(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138524
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】空気調和装置の構成ユニット
(51)【国際特許分類】
F25B 47/00 20060101AFI20241001BHJP
F24F 1/0068 20190101ALI20241001BHJP
F25B 41/42 20210101ALI20241001BHJP
F25B 39/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
F25B47/00 A
F24F1/0068
F25B41/42
F25B39/00 M
F25B39/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024114522
(22)【出願日】2024-07-18
(62)【分割の表示】P 2022153757の分割
【原出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂巻 智彦
(72)【発明者】
【氏名】大宮 彰
(72)【発明者】
【氏名】木村 剛士
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 直伸
(57)【要約】
【課題】空気調和装置の構成ユニットにおいて、分流器(100a,150a)の腐食を抑制する。
【解決手段】分流器(100a)には、冷媒管(120)が接続する。分流器(100a)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。冷媒管(120)の材質は、銅または銅合金である。分流器(100a)には、下向きに開口する第1接続口(111)が形成される。冷媒管(120)には、上向きに開口する第2接続口(121)が形成される。分流器(100a)の下向きに開口する第1接続口(111)が、冷媒管(120)の上向きに開口する第2接続口(121)と接続する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和装置(10)を構成する構成ユニット(30)であって、
上記構成ユニット(30)は、室内機であり、
複数の伝熱管(66)を有する熱交換器(65)と、
冷媒管(120)と、
上記熱交換器(65)と上記冷媒管(120)とが接続し、上記冷媒管(120)から流入した冷媒を複数の上記伝熱管(66)に分配する分流器(100a)と、
上記熱交換器(65)を収容するケーシング(35)とを備え、
上記伝熱管(66)及び上記分流器(100a)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であり、
上記冷媒管(120)の材質は、銅または銅合金であり、
上記分流器(100a)には、上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において下向きに開口する第1接続口(111)が形成され、
上記冷媒管(120)の一端は、上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において上向きに開口する第2接続口(121)であり、
上記分流器(100a)の上記第1接続口(111)に対して、上記冷媒管(120)の上記第2接続口(121)が、直接に接続し、又は上記分流器(100a)及び上記冷媒管(120)とは材質が異なる金属管(106)を介して接続し、
上記分流器(100a)は、
上記熱交換器(65)に接続し、流入した冷媒を複数の上記伝熱管(66)に分配する分流器本体(101)と、
一端が上記分流器本体(101)に接続し、他端が上記第1接続口(111)を構成する集合管(110)とを有し、
上記集合管(110)は、上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において、上記分流器本体(101)の下方に位置し、
上記冷媒管(120)の一部は、上下方向に延びる第2縦管部(122)であり、
上記第2縦管部(122)の上端が、上記第2接続口(121)であり、
上記冷媒管(120)には、上記第2縦管部(122)の下端に連続したU字状の部分であるU字管部(123)が形成され、
上記分流器(100a)の上記第1接続口(111)と、上記冷媒管(120)の上記第2接続口(121)とが、上記ケーシング(35)の内部に配置され、
上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において、上記冷媒管(120)の全体が、上記分流器本体(101)よりも下方に位置する
構成ユニット。
【請求項2】
上記集合管(110)の一部または全部は、上下方向に延びる第1縦管部(112)であり、
上記第1縦管部(112)の下端が、上記第1接続口(111)である
請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項3】
上記集合管(110)の全部が上記第1縦管部(112)である
請求項2に記載の構成ユニット。
【請求項4】
上記第1縦管部(112)は、真っ直ぐな管である
請求項2又は3に記載の構成ユニット。
【請求項5】
上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において、上記第1縦管部(112)の伸長方向が鉛直方向である
請求項4に記載の構成ユニット。
【請求項6】
上記第2縦管部(122)が、真っ直ぐな管である
請求項1~3のいずれか一つに記載の構成ユニット。
【請求項7】
上記構成ユニット(30)が据え付けられた状態において、上記第2縦管部(122)の伸長方向が鉛直方向である
請求項6に記載の構成ユニット。
【請求項8】
上記第2縦管部(122)は、真っ直ぐな管であり、
上記第1縦管部(112)と上記第2縦管部(122)とが一直線上に配置される
請求項5に記載の構成ユニット。
【請求項9】
上記冷媒管(120)は、上記構成ユニット(30)の運転中に気液二相状態または液単相状態の冷媒が流れる管である
請求項1~3のいずれか一つに記載の構成ユニット。
【請求項10】
上記冷媒管(120)は、上記第2接続口(121)とは逆側の端部が上記ケーシング(35)の外部に露出し、
上記冷媒管(120)の一部を覆い、該冷媒管(120)と上記ケーシング(35)の隙間を塞ぐ被覆部材(105,155)を備える
請求項1~3のいずれか一つに記載の構成ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和装置を構成する構成ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置を構成する構成ユニットでは、冷媒が流れる配管に、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成された部分(アルミニウム管部分)と、銅または銅合金で構成された部分(銅管部分)とが混在する場合がある。アルミニウムは、イオン化傾向が銅よりも高い。そのため、銅管部分の表面において生成した銅イオンを含む凝縮水がアルミニウム管部分に付着すると、アルミニウム管部分が腐食するおそれがある。
【0003】
特許文献1(特に、
図2を参照)には、上述した問題に対処するため、熱交換器に設けられたアルミニウム製の伝熱管と、銅製の配管との間に、U字状または逆U字状の管を設けることが開示されている。この構造において、銅製の配管の表面で生じた凝縮水は、U字状または逆U字状の管に阻まれてアルミニウム製の伝熱管に到達できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、熱交換器には、複数の伝熱管が設けられる。熱交換器には、複数の伝熱管に冷媒を分配するための分流器が接続される。そして、分流器の材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、分流器に接続する冷媒管の材質が銅または銅合金である場合もあり得る。この場合に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる分流器の腐食を抑制するための構造は、これまで検討されていなかった。
【0006】
本開示の目的は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる分流器の腐食を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様は、空気調和装置(10)を構成する構成ユニット(20,30)であって、複数の伝熱管(66)を有する熱交換器(65)と、冷媒管(120,170)と、上記熱交換器(65)と上記冷媒管(120,170)とが接続し、上記冷媒管(120,170)から流入した冷媒を複数の上記伝熱管(66)に分配する分流器(100a,150a)とを備え、上記伝熱管(66)及び上記分流器(100a,150a)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であり、上記冷媒管(120,170)の材質は、銅または銅合金であり、上記分流器(100a,150a)には、上記構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において下向きに開口する第1接続口(111,161)が形成され、上記冷媒管(120,170)の一端は、上記構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において上向きに開口する第2接続口(121,171)であり、上記分流器(100a,150a)の上記第1接続口(111,161)に対して、上記冷媒管(120,170)の上記第2接続口(121,171)が、直接に接続し、又は上記分流器(100a,150a)及び上記冷媒管(120,170)とは材質が異なる金属管(106,156)を介して接続する。
【0008】
本開示の第1の態様では、冷媒管(120,170)の上向きに開口する第2接続口(121,171)が、分流器(100a,150a)の下向きに開口する第1接続口(111,161)に接続する。冷媒管(120,170)における第2接続口(121,171)の近傍の部分は、分流器(100a,150a)における第1接続口(111,161)の近傍の部分よりも下方に位置する。そのため、冷媒管(120,170)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水は、重力によって下方へ流れ落ちるため、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる分流器(100a,150a)に付着しない。
【0009】
また、分流器(100a,150a)と、分流器(100a,150a)が接続する伝熱管(66)とは、それぞれの材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金である。伝熱管(66)の表面で生じた凝縮水が分流器(100a,150a)に付着する可能性はあるが、この凝縮水に銅イオンは含まれない。
【0010】
このように、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる分流器(100a,150a)には、銅イオンを含む凝縮水が付着しない。従って、第1の態様によれば、銅イオンを含む凝縮水が付着することに起因する分流器(100a,150a)の腐食を抑制することができる。
【0011】
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記分流器(100a,150a)は、上記熱交換器(65)に接続し、流入した冷媒を複数の上記伝熱管(66)に分配する分流器本体(101,151)と、一端が上記分流器本体(101,151)に接続し、他端が上記第1接続口(111,161)を構成する集合管(110,160)とを有する。
【0012】
第2の態様において、分流器(100a,150a)は、分流器本体(101,151)と、集合管(110,160)とを有する。冷媒管(120,170)における第2接続口(121,171)の近傍の部分は、集合管(110,160)における第1接続口(111,161)の近傍の部分よりも下方に位置する。そのため、冷媒管(120,170)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる集合管(110,160)に付着しない。
【0013】
本開示の第3の態様は、上記第2の態様において、上記集合管(110,160)は、上記構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において、上記分流器本体(101,151)の下方に位置する。
【0014】
第3の態様の分流器(100a,150a)では、分流器本体(101,151)の下方に集合管(110,160)が位置する。
【0015】
本開示の第4の態様は、上記第2の態様において、上記集合管(110,160)の一部または全部は、上下方向に延びる第1縦管部(112,162)であり、上記第1縦管部(112,162)の下端が、上記第1接続口(111,161)である。
【0016】
第4の態様では、第1縦管部(112,162)の下端が第1接続口(111,161)である。冷媒管(120,170)における第2接続口(121,171)の近傍の部分は、第1縦管部(112,162)よりも下方に位置する。そのため、冷媒管(120,170)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる集合管(110,160)の第1縦管部(112,162)に付着しない。
【0017】
本開示の第5の態様は、上記第4の態様において、上記集合管(110,160)の全部が上記第1縦管部(112,162)である。
【0018】
第5の態様では、集合管(110,160)の全体が、上下方向に延びる形状となる。また、集合管(110,160)の下端が、第1接続口(111,161)である。この態様では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる集合管(110,160)の全体が、銅または銅合金からなる冷媒管(120,170)の第2接続口(121,171)よりも上に配置される。そのため、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する分流器(100a,150a)の集合管(110,160)の腐食を抑制できる。
【0019】
本開示の第6の態様は、上記第4又は第5の態様において、上記第1縦管部(112,162)は、真っ直ぐな管である。
【0020】
第6の態様では、第1縦管部(112,162)が、真っ直ぐな管である。そのため、構成ユニット(20,30)の内部空間のうち第1縦管部(112,162)が占める部分を小さくすることができる。従って、この態様によれば、構成ユニット(20,30)の小型化を図りつつ、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する分流器(100a,150a)の腐食を抑制できる。
【0021】
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、上記構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において、上記第1縦管部(112,162)の伸長方向が鉛直方向である。
【0022】
第7の態様では、構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において、第1縦管部(112,162)が鉛直方向に延びる。そのため、構成ユニット(20,30)の内部空間のうち第1縦管部(112,162)が占める部分を、一層小さくすることができる。従って、この態様によれば、構成ユニット(20,30)の小型化を図りつつ、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する分流器(100a,150a)の腐食を抑制できる。
【0023】
本開示の第8の態様は、上記第1~第7のいずれか一つの態様において、上記冷媒管(120,170)の一部は、上下方向に延びる第2縦管部(122,172)であり、上記第2縦管部(122,172)の上端が、上記第2接続口(121,171)である。
【0024】
第8の態様において、冷媒管(120,170)の第2縦管部(122,172)は、分流器(100a,150a)における第1接続口(111,161)の近傍の部分よりも下方に位置する。そのため、銅または銅合金からなる第2縦管部(122,172)の表面で生じた凝縮水は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる分流器(100a,150a)に付着しない。
【0025】
本開示の第9の態様は、上記第8の態様において、上記第2縦管部(122,172)が、真っ直ぐな管である。
【0026】
第9の態様では、冷媒管(120,170)の一部である第2縦管部(122,172)が、真っ直ぐな管である。そのため、構成ユニット(20,30)の内部空間のうち冷媒管(120,170)の第2縦管部(122,172)が占める部分を小さくすることができる。従って、この態様によれば、構成ユニット(20,30)の小型化を図りつつ、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する分流器(100a,150a)の腐食を抑制できる。
【0027】
本開示の第10の態様は、上記第9の態様において、上記構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において、上記第2縦管部(122,172)の伸長方向が鉛直方向である。
【0028】
第10の態様では、構成ユニット(20,30)が据え付けられた状態において、冷媒管(120,170)の第2縦管部(122,172)が鉛直方向に延びる。第2縦管部(122,172)の表面に付着した銅イオンを含む凝縮水は、鉛直方向に延びる第2縦管部(122,172)を伝って下方へ流れ落ちるため、第2縦管部(122,172)よりも上方に位置する第1縦管部(112,162)に到達しない。
【0029】
本開示の第11の態様は、上記第7の態様において、上記冷媒管(120,170)の一部は、上下方向に延びる真っ直ぐな管である第2縦管部(122,172)であり、上記第2縦管部(122,172)の上端が、上記第2接続口(121,171)であり、上記第1縦管部(112,162)と上記第2縦管部(122,172)とが一直線上に配置される。
【0030】
第11の態様では、集合管(110,160)の第1縦管部(112,162)と、冷媒管(120,170)の第2縦管部(122,172)とが、一直線上に配置される。そのため、構成ユニット(20,30)の内部空間のうち第1縦管部(112,162)及び第2縦管部(122,172)が占める部分を小さくすることができる。従って、この態様によれば、構成ユニット(20,30)の小型化を図りつつ、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する分流器(100a,150a)の腐食を抑制できる。
【0031】
本開示の第12の態様は、上記第8~第11のいずれか一つの態様において、上記冷媒管(120,170)には、上記第2縦管部(122,172)の下端に連続したU字状の部分であるU字管部(123)が形成される。
【0032】
第12の態様の冷媒管(120,170)では、第2縦管部(122,172)の下端にU字管部(123)が連続する。
【0033】
本開示の第13の態様は、上記第4の態様において、上記集合管(110,160)は、上下に蛇行する形状の管であり、上記集合管(110,160)の一部が上記第1縦管部(112,162)である。
【0034】
第13の態様では、上下に蛇行する集合管(110,160)の一部が、第1接続口(111,161)を含んだ第1縦管部(112,162)となる。
【0035】
本開示の第14の態様は、上記第1~第13のいずれか一つの態様において、上記冷媒管(120)は、上記構成ユニット(20,30)の運転中に気液二相状態または液単相状態の冷媒が流れる管である。
【0036】
第14の態様の冷媒管(120)には、構成ユニット(20,30)の運転中に気液二相状態または液単相状態の冷媒が流れる。
【0037】
本開示の第15の態様は、上記第1~第13のいずれか一つの態様において、上記冷媒管(170)は、上記構成ユニット(20,30)の運転中にガス単相状態の冷媒が流れる管である。
【0038】
第15の態様の冷媒管(170)には、構成ユニット(20,30)の運転中にガス単相状態の冷媒が流れる。
【0039】
本開示の第16の態様は、上記第1~第15のいずれか一つの態様において、上記熱交換器(65)を収容するケーシング(35)を備え、上記分流器(100a,150a)の上記第1接続口(111,161)と、上記冷媒管(120,170)の上記第2接続口(121,171)とが、上記ケーシング(35)の内部に配置される。
【0040】
第16の態様では、ケーシング(35)の内部に、熱交換器(65)と、分流器(100a,150a)の第1接続口(111,161)と、冷媒管(120,170)の第2接続口(121,171)とが配置される。
【0041】
本開示の第17の態様は、上記第16の態様において、上記冷媒管(120,170)は、上記第2接続口(121,171)とは逆側の端部が上記ケーシング(35)の外部に露出し、上記冷媒管(120,170)の一部を覆い、該冷媒管(120,170)と上記ケーシング(35)の隙間を塞ぐ被覆部材(105,155)を備える。
【0042】
第17の態様では、ケーシング(35)と、ケーシング(35)の内部と外部にわたって配置された冷媒管(120,170)との隙間が、被覆部材(105,155)によって塞がれる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】
図1は、実施形態の空気調和装置を示す配管図である。
【
図2】
図2は、斜め下方から見た室内機の斜視図である。
【
図3】
図3は、ケーシング本体の天板を省略した室内機の概略の平面図である。
【
図4】
図4は、
図3のIV-O-IV断面を示す室内機の概略の断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態の液管ユニットの斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態の液管ユニットの正面図である。
【
図8】
図8は、実施形態のガス管ユニットの正面図である。
【
図9】
図9は、実施形態の変形例1の液管ユニットの正面図である。
【
図10】
図10は、実施形態の変形例2の液管ユニットの正面図である。
【
図11】
図11は、実施形態の変形例3の液管ユニットの正面図である。
【
図12】
図12は、実施形態の変形例4の液管ユニットの正面図である。
【
図13】
図13は、実施形態の変形例4の液管ユニットの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
実施形態の空気調和装置(10)について説明する。
【0045】
-空気調和装置-
図1に示すように、空気調和装置(10)は、室外機(20)と、室内機(30)とを備える。室外機(20)と室内機(30)のそれぞれは、空気調和装置(10)を構成する構成ユニットである。
【0046】
室外機(20)と室内機(30)は、一対の連絡配管(12)を介して互いに接続される。空気調和装置(10)では、室外機(20)と室内機(30)と連絡配管(12)とによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)が構成される。
【0047】
〈室外機〉
室外機(20)は、室外に設置される。室外機(20)は、圧縮機(21)と、四方切換弁(22)と、室外熱交換器(23)と、室外ファン(25)と、膨張弁(24)と、液側閉鎖弁(26)と、ガス側閉鎖弁(27)とを有する。
【0048】
圧縮機(21)は、例えばスクロール式またはロータリ式の全密閉型圧縮機である。圧縮機(21)は、低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮されて高圧となった冷媒(高圧冷媒)を吐出する。
【0049】
四方切換弁(22)は、冷媒回路(11)における冷媒の流れを切り換えるための弁である。四方切換弁(22)は、
図1に実線で示す第1状態と、
図2に破線で示す第2状態とに切り換わる。第1状態は、圧縮機(21)が吐出した高圧冷媒を室外熱交換器(23)へ送り、室内機(30)から流入した低圧冷媒を圧縮機(21)へ送る状態である。第2状態は、圧縮機(21)が吐出した高圧冷媒を室内機(30)へ送り、室外熱交換器(23)を通過した低圧冷媒を圧縮機(21)へ送る状態である。
【0050】
室外熱交換器(23)は、冷媒を室外空気と熱交換させる熱交換器である。室外熱交換器(23)は、例えばフィンアンドチューブ熱交換器である。室外ファン(25)は、室外熱交換器(23)に室外空気を供給するファンである。膨張弁(24)は、開度可変の電動式膨張弁である。
【0051】
〈室内機〉
室内機(30)は、空気調和の対象空間である室内に設置される。室内機(30)は、室内熱交換器(65)と、室内ファン(50)とを有する。室内機(30)の詳細は、後述する。
【0052】
〈運転動作〉
空気調和装置(10)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。
【0053】
冷房運転では、四方切換弁(22)が第1状態に設定され、冷媒回路(11)において冷媒が循環する。冷媒回路(11)では、室外熱交換器(23)が放熱器として機能し、室内熱交換器(65)が蒸発器として機能する。室内機(30)は、室内空間から吸い込んだ空気を室内熱交換器(65)において冷却し、冷却された空気を室内空間へ吹き出す。
【0054】
暖房運転では、四方切換弁(22)が第2状態に設定され、冷媒回路(11)において冷媒が循環する。冷媒回路(11)では、室内熱交換器(65)が放熱器として機能し、室外熱交換器(23)が蒸発器として機能する。室内機(30)は、室内空間から吸い込んだ空気を室内熱交換器(65)において加熱し、加熱された空気を室内空間へ吹き出す。
【0055】
-室内機の構成-
図2に示すように、本実施形態の室内機(30)は、天井埋込型の室内機である。
図3及び
図4に示すように、室内機(30)は、ケーシング(35)と、室内ファン(50)と、室内熱交換器(65)と、ドレンパン(55)と、ベルマウス(52)とを備える。
【0056】
室内熱交換器(65)には、液管ユニット(100)と、ガス管ユニット(150)とが接合される。室内熱交換器(65)と、液管ユニット(100)と、ガス管ユニット(150)とは、熱交換器組立体(60)を構成する。
【0057】
〈ケーシング〉
ケーシング(35)は、ケーシング本体(36)と化粧パネル(40)とを備える。ケーシング(35)には、室内ファン(50)と、室内熱交換器(65)と、ドレンパン(55)と、ベルマウス(52)とが収容される。
【0058】
ケーシング本体(36)は、下面が開口する概ね直方体状の箱形の部材である。このケーシング本体(36)は、概ね平板状の天板(36a)と、天板(36a)の周縁部から下方に延びる側板(36b)とを有する。化粧パネル(40)については、後述する。
【0059】
〈室内ファン〉
図4に示すように、室内ファン(50)は、いわゆるターボファンである。室内ファン(50)は、下方から吸い込んだ空気を径方向の外側に向けて吹き出す。室内ファン(50)は、ケーシング本体(36)の内部中央に配置される。室内ファン(50)は、室内ファンモータ(51)によって駆動される。室内ファンモータ(51)は、天板(36a)の中央部に固定される。
【0060】
〈ベルマウス〉
ベルマウス(52)は、室内ファン(50)の下方に配置される。ベルマウス(52)は、ケーシング(35)へ流入した空気を室内ファン(50)へ案内するための部材である。ベルマウス(52)は、ドレンパン(55)と共に、ケーシング(35)の内部空間を、室内ファン(50)の吸い込み側に位置する一次空間(37a)と、室内ファン(50)の吹き出し側に位置する二次空間(37b)とに仕切る。
【0061】
〈室内熱交換器〉
室内熱交換器(65)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器である。
図3に示すように、室内熱交換器(65)は、四角い筒状形成され、室内ファン(50)の周囲を囲むように配置される。室内熱交換器(65)は、二次空間(37b)に配置される。室内熱交換器(65)は、その内側から外側へ向かって通過する空気を、冷媒回路の冷媒と熱交換させる。
【0062】
〈ドレンパン〉
ドレンパン(55)は、いわゆる発泡スチロール製の部材である。
図4に示すように、ドレンパン(55)は、ケーシング本体(36)の下端を塞ぐように配置される。ドレンパン(55)の上面には、室内熱交換器(65)の下端に沿った水受溝(56)が形成される。水受溝(56)には、室内熱交換器(65)の下端部が入り込む。水受溝(56)は、室内熱交換器(65)において生成したドレン水を受け止める。
【0063】
図2に示すように、ドレンパン(55)には、主吹出し通路(57)と副吹出し通路(58)とが四つずつ形成される。主吹出し通路(57)及び副吹出し通路(58)は、室内熱交換器(65)を通過した空気が流れる通路であって、ドレンパン(55)を上下方向に貫通する。
【0064】
主吹出し通路(57)は、断面が細長い長方形状の貫通孔である。主吹出し通路(57)は、ケーシング本体(36)の四つの辺のそれぞれに沿って一つずつ配置される。副吹出し通路(58)は、断面がやや湾曲した矩形状の貫通孔である。副吹出し通路(58)は、ケーシング本体(36)の四つの角部のそれぞれに一つずつ配置される。
【0065】
〈化粧パネル〉
化粧パネル(40)は、四角い厚板状に形成された樹脂製の部材である。化粧パネル(40)の下部は、ケーシング本体(36)の天板(36a)よりも一回り大きな正方形状に形成される。化粧パネル(40)は、ケーシング本体(36)の下面を覆うように配置される。また、化粧パネル(40)の下面は、室内空間に露出する。
【0066】
図2及び
図4に示すように、化粧パネル(40)の中央部には、正方形状の一つの吸込口(41)が形成される。吸込口(41)は、化粧パネル(40)を上下に貫通し、ケーシング(35)内部の一次空間(37a)に連通する。吸込口(41)には、格子状の吸込グリル(45)が設けられる。吸込グリル(45)の上方には、フィルタ(46)が配置される。
【0067】
化粧パネル(40)には、概ね四角い輪状の吹出口(44)が、吸込口(41)を囲むように形成される。
図2に示すように、吹出口(44)は、四つの主吹出し開口(42)と、四つの副吹出し開口(43)とに区分される。
【0068】
主吹出し開口(42)は、細長い長方形状の開口である。主吹出し開口(42)は、化粧パネル(40)の四つの辺のそれぞれに沿って一つずつ配置される。化粧パネル(40)の主吹出し開口(42)は、ドレンパン(55)の主吹出し通路(57)と一対一に対応する。各主吹出し開口(42)は、対応する主吹出し通路(57)と連通する。また、各主吹出し開口(42)には、風向調節羽根(47)が一つずつ設けられる。
【0069】
副吹出し開口(43)は、1/4円弧状の開口である。副吹出し開口(43)は、化粧パネル(40)の四つの角部のそれぞれに一つずつ配置されている。化粧パネル(40)の副吹出し開口(43)は、ドレンパン(55)の副吹出し通路(58)と一対一に対応する。各副吹出し開口(43)は、対応する副吹出し通路(58)と連通する。
【0070】
〈液管ユニット〉
図5に示すように、液管ユニット(100)は、一つの液側分流器(100a)と、一つの液側冷媒管(120)と、複数の液側分岐管(103)とを備える。なお、
図5では、液側分岐管(103)を一つだけ図示している。
【0071】
液側分流器(100a)には、液側冷媒管(120)の一端と、各液側分岐管(103)の一端とが接続する。液側分流器(100a)は、液側冷媒管(120)から流入した冷媒を、複数の液側分岐管(103)へ分配する部材である。
【0072】
各液側分岐管(103)の他端は、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)に接続する。液側分岐管(103)は、液側分流器(100a)を室内熱交換器(65)の伝熱管(66)に連通させる。
【0073】
液側冷媒管(120)は、ケーシング本体(36)の側板(36b)に形成された貫通孔を通ってケーシング本体(36)の外部へ延びる。液側冷媒管(120)の他端は、ケーシング本体(36)の外部に露出する。
【0074】
液側冷媒管(120)には、液側被覆部材(105)が取り付けられる。液側被覆部材(105)は、発泡樹脂製の円筒状の部材である。液側被覆部材(105)は、液側冷媒管(120)のうちケーシング本体(36)の内側と外側にわたる部分を覆い、側板(36b)に形成された貫通孔の縁部と液側冷媒管(120)との間の隙間を塞ぐ。
【0075】
〈ガス管ユニット〉
図5に示すように、ガス管ユニット(150)は、一つのガス側分流器(150a)と、一つのガス側冷媒管(170)と、複数のガス側分岐管(153)とを備える。なお、
図5では、ガス側分岐管(153)を一つだけ図示している。
【0076】
ガス側分流器(150a)には、ガス側冷媒管(170)の一端と、各ガス側分岐管(153)の一端とが接続する。ガス側分流器(150a)は、ガス側冷媒管(170)から流入した冷媒を、複数のガス側分岐管(153)へ分配する部材である。ガス側分流器(150a)は、いわゆるガスヘッダである。
【0077】
各ガス側分岐管(153)の他端は、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)に接続する。ガス側分岐管(153)は、ガス側分流器(150a)を室内熱交換器(65)の伝熱管(66)に連通させる。
【0078】
ガス側冷媒管(170)は、ケーシング本体(36)の側板(36b)に形成された貫通孔を通ってケーシング本体(36)の外部へ延びる。ガス側冷媒管(170)の他端は、ケーシング本体(36)の外部に露出する。
【0079】
ガス側冷媒管(170)には、ガス側被覆部材(155)が取り付けられる。ガス側被覆部材(155)は、発泡樹脂製の円筒状の部材である。ガス側被覆部材(155)は、ガス側冷媒管(170)のうちケーシング本体(36)の内側と外側にわたる部分を覆い、側板(36b)に形成された貫通孔の縁部とガス側冷媒管(170)との間の隙間を塞ぐ。
【0080】
〈室内機における空気の流れ〉
室内機(30)の運転中には、室内ファン(50)が回転する。室内ファン(50)が回転すると、室内空間の室内空気が、吸込口(41)を通ってケーシング(35)内の一次空間(37a)へ流入する。一次空間(37a)へ流入した空気は、室内ファン(50)に吸い込まれ、二次空間(37b)へ吹き出される。
【0081】
二次空間(37b)へ流入した空気は、室内熱交換器(65)を通過する間に冷却され又は加熱され、その後に四つの主吹出し通路(57)と四つの副吹出し通路(58)へ分かれて流入する。主吹出し通路(57)へ流入した空気は、主吹出し開口(42)を通って室内空間へ吹き出される。副吹出し通路(58)へ流入した空気は、副吹出し開口(43)を通って室内空間へ吹き出される。
【0082】
-液管ユニット-
液管ユニット(100)について、
図6及び
図7を参照しながら、詳しく説明する。
【0083】
上述したように、液管ユニット(100)は、一つの液側分流器(100a)と、一つの継手管(106)と、一つの液側冷媒管(120)と、複数の液側分岐管(103)とを備える。液管ユニット(100)を備えた室外機(20)が据え付けられた状態では、液側分流器(100a)の下端に液側冷媒管(120)が接続され、液側分流器(100a)の上端に液側分岐管(103)が接続される。
【0084】
〈液側分流器〉
液側分流器(100a)は、液側分流器本体(101)と、液側集合管(110)とを備える。液側分流器本体(101)及び液側集合管(110)は、それぞれの材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金である。
【0085】
〈液側分流器本体〉
液側分流器本体(101)は、流入した冷媒を複数の液側分岐管(103)に分配する分流器本体である。
【0086】
液側分流器本体(101)は、小径部(101a)と、中間部(101b)と、大径部(101c)とを有する。液側分流器本体(101)では、下から上に向かって順に、小径部(101a)と中間部(101b)と大径部(101c)とが配置される。
【0087】
小径部(101a)は、やや厚肉の円管状の部分である。中間部(101b)は、逆円錐台状の部分である。中間部(101b)の小径端(下端)は、小径部(101a)の上端に連続する。中間部(101b)の大径端(上端)は、大径部(101c)の下端に連続する。大径部(101c)は、円柱状の部分である。大径部(101c)には、複数の接続孔(101d)が形成される。
【0088】
各接続孔(101d)は、大径部(101c)の上端面に開口する。複数の接続孔(101d)は、大径部(101c)の上端面の外周縁に沿って等間隔に配置される。液側分流器本体(101)の内部には、小径部(101a)の内部空間と全ての接続孔(101d)とを連通させる連通空間が形成される。
【0089】
〈液側集合管〉
液側集合管(110)は、液側分流器本体(101)に接続する集合管である。
【0090】
液側集合管(110)は、真っ直ぐな円管である。液側集合管(110)の一端(上端)は、液側分流器本体(101)の小径部(101a)の下端に差し込まれる。液側集合管(110)は、液側分流器本体(101)の小径部(101a)とロウ付けによって接合される。液側集合管(110)は、液側分流器本体(101)の内部の空間に連通する。
【0091】
液側集合管(110)は、液側分流器本体(101)と実質的に同軸に配置される。液側集合管(110)の中心軸方向(伸長方向)は、実質的に鉛直方向である。液側集合管(110)の他端(下端)は、下向きに開口する第1接続口(111)である。液側集合管(110)の全体は、上下方向に延び且つ第1接続口(111)を含む第1縦管部(112)である。
【0092】
〈液側分岐管〉
液側分岐管(103)は、比較的小径の円管である。液側分岐管(103)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。液側分岐管(103)の数は、液側分流器本体(101)の接続孔(101d)の数と同じである。
図6及び
図7では、液側分岐管(103)を三本だけ図示している。
【0093】
各液側分岐管(103)の一端は、対応する液側分流器本体(101)の接続孔(101d)に差し込まれ、液側分流器本体(101)とロウ付けによって接合される。各液側分岐管(103)の他端は、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)とロウ付けによって接合される。各液側分岐管(103)は、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)に、液側分流器本体(101)の内部の空間を連通させる。
【0094】
〈継手管〉
継手管(106)は、比較的短い円管状の部材である。継手管(106)は、液側集合管(110)と実質的に同軸に配置される。継手管(106)の上端は、液側集合管(110)の下端である第1接続口(111)に、ロウ付けによって接合される。
【0095】
継手管(106)は、金属管である。継手管(106)の材質は、ステンレス鋼である。ステンレス鋼の主成分は、鉄(Fe)である。鉄(Fe)のイオン化傾向は、銅(Cu)のイオン化傾向よりも高く、アルミニウム(Al)のイオン化傾向よりも低い。
【0096】
〈液側冷媒管〉
液側冷媒管(120)は、室内機(30)の運転中に気液二相状態または液単相状態の冷媒が流れる冷媒管である。
【0097】
液側冷媒管(120)は、二箇所で曲がった円管状の部材である。液側冷媒管(120)は、第2縦管部(122)と、U字管部(123)と、逆L字管部(124)とを備える。液側冷媒管(120)の材質は、銅または銅合金である。
【0098】
第2縦管部(122)は、真っ直ぐで短い円管状の部分である。第2縦管部(122)の中心軸方向(伸長方向)は、実質的に鉛直方向である。第2縦管部(122)は、継手管(106)と実質的に同軸に配置される。第2縦管部(122)の上端は、上向きに開口する第2接続口(121)である。この第2接続口(121)は、継手管(106)の下端に、ロウ付けによって接合される。
【0099】
U字管部(123)は、U字状に曲がった円管状の部分である。U字管部(123)の一端は、第2縦管部(122)の下端に連続する。
【0100】
逆L字管部(124)は、逆L字状に曲がった円管状の部分である。逆L字管部(124)の一端は、U字管部(123)の他端に連続する。逆L字管部(124)の他端には、フレア継手(107)が取り付けられる。フレア継手(107)の材質は、黄銅である。
【0101】
〈第1縦管部と第2縦管部の配置〉
本実施形態の液管ユニット(100)では、液側集合管(110)の第1縦管部(112)の下方に、液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)が配置される。また、第1縦管部(112)と、第2縦管部(122)と、継手管(106)とは、一直線上に配置される。第1縦管部(112)、第2縦管部(122)、及び継手管(106)のそれぞれの中心軸方向は、実質的に鉛直方向である。第1縦管部(112)、第2縦管部(122)、及び継手管(106)は、室内機(30)のケーシング(35)の内部に位置する。従って、液側集合管(110)の第1接続口(111)と、液側冷媒管(120)の第2接続口(121)とは、室内機(30)のケーシング(35)の内部に位置する。
【0102】
〈液管ユニットにおける冷媒の流れ〉
室内熱交換器(65)が蒸発器として機能する空気調和装置(10)の冷房運転中は、膨張弁(24)を通過した気液二相状態の冷媒が液管ユニット(100)を流れる。
【0103】
具体的に、膨張弁(24)を通過して液管ユニット(100)に流入した冷媒は、液側冷媒管(120)を通って液側分流器(100a)へ流入し、液側分流器本体(101)に接続する全ての液側分岐管(103)に分配される。各液側分岐管(103)を流れる冷媒は、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)へ流入する。
【0104】
このように、液管ユニット(100)へ流入した気液二相状態の冷媒は、第2縦管部(122)と継手管(106)と第1縦管部(112)とを順に鉛直上方へ流れて液側分流器本体(101)へ流入する。そのため、液側冷媒管(120)を流れる冷媒は、液冷媒とガス冷媒が概ね均一に混ざり合った状態で液側分流器本体(101)へ流入する。そして、液側分流器本体(101)では、液冷媒とガス冷媒のそれぞれが、各液側分岐管(103)に対して、概ね均等に分配される。
【0105】
室内熱交換器(65)が放熱器として機能する空気調和装置(10)の暖房運転中は、室内熱交換器(65)から流出した液単相状態の冷媒が液管ユニット(100)を流れる。
【0106】
具体的に、室内熱交換器(65)の伝熱管(66)から流出した冷媒は、液側分岐管(103)を通って液側分流器(100a)の液側分流器本体(101)へ流入する。液側分流器本体(101)では、各液側分岐管(103)から流入した冷媒が合流する。液側分流器本体(101)において合流した冷媒は、液側集合管(110)と液側冷媒管(120)とを順に通って室内機(30)の外部へ流出する。
【0107】
-ガス管ユニット-
ガス管ユニット(150)について、
図8を参照しながら、詳しく説明する。
【0108】
上述したように、ガス管ユニット(150)は、一つのガス側分流器(150a)と、一つの継手管(156)と、一つのガス側冷媒管(170)と、複数のガス側分岐管(153)とを備える。
【0109】
〈ガス側分流器〉
ガス側分流器(150a)は、ガス側分流器本体(151)と、ガス側集合管(160)とを備える。ガス側分流器本体(151)及びガス側集合管(160)は、それぞれの材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金である。
【0110】
〈ガス側分流器本体〉
ガス側分流器本体(151)は、流入した冷媒を複数のガス側分岐管(153)に分配する分流器本体である。
【0111】
ガス側分流器本体(151)は、いわゆるガスヘッダである。ガス側分流器本体(151)は、両端が閉塞された細長い円筒状の部材である。ガス側分流器本体(151)は、その中心軸方向が実質的に鉛直方向となる姿勢で設置される。
【0112】
〈ガス側集合管〉
ガス側集合管(160)は、ガス側分流器本体(151)に接続する集合管である。
【0113】
ガス側集合管(160)は、上下に蛇行する円管である。ガス側集合管(160)には、第1半円部(163a)と第2半円部(163b)とが一つずつ形成される。また、ガス側集合管(160)には、第1縦管部(162)が形成される。
【0114】
ガス側集合管(160)の一端側の部分は、概ね水平方向に延びる直管状に形成される。ガス側集合管(160)の一端は、ガス側分流器本体(151)の側部に接合される。ガス側集合管(160)の内部空間は、ガス側分流器本体(151)の内部空間と連通する。
【0115】
第1半円部(163a)は、上向きの半円弧状の部分である。第1半円部(163a)は、ガス側集合管(160)の一端寄りに配置される。第2半円部(163b)は、下向きの半円弧状の部分である。第2半円部(163b)は、ガス側集合管(160)の他端寄りに配置される。第1半円部(163a)の一端と、第2半円部(163b)の一端とは、直管状の部分を介して繋がる。
【0116】
第1縦管部(162)は、真っ直ぐな円管状の部分である。第1縦管部(162)の中心軸方向(伸長方向)は、実質的に鉛直方向である。第1縦管部(162)の上端は、第2半円部(163b)の他端に連続する。第1縦管部(162)の下端は、下向きに開口する第1接続口(161)である。
【0117】
〈ガス側分岐管〉
ガス側分岐管(153)は、U字状に形成された円管である。ガス側分岐管(153)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。
【0118】
ガス側分岐管(153)は、開口端が横向きとなる姿勢で配置される。複数のガス側分岐管(153)は、ガス側分流器本体(151)の中心軸方向(鉛直方向)に一列に配列される。各ガス側分岐管(153)の湾曲部は、ガス側分流器本体(151)に接合される。各ガス側分岐管(153)の内部空間は、ガス側分流器本体(151)の内部空間と連通する。各ガス側分岐管(153)の一対の開口端(153a)は、それぞれが対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)と、ロウ付けによって接合される。
【0119】
〈継手管〉
継手管(156)は、比較的短い円管状の部材である。継手管(156)は、ガス側集合管(160)の第1縦管部(162)と実質的に同軸に配置される。継手管(156)の上端は、第1縦管部(162)の下端である第1接続口(161)に、ロウ付けによって接合される。
【0120】
継手管(156)は、金属管である。継手管(156)の材質は、液管ユニット(100)の継手管(106)と同様に、ステンレス鋼である。
【0121】
〈ガス側冷媒管〉
ガス側冷媒管(170)は、室内機(30)の運転中にガス単相状態の冷媒が流れる冷媒管である。
【0122】
ガス側冷媒管(170)は、L字状に曲がった円管である。ガス側冷媒管(170)の材質は、銅または銅合金である。
【0123】
ガス側冷媒管(170)の一端(上向きの端部)は、上向きに開口する第2接続口(171)である。ガス側冷媒管(170)のうち第2接続口(171)を含む直管状の部分は、第2縦管部(172)である。第2縦管部(172)の中心軸方向(伸長方向)は、実質的に鉛直方向である。第2縦管部(172)は、継手管(106)と実質的に同軸に配置される。第2縦管部(172)の上端である第2接続口(171)は、継手管(156)の下端と、ロウ付けによって接合される。
【0124】
ガス側冷媒管(170)の他端(横向きの端部)には、フレア継手(157)が取り付けられる。フレア継手(157)の材質は、黄銅である。
【0125】
〈第1縦管部と第2縦管部の配置〉
本実施形態のガス管ユニット(150)では、ガス側集合管(160)の第1縦管部(162)の下方に、ガス側冷媒管(170)の第2縦管部(172)が配置される。また、第1縦管部(162)と、第2縦管部(172)と、継手管(156)とは、一直線上に配置される。第1縦管部(162)、第2縦管部(172)、及び継手管(156)のそれぞれの中心軸方向は、実質的に鉛直方向である。また、第1縦管部(162)、第2縦管部(172)、及び継手管(156)は、室内機(30)のケーシング(35)の内部に位置する。
【0126】
〈ガス管ユニットにおける冷媒の流れ〉
室内熱交換器(65)が蒸発器として機能する空気調和装置(10)の冷房運転中は、室内熱交換器(65)から流出したガス単相状態の冷媒が液管ユニット(100)を流れる。
【0127】
具体的に、室内熱交換器(65)の伝熱管(66)から流出した冷媒は、対応するガス側分岐管(153)を通ってガス側分流器本体(151)へ流入する。各ガス側分岐管(153)からガス側分流器本体(151)へ流入した冷媒は、合流した後にガス側集合管(160)とガス側冷媒管(170)とを順に通って室内機(30)の外部へ流出する。
【0128】
室内熱交換器(65)が放熱器として機能する空気調和装置(10)の暖房運転中は、圧縮機(21)から吐出されたガス単相状態の冷媒がガス管ユニット(150)を流れる。
【0129】
具体的に、圧縮機(21)から吐出されてガス管ユニット(150)へ流入した冷媒は、ガス側冷媒管(170)とガス側集合管(160)とを順に通ってガス側分流器本体(151)へ流入し、全てのガス側分岐管(153)に分配される。各ガス側分岐管(153)へ流入した冷媒は、二つの開口端(153a)に分配され、対応する室内熱交換器(65)の伝熱管(66)へ流入する。
【0130】
-実施形態の特徴(1)-
本実施形態の液管ユニット(100)では、液側分流器(100a)の液側集合管(110)に液側冷媒管(120)が接続する。液側集合管(110)の第1接続口(111)は、液側冷媒管(120)の第2接続口(121)と、継手管(106)を介して接続する。液側集合管(110)の第1縦管部(112)は、第1接続口(111)を含む。液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)は、第2接続口(121)を含む。
【0131】
室内機(30)が据え付けられた状態において、銅または銅合金からなる液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる液側集合管(110)の第1縦管部(112)よりも下方に位置する。第2縦管部(122)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水は、重力によって下方へ流れ落ちるため、第1縦管部(112)に付着しない。
【0132】
また、液側分流器(100a)が接続する伝熱管(66)の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。伝熱管(66)の表面で生じた凝縮水が液側分流器(100a)に付着する可能性はあるが、この凝縮水に銅イオンは含まれない。
【0133】
このように、液側分流器(100a)には、銅イオンを含む凝縮水が付着しない。従って、本実施形態によれば、銅イオンを含む凝縮水が付着することに起因する液側分流器(100a)の腐食を抑制することができる。
【0134】
-実施形態の特徴(2)-
ここで、液管ユニット(100)を気液二相状態の冷媒が流れる場合に、液側分流器本体(101)において液冷媒とガス冷媒のそれぞれを複数の液側分岐管(103)へ均等に分配するためには、液側分流器本体(101)へ気液二相状態の冷媒を導入する配管の中心軸方向を鉛直方向にするのが望ましい。言い換えると、液側分流器本体(101)へ気液二相状態の冷媒を導入する配管には、鉛直方向に延びる部分を設けるのが望ましい。
【0135】
一方、本実施形態の液管ユニット(100)において、液側集合管(110)の第1縦管部(112)と液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)とは、それぞれの中心軸方向が実質的に鉛直方向となる姿勢で、一直線上に配置される。そのため、液側冷媒管(120)と液側集合管(110)とを順に通って液側分流器本体(101)へ流入する冷媒の流れ方向を、実質的に鉛直上方にすることができる。その結果、液側分流器本体(101)において液冷媒とガス冷媒のそれぞれを複数の液側分岐管(103)へ均等に分配できる。
【0136】
また、液側集合管(110)の第1縦管部(112)と、液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)とが鉛直方向に並んでいるため、第2縦管部(122)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水を、重力によって確実に下方へ流すことができる。その結果、銅イオンを含む凝縮水が液側分流器(100a)の第1縦管部(112)に付着するのを、確実に防止できる。
【0137】
-実施形態の特徴(3)-
本実施形態の液管ユニット(100)において、液側集合管(110)の第1縦管部(112)と液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)とは、それぞれが直管状に形成され、それぞれの中心軸方向が実質的に鉛直方向となる姿勢で、一直線上に配置される。そのため、ケーシング(35)の内部空間のうち第1縦管部(112)及び第2縦管部(122)が占める領域の大きさを、最小限に抑えることができる。従って、本実施形態によれば、室内機(30)の小型化を図りつつ、銅イオンを含む凝縮水の付着に起因する液側分流器(100a)の腐食を抑制できる。
【0138】
-実施形態の特徴(4)-
本実施形態のガス管ユニット(150)では、ガス側分流器(150a)のガス側集合管(160)の第1接続口(161)と、ガス側冷媒管(170)の第2接続口(171)とが、継手管(156)を介して接続する。ガス側集合管(160)の第1縦管部(162)は、第1接続口(161)を含む。ガス側冷媒管(170)の第2縦管部(172)は、第2接続口(171)を含む。
【0139】
室内機(30)が据え付けられた状態において、銅または銅合金からなるガス側冷媒管(170)の第2縦管部(172)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるガス側集合管(160)の第1縦管部(162)よりも下方に位置する。第2縦管部(172)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水は、重力によって下方へ流れ落ちるため、第1縦管部(162)に付着しない。
【0140】
従って、本実施形態によれば、銅イオンを含む凝縮水が付着することに起因するガス側集合管(160)の腐食を抑制することができる。
【0141】
-実施形態の特徴(5)-
本実施形態のガス管ユニット(150)において、ガス側集合管(160)の第1縦管部(162)とガス側冷媒管(170)の第2縦管部(172)とは、それぞれの中心軸方向が実質的に鉛直方向となる姿勢で、一直線上に配置される。そのため、第2縦管部(172)の表面で生じた銅イオンを含む凝縮水を、重力によって確実に下方へ流すことができる。その結果、銅イオンを含む凝縮水がガス側分流器(150a)の第1縦管部(162)に付着するのを、確実に防止できる。
【0142】
-実施形態の変形例1-
図9に示すように、本実施形態の液管ユニット(100)では、液側集合管(110)の第1接続口(111)と、液側冷媒管(120)の第2接続口(121)とが、直接に接合されていてもよい。この場合、液管ユニット(100)では、継手管(106)が省略される。
【0143】
また、本実施形態のガス管ユニット(150)では、ガス側集合管(160)の第1接続口(161)と、ガス側冷媒管(170)の第2接続口(171)とが、直接に接合されていてもよい。この場合、ガス管ユニット(150)では、継手管(156)が省略される。
【0144】
-実施形態の変形例2-
図10に示すように、本実施形態の液管ユニット(100)では、液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)が省略されていてもよい。この場合は、液側冷媒管(120)のU字管部(123)の一端が、上向きに開口する第2接続口(121)となる。
【0145】
また、本実施形態のガス管ユニット(150)では、ガス側冷媒管(170)の第2縦管部(172)が省略されていてもよい。この場合は、ガス側冷媒管(170)の1/4円弧状の部分の端部が、上向きに開口する第2接続口(171)となる。
【0146】
-実施形態の変形例3-
図11に示すように、本実施形態の液管ユニット(100)では、液側分流器(100a)の液側集合管(110)が上下に蛇行する円管であってもよい。本変形例の液側集合管(110)には、第1半円部(113a)と第2半円部(113b)とが一つずつ形成される。
【0147】
本変形例において、液側集合管(110)の一端側の部分は、概ね鉛直方向に延びる直管状に形成される。液側集合管(110)の一端は、液側分流器本体(101)の下端に接合される。液側集合管(110)の内部空間は、液側分流器本体(101)の内部空間と連通する。
【0148】
第1半円部(113a)は、上向きの半円弧状の部分である。第1半円部(113a)は、液側集合管(110)の一端寄りに配置される。第2半円部(113b)は、下向きの半円弧状の部分である。第2半円部(113b)は、液側集合管(110)の他端寄りに配置される。第1半円部(113a)の一端と、第2半円部(113b)の一端とは、直管状の部分を介して繋がる。
【0149】
第1縦管部(112)は、真っ直ぐな円管状の部分である。第1縦管部(112)の中心軸方向は、実質的に鉛直方向である。本変形例の第1縦管部(112)の上端は、第2半円部(113b)の他端に連続する。第1縦管部(112)の下端は、下向きに開口する第1接続口(111)であり、継手管(106)と接合される。
【0150】
本変形例の液側冷媒管(120)は、L字状に曲がった円管である。液側冷媒管(120)の一端(上向きの端部)は、上向きに開口する第2接続口(121)である。液側冷媒管(120)のうち第2接続口(121)を含む直管状の部分は、第2縦管部(122)である。第2縦管部(122)の中心軸方向は、実質的に鉛直方向である。第2縦管部(122)は、継手管(106)と実質的に同軸に配置される。第2縦管部(122)の上端である第2接続口(121)は、継手管(106)の下端と、ロウ付けによって接合される。液側冷媒管(120)の他端(横向きの端部)には、フレア継手(107)が取り付けられる。
【0151】
-実施形態の変形例4-
図12に示すように、本実施形態の液管ユニット(100)では、液側分流器(100a)の液側集合管(110)と、継手管(106)とが省略されていてもよい。
【0152】
本変形例の液管ユニット(100)では、液側分流器(100a)が、液側分流器本体(101)だけによって構成され、液側分流器本体(101)の小径部(101a)の下端が、下向き開口する第1接続口(111)となる。本変形例の液管ユニット(100)では、液側分流器本体(101)に液側冷媒管(120)が直接に接続される。液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)は、その上端である第2接続口(121)が、液側分流器本体(101)の小径部(101a)の下端に、ロウ付けによって接合される。
【0153】
本変形例の液管ユニット(100)は、
図13に示すように、継手管(106)を備えていてもよい。この場合は、液側分流器本体(101)の小径部(101a)の下端である第1接続口(111)が、継手管(106)の上端にロウ付けによって接合され、液側冷媒管(120)の第2縦管部(122)の上端である第2接続口(121)が、継手管(106)の下端にロウ付けによって接合される。
【0154】
-実施形態の変形例5-
本実施形態の液管ユニット(100)において、第1縦管部(112)と第2縦管部(122)のそれぞれの形状は、真っ直ぐな管状に限定されない。第1縦管部(112)と第2縦管部(122)のそれぞれの形状は、上下方向に延びる管状である限りにおいて、若干湾曲していてもよいし、若干屈曲していてもよい。
【0155】
本実施形態のガス管ユニット(150)において、第1縦管部(162)と第2縦管部(172)のそれぞれの形状は、真っ直ぐな管状に限定されない。第1縦管部(162)と第2縦管部(172)のそれぞれの形状は、上下方向に延びる管状である限りにおいて、若干湾曲していてもよいし、若干屈曲していてもよい。
【0156】
-実施形態の変形例6-
本実施形態の液管ユニット(100)において、第1縦管部(112)と第2縦管部(122)のそれぞれの伸長方向は、鉛直方向に限定されない。第1縦管部(112)と第2縦管部(122)のそれぞれの伸長方向は、鉛直方向に対して若干傾いた方向(斜め方向)であってもよい。
【0157】
本実施形態のガス管ユニット(150)において、第1縦管部(162)と第2縦管部(172)のそれぞれの伸長方向は、鉛直方向に限定されない。第1縦管部(162)と第2縦管部(172)のそれぞれの伸長方向は、鉛直方向に対して若干傾いた方向(斜め方向)であってもよい。
【0158】
-実施形態の変形例7-
本実施形態の液管ユニット(100)とガス管ユニット(150)の一方または両方は、構成ユニットである室外機(20)に設けられた室外熱交換器(23)の伝熱管に接続されてもよい。
【0159】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書および特許請求の範囲の「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0160】
以上説明したように、本開示は、空気調和装置の構成ユニットについて有用である。
【符号の説明】
【0161】
10 空気調和装置
20 室外機(構成ユニット)
30 室内機(構成ユニット)
35 ケーシング
65 室内熱交換器(熱交換器)
66 伝熱管
100a 液側分流器
101 液側分流器本体(分流器本体)
105 被覆部材
106 継手管(金属管)
110 液側集合管(集合管)
111 第1接続口
112 第1縦管部
120 液側冷媒管(冷媒管)
121 第2接続口
122 第2縦管部
123 U字管部
150a ガス側分流器
151 ガス側分流器本体(分流器本体)
155 被覆部材
156 継手管(金属管)
160 ガス側集合管(集合管)
161 第1接続口
162 第1縦管部
170 ガス側冷媒管(冷媒管)
171 第2接続口
172 第2縦管部