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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138699
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】部品実装装置および部品実装方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20241002BHJP
【FI】
H05K13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049311
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】古市 聖
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB01
5E353CC03
5E353DD11
5E353EE02
5E353EE52
5E353EE53
5E353EE54
5E353GG01
5E353HH11
5E353HH51
5E353JJ02
5E353JJ11
5E353JJ26
5E353JJ48
5E353KK02
5E353KK03
5E353QQ11
(57)【要約】
【課題】装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる部品実装装置および部品実装方法を提供する。
【解決手段】部品実装装置は、部品をノズルで吸着して基板Bに装着する実装ヘッドと、実装ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、ヘッド移動機構を制御して実装ヘッドを移動させ、ノズルで部品を吸着させ、基板Bに部品毎に定められた装着位置P1~P3に部品を装着させる制御部と、を備える。制御部は、端子群Hが形成された裏面端子部品D1の端子群の位置T1に基づいて、装着位置P1に装着された裏面端子部品D1に隣接する隣接部品D3を装着させる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品をノズルで吸着して基板に装着する実装ヘッドと、
前記実装ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、
前記ヘッド移動機構を制御して前記実装ヘッドを移動させ、前記ノズルで前記部品を吸着させ、前記基板に部品毎に定められた装着位置に前記部品を装着させる制御部と、を備え、
前記制御部は、端子群が形成された裏面端子部品の前記端子群の位置に基づいて、前記装着位置に装着された前記裏面端子部品に隣接する隣接部品を装着させる、部品実装装置。
【請求項2】
前記端子群の位置に基づいて、前記隣接部品をノズルで吸着する吸着目標位置を設定する吸着目標位置設定部を、さらに備え、
前記制御部は、前記吸着目標位置を目標として前記ノズルに前記隣接部品を吸着させて、前記装着位置に装着させる、請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項3】
前記吸着目標位置設定部は、前記基板に装着された前記裏面端子部品の外周の位置が正規の外周の位置から近づいた方向にある隣接部品の吸着目標位置を、前記裏面端子部品から遠ざかる方向に所定の吸着移動距離だけ移動させた補正吸着目標位置に設定し、
前記制御部は、前記補正吸着目標位置を目標として前記ノズルに前記隣接部品を吸着させて、前記装着位置に装着させる、請求項2に記載の部品実装装置。
【請求項4】
前記吸着目標位置設定部は、前記端子群の位置に基づいて、前記吸着移動距離を設定する、請求項3に記載の部品実装装置。
【請求項5】
ノズルが吸着する前記隣接部品の前記ノズルに対する吸着ずれ量を検出する吸着ずれ量検出手段と、
前記吸着ずれ量に基づいて、前記隣接部品を前記装着位置に装着した場合に、前記装着位置に装着された前記裏面端子部品に前記ノズルが干渉するか否かを判断する干渉判断部と、
前記干渉判断部によって干渉すると判断された場合に、前記隣接部品の装着位置を前記裏面端子部品から遠ざける方向に所定の装着移動距離だけ移動させた補正装着位置に設定する補正装着位置設定部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記隣接部品を前記補正装着位置に装着させる、請求項1または2に記載の部品実装装置。
【請求項6】
前記補正装着位置設定部は、前記端子群の位置と前記吸着ずれ量に基づいて、前記装着移動距離を設定する、請求項5に記載の部品実装装置。
【請求項7】
前記隣接部品を前記補正装着位置に装着する場合に、前記隣接部品または前記ノズルが既に装着されている他の部品に干渉するか否かを判断する補正後干渉判断部を、さらに備える、請求項5に記載の部品実装装置。
【請求項8】
前記裏面端子部品の前記端子群の位置を検出する端子群位置検出手段を、さらに備える、請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項9】
部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装方法であって、
端子群が形成された裏面端子部品の前記端子群の位置に基づいて、基板に部品毎に定められた装着位置に装着された前記裏面端子部品に隣接する隣接部品を装着させる、部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装装置および部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部品実装装置は、ノズルで吸着した部品の吸着ずれを補正して部品を基板に装着する。近年、携帯型端末などの電子機器の小型化に伴い、これらの電子機器に用いられる基板に装着される部品の微小化、狭隣接化が進展している。このような狭隣接実装の場合には、部品を吸着したノズルを基板に装着済みの部品に近接した位置まで移動させる必要が有る。そのため、吸着した部品が基板に装着済みの隣接部品から離れる方向に吸着ずれしている場合、吸着した部品を基板の正規の位置に装着するためにノズルの位置を隣接部品側に補正すると、ノズルが装着済みの隣接部品に干渉するという問題が発生する(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示されている部品実装装置は、部品を吸着したノズルが部品を基板に装着する前に吸着ずれ量を検出し、吸着ずれ量が設定量以上の場合は装着を禁止して他の部品を再吸着することで、ノズルが装着済みの隣接部品と干渉することを回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-207372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、吸着ずれが設定量以上となる度に再吸着するため、生産性が低下するという問題点があった。また、吸着ずれが大きかった場合に部品を破棄するため、多くの破棄部品が発生するという問題点もあった。
【0006】
そこで本発明は、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる部品実装装置および部品実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の部品実装装置は、部品をノズルで吸着して基板に装着する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、前記ヘッド移動機構を制御して前記実装ヘッドを移動させ、前記ノズルで前記部品を吸着させ、前記基板に部品毎に定められた装着位置に前記部品を装着させる制御部と、を備え、前記制御部は、端子群が形成された裏面端子部品の前記端子群の位置に基づいて、前記装着位置に装着された前記裏面端子部品に隣接する隣接部品を装着させる。
【0008】
本発明の部品実装方法は、部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装方法であって、端子群が形成された裏面端子部品の前記端子群の位置に基づいて、基板に部品毎に定められた装着位置に装着された前記裏面端子部品に隣接する隣接部品を装着させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態の部品実装システムの構成説明図
図2】本発明の一実施の形態の部品実装システムが備える部品実装装置の構成説明図
図3】本発明の一実施の形態の部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図
図4】本発明の一実施の形態の部品実装装置において使用される生産データの一例の説明図
図5】本発明の一実施の形態の部品実装装置が備える部品認識カメラによる裏面端子部品の撮像の説明図
図6】本発明の一実施の形態の部品実装装置による裏面端子部品の端子群位置検出処理の説明図
図7】本発明の一実施の形態の部品実装装置により部品が装着される基板の一例の説明図
図8】本発明の一実施の形態の部品実装装置により部品が装着された基板の一例の説明図
図9】本発明の一実施の形態の部品実装装置により設定される隣接部品の吸着目標位置の一例の説明図
図10】本発明の一実施の形態の部品実装装置により隣接部品を装着する一例の説明図
図11】本発明の一実施の形態の部品実装装置により補正吸着目標位置を目標に吸着した隣接部品を装着する一例の説明図
図12】本発明の一実施の形態の部品実装装置により補正装着位置に隣接部品を装着する一例の説明図
図13】本発明の一実施の形態の部品実装方法のフロー図
図14】本発明の一実施の形態の隣接部品の装着方法の第1実施例のフロー図
図15】本発明の一実施の形態の隣接部品の装着方法の第2実施例のフロー図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装システム、管理コンピュータ、部品実装装置などの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図2、及び後述する一部では、水平面内で互いに直交する2軸として、基板搬送方向のX軸(図2における紙面垂直方向)、基板搬送方向に直交するY軸(図2における左右方向)が示される。図2、及び後述する一部では、水平面と直交する高さ方向としてZ軸(図2における上下方向)が示される。
【0012】
まず図1を参照して、部品実装システム1の構成を説明する。基板搬送方向の上流(紙面左側)から下流(紙面右側)に向けて、印刷装置M1、部品実装装置M2~M4、リフロー装置M5などの生産装置を直列に連結して構成されている。各生産装置は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3に接続されている。部品実装システム1は、印刷装置M1に搬入された基板Bを順に搬送しながら各生産装置で処理を行い、基板Bに部品Dを装着して実装基板を生産する機能を有している。なお、部品実装システム1は通信ネットワーク2を介して接続される生産装置群であって、物理的に生産装置同士が連結されていなくてもよい。
【0013】
図1において、印刷装置M1は、はんだ印刷作業部によって上流から搬入された基板Bの電極E(ランド)の位置に複数の開口が形成されたマスクを介してはんだペーストなどのはんだを印刷するはんだ印刷作業を実行する。部品実装装置M2~M4は、部品実装作業部によってはんだが印刷された基板Bに部品Dを装着する部品実装作業を実行する。なお、生産ラインL1は、部品実装装置M2~M4が3台の構成に限定されることなく、部品実装装置M2~M4が1台または2台であっても4台以上であってもよい。
【0014】
リフロー装置M5は、装置内に搬入された基板Bを基板加熱部によって加熱してはんだを融解させ、はんだにより基板Bの電極Eに部品Dの端子やバンプを接合させる基板加熱作業(リフロー)を実行する。リフロー装置M5においてはんだが融解されると、液状になったはんだの表面張力により装着時に位置ずれしていた部品Dが基板Bの電極Eに引っ張られ、リフロー後に電極Eに対する位置ずれが小さくなるセルフアライメント効果が得られる。なお、セルフアライメント効果の大きさは部品Dの形状や重量などに依存し、部品D毎に効果の有無や効果の具合は異なる。
【0015】
次に、図2を参照して、部品実装システム1が備える部品実装装置M2~M4の構成の詳細について説明する。図2は、部品実装装置M2~M4を模式的に示している。基台11の中央には、基板搬送機構12が基板搬送方向のX軸に沿って配置されている。基板搬送機構12は、上流から搬送された基板Bを、実装作業位置に搬入して位置決めして保持する。また、基板搬送機構12は、部品実装作業が完了した基板Bを下流に搬出する。基台11の上面における基板搬送機構12の間には、実装作業位置に搬入された基板Bを下方から下受けする基板下受け機構13が配置されている。
【0016】
基板搬送機構12の一側方には、上面に複数のテープフィーダ15がX軸に沿って配置された台車14が装着されている。テープフィーダ15は、部品Dを収納するキャリアテープを外側から基板搬送機構12に向かう方向にピッチ送りすることにより、実装ヘッド17が部品Dを吸着する吸着位置に部品Dを供給する。基板搬送機構12の一側方には、トレイに並べて載置された部品Dを実装ヘッド17の吸着位置に供給するトレイフィーダ16が装着されている。
【0017】
図2において、基台11によって支持されたフレーム部(図示省略)には、ヘッド移動機構18が基板搬送方向に直交するY軸に沿って配置されている。ヘッド移動機構18には、移動部材17aを介して実装ヘッド17が装着されている。実装ヘッド17の下部には、部品Dを吸着保持するノズル17bが装着されている。ヘッド移動機構18を駆動することにより、実装ヘッド17はX軸方向およびY軸方向に移動する。
【0018】
これにより、実装ヘッド17は実装作業位置に位置決め保持された基板Bとテープフィーダ15およびトレイフィーダ16との間で移動し、下部に備えたノズル17bによってテープフィーダ15またはトレイフィーダ16から吸着位置に供給された部品Dを吸着し、取り出した部品Dを基板Bに装着する。
【0019】
図2において、基板搬送機構12とテープフィーダ15およびトレイフィーダ16との間には部品認識カメラ19が配置されている。部品認識カメラ19は、実装ヘッド17によってテープフィーダ15またはトレイフィーダ16から取り出され、部品認識カメラ19の上方に移動した部品Dを下方から撮像する。これにより、実装ヘッド17のノズル17bに保持された部品Dが撮像され、ノズル17bに保持された部品Dのノズル17bに対する吸着位置、吸着ずれ、部品Dの外形、部品Dの端子の位置などが検出される。
【0020】
移動部材17aには、ヘッドカメラ20が撮像方向を下向きにして配置されている。ヘッドカメラ20は、実装ヘッド17とともに基板Bの上方に移動し、実装作業位置に保持された基板Bを撮像する。これにより、基板Bの基準マークおよび装着位置などが検出される。
【0021】
次に図3を参照して、部品実装装置M2~M4の制御系の構成について説明する。部品実装装置M2~M4が備える制御装置30には、基板搬送機構12、テープフィーダ15、トレイフィーダ16、実装ヘッド17、ヘッド移動機構18、部品認識カメラ19、ヘッドカメラ20が接続されている。制御装置30は、記憶部31、端子群位置検出処理部38、吸着ずれ量検出処理部39、吸着目標位置設定部40、干渉判断部41、補正装着位置設定部42、補正後干渉判断部43、実装制御部44を備えている。
【0022】
記憶部31は記憶装置であり、生産データ32、部品データ33、端子群位置データ34、吸着目標位置データ35、吸着ずれ量データ36、補正装着位置データ37などを記憶する。生産データ32には、部品Dを基板Bに装着する装着位置毎に、部品Dの装着順番、部品装着座標(X座標、Y座標、部品方向)、部品Dの部品名(種類)の他、後述する裏面端子部品であるか否かを示す裏面端子情報、隣接部品であるか否かを示す隣接部品情報などが記憶されている。
【0023】
部品データ33には、部品Dの部品名毎に、部品Dのサイズ、形状、部品Dにおけるノズル17bの正規の吸着目標位置、吸着目標位置と部品装着座標とのオフセット値、セルフアライメントにより部品Dが移動可能な許容範囲などが記憶されている。許容範囲は、部品Dのサイズ、重さ、形状の少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0024】
ここで、図4を参照して、生産データ32の例について説明する。生産データ32には、装着位置50毎に、部品装着座標51、部品名52、裏面端子情報53、隣接部品情報54が含まれている。生産データ32は、部品名52により部品データ33と関連付けられる。また、部品装着座標51の部品方向θは、装着位置50に装着される部品のZ軸(ノズルの昇降軸)回りの「正規の方向」を示している。
【0025】
裏面端子情報53は、その部品が裏面に端子群が形成された裏面端子部品であるか否かを示している。裏面端子部品の場合、裏面端子情報53に「Y」が記憶される。裏面端子情報53が空欄は、裏面端子部品以外の部品(例えば、チップ部品)であることを示している。例えば、装着位置50が「P03」(以下、「装着位置P03」などと称する。)の部品名52が「Q03」(以下、「部品名Q03」などと称する。)の部品は、裏面端子部品であり、裏面端子情報53に「Y」が記憶されている。
【0026】
図4において、隣接部品情報54は、その部品が先に基板Bの装着位置50に装着された裏面端子部品に隣接する部品(以下、「隣接部品」と称する。)であるか否かを示している。隣接部品の場合、隣接部品情報54に「Y」が記憶される。隣接部品情報54が空欄は、隣接する装着位置50に部品が未装着であるか、その部品を基板Bに装着する際に装着済みの裏面端子部品がその部品や吸着するノズル17bと干渉しないほど十分に離れていることを示している。例えば、装着位置P02に装着される部品名Q02の部品は隣接部品であり、隣接部品情報54に「Y」が記憶されている。
【0027】
図3において、端子群位置検出処理部38は、部品認識カメラ19が撮像した実装ヘッド17のノズル17bに保持された裏面端子部品(図5参照)の下面の撮像画像を画像処理して、裏面端子部品の端子群の位置を検出する。
【0028】
ここで、図6を参照して、端子群位置検出処理部38が検出する端子群の位置について説明する。図6は、裏面に複数(ここでは、9個)のバンプF(裏面端子)が形成されたBGAである裏面端子部品D1を裏面から部品認識カメラ19が撮像した撮像画像19aである。以下、裏面端子部品D1の裏面に形成された複数のバンプFを「端子群H」と称する。すなわち、裏面端子部品D1は、裏面に端子群Hが形成されている。
【0029】
図6において、端子群位置検出処理部38は、撮像画像19aから裏面端子部品D1の外周の位置(外形)を画像認識して、外形の中心を部品中心位置S1として検出する。また、端子群位置検出処理部38は、撮像画像19aから裏面端子部品D1の複数のバンプFの外縁を包絡する矩形Aを画像認識して、矩形Aの中心を裏面端子部品D1の端子群の位置T1として検出する。
【0030】
次いで端子群位置検出処理部38は、裏面端子部品D1の部品中心位置S1を原点とする端子群の位置T1(ΔXt1,ΔYt1)を算出し、端子群位置データ34として記憶部31に記憶させる。以下の説明では、裏面端子部品D1の正規の端子群の位置T1は部品中心位置S1に一致するとする。すなわち、裏面端子部品D1にずれが無く複数のバンプF(端子群H)が形成されている場合、端子群の位置T1は部品中心位置S1に一致し、ΔXt1とΔYt1はゼロとなる。なお、端子群の位置T1は、裏面端子部品D1の外形に対する相対的な位置であればよく、裏面端子部品D1の部品中心位置S1を原点とする他、裏面端子部品D1の隅などを原点としてもよい。
【0031】
このように、部品認識カメラ19と端子群位置検出処理部38は、裏面端子部品D1の端子群の位置T1を検出する端子群位置検出手段45を構成する(図3参照)。なお、端子群の位置T1は、裏面端子部品D1をキャリアテープやトレイにセットする前に取得した端子群位置データ34を記憶部31に記憶させるようにしてもよい。
【0032】
図3において、実装制御部44は、実装ヘッド17とヘッド移動機構18を制御して、端子群の位置T1に基づいて、裏面端子部品D1の複数のバンプFが基板Bに形成された複数の電極Eにそれぞれ一致するように裏面端子部品D1を基板Bに装着させる。
【0033】
ここで、図7図8を参照して、実装制御部44による裏面端子部品D1,D2の装着について説明する。図7は、裏面端子部品D1,D2と隣接部品D3が装着される前の基板Bを示している。裏面端子部品D1,D2と隣接部品D3が装着される装着位置P1~P3の部品装着座標51は、複数の電極Eの重心の位置に設定されている。また、隣接部品D3が装着される装着位置P3は、裏面端子部品D1と裏面端子部品D2の間に設定されている。
【0034】
図8は、裏面端子部品D1,D2と隣接部品D3が正規の位置(装着位置P1~P3の部品装着座標51)に装着された基板Bを示している。すなわち、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2は、装着位置P1,P2の部品装着座標51と一致している。また、隣接部品D3の部品中心位置S3は、装着位置P3の部品装着座標51と一致している。
【0035】
裏面端子部品D1は、複数のバンプF(端子群H)が正規の位置からずれた位置に形成されている。そのため、裏面端子部品D1の部品中心位置S1は、装着位置P1に対してX軸方向にΔXt1、Y軸方向にYt1だけ移動した位置にある。そして、裏面端子部品D1の外周J1の位置は、点線で示す正規の外周J1の位置からX軸方向にΔXt1、Y軸方向にΔYt1だけ移動している。
【0036】
このように、裏面端子部品D1の外周J1の位置は、正規の外周J1の位置から部品中心位置S1と端子群の位置T1(ΔXt1,ΔYt1)の差だけ位置ずれしている。裏面端子部品D2は、複数のバンプF(端子群H)が正規の位置に形成されている。そのため、裏面端子部品D2の部品中心位置S2と端子群の位置T2は、装着位置P2に一致している。
【0037】
図3において、吸着目標位置設定部40は、端子群の位置T1に基づいて、装着位置P1に装着された裏面端子部品D1に隣接する隣接部品D3をノズル17bで吸着する吸着目標位置を設定する。図8の例の場合には、吸着目標位置設定部40は、基板Bに装着された裏面端子部品D1の外周J1の位置が正規の外周J1の位置から近づいた方向(Y軸方向の上側)にある隣接部品D3の吸着目標位置を、裏面端子部品D1から遠ざかる方向(Y軸方向の上側)に所定の吸着移動距離ΔYu3だけ移動させた補正吸着目標位置U3に設定する(図9参照)。
【0038】
吸着目標位置設定部40は、裏面端子部品D1の端子群の位置T1に基づいて、隣接部品D3の吸着移動距離ΔYu3を設定する。例えば、吸着目標位置設定部40は、Y軸方向の吸着移動距離ΔYu3を裏面端子部品D1の部品中心位置S1に対する端子群の位置T1のY軸方向のずれ量ΔYt1に設定する。または、吸着移動距離ΔYu3を端子群の位置T1のずれ量ΔYt1に所定の係数(例えば、0.5)を掛けた値に設定する。吸着目標位置設定部40は、設定した隣接部品D3の補正吸着目標位置U3を吸着目標位置データ35として記憶部31に記憶させる。
【0039】
図3において、補正吸着目標位置U3が吸着目標位置データ35に含まれている場合、実装制御部44(制御部)は、補正吸着目標位置U3を目標としてノズル17bに隣接部品D3を吸着させて、装着位置P3に装着させる(図11参照)。また、補正吸着目標位置U3が吸着目標位置データ35に含まれていない場合(吸着目標位置設定部40によって、吸着目標位置が補正されていない場合)、実装制御部44は、部品データ33に含まれる隣接部品D3の正規の吸着目標位置を目標としてノズル17bに隣接部品D3を吸着させて、装着位置P3に装着させる(図10参照)。
【0040】
図3において、吸着ずれ量検出処理部39は、部品認識カメラ19が撮像したノズル17bに保持された隣接部品D3の下面の撮像画像を画像処理して、ノズル17bが吸着する隣接部品D3のノズル17bに対する吸着ずれ量ΔS3(図10図11参照)を検出する。吸着ずれ量検出処理部39は、検出した吸着ずれ量ΔS3を吸着ずれ量データ36として記憶部31に記憶させる。
【0041】
具体的には、まず、吸着ずれ量検出処理部39は、撮像画像から隣接部品D3の外形を認識し、撮像画像の中心(ノズル17bの中心R)を原点とする隣接部品D3の外形の中心の位置(部品中心位置S3)から、X軸方向の吸着ずれ量(ΔXs3)、Y軸方向の吸着ずれ量(ΔYs3)、θ方向の吸着ずれ量(Δθs3)を検出する。このように、部品認識カメラ19と吸着ずれ量検出処理部39は、ノズル17bが吸着する隣接部品D3のノズル17bに対する吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)を検出する吸着ずれ量検出手段46を構成する。
【0042】
図3において、干渉判断部41は、吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)に基づいて、隣接部品D3を装着位置P3に装着した場合に、装着位置P1に装着された裏面端子部品D1にノズル17bが干渉するか否かを判断する。
【0043】
具体的には、干渉判断部41は、ノズル17bが保持している隣接部品D3の部品装着座標51と隣接部品D3のサイズ(形状)、装着位置P1に装着された裏面端子部品D1の隣接部品D3に対向する外周J1の位置、ノズル17bのサイズ(形状)、および吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)に基づいて、回転方向(θ方向)の吸着ずれ(Δθs3)を補正するために昇降軸回りにノズル17bを回転させ、X軸方向の吸着ずれ(ΔXs3)とY軸方向の吸着ずれ(ΔYs3)を補正した後に、補正後のノズル17bが裏面端子部品D1に干渉するか否かを判断する。
【0044】
図10の例では、吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)に基づいてノズル17bの回転方向と水平方向(X軸方向、Y軸方向)の位置を補正して、隣接部品D3を装着位置P3に装着すると、補正後のノズル17bが装着位置P1に装着された裏面端子部品D1に干渉する(円C)。なお、点線で表示している裏面端子部品D1の複数のバンプF(端子群H)が規定の位置に形成されている(端子群の位置T1が部品中心位置S1に一致する)場合では、補正後のノズル17bは裏面端子部品D1に干渉しない。すなわち、端子群の位置T1がずれたことで、裏面端子部品D1の外周J1の位置が隣接部品D3に向けてΔYt1だけ近づいた状態で基板Bに装着されたことで、補正後のノズル17bと干渉するようになっている。
【0045】
図11は、補正吸着目標位置U3を目標としてノズル17bが隣接部品D3を吸着し、吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)に基づいてノズル17bを補正して、隣接部品D3を装着位置P3に装着する例を示している。補正吸着目標位置U3は裏面端子部品D1の端子群の位置T1に基づいて、裏面端子部品D1から吸着移動距離ΔYu3だけ遠ざかる位置に設定されているため、補正後のノズル17bは裏面端子部品D1に干渉していない(円V)。このように、実装制御部44が裏面端子部品D1の端子群の位置T1に基づいて隣接部品D3を吸着させて基板Bに装着することにより、装着済みの裏面端子部品D1との干渉を回避して隣接部品D3を装着することができる。
【0046】
図3図12において、補正装着位置設定部42は、干渉判断部41によって裏面端子部品D1と干渉すると判断された場合に、隣接部品D3の装着位置P3を裏面端子部品D1から遠ざける方向に所定の装着移動距離ΔP3だけ移動させた補正装着位置Pc3に設定する。そして、実装制御部44は、隣接部品D3を補正装着位置Pc3に装着させる。これにより、補正後のノズル17bと裏面端子部品D1との干渉が回避される。正規の装着位置P3から装着移動距離ΔP3だけ移動した補正装着位置Pc3に装着された隣接部品D3は、リフロー装置M5におけるリフロー時に生じるセルフアライメントの効果により、装着位置P3(電極E)の方向に移動する。
【0047】
補正装着位置設定部42は、裏面端子部品D1の端子群の位置T1と吸着ずれ量ΔS3(ΔXs3,ΔYs3,Δθs3)に基づいて、装着移動距離ΔP3を設定する。その際、補正装着位置設定部42は、部品データ33に含まれるセルフアライメントの効果により隣接部品D3が移動可能な許容範囲内で、装着移動距離ΔP3を設定する。
【0048】
これにより、リフロー中のセルフアライメントの効果により隣接部品D3が正規の装着位置P3に向けて移動し、装着位置P3または装着位置P3に近い位置にはんだ付けされる。このように、実装制御部44が裏面端子部品D1の端子群の位置T1に基づく補正装着位置Pc3に隣接部品D3を装着することにより、装着済みの裏面端子部品D1との干渉を回避して隣接部品D3を基板Bに装着することができる。
【0049】
図3図12において、補正後干渉判断部43は、隣接部品D3を補正装着位置Pc3に装着する場合に、隣接部品D3またはノズル17bが既に装着されている他の部品(裏面端子部品D2)に干渉するか否かを判断する。すなわち、補正後干渉判断部43は、補正後のノズル17bまたはノズル17bが保持する隣接部品D3と他の部品の間に間隔Gが確保されているか否かを判断する。
【0050】
具体的には、補正後干渉判断部43は、補正後のノズル17bの位置、ノズル17bが保持している隣接部品D3のサイズ(形状)、他の部品の部品装着座標51とサイズ(形状)、およびノズル17bのサイズ(形状)に基づいて、補正装着位置Pc3に隣接部品D3を装着する際に補正後のノズル17bが既に装着されている他の部品に干渉するか否かを判断する。その際、補正後干渉判断部43は、他の部品が裏面端子部品D2である場合、裏面端子部品D2の端子群の位置T2に基づいて、隣接部品D3または補正後のノズル17bが裏面端子部品D2の隣接部品D3に対向する外周J2に干渉するか否かを判断する。
【0051】
図3において、実装制御部44は、補正後干渉判断部43が隣接部品D3または補正後のノズル17bが既に装着されている他の部品(裏面端子部品D2)に干渉すると判断すると、吸着している隣接部品D3を部品実装装置M2~M4が備える廃棄部(図示省略)に廃棄させる。
【0052】
次に、図13のフローに沿って、図面を参照しながら、部品Dをノズル17bで吸着して基板Bに装着する部品実装方法について説明する。ここでは、ノズル17bがテープフィーダ15またはトレイフィーダ16から裏面端子部品D1,D2と隣接部品D3をピックアップして基板Bに装着する例で説明する。まず、実装制御部44は、実装ヘッド17をテープフィーダ15またはトレイフィーダ16の上方に移動させ、ノズル17bで裏面端子部品D1,D2を吸着させ、テープフィーダ15またはトレイフィーダ16から取り出させる(ST1:裏面端子部品吸着工程)。
【0053】
次いで実装制御部44は、実装ヘッド17を部品認識カメラ19の上方に移動させる。そして、部品認識カメラ19は、ノズル17bが吸着している裏面端子部品D1,D2を撮像する(ST2:裏面端子部品撮像工程)。次いで、端子群位置検出処理部38は、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2を検出する(ST3:端子群位置検出工程)。
【0054】
図13において、次いで実装制御部44は、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2が基板Bに設定された装着位置P1,P2となるように、裏面端子部品D1,D2を基板Bに装着させる(ST4:裏面端子部品装着工程)(図8参照)。次いで実装制御部44は、裏面に端子群Hが形成された裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2に基づいて、基板Bに部品毎に定められた装着位置P1,P2に装着された裏面端子部品D1,D2に隣接する隣接部品D3を装着させる(ST5:隣接部品装着工程)。これによって、装着済みの裏面端子部品D1,D2との干渉を回避して隣接部品D3を装着することができる。
【0055】
次に図14のフローに沿って、装着位置P1,P2に装着された裏面端子部品D1,D2に隣接する隣接部品D3を基板Bに装着させる隣接部品装着方法(隣接部品装着工程(ST5))の第1実施例について説明する。第1実施例では、まず、吸着目標位置設定部40は、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2に基づいて、隣接部品D3の吸着目標位置を正規の位置(部品中心位置S3)から吸着移動距離ΔYu3だけ移動させた補正吸着目標位置U3に設定する(ST11:補正吸着目標位置設定工程)(図9参照)。
【0056】
次いで実装制御部44は、実装ヘッド17をテープフィーダ15またはトレイフィーダ16の上方に移動させ、補正吸着目標位置U3を目標としてノズル17bに隣接部品D3を吸着させて、テープフィーダ15またはトレイフィーダ16から取り出させる(ST12:第1の隣接部品吸着工程)。次いで実装制御部44は、隣接部品D3の部品中心位置S3が基板Bに設定された装着位置P3となるように、ノズル17bが吸着している隣接部品D3を基板Bに装着させる(ST13:第1の隣接部品装着工程)(図11参照)。
【0057】
このように、隣接部品装着方法の第1の実施例では、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2に基づく補正吸着目標位置U3を目標として隣接部品D3を吸着させ(ST12)、基板Bの装着位置P3に装着することにより(ST13)、装着済みの裏面端子部品D1,D2との干渉を回避して隣接部品D3を基板Bに装着することができる。
【0058】
次に図15のフローに沿って、装着位置P1,P2に装着された裏面端子部品D1,D2に隣接する隣接部品D3を基板Bに装着させる隣接部品装着方法(隣接部品装着工程(ST5))の第2実施例について説明する。第2実施例では、まず、実装制御部44は、実装ヘッド17をテープフィーダ15またはトレイフィーダ16の上方に移動させ、正規の吸着目標位置(または、補正吸着目標位置U3)を目標としてノズル17bに隣接部品D3を吸着させて、テープフィーダ15またはトレイフィーダ16から取り出させる(ST21:第2の隣接部品吸着工程)。
【0059】
次いで実装制御部44は、実装ヘッド17を部品認識カメラ19の上方に移動させる。そして、部品認識カメラ19は、ノズル17bが吸着している隣接部品D3を撮像する(ST22:隣接部品撮像工程)。次いで、吸着ずれ量検出処理部39は、隣接部品D3のノズル17bに対する吸着ずれ量ΔS3を検出する(ST23:吸着ずれ量検出工程)。
【0060】
図15において、次いで干渉判断部41は、吸着ずれ量ΔS3に基づいて、隣接部品D3を基板Bの正規の位置(装着位置P3の部品装着座標51)に装着するようにノズル17bの回転方向と位置を補正した場合に、補正後のノズル17bが基板Bに既に装着されている裏面端子部品D1,D2に干渉するか否かを判断する(ST24:干渉判断工程)。干渉しないと判断された場合(ST24においてNo)、実装制御部44は、吸着ずれ量ΔS3に基づいて、ノズル17bの回転方向と位置を補正して、隣接部品D3の部品中心位置S3が装着位置P3となるように隣接部品D3を基板Bに装着させる(ST25:第2の隣接部品装着工程)(図10図11参照)。
【0061】
干渉すると判断した場合(ST24においてYes)、補正装着位置設定部42は、隣接部品D3の装着位置P3を裏面端子部品D1または裏面端子部品D2から遠ざける方向に装着移動距離ΔP3だけ移動させた補正装着位置Pc3に設定する(ST26:補正装着位置設定工程)(図12参照)。次いで補正後干渉判断部43は、隣接部品D3を補正装着位置Pc3に装着する場合に、隣接部品D3または補正後のノズル17bが既に装着されている他の部品(裏面端子部品D1,D2)に干渉するか否かを判断する(ST27:補正後干渉判断工程)。
【0062】
図15において、他の部品に干渉しないと判断された場合(ST27においてNo)、実装制御部44は、隣接部品D3の部品中心位置S3が補正装着位置Pc3となるように、隣接部品D3を基板Bに装着させる(ST28:第3の隣接部品装着工程)(図12参照)。他の部品に干渉すると判断された場合(ST27においてYes)、実装制御部44は、ノズル17bが吸着している隣接部品D3を廃棄部に廃棄させる(ST29:装着禁止工程)。なお、装着禁止工程(ST29)において、作業者に隣接部品D3またはノズル17bが他の部品(裏面端子部品D1,D2)に干渉する旨を報知するようにしてもよい。
【0063】
このように、隣接部品装着方法の第2の実施例では、裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2に基づく補正装着位置Pc3に隣接部品D3を装着することにより、装着済みの裏面端子部品D1,D2との干渉を回避して隣接部品D3を基板Bに装着することができる。
【0064】
上記説明したように、本実施の形態の部品実装装置M2~M4は、部品Dをノズル17bで吸着して基板Bに装着する実装ヘッド17と、実装ヘッド17を移動させるヘッド移動機構18と、ヘッド移動機構18を制御して実装ヘッド17を移動させ、ノズル17bで部品Dを吸着させ、基板Bに部品毎に定められた装着位置Pに部品Dを装着させる実装制御部44(制御部)と、を備え、実装制御部44は、裏面に端子群Hが形成された裏面端子部品D1,D2の端子群の位置T1,T2に基づいて、装着位置P1,P2に装着された裏面端子部品D1,D2に隣接する隣接部品D3を装着させる。これによって、装着済みの裏面端子部品D1,D2との干渉を回避して隣接部品D3を装着することができる。
【0065】
なお、上記では、隣接部品D3に隣接して基板Bに装着されている装着済み部品として、裏面に端子群Hが形成された裏面端子部品D1,D2を例に説明したが、装着済み部品は、裏面端子部品D1,D2に限定されることはない。例えば、部品の側方から端子が突出するQFPであっても、上面にバンプFが形成された部品などであってもよい。すなわち、部品の外形に対して、端子の位置がばらついて形成される部品であって、端子の位置を装着位置に合わせて基板Bに装着される部品であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の部品実装装置および部品実装方法は、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができるという効果を有し、部品を基板に実装する分野において有用である。
【符号の説明】
【0067】
17 実装ヘッド
17b ノズル
18 ヘッド移動機構
45 端子群位置検出手段
46 吸着ずれ量検出手段
B 基板
D 部品
D1、D2 裏面端子部品
D3 隣接部品
H 端子群
M2~M4 部品実装装置
P1~P3 装着位置
Pc3 補正装着位置
T1、T2 端子群の位置
U3 補正吸着目標位置
ΔP3 装着移動距離
ΔS3 吸着ずれ量
ΔYu3 吸着移動距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15