(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138296
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】細胞外小胞を形質転換することを伴う組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
A61K 35/12 20150101AFI20241001BHJP
C12N 5/07 20100101ALI20241001BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20241001BHJP
C12N 15/88 20060101ALI20241001BHJP
A61K 38/02 20060101ALI20241001BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20241001BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20241001BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20241001BHJP
A61K 9/51 20060101ALI20241001BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
A61K35/12
C12N5/07
C12N5/10
C12N15/88 Z
A61K38/02
A61K31/7088
A61K45/00
A61K48/00
A61K9/51
A61P9/00
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024099845
(22)【出願日】2024-06-20
(62)【分割の表示】P 2021527007の分割
【原出願日】2019-07-24
(31)【優先権主張番号】62/702,882
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】501083115
【氏名又は名称】メイヨ・ファウンデーション・フォー・メディカル・エデュケーション・アンド・リサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(72)【発明者】
【氏名】マイケル サバ
(72)【発明者】
【氏名】アタ ベーファー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー リビア
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ピーターソン
(57)【要約】
【課題】外因性治療成分を含む細胞外小胞の提供。
【解決手段】細胞外小胞が、外因性治療成分を含む。この外因性治療成分は、治療用ポリペプチド、治療用ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、治療用核酸、又は治療剤を含み得る。幾つかの態様において、細胞外小胞は、エクソソーム又は精製エクソソーム製品(PEP)を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外因性治療成分を含む細胞外小胞であって、前記外因性治療成分が、以下:
治療用ポリペプチド、
治療用ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
治療用核酸、又は
治療剤
を含む、細胞外小胞。
【請求項2】
エクソソーム又は精製エクソソーム製品(purified exosome product)(PEP)を含む、請求項1に記載の細胞外小胞。
【請求項3】
前記治療用核酸が、ネイティブRNA、ネイティブDNA、プラスミドDNA、修飾プラスミドDNA、修飾miRNA、修飾mRNA、修飾DNA、阻害性RNA、低分子干渉RNA、短鎖ヘアピンRNA、Y RNA、長鎖ノンコーディングRNA、agomiR、又はantagomiRを含む、請求項1又は2に記載の細胞外小胞。
【請求項4】
前記ネイティブDNA又は前記ネイティブRNAが、治療用ペプチド又は治療用タンパク質をコードする、請求項3に記載の細胞外小胞。
【請求項5】
細胞外小胞を形質転換する方法であって、以下:
細胞外小胞を得ること;
目的の治療剤を提供すること;及び
前記目的の治療剤を前記細胞外小胞の少なくとも一部の中に導入すること、
を含む、方法。
【請求項6】
目的のポリヌクレオチドが、ネイティブRNA、ネイティブDNA、プラスミドDNA、修飾プラスミドDNA、修飾miRNA、修飾mRNA、修飾DNA、阻害性RNA、低分子干渉RNA、短鎖ヘアピンRNA、agomiR、又はantagomiRを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ネイティブDNA又は前記ネイティブRNAが、治療用ペプチド又は治療用タンパク質をコードする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記治療剤が、治療用タンパク質を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記細胞外小胞が、エクソソーム又は精製エクソソーム製品(PEP)を含む、請求項5~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記目的の治療剤が、電気穿孔により前記細胞外小胞内に導入される、請求項5~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
治療剤を対象の細胞に送達する方法であって、以下:
請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞外小胞を含む組成物を提供すること;及び
前記細胞外小胞を前記対象の細胞と接触させること;
前記対象の細胞を前記細胞外小胞に取り込ませて、前記外因性治療成分を前記細胞内に放出させること、
を含む、方法。
【請求項12】
前記外因性治療成分が、治療用核酸、又は治療用ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み;かつ
前記方法が、前記治療用ポリペプチド又は前記治療用核酸を前記細胞に発現させることをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
治療剤を対象の細胞外空間に送達する方法であって、以下:
請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞外小胞を含む組成物を提供すること;及び
前記細胞外小胞を、処置を必要とする前記対象の前記細胞外空間と接触させること;
前記細胞外小胞に、前記処置を必要とする対象の前記細胞外空間を占有させて、前記外因性治療成分を前記細胞外空間内に放出させること、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体として参照により本明細書中に取り込まれる、2018年7月24日出願の米国特許仮出願第62/702,882号の利益を主張するものである。
【発明の概要】
【0002】
本開示は、一形態において、外因性治療成分を含む細胞外小胞を記載する。この外因性治療成分は、治療用ポリペプチド、治療用ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、治療用核酸、又は治療剤を含み得る。
【0003】
幾つかの態様において、細胞外小胞は、エクソソーム又は精製エクソソーム製品(purified exosome product)(PEP)を含む。
【0004】
幾つかの態様において、治療用核酸としては、ネイティブRNA、ネイティブDNA、プラスミドDNA、修飾プラスミドDNA、修飾miRNA、修飾mRNA、修飾DNA、阻害性RNA、低分子干渉RNA(siRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、Y RNA、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、agomiR、又はantagomiRが挙げられる。
【0005】
幾つかの態様において、ネイティブRNAは、治療用ペプチド又は治療用タンパク質をコードする。
【0006】
幾つかの態様において、治療成分としては、ネイティブ又は異種タンパク質を挙げることができる。
【0007】
別の形態において、本開示は、細胞外小胞を形質転換する方法を記載する。一般にこの方法は、細胞外小胞を得ること、目的の治療剤を提供すること、及び目的の治療剤を細胞外小胞の少なくとも一部の中に導入すること、を含む。
【0008】
幾つかの態様において、細胞外小胞としては、エクソソーム又は精製エクソソーム製品(PEP)が挙げられる。
【0009】
幾つかの態様において、目的の治療剤は、電気穿孔により細胞外小胞内に導入される。
【0010】
上記概要は、本発明の各開示された態様又は各々の実行を記載することを意図されていない。以下の記載は、より詳細には例証的態様を例示している。本出願全体の幾つかの箇所において、ガイダンスが、実施例のリストを通して提供され、実施例は、様々な組み合わせで使用され得る。各例において、列挙されたリストは、代表的な群として役立つに過ぎず、排他的リストと解釈されるべきでない。
【0011】
本特許又は出願のファイルは、カラーで制作された少なくとも1つの図面を含有する。カラー図面を有する本特許又は特許出願公報のコピーは、必要な料金の請求及び支払いの際に特許庁により提供されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】異種材料での形質転換により増強されるエクソソーム/細胞外小胞の合成における例示的工程の概要。
【
図2】「DNA」の柱は、「伝統的」トランスフェクション試薬と混合された修飾DNAを注射されたマウス骨格筋の発光を表す(陽性対照、電気穿孔なし)。「PEP DNA」の柱は、電気穿孔トランスフェクションを受けた修飾DNAを注射されたマウス骨格筋の発光を表す。RLU=相対発光量。
【
図3】インビトロで細胞膜中に認められ得る非特異的脂質色素(赤色、Thermo-Fischer Scientific)で標識されたPEP。
【
図4】PEPの溶媒分散及び脂質薄膜調製と、続くPBSでの脂質の水和及びDNAによるGFPコード化。凍結乾燥された脂質薄膜は、一晩再水和され、293T細胞の低血清媒体に添加され、GFPをコード化したDNAプラスミドの送達を実証した。
【発明を実施するための形態】
【0013】
エクソソーム及び他の細胞外小胞は、強力な血管新生及び回復の特性を有する。本開示は、DNA、RNA、タンパク質又は治療剤をこの小胞に添加することによりこれらの小胞がさらに増強され得る方法を記載している。例えばPEP(精製エクソソーム製品、国際出願PCT/US2018/065627号;国際公開第2019/118817 A1号パンフレット)又は細胞外小胞は、時にはトランスフェクションと称される工程を利用して、細胞外小胞に抗炎症特性を与えるRNAで、細胞外小胞がさらに増強され得る。
【0014】
細胞外小胞をトランスフェクトするための例示的工程が、
図1に略図で示されている。細胞外小胞は、脂質二重膜が封入する積荷として示されている。
図1に例証された通り積荷は、miRNA、DNA、公知の薬物、及び/又はタンパク質誘導体を含み得る。
【0015】
トランスフェクション工程は、目的の核酸、タンパク質、又は薬剤を細胞外小胞内に導入する。目的の核酸は、いずれかの適切なDNA、RNA、又はDNAとRNAとの混合物であってもよい。核酸は、例えば化学療法薬又はタンパク質をコードし得る。或いは細胞外小胞が、精製タンパク質又は他の治療剤(例えば、化学療法剤)を導入することにより形質転換されてもよい。形質転換された細胞外小胞は、治療剤として用いられて、例えば形質転換している核酸を損傷された組織に送達してもよい。
【0016】
図1に例証された例示的態様において、細胞外小胞は、電気穿孔により核酸でトランスフェクトされて、元の積荷分子とこの核酸又は目的の核酸とを含む増強された細胞外小胞をもたらす。
【0017】
図1は、より一般的なプラットフォームの一例示的態様を例証したに過ぎない。例えば
図1に示された細胞外小胞は、いずれかの適切な細胞外小胞であり得る。特定の態様において、形質転換される細胞外小胞は、エクソソーム、PEP(国際出願PCT/US2018/065627号;国際公開第2019/118817 A1号パンフレット)、間葉系幹細胞から単離された細胞外小胞、樹状細胞から単離された細胞外小胞、心筋細胞から単離された細胞外小胞、血管平滑筋からの細胞外小胞、内皮細胞から単離された細胞外小胞、線維芽細胞から単離された細胞外小胞、又は白血球から単離された細胞外小胞であってもよいが、これらに限定されない。
【0018】
したがって細胞外小胞は、非限定的にエクソソーム又はPEPをはじめとする、いずれかの適切な細胞外小胞であってもよい。例えばPEPは、多くの組織再生特性を有する(国際出願PCT/US2018/065627号;国際公開第2019/118817 A1号パンフレット)。その上、PEPは、ヌクレオチド及び/又はタンパク質での形質転換をPEPに特に受け易くさせる特有の生物物理学的特性を保有する。それゆえ幾つかの態様において、形質転換されたPEPは、追加の治療特性を送達するように遺伝子操作されていてもよい。
【0019】
同様に、エクソソームは、薬物送達ビヒクルとして調査されてきた。エクソソームは、核酸でトランスフェクトされてもよく、エクソソームが、細胞に取り込まれた時、その標的細胞を効果的に形質転換して、形質転換されたエクソソームにより細胞に運搬された核酸にコードされた治療用ペプチド、タンパク質、又は核酸を発現する。
【0020】
例示的核酸としては、DNA、RNA、又は修飾DNA及び/若しくは修飾mRNAが挙げられるが、これらに限定されない。修飾mRNAは、国際特許出願PCT/US2017/063060号(国際公開第2018/098312号パンフレット)、及び2019年5月23日に出願された表題「MICROENCAPSULATED MODIFIED POLYNUCLEOTIDE COMPOSITIONS AND METHODS」の国際特許出願PCT/US2019/033705号に記載されている。
【0021】
上記に特筆された通り、核酸としては、非限定的にネイティブRNA、ネイティブDNA、プラスミドDNA、修飾プラスミドDNA、修飾miRNA、修飾mRNA、修飾DNA、阻害性RNA(例えば、アンチセンスRNA、マイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA))、Y RNA、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、agomiR若しくはantagomiR、又はそれらのいずれかの組み合わせをはじめとする、核酸のいずれかの適切な形態を挙げることができる。本明細書で用いられる「ネイティブ」RNA又は「ネイティブ」DNAは、単離されていて修飾のないRNA又はDNAをいう。対照的に「修飾」核酸は、RNA又はDNAにかかわらず、例えば治療用タンパク質(例えば、VEGF)をコードするように、そして/又は半減期若しくは核酸の発現レベルを修飾し得る1つ若しくは複数のエレメントを含有するように修飾されるなど、特定のコード領域を含有するように修飾され得る。
【0022】
この核酸は、いずれかの適切な治療用ペプチド、タンパク質又はRNAをコードし得る。同様にこのタンパク質又は治療剤は、いずれかの適切な治療用タンパク質又は他の薬剤であり得る。例えば細胞外小胞は、心臓の機能及び/又は組織を再生するのに有用である1種若しくは複数のポリペプチド、- 又はポリペプチドをコードする1種若しくは複数のmRNA - を含むようにトランスフェクトされ得る。心臓の機能及び/又は組織を再生するのに有用になり得るポリペプチドの例としては、TNF-α、ミトコンドリア複合体1、レゾルビン-D1、NAP-2、TGF-α、ErBb3、VEGF、IGF-1、FGF-2、PDGF、IL-2、CD19、CD20、CD80/86、国際公開第2015/034897号パンフレットに記載されたポリペプチド、又は前述のポリペプチドのいずれかに対する抗体が挙げられるが、これらに限定されない。例えばヒトNap-2ポリペプチドは、例えば米国国立生物工学情報センター(NCBI)アクセション番号NP_002695.1(GI No.5473)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_002704(GI No. 5473)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトTGF-αポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_003227.1(GI No.7039)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_003236(GI No.7039)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトErBb3ポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001005915.1又はNP_001973.2(GI No.2065)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001005915.1又はNM_001982.3(GI No.2065)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトVEGFは、NCBIアクセション番号AAA35789.1(GI:181971)、CAA44447.1(GI:37659)、AAA36804.1(GI:340215)、又はAAK95847.1(GI:15422109)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号AH001553.1(GI:340214)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトIGF-1は、NCBIアクセション番号CAA01954.1(GI:1247519)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号A29117.1(GI:1247518)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトFGF-2は、NCBIアクセション番号NP_001997.5(GI:153285461)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_002006.4(GI:153285460)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトPDGFは、NCBIアクセション番号AAA60552.1(GI:338209)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号AH002986.1(GI:338208)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトIL-2は、NCBIアクセション番号AAB46883.1(GI:1836111)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号S77834.1(GI:999000)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトCD19は、NCBIアクセション番号AAA69966.1(GI:901823)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号M84371.1(GI:901822)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトCD20は、NCBIアクセション番号CBG76695.1(GI:285310157)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号AH003353.1(GI:1199857)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えばヒトCD80は、NCBIアクセション番号NP_005182.1(GI:4885123)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_005191.3(GI:113722122)に明記された核酸配列によりコードされ得、そしてヒトCD86は、NCBIアクセション番号AAB03814.1(GI:439839)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号CR541844.1(GI:49456642)に明記された核酸配列によりコードされ得る。例えば心臓の機能及び/又は組織を再生するのに有用になり得るポリペプチドは、TNF-α、ミトコンドリア複合体1、又はレゾルビン-D1に対する抗体であり得る。
【0023】
他の適切なタンパク質としては、抗体又はその断片が挙げられる。抗体は、細胞外小胞を形質転換するのに用いられるか、又は細胞外小胞を形質転換するために用いられる核酸によりコードされるかにかかわらず、従来の完全抗体、抗体断片、又は例えばFab、F(ab’)2、Fab’、scFv、di-scFv、sdAb、二機能性抗体(例えば、BiTE又はBiKE)、又は三機能性抗体(例えば、TriTE又はTriKE)などのキメラ抗体であってもよい。一例証的態様において、PEPは、リツキシマブなどの抗体がローディングされていて、併用療法を提供してもよい。
【0024】
幾つかの例において、細胞外小胞は、重大な有害心臓事象(例えば、急性心筋梗塞)に見舞われた哺乳動物及び/又は重大な有害心臓事象に見舞われるリスクのある哺乳動物(例えば、STEMIのためにPCIを受けた患者)を処置するのに有用な1種又は複数の阻害性RNAを含むようにトランスフェクトされ得る。例えば細胞外小胞は、以下のポリペプチドの1つ又は複数の発現を阻害及び/又は低減する1種又は複数の阻害性RNAを含むようにトランスフェクトされ得る:エオタキシン-3、カテプシン-S、DK-1、フォリスタチン、ST-2、GRO-α、IL-21、NOV、トランスフェリン、TIMP-2、TNFαRI、TNFαRII、アンギオスタチン、CCL25、ANGPTL4、MMP-3、及び国際公開第2015/034897号パンフレットに記載されたポリペプチド。例えばヒトエオタキシン-3ポリペプチドは、例えばNCBIアクセション番号NP_006063.1(GI No.10344)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_006072(GI No.10344)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトカテプシン-Sは、NCBIアクセション番号NP_004070.3(GI No.1520)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_004079.4(GI No.1520)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトDK-1は、NCBIアクセション番号NP_036374.1(GI No.22943)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_012242(GI No.22943)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトフォリスタチンはその場合、NCBIアクセション番号NP_037541.1(GI No.10468)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_013409.2(GI No.10468)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトST-2は、NCBIアクセション番号BAA02233(GI No.6761)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号D12763.1(GI No 6761)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトGRO-αポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001502.1(GI No.2919)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001511(GI No. 2919)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトIL-21は、NCBIアクセション番号NP_068575.1(GI No.59067)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_021803(GI No.59067)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトNOVポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_002505.1(GI No.4856)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_002514(GI No.4856)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトトランスフェリンポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001054.1(GI No.7018)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001063.3(GI No.7018)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトTIMP-2ポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_003246.1(GI No.7077)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_003255.4(GI No.7077)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトTNFαRIポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001056.1(GI No.7132)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001065(GI No.7132)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトTNFαRIIポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001057.1(GI No.7133)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001066(GI No.7133)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトアンギオスタチンポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_000292(GI No.5340)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_000301(GI No.5340)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトCCL25ポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_005615.2(GI No.6370)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_005624(GI No.6370)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトANGPTL4ポリペプチドは、NCBIアクセション番号NP_001034756.1又はNP_647475.1(GI No.51129)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_001039667.1又はNM_139314.1(GI No.51129)に明記された核酸配列によりコードされ得る。幾つかの例において、ヒトMMP-3ポリペプチドは、NP_002413.1(GI No.4314)に明記されたアミノ酸配列を有し得、NCBIアクセション番号NM_002422(GI No.4314)に明記された核酸配列によりコードされ得る。
【0025】
幾つかの例において、細胞外小胞は、心臓再生能に関与するマイクロRNAをモジュレートする(例えば、模倣又は阻害する)1種又は複数のヌクレオチドを含むようにトランスフェクトされ得る。例えば細胞外小胞は、心臓再生能を増大する1種又は複数のmiRNAを模倣する1種又は複数のagomiRを含むようにトランスフェクトされ得る。例えば細胞外小胞は、心臓再生能を増大する1種又は複数のmiRNAを阻害する1種又は複数のantagomiRを含むようにトランスフェクトされ得る。心臓再生能に関与するmiRNAの例としては、miR-127, miR-708, miR-22-3p, miR-411, miR-27a, miR-29a, miR-148a, miR-199a, miR-143, miR-21, miR-23a-5p, miR-23a, miR-146b-5p, miR-146b, miR-146b-3p, miR-2682-3p, miR-2682, miR-4443, miR-4443, miR-4521, miR-4521, miR-2682-5p,miR-2682, miR-137.miR-137, miR-549.miR-549, miR-335-3p, miR-335, miR-181c-5p, miR-181c, miR-224-5p, miR-224, miR-3928, miR-3928, miR-324-5p, miR-324, miR-548h-5p, miR-548h-1, miR-548h-5p, miR-548h-2, miR-548h-5p, miR-548h-3, miR-548h-5p, miR-548h-4, miR-548h-5p, miR-548h-5, miR-4725-3p, miR-4725, miR-92a-3p, miR-92a-1, miR-92a-3p, miR-92a-2, miR-134, miR-134, miR-432-5p, miR-432, miR-651, miR-651, miR-181a-5p, miR-181a-1, miR-181a-5p, miR-181a-2, miR-27a-5p, miR-27a, miR-3940-3p, miR-3940, miR-3129-3p, miR-3129, miR-146b-3p, miR-146b, miR-940, miR-940, miR-484, miR-484, miR-193b-3p, miR-193b, miR-651, miR-651, miR-15b-3p, miR-15b, miR-576-5p, miR-576, miR-377-5p, miR-377, miR-1306-5p, miR-1306, miR-138-5p, miR-138-1, miR-337-5p, miR-337, miR-135b-5p, miR-135b, miR-16-2-3p, miR-16-2, miR-376c.miR-376c, miR-136-5p, miR-136, let-7b-5p, let-7b, miR-377-3p, miR-377, miR-1273g-3p, miR-1273g, miR-34c-3p, miR-34c, miR-485-5p, miR-485, miR-370.miR-370, let-7f-1-3p, let-7f-1, miR-3679-5p, miR-3679, miR-20a-5p, miR-20a, miR-585.miR-585, miR-3934, miR-3934, miR-127-3p, miR-127, miR-424-3p, miR-424, miR-24-2-5p, miR-24-2, miR-130b-5p, miR-130b, miR-138-5p, miR-138-2, miR-769-3p, miR-769, miR-1306-3p, miR-1306, miR-625-3p, miR-625, miR-193a-3p, miR-193a, miR-664-5p, miR-664, miR-5096.miR-5096, let-7a-3p, let-7a-1, let-7a-3p, let-7a-3, miR-15b-5p, miR-15b, miR-18a-5p, miR-18a, let-7e-3p, let-7e, miR-1287.miR-1287, miR-181c-3p, miR-181c, miR-3653, miR-3653, miR-15b-5p, miR-15b, miR-1, miR-1-1, miR-106a-5p, miR-106a, miR-3909.miR-3909, miR-1294.miR-1294, miR-1278, miR-1278, miR-629-3p, miR-629, miR-340-3p, miR-340, miR-200c-3p, miR-200c, miR-22-3p, miR-22, miR-128, miR-128-2, miR-382-5p, miR-382, miR-671-5p, miR-671, miR-27b-5p, miR-27b, miR-335-5p, miR-335, miR-26a-2-3p, miR-26a-2, miR-376b.miR-376b, miR-378a-5p, miR-378a, miR-1255a, miR-1255a, miR-491-5p, miR-491, miR-590-3p, miR-590, miR-32-3p, miR-32, miR-766-3p, miR-766, miR-30c-2-3p, miR-30c-2, miR-128.miR-128-1, miR-365b-5p, miR-365b, miR-132-5p, miR-132, miR-151b.miR-151b, miR-654-5p, miR-654, miR-374b-5p, miR-374b, miR-376a-3p, miR-376a-1, miR-376a-3p, miR-376a-2, miR-149-5p, miR-149, miR-4792.miR-4792, miR-1.miR-1-2, miR-195-3p, miR-195, miR-23b-3p, miR-23b, miR-127-5p, miR-127, miR-574-5p, miR-574, miR-454-3p, miR-454, miR-146a-5p, miR-146a, miR-7-1-3p, miR-7-1, miR-326.miR-326, miR-301a-5p, miR-301a, miR-3173-5p, miR-3173, miR-450a-5p, miR-450a-1, miR-7-5p, miR-7-1, miR-7-5p, miR-7-3, miR-450a-5p, miR-450a-2, miR-1291, miR-1291, miR-7-5p, miR-7-2, and miR-17-5p, or miR-17が挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
細胞外小胞をトランスフェクトするために用いられるヌクレオチド(例えば、RNA)は、修飾ヌクレオチドであり得る。幾つかの例において、ヌクレオチドは、上昇された安定性のために修飾され得る。例えば本明細書に記載されたRNAの1つ又は複数のウラシル残基が、修飾ウラシル残基で置き換えられ得る。修飾ウラシル残基の例としては、シュードウリジン(Ψ)、ジヒドロウリジン(D)、及びジデオキシウラシルが挙げられるが、これらに限定されない。mRNAが、国際公開第2018/098312号パンフレットとして公開された、2017年11月22日出願の表題「PARTICLE-MEDIATED DELIVERY OF BIOLOGICS」の国際特許出願PCT/US2017/063060号の中、そして2019年5月23日出願の表題「MICROENCAPSULATED MODIFIED POLYNUCLEOTIDE COMPOSITIONS AND METHODS」の国際特許出願PCT/US2019/033705号の中により詳細に記載された生体機能化されたマイクロカプセル化修飾mRNA(M3RNA)を形成するように修飾されてもよい。
【0027】
上記に列挙された治療薬は、単に例示である。miRNAを含む他の治療薬としては、心臓血管系の外部の臓器を標的とする治療剤を挙げることができる。核酸は、いずれかの適切な方法により細胞外小胞内に導入され得る。
図1は、核酸が電気穿孔により細胞外小胞内に導入される例示的実施形態を例証している。核酸を細胞外小胞内に導入するための代わりの適切な方法としては、能動的ローディング技術又は受動的ローディング技術が挙げられる。例示的な能動的ローディング技術としては、例えば電気穿孔、化学的勾配と連結されたローディング、浸透圧勾配と連結されたローディング、又はpH依存性ローディングが挙げられる。例示的な受動的ローディング技術としては、機械的分散法(例えば、脂質薄膜水和、マイクロエマルジョン化(micro emulsification)、音波処理、フレンチプレスでの細胞処理(French pressure cell)、膜押出し、乾燥して再構成された小胞、凍結解凍されたリポソーム)、溶媒分散法(例えば、マイクロ流体ローディング、エタノール注入、エーテル注入、二重エマルジョン、逆相蒸発、安定した多層小胞(pluri lamellar vesicles))、界面活性剤除去法(例えば、コール酸塩、アルキルグリコシド、Triton X-100を用いて)、又は混合された小胞からの除去(例えば、透析、カラムクロマトグラフィー、希釈、再構成されたセンダイウイルスエンベロープ)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
核酸が、細胞外小胞内に導入された後、形質転換生成物は、将来の使用のために貯蔵されてもよい。例えば、形質転換生成物をフリーズドライ又は凍結乾燥して、形質転換生成物の有効期限を増加させることができる。
【0029】
形質転換された細胞外小胞は、例えば形質転換する核酸を損傷された組織に送達するために、治療剤として用いられてもよい。例えばPEPは、多くの組織再生特性を有する(国際出願PCT/US2018/065627号;国際公開第2019/118817 A1号パンフレット)。形質転換されたPEPは、追加の治療特性を送達するように遺伝子操作されてもよい。その上、PEPは、特有の生物物理学的特性を保有し、これによりPEPはヌクレオチド及び/又はタンパク質での形質転換に特に適したものとなる。
【0030】
先行の記述及び以下の特許請求の範囲において、用語「及び/又は」は、列挙された要素の1つ若しくは全て、又は列挙された要素のいずれか2つ以上の組み合わせを意味し;用語「含む」、「含むこと」及びそれらの変形例は、制限がないものと見なされなければならず、即ち追加の要素又はステップが、任意であり、存在しても、又は存在しなくてもよく;他に明示されなければ、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」及び「少なくとも1つの」は、互換的に用いられ、1又は1より多くを意味し;エンドポイントによる数字範囲の列挙は、その範囲内に包摂された全ての数字を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、その他を含む)。
【0031】
先行の記述において、特有の態様は、明瞭さのために分離して記載される場合がある。特有の態様の特色が、別の態様の特色と不適合であることが他に明確に明示されなければ、特定の態様は、本明細書に記載された適合性のある特色の組み合わせを1つ又は複数の態様に関連して含み得る。
【0032】
別々のステップを含む本明細書に開示されたいずれかの方法では、それらのステップは、いずれかの実行可能な順序で実施されてもよい。そして適宜、2つ以上のステップのいずれかの組み合わせが、同時に実施されてもよい。
【0033】
本発明は、以下の実施例により例証される。特有の実施例、材料、量及び手順が、本明細書に明記された発明の適用範囲及び主旨に応じて広義に解釈されなければならないことが、理解されなければならない。
【実施例0034】
実施例1
精製エクソソーム(PEP)は、過去に記載された通り調製された(国際公開第2019/118817 A1号パンフレットとして公開された国際特許出願公開PCT/US2018/065627号)。PEPは、滅菌水及びヘパリン硫酸塩(1000単位/mL(units/mL))を用いて再構成され、その後、0.2μmフィルターで濾過された。20μlの再構成されて濾過されたPEPは、1mm電気穿孔キュベットに添加された。レポーター遺伝子をコードする12μgの修飾DNAが、GenScript(ニュージャージー州ピスカタウェイ)から得られ、電気穿孔キュベットに添加された。レポーター遺伝子は、酵素基質フリマジン(Promega、ウィスコンシン州マディソン)の存在下で光シグナルを発生するナノルシフェラーゼをコードしている。
【0035】
キュベットが、電気穿孔装置(GENEPULSER XCELL、Bio-Rad Laboratories,Inc.、カリフォルニア州ハーキュリーズ)内に配置され、電気穿孔が、以下の設定で実施された:350v、150μF、1パルス。電気穿孔生成物が、キュベットから取り出され、エッペンドルフチューブにピペット注入され、氷上に10分間配置された。
【0036】
最終生成物が、マウスの大腿筋に注射された。生成物が注射された48時間後に、注射部位からの筋肉が回収された。離れた部位からの筋肉が、対照として回収された。注射された筋肉組織及び対照筋肉組織が、その後、NANO-GLOルシフェラーゼキット(Promega、ウィスコンシン州マディソン)の中で指導された通り加工され、プレートリーダ(FLUOSTAR OMEGA、BMG Labtech)を介して製造業者の指導に従って、下流のタンパク質量について分析された。
【0037】
【0038】
本明細書で引用された全ての特許、特許出願、及び発行物の完全な開示、並びに電子的に入手可能な材料(例として、例えばGenBank及びRefSeq内の、ヌクレオチド配列登録、並びに例えばSwissProt、PIR、PRF、PDB内の、アミノ酸配列登録、並びにGenBank及びRefSeq内の注釈されたコード領域からの翻訳など)は、全体として参照により取り込まれる。本出願の開示と、参照により本明細書中に取り込まれるいずれかの文書の開示(複数可)の間にいずれかの不一致が存在する場合には、本出願の開示が、支配することになる。前述の詳細な記載及び実施例は、理解の明瞭さのためだけに与えられた。不要な限定がないことが、そこから理解されなければならない。本発明は、図示及び記載された厳密な詳細に限定されず、当業者に明白な変形については、特許請求の範囲により定義された発明に含まれるであろう。
【0039】
他に示されなければ、本明細書及び特許請求の範囲で用いられた成分、分子量などの量を表す全ての数字は、用語「約」により全ての例で修飾されると理解されなければならない。したがって、他に反することが示されなければ、本明細書及び特許請求の範囲で明記された数字パラメータは、本発明により得られようと努められた所望の特性に応じて変動し得る近似である。最低限でも、そして特許請求の範囲の適用範囲と同等の学説を制限する試みとしてではなく、各数字パラメータは少なくとも、報告された有効数字の数に照らして、そして通常の丸めの技術を適用することにより、解釈されるべきである。
【0040】
本発明の広い適用範囲を明記する数字範囲及びパラメータは近似であるが、具体的実施例に明記された数値は、可能な限り精密に報告されている。しかし数値は全て、各検査測定で見いだされた標準偏差から必然的に生じた範囲を本質的に含有する。
【0041】
見出しは全て、読み手の簡便さのためのもので、明示されない限りは見出しに続く本文の意味を限定するために用いられるべきでない。