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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138273
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】便座アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
E03D9/08 B
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024096126
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2022502581の分割
【原出願日】2020-07-14
(31)【優先権主張番号】16/511,882
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/681,041
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524208711
【氏名又は名称】ビーミス マニュファクチャリング カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シルビア,ジャクリーン
【テーマコード(参考)】
2D038
【Fターム(参考)】
2D038JB01
2D038JC15
2D038JF06
2D038JH02
2D038JH17
2D038KA03
2D038KA14
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】ハウジングとシートリッドを有するシートベースを含み、さらに、洗浄装置、乾燥装置、およびハウジング内に配置されたスプレーキャニスター装置を含む便座アセンブリが提供される。ユーザインターフェースを有するコントローラは、便座アセンブリの制御ユニットと通信して、便座アセンブリの構成要素の動作を制御するように構成されている。
【効果】このように構成されているので、ユーザーは、洗浄装置を介してユーザーの会陰部を洗浄し、乾燥装置を介してユーザーの会陰部を乾燥し、スプレーキャニスター装置を介してユーザーの会陰部に1つまたは複数の液体製品をスプレーするために便座アセンブリを動作させることができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
リザーバであって、
内部に液体を収容するように構成された筐体と、
入口と、
出口と、
前記液体の温度を調整するように構成された加熱部材と、を含む、リザーバと、
ポンプと、
ユーザの存在を検出するように構成されたセンサと、
プロセッサおよび通信回路を含む制御ユニットであって、
前記通信回路が、前記センサおよび前記ポンプに通信可能に結合され、
前記プロセッサが、前記センサが前記ユーザの前記存在を検出すると、前記加熱部材の動作を調整して前記筐体内の前記液体の前記温度を調整するように構成されており、
前記プロセッサが、前記センサが前記ユーザの前記存在を検出すると、前記ポンプに前記筐体内の前記液体を再循環させるようにさらに構成されている、制御ユニットと、
を備える、装置。
【請求項2】
ノズルを有する噴霧棒をさらに備え、前記噴霧棒が、前記リザーバの前記出口に流体的に結合され、その前記ノズルを介して前記液体を送達するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記センサが赤外線センサである、請求項1に記載の装置
【請求項4】
前記加熱部材が浸漬ヒータである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記リザーバが、前記筐体内に収容された前記液体の温度を検出するように構成された温度センサをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記温度センサが、前記加熱部材に近接して位置決めされた1つまたは複数の銅プローブを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記温度センサが前記筐体内の前記液体が設定温度の約2℃未満であると検出すると、前記加熱部材の動作を調整するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記筐体内の前記液体が設定温度を上回っていることを前記温度センサが検出すると、前記噴霧棒の動作を阻止するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記液体が、水および洗浄剤のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記リザーバが、前記筐体内の前記液体の量を検出するように構成されたレベルセンサをさらに含み、前記レベルセンサが、前記制御ユニットの前記通信回路に通信可能に結合され、
前記プロセッサが、前記筐体内の前記液体の前記検出された量に少なくとも部分的に基づいて、前記入口を介して前記筐体内に追加の液体を進入させるようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記レベルセンサがフロートスイッチを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
液体リザーバシステムを動作させる方法であって、センサを介して、ユーザの存在を検出することと、
前記センサが前記ユーザの前記存在を検出すると、その中に位置決めされた加熱部材を使用してリザーバ内の液体の温度を調整することと、
前記センサが前記ユーザの前記存在を検出すると、ポンプを介して前記リザーバ内の前記液体を再循環させることと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記センサが赤外線センサである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
噴霧棒を介して前記液体を噴霧することをさらに含み、前記噴霧棒が、前記リザーバの出口に流体的に結合される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
温度センサを介して前記リザーバ内の前記液体の前記温度を検出することと、
前記検出された温度が所定の閾値を超えると、前記リザーバの少なくとも一部を排出することと、
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
レベルセンサを介して、前記リザーバ内の液体の量を検出することと、前記検出された液体の量が所定の閾値を下回ったときに前記リザーバ内の前記液体を補充することと、
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
ユーザの存在を検出するように構成された存在検出センサを有する便座アセンブリにおいて使用するための液体リザーバであって、
ベース部分、カバー部分、入口、および出口を有する筐体であって、液体を収容するように構成された筐体と、
加熱部材と、
前記筐体内の前記液体の温度を検出するように構成された温度センサと、
前記筐体内の前記液体の量を検出するように構成されたレベルセンサと、を備え、前記加熱部材が、前記便座アセンブリの前記存在センサが前記ユーザの存在を検出すると、前記筐体内に収容された前記液体を加熱するように構成されている、液体リザーバ。
【請求項18】
前記液体が、水および洗浄剤のうちの1つまたは複数を含む、請求項17に記載の液体リザーバ。
【請求項19】
前記加熱部材が、前記筐体内に位置決めされた浸漬ヒータである、請求項17に記載の液体リザーバ。
【請求項20】
前記温度センサが、前記浸漬ヒータに近接して位置決めされた1つまたは複数の銅プローブを含む、請求項19に記載の液体リザーバ。
【請求項21】
第2のセンサがフロートスイッチを含む、請求項17に記載の液体リザーバ。
【請求項22】
前記液体リザーバは、液体を循環させるためのポンプに連結されるように構成され、前記筐体は、液体の循環を改善するように構成されたバッフルを含むことを特徴とする請求項17に記載の液体リザーバ。
【請求項23】
前記液体リザーバは、液体が所定の閾値を下回ることを前記レベルセンサが検出すると、当該液体リザーバ内への液体の進入を容易にするように構成された制御ユニットに結合されるように構成されることを特徴とする請求項17に記載の液体リザーバ。
【請求項24】
前記制御ユニットは、前記便座アセンブリにおける存在検出センサがユーザの存在を検出すると、ヒータをオンにして筐体内に収容された液体を加熱するようにさらに構成され、前記加熱部材を30乃至60秒間オンにすることを特徴とする請求項23に記載の液体リザーバ。
【請求項25】
便座アセンブリに使用するための液体リザーバであって、当該液体リザーバは、
入口及び出口を有するハウジングであって、当該筐体は、液体を収容するように構成された筐体と、
加熱部材と、
温度センサであって、前記筐体内の液体の温度を検出するように構成された温度センサと、を備え、
前記加熱部材は、前記便座アセンブリに近接した使用者が検出されると、前記筐体内に収容された液体を加熱するように構成されてなる、
ことを特徴とする便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【請求項26】
前記液体は、水および洗浄剤のうちの1つ以上を含むことを特徴とする請求項25に記載の便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【請求項27】
前記加熱部材は浸漬ヒータであることを特徴とする請求項25に記載の便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【請求項28】
前記温度センサは、前記加熱部材に近接して位置付けられた1つ以上の導電性のプローブを含むことを特徴とする請求項25に記載の便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【請求項29】
前記筐体内の液体の量を検出するように構成されたレベルセンサをさらに含む請求項25に記載の便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【請求項30】
前記レベルセンサはフロートスイッチを含むことを特徴とする請求項29に記載の便座アセンブリに使用するための液体リザーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、便座アセンブリに関し、より具体的には、ユーザの個人衛生を補助する便座アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
水系トイレシステムを含むものなどの便座アセンブリは、ユーザの会陰領域を洗浄および清浄するために知られている。そのようなアセンブリはまた、自分自身を効果的にケアすることができないことがあり、そうでなければ助けなしで自分自身を洗浄または清浄することができないことがある、器用でない、または運動障害を有する個人のための医療および補助生活用途にも関心が持たれている。これらの個人を支援するために、便座アセンブリは、排尿または排便後にその領域を洗浄するために、水および/または他の液体製品をユーザの会陰領域に送達するための噴霧ノズルを含み得る。その後、会陰領域は、便座アセンブリの乾燥機を使用して乾燥され得る。
【0003】
熟練していない可能性がある高齢者にとって、便座アセンブリの操作、保守、および洗浄は、困難であり、面倒になる可能性がある。さらに、これらの便座アセンブリは、早期発症認知症、アルツハイマー病、または複雑な手術指示による神経変性疾患を有する個人にとって操作が困難であり得る。具体的には、そのような個人は、必要なボタンが多すぎる場合、または必要なステップが多すぎる場合、便座アセンブリの使用方法を忘れることがある。洗浄剤または他の薬剤の交換は、便座アセンブリが特定の液体または溶液を補充するための複雑な指示を有する場合、あまり器用でない個人にとっても困難になり得る。
【0004】
さらに、従来の噴霧ノズルは、ユーザの会陰領域を噴霧するために延在し、その後体液との接触を回避するために格納するように設計されているが、様々な汚染物質は、時間の経過とともに、噴霧ノズルまたは便座アセンブリの他の部分から洗浄される必要があり得る。しかしながら、上述したように、これは、自分自身をケアすることが困難であり得るあまり器用でない個人にとっては困難であり得る。
【0005】
便座アセンブリは、使用を容易にするように設計され、その操作を単純化するための構成要素を含むことが有益であろう。さらに、便座アセンブリは、ユーザによる手動洗浄を必要とせずに洗浄動作後にその特定の部分を殺菌することができることが望ましいであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】コントローラと通信するように構成された例示的な便座アセンブリであって、シートベースおよび蓋部を有する便座アセンブリの斜視図である。
図2】洗浄装置、乾燥装置、および噴霧キャニスタ装置を含むシートベースの内部構成要素を示すために、シートベースの筐体が取り除かれた図1の便座アセンブリの斜視図である。
図3】噴霧棒、カラーシュラウド、およびモータを有する洗浄装置であって、チューブを介して水リザーバおよび洗浄剤リザーバに結合される洗浄装置を示すために様々な内部構成要素が取り除かれた図2の便座アセンブリの斜視図である。
図4A】便座アセンブリから分離し、噴霧棒、カラーシュラウド、およびモータを示し、噴霧棒が格納位置にある、図3の洗浄装置の斜視図である。
図4B】1つまたは複数の液体製品をそのノズルから噴霧するために拡張位置にある噴霧棒を示す、図4Aと同様の洗浄装置の斜視図である。
図5】本体部分および1つまたは複数の液体製品をユーザの会陰領域に送達するためのノズルを有するそのヘッド部分を示す、噴霧棒の一部の拡大斜視図である。
図6】殺菌光源を内部に受け入れるための開口部と、カラーシュラウドを便座アセンブリ内に位置決めするためのブラケットと、水リザーバに流体的に結合するための開口部とを示す、洗浄装置のカラーシュラウドの斜視図である。
図7】カラーシュラウドの開口部が、噴霧棒上に殺菌光を照らすために内部に配置された殺菌光源を有する、図5の噴霧棒を取り囲む図6のカラーシュラウドの拡大斜視図である。
図8A】カラーシュラウド上に位置決めされ、殺菌光源に電気的に接続された殺菌光源に電力を供給するための電源回路基板を示す、図1の洗浄装置のカラーシュラウドの拡大斜視図である。
図8B】カラーシュラウドの反対側の図8Aと同様の拡大斜視図である。
図9】カラーシュラウドが、水リザーバに流体的に結合するための単一の開口部を含む、カラーシュラウドの代替的な実施形態の分解図である。
図10】格納位置にある便座アセンブリ内に位置決めされ、洗浄装置に隣接して位置決めされた噴霧キャニスタ装置を示す、図2の洗浄装置の部分斜視図である。
図11】液体製品をユーザの会陰領域に送達するためにシートベースの開口部から延在する噴霧棒を示す、図1の便座アセンブリの部分斜視図である。
図12A図1の便座アセンブリに噴霧されるであろう噴霧棒の例示的な噴霧パターンを示している。
図12B図1の便座アセンブリに噴霧されるであろう噴霧棒の例示的な噴霧パターンを示している。
図12C図1の便座アセンブリに噴霧されるであろう噴霧棒の例示的な噴霧パターンを示している。
図13A】便座アセンブリから拡大されて分離された図12A図12Cに示される例示的な噴霧パターンを示している。
図13B】便座アセンブリから拡大されて分離された図12A図12Cに示される例示的な噴霧パターンを示している。
図13C】便座アセンブリから拡大されて分離された図12A図12Cに示される例示的な噴霧パターンを示している。
図14】便座アセンブリの他の構成要素から分離された図3の水リザーバの斜視図である。
図15図14の水リザーバの分解図である。
図16】コントローラ、便座アセンブリの制御ユニット、および、リザーバ、ポンプ、噴霧棒を含む洗浄装置の概略図である。
図17】液体リザーバシステムを動作させるための方法の概略図である。
図18】ファン、細長導管、および加熱ユニットを有する乾燥装置を示すために様々な内部構成要素が取り除かれた図2の便座アセンブリの斜視図である。
図19】ファンによって生成された空気を回復するために細長導管内に位置決めされた乾燥装置の加熱ユニットを示すために細長導管の一部が取り除かれた部分斜視断面図である。
図20図18に示す乾燥装置の分解図である。
図21】噴霧キャニスタ、キャニスタ筐体、トレイ、シャーシ、およびモータを有する噴霧キャニスタ装置を示すために様々な内部構成要素が取り除かれた図2の便座アセンブリの斜視図である。
図22】噴霧キャニスタおよびキャニスタ筐体を設置するための開口部、洗浄剤アセンブリを補充するための弁、およびサービスボタンを示すためにメンテナンスカバーが取り除かれた図1の便座アセンブリの筐体の後部の部分斜視図である。
図23A】便座アセンブリの動作を制御するために便座アセンブリに関連付けられたコントローラであって、フリップカバーを含むコントローラの正面図である。
図23B】便座アセンブリを制御するための追加のボタンを明らかにする開位置にあるフリップカバーを示す、図23Aのコントローラの正面図である。
図23C図23Aのコントローラの平面図である。
図23D図23Aのコントローラの右側面図である。
図23E図23Aのコントローラの左側面図である。
図23F】コントローラのフリップカバーが開位置にある図23Dと同様の図である。
図23G】コントローラのフリップカバーが開位置にある図23Eと同様の図である。
図24A】便座アセンブリに関連付けられたコントローラであって、フリップカバーを含むコントローラの代替的な実施形態の斜視図である。
図24B】フリップカバーが開位置にある図24Aのコントローラの斜視図である。
図24C図24Aのコントローラの平面図である。
図24D図24Aのコントローラの右側面図である。
図24E図24Aのコントローラの左側面図である。
図25】コントローラ、便座アセンブリの制御ユニット、および制御ユニットが制御するように構成された便座アセンブリの例示的な構成要素の概略図である。
図26】その一部に結合されたブラケットアセンブリであって、便座アセンブリを既存の便器構造に取り付けるためのねじ締結具を含むブラケットアセンブリを示す図1の便座アセンブリの後側の部分斜視図である。
図27A】便座アセンブリから取り除かれた図26のブラケットアセンブリであって、平坦部分および1つまたは複数のグラブバーを受け入れるためのスリーブ部分を有するベースプレートと、ベース部分および2つのアームを有するアームプレートと、それぞれが調整部分および取り付け部分を有する一対のヒンジとを含むブラケットアセンブリの斜視図である。
図27B】便座アセンブリの位置決めを調整するためのアームプレートのベース部分のスロットを示す図27Aのブラケットアセンブリの反対側の斜視図である。
図27C】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの正面図である。
図27D】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの背面図である。
図27E】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの左側面図である。
図27F】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの右側面図である。
図27G】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの上側平面図である。
図27H】ベースプレートを含まない図27Aのブラケットアセンブリの底側平面図である。
図28】ブラケットアセンブリが取り付けられ、個人が便座アセンブリに座ったり立ち上がったりするのを補助するための一対のグラブバーがその第1の端部において結合されている便座アセンブリの後側の斜視図である。
図29】便座アセンブリの高さに応じて調整可能な第2の端部を有するグラブバーを含む便座アセンブリの斜視図である。
図30】便座アセンブリの洗浄動作後の噴霧棒の殺菌方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示によれば、シートベースおよびシート蓋を含み、シートベースに位置決めされた洗浄装置、乾燥装置、および噴霧キャニスタ装置をさらに含む便座アセンブリが提供される。ユーザインターフェースを有するコントローラは、以下にさらに詳細に説明するように、便座アセンブリの構成要素の動作を制御するために便座アセンブリの制御ユニットと通信するように構成されている。そのように構成されると、ユーザは、便座アセンブリを操作して、洗浄装置を介してユーザの会陰領域を洗浄し、乾燥装置を介してユーザの会陰領域を乾燥させ、噴霧キャニスタ装置を介してユーザの会陰領域に1つまたは複数の液体製品を噴霧し得る。
【0008】
上述したように、便座アセンブリは、洗浄装置を含む。洗浄装置は、シートベース内に位置決めされ、洗浄剤リザーバおよび水リザーバに流体的に結合された噴霧棒と、噴霧棒の外面の周りに少なくとも部分的に延在するカラーシュラウドとを含む。噴霧棒は、1つまたは複数のノズルを有する本体部分およびヘッド部分を有し、水リザーバからの水および/または洗浄剤リザーバからの液体をその1つまたは複数のノズルを通して送達するように構成されている。洗浄装置のカラーシュラウドは、殺菌光源が噴霧棒上で殺菌光を照らしてその殺菌を促進し得るように、噴霧棒に近接して位置決めされた1つまたは複数の殺菌光源を含み得る。
【0009】
1つまたは複数のモータが洗浄装置に動作可能に結合され得て、1つまたは複数のモータのうちの1つが、噴霧棒を格納位置と拡張位置との間で移動させるように構成され得る。さらに、1つまたは複数のモータのうちの1つは、水および/または洗浄剤を会陰領域に送達するために噴霧棒のヘッド部分を回転させるように構成され得る。動作中、モータは、コントローラのユーザインターフェースがユーザ入力を受信することに応答して噴霧棒を拡張および回転させるように構成され得る。
【0010】
いくつかの形態では、カラーシュラウドは、それを通って延在し、噴霧棒の外面へのアクセスを可能にする1つまたは複数の管状開口部を含み得る。噴霧棒の外面へのアクセスを可能にする1つまたは複数の開口部は、水が、その外面をすすぎ洗浄するためにそこから噴霧棒に送達され得るように、便座アセンブリの水リザーバに流体的に結合され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、便座アセンブリは、乾燥装置をさらに含む。乾燥装置は、一般に、ファンと、加熱ユニットと、ファンからユーザの会陰領域に空気を送達するための導管とを含む。ファンは、洗浄装置を介して会陰領域が水および/または洗浄剤によって洗浄された後に空気を送達するために、導管およびその中に位置決めされた加熱ユニットを通して空気を吹き込むように構成されている。ファンによって送達される空気の速度または空気の温度は、便座アセンブリに関連付けられたコントローラによって調整されるように構成されている。
【0012】
いくつかの構成では、液体製品を収容するキャニスタと、開口部を有するキャニスタ筐体と、シャーシ要素と、シャーシ要素にスライド可能に結合されたトレイとを含む噴霧キャニスタ装置も提供される。噴霧キャニスタ装置およびその動作は、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,436号に実質的に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。特に、噴霧キャニスタ装置は、噴霧キャニスタ装置がユーザの会陰領域に液体製品を塗布するために使用され得るように、便座アセンブリ内に位置決めされ得る。便座アセンブリの制御ユニットによって制御されるモータは、トレイを、便座アセンブリ内の格納位置と、便座アセンブリの開口部から外側に延在する拡張位置との間でスライド可能に移動させるように、トレイに動作可能に結合され得る。そのように構成されると、キャニスタ筐体およびその中に位置決めされたキャニスタは、液体製品がユーザの会陰領域に噴霧され得るように、トレイとともに格納位置と拡張位置との間で移動され得る。いくつかの形態では、噴霧キャニスタ装置は、ユーザの会陰領域が洗浄装置および乾燥装置によってそれぞれ洗浄および乾燥された後に液体製品を噴霧するように構成されてもよい。
【0013】
便座アセンブリに関連付けられたコントローラは、便座アセンブリに含まれる構成要素の動作を制御するように構成されている。コントローラは、ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースと、プロセッサまたは制御回路と、通信回路と、メモリとを含む。いくつかの形態では、ユーザインターフェースにおいてユーザ入力を受信すると、コントローラのプロセッサは、便座アセンブリの構成要素の動作を引き起こすために、通信回路に制御信号を便座アセンブリの制御ユニットに通信させるように構成されている。例えば、コントローラは、洗浄装置のモータに、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するために噴霧棒を拡張位置に移動させるように構成された制御信号を通信し得る。
【0014】
さらに、ユーザは、以下にさらに詳細に説明するように、コントローラのユーザインターフェースを介して、例えば、とりわけ、水リザーバ内の水の温度、乾燥装置からの空気の速度および温度など、便座アセンブリの様々な機構を調整し得る。追加的または代替的に、便座アセンブリは、便座アセンブリを操作するために制御ユニットに結合された補助ユーザインターフェースをさらに含んでもよい。いくつかの形態では、制御ユニットに結合された補助ユーザインターフェースは、ユーザによる便利なアクセスのためにシートベースの筐体上に位置決めされた圧電ボタンの形態である。
【0015】
例示的な便座アセンブリは、便座アセンブリを既存の便器および水タンク構造に固定するためのブラケットアセンブリをさらに含み得る。例えば、既存の便器のシートおよび蓋が取り外されて、ブラケットアセンブリを介して既存の便器に便座アセンブリが固定され得る。ブラケットアセンブリは、ベースプレートと、アームプレートと、便座アセンブリを既存の便器および水タンクに取り付けるための一対のヒンジとを含み得る。他の形態では、ブラケットアセンブリは、アームプレートおよびヒンジのみを含んでもよい。ベースプレート、アームプレート、およびヒンジは、それぞれ、トイレ便器アセンブリが複数の異なるサイズのトイレ便器および水タンク構造に取り付けられ得るように、既存のトイレ便器のサイズに応じて調整するための手段を含む。例えば、ベースプレート、アームプレート、およびヒンジは、選択された便器のサイズおよび高さに応じて位置合わせされるスロットを含んでもよい。いくつかの形態では、ベースプレートは、1つまたは複数のグラブバーに取り付けるように構成されたスリーブ部分を含み、トイレ便器アセンブリに近接して位置決めされて、ユーザが便座アセンブリから立ち上がること、および便座アセンブリに座ることを容易にしてもよい。
【0016】
ここで図面、より具体的には図1を参照すると、ベース部分(103)と、ベース部分に結合された筐体(104)とを有するシートベース(102)を含み、複数の支持体(107)を有する蓋(106)をさらに含む、便座アセンブリ(100)が示されている。漏電遮断器(GFCI)コンセントなどの標準的な壁コンセントに接続するための壁コネクタ(112)を有する電源コード(110)が、便座アセンブリ(100)から延在して示されており、便座アセンブリ(100)の構成要素に電力を供給するように構成されている。上述したように、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)、および噴霧キャニスタ装置(400)(全て図2に示されている)は、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)に位置決めされる。リモートコントロール(152)の形態のコントローラ(150)が、便座アセンブリ(100)に関連付けられて示されており、ユーザインターフェース(154)を介してその動作を制御するように構成されている。メンテナンスカバー(114)は、便座アセンブリ(100)の構成要素を整備するための1つまたは複数の開口部(図14に示す)を覆う閉位置において筐体(104)の後部(116)に位置決めされる。便座アセンブリ(100)の各構成要素について、以下に順に説明する。
【0017】
シートベース(102)の筐体(104)は、ユーザの快適さのために成形および輪郭付けされ得る。例えば、筐体(104)は、運動障害を有する個人が便座アセンブリ(100)に座ったり立ち上がったりするのを容易にし、支援する角度で傾斜され得る。より具体的には、シートベース(102)は、その前方に向かって下方に傾斜されていてもよい。後述するように、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)には、各種電気構成要素が位置決めされる。そうでなければその中に位置決めされた電気構成要素と干渉するであろうシートベース(102)内の水または体液の侵入を阻止するために、シートベース(102)を備える筐体(104)およびベース部分(103)は、筐体(104)がシートベース部分(103)の縁部に重なるようにともに結合されてもよい。追加的または代替的に、シートベース(102)を水または体液から絶縁するために、ゴムガスケットなどの筐体(104)とベース部分(103)との間に位置決めされるシール(図示せず)が含まれてもよい。図示のように、ハンドル(118)は、筐体(104)の側面に位置決めされて、便座アセンブリ(100)からの立ち上がりおよび着座を容易にし得る。
【0018】
ベース部分(103)および筐体(104)を含むシートベース(102)は、清掃を容易にするために、ポリカーボネートおよびポリブチレンテレフタレート(PC-PBT)組成物から形成されてもよい。他の形態では、シートベース(102)は、急性ケア環境および急性後ケア環境の双方で典型的に使用される他のプラスチックまたは樹脂から形成されてもよい。蓋(106)およびメンテナンスカバー(114)などの便座アセンブリ(100)の他の構成要素はまた、清掃の容易さおよび殺菌の容易さを促進するために、プラスチックまたは樹脂材料から形成されてもよい。例えば、蓋(106)および他の構成要素はまた、ポリカーボネートおよびポリブチレンテレフタレート(PC-PBT)組成物から形成されてもよい。
【0019】
図示されるように、蓋(106)は、蓋(106)がシートベース(102)の筐体(104)に近接した閉位置にあるときにリブ部材(108)が蓋(106)を支持するように、その内面(120)に6つの補強リブ部材(108)の形態の支持体(107)を含む。他の形態では、蓋(106)は、任意の数の補強リブ部材(108)を含み得る。いくつかの実施形態では、支持体(107)は、代替的に、蓋(106)を支持するように構成された他の構造の中でも、支持柱、くさび、および隆起部として形成されてもよい。そのように構成されると、蓋(106)が閉位置にあるとき、ユーザは、ユーザの体重下で蓋(106)が破損する、曲がる、そうでなければ座屈するリスクがより低くなるように、支持を強化して蓋上に座り得る。いくつかの形態では、蓋(106)は、剛性の向上を促進するために、弾性のある耐久性のあるプラスチックまたは樹脂材料から作製される。例示的な一実施形態では、便座アセンブリ(100)は、蓋が閉位置にあるときに、最大325ポンドのユーザを支持するように構成されている。さらに、便座アセンブリ(100)は、いくつかの構成では、蓋の閉位置および蓋の開位置の双方において、最大325ポンドのユーザを支持するように構成されている。
【0020】
図2は、例えば、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)、および噴霧キャニスタ装置(400)を含む便座アセンブリ(100)の内部構成要素を明らかにするために、シートベース(102)の筐体(104)が取り除かれた図1の便座アセンブリを示している。図示のように、洗浄装置(200)は、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するために水リザーバ(204)および洗浄剤リザーバ(206)に流体的に結合された噴霧棒(202)を含む。説明を容易にするために、シートベース(102)内に位置決めされた構成要素の数に起因して、洗浄装置(200)の構成要素間の流体接続(例えば、プラスチックまたはゴムチューブ)は、図2には示されておらず、代わりに図3においてより詳細に見ることができる。
【0021】
さらに、洗浄装置(200)は、噴霧棒(202)の外面(210)の少なくとも一部の周りに延在するカラーシュラウド(208)を含み得る。好ましい形態では、カラーシュラウド(208)は、以下にさらに詳細に説明するように、ユーザの会陰領域に水および/または洗浄剤が噴霧された後に噴霧棒(202)を殺菌するための1つまたは複数の殺菌光源(図7に示す)を含む。カラーシュラウド(208)は、その側壁(214)を通る1つまたは複数の開口部(すなわち、図6に示す開口部(212、212’))を含み得て、これにより、洗浄動作後に水が開口部(212、212’)を通って送達されて噴霧棒(202)をすすぎ得るように、噴霧棒(202)の外面(210)へのアクセスを可能にする。
【0022】
図示のように、噴霧棒(202)は、モータ(216)に結合され、モータ(216)は、噴霧棒(202)を格納位置(すなわち、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)に位置決めされる)と拡張位置(すなわち、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)から延出する)との間で移動させるように構成されている。噴霧棒(202)が拡張位置にあると、水および洗浄剤リザーバ(204、206)に結合された1つまたは複数のポンプ(例えば、水ポンプ(218)、または洗浄剤ポンプ(220))は、水および/または洗浄剤を噴霧棒(202)に送達させ、そのノズル(222)からユーザの会陰領域に噴霧させ得る。さらに、噴霧棒(202)は、いくつかの構成では、噴霧棒(202)を回転させるために、後述するように補助モータに結合される。
【0023】
図2に見られる例示的な乾燥装置(300)は、ファン(302)、加熱ユニット(304)(図12に示す)、および導管(306)を含む。導管(306)の一端は、乾燥カバー(308)によって覆われ得る。ファン(302)は、洗浄装置(200)を介して会陰領域が水および/または洗浄剤によって洗浄された後、空気をユーザの会陰領域に送達するために、導管(306)を通って、その中に位置決めされた加熱ユニット(304)を通って空気を吹き込むように構成されている。ファン(302)によって送達される空気の速度または空気の温度は、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)を介してユーザによって調整され得る。
【0024】
噴霧キャニスタ装置(400)は、液体製品を収容するキャニスタ(402)と、開口部を有するキャニスタ筐体(404)と、シャーシ要素(406)と、シャーシ要素(406)にスライド可能に結合されたトレイ(408)とを含む。図示の形態では、噴霧キャニスタ装置(400)は、便座アセンブリ(100)内に位置決めされる。モータ(410)は、トレイ(408)に動作可能に結合され、シートベース(102)内の格納位置と、シートベース(102)の開口部から外側に延在する拡張位置との間でトレイ(408)をスライド可能に移動させる。そのように構成されると、キャニスタ筐体(404)およびその中に位置決めされたキャニスタ(402)は、液体製品がユーザの会陰領域に噴霧され、その後、初期位置に引き戻され得るように、トレイ(408)とともに格納位置と拡張位置との間を移動され得る。いくつかの形態では、噴霧キャニスタ装置(400)は、ユーザの会陰領域が洗浄装置(200)および乾燥装置(300)によってそれぞれ洗浄および乾燥された後に液体製品を噴霧するように構成されてもよい。噴霧キャニスタ装置(400)は、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)を介して動作するように構成されている。
【0025】
電源(122)は、電源コード(110)から電力を受け取り、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)に結合されるシートベース(102)内に位置決めされ得る。制御ユニット(124)は、便座アセンブリ(100)の構成要素を制御するための1つまたは複数の回路基板(126、128)を含み得る。例えば、回路基板(126)は、電源回路を含む電源回路基板であってもよく、回路基板(128)は、制御回路を含む制御回路基板であってもよい。回路基板(126、128)は、例えば、当該技術分野において知られているプリント回路基板(PCB)として製造され得る。
【0026】
制御ユニット(124)は、以下にさらに詳細に説明するように、洗浄装置(200)の動作を引き起こして水および/または洗浄剤を噴霧させ、乾燥装置(300)の動作を引き起こし、噴霧キャニスタ装置(400)の動作を引き起こすように構成され得る。制御ユニット(124)は、プロセッサ(130)と、リモートコントロール(152)などの便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)からの通信を受信する通信回路(132)(図16に示す)とを含み得る。そのように構成されると、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)は、便座アセンブリ(100)の構成要素のうちの1つの動作または調整を引き起こすために、コントローラ(150)に制御信号を制御ユニット(124)に通信させるように構成されたユーザ入力を受信し得る。
【0027】
図1および図2の双方に見られるように、センサ(134)は、ユーザが便座アセンブリ(100)上に存在するかどうかを判定するために、シートベース(102)に近接して配置され得る。例えば、センサ(134)は、センサ(134)がユーザが存在するときを検出し得るように、ガラスまたは薄いプラスチックなどの半透明材料から作製された窓(136)の背後に位置決めされ得る。いくつかの形態では、センサ(134)は、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)に結合された赤外線センサ、光電センサ、または超音波センサであってもよい。センサ(134)が、ユーザが存在することを検出しない場合、センサ(134)は、例えば、制御ユニット(124)が、ユーザが存在しないときに水および/または洗浄剤が便座アセンブリ(100)から周囲領域に噴霧されないように洗浄装置(200)を動作させることを阻止してもよい。あるいは、ユーザの存在を評価するために、圧力センサ(図示せず)がシートベース(102)の筐体(104)に組み込まれてもよい。
【0028】
便座アセンブリ(100)は、例えば、便座アセンブリ(100)が洗浄および/または乾燥動作を完了すると音を発するように構成されたスピーカ(図示せず)をさらに含んでもよい。いくつかの形態では、スピーカは、コントローラ(150)に結合または一体化されて、そこから音を生成し得る。他の形態では、スピーカは、シートベース(102)の筐体(104)に近接して位置決めされてもよい。スピーカのボリュームは、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)を介して調整され得る。いくつかの実施形態では、スピーカは、ユーザによって選択されたオーディオを再生するために、例えばBluetoothなどの無線短距離通信プロトコルを介してユーザのモバイル通信デバイス(例えば、携帯電話またはスマートフォン)と接続するように構成されてもよい。
【0029】
いくつかの形態では、便座アセンブリ(100)は、シートベース(102)の筐体(104)に近接して位置決めされ、その一部を照らす光源(図示せず)をさらに含み得る。例えば、光源は、コントローラ(150)を介してオンまたはオフにされ得て、薄暗い領域において便座アセンブリ(100)を使用および/または洗浄するために望ましくあり得る。
【0030】
追加的または代替的に、コントローラ(150)および/または制御ユニット(124)と通信可能に結合された補助ユーザインターフェース(138)が含まれてもよい。例えば、補助ユーザインターフェース(138)は、便利なアクセスのためにシートベース(102)の筐体(104)の表面に近接して位置決めされてもよい。図1および図2に示すように、補助ユーザインターフェース(138)は、圧電ボタン(140)の形態である。圧電ボタン(140)は、シートベース(102)の内部への水または体液の侵入を阻止するために、(例えば、可撓性フィルムまたはプラスチックを使用して)機械的に封止されてもよい。図示の形態では、補助ユーザインターフェース(138)は、便座アセンブリ(100)(例えば、ユーザの脚が位置決めされる場所の間)を使用する個人への便利なアクセスのために、筐体(104)の前部(142)に位置決めされる。
【0031】
いくつかの形態では、補助ユーザインターフェース(138)は、便座アセンブリ(100)の異なる機構を作動させるために複数回作動されてもよい。例えば、1回の接触は、便座アセンブリ(100)に、ユーザの会陰領域を洗浄するために噴霧棒(202)を動作させ得て、2回の押圧は、洗浄動作および乾燥動作の双方を引き起こし得る。他の実施形態では、ユーザは、補助ユーザインターフェース(138)がユーザ入力を受信することに応答して行われる指定された動作順序をプログラムし得る。例えば、ユーザは、補助ユーザインターフェース(138)がユーザ入力を受信すると、洗浄装置(200)および乾燥装置(300)の動作のみが発生することを選択し得る。そのように構成されると、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)および補助ユーザインターフェース(138)の双方が使用されて、便座アセンブリ(100)を操作し得る。さらに、補助ユーザインターフェース(138)は、様々な動作状態をユーザに示すように構成された、LED(144)の形態などの、1つまたは複数のインジケータを含み得る。例えば、インジケータがLED(144)である実施形態では、LED(144)の照明は、青色光を介して洗浄動作の終了を示すことができ、またはLED(144)は、琥珀色の光を介して、破損した構成要素などの便座アセンブリ(100)のエラーを示すことができる。他の形態では、ユーザに異なる情報を示すために任意の色が選択されてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、便座アセンブリ(100)は、筐体(104)の表面を加熱するために、シートベース(102)の内部に位置決めされたシートベースヒータ(図示せず)を含む。寒冷地に位置する一部の個人の場合、便座アセンブリ(100)を使用する前に、シートベース(102)の筐体(104)が加熱されることが望ましい場合がある。シートベースヒータは、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)によって制御されてもよく、さらに、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)において選択され得るユーザの好みに応じて、低、中、高などの様々な加熱設定を含んでもよい。
【0033】
洗浄装置(200)は、図3図11に関してより詳細に説明される。ここで、図3を参照すると、説明の簡便化および容易化のために、筐体(104)、乾燥装置(300)、および噴霧キャニスタ装置(400)を含む便座アセンブリ(100)の様々な他の構成要素は、洗浄装置(200)およびそれに接続された構成要素をより明確に示すために取り除かれる。図示のように、洗浄装置(200)は、噴霧棒(202)と、噴霧棒(202)の外面(210)の周りに延在するカラーシュラウド(208)とを含む。モータ(216)は、噴霧棒(202)に結合され、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するために、噴霧棒(202)を格納位置と拡張位置との間で移動させるように構成されている。
【0034】
図3に示すように、噴霧棒(202)は、格納位置(すなわち、シートベース(102)の内側)と拡張位置(すなわち、シートベース(102)の外側)との間を移動しており、そのヘッド部分(224)は、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)から部分的に延在している。そのように構成されると、モータ(216)は、以下にさらに詳細に説明するように、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するために、噴霧棒(202)を便座アセンブリ(100)のシートベース(102)から延出させ得る。いくつかの形態では、噴霧棒(202)は、格納位置と拡張位置との間の異なる所定の点で停止するように構成されてもよい。例えば、ユーザの好みに応じて、噴霧棒(202)は、シートベース(102)から約10mmから約50mm延在するように構成されてもよい。他の形態では、噴霧棒(202)は、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)からさらに延在されてもよい。いくつかの形態では、噴霧棒(202)は、その上での細菌またはバクテリアの増殖を阻止するためにステンレス鋼から作製されてもよい。
【0035】
上述したように、便座アセンブリ(100)のコントローラ(150)は、洗浄装置(200)を動作させるように構成され得る。例えば、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)がユーザ入力を受信したことに応答して、コントローラ(150)は、噴霧棒(202)に結合されたモータ(216)に、噴霧棒(202)を拡張位置に移動させるように構成されてもよい。さらに、ユーザ入力は、後述するように、モータ(216)または別の別個のモータのいずれかによって噴霧棒(202)を回転させ得る。そのように構成されると、コントローラ(150)は、噴霧棒(202)を格納位置と拡張位置との間で移動させ、噴霧棒(202)を回転させて水および/または洗浄剤を会陰領域の正確な領域に送達させ得る。
【0036】
以下にさらに詳細に説明するように、ユーザはまた、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)を介して、会陰領域の所望の範囲に応じて噴霧棒(202)の選択された噴霧パターンをプログラムし得る。さらに、ユーザは、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)を介して水時間(例えば、噴霧棒(202)が水および/または洗浄剤を噴霧する時間量)を選択し得る。そのような特徴は、図16Aおよび図16Bに関してさらに説明するように、コントローラ(150)のメモリにプログラムおよび記憶され得る。
【0037】
水リザーバ(204)および洗浄剤リザーバ(206)は、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)に位置決めされて示されている。動作中、水リザーバ(204)は、ある量の水を収容するように構成され、洗浄剤リザーバ(206)は、ある量の洗浄剤または他の液体製品を収容するように構成されている。例えば、水リザーバ(204)は、約600から605立方センチメートルの水を収容するように構成されてもよく、洗浄剤リザーバ(206)は、約300から350立方センチメートルの洗浄剤を収容するように構成されてもよい。
【0038】
水リザーバ(204)および洗浄剤リザーバ(206)の双方は、水および/または洗浄剤のいずれかが噴霧棒(202)のノズル(222)を介してユーザの会陰領域に送達され得るように、チューブ、チャネルなどを介して噴霧棒に流体的に結合され得る。他の実施形態では、噴霧棒(202)のヘッド部分(224)は、一方のノズルが水ホーンに流体的に結合されて送達するように構成された2つの別個のノズルと、水リザーバ(204)と、洗浄剤リザーバ(206)に流体的に結合されて洗浄剤を送達するように構成された他方のノズルとを含んでもよい。さらに、水リザーバ(204)および洗浄剤リザーバ(206)の双方は、それぞれの液体を各リザーバ(204、206)から洗浄装置(200)の噴霧棒(202)に圧送するために、それぞれ水ポンプ(218)および洗浄剤ポンプ(220)に動作可能に結合される。一手法によれば、水リザーバ(204)および水ポンプ(218)は、約600mLから約800mL/分を分配するように構成されている。別の例示的な実施形態では、水リザーバ(204)および水ポンプ(218)は、毎分約605mLから約750mLを分配する。
【0039】
洗浄剤または洗浄剤リザーバに収容される他の液体製品は、例えば、他の成分の中でも、ある量の水、アロエベラ、保湿剤、脱臭剤、ビタミン、フレグランス、コカミドプロピルベタイン、ラウリルサルフェート、ジアゾリジニル尿素、メチルパラベンプロピレングリコール、および/またはクエン酸添加物を含んでもよい。
【0040】
図示の実施形態では、水入口(226)は、電源コード(110)に隣接して位置決めされて示されており、便座アセンブリ(100)が配置されているバスルーム内の既存の配管などの外部水源に結合されるように構成されている。いくつかの形態では、水入口(226)は、水入口(226)からの水が洗浄装置(200)の動作のために水リザーバ(204)を連続的に満たすように、水リザーバ(204)に直接結合されてもよい。他の形態では、水入口(226)は、便座アセンブリ(100)内に位置決めされた水調整器(図示せず)に結合されてもよく、この水調整器は、次に水リザーバ(204)に結合されている。水調整器は、水入口(226)を通って流入する水の水圧を低下させるように構成され、その結果、水は、任意の流体接続部を破裂させたり、水リザーバ(204)を過充填したり、そうでなければ便座アセンブリ(100)の構成要素を損傷させたりする可能性がある高すぎる圧力で水リザーバ(204)に流入しない。
【0041】
さらに、図3に示すように、水リザーバ(204)は、チューブ(228)を介して水ポンプ(218)に接続され、水リザーバ(204)は、さらにチューブ(230)を介して噴霧棒に接続されている。カラーシュラウド(208)が噴霧棒(202)の外面(210)へのアクセスを可能にする開口部(212、212’)を含む実施形態では、水リザーバ(204)からの水が噴霧棒(202)をすすぐために噴霧棒(202)およびカラーシュラウド(208)の開口部(212、212’)の双方に供給され得るように、分流弁(図示せず)が含まれてもよい。そのように構成されると、水リザーバ(204)内の水は、水入口(226)を通って受け入れられ、チューブ(232)を通って水リザーバ(204)に流れ、その後、ポンプ(218)を介してチューブ(230)を通って噴霧棒および/またはチューブ(234)を通ってカラーシュラウド(208)の開口部(212、212’)に圧送され得る。
【0042】
水リザーバ(204)は、水リザーバ(204)内の水の温度がユーザによって調整され得るように、ヒータまたは加熱部材をさらに含んでもよい。例えば、浸漬ヒータ(231)(図15に示す)が使用されて、水リザーバ(204)に収容された水を所望の温度に加熱し得る。ユーザは、より温かいまたはより冷たい水が使用されて洗浄装置(200)によって洗浄動作を実行することを望むことがあり、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)を介して温度が調整され得る。例えば、ユーザインターフェース(154)は、低、中、および高などの温度オプションをユーザに提供し得る。他の形態では、ユーザインターフェース(154)は、水リザーバ(204)内の水の温度を正確に選択するためのスライドスケールまたはダイヤルを含んでもよい。水リザーバ(204)内の水がユーザに噴霧するには熱くなりすぎるのを防止するために、サーミスタ(236)がヒータを制御するように構成された回路に組み込まれてもよく、水の温度がサーミスタ(236)の抵抗値によって少なくとも部分的に決定される閾値を超えて上昇したときに、洗浄装置(200)が噴霧棒(202)を介して水を噴霧するのを阻止するために使用されてもよい。
【0043】
同様に、洗浄剤リザーバ(206)は、チューブ(238)を介して洗浄剤ポンプ(220)に流体接続され、さらにチューブ(240)を介して噴霧棒(202)に接続されている。動作中、洗浄剤リザーバ(206)内の洗浄剤は、洗浄剤ポンプ(220)を介して噴霧棒(202)に圧送されて、そのノズル(222)を介してユーザの会陰領域に洗浄剤を送達し得る。あるいは、上述したように、洗浄剤は、噴霧棒(202)のヘッド部分(224)に位置決めされた別個のノズルを通して送達されてもよい。
【0044】
洗浄剤リザーバ(206)は、追加の洗浄剤を受け入れるためにその上面(244)に位置決めされた弁(242)を含む。上述したように、メンテナンスカバー(114)(図1に示す)は、メンテナンスカバー(114)が閉位置にあるときに補充のために弁(242)を覆う。いくつかの形態では、弁(242)は、追加の洗浄剤を含む充填ボトルが弁(242)を押し下げて洗浄剤リザーバを補充するために対応する蓋を必要とするように、キー付き接続部を含み得る。例えば、弁(242)は、弁(242)を投与位置に連続的に付勢するためのばね(図示せず)を含み得る。充填ボトルの蓋を介して弁(242)を押し下げると、その中に収容された洗浄剤が洗浄剤リザーバ(206)に流入して、リザーバ(206)に洗浄剤または他の液体製品を補充し得る。そのように構成されると、この圧力作動構成は、高齢で器用でないユーザにとって洗浄剤のいかなる潜在的なこぼれも阻止する。さらに、充填ボトルの蓋が弁(242)に嵌合結合されると、充填ボトルの操作は必要とされない(例えば、充填ボトルから洗浄剤リザーバ(206)への洗浄剤の流れを生じさせるために、充填ボトルの圧搾または操作は必要とされない)。
【0045】
さらに、水リザーバ(204)および洗浄剤リザーバ(206)の双方は、その中に含まれる液体のレベルが所定の閾値を下回ったときを検出するためのレベルセンサ(241)(例えば、図15に示すフロートスイッチ243)を含み得る。各センサは、便座アセンブリ(100)に関連付けられたインジケータに結合されて、その中の液体のレベルが低く、交換が必要なときを示し得る。例えば、各センサは、圧電ボタン(140)のLED(144)またはコントローラ(150)上のLEDに結合されてもよく、その結果、センサが洗浄剤/水のレベルが低いことを検出すると、コントローラ(150)上のLED(144)またはLEDが点灯されて、ユーザにそれを示す。いくつかの形態では、一方の色が水リザーバ(204)内の液体が低いことを示し、他方の色が洗浄剤リザーバ(206)内の液体が低いことを示すように、センサごとに異なる色のLEDが使用されてもよい。あるいは、センサは、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)に通信可能に結合されて、例えばその画面上で、水および/または洗浄剤のレベルが低いことをユーザに示してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、水リザーバ(204)は、ユーザ入力を必要とせずに、水入口(226)から水を介して連続的に再充填されてもよい。例えば、水リザーバ(204)の水のレベルが特定の閾値を下回っていることをセンサが検出すると、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)は、水入口(226)の弁(図示せず)を制御して、より多くの水を水リザーバ(204)に流入させて、水リザーバ(204)に再充填してもよい。
【0047】
図4Aおよび図4Bは、それぞれ、格納位置および拡張位置にある噴霧棒(202)を示している。以下にさらに詳細に説明するように、1つまたは複数のモータは、図4Aおよび図4Bに示す位置の間で噴霧棒(202)を移動させて、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するように構成されている。動作中、噴霧棒(202)は、カラーシュラウド(208)を通ってシートベース(102)から前進する。
【0048】
上述したように、洗浄装置(200)は、モータ(216)などの1つまたは複数のモータを含む。図示のように、モータ(216)は、噴霧棒を格納位置(図4Aに見られる)と拡張位置(図4Bに見られる)との間で移動させるように構成されている。モータ(216)は、モータ取付部(246)を介して便座アセンブリ(100)に取り付けられ得る。いくつかの形態では、モータ(216)は、ステッピングモータであってもよい。図示されるように、モータ(216)は、噴霧棒(202)に接続されたスライドプレート(248)を方向Aに前進させるように構成されている。次に、それに結合された噴霧棒(202)は、便座アセンブリ(100)のシートベース(102)から拡張位置に向かって方向Aに前進する。さらに、例示的な一手法では、細長ロッド(252)の形態などのガイド(250)が設けられてもよく、それにより、スライドプレート(248)は、噴霧棒(202)が動作中に望ましくない方向に移動するのを阻止するための軌道上でガイド(250)に沿ってスライドし得る。
【0049】
洗浄装置(200)は、アクチュエータ(247)が接続された図4Bに示すような力センサ(245)をさらに含んでもよい。噴霧棒(202)が格納位置に戻ると、スライドプレート(248)は、アクチュエータ(247)に接触して押し下げ、噴霧棒(202)が完全に格納したことを示し得る。いくつかの形態では、アクチュエータ(247)が押し下げられると、力センサ(245)は、後述するように、噴霧棒(202)のすすぎおよびカラーシュラウド(208)の殺菌光源(276)の照明をトリガし得る。
【0050】
上述したスライドプレート(248)は、いくつかの実施形態では、図4Bに示すモータ(256)などの第2のモータを介して噴霧棒(202)を回転させるように構成された回転アダプタ(254)にさらに結合され得る。そのような構成では、回転アダプタ(254)は、スペーサ(260、260’)を介してフランジ(258)に結合され、フランジ(258)は、その端部264において噴霧棒(202)の本体部分(262)に結合される。スペーサ(260、260’)は、典型的には、噴霧棒(202)と水および洗浄剤リザーバ(204、206)との間の流体接続を収容するために、回転アダプタ(254)とフランジ(258)との間に間隔を設けるために使用される。例えば、図3に示すように、水リザーバ(204)からのチューブ(230)および洗浄剤リザーバ(206)からのチューブ(240)は、スペーサ(260、260’)によって形成されたフランジ(258)と回転アダプタ(254)との間の空間内の噴霧棒(202)にそれぞれ水および洗浄剤を送達する。
【0051】
回転アダプタ(254)は、例えば、図4Bに示すモータ(256)によって回転されるように構成されている。あるいは、単一のモータが複数のギアを備えて構成されてもよく、その結果、単一のモータは、噴霧棒(202)を格納位置と拡張位置との間で移動させることと、噴霧棒(202)を回転させることとの双方のために構成されてもよい。本明細書でさらに詳細に説明するように、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)は、1つまたは複数のモータの動作を引き起こして、洗浄装置(200)の噴霧棒(202)を移動および回転させ、水および/または洗浄剤を供給するように構成されている。
【0052】
図5および図6は、それぞれ噴霧棒(202)およびカラーシュラウド(208)の拡大分離図を示している。ここで図5を参照すると、噴霧棒(202)は、本体部分(262)およびヘッド部分(224)を含む。上述したように、噴霧棒(202)は、外面(210)を含む。噴霧棒(202)のヘッド部分(224)は、上面(266)を有する。図示のように、ノズル(222)は、水および/または洗浄剤がそこからユーザの会陰領域に噴霧され得るように、噴霧棒(202)のヘッド部分(224)に位置決めされる。他の形態では、噴霧棒(202)のヘッド部分(224)は、水および洗浄剤などの別個の液体製品を送達するための複数のノズルを含んでもよい。
【0053】
図6に示すように、カラーシュラウド(208)は、噴霧棒(202)の形状に対応し、噴霧棒を収容するように構成された開口部(268)を有する略環状構造として形成される。いくつかの実施形態では、カラーシュラウド(208)は、カラーシュラウド(208)を便座アセンブリ(100)のシートベース(102)に取り付けるためのブラケット部分(270)を含む。図示のように、カラーシュラウド(208)は、洗浄装置(200)が組み立てられたときに噴霧棒(202)が位置決めされる開口部(268)内に殺菌光を照らし得る殺菌光源(図7に示す)を受け入れるように構成された開口部(272)を含む。
【0054】
上述したように、カラーシュラウド(208)は、水リザーバ(204)に流体的に結合されたその側壁(214)を通る開口部(212、212’)をさらに含み得る。動作中、水は、洗浄動作後に噴霧棒(202)をすすぐために、水ポンプ(218)を介して開口部(212、212’)を通って送達されてもよい。噴霧棒(202)の環状形状に起因して、一対の開口部(212、212’)は、好ましくは、噴霧棒(202)の両側が水ですすぎ得るように互いから離間される。図3図4A、および図4Bに示すように、水リザーバ(204)からの単一のチューブ(234)は、2つの別個のチューブ(274、274’)がそこから延在して各開口部(212、212’)にそれぞれ水を供給するように、分割弁273に結合される。
【0055】
図7に関して、カラーシュラウド(208)および噴霧棒(202)は、カラーシュラウド(208)が噴霧棒(202)の外面(210)を取り囲むように位置決めされた状態で示されている。図示されるように、いくつかの実施形態では、殺菌光源(276)は、噴霧棒(202)を殺菌光によって照らすために開口部(272)のそれぞれに位置決めされる。いくつかの形態では、殺菌光源(276)は、チップオンボードLEDなどのLEDであってもよい。殺菌光源(276)は、その殺菌または殺菌特性について知られている光を生成するように構成された光源であると理解されるべきである。いくつかの形態では、殺菌光は、紫外線(UV)光であり、殺菌光源(276)は、UV LEDである。他の形態では、殺菌光は、約405nmから約470nmの波長を有する任意の光である。
【0056】
図示のように、図7の2つの殺菌光源(276)は、方向Aに並んでいる。他の形態では、殺菌光源(276)を受け入れるための開口部(272)は、他の構成で位置決めされてもよい。例えば、開口部(272)は、互いに離間され、カラーシュラウド(208)の内側環状側壁(278)の周りに半径方向に延在してもよい。代替的な実施形態では、殺菌光源(276)は、代わりに、噴霧棒(202)に近接する便座アセンブリ(100)内の別の構造に位置決めされてもよい。
【0057】
次に、噴霧棒(202)の殺菌動作について説明する。ユーザの会陰領域に水および/または洗浄剤を送達するために噴霧棒(202)が延長される洗浄動作の後、尿、排泄物、または他の体液のいずれかが噴霧棒(202)の外面(210)に不注意にはねかけられる可能性がある。図4Aに示すように、噴霧棒(202)が格納位置に戻ると、水ポンプ(218)は、噴霧棒(202)をすすぐためにチューブ(234)を介して水リザーバ(204)からカラーシュラウド(208)の開口部(212、212’)に水を圧送し得る。追加的または代替的に、殺菌光源(276)は、次いで、噴霧棒(202)の殺菌を促進するために、噴霧棒(202)の外面(210)を殺菌光によって照らし得る。そのように構成されると、カラーシュラウド(208)は、便座アセンブリ(100)の衛生的な使用を促進する。
【0058】
図8Aおよび図8Bは、噴霧棒(202)の外面(210)を取り囲むように位置決めされたカラーシュラウド(208)の図7と同様の図を示し、カラーシュラウド(208)は、ワイヤ、コネクタ、トレースなどを介して殺菌光源(276)に電気的に結合された電源回路(280)を含む。電源回路基板(280)は、殺菌光を照らすために殺菌光源(276)に電力を供給するように投与されるように構成された電源回路を含む。そのように構成されると、殺菌光は、ノズル(222)、本体部分(262)、またはヘッド部分(224)および本体部分(262)の双方を含む噴霧棒(202)のヘッド部分(224)に照射され得る。電源回路は、噴霧棒(202)が格納位置に戻ったときに殺菌光源(276)に電力を供給するために閉じられるように構成されてもよい。換言すれば、殺菌光源(276)の照明は、洗浄動作が完了すると開始されてもよい。一手法において、カラーシュラウド(208)の電源回路基板(280)は、カラーシュラウド(208)の殺菌光源(276)が制御ユニット(124)によって制御され得るように、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)に電気的に結合される。
【0059】
いくつかの形態では、殺菌光源(276)は、便座アセンブリ(100)の各洗浄動作後の所定の期間にわたって噴霧棒(202)を殺菌光によって照らし得る。例えば、噴霧棒(202)が格納位置に戻ると、殺菌光源(276)は、約2分間作動されて、噴霧棒(202)の外面を照らし得る。他の形態では、殺菌光源(276)は、約1分から約3分の期間だけ作動されてもよい。
【0060】
図4Bに関して上述したように、力センサ(245)のアクチュエータ(247)の作動は、殺菌光源(276)の照明をトリガするように構成され得る。特に、力センサ(245)は、ワイヤ、コネクタ、トレースなどを介してカラーシュラウド(208)の電源回路基板(280)に電気的に結合され得て、アクチュエータ(247)の作動は、電源回路基板(280)の電源回路を閉じて殺菌光源(276)に所定の期間電力を供給するように構成されている。そのように構成されると、カラーシュラウド(208)は、例えば、各洗浄動作の後に、噴霧棒(202)を延長し、水および/または洗浄剤を噴霧し、噴霧棒(202)を格納させるために、噴霧棒(202)に殺菌光を照らすように構成されている。
【0061】
カラーシュラウド(1208)の代替的な実施形態の分解図が、図9に関して説明される。カラーシュラウド(1208)は、噴霧棒(202)を受け入れるように構成された環状開口部(1268)を含む。カラーシュラウド(208)と同様に、カラーシュラウド(1208)は、内部に殺菌光源を受け入れるように構成された1つまたは複数の開口部(1272)を含む。図示のように、開口部(1272)は、その中に位置決めされた殺菌光源が対応する環状形状を有するように環状形状である。カラーシュラウド(1208)はまた、カラーシュラウド(1208)を便座アセンブリ(100)のシートベース(102)内に取り付けるためのブラケット部分(1270)を含み得る。図示のように、カラーシュラウド(1208)は、水リザーバ(204)からの水が開口部(1212)を通って圧送されて、環状開口部(1268)内に位置決めされた噴霧棒(202)の外面(210)をすすぎ得るように、水リザーバ(204)に流体的に結合されるように構成された単一の開口部(1212)を含む。カラーシュラウド(1208)は、同様に電源回路基板(1280)を含み、さらに、開口部(1272)内に位置決めされた殺菌光源と電源回路基板(1280)との間に配置された窓部(1271)を含み得て、開口部(1212)を通って水が圧送されたときに、水が電源回路基板(1280)上に飛び散るのが阻止される。
【0062】
図10および図11は、便座アセンブリ(100)内に位置決めされた洗浄装置(200)のさらなる図を示している。図示されるように、シートベース(102)は、ベース部分(103)を貫通する開口部(156)を含み、洗浄動作中に噴霧棒(202)がそれを通って拡張および格納することを可能にする。噴霧棒(202)が格納位置にあるとき、そのヘッド部分(224)の上面(266)は、シートベース(102)から外側に延在する部分が存在しないように、シートベース(102)の表面と同一平面を保つように構成されている。他の実施形態では、洗浄動作中に開かれるカバーが使用されてもよい。例えば、カバーは、シートベース(102)とヒンジ式に接続され、ばねを用いて便座アセンブリ(100)に追加的に取り付けられてもよく、それにより、モータ(216)が噴霧棒(202)を拡張位置に移動させるときにカバーが開位置に押され得て、噴霧棒(202)が格納位置に移動されるときにカバーがばねを介して閉位置に付勢されて戻され得る。図11は、ベース部分(103)と、シートベース(102)の筐体(104)とを含む図1の便座アセンブリを示しており、噴霧棒(202)のヘッド部分(224)は、開口部(156)から延在して、ユーザの会陰領域に噴霧する。ノズル(222)が水および/または洗浄剤を噴霧すると、噴霧棒(202)は、例えば図4Aおよび図10に示すように格納位置に戻され得る。
【0063】
上述したように、噴霧棒(202)は、1つまたは複数のモータを介して格納位置(すなわち、少なくとも部分的にシートベース(102)内にある)と拡張位置(すなわち、シートベース(102)から少なくとも部分的に延出する)との間を移動するように構成されてもよく、そのノズル(222)が水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域の選択された位置に送達し得るように回転するようにさらに構成されてもよい。いくつかの形態では、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)は、洗浄動作中に水および/または洗浄剤を1つまたは複数の所定のまたはプログラムされたパターンで送達するようにノズル(222)の軌道を変更するように1つまたは複数のモータを制御するように構成されてもよい。
【0064】
噴霧棒(202)を介して水および/または洗浄剤を送達するための例示的なパターンは、図12A図12Cおよび図13A図13Cにより詳細に示されている。パターンは、1つまたは複数のサイクルにわたって実行するようにプログラムされ得て、各サイクルは、噴霧動作中に図示された経路の方向に続く開始点と停止点との間の水および/または洗浄剤の噴霧を含む。図12Aおよび図13Aに関して、線形噴霧パターン(282)が示されており、噴霧棒(202)は、開始点(283)で拡張位置に移動され、ノズル(222)を介して噴霧を開始し、水および/または洗浄剤が開始点(283)と停止点(284)との間で直線的に噴霧されるように格納および拡張されながら噴霧を継続し得る。線形噴霧パターン(282)に隣接して示されている矢印は、開始点(283)と停止点(284)との間の噴霧棒(202)の例示的な移動を示すことのみを意図している。線形パターン(282)は、いくつかの異なる開始点または停止点で始まるように構成されてもよく、開始点と停止点との間で任意の回数振動してもよい。そのように構成されると、線形パターン(282)の長さおよびサイクル数は、ユーザの好みに応じて調整され得る。典型的な形態では、線形パターン(282)は、噴霧棒(202)のいかなる回転も必要としない。他の形態では、噴霧棒(202)は、図12Aに示すように、線形パターン(282)が中央位置決めからオフセットされるように回転されてもよい。
【0065】
一例では、線形パターン(282)の開始点は、シートベース(102)に近接してセンサ(134)から約200~250mm離間されてもよく、停止点は、センサ(134)から約175~225mm離間されてもよい。一手法によれば、線形パターン(282)の開始点は、センサ(134)から約212mmであり、停止点は、センサ(134)から約200mmである。噴霧棒(202)が延長されると、ノズル(222)は、水および/または洗浄剤の噴霧を開始し、所定のサイクル数にわたって開始点と停止点との間で振動し得る。他の形態では、線形パターンは、センサ(134)から約205mm離間した開始点と、センサ(134)から約192mm離間した停止点との間に延在してもよい。
【0066】
制御ユニット(124)はまた、図12Bおよび図13Bに示す例「ジグザグ」または巻線パターン(286)で噴霧棒(202)に噴霧させるように構成されてもよい。図示のように、パターン(286)は、開始点(287)において開始し得る。その後、噴霧棒(202)は、水および/または洗浄剤が停止点(288)に到達するまでパターン(286)内のノズル(222)によって噴霧されるように、拡張、格納、および回転の組み合わせで移動されてもよい。パターン(286)に隣接して示されている矢印は、開始点(287)と停止点(288)との間の噴霧の例示的な移動を示すことのみを意図している。パターン(286)はまた、いくつかの異なる開始点および停止点において開始するように構成されてもよく、パターン(286)に何度も追従しながら開始点と停止点との間で振動してもよい。例えば、パターンは、ユーザの好みに応じて反転、回転、または調整されてもよい。例示的な一例では、図12Bおよび図13Bの噴霧パターンは、噴霧棒(202)がユーザの左右方向に流体を噴霧するように、約90°回転されてもよい。
【0067】
一例では、開始点は、センサ(134)から約192mm離間され、開始点で噴霧棒(202)が反時計回りに約3°回転するようにオフセットされてもよい。その後、噴霧棒(202)は、センサ(134)から約205mmまで直線的に移動されてもよく、噴霧棒(202)がセンサ(134)から約205mm離間した停止点で時計回りに約3°まで回転されるまでパターン(286)内で拡張および格納されながら回転し続ける。
【0068】
さらに他の形態では、図12Cおよび図13Cに示すように、噴霧棒(202)が制御ユニット(124)によって移動されて、水および/または洗浄剤を正方形、長方形、または箱状のパターン290で噴霧してもよい。パターン(290)は、ユーザの肛門領域を洗浄するように構成されてもよい。図示されているように、噴霧棒(202)は、ノズル(222)が開始点(291)において噴霧するように位置決めされるように拡張および回転されてもよく、噴霧棒(202)は、停止点(292)に戻るまで箱状パターン(290)で水を噴霧するように制御ユニット(124)によって移動されてもよい。パターン(290)に隣接して示されている矢印は、開始点(291)と停止点(292)との間の噴霧の例示的な移動を示すことのみを意図している。上述したパターンと同様に、箱状パターン(290)は、任意の形状またはサイズでプログラムされてもよく、開始点と停止点との間で任意の回数振動してもよい。他の形態では、噴霧棒(202)は、ユーザの好みに応じて、任意の多角形、円形、または他の形状のパターンを噴霧するように構成されてもよい。
【0069】
箱状パターン(290)の開始点は、例えば、センサ(134)から約190mm離間され、開始点で噴霧棒が時計回りに約4°回転するようにオフセットされてもよい。その後、噴霧棒(202)は、反時計回りに約4°まで回転され、センサ(134)から約162mmまで格納され、時計回りに約4°まで回転され、次いで、センサ(134)から約190mm離間した開始点まで拡張されて戻されてもよい。そのように構成されると、水および/または洗浄剤は、箱状に噴霧される。
【0070】
さらに、上述したパターンのいずれか(例えば、線形パターン(282)、ジグザグパターン(286)、箱状パターン(290))は、会陰領域の選択された領域または領域の組み合わせを標的とするために、洗浄動作中に任意の順序で組み合わせられ得る。いくつかの形態では、コントローラ(150)は、それぞれが異なるパターンのうちの1つまたは組み合わせを含む(図23Bに関して以下にさらに詳細に説明する)1つまたは複数の所定のパターン設定を含み得る。そのようなパターン設定は、男性清浄、女性清浄、および/または肛門領域の清浄に対応し得る。例えば、女性の解剖学的構造を清浄するために1つのパターン設定選択が提供され得て、(1)いくつかのサイクルについての線形パターン、(2)いくつかのサイクルについてのジグザグパターン、および(3)いくつかのサイクルについての箱状パターンを含み得る。男性の解剖学的構造を清浄するための別の例では、パターン設定は、(1)いくつかのサイクルについての第1の長さの第1の線形パターン、(2)いくつかのサイクルについての第2の長さの第2の線形パターン、および(3)いくつかのサイクルについての箱状パターンを含み得る。さらに別の例では、1つのパターン設定は、会陰領域の肛門領域を洗浄するために特に設計されてもよく、多数のサイクルのための箱状パターンのみを含んでもよい。他の形態では、ユーザは、噴霧棒(202)を介して噴霧するためのパターン設定をカスタマイズするために、1つまたは複数の好ましいパターンをプログラムまたは選択することができてもよい。
【0071】
コントローラ(150)(図23B)はまた、パターン設定の持続時間を調整するための1つまたは複数の時間選択(例えば、45秒、60秒、または90秒)を含み得る。例えば、ユーザは、噴霧棒(202)が45秒の間隔にわたって様々なパターンで水および/または洗浄剤を噴霧するように構成されるように、45秒のパターン設定を選択し得る。時間選択に応じて、選択されたパターン設定における各異なるパターンは、異なるサイクル数で振動し得る。上述した女性の解剖学的構造を洗浄するためのパターン設定を参照すると、45秒間の選択は、10サイクルの線形パターン、1サイクルのジグザグパターン、および2サイクルの箱状パターンを含み得る。あるいは、90秒間の選択は、20サイクルの線形パターン、2サイクルのジグザグパターン、および4サイクルの箱状パターンを含んでもよい。そのように構成されると、各個々のパターンのサイクル数は、ユーザによって選択されたパターン設定の持続時間の異なる時間選択に対応するようにスケーリングされ得る。
【0072】
便座アセンブリ(100)およびその動作において使用するための例示的な水/液体リザーバ(204’)が、図14図17により詳細に示されている。水リザーバ(204’)は、図3に示す水リザーバ(204)と実質的に同様であるため、以下では相違点を説明する。図14を参照すると、水リザーバ(204’)は、シートベース(102)から分離して示されている。図示のように、水リザーバ(204’)は、ベース部分223、カバー部分(225)、入口(227)、および出口(229)を有する筐体221を含む。リザーバ(204’)の筐体(221)は、水などのある量の液体を収容するように構成されている。上述したように、水リザーバ(204’)の出口(229)は、水がそのノズル(222)を介してユーザの会陰領域に送達され得るように、1つまたは複数のチューブ(例えば、チューブ(230))を介して噴霧棒(202)に流体的に結合されてもよい。水リザーバ(204’)はまた、チューブ(228)を介して水ポンプ(例えば、図3に示す水ポンプ(218))に結合されて、リザーバ(204’)から噴霧棒(202)に液体を圧送し、さらに、リザーバ(204’)の筐体(221)内に収容された液体を再循環させる。一手法によれば、水入口(226)は、リザーバ(204’)への液体の進入を制御するために、チューブ(232)を介して入口(227)に流体的に結合されてもよい。
【0073】
図15は、その例示的な内部構成要素を示す、図14に示す水リザーバ(204’)の分解図を示している。図3に関して上述したように、浸漬ヒータ(231)などの加熱部材が筐体(221)内に位置決めされ、筐体(221)内に収容された液体を所望の温度に加熱する。温度プローブ(233、235)などの1つまたは複数のセンサがヒータ(231)に近接して位置決めされ、筐体(221)に収容された液体の温度を連続的に測定し得る。いくつかの形態では、温度プローブ(233、235)は、銅などの導電性材料から形成されてもよい。さらに、サーミスタ(236’)(図3に示すサーミスタ(236)と同様)が制御回路に組み込まれて、温度がサーミスタ(236’)の抵抗によって少なくとも部分的に決定される特定の閾値を超えて上昇したときに、洗浄装置(200)が噴霧棒(202)を介して水を噴霧するのを阻止し得る。あるいは、制御ユニット(124)は、温度が所定の閾値を上回っていることを温度プローブ(233、235)が示すと、洗浄装置(200)の動作を防止し得る。例えば、閾値は、約41℃の温度であるように選択され得る。他の形態では、閾値は、約35℃から約45℃の温度であるように選択されてもよい。
【0074】
さらに、リザーバ(204’)の筐体(221)は、追加の支持、液体の循環の改善、および/または熱の放散のために、様々な内部支柱およびバッフル(例えば、バッフル(237)およびバッフル(239))を含み得る。水リザーバ(204’)はまた、筐体(221)に収容された液体の量を検出するように構成されたレベルセンサ(241)を含み得る。図15に示すように、レベルセンサ(241)は、洗浄動作の結果として筐体(221)内に収容された液体のレベルが所定の閾値を下回ったときを検出するように構成されたフロートスイッチ(243)であってもよい。レベルセンサ(241)は、液位が所定の閾値を下回るときに制御ユニット(124)がリザーバ(204’)への液体の進入を容易にすることができるように、制御ユニット(124)に通信可能に結合されてもよい。いくつかの形態では、水リザーバ(204’)は、洗浄動作が開始するとすぐに再充填を開始し得る。
【0075】
ユーザが便座アセンブリ(100)を現在使用していない待機動作中、ヒータ(231)は、オフにされるか、または筐体(221)内の液体が連続的に加熱されないように低電力設定で動作し得る。センサ(134)を介してユーザの存在を検出すると、制御ユニット(124)は、ヒータ(231)をオンにするかまたは高出力状態にして、リザーバ(204’)内の液体をユーザによって選択された設定温度まで加熱し得て、それにより、温められた液体が使用されて、便座アセンブリ(100)を使用した後にユーザの会陰領域を洗浄することができるように構成され得る。例えば、制御ユニット(124)は、液体の所望の温度に応じて約30秒から約60秒の間でヒータ(231)を動作させてもよく、これはコントローラ(150)(図23B)を介して選択されてもよい。例えば、コントローラ(150)は、設定温度について、低設定(例えば、約32℃)、中設定(例えば、約35℃)、高設定(例えば、約38℃)をユーザが選択することを可能にし得る。液体全体のより均一な熱の分配を促進するために、制御ユニット(124)は、ポンプ(218)の動作を引き起こして、リザーバ(204’)内に収容された液体を定期的に再循環させ得る。そのように構成されると、噴霧棒(202)は、洗浄動作の全体にわたって一貫して温かい水を供給することができ得る。
【0076】
センサ(134)がユーザの存在を検出する第1の時間と噴霧棒(202)が動作する第2の時間との間に筐体(221)内の液体を所望の温度まで加熱するのに十分な時間を容易にするために、ヒータ(231)は、筐体(221)内の液体を設定温度(すなわち、上述したユーザ選択設定)に近い温度に保持し得る。いくつかの形態では、水が設定温度の約2℃未満に低下したことを温度プローブ(233、235)が検出した場合、制御ユニット(124)は、ヒータ(231)を動作させ、液体を設定温度に加熱し戻し得る。さらに、制御ユニット(124)は、上述したようにポンプ(218)に液体を再循環させて、より均一な熱分布を促進させてもよい。そのように構成されると、リザーバ(204’)内の液体は、長期間にわたって設定温度またはその付近に保持され得る。
【0077】
場合によっては、制御ユニット(124)は、液体が温度閾値を超えたことを温度プローブ(233、235)が検出すると、リザーバ(204’)に収容された液体の少なくとも一部を排出するように構成されてもよい。例えば、そのような温度閾値は、約40℃から約41℃の範囲内であってもよい。その後、筐体(221)は、入口(227)を介して液体によって再充填されてもよい。いくつかの代替形態では、コントローラ(150)(図23B)は、制御ユニット(124)に、洗浄または点検のために水リザーバ(204’)を排水させるように構成されてもよい。
【0078】
水リザーバ(204’)はまた、噴霧棒(202)を介して液体を噴霧する前に構成要素間の流体接続を洗い流して、流体ライン内の任意の残留非加熱液体(例えば、チューブ(228、230、232))を排出するように構成されてもよい。例えば、洗浄動作後、リザーバ(204’)の出口(229)を噴霧棒(202)に結合するチューブ(230)内に少なくともいくらかの液体が残ってもよい。次の洗浄動作の前に、制御ユニット(124)は、ポンプ(218)を低電力で動作させて、残りの冷たい液体をチューブ(230)から噴霧棒(202)のノズル(222)を通って便器内に徐々に排出し、選択された温度未満の液体がユーザの会陰領域に送達されるのを阻止し得る。
【0079】
図17に示すように、センサ(134)などのセンサを介してユーザの存在を検出するステップ(1702)を含む、洗浄装置を動作させる例示的な方法(1700)が提供される。ユーザの存在を検出すると、ステップ(1704)において、ヒータ(231)の動作が調整されてリザーバ内の液体の温度を調整され得る。さらに、ステップ(1706)において、方法は、センサがユーザの存在を検出すると、リザーバ内の液体を再循環させることを含む。そのように構成されると、方法(1700)は、ステップ(1708)において、リザーバ内の液体を再加熱し、再循環させてから、例えば噴霧棒から任意に噴霧することを可能にする。いくつかの形態では、センサは、赤外線センサであってもよい。別の手法によれば、方法(1700)は、温度センサを使用してリザーバ内の液体の温度を検出するステップ(1710)をさらに含み得る。液体の温度が所定の閾値を超えたことを温度センサが検出すると、制御ユニット(例えば、制御ユニット(124))は、ステップ(1712)においてポンプにリザーバの少なくとも一部を排出させ、任意にその入口を介してリザーバを補充させるように構成されてもよい。さらに別の手法では、方法はまた、レベルセンサを介してリザーバ内の液体の量を検出するステップ(1712)と、検出された液体の量が所定の閾値を下回ったときに液体を補充するステップ(1714)とを含み得る。いくつかの形態では、リザーバ(204)内の液体の温度を上昇または低下させるために加熱部材の動作を調整するように構成された温度調整信号を通信するためにコントローラ(例えば、コントローラ(150))を設けられ得る。
【0080】
乾燥装置(300)は、図18図20に関してより詳細に説明される。図18では、説明の簡略化および容易化のために、筐体(104)を含む便座アセンブリ(100)の他の様々な構成要素が取り除かれて、乾燥装置(300)およびそれに接続された構成要素をより明確に示している。
【0081】
図示のように、乾燥装置(300)は、ファン(302)と、細長導管(306)と、ファン(302)によって生成された空気を加熱するように構成された加熱ユニット(304)とを含む。いくつかの実施形態では、ファン(302)は、一定の静圧で空気を供給するための電動インペラ送風機であってもよい。ファン(302)は、細長導管(306)の第1の端部(310)に結合され、そこを通って空気を送達する。一手法によれば、細長導管(306)は、水が導管(306)に入り、そうでなければ乾燥装置(300)の動作を妨げることが阻止されるような角度で形成されてもよい。加熱ユニット(304)は、図19および図20に示すように、空気が細長導管(306)の第2の端部(312)からユーザの会陰領域に送達される前に空気を所定の温度に加熱するために細長導管(306)の拡大部分(311)に位置決めされる。いくつかの形態では、加熱ユニット(304)は、正温度係数ヒータであってもよい。そのように構成されると、加熱ユニット(304)は、自己調整加熱特性を提供するために、例えばセラミック材料から形成されてもよい。
【0082】
乾燥装置(300)は、空気の温度を測定され得るように、乾燥装置(300)のノズル(303)に近接して位置決めされたサーミスタまたは温度センサをさらに含み得る。測定された温度に少なくとも部分的に基づいて、制御ユニット(124)、または乾燥装置(300)に結合された別個の制御回路基板(319)(図20)は、加熱ユニット(304)に供給される電力量を交互にして温度(例えば、周期的な高温/低温パターン)を供給し、ユーザの快適性を向上させ、ユーザの会陰領域での熱蓄積を低減するように構成され得る。
【0083】
図示のように、上述した乾燥カバー(308)は、シートベース(102)の一部にヒンジ結合され、導管(306)の第2の端部(312)を覆い、それにより、空気からの圧力が、乾燥カバー(308)から空気が送達されている間、乾燥カバーを吹き付けて開いたままにする。上述したように、乾燥装置(300)は、便座アセンブリ(100)のコントローラ(150)によって制御されるように構成されている。例えば、コントローラ(150)は、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)において受信したユーザ入力に応じて、ファン(302)をオンまたはオフにし、ファン(302)の速度を調整し、加熱ユニット(304)の温度を調整し得る。追加的または代替的に、ユーザは、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)を介して乾燥時間(すなわち、乾燥装置が送風している時間の長さ)を設定してもよい。
【0084】
図20には、乾燥装置(300)の個々の構成要素をより詳細に示す分解図が示されている。例えば、図19の乾燥カバー(308)の背後に位置するノズル(303)は、洗浄動作後に会陰領域に空気を均一に分配するための複数のポート(305)を有するものとして示されている。さらに、より小さい個々のポート(305)を通る空気流を制限することによって、ノズル(303)において空気速度が増加され得る。乾燥装置(300)の構成要素を支持する様々な支柱およびバッフル(307、309)、ならびに乾燥装置(300)用の制御回路基板(319)が示されている。絶縁層(313、315、317)はまた、加熱ユニット(304)が他の構成要素を過熱または損傷するのを阻止するように乾燥装置(300)が組み立てられたときに、加熱ユニット(304)に近接して含まれて位置決めされてもよい。
【0085】
噴霧キャニスタ装置は、図21および図22に関してより詳細に説明される。図21では、説明の簡略化および容易化のために、筐体(104)を含む便座アセンブリ(100)の他の様々な構成要素が取り除かれて、噴霧キャニスタ装置(400)およびそれに接続される構成要素をより明確に示している。上述したように、開示された便座アセンブリに関連して使用するための噴霧キャニスタ装置は、2019年5月30日に出願された米国特許出願第16/426,436号により完全に開示されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
図21に示すように、噴霧キャニスタ装置(400)は、液体製品を収容するキャニスタ(402)と、開口部を有するキャニスタ筐体(404)と、シャーシ要素(406)と、シャーシ要素(406)にスライド可能に結合されたトレイ(408)とを含む。便座アセンブリ(100)のコントローラ(150)によって動作され得るモータ(410)は、トレイ(408)に動作可能に結合されて、シートベース(102)内の格納位置と、これらのシートベース(102)の開口部から外側に延在する拡張位置との間でトレイ(408)をスライド可能に移動させ得る。そのように構成されると、キャニスタ筐体(404)およびその中に位置決めされたキャニスタ(402)は、液体製品がユーザの会陰領域に噴霧され得るように、トレイ(408)とともに格納位置と拡張位置との間で移動され得る。いくつかの形態では、噴霧キャニスタ装置(400)は、ユーザの会陰領域が洗浄装置(200)および乾燥装置(300)によってそれぞれ洗浄および乾燥された後に液体製品を噴霧するように構成されてもよい。
【0087】
例えば、噴霧キャニスタ装置(400)によって送達されるように構成された液体製品は、特に、皮膚保護剤、軟膏、クリーム、酸化亜鉛、カラミン、バリア溶液、洗浄液、保湿剤、皮膚シーラント、水、医薬品、洗浄液のうちの1つまたは複数を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの手法では、液体製品は、バリア溶液であり、それにより、バリア溶液は、例えば洗浄装置(200)を介してユーザの皮膚を保護し、洗浄後の過剰な水分を阻止するためにユーザの会陰領域に適用され得る。
【0088】
図22は、その下方の複数の開口部を示すためにメンテナンスカバー(114)が取り除かれた、シートベース(102)の筐体(104)の後部(116)を示している。上述したように、メンテナンスカバー(114)は、閉位置と開位置との間でヒンジまたは回動点を介して移動されるように構成されている。メンテナンスカバー(114)の下方には、噴霧キャニスタ(402)および噴霧キャニスタ筐体(404)の設置および取り外しのためにシートベース(102)の内部へのアクセスを可能にする開口部(158)がある。一手法によれば、開口部(158)は、内部に位置決めされたトレイ(408)と係合するためにキャニスタ筐体(404)およびキャニスタ(402)をシートベース(102)に挿入するのを容易にするように成形される。例えば、開口部(158)は、キャニスタ筐体(404)およびキャニスタ(402)が所望の向きでシートベース(102)に挿入されることのみを可能にするために、キャニスタ筐体(404)の形状に対応するように成形されてもよく、したがって、ユーザのための設置を簡略化する。
【0089】
洗浄剤リザーバ(206)の洗浄剤弁(242)はまた、筐体(104)の凹部(160)に位置決めされて示されている。洗浄剤リザーバ(206)を補充するために、メンテナンスカバー(114)が回動されて開き、上述したように充填ボトルが使用されてリザーバ(206)を充填し得る。便座アセンブリ(100)はまた、図22に示されるように、サービスボタン(162)またはスイッチを含んでもよい。サービスボタン(162)が作動すると、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)は、例えば、とりわけ、洗浄のために噴霧棒(202)を拡張位置に移動させること、殺菌光源(276)を介して噴霧棒(202)上に殺菌光を照射すること、噴霧棒(202)をすすぐことを含む、1つまたは複数のサービス動作を実行し得る。
【0090】
ここで図23Aから図23Gを参照すると、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)は、便座アセンブリ(100)の様々な動作を制御するために設けられる。図23Aに示すように、コントローラ(150)は、便座アセンブリ(100)の機構を調整するための主ボタン(164)などの様々なボタンを含むリモートコントロール(152)の形態であり、コントローラ(150)は、ユーザインターフェース(154)を含むか、またはそれに動作可能に結合される。他の実施形態では、コントローラ(150)は、例えば、タッチスクリーン、モバイル通信デバイス(例えば、携帯電話またはスマートフォン)、または任意の他のリモートコントロールを含む壁掛けディスプレイであってもよい。コントローラ(150)は、無線または有線接続のいずれかを介して便座アセンブリ(100)に接続されてもよい。
【0091】
図23Bに示すように、コントローラ(150)のユーザインターフェース(154)は、回動式に開くように構成されたフリップカバー(168)などのカバーによって隠された主ボタン(164)および副ボタン(166)を含む。代替形態では、カバーは、スライドカバーであってもよく、主ボタン(164)および副ボタン(166)、主ボタン(164)のみ、または副ボタン(166)のみのいずれかを覆ってもよい。さらに他の形態では、コントローラ(150)は、カバーを含まなくてもよい。
【0092】
主ボタン(164)および副ボタン(166)は、フリップカバー(168)が閉位置にあるときに副ボタン(166)を覆い、フリップカバー(168)の表面が図23Aに示すようにフロントパネルと実質的に同一平面のままであるように、コントローラ(150)のフロントパネルの凹部に位置決めされ得る。各主ボタン(164)は、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)、および/または噴霧キャニスタ装置(400)の動作に対応し得る。
【0093】
副ボタン(166)は、例えば、噴霧棒(202)の位置、水の温度、パターン設定、パターン設定の持続時間、噴霧棒(202)から噴霧される液体の量、シートベース(102)のヒータの温度、乾燥装置(300)によって吹き出される空気の温度、乾燥装置(300)によって空気が吹き出される持続時間を調整すること、スピーカの音をオンまたはオフにすること、および/または便座アセンブリ(100)に関連する光をオンまたはオフにすることを含む、それぞれ上述したように便座アセンブリ(100)の各構成要素の特徴を調整し得る。例として、「水パターン」副ボタンは、図12A図12Cおよび図13A図13Cに示すパターンを含む上述した様々なパターン設定に対応する複数のモードを有し得る。いくつかの実施形態では、水パターンボタンが3つのモードを有する場合、パターン設定は、女性の解剖学的構造の清浄、男性の解剖学的構造の清浄、および肛門領域の清浄のために構成され得る。さらに、「水時間」副ボタンは、各個々のパターンのサイクル数を調整され得るようにパターン設定の持続時間を調整する様々なモードを有し得る。
【0094】
主ボタン(164)および副ボタン(166)の双方は、視覚障害のあるユーザがコントローラ(150)を操作するのを助けるために、その上に点字を含み得る。図23Cから図23Gは、上面(180)、右側面(181)、および左側面(182)などのコントローラ(150)の様々な追加の図を示している。
【0095】
コントローラ(150)は、便座アセンブリ(100)の動作に関する情報をユーザに伝達するための1つまたは複数のインジケータまたはLEDをさらに含み得る。例えば、インジケータは、補助ユーザインターフェースのLED(144)と同様のLEDの形態であってもよい。例えば、水リザーバ(204)または洗浄剤リザーバ(206)内のセンサのうちの一方が、洗浄剤/水のレベルが低いことを検出すると、コントローラ(150)上のLEDが点灯されて、それをユーザに示し得る。いくつかの形態では、一方の色が水リザーバ(204)内の液体が低いことを示し、他方の色が洗浄剤リザーバ(206)内の液体が低いことを示すように、センサごとに異なる色のLEDが使用されてもよい。追加的または代替的に、インジケータは、システムの問題またはエラーをユーザに示すために点灯されてもよい。インジケータを含むコントローラ(150)の実施形態では、フリップカバー(168)は、インジケータをユーザに視覚的に示すための開口部または窓を含み得る。
【0096】
他の実施形態では、インジケータは、コントローラ(150)のデジタル画面インターフェースの形態であってもよい。そのような形態では、画面インターフェースは、例えば、水および洗浄剤リザーバ(204、206)内の水および洗浄剤の量のグラフィカル表現をそれぞれ表示し得る。
【0097】
コントローラ(1150)の代替的な実施形態を図24Aから図24Eに示す。具体的には、コントローラ(1150)にヒンジ結合され、フリップカバー(1168)が投与位置にあるときに1つまたは複数の副ボタン(1166)を覆うように構成されたフリップカバー(1168)を含むコントローラ(1150)が示されている。コントローラ(150)のフリップカバー(168)とは異なり、フリップカバー(1168)は、コントローラ(1150)の前面を覆うように構成され、主ボタン(1164)が透けて見えるように窓を含む。図示のように、コントローラ(1150)は、作動時に、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)、および/または噴霧キャニスタ装置(400)の動作に対応し得る主ボタン(1164)をさらに含む。コントローラ(1150)およびコントローラ(150)は、本明細書で特に説明しない限り、その動作など、全ての点で実質的に同様である。図24Cから図24Eは、上面(1180)、右側面(1181)、および左側面(1182)などのコントローラ(1150)の様々な追加の図を示している。
【0098】
ここで、便座アセンブリ(100)の制御スキームの概略図を示す図25を参照すると、コントローラ(150)は、プロセッサ(170)と、通信回路(172)と、メモリ(174)とをさらに含み、所望のユーザ設定を記憶するようにプログラムされるように構成されている。例えば、ユーザは、とりわけ水温、気温などの所望の設定を選択するために、1つまたは複数の選択されたプロファイルに対して「プログラム」モードに入り得る。コントローラ(150)のプロセッサ(170)は、便座アセンブリ(100)の異なるユーザがそれらのプロファイルに応じて異なる設定を利用し得るように、そのメモリ(174)にプロファイルを記憶するように構成され得る。例えば、1人のユーザは、特定の水および/または洗浄剤送達パターンをプログラムし得る(例えば、噴霧棒(202)は拡張し、格納されるにつれて噴霧しながら左右に回転して、ユーザの会陰領域を完全に覆うように脱調する)。
【0099】
コントローラ(150)の通信回路(172)は、便座アセンブリ(100)の動作を制御するために、便座アセンブリ内の制御ユニット(124)の通信回路(132)と通信するように構成されている。例えば、コントローラ(150)の通信回路(172)は、1つまたは複数の制御信号を制御ユニット(124)の通信回路(132)に通信して、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)および/または噴霧キャニスタ装置(400)の動作を引き起こすように構成され得る。図示されるように、制御ユニット(124)は、コントローラ(150)からの1つまたは複数の制御信号を介して、とりわけ、洗浄装置(200)、乾燥装置(300)、噴霧キャニスタ装置(400)、温水器、シートヒータ、シートベースライトのうちの1つまたは複数の動作を引き起こすように構成されている。
【0100】
次に、図23Bおよび図25を参照して、洗浄装置(200)の例示的な動作について説明する。ユーザは、まず、ユーザインターフェース(154)の副ボタン(166)を介して水パターン、水時間、水温、および/または他の所望の設定を選択し、次いで、洗浄装置(200)の動作を引き起こすように構成された主ボタン(164)と相互作用し得る。コントローラ(150)のプロセッサ(170)(ユーザがコントローラ(150)のユーザインターフェース(154)と相互作用するとき)は、通信回路(172)に、便座アセンブリ(100)の制御ユニット(124)に制御信号を通信させるように構成されている。制御信号を受信すると、制御ユニット(124)は、ユーザの選択された設定に少なくとも部分的に基づいて洗浄装置(200)の動作を引き起こすように構成されている。そのように構成されると、ユーザは、コントローラ(150)を介して便座アセンブリ(100)の含まれる各態様を制御し得る。
【0101】
図26図29に示すように、便座アセンブリ(100)はまた、任意に、便座アセンブリ(100)を既存の便器および水タンク構造に取り付けるためのブラケットアセンブリ(500)を含む。例えば、後述するように、既存の便器の蓋が取り外され、ブラケットアセンブリ(500)を介して便座アセンブリ(100)が固定され得る。いくつかの構成では、ブラケットアセンブリ(500)は、個人が便座アセンブリ(100)に座るか、またはそこから立ち上がるのを助けるためのグラブバーアセンブリ(502)への取り付けを容易にするようにさらに構成されている。さらに、ブラケットアセンブリ(500)は、以下にさらに詳細に説明するように、シートベース(102)の下面の清掃を容易にするためのヒンジ(504)を含み得る。
【0102】
図26は、便器および水槽が取り除かれた状態で、シートベース(102)の後部(116)に取り付けられたブラケットアセンブリ(500)を示している。図示のように、ブラケットアセンブリ(500)は、ベースプレート(506)と、アームプレート(508)と、一対の調整可能なヒンジ(504、504’)とを含む。ブラケットアセンブリ(500)は、図2に示すように、ねじ締結具(510)を介して便座アセンブリ(100)のシートベース(102)に結合されてもよい。ねじ締結具は、例えば、ねじであってもよく、ブラケットアセンブリ(500)を便座アセンブリ(100)に結合するために、シートベース(102)に位置決めされたねじ開口部(図示せず)に固定されてもよい。ブラケットアセンブリ(500)が便座アセンブリ(100)に結合されると、ブラケットアセンブリ(500)は、後述するように既存の便器に取り付けられてもよい。
【0103】
図27Aおよび図27Bは、ブラケットアセンブリ(500)の前側および後側の斜視図を示している。図27Aに示すように、ブラケットアセンブリ(500)は、2つのヒンジ(504、504’)を含む。他の実施形態では、ブラケットアセンブリ(500)は、3つ以上のヒンジを含んでもよい。図示のように、各ヒンジ(504、504’)は、取り付け部分(512)および調整部分(514)を有する。各取り付け部分(512)は、上述したようにシートベース(102)の内側の構造に結合するためのねじ締結具(510)を受け入れるための開口部(516)を含む。各調整部分(514)は、調整部分(514)をアームプレート(508)のアーム(522)に固定するためにねじ締結具(520)を受け入れるように構成された1つまたは複数のスロット(518)を含む。そのように構成されると、調整部分(514)は、異なるサイズの既存の便器への取り付けを容易にするためにブラケットアセンブリ(500)の高さを調整するために、ねじ締結具(520)が1つまたは複数のスロット(518)の異なる部分に固定されるように調整されてもよい。
【0104】
図27Aおよび図27Bに示すように、ベースプレート(506)は、典型的には、ねじ締結具(526)(図26に示す)を受け入れるための1つまたは複数の開口部を含む実質的に平坦部分(524)と、平坦部分(524)から延在するスリーブ部分(528)とを含み、スリーブ部分(528)は、シートベース(102)の後面(532)に平行な軸に沿って貫通して延在する開口部(530)を有する。図示のように、シートベース(102)のスリーブ部分(528)は、ねじ締結具または付勢ピン(図示せず)を受け入れるために離間された間隔で開口部(530)を横断する開口部(534)を含む。開口部(534)は、図28に関してより詳細に説明される。
【0105】
アームプレート(508)は、ベースプレート(506)の平坦部分(524)に隣接して位置決めされるように構成されたベース部分(536)を含み、アームプレート(508)は、2つのアーム(522、522’)をさらに含む。ベース部分(536)は、ヒンジ(504、504’)の調整部分(514)と同様に、ブラケットアセンブリ(500)の位置決めを調整するためのいくつかのスロット(538)を含む。スロット(538)は、便座アセンブリ(100)が所望の位置に配置され得るように位置決めされてもよく、その後、ねじ締結具(526)は、便座アセンブリ(100)を便器に固定するために、ベースプレート(506)の平坦部分(524)の開口部(540)を通って前進されてもよい。アーム(522、522’)は、図27Bに示すように、アーム(522、522’)がその上に支持されるように、ベースプレート(506)のスリーブ部分(528)の上方および外側に延在する。
【0106】
便座アセンブリ(100)がブラケットアセンブリ(500)を介して既存の便器に固定されると、シートベース(102)の後部(116)上で上方に固定されたヒンジ(504、504’)の位置決めは、便座アセンブリ(100)全体がヒンジ(504、504’)を中心に枢動することを可能にし、それにより、便座アセンブリ(100)は、サービスまたは清掃のためにシートベース(102)の下側へのアクセスを容易にするために、既存のトイレの水タンクと平行に上方に回動され、図27Cから図27Hは、ブラケットアセンブリ(500)の追加の例示的な図を示しており、ベースプレート(506)を含まない。
【0107】
ここで図28および図29を参照すると、ブラケットアセンブリ(500)のグラブバーアセンブリ(502)が示されており、グラブバーアセンブリは、ベースプレート(506)のスリーブ部分(528)内のブラケットアセンブリ(500)の第1の端部543に結合され得る2つの細長バー(542、542’)を含む。いくつかの形態では、ベースプレート(506)は、ブラケットアセンブリ(500)がベースプレート(506)なしで既存のトイレに便座アセンブリを固定するために使用可能であるようにグラブバーアセンブリ(502)に含まれてもよい。図示のように、細長バー(542、542’)は、便座アセンブリ(100)を使用する個人が細長バー(542、542’)を使用して立位または座位を補助することができるように、便座アセンブリ(100)のそれぞれの側で互いに平行に延在する。細長バー(542、542’)は、ユーザの快適性を高めるために、軟質プラスチックカバーの発泡体などのカバー(544)をその一部に含み得る。グラブバーアセンブリ(502)をブラケットアセンブリ(500)に固定するためにねじ締結具が前進され得るように、細長バー(542、542’)の第1の端部(543)は、ベースプレート(506)のスリーブ部分(528)の開口部(534)に対応する開口部(図示せず)を含み得る。他の実施形態では、細長バー(542、542’)は、ユーザがスリーブ部分(528)内に挿入するために内側に押圧し、細長バー(542、542’)の第1の端部をスリーブ部分(528)内にスライドさせ得る付勢ピンを含み得て、付勢ピンは、グラブバーアセンブリ(502)を所定の位置にロックするために開口部(534)のうちの1つに到達すると、既知の手段を介して上方に付勢し得る。細長バー(542、542’)の第2の端部(546)は、図29に示すように、便座アセンブリ(100)の近くで地面に向かって下方に延在している。同様に、細長バー(542、542’)の第2の端部(546)は、グラブバーアセンブリ(502)が様々な高さの既存のトイレに設置され得るような調整機構を含んでもよい。そのような調整機構は、細長グラブバー(542、542’)の第2の端部(546)を囲み、グラブバーアセンブリ(502)が地面に接触して頑丈で確実な保持を提供するように所定の点で定位置にロックするように構成された伸縮スリーブ(548)を含むことができる。
【0108】
便座アセンブリ(100)の噴霧棒(202)を殺菌する例示的な方法(600)の概略図が図30に提供される。開示された方法は、ユーザ入力を受信するステップ(602)を含む。ユーザ入力は、例えば、便座アセンブリ(100)に関連付けられたコントローラ(150)のユーザインターフェース(154)によって受信されてもよく、あるいは、補助ユーザインターフェース(138)によって受信されてもよい。ユーザ入力を受信すると、ステップ(604)において、便座アセンブリの制御ユニット(124)は、洗浄装置(200)の噴霧棒(202)を格納位置と拡張位置との間で移動させて、水および/または洗浄剤をユーザの会陰領域に送達するように構成されている。ステップ(606)において、噴霧棒(202)が格納位置に戻った後、噴霧棒(202)の外面(210)は、例えばシートベース(102)内に位置決めされた水リザーバ(204)からの水によってすすがれてもよい。さらに、ステップ(608)において、噴霧棒(202)は、その殺菌を促進するために、1つまたは複数の殺菌光源(276)に曝される。いくつかの形態では、殺菌光源(276)は、殺菌特性のために選択されたLTV光源である。いくつかの実施形態では、噴霧棒(202)を殺菌する方法(600)は、便座アセンブリ(100)の乾燥装置(300)を介して空気を送達して、ユーザの会陰領域を乾燥させるステップをさらに含む。
【0109】
「a」、「an」などの単数形の用語の使用は、本明細書で特に指示されない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の双方を網羅することを意図している。「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、および「収容する(containing)」という用語は、制限のない用語として解釈されるべきである。「好ましい(preferred)」実施形態としての特定の実施形態の説明、および好ましい実施形態、特徴、もしくは範囲の他の列挙、または好ましいことの示唆は、限定的であると見なされない。本開示は、現時点においてあまり好ましくないと考えられ、本明細書にそのまま記載され得る実施形態を包含すると考えられる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行されることができる。本明細書で提供されるありとあらゆる例または例示的な言語(例えば、「など(such as)」)の使用は、本開示を明らかにすることを意図しており、本開示の範囲を限定するものではない。開示された装置または好ましい実施形態の性質または利点に関するいかなる本明細書の記述も、限定することを意図するものではない。本発明は、適用法によって許容されるように、本明細書に列挙された主題の全ての変更および均等物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形における上述した要素の任意の組み合わせが本開示に含まれる。特許請求されていない文言は、本発明の範囲を限定すると見なされるべきではない。特定の特徴が特許請求される発明の構成要素を構成する本明細書におけるいかなる記述または提案も、添付の特許請求の範囲に反映されない限り、限定することを意図しない。任意の製品に特許番号をマーキングすることも、任意のサービスに関連して特許番号を識別することも、本明細書に記載の全ての実施形態がそのような製品またはサービスに組み込まれることを表すものとみなすべきではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23A
図23B
図23C
図23D
図23E
図23F
図23G
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図25
図26
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図27F
図27G
図27H
図28
図29
図30
【外国語明細書】