(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138631
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】ヘルプ情報表示登録システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20241002BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/14 330A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049214
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103090
【弁理士】
【氏名又は名称】岩壁 冬樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124501
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 誠人
(72)【発明者】
【氏名】小松 優太
【テーマコード(参考)】
5B069
5E555
【Fターム(参考)】
5B069CA02
5B069CA19
5E555AA07
5E555AA32
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA41
5E555BB02
5E555BB05
5E555CB05
5E555CB33
5E555DB03
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザがシステムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できるヘルプ情報表示登録システムを提供する。
【解決手段】表示手段72は、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する。登録手段73は、登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも入力欄に入力された文字列を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部システムの画面内に、前記画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する表示手段と、
前記登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄を前記ウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも前記入力欄に入力された文字列を、前記画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する登録手段とを備える
ことを特徴とするヘルプ情報表示登録システム。
【請求項2】
前記登録手段は、
前記登録開始ボタンがクリックされると、前記ウィンドウ内に、操作開始ボタンおよび操作終了ボタンを表示し、前記操作開始ボタンがクリックされ、前記画面上での操作が行われ、前記操作終了ボタンがクリックされると、前記画面上での操作開始時の画像における、前記画面上での操作終了時に表示が変化している箇所を強調した画像であるヘルプ画像を生成し、
前記登録終了ボタンがクリックされると、前記入力欄に入力された文字列および前記ヘルプ画像を、前記画面に対応する新たなヘルプ情報として、前記記憶手段に格納する
請求項1に記載のヘルプ情報表示登録システム。
【請求項3】
前記登録手段は、
前記操作開始ボタンがクリックされると、前記画面上での操作開始時の画像をキャプチャし、前記操作終了ボタンがクリックされると、前記画面上での操作終了時の画像をキャプチャし、キャプチャした2つの画像に基づいて、前記ヘルプ画像を生成する
請求項2に記載のヘルプ情報表示登録システム。
【請求項4】
前記登録手段は、
前記操作終了ボタンがクリックされると、前記ウィンドウ内に、前記入力欄に入力された文字列と、前記ヘルプ画像と、前記登録終了ボタンとを表示する
請求項3に記載のヘルプ情報表示登録システム。
【請求項5】
前記登録手段は、
前記登録開始ボタンがクリックされると、前記ウィンドウ内に、文字列のみを新たなヘルプ情報として登録するためのボタンを表示し、当該ボタンがクリックされ、前記登録終了ボタンがクリックされると、前記入力欄に入力された文字列のみを、前記画面に対応する新たなヘルプ情報として、前記記憶手段に格納する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のヘルプ情報表示登録システム。
【請求項6】
前記登録手段は、
文字列のみを新たなヘルプ情報として登録するための前記ボタンがクリックされると、前記ウィンドウ内に、前記入力欄に入力された文字列と、前記登録終了ボタンとを表示する
請求項5に記載のヘルプ情報表示登録システム。
【請求項7】
コンピュータが、
外部システムの画面内に、前記画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示し、
前記登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄を前記ウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも前記入力欄に入力された文字列を、前記画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する
ことを特徴とするヘルプ情報表示登録方法。
【請求項8】
コンピュータに、
外部システムの画面内に、前記画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する表示処理、および、
前記登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄を前記ウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも前記入力欄に入力された文字列を、前記画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する登録処理
を実行させるためのヘルプ情報表示登録プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘルプ情報を表示したり、新たなヘルプ情報を登録したりするヘルプ情報表示登録システム、ヘルプ情報表示登録方法、および、ヘルプ情報表示登録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アプリケーションソフトウェアのヘルプ機能を用いて、そのアプリケーションソフトウェアのヘルプ情報が表示される。
【0003】
あるいは、会社があるシステム(例えば、勤怠管理システム等)を導入する際に、その会社が、そのシステムのマニュアル等に基づいて、そのシステムのヘルプ情報を表示するヘルプ情報表示システムを構築する場合がある。この場合、ユーザは、そのシステム(勤怠管理システム等)の画面とは別に、ヘルプ情報を表示する画面を開く。
【0004】
また、特許文献1には、キーワードおよびヘルプ情報の内容を記憶手段に格納する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、会社があるシステム(例えば、勤怠管理システム等)を導入する際に、そのシステムのヘルプ情報を表示するヘルプ情報表示システムを構築したとする。すると、前述のように、ユーザは、そのシステム(勤怠管理システム等)の画面とは別に、ヘルプ情報を表示する画面を開く。このような手順は、ユーザにとって煩雑である。
【0007】
また、特許文献1に記載された方法では、キーワードおよびヘルプ情報の内容を記憶手段に格納することができる。しかし、ユーザは、そのための画面を新たに開かなければならない。このような手順も、ユーザにとっては煩雑である。
【0008】
ユーザにとっては、システムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できることが好ましい。
【0009】
そこで、本発明は、ユーザがシステムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できるヘルプ情報表示登録システム、ヘルプ情報表示登録方法、および、ヘルプ情報表示登録プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるヘルプ情報表示登録システムは、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する表示手段と、登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも入力欄に入力された文字列を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する登録手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明によるヘルプ情報表示登録方法は、コンピュータが、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示し、登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも入力欄に入力された文字列を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納することを特徴とする。
【0012】
本発明によるヘルプ情報表示登録プログラムは、コンピュータに、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する表示処理、および、登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも入力欄に入力された文字列を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納する登録処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザは、システムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】外部システムによって表示される画面と表示部2がその画面内に表示するウィンドウの例を示す模式図である。
【
図3】画面20に対応するヘルプ情報が存在しない場合に画面20内に表示されるウィンドウ30の例を示す模式図である。
【
図4】登録開始ボタン32がクリックされた場合のウィンドウ30内の表示例を示す模式図である。
【
図5】入力欄33および入力欄34に文字列が入力された状態の例を示す模式図である。
【
図6】操作開始ボタン36がクリックされた場合の画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。
【
図7】操作開始ボタン36がクリックされたときにキャプチャされる画像の例を示す模式図である。
【
図8】画面20上での操作が行われた後の画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。
【
図9】操作終了ボタン37がクリックされたときにキャプチャされる画像の例を示す模式図である。
【
図10】生成されたヘルプ画像の例を示す模式図である。
【
図11】操作終了ボタン37がクリックされた場合の、画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。
【
図12】
図5に例示する状態において文字列のみボタン38がクリックされた場合における画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。
【
図13】本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの処理経過の例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの処理経過の例を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの処理経過の例を示すフローチャートである。
【
図16】本発明のヘルプ情報表示登録システムに係るコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。
【
図17】本発明のヘルプ情報表示登録システムの概要を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0016】
本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムは、他のシステムのヘルプ情報を表示したり、そのシステムの新たなヘルプ情報を登録したりする。他のシステムは、外部システムと称することもできる。本実施形態では、外部システムが勤怠管理システムである場合を例にして説明する。
【0017】
本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムは、外部システムの画面が表示されるときに、その画面に対応したヘルプ情報を表示する。
【0018】
外部システムの画面や、本実施形態のヘルプ情報表示登録システムがヘルプ情報を表示するための後述のウィンドウは、パーソナルコンピュータやタブレット等の端末のディスプレイ装置上に表示される。本実施形態のヘルプ情報表示登録システムは、このような端末に組み込まれていてもよく、あるいは、このような端末と通信可能に接続されるシステムとして実現されていてもよい。
【0019】
図1は、本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態のヘルプ情報表示登録システム1は、表示部2と、登録部3と、記憶部4とを備える。
【0020】
記憶部4は、外部システムの個々の画面毎に、画面に対応するヘルプ情報を記憶する記憶装置である。
【0021】
表示部2は、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウを表示する。
【0022】
図2は、外部システムによって表示される画面と表示部2がその画面内に表示するウィンドウの例を示す模式図である。
【0023】
画面20は、外部システム(本例では、勤怠管理システム)によって表示される画面である。
図2に示す例では、画面20は、ユーザが、勤務内容、業務開始時間および業務終了時間をそれぞれの入力欄に入力し、入力完了ボタンをクリックすることにより、入力欄に入力した情報を外部システムに入力するための画面である。
【0024】
表示部2は、外部システムの画面20内に、画面20に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウ30を表示する。表示部2は、画面20に対応するヘルプ情報31を記憶部4から読み込み、ウィンドウ30内に表示する。本実施形態では、ヘルプ情報31は、少なくとも、文字列(本例では、タイトルに該当する文字列および、内容に該当する文字列)を含む。
【0025】
また、表示部2は、ウィンドウ30内に、外部システムの画面20に対応する新たなヘルプ情報を登録するための登録開始ボタン32を表示する。すなわち、ウィンドウ30は、登録開始ボタン32を含む。
【0026】
1つの画面20に対応するヘルプ情報は、1つとは限らず、複数存在していてもよい。表示部2は、複数のヘルプ情報をウィンドウ30内に一度に表示できない場合、ユーザのスクロール操作応じて、各ヘルプ情報および登録開始ボタン32をウィンドウ30内に表示すればよい。この場合、表示部2は、ウィンドウ30にスクロールバー(図示略)を表示する。
【0027】
また、表示部2は、外部システムの画面20に対応するヘルプ情報がなくても、画面20内にウィンドウ30を表示する。
図3は、画面20に対応するヘルプ情報が存在しない場合に画面20内に表示されるウィンドウ30の例を示す模式図である。
図3では、画面20の図示を省略している。画面20に対応するヘルプ情報が存在しない場合、表示部2は、例えば、
図3に例示するように、「この画面に対応するヘルプ情報はありません。」等のメッセージをウィンドウ30内に表示すればよい。表示部2は、画面20に対応するヘルプ情報がない場合であっても、ウィンドウ30内に登録開始ボタン32を表示する。
【0028】
以下では、説明を簡単にするために、画面20の内容と、ウィンドウ30とが重複しない場合を例にして説明する。ただし、画面20の内容とウィンドウ30とが重複し、画面20の内容の一部がウィンドウ30によって隠されてもよい。
【0029】
登録部3は、登録開始ボタン32がクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ30内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくともその入力欄に入力された文字列を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に格納する。登録終了ボタンについては、後述する。
【0030】
図4は、登録開始ボタン32がクリックされた場合のウィンドウ30内の表示例を示す模式図である。画面20の状態は、変化しない。本実施形態では、登録部3は、登録開始ボタン32がクリックされると、新たなヘルプ情報のタイトルの入力欄33と、新たなヘルプ情報の内容の入力欄34と、操作開始ボタン36と、操作終了ボタン37と、文字列のみボタン38と、中断ボタン39とを、ウィンドウ30内に表示する。
【0031】
入力欄33には、新たなヘルプ情報のタイトルとなる文字列がユーザによって入力される。また、入力欄34には、新たなヘルプ情報の内容となる文字列がユーザによって入力される。
図5は、入力欄33および入力欄34に文字列が入力された状態の例を示す模式図である。
【0032】
また、ヘルプ情報は、文字列の他に、画像を含んでいてもよい。この画像は、画面20上での操作開始時の画像における、画面20上での操作終了時に表示が変化している箇所を強調した画像である。以下、この画像を、ヘルプ画像と記す。
【0033】
以下、ヘルプ画像を含む新たなヘルプ情報が登録される場合について説明する。なお、説明を簡単にするために、入力欄33には、新たなヘルプ情報のタイトルとなる文字列が入力済みであり、入力欄34には、新たなヘルプ情報の内容となる文字列が入力済みであるものとする。
【0034】
登録部3は、操作開始ボタン36がクリックされ、外部システムの画面20上での操作が行われ、操作終了ボタン37がクリックされると、ヘルプ画像を生成する。そして、登録部3は、登録終了ボタンがクリックされると、入力欄33,34に入力された文字列およびそのヘルプ画像を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に格納する。
【0035】
登録部3は、操作開始ボタン36がクリックされると、画面20上での操作開始時の画像をキャプチャし、画面20上での操作が行われ、操作終了ボタン37がクリックされると、画面20上での操作終了時の画像をキャプチャし、キャプチャした2つの画像に基づいて、ヘルプ画像を生成する。登録部3は、キャプチャした2つの画像間で差分となる箇所を特定し、最初にキャプチャした画像におけるその箇所を強調した画像をヘルプ画像として生成する。
【0036】
あるいは、登録部3は、画面20上での操作開始時の画像を表示するプログラムと、画面20上での操作終了時の画像を表示するプログラムとに基づいて、ヘルプ画像を生成してもよい。
【0037】
図6は、操作開始ボタン36がクリックされた場合の画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。登録部3は、操作開始ボタン36がクリックされると、例えば、
図6に例示するように、操作開始ボタン36を強調する。操作開始ボタン36を強調する態様は、特に限定されない。例えば、登録部3は、操作開始ボタン36における「操作開始」という文字を赤色で表示することによって、操作開始ボタン36を強調してもよい。操作開始ボタン36が強調されているということは、画面20上における操作が行われている期間中であるということを意味している。
【0038】
また、登録部3は、操作開始ボタン36がクリックされると、画面20上での操作開始時の画像をキャプチャする。このとき、登録部3は、ウィンドウ30をキャプチャ対象から除外する。
図7は、操作開始ボタン36がクリックされたときにキャプチャされる画像の例を示す模式図である。上記のように、ウィンドウ30は、キャプチャの対象から除外される。また、このときキャプチャされた画像は、操作開始時の画像であるので、
図7に示すように、勤務内容の入力欄、業務開始時間の入力欄、および、業務終了時間の入力欄には、文字列が含まれない。ユーザは、画面20に対する操作を行う前に、操作開始ボタン36をクリックする。
【0039】
図8は、画面20上での操作が行われた後の画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。画面20上での操作が行われたので、勤務内容の入力欄、業務開始時間の入力欄、および、業務終了時間の入力欄には、
図8に例示するように、文字列が入力されている。ユーザは、画面20上での操作を終えた後、ウィンドウ30内の操作終了ボタン37をクリックする。
【0040】
登録部3は、操作終了ボタン37がクリックされると、画面20上での操作終了時の画像をキャプチャする。この時、登録部3は、ウィンドウ30をキャプチャ対象から除外する。
図9は、操作終了ボタン37がクリックされたときにキャプチャされる画像の例を示す模式図である。上記のように、ウィンドウ30は、キャプチャの対象から除外される。また、このときキャプチャされた画像は、操作終了時の画像であるので、
図9に示すように、勤務内容の入力欄、業務開始時間の入力欄、および、業務終了時間の入力欄に、それぞれ文字列が含まれている。
【0041】
図7に示すキャプチャされた画像と、
図9に示すキャプチャされた画像とでは、勤務内容の入力欄、業務開始時間の入力欄、および、業務終了時間の入力欄が、文字列の有無で異なっている。従って、登録部3は、2つの画像間で差分となる箇所として、勤務内容の入力欄、業務開始時間の入力欄、および、業務終了時間の入力欄を特定する。そして、登録部3は、最初にキャプチャした画像におけるその箇所を強調したヘルプ画像を生成する。
図10は、生成されたヘルプ画像の例を示す模式図である。
図10では、各入力欄を、破線の枠で囲むことによって強調したヘルプ画像を例示している。差分となる箇所を強調する態様は、特に限定されない。例えば、登録部3は、最初にキャプチャした画像における各入力欄を、赤色の線の枠で囲むことによって強調してもよい。
【0042】
また、登録部3は、操作終了ボタン37がクリックされると、新たなヘルプ情報のタイトルの入力欄33と、新たなヘルプ情報の内容の入力欄34と、生成したヘルプ画像と、登録終了ボタンを表示する。
図11は、操作終了ボタン37がクリックされた場合の、画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。登録部3は、
図11に例示するように、入力欄33,34に入力された文字列と、ヘルプ画像40と、登録終了ボタン41とを、ウィンドウ30内に表示する。
図11に示すように、登録部3は、
図10に示すヘルプ画像から余白部分を切り取ったヘルプ画像40をウィンドウ30内に表示してもよい。
【0043】
また、登録終了ボタン41は、前述の登録終了ボタンである。登録終了ボタン41は、新たなヘルプ情報を、記憶部4に格納するためのボタンである。
【0044】
登録部3は、登録終了ボタン41がクリックされると、入力欄33に入力された文字列、入力欄34に入力された文字列、および、ヘルプ画像40(
図11参照)を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に登録する。
【0045】
その後、表示部2は、ウィンドウ30内に、画面20に対応するヘルプ情報として、
図2に模式的に示すヘルプ情報31、および、新たに追加されたヘルプ情報と、登録開始ボタン32とを表示する。
【0046】
次に、ヘルプ画像を含まない新たなヘルプ情報が登録される場合について説明する。前述のように、登録部3は、登録開始ボタン32がクリックされると、新たなヘルプ情報のタイトルの入力欄33と、新たなヘルプ情報の内容の入力欄34と、操作開始ボタン36と、操作終了ボタン37と、文字列のみボタン38と、中断ボタン39とを、ウィンドウ30内に表示する。以下、
図5に例示するように、入力欄33には、新たなヘルプ情報のタイトルとなる文字列がユーザによって既に入力されていて、入力欄34には、新たなヘルプ情報の内容となる文字列がユーザによって既に入力されているものとする。
【0047】
文字列のみボタン38は、文字列のみを新たなヘルプ情報として登録するためのボタンである。登録部3は、文字列のみボタン38がクリックされ、登録終了ボタンがクリックされると、入力欄33,34に入力された文字列のみを、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に登録する。すなわち、この場合、新たに登録されるヘルプ情報は、ヘルプ画像を含まない。
【0048】
図12は、
図5に例示する状態において文字列のみボタン38がクリックされた場合における画面20およびウィンドウ30の例を示す模式図である。文字列のみボタン38がクリックされると、登録部3は、
図12に例示するように、入力欄33,34に入力された文字列と、登録終了ボタン41とを、ウィンドウ30内に表示する。
【0049】
登録終了ボタン41は、新たなヘルプ情報を、記憶部4に格納するためのボタンである。
【0050】
登録部3は、登録終了ボタン41がクリックされると、入力欄33に入力された文字列、および、入力欄34に入力された文字列を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に登録する。すなわち、文字列のみが新たなヘルプ情報として登録される。
【0051】
その後、表示部2は、ウィンドウ30内に、画面20に対応するヘルプ情報として、
図2に模式的に示すヘルプ情報31、および、新たに追加されたヘルプ情報と、登録開始ボタン32とを表示する。
【0052】
次に、中断ボタン39(
図4等を参照)について説明する。中断ボタン39は、新たなヘルプ情報の登録作業を中断して、初期状態に戻るためのボタンである。中断ボタン39は、登録開始ボタン32(
図2参照)がクリックされ、
図4に例示する画面20およびウィンドウ30が表示された後、中断ボタン39が表示されている期間中にクリック可能なボタンである。
【0053】
登録部3は、中断ボタン39がクリックされると、入力欄33,34に入力された文字列を消去し、キャプチャした画像が存在する場合には、その画像も消去する。また、登録部3は、中断ボタン39がクリックされた場合、画面20内の入力欄(勤務内容等の各入力欄)に入力された文字列を消去してもよい。
【0054】
そして、表示部2は、画面20と、初期状態のウィンドウ30(
図2参照)とを表示する。
【0055】
ユーザは、中断ボタン39をクリックすることによって、新たなヘルプ情報の登録作業をやり直すことができる。
【0056】
表示部2および登録部3は、例えば、ヘルプ情報表示登録プログラムに従って動作するコンピュータのCPU(Central Processing Unit )によって実現される。この場合、CPUが、コンピュータのプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体からヘルプ情報表示登録プログラムを読み込み、そのヘルプ情報表示登録プログラムに従って、表示部2および登録部3として動作すればよい。
【0057】
また、記憶部4は、例えば、コンピュータが備える記憶装置によって実現される。
【0058】
次に、処理経過について説明する。
図13、
図14および
図15は、本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムの処理経過の例を示すフローチャートである。なお、既に説明した事項については、適宜、説明を省略する。また、以下に示す例では、中断ボタン39(
図4等を参照)はクリックされないものとする。中断ボタン39がクリックされた場合の動作については、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
【0059】
外部システムが画面(ここでは、画面20とする。)を表示すると、表示部2は、外部システムの画面20内に、その画面20に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウ30(
図2参照)を表示する(ステップS1)。このとき、ウィンドウ30には、登録開始ボタン32(
図2参照)が含まれる。
【0060】
登録部3は、登録開始ボタン32がクリックされない場合(ステップS2のNo)、登録開始ボタン32がクリックされるまで待機する。
【0061】
また、登録開始ボタン32がクリックされた場合(ステップS2のYes)、登録部3は、新たなヘルプ情報のタイトルの入力欄33および新たなヘルプ情報の内容の入力欄34、並びに、操作開始ボタン36、操作終了ボタン37、文字列のみボタン38および中断ボタン39を、ウィンドウ30内に表示する(ステップS3)。例えば、登録部3は、
図4に例示するウィンドウ30を表示する。
【0062】
ステップS3の後、ユーザは、新たなヘルプ情報のタイトルとなる文字列を、入力欄33に入力する。また、ユーザは、新たなヘルプ情報の内容となる文字列を、入力欄34に入力する。
【0063】
その後、登録部3は、操作開始ボタン36と文字列のみボタン38のどちらがクリックされたかを判定する(ステップS4)。
【0064】
操作開始ボタン36がクリックされたと登録部3が判定した場合について説明する。ユーザは、操作開始ボタン36をクリックする場合、画面20上での操作を行う前に操作開始ボタン36をクリックする。登録部3は、操作開始ボタン36がクリックされた時点の画面20の画像をキャプチャする。すなわち、登録部3は、画面20上での操作開始時の画像をキャプチャする(ステップS5。
図14参照。)。このとき、登録部3は、ウィンドウ30をキャプチャ対象から除外する。ステップS5では、
図7に例示する画像がキャプチャされる。
【0065】
ユーザは、画面20上での操作を終えた後、ウィンドウ30内の操作終了ボタン37をクリックする。
【0066】
登録部3は、操作終了ボタン37がクリックされると、その時点の画面20の画像をキャプチャする。すなわち、登録部3は、画面20上での操作終了時の画像をキャプチャする(ステップS6)。このとき、登録部3は、ウィンドウ30をキャプチャ対象から除外する。ステップS6では、
図9に例示する画像がキャプチャされる。
【0067】
次に、登録部3は、ステップS5,S6それぞれでキャプチャした画像に基づいて、ヘルプ画像を生成する(ステップS7)。
【0068】
そして、登録部3は、入力欄33,34に入力された文字列、ヘルプ画像、および、登録終了ボタン41を、ウィンドウ30内に表示する(ステップS8)。例えば、登録部3は、
図11に例示するウィンドウ30を表示する。
【0069】
そして、登録終了ボタン41がクリックされると、登録部3は、入力欄33,34に入力された文字列、および、ヘルプ画像を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に格納し(ステップS9)、処理を終了する。
【0070】
次に、ステップS4で文字列のみボタン38がクリックされたと登録部3が判定した場合について説明する。この場合、登録部3は、入力欄33,34に入力された文字列、および、登録終了ボタン41を、ウィンドウ30内に表示する(ステップS10。
図15参照。)。例えば、登録部3は、
図12に例示するウィンドウ30を表示する。
【0071】
そして、登録終了ボタン41がクリックされると、登録部3は、入力欄33,34に入力された文字列を、画面20に対応する新たなヘルプ情報として、記憶部4に格納し(ステップS11)、処理を終了する。
【0072】
本実施形態によれば、表示部2は、外部システムの画面20内に、その画面20に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウ30を表示する。従って、ユーザは、表示された外部システムの画面に対応するヘルプ情報を、新たな画面を開かなくても、閲覧できる。すなわち、ユーザは、外部システムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧することができる。
【0073】
また、外部システムの画面20に対応する新たなヘルプ情報を登録する場合には、ユーザは、新たな画面を開く必要はなく、既に表示されているウィンドウ30内の操作(あるいは、既に表示されているウィンドウ30や画面20内の操作)で、新たなヘルプ情報を登録することができる。従って、ユーザは、新たなヘルプ情報を容易に記憶部4に登録することができる。
【0074】
すなわち、本実施形態によれば、ユーザは、外部システムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できる。
【0075】
また、ヘルプ画像は、画面20上での操作開始時の画像における、操作終了時に変化が生じている箇所を強調した画像である。従って、ヘルプ情報にヘルプ画像を含めることによって、画面20内のどの箇所に対して操作を行えばよいのかを、ユーザに直感的に理解させることができる。
【0076】
図16は、本発明のヘルプ情報表示登録システムに係るコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。コンピュータ2000は、CPU2001と、主記憶装置2002と、補助記憶装置2003と、インタフェース2004とを備える。
【0077】
本発明の実施形態のヘルプ情報表示登録システムは、例えば、コンピュータ2000によって実現される。ヘルプ情報表示登録システムの動作は、プログラム(ヘルプ情報表示登録プログラム)の形式で補助記憶装置2003に記憶されている。CPU2001は、そのプログラムを補助記憶装置2003から読み出し、そのプログラムを主記憶装置2002に展開し、そのプログラムに従って、上記の実施形態で説明した処理を実行する。
【0078】
補助記憶装置2003は、一時的でない有形の媒体の例である。一時的でない有形の媒体の他の例として、インタフェース2004を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory )、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory )、半導体メモリ等が挙げられる。
【0079】
また、各構成要素の一部または全部は、汎用または専用の回路(circuitry )、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各構成要素の一部または全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。
【0080】
次に、本発明の概要について説明する。
図17は、本発明のヘルプ情報表示登録システムの概要を示すブロック図である。本発明のヘルプ情報表示登録システムは、表示手段72と、登録手段73とを備える。
【0081】
表示手段72(例えば、表示部2)は、外部システムの画面内に、その画面に対応するヘルプ情報を表示するためのウィンドウであって登録開始ボタンを含むウィンドウを表示する。
【0082】
登録手段73(例えば、登録部3)は、登録開始ボタンがクリックされると、少なくともヘルプ情報の文字列が入力される入力欄をウィンドウ内に表示し、登録終了ボタンがクリックされると、少なくとも入力欄に入力された文字列を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段(例えば、記憶部4)に格納する。
【0083】
そのような構成により、ユーザは、外部システムの画面に応じたヘルプ情報を容易に閲覧でき、また、新たなヘルプ情報を容易に登録できる。
【0084】
登録手段73は、登録開始ボタンがクリックされると、ウィンドウ内に、操作開始ボタンおよび操作終了ボタンを表示し、操作開始ボタンがクリックされ、画面上での操作が行われ、操作終了ボタンがクリックされると、画面上での操作開始時の画像における、画面上での操作終了時に表示が変化している箇所を強調した画像であるヘルプ画像を生成し、登録終了ボタンがクリックされると、入力欄に入力された文字列およびヘルプ画像を、その画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納してもよい。
【0085】
登録手段73は、操作開始ボタンがクリックされると、画面上での操作開始時の画像をキャプチャし、操作終了ボタンがクリックされると、画面上での操作終了時の画像をキャプチャし、キャプチャした2つの画像に基づいて、ヘルプ画像を生成してもよい。
【0086】
登録手段73は、操作終了ボタンがクリックされると、ウィンドウ内に、入力欄に入力された文字列と、ヘルプ画像と、登録終了ボタンとを表示してもよい。
【0087】
登録手段73は、登録開始ボタンがクリックされると、ウィンドウ内に、文字列のみを新たなヘルプ情報として登録するためのボタンを表示し、当該ボタンがクリックされ、登録終了ボタンがクリックされると、入力欄に入力された文字列のみを、画面に対応する新たなヘルプ情報として、記憶手段に格納してもよい。
【0088】
登録手段73は、文字列のみを新たなヘルプ情報として登録するためのボタンがクリックされると、ウィンドウ内に、入力欄に入力された文字列と、登録終了ボタンとを表示してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、ヘルプ情報を表示したり、新たなヘルプ情報を登録したりするヘルプ情報表示登録システムに好適に適用される。
【符号の説明】
【0090】
1 ヘルプ情報表示登録システム
2 表示部
3 登録部
4 記憶部