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特開2024-138957異常検出装置、異常検出方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024138957
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】異常検出装置、異常検出方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20241002BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20241002BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049694
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】矢田 和弘
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086AA49
5C086AA54
5C086CA01
5C086CA09
5C086CA15
5C086CA21
5C086CA25
5C086CB01
5C086FA18
5C087AA02
5C087AA19
5C087DD03
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG70
5C087GG83
5K201BA02
5K201CC01
5K201CC04
5K201CC06
5K201CC10
5K201DC02
5K201DC04
5K201DC05
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED09
5K201EE08
(57)【要約】
【課題】対象者を監視するための新たな技術を提供する。
【解決手段】異常検出装置2000は、対象センシングデータ及び基準特徴データ60を取得する。対象センシングデータは、監視対象者10の携帯デバイス20に設けられているセンサ30によって生成されるセンシングデータ40のうち、監視対象の期間に生成されたデータである。基準特徴データ60は、通常の行動をしている監視対象者10の携帯デバイス20から得られたセンシングデータ40に基づいて生成される。異常検出装置2000は、対象センシングデータと基準特徴データ60とに基づいて、監視対象の期間における監視対象者10の行動が異常であるか否かを判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得手段と、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得手段と、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定手段と、を有する異常検出装置。
【請求項2】
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動範囲である基準移動範囲を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータによって表される前記センサの位置と、前記基準移動範囲とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、請求項1に記載の異常検出装置。
【請求項3】
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動経路である基準移動経路の特徴を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータの時系列データによって表される前記センサの移動経路の特徴と、前記基準移動経路の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、請求項1に記載の異常検出装置。
【請求項4】
前記センシングデータは、前記センサの周囲の音の大きさを表すデータであり、
前記基準特徴データは、通常時において前記監視対象者と会話する人物の声の特徴を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータの時系列データから抽出される人の声の特徴と、前記基準特徴データによって示される声の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、請求項1に記載の異常検出装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記監視対象者が、前記基準特徴データによって声の特徴が表されている人物とは異なる人物と所定長の時間以上会話をしている場合に、前記監視対象者の行動が異常であると判定する、請求項4に記載の異常検出装置。
【請求項6】
前記基準特徴データは、曜日に対応づけて、その曜日における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得手段は、前記監視対象の期間が属する曜日に対応する前記基準特徴データを取得する、請求項1から5いずれか一項に記載の異常検出装置。
【請求項7】
前記基準特徴データは、時間帯に対応づけて、その時間帯における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得手段は、前記監視対象の期間が属する時間帯に対応する前記基準特徴データを取得する、請求項1から5いずれか一項に記載の異常検出装置。
【請求項8】
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得ステップと、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得ステップと、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定ステップと、を有する、コンピュータによって実行される異常検出方法。
【請求項9】
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得ステップと、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得ステップと、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異常検出装置、異常検出方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
対象者を監視するシステムが開発されている。例えば特許文献1によって開示される見守りシステムは、見守り対象者によって所持されている端末が、見守り者によって予め設定されたエリアの中に存在するか否かを監視する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-114863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムにおいて、見守り対象者に移動を許可するエリアは、見守り者によって設定される必要がある。本開示はこの課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、対象者を監視するための新たな技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の異常検出装置は、監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得手段と、通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得手段と、前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定手段と、を有する。
【0006】
本開示の異常検出方法は、コンピュータによって実行される。当該方法は、監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得ステップと、通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得ステップと、前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定ステップと、を有する。
【0007】
本開示のプログラムは、本開示の異常検出方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、対象者を監視するための新たな技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1の異常検出装置の動作の概要を例示する図である。
図2】実施形態1の異常検出装置の機能構成を例示するブロック図である。
図3】実施形態1の異常検出装置を実現するコンピュータのハードウエア構成を例示するブロック図である。
図4】実施形態1の異常検出装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
図5】監視システムを例示する図である。
図6】監視システムを利用した監視の流れを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。また、特に説明しない限り、所定値や閾値などといった予め定められている値は、その値を利用する装置からアクセス可能な記憶装置などに予め格納されている。さらに、特に説明しない限り、記憶部は、1つ以上の任意の数の記憶装置によって構成される。
【0011】
[実施形態1]
<概要>
図1は、実施形態1の異常検出装置2000の動作の概要を例示する図である。ここで、図1は、異常検出装置2000の概要の理解を容易にするための図であり、異常検出装置2000の動作は、図1に示したものに限定されない。
【0012】
異常検出装置2000は、センシングデータ40を利用して、監視対象者10の異常な行動を検出する。監視対象者10は、監視対象の任意の人物である。例えば監視対象者10は、子どもや高齢者である。
【0013】
センシングデータ40は、携帯デバイス20に設けられているセンサ30によって生成されるデータであり、センサ30によるセンシングの結果を表す。
【0014】
携帯デバイス20は、監視対象者10によって携帯される任意のデバイスである。例えば携帯デバイス20は、時計型のデバイスや眼鏡型のデバイスなどといった、ウェアラブルデバイスである。その他にも例えば、携帯デバイス20は、防犯ブザーと一体となっているデバイスであってもよい。その他にも例えば、携帯デバイス20は、スマートフォン、タブレット端末、又はノートパソコンなどであってもよい。
【0015】
携帯デバイス20に設けられるセンサ30は、様々である。例えばセンサ30は、自身の位置を検出し、検出された位置を表す位置情報を生成するセンサである。以下、このように位置情報を生成するセンサは、「位置検出センサ」とも記載される。
【0016】
センサ30が位置検出センサである場合、センシングデータ40は位置情報である。異常検出装置2000は、センシングデータ40の時系列データを取得することにより、センサ30の位置(すなわち、監視対象者10の位置)の軌跡を特定することができる。
【0017】
位置検出センサは、例えば、GPS(Global Positioning System)センサである。この場合、センシングデータ40は、センサ30の GPS 座標が示される位置情報である。
【0018】
その他にも例えば、センサ30はマイクロフォンである。この場合、センシングデータ40は、センサ30の周囲における音の大きさを表す音圧データである。異常検出装置2000は、センシングデータ40の時系列データを取得することにより、センサ30の周囲(すなわち、監視対象者10の周囲)で発生した音声を表す音声データを得ることができる。
【0019】
ここで、監視対象者10について、その監視対象者10の通常の行動の特徴を表すデータ(以下、基準特徴データ60)が、予め定められている。基準特徴データ60は、例えば、通常時における監視対象者10の移動の特徴や、通常時において監視対象者10の周囲で発生する音声の特徴を表す。
【0020】
基準特徴データ60は、監視対象者10が通常の行動を行っている時に取得されたセンシングデータ40を利用して生成される。携帯デバイス20を携帯した状態で監視対象者10が通常の行動をすることにより、通常時における監視対象者10の位置の軌跡を表すデータや、通常時において監視対象者10の周囲で発生する音声を表すデータを得ることができる。そこで、これらのデータを利用して、通常時における監視対象者10の移動の特徴を表す基準特徴データ60や、通常時において監視対象者10の周囲で発生する音声の特徴を表す基準特徴データ60を生成することができる。
【0021】
異常検出装置2000は、監視対象の期間(以下、対象期間)における監視対象者10の行動に異常があるか否かを検出するために、対象期間に生成されたセンシングデータ40を取得する。以下、対象期間に生成されたセンシングデータ40は、対象センシングデータとも記載される。異常検出装置2000は、基準特徴データ60と対象センシングデータとに基づいて、対象期間における監視対象者10の行動が、異常な行動であるか否かを判定する。
【0022】
<作用効果の例>
異常検出装置2000によれば、対象センシングデータと基準特徴データ60とを用いて、監視対象者10の異常な行動を検出できる。ここで、基準特徴データ60は、通常の行動をしている監視対象者10の携帯デバイス20から得られたセンシングデータを利用して生成される。そのため、異常検出装置2000によれば、管理者は、監視対象者10の通常時の行動を表すデータを生成する必要がない。そのため、管理者の負担が軽減される。
【0023】
また、基準特徴データ60は、監視対象者10の実際の行動に基づいて生成されるため、管理者によって手動で生成される場合よりも、監視対象者10の通常時の行動を正確に表している蓋然性が高い。そのため、異常検出装置2000によれば、監視対象者10の行動が異常であるか否かを、より高い精度で判定することができる。
【0024】
以下、本実施形態の異常検出装置2000について、より詳細に説明する。
【0025】
<機能構成の例>
図2は、実施形態1の異常検出装置2000の機能構成を例示するブロック図である。異常検出装置2000は、第1取得部2020、第2取得部2040、及び判定部2060を有する。第1取得部2020は、対象期間についてのセンシングデータ40である、対象センシングデータを取得する。第2取得部2040は、監視対象者10による通常の行動の特徴を表す基準特徴データ60を取得する。判定部2060は、対象センシングデータと基準特徴データ60とに基づいて、対象期間における監視対象者10の行動が異常であるか否かを判定する。
【0026】
<ハードウエア構成の例>
異常検出装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、異常検出装置2000の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0027】
図3は、異常検出装置2000を実現するコンピュータ1000のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ1000は、任意のコンピュータである。例えばコンピュータ1000は、PC(Personal Computer)やサーバマシンなどといった、据え置き型のコンピュータである。その他にも例えば、コンピュータ1000は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータである。コンピュータ1000は、異常検出装置2000を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。
【0028】
例えば、コンピュータ1000に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ1000で、異常検出装置2000の各機能が実現される。上記アプリケーションは、異常検出装置2000の各機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0029】
ここで、上記プログラムの取得方法は任意である。例えば、当該プログラムが格納されている記憶媒体(DVD ディスクや USB メモリなど)から、当該プログラムを取得することができる。その他にも例えば、当該プログラムが格納されている記憶装置を管理しているサーバ装置から、当該プログラムをダウンロードすることにより、当該プログラムを取得することができる。
【0030】
コンピュータ1000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120を有する。バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0031】
プロセッサ1040は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ1060は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス1080は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0032】
入出力インタフェース1100は、コンピュータ1000と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース1100には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0033】
ネットワークインタフェース1120は、コンピュータ1000をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0034】
ストレージデバイス1080は、異常検出装置2000の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ1040は、このプログラムをメモリ1060に読み出して実行することで、異常検出装置2000の各機能構成部を実現する。
【0035】
異常検出装置2000は、1つのコンピュータ1000で実現されてもよいし、複数のコンピュータ1000で実現されてもよい。後者の場合において、各コンピュータ1000の構成は同一である必要はなく、それぞれ異なるものとすることができる。
【0036】
<処理の流れ>
図4は、実施形態1の異常検出装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。第1取得部2020は対象センシングデータを取得する(S102)。第2取得部2040は基準特徴データ60を取得する(S104)。判定部2060は、基準特徴データ60と対象センシングデータとを用いて、対象期間における監視対象者10の行動が異常であるか否かを判定する(S106)。
【0037】
<対象センシングデータの取得:S102>
第1取得部2020は、対象センシングデータを取得する(S102)。前述したように、対象センシングデータは、対象期間に生成されたセンシングデータ40である。
【0038】
ここでまず、第1取得部2020がセンシングデータ40を取得する方法について説明する。第1取得部2020がセンシングデータ40を取得する方法は様々である。例えば携帯デバイス20は、センサ30から出力されたセンシングデータ40を、異常検出装置2000に対して送信するように構成される。この場合、第1取得部2020は、携帯デバイス20から送信されたセンシングデータ40を受信することで、センシングデータ40を取得する。
【0039】
その他にも例えば、携帯デバイス20は、センサ30から出力されたセンシングデータ40を、異常検出装置2000からアクセス可能な記憶部(以下、センシングデータ格納部)に格納するように構成される。この場合、第1取得部2020は、センシングデータ格納部にアクセスすることで、センシングデータ40を取得する。
【0040】
第1取得部2020は、センシングデータ40のうち、対象期間について生成されたものを、対象センシングデータとして取得する。例えば携帯デバイス20が、監視対象者10の行動を監視する状態(以下、監視モード)に設定できるように構成されているとする。この場合、携帯デバイス20が監視モードに設定されている間に生成されたセンシングデータ40が、対象センシングデータとして扱われる。
【0041】
例えば携帯デバイス20は、監視モードに設定されている場合のみ、センシングデータ40を異常検出装置2000に対して送信するように構成される。この場合、第1取得部2020は、携帯デバイス20から送信されたセンシングデータ40を受信することで、対象センシングデータを取得することができる。
【0042】
その他にも例えば、携帯デバイス20は、携帯デバイス20が監視モードに設定されている場合のみ、センシングデータ格納部にセンシングデータ40を格納するように構成される。この場合、第1取得部2020は、センシングデータ格納部からセンシングデータ40を取得することで、対象センシングデータを取得することができる。この場合、第1取得部2020は、携帯デバイス20が監視モードに設定されている間のみ、センシングデータ格納部にアクセスすることが好適である。
【0043】
その他にも例えば、携帯デバイス20は、センシングデータ40に対して、対象期間に生成されたデータであるか否かを示すフラグ(以下、監視フラグ)を対応づけてもよい。この場合、第1取得部2020は、携帯デバイス20によって送信されたセンシングデータ40のうち、監視フラグが対応づけられているセンシングデータ40を、対象センシングデータとして取得する。その他にも例えば、第1取得部2020は、センシングデータ格納部に格納されているセンシングデータ40のうち、監視フラグが対応づけられているセンシングデータ40のみを、対象センシングデータとして取得する。
【0044】
対象期間は、携帯デバイス20が監視モードに設定されている期間には限定されない。例えば異常検出装置2000が、監視対象者10の監視の開始と終了を指定する通知を受信してもよい。この場合、監視対象者10の監視を開始する通知が受信された時点から、監視対象者10の監視を終了する通知が受信された時点までの期間が、対象期間として扱われる。監視対象者10の監視の開始や終了を指定する通知は、例えば後述するように、監視対象者10の管理者によって利用される端末から異常検出装置2000へ送信される。
【0045】
携帯デバイス20から異常検出装置2000へ携帯デバイス20が送信される場合、第1取得部2020は、対象期間に受信したセンシングデータ40のみを、対象センシングデータとして扱う。その他にも例えば、異常検出装置2000は、センシングデータ格納部に格納されているセンシングデータ40のうち、対象期間に生成されたセンシングデータ40のみを、対象センシングデータとして取得する。
【0046】
<基準特徴データ60について>
基準特徴データ60は、監視対象者10による通常の行動の特徴を表すデータである。前述したように、基準特徴データ60は、監視対象者10が通常の行動を行う期間に得られるセンシングデータ40を利用して、生成される。以下、基準特徴データ60の生成に利用されるセンシングデータ40は、「基準センシングデータ」とも表記される。
以下、基準特徴データ60を生成する装置は、「基準特徴データ生成装置」と呼ばれる。基準特徴データ生成装置は、異常検出装置2000であってもよいし、異常検出装置2000以外の装置であってもよい。
【0047】
<<移動の特徴を表す基準特徴データ60>>
基準特徴データ生成装置は、携帯デバイス20によって生成された複数の基準センシングデータによって表される複数の位置に基づいて、通常時における監視対象者10の移動の特徴を表す基準特徴データ60を生成する。通常時における監視対象者10の移動の特徴を表す基準特徴データ60は、例えば、通常時における監視対象者10の移動範囲(以下、基準移動範囲)、又は、通常時における監視対象者10の移動経路(以下、基準移動経路)を表す。このような基準特徴データ60を利用することで、例えば、「通常時には立ち入らない場所に立ち入る」という行動や、「通常時とは異なる経路で移動する」という監視対象者10の行動を、異常な行動として検出することができる。
【0048】
基準特徴データ60が基準移動範囲を表すとする。この場合、例えば基準特徴データ生成装置は、複数の基準センシングデータによって表される複数の位置にフィットする領域を特定する。そして基準特徴データ生成装置は、当該領域を表すデータを、基準特徴データ60として生成する。ここで、複数の位置にフィットする領域を特定する具体的な技術には、既存の種々の技術を利用することができる。
【0049】
基準特徴データ生成装置は、基準センシングデータに加え、地図データを利用して、基準特徴データ60を生成してもよい。例えば基準特徴データ生成装置は、基準センシングデータを利用して、地図データに示されるブロックの中から、センサ30が通過したブロックを一つ以上特定する。ここでいうブロックは、道路で囲まれた区画を表す。基準特徴データ生成装置は、特定したブロックの集合を表すデータを、基準特徴データ60として生成する。これにより、監視対象者10が通常時に通過するブロックの集合を表す基準特徴データ60を得ることができる。
【0050】
基準特徴データ60が、監視対象者10の移動経路を表すとする。この場合、例えば基準特徴データ生成装置は、複数の基準センシングデータによって表されるセンサ30の位置の時系列データを、基準特徴データ60として生成する。
【0051】
基準特徴データ60は、通常時における監視対象者10の移動経路の全てではなく、当該移動経路の特徴を表してもよい。例えば移動経路の特徴は、始点、終点、及び、移動方向が変化する各位置とを、時系列に並べたデータで表される。その他にも例えば、移動経路の特徴は、移動経路上に存在する特徴的な位置(以下、特徴位置)を時系列に並べたデータで表される。特徴位置は、例えば、所定の建物や交差点などである。
【0052】
例えば地図データにおいて、特徴位置として扱う建物等が、予め定義されている。基準特徴データ生成装置は、複数の基準センシングデータを利用して、センサ30が通過した特徴位置を1つ以上特定する。そして、基準特徴データ生成装置は、特定された特徴位置の時系列データを、基準特徴データ60として生成する。
【0053】
<<音声の特徴を表す基準特徴データ60>>
基準特徴データ生成装置は、携帯デバイス20によって生成された複数の基準センシングデータによって表される音声データに基づいて、通常時における監視対象者10の周囲の音声の特徴(以下、音声特徴)を表す基準特徴データ60を生成する。例えば基準特徴データ60は、通常時における監視対象者10の周囲の音声特徴として、通常時において監視対象者10が会話をする人物の声の特徴量を示す。このような音声特徴を利用することにより、例えば、「通常時において会話をしない人物(例えば、未知の人物)と会話をしている」という監視対象者10の行動を、異常な行動として検出することができる。
【0054】
この場合、例えば基準特徴データ60は、通常時において監視対象者10が会話をする一人以上の人物それぞれについて、その人物の声の特徴量を示す。そのために、基準特徴データ生成装置は、基準センシングデータの時系列データを解析することで、当該時系列データから、センサ30の周囲で発生した人の声を表す音声データを抽出する。そして基準特徴データ生成装置は、この音声データから音声特徴量を抽出することにより、通常時において監視対象者10が会話をする各人物の音声特徴量を得ることができる。
【0055】
その他にも例えば、基準特徴データ60は、泣き声や悲鳴などといった、異常な状況で発生する音声(以下、異常音声)の特徴量を示してもよい。このような基準特徴データ60を利用することで、監視対象者10の周囲において、泣き声や悲鳴などといった異常音声が発生している状況を、監視対象者10の行動が異常である状況として検出することができる。ここで、泣き声や悲鳴など、特定の種類の音声の特徴量を用意する手法には、既存の種々の手法を利用することができる。
【0056】
その他にも例えば、基準特徴データ60は、異常な状況を表す所定のキーワードを示してもよい。例えばこのようなキーワードは、「助けて」などのように、異常な状況にある監視対象者10が発すると予測される言葉である。その他にも例えば、キーワードは、「大丈夫ですか」などのように、異常な状況にある監視対象者10に対して、周囲の人が発すると予測される言葉である。このような基準特徴データ60を利用することで、監視対象者10の周囲において所定のキーワードが発せられている状況を、監視対象者10の行動が異常である状況として検出することができる。
【0057】
<<基準特徴データ60と時間の特徴との対応付け>>
監視対象者10の行動は、通常時においても変化しうる。例えば監視対象者10の行動が、曜日によって異なる場合がありうる。例えば監視対象者10が毎週月曜日に塾へ行くとする。この場合、月曜日において、監視対象者10が家から塾へ向かうことは通常である。一方で、月曜日以外において、監視対象者10が家から塾へ向かうことは通常ではないと考えられる。
【0058】
そこで例えば、基準特徴データ生成装置は、曜日ごとに基準特徴データ60を生成してもよい。この場合、基準特徴データ生成装置は、或る曜日についての基準特徴データ60を、その曜日に生成された基準センシングデータを利用して生成する。
【0059】
その他にも例えば、監視対象者10の行動は、時間帯ごとに異なりうる。例えば、監視対象者10が学校で授業を受ける時間帯において、監視対象者10は、学校の敷地内にいるべきである。一方で、登校する時間帯と下校する時間帯において、監視対象者10は、学校と家との間の経路上にいるべきである。
【0060】
そこで例えば、基準特徴データ生成装置は、所定の複数の時間帯それぞれについて、基準特徴データ60を生成してもよい。この場合、基準特徴データ生成装置は、或る時間帯についての基準特徴データ60を、その時間帯に生成された基準センシングデータを利用して生成する。
【0061】
また、基準特徴データ60は、曜日と時間帯のペアごとに用意されてもよい。曜日と時間帯のペアは、例えば、「(曜日,時間帯)=(月曜日,午前7時から午前9時)」などである。
【0062】
<<監視対象者10と基準特徴データ60との対応付け>>
異常検出装置2000は、複数の監視対象者10それぞれについて、異常検出を行えるように構成される。そのために、基準特徴データ60は監視対象者10ごとに用意される。具体的には、例えば基準特徴データ60は、異常検出装置2000からアクセス可能な記憶部に、監視対象者10の識別情報と対応づけて格納される。或る監視対象者10についての基準特徴データ60は、その監視対象者10が利用している携帯デバイス20から得られた基準センシングデータを利用して生成される。
【0063】
<基準特徴データ60の取得:S104>
第2取得部2040は、基準特徴データ60を取得する(S104)。前述したように、基準特徴データ60は複数種類存在しうる。そこで例えば、第2取得部2040は、第1取得部2020によって取得された対象センシングデータの種類に基づいて、取得する基準特徴データ60を決定する。
【0064】
例えば、対象センシングデータとして、位置情報が取得されるとする。この場合、第2取得部2040は、通常時における監視対象者10の移動の特徴を表す基準特徴データ60を取得する。その他にも例えば、対象センシングデータとして、音圧データが取得されるとする。この場合、第2取得部2040は、通常時における監視対象者10の周囲の音声特徴を表す基準特徴データ60を取得する。
【0065】
ここで、前述したように、基準特徴データ60は、監視対象者10ごとに用意される。そこで例えば、第2取得部2040は、対象センシングデータに対応する監視対象者10について、基準特徴データ60を取得する。この場合、対象センシングデータは、その対象センシングデータを生成したセンサ30について、そのセンサ30が設けられている携帯デバイス20を携帯している監視対象者10の識別情報に対応づけられている。そこで例えば、第2取得部2040は、第1取得部2020によって取得された対象センシングデータに対応づけられている監視対象者10について、基準特徴データ60を取得する。
【0066】
前述したように、基準特徴データ60は、曜日や時間帯ごとに用意されうる。基準特徴データ60が曜日ごとに用意されている場合、第2取得部2040は、対象期間が属する曜日を特定し、特定された曜日に対応する基準特徴データ60を取得する。基準特徴データ60が時間帯ごとに用意されている場合、第2取得部2040は、対象期間が属する時間帯を特定し、特定された曜日に対応する基準特徴データ60を取得する。基準特徴データ60が曜日と時間帯のペアごとに用意されている場合、第2取得部2040は、対象期間が属する曜日と時間帯のペアを特定し、特定されたペアに対応する基準特徴データ60を取得する。
【0067】
<異常判定:S106>
判定部2060は、対象センシングデータと基準特徴データ60とを用いて、対象期間における監視対象者10の行動が異常であるか否かを判定する(S106)。以下、センサ30として位置検出センサを利用するケースと、センサ30としてマイクロフォンを利用するケースのそれぞれについて、異常判定の方法の具体例を説明する。
【0068】
<<センサ30が位置検出センサであるケース>>
センサ30が位置検出センサである場合、第1取得部2020により、位置情報を表す対象センシングデータが取得される。また、第2取得部2040により、通常時における監視対象者10の移動の特徴を表す基準特徴データ60が取得される。そこで判定部2060は、対象センシングデータによって示されるセンサ30の位置と、基準特徴データ60によって表される、通常時における監視対象者10の移動の特徴とを比較する。これにより、判定部2060は、監視対象者10の移動が異常であるか否かを判定する。
【0069】
例えば基準特徴データ60が、基準移動範囲を表すとする。この場合、判定部2060は、各対象センシングデータによって示される位置が、基準移動範囲に含まれるか否かを判定する。例えば判定部2060は、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが存在する場合、監視対象者10の行動が異常であると判定する。一方、判定部2060は、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが存在しない場合、監視対象者10の行動が異常でないと判定する。
【0070】
その他にも例えば、判定部2060は、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが所定数以上存在するか否かを判定してもよい。この場合、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが所定数以上存在する場合、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0071】
その他にも例えば、判定部2060は、センサ30の位置が基準移動範囲に含まれない状況が所定長の時間以上継続した場合に、監視対象者10の移動が異常であると判定してもよい。より具体的には、判定部2060は、複数の対象センシングデータそれぞれについて、時系列の順に、その対象センシングデータによって示される位置が基準移動範囲に含まれるか否かを判定する。そして、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが、時系列の順に所定の数以上連続して現れた場合に、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0072】
このように、基準移動範囲に含まれない位置を示す対象センシングデータが所定数以上存在する場合や、センサ30の位置が基準移動範囲に含まれない状況が所定長の時間上継続した場合に、監視対象者10の行動が異常であると判定する方法によれば、監視対象者10が誤って普段立ち入らない場所に入ったものの、すぐにその場を離れた場合には、監視対象者10の行動が異常でないと判定される。これにより、監視対象者10の行動が異常であるという判定が過度に行われてしまうことを防ぐことができる。
【0073】
基準特徴データ60が基準移動経路を表すとする。この場合、例えば判定部2060は、時系列の対象センシングデータによって表されるセンサ30の移動経路と、基準移動経路との類似度を算出する。判定部2060は、算出した類似度が閾値以上である場合、監視対象者10の移動が異常ではないと判定する。一方、算出した類似度が閾値未満である場合、判定部2060は、監視対象者10の移動が異常であると判定する。2つの時系列データの類似度を算出する具体的な技術には、既存の種々の技術を利用することができる。
【0074】
判定部2060は、2つの時系列データによって表される移動経路の特徴が類似するか否かを判定する機械学習モデル(以下、判定モデル)を有してもよい。この場合、例えば判定部2060は、対象センシングデータの時系列データと、基準特徴データ60とを判定モデルに入力する。これにより、対象センシングデータの時系列データによって表される監視対象者10の移動経路の特徴と、基準特徴データ60によって表される監視対象者10の移動経路の特徴とが類似するか否かの判定結果が、判定モデルから得られる。
【0075】
判定モデルは、複数の訓練データを用いて予め訓練される。訓練データは、訓練用の入力データと、正解の(ground-truth)出力データとの組み合わせで構成される。訓練用の入力データは、2つの時系列データのペアで構成される。正解の出力データは、これら2つの時系列データが類似するか否かを表すフラグである。
【0076】
<<センサ30がマイクロフォンであるケース>>
センサ30がマイクロフォンである場合、第1取得部2020により取得される対象センシングデータの時系列データは、センサ30の周囲で発生した音声を表す。また、第2取得部2040が取得する基準特徴データ60は、通常時における監視対象者10の周囲の音声特徴を表す。そこで判定部2060は、対象センシングデータの時系列データによって表される音声の特徴と、基準特徴データ60によって表される、通常時における監視対象者10の周囲の音声特徴とを比較する。これにより、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であるか否かを判定する。
【0077】
例えば判定部2060は、対象センシングデータの時系列データを解析することで、監視対象者10と会話している人物が、通常時において監視対象者10と会話する人物であるか否かを判定する。監視対象者10と会話している人物が、通常時において監視対象者10と会話する人物である場合、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常でないと判定する。一方、監視対象者10と会話している人物が、通常時において監視対象者10と会話する人物ではない場合、例えば判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0078】
判定部2060は、監視対象者10が、通常時には会話しない人物と所定長の時間以上会話している場合に、監視対象者10の行動が異常であると判定してもよい。この場合、判定部2060は、監視対象者10と会話している人物が、通常時において監視対象者10と会話する人物ではないと判定した場合に、当該人物と監視対象者10との会話が所定長の時間以上継続しているか否かをさらに判定する。そのために、例えば判定部2060は、対象センシングデータの時系列データを解析することで、監視対象者10とその人物との会話の継続時間を算出する。算出した継続時間が所定長以上となった場合、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0079】
基準特徴データ60が、泣き声や悲鳴などといった異常音声の音声特徴量を示すとする。この場合、判定部2060は、対象センシングデータの時系列データから抽出される音声特徴量と、基準特徴データ60によって示されている音声特徴量とを比較することにより、監視対象者10の周囲において異常音声が発生しているか否かを判定する。監視対象者10の周囲において異常音声が発生している場合、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0080】
基準特徴データ60が、異常な状況を表す所定のキーワードを示すとする。この場合、例えば判定部2060は、対象センシングデータの時系列データによって表される音声データを文字列に変換する。さらに判定部2060は、当該変換によって得られた文字列の中に、基準特徴データ60によって示される所定のキーワードが含まれるか否かを判定する。対象センシングデータの時系列データから得られた文字列の中に所定のキーワードが含まれる場合、判定部2060は、監視対象者10の行動が異常であると判定する。
【0081】
<異常検出装置2000の利用例>
以下、異常検出装置2000の利用例として、異常検出装置2000が利用される監視システムを例示する。以下で例示する監視システムは、異常検出装置2000を利用する方法の一例であり、異常検出装置2000の利用方法は以下で説明する監視システムに限定されない。
【0082】
図5は、監視システム3000を例示する図である。監視システム3000は、携帯デバイス20を利用して、監視対象者10を監視するシステムである。
【0083】
監視システム3000は、異常検出装置2000、携帯デバイス20、基準特徴データ生成装置3100、オペレータ端末3200、及び管理者端末3300を含む。基準特徴データ生成装置3100は任意のコンピュータであり、前述したように、センシングデータ40を用いて基準特徴データ60を生成する。オペレータ端末3200は、コールセンターのオペレータ(オペレータ90)によって利用される PC などの任意のコンピュータである。管理者端末3300は、監視対象者10の管理者(管理者80)によって利用される、スマートフォンなどの任意のコンピュータである。例えば管理者80は、監視対象者10の親族や、監視対象者10を預かっている施設の職員などである。管理者端末3300には、監視システム3000の一部として機能するためのアプリケーション(以下、管理者アプリケーション)がインストールされている。
【0084】
管理者80は、携帯デバイス20を監視対象者10に携帯させる。携帯デバイス20は、センサ30によって生成される複数のセンシングデータ40を、異常検出装置2000へ送信する。
【0085】
図6は、監視システム3000を利用した監視の流れを例示する図である。図6に示される一連の処理は、監視対象者10ごとに行われる。
【0086】
まず異常検出装置2000が、監視対象者10の異常の有無を監視する(S202)。監視対象者10の異常が検出されたら(S202:YES)、オペレータ端末3200は、管理者端末3300と連携して、警備員を出動させる必要があるか否かを判定する(S204)。警備員を出動させる必要がある場合(S204:YES)、オペレータ端末3200は、警備員を手配する(S206)。警備員の手配は、オペレータ端末3200によって自動で行われてもよいし、オペレータ90がオペレータ端末3200を操作して行ってもよい。
【0087】
警備員を出動させる必要がない場合(S204:NO)、図6の処理は、S202に戻る。これにより、再度、監視対象者10の異常の有無が監視される。
【0088】
図6の処理(すなわち、監視対象者10の監視)は、対象期間において継続して実行される。対象期間は、所定の開始条件が満たされることによって開始され、所定の終了条件が満たされることによって終了する。
【0089】
例えば開始条件は、携帯デバイス20の状態が監視モードに遷移することである。この場合、終了条件は、例えば、携帯デバイス20の状態が、監視モードでない状態に遷移することである。
【0090】
その他にも例えば、開始条件は、管理者端末3300から、監視対象者10の監視を開始する旨の通知を受信することである。この場合、終了条件は、例えば、管理者端末3300から、監視対象者10の監視を終了する旨の通知を受信することである。
【0091】
以下、警備員の出動要否の判定(S204)について、詳細な流れを説明する。
【0092】
異常検出装置2000によって監視対象者10の異常が検出された場合、オペレータ端末3200は、管理者端末3300と連携して、警備員を出動させる必要があるか否かを判定する(S204)。そのためにまず、異常検出装置2000は、監視対象者10の異常を検出したことに応じて、検出した異常に関する異常情報100を、オペレータ端末3200及び管理者端末3300に送信する。
【0093】
管理者端末3300は、異常情報100を受信したことに応じて、管理者端末3300に設けられているディスプレイ装置に、異常情報100の内容を表示させる。当該表示の処理は、管理アプリケーションによって実行される。管理アプリケーションは、管理者端末3300が異常情報100を受信したことに応じて起動されてもよいし、常時起動されていてもよい。
【0094】
管理者80は、ディスプレイ装置に表示された異常情報100を閲覧することにより、異常検出装置2000によって検出された異常に関する情報を確認する。例えば異常情報100は、検出された異常の種類、異常が検出された時刻、及び監視対象者10の現在位置などを示す。異常の種類は、例えば、「監視対象者10の位置が、基準移動範囲の外にある。」、「監視対象者10の移動経路が、基準移動経路から乖離している。」、「監視対象者10が未知の人物と長時間会話している。」、又は「監視対象者10の周囲で悲鳴などの異常音が発生している」などといったものがある。
【0095】
管理者80は、管理者アプリケーションを利用して、管理者端末3300から携帯デバイス20へ音声通話の発信を行う。管理者端末3300と携帯デバイス20との間で通話が確立されると、管理者80は、監視対象者10と会話をして、監視対象者10の現状を確認する。
【0096】
ここで、監視対象者10が無事であることを確認するためには、携帯デバイス20が監視対象者10本人によって利用されていること(言い換えれば、携帯デバイス20が監視対象者10以外の人物によって利用されていないこと)を確認することが好適である。そこで、管理者端末3300と携帯デバイス20との間で音声通話を確立する際に、携帯デバイス20においてユーザ認証が行われてもよい。
【0097】
例えばユーザ認証は、顔認証、音声認証、指紋認証、又はパスワード認証などの方法で行われる。ここで、携帯デバイス20が複数の認証方法に対応している場合、利用される認証方法は、携帯デバイス20において選択されてもよいし、管理者端末3300において選択されてもよい。
【0098】
管理者80は、管理者アプリケーションを利用して、警備員を要請するか否かを、オペレータ端末3200に対して通知できる。管理者80は、警備員の助けは必要ないと判断した場合、管理者アプリケーションを操作して、警備員を要請しない通知(言い換えれば、監視対象者10が無事であることを知らせる通知)を、オペレータ端末3200へ送信する。警備員を要請しないケースは、例えば、管理者80が、監視対象者10と通話することで、監視対象者10の無事を確認できたケースである。以下、警備員を要請しない通知は、警備員不要通知と表記される。
【0099】
一方、管理者80は、警備員の助けが必要であると判断した場合、管理者アプリケーションを操作して、警備員を要請する通知を、オペレータ端末3200へ送信する。警備員を要請するケースは、例えば、1)携帯デバイス20へ音声通話を発信しても携帯デバイス20による応答が無かったケース、2)携帯デバイス20おけるユーザ認証により、監視対象者10以外の人物によって携帯デバイス20が利用されていることが分かったケース、又は、3)監視対象者10と話すことにより、監視対象者10が助けを必要としていることが分かったケースなどである。以下、警備員を要請する通知は、警備員要請通知と呼ばれる。
【0100】
オペレータ端末3200は、警備員の出動が必要な状況であるか否かを確認するために利用される。例えば、異常情報100を受信したオペレータ端末3200は、当該異常情報100を受信してから所定長の期間(以下、待機期間)、管理者端末3300から通知(警備員不要通知又は警備員要請通知)が送信されることを待つ。オペレータ端末3200は、待機期間において、管理者端末3300から警備員不要通知を受信した場合、警備員を出動させる必要がないと判定する(S204:NO)。これは、監視対象者10が無事であることが、管理者80によって確認されたためである。
【0101】
これに対し、オペレータ端末3200は、待機期間において、管理者端末3300から警備員要請通知を受信した場合、オペレータ端末3200は、警備員を手動させる必要があると判定する(S204:YES)。
【0102】
また、待機期間において、管理者端末3300からオペレータ端末3200に対して通知が送信されない場合もありうる。オペレータ端末3200は、待機期間において、管理者端末3300から警備員不要通知と警備員要請通知のどちらも受信しなかった場合、管理者端末3300に対して音声通話を発信する。
【0103】
音声通話の発信は、オペレータ端末3200によって自動で行われてもよいし、オペレータ90がオペレータ端末3200を操作することによって行われてもよい。後者の場合、オペレータ端末3200は、待機期間において、管理者端末3300から警備員不要通知と警備員要請通知のどちらも受信しなかった場合、当該事実をオペレータ90へ通知する(例えば、オペレータ端末3200のディスプレイ装置に、所定の情報を表示させる)。
【0104】
オペレータ端末3200からの音声通話の発信に対して管理者端末3300が応答した場合、オペレータ90は、管理者80と会話をすることで、警備員の出動が必要であるか否かを判断する。オペレータ90は、警備員の出動が必要であると判断する(S204:YES)。また、オペレータ端末3200からの音声通話の発信に対して管理者端末3300が応答しない場合も、オペレータ90は、警備員の出動が必要であると判断する(S204:YES)。
【0105】
<<監視対象者10の異常の検出について>>
携帯デバイス20を利用して検出される監視対象者10の異常は、監視対象者10の行動の異常に限定されない。例えば異常検出装置2000は、監視対象者10の生体情報を利用して、監視対象者10の体調の異常を検出する。この場合、携帯デバイス20には、心拍、血圧、又は体温などの生体情報を検出するセンサが設けられている。
【0106】
その他にも例えば、異常検出装置2000は、携帯デバイス20に設けられている加速度センサから得られる加速度データを利用して、監視対象者10に対して強い衝撃が加わったことを検出してもよい。監視対象者10に対して強い衝撃が加わる状況は、例えば、監視対象者10が転倒した状況や、監視対象者10が車に轢かれた状況などである。
【0107】
その他にも例えば、携帯デバイス20は、所定の操作によって異常を通知できるように構成されていてもよい。例えば携帯デバイス20は、異常を知らせるためのハードウエアボタンやソフトウエアボタンを備える。監視対象者10は、これらのボタンを操作することにより、異常検出装置2000に対して、異常を通知することができる。異常検出装置2000は、当該通知を受信することにより、監視対象者10の異常を検出する。
【0108】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0109】
なお、上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0110】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得手段と、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得手段と、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定手段と、を有する異常検出装置。
(付記2)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動範囲である基準移動範囲を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータによって表される前記センサの位置と、前記基準移動範囲とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記1に記載の異常検出装置。
(付記3)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動経路である基準移動経路の特徴を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータの時系列データによって表される前記センサの移動経路の特徴と、前記基準移動経路の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記1に記載の異常検出装置。
(付記4)
前記センシングデータは、前記センサの周囲の音の大きさを表すデータであり、
前記基準特徴データは、通常時において前記監視対象者と会話する人物の声の特徴を表し、
前記判定手段は、前記対象センシングデータの時系列データから抽出される人の声の特徴と、前記基準特徴データによって示される声の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記1に記載の異常検出装置。
(付記5)
前記判定手段は、前記監視対象者が、前記基準特徴データによって声の特徴が表されている人物とは異なる人物と所定長の時間以上会話をしている場合に、前記監視対象者の行動が異常であると判定する、付記4に記載の異常検出装置。
(付記6)
前記基準特徴データは、曜日に対応づけて、その曜日における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得手段は、前記監視対象の期間が属する曜日に対応する前記基準特徴データを取得する、付記1から5いずれか一項に記載の異常検出装置。
(付記7)
前記基準特徴データは、時間帯に対応づけて、その時間帯における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得手段は、前記監視対象の期間が属する時間帯に対応する前記基準特徴データを取得する、付記1から5いずれか一項に記載の異常検出装置。
(付記8)
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得ステップと、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得ステップと、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定ステップと、を有する、コンピュータによって実行される異常検出方法。
(付記9)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動範囲である基準移動範囲を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータによって表される前記センサの位置と、前記基準移動範囲とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記8に記載の異常検出方法。
(付記10)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動経路である基準移動経路の特徴を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータの時系列データによって表される前記センサの移動経路の特徴と、前記基準移動経路の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記8に記載の異常検出方法。
(付記11)
前記センシングデータは、前記センサの周囲の音の大きさを表すデータであり、
前記基準特徴データは、通常時において前記監視対象者と会話する人物の声の特徴を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータの時系列データから抽出される人の声の特徴と、前記基準特徴データによって示される声の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記8に記載の異常検出方法。
(付記12)
前記判定ステップにおいて、前記監視対象者が、前記基準特徴データによって声の特徴が表されている人物とは異なる人物と所定長の時間以上会話をしている場合に、前記監視対象者の行動が異常であると判定する、付記11に記載の異常検出方法。
(付記13)
前記基準特徴データは、曜日に対応づけて、その曜日における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得ステップにおいて、前記監視対象の期間が属する曜日に対応する前記基準特徴データを取得する、付記8から12いずれか一項に記載の異常検出方法。
(付記14)
前記基準特徴データは、時間帯に対応づけて、その時間帯における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得ステップにおいて、前記監視対象の期間が属する時間帯に対応する前記基準特徴データを取得する、付記8から12いずれか一項に記載の異常検出方法。
(付記15)
監視対象者の携帯デバイスに設けられているセンサによって生成されるセンシングデータのうち、監視対象の期間に生成されたデータである対象センシングデータを取得する第1取得ステップと、
通常の行動をしている前記監視対象者の前記携帯デバイスから得られた前記センシングデータに基づいて生成された、前記監視対象者の通常の行動の特徴を表す基準特徴データを取得する第2取得ステップと、
前記対象センシングデータと、前記基準特徴データとに基づいて、前記監視対象の期間における前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記16)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動範囲である基準移動範囲を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータによって表される前記センサの位置と、前記基準移動範囲とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記15に記載のプログラム。
(付記17)
前記センシングデータは前記センサの位置を表し、
前記基準特徴データは、通常時における前記監視対象者の移動経路である基準移動経路の特徴を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータの時系列データによって表される前記センサの移動経路の特徴と、前記基準移動経路の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記15に記載のプログラム。
(付記18)
前記センシングデータは、前記センサの周囲の音の大きさを表すデータであり、
前記基準特徴データは、通常時において前記監視対象者と会話する人物の声の特徴を表し、
前記判定ステップにおいて、前記対象センシングデータの時系列データから抽出される人の声の特徴と、前記基準特徴データによって示される声の特徴とを比較することにより、前記監視対象者の行動が異常であるか否かを判定する、付記15に記載のプログラム。
(付記19)
前記判定ステップにおいて、前記監視対象者が、前記基準特徴データによって声の特徴が表されている人物とは異なる人物と所定長の時間以上会話をしている場合に、前記監視対象者の行動が異常であると判定する、付記18に記載のプログラム。
(付記20)
前記基準特徴データは、曜日に対応づけて、その曜日における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得ステップにおいて、前記監視対象の期間が属する曜日に対応する前記基準特徴データを取得する、付記15から19いずれか一項に記載のプログラム。
(付記21)
前記基準特徴データは、時間帯に対応づけて、その時間帯における前記監視対象者の通常の行動の特徴を表し、
前記第2取得ステップにおいて、前記監視対象の期間が属する時間帯に対応する前記基準特徴データを取得する、付記15から19いずれか一項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0111】
10 監視対象者
20 携帯デバイス
30 センサ
40 センシングデータ
60 基準特徴データ
80 管理者
90 オペレータ
100 異常情報
1000 コンピュータ
1020 バス
1040 プロセッサ
1060 メモリ
1080 ストレージデバイス
1100 入出力インタフェース
1120 ネットワークインタフェース
2000 異常検出装置
2020 第1取得部
2040 第2取得部
2060 判定部
3000 監視システム
3100 基準特徴データ生成装置
3200 オペレータ端末
3300 管理者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6