(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138713
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】貸出システム及び貸出方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20241002BHJP
G06Q 30/0645 20230101ALI20241002BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q30/0645
H04M11/00 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049343
(22)【出願日】2023-03-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2203/30/news175.html(ウェブサイトの掲載日 令和4年3月30日) https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1399306.html(ウェブサイトの掲載日 令和4年3月31日) https://www.travelvoice.jp/20220516-151214(取材日 令和4年4月15日、ウェブサイトの掲載日 令和4年4月16日) ローンチ発表会(開催日 令和4年3月30日)
(71)【出願人】
【識別番号】504222573
【氏名又は名称】株式会社テレコムスクエア
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】攝待 清明
(72)【発明者】
【氏名】曲木 徹
【テーマコード(参考)】
5K201
5L010
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5K201AA04
5K201CB10
5K201CC01
5K201EC06
5K201ED05
5K201EE08
5K201EF05
5L010AA03
5L030BB68
5L049AA03
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】通信デバイスのレンタルを効率化する。
【解決手段】予約サーバ1は、通信デバイスの予約情報とオーダーIDとを、管理サーバ2に送信する予約情報送信部132と、通信デバイス4が格納された格納装置3に表示された装置識別コードを読み取った情報端末5から格納装置IDとオーダーIDとを管理サーバ2に送信する識別情報送信部134と、を有し、管理サーバ2は、予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶するとともに、格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する格納装置が格納する通信デバイスを識別するためのデバイスIDと、を関連付けて記憶する管理記憶部22と、格納装置IDを受けた後に、オーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、格納装置IDに関連付けられたデバイスIDの通信デバイス4に送信するデータ管理部23と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信デバイスの予約を受け付ける予約サーバと、複数の通信契約情報を管理する管理サーバと、を含む貸出システムであって、
前記予約サーバは、
前記通信デバイスの予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報と、前記予約情報に対応するオーダーIDとを、前記管理サーバに送信する予約情報送信部と、
前記通信デバイスが格納された格納装置に表示された当該格納装置を特定するための装置識別コードを読み取った、前記オーダーIDに関連付けられた情報端末から、前記装置識別コードに対応する格納装置IDを取得する識別情報取得部と、
前記情報端末から取得された前記格納装置IDと、前記情報端末に対応する前記オーダーIDと、を前記管理サーバに送信する識別情報送信部と、
を有し、
前記管理サーバは、
予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶するとともに、前記格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する前記格納装置が格納する前記通信デバイスを識別するためのデバイスIDと、を関連付けて記憶する管理記憶部と、
前記格納装置IDを受けた後に、前記オーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、前記識別情報送信部が送信した前記格納装置IDに関連付けられた前記デバイスIDの前記通信デバイスに送信するデータ管理部と、
を有する貸出システム。
【請求項2】
前記予約情報送信部は、前記装置識別コードを読み取るために使用される、前記オーダーIDを含む取出用情報を前記情報端末に送信し、
前記識別情報取得部は、前記取出用情報を用いて前記装置識別コードを読み取った前記情報端末から前記格納装置IDと、前記取出用情報に含まれる前記オーダーIDと、を取得し、
前記識別情報送信部は、前記識別情報取得部が取得した前記格納装置IDと前記オーダーIDとを前記管理サーバに送信する、
請求項1に記載の貸出システム。
【請求項3】
前記識別情報送信部は、前記識別情報取得部が前記格納装置IDを取得した後に、前記通信デバイスを取り出すことを確認するための確認情報を前記情報端末に表示させ、前記確認情報が確認されたことを示す通知を前記情報端末から取得したことに応じて、前記格納装置IDと前記オーダーIDとを前記管理サーバに送信する、
請求項1に記載の貸出システム。
【請求項4】
前記管理記憶部は、前記格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する前記格納装置に格納されている1以上の前記通信デバイスに対応する前記デバイスIDと、を関連付けて記憶し、
前記データ管理部は、前記格納装置IDを受けたことに応じて、前記管理記憶部において当該格納装置IDに関連付けられた前記1以上の通信デバイスから選択した前記通信デバイスを排出させるための排出指示データを前記格納装置に送信する、
請求項1に記載の貸出システム。
【請求項5】
前記データ管理部は、選択した前記通信デバイスの前記デバイスIDを、前記格納装置IDとともに前記予約サーバから受信した前記オーダーIDに関連付けて前記管理記憶部に記憶させる、
請求項4に記載の貸出システム。
【請求項6】
前記データ管理部は、選択した前記通信デバイスから前記通信契約情報の要求を受けたことに応じて、当該通信デバイスに前記通信契約情報を送信する、
請求項4又は5に記載の貸出システム。
【請求項7】
前記貸出システムは前記通信デバイスをさらに有し、
前記通信デバイスは、前記データ管理部から送信される前記通信契約情報と異なり、前記格納装置が設置された国で使用可能な初期通信契約情報を記憶しており、前記初期通信契約情報を用いて前記通信契約情報の要求を送信する、
請求項6に記載の貸出システム。
【請求項8】
前記予約情報は、前記通信デバイスが使用される国を識別するための国情報を含み、
前記データ管理部は、前記国情報に対応する国で前記通信デバイスが通信するために使用される前記通信契約情報を送信する、
請求項1に記載の貸出システム。
【請求項9】
前記予約情報は、前記通信デバイスが使用される期間を識別するための期間情報を含み、
前記データ管理部は、前記期間情報が示す期間において前記通信デバイスが通信するために使用される前記通信契約情報を送信する、
請求項1に記載の貸出システム。
【請求項10】
1以上のコンピュータにより実行される通信デバイスの貸出方法であって、
前記通信デバイスの予約情報を取得するステップと、
前記予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
前記通信デバイスが格納された格納装置に表示された当該格納装置を特定するための装置識別コードを読み取った、前記オーダーIDに関連付けられた情報端末から、前記装置識別コードに基づいて特定される、前記格納装置を識別するための格納装置IDを取得するステップと、
前記格納装置IDを取得した後に、前記記憶部において前記オーダーIDに関連付けられた前記予約情報に対応する通信契約情報を、取得した前記格納装置IDに対応する格納装置に関連付けて記憶されたデバイスIDに対応する前記通信デバイスに送信するステップと、
を有する通信デバイスの貸出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信デバイスを貸し出すための貸出システム及び貸出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、旅行者に情報通信機器をレンタルできるようにするためのシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外国の携帯電話網に接続して通信するためのWi-Fi(登録商標)ルーター又は携帯電話機等の通信デバイスには、それぞれの国で通信するための通信契約情報が格納されたSIM(Subscriber Identify Module)カードが内蔵されている。このような通信デバイスをレンタルする場合、レンタル事業者は、レンタルした通信デバイスを使用するユーザが通信デバイスを使用する国(例えば旅行先)及び使用する期間に対応する通信契約情報が格納されたSIMカードを内蔵する通信デバイスを準備する必要があった。レンタル事業者は、ユーザが通信デバイスを受け取る日時に、ユーザのために準備した通信デバイスを手渡す必要があるため、人件費を含む大きなコストが発生していた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、通信デバイスのレンタルを効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の貸出システムは、通信デバイスの予約を受け付ける予約サーバと、複数の通信契約情報を管理する管理サーバと、を含む貸出システムであって、前記予約サーバは、前記通信デバイスの予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報と、前記予約情報に対応するオーダーIDとを、前記管理サーバに送信する予約情報送信部と、前記通信デバイスが格納された格納装置に表示された当該格納装置を特定するための装置識別コードを読み取った、前記オーダーIDに関連付けられた情報端末から、前記装置識別コードに対応する格納装置IDを取得する識別情報取得部と、前記情報端末から取得された前記格納装置IDと、前記情報端末に対応する前記オーダーIDと、を前記管理サーバに送信する識別情報送信部と、を有し、前記管理サーバは、予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶するとともに、前記格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する前記格納装置が格納する前記通信デバイスを識別するためのデバイスIDと、を関連付けて記憶する管理記憶部と、前記格納装置IDを受けた後に、前記オーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、前記識別情報送信部が送信した前記格納装置IDに関連付けられた前記デバイスIDの前記通信デバイスに送信するデータ管理部と、を有する。
【0007】
前記予約情報送信部は、前記装置識別コードを読み取るために使用される、前記オーダーIDを含む取出用情報を前記情報端末に送信し、前記識別情報取得部は、前記取出用情報を用いて前記装置識別コードを読み取った前記情報端末から前記格納装置IDと、前記取出用情報に含まれる前記オーダーIDと、を取得し、前記識別情報送信部は、前記識別情報取得部が取得した前記格納装置IDと前記オーダーIDとを前記管理サーバに送信してもよい。
【0008】
前記識別情報送信部は、前記識別情報取得部が前記格納装置IDを取得した後に、前記通信デバイスを取り出すことを確認するための確認情報を前記情報端末に表示させ、前記確認情報が確認されたことを示す通知を前記情報端末から取得したことに応じて、前記格納装置IDと前記オーダーIDとを前記管理サーバに送信してもよい。
【0009】
前記管理記憶部は、前記格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する前記格納装置に格納されている1以上の前記通信デバイスに対応する前記デバイスIDと、を関連付けて記憶し、前記データ管理部は、前記格納装置IDを受けたことに応じて、前記管理記憶部において当該格納装置IDに関連付けられた前記1以上の通信デバイスから選択した前記通信デバイスを排出させるための排出指示データを前記格納装置に送信してもよい。
【0010】
前記データ管理部は、選択した前記通信デバイスの前記デバイスIDを、前記格納装置IDとともに前記予約サーバから受信した前記オーダーIDに関連付けて前記管理記憶部に記憶させてもよい。
【0011】
前記データ管理部は、選択した前記通信デバイスから前記通信契約情報の要求を受けたことに応じて、当該通信デバイスに前記通信契約情報を送信してもよい。
【0012】
前記貸出システムは前記通信デバイスをさらに有し、前記通信デバイスは、前記データ管理部から送信される前記通信契約情報と異なり、前記格納装置が設置された国で使用可能な初期通信契約情報を記憶しており、前記初期通信契約情報を用いて前記通信契約情報の要求を送信してもよい。
【0013】
前記予約情報は、前記通信デバイスが使用される国を識別するための国情報を含み、前記データ管理部は、前記国情報に対応する国で前記通信デバイスが通信するために使用される前記通信契約情報を送信してもよい。
【0014】
前記予約情報は、前記通信デバイスが使用される期間を識別するための期間情報を含み、前記データ管理部は、前記期間情報が示す期間において前記通信デバイスが通信するために使用される前記通信契約情報を送信してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様の貸出方法は、1以上のコンピュータにより実行される通信デバイスの貸出方法であって、前記通信デバイスの予約情報を取得するステップと、前記予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、前記通信デバイスが格納された格納装置に表示された当該格納装置を特定するための装置識別コードを読み取った、前記オーダーIDに関連付けられた情報端末から、前記装置識別コードに基づいて特定される、前記格納装置を識別するための格納装置IDを取得するステップと、前記格納装置IDを取得した後に、前記記憶部において前記オーダーIDに関連付けられた前記予約情報に対応する通信契約情報を、取得した前記格納装置IDに対応する格納装置に関連付けて記憶されたデバイスIDに対応する前記通信デバイスに送信するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、通信デバイスのレンタルを効率化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】貸出システムSの概要を説明するための図である。
【
図2】貸出システムSの概要を説明するための図である。
【
図3】貸出システムSの概要を説明するための図である。
【
図5】予約記憶部12が記憶する予約データベースの一例を示す図である。
【
図7】管理記憶部22が記憶するオーダーデータベースの一例を示す図である。
【
図8】管理記憶部22が記憶するデバイスデータベースの一例を示す図である。
【
図9】貸出システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図10】貸出システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[貸出システムSの概要]
図1から
図3は、貸出システムSの概要を説明するための図である。貸出システムSは、通信デバイス4をレンタルするためのシステムである。貸出システムSにおいては、予約サーバ1と、管理サーバ2と、格納装置3と、通信デバイス4と、情報端末5と、が連携して動作する。予約サーバ1は、ネットワークを介して、管理サーバ2及び情報端末5とデータを送受信する。管理サーバ2は、ネットワークを介して、予約サーバ1及び格納装置3とデータを送受信する。
図1から
図3には1台の格納装置3及び1台の情報端末5が示されているが、貸出システムSには複数の格納装置3及び複数の情報端末5が含まれていてもよい。
【0019】
予約サーバ1は、通信デバイス4の使用を希望するユーザUから、通信デバイス4のレンタルの予約を受け付けて、予約の内容を管理するサーバである。予約サーバ1は、例えばレンタルサービスを提供する事業者(以下、「レンタル事業者」という)により管理される。
【0020】
管理サーバ2は、通信デバイス4を管理するためのサーバである。管理サーバ2は、例えば、さまざまな国の通信回線を利用するために必要な通信契約情報を管理しており、通信デバイス4が使用される予定の国に応じた通信契約情報を通信デバイス4に提供する。管理サーバ2は、通信デバイス4を管理する事業者により管理される。当該事業者は、レンタル事業者と同一であってもよい。
【0021】
格納装置3は、レンタルする対象となる複数の通信デバイス4を格納する装置である。格納装置3は、例えば空港又は港のように、ユーザUが外国に移動する際に利用する場所に設置されているが、格納装置3が設置されている場所は任意である。
【0022】
格納装置3は、1以上の格納スロット31と、ディスプレイ32と、を有する。格納スロット31は、レンタルする対象となる通信デバイス4を収容する部位である。格納装置3は、管理サーバ2から受信した指示に基づいて、格納スロット31に収容されている通信デバイス4を排出し、ユーザUが通信デバイス4を取り出すことを可能にする。ディスプレイ32は、ユーザUが通信デバイス4を取り出すために必要な情報を表示する。
【0023】
通信デバイス4は、Wi-Fi(登録商標)ルーター又は携帯電話機のように、通信機能を有するデバイスである。通信デバイス4は、管理サーバ2から提供される通信契約情報を記憶するメモリを有する。当該メモリは例えばSIMカードであるが、メモリの形態は任意である。一例として、通信デバイス4は、管理サーバ2から送信される通信契約情報と異なり、格納装置3が設置された国で通信する際に使用可能な初期通信契約情報を記憶している。
【0024】
情報端末5は、ユーザUが使用するスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータのような端末である。ユーザUは、情報端末5を用いて通信デバイス4のレンタルを予約したり、予約した通信デバイス4を格納装置3から取り出したりする。ユーザUが複数の情報端末5を有しており、予約する際に使用した情報端末5と異なる情報端末5を用いて通信デバイス4を格納装置3から取り出してもよい。
【0025】
以下、
図1から
図3を参照しながら、ユーザUが通信デバイス4のレンタルを予約してから通信デバイス4が使用可能な状態になるまでの処理の流れの概要を説明する。
【0026】
まず、ユーザUは、レンタル事業者が提供する予約用のウェブサイトにアクセスして予約の処理を行う。具体的には、ユーザUは、情報端末5に表示される画面において、通信デバイス4の使用国、使用期間及び使用容量等の予約情報を入力する。使用容量は、通信デバイス4を用いて送受信できるデータの最大量である。情報端末5は、入力された予約情報を予約サーバ1に送信する(
図1における(1))。
【0027】
予約サーバ1は、予約情報を受信すると、予約情報ごとにオーダーIDを発行し、予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶する。また、予約サーバ1は、予約情報の少なくとも一部の情報をオーダーIDに関連付けて管理サーバ2に送信する(
図1における(2))。管理サーバ2に送信される予約情報の少なくとも一部の情報は、通信デバイス4が使用する通信契約情報の内容を決定するために必要な情報である。予約サーバ1は、通信契約情報の内容を決定するために不要な個人情報(例えばユーザUの氏名及び住所)を管理サーバ2に送信しないようにしてもよい。
【0028】
予約サーバ1は、予約が完了すると、予約が完了したことを示す予約完了通知を情報端末5に送信する(
図1における(3))。予約完了通知には、ユーザUが格納装置3から通信デバイス4を取り出すときに使用される取出用情報が含まれている。取出用情報は、例えばオーダーIDが含まれたURL(Uniform Resource Locator)であり、情報端末5は取出用情報を記憶する。
【0029】
続いて、
図2を参照しながら、ユーザUが通信デバイス4を予約した日にユーザUが格納装置3から通信デバイス4を取り出すときの処理の流れについて説明する。ユーザUが、情報端末5に記憶された取出用情報を表示させて所定の操作(例えば取出用情報にタッチする操作)をすると、情報端末5は、取出用情報に含まれたオーダーIDを予約サーバ1に通知する(
図2における(4))。取出用情報が、オーダーIDが含まれたURLである場合、情報端末5は、当該URLにアクセスすることによりオーダーIDを予約サーバ1に通知する。
【0030】
予約サーバ1は、オーダーIDの通知を受けた場合に、情報端末5のカメラを起動させる指示を情報端末5に送信する(
図2における(5))。予約サーバ1は、オーダーIDに関連付けて記憶された予約情報を参照し、オーダーIDの通知を受けた日時が、予約日時に対して所定の時間範囲内である場合に当該指示を情報端末5に送信し、予約日時に対して所定の時間範囲内でない場合に、通信デバイス4を取り出すことができない旨を示すメッセージを情報端末5に送信してもよい。
【0031】
ユーザUは、カメラが起動した情報端末5を用いて、ディスプレイ32に表示された装置識別情報(例えばQRコード(登録商標))を撮影する(
図2における(6))。装置識別情報には、格納装置3を識別するための格納装置IDが含まれており、情報端末5は、装置識別情報を解析することにより格納装置IDを特定する。情報端末5は、特定した格納装置IDを、取出用情報に含まれていたオーダーIDとともに予約サーバ1に送信する(
図2における(7))。
【0032】
予約サーバ1は、情報端末5から受信した格納装置ID及びオーダーIDを管理サーバ2に送信する(
図2における(8))。予約サーバ1は、格納装置ID及びオーダーIDを受信したことに応じて、通信デバイス4を取り出すことを確認するためのメッセージを情報端末5に表示させ、ユーザUによる確認操作を受けたことに応じて、格納装置ID及びオーダーIDを管理サーバ2に送信してもよい。
【0033】
管理サーバ2は、格納装置ID及びオーダーIDを受信すると、格納装置IDに対応する格納装置3に対して、1つの通信デバイス4を排出するように指示する(
図2における(9))。管理サーバ2は、例えば、格納装置3における格納スロット31を特定するための情報(例えばスロット番号)を含む排出指示データを格納装置3に送信することにより、格納装置3に通信デバイス4を排出させる(
図3における(10))。管理サーバ2は、排出させた通信デバイス4のデバイスIDを、オーダーIDに関連付けて記憶する。
【0034】
続いて、
図3を参照しながら、通信デバイス4が排出された後の処理の流れを説明する。ユーザUが通信デバイス4の電源をオンすると、通信デバイス4は、記憶している初期通信契約情報を用いて、ユーザUが使用する予定の国に対応する通信契約情報を要求するための要求データを管理サーバ2に送信する(
図3における(11))。当該要求データには、通信デバイス4のデバイスIDが含まれており、管理サーバ2は、受信した要求データに含まれているデバイスIDに関連付けて記憶したオーダーIDに対応する予約情報を特定する。管理サーバ2は、特定した予約情報に対応する通信契約情報を通信デバイス4に送信する(
図3における(12))。
【0035】
通信デバイス4は、受信した通信契約情報をメモリの所定の領域に記憶させる。これ以降、ユーザUは、予約時に入力した使用国において通信デバイス4を使用することが可能になる。
【0036】
以上のとおり、貸出システムSにおいては、通信デバイス4のレンタル事業者の従業員が介在することなく、ユーザUが指定した国で使用することができる通信デバイス4をユーザUが容易に取得することができる。したがって、レンタル事業者のコストを大幅に削減することができるとともに、ユーザUの利便性が向上する。
以下、予約サーバ1及び管理サーバ2の構成及び動作を詳細に説明する。
【0037】
[予約サーバ1の構成]
図4は、予約サーバ1の構成を示す図である。予約サーバ1は、予約通信部11と、予約記憶部12と、予約制御部13と、を有する。予約制御部13は、予約情報取得部131と、予約情報送信部132と、識別情報取得部133と、識別情報送信部134と、を有する。
【0038】
予約通信部11は、ネットワークを介して管理サーバ2及び情報端末5とデータを送受信するための通信インターフェースである。予約通信部11は、例えば、情報端末5から受信した予約情報を受信し、受信した予約情報を予約情報取得部131に通知する。また、予約通信部11は、格納装置3に表示されたQRコードを読み取った情報端末5から格納装置IDを受信し、受信した格納装置IDを識別情報取得部133に入力する。予約通信部11は、予約情報送信部132から入力された予約情報、及び識別情報送信部134から入力された格納装置IDを管理サーバ2に送信する。
【0039】
予約記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。予約記憶部12は、予約制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、予約記憶部12は、ユーザUに関連付けて予約情報を記憶する。
【0040】
図5は、予約記憶部12が記憶する予約データベースの一例を示す図である。
図5に示す予約データベースにおいては、オーダーIDに関連付けて、ユーザIDと、通信デバイス4の使用国と、使用開始日と、使用終了日と、使用容量と、通信デバイス4の受取場所と、受取日と、格納装置IDと、が関連付けられている。使用国は、通信デバイス4が使用される国を識別するための国情報であり、国名であってもよく、国を識別するための国名以外の情報であってもよい。使用開始日及び使用終了日は、通信デバイス4が使用される期間を識別するための期間情報の一例である。期間情報は、使用開始日と使用日数であってもよい。
【0041】
なお、
図5に示す予約データベースに含まれる予約情報は、ユーザUが予約をした時点の予約情報なので格納装置IDが示されていないが、情報端末5からオーダーIDとともに格納装置IDが送信されてきた時点で、オーダーIDに対応する格納装置IDが記憶される。
【0042】
予約制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)を有する。予約制御部13は、予約記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、予約情報取得部131、予約情報送信部132、識別情報取得部133及び識別情報送信部134として機能する。
【0043】
予約情報取得部131は、予約通信部11を介して、通信デバイス4の予約情報を情報端末5から取得する。予約情報取得部131は、取得した予約情報を予約記憶部12に記憶させる。予約情報取得部131は、取得した予約情報を予約情報送信部132に通知してもよい。
【0044】
予約情報送信部132は、予約情報取得部131が予約情報を取得すると、当該予約情報に対応するオーダーIDを決定する。オーダーIDの決定方法は、予約情報ごとに異なるようにオーダーIDを決定する限りにおいて任意である。予約情報送信部132は、予約通信部11を介して、予約情報の少なくとも一部の情報と、予約情報に対応するオーダーIDとを、管理サーバ2に送信する。また、予約情報送信部132は、装置識別コードを読み取るために使用される、オーダーIDを含む取出用情報を情報端末5に送信する。
【0045】
識別情報取得部133は、予約通信部11を介して、通信デバイス4が格納された格納装置3に表示された当該格納装置3を特定するための装置識別コード(例えばQRコード)を読み取った、オーダーIDに関連付けられた情報端末5から、装置識別コードに対応する格納装置IDを取得する。識別情報取得部133は、取出用情報を用いて装置識別コードを読み取った情報端末5から格納装置IDと、取出用情報に含まれるオーダーIDと、を取得する。識別情報取得部133は、オーダーIDに関連付けて格納装置IDを予約記憶部12に記憶させる。識別情報取得部133は、格納装置IDを識別情報送信部134に通知してもよい。
【0046】
識別情報送信部134は、予約通信部11を介して、情報端末5から取得された格納装置IDと、情報端末5に対応するオーダーIDと、を管理サーバ2に送信する。すなわち、識別情報送信部134は、識別情報取得部133が取得した格納装置IDとオーダーIDとを管理サーバ2に送信する。
【0047】
識別情報送信部134は、識別情報取得部133が格納装置IDを取得した後に、通信デバイス4を取り出すことを確認するための確認情報を情報端末5に表示させてもよい。この場合、識別情報送信部134は、確認情報が確認されたことを示す通知を情報端末5から取得したことに応じて、格納装置IDとオーダーIDとを管理サーバ2に送信する。識別情報送信部134がこのように動作することで、ユーザUが、通信デバイス4を取り出すことができないにもかかわらず格納装置3が通信デバイス4を排出してしまうことを防げる。
【0048】
[管理サーバ2の構成]
図6は、管理サーバ2の構成を示す図である。管理サーバ2は、管理通信部21と、管理記憶部22と、データ管理部23と、を有する。
【0049】
管理通信部21は、ネットワークを介して予約サーバ1、格納装置3及び通信デバイス4とデータを送受信するための通信インターフェースである。管理通信部21は、予約サーバ1から予約情報、オーダーID及び格納装置ID等を受信する。管理通信部21は、通信デバイス4を排出する指示を格納装置3に送信する。また、管理通信部21は、通信デバイス4からの通信契約情報の要求を受信したことに応じて、通信デバイス4を使用するユーザUの予約情報に対応する通信契約情報を通信デバイス4に送信する。
【0050】
管理記憶部22は、ROM、RAM及びSSD等の記憶媒体を有する。管理記憶部22は、データ管理部23が実行するプログラムを記憶する。また、管理記憶部22は、予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶するとともに、格納装置IDと、当該格納装置IDに対応する格納装置3が格納する1以上の通信デバイス4を識別するためのデバイスIDと、を関連付けて記憶する。管理記憶部22は、管理通信部21が予約サーバ1から受信した予約情報のうち、通信契約情報を発行するために必要な情報を含むオーダーデータベースを記憶する。また、管理記憶部22は、通信デバイス4を管理するためのデバイスデータベースを記憶する。
【0051】
図7は、管理記憶部22が記憶するオーダーデータベースの一例を示す図である。
図7に示すオーダーデータベースにおいては、
図5に示した予約データベースに含まれていた項目のうち、オーダーIDと、使用国と、使用開始日と、使用終了日と、使用容量と、が関連付けられている。
【0052】
図8は、管理記憶部22が記憶するデバイスデータベースの一例を示す図である。
図8に示すデバイスデータベースにおいては、格納装置IDと、スロット番号と、デバイスIDとが関連付けられている。スロット番号は、格納装置3が有する複数の格納スロット31それぞれを識別するための番号である。デバイスIDの欄は、それぞれの格納スロット31に収容されている通信デバイス4のデバイスIDを示している。格納装置IDがNRT002の格納装置3のスロット番号4の位置にはデバイスIDが登録されておらず、スロット番号4の格納スロット31には通信デバイス4が格納されていないことを示している。
【0053】
データ管理部23は、例えばCPUを有する。データ管理部23は、管理記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、通信デバイス4に対して適切な通信契約情報を送信するための各種の処理を実行する。
【0054】
データ管理部23は、例えば、管理通信部21が予約サーバ1から予約情報を受信した場合に、受信した予約情報のうちオーダーデータベースに登録するべき情報を抽出し、抽出した情報をオーダーデータベースに登録する。また、データ管理部23は、格納装置IDを受けたことに応じて、管理記憶部22において当該格納装置IDに関連付けられた1以上の通信デバイス4から選択した通信デバイス4を排出させるための排出指示データを格納装置3に送信するように管理通信部21を制御する。
【0055】
また、データ管理部23は、格納装置IDを受けた後に、オーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、予約サーバ1の識別情報送信部134が送信した格納装置IDに関連付けられたデバイスIDの通信デバイス4に送信する。データ管理部23は、予約情報に含まれている国情報に対応する国で、期間情報が示す期間において通信デバイス4が通信するために使用される通信契約情報を送信する。当該通信デバイス4は、排出指示データにより排出させる対象とされた通信デバイス4である。データ管理部23は、例えば、排出させる対象として選択した通信デバイス4から通信契約情報の要求を受けたことに応じて、当該通信デバイス4に通信契約情報を送信する。
【0056】
[貸出システムSにおける処理の流れ]
図9及び
図10は、貸出システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
図9に示すシーケンス図は、ユーザUが、レンタル事業者が提供する予約用のウェブサイトにアクセスして、情報端末5において通信デバイス4の使用国、使用期間、使用容量等を含む予約情報を入力した時点から開始している。
【0057】
情報端末5は、入力された予約情報を予約サーバ1に送信する(S1)。予約サーバ1の予約情報取得部131は、受信した予約情報を予約制御部13に記憶させる(S2)。続いて、予約情報送信部132は、オーダーIDと予約情報を管理サーバ2に送信する(S3)。管理サーバ2は、受信した予約情報を管理記憶部22に記憶させる(S4)。また、予約情報送信部132は、取出用情報を情報端末5に送信する(S5)。
【0058】
その後、情報端末5は、ユーザUが取出用情報を用いて通信デバイス4を格納装置3から取り出すための操作を受け付けると(S6)、当該操作が行われたことを示す操作通知を予約サーバ1に送信する(S7)。予約サーバ1は、操作通知を受けたことに応じて、情報端末5のカメラを起動させるための指示を情報端末5に送信する(S8)。
【0059】
情報端末5は、ユーザUの操作に基づいて、ディスプレイ32に表示されたQRコードを撮影する(S9)。情報端末5は、QRコードから取得した格納装置IDを、取出用情報に関連付けられたオーダーIDとともに予約サーバ1に送信する(S10)。予約サーバ1の識別情報取得部133は、受信した格納装置IDを予約記憶部12に記憶させる(S11)。
【0060】
続いて、
図10に移って、識別情報取得部133は、通信デバイス4を取り出す意思をユーザUに確認するための確認情報を情報端末5に送信する(S12)。情報端末5は、確認情報を受信すると、例えば「通信デバイスを取り出しますか?」といった確認画面を表示させ、ユーザUによる確認操作を受け付ける(S13)。情報端末5は、確認操作を受け付けると、確認通知を予約サーバ1に送信する(S14)。
【0061】
予約サーバ1の識別情報送信部134は、確認通知を受けたことに応じて、情報端末5から受信していたオーダーIDと格納装置IDとを管理サーバ2に送信する(S15)。データ管理部23は、オーダーIDと格納装置IDとを受信すると、管理記憶部22に記憶されたオーダーデータベースにおいて格納装置IDに関連付けられた格納装置3に格納された1以上の通信デバイス4から、格納装置3に排出させる通信デバイス4を選択する(S16)。
【0062】
データ管理部23は、選択した通信デバイス4が格納された格納スロット31に対応するスロット番号を含む排出指示データを格納装置3に送信する(S17)。この時点で、データ管理部23は、選択した通信デバイス4のデバイスIDを、格納装置IDとともに予約サーバ1から受信したオーダーIDに関連付けて管理記憶部22に記憶させる(S18)。
【0063】
格納装置3は、排出指示データを受信したことに応じて、排出指示データに含まれているスロット番号の格納スロット31のアクチュエータを駆動させて、格納スロット31に格納されている通信デバイス4を排出させる(S19)。格納装置3は、通信デバイス4の排出が完了したことを管理サーバ2に通知する(S20)。データ管理部23は、オーダーIDに関連付けて排出通知を予約サーバ1に送信する(S21)。
【0064】
その後、通信デバイス4の電源がオンされると(S22)、通信デバイス4は、デバイスIDとともに、通信契約情報の要求データを管理サーバ2に送信する(S23)。データ管理部23は、受信したデバイスIDに関連付けて管理記憶部22に記憶されたオーダーIDに対応する予約情報を特定する(S24)。
【0065】
データ管理部23は、特定した予約情報に対応する通信契約情報を通信デバイス4に送信する(S25)。通信デバイス4は、受信した通信契約情報をメモリに記憶させる(S26)。これ以降、ユーザUは、予約した国において、予約した期間にわたって通信デバイス4を使用することが可能になる。通信デバイス4が格納装置3から排出された後に通信デバイス4が管理サーバ2から通信契約情報を受信することで、管理サーバ2が、正常に動作しない通信デバイス4に対して通信契約情報を送信してしまうことを防げる。
【0066】
なお、以上の説明においては、通信デバイス4が格納装置3から排出された後に、通信デバイス4が管理サーバ2と通信をすることにより、外国で使用される通信契約情報が管理サーバ2から通信デバイス4に提供される場合を例示したが、管理サーバ2が通信契約情報を通信デバイス4に提供する方法はこれに限らない。
【0067】
他の例として、
図10のS15において管理通信部21が予約サーバ1から格納装置IDとオーダーIDとを受信したことに応じて、データ管理部23は、スロット番号又は通信デバイスIDとともに通信契約情報を格納装置3に送信してもよい。この場合、格納装置3が、データ管理部23により指定された通信デバイス4に通信契約情報を書き込んでもよい。
【0068】
また、
図10のS15において管理通信部21が予約サーバ1から格納装置IDとオーダーIDとを受信したことに応じて、データ管理部23は、格納装置3に格納された状態の通信デバイス4に通信契約情報を送信してもよい。その後、データ管理部23は、通信デバイス4から通信契約情報を記憶したという通知を受けたことに応じて、排出指示データを格納装置3に送信してもよい。
【0069】
また、以上の説明においては、予約サーバ1と管理サーバ2とが別体のサーバである場合を例示したが、予約サーバ1と管理サーバ2とが一体のサーバにより構成されていてもよい。この場合、
図7に示したオーダーデータベースは、
図5に示した予約データベースで代用することができる。また、予約サーバ1と管理サーバ2との間のデータの送受信が不要になる。
【0070】
すなわち、1以上のコンピュータが、通信デバイス4の予約情報を取得して、予約情報とオーダーIDとを関連付けて記憶部に記憶させ、通信デバイス4が格納された格納装置3に表示されたQRコードを読み取った、オーダーIDに関連付けられた情報端末5から、QRコードに対応する格納装置IDを取得してもよい。そして、当該コンピュータが、格納装置IDを取得した後に、記憶部においてオーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、取得した格納装置IDに対応する格納装置3に関連付けて記憶されたデバイスIDに対応する通信デバイス4に送信してもよい。
【0071】
[貸出システムSによる効果]
以上説明したように、予約サーバ1は、通信デバイス4が格納された格納装置3に表示されたQRコードを読み取った、オーダーIDに関連付けられた情報端末5から、QRコードに対応する格納装置IDを取得し、管理サーバ2が、オーダーIDに関連付けられた予約情報に対応する通信契約情報を、取得した格納装置IDに対応する格納装置3に関連付けて記憶されたデバイスIDに対応する通信デバイス4に送信する。
【0072】
貸出システムSがこのように構成されていることで、レンタル事業者は、ユーザUが旅行する国で使用可能な通信デバイス4を予め準備して空港等の受取場所に置いておく必要がないので、レンタル業務の効率が向上する。特に、ユーザUが格納装置3からQRコードを読み取って格納装置IDが情報端末5から送信した後に管理サーバ2が通信契約情報を通信デバイス4に提供することで、ユーザUが直前にキャンセルした場合であっても、ユーザUが指定した国で使用可能な通信デバイス4を準備しておく作業が発生しないので、無駄な作業が発生しない。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0074】
1 予約サーバ
2 管理サーバ
3 格納装置
4 通信デバイス
5 情報端末
11 予約通信部
12 予約記憶部
13 予約制御部
21 管理通信部
22 管理記憶部
23 データ管理部
31 格納スロット
32 ディスプレイ
131 予約情報取得部
132 予約情報送信部
133 識別情報取得部
134 識別情報送信部