(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001386
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】ガス吹き込み管
(51)【国際特許分類】
C22B 9/05 20060101AFI20231227BHJP
F27D 3/16 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
C22B9/05
F27D3/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099973
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】000141808
【氏名又は名称】株式会社宮本工業所
(71)【出願人】
【識別番号】000220767
【氏名又は名称】東京窯業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100187791
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 晃志郎
(72)【発明者】
【氏名】川端 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】上平田 誠
(72)【発明者】
【氏名】柿本 康宏
(72)【発明者】
【氏名】原 大介
(72)【発明者】
【氏名】今枝 孝文
【テーマコード(参考)】
4K001
4K055
【Fターム(参考)】
4K001AA02
4K001AA09
4K001EA03
4K001GA18
4K001GA19
4K001GB03
4K055AA04
4K055MA03
4K055MA10
(57)【要約】
【課題】先端部が脱落することを低減するガス吹き込み管を提供すること。
【解決手段】ガス吹き込み管1は、下流側に管第一端部7、上流側に管第二端部8を有する円筒状の管部材2と、管部材2の内部に形成される多孔質部材3と、管部材2の管第二端部8の側に接続部材24を介して接続されるガス管4を備える。ガス吹き込み管1は、金属溶湯23内に浸漬するときは、ガス管4の周りが保護材21によって保護された状態で使用する。管部材2は、管第一端部7において、軸方向に所定の厚みを有し、管壁部5から内側に突出する突出部6が形成される。管第一端部7において、多孔質部材3は、一部が露出し、一部が突出部に覆われる。溶湯容器22内の金属溶湯23に浸漬され、ガス管4へガスGが導入されると、ガスGは多孔質部材3を通って溶湯容器22内に吹き込まれる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶湯容器内の金属溶湯に浸漬させてガスを吹き込むガス吹き込み管であって、
前記ガスの流れ方向において該ガスが供給される側を上流側とし、前記金属溶湯に吹き込まれる側を下流側とし、
前記下流側に管第一端部、前記上流側に管第二端部を有する円筒状の管部材と、
前記管部材の内部に形成される多孔質部材と、
前記管部材の前記管第二端部の側に接続部材を介して接続されるガス管を備え、
前記管部材の外周を形成する管壁部に対し、前記管部材の中心の側を内側とし、前記中心とは反対側を外側とし、前記管第一端部と前記管第二端部とを結ぶ方向を軸方向とし、前記軸方向と直交する方向を径方向とし、
前記管部材は、前記管第一端部において、前記軸方向に所定の厚みを有し、前記管壁部から前記内側に突出する突出部が形成され、
前記管第一端部において、前記多孔質部材は、一部が露出し、一部が前記突出部に覆われ、
前記溶湯容器内の前記金属溶湯に浸漬され、前記ガス管へ前記ガスが導入されると、前記ガスは前記多孔質部材を通って前記溶湯容器内に吹き込まれるガス吹き込み管。
【請求項2】
前記突出部は、前記管壁部に沿って周方向に連続して環状に形成される請求項1に記載のガス吹き込み管。
【請求項3】
前記突出部は、前記管壁部に沿って周方向の少なくとも一部に連続して形成される請求項1に記載のガス吹き込み管。
【請求項4】
前記突出部は、周方向において均等角度間隔で複数形成される請求項3に記載のガス吹き込み管。
【請求項5】
前記突出部は、前記軸方向に直交する方向に連続する弦が形成される請求項1に記載のガス吹き込み管。
【請求項6】
前記下流側の前記多孔質部材の端部である多孔質部材端部は、前記下流側の前記突出部の端部である突出部端部に対し、前記軸方向において同一面上にあるか、又は前記下流側に突出する請求項1から5のいずれかに記載のガス吹き込み管。
【請求項7】
前記管第一端部において、前記多孔質部材と前記突出部とは、不定形耐火物によって接合された状態である請求項6に記載のガス吹き込み管。
【請求項8】
前記下流側の前記突出部の端部である突出部端部は、前記下流側の前記多孔質部材の端部である多孔質部材端部よりも前記下流側に突出する請求項1から5のいずれかに記載のガス吹き込み管。
【請求項9】
前記管第一端部において、前記多孔質部材と前記突出部とは、不定形耐火物によって接合された状態である請求項8に記載のガス吹き込み管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶湯容器内の金属溶湯に浸漬させてガスを吹き込むガス吹き込み管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、金属溶湯内に混入した酸素や水素などのガスを排除する事を目的として、不活性ガスを溶湯中に吹き込むガス吹き込みが行われている。例えば、従来例として特許文献1に記載の保持炉用ガス吹き込み装置は、溶湯保持炉内にガス吹き込み管を設置し、このガス吹き込み管の先端部を溶湯保持炉の底面近傍まで延設したものである。ガス吹き込み管の先端部には、ポーラス状の吹き出し具が連結されている。不活性ガスは、吹き込み管を介して保持炉内に流入し、この吹き出し具の細孔から金属溶湯内に拡散する。この構成によれば、不活性ガスが金属溶湯中の酸素と物理吸着し、酸素を不活性状態にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例では吹き出し具がガス吹き込み管の先端部のみに連結されているので、ガスを吹き込む際のガスの圧力によって吹き出し具が脱落し破損する恐れがある。その場合、先端部からガスが勢いよく吹き出す突沸が起きる恐れがある。また、保持炉内に圧力がかかっている場合、金属溶湯がガス吹き込み管内へ逆流する恐れがある。
【0005】
本発明の目的は、先端部が脱落することを低減するガス吹き込み管を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係るガス吹き込み管は、溶湯容器内の金属溶湯に浸漬させてガスを吹き込み、前記ガスの流れ方向において該ガスが供給される側を上流側とし、前記金属溶湯に吹き込まれる側を下流側とし、前記下流側に管第一端部、前記上流側に管第二端部を有する円筒状の管部材と、前記管部材の内部に形成される多孔質部材と、前記管部材の前記管第二端部の側に接続部材を介して接続されるガス管を備え、前記管部材の外周を形成する管壁部に対し、前記管部材の中心の側を内側とし、前記中心とは反対側を外側とし、前記管第一端部と前記管第二端部とを結ぶ方向を軸方向とし、前記軸方向と直交する方向を径方向とし、前記管部材は、前記管第一端部において、前記軸方向に所定の厚みを有し、前記管壁部から前記内側に突出する突出部が形成され、前記管第一端部において、前記多孔質部材は、一部が露出し、一部が前記突出部に覆われ、前記溶湯容器内の前記金属溶湯に浸漬され、前記ガス管へ前記ガスが導入されると、前記ガスは前記多孔質部材を通って前記溶湯容器内に吹き込まれる。
【0007】
これによれば、管第一端部において、多孔質部材は一部が露出するので、多孔質部材によって形成される微細なガスが吹き込まれる。また、管第一端部において、多孔質部材は一部が突出部に覆われる。よって、多孔質部材は、下流側へ脱落することが低減される。
【0008】
また、前記ガス吹き込み管は、前記突出部が前記管壁部に沿って周方向に連続して環状に形成されてもよい。この場合、突出部は周方向に連続して環状に形成されるので、ガス吹き込み管は、先端部において多孔質部材が脱落することを低減できる。また、多孔質部材は、管第一端部において周方向に連続した状態で露出するので、ガス吹き込み管が溶湯容器内に設置される状態によらず、一定の吹き込み態様でガスを吹き込むことができる。
【0009】
また、前記ガス吹き込み管は、前記突出部が前記管壁部に沿って周方向の少なくとも一部に連続して形成されてもよい。この場合、ガス吹き込み管は、先端部において多孔質部材が脱落することを低減できる。
【0010】
また、前記ガス吹き込み管は、前記突出部が周方向において均等角度間隔で複数形成されてもよい。この場合、ガス吹き込み管は、先端部において多孔質部材が脱落することを低減できる。また、多孔質部材端部は、管第一端部における周方向において、露出する部分と、突出部に覆われる部分とが均等である。よって、ガス吹き込み管は、溶湯容器内に設置される状態によらず、一定の吹き込み態様でガスを吹き込むことができる。
【0011】
また、前記ガス吹き込み管は、前記突出部が前記軸方向に直交する方向に連続する弦が形成されてもよい。この場合、ガス吹き込み管は、先端部において多孔質部材が脱落することをより低減できる。
【0012】
また、前記ガス吹き込み管は、前記下流側の前記多孔質部材の端部である多孔質部材端部が、前記下流側の前記突出部の端部である突出部端部に対し、前記軸方向において同一面上にあるか、又は前記下流側に突出してもよい。この場合、多孔質部材から吹き込まれるガスは、遮られることなくより微細な状態で直接金属溶湯へ吹き込まれる。
【0013】
また、前記ガス吹き込み管は、前記管第一端部において、前記多孔質部材と前記突出部とは、不定形耐火物によって接合された状態でもよい。この場合、ガス吹き込み管は、管第一端部において多孔質部材と突出部との間の隙間が埋められ、ガスが溜まって凝集し気泡が大きくなることを低減できる。
【0014】
また、前記ガス吹き込み管は、前記下流側の前記突出部の端部である突出部端部が、前記下流側の前記多孔質部材の端部である多孔質部材端部よりも前記下流側に突出してもよい。この場合、多孔質部材の下流側の端部は面状にできるので、加工が容易である。
【0015】
また、前記ガス吹き込み管は、前記管第一端部において、前記多孔質部材と前記突出部とは、不定形耐火物によって接合された状態でもよい。この場合、ガス吹き込み管は、管第一端部において多孔質部材と突出部との間の隙間が埋められ、ガスが溜まって凝集し気泡が大きくなることを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明のガス吹き込み管1を溶湯容器22内に浸漬させた状態を示す図である。
【
図2】本発明の第一実施形態であるガス吹き込み管1aを示し、(a)は管部材2aの軸中心Cに沿って切断した断面図であり、(b)は金属溶湯23内に設置してガスGを吹き込む様子を示した図である。
【
図3】本発明の第一実施形態であるガス吹き込み管1aを示す斜視図である。
【
図4】本発明の第一実施形態であるガス吹き込み管1aにおいて、管部材2aと多孔質部材3aとを示した斜視図である。
【
図5】本発明の第二実施形態であるガス吹き込み管1bを示し、(a)は管部材2bの軸中心Cに沿って切断した断面図であり、(b)は金属溶湯23内に設置してガスGを吹き込む様子を示した図である。
【
図6】本発明の第二実施形態であるガス吹き込み管1bを示す図であり、ガス吹き込み管1b、及び多孔質部材3bを示した斜視図である。
【
図7】本発明の第三実施形態であるガス吹き込み管1cを示す図であり、管部材2cの軸中心Cに沿って切断した断面図である。
【
図8】本発明の第三実施形態であるガス吹き込み管1cを示す図であり、ガス吹き込み管1c、及び多孔質部材3cを示した斜視図である。
【
図9】本発明の第四実施形態であるガス吹き込み管1dを示す図であり、ガス吹き込み管1d、及び多孔質部材3dを示した斜視図である。
【
図10】本発明の第五実施形態であるガス吹き込み管1eを示す図であり、ガス吹き込み管1e、及び多孔質部材3eを示した斜視図である。
【
図11】本発明の第六実施形態であるガス吹き込み管1fを示す図であり、ガス吹き込み管1f、及び多孔質部材3fを示した斜視図である。
【
図12】本発明の第七実施形態であるガス吹き込み管1gを示す図であり、管部材2gの軸中心Cに沿って切断した断面図である。
【
図13】本発明の第七実施形態であるガス吹き込み管1gを示す斜視図である。
【
図14】本発明の第七実施形態であるガス吹き込み管1gを金属溶湯23内に設置した状態を示し、(a)は突出部6gが上下方向の下側にあるときのガスGの吹き込み状態を示し、(b)は突出部6gが上下方向の上側にあるときのガスGの吹き込み状態を示す図である。
【
図15】本発明の第八実施形態であるガス吹き込み管1hを示す斜視図である。
【
図16】本発明の第九実施形態であるガス吹き込み管1jを示す斜視図である。
【
図17】本発明の第十実施形態であるガス吹き込み管1kを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明を具現化したガス吹き込み管1を説明する。なお、発明を実施するための形態、及び参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。本発明はこれらに限定されるものではない。図面に記載されている構成は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0018】
<各実施形態に共通の構成>
図1から
図3までを例に、本発明の態様に係るガス吹き込み管1において、後述する各実施形態に共通の構成を説明する。
図1に示すように、本発明のガス吹き込み管1は、溶湯容器22内の金属溶湯23に浸漬させてガスGを吹き込む。
図2等に示すように、ガスGの流れ方向においてガスGが供給される側を上流側とし、金属溶湯23に吹き込まれる側を下流側とする。
【0019】
図2等に示すように、ガス吹き込み管1は、下流側に管第一端部7、上流側に管第二端部8を有する円筒状の管部材2と、管部材2の内部に形成される多孔質部材3と、管部材2の管第二端部8の側に接続部材24を介して接続されるガス管4を備える。
図1に示すように、ガス吹き込み管1は、金属溶湯23内に浸漬するときは、ガス管4の周りが保護材21によって保護された状態で使用する。
【0020】
図2等に示すように、管部材2の外周を形成する管壁部5に対し、管部材2の中心の側を内側とし、中心とは反対側を外側とする。
図3等に示すように、管第一端部7と管第二端部8とを結ぶ方向を軸方向とし、軸方向と直交する方向を径方向とする。
【0021】
管部材2は、管第一端部7において、軸方向に所定の厚みを有し、管壁部5から内側に突出する突出部6が形成される。管第一端部7において、多孔質部材3は、一部が露出し、一部が突出部6に覆われる。溶湯容器22内の金属溶湯23に浸漬され、ガス管4へガスGが導入されると、ガスGは多孔質部材3を通って溶湯容器22内に吹き込まれる。
【0022】
金属溶湯23は、例としてアルミニウム、銅等の非鉄金属からなる。多孔質部材3には、セラミックファイバー、定型レンガ等の定型耐火物、或いはキャスタブル等の不定形耐火物のいずれかが含まれる。
【0023】
<各実施形態に共通の構成による効果>
以上説明したガス吹き込み管1に共通の構成によれば、以下の効果を奏する。
図2等に示すように、管部材2は、管第一端部7において突出部6が形成され、多孔質部材3の一部が突出部6に覆われる。よって、多孔質部材3は、下流側へ脱落することが低減される。
【0024】
一般に、アルミニウムや銅の溶湯は、その溶湯中にアルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガスを吹込むことにより、溶湯中に混入している水素濃度を下げることができる。また溶湯中の酸化物等の不純物もガスの気泡により凝集してスラグとして溶湯から分離できるので、金属の性能向上をはかることができる。従来、この脱ガス処理のための装置としては、高速回転する回転翼端部からガスの気泡を細分化しつつ吹込む撹拌式のものが多く用いられていたが、高速回転に伴う装置のトラブルが発生しやすく、またガス量が多い場合は気泡の微細化は困難であった。
【0025】
本発明のガス吹き込み管1は、これらの課題をも解決する。ガス吹き込み管1から溶湯容器22内の金属溶湯23に吹き込むガスGは、多孔質部材3を通るので、気泡を微細化することができ、脱ガス性能が向上する。多孔質部材3は、一部が管第一端部7において露出する。よって、ガス吹き込み管1は、多孔質部材3によって微細化されたガスGを、多孔質部材3から金属溶湯23へ直接吹き込むことができる。ガスGは、金属溶湯23の酸化物等の不純物をガスGの気泡により凝集してスラグとして分離できる。
【0026】
<第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成と効果>
次に、
図2から
図11までを参照して、本発明の態様に係る第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成を説明する。下流側の多孔質部材3の端部である多孔質部材端部11は、下流側の突出部6の端部である突出部端部16に対し、軸方向において同一面上にあるか、又は下流側に突出する。
【0027】
また、管第一端部7において、多孔質部材3と突出部6とは、不定形耐火物9によって接合された状態である。
図2(a)に示す例のように、管第一端部7において、多孔質部材3と突出部6との間は、径方向の接合部17及び、軸方向の接合部18がモルタル等の不定形耐火物9によって接合される。さらに、管壁部5の内周面と多孔質部材3の外周面との接合部20も同様にモルタル等の不定形耐火物9によって接合される。
【0028】
<第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成による効果>
以上説明した第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成によれば、以下の効果を奏する。
図2(b)に示すように、多孔質部材3から吹き込まれたガスGは、遮られること無く直接金属溶湯23へ吹き込まれるので、より微細な状態でガスGを吹き込むことができる。ガス吹き込み管1は、先端部が斜め下向きの状態で金属溶湯23にガスGが吹き込まれる。管第一端部7は、多孔質部材3よりも下流側に突出する部分が無いため、ガスGは多孔質部材端部11から直接吹き込まれる。よって、多孔質部材3によって形成された微細な状態のガスGが、吹き込み後に凝集されることが低減されるので、ガスGは微細な状態で溶湯中に混入している水素濃度を下げることができる。
【0029】
また、ガス吹き込み管1は、管第一端部7において多孔質部材3と突出部6との間がモルタル等の不定形耐火物9によって接合される。よって、ガス吹き込み管1は、管第一端部7において多孔質部材3と突出部6との間の隙間が埋められ、ガスGが溜まって凝集し気泡が大きくなることを低減できる。
【0030】
<<各実施形態のガス吹き込み管1の構成と効果>>
次に、本発明の態様に係るガス吹き込み管1の各実施形態における構成と効果を説明する。各実施形態において、同様の機能を有する要素は同様の符号を付し、同様の機能であって形状等が異なる要素には、2a等の小文字のアルファベットを付加して区別する。
【0031】
<第一実施形態のガス吹き込み管1aの構成>
図2から
図4までを参照して、本発明の態様に係る第一実施形態のガス吹き込み管1aの構成を説明する。すでに説明した共通の構成は、説明を省略する。以下に説明する他の実施形態についても同様である。ガス吹き込み管1aにおける管部材2aの突出部6aは、管壁部5に沿って周方向に連続して環状に形成される。
【0032】
具体的には、
図3等に示す例は、突出部6aが管部材2aの管壁部5の内径中心に対して、同心円のドーナツ状に形成される。なお、突出部6aは、管壁部5の内径中心に対して、同心円ではない他の形状でもよい。例えば、管壁部5の内径中心とは異なる中心に対して楕円形状でもよい。或いは、内側が凹凸形状を有しながら環状に形成されてもよい。突出部6aは、管壁部5に沿って周方向に連続して環状に形成されれば、形状は限定されない。なお、ガス吹き込み管1aは、第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成において説明した、多孔質部材端部11aが、突出部端部16aに対し、軸方向において同一面上にある場合の例である。
【0033】
<第一実施形態のガス吹き込み管1aの効果>
以上説明した、第一実施形態のガス吹き込み管1aの構成によれば、以下の効果を奏する。
図2及び
図3に示すように、ガス吹き込み管1aは、突出部6aが周方向に連続して環状に形成されるので、先端部において多孔質部材3aが脱落することを低減できる。また、
図3に示すように、多孔質部材3aは、多孔質部材端部11aが管第一端部7において周方向に連続した状態で露出するので、
図2(b)に示すように、ガス吹き込み管1aが溶湯容器22内に設置される状態によらず、一定の吹き込み態様でガスGを吹き込むことができる。
【0034】
図4等に示す例の場合、突出部6aは、管部材2aの管壁部5の内径中心に対して、同心円のドーナツ状である。この場合、ガス吹き込み管1aの先端部を回転させたとしても、ガスGは同様の状態で吹き込まれる。また、管部材2aは、管第一端部7に円形の穴加工を施せばよいので、容易に加工することができる。多孔質部材3aは、突出部6aの形状に合わせて多孔質部材端部11aに段部12aを形成すればよいので、容易に加工することができる。
【0035】
<第二実施形態のガス吹き込み管1bの構成>
次に、
図5及び
図6を参照して、本発明の態様に係る第二実施形態のガス吹き込み管1bの構成を説明する。ガス吹き込み管1bは、ガス吹き込み管1aに対して多孔質部材端部11bが異なる。多孔質部材端部11bは、管第一端部7よりもさらに下流側に突出する。
【0036】
図5等に示す例は、ガス吹き込み管1aにおける
図3等に示す例と同様に、管部材2bの突出部6bは、管部材2aの管壁部5の内径中心に対して、同心円のドーナツ状に形成される。多孔質部材端部11bは、突出部6bの内径に合わせた円筒形状であり、段部12bは、ガス吹き込み管1aの段部12aに比べて軸方向に長く形成され、多孔質部材端部11bは、突出部端部16bよりも下流側に突出する。
【0037】
なお、ガス吹き込み管1aと同様に、突出部6bは、管壁部5の内径中心に対して、同心円ではない他の形状でもよい。また、ガス吹き込み管1bは、第一実施形態のガス吹き込み管1aから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでに共通の構成において説明した、多孔質部材端部11bが、突出部端部16bに対し、軸方向において下流側に突出する例である。また、以下に説明する第三実施形態のガス吹き込み管1cから第六実施形態のガス吹き込み管1fまでは、多孔質部材端部11が、軸方向において突出部端部16と同一面上に形成される例を示すが、多孔質部材端部11が突出部端部16よりも下流側に突出してもよい。
【0038】
<第二実施形態のガス吹き込み管1bの効果>
以上説明した第二実施形態のガス吹き込み管1bの構成によれば、以下の効果を奏する。
図5及び
図6に示すように、ガス吹き込み管1bは、突出部6bが周方向に連続して環状に形成されるので、先端部において多孔質部材3bが脱落することを低減できる。また、
図5(b)に示すように、多孔質部材3bは、管第一端部7において周方向に連続した状態で露出するので、ガス吹き込み管1bが溶湯容器22内に設置される状態によらず、一定の態様でガスGを吹き込むことができる。さらに、多孔質部材3bは、突出部6bよりも下流側に突出するので金属溶湯23に露出する表面積が大きくなり、よりガスGを吹き込みやすい。ガス吹き込み管1bの管部材2b及び多孔質部材3bは、ガス吹き込み管1aと同様に、容易に加工することができる。
【0039】
<第三実施形態のガス吹き込み管1cの構成>
次に、
図7及び
図8を参照して、本発明の態様に係る第三実施形態のガス吹き込み管1cの構成を説明する。ガス吹き込み管1cは、ガス吹き込み管1aに対して管第一端部7における突出部6cと多孔質部材3cの形状が異なる。ガス吹き込み管1cにおける管部材2cの突出部6cは、管壁部5に沿って周方向の少なくとも一部に連続して形成される。多孔質部材端部11cと突出部端部16cとは、軸方向において同一面上に形成される。
【0040】
具体的には、
図8に示すように、管第一端部7において、突出部6cは周方向において180度の範囲で形成される。残りの180度の範囲は、突出部6cは形成されず、管第一端部7は管壁部5によって形成される。多孔質部材3cは、
図8に示すように、突出部6cの形状に合わせて段部12cが形成される。なお、突出部6cが周方向の180度の範囲に形成されるのは一つの例であって、連続して形成される角度は他の角度でもよい。或いは、突出部6cは1箇所に形成される場合に限定されず、複数の箇所に形成されてもよい。
【0041】
<第三実施形態のガス吹き込み管1cの効果>
以上説明した第三実施形態のガス吹き込み管1cの構成によれば、以下の効果を奏する。ガス吹き込み管1cは、突出部6cが周方向の少なくとも一部に連続して形成されるので、先端部において多孔質部材3cが脱落することを低減できる。
【0042】
<第四実施形態のガス吹き込み管1d、第五実施形態のガス吹き込み管1eの構成>
次に、
図9及び
図10を参照して、本発明の態様に係る第四実施形態のガス吹き込み管1dと第五実施形態のガス吹き込み管1eの構成を説明する。ガス吹き込み管1d及びガス吹き込み管1eは、ガス吹き込み管1aに対して管第一端部7における突出部6d、6eと多孔質部材3d、3eの形状が異なる。突出部6d、6eは、周方向において均等角度間隔で複数形成される。多孔質部材端部11dと突出部端部16d、及び多孔質部材端部11eと突出部端部16eとは、軸方向において同一面上に形成される。
【0043】
ガス吹き込み管1dは、
図9に示すように、管部材2dの突出部6dが周方向において180度間隔で、対向する位置の二箇所に形成される。
図9に示す例は、突出部6dがそれぞれ周方向に90度の範囲で形成され、突出部6dが形成されない範囲と同様の角度範囲である。なお、この例の他に、突出部6dが形成される範囲が90度より大きくてもよいし、小さくてもよい。多孔質部材3dは、突出部6dの形状に合わせて段部12dが形成される。
【0044】
ガス吹き込み管1eは、
図10に示すように、管部材2eの突出部6eが周方向において90度間隔で、四箇所に形成される。
図10に示す例は、突出部6eが、それぞれ周方向に形成される角度範囲と形成されない角度範囲が同等である。なお、この例の他に、突出部6eが形成される間隔が90度より大きくてもよいし小さくてもよい。また、突出部6eは、それぞれ周方向に形成される角度範囲と形成されない角度範囲とが異なる角度範囲でもよい。多孔質部材3eは、突出部6eの形状に合わせて段部12eが形成される。
【0045】
<第四実施形態のガス吹き込み管1d、第五実施形態のガス吹き込み管1eの効果>
以上説明した第四実施形態のガス吹き込み管1d、第五実施形態のガス吹き込み管1eの構成によれば、以下の効果を奏する。突出部6d、6eは、周方向において均等角度間隔で複数形成されるので、ガス吹き込み管1d、1eは、先端部において多孔質部材3d、3eが脱落することを低減できる。また、多孔質部材3d、3eは、管第一端部7における周方向において、露出する部分と、突出部6d、6eに覆われる部分とが均等である。よって、ガス吹き込み管1d、1eは、溶湯容器22内に設置される状態によらず、一定の態様でガスGを吹き込むことができる。すなわち、ガス吹き込み管1d、1eは、先端部が管部材2d、2eの軸中心Cに対してどのような角度に回転した状態で金属溶湯23内に設置されても、ガスGは多孔質部材3d、3eによって形成された微細な状態で吹き込まれる。
【0046】
<第六実施形態のガス吹き込み管1fの構成>
次に、
図11を参照して、本発明の態様に係る第六実施形態のガス吹き込み管1fの構成を説明する。ガス吹き込み管1fは、ガス吹き込み管1aに対して管第一端部7における突出部6fと多孔質部材3fの形状が異なる。ガス吹き込み管1fにおける管部材2fの突出部6fは、軸方向に直交する方向に連続する弦が形成される。多孔質部材端部11fと突出部端部16fとは、軸方向において同一面上に形成される。多孔質部材3fは、突出部6fの形状に合わせて段部12fが形成される。
【0047】
具体的には、
図11に示すように、突出部6fは軸中心Cを通り、リブ状に弦が形成される。弦は軸中心Cにおいて互いに直交するように二本形成される。なお、
図11に示す例に限らず、弦は一本でもよいし、三本以上でもよいし、必ずしも軸中心Cを通る必要はない。
【0048】
<第六実施形態のガス吹き込み管1fの効果>
以上説明した第六実施形態のガス吹き込み管1fの構成によれば、以下の効果を奏する。ガス吹き込み管1fは、突出部6fが軸方向に直交する方向に連続する弦が形成される。よって、突出部6fは、管壁部5の周縁のみでなく径方向の内部においても多孔質部材3fを支持できるので、より、多孔質部材3fが脱落することを低減できる。
【0049】
<第七実施形態のガス吹き込み管1gから第十実施形態のガス吹き込み管1kまでに共通の構成と効果>
次に、
図12から
図17までを参照して、第七実施形態のガス吹き込み管1gから第十実施形態のガス吹き込み管1kまでに共通の構成を説明する。ガス吹き込み管1gからガス吹き込み管1kまでは、軸方向において、下流側の突出部6の端部である突出部端部16が、下流側の多孔質部材3の端部である多孔質部材端部11よりも下流側に突出する。この構成によれば、共通の構成による効果に加え、管第一端部7において、多孔質部材端部11は平面に形成すればよいので、加工が容易である。
【0050】
また、管第一端部7において、多孔質部材3と突出部6とは、不定形耐火物9によって接合された状態である。
図12に示す例のように、管第一端部7において、多孔質部材3と突出部6との間は、軸方向の接合部18がモルタル等の不定形耐火物9によって接合される。さらに、管壁部5の内周面と多孔質部材3の外周面との接合部20も同様にモルタル等の不定形耐火物9によって接合される。よって、ガス吹き込み管1は、管第一端部7において多孔質部材3と突出部6との間の隙間が埋められ、ガスGが溜まって凝集し気泡が大きくなることを低減できる。
【0051】
<第七実施形態のガス吹き込み管1gの構成>
次に、
図12から
図14までを参照して、本発明の態様に係る第七実施形態のガス吹き込み管1gの構成を説明する。ガス吹き込み管1gは、すでに説明した第三実施形態のガス吹き込み管1cに対して、管第一端部7における突出部6gと多孔質部材3gの形状が異なる。管部材2gの突出部6gは、周方向に連続して環状に形成され、突出部端部16gは、管第一端部7よりも下流側に突出する。多孔質部材端部11gは、管第一端部7と同一面上の面に形成される。突出部6gが形成される角度範囲は180度の範囲であり、突出部6gが形成されない角度範囲13gも同様に180度の範囲である。
【0052】
<第七実施形態のガス吹き込み管1gの使用方法>
次に、
図14を参照して、ガス吹き込み管1gの使用方法を説明する。
図14(a)と
図14(b)は使用方法によって吹き込まれるガスGの状態が異なることを説明する図である。
図14(a)は、ガス吹き込み管1gの管第一端部7において、突出部6gが下側になるよう設置して使用した場合を示す。すなわち、突出部6gが形成されない角度範囲13gが上側になるよう設置した場合である。この場合、ガスGは、多孔質部材端部11gから直接金属溶湯23に吹き込まれて上昇するので、多孔質部材3gによって形成された微細な状態が維持される。
【0053】
図14(b)は、ガス吹き込み管1gの管第一端部7において、突出部6gが上側になるよう設置して使用した場合を示す。すなわち、突出部6gが形成されない角度範囲13gが下側になるよう設置した場合である。この場合、ガスGは、多孔質部材端部11gから金属溶湯23に吹き込まれて上昇する際、突出部6gによって滞留し、凝集されて気泡が大きくなった状態で断続的に上昇する。先端部の設置状態によって、吹き込まれるガスGの状態が異なるため、ガス吹き込み管1gは、突出部6gが下側になるよう設置して使用することが望ましい。
【0054】
以上説明した第七実施形態のガス吹き込み管1gの構成によれば、以下の効果を奏する。ガス吹き込み管1gは、ガス吹き込み管1cと同様に、突出部6gが周方向の少なくとも一部に連続して形成されるので、先端部において多孔質部材3gが脱落することを低減できる。また、ガス吹き込み管1gは、先端部において突出部6gが下側になるよう設置すれば、多孔質部材3gによって形成された微細がガスGを直接金属溶湯23に吹き込むことができる。
【0055】
<第八実施形態のガス吹き込み管1h、第九実施形態のガス吹き込み管1jの構成>
次に、
図15及び
図16を参照して、本発明の態様に係る第八実施形態のガス吹き込み管1hと第九実施形態のガス吹き込み管1jの構成を説明する。ガス吹き込み管1hとガス吹き込み管1jは、それぞれすでに説明した第四実施形態のガス吹き込み管1dと第五実施形態のガス吹き込み管1eに対して、管第一端部7における突出部6h、6jと多孔質部材3h、3jの形状が異なる。
【0056】
ガス吹き込み管1hは、
図15に示すように、ガス吹き込み管1dと同様に、管部材2hの突出部6hが周方向において180度間隔で、対向する位置の二箇所に形成される。
図15に示す例は、突出部6hがそれぞれ周方向に90度の範囲で形成され、突出部6hが形成されない角度範囲13hと同様の角度範囲である。突出部6hの突出部端部16hは、管第一端部7よりも下流側に突出して形成される。なお、この例の他に、突出部6hが形成される範囲が90度より大きくてもよいし、小さくてもよい。多孔質部材端部11hは、突出部6hの形状にかかわらず、軸方向において管第一端部7と同一の面に形成される。
【0057】
ガス吹き込み管1jは、
図16に示すように、ガス吹き込み管1eと同様に、管部材2jの突出部6jが周方向において90度間隔で、四箇所に形成される。突出部6jの突出部端部16jは、管第一端部7よりも下流側に突出して形成される。多孔質部材3jの多孔質部材端部11jは、突出部6jの形状にかかわらず、軸方向において管第一端部7と同一の面に形成される。
図16に示す例は、突出部6jが、それぞれ周方向に形成される角度範囲と形成されない角度範囲13jが同等である。なお、この例の他に、突出部6jは、それぞれ周方向に形成される角度範囲と形成されない角度範囲13jとが異なる角度範囲でもよい。
【0058】
<第八実施形態のガス吹き込み管1h、第九実施形態のガス吹き込み管1jの効果>
以上説明した第八実施形態のガス吹き込み管1h、第九実施形態のガス吹き込み管1jの構成によれば、以下の効果を奏する。突出部6h、6jは、周方向において均等角度間隔で複数形成されるので、ガス吹き込み管1h、1jは、先端部において多孔質部材3h、3jが脱落することを低減できる。また、管第一端部7において露出する多孔質部材3h、3jは、周方向において、突出部6h、6jの内側で露出する部分と、管壁部5の内側で露出する部分である突出部6h、6jが形成されない角度範囲13h、13jとが均等である。よって、ガス吹き込み管1h、1jは、溶湯容器22内に設置される状態によらず、一定の態様でガスGを吹き込むことができる。
【0059】
なお、突出部6h、6jは、管第一端部7よりも下流側に突出するが、周方向に均等角度で形成される。ガス吹き込み管1h、1jは、金属溶湯23内へ先端部が設置された状態によらず、ガスGが吹き込まれて上昇する際に突出部6h、6jによって滞留されない領域である角度範囲13h、13jがある。さらに、ガス吹き込み管1h、1jは、金属溶湯23内へ先端部を設置する際に、突出部6h、6jが形成されない角度範囲13h、13jを上側にすることによって、より滞留を防ぐ効果を高めることができる。よって、多孔質部材3h、3jによって形成された微細なガスGを直接金属溶湯23に吹き込むことができる。
【0060】
<第十実施形態のガス吹き込み管1kの構成>
次に、
図17を参照して、本発明の態様に係る第十実施形態のガス吹き込み管1kの構成を説明する。ガス吹き込み管1kは、すでに説明した第六実施形態のガス吹き込み管1fに対して、管第一端部7における突出部6kと多孔質部材3kの形状が異なる。ガス吹き込み管1kにおける管部材2kの突出部6kは、軸方向に直交する方向に連続する弦が形成される。突出部6kの突出部端部16kは、管第一端部7よりも下流側に突出して形成される。多孔質部材端部11kは、管第一端部7と同一面上の面に形成される。
【0061】
具体的には、
図17に示すように、突出部6kは軸中心Cを通り、リブ状に弦が形成される。弦は軸中心Cにおいて互いに直交するように二本形成される。なお、
図17に示す例に限らず、弦は一本でもよいし、三本以上でもよいし、必ずしも軸中心Cを通る必要はない。
【0062】
<第十実施形態のガス吹き込み管1kの効果>
以上説明した第十実施形態のガス吹き込み管1kの構成によれば、以下の効果を奏する。ガス吹き込み管1kは、突出部6kが軸方向に直交する方向に連続する弦が形成される。よって、突出部6kは、管壁部5の周縁のみでなく径方向の内部においても多孔質部材3kを支持できるので、より、多孔質部材3kが脱落することを低減できる。
【符号の説明】
【0063】
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1j、1k ガス吹き込み管
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2j、2k 管部材
3、3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g、3h、3j、3k 多孔質部材
4 ガス管
5 管壁部
6、6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6j、6k 突出部
7 管第一端部
8 管第二端部
9 不定形耐火物
11、11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11j、11k 多孔質部材端部
16、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h、16j、16k 突出部端部
22 溶湯容器
23 金属溶湯
24 接続部材
G ガス