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特開2024-138740情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138740
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20241002BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241002BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049394
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】山下 健知
(72)【発明者】
【氏名】植松 直樹
(57)【要約】
【課題】より興趣性の高い体験をユーザに提供可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。ゲーム制御ステップでは、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。ゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームを含む。第1ゲームにおいて、クリアされた複数の第1クエストが所定の条件を満足した場合に、クエストグループを構成する複数の第2クエストをユーザにプレイ可能とする。第2クエストは、第1ゲームに含まれる第1クエストの数よりも少なく、且つ第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストである。付与ステップでは、クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて報酬を付与する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、
ゲーム制御ステップでは、
ユーザの操作に応じてゲームを進行させ、ここで前記ゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームを含み、
前記第1ゲームにおいて、クリアされた複数の第1クエストが所定の条件を満足した場合に、クエストグループを構成する複数の第2クエストを前記ユーザにプレイ可能とし、ここで前記第2クエストは、前記第1ゲームに含まれる前記第1クエストの数よりも少なく、且つ前記第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストであり、
付与ステップでは、前記クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて報酬を付与する、システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記クエストグループは、第1クエストグループと、第2クエストグループとを少なくとも含み、
付与ステップでは、前記第1クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第1報酬を付与し、前記第2クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第2報酬を付与する、システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム制御ステップでは、前記第1クエストの進行に応じて第2ゲームを進行させることを可能にする、システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム制御ステップでは、前記ゲームに登場するゲーム媒体に前記クエストグループを対応付けて、前記第1ゲームを進行させる、システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム制御ステップでは、ゲーム空間に前記ゲーム媒体を対応付けて、前記ゲームを進行させ、ここで、
前記ゲーム空間は、第1ゲーム空間と、前記第1ゲーム空間とは異なる第2ゲーム空間とを含むように構成され、
前記ゲーム媒体は、
前記第1クエストグループに対応付けられる第1ゲーム媒体と、前記第2クエストグループに対応付けられる第2ゲーム媒体とを少なくとも含み、
前記第1ゲーム媒体および前記第2ゲーム媒体が前記第1前記ゲーム空間に対応付けられるように構成される、システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム制御ステップでは、
第1組合せで構成される複数の前記第1クエストを、前記第1ゲーム空間に対応付け、
前記第1組合せとは異なる組合せである第2組合せで構成される複数の前記第1クエストを、前記第2ゲーム空間に対応付ける、システム。
【請求項7】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記クエストグループは、第3クエストグループをさらに含み、
前記ゲーム制御ステップでは、前記第1報酬が付与された場合に、前記第1クエストグループが対応付けられていた前記ゲーム媒体に前記第3クエストグループを対応付け、
前記付与ステップでは、前記第3クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第3報酬を付与する、システム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1報酬と前記第3報酬は、前記第1クエストグループと前記第3クエストグループとが対応付けられる前記ゲーム媒体に対応付けられた報酬である、システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム制御ステップでは、前記ユーザがいずれかの前記第1クエストを選択してプレイすることによって、選択された前記第1クエストを、前記第2クエストを生成するための前記第1クエストとして特定し、選択されなかった前記第1クエストを、前記第2クエストを生成するための前記第1クエストとして特定しない、システム。
【請求項10】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、方法。
【請求項11】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、同一の仮想任務をプレイする場合であっても、同じことを繰り返すだけの単純作業にならず、長期間にわたってプレイする楽しみをユーザに提供するゲームプログラム等を提供することが開示されている。
【0003】
このプログラムは、クエストにメインミッションおよびサブミッションが設定され、メインミッションの達成によってクエストが終了する毎に、現在設定されているサブミッションを変更する。サブミッションは、例えば、複数の候補の中からランダムに選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-111048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記公知技術に係る機能には、未だ改善の余地がある。
【0006】
本開示では上記事情に鑑み、より興趣性の高い体験をユーザに提供可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。ゲーム制御ステップでは、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。ゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームを含む。第1ゲームにおいて、クリアされた複数の第1クエストが所定の条件を満足した場合に、クエストグループを構成する複数の第2クエストをユーザにプレイ可能とする。第2クエストは、第1ゲームに含まれる第1クエストの数よりも少なく、且つ第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストである。付与ステップでは、クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて報酬を付与する。
【0008】
本開示によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図4】ゲームにおけるトップ画面5の一例を示す概要図である。
図5】ゲーム画面6のうち、実行可能な1以上の第1クエストの一覧を示すゲーム画面6aの概要図である。
図6】ゲーム画面6のうち、実行される第1クエストを描画するゲーム画面6bの概要図である。
図7】設定されたミッションを含むタウン(ゲーム空間の一例)の態様を示すゲーム画面7a,7bの概要図である。
図8】ゲーム画面7のうち、第2クエストが表示可能となっている態様を含むゲーム画面7c,7dの概要図である。
図9】タウン選択画面8の一例であるタウン選択画面8a,8bを示す概要図である。
図10】ゲーム画面9のうち、実行可能な1以上の第2クエストの一覧を示すゲーム画面9a,9bの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1では、情報処理装置2および複数のゲーム装置3が通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置3においてゲームが実行される。
【0015】
本実施形態に係るゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置3のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタを仮想空間である仮想ゲーム空間(またはゲーム空間)で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタと対戦させたりする。また、キャラクタは、オブジェクトの一例である。
【0016】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などの電子機器であるゲーム装置3を用いて実行される。
【0017】
2.情報処理システム1の概要
図1に示されるように、情報処理システム1は、情報処理装置2および複数のゲーム装置3にて構成される。情報処理装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置3の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。情報処理装置2は、例えばサーバにより構成される。複数のゲーム装置3それぞれは、互いに同じ構成を有する。なお、本実施形態において、システムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2やゲーム装置3単体であっても情報処理システム1の一例となりうる。
【0018】
ゲーム装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置3は、通信ネットワーク11を介して、情報処理装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置3から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0019】
ユーザ認証を経て、情報処理装置2とゲーム装置3との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を情報処理装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ4aおよびスピーカ4bに出力しながら、ゲームを進行させる。
【0020】
2.1 ハードウェア構成
以下、図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。
【0021】
<情報処理装置2>
図1に示されるように、情報処理装置2は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。通信部21および記憶部22は、通信バス20を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0022】
通信部21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク11を介して各ゲーム装置3と通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。情報処理装置2が通信部21を介して受信する主な情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理装置2が通信部21を介して送信する主な情報としては、ゲームプログラムをゲーム装置3が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0023】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態に係るゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。
【0024】
具体的には例えば、記憶部22は、ユーザDBや抽選リストなどを記憶している。ユーザDBには、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報などが、対応付けられて記憶されている。抽選リストは、一般にガチャと呼ばれる抽選処理に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リストには、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さなどを含む。
【0025】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である情報処理装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0026】
制御部23によって実行される情報処理として、例えば、課金の決済処理、ユーザアカウントの認証処理、ガチャの抽選選択処理などが挙げられる。課金の決済処理は、例えばゲーム中のパラメータを所定量回復するために必要な課金の要求に基づいて実行される。ユーザアカウントの認証処理は、例えばゲーム装置3から受信したユーザの識別情報を用いて実行される。ガチャの抽選選択処理は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リストの中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する処理である。ガチャの抽選選択処理によれば、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とが、ユーザDBにて関連付けられ、これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0027】
ここで、上記をさらに補足すると、「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDBに記憶され管理される。さらに、「ガチャ」とは、情報処理装置2にて、抽選リストの中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置3に付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0028】
<ゲーム装置3>
ゲーム装置3には、ディスプレイ4a、スピーカ4bおよび入力デバイス4cが外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置3は、通信部31、記憶部32、制御部33、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cを有する。通信部31、記憶部32、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cは、通信バス30を介して制御部33と電気的に接続されている。
【0029】
通信部31は、ゲーム装置3と情報処理装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク11に通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。ゲーム装置3が通信部31を介して受信する主な情報としては、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などが挙げられる。ゲーム装置3が通信部31を介して送信する主な情報としては、ダウンロード要求情報に応じて情報処理装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0030】
記憶部32は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部32には、情報処理装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置3のアカウント情報、ユーザ情報などが格納されている。なお、ユーザ情報は、情報処理装置2の記憶部22で記憶するユーザDBの少なくとも一部の情報である。ユーザDBでユーザ情報のマスタを管理し、ゲーム装置3の記憶部32は、このマスタの少なくとも一部の情報が情報処理装置2から配信され、これを記憶する。
【0031】
制御部33は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置3の動作を制御する。特に、制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0032】
特に、制御部33は、自装置であるゲーム装置3のユーザによる入力デバイス4cの操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、制御部33は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部32から読み出すか、または情報処理装置2から受信したデータを用いて、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部34aによって処理されることにより、ディスプレイ4aには処理後のゲーム画像が逐次表示される。換言すると、制御部33は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置3のユーザの操作などに応じてディスプレイ4aの表示制御およびスピーカ4bの音声出力制御を行うように構成される。
【0033】
グラフィック処理部34aは、制御部33から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部34aは、例えば液晶型であるディスプレイ4aと接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ4a上に表示される。オーディオ処理部34bは、スピーカ4bと接続され、制御部33の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ4bから出力させる。操作部34cは、入力デバイス4cと接続され、操作入力に関するデータを入力デバイス4cとの間で送受信する。ユーザは、入力デバイス4cを操作することで、ゲーム装置3に操作信号を入力する。なお、入力デバイス4cは、ディスプレイ4aと一体化されたタッチパネル、外付けのゲームパッド、マウスやキーボード等の総称である。
【0034】
2.2 機能構成
続いて、図2を参照して、情報処理システム1の情報処理装置2における各機能構成について説明する。
【0035】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。図2に示されるように、制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、ゲーム制御部231、受付部232、演算部233、表示制御部234および付与部235として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。
【0036】
ゲーム制御部231は、ゲームの進行を制御するように構成される。つまり、ゲーム制御部231は、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。好ましくは、ゲーム制御部231は、複数のパートから構成されるクエストを実行する。詳細は、後述する。
【0037】
受付部232は、種々のデータを受け付けるように構成される。例えば、受付部232は、ユーザのアカウント情報、ゲームデータ、ユーザからの入力等を、情報処理装置2の記憶部22またはゲーム装置3から受け付ける。本実施形態では、受付部232が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。
【0038】
演算部233は、情報処理装置2に係る種々の情報処理演算を実行するように構成される。
【0039】
表示制御部234は、記憶部32に記憶された種々の情報またはこれらを含む画面等を、視認可能な態様でゲーム装置3のディスプレイ4aに表示させる。具体的には、表示制御部234は、画面、画像(例えば、静止画または動画)、アイコン、テキスト等といった、ヒトが視認可能な態様で生成された視覚情報そのものを生成してもよいし、例えばディスプレイ4aに視覚情報を表示させるためのレンダリング情報を生成し、これを送信するようにしてもよい。
【0040】
付与部235は、付与ステップとして、ユーザの操作に基づいてクエストがクリアされると、ユーザに報酬を付与するように構成される。詳細は、後述する。
【0041】
3.情報処理方法
3.1 用語の整理
本節では、前述した情報処理システム1の動作の流れについて説明する。ところで、情報処理システム1において提供されるゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームと、複数のミッションで構成される第2ゲームとを含むように構成される。
【0042】
「クエスト」とは第1ゲームを構成するゲームパートの一例であり、ゲーム内におけるクリアすべきインゲームパートである。クエストは、ユーザの操作に応じてゲームを進行させることにより当該クエストに設定されたクリア基準を満足することによってクリアされる。一方、クリア基準を満たすことなく終了条件が満足されることによってクリア失敗となる。クリア基準は、例えば定められたゴール地点への到達、ボス等の特定の敵キャラクタの討伐、キャラクタどうしの対戦による勝利等が該当する。終了条件は例えばプレイヤが操作するキャラクタの体力値が所定値を下回って戦闘不能となることや、制限時間や指定された行動ターン数が経過することである。本実施形態では、一例としてクエストがパズルゲームであるものとする。この場合、クリア基準の一例は、特定のパズルピースを所定数だけ消去することや、いずれかのパズルピースを消去することによって獲得されるポイントを所定値だけ蓄積することである。また、終了条件の一例は、制限時間の経過や設定された手数だけパズルピースを操作することである。また、第1ゲームにおける複数のクエストは、ゲームを進行させるにあたってまずプレイすべき「第1クエスト」と、第1クエストとは別に所定の条件下でプレイ可能となる「第2クエスト」とを含むものとする。
【0043】
一方、「ミッション」とは、クエストのようなインゲームパートや、キャラクタの育成等を実行するアウトゲームパートにおいて進行される、ゲームのストーリー中で課される様々な課題を指す。ミッションはクエストにおけるクリア基準とは別個に設定され、定められた課題を達成することによって所定の報酬がユーザに付与される。本実施形態では、ミッションは第2ゲームを構成するゲームパートの一例であり、第2ゲームは、クエストが実行されるインゲーム仮想空間とは異なるアウトゲーム仮想空間に関連付けられた複数のミッションから構成されている。アウトゲーム仮想空間は、ユーザに関連付けられた仮想的な島や街等にユーザに関連付けられた建物やキャラクタといったゲーム媒体を配置可能なゲーム空間であり、以下においてアウトゲーム仮想空間をタウンと称することがある。当該タウンに関連付けられたミッションとは、タウンにおいて「空き地に建物を建てる」、「川に橋をかける」、「荒れ地を開拓する」といった、仮想空間に各種ゲーム媒体を配置すること、キャラクタによって指定されたゲーム行動をインゲームパートやアウトゲームパートにおいてユーザが実行すること等が挙げられる。後者の場合は、例えばタウンに配置されたキャラクタから要望された特定のクエストをクリアすること、特定のキャラクタを育成すること、特定の外観にカスタマイズすること等が含まれる。
【0044】
本実施形態において、第1クエストはタウンにおけるミッションの進行状況にかかわらずユーザがプレイしたいクエストを選択することで、複数のクエストを順に進行可能なクエストである。第1クエストは、タウンが複数の領域で構成されている場合には、各領域に対応したストーリーが展開されるように、タウンに関連付けられていてもよい。第2クエストは第1クエストやタウンにおけるミッションの進行状況に応じてプレイすることが可能になるクエストである。第2クエストは、第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストであってもよく、例えば、第1クエストと同じ仮想空間やキャラクタを使用しつつ、難易度がより高く調整されたクエストであってもよい。また、第2クエストは、第1クエストの数よりも少なくてもよく、第1クエストの中から選択されたクエストに基づいて生成される一方で、全ての第1クエストに対応する第2クエストが生成されなくてもよい。また、第2クエストは、第1クエストとは異なり、タウンに登場するサブキャラクタ(ゲーム媒体の一例)に関連付けられたサブクエストのグループ(クエストグループの一例)として提供されるとよい。換言すると、ゲーム制御部231は、ゲームに登場するサブキャラクタ(ゲーム媒体の一例)にクエストグループを対応付けて、第1ゲームを進行させる。このような態様によれば、クエストをサブキャラクタに例示されるゲーム媒体に対応付けてゲームをプレイすることで、そのゲーム媒体に愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0045】
3.2 情報処理の概要
図3は、情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図に沿って、情報処理の流れを概説する。
【0046】
はじめに、表示制御部234は、ゲーム装置3のディスプレイ4aに、ユーザの操作によってゲームに関する選択を入力可能とするトップ画面5(図4参照)を表示させる(アクティビティA001)。続いて、受付部232は、ユーザの操作による入力(例えば、クリック操作、タップ操作、スワイプ操作、選択操作等)を受け付け、表示制御部234は、入力に応じた画面を表示させる。具体的には、受付部232が「クエストの実行」の入力を受け付けた場合、表示制御部234は、ユーザが実行可能な第1クエストの一覧を含むゲーム画面6a(図5参照)を表示させる。受付部232が「タウン」の入力を受け付けた場合、表示制御部234は、ゲーム空間であるタウンを選択可能なタウン選択画面8(図9参照)を表示させる。以下、ゲーム画面6aに遷移した場合と、タウン選択画面8に遷移した場合とについて、それぞれ説明する。
【0047】
(ゲーム画面6aに遷移した場合)
この場合、実行可能な1以上の第1クエストの一覧を含むゲーム画面6aが表示されている(アクティビティA002)。ユーザが第1クエストの一覧のうちから1つを選択すると、選択されたクエストが実行される(アクティビティA003)。換言すると、ゲーム制御部231は、ゲーム画面6aに対するユーザの操作に応じて、選択された第1クエストをプレイ可能に実行する。その後、演算部233は、プレイされた第1クエストがクリア基準を満たすか否かを判定し(アクティビティA004)、判定結果に応じた情報処理が実行される。
【0048】
具体的には、クリア基準を満たすことなく終了条件が満たされた場合には、ユーザに付与する報酬がないため、情報処理がアクティビティA001に戻り、表示制御部234は、再びトップ画面5を表示させる。一方、クリア基準が満たされた場合には、表示制御部234は、ユーザが視認可能に報酬の内容を表示させるとともに、付与部235は、ユーザに報酬を付与する(アクティビティA005)。さらに、クリアされた第1クエストの情報が記憶部22に記憶されることで、第1クエストの進捗度が更新される(アクティビティA006)。その後、情報処理がアクティビティA001に戻り、表示制御部234は、再びトップ画面5を表示させる。ここで第1クエストにおける報酬は、ゲーム内で使用可能なアイテム等(ゲーム媒体の一例)であり、好ましくは、設定されたミッションを遂行するために規定数が必要とされる進行アイテムである。以下、報酬が進行アイテムである場合を例に、さらに説明を進める。
【0049】
(タウン選択画面8に遷移した場合)
この場合、ゲーム空間であるタウンを選択可能なタウン選択画面8が表示されている。ユーザは、タウン選択画面8において、開放されているタウンの1つを選択することができる。換言すると、受付部232がユーザの操作による入力を受け付け、表示制御部234が入力に応じた画面を表示させる。具体的には、表示制御部234は、選択されたタウンを描画するゲーム画面7(図7および図8参照)を表示させる(アクティビティA008)。
【0050】
ここで、第1クエストの進捗度が所定の進捗度に到達している場合には、さらに第2クエストが開放されるとよい。以下では、所定の進捗度を、選択されたタウンに対応する全ての第1クエストがクリアされていること、として説明を継続する。具体的には、演算部233が記憶部22を参照し、選択されたタウンに対応する全ての第1クエストがクリアされているかを判定する(アクティビティA009)。全てクリアされている場合には、演算部233がタウンにおいて第2クエストの一覧を表示可能な設定に切り替え(アクティビティA010)、クリアされていない場合は、かかる処理はスキップされる。
【0051】
なお、アクティビティA009の判定の結果に限らず、ユーザは、タウンにおいて、種々設定されたミッションに対し、規定数の進行アイテムを消費することで、当該ミッションを遂行することができる(前述の第2ゲーム)。換言すると、受付部232は、ユーザの操作に応じて、ミッション遂行のリクエスト入力を受け付ける。続いて、演算部233は、リクエスト入力のあったミッションにおいて設定されている規定数の進行アイテムがあるかどうかを判定する(アクティビティA011)。規定数の進行アイテムがある場合には、これを消費することを指示するユーザの操作に応じてミッションが遂行される(アクティビティA012)。例えば、ユーザが10個の進行アイテムを所持しており、あるミッションに対して3個の進行アイテムの消費が必要とされている場合は、10個中の3個を消費することで、ミッションを遂行することができる。ミッションを遂行すると、ユーザが所持する進行アイテムは、7個となる。
【0052】
その後、ゲーム制御部231がミッション遂行の演出を実行し、表示制御部234がこれをユーザが視認可能に表示させる。このように、ゲーム制御部231は、第1クエストの進行に応じて第2ゲームを進行させることを可能にするように構成されている。このような態様によれば、クエストとミッションとをユーザにプレイ可能とすることで、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。その後、情報処理がアクティビティA001に戻り、表示制御部234は、再びトップ画面5を表示させる。
【0053】
アクティビティA010に係る情報処理が実行され、第2クエストの一覧を表示可能な設定に切り替わっている場合において、受付部232が第2クエストの閲覧に関するリクエストの入力を受け付けると、表示制御部234は、第2クエストの一覧を含むゲーム画面9(図10参照)を表示させる(アクティビティA013)。
【0054】
クエストグループとしてサブキャラクタに関連付けられた第2クエストの一覧のうちから、ユーザが第2クエストを選択すると、選択された第2クエストに対応するクエストが実行される(アクティビティA014)。換言すると、ゲーム制御部231は、ゲーム画面9に対するユーザの操作に応じて、選択された第2クエストをプレイ可能に実行する。その後、演算部233は、プレイされた第2クエストがクリア基準を満たすか否かを判定し(アクティビティA015)、判定結果に応じた情報処理が実行される。
【0055】
具体的には、クリア基準を満たすことなく終了条件が満たされた場合には、ユーザに付与する報酬がないため、情報処理がアクティビティA001に戻り、表示制御部234は、再びトップ画面5を表示させる。一方、クリア基準を満たした場合には、表示制御部234は、ユーザが視認可能に報酬の内容を表示させるとともに、付与部235は、ユーザに報酬を付与する(アクティビティA016)。さらに、クリアされた第2クエストの情報が記憶部22に記憶されることで、第2クエストの進捗度が更新される(アクティビティA017)。その後、情報処理がアクティビティA001に戻り、表示制御部234は、再びトップ画面5を表示させる。その後タウンにおいて当該サブキャラクタを選択するなどして当該第2クエストを含むクエストグループを指定すると、第2クエストの進捗度が所定の条件を満たすことに応じて報酬が付与される。当該進捗度が所定の条件を満たすことに応じて付与される報酬は、当該第2クエストがクリアされたことによって付与される報酬とは別に、当該クエストグループが対応付けられたサブキャラクタに対応するアイテム(例えば当該サブキャラクタが着ている衣装と同一または類似する外観を有し、プレイヤキャラクタに装着することが可能な衣装や装備アイテム等)である。
【0056】
このように、アクティビティA001~A017に係る情報処理が遂行されることで、ユーザがゲームをプレイすることができる。
【0057】
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理システム1は、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。ゲーム制御ステップでは、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。ゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームを含む。ゲーム制御ステップでは、第1ゲームにおいて、クリアされた複数の第1クエストが所定の条件を満足した場合に、クエストグループを構成する複数の第2クエストをユーザにプレイ可能とする。第2クエストは、第1ゲームに含まれる第1クエストの数よりも少なく、且つ第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストである。付与ステップでは、クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて報酬を付与する。また、本実施形態に係る情報処理方法は、上記情報処理システム1の各ステップを備える。また、このプログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、上記情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0058】
このような方法または態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。特に、第1クエストの一部の要素が変更された第2クエストを、第1クエストの数よりも少なくして提供することで、異なる観点で同じクエストを繰り返し遊ぶ機会を与えることができる。
【0059】
4.情報処理の詳細
本節では、前節にて概説された情報処理方法の詳細部分を、図を用いて説明する。
【0060】
図4は、ゲームにおけるトップ画面5の一例を示す概要図である。図4に示されるように、トップ画面5は、領域501と、ボタン502~505とを有する。領域501には、アバターABが描画される。ユーザは、ゲーム中で使用される、自身が好むアバターABを使用することができる。初期設定に際しては、例えば、予め設定された複数のアバターABのうちの1つがランダムで設定される等でよい。
【0061】
「ガチャ」と記載されたボタン502は、前述の[0023]等でも説明されたガチャと呼ばれる抽選を行うためのボタンであり、押下されることでトップ画面5が別の画面に遷移する。「クエストの実行」と記載されたボタン503は、種々のクエストをプレイするためのボタンであり、押下されることでトップ画面5がゲーム画面6に遷移する。ゲーム画面6については、図5および図6を用いて別途詳述する。「タウン」と記載されたボタン504は、タウンと呼ばれるゲーム空間を選択するためのボタンであり、押下されることでトップ画面5がタウン選択画面8に遷移する。タウン選択画面8については、図9を用いて別途詳述する。「設定」と記載されたボタン505は、ゲームに関する種々の設定を決定または変更するためのボタンであり、押下されることでトップ画面5が別の画面に遷移する。
【0062】
図5は、ゲーム画面6のうち、実行可能な1以上の第1クエストの一覧を示すゲーム画面6aの概要図である。ゲーム画面6aは、領域601と、矩形状のボタン602~604とを備える。領域601には、「クエスト一覧」という文字が描画され、かかる文字の下方にクエストを示すボタン602~604が配置されている。ボタン602~604には、「1-1 はじめてのお使い」、「1-2 砂漠までアイテム納品」および「1-3 幻の大仏を追え」というクエスト名が記載されるとともに、これらのクエストがクリア済か否かを示す表示606,607が付されている。ボタン602~604が押下されると、対応するクエストが実行される。なお、クリア済みの表示606が付されたボタン602,603についても押下可能であり、クリア済みのクエストであっても繰返しプレイすることができる。ボタン604の下方に位置する領域605は、これから新たな矩形型のボタンが表示されうる領域である。例えば、クエスト「1-3 幻の大仏を追え」がクリアされると、新たなボタンが領域605に表示されるとよい。
【0063】
図6は、ゲーム画面6のうち、実行される第1クエストを描画するゲーム画面6bの概要図である。ゲーム画面6bは、領域608~611を有する。領域608には、クエスト名が描画され、ここでは「1-3 幻の大仏を追え」という文字が描画されている。領域609には、クエストであるパズルゲームの、複数のパネルPnが描画されている。すなわち、ユーザは、領域609に含まれる各パネルPnを操作する入力を行うこととなる。また、各パネルPnには、異なる要素のイラストが描画されている。ここで、このパズルゲームについてさらに説明する。
【0064】
ここでのパズルゲームは、互いに隣接するパネルPnの位置を入れ替えることで条件を満たすパネルPnを削除していく、いわゆるマッチ3タイプのパズルゲームである。パネルPnには、複数の要素が含まれているが、これらは、第1要素、第2要素および第3要素に分類することができる。第1要素は、ユーザの操作による入力に基づいて、パネルPnの位置を入替え可能な要素である。入替えによって同じ絵柄の要素を含むパネルPnが例えば3つ以上隣接する状態を実現すると、それらのパネルPnが削除されるように構成される。第2要素は、第1要素とは異なり、パネルPnの位置を入替え不可能な要素である。第1要素のパネルPnと隣接した状態でそのパネルPnが削除される際に、第2要素を含むパネルPnもともに削除されるように構成される。第3要素は、第2要素の如く、パネルPnの位置を入替え不可能な要素であるが、常に削除されないように構成される。一例として、表1に、図6に対応する要素の分類をまとめる。
【表1】
【0065】
なお、第1要素または第2要素を含むパネルPnが削除されると、上方から下方に向かって既存のパネルPnが移動するとともに、移動前の領域には新たなパネルPnが追加される。
【0066】
領域610には、ユーザによって行われた入力数と、その最大許容数とが文字で描画されている。ここでは「0/18」が記載されており、現在までのユーザによる入力の回数が0で、その最大許容数が18であることが示されている。さらに、領域611には、第2要素のイラストと、削除すべき個数の文字(一例として「32」)とが描画されている。つまり、ユーザが入力18回以内に第2要素を32個削除することで、当該クエストをクリアしたと判定される。
【0067】
図7は、設定されたミッションを含むタウン(ゲーム空間の一例)の態様を示すゲーム画面7a,7bの概要図である。ゲーム画面7aには、ゲーム空間であるタウンとゲーム媒体であるキャラクタC1とが描画される。ゲーム画面7aは、表示701~703と、領域704を有する。
【0068】
表示701は、矩形の4角にフィレット処理を施した形状を有し、その内部には、進行アイテムであるリンゴのアイコンと、その所有数「10」とが描画されている。表示702は、キャラクタC1の上方に位置し、「!」という文字を含み、ユーザによって押下可能に構成される。表示702が押下されると、キャラクタC1に関連するミッションに関する情報処理が進行される。具体的には、ミッションに関するストーリーの解説等が再生されうる。表示703は、キャラクタC1のアイコンと、キャラクタC1の名称である「メッシ」という文字と、キャラクタC1のコメントである「こまったなぁ」という文字とを含んでいる。これにより、ユーザは、課されているミッションがキャラクタC1の困りごとを解決するものであることを推測することができる。領域704には、キャラクタC1が散乱させたゴミや書類が描画されている。以下、課されたミッションが、これらのゴミや書類を片付けることであるとする。
【0069】
さらに、ゲーム画面7bは、表示701,705~707と、領域704とを有する。
【0070】
表示701は、ゲーム画面7aにおいて既述の通りであり、ミッションの遂行に進行アイテムであるリンゴが消費されたことで、所有数が「3」に減少している。また、ゲーム画面7aの領域704において散乱していたゴミや書類が、ゲーム画面7bの領域704においては片付けられている。すなわち、「キャラクタC1周辺を片付けるミッション」が実行されたことがわかるように描画されている。
【0071】
表示705は、金槌のイラストを含み、ユーザによって押下可能に構成される。表示705が押下されると、キャラクタC1に関連するミッションに関する情報処理がさらに進行される。具体的には、ミッションに関するストーリーの解説等が再生されうる。表示706は、キャラクタC1のアイコンと、キャラクタC1の名称である「メッシ」という文字と、キャラクタC1のコメントである「レストランがほしいくま」という文字とを含んでいる。これにより、ユーザは、課されているミッションがキャラクタC1のレストランを建設するものであることを推測することができる。その後、規定数の進行アイテムをさらに消費することで、ミッションが継続して実行される。表示707は、ミッションの進捗度を示しており、ミッションに対応するキャラクタC1のアイコンと、進捗度を可視化したゲージと、進捗度の値である「10%」とを含んでいる。進捗度は、タウンの当該領域の次の領域を開放することが可能になるまでに必要な達成すべきミッション数に対する、既にユーザが達成したミッション数の割合を示す。このような態様により、ユーザは、当該エリアにおいて進行されている第2ゲームの進捗度を直感的に把握することができる。
【0072】
図8は、ゲーム画面7のうち、第2クエストが表示可能となっている態様を含むゲーム画面7c,7dの概要図である。ゲーム画面7cには、ゲーム空間であるタウンとゲーム媒体であるキャラクタC1,C2とが描画される。つまり、キャラクタC1およびキャラクタC2は、同じタウン(ゲーム空間)に所属している。換言すると、ゲーム制御部231は、タウン等のゲーム空間にキャラクタ等のゲーム媒体を対応付けて、ゲームを進行させる。表示708は、ゲーム画面7cの左下に位置し、「サブクエスト」という文字およびリストを想起させるアイコンとを含み、ユーザによって押下可能に構成される。表示708が押下されると、第2クエストに関する情報処理が進行される。特に好ましくは、表示708が押下されると、キャラクタ(ゲーム媒体)に関係なく、第2クエストから構成されるクエストグループをユーザが一覧で視認することができるとよい。
【0073】
また、第2クエストによって構成されるクエストグループは、キャラクタC1に対応させる第1クエストグループと、キャラクタC2に対応させる第2クエストグループとを有する。つまり、ゲーム媒体は、第1クエストグループに対応付けられる第1ゲーム媒体と、第2クエストグループに対応付けられる第2ゲーム媒体とを少なくとも含む。このような態様によれば、ゲーム空間に配置されたキャラクタ(ゲーム媒体)それぞれに第2クエストを対応付けることで、そのゲーム空間に配置されたキャラクタのそれぞれに愛着が生じ、ひいてはユーザがそのゲーム空間自体に対する愛着を抱くことができるようになり、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0074】
さらに、ゲーム画面7dのように、表示708がキャラクタC1の近傍に表示されてもよい。かかる場合、表示708が押下されると、ゲーム媒体であるキャラクタC1に対応付けられた第2クエストから構成されるクエストグループをユーザが一覧で視認可能としてもよい。或いは、そのうちの1つの第2クエストを実行するように構成されてもよい。
【0075】
図9は、タウン選択画面8の一例であるタウン選択画面8a,8bを示す概要図である。タウン選択画面8a,8bは、領域801~804を有する。タウン選択画面8a,8bにおいて、領域801,802には、タウンT1,T2がそれぞれ描画されている。ユーザがタウンT1,T2のアイコンを押下することで、タウン選択画面8a,8bからタウンT1,T2それぞれの詳細を表す画面(例えば、ゲーム画面7a,7b等)に遷移されるとよい。タウン選択画面8aの領域803には、タウンが描画されていないが、タウン選択画面8bの領域803には、タウンT3が描画されている。具体的には、タウン選択画面8aにおいてはタウンT3が開放される条件が満たされておらず、ユーザがタウンT3を選択することができない。一方、タウン選択画面8bにおいてはタウンT3が開放される条件が満たしており、ユーザがタウンT3を選択することができる。各領域が開放される条件は、前述のように一つ前の領域においてミッションの進捗度が条件を満たすことである。例えば、進捗度の値に応じて異なる領域が開放されてもよいし、特定のミッションを達成することに応じて開放される領域があってもよい。また、タウン選択画面8a,8bの何れの領域804にも、タウンが描画されていないが、雲のようなエフェクトを付しておくことで、将来的に次のタウンが開放されることが、ユーザが把握可能となっている。
【0076】
さらに、タウンT1~T3に例示される各ゲーム空間に、複数の第1ゲームが対応するように構成されるとよい。例えば、各領域に対応したストーリーが複数の第1クエストに対応しており、所定数の第1クエストをプレイすることで、ユーザが当該領域に対応するストーリーを楽しむことができる。換言すると、ゲーム制御部231は、第1組合せで構成される複数の第1クエストを、第1ゲーム空間(例えば、タウンT1)に対応付ける。ゲーム制御部231は、第1組合せとは異なる組合せである第2組合せで構成される複数の第1クエストを、第2ゲーム空間(例えば、タウンT2)に対応付ける。このような態様によれば、複数のゲーム空間それぞれに、異なる第1クエストの組合せが対応付けられるので、ユーザのプレイスキルの成長に応じたゲーム進行が可能となり、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0077】
また、タウンT1~T3に例示される各ゲーム空間に、それぞれ図8で示したキャラクタC1,C2等のゲーム媒体が対応付けられているとよい。例えば、タウンT1に、キャラクタC1,C2が配置され、タウンT2に、他のキャラクタ(例えば3体)がさらに配置される等が実施されうる。換言すると、ゲーム空間は、第1ゲーム空間と、第1ゲーム空間とは異なる第2ゲーム空間とを含むように構成される。特に、第1ゲーム媒体および第2ゲーム媒体(例えば、キャラクタC1およびキャラクタC2)が第1ゲーム空間(例えばタウンT1)に対応付けられるように構成される。
【0078】
図10は、ゲーム画面9のうち、実行可能な1以上の第2クエストの一覧を示すゲーム画面9a,9bの概要図である。ゲーム画面9a,9bは、表示91~93を備える。表示91には、「サブクエスト一覧」という文字が描画され、かかる文字の下方にクエストを示す表示92,93が配置されている。表示92,93には、「究極の食材を探せ!」および「花屋の忘れ物」というクエスト名が記載されている。さらに、表示92,93に含まれる表示921,931には、これらの第2クエストに対応付けられているキャラクタC1,C2(ゲーム媒体の一例)の情報が把握可能に描画されている。また、表示92,93は、ボタン922,932を有する。ボタン922,932には、「挑戦する」という文字が記載され、ボタン922,932が押下されると、対応するクエストがそれぞれ実行される。
【0079】
ゲーム画面9a,9bは、例えばゲーム画面7cの左下に描画される表示708を押下したことで遷移した画面例である。ゲーム画面9a,9bにはキャラクタC1およびキャラクタC2それぞれに対応付けられた第2クエストの情報が描画されている。これにより、同じタウンにキャラクタC1およびキャラクタC2が所属していることをユーザが把握することができる。つまり、ゲーム画面9a,9bにおいて、当該タウンに配置されていないキャラクタに対応するサブクエストは表示されない。このような態様によれば、ゲーム空間に配置されたキャラクタ(ゲーム媒体)それぞれに第2クエストを対応付けることで、そのゲーム空間に配置されたキャラクタのそれぞれに愛着が生じ、ひいてはユーザがそのゲーム空間自体に対する愛着を抱くことができるようになり、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0080】
また、表示92,93は、表示923,933を有する。表示923,933には、クエストグループの識別番号が描画されている。例えば、ゲーム画面9aにおける表示923には、「001」と描画され、ゲーム画面9bにおける表示923には、「002」と描画され、両者が異なるクエストグループであることを示している。前者は第1クエストグループに相当し、後者は第3クエストグループに相当するものであるが、これについては後にさらに詳述する。また、表示92,93は、表示924,934を有する。表示924,934には、複数のカードCdが設けられており、カードCdの個数が、クエストグループに含まれる第2クエストの個数を示している。また、該当する第2クエストがクリアされると、カードCdにマークMkが付される。例えば、ゲーム画面9aの表示924を参照すると、「001」のクエストグループ(第1クエストグループの一例)が5つの第2クエストで構成され、そのうち4つの第2クエストをクリアしていることを、ユーザが直感的に把握することができる。また例えば、ゲーム画面9aの表示934を参照すると、「001」のクエストグループ(第2クエストグループの一例)が5つの第2クエストで構成され、そのうち1つの第2クエストをクリアしていることを、ユーザが直感的に把握することができる。
【0081】
また、クエストグループに含まれる第2クエストが全てクリアされると、クエストグループ単位で、ユーザに報酬が付与されるとよい。例えば、表示92に示される、キャラクタC1に対応する「001」のクエストグループ(第1クエストグループの一例)に含まれる第2クエストが全てクリアされると、例えば当該クエストグループに対応付けられたキャラクタC1に関連するアイテムが付与されるとよい。さらに、表示93に示される、キャラクタC2に対応する「001」のクエストグループ(第2クエストグループの一例)に含まれる第2クエストが全てクリアされると、別の報酬(例えばキャラクタC2に関連するアイテム)が付与されるとよい。換言すると、クエストグループは、第1クエストグループと、第2クエストグループとを少なくとも含む。付与部235は、第1クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて第1報酬を付与し、第2クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて第2報酬を付与する。このような態様によれば、クエストグループそれぞれで異なる報酬が付与されることで、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0082】
さらに、あるゲーム媒体(例えば、キャラクタC1)のクエストグループ(第1クエストグループの一例)に含まれる第2クエストが全てクリアされた場合に、同じゲーム媒体に対応付けされた次のクエストグループ(第3クエストグループの一例)が開放されるとよい。ここでは、ゲーム画面9bの「002」のクエストグループは、ゲーム画面9aの「001」のクエストグループに含まれる第2クエストを全てクリアしたことにより、新規に開放されたクエストグループである。新規にクエストグループが開放された場合、ゲーム画面9bのように、新規開放されたことを示す表示94が、例えば表示92の左上に付されるとよい。
【0083】
また、クエストグループに含まれる第2クエストが全てクリアされると、クエストグループ単位でユーザに報酬が付与されるとよい。例えば、「001」のクエストグループに含まれる第2クエストが全てクリアされると報酬が付与され、さらに、「002」のクエストグループに含まれる第2クエストが全てクリアされると、当該クエストグループが対応付けられたキャラクタに関連する別の報酬が付与されるとよい。換言すると、クエストグループは、第3クエストグループをさらに含むよう構成される。ゲーム制御部231は、第1クエストグループがクリアされ第1報酬が付与された場合に、第1クエストグループが対応付けられていたゲーム媒体(例えばキャラクタC1)に第3クエストグループを対応付ける。付与部235は、第3クエストグループに含まれる第2クエストのクリア状況に応じて第3報酬を付与する。このような態様によれば、ゲーム媒体に対応付けたゲームが更新されることで、そのゲーム媒体により愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。また、第1報酬と第3報酬は、第1クエストグループと第3クエストグループとが対応付けられるゲーム媒体(例えばキャラクタC1)に対応付けられた報酬である。このような態様によれば、キャラクタC1に例示されるゲーム媒体に関連する報酬が付与されることで、そのゲーム媒体にさらに愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。当該報酬は例えば当該キャラクタに対応する、「001」のクエストグループの報酬とは異なる当該キャラクタに関連するアイテムである。当該アイテムは、例えば、「001」と「002」のクエストグループをクリアすることにより、当該クエストグループに対応付けられたキャラクタが着ている衣装と同一または類似する外観を有する、プレイヤキャラクタに装着することが可能な揃いの衣装や装備アイテムである。例えば、当該キャラクタが装着している「服」や「帽子」に対応する外観を有するアイテムをユーザに付与し、ユーザは自らが操作するキャラクタに当該アイテムを装着してゲームを進行させることにより、当該クエストグループが対応付けられたキャラクタに対する愛着を深めることができる。
【0084】
なお、キャラクタC1,C2に対応付けられたクエストグループが所定数だけクリアされた場合に、新たな不図示のキャラクタに対応付けられたクエストグループをさらに開放するようにしてもよい。
【0085】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0086】
前述の実施形態では、種々の条件として、第1クエストが全てクリアされた場合、第2クエストが全てクリアされた場合等を例示したが、かかる条件を適宜変更してもよい。例えば、所定の進捗度を超えていることを種々の条件としてもよい。所定の進捗度は、例えば10~100%であり、好ましくは30~100%であり、さらに好ましくは50~100%であり、具体的には例えば、10,15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90,95,100%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0087】
また、第1ゲームにおいて、複数の第1クエスト内の何れかがユーザによって選択されることに基づいて進行される態様であってもよく、ユーザによって選択されなかった第1クエストは実行されないこととしてもよい。この場合において第2クエストは、ユーザによって選択された第1クエストの中から特定された第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストとしてもよい。つまり、ゲーム制御部231は、ユーザがいずれかの第1クエストを選択してプレイすることによって、選択された第1クエストを、第2クエストを生成するための第1クエストとして特定し、選択されなかった第1クエストを、第2クエストを生成するための第1クエストとして特定しない態様としてもよい。
【0088】
第2クエストを第1クエストに基づいて生成することは、パズルゲームにおけるクリア基準や終了条件を変更することによって実行されてもよい。例えば、クリア基準として、消去すべき特定のパネルの種類や数を変更してもよく、獲得すべき得点を変更してもよい。また、終了条件として、入力の回数の最大許容数、入力の制限時間等を変更してもよい。また、パズルに搭乗する第1要素の種類、第2要素の個数、第2要素の種類、第2要素の削除の強度(第1要素の隣接する状態での削除回数(例えば、2回、3回等))、第3要素の個数、第3要素の配置、パネルPnの数、パネルPnの配置形状等を変更することで、パズルゲームの難易度を調整してもよい。
【0089】
上記の実施形態では、それぞれの第1クエストや第2クエストをクリアすることによって付与される報酬が進行アイテムである場合を例に説明したが、他の報酬を付与してもよい。例えば、ゲーム内で使用可能なアイテムやゲーム内通貨といったゲーム要素や、タウンに配置することが可能なゲーム媒体であってもよい。
【0090】
上記の実施形態では、クエストがパズルゲームである場合について説明したが、これに限られない。例えば、クエストをクリアして進行する形式のゲームとして、格闘ゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、レーシングゲーム、音楽ゲーム等であってもよいし、さらにパズルゲームも含めこれらの種類の異なるジャンルのクエストを複数組み合わせてもよい。
【0091】
上記の実施形態では図9に例示されたように、タウン選択画面8はユーザが選択することができないタウンT3を含んで説明したがこれに限られない。例えば、タウン選択画面8は、はじめから全てのタウンをユーザが選択可能に描画する態様であってもよい。この態様によれば、ユーザが所望のゲーム空間(タウン)を選択することができ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0092】
上記の実施形態では図7に例示されたように、第2ゲームであるミッションをゲーム媒体であるキャラクタC1に対応付けて説明したが、これに限られない。例えば、キャラクタC1以外のキャラクタ、アイテム(例えば、建物等)、ゲーム空間の一部、オブジェクトまたはこれらを組合せに対応付けてもよい。
【0093】
上記の実施形態では図10に例示されたように、クエストグループが5つの第2クエストで構成されると説明したがこれに限られない。例えば2~20個であり、好ましくは2~10個であり、さらに好ましくは2~5個であり、具体的には例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20個であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0094】
前述の実施形態では、報酬がゲーム媒体である場合を例に説明したが、報酬が物や媒体に限らずユーザに与えられる有利な効果や権利等でもよい。例えば報酬は、NFTが発行されたデジタル資産、仮想通貨、ゲーム内で使用可能なゲーム媒体、仮想空間内で使用可能なアイテム等を含んでよい。また、ユーザに与えられる有利な効果は、通常時と比較してユーザに対する仮想空間における興趣を向上させるための効果を含む。換言すると有利な効果は、ディスプレイ4aに特別な視覚演出を表示させる、画像の表示をリッチにさせる、特別なBGMや効果音を発生させる、入力デバイス4cに振動を付与する等、ユーザの五感を介して仮想空間の興趣を向上させるための効果を含む。また権利とは、所定の抽選等に応募する権利、所定の抽選等を実行することを可能とする権利、先行予約の権利、特別割引の権利等の、実空間における有利な権利を少なくとも含む。
【0095】
情報処理システム1に含まれる装置のうちの少なくとも1つは、日本国外に設置されていてもよい。例えば、情報処理装置2が日本国外に設置され日本国内のユーザが自身のゲーム装置3を用いて、情報処理装置2にアクセスしていてもよいし、情報処理装置2が日本国内に設置され日本国外のユーザが自身のゲーム装置3を用いて、情報処理装置2にアクセスしていてもよい。このような態様によれば、様々な管理形態によってより興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0096】
本実施形態では、ゲーム制御部231、受付部232、演算部233、表示制御部234および付与部235を、情報処理装置2の制御部23によって実現される機能部として説明しているが、この少なくとも一部を、ゲーム装置3の制御部33によって実現される機能部として実施してもよい。さらには、上記の例で説明した種々の情報が情報処理装置2の記憶部22だけでなく他の外部装置に分散的に記憶されていてもよい。かかる場合、ブロックチェーン等を基盤とした分散台帳管理がなされていてもよい。
【0097】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0098】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、ゲーム制御ステップでは、ユーザの操作に応じてゲームを進行させ、ここで前記ゲームは、複数のクエストで構成される第1ゲームを含み、前記第1ゲームにおいて、クリアされた複数の第1クエストが所定の条件を満足した場合に、クエストグループを構成する複数の第2クエストを前記ユーザにプレイ可能とし、ここで前記第2クエストは、前記第1ゲームに含まれる前記第1クエストの数よりも少なく、且つ前記第1クエストの一部の要素を変更して生成されたクエストであり、付与ステップでは、前記クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて報酬を付与する、システム。
【0099】
このような態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0100】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記クエストグループは、第1クエストグループと、第2クエストグループとを少なくとも含み、付与ステップでは、前記第1クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第1報酬を付与し、前記第2クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第2報酬を付与する、システム。
【0101】
このような態様によれば、クエストグループそれぞれで異なる報酬が付与されることで、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0102】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記ゲーム制御ステップでは、前記第1クエストの進行に応じて第2ゲームを進行させることを可能にする、システム。
【0103】
このような態様によれば、クエストとミッションとをユーザにプレイ可能とすることで、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0104】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記ゲーム制御ステップでは、前記ゲームに登場するゲーム媒体に前記クエストグループを対応付けて、前記第1ゲームを進行させる、システム。
【0105】
このような態様によれば、クエストをゲーム媒体に対応付けてゲームをプレイすることで、そのゲーム媒体に愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0106】
(5)上記(4)に記載の情報処理システムにおいて、前記ゲーム制御ステップでは、ゲーム空間に前記ゲーム媒体を対応付けて、前記ゲームを進行させ、ここで、前記ゲーム空間は、第1ゲーム空間と、前記第1ゲーム空間とは異なる第2ゲーム空間とを含むように構成され、前記ゲーム媒体は、前記第1クエストグループに対応付けられる第1ゲーム媒体と、前記第2クエストグループに対応付けられる第2ゲーム媒体とを少なくとも含み、前記第1ゲーム媒体および前記第2ゲーム媒体が前記第1前記ゲーム空間に対応付けられるように構成される、システム。
【0107】
このような態様によれば、ゲーム空間に配置されたゲーム媒体それぞれに第2クエストを対応付けることで、そのゲーム空間に愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0108】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記ゲーム制御ステップでは、第1組合せで構成される複数の前記第1クエストを、前記第1ゲーム空間に対応付け、前記第1組合せとは異なる組合せである第2組合せで構成される複数の前記第1クエストを、前記第2ゲーム空間に対応付ける、システム。
【0109】
このような態様によれば、複数のゲーム空間それぞれに、異なる第1クエストの組合せが対応付けられるので、ユーザのプレイスキルの成長に応じたゲーム進行が可能となり、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0110】
(7)上記(4)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記クエストグループは、第3クエストグループをさらに含み、前記ゲーム制御ステップでは、前記第1報酬が付与された場合に、前記第1クエストグループが対応付けられていた前記ゲーム媒体に前記第3クエストグループを対応付け、前記付与ステップでは、前記第3クエストグループに含まれる前記第2クエストのクリア状況に応じて第3報酬を付与する、システム。
【0111】
このような態様によれば、ゲーム媒体に対応付けたゲームが更新されることで、そのゲーム媒体により愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0112】
(8)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1報酬と前記第3報酬は、前記第1クエストグループと前記第3クエストグループとが対応付けられる前記ゲーム媒体に対応付けられた報酬である、システム。
【0113】
このような態様によれば、ゲーム媒体に関連する報酬が付与されることで、そのゲーム媒体にさらに愛着が生じ、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0114】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記ゲーム制御ステップでは、前記ユーザがいずれかの前記第1クエストを選択してプレイすることによって、選択された前記第1クエストを、前記第2クエストを生成するための前記第1クエストとして特定し、選択されなかった前記第1クエストを、前記第2クエストを生成するための前記第1クエストとして特定しない、システム。
【0115】
このような態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0116】
(10)情報処理方法であって、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、方法。
【0117】
このような方法によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0118】
(11)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【0119】
このような態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
もちろん、この限りではない。
【0120】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0121】
1 :情報処理システム
11 :通信ネットワーク
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :ゲーム制御部
232 :受付部
233 :演算部
234 :表示制御部
235 :付与部
3 :ゲーム装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34a :グラフィック処理部
34b :オーディオ処理部
34c :操作部
4a :ディスプレイ
4b :スピーカ
4c :入力デバイス
5 :トップ画面
501 :領域
502 :ボタン
503 :ボタン
504 :ボタン
505 :ボタン
6 :ゲーム画面
6a :ゲーム画面
6b :ゲーム画面
601 :領域
602 :ボタン
603 :ボタン
604 :ボタン
605 :領域
606 :表示
607 :表示
608 :領域
609 :領域
610 :領域
611 :領域
7 :ゲーム画面
7a :ゲーム画面
7b :ゲーム画面
7c :ゲーム画面
7d :ゲーム画面
701 :表示
702 :表示
703 :表示
704 :領域
705 :表示
706 :表示
707 :表示
708 :表示
8 :タウン選択画面
8a :タウン選択画面
8b :タウン選択画面
801 :領域
802 :領域
803 :領域
804 :領域
9 :ゲーム画面
9a :ゲーム画面
9b :ゲーム画面
91 :表示
92 :表示
921 :表示
922 :ボタン
923 :表示
924 :表示
93 :表示
931 :表示
932 :ボタン
933 :表示
934 :表示
94 :表示
AB :アバター
C1 :キャラクタ
C2 :キャラクタ
Cd :カード
Mk :マーク
Pn :パネル
T1 :タウン
T2 :タウン
T3 :タウン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10