(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139026
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】センサモジュール
(51)【国際特許分類】
G01L 19/14 20060101AFI20241002BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20241002BHJP
G01L 9/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G01L19/14
H01L23/02 G
G01L9/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049798
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 肇
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055AA01
2F055BB03
2F055CC60
2F055EE40
2F055FF38
2F055GG25
(57)【要約】
【課題】圧力センサ等が収容されたパッケージの内部に、パッケージの外部から異物が侵入するのを抑制することができるセンサモジュールを提供する。
【解決手段】センサモジュール1は、箱状のパッケージ3、センサ部11およびカバー部材21を備えている。箱状のパッケージ3は、底面部5と側面部7とを有している。側面部7は、底面部5に立設するように形成されている。パッケージ3は、複数のグリーンシートを積層し焼成したセラミック積層構造体とされる。パッケージ3における側面部7には、センサ部11が収容されているパッケージ3の内部の空間と、パッケージ3の外部とを連通する開口部9が形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部および前記底面部に立設する側面部を有する箱状構造体と、
前記箱状構造体の前記底面部に搭載され、圧力センサ本体を含むセンサ部と、
前記センサ部を覆うように、前記側面部に載置されたカバー部材と
を備え、
前記箱状構造体における前記側面部には、前記センサ部が収容された前記箱状構造体の内側の空間と外部とを連通する開口部が形成された、センサモジュール。
【請求項2】
前記底面部は、
前記センサ部が搭載されている第1面と、
前記第1面とは反対側に位置する第2面と
を有し、
前記第2面には、前記センサ部と電気的にそれぞれ接続された複数の実装端子が配置された、請求項1記載のセンサモジュール。
【請求項3】
複数の前記実装端子は、実装基板に対する配置位置を特定する位置決め端子を含み、
前記開口部は、前記位置決め端子に対応する位置に形成された、請求項2記載のセンサモジュール。
【請求項4】
前記箱状構造体は、前記カバー部材を上から見た平面視において、正方形状となるように4つの平面部を含み、
4つの前記平面部は、
前記正方形状の一の辺に対応する一の平面部と、
前記一の平面部に繋がり、前記正方形状の他の辺に対応する他の平面部と
を含み、
前記開口部は、前記一の平面部における、前記一の辺の長さ方向中央よりも前記他の平面部に近い位置に形成された、請求項3記載のセンサモジュール。
【請求項5】
前記底面部と前記センサ部との間に介在し、前記センサ部と前記実装端子とを電気的に接続するバンプを有し、
前記バンプは、
前記底面部の前記第1面に接続されている第1部と、
前記センサ部に接続されている第2部と
の複合体として形成された、請求項2記載のセンサモジュール。
【請求項6】
複数の前記実装端子は、前記底面部における前記第2面において、前記箱状構造体の端に対応する位置から前記第2面の内側に向かって延在する態様で形成されている、請求項2記載のセンサモジュール。
【請求項7】
複数の前記実装端子は、前記底面部における前記第2面において、前記箱状構造体の端に対応する位置とは距離を隔てられた位置から前記第2面の内側に向かって延在する態様で形成されている、請求項2記載のセンサモジュール。
【請求項8】
前記開口部は、前記底面部から前記圧力センサ本体と対向する高さ位置に形成された、請求項1記載のセンサモジュール。
【請求項9】
前記箱状構造体は、セラミック積層構造体を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
センサモジュールの一つとして、たとえば、特許文献1には、圧力センサを備えたセンサモジュールが提案されている。圧力センサは、半導体装置の微細加工に適用されているMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を利用して製造される。圧力センサは、圧力センサが検出した信号を処理する電子部品に搭載される。電子部品と圧力センサとは、パッケージに収容される。パッケージには、収容された圧力センサ等を覆うように、カバー部材が取り付けられている。
【0003】
圧力センサ等を収容したパッケージは、実装基板に実装されることになる。実装基板と対向するパッケージにおける実装面には、複数の電極パッドが配置されている。圧力センサおよび電子部品は、対応する電極パッドと電気的に接続されている。一方、実装基板には回路パターンが形成されている。複数の電極パッドは、実装基板に実装された状態において、対応する回路パターンと電気的に接続されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パッケージに収容された圧力センサによって、たとえば、気圧を測定するために、センサモジュールには、圧力センサが収容されているパッケージの内部と、パッケージの外部とを連通する開口部が設けられている。上述したセンサモジュールでは、開口部は、パッケージに収容された圧力センサ等を覆うカバー部材に形成されている。このため、実装基板の上方に異物が漂っているような場合には、そのような異物が、カバー部材に形成された開口部から侵入しやすくなることが想定される。
【0006】
本開示は、そのような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、圧力センサ等が収容されたパッケージの内部に、パッケージの外部から異物が侵入するのを抑制することができるセンサモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るセンサモジュールは、箱状構造体とセンサ部とカバー部材とを備えている。箱状構造体は、底面部および底面部に立設する側面部を有する。センサ部は、箱状構造体の底面部に搭載され、圧力センサ本体を含んでいる。カバー部材は、センサ部を覆うように、側面部に載置されている。箱状構造体における側面部には、センサ部が収容された箱状構造体の内部の空間と外部とを連通する開口部が形成されている。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係るセンサモジュールによれば、箱状構造体における側面部には、センサ部が収容された箱状構造体の内部の空間と外部とを連通する開口部が形成されている。これにより、箱状構造体の内部の空間に異物が侵入するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係るセンサモジュールの一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、同実施の形態において、
図1に示される断面線II-IIにおける断面図である。
【
図3】
図3は、同実施の形態において、センサモジュールの内部の構造を示す上面図である。
【
図4】
図4は、同実施の形態において、センサモジュールの底面部に配置された実装端子の一例を示す底面図である。
【
図5】
図5は、同実施の形態において、
図4に示す実装端子が配置されたセンサモジュールの側面図である。
【
図6】
図6は、同実施の形態において、センサモジュールを実装基板に実装した状態の一例を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、比較例に係るセンサモジュールの一例を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、同実施の形態において、センサモジュールの底面部に配置された実装端子の他の例を示す底面図である。
【
図9】
図9は、同実施の形態において、
図8に示す実装端子が配置されたセンサモジュールの側面図である。
【
図10】
図10は、同実施の形態において、バンプの形成方法の第1例を説明するための一工程を示す断面図である。
【
図11】
図11は、同実施の形態において、
図10に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【
図12】
図12は、同実施の形態において、バンプの形成方法の第2例を説明するための一工程を示す断面図である。
【
図13】
図13は、同実施の形態において、
図12に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【
図14】
図14は、同実施の形態において、
図13に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態に係るセンサモジュールの一例について説明する。
図1、
図2、
図3および
図4に示すように、センサモジュール1は、箱状のパッケージ3(箱状構造体)、センサ部11およびカバー部材21を備えている。
【0011】
箱状のパッケージ3は、底面部5と側面部7とを有している。パッケージ3(センサモジュール1)は、上から見た平面視において正方形状を呈している。パッケージ3は、その正方形状となる、第1平面部3a(一の平面部、一の辺)、第2平面部3b、第3平面部3c(他の平面部、他の辺)および第4平面部3dを含む。第1平面部3a~第4平面部3dのそれぞれは、対応する側面部7の表面と、その表面と面一の底面部5の表面(端面)とを有する。なお、正方形状とは、幾何学的に厳密な正方形状を意図するものではなく、一見して正方形状であることが認識できる形状を意図する。また、製造上の誤差等も含む。
【0012】
側面部7は、底面部5に立設するように形成されている。パッケージ3は、複数のグリーンシートを積層し焼成したセラミック積層構造体とされる。底面部5は、たとえば、比較的薄い3層のセラミック層から形成されている。側面部7は、たとえば、比較的厚いセラミック層を含む3層のセラミック層から形成されている。
【0013】
1層目から3層目までのセラミック層(底面部5)の厚さC1は、たとえば、180μm程度とされる。4層目のセラミック層(側面部7の最下層)の厚さC2は、たとえば、200μm程度とされる。5層目のセラミック層(側面部7の中央の層)の厚さC3は、たとえば、240μm程度とされる。後述する開口部9の高さ方向の寸法は、約0.24mm(240μm)とされる。6層目のセラミック層(側面部7の最上層)の厚さC4は、たとえば、100μm程度とされる。
【0014】
センサ部11は、パッケージ3に収容されている。センサ部11は、圧力センサ本体13と電子部品15とを含む。圧力センサ本体13は、MEMS技術を利用して製造されている。圧力センサ本体13には、圧力の変動を検知する薄板状のダイヤフラム(図示せず)が形成されている。電子部品15は、圧力センサ本体13が検出した電気信号を処理する機能を有する。電子部品15は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)素子として構成されている。
【0015】
パッケージ3における側面部7には、電極パッド25が形成されている。圧力センサ本体13と電極パッド25とが、ボンディングワイヤ27によって電気的に接続されている。パッケージ3における底面部5は、搭載面5aと実装面5bとを有する。搭載面5aには、バンプ31を介在させてセンサ部11が搭載されている。センサ部11を覆うようにカバー部材21が取り付けられている。カバー部材21は、パッケージ3にカバー部材接合部19を介在させて取り付けられている。
【0016】
パッケージ3における側面部7には、センサ部11が収容されているパッケージ3の内部の空間と、パッケージ3の外部とを連通する開口部9が形成されている。開口部9は、第1平面部3aに位置し、センサ部11における圧力センサ本体13と対向する位置(高さ)に形成されている。開口部9は、たとえば、側面部7を構成する3層のセラミック層のうち、比較的厚いセラミック層に形成されている。
【0017】
底面部5における実装面5bは、センサモジュール1が実装基板41(
図6参照)に実装された状態で実装基板41と対向することになる。正方形状の実装面5bには、一方向に距離を隔てて対向する端部6aと端部6bとが位置している。また、実装面5bには、一方向と直交する他方向に距離を隔てて対向する端部6cと端部6dとが位置している。
【0018】
実装面5bには、複数の実装端子29が配置されている。センサ部11は、電極パッド25およびボンディングワイヤ27を介して対応する実装端子29と電気的に接続されている。また、センサ部11は、バンプ31を介して対応する実装端子29と電気的に接続されている。実装端子29として、1つの実装端子29aと9つの実装端子29bとが配置されている。
【0019】
実装端子29aは、センサモジュール1の実装基板41(
図6参照)に対する位置決めを行う位置決め端子(pin)として、実装端子29bとはパターン(平面形状)が異なっている。開口部9は、その実装端子29aが配置されている位置に対応するように、パッケージ3における側面部7に形成されている。開口部9は、第1平面部3a(一の平面部)における、一の辺の長さ方向中央よりも、第3平面部3c(他の平面部)に近い位置に形成されている。
【0020】
実装端子29は、パッケージ3の端に対応する位置から実装面5bの内側に向かって延在する態様で形成されている。端部6aから端部6bに向かって、1つの実装端子29aと1つの実装端子29bとが延在するように配置されている。端部6bから端部6aに向かって、2つの実装端子29bが延在するように配置されている。端部6cから端部6dに向かって、3つの実装端子29bが延在するように配置されている。端部6dから端部6cに向かって、3つの実装端子29bが延在するように配置されている。
【0021】
図5に示すように、パッケージ3の底面部5における側面部7と面一の面には、対応する実装端子29(実装端子29a、実装端子29b)の端面が露出している。
図6に示すように、センサモジュール1は実装基板41に実装されることになる。センサモジュール1の実装端子29と、実装基板41に形成された対応する回路パターン(図示せず)とが、たとえば、はんだによって接合される。この場合、露出した実装端子29の端面には、はんだフィレット43が形成されることになる。実施の形態に係るセンサモジュール1は、上記のように構成される。
【0022】
上述したセンサモジュール1では、パッケージ3の内部の空間と外側とを連通する開口部9が、パッケージ3の側面部7(第1平面部3a)に形成されている。これにより、パッケージ3の内側の空間へ異物等が侵入するのを抑制することができる。これについて、比較例に係るセンサモジュールと比べて説明する。
【0023】
図7に示すように、比較例に係るセンサモジュール101は、箱状のパッケージ103、センサ部111およびカバー部材121を備えている。パッケージ103は、底面部105と側面部107とを有している。センサ部111は、パッケージ103に収容されている。センサ部111は、圧力センサ本体113と電子部品115とを含む。
【0024】
カバー部材121は、パッケージ103にカバー部材接合部材119を介在させて取り付けられている。そのカバー部材121には、センサ部11が収容されているパッケージ103の内部の空間と、パッケージ103の外部とを連通する開口部109が形成されている。開口部109のサイズは、たとえば、0.3mmφとされる。
【0025】
センサモジュール101は、実装基板(図示せず)に実装された状態で使用されることになる。このとき、センサモジュール101の上方に、異物が漂っていた場合には、その異物が、カバー部材121に形成された開口部109から、パッケージ103の内部に侵入しやすくなることが想定される。センサ部111が収容されているパッケージ103の内部に異物が侵入すると、圧力センサ本体113による圧力のセンシングに、悪影響を及ぼすことが想定される。
【0026】
比較例に係るセンサモジュール101に対して、実施の形態に係るセンサモジュール1では、開口部9が、パッケージ3の側面部7(第1平面部3a)に形成されている。これにより、センサモジュール1が実装された実装基板41(
図6参照)の上方に異物が漂っているような場合に、カバー部材121に開口部109が形成されている場合(
図7参照)と比べて、異物が、パッケージ3の側面部7に形成された開口部9からパッケージ3の内側の空間へ侵入するのを抑制することができる。
【0027】
(実装端子29のバリエーション)
パッケージ3の底面部5における実装面5bに配置される複数の実装端子29の他の例について説明する。
【0028】
図8に示すように、実装端子29は、パッケージ3の端に対応する位置とは距離を隔てられた位置から実装面5bの内側に向かって延在する態様で形成されていてもよい。実装端子29として、1つの実装端子29cと9つの実装端子29dとが配置されている。実装端子29cは、センサモジュール1の実装基板41(
図6参照)に対する位置決めを行う位置決め端子(pin)として、実装端子29dとはパターン(平面形状)が異なっている。
【0029】
端部6aから端部6bに向かって、1つの実装端子29cと1つの実装端子29dとが延在するように配置されている。端部6bから端部6aに向かって、2つの実装端子29dが延在するように配置されている。端部6cから端部6dに向かって、3つの実装端子29dが延在するように配置されている。端部6dから端部6cに向かって、3つの実装端子29dが延在するように配置されている。この場合には、
図9に示すように、パッケージ3の底面部5における側面部7と面一の面には、対応する実装端子29(実装端子29c、実装端子29d)の端面は露出しないことになる。
【0030】
このようなセンサモジュール1も、実装端子29と、実装基板41(
図6参照)に形成された対応する回路パターンとを、はんだによって接合することで、実装基板41に実装されることになる。
【0031】
(バンプ31の構造)
次に、センサ部11のパッケージ3(底面部5)への搭載態様について説明する。上述したように、センサ部11は、実装面5b(底面部5)に配置された実装端子29とは、搭載面5a(底面部5)とセンサ部11との間に介在するバンプ31を介して電気的に接続されている。
【0032】
(第1例)
バンプ31の構造の一例として、センサ部11にあらかじめ配置されたセンサ部側バンプ33によって形成されるバンプ31を適用するようにしてもよい。バンプ31を形成する一連の工程を、
図10および
図11に示す。
【0033】
この場合、センサ部11を下に配置し、パッケージ3を上に配置した状態から、センサ部11とパッケージ3とを接近させることで、バンプ31が形成される。バンプ31を形成することで、センサ部11と搭載面5a(底面部5)との距離T1(
図11参照)を確保することができる。
【0034】
(第2例)
バンプ31の構造の他の例として、センサ部11にあらかじめ配置されたセンサ部側バンプ33と、実装面5bにあらかじめ配置された実装面側バンプ35とが接合された複合体のバンプ31を適用するようにしてもよい。複合体のバンプ31を形成する一連の工程を、
図12、
図13および
図14に示す。複合体のバンプ31を形成することで、センサ部11と搭載面5a(底面部5)とは、距離T1よりも長い距離T2(
図14参照)を確保することができる。
【0035】
すなわち、バンプ31の厚さによって、圧力センサ本体13(センサ部11)搭載面5a(底面部5)からの高さ(位置)を調整することができ、圧力センサ本体13に対する開口部9の高さ調整を可能にすることができる。なお、複合体のバンプ31では、センサ部側バンプ33と実装面側バンプ35との間には界面が存在することになり、第1例の場合のバンプ31とは、バンプ31としての構造が区別される。
【0036】
また、複合体のバンプ31の場合、センサ部側バンプ33および実装面側バンプ35として、たとえば、金(Au)のように、同じ金属を使用することで、同じ金属同士が接合されることになる。これにより、接合強度がより強固になり、接合不良を低減することができる。
【0037】
上述したセンサモジュールでは、センサ部11が収容される箱状構造体としてのパッケージ3として、セラミックの積層構造体を例に挙げて説明した。パッケージ3としては、セラミックの積層構造体に限られるものではなく、たとえば、箱状の金属等を適用してもよい。また、実施の形態において挙げた寸法の値および層の数は、一例であって、挙げられた数値に限られるものではない。
【0038】
なお、実施の形態において説明したセンサモジュールについては、必要に応じて種々組み合わせることが可能である。
【0039】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0040】
本開示は、以下の態様を含む。
(付記1)
底面部および前記底面部に立設する側面部を有する箱状構造体と、
前記箱状構造体の前記底面部に搭載され、圧力センサ本体を含むセンサ部と、
前記センサ部を覆うように、前記側面部に載置されたカバー部材と
を備え、
前記箱状構造体における前記側面部には、前記センサ部が収容された前記箱状構造体の内部の空間と外部とを連通する開口部が形成された、センサモジュール。
【0041】
(付記2)
前記底面部は、
前記センサ部が搭載されている第1面と、
前記第1面とは反対側に位置する第2面と
を有し、
前記第2面には、前記センサ部と電気的にそれぞれ接続された複数の実装端子が配置された、付記1記載のセンサモジュール。
【0042】
(付記3)
複数の前記実装端子は、実装基板に対する配置位置を特定する位置決め端子を含み、
前記開口部は、前記位置決め端子に対応する位置に形成された、付記2記載のセンサモジュール。
【0043】
(付記4)
前記箱状構造体は、前記カバー部材を上から見た平面視において、正方形状となるように4つの平面部を含み、
4つの前記平面部は、
前記正方形状の一の辺に対応する一の平面部と、
前記一の平面部に繋がり、前記正方形状の他の辺に対応する他の平面部と
を含み、
前記開口部は、前記一の平面部における、前記一の辺の長さ方向中央よりも前記他の平面部に近い位置に形成された、付記3記載のセンサモジュール。
【0044】
(付記5)
前記底面部と前記センサ部との間に介在し、前記センサ部と前記実装端子とを電気的に接続するバンプを有し、
前記バンプは、
前記底面部の前記第1面に接続されている第1部と、
前記センサ部に接続されている第2部と
の複合体として形成された、付記2~4のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【0045】
(付記6)
複数の前記実装端子は、前記底面部における前記第2面において、前記箱状構造体の端に対応する位置から前記第2面の内側に向かって延在する態様で形成されている、付記2~5のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【0046】
(付記7)
複数の前記実装端子は、前記底面部における前記第2面において、前記箱状構造体の端に対応する位置とは距離を隔てられた位置から前記第2面の内側に向かって延在する態様で形成されている、付記2~5のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【0047】
(付記8)
前記開口部は、前記底面部から前記圧力センサ本体と対向する高さ位置に形成された、付記1~7のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【0048】
(付記9)
前記箱状構造体は、セラミック積層構造体を含む、付記1~8のいずれか1項に記載のセンサモジュール。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本開示は、圧力センサ本体を含むセンサ部を備えたセンサモジュールに有効に利用される。
【符号の説明】
【0050】
1 センサモジュール、3 パッケージ、3a 第1平面部、3b 第2平面部、3c 第3平面部、3d 第4平面部、5 底面部、5a 搭載面、5b 実装面、6a、6b、6c、6d 端部、7 側面部、9 開口部、11 センサ部、13 圧力センサ本体、15 電子部品、17 接合材、19 カバー部材接合部、21 カバー部材、23、25 電極パッド、27 ボンディングワイヤ、29、29a、29b、29c、29d 実装端子、31 バンプ、33 センサ部側バンプ、35 底面部側バンプ、41 実装基板、43 はんだフィレット。