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特開2024-138552疲労試験機の管理装置、及び疲労試験機管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138552
(43)【公開日】2024-10-08
(54)【発明の名称】疲労試験機の管理装置、及び疲労試験機管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/32 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
G01N3/32 Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024117092
(22)【出願日】2024-07-22
(62)【分割の表示】P 2021002355の分割
【原出願日】2021-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松浦 融
(57)【要約】
【課題】複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の進捗状況を、作業者が容易に確認する。
【解決手段】複数の疲労試験機1と通信可能に接続される疲労試験機1の管理装置3であって、複数の疲労試験機1の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報JPを、複数の疲労試験機1の各々から取得する取得部312と、複数の疲労試験機1の各々に対応する疲労試験の進捗情報JPをLCD331に表示する表示制御部313と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の疲労試験機と通信可能に接続される疲労試験機の管理装置であって、
前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、
前記複数の疲労試験機の各々に対応する前記進捗情報を表示する表示制御部と、
を備え、
前記進捗情報は、前記疲労試験が終了する予定の日時を示す終了予定日時情報を含み、
前記表示制御部は、前記進捗情報をプログレスバーとして表示し、
前記プログレスバーのうち、現在日時を示し、上下方向に延びる現在日時表示線の左側は、前記疲労試験の開始日時から前記現在日時までの経過期間に対応し、前記現在日時表示線の右側は、前記現在日時から前記疲労試験の終了予定日時までの期間に対応する、
疲労試験機の管理装置。
【請求項2】
前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数を示す実行回数情報、前記疲労試験を実行した時間を示す実行時間情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数を示す予定回数情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間を示す予定時間情報、の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の疲労試験機の管理装置。
【請求項3】
前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す実行回数比率情報、前記疲労試験を実行した時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す実行時間比率情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す予定回数比率情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す予定時間比率情報、の少なくとも1つを含む、
請求項1又は請求項2に記載の疲労試験機の管理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、年月日を示す年月日情報と対応付けて前記進捗情報を表示する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記複数の疲労試験機の各々を識別する識別情報と対応付けて、前記進捗情報を表示する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記複数の疲労試験機の各々における前記疲労試験が終了した場合に、前記疲労試験が終了した疲労試験機から、前記疲労試験が終了した理由を示す終了理由を取得し、
前記表示制御部は、前記終了理由に基づき、異常が発生して前記疲労試験が終了した場合と、前記疲労試験が正常に終了した場合とを識別可能に表示する、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置。
【請求項7】
複数の疲労試験機と、前記複数の疲労試験機と通信可能に接続される管理装置と、を備える疲労試験機管理システムであって、
前記管理装置は、
前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、
前記複数の疲労試験機の各々に対応する前記進捗情報を表示する表示制御部と、
を備え、
前記進捗情報は、前記疲労試験が終了する予定の日時を示す終了予定日時情報を含み、
前記表示制御部は、前記進捗情報をプログレスバーとして表示し、
前記プログレスバーのうち、現在日時を示し、上下方向に延びる現在日時表示線の左側は、前記疲労試験の開始日時から前記現在日時までの経過期間に対応し、前記現在日時表示線の右側は、前記現在日時から前記疲労試験の終了予定日時までの期間に対応する、
疲労試験機管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疲労試験機の管理装置、及び疲労試験機管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
疲労試験機において、作業者の手間を軽減する種々の技術が知られている。
例えば、特許文献1に記載の疲労試験機は、繰り返し波形の振幅および周波数範囲を設定する手段を設け、試験片の装着状態で、設定された周波数範囲で周波数を順次自動的に変化させながら、設定された振幅のもとに試験片に試験力が加わるように負荷機構(油圧シリンダ)を駆動制御し、周波数ごとの力検出手段の出力を取り込み、試験片を含む系の周波数応答特性を表すグラフを作成して表示等の出力を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-292400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の疲労試験機では、疲労試験の進捗状況は、試験機本体の操作が容易な位置に配置されたディスプレイに表示されるため、複数の疲労試験機の進捗状況を確認するためには、作業者は、疲労試験機毎に、対応するディスプレイに進捗状況を表示させて確認する必要があった。そこで、複数の疲労試験機の各々の疲労試験の進捗状況を確認するために、作業者の手間がかかる可能性があった。
例えば、50台~100台の疲労試験機の各々の疲労試験の進捗状況を一人の作業者が確認するためには、数時間を要する場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、作業者の手間を軽減することの可能な疲労試験機の管理装置、及び疲労試験機管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る疲労試験機の管理装置は、複数の疲労試験機と通信可能に接続される疲労試験機の管理装置であって、前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、前記複数の疲労試験機の各々に対応する前記進捗情報を表示する表示制御部と、を備える。
【0007】
本発明の第2態様に係る疲労試験機管理システムは、複数の疲労試験機と、前記複数の疲労試験機と通信可能に接続される管理装置と、を備える疲労試験機管理システムであって、前記管理装置は、前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、前記複数の疲労試験機の各々に対応する前記進捗情報を表示する表示制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1態様に係る疲労試験機の管理装置、及び本発明の第2態様に係る疲労試験機管理システムは、複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の進捗情報を表示するため、作業者は複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の進捗状況を容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る管理システムの構成の一例を示す図である。
図2】疲労試験機の構成の一例を示す図である。
図3】試験片に作用する応力の変化の一例を示す図である。
図4】管理装置及び制御装置の構成の一例を示す図である。
図5】進捗管理画面の一例を示す画面図である。
図6】(A)~(C)の各々は、プログレスバーの他の実施形態を示す図である。
図7】本実施形態に係る管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
【0011】
[1.管理システムの構成]
図1は、本実施形態に係る管理システム100の構成の一例を示す図である。
管理システム100は、複数の疲労試験機1と、管理装置3と、を備える。
複数の疲労試験機1は、第1疲労試験機1A、第2疲労試験機1B、及び第N疲労試験機を含む。整数Nは、例えば、50又は100である。
本実施形態では、説明の便宜上、複数の疲労試験機1は、例えば、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gである。
管理システム100は、「疲労試験機管理システム」の一例に対応する。
【0012】
第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々は、試験片SPの疲労試験を行う。第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々は、例えば、試験片SPに引張応力σを繰り返し印加する。引張応力σ及び繰り返し回数は、予め設定される。繰り返し回数は、例えば、10回~10回である。
第1疲労試験機1A~第N疲労試験機は、互いに略同一の構成を有する。そこで、以下の説明において、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機を互いに区別しない場合には、疲労試験機1と記載する場合がある。
疲労試験機1の構成については、後述にて図2を参照して説明する。
【0013】
管理装置3は、ネットワークNWを介して、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々と通信可能に接続される。管理装置3は、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々の疲労試験の進捗状況を管理する。
ネットワークNWは、本実施形態では、LAN(Local Area Network)である。また、ネットワークNWは、例えば、Ethernet(登録商標)規格のケーブル等で構成される。
管理装置3の構成については、後述にて図4を参照して説明する。
【0014】
本実施形態では、ネットワークNWがEthernet(登録商標)規格のケーブル等で構成されるが、ネットワークNWがWi-Fi(登録商標)等の無線通信を行ってもよい。
また、本実施形態では、ネットワークNWがLANである場合について説明するが、ネットワークNWがWAN(Wide Area Network)でもよいし、インターネットでもよい。
ネットワークNWが、インターネットである場合には、管理装置3は、例えば、サーバ装置として構成される。
【0015】
[2.疲労試験機の構成]
図2は、疲労試験機1の構成の一例を示す図である。疲労試験機1は、試験機本体10と、制御ユニット20と、を備える。
試験機本体10は、制御ユニット20からの指示に従って、試験片SPの疲労試験を実行する。制御ユニット20は、試験機本体10の動作を制御する。
【0016】
図2に示すように、試験機本体10は、基台11上に、一対の支柱12a,12bと、ヨーク13と、によって負荷枠を形成し、支柱12a,12bに、クロスヘッド14を固定して構成される。
【0017】
基台11には、油圧アクチュエータ15が配置され、油圧アクチュエータ15のピストンロッド15aには、試験片SPの下端を固定する下部治具16aが取り付けられる。また、クロスヘッド14には、ロードセル17を介して、試験片SPの上端を固定する上部治具16bが取り付けられる。
ロードセル17は、試験片SPに作用する試験力を検出する。
【0018】
油圧アクチュエータ15は、サーボ弁18によって、圧油方向と圧油量とが制御されて、ピストンロッド15aが伸縮する。その結果、上部治具16bと下部治具16aとの間に固定された試験片SPに試験力が印加される。油圧アクチュエータ15のストローク、すなわち試験片SPの変位は、油圧アクチュエータ15に取り付けられた差動トランス19によって検出される。
【0019】
制御ユニット20は、信号入出力装置21A、制御装置21B、及び、入出力装置22を備える。
信号入出力装置21Aは、試験機本体10と制御装置21Bとの間に配置され、制御装置21Bに入出力される種々の信号を処理する。
信号入出力装置21Aは、第1増幅器23、第1A/D変換器24、第2増幅器27、第2A/D変換器28、第3増幅器25、及びD/A変換器26を備える。
【0020】
第1増幅器23は、ロードセル17から出力される試験力信号を増幅し、第1A/D変換器24に出力する。
第1A/D変換器24は、第1増幅器23によって増幅された試験力信号をA/D変換して、試験力情報を生成し、生成した試験力情報を制御装置21Bに出力する。
第2増幅器27は、差動トランス19から出力される変位信号を増幅し、第2A/D変換器28に出力する。
第2A/D変換器28は、第2増幅器27によって増幅された変位信号をA/D変換して、変位情報を生成し、生成した変位情報を制御装置21Bに出力する。
【0021】
制御装置21Bは、第1A/D変換器24から入力される試験力情報と、第2A/D変換器28から入力される変位情報とに基づいて、指令情報を生成し、指令情報をD/A変換器26に出力する。
D/A変換器26は、制御装置21Bから入力される指令情報をD/A変換し、指令信号を生成し、生成した指令信号を第3増幅器25に出力する。
第3増幅器25は、D/A変換器26から出力される制御信号を増幅し、サーボ弁18に出力する。
サーボ弁18は、第3増幅器25から出力される制御信号に従って、油圧アクチュエータ15に対して、圧油方向と圧油量とを制御する。
【0022】
入出力装置22は、試験片SPに印加する負荷波形の振幅σa、平均値σm、周波数等を、制御装置21Bへ入力する入力部と、試験片SPの荷重変位特性等を試験結果として出力する出力部と、を備えている。
【0023】
図3は、試験片SPに作用する応力σの変化の一例を示す図である。
図3の縦軸は、試験片SPに作用する応力σを示し、横軸は、時間Tを示す。
制御装置21Bの試験実行部212は、応力σが、図3に示すグラフG1に沿って変化するように、サーボ弁18を制御する。
試験実行部212については、後述にて図4を参照して説明する。
【0024】
グラフG1に示すように、応力σの変化は、正弦波で表わされ、平均値σm、振幅σa、及び周期Wで規定される。
平均値σmは、応力σの平均値を示す。振幅σaは、応力σの振幅を示す。振幅σaは、応力σの最大値σxと応力σの最小値σnとの差の1/2である。周期Wは、応力σの周波数で規定される。
【0025】
また、疲労試験機1が実行する疲労試験は、例えば、繰り返し回数NTTに到達するまで連続して実行される。繰り返し回数NTTは、例えば、例えば、10回~10回である。繰り返し回数NTTの1回は、周期Wにおける応力σの変化に対応する。
繰り返し回数NTTは、「疲労試験の全体の実行回数」の一例に対応する。
換言すれば、図3に示す周期Wの繰り返し回数NTT倍の時間だけ、疲労試験機1は、疲労試験を連続して実行する。ただし、試験片SPが破断した、あるいは、振幅σaの変動等で試験片SPが破損したと判断した場合には、疲労試験機1は、疲労試験を終了する。
繰り返し回数NTTについては、後述にて図4を参照して説明する。
【0026】
[3.管理装置及び制御装置の構成]
図4は、管理装置3及び制御装置21Bの構成の一例を示す図である。
【0027】
[3-1.制御装置の構成]
制御装置21Bは、試験機本体10に疲労試験を実行させる。
制御装置21Bは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ装置と、信号入出力装置21Aとのインターフェース回路と、各種の電子回路と、を有するコンピュータを備える。
なお、制御装置21Bは、コンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1つ又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。
【0028】
制御装置21Bは、例えば、パーソナルコンピュータで構成され、試験機本体10の動作を制御する。制御装置21Bは、第1プロセッサ21Cと、第1メモリ21Dと、を備える。
第1プロセッサ21Cは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等で構成される。
第1メモリ21Dは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0029】
なお、制御装置21Bは、パーソナルコンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1つ又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。また、制御装置21Bは、例えば、タブレット端末、又はスマートフォン等で構成されてもよい。
また、制御装置21Bは、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等、プログラムされたハードウェアを備えてもよい。また、制御装置21Bは、SoC(System-on-a-Chip)-FPGAを備えてもよい。
【0030】
図4に示すように、制御装置21Bは、第1通信部211と、試験実行部212と、第1進捗記憶部213と、を備える。
具体的には、制御装置21Bの第1プロセッサ21Cが、第1メモリ21Dに記憶された第1制御プログラムPR1を実行することによって、第1通信部211、及び試験実行部212、として機能する。また、制御装置21Bの第1プロセッサ21Cが、第1メモリ21Dに記憶された第1制御プログラムPR1を実行することによって、第1メモリ21Dを、第1進捗記憶部213として機能させる。
【0031】
第1進捗記憶部213は、疲労試験機1が実行する疲労試験の進捗状況を示す進捗情報JPを記憶する。試験実行部212は、進捗情報JPを第1進捗記憶部213に記録する。
進捗情報JPは、疲労試験機1が疲労試験を開始した日時である開始日時TSと、疲労試験機1が疲労試験を終了する予定の日時である終了予定日時TEを示す終了予定日時情報を含む。
また、進捗情報JPは、疲労試験機1が疲労試験の繰り返しを実行した回数である実行回数NTAを示す実行回数情報、及び、疲労試験機1が疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数である予定回数NTRを示す予定回数情報を含む。実行回数NTAと予定回数NTRとの和が、繰り返し回数NTTに対応する。
また、進捗情報JPは、疲労試験機1が疲労試験を実行した時間である実行時間TAを示す実行時間情報、及び、疲労試験機1が疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間である予定時間TRを示す予定時間情報を含む。実行時間TAと予定時間TRとの和が、疲労試験機1が疲労試験を実行するために要する時間である疲労試験時間TTに対応する。
【0032】
また、進捗情報JPは、実行回数NTAの繰り返し回数NTTに対する比率である実行回数比率PNAを示す実行回数比率情報、及び予定回数NTRの繰り返し回数NTTに対する比率である予定回数比率PNRを示す予定回数比率情報を含む。実行回数比率PNAと、予定回数比率PNRとの和は、100%である。
また、進捗情報JPは、実行時間TAの疲労試験時間TTに対する比率である実行時間比率PAを示す実行時間比率情報、及び、予定時間TRの疲労試験時間TTに対する比率である予定時間比率PRを示す予定時間比率情報を含む。実行時間比率PAと、予定時間比率PRとの和は、100%である。
なお、疲労試験における周期Wが疲労試験時間TTにおいて一定である場合には、実行回数比率PNAは実行時間比率PAと一致し、予定回数比率PNRは、予定時間比率PRと一致する。
【0033】
また、進捗情報JPは、疲労試験機1が疲労試験を実行中に、実行回数NTAが繰り返し回数NTTに到達する前に疲労試験を終了した場合に、疲労試験を終了した日時である終了日時TFを示す終了日時情報、及び終了した理由である終了理由REを示す終了理由情報を含む。
また、進捗情報JPは、疲労試験機1が疲労試験を実行中に、実行回数NTAが繰り返し回数NTTに到達する前に疲労試験を終了した場合に、疲労試験を終了したときの実行時間比率PBを示す実行時間比率情報を含む。
実行時間比率PBは、疲労試験を終了したとき、すなわち、終了日時TFにおける実行時間TAの疲労試験時間TTに対する比率である。
【0034】
終了予定日時TE、実行時間比率PA、予定時間TR、実行時間比率PB、終了日時TF、及び終了理由REについては、後述にて図5を参照して説明する。
また、実行回数NTA、予定回数NTR、及び繰り返し回数NTTについては、後述にて図6(A)を参照して説明する。実行時間TA、予定時間TR、及び疲労試験時間TTについては、後述にて図6(B)を参照して説明する。実行時間比率PA、及び予定時間比率PRについては、後述にて図6(C)を参照して説明する。
【0035】
第1通信部211は、信号入出力装置21Aとの間の通信を制御する。
具体的には、第1通信部211は、信号入出力装置21Aから、ロードセル17によって検出された試験力を示す情報、差動トランス19から出力された変位を示す情報を受信する。また、第1通信部211は、信号入出力装置21Aに対して、試験実行部212からサーボ弁18に対して出力される指令情報を送信する。
【0036】
また、第1通信部211は、管理装置3との間の通信を制御する。
具体的には、第1通信部211は、ネットワークNWを介して、管理装置3に進捗情報JPを送信する。
【0037】
試験実行部212は、試験機本体10が疲労試験を実行するように試験機本体10を制御する。
具体的には、試験実行部212は、試験片SPに作用する応力σが、図3に示すように正弦波状に変化するように、サーボ弁18に対する指令情報を生成する。また、試験実行部212は、ロードセル17によって検出された試験力を示す情報、及び差動トランス19から出力された変位を示す情報に基づいて、サーボ弁18に対する指令情報を生成する。
また、試験実行部212は、所定周期で、進捗情報JPを第1進捗記憶部213に記録する。所定周期は、例えば、1分間である。
【0038】
[3-2.管理装置の構成]
管理装置3は、複数の疲労試験機1の疲労試験の進捗状況を管理する。
管理装置3は、例えば、パーソナルコンピュータで構成される。管理装置3は、第2プロセッサ31と、第2メモリ32と、表示部33と、を備える。
第2プロセッサ31は、CPUやMPU等で構成される。
第2メモリ32は、ROMやRAM等で構成される。
【0039】
なお、管理装置3は、パーソナルコンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1つ又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。また、管理装置3は、例えば、タブレット端末、又はスマートフォン等で構成されてもよい。
【0040】
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)331を備え、第2プロセッサ31の指示に従って、LCD331に種々の画像を表示する。表示部33は、例えば、図5に示す進捗管理画面400をLCD331に表示する。
LCD331は、「ディスプレイ」の一例に対応する。
【0041】
図4に示すように、管理装置3は、第2通信部311と、取得部312と、表示制御部313と、第2進捗記憶部321と、を備える。
具体的には、管理装置3の第2プロセッサ31が、第2メモリ32に記憶された第2制御プログラムPR2を実行することによって、第2通信部311、取得部312、及び表示制御部313、として機能する。また、管理装置3の第2プロセッサ31が、第2メモリ32に記憶された第2制御プログラムPR2を実行することによって、第2メモリ32を、第2進捗記憶部321として機能させる。
【0042】
第2進捗記憶部321は、複数の疲労試験機1の各々が実行する疲労試験の進捗状況を示す進捗情報JPを、複数の疲労試験機1の各々を識別する識別情報に対応付けて記憶する。取得部312は、複数の疲労試験機1の各々の進捗情報JPを第2進捗記憶部321に記録する。複数の疲労試験機1の各々の進捗情報JPは、表示制御部313によって、第2進捗記憶部321から読み出される。
【0043】
第2通信部311は、制御装置21Bとの間の通信を制御する。
具体的には、第2通信部311は、取得部312からの指示に従って、ネットワークNWを介して、複数の疲労試験機1の制御装置21Bの各々から進捗情報JPを受信する。
【0044】
取得部312は、複数の疲労試験機1の制御装置21Bの各々から進捗情報JPを取得する。
具体的には、取得部312は、予め設定された所定周期で、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々から進捗情報JPを取得する。所定周期は、例えば、10分間である。
所定周期が長い程、第2プロセッサ31の負荷を軽減できる。所定周期が短い程、図5に示す進捗管理画面400を頻繁に更新できる。
【0045】
表示制御部313は、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々に対応する進捗情報JPをLCD331に表示する。また、表示制御部313は、取得部312が第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々から進捗情報JPを取得する度に、LCD331に表示する進捗情報JPを更新する。
具体的には、表示制御部313は、図5に示す進捗管理画面400をLCD331に表示する。すなわち、表示制御部313は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々の進捗情報JPをプログレスバー410~470として表示する。また、表示制御部313は、年月日を示す年月日情報と対応付けて進捗情報JPを表示する。本実施形態では、年月日を示す年月日情報は、カレンダー形式で、カレンダー表示部CLに表示される。また、表示制御部313は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々を識別する識別情報と対応付けて、進捗情報JPを表示する。本実施形態では、識別情報は、試験機番号NPとして表示される。
プログレスバー410~470、カレンダー表示部CL、及び試験機番号NPについては、後述にて図5を参照して説明する。
【0046】
[4.進捗管理画面の構成]
図5は、進捗管理画面400の一例を示す画面図である。進捗管理画面400は、表示制御部313によって、LCD331に表示される。
図5に示すように、進捗管理画面400には、試験機番号NP、カレンダー表示部CL、プログレスバー410~470、及び現在日時表示部TNが表示される。
【0047】
試験機番号NPは、進捗管理画面400の左端欄に表示され、第1疲労試験機1A~第N疲労試験機の各々を識別する識別情報の一例に対応する。
本実施形態では、試験機番号NPが「1」であることは、第1疲労試験機1Aを示す。試験機番号NPが「2」であることは、第2疲労試験機1Bを示す。試験機番号NPが「N」であることは、第N疲労試験機を示す。整数Nは、例えば、1~7である。
進捗管理画面400では、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々の進捗情報JPを示している。
【0048】
カレンダー表示部CLは、進捗管理画面400の上端部に表示され、年月日を含むカレンダー情報を表示する。本実施形態では、カレンダー表示部CLの上部に「年月」を表示し、カレンダー表示部CLの下部に「日」を表示している。
各日を示す数字は、曜日が識別可能に表示される。例えば、土曜日に対応する日を示す数字は、青色で表示され、日曜日及び祝祭日に対応する日を示す数字は、赤色で表示される。また、平日に対応する日を示す数字は、黒色で表示される。
【0049】
プログレスバー410は、第1疲労試験機1Aにおける疲労試験の進捗状況を示す。プログレスバー420は、第2疲労試験機1Bにおける疲労試験の進捗状況を示す。プログレスバー4N0は、第N疲労試験機における疲労試験の進捗状況を示す。
プログレスバー410~プログレスバー470は、左右方向に延びる長方形状に表示される。プログレスバー410~プログレスバー470の各々の左端は、カレンダー表示部CLに対して、開始日時TSに対応する位置に表示される。また、プログレスバー410~プログレスバー470の各々の右端は、カレンダー表示部CLに対して、終了予定日時TEに対応する位置に表示される。開始日時TSは、疲労試験機1が疲労試験を開始する日時を示す。終了予定日時TEは、疲労試験機1が疲労試験を終了する予定の日時を示す。
なお、第6疲労試験機1F、及び第7疲労試験機1Gの各々では、疲労試験が終了しているため、プログレスバー460及びプログレスバー470は、第1疲労試験機1A~第5疲労試験機1Eに対応するプログレスバー410~プログレスバー450とは、相違する態様で表示される。例えば、プログレスバー410~プログレスバー450の各々の輪郭線は、実線で表示され、プログレスバー460及びプログレスバー470の各々の輪郭線は、破線で表示される。
【0050】
以下の説明では、進捗管理画面400が表示する進捗情報JPが制御装置21Bの試験実行部212によって第1進捗記憶部213に記録された日時を、便宜上、「現在日時」と記載する。
現在日時表示部TNは、進捗管理画面400が表示する進捗情報JPを制御装置21Bの試験実行部212が第1進捗記憶部213に記録した日時を示す。
図5では、現在日時表示部TNは、「2020年5月18日15時12分」に、進捗管理画面400が表示する進捗情報JPを、制御装置21Bの試験実行部212が第1進捗記憶部213に記録したことを示している。
進捗管理画面400が表示する進捗情報JPが第1進捗記憶部213に記録された日時、すなわち、現在日時が「2020年5月18日」であることを視認可能にするため、表示制御部313は、カレンダー表示部CLの対応する日を識別可能に表示する。例えば、カレンダー表示部CLの対応する日を示す欄を白黒反転表示する。
また、現在日時が「15時12分」であることは、現在日時表示部TNに表示される。
更に、現在日時表示部TNは、現在日時を示す現在日時表示線TNLを含む。現在日時表示線TNLは、プログレスバー410~プログレスバー470を通過して上下方向に延びる直線である。現在日時表示線TNLの左右方向の位置は、カレンダー表示部CLにおいて、現在日時に対応する。
【0051】
プログレスバー410~プログレスバー450の各々は、現在日時表示線TNLの左側と現在日時表示線TNLの右側とが識別可能に表示される。図5では、プログレスバー410~プログレスバー450の各々は、現在日時表示線TNLの左側が網掛け表示され、現在日時表示線TNLの右側が白抜き表示される。
プログレスバー410~プログレスバー450の各々において、現在日時表示線TNLの左側は、疲労試験の開始日時TSから現在日時までの経過期間に対応する。プログレスバー410~プログレスバー450の各々において、現在日時表示線TNLの右側は、現在日時から疲労試験の終了予定日時TEまでの期間に対応する。
【0052】
プログレスバー410~プログレスバー450の各々には、実行時間比率PA、予定時間TR、及び終了予定日時TEが表示される。
実行時間比率PAは、現在日時表示線TNLの左側に表示され、実行時間TAの疲労試験時間TTに対する比率を示す。実行時間TAは、現在日時までに疲労試験を実行した時間を示す。換言すれば、実行時間TAは、開始日時TSから現在日時までの時間を示す。疲労試験時間TTは、疲労試験を実行するために要すると予定された時間を示す。
例えば、プログレスバー410では、実行時間比率PAとして「49%」が表示され、現在日時において、疲労試験時間TTの49%が完了したことを示している。また、例えば、プログレスバー420では、実行時間比率PAとして「35%」が表示され、現在日時において、疲労試験時間TTの35%が完了したことを示している。
【0053】
予定時間TR、及び終了予定日時TEは、現在日時表示線TNLの右側に表示される。終了予定日時TEは、プログレスバー410~プログレスバー450の各々の右端に表示される。予定時間TRは、現在日時表示線TNLと終了予定日時TEとの間に表示される。
予定時間TRは、現在日時から疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間を示す。換言すれば、予定時間TRは現在日時から、終了予定日時TEに到達するまでに要する時間を示す。
例えば、プログレスバー410では、予定時間TRとして「17日21時間3分」と表示され、現在日時から「17日21時間3分」後に疲労試験が終了する予定であることを示している。また、例えば、プログレスバー420では、予定時間TRとして「26日21時間3分」と表示され、現在日時から「26日21時間3分」後に疲労試験が終了する予定であることを示している。すなわち、第1疲労試験機1Aにおける疲労試験が終了してから、約1週間(7日)後に、第2疲労試験機1Bにおける疲労試験が終了する予定である。
【0054】
終了予定日時TEは、疲労試験が終了する予定の日時を示す。
例えば、プログレスバー410では、終了予定日時TEとして「6月5日(金)12:05」と表示され、「6月5日(金)12時05分」に疲労試験が終了する予定であることを示している。また、例えば、プログレスバー420では、終了予定日時TEとして「6月12日(金)12:15」と表示され、「6月12日(金)12時15分」に疲労試験が終了する予定であることを示している。
【0055】
プログレスバー460及びプログレスバー470の各々において、現在日時表示線TNLの左側の所定領域が網掛け表示され、その他の領域が白抜き表示される。所定領域は、疲労試験の開始日時から疲労試験の終了日時までの期間に対応する。
プログレスバー460及びプログレスバー470の各々には、実行時間比率PB、終了日時TF、終了理由RE、及び終了予定日時TEが表示される。
【0056】
プログレスバー460及びプログレスバー470の各々において、実行時間比率PBは、現在日時表示線TNLの左側の所定領域に表示され、実行時間TBの疲労試験時間TTに対する比率を示す。実行時間TBは、開始日時TSから終了日時TFまでの時間を示す。開始日時TSは、疲労試験を開始した日時を示す。終了日時TFは、疲労試験が終了した日時を示す。疲労試験時間TTは、疲労試験を実行するために要すると予定された時間を示す。
例えば、プログレスバー460では、実行時間比率PBとして、「32%」が表示され、疲労試験時間TTの32%の時間で疲労試験が終了したことを示している。
【0057】
終了日時TF、終了理由RE、及び終了予定日時TEは、プログレスバー460及びプログレスバー470の各々の網掛け表示された所定領域の右側に表示される。終了予定日時TEは、プログレスバー460及びプログレスバー470の各々の右端に表示される。終了日時TFは、プログレスバー460及びプログレスバー470の各々において網掛け表示された所定領域の右端の近くに配置される。終了理由REは、終了日時TFと終了予定日時TEとの間に表示される。
【0058】
終了日時TFは、疲労試験が終了した日時を示す。
例えば、プログレスバー460では、終了日時TFは、「16日4時8分」と表示され、「16日4時8分」に疲労試験が終了したことを示している。
終了理由REは、疲労試験が終了した理由を示す。
例えば、プログレスバー460では、終了理由REは、「アラーム」と表示され、第6疲労試験機1Fが何等かの警報を発して終了したことを示す。換言すれば、第6疲労試験機1Fに何等かの異常が発生して疲労試験が終了したことを示す。異常は、例えば、疲労試験機1を構成する部材の過熱等を含む。
また、例えば、プログレスバー470では、終了理由REは、「破断」と表示され、試験片SPが破断することによって疲労試験が終了したことを示す。換言すれば、第7疲労試験機1Gは、疲労試験を正常に終了したことを示す。
【0059】
表示制御部313は、プログレスバー460のように異常が発生して疲労試験が終了した場合と、プログレスバー470のように疲労試験を正常に終了した場合とを識別可能に表示する。例えば、異常が発生して疲労試験が終了した場合と、疲労試験を正常に終了した場合とで、表示制御部313は、プログレスバーの表示色を相違させる。具体的には、表示制御部313は、例えば、異常が発生して疲労試験が終了した場合には、プログレスバーを赤色で表示し、疲労試験を正常に終了した場合には、プログレスバーを緑色で表示する。
また、表示制御部313は、疲労試験を実行中の疲労試験機1に対応するプログレスバー410~プログレスバー450を、プログレスバー460及びプログレスバー470と相違する色で表示する。表示制御部313は、プログレスバー410~プログレスバー450を、例えば、青色で表示する。
【0060】
図5を参照して説明したように、進捗管理画面400に試験機番号NPと対応付けてプログレスバー410~プログレスバー470が表示されるため、ユーザは、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々における疲労試験の進捗状況を容易に認識できる。なお、本実施形態において、ユーザは、作業者を含む。
【0061】
また、疲労試験を実行中の疲労試験機1に対応するプログレスバー410~プログレスバー450の各々には、終了予定日時TEが表示されるため、ユーザは、疲労試験を実行中の疲労試験機1において疲労試験が終了する予定の日時を容易に確認できる。
【0062】
また、疲労試験が終了した疲労試験機1に対応するプログレスバー460及びプログレスバー470の各々には、終了理由REが表示されるため、ユーザは、疲労試験機1が疲労試験を終了した理由を容易に確認できる。
【0063】
本実施形態では、進捗管理画面400が現在日時を含むプログレスバー410~プログレスバー470について説明したが、本発明の実施形態これに限定されない。疲労試験を終了したことを示すプログレスバー、換言すれば、過去に実行された疲労試験を示すプログレスバーを表示してもよい。この場合には、疲労試験機1の各々の稼働率を表示することが好ましい。疲労試験機1の各々の稼働率を表示することによって、ユーザは、今後の疲労試験の計画を適正に立案することができる。
【0064】
図6(A)~図6(C)の各々は、プログレスバーの他の実施形態を示す図である。
図6(A)のプログレスバーには、表示制御部313は、実行回数NTA、予定回数NTR、及び繰り返し回数NTTを表示している。
実行回数NTAは、現在日時までに疲労試験の繰り返しを実行した回数であり、予定回数NTRは、現在日時以降に疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数である。繰り返し回数NTTは、疲労試験において実行される予定の繰り返し回数の総数であって、実行回数NTAと予定回数NTRとの和と一致する。
【0065】
この場合には、ユーザは、疲労試験機1の各々について、実行回数NTA、予定回数NTR、及び繰り返し回数NTTを容易に確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0066】
図6(A)のプログレスバーには、実行回数NTA、予定回数NTR、及び繰り返し回数NTTを表示したが、プログレスバーに、実行回数比率PNA、及び予定回数比率PNRを表示してもよい。実行回数比率PNAは、実行回数NTAの繰り返し回数NTTに対する比率を示し、予定回数比率PNRは、予定回数NTRの繰り返し回数NTTに対する比率を示す。
【0067】
図6(B)のプログレスバーには、表示制御部313は、実行時間TA、予定時間TR、及び疲労試験時間TTを表示している。
実行時間TAは、現在日時までに疲労試験を実行した時間であり、予定時間TRは、現在日時以降に疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間である。疲労試験時間TTは、疲労試験を実行するために要する総時間であり、実行時間TAと予定時間TRとの和と一致する。
【0068】
この場合には、ユーザは、疲労試験機1の各々について、実行時間TA、予定時間TR、及び疲労試験時間TTを容易に確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0069】
図6(C)のプログレスバーには、表示制御部313は、実行時間比率PA、及び予定時間比率PRを表示している。
実行時間比率PAは、実行時間TAの疲労試験時間TTに対する比率であり、予定時間比率PRは、予定時間TRの疲労試験時間TTに対する比率である。実行時間比率PAと、予定時間比率PRとの和は、100%である。
【0070】
この場合には、ユーザは、疲労試験機1の各々について、実行時間比率PA、及び予定時間比率PRを容易に確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0071】
[5.管理装置の動作]
図7は、本実施形態に係る管理装置3の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、取得部312は、所定周期が経過したか否かを判定する。所定周期は、表示制御部313は、LCD331に表示する進捗管理画面400を更新する周期であって、例えば、10分間である。
所定周期が経過していないと取得部312が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理が待機状態になる。所定周期が経過したと取得部312が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103に進む。
そして、ステップS103において、取得部312は、複数の疲労試験機1の制御装置21Bの各々から開始日時TSを示す情報を取得する。
次に、ステップS105において、取得部312は、複数の疲労試験機1の制御装置21Bの各々から終了予定日時TEを示す情報を取得する。
次に、ステップS107において、取得部312は、複数の疲労試験機1の制御装置21Bの各々から実行時間比率PAを示す情報を取得する。
【0072】
次に、ステップS109において、取得部312は、複数の疲労試験機1の各々における疲労試験が終了したか否かを判定する。取得部312は、例えば、疲労試験機1の制御装置21Bの試験実行部212が疲労試験の制御を実行中であるか否かに基づいて、疲労試験機1における疲労試験が終了したか否かを判定する。
疲労試験機1における疲労試験が終了していないと取得部312が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理がステップS115に進む。疲労試験機1における疲労試験が終了したと取得部312が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS111に進む。
そして、ステップS111において、取得部312は、疲労試験機1の制御装置21Bから終了日時TFを示す情報を取得する。
次に、ステップS113において、取得部312は、疲労試験機1の制御装置21Bから終了理由REを示す情報を取得する。
【0073】
次に、ステップS115において、取得部312は、全ての疲労試験機1の制御装置21Bから進捗情報JPを取得したか否かを判定する。本実施形態では、全ての疲労試験機1は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gである。
全ての疲労試験機1の制御装置21Bから進捗情報JPを取得してはいないと取得部312が判定した場合(ステップS115;NO)には、処理がステップS103に戻る。全ての疲労試験機1の制御装置21Bから進捗情報JPを取得したと取得部312が判定した場合(ステップS115;YES)には、処理がステップS117に進む。
そして、ステップS117において、表示制御部313は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々に対応する進捗情報JPをLCD331に表示する。換言すれば、表示制御部313は、例えば、LCD331に表示する進捗管理画面400を更新する。その後、処理が、ステップS101へリターンする。
【0074】
このようにして、表示制御部313は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々に対応する進捗情報JPをLCD331に表示するため、作業者は、第1疲労試験機1A~第7疲労試験機1Gの各々に対応する進捗情報JPを容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【0075】
[6.態様と効果]
上述した本実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0076】
(第1項)
第1態様に関わる疲労試験機の管理装置は、複数の疲労試験機と通信可能に接続される疲労試験機の管理装置であって、前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、前記複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の前記進捗情報を表示する表示制御部と、を備える。
【0077】
第1項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、表示制御部は、複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の進捗状況を示す進捗情報をディスプレイに表示する。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々に対応する疲労試験の進捗状況を容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【0078】
(第2項)
第1項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記進捗情報は、前記疲労試験が終了する予定の日時を示す終了予定日時情報を含む。
【0079】
第2項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、前記進捗情報は、前記疲労試験が終了する予定の日時を示す終了予定日時情報を含む。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験が終了する予定の日時を容易に確認できる。したがって、作業者の利便性を向上できる。
【0080】
(第3項)
第1項又は第2項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数を示す実行回数情報、前記疲労試験の実行した時間を示す実行時間情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数を示す予定回数情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間を示す予定時間情報、の少なくとも1つを含む。
【0081】
第3項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数を示す実行回数情報、前記疲労試験を実行した時間を示す実行時間情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数を示す予定回数情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間を示す予定時間情報、の少なくとも1つを含む。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験の繰り返しを実行した回数、疲労試験を実行した時間、疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数、及び、疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間、の少なくとも1つを容易に確認できる。したがって、作業者の利便性を向上できる。
【0082】
(第4項)
第1項から第3項のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す実行回数比率情報、前記疲労試験の実行した時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す実行時間比率情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す予定回数比率情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す予定時間比率情報、の少なくとも1つを含む。
【0083】
第4項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、前記進捗情報は、前記疲労試験の繰り返しを実行した回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す実行回数比率情報、前記疲労試験を実行した時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す実行時間比率情報、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の回数の、前記疲労試験の全体の実行回数に対する比率を示す予定回数比率情報、及び、前記疲労試験の繰り返しを実行する予定の時間の、前記疲労試験の全体の実行時間に対する比率を示す予定時間比率情報、の少なくとも1つを含む。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、実行回数の繰り返し回数に対する比率、予定回数の繰り返し回数に対する比率、実行時間の疲労試験時間に対する比率、及び、予定時間の疲労試験時間に対する比率の少なくとも1つを容易に確認できる。したがって、作業者の利便性を向上できる。
【0084】
(第5項)
第1項から第4項のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記表示制御部は、前記進捗情報をプログレスバーとして表示する。
【0085】
第5項に記載の材料試験機によれば、表示制御部は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験の進捗状況を示す進捗情報をプログレスバーとして表示する。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験の進捗状況を容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【0086】
(第6項)
第1項から第5項のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記表示制御部は、年月日を示す年月日情報と対応付けて前記進捗情報を表示する。
【0087】
第6項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、表示制御部は、年月日を示す年月日情報と対応付けて,複数の疲労試験機の各々について、進捗情報を表示する。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験の進捗状況を容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【0088】
(第7項)
第1項から第6項のいずれか1項に記載の疲労試験機の管理装置において、前記表示制御部は、前記複数の疲労試験機の各々を識別する識別情報と対応付けて、前記進捗情報を表示する。
【0089】
第7項に記載の疲労試験機の管理装置によれば、表示制御部は、複数の疲労試験機の各々を識別する識別情報と対応付けて、進捗情報を表示する。
よって、作業者は、複数の疲労試験機の各々について、疲労試験の進捗状況を容易に確認できる。したがって、作業者の手間を軽減できる。
【0090】
(第8項)
第2態様に関わる疲労試験機管理システムは、複数の疲労試験機と、前記複数の疲労試験機と通信可能に接続される管理装置と、を備える疲労試験機管理システムであって、前記管理装置は、前記複数の疲労試験機の各々における疲労試験の進捗状況を示す進捗情報を、前記複数の疲労試験機の各々から取得する取得部と、前記複数の疲労試験機の各々に対応する前記進捗情報を表示する表示制御部と、を備える。
【0091】
第8項に記載の疲労試験機管理システムによれば、第1項に記載の疲労試験機の管理装置と同様の作用効果を奏する。
【0092】
[7.その他の実施形態]
なお、本実施形態に係る疲労試験機1は、あくまでも本発明に係る材料試験機の態様の例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に変形および応用が可能である。
例えば、本実施形態では、管理装置3と複数の疲労試験機1とを通信可能に接続するネットワークNWが、LANである場合について説明するが、ネットワークNWがWANでもよいし、インターネットでもよい。ネットワークNWが、インターネットである場合には、管理装置3は、サーバ装置として構成される。
【0093】
また、図1図2及び図4に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0094】
また、図7に示すフローチャートの処理単位は、管理装置3の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。図7のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって制限されることはなく、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0095】
また、疲労試験機1の管理装置3は、第2プロセッサ31に、第2制御プログラムPR2を実行させる。また、この第2制御プログラムPR2は、コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、管理装置3が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。また、第2制御プログラムPR2をサーバ装置等に記憶させておき、サーバ装置から管理装置3に、第2制御プログラムPR2をダウンロードしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
100 管理システム(疲労試験機管理システム)
1 疲労試験機
1A~1G 第1疲労試験機~第7疲労試験機
10 試験機本体
11 基台
12a 支柱
12b 支柱
13 ヨーク
14 クロスヘッド
15 油圧アクチュエータ
15a ピストンロッド
16a 下部治具
16b 上部治具
17 ロードセル
18 サーボ弁
19 差動トランス
20 制御ユニット
21A 信号入出力装置
21B 制御装置
21C 第1プロセッサ
21D 第1メモリ
211 第1通信部
212 試験実行部
213 第1進捗記憶部
3 管理装置
31 第2プロセッサ
311 第2通信部
312 取得部
313 表示制御部
32 第2メモリ
321 第2進捗記憶部
33 表示部
331 LCD
400 進捗管理画面
410~470 プログレスバー
CL カレンダー表示部
JP 進捗情報
NP 試験機番号
NTA 実行回数
NTR 予定回数
NTT 繰り返し回数
PA 実行時間比率
PB 実行時間比率
PNA 実行回数比率
PNR 予定回数比率
PR 予定時間比率
PR1 第1制御プログラム
PR2 第2制御プログラム
RE 終了理由
TA、TB 実行時間
TE 終了予定日時
TF 終了日時
TN 現在日時表示部
TNL 現在日時表示線
TR 予定時間
TS 開始日時
TT 疲労試験時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7