、同期減衰部材7をさらに含んでもよい。図14に示されるように、同期減衰部材7は、第1の同期スイングアーム71、第2の同期スイングアーム72、及び歯車セット73を含む。第1の同期スイングアーム71は、摺動端部711及び回転端部712を含む。第1の同期スイングアーム71の回転端部712はメインシャフト1に回転可能に接続され、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711は第1の固定ブラケット31に摺動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳む又は展開する過程において、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711は、第1の固定ブラケット31に対して摺動する。第2の同期スイングアーム72は、摺動端部721及び回転端部722を含む。第2の同期スイングアーム72の回転端部722はメインシャフト1に回転可能に接続され、第2の同期スイングアーム72の摺動端部721は第2の固定ブラケット32に摺動可能に接続される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳む又は展開する過程において、第2の同期スイングアーム72の摺動端部721は、第2の固定ブラケット32に対して摺動する。
【0117】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、第1の固定ブラケット31には第3の摺動溝313があり、第3の摺動溝313の側壁には凹んだガイド空間3131があり得る。第3の摺動溝313のガイド空間3131のガイド方向は、第2の摺動溝312のガイド空間3121のガイド方向と同じである。第1の同期スイングアーム71の摺動端部711は、外周側に位置する第3のフランジ7111を含み、第3のフランジ7111は、第3の摺動溝313のガイド空間3131に設置されるため、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711は第3の摺動溝313に摺動可能に接続される。従って、第1の同期スイングアーム71と第1の固定ブラケット31との間の摺動接続が実現される。この実施形態では、第3の摺動溝313のガイド空間3131が、第1の同期スイングアーム71の第3のフランジ7111と協働することで、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711を、第3の摺動溝313の摺動方向に案内することができる。従って、第1の同期スイングアーム71と第1の固定ブラケット31との間の相対的な摺動動作がより容易に実施され、制御精度がより高くなる。
【0118】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、第2の固定ブラケット32には第4の摺動溝323があり、第4の摺動溝323の側壁には凹んだガイド空間3231があり得る。第4の摺動溝323のガイド空間3231のガイド方向は、第1の摺動溝322のガイド空間3221のガイド方向と同じである。第2の同期スイングアーム72の摺動端部721は、外周側に位置する第4のフランジ7211を含み、第4のフランジ7211は、第4の摺動溝323のガイド空間3221のガイド方向に設置されるため、第2の同期スイングアーム72の摺動端部721は第4の摺動溝323に摺動可能に接続される。従って、第2の同期スイングアーム72と第2の固定ブラケット32との間の摺動接続が実現される。この実施形態では、第4の摺動溝323のガイド空間3231が、第2の同期スイングアーム72の第4のフランジ7211と協働することで、第2の同期スイングアーム72の摺動端部721を、第4の摺動溝323の摺動方向に案内することができる。従って、第2の同期スイングアーム72と第2の固定ブラケット32との間の相対的な摺動動作がより容易に実施され、制御精度がより高くなる。
【0119】
この実施形態では、第1の同期スイングアーム71の回転端部712と第2の同期スイングアーム72の回転端部722とが歯車セット73を介して互いに噛み合っている。従って、第1の同期スイングアーム71、第2の同期スイングアーム72、及び歯車セット73によって形成される同期部品70は、簡素な構造を有しており、移動プロセスの制御が容易であり、高精度である。
【0120】
例えば、第2の同期スイングアーム72の構造は、第1の同期スイングアーム71の構造と略同じであり、回転機構20の材料の種類を減らし、回転機構20の設計の難しさ及びコストを低減することができる。
【0121】
図12図14に示されるように、この実施形態では、第1の固定ブラケット31は、第1の接続ブロック311、第2の摺動溝312、及び第3の摺動溝313を含む一体的に形成した機械部品であってもよいことが理解されよう。いくつかの他の実施形態では、第1の固定ブラケット31は複数の機械部品を含み、第1の接続ブロック311、第2の摺動溝312、及び第3の摺動溝313は、異なる機械部品で形成してもよい。これは、本願では厳密に制限されない。図12図14に示されるように、この実施形態では、第2の固定ブラケット32は、第2の接続ブロック321、第1の摺動溝322、及び第4の摺動溝323を含む一体的に形成した機械部品であってもよい。いくつかの他の実施形態では、第2の固定ブラケット32は複数の機械部品を含み、第2の接続ブロック321、第1の摺動溝322、及び第4の摺動溝323は、異なる機械部品で形成してもよい。これは、本願では厳密に制限されない。
【0122】
図14に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の固定ブラケット31は、複数の締結孔314を有することができる。図8を参照されたい。第1の固定ブラケット31の複数の締結孔314は、第1の位置決めプレート102の複数の締結孔1021と位置合わせすることができ、第1の固定ブラケット31及び第1の位置決めプレート102は締結具を用いて固定され、それにより第1の固定ブラケット31を第1のハウジング10に固定する。締結具は、ネジ、ボルト、リベット、及びピン等を含むが、これらに限定されない。第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10が互いに固定されるので、第1のハウジング10及び第1の固定ブラケット31は同期して動き、回転機構20は、第1の固定ブラケット31の運動軌跡を制御することにより、第1のハウジング10の運動軌跡を制御することができる。いくつかの他の実施形態では、別の接続構造を、第1の固定ブラケット31と第1のハウジング10との間に形成してもよい。これは、本願では厳密に限定されない。
【0123】
図14に示されるように、いくつかの実施形態では、第2の固定ブラケット32は、複数の締結孔324を有することができる。図9を参照すると、第2の固定ブラケット32の複数の締結孔324は、第2の位置決めプレート302の複数の締結孔3021と位置合わせすることができ、第2の固定ブラケット32及び第2の位置決めプレート302は締結具を用いて固定され、これにより第2の固定ブラケット32を第2のハウジング30に固定する。締結具は、ネジ、ボルト、リベット、及びピン等を含むが、これらに限定されない。第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30が互いに固定されるため、第2のハウジング30及び第2の固定ブラケット32は同期して動き、回転機構20は、第2の固定ブラケット32の運動軌跡を制御することにより、第2のハウジング30の運動軌跡を制御することができる。いくつかの他の実施形態では、別の接続構造を、第2の固定ブラケット32と第2のハウジング30との間に形成してもよい。これは、本願では厳密に限定されない。
【0124】
フレキシブルディスプレイは多層構造である。層は、例えば、OCA光学接着剤によって接合され、OCA光学接着剤は弾性である。電子装置を曲げると、フレキシブルディスプレイは屈曲方向と反対方向の張力を発生する。各層の張力が蓄積されるため、フレキシブルディスプレイが曲げ過程で変形し、フレキシブルディスプレイの層がずれる(staggered)。電子装置が平らな状態に復元されるときに、画面の自己修復時間は物理的特性に影響されるため、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002にしわが現れ、それによりフレキシブルディスプレイの平坦度が低下し、ユーザ体験に影響を与える。フレキシブルディスプレイ200を繰り返し折り畳むと、画面に発生した変形が回復し難くなり、画面のしわの問題がより深刻になる。
【0125】
本願のこの実施形態では、折畳み機械部品同士の間の当接力がフレキシブルディスプレイ200のしわの回復を促進させ、それにより画面の平坦化効果を高める。
【0126】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、回転機構20は、第1の減衰部材91をさらに含むことができる。第1の減衰部材91は第1の固定ブラケット31に配置され、第1の回転アーム51は第1の減衰部材91に当接する。第1の弾性体は、第1の減衰部材91及び第1の固定ブラケット31を含むことができる。本願のこの実施形態では、第1の回転アーム51と第1の減衰部材91との間の当接力を使用して、フレキシブルディスプレイ200のしわの回復を促進する。
【0127】
図15は、図12図14に示される部分構造を示す概略分解図である。図15に示される構造は、第1の減衰部材91、第1の固定ブラケット31の一部、及び第1の回転アーム51を含む。
【0128】
図12図14に示されるように、第1の回転アーム51は、回転シャフト5112を用いて第1の固定ブラケット31の第1の接続ブロック311に接続される。第1の接続ブロック311は爪形状であり、第1の回転アーム51の第1の端部511も爪形状であり、爪形状の第1の接続ブロック311は、爪形状の第1の端部511に互い違いに接続される。具体的には、第1の回転アーム51の第1の端部511には接続孔5111が設けられ、第1の接続ブロック311には接続孔3111が設けられる。回転シャフト5112は接続孔5111及び接続孔3111を貫通するため、第1の回転アーム51の第1の端部511は第1の接続ブロック311に互い違いに接続され、それにより第1の回転アーム51と第1の接続ブロック311との間の接続を実現する。
【0129】
図15に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の減衰部材91は、第1のブラケット911及び第1の弾性部品912を含むことができる。第1のブラケット911は、剛性構造であり、外力によって変形し難い。第1の弾性部品912は、弾性構造であり、外力により変形し易い。
【0130】
図14及び図15に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の固定ブラケット31は第1の取付け溝319をさらに有しており、第1の減衰部材91は第1の取付け溝319に配置される。第1の取付け溝319の溝壁の中間部は凹んで、第1の取付け溝319のガイド空間3191を形成する。第1の減衰部材91の第1のブラケット911は、第7のフランジ9112を有する。第1のブラケット911の第7のフランジ9112は、第1の取付け溝319のガイド空間3191と協働して、第1のブラケット911と第1の取付け溝319との間の摺動接続を実現する。ガイド空間3191の長さがフランジ9112の長さよりも長いため、第1のブラケット911は第1の取付け溝319内で摺動することができる。
【0131】
図15に示されるように、第1の減衰部材91の第1のブラケット911の第1の端部911aは、第3の接続ブロック9113(第1の機械部品)を含み、第3の接続ブロック9113は爪形状であってもよく、第3の接続ブロック9113及び第1の接続ブロック311は交互に配置され、爪形状の第3の接続ブロック9113は第1の回転アーム51の爪形状の第1の端部511に当接する。第1のブラケット911の第2の端部911bは、第1の弾性部品912を用いて第1の固定ブラケット31に弾性的に当接する。従って、第1の減衰部材91が第1の回転アーム51に当接し、第1の減衰部材91が第1の固定ブラケット31に弾性的に当接することで、第1の回転アーム51と第1の減衰部材91との間の当接力が、第1の減衰部材91を用いて第1の固定ブラケット31に伝達される。図7を参照すると、第1の固定ブラケット31が第1のハウジング10に固定接続されるので、第1のハウジング10はフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に固定接続される。従って、第1の固定ブラケット31、第1のハウジング10、及びフレキシブルディスプレイ200の間の固定接続を使用して、第1の回転アーム51と第1の減衰部材91との間の当接力をフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に伝達することができ、それによりフレキシブルディスプレイ200のしわの回復が促進され、及び画面の平坦化効果を高める。
【0132】
いくつかの実施形態では、図15に示されるように、第1のブラケット911の第2の端部911bは、複数のガイドポスト9111を含むことができ、複数のガイドポスト9111は互いに離隔される。第1の弾性部品912は、複数のバネ9121を含むことができ、複数のバネ9121は、複数のガイドポスト9111に一対一対の対応関係でスリーブ化される。バネ9121の第1の端部9121aが、第1のブラケット911に当接する。例えば、バネ9121の第1の端部9121aは、第1のブラケット911の第3の接続ブロック9113に当接する。バネ9121の第2の端部9121bは第1の固定ブラケット31に当接し、例えば、バネ9121の第2の端部9121bは停止ブロック310に当接する。停止ブロック310は第1の固定ブラケット31に固定して配置される。第3の接続ブロック9113、バネ9121、及び停止ブロック310は、第1の方向P1に沿って順次配列される。第1の方向P1は、第1の弾性部品912の長さ延長方向と平行であり、メインシャフト1から遠く離れている。第1のブラケット911と停止ブロック310との間にギャップが設けられ、第1のブラケット911が第1の取付け溝319内を摺動するための空間を確保する。第1のブラケット911が第1の回転アーム51に当接するので、第1のブラケット911に対する第1の回転アーム51の第1の端部511の当接力によって、第1のブラケット911を押して第1の方向に沿って第1の取付け溝319のガイド空間3191に対して摺動させることができる。第1のブラケット911が第1の方向に沿って第1の取付け溝319に対して摺動すると、バネ9121の第2の端部9121bが停止ブロック310に当接するので、バネ9121は圧縮されて弾性変形を生じ、バネ9121は弾性力を生じる。バネ9121と第1の固定ブラケット31の停止ブロック310との間の当接関係により、バネ9121は、圧縮されると弾性力を第1の固定ブラケット31に伝達する。また、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10を用いてフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に第1の方向の力を伝達することにより、フレキシブルディスプレイ200のしわの回復、特にフレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002のしわの迅速な回復を促進する。
【0133】
本願のこの実施形態では、バネは弾性構造の実施態様であり、弾性構造に対する制限を構成しない。弾性構造は、外力によって弾性変形し易く、外力を取り除いた後に元の状態に復元できる構造であってもよい。例えば、一実施態様では、弾性構造は弾性ゴムであってもよい。弾性構造と第1のブラケットとの間の嵌合関係は、スリーブ化に限定されず、例えば当接していてもよい。説明を容易にするために、本願のこの実施形態では説明のための例としてバネを使用する。
【0134】
電子装置の曲げ過程において、フレキシブルディスプレイの変形は、曲げ角度によって変化する。例えば、フレキシブルディスプレイが閉じた状態にあるときに、フレキシブルディスプレイの層同士の間張力が最も大きく、層同士の間の相対位置ずれが比較的深刻であり、フレキシブルディスプレイの変形が比較的大きい。フレキシブルディスプレイを曲げた状態から平らな状態に戻すときに、画面の変形には復元時間を要するため、フレキシブルディスプレイの屈曲部にしわが発生する。従って、フレキシブルディスプレイが様々な状態にあるときに、フレキシブルディスプレイに様々な力を加えると、フレキシブルディスプレイの構造的信頼性を確保するのに役立つ。
【0135】
図16は、図2に示される折畳み機器100の平らな状態に対応する第1の回転アーム51の位置(すなわち、図12及び図15に示される切断線A1-A1)の概略断面図であり、図17は、図2に示される折畳み機器100の閉じた状態に対応する第1の回転アーム51の位置(すなわち、図12及び図15に示される切断線A1-A1)の概略断面図である。
【0136】
図16及び図17に示されるように、第1の回転アーム51の第1の端部511は、特別な形状の構造として設計される。例えば、図16に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1のブラケット911の第3の接続ブロック9113の第1の部分は、第1の回転アーム51の第1の端部511の第1の部分に当接する。すなわち、第1の機械部品の第1の部分は、第2の機械部品の第1の部分に当接する。第1の回転アーム51の第1のブラケット911に対する当接力はFである。F1xは第1の方向P1におけるFの分力であり、F1yは第2の方向P2におけるFの分力である。第2の方向P2は第1の方向P1に対して直交しており、第2の方向P2はメインシャフト1の長さ方向に対して直交している。上述したように、第1の方向P1におけるFの分力によって、バネ9121を圧縮及び変形させ、圧縮後のバネ9121の長さがX1であり、バネ9121の弾性変形量がΔX1である。フックの法則によれば、バネ力はバネの弾性形状変形量(variable:変数)に比例する。従って、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネの第1の方向P1への弾性力は、Fk1=k・ΔX1となり、kは定数である。
【0137】
例えば、図17に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで中間状態又は閉じた状態にするときに、第1のブラケット911に対する第1の回転アーム51の当接力はFである。F2xは第1の方向P1におけるFの分力であり、F2yは第2の方向P2におけるFの分力である。上述したように、第1の方向の分力F2xによって、バネ9121を圧縮した後に変形することが可能になり得る。圧縮後のバネ9121の長さがX2であり、バネ9121の弾性形状変形量がΔX2である。従って、バネの第1の方向P1の弾性力は、Fk2=k・ΔX2となり、kは定数である。
【0138】
第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1のブラケット911の第3の接続ブロック9113の第2の部分が、第1の回転アーム51の第1の端部511の第2の部分に当接する。すなわち、第1の機械部品の第2の部分が、第2の機械部品の第2の部分に当接し、第1の機械部品の第1の部分は、第1の機械部品の第2の部分とは異なり、第2の機械部品の第1の部分は、第2の機械部品の第2の部分とは異なる。第1の回転アーム51の第1のブラケット911に対する当接力Fの第1の方向の分力F1xは、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を中間状態又は閉じた状態に折り畳むときの、第1の回転アーム51の第1のブラケット911に対する当接力Fの第1の方向の分力F2xより大きい。従って、バネの圧縮量ΔX1はΔX2より大きい。さらに、Fk1はFk2より大きい。すなわち、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して展開状態にするときに、バネ9121によって第1の固定ブラケット31に伝達される力Fk1は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を折り畳んで中間状態又は閉じた状態にするときに、第1の弾性部品912によって第1の固定ブラケット31に伝達される力Fk2より大きい。従って、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にするときに、Fk1は、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10を用いてフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に弾性力を伝達して、フレキシブルディスプレイ200のしわを復元する。
【0139】
別の可能な実施態様では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで中間状態又は閉じた状態にするときに、バネ9121は、自由状態又は伸長状態にあってもよい。
【0140】
図18は、電子装置の平らな状態(図18の上部)及び折畳み状態(図18の下部)のバネ長さを比較した概略図である。
【0141】
例えば、図18に示されるように、第1の回転アーム51の第1の端部511は、第1のブラケット911の第3の接続ブロック9113に当接する。第1の弾性部品912の長さ方向に平行な、停止ブロック310の軸線と回転シャフト5112の軸線との間の距離がLである。停止ブロック310及び接続孔3111が第1の固定ブラケットに固定配置されるので、第1の方向P1における回転シャフト5112と第1の固定ブラケット31の接続孔3111との相対位置が変化しない場合に、距離Lは変化しない。第1の弾性部品912と第3の接続ブロック9113との間の押圧面がPである。
【0142】
図16及び図18を参照すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネ9121は圧縮状態になる。例えば、バネ9121の長さがX1であり、回転シャフト5112の軸線と当接面Pとの間の第1の方向の距離がY1であり、L=X1+Y1である。
【0143】
図17及び図18を参照すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで中間状態又は閉じた状態にすると、バネ9121は圧縮状態になり得る。例えば、バネ9121の長さがX2であり、回転シャフト5112の軸線と当接面Pとの間の第1の方向の距離がY2であり、L=X2+Y2である。
【0144】
第1の回転アーム51の第1の端部511は変則的な(abnormal)構造に関するものであり、Y1がY2より大きいので、X1はX2より小さい。従って、第1の回転アーム51の第1の端部511の特別な形状の構造設計を使用することにより、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を異なる状態に折り畳むときに、バネ9121の長さは異なる。具体的には、バネ9121の弾性形状変形量が異なり、バネ9121によって第1の固定ブラケット31に伝達される弾性力が異なる。従って、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10を用いてバネ9121によってフレキシブルディスプレイ200に伝達される力が異なる。
【0145】
可能な実施態様では、第3の接続ブロック9113と第1の回転アーム51の第1の端部511との間の押圧面Q(図示せず)は、第1の方向P1に対して直交している。この場合に、電子装置1000が平らな状態にあるときの回転シャフト5112の軸線と押圧面Qとの間の距離は、電子装置1000が閉じた状態にあるときの回転シャフト5112の軸線と押圧面Qとの間の距離より大きい。
【0146】
可能な実施態様では、第3の接続ブロック9113は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にするときのバネ9121の長さが、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで中間状態又は閉じた状態にするときのバネ9121の長さより短くなるような、特別な形状の構造であってもよい。
【0147】
例えば、第1の回転アーム51の第1の端部511及び/又は第3の接続ブロック9113の特別な形状の構造設計によれば、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を異なる状態に折り畳むときに、第1の回転アーム51の第1の端部511が、第1のブラケット911の第3の接続ブロック9113に異なる位置で当接し、第1の回転アーム51は、第1のブラケット911に対して異なる当接力を有しているので、バネ9121の長さは異なり、フレキシブルディスプレイ200に伝達される力は異なる。換言すると、第1の回転アーム51の第1の端部511の第1の部分は、第1の回転アーム51の第1の端部511の第2の部分とは異なり、及び/又は第3の接続ブロック9113の第1の部分は、第3の接続ブロック9113の第2の部分とは異なる。すなわち、第1の機械部品の第1の部分は、第1の機械部品の第2の部分とは異なり、及び/又は第2の機械部品の第1の部分は、第2の機械部品の第2の部分とは異なる。
【0148】
図19は、既存のフレキシブルディスプレイの閉じた状態を示す概略図である。例えば、フレキシブルディスプレイ200は、3層複合構造に関するものである。図19に示されるように、矢印方向は、フレキシブルディスプレイの曲げ過程における張力方向である。第1のハウジング10と第2のハウジング30との間の狭角αが0°に減少すると、フレキシブルディスプレイ200は閉じた状態になり、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002は外向きの張力を発生させ、フレキシブルディスプレイ200は変形する。図19に示される3層構造には、層状ずれ(layered misalignment)がある。
【0149】
図20は、既存のフレキシブルディスプレイの平らな状態を示す概略図である。図20に示されるように、フレキシブルディスプレイ200が閉じた状態から平らな状態に拡張するときに、フレキシブルディスプレイ200の張力が減少し、図20に示されるAでの3層構造の層状ずれが減少する。フレキシブルディスプレイ200によって生じる変形は、回復時間を必要とする。従って、フレキシブルディスプレイ200が展開されると、屈曲部2002の領域にしわが発生する。
【0150】
図21は、この解決法で示されるフレキシブルディスプレイの平らな状態を示す概略図である。図21に示されるように、電子装置1000が閉じた状態から平らな状態に拡張するときに、図16図18に示されるように、バネ9121の長さ方向、すなわち第1の方向P1に平行な分力F1xは、バネ9121を変形させ、バネ9121によって生成された弾性力Fk1は、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001にさらに伝達される。電子装置1000が平らな状態にあるときに、バネ9121によって第1の固定ブラケット31に伝達される力Fk1が、電子装置1000が閉じた状態にあるときに第1の弾性部品912によって第1の固定ブラケット31に伝達される力Fk2より大きいため、電子装置1000が平らな状態にあるときのバネ9121の長さX1は、電子装置1000が閉じた状態にあるときのバネ9121の長さX2より短い。従って、第1の減衰部材91は、第1の方向P1に沿って平らな状態のフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に加えられる力が、第1の方向P1に沿って閉じた状態の第1の非屈曲部2001に加えられる力より大きくなるように配置される。
【0151】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、回転機構20は、第2の減衰部材92をさらに含んでもよい。第2の減衰部材92は、第2のハウジング30に近い回転機構20の側に配置され得る。第2の減衰部材92は、第2の弾性部品922を含んでもよい。第2の弾性部品は、第2の減衰部材92及び第2の固定ブラケット32を含むことができる。同様に、第2の固定ブラケット32が第2のハウジング30に固定接続されるので、第2のハウジング30は、フレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部2003に固定接続される。従って、第2の減衰部材92を設けることにより、フレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部2003は、閉じた状態の第3の方向P3の力よりも平らな状態の第3の方向P3の力を受ける。第3の方向P3は、第2の弾性部品922の長さ延長方向と平行であり、メインシャフト1から離れる方向である。
【0152】
結論として、電子装置1000を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001が受ける第1の方向の力は、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001が閉じた状態で受ける第1の方向の力より大きい。第2の非屈曲部2003は、閉じた状態の第3の方向の力より大きな第3の方向の力を受ける。従って、第1の減衰部材91及び第2の減衰部材92を配置することにより、電子装置を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイ200の層状の位置ずれ現象を低減することができ、フレキシブルディスプレイ200のしわの回復を促進することができ、それにより画面の平坦化効果を高める。
【0153】
例えば、第2の減衰部材92の構造は、第1の減衰部材91の構造と同じであってもよく、これにより、回転機構20の材料の種類を簡素化し、設計の難しさ及びコストを低減する。第2の減衰部材92の特定の構造について、本願のこの実施形態では再び説明しない。いくつかの他の実施形態では、第2の減衰部材92の構造は、第1の減衰部材91の構造と異なっていてもよい。第1の減衰部材91及び第2の減衰部材92は、電子装置の折畳みから展開までのフレキシブルディスプレイのしわの回復を促進させ、フレキシブルディスプレイの平坦度を向上させ、ユーザ体験を向上させることができるように配置される。
【0154】
図12図15、及び図22を一緒に参照されたい。図22は、図12に示される構造に対応する第1の接続ブロック311の位置(すなわち、図12及び図15に示されるA2-A2断面)の概略断面図である。
【0155】
図22に示されるように、第1の固定ブラケット31の接続孔3111の断面積は、回転シャフト5112の断面積領域の面積より大きい。従って、回転シャフト5112は、接続孔3111内を移動することができる。展開又は折畳み過程における折畳み構造の信頼性を確保するために、いくつかの実施形態では、第1の減衰部材91に直交する方向、すなわち、第2の方向P2における接続孔3111及び回転シャフト5112の長さは等しくてもよい。図22に示されるように、いくつかの実施形態では、接続孔3111の断面の形状はくびれ円形(waist-round shape)である。いくつかの他の実施形態では、接続孔3111の断面形状は、長方形、又は楕円等であってもよい。
【0156】
図23aは、フレキシブルディスプレイの使用の初期段階(図23aの上部)と使用期間後(図23aの下部)の回転シャフト5112と接続孔3111との間の嵌合関係を示す概略図である。
【0157】
図23aに示されるように、接続孔3111の断面形状がくびれ円形である例を使用する。フレキシブルディスプレイ200の使用の初期段階、例えば、使用後1年以内では、回転シャフト5112は、第1のハウジング10に近い第1の側壁、すなわち、図23aに示されるくびれ円形の左側で接続孔3111に接しており、第1の弾性部品912の長さ方向と平行な方向、すなわち第1の方向P1における回転シャフト5112の軸心と停止ブロック310との間の距離はLである。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネ9121は圧縮状態になる。図16を参照すると、例えば、バネ9121の長さがX1であり、バネ9121の圧縮量がΔX1であり、回転シャフト5112の軸心と当接面Pとの間の第1の方向P1の距離がY1であり、L=X1+Y1である。
【0158】
使用時間が長くなるにつれて、例えば、折畳み機器100の使用時間が2年を超えると、フレキシブルディスプレイ200が複数回折り畳まれて経年変化した後に、画面の積層によって生じた変形によって、元の状態に復元するのが困難になり、フレキシブルディスプレイ200は僅かに長くなる。第1のハウジング10がフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に固定接続されるので、第1の固定ブラケット31は第1のハウジング10に固定接続される。フレキシブルディスプレイ200が長くなるにつれて、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001は、第1のハウジング10及び第1の固定ブラケット31をメインシャフト1から僅かに遠ざける、すなわち、回転シャフト5112が、第1のハウジング10から離れた接続孔3111の第2の側壁、すなわち、図23aに示されるくびれ円形の右側に接するまで、接続孔3111が回転シャフト5112に対してメインシャフト1から離れる方向に移動する。接続孔3111の第1の側壁は、第2の側壁に対向している。
【0159】
図23aに示されるように、フレキシブルディスプレイ200が一定期間使用され経年変化した後に、第1の弾性部品912の長さ方向に平行な、回転シャフト5112の軸心と停止ブロック310との間の距離はL'である。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネ9121は圧縮状態になる。例えば、バネ9121の長さがX3であり、バネ9121の圧縮量がΔX3であり、回転シャフト5112の軸心と当接面Pとの間の第1の方向P1の距離がY3であり、L'=X3+Y3である。上述したように、L'はLより大きい。
【0160】
第1の固定ブラケット31の接続孔3111の形状設計によれば、折畳み機器100は、フレキシブルディスプレイ200が経年変化するにつれて僅かに伸びる可能性があるため、フレキシブルディスプレイ200は折畳み機器100により多く取り付けられ、フレキシブルディスプレイ200のしわが少なくなる(weakened)。
【0161】
図23aに示されるように、一実施態様では、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1の回転アーム51の第1の端部511は常に第1の接続ブロック311に当接し、押圧位置は変わらない。従って、回転シャフト5112の軸心と当接面Pとの間の第1の方向P1の距離は変わらず、つまりY1=Y3である。従って、X1はX3より小さく、すなわちバネの圧縮量ΔX3はΔX1より小さい。従って、フレキシブルディスプレイ200が一定期間使用され経年変化した後に、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネ9121の圧縮量が減少し、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10を用いてバネ9121によってフレキシブルディスプレイ200に伝達される力が減少する。
【0162】
図23bは、フレキシブルディスプレイの経年変化後の平らな状態(図23bの上部)と折畳み状態(図23bの下部)の電子装置のバネ長さを比較した概略図である。
【0163】
例えば、図23bに示されるように、第1の弾性部品912の長さ方向に平行な、停止ブロック310の軸心と回転シャフト5112の軸心との間の距離はL'である。停止ブロック310及び接続孔3111が第1の固定ブラケットに固定配置されるので、回転シャフト5112と第1の固定ブラケット31の接続孔3111との第1の方向P1における相対位置が変わらない場合に、距離L'は、変わらないままである。
【0164】
図23bに示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、バネ9121は圧縮状態になる。例えば、バネ9121の長さがX3であり、回転シャフト5112の軸心と当接面Pとの間の第1の方向の距離がY3であり、L'=X3+Y3である。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで中間状態又は閉じた状態にすると、バネ9121は圧縮状態になり得る。例えば、バネ9121の長さがX4であり、回転シャフト5112の軸心と当接面Pとの間の第1の方向の距離がY4であり、L'=X4+Y4である。
【0165】
第1の回転アーム51の第1の端部511は変則的な構造に関するものであり、Y3がY4より大きいので、X3はX4より小さい。同様に、第1の回転アーム51の第1の端部511の変則的な形状の構造設計によれば、フレキシブルディスプレイ200が経年変化した後に、広がった状態のフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001加えられ且つ第1の方向P1に沿った力は、閉じた状態のフレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に加えられ且つ第1の方向P1に沿った力より大きい。
【0166】
図23a及び図23bを参照すると、フレキシブルディスプレイ200が経年変化して長くなった後に、平らな状態でのフレキシブルディスプレイ200のしわは、第1の回転アーム51の第1の端部511の楕円孔と変則的な形状の構造設計とを用いて共同で弱められる(weakened)。
【0167】
図14に示されるように、例えば、第2の固定ブラケット32の接続孔3211の形状は、第1の固定ブラケットの接続孔3111の形状と同一又は同様にすることができる。第2のハウジング30がフレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部2003に固定接続されるので、第2の固定ブラケット32は第2のハウジング30に固定接続される。前述と同じ又は同様の理由に基づいて、画面の使用時間が長くなると、回転シャフト5212は接続孔3211内で移動し、フレキシブルディスプレイ200の第2の非屈曲部2003は、第2のハウジング30及び第2の固定ブラケット32をメインシャフト1から僅かに遠ざけさせる。結論として、フレキシブルディスプレイ200が折畳み機器100に固定されるため、第1の固定ブラケット31の接続孔3111と第2の固定ブラケット32の接続孔3211との形状設計を用いて、折畳み機器100は、フレキシブルディスプレイ200が経年変化するにつれて僅かに伸びる可能性があり、それによって、フレキシブルディスプレイ200は、折畳み機器100により多く取り付けられ、フレキシブルディスプレイ200のしわが少なくなり、電子装置1000が平らな状態にあるときに、フレキシブルディスプレイ200はより平らになり、それよりユーザ体験が向上する。
【0168】
いくつかの実施形態では、フレキシブルディスプレイ200は保持プレート201を含むことができる。保持プレート201は、フレキシブルディスプレイ200に関するものであり且つ折畳み機器100に固定接続される表面、すなわちフレキシブルディスプレイ200の非表示側に配置され、フレキシブルディスプレイ200の全体強度を高める。具体的には、保持プレート201は、金属板、ガラス板、又はプラスチック板等、特定の剛性を有する板状構造であってもよい。図24に示されるように、保持プレート201は、順に接続される第1の固定部分2011、接続部分2012、第2の固定部分2013を含む。例えば、保持プレート201の上下の板面を貫通する貫通孔2014を接続部分2012に設け、それによりその領域の剛性を低くしてもよい。フレキシブルディスプレイ200が経年変化して長くなると、貫通孔128が設けられた接続部分2012が変形し、保持プレート201が変形することがある。
【0169】
図25及び図26の両方の図を参照されたい。図25は、図11に示される中間接続部品20bの構造を示す概略図であり、図26は、図25に示される中間接続部品20bの概略分解構造図である。
【0170】
いくつかの実施形態では、回転機構20は、第3の固定ブラケット33、第4の固定ブラケット34、第3の伝達アーム40、及び第4の伝達アーム50をさらに含む。第3の固定ブラケット33は第1のハウジング10に固定され得、第3の伝達アーム40の一端がメインシャフト1に回転可能に接続され、他端が第3の固定ブラケット33に摺動可能に接続される。第4の固定ブラケット34は第2のハウジング30に固定され得、第4の伝達アーム50の一端がメインシャフト1に回転可能に接続され、他端が第4の固定ブラケット34に摺動可能に接続される。
【0171】
図26に示されるように、いくつかの実施形態では、第3の固定ブラケット33は複数の締結孔332を有することができ、第4の固定ブラケット34は複数の締結孔342を有することができる。図8を参照すると、第3の固定ブラケット33の複数の締結孔332は、第1の位置決めプレート102の複数の締結孔1021と位置合わせすることができ、第3の固定ブラケット33及び第1の位置決めプレート102は締結具を用いてロックされ、第3の固定ブラケット33及び第1のハウジング10を固定する。図9を参照すると、第4の固定ブラケット34の複数の締結孔342は、第2の位置決めプレート302の複数の締結孔3021と位置合わせすることができ、第3の固定ブラケット33及び第2の位置決めプレート302は締結具を用いてロックされ、第4の固定ブラケット34及び第2のハウジング30を固定する。締結具は、ネジ、ボルト、及びリベット等を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、別の接続構造が、第3の固定ブラケット33と第1のハウジング10との間、及び第4の固定ブラケット34と第2のハウジング30との間にも形成され得る。これは、本願では厳密に限定されない。
【0172】
この実施形態では、第3の固定ブラケット33、第4の固定ブラケット34、第3の伝達アーム40、及び第4の伝達アーム50は回転機構20内に配置され、回転機構20と第1のハウジング10との間、及び回転機構20と第2のハウジング30との間の相互作用力を高め、それによって、折畳み機器100の折畳み及び展開がより容易になる。
【0173】
図26に示されるように、いくつかの実施形態では、第3の固定ブラケット33には第5の摺動溝331があり、第5の摺動溝331の側壁には凹んだガイド空間3311があり得る。第3の伝達アーム40は、摺動端部401、回転端部402、及び支持ブロック403を含む。第3の伝達アーム40の摺動端部401には、第5のフランジ4011がある。第5のフランジ4011と第5の摺動溝331のガイド空間3311との間の協働により、第3の伝達アーム40の摺動端部401と第5の摺動溝331と間の摺動接続が行われ、第3の伝達アーム40と第3の固定ブラケット33との間の摺動接続を実現することができる。第3の伝達アーム40の回転端部402は円弧状であり、仮想シャフトを用いて、第3の伝達アーム40の回転端部402とメインシャフト1との回転接続を実現してもよい。いくつかの他の実施形態では、中実シャフトを用いて、第3の伝達アーム40とメインシャフト1との間に回転可能な接続を実現してもよい。これは、本願では厳密に制限されない。具体的には、仮想シャフトを用いて機械部品をメインシャフト1に接続するとは、機械部品がメインシャフト1の内部に形成される可動空間と協働することを意味し、中実シャフトを用いて機械部品をメインシャフト1に接続するとは、ピン等の回転シャフトを用いて機械部品をメインシャフト1に接続することを意味する。
【0174】
図26に示されるように、いくつかの実施形態では、第4の固定ブラケット34には第6の摺動溝341があり、第6の摺動溝341の側壁には凹んだガイド空間3411があり得る。第4の伝達アーム50は、摺動端部501、回転端部502、及び支持ブロック503を含む。第4の伝達アーム50の摺動端部501には第6のフランジ5011がある。第6のフランジ5011と第6の摺動溝341のガイド空間3411との間の協働により、第4の伝達アーム50の摺動端部501と第6の摺動溝341との間の摺動接続が行われ、第4の伝達アーム50と第4の固定ブラケット34との間の摺動接続を実現することができる。第4の伝達アーム50の回転端部502は円弧状である。仮想シャフトを用いて、第4の伝達アーム50の回転端部502とメインシャフト1との間の回転可能な接続を実現してもよい。いくつかの他の実施形態では、中実シャフトを用いて、第4の伝達アーム50とメインシャフト1との間に回転可能な接続を実現してもよい。これは、本願では厳密に制限されない。
【0175】
図27及び図28を一緒に参照されたい。図27は、図7に示される回転機構20の部分構造を示す概略図であり、図28は、図27に示される構造の概略分解図である。
【0176】
図28に示されるように、第1の支持プレート21は、第1のプレート部材211及び第2のプレート部材212を含み、第1のプレート部材211及び第2のプレート部材212はそれぞれ第2の伝達アーム42の両側に位置する。第1のプレート部材211、第2の伝達アーム42の摺動端部421、第2のプレート部材212は、締結具を用いて順に固定される。第2の支持プレート22は、第3のプレート部材221及び第4のプレート部材222を含み、第3のプレート部材221及び第4のプレート部材222はそれぞれ第1の伝達アーム41の両側に位置する。第3のプレート部材221、第1の伝達アーム41の摺動端部411、及び第4のプレート部材222は、締結具を用いて順に固定される。第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22を2枚の板材に分割することにより、生産及び製造を容易にすることができる。いくつかの他の実施形態では、第1の支持プレート21及び/又は第2の支持プレート22は、代わりに、一体的に形成した機械部品であってもよい。
【0177】
いくつかの実施形態では、図27及び図28に示されるように、第1の支持プレート21は第2の伝達アーム42の摺動端部421に固定接続され、第2の支持プレート22は第1の伝達アーム41の摺動端部411に固定接続される。第1の摺動プレート23は、第1の支持プレート21の第2のプレート部材212に関するものであり且つ第2の伝達アーム42とは反対である側に位置しており、第1の遮蔽プレート21の第2のプレート部材212に固定接続される。第2の遮蔽プレート24は、第2の支持プレート22の第2のプレート部材222に関するものであり且つ第1の伝達アーム41とは反対である側に位置しており、第2の遮蔽プレート22の第2のプレート部材222に固定接続される。第1の遮蔽プレート23及び第2のプレート部材212と、第2の遮蔽プレート24及び第4のプレート部材222とは、接着等の方法で互いに固定してもよい。
【0178】
この実施形態では、第1の支持プレート21、第1の遮蔽プレート23、及び第2の伝達アーム42は、1つの構成要素に組み立てられ、第2の支持プレート22、第2の遮蔽プレート24、及び第1の伝達アーム41は、1つの構成要素に組み立てられる。従って、第2の伝達アーム42は、第1の支持プレート21及び第1の遮蔽プレート23の運動軌跡を直接制御することができ、第1の伝達アーム41は、第2の支持プレート22及び第2の遮蔽プレート24の運動軌跡を直接制御することができる。このようにして、第1の支持プレート21、第2の支持プレート22、第1の遮蔽プレート23、及び第2の遮蔽プレート24の運動過程を制御する際の精度が高く、ヒステリシスが小さくなり、折り畳み機器100が回転するときの正確な伸縮を実現し、フレキシブルディスプレイ200を支持する要件及び回転機構20の自己遮蔽要件を満たす。
【0179】
例えば、第1の支持プレート21は、第1の端部接続部品20aの第2の伝達アーム42に固定され、第1の支持プレート21は、第2の端部接続部品20a’の第2の伝達アーム42'にさらに固定される。第1の遮蔽プレート23は、第1の端部接続部品20aの第2の伝達アーム42に固定され、第1の遮蔽プレート23は、第2の端部接続部品20a’の第2の伝達アーム42'にさらに固定され、第1の支持プレート21は、中間接続部品20bの第3の伝達アーム40にさらに固定され得、第1の遮蔽プレート23は、中間接続部品20bの第3の伝達アーム40にさらに固定され得る。第2の支持プレート22は、第1の端部接続部品20aの第1の伝達アーム41に固定接続され、第2の支持プレート22は、第2の端部接続部品20a’の第1の伝達アーム41'にさらに固定接続され、第2の支持プレート22は、中間接続部品20bの第4の伝達アーム50にさらに固定接続され得る。第2の遮蔽プレート24は、第1の端部接続部品20aの第1の伝達アーム41に固定接続され、第2の遮蔽プレート24は、第2の端部接続部品20a’の第1の伝達アーム41'にさらに固定接続され、第2の遮蔽プレート24は、中間接続部品20bの第4の伝達アーム50にさらに固定接続され得る。この場合に、複数の接続部品(20a、20a'、及び20b)は、第1の支持プレート21、第1の遮蔽プレート23、第2の支持プレート22、及び第2の遮蔽プレート24を一緒に移動させて、モーションコントロールの難しさを減少させ、モーションコントロールの精度を向上させることができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、伝達アームは、締結具を用いて、支持プレート又は遮蔽プレートに固定接続され得る。例えば、伝達アームの摺動端部は、締結具を用いて支持プレートに固定接続され、或いは伝達アームの摺動端部は、締結具を用いて遮蔽プレートに固定接続される。締結具には、ネジ、ボルト、リベット、及び合わせピン等が含まれるが、これらに限定されない。複数の伝達アームの摺動端部と支持プレートとの間、及び複数の伝達アームの摺動端部と遮蔽プレートとの間に凹凸嵌合構造をさらに配置することにより、組立精度及び信頼性が向上する。
【0181】
この実施形態では、第2の支持プレート22の構造は、第1の支持プレート21の構造と同一又は同様であってもよく、第2の遮蔽プレート24の構造は、第1の支持プレート21の構造と同一又は同様であってもよく、これにより、回転機構20の材料の種類を簡素化し、回転機構20の設計の難しさ及びコストを低減する。
【0182】
図29及び図30を一緒に参照されたい。図29は、図11に示される内側メインシャフト15の構造を示す概略図であり、図30は、図11に示される外側メインシャフト14の構造を別の角度から示す概略図である。
【0183】
いくつかの実施形態では、図29に示されるように、内側メインシャフト15は、内側メインシャフト本体151、複数の溝152、複数の突起部153、2つの端部ストッパ154、及び複数の締結孔155を含む。内側メインシャフト15は、重量を減らすために複数のセグメントに分割され得る。複数の突起部153は内側メインシャフト本体151に形成され、複数の溝152は内側メインシャフト本体151及び/又は複数の突起部153に形成され、突起部153及び溝152は、複数の三次元空間構造を形成するために互いに組み合わされる。2つの端部ストッパ154は、内側メインシャフト本体151の両端に固定される。複数の締結孔155は内側メインシャフト本体151に形成される。いくつかの溝152、いくつかの突起部153、及びいくつかの締結孔155は、図29に模式的にマークされる。
【0184】
図30に示されるように、外側メインシャフト14は、外側メインシャフト本体141、複数の溝142、複数の突起部143、及び複数の締結孔145を含む。外側メインシャフト本体141は、略円弧状の板状である。複数の突起部143は外側メインシャフト本体141に形成され、複数の溝142は外側メインシャフト本体141及び/又は複数の突起部143に形成され、突起部143及び溝142は、複数の三次元空間構造を形成するために互いに組み合わされる。複数の締結孔145は、複数の突起部143に形成される。いくつかの溝142、いくつかの突起部143、及びいくつかの締結孔145は、図30に模式的にマークされる。
【0185】
外側メインシャフト14及び内側メインシャフト15を相互に固定した後に、外側メインシャフト本体141、内側メインシャフト本体151、及び2つの端部ストッパ154が一緒に取り囲まれ、メインシャフト1の内部空間を形成する。2つの端部ストッパ154は露出している。外側メインシャフト14の複数の締結孔145は内側メインシャフト15の複数の締結孔155と位置合わせされ、内側メインシャフト15及び外側メインシャフト14は締結具(図示せず)を用いて固定される。締結具には、ネジ、ボルト、リベット、及びピン等が含まれるが、これらに限定されない。
【0186】
外側メインシャフト14及び内側メインシャフト15を組み立てた後に、外側メインシャフト14上の複数の溝及び突起部、並びに内側メインシャフト15上の複数の溝及び突起部は、共同でメインシャフト1の複数の可動空間を形成することができ、複数の接続部品(20a、20a'、20b)の機械部品をメインシャフト1の複数の可動空間に可動に取り付けることで、メインシャフト1との接続を実現する。内側メインシャフト15及び外側メインシャフト14は別々に設計される。これにより、メインシャフト1を製作する難易度を低減し、メインシャフト1を製作する精度及び製品歩留まりを向上させるのに役立つ。
【0187】
例えば、メインシャフト1の複数の可動空間のうち、いくつかの可動空間構造は同一であり、いくつかの可動空間構造は異なっている。異なる構造の可動空間を使用して異なる構造の機械部品と協働することで、メインシャフト1と複数の接続部品(20a、20a'、20b)との間の接続構造がより柔軟で多様化する。同じ構造の移動空間は、同じ構造の機械部品と協働することに使用される。これは、メインシャフト1及び接続部品の設計の難しさ及びコストを低減するのに役立つ。
【0188】
本願のこの実施形態におけるメインシャフト1は、代わりに別の構造を有してもよいことが理解されよう。これは、本願では厳密に制限されない。
【0189】
図31は、図14に示される部分構造とメインシャフト1との間の嵌合関係を示す概略図であり、図32は、図31に示される部分構造とメインシャフト1との間の嵌合関係を示す概略図である。図31に示されるように、外側メインシャフト14及び内側メインシャフト15は一緒に取り囲まれ、接続部品の異なる機械部品と適合するメインシャフト1の複数の可動空間を形成する。
【0190】
いくつかの実施形態では、図31に示されるように、第1の伝達アーム41の回転端部412は円弧状である。第1の伝達アーム41の回転端部412は、メインシャフト1に回転可能に接続される。第1の伝達アーム41がメインシャフト1に対して回転する回転軸線は、第1の回転軸線41Cである。
【0191】
いくつかの実施形態では、図32に示されるように、第1の伝達アーム41の回転端部412は、外側メインシャフト14の円弧状溝142a及び内側メインシャフト15の円弧状突起部153aと協働して、メインシャフト1への回転接続を実現する。第1の伝達アーム41の回転端部412は、制限突起部4121をさらに含むことができ、制限突起部4121は、回転端部412の内側位置及び/又は外側位置に形成される。外側メインシャフト14の円弧状突起部153aは制限溝1421aをさらに含むことができ、内側メインシャフト15の円弧状突起部153aは制限溝1531aをさらに含むことができ、第1の伝達アーム41の制限突起部4121は、メインシャフト1の制限溝1421a及び/又は制限溝1531aと協働する。このようにして、第1の伝達アーム41及びメインシャフト1は、メインシャフト1の軸線方向において相互に制限され、接続構造の信頼性を向上させる。1つの制限溝(1531a又は1421a)が同じ可動空間に配置され、それによって機械部品がメインシャフト1の軸線方向に制限されることが理解されよう。確かに、いくつかの実施形態では、2つの制限溝(1531a及び1421a)を同じ可動空間に配置して、制限安定性を向上させることもできる。内側メインシャフト15は、制限溝1531b及び制限溝1531b'をさらに含むことができ、回転シャフト6121の両端はそれぞれ、制限溝1531b及び制限溝1531b'と協働する。
【0192】
いくつかの実施形態では、図31に示されるように、第2の伝達アーム42の回転端部422は円弧状である。第2の伝達アーム42の回転端部422は、メインシャフト1に回転可能に接続される。第2の伝達アーム41がメインシャフト1に対して回転する回転軸線は、第2の回転軸線42Cであってもよい。メインシャフト1が第1の伝達アーム41及び第2の伝達アーム42を収容する可動空間は、ペアで配置され、中心対称構造となっている。第2の伝達アーム42とメインシャフト1との間の嵌合関係については、第1の伝達アーム41とメインシャフト1との間の嵌合関係を参照されたい。詳細については本願では説明しない。
【0193】
この実施形態では、第1の伝達アーム41及び第2の伝達アーム42は、仮想シャフトを用いてメインシャフト1に接続される。回転接続構造は簡素であり省空間である。これにより、回転機構20の厚みを薄くすることができ、折畳み機器100及び電子装置1000の軽量化及び薄型化を図ることができる。いくつかの他の実施形態では、第1の伝達アーム41及び/又は第2の伝達アーム42は、中実シャフトを用いてメインシャフト1に接続してもよい。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
【0194】
以下では、折畳み機器100の展開状態、中間状態、閉じた状態それぞれの複数の概略構造図及び内部構造図を参照しながら、第1の端部接続部品20aの構造について説明する。
【0195】
図33及び図34の両方を参照されたい。図33は、図2に示される折畳み機器100を平らな状態にしたときの部分構造を示す概略図であり、図34は、図2に示される折畳み機器100の平らな状態に対応する第1の伝達アーム41の位置(すなわち、図12に示される切断線A1-A1)の概略断面図である。図35は、図32に示される構造の平らな状態に対応する第1の伝達アーム41の別の位置(すなわち、図12及び図32に示される切断線A3-A3)の概略断面図である。
【0196】
図33及び図34に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1の伝達アーム41の回転端部412はメインシャフト1に回転可能に接続され、第1の伝達アーム41の回転端部412とメインシャフト1との間の重ね合せ(lap joint:重ね継ぎ)面の領域が、第1のラップ面積である。図14を参照すると、第1の伝達アーム41の摺動端部411の第1のフランジ4111は、第2の固定ブラケット32の第1の摺動溝322のガイド空間3221に摺動可能に接続される。図14を参照すると、第1の摺動溝322は、メインシャフト1に近い端部Aと、メインシャフト1から離れた端部Bとを有しており、すなわち、第1の摺動溝322の端部Aとメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離は、第1の摺動溝322の端部Bとメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離より短い。図34に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にしたときに、第1の伝達アーム41と第1の摺動溝322の端部Bとの間の第3の方向P3の距離が第1の距離D1である。第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41に連結される。図32及び図35に示されるように、外側メインシャフト14と内側メインシャフト15の制限溝1531bとが一緒に取り囲まれて円弧状溝156を形成し、回転シャフト6121の一端が円弧状溝156と協働し、回転シャフト6121は、円弧状溝156に関するものであり且つ第1のハウジング10に近い端部に位置する。同様に、回転シャフト6121の他端は、外側メインシャフト14と内側メインシャフト15の制限溝1531b'とによって一緒に取り囲まれた円弧状溝156'(円弧形溝156とペアで配置され、同じ構造を有しており、図示せず)と協働して、第1の回転アーム51とメインシャフト1との間の回転接続を共同して実現する。
【0197】
図36及び図37の両方を参照されたい。図36は、図2に示される折畳み機器100が中間状態にあるときの部分構造を示す概略図であり、図37は、図2に示される折畳み機器100の中間状態に対応する第1の回転アーム41の位置(すなわち、図12に示される断面線A1-A1)の概略断面図である。図38は、図31に示される構造の中間状態に対応する第1の伝達アーム41の別の位置(すなわち、図12及び図32に示される切断線A3-A3)の概略断面図である。
【0198】
図36及び図37に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を平らな状態から中間状態へと相対的に折り畳む過程で、第1の伝達アーム41の回転端部412がメインシャフト1に対して回転し、第1の伝達アーム41の第1のフランジ4111は第2の固定ブラケット32のガイド空間3221内を摺動する。すなわち、第1の伝達アーム41は第1の摺動溝322内を摺動し、第1の伝達アーム41は第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30に徐々に近づき、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30はメインシャフト1に徐々に近づく。第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41に連結され、第1の回転アーム51の第2の端部512は、回転シャフト6121を用いて第1の接続ピース61に接続される。図38に示されるように、回転シャフト6121は円弧溝156及び円弧溝156'内を摺動し、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10はメインシャフト1に徐々に接近する。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が中間状態にあるときに、第1の伝達アーム41の回転端部412とメインシャフト1との間の重ね合せ面の面積が第2の重ね合せ面積であり、第2の重ね合せ面積は第1の重ね重ね合せ面積より小さい。第1の伝達アーム41と第1の摺動溝322の端部Bとの間の第3の方向P3の距離が第2の距離D2であり、第2の距離D2は第1の距離D1より短い。
【0199】
図39及び図40を一緒に参照されたい。図39は、図2に示される折畳み機器100を閉じた状態にしたときの部分構造を示す概略図であり、図40は、図2に示される折畳み機器100の閉じた状態に対応する第1の回転アーム41の位置(すなわち、図12に示される切断線A1-A1)の概略断面図である。
【0200】
図39及び図40に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を中間状態から閉じた状態へと相対的に折り畳む過程で、第1の伝達アーム41の回転端部412はメインシャフト1に対して回転し続け、第1の伝達アーム41の第1のフランジ4111は、第2の固定ブラケット32のガイド空間3221内を摺動する。すなわち、第1の伝達アーム41は第1の摺動溝322内を摺動し、第1の伝達アーム41は第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30に接近し続け、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30はメインシャフト1に接近し続ける。第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41に連結され、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10はメインシャフト1に接近し続ける。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、第1の伝達アーム41の回転端部412とメインシャフト1との間の重ね合せ面の面積が第3のラップ面積であり、第3のラップ面積は第2のラップ面積より小さい。第1の伝達アーム41と第1の摺動溝322の端部Bとの間の第3の方向P3の距離が第3の距離D3であり、第3の距離D3は第2の距離D2より小さい。例えば、第3の距離D3はゼロに近くてもよい。
【0201】
図41図43を一緒に参照されたい。図41は、図2に示される折畳み機器100の平らな状態に対応する第2の伝達アーム42の位置(すなわち、図12に示されるB-B断面)の概略断面図であり、図42は、図2に示される折畳み機器100の中間状態に対応する第2の回転アーム42の位置(すなわち、図12に示されるB-B断面)の概略断面図である。図43は、図2に示される折畳み機器100の閉じた状態に対応する第2の回転アーム42の位置(すなわち、図12に示されるB-B切断線)の概略断面図である。図41図43は、折畳み機器100が平らな状態から閉じ状態に切り替わる過程における第2の伝達アーム42の位置変化を示している。
【0202】
図41に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にするときに、第2の伝達アーム42の回転端部422とメインシャフト1との間の接合面の領域が第4の接合領域である。図14を参照すると、第2の伝達アーム42の摺動端部421の第2のフランジ4211は、第1の固定ブラケット31の第2の摺動溝312のガイド空間3121に摺動可能に接続される。図14を参照すると、第2の摺動溝312は、メインシャフト1に近い端部A'と、メインシャフト1から離れた端部B'とを有する。すなわち、第2の摺動溝312の端部A'とメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離は、第2の摺動溝312の端部B'とメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離より短い。図41に示されるように、第2の伝達アーム42と第2の摺動溝312の端部B'との間の第1の方向P1の距離が第4の距離D4である。第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42に連結される。
【0203】
図42に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が平らな状態から中間の状態に相対的に折り畳まれる過程で、第2の伝達アーム42の回転端部422がメインシャフト1に対して回転し、第2の伝達アーム42の第2のフランジ4211が第1の固定ブラケット31のガイド空間3121内を摺動する。すなわち、第2の伝達アーム42は第2の摺動溝312内を摺動し、第2の伝達アーム42は第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10に徐々に近づく。第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10はメインシャフト1に徐々に接近する。第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42に連結され、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30はメインシャフト1に徐々に近づく。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が中間状態にあるときに、第2の伝達アーム42の回転端部422とメインシャフト1との間の重ね合せ面の面積は、第5のラップ面積であり、第5のラップ面積は第4のラップ面積より小さい。第2の伝達アーム42と第2の摺動溝312の端部B'との間の第1の方向P1の距離が第5の距離D5であり、第5の距離D5は第4の距離D4より短い。
【0204】
図43に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を中間状態から閉じた状態へと相対的に折り畳む過程で、第2の伝達アーム42の回転端部422はメインシャフト1に対して回転し、第2の伝達アーム42の第2のフランジ4211は、第1の固定ブラケット31のガイド空間3121内を摺動する。すなわち、第2の伝達アーム42は第2の摺動溝312内を摺動し、第2の伝達アーム42は第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10に接近し続ける。第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10はメインシャフト1に接近し続ける。第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42に連結され、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30はメインシャフト1に接近し続ける。第1のハウジング10及び第2のハウジング30が閉じた状態にあるときに、第1の伝達アーム42の回転端部422とメインシャフト1との間の重ね合せ面の面積が第6のラップ面積であり、第6のラップ面積は第5のラップ面積より小さい。第2の伝達アーム42と第2の摺動溝312の端部B'との間の第1の方向P1の距離が第6の距離D6であり、第6の距離D6は第5の距離D5より短い。例えば、第6の距離D6はゼロに近くてもよい。
【0205】
換言すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を平らな状態から閉じた状態に相対的に折り畳む過程で、メインシャフト1と第1の伝達アーム41の回転端部412及び第2の伝達アーム42の回転端部422との間の重複領域は、徐々に減少し、第1の伝達アーム41と第2のハウジング30との間の距離が徐々に減少する。第2の伝達アーム42と第1のハウジング10との間の距離が徐々に減少し、第1のハウジング10及び第2のハウジング30はメインシャフト1に徐々に近づく。
【0206】
図31及び図34に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を平らな状態から閉じ状態に相対的に折り畳むときに、第1の伝達アーム41が第1の回転軸線41Cの周りを回転する。図34に示されるように、第1の伝達アーム41がメインシャフト1に対して回転する第1の回転軸線41Cは、内側メインシャフト15に近く、外側メインシャフト14から遠く離れ、第2の固定ブラケット32に近く、そして第1の固定ブラケット31から遠く離れている。図31及び図41に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を平らな状態から閉じた状態に相対的に折り畳むときに、第2の伝達アーム42は第2の回転軸線42Cの周りを回転する。図41に示されるように、第2の伝達アーム42がメインシャフト1に対して回転する第2の回転軸線42Cは、内側メインシャフト15に近く、外側メインシャフト14から遠く離れ、第1の固定ブラケット31に近く、そして第2の固定ブラケット32から遠く離れている。
【0207】
この実施形態では、第1の回転軸線41C及び第2の回転軸線42Cの位置を設定することで、回転機構20は、折畳み機器100の平らな状態から閉じた状態へ変化する過程でのシェル内(in-shell)引張り動作、及び折畳み機器100の閉じた状態から平らな状態へ変化する過程でのシェル外(out-shell)押出し動作をより容易に実現でき、それにより、フレキシブルディスプレイ200を中立面として使用する変形動作を実現する。
【0208】
いくつかの実施形態では、図12及び図25に示されるように、折畳み機器100を展開又は折り畳む過程において、第1の伝達アーム41は第1の回転軸線41Cの周りを回転する、すなわち、第1の伝達アーム41は、メインシャフト1に対して第1の回転軸線41Cの周りを回転する。第2の伝達アーム42は第2の回転軸線42Cの周りを回転する、すなわち、第2の伝達アーム42は、メインシャフト1に対して第2の回転軸線42Cの周りを回転する。第3の伝達アーム40は、第3の回転軸線40Cの周りを回転する、すなわち、第3の伝達アーム40はメインシャフト1に対して第3の回転軸線40Cの周りを回転する。第4の伝達アーム50は第4の回転軸線50Cの周りを回転する、すなわち、第4の伝達アーム50はメインシャフト1に対して第4の回転軸線50Cの周りを回転する。第3の伝達アーム40がメインシャフト1に対して回転する回転軸線40Cは、第2の伝達アーム42がメインシャフト1に対して回転する回転軸線42Cと同一線上にある。第4の伝達アーム50がメインシャフト1に対して回転する回転軸線50Cは、第1の伝達アーム41がメインシャフト1に対して回転する回転軸線41Cと同一線上にある。
【0209】
この実施形態では、第3の伝達アーム40と、第2の伝達アーム42がメインシャフト1に対して回転する回転軸線とが同一線上にあり、第3の伝達アーム40は、第3の固定ブラケット33に摺動可能に接続される。第4の伝達アーム50と、第1の伝達アーム41がメインシャフト1に対して回転する回転軸線とが同一線上にあり、第4の伝達アーム50は第4の固定ブラケット34に摺動可能に接続される。従って、第4の伝達アーム50の動きを、第2の伝達アーム42の動きと同期させることができ、第4の伝達アーム50の動きを、第1の伝達アーム41の動きと同期させることができる。従って、回転機構20の構造設計及び接続関係を簡素化することができ、回転構造体の信頼性を向上させることができる。
【0210】
本願のこの実施形態では、図33図34に示されるように、第1の伝達アーム41の回転端部412はメインシャフト1に回転可能に接続され、摺動端部411は第2の固定ブラケット32に摺動可能に接続され、第2の固定ブラケット32は第2のハウジング30に固定され、第2の伝達アーム42の回転端部422はメインシャフト1に回転可能に接続され、摺動端部421は第1の固定ブラケット31に接続され、第1の固定ブラケット31は第1のハウジング10に固定される。従って、第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転する過程で、第1の固定ブラケット31はメインシャフト1に対して回転し、第2の伝達アーム42はメインシャフト1に対して回転し、第2の伝達アーム42は第1の固定ブラケット31に対して摺動し、第2の固定ブラケット32はメインシャフト1に対して回転し、第1の伝達アーム41はメインシャフト1に対して回転し、第1の伝達アーム41は第2の固定ブラケット32に対して摺動する。従って、折畳み機器は、平らな状態と閉じた状態との間で自由に切り替えることができる。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすることができるので、フレキシブルディスプレイ200は平らな形態になり、大画面ディスプレイを実現する。また、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで閉じた状態にすることで、電子装置1000を容易に収納及び持ち運びすることができる。また、回転機構20を用いて第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、基本的には第1のハウジング10及び第2のハウジング30を完全に閉じることができ、第1のハウジング10と第2のハウジング30との間にギャップがない、又は第1のハウジング10と第2のハウジング30との間のギャップが小さい。従って、折畳み機器100の外観の完全性が実現され、外観の自己遮蔽が実現される。折畳み機器100が適用された電子装置1000の外観の完全性が実現され、製品の信頼性及びユーザ体験が向上する。
【0211】
図13図34との両方を参照されたい。第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転する過程で、第1の伝達アーム41の回転端部412は、第1の接続ピース61を用いて第1の回転アーム51の第2の端部512に接続され、第1の伝達アーム41の回転端部412は、回転シャフト6111を用いて第1の接続ピース61の第1の端部611に接続され、第1の伝達アーム41の回転端部412は、第1の接続ピース61の第1の端部611の周りを回転することができる。第1の回転アーム51の第2の端部512は、回転シャフト6121を用いて回転され、第1の接続ピース61の第2の端部612に接続され、第1の回転アーム51の第2の端部512は第1の接続ピース61の第2の端部612の周りを回転することができる。従って、第1の回転アーム41、第1の接続ピース61、及び第1の回転アーム51は、リンク構造を形成する。同様に、図41に示されるように、第2の回転アーム42、第2の接続ピース62、及び第2の回転アーム52もリンク構造を形成する。
【0212】
図12及び図41を一緒に参照されたい。第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転する過程で、第1のハウジング10が第1の固定ブラケット31と同期して動くので、第2のハウジング30は第2の固定ブラケット32と同期して動く、すなわち第1の固定ブラケット31は第2の固定ブラケット32に対して回転する。第2の伝達アーム42の摺動端部412が第1の固定ブラケット31に摺動可能に接続されるので、第1の固定ブラケット31が回転すると、第2の伝達アーム42の摺動端部421は第2の摺動溝312内で摺動し、第2の伝達アーム42の回転端部422はメインシャフト1に対して回転する。図34及び図35を参照すると、第1の固定ブラケット31は、第1の回転アーム51に回転可能に接続される。第1の固定ブラケット31が回転すると、第1の回転アーム51が回転する。第1の回転アーム51上の外側メインシャフト14の制限、及び回転シャフト6121の移動軌道上の制限溝156の制限により、第1の回転アーム51は、所定の軌道に沿ってメインシャフト1内でのみ移動することができる。第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41と連結され、第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42と連結され、2つのリンク構造は互いに対称である。従って、第1の伝達アーム41の回転端部412の回転角度と第2の伝達アーム42の回転端部422の回転角度とは等しく、方向は逆である。第1のハウジング10は第2の伝達アーム42の回転端部422と同期して回転し、第2のハウジング30は第1の伝達アーム41の回転端部412と同期して回転し、それにより第1のハウジング10及び第2のハウジング30の回転動作の同期及び一貫性を確保する。
【0213】
図34図43に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にする過程で、第1の伝達アーム41はメインシャフト1に対して回転し、第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41に連結される。
【0214】
第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10は、メインシャフト1から徐々に遠ざかる。第2の伝達アーム42はメインシャフト1に対して回転する。第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42に連結される。第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30は、メインシャフト1から徐々に遠ざかる。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にする過程で、第1の伝達アーム41はメインシャフト1に対して回転し、第1の回転アーム51は、第1の接続ピース61を用いて第1の伝達アーム41に連結され、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10はメインシャフト1に徐々に近づく。第2の伝達アーム42はメインシャフト1に対して回転し、第2の回転アーム52は、第2の接続ピース62を用いて第2の伝達アーム42に連結され、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30はメインシャフト1に徐々に近づく。従って、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開する過程で、回転機構20は、第1のハウジング10をメインシャフト1から離れる方向に移動させ、第2のハウジング30をメインシャフト1から離れる方向に移動させることができる。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳む過程で、第1のハウジング10はメインシャフト1に近づく方向に移動し、第2のハウジング30はメインシャフト1に近づく方向に移動する。換言すると、回転機構20は、折畳み機器100が平らな状態から閉じ状態に変化する過程でのハウジングの内側への引き込み動作と、折畳み機器100が閉じた状態から平らな状態に変化する過程でのハウジングの外側への押し出し動作とを実現することができるので、折畳み機器100を展開又は折り畳む過程で中立面としてのフレキシブルディスプレイ200の変形運動を実現することができ、これにより、フレキシブルディスプレイ200を引っ張る又は圧迫するリスクを低減し、フレキシブルディスプレイ200を一定の長さに維持して、フレキシブルディスプレイ200を保護し、フレキシブルディスプレイ200の信頼性を向上させ、それによってフレキシブルディスプレイ200及び電子装置1000は、比較的長い耐用年数を有する。
【0215】
図34及び図41に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1の支持プレート21は第2の支持プレート22と面一になり、第1の支持プレート21は第1の固定ブラケット31とメインシャフト1との間に配置され、第2の支持プレート22は第2の固定ブラケット32とメインシャフト1との間に配置される。第1の支持プレート21、メインシャフト1、及び第2の支持プレート22は共同で、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の完全な平面支持を形成することができる。図40及び図43に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで閉じた状態にするときに、第1の支持プレート21は、第1の固定ブラケット31に関するものであり且つ第2の固定ブラケット32から離れる側に積み重ねられる。第2の支持プレート22は、第2の固定ブラケット32に関するものであり且つ第1の固定ブラケット31から離れる側に積み重ねられる。第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30それぞれに対して摺動及び収容可能であり、それによって、メインシャフト1は、露出し、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002の完全な支持を形成する。換言すると、折畳み機器100を平らな状態又は閉じた状態にすると、回転機構20は、フレキシブルディスプレイ200の屈曲部2002を完全に支持することができ、それによりフレキシブルディスプレイ200を保護し、ユーザ体験を向上させる。
【0216】
図34及び図41に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1の遮蔽プレート23は第2の遮蔽プレート24と面一になり、第1の遮蔽プレート23は第1の固定ブラケット31とメインシャフト1との間に配置され、第1の固定ブラケット31とメインシャフト1との間のギャップを遮蔽することができ、第2の遮蔽プレート24は、第2の固定ブラケット32とメインシャフト1との間に配置される。第1の固定ブラケット31とメインシャフト1との間のギャップを遮蔽することができる。従って、折畳み機器100は、外観の完全性を向上させるのに役立つ自己遮蔽を実現することができ、また、外部の塵及び雑物等が回転機構20に侵入するリスクを低減し、折畳み機器100の信頼性を確保することができる。図40及び図43に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の固定ブラケット31と第1のハウジング10との間に第1の遮蔽プレート23を収納することができ、第2の固定ブラケット32と第2のハウジング30との間に第2の遮蔽プレート24を収納することができ、それによって回避が達成される。このようにして、折畳み機器100は、閉じた形態にスムーズに折り畳むことができ、機構の信頼性が高い。
【0217】
さらに、図28に示されるように、第1の支持プレート21及び第1の遮蔽プレート23が第1の伝達アーム41の摺動端部411に固定されるので、第1の支持プレート21及び第1の遮蔽プレート23は第1の伝達アーム41の摺動端部411と共に移動する。第2の支持プレート22及び第2の遮蔽プレート24は、第2の伝達アーム42の摺動端部421に固定され、第2の支持プレート22及び第2の遮蔽プレート24は、第2の伝達アームの摺動端部421と共に移動する。従って、折畳み機器100が閉じた状態から平らな状態に変化する過程、及び折畳み機器100が平らな状態から閉じた状態に変化する過程で、第1の支持プレート21及び第2の支持プレート22はメインシャフト1に徐々に近づく、又はメインシャフト1から徐々に離れることにより、折畳み機器100はフレキシブルディスプレイ200を様々な形態で完全に支持することができ、それによりフレキシブルディスプレイ200及び電子装置1000の信頼性及び耐用年数を向上させることができる。折畳み機器100を閉じた状態から平らな状態に切り替える過程、又は折畳み機器100を平らな状態から閉じた状態に切り替える過程で、第1の遮蔽プレート23及び第2の遮蔽プレート24は、メインシャフト1に徐々に近づく、又はメインシャフト1から徐々に遠ざかることで、様々な形態の折畳み機器100が回転機構20の形態に適応し、自己遮蔽を実現する。このようにして機構の信頼性は高い。
【0218】
第1の支持プレート21と第1の遮蔽プレート23との両方が第1の伝達アーム41の摺動端部411に固定され、第2の支持プレート22と第2の遮蔽プレート24との両方が第2の伝達アーム42の摺動端部421に固定されるため、第1の伝達アーム41及び第2の伝達アーム42は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30の回転動作を制御するだけでなく、第1の支持プレート21、第1の遮蔽プレート23、第2の支持プレート22、及び第2の遮蔽プレートの伸縮も制御する。従って、回転機構20は高度に統合され、全体的な接続関係が簡素であり、機構の信頼性が高い。
【0219】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、回転機構20は、第1の制限部品81をさらに含むことができる。第1の制限部品81は、第1の伝達アーム41の摺動端部411に取り付けられ、第1の制限部品81は、第2の固定ブラケット32にクランプされる。この実施形態では、第1の制限部品81は、第1の伝達アーム41と第2の固定ブラケット32との間の相対的な位置関係を制限するように構成されることで、大きな外力が加わらなければ、第1の伝達アーム41及び第2の固定ブラケット32は、予め設定した相対的な位置関係を維持することができ、回転機構20は予め設定した角度にとどまることができ、回転機器は平らな状態又は閉じた状態を維持することができる。このようにして、折畳み機器100及び電子装置1000のユーザ体験が向上する。
【0220】
図44は、図12図14に示される第1の制限部品81の概略分解図である。
【0221】
図44に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の制限部品81は、第2のブラケット811及び第3の弾性部品812を含む。第2のブラケット811は、剛性構造に関するものであり、外力の下で変形し難い。第2のブラケット811は、制御部品8111及び当接部品8112を含む。当接部品8112は、外部機械部品に当接して、この機械部品を制限するように構成される。制御部品8111は、当接部品8112の位置を制御するように構成される。例えば、制御部品8111は、基板8113及び複数のガイドポスト8114を含み、複数のガイドポスト8114は、基板8113の片側に固定され、互いに間隔を空けている。当接部品8112は、基板8113の反対側に固定される。第3の弾性部品812は、弾性構造に関するものであり、外力の下で変形し易い。第3の弾性部品812の一端が、第2のブラケット811の制御部品8111に取り付けられる。例えば、第3の弾性部品812は、複数のバネ8121を含むことができ、複数のバネ8121は、複数のガイドポスト8114に1対1の対応関係でスリーブ化される。
【0222】
図13に示されるように、第1の伝達アーム41の摺動端部411には第2の取付け溝4112があり、第1の制限部品81は第2の取付け溝4112に設置される。第3の弾性部品812の他端(つまり、制御部品8111から離れる端部)が第2の取付け溝4112の溝壁に当接し、第3の弾性部品812は圧縮状態にある。第2のブラケット811の当接部品8112は、第2の取付け溝4112から部分的にはみ出し、第2の固定ブラケット32をクランプする。
【0223】
図44に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の制限部品81は、第1のクッション部品813をさらに含むことができ、第1のクッション部品813は、第2のブラケット811の当接部品8112に取り付けられる。第1のクッション部品813は、比較的剛性の小さい材料(例えば、ゴム)で作製してもよい。第1のクッション部品813は、外力を受けた場合、変形により衝撃力を吸収し、クッションを実現することができる。第1の制限部品81において、第1のクッション部品813は、当接部品8112と機械部品(すなわち、第2の固定ブラケット32)との間の応力を緩和するために配置され、制限構造の信頼性を向上させる。
【0224】
図33図36、及び図39に示されるように、例えば、第2の固定ブラケット32は、第1の凹部領域325、第2の凹部領域326(第1の凹部)、及び第1の水平領域327(第1の凸部)をさらに含む。第1の凹部領域325、第2の凹部領域326、及び第1の水平領域327は全て第1の摺動溝322に接続される。第1の凹部領域325と第1の摺動溝322の端部Aとの間の第1の方向P1の距離は、第2の凹部領域326と第1の摺動溝322の端部Aとの間の第1の方向P1の距離より短い。第1の水平領域327は、第1の凹部領域325と第2の凹部領域326との間に位置する。
【0225】
図33に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第1の制限部品81の当接部品8112が第1の凹部領域325に部分的にクランプされる。図36に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が互いに対して回転(展開又は折り畳み)して中間状態になると、第1の制限部品81の当接部品8112は第1の水平領域327に徐々に移動する。図39に示されるように、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にすると、第1の制限部品81の当接部品8112は、第2の凹部領域326に部分的にクランプされる。
【0226】
図33に示されるように、電子装置1000を折り畳むときに、第1の制限部品81の当接部品8112が第1の凹部領域325から第1の水平領域327に移動する過程で、第1の制限部品81の第3の弾性部品812の弾性形状変形量が徐々に増加する。第1の凹部領域325と第1の水平領域327との第1の接続面3251には、メインシャフト1の長さ方向に対して特定の狭角があるので、2つの部分的な力がそれぞれ第1の接続面3251に発生し、第3の力Fが第1の接続面3251に加えられる。F3xはメインシャフト1の長さ方向に直交する分力であり、F3yはメインシャフト1の長さ方向に平行な分力である。第1の制限部品81が、第1の凹部領域325から第1の水平領域327に移動する過程では、すなわち、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳むときに、メインシャフト1の長さ方向に対して直交し且つメインシャフト1の方向から離れる分力F3xが、第2のハウジング30の回転を妨げるトルクを発生させ、それにより電子装置1000の折畳み過程で手触り感を与える。
【0227】
図39に示されるように、電子装置1000が折り畳まれ続け、第1の制限部品81の当接部品8112が第1の水平領域327から第2の凹部領域326に移動する過程で、第1の制限部品81の第3の弾性部品812の弾性形状変形量が徐々に減少する。第2の凹部領域326と第1の水平領域327との第2の接続面3261には、メインシャフト1の長さ方向に対して特定の狭角があるので、2つの部分的な力がそれぞれ第2の接続面3261に発生し、力Fが第2の接続面3261に加えられる。F4xはメインシャフト1の長さ方向に直交する分力であり、F4yはメインシャフト1の長さ方向に平行な分力である。第1の制限部品81が第1の水平領域327から第2の凹部領域326に移動する過程で、すなわち、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が互いに対して引き続き折り畳まれるときに、メインシャフト1の長さ方向に直交し且つメインシャフト1の方向を向く分力F4xは、第2のハウジング30の回転を補助するためのトルクを与え、第2のハウジング30を押して回転させることができる。
【0228】
図39に示されるように、電子装置1000を展開するときに、第1の制限部品81の当接部品8112が第2の凹部領域326から第1の水平領域327に移動する過程で、第1の制限部品81の第3の弾性部品812の弾性形状変形量が徐々に増加する。この場合に、メインシャフトアセンブリの長さ方向に直交し且つメインシャフト1の方向を向く分力F4xは、第2のハウジング30の回転を妨げるトルクを発生させ、それにより電子装置1000の折畳み過程で手触り感を与える。図33に示されるように、電子装置1000は展開され続け、第1の制限部品81の当接部品8112が第1の水平領域327から第1の凹部領域325に移動する過程で、第1の制限部品81の第3の弾性部品812の形状変形量が徐々に減少する。この場合に、メインシャフト1の長さ方向に直交し且つメインシャフト1の方向から離れる分力F3xは、第2のハウジング30の回転を補助するためのトルクを与え、第2のハウジング30を押して回転させることができる。
【0229】
第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転する過程で加わる力を理解し易くするために、第1の制限部品81の当接部品8112が第1の凹部領域325から第1の水平領域327に移動する過程で第1の接続面3251に加わる力を、例として説明する。
【0230】
図45は、電子装置1000の折畳み過程で加えられる力の概略図である。円中心Cは、電子装置1000の回転中心、すなわち、フレキシブルディスプレイ200の中立面の回転過程における円中心である。電子装置1000を折り畳むときに、第1の制限部品81が第1の凹部領域325から第1の水平領域327に移動する過程で、折り畳まれた電子装置1000の外的作用力Fが部分的な力Fを発生させ、FはCを中心とする円の接線であり、Fは、第1のハウジング10を押して第2のハウジング30に対して回転させるトルクを発生させる。第1の接続面3251が受ける、メインシャフト1の長さ方向に直交し且つメインシャフト1から離れる分力F3xは、分力Fを発生させ、FはCを中心とする円の接線でもあり、Faは、第1のハウジング10及び第2のハウジング30の相対的な回転を妨げるトルクを発生させる。従って、第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転し、第1の制限部品81が第1の凹部領域325から第1の水平領域327に移動する過程で、メインシャフト1の長手方向に直交し且つメインシャフト1の長さ方向から離れる分力F3xは、ハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを発生させる。
【0231】
前述の原理と同一又は同様の原理に基づいて、電子装置1000を折り畳む又は展開する過程において、メインシャフト1の長さ方向に直交する分力は、ハウジングの相対的な回転を補助する又は妨げるトルクを発生させ得る。詳細については、ここでは再び説明しない。
【0232】
第1の制限部品81の第3の弾性部品812が、外力の下で変形することができるので、第1の制限部品81は、第2の固定ブラケット32に対して、第1の凹部領域325、第1の水平領域327、及び第2の凹部領域326の間をスムーズに移動することができ、それにより、第1の伝達アーム41と第2の固定ブラケット32との間の制限信頼性が向上する。
【0233】
いくつかの他の実施形態では、第2の固定ブラケット32は、代わりに、第1の凹部領域325のみを含むか、又は第2の凹部領域326のみを含むことができる。第1の凹部領域325及び/又は第2の凹部領域326の位置も別の形態で設計され得る。これは、本願では厳密に制限されない。
【0234】
いくつかの他の実施形態では、第2の固定ブラケット32に関するものであり且つ第1の制限部品81と協働する部分は、弾性構造であってもよく、又は弾性突起部が配置される。上記と同じ又は同様の理由に基づいて、電子装置1000を折り畳む又は展開する過程で、第2の固定ブラケット32に作用するメインシャフト1の長さ方向に直交する方向の力が、電子装置1000を折り畳む過程において手触り感を与えることができる。
【0235】
いくつかの実施形態では、図12図14に示されるように、回転機構20は、第2の制限部品82をさらに含むことができる。第2の制限部品82は、第2の伝達アーム42の摺動端部421に取り付けられ、第2の制限部品82は、第1の固定ブラケット31にクランプされる。この実施形態では、第2の制限部品82は、第2の伝達アーム42と第1の固定ブラケット31との間の相対的な位置関係を制限するように構成され、それによって、大きな外力が加わらなければ、第2の伝達アーム42及び第1の固定ブラケット31は、予め設定した相対的な位置関係を維持することができ、回転機構20は予め設定した角度にとどまることができ、回転機器は平らな状態又は閉じた状態を維持することができる。このようにして、折畳み機器100及び電子装置1000のユーザ体験が向上する。
【0236】
例えば、第2の制限部品82の構造は、第1の制限部品81の構造と同じであり、回転機構20の材料の種類を減らし、回転機構20の設計の難しさ及びコストを低減する。第2の制限部品82の特定の構造は、本願のこの実施形態では説明しない。いくつかの他の実施形態では、第2の制限部品82の構造は、代わりに、第1の制限部品81の構造と異なっていてもよい。
【0237】
前述の実施態様では、制限部品の実装構造が例を用いて示されることが理解されよう。本願のこの実施形態における制限部品は、代わりに、別の弾性構造を使用することができ、例えば、弾性ゴムブロックを使用することができる。これは、本願では厳密に制限されない。
【0238】
例えば、図13及び図14に示されるように、第1の固定ブラケット31は、第3の凹部領域315、第4の凹部領域316(第2の凹部)、及び第2の水平領域317(第2の凸部)をさらに含む。第3の凹部領域315、第4の凹部領域316、及び第2の水平領域317は全て第2の摺動溝312に接続される。第3の凹部領域315と第2の摺動溝312の端部A'との間の第1の方向P1の距離は、第4の凹部領域316と第2の摺動溝312の端部A'との間の第1の方向P1の距離より短い。第2の水平領域317は、第3の凹部領域315と第4の凹部領域316との間に位置する。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にすると、第2の制限部品82は第3の凹部領域315に部分的にクランプされる。第1のハウジング10及び第2のハウジングを相対的に回転(展開又は折り畳み)させて中間状態にすると、第2の制限部品82は第2の水平領域317に徐々に移動する。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで閉じた状態にすると、第2の制限部品82は、第4の凹部領域316に部分的にクランプされる。
【0239】
上記と同じ又は同様の理由に基づいて、電子装置1000を展開又は折り畳むときに、第3の凹部領域315及び第4の凹部領域316は、第1のハウジング10の回転を妨げる又は補助するトルクを与えるように配置することができる。
【0240】
いくつかの他の実施形態では、第1の固定ブラケット31は、代わりに、第3の凹部領域315のみを含むか、又は第4の凹部領域316のみを含むことができる。第3の凹部領域315及び/又は第4の凹部領域316の位置も別の形態で設計され得る。これは、本願では厳密に制限されない。
【0241】
いくつかの他の実施形態では、第1の固定ブラケット31に関するものであり且つ第2の制限部品82と協働する部分は、弾性構造であってもよく、又は弾性突起部が配置される。電子装置1000を折り畳む又は展開する過程で、第1の固定ブラケット31に加えられるメインシャフト1の長さ方向に直交する力は、電子装置1000を折り畳む過程で手触り感を与えることができる。
【0242】
図46は、図14に示される同期減衰部材7とメインシャフト1との間の嵌合関係を示す概略図である。
【0243】
図14及び図46に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の同期スイングアーム71の回転端部712、第2の同期スイングアーム72の回転端部722、及び歯車セット73は、外側メインシャフト14の円弧状溝142bと、内側メインシャフト15の円弧状突起部153cと協働し、メインシャフト1との回転接続を実現する。第4の弾性部品76は、外側メインシャフト14の円弧状溝142cと内側メインシャフト15の円弧状突起部153cと協働する。
【0244】
図47図49を参照されたい。図47は、図2に示される折畳み機器100の平らな状態に対応する同期部品70の位置(すなわち、図12に示されるC-C断面)の概略断面図であり、図48は、図2に示される折畳み機器100の中間状態に対応する同期部品70の位置(すなわち、図12に示されるC-C断面)の概略断面図である。図49は、図2に示される折畳み機器100の閉じた状態に対応する同期部品70の位置(すなわち、図12に示されるC-C断面)の概略断面図である。図47図49は、折畳み機器100が平らな状態から閉じた状態に切り替わる過程における同期部品の位置変化を示している。
【0245】
図47に示されるように、図14及び図33の両方を参照すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にするときに、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711の第3のフランジ7111が、第1の固定ブラケット31の第3の摺動溝313のガイド空間3131に摺動可能に接続される。第3の摺動溝は、メインシャフト1に近いC端部と、メインシャフト1から離れるD端部を有する。すなわち、第3の摺動溝313のC端部とメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離が、第3の摺動溝313のD端部とメインシャフト1との間の第1の方向P1の距離よりも短い。第1の同期スイングアーム71と第3の摺動溝313の端部Dとの間の第1の方向P1の距離が、第7の距離D7である。同様に、第4の摺動溝323は、メインシャフト1に近いC’端部と、メインシャフト1から離れたD’端部とを有している。第2の同期スイングアーム72と第4の摺動溝323のD’端部の第2のハウジング30との間の第3の方向P3の距離が、第8の距離D8である。例えば、第7の距離D7は、第8の距離D8と略等しくてもよく、それにより、第1のハウジング10及び第2のハウジング30の相対的な回転の同期及び一貫性を保証する。
【0246】
図48に示されるように、図14及び図36の両方を参照すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで平らな状態から中間状態にする過程で、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711の第3のフランジ7111が、第1の固定ブラケット31のガイド空間3131内を摺動する。すなわち、第1の同期スイングアーム71が第3の摺動溝313内を摺動し、第1の同期スイングアーム71は、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10に徐々に近づく。第2の同期スイングアーム72の摺動端部721の第4のフランジ7211が、第2の固定ブラケット32のガイド空間3231内を摺動する。すなわち、第2の同期スイングアーム72は第4の摺動溝323内を摺動し、第2の同期スイングアーム72は第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30に徐々に近づく。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで中間状態にするときに、第1の同期スイングアーム71と第3の摺動溝313の端部Dとの間の第1の方向P1の距離が、第9の距離D9であり、第9の距離D9は第7の距離D7より短い。第2の同期スイングアーム72と第4の摺動溝323の端部D'との間の第3の方向P3の距離が、第10の距離D10であり、第10の距離D10は第8の距離D8より短い。例えば、第9の距離D9は、第10の距離D10と略等しくてもよい。
【0247】
図49に示されるように、図14及び図39の両方を参照すると、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に折り畳んで中間状態から閉じた状態にする過程で、第1の同期スイングアーム71は、第1の固定ブラケット31及び第1のハウジング10に接近し続け、第2の同期スイングアーム72は、第2の固定ブラケット32及び第2のハウジング30に接近し続ける。第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳んで閉じた状態にするときに、第1の同期スイングアーム71と第3の摺動溝313のD端部との間の第1の方向P1の距離が、第11の距離D11であり、第11の距離D11は第9の距離D9より短い。第2の同期スイングアーム72と第4の摺動溝323のD’端部との間の第3の方向P3の距離が、第12の距離D12であり、第12の距離D12は第10の距離D10より短い。例えば、第11の距離D11及び/又は第12の距離D12はゼロに近くてもよい。
【0248】
この実施形態では、折畳み機器100を展開して折り畳む過程において、第1の同期スイングアーム71の回転端部712は、歯車セット73を用いて第2の同期スイングアーム72の回転端部722と係合する。第1の同期スイングアーム71の回転端部712と第2の同期スイングアーム72の回転端部722との両方がメインシャフト1に回転可能に接続され、第1の同期スイングアーム71の摺動端部711が第1の固定ブラケット31に摺動可能に接続され、第2の同期スイングアーム72の摺動端部721は、第2の固定ブラケット32に摺動可能に接続される。従って、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を互いに対して折り畳む又は展開する過程で、第1の同期スイングアーム71及び第2の同期スイングアーム72は、メインシャフト1に対する第1の固定ブラケット31及び第2の固定ブラケット32の回転角度を一定に制御することができ、それによって、第1のハウジング10及び第2のハウジング30の回転動作は、同期しており、一貫している。折畳み機器100の折畳み動作と展開動作との間の対称性はより良好であり、これはユーザ体験を向上させるのに役立つ。
【0249】
第1の同期スイングアーム71は、メインシャフト1に回転可能に接続され、第1の固定ブラケット31に摺動可能に接続され、すなわち接続ロッド摺動ブロック構造が形成される。第2の同期スイングアーム72は、メインシャフト1に回転可能に接続され、第2の固定ブラケット32に摺動可能に接続され、すなわち接続ロッド摺動ブロック構造が形成される。第1のハウジング10及び第2のハウジング30の回転動作の同期及び一貫性は、歯車セット73を用いて互いに噛み合う接続ロッド摺動ブロック構造を使用することにより、良好に制御することができる。
【0250】
図50は、図12図14に示される同期減衰部材7の概略分解図である。
【0251】
いくつかの実施形態では、回転機構20の同期減衰部材7は、同期部品70、第1の連結カム74、第2の連結カム75、第4の弾性部品76、スナップリング77、スナップバネ78、及び複数の結合シャフト79を含む。例えば、同期部品70は、第1の同期スイングアーム71、第2の同期スイングアーム72、及び歯車セット73を含む。第1の同期スイングアーム71の回転端部712は、歯車セット73を用いて第2の同期スイングアーム72の回転端部722と係合する。歯車セット73は、第1の歯車731及び第2の歯車732を含み、第1の歯車731及び第2の歯車732は互いに係合している。
【0252】
結合シャフト79は、ガイドポスト791及び停止ブロック792を含む。スナップリング77、第4の弾性部品76、第1の連結カム74、同期部品70、第2の連結カム75、及びスナップバネ78は、複数の結合シャフト79のガイドポスト791に順次スリーブ化される。スナップリング77の端部が結合シャフト79の停止ブロック792に当接する。結合シャフト79のガイドポスト791は制限溝を含み、スナップバネ78は複数の溝781を含む。スナップバネ78の複数の溝781は、複数の結合シャフト79の制限溝7911に一対一の対応関係でクランプされる。例えば、第4の弾性部品76は、複数のバネ761を含むことができ、第4の弾性部品76は、予圧を与えるために圧縮状態にあってもよい。
【0253】
例えば、第1の同期スイングアーム71の回転端部712、第1の歯車731、第2の歯車732、及び第2の同期スイングアーム72の回転端部722は、円弧状に配置される。すなわち、第1の同期スイングアーム71の回転端部712の回転軸線、第1の歯車731の回転軸線、第2の歯車732の回転軸線、及び第2の同期スイングアーム72の回転端部722の回転軸線は円弧状に配置される。この実施形態では、メインシャフト1に取り付けられる同期減衰部材7の一部の構造を円弧状に配置することで、メインシャフト1の内部空間を最大限に利用することができ、それにより電子装置1000の部品配置のコンパクト化を向上させるのに役立ち、電子装置1000のボリュームを削減する。
【0254】
図51は、図50に示される第1の連結カム74の構造を示す概略図であり、図52は、図50に示される第1の歯車731の構造を示す概略図である。
【0255】
図51に示されるように、第1の連結カム74には、同期要素70に面する第1の端面741があり、第1の端面741は、互いに離間した複数の第1の凹面741a及び第1の凸面741bを含む。図52に示されるように、第1の歯車731が第1の連結カム74及び第2の連結カム75と協働する2つの面はそれぞれ、互いに離間した第2の凹面731a及び第2の凸面731bを含む。
【0256】
図53は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30を相対的に展開して平らな状態にしたときの第1の連結カム74と第1の歯車731との間の嵌合関係を示す概略図である。図50図53に示されるように、第1の連結カム74の第1の凹面741aは第1の歯車731の第2の凸面731bに当接し、第1の連結カム74の第1の凸面741bは第1の歯車731の第2の凹面731aに当接する。この場合に、第4の弾性部品76は圧縮状態にあり、第4の弾性部品76の弾性形状変形量は第1の形態変形性である。
【0257】
図54は、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が互いに対する回転を開始したときの第1の連結カム74と第1の歯車731との間の嵌合関係を示す概略図である。第1の連結カム74の第1の凸面741bは、第1の歯車731の第2の凸面731bに対して摺動し、第1の凸面741bは第2の凸面731bに部分的に当接する。この場合に、第4の弾性部品76の弾性形状変形量は第2の形状変形量であり、第2の形状変形量は第1の形状変形量より大きい。第4の弾性部品76の第2の形状変形量を使用して、第1の凸面741bは第2の凸面731bを押す。第1の凸面741bと第2の凸面731bとの間の協働により、ハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを与えることができ、それにより、電子装置1000の折畳み過程における手触り感を向上させる。
【0258】
図54に示されるように、第2の凸面731bには、メインシャフト1の長さ方向との特定の挟角があるため、第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転する過程で、第1の凸面741bは第2の凸面731bに対して摺動し、第4の弾性部品76の変形によって発生する弾性力は、第1の連結カム74の第1の凸面741bを用いて第1の歯車731の第2の凸面731bに伝達され、第2の凸面731bに加えられる力がFである。F5xはメインシャフト1の長さ方向に直交する分力であり、F5yはメインシャフト1の長さ方向に平行な分力である。第1のハウジング10が第2のハウジング30に対して回転するときに、第2の凸面731bに加えられ、メインシャフト1の長手方向に直交し且つメインシャフト1の方向から離れる方向の分力F5xは、ハウジングの相対的な回転を妨げるトルクを発生させる。電子装置1000の折畳み過程で加えられる力については、図45及び図45に対応する説明を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明しない。
【0259】
第2の連結カム75の構造は、第1の連結カム74の構造と同じであってもよく、第2の歯車732の構造は、第1の歯車731の構造と同じであってもよい。特定の構造について、この実施形態では詳細に説明しない。第1の歯車731と第2の連結カム75との間の嵌合関係、第2の歯車732と第1の連結カム74との間及び第2の歯車732と第2の連結カム75との間の嵌合関係、第1の同期スイングアーム71の回転端部712と第1の連結カム74との間及び第2の回転端部712と第2の連結カム75との間の嵌合関係、並びに第2の同期スイングアーム72の回転端部722と第1の連結カム74との間及び回転端部722と第2の連結カム75との間の嵌合関係は、第1の歯車731と第1の連結カム74との間の嵌合関係と同一又は同様である。具体的な構造については、前述の説明を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明しない。
【0260】
以上の説明から分かるように、複数配置された凸面と凹面との協働により、第1のハウジング10及び第2のハウジング30の相対的な回転を妨げるトルクを与えることができ、それにより、電子装置1000の折畳み過程での手触り感を高めることができる。
【0261】
図55は、図50に示される同期減衰部材7の部分構造を示す概略図である。図14及び図54を一緒に参照されたい。第1の連結カム74の第1の凸面741bが第1の歯車731の第2の凸面731bに対して摺動するときに、第1の連結カム74と第1の歯車731との間の凸面が互いに押し合い、第1の変位Mが生成される。これに対応して、第2の連結カム75も第1の歯車731に対して摺動し、第2の変位Nは、第2の連結カム75と第1の歯車731との間の凸面の押し出しによって対応して生成される。例えば、第2の変位値Nは、第1の変位値Mに等しくてもよい。図55に示されるように、スナップバネ78とスナップバネ77との間の距離が一定で不変であり、一定の長さSである。従って、第1の歯車731の凸面と第1の連結カム74の凸面とを押し出すことにより発生する第1の変位Nと、第1の歯車731の凸面と第2の連結カム75の凸面とを押し出すことにより発生する第2の変位Nとが、第4の弾性部品76の弾性形状変形量に変換される。上述の構造を用いて、第4の弾性部品76の弾性形状変形量を大きくすることができ、それによって、第1の凸面741b及び第2の凸面731bを互いに押し出すときに、第1の歯車731に加わる力Fが大きくなり、メインシャフト1の長さ方向に直交するFの分力F5xは、対応してより大きくなる。従って、第1のハウジング10及び第2のハウジング30が互いに対して回転するときに、ハウジングの相対的な回転を防止するために、より大きなトルクが生成され、それにより電子装置1000の手触り感がさらに高められる。
【0262】
同様に、第1の連結カム74及び第2の連結カム75の凹面及び凸面が、第1の歯車731、第2の歯車732、第1の同期スイングアーム71の回転端部712、及び第2の同期スイングアーム72の回転端部722の凹面及び凸面と協働する場合に、より大きなトルクを与えることができ、それにより、折畳み及び展開過程における電子装置1000の手触り感が高まる。
【0263】
本願のこの実施形態では、電子装置1000を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイ200の第1の非屈曲部2001に第1の方向に加えられる力は、閉じた状態の第1の非屈曲部2001に加えられる第1の方向の力より大きく、第2の非屈曲部2003に加えられる第3の方向の力は、閉じた状態の第2の非屈曲部2003に加えられる第3の方向の力より大きい。従って、電子装置を閉じた状態から平らな状態に展開するときに、フレキシブルディスプレイ200の積層位置ずれ現象を緩和することができ、フレキシブルディスプレイ200のしわの回復が促進され、それにより、フレキシブルディスプレイの平坦化効果が向上する。
【0264】
前述の説明は、本願の特定の実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示した技術的範囲内で当業者によって容易に想起されるあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲内にあるものとする。矛盾が生じない場合に、本願の実施形態と実施形態の特徴とを相互に組み合わせることができる。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
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【外国語明細書】