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特開2024-138618退店通知システム、退店通知方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138618
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】退店通知システム、退店通知方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241002BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049182
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】入江 郁花
(72)【発明者】
【氏名】勝 貴啓
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】利用者の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる退店通知システムを提供すること。
【解決手段】退店通知システム1は、店舗100のテーブル40に対する利用者60の座席50の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定する退店催促係数決定部311と、決定した退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定する退店催促時間決定部312と、退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した退店催促時間を経過した場合には、利用者に退店を促す通知を行う通知部313と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定する退店催促係数決定部と、
決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定する退店催促時間決定部と、
前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行う通知部と、
を備えることを特徴とする退店通知システム。
【請求項2】
前記退店催促係数決定部は、更に、前記利用者の年齢層の種別に基づいて前記退店催促時間係数を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の退店通知システム。
【請求項3】
前記退店催促係数決定部は、更に、前記利用者が注文した商品の顧客単価に基づいて前記退店催促時間係数を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の退店通知システム。
【請求項4】
前記退店催促係数決定部は、更に、前記利用者が前記店舗で注文した商品の属性に基づいて前記退店催促時間係数を決定する
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の退店通知システム。
【請求項5】
前記退店催促係数決定部は、更に、前記店舗全体の座席の利用率に基づいて前記退店催促時間係数を決定する
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の退店通知システム。
【請求項6】
前記退店催促係数決定部は、更に、前記店舗において飲食を提供する時間帯に基づいて前記退店催促時間係数を決定する
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の退店通知システム。
【請求項7】
前記通知に対応して退店した前記利用者に特典を付与する特典付与部を更に備える
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の退店通知システム。
【請求項8】
退店通知システムのコンピュータが実行する退店通知方法であって、
店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定し、
決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定し、
前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行う
ことを特徴とする退店通知方法。
【請求項9】
退店通知システムのコンピュータに、
店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定し、
決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定し、
前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行う
処理を実行させることを特徴とするプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、退店通知システム、退店通知方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、喫茶店やファミリーレストラン等の飲食業においては、利用者の回転率を上げることが売り上げ向上に直結する。しかしながら、コーヒー一杯で1日中店舗内に居座る等、長時間利用する利用者も存在しており、売上機会の損失の大きな問題となっている。そこで、店舗の利用者の状況を店員により監視させてそれぞれ声をかけるといった運用を図るものの、店員の負担も大きく、また直接対面して声をかけることが店員のストレスとなっていた。
【0003】
また、利用者も御年配のグループや、乳幼児連れの家族等、その構成によってはある程度は時間がかかることも許容する必要もあり、そのような判断を店員に依存することでの負担も大きかった。
【0004】
そこで、例えば、端末で注文が入力されてからの経過時間が経過するごとに加算され、設定した監視時間の経過後も端末で追加注文が入力されない場合に、督促フラグの値に応じて注文催促通知を端末に送信する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-190131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、店舗では利用者の入店時間を把握し、店員にて時計を見ながら長時間滞在している利用者への直接の声かけ行うことで退店を促している状況であり、オーダ対応や配膳等、多忙な中での作業負担も大きかった。また、直接声をかけることで利用者からの反発もあり、大きなストレスとなっていた。特に大きな店舗では、利用者も多く、店員にて1人1人の状況を監視することは非常に困難な状況であった。
【0007】
本願発明は、上記課題に鑑み、利用者の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる退店通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の退店通知システムは、店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定する退店催促係数決定部と、決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定する退店催促時間決定部と、前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行う通知部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の退店通知方法は、退店通知システムのコンピュータが実行する退店通知方法であって、店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定し、決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定し、前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のプログラムは、退店通知システムのコンピュータに、店舗のテーブルに対する利用者の座席の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定し、決定した前記退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定し、前記退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した前記退店催促時間を経過した場合には、前記利用者に退店を促す通知を行う処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、利用者の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施の形態における退店通知システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るオーダリング端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るハンディ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る退店通知装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】本実施の形態における退店通知装置を含む退店通知システムの機能構成の一例を示す図である。
図6】記憶部に記憶されている年齢層テーブルの一例を示す図である。
図7】記憶部に記憶されているメニュー種別テーブルの一例を示す図である。
図8】記憶部に記憶されている顧客単価テーブルの一例を示す図である。
図9】記憶部に記憶されている座席情報テーブルの一例を示す図である。
図10】記憶部に記憶されている座席利用率テーブルの一例を示す図である。
図11】記憶部に記憶されている第1混雑予測テーブルの一例を示す図である。
図12】記憶部に記憶されている第2混雑予測テーブルの一例を示す図である。
図13】退店通知システムが実行する退店通知処理のフローチャートの一例を示す図である。
図14】退店通知システムが実行する退店通知処理のフローチャートの一例を示す図である。
図15】退店通知システムの退店通知装置が実行する退店催促時間決定処理のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面にしたがって本実施の形態にかかる退店通知装置を含む退店通知システムについて説明する。図1は、本実施の形態における退店通知システム1の構成の一例を示す図である。
【0014】
退店通知システム1は、オーダリング(ordering)端末10-1、10-2、…10-n(n≧1)、ハンディ(handy)端末20、及び退店通知装置30を備える。退店通知装置30と、オーダリング端末10-1、10-2、…10-nと、はそれぞれ無線通信により通信可能に接続されている。同様に、退店通知装置30と、ハンディ端末20と、はそれぞれ無線通信により通信可能に接続されている。無線通信の種別としては、特に限定されるものではなく、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等を用いることができる。
【0015】
退店通知システム1は、例えば、喫茶店やファミリーレストラン等の利用者がテーブル40-1、40-2、…40-nに配置された座席50に着座して利用する飲食業の店舗100で利用される。テーブル40-1、40-2、…40-nを特に区別して説明しない場合には、以下「テーブル40」とも呼ぶ。店舗100は、飲食業に限られるものではなく、利用者がテーブル40に配置された座席50に着座して利用する他の業種の店舗100であってもよい。
【0016】
座席50は、nつのテーブル40-1、40-2、…40-n毎に少なくとも1つ以上配置されている。図1の実施形態においては、テーブル40-1には、4つの座席50が配置され、テーブル40-2には、4つの座席50が配置され、テーブル40-nには2つの座席50が配置されている。各座席50には、少なくとも1人以上の利用者60が着座できるように形成されている。
【0017】
オーダリング端末10-1、10-2、…10-nは、nつのテーブル40毎に配置されているタブレット端末である。オーダリング端末10-1、10-2、…10-nを特に区別して説明しない場合には、以下「オーダリング端末10」とも呼ぶ。オーダリング端末10は、タブレット端末に限られず、入力及び出力が可能な小型端末であればよい。オーダリング端末10として、例えば、スマートフォン(Smartphone)、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートPC(Personal Computer)等を用いることができる。オーダリング端末10は、テーブル40の座席50に着座している利用者60の操作に基づき商品の注文の入力を受け付けることができる。また、オーダリング端末10は、退店通知装置30から発信されたメッセージをテーブル40の座席50に着座している利用者60に対し通知することができる。
【0018】
ハンディ端末20は、店舗100の店員70が保持するタブレット端末である。ハンディ端末20は、タブレット端末に限られず、入力及び出力が可能な小型端末であればよい。ハンディ端末20として、例えば、スマートフォン、PDA、ノートPC等を用いることができる。ハンディ端末20は、店員70の操作に基づき利用者60が来店した際に、テーブル名、利用者60の人数、利用者60の年齢層の入力を受け付けることができる。また、ハンディ端末20は、退店通知装置30から発信されたメッセージを店員70を介して利用者60に対し通知することができる。
【0019】
退店通知装置30は、店舗100の管理者(例えば、店員70)が管理するサーバである。退店通知装置30は、サーバに限られず、制御部を有する端末であればよい。退店通知装置30として、例えば、デスクトップPC、ノートPC、スマートフォン、PDA等を用いることができる。退店通知装置30は、店舗100の利用者60の利用時間を管理し、店舗100のテーブル40に対する利用者60の座席50の利用率のパラメータに基づいて閾値時間を変更する。そして、退店通知装置30は、利用者60の利用時間が所定の閾値時間を経過した場合には、利用者60に退店を促す通知を行うことができる。退店通知装置30による具体的な処理については後述する。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に係るオーダリング端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0021】
オーダリング端末10は、制御部11、記憶部12、表示部13、入力部14、及び通信インタフェース15を有する。オーダリング端末10は、図2に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。オーダリング端末10は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC(Personal Computer)等により構成される。
【0022】
制御部11は、オーダリング端末10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読込んで制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)(不図示)を有する。
【0023】
制御部11は、記憶部12のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等に記憶されたプログラムを記憶部12のRAMに展開して順次実行することで、オーダリング端末10全体の動作を制御する。制御部11は、OS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することによりオーダリング端末10の全体動作を制御する。
【0024】
記憶部12は、RAM、ROM、HDD、SSD等であり、制御部11が実行するプログラム、各種設定情報等を記憶する。また、記憶部12は、オーダリング端末10において入力されたメニュー(商品)の情報、及び、退店通知装置30から送信された情報を記憶することができる。
【0025】
表示部13は、例えばLCDのディスプレイであり、制御部11の制御のもとでオーダリング端末10を操作する利用者60に対して操作画面等を表示する。入力部14は、表示部13と一体化したタッチパネルで、利用者60の入力指示を受け付ける。入力された情報は制御部11に通知される。入力部14は、利用者60の入力指示に基づき、商品の注文を受け付ける。
【0026】
通信インタフェース15は、制御部11の制御のもと、無線通信を通じて退店通知装置30との間で通信を行う。オーダリング端末10は、通信インタフェース15による通信を行うことで、退店通知装置30から送信された信号の送受信を行う。
【0027】
図3は、本発明の実施形態に係るハンディ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0028】
ハンディ端末20は、制御部21、記憶部22、表示部23、入力部24、及び通信インタフェース25を有する。ハンディ端末20は、図3に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。ハンディ端末20は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC等により構成される。
【0029】
制御部21は、ハンディ端末20全体を統括的に制御するもので、プログラムを読込んで制御処理を実行するCPU(不図示)を有する。
【0030】
制御部21は、記憶部22のRAM、ROM、HDD、SSD等に記憶されたプログラムを記憶部22のRAMに展開して順次実行することで、ハンディ端末20全体の動作を制御する。制御部21は、OSのプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することによりハンディ端末20の全体動作を制御する。
【0031】
記憶部22は、RAM、ROM、HDD、SSD等であり、制御部21が実行するプログラム、各種設定情報等を記憶する。また、記憶部22は、ハンディ端末20において入力された情報、及び、退店通知装置30から送信された情報を記憶することができる。
【0032】
表示部23は、例えばLCDのディスプレイであり、制御部21の制御のもとでハンディ端末20を操作する店員70に対して操作画面等を表示する。入力部24は、表示部23と一体化したタッチパネルで、店員70の入力指示を受け付ける。入力された情報は制御部21に通知される。入力部24は、店員70の入力指示に基づき、利用者60の着席テーブル名、人数、年齢層等の入力を受け付ける。
【0033】
通信インタフェース25は、制御部21の制御のもと、無線通信を通じて退店通知装置30との間で通信を行う。ハンディ端末20は、通信インタフェース25による通信を行うことで、退店通知装置30から送信された信号の送受信を行う。
【0034】
図4は、本発明の実施形態に係る退店通知装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0035】
退店通知装置30は、装置制御部31、記憶部32、表示部33、入力部34、及び通信インタフェース35を有する。退店通知装置30は、図4に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。退店通知装置30は、例えばPC、スマートフォン、タブレット端末等により構成される。
【0036】
装置制御部31は、退店通知装置30全体を統括的に制御するもので、プログラムを読込んで制御処理を実行するCPU(不図示)を有する。
【0037】
装置制御部31は、記憶部32のRAM、ROM、HDD、SSD等に記憶されたプログラムを記憶部32のRAMに展開して順次実行することで、退店通知装置30全体の動作を制御する。装置制御部31は、OSのプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することにより退店通知装置30の全体動作を制御する。
【0038】
記憶部32は、RAM、ROM、HDD、SSD等であり、装置制御部31が実行するプログラム、各種設定情報等を記憶する。また、記憶部32は、オーダリング端末10から送信された情報、及び、ハンディ端末20から送信された情報を記憶することができる。また、記憶部32は、後述の各種テーブルを記憶する。
【0039】
表示部33は、例えばLCDのディスプレイであり、装置制御部31の制御のもとで退店通知システム1を操作する管理者(例えば、店員70)に対して操作画面等を表示する。入力部34は、表示部33と一体化したタッチパネルで、管理者の入力指示を受け付ける。入力された情報は装置制御部31に通知される。入力部34は、管理者の入力指示に基づき、退店通知の閾値時間の設定を受け付ける。閾値時間は、予め設定されていてもよいし、管理者の入力指示に基づき任意に設定してもよい。
【0040】
通信インタフェース35は、装置制御部31の制御のもと、無線通信を通じてオーダリング端末10との間、及び、ハンディ端末20との間で通信を行う。退店通知装置30は、通信インタフェース35による通信を行うことで、オーダリング端末10から送信された信号の送受信を行う。同様に、退店通知装置30は、通信インタフェース35による通信を行うことで、ハンディ端末20から送信された信号の送受信を行う。
【0041】
図5は、本実施の形態における退店通知装置30を含む退店通知システム1の機能構成の一例を示す図である。図5に示すように、退店通知装置30の装置制御部31は、退店催促係数決定部311、退店催促時間決定部312、通知部313、及び、特典付与部314を備える。また、退店通知装置30の装置制御部31は、図5に示していない他の機能構成を備えていてもよい。退店通知装置30の記憶部32は、年齢層テーブル321、メニュー種別テーブル322、顧客単価テーブル323、座席情報テーブル324、座席利用率テーブル325、第1混雑予測テーブル326、及び、第2混雑予測テーブル327を備える。また、記憶部12は、図5に示していないデータベース(DB)を備えていてもよい。退店通知装置30は、コンピュータの機能を備えており、退店通知プログラムにしたがって後述する退店通知処理を実行する。
【0042】
利用者60の来店時に、ハンディ端末20の制御部21は、店員70の入力部24への入力操作に基づき、利用者60が着席するテーブル名、利用者60の人数、利用者60の年齢層を受け付ける。ハンディ端末20の制御部21は、受け付けたテーブル名、利用者60の人数、利用者60の年齢層の情報を退店通知装置30へ通知する。テーブル名とは、図1のテーブル40-1、40-2、40-nを一意に識別できる識別情報である。
【0043】
利用者60がテーブル40に配置された座席50に着席後、オーダリング端末10の制御部11は、利用者60の入力部14への入力操作に基づき、注文するメニュー(商品)(以下、「注文品」とも呼ぶ)を受け付ける。オーダリング端末10の制御部11は、表示部13に表示される注文確定ボタン(図示なし)の入力を受け付けたか否かを判定することにより、注文品の受付が確定したか否かを判定する。注文品の受付が確定した場合には、オーダリング端末10の制御部11は、受け付けた注文品の種別の情報、注文品の合計金額の情報を退店通知装置30へ通知する。
【0044】
退店催促係数決定部311は、店舗100のテーブル40に対する利用者60の座席50の利用率(以下、「座席利用率」とも呼ぶ)に基づいて退店催促時間係数を決定する。テーブル40に対する利用者60の座席利用率とは、例えば、テーブル40に配置された座席50に着座している利用者60の割合である。
【0045】
退店催促係数決定部311は、更に、利用者60の年齢層の種別に基づいて退店催促時間係数を決定することもできる。また、退店催促係数決定部311は、更に、利用者60が注文した商品の顧客単価に基づいて退店催促時間係数を決定することもできる。また、退店催促係数決定部311は、更に、利用者60が店舗100で注文した商品の属性に基づいて前記退店催促時間係数を決定することもできる。また、退店催促係数決定部311は、更に、店舗100全体の座席50の利用率(以下、「座席利用率」とも呼ぶ)に基づいて退店催促時間係数を決定することもできる。また、退店催促係数決定部311は、更に、店舗100において飲食を提供する時間帯に基づいて退店催促時間係数を決定することもできる。退店催促時間係数を決定する方法については後述する。
【0046】
退店催促時間決定部312は、退店催促係数決定部311が決定した退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定する。退店催促時間決定部312は、退店催促基準時間と、退店催促係数決定部311が決定した少なくとも1つ以上の退店催促時間係数と、を掛け合わせて退店催促時間を決定することができる。
【0047】
退店催促基準時間とは、利用者60の退店を催促するまでの時間である。退店催促時間は、退店催促基準時間に所定の退店催促時間係数を掛け合わせることにより決定することができる。退店催促時間係数(第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数)は、パラメータの一例である。以下、第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数を決定する方法について説明する。
【0048】
退店催促時間決定部312は、年齢層テーブル321を参照して第1退店催促時間係数を決定する。図6は、記憶部32に記憶されている年齢層テーブル321の一例を示す図である。図6に示すように、年齢層テーブル321には、年齢層の種別、及び、年齢層の種別に対応した第1退店催促時間係数が設定されている。年齢層の年齢は任意に設定可能である。例えば、年配として65~100歳を設定し、大人として20~64歳を設定し、子供として7~19歳を設定し、乳幼児として0~6歳を設定することができる。テーブル40に配置された座席50に着座した利用者60が50歳である場合には、退店催促時間決定部312は、年齢層テーブル321を参照して、50歳に対応する年齢層である大人に対応する第1退店催促時間係数として「1」を決定する。
【0049】
利用者60が複数いる場合には、退店催促時間決定部312は、利用者60の年齢層に基づいて決定した第1退店催促時間係数のうち最も高い係数を第1退店催促時間係数として決定する。利用者60が複数いる場合には、退店催促時間決定部312は、利用者の年齢層に基づいて決定した第1退店催促時間係数のうち最も低い係数を第1退店催促時間係数として決定してもよい。また、利用者60が複数いる場合には、退店催促時間決定部312は、利用者の年齢層に基づいて決定した第1退店催促時間係数の平均値や中央値を第1退店催促時間係数として決定してもよい。
【0050】
第1退店催促時間係数は、飲食速度が速い利用者60に対して低くなるように設定されている。これにより、飲食速度が速い利用者60に対しては、退店催促時間を短くすることができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0051】
一方で、第1退店催促時間係数は、飲食速度が遅い利用者60に対して高くなるように設定されている。これにより、飲食速度が遅い利用者60に対しては、退店催促時間を長くすることができ、顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0052】
退店催促時間決定部312は、メニュー種別テーブル322を参照して第2退店催促時間係数を決定する。図7は、記憶部32に記憶されているメニュー種別テーブル322の一例を示す図である。図7に示すように、メニュー種別テーブル322には、メニュー(商品)の種別、及び、メニューの種別に対応した第2退店催促時間係数が設定されている。メニューの種別は任意に設定可能である。テーブル40の座席50に着座した利用者60がハンバーグを注文した場合には、退店催促時間決定部312は、メニュー種別テーブル322を参照して、ハンバーグに対応するメニューであるメインに対応する第2退店催促時間係数として「1.3」を決定する。
【0053】
注文したメニューが複数存在する場合には、退店催促時間決定部312は、利用者60のメニューに基づいて決定した第2退店催促時間係数のうち最も高い係数を第2退店催促時間係数として決定する。注文したメニューが複数存在する場合には、退店催促時間決定部312は、利用者のメニューに基づいて決定した第2退店催促時間係数のうち最も低い係数を第2退店催促時間係数として決定してもよい。また、注文したメニューが複数存在する場合には、退店催促時間決定部312は、注文したメニューに基づいて決定した第2退店催促時間係数の平均値や中央値を第2退店催促時間係数として決定してもよい。
【0054】
第2退店催促時間係数は、顧客単価が低いメニューを注文した場合には低くなるように設定されている。これにより、顧客単価が低い利用者60に対しては、退店催促時間を短くすることができ、売り上げに貢献しない利用者を減少させて、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0055】
一方で、第2退店催促時間係数は、顧客単価が高いメニューを注文した場合には高くなるように設定されている。これにより、顧客単価が高い利用者60に対しては、退店催促時間を長くすることができ、売り上げに貢献する利用者60の顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0056】
退店催促時間決定部312は、顧客単価テーブル323を参照して第3退店催促時間係数を決定する。図8は、記憶部32に記憶されている顧客単価テーブル323の一例を示す図である。図8に示すように、顧客単価テーブル323には、顧客単価、及び、顧客単価に対応する第3退店催促時間係数が設定されている。顧客単価とは、利用者60が注文したメニュー(商品)の合計金額である。利用者60が複数存在する場合には、各利用者60が注文したメニュー(商品)の合計金額を顧客単価とすることができる。
【0057】
顧客単価の種別は任意に設定可能である。テーブル40の座席50に着座した利用者60が「800円」と「500円」の商品を注文した場合には、顧客単価は「1300円」となる。この場合、退店催促時間決定部312は、顧客単価テーブル323を参照して、顧客単価が1000円以上2000円未満に対応する顧客単価に対応する第3退店催促時間係数として「1.2」を決定する。
【0058】
第3退店催促時間係数は、顧客単価が低くなるほど低くなるように設定されている。これにより、顧客単価が低い利用者60に対しては、退店催促時間を短くすることができ、売り上げに貢献しない利用者を減少させて、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0059】
一方で、第3退店催促時間係数は、顧客単価が高くなるほど高くなるように設定されている。これにより、顧客単価が高い利用者60に対しては、退店催促時間を長くすることができ、売り上げに貢献する利用者60の顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0060】
退店催促時間決定部312は、座席情報テーブル324、及び、座席利用率テーブル325を参照して第4退店催促時間係数を決定する。図9は、記憶部32に記憶されている座席情報テーブル324の一例を示す図である。図10は、記憶部32に記憶されている座席利用率テーブル325の一例を示す図である。第4退店催促時間係数は、座席50の利用率(以下、「座席利用率」とも呼ぶ)に基づいて決定することができる。初めに、図9図10を参照して、座席利用率を算出する実施形態について説明する。
【0061】
図9に示す座席情報テーブル324には、各テーブル名A、B、Cに対応して座席50の数(以下、「座席数」とも呼ぶ)が設定されている。図9において、テーブル名A、B、Cは、それぞれ、図1のテーブル40-1、40-2、40-nに対応する。図1図9に示すように、テーブル名A、B、Cはそれぞれ、4人掛け、4人掛け、2人掛けの座席50数が設定されている。
【0062】
退店催促時間決定部312は、テーブル40における利用者60の着座数を各テーブル40の座席50数で除することにより座席利用率を算出する。図1に示すように、座席50が4つ配置された4人掛けのテーブル40-1(テーブル名A)に3人の利用者60が着座している場合、退店催促時間決定部312は、テーブル40-1(テーブル名A)に対する利用者60の座席利用率として(3/4)=「75%」を算出する。
【0063】
退店催促時間決定部312は、算出した座席利用率に基づいて、第4退店催促時間係数を決定する。図10に示す座席利用率テーブル325には、各座席利用率(%)に対応して第4退店催促時間係数が設定されている。座席利用率テーブル325は、座席利用率が所定の割合以下である場合の第4退店催促時間係数が設定されている。
【0064】
上述の実施形態において算出された座席利用率が「75%」の場合について説明する。座席利用率「75%」の場合には、退店催促時間決定部312は、図10に示す座席利用率テーブル325のうち、座席利用率「80%」の欄を参照して、座席利用率「80%」に対応する第4退店催促時間係数として「0.9」を決定する。
【0065】
第4退店催促時間係数は、座席利用率が低くなるほど低くなるように設定されている。これにより、テーブル40に対する座席50が無駄に利用されている場合には、退店催促時間を短くすることができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0066】
一方で、第4退店催促時間係数は、座席利用率が高くなるほど高くなるように設定されている。これにより、テーブル40に対する座席50が有効に活用されている場合には、退店催促時間を長くすることができ、利用者60の顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0067】
退店催促時間決定部312は、第1混雑予測テーブル326を参照して第5退店催促時間係数を決定する。図11は、記憶部32に記憶されている第1混雑予測テーブル326の一例を示す図である。図11に示すように、第1混雑予測テーブル326には、店舗100全体の座席利用率、及び、店舗100全体の座席利用率に対応する第5退店催促時間係数が設定されている。店舗100全体の座席利用率とは、店舗100内のすべてのテーブル40-1、40-2、…40-nに配置されたすべての座席50数に対する利用者60の数の割合である。店舗100内のすべてのテーブル40-1、40-2、…40-nに配置されたすべての座席50数の情報は、予め退店通知装置30の記憶部32に記憶されている。利用者60の数の情報は、ハンディ端末20に対する店員70の入力部24に対する入力操作に基づき取得することができる。
【0068】
利用者60の数の情報は、オーダリング端末10に対する利用者60の入力部14に対する入力操作に基づき取得してもよい。また、利用者60の数の情報は、店舗100内に設置された図示しない監視カメラ等の撮像装置により取得した撮像画像に基づいて解析して取得してもよい。また、利用者60の数の情報は、店舗100の予約時に図示しない予約端末に対し利用者が入力した予約情報に基づき取得してもよい。
【0069】
店舗100内のすべてのテーブル40-1、40-2、…40-nに配置されたすべての座席50数が「100」であり、利用者60の数が「60」である場合には、店舗100全体の座席利用率は「60%」となる。この場合、退店催促時間決定部312は、第1混雑予測テーブル326を参照して、店舗100全体の座席利用率が「60%」に対応する第5退店催促時間係数として「0.7」を決定する。
【0070】
第5退店催促時間係数は、店舗100全体の座席利用率が高くなるほど低くなるように設定されている。これにより、店舗100全体が混雑している場合には、退店催促時間を短くすることができ、利用者の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0071】
一方で、第5退店催促時間係数は、店舗100全体の座席利用率が低くなるほど高くなるように設定されている。これにより、店舗100全体が混雑していない場合には、退店催促時間を長くすることができ、利用者の顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0072】
退店催促時間決定部312は、第2混雑予測テーブル327を参照して第6退店催促時間係数を決定する。図12は、記憶部32に記憶されている第2混雑予測テーブル327の一例を示す図である。図12に示すように、第2混雑予測テーブル327には、店舗100において飲食を提供する時間帯、及び、店舗100において飲食を提供する時間帯に対応する第6退店催促時間係数が設定されている。時間帯とは、店舗100が各食事を提供するある時刻とある時刻との間の一定の時間である。ディナータイムは夕食を提供する時間帯であり18時~21時が設定され、ランチタイムは昼食を提供する時間帯であり11時~13時が設定され、モーニングタイムは朝食を提供する時間帯であり7時~9時が設定され、通常はディナータイム、ランチタイム、及び、モーニングタイム以外の時間帯が設定されている。各時間帯は任意に設定することが可能である。時間帯の情報は、退店催促時間決定部312において計時している図示しないクロック回路等から取得することができる。
【0073】
12時に利用者60がメニュー(商品)を注文した場合には、退店催促時間決定部312は、12時に対応する時間帯としてランチタイムを決定する。この場合、退店催促時間決定部312は、第2混雑予測テーブル327を参照して、ランチタイムに対応する第6退店催促時間係数として「0.8」を決定する。
【0074】
第6退店催促時間係数は、店舗100が混雑するほど低くなるように設定されている。これにより、店舗100全体が混雑している場合には、退店催促時間を短くすることができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0075】
一方で、第6退店催促時間係数は、店舗100が閑散とするほど高くなるように設定されている。これにより、店舗100全体が混雑していない場合には、退店催促時間を長くすることができ、利用者60の顧客満足度を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0076】
退店催促時間決定部312は、退店催促基準時間と、退店催促係数決定部311が決定した第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数のうち少なくとも1つ以上と、を掛け合わせて退店催促時間を決定する。
【0077】
通知部313は、退店催促時間決定部312が決定した退店催促時間のタイマーカウントダウン処理を開始する。タイマーカウントダウン処理では、通知部313は、退店催促時間決定部312が決定した退店催促時間から1秒ずつ減算するカウントを行う。タイマーカウントダウン処理をした結果、退店催促時間を経過した場合、すなわち、決定した退店催促時間が0となった場合には、利用者60に退店を促す通知を行う。
【0078】
具体的には、通知部313は、オーダリング端末10に対し、退店通知を送信する。退店通知を受信したオーダリング端末10は、利用者60に退店を促す退店要請画面(図示せず)を表示部13に表示する。退店要請画面には、利用者60に退店を要請するメッセージが表示される。これにより、売り上げに貢献しない利用者60に退店を促すことができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0079】
なお、通知部313は、利用者60に退店を要請するメッセージの代わりに、利用者60に追加注文を要請するメッセージを表示してもよい。これにより、利用者60の顧客単価を上げて、売り上げ増加に貢献することができる。
【0080】
特典付与部314は、通知部313による通知に対応して退店した利用者60に特典を付与する。特典付与部314は、例えば、通知部313が通知する利用者60に退店を促す通知に対し、すぐに退店すると次回利用できる割引券をバーコード等の一次元コードや、QRコード(登録商標)などの二次元コードを追加して表示することができる。
【0081】
バーコードやQRコード(登録商標)を自身のスマートフォン等で読み取った利用者60は、すぐに退店することにより、次回の店舗100の利用で割引や、次回の店舗100の利用で無料の商品の提供を受けられるという利用者60にとって有利な特典を受けることができる。これにより、利用者60に退店を促すことができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0082】
次に、退店通知システム1が実行する退店通知処理について説明する。図13図14は、退店通知システム1が実行する退店通知処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0083】
はじめに、店員70のハンディ端末20の入力部24への入力操作に基づき、店舗100の利用者60の来店を受け付ける(ステップS11)。ハンディ端末20に表示されるテーブル40の情報に基づき、店員70が利用者60をテーブル40へ案内する(ステップS12)。
【0084】
店員70のハンディ端末20の入力部24への入力操作に基づき入力された、利用者60が着席したテーブル名、利用者60の人数、利用者60の年齢層の情報を受け付ける。ハンディ端末20は、店員70により入力されたテーブル名、利用者60の人数、利用者60の年齢層の情報を退店通知装置30へ通知する(ステップS13)。
【0085】
利用者60のオーダリング端末10の入力部14への入力操作に基づき、注文品の入力を受け付ける(ステップS14)。
【0086】
オーダリング端末10の制御部11は、注文が確定したか否かを判定する(ステップS15)。この処理では、制御部11は、利用者60の入力部14への入力操作に基づき、図示しない注文確定ボタンの入力を受け付けたか否かを判定する。注文が確定していない場合、すなわち、利用者60の入力部14への入力操作に基づき、図示しない注文確定ボタンの入力を受け付けていない場合(ステップS15:NO)には、ステップS14の処理に戻り、注文が確定するまで処理を待機する。
【0087】
注文が確定した場合、すなわち、利用者60の入力部14への入力操作に基づき、図示しない注文確定ボタンの入力を受け付けた場合(ステップS15:YES)には、オーダリング端末10の制御部11は、利用者60により受け付けた注文品の種別、注文品の合計金額の情報を退店通知装置30へ通知する(ステップS16)。
【0088】
オーダリング端末10から通知された注文品の情報に基づいて、店員70が注文品を準備すする(ステップS17)。
【0089】
ハンディ端末20の制御部21は、店員70のハンディ端末20の入力部24への入力操作に基づき、店員70が配膳した注文品のメニュー種別を受け付ける。ハンディ端末20の制御部21は、配膳した注文品のメニュー種別を退店通知装置30へ通知する(ステップS18)。
【0090】
ハンディ端末20の制御部21は、配膳が完了したか否かを判定する(ステップS19)。この処理では、制御部21は、店員70の入力部24への入力操作に基づき、図示しない配膳完了ボタンの入力を受け付けたか否かを判定する。配膳が完了していない場合、すなわち、店員70の入力部24への入力操作に基づき、図示しない配膳完了ボタンの入力を受け付けていない場合(ステップS19:NO)には、ステップS17の処理に戻り、配膳が完了するまで処理を待機する。
【0091】
配膳が完了した場合、すなわち、店員70の入力部24への入力操作に基づき、図示しない配膳完了ボタンの入力を受け付けた場合(ステップS19:YES)には、ハンディ端末20は、退店通知装置30へ配膳完了を通知し、処理はステップS20へ進む。
【0092】
ハンディ端末20から配膳完了の通知を受け付けると、退店通知装置30は、後述の図15を参照して説明する退店催促時間決定処理を実行する(ステップS20)。
【0093】
図15は、退店通知システム1の退店通知装置30が実行する退店催促時間決定処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0094】
はじめに、退店通知装置30の装置制御部31は、図6に示す年齢層テーブル321を参照し、第1退店催促時間係数を決定する(ステップS31)。次に、退店通知装置30の装置制御部31は、図7に示すメニュー種別テーブル322を参照し、第2退店催促時間係数を決定する(ステップS32)。次に、退店通知装置30の装置制御部31は、図8に示す顧客単価テーブル323を参照し、第3退店催促時間係数を決定する(ステップS33)。
【0095】
次に、退店通知装置30の装置制御部31は、図9に示す座席情報テーブル324を参照し、テーブル名と利用者60の人数から座席利用率を算出する。そして、装置制御部31は、図10に示す座席利用率テーブル325を参照し、算出した座席利用率から第4退店催促時間係数を決定する(ステップS34)。
【0096】
次に、退店通知装置30の装置制御部31は、図11に示す第1混雑予測テーブル326を参照し、第5退店催促時間係数を決定する(ステップS35)。次に、退店通知装置30の装置制御部31は、図12に示す第2混雑予測テーブル327を参照し、第6退店催促時間係数を決定する(ステップS36)。
【0097】
退店通知装置30の装置制御部31は、ステップS31~ステップS36において算出した第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数を掛け合わせて退店催促時間を決定する(ステップS37)。上述の実施形態においては、装置制御部31は、ステップS31~ステップS36において算出した第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数をすべて掛け合わせているがこの限りではない。装置制御部31は、算出した第1退店催促時間係数~第6退店催促時間係数のうち少なくとも1~5つ以上を掛け合わせて退店催促時間を決定してもよい。この処理が終了すると、図15の退店催促時間決定処理は終了となり、処理は図14のステップS21へ進む。
【0098】
図14のステップS21において、退店通知装置30の装置制御部31は、ステップS20の退店催促時間決定処理において決定された退店催促時間に基づいてタイマーカウントダウンを開始する(ステップS21)。退店通知装置30の装置制御部31は、タイマーカウントダウンを開始した結果、利用者60の利用時間が退店催促時間を経過したか否かを判定する(ステップS22)。
【0099】
利用者60の利用時間が退店催促時間を経過していない場合(ステップS22:NO)には、処理は待機となる。利用者60の利用時間が退店催促時間を経過した場合(ステップS22:YES)には、退店通知装置30の装置制御部31は、オーダリング端末10に対し退店通知を送信する。退店通知を受信したオーダリング端末10は、利用者60に退店を促す退店催促メッセージを含む退店要請画面(図示せず)を表示部13に表示する。これにより、売り上げに貢献しない利用者60に退店を促すことができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。この処理が終了すると、退店通知システム1が実行する退店通知処理は終了となる。
【0100】
上述のように、本実施形態の退店通知システム1は、退店催促係数決定部311と、退店催促時間決定部312と、通知部313と、を備える。退店催促係数決定部311は、店舗100のテーブル40に対する利用者60の座席50の利用率に基づいて退店催促時間係数を決定する。退店催促時間決定部312は、退店催促係数決定部311が決定した退店催促時間係数に基づいて退店催促時間を決定する。そして、通知部313は、退店催促時間決定部312が決定した退店催促時間のタイマーカウントダウンを開始し、決定した退店催促時間を経過したか否かを判定する。決定した退店催促時間を経過した場合には、通知部313は、利用者60に退店を促す通知を行う。これにより、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0101】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用ができることはもちろんである。
【0102】
退店催促係数決定部は、更に、利用者が最後に注文した商品の注文時間に応じて退店催促時間係数を決定してもよい。これにより、最後に商品を注文してから所定の時間が経過した利用者60に対し、退店を促すことができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【0103】
また、退店催促係数決定部は、更に、利用者に最後に配膳した商品の配膳時間に応じて退店催促時間係数を決定してもよい。これにより、最後に商品を配膳してから所定の時間が経過した利用者60に対し、退店を促すことができ、利用者60の回転率を向上させ、売上増加に貢献することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 :退店通知システム
10、10-1、10-2、10-n:オーダリング端末
11 :制御部
12 :記憶部
13 :表示部
14 :入力部
15 :通信インタフェース
20 :ハンディ端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :表示部
24 :入力部
25 :通信インタフェース
30 :退店通知装置
31 :装置制御部
32 :記憶部
33 :表示部
34 :入力部
35 :通信インタフェース
40、40-1、40-2、40-n:テーブル
50 :座席
60 :利用者
70 :店員
100 :店舗
311 :退店催促係数決定部
312 :退店催促時間決定部
313 :通知部
314 :特典付与部
321 :年齢層テーブル
322 :メニュー種別テーブル
323 :顧客単価テーブル
324 :座席情報テーブル
325 :座席利用率テーブル
326 :第1混雑予測テーブル
327 :第2混雑予測テーブル

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15