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特開2024-139042情報処理システム及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139042
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 99/00 20060101AFI20241002BHJP
   G06F 40/169 20200101ALI20241002BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20241002BHJP
【FI】
G06Q99/00
G06F40/169
G06F3/04842
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049823
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 諒
【テーマコード(参考)】
5B109
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5B109RB34
5B109SA14
5B109VC03
5E555AA25
5E555AA46
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC17
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CB03
5E555CB33
5E555CB39
5E555CB42
5E555CC21
5E555DB11
5E555DB20
5E555DB21
5E555DB51
5E555DB53
5E555DC13
5E555DC25
5E555DC35
5E555FA00
5L049EE02
(57)【要約】
【課題】文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる情報処理システムを提供する。
【解決手段】ユーザー端末10は、少なくとも1つのプロセッサを備え、プロセッサは、文書100に付与されたアノテーション111を、アノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部として特定したプレビュー表示範囲120と共に表示部16に表示する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応する前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する、情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記表示画面に表示された前記文書の情報を表わす縮小画像が選択された場合に、前記文書を開くことなく、前記注釈及び前記一部情報を前記縮小画像に紐づけて表示する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈及び前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に一覧表示する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈を前記表示画面に一覧表示し、
前記表示画面に表示された前記注釈が選択されたときに、前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に表示する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記注釈の内容から前記文書に対して作業が必要な作業情報が取得されたときに、前記表示画面に、前記一部情報から作業処理画面に遷移可能な作業指示項目を表示する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記一部情報を、前記文書において前記注釈が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより特定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記注釈の属性に応じて前記一部情報の範囲が異なる、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報の内容は、前記文書に記載された画像であり、
前記プロセッサは、前記画像の少なくとも一部が含まれるように前記一部情報を特定する、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報の内容は、前記文書に記載された文字情報を含み、
前記プロセッサは、前記解析を自然言語解析により実行し、前記文字情報が特定の意味内容を含むように前記一部情報を特定する、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記注釈を付与した人による前記文書の内容の一部の選択操作に基づいて前記一部情報を特定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記注釈の内容に基づいて特定された前記一部情報について、前記注釈を付与した人による前記一部情報の変更を受け付ける、請求項1又は請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記注釈を付与した人から前記一部情報の変更を受け付けるときに、前記注釈の内容に応じて、前記一部情報の範囲の候補を提示する、請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータに、
文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応して前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する処理を実行させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、手書部分を含む文書媒体を電子化した画像データから前記手書部分を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された画像データの内容を、付箋情報として、前記画像データに付加する付箋付加手段と、を備えた文書処理装置が開示されている。
【0003】
下記特許文献2には、入力文書及び該入力文書に対するアノテーションから、アノテーション特徴を抽出する特徴抽出部と、前記入力文書に対応し、かつ、前記アノテーション特徴を含むアノテーション情報から、ユーザの用途に応じたアノテーション情報を検索するアノテーション検索部と、を具備するアノテーション検索装置が開示されている。
【0004】
下記特許文献3には、文書を管理する文書システムであって、文書に含まれる個々のオブジェクトに対して優先順位を付与する付与手段と、一定のユーザ操作に応じて、文書に含まれるオブジェクトを、前記優先順位に従う順序で表示する表示手段と、を有する文書システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-203491号公報
【特許文献2】特開2014-186379号公報
【特許文献3】特開2015-230533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる情報処理システム及び情報処理プログラムを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に記載の情報処理システムは、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応する前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する。
【0008】
第2態様に記載の情報処理システムは、第1態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記表示画面に表示された前記文書の情報を表わす縮小画像が選択された場合に、前記文書を開くことなく、前記注釈及び前記一部情報を前記縮小画像に紐づけて表示する。
【0009】
第3態様に記載の情報処理システムは、第2態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈及び前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に一覧表示する。
【0010】
第4態様に記載の情報処理システムは、第2態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈を前記表示画面に一覧表示し、前記表示画面に表示された前記注釈が選択されたときに、前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に表示する。
【0011】
第5態様に記載の情報処理システムは、第2態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記注釈の内容から前記文書に対して作業が必要な作業情報が取得されたときに、前記表示画面に、前記一部情報から作業処理画面に遷移可能な作業指示項目を表示する。
【0012】
第6態様に記載の情報処理システムは、第1態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記一部情報を、前記文書において前記注釈が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより特定する。
【0013】
第7態様に記載の情報処理システムは、第6態様に記載の情報処理システムにおいて、前記注釈の属性に応じて前記一部情報の範囲が異なる。
【0014】
第8態様に記載の情報処理システムは、第6態様に記載の情報処理システムにおいて、前記情報の内容は、前記文書に記載された画像であり、前記プロセッサは、前記画像の少なくとも一部が含まれるように前記一部情報を特定する。
【0015】
第9態様に記載の情報処理システムは、第6態様に記載の情報処理システムにおいて、前記情報の内容は、前記文書に記載された文字情報を含み、前記プロセッサは、前記解析を自然言語解析により実行し、前記文字情報が特定の意味内容を含むように前記一部情報を特定する。
【0016】
第10態様に記載の情報処理システムは、第1態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記注釈を付与した人による前記文書の内容の一部の選択操作に基づいて前記一部情報を特定する。
【0017】
第11態様に記載の情報処理システムは、第1態様又は第6態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記注釈の内容に基づいて特定された前記一部情報について、前記注釈を付与した人による前記一部情報の変更を受け付ける。
【0018】
第12態様に記載の情報処理システムは、第11態様に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記注釈を付与した人から前記一部情報の変更を受け付けるときに、前記注釈の内容に応じて、前記一部情報の範囲の候補を提示する。
【0019】
第13態様に記載の情報処理プログラムは、コンピュータに、文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応して前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0020】
第1態様に記載の情報処理システムによれば、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる。
【0021】
第2態様に記載の情報処理システムによれば、文書を開いた状態で注釈が選択されたときに一部情報を表示する場合と比較して、文書に付与された注釈の箇所、及び注釈の内容を関係した一部情報を迅速に確認することができる。
【0022】
第3態様に記載の情報処理システムによれば、表示画面に表示された注釈が選択されたときに、注釈の内容に関係する一部情報を表示する場合と比較して、注釈及び一部情報を迅速に確認することができる。
【0023】
第4態様に記載の情報処理システムによれば、表示画面に注釈及び一部情報を一覧表示する場合と比較して、多くの注釈を表示するスペースを確保することができる。
【0024】
第5態様に記載の情報処理システムによれば、文書を開いて文書中の注釈の箇所に移動して作業を行う場合と比較して、注釈に対して迅速に作業処理を行うことができる。
【0025】
第6態様に記載の情報処理システムによれば、ユーザーが指定した一部情報のみを表示する場合と比較して、一部情報を迅速に表示することができる。
【0026】
第7態様に記載の情報処理システムによれば、注釈の属性によらずに一律に一部情報を表示する場合と比較して、一部情報を確認しやすい。
【0027】
第8態様に記載の情報処理システムによれば、文字情報のみによって一部情報が表示される場合と比較して、注釈に関係する一部情報を確認しやすくなる。
【0028】
第9態様に記載の情報処理システムによれば、文字情報がそのまま一部情報として表示される場合と比較して、注釈に関係する一部情報を確認しやすくなる。
【0029】
第10態様に記載の情報処理システムによれば、注釈に対応する一部情報の範囲を一律に設定する場合と比較して、注釈を付与した人の意図が反映されやすい。
【0030】
第11態様に記載の情報処理システムによれば、一部情報が変更できない場合と比較して、注釈を付与した人の意図が反映されやすい。
【0031】
第12態様に記載の情報処理システムによれば、ユーザーの手動のみにより一部情報を指定する場合と比較して、一部情報を変更しやすくなる。
【0032】
第13態様に記載の情報処理プログラムによれば、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】第1実施形態に係るユーザー端末を備えた情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】ユーザー端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザー端末の機能構成の例を示すブロック図である。
図4A】複数のアノテーションが付与された文書の例を示す図である。
図4B】ユーザー端末の表示部に表示された文書の付箋、アノテーション及びプレビュー表示範囲の例を示す図である。
図5】第1実施形態に係るユーザー端末の表示部に表示されたアノテーション及びプレビュー表示範囲の一覧画面の例を示す図である。
図6】第1実施形態に係るユーザー端末において、アノテーション及びプレビュー表示範囲に対して作業ボタンが付与された例を示す図である。
図7】第1実施形態に係るユーザー端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係るユーザー端末の表示部に表示されたアノテーションの一覧画面の例を示す図である。
図9】第2実施形態に係るユーザー端末の表示部に表示された一のアノテーションが選択された場合に、一のアノテーションに対応するプレビュー表示範囲及び作業ボタンの例を示す図である。
図10A】第3実施形態に係るユーザー端末の表示部に表示された文書の付箋、アノテーション及びプレビュー表示範囲の例を示す図である。
図10B】第3実施形態に係るユーザー端末の表示部に表示されたアノテーション及びプレビュー表示範囲の一覧表示の例を示す図である。
図11】第3実施形態に係るユーザー端末において、文書の内容の一部であるプレビュー表示範囲を変更する第1例を示す図である。
図12】第3実施形態に係るユーザー端末において、文書の内容の一部であるプレビュー表示範囲を変更する第2例を示す図である。
図13】第3実施形態に係るユーザー端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0035】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るユーザー端末を備えた情報処理システムの概略構成を示す図である。
【0036】
図1に示すように、情報処理システム1は、各ユーザーがそれぞれ使用する複数のユーザー端末10と、サーバー20と、を含む。一例として、情報処理システム1は、複数のユーザー端末10と、サーバー20とが、インターネット、有線又は無線のネットワークを介して接続されている。図1では、情報処理システム1は、一例として、有線のネットワークを介して接続される装置として図示されている。ユーザー端末10の数については、特に制限はない。本開示における「システム」とは、複数の装置によって構成されたもの及び単一の装置によって構成されたものの両方を含む。例えば、単一の装置によって構成されたものの場合、ユーザー端末10単独で情報処理システムに相当し得る。
【0037】
ユーザー端末10は、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、又はタブレット型コンピュータなどのコンピュータ装置によって構成される。ユーザー端末10は、文書100の作成、文書100へのアノテーション111の付与、及びアノテーション111の内容に対応する文書の内容の一部であるプレビュー表示範囲120の設定などを行う装置である(図4B参照)。ここで、アノテーション111は、注釈の一例である。また、プレビュー表示範囲120は、文書100の内容の一部である一部情報の一例である。文書100へのアノテーション111の付与及びアノテーション111の内容に対応するプレビュー表示範囲120の設定などについては、後に説明する。
【0038】
ユーザー端末10は、入力部15と表示部16とを有する。ユーザー端末10は、例えば、入力部15により文書100の作成、文書100へのアノテーション111の付与などを行う。複数のアノテーション111が付与された文書100は、表示部16に表示される(図4B参照)。
【0039】
また、ユーザー端末10では、表示部16に表示された文書100を指定することで、文書100を開かずに、アノテーション111及びアノテーション111に対応するプレビュー表示範囲120の一覧画面が表示される(図5参照)。アノテーション111及びアノテーション111に対応するプレビュー表示範囲120の一覧画面142については、後に説明する。また、ユーザー端末10では、他のユーザーから受信された文書100のアノテーション111に対してプレビュー表示範囲120に表示された作業ボタン128を押すことで、必要な作業を行うことができる(図6参照)。
【0040】
サーバー20は、コンピュータ装置によって構成される。サーバー20は、一のユーザー端末10から受信された文書100(図4A参照)を他のユーザー端末10に送信する機能を備えている。また、サーバー20は、複数のユーザー端末10の間で文書100(図4A参照)を共有する機能を備えていてもよい。
【0041】
図2は、ユーザー端末10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、ユーザー端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース17の各構成を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0043】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。CPU11は、プロセッサの一例である。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、情報処理プログラムが格納されている。
【0044】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。RAM13又はストレージ14は、後述する情報記憶部48として機能する。
【0045】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、表示画面の一例である。入力部15は、各種の入力を行うために使用される。入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含む構成である。なお、入力部15は、これらの構成に代えて、タッチパネル方式でもよい。
【0046】
通信インタフェース17は、他のユーザー端末10等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0047】
図3は、ユーザー端末10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0048】
図3に示すように、ユーザー端末10は、機能構成として、アノテーション付与部41、アノテーション情報取得部42、プレビュー表示範囲算出部43、プレビュー表示範囲設定部44、作業項目算出部45、作業項目処理部46、表示制御部47及び情報記憶部48を有する。さらに、表示制御部47は、文書選択部51、アノテーション情報表示部52、プレビュー表示部53及び作業ボタン表示部54を有する。各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶された情報処理プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより実現される。
【0049】
アノテーション付与部41は、文書100にアノテーション111を付与する機能を有する。一例として、図4Aに示すように、文書100は複数のページで構成されている。一例として、文書100の1ページ目には、複数の付箋110(例えば、付箋110A、110B、110C)が付与されており、付箋110の中にそれぞれアノテーション111(例えば、アノテーション111A、111B、111C)が記載されている。
【0050】
図4Bに示すように、表示部16に表示された文書100の本文に、付箋110(例えば、付箋110A、110B、110C)を付与し、それぞれの付箋110にアノテーション111(例えば、アノテーション111A、111B、111C)を入力する。付箋110及びアノテーション111は、入力部15により入力する。一例として、文書100には、付箋110を付与するときに、付箋の編集画面130が表示され、編集画面130に文字を入力することで、アノテーション111を付与することができる。これにより、文書100にアノテーション111が付与される。なお、各々の付箋110A、110B、110C及びアノテーション111A、111B、111Cを区別する必要がない場合は、付箋110及びアノテーション111と記載する。
【0051】
アノテーション情報取得部42は、文書100に付与されたアノテーション情報を取得する機能を有する。一例として、アノテーション情報取得部42は、文書100に付与された付箋110の中のアノテーション111の情報を取得する(図4A参照)。一例として、アノテーション情報取得部42は、情報記憶部48に記憶された後述するアノテーションデータからアノテーション情報を取得する。
【0052】
プレビュー表示範囲算出部43は、アノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部としてプレビュー表示範囲120を算出する機能を有する。一例として、プレビュー表示範囲算出部43は、文書100においてアノテーション111が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより、プレビュー表示範囲120を算出する(図4B参照)。ここで、位置周辺とは、アノテーション111が付与された位置をとりまく部分をいう。例えば、位置周辺は、アノテーション111が付与された位置を含む上下の10行以内又は70mm以内の領域に予め設定してもよいし、又は文書100に記載された文章の段落や画像の大きさに応じて変更するように設定してもよい。プレビュー表示範囲算出部43は、プレビュー表示範囲算出用パラメータ(推論モデル)を用いて、プレビュー表示範囲120を算出する。プレビュー表示範囲算出用パラメータ(推論モデル)は、ストレージ14に記憶されている。
【0053】
例えば、図4Bに示すように、アノテーション111Bが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、画像127であり、プレビュー表示範囲算出部43は、画像127の少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲120Bを算出する。また、例えば、アノテーション111Cが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、画像の一例としての表129であり、プレビュー表示範囲算出部43は、表129の少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲120Cを算出する。
【0054】
例えば、図4Bに示すように、アノテーション111Aが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書100に記載された文字情報125を含み、プレビュー表示範囲算出部43は、情報の内容の解析を自然言語解析により実行し、文字情報125が特定の意味内容を含むようにプレビュー表示範囲120Aを算出する。特定の意味内容として、例えば、アノテーション111中のキーワードに対応する内容などがある。例えば、プレビュー表示範囲算出部43は、アノテーション111Aに対応する文書100の中の文字情報125の特定の意味内容である住所を含むように、プレビュー表示範囲120Aを算出する。
【0055】
ここで、自然言語解析とは、情報の内容を自然言語処理(Natural Language Processing:NLP)し、人間が普段コミュニケーションに用いている言葉(自然言語)を対象として、それらの言葉が持つ意味を解析することをいう。自然言語処理は、人間が日常的に使っている自然言語をコンピュータに処理させる一連の技術であり、大量のテキストデータを人工知能(Artificial Intelligence:AI)が分析する技術のことである。
【0056】
また、プレビュー表示範囲算出部43は、アノテーション111の属性に応じて、表示するプレビュー表示範囲120が異なるようにしてもよい。アノテーション111の属性として、アノテーション111に共通して備わっている性質や特徴のことをいう。アノテーション111の属性として、例えば、付箋110の種類、付箋110の色、アノテーション111の文字の色などが挙げられる。例えば、アノテーション111の属性に応じて、付箋110の色を異なる色に設定する場合、付箋110の色に応じて、プレビュー表示範囲120が異なるようにしてもよい。
【0057】
プレビュー表示範囲設定部44は、アノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部としてのプレビュー表示範囲120を設定(すなわち、特定)する機能を有する。一例として、プレビュー表示範囲設定部44は、アノテーション111に紐づけて、アノテーション111と共に表示するためのプレビュー表示範囲120を設定する。
【0058】
図4Bに示すように、例えば、プレビュー表示範囲設定部44は、プレビュー表示範囲算出部43によって算出された範囲をプレビュー表示範囲120に設定する。
【0059】
また、例えば、プレビュー表示範囲設定部44は、文書100にアノテーション111を付与したユーザーによる文書100の内容の一部の選択操作に基づいて、プレビュー表示範囲120を設定(すなわち、特定)してもよい。
【0060】
また、例えば、プレビュー表示範囲設定部44は、文書100にアノテーション111の内容に基づいて算出されたプレビュー表示範囲120について、アノテーション111を付与したユーザーによるプレビュー表示範囲120の変更を受け付けるようにしてもよい。例えば、ユーザーがカーソル140を移動させて範囲選択(すなわち、指定範囲を拡大又は縮小)することで、プレビュー表示範囲120を変更できるようにしてもよい。
【0061】
作業項目算出部45は、アノテーション111の内容から文書100に対して作業が必要な作業情報が取得されたときに、推奨作業項目を算出する機能を有する。例えば、図6に示すように、作業に適した推奨作業項目の一例としてのアクション項目160が算出される。作業項目算出部45は、作業項目算出用パラメータ(推論モデル)を用いて、推奨作業項目を算出する。作業項目算出用パラメータ(推論モデル)は、ストレージ14に記憶されている。
【0062】
作業項目処理部46は、作業項目算出部45で算出された推奨作業項目に応じて、作業項目の処理を行う機能を有する。例えば、作業項目処理部46は、複数の推奨作業項目のうち、ユーザーによって選択された推奨作業項目に応じて、作業項目の処理を行う。例えば、図6に示すように、アクション項目160のいずれかが選択されると、作業に適した関連ツール、又はプラグインなどが開き、作業項目の処理が実行される。ここで、プラグインとは、いわゆる拡張機能のことであり、アプリケーションソフトウェアの機能を拡張するために追加することのできるプログラムモジュールの一種である。
【0063】
表示制御部47は、表示部16に表示する表示画面を制御する機能を有する。文書選択部51は、文書を選択する機能を有する。例えば、文書選択部51は、ユーザーによる入力部15からの入力により、文書100の選択を受け付ける。例えば、図5に示すように、表示部16に、文書100の情報を表わす縮小画像101が表示されているときに、縮小画像101が選択された場合、文書選択部51は、文書100の選択を受け付ける。
【0064】
アノテーション情報表示部52は、表示部16にアノテーション111の情報を表示する機能を有する。一例として、図5に示すように、アノテーション情報表示部52は、表示部16に、付箋110の追加を示す情報及びアノテーション111の情報を一覧画面142に表示する。
【0065】
プレビュー表示部53は、プレビュー表示範囲設定部44によって設定されたプレビュー表示範囲120を表示する機能を有する。図5に示すように、アノテーション情報表示部52及びプレビュー表示部53は、文書100に付与されたアノテーション111を、プレビュー表示範囲120と共に一覧画面142に表示する。第1実施形態では、表示部16に表示された文書100の情報を表わす縮小画像101が選択された場合に、アノテーション情報表示部52及びプレビュー表示部53は、文書100を開くことなく、アノテーション111及びプレビュー表示範囲120を縮小画像101に紐づけて一覧画面142に表示する。
【0066】
第1実施形態では、アノテーション情報表示部52及びプレビュー表示部53は、文書100に複数のアノテーション111A、111B、111Cが付与されているときに、複数のアノテーション111A、111B、111Cと共に、アノテーション111に対応するプレビュー表示範囲120A、120B、120Cを一覧画面142に一覧表示する。また、プレビュー表示範囲120A、120B、120Cの1つを選択すると、文書100の対象箇所にジャンプし、文書100の対象箇所、すなわちプレビュー表示範囲120A、120B、120Cのうち選択された1つが表示部16に表示されるようにしてもよい。
【0067】
作業ボタン表示部54は、作業項目算出部45によって推奨作業項目が算出された場合に、表示部16に作業ボタン128を表示する機能を有する。一例として、図5に示すように、作業ボタン表示部54は、アノテーション111と共に表示されたプレビュー表示範囲120の隣に、作業ボタン128(例えば、作業ボタン128A、128B、128C)を表示する。
【0068】
一例として、作業ボタン128(例えば、作業ボタン128A、128B、128Cのいずれか1つ)が押されたときに、表示制御部47は、作業項目算出部45で算出された推奨作業項目を表示する。また、表示制御部47は、推奨作業項目の選択画面及び処理画面に遷移するようにしてもよい。作業項目処理部46は、ユーザーによって選択された推奨作業項目に応じて、作業項目の処理を行う。
【0069】
情報記憶部48は、文書100に付与されたアノテーション111の内容及びプレビュー表示範囲120をアノテーションデータとして記憶する。また、作業項目算出部45によって推奨作業項目が算出された場合は、アノテーション111の内容、プレビュー表示範囲120と共に、推奨作業項目及び作業ボタン128をアノテーションデータとして記憶する。
【0070】
次に、第1実施形態のユーザー端末10の作用について説明する。
【0071】
図7は、第1実施形態のユーザー端末10が担当する情報処理の流れを示すフローチャートである。ユーザー端末10では、CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、情報処理が行なわれる。
【0072】
CPU11は、文書が選択されたか否か判断する(ステップS501)。例えば、図5に示すように、CPU11は、表示部16の表示画面150に表示された縮小画像101(文書100の情報を表わす縮小画像101)が右クリックされた場合、文書100が選択されたと判断する。文書が選択されない場合(ステップS501:NO)、CPU11は、文書が選択されるまで待機する。
【0073】
文書が選択された場合(ステップS501:YES)、CPU11は、選択された文書のアノテーション情報を取得する(ステップS502)。例えば、文書100が選択された場合、CPU11は、選択された文書100のアノテーション111の情報を取得する。例えば、図4Aに示すように、選択された文書100のアノテーション111A、111B、111Cの情報が取得される。
【0074】
CPU11は、作業を要するアノテーションがあるか否か判断する(ステップS503)。例えば、CPU11は、文書100に付与されたアノテーション111の内容から文書100に対して作業が必要な作業情報を取得し、推奨作業項目を算出する。
【0075】
作業を要するアノテーションがない場合(ステップS503:NO)、CPU11は、アノテーションの内容及びプレビュー表示範囲を一覧表示する(ステップS504)。第1実施形態では、CPU11は、文書100を開くことなく、アノテーション111の内容及びプレビュー表示範囲120の一覧画面142を、縮小画像101に紐づけて表示する。プレビュー表示範囲120は、プレビュー表示範囲設定部44によって、アノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部として設定された範囲である。
【0076】
作業を要するアノテーションがある場合(ステップS503:YES)、CPU11は、作業を要するアノテーションに作業ボタンを付与する(ステップS505)。例えば、CPU11は、作業を要するアノテーション111(例えば、アノテーション111A、111B、111C)に作業ボタン128(例えば、作業ボタン128A、128B、128C)を付与する(図5参照)。
【0077】
CPU11は、アノテーションの内容、プレビュー表示範囲、及び作業ボタンを一覧表示する(ステップS506)。例えば、図5に示すように、CPU11は、アノテーション111(例えば、アノテーション111A、111B、111C)の内容、プレビュー表示範囲120(例えば、プレビュー表示範囲120A、120B、120C)、及び作業ボタン128(例えば、作業ボタン128A、128B、128C)を一覧画面142に一覧表示する。
【0078】
CPU11は、作業ボタンが押されたか否か判断する(ステップS507)。例えば、ユーザーがアノテーション111Bに対応する作業ボタン128Bを押した場合、CPU11は、作業ボタン128Bが押されたと判断する(図5参照)。作業ボタンが押されない場合(ステップS507:NO)、CPU11は、作業ボタンが押されるまで待機する。
【0079】
作業ボタンが押された場合(ステップS507:YES)、CPU11は、作業に適した作業項目の処理を実行する(ステップS508)。例えば、図6に示すように、CPU11は、推奨作業項目の一例としてのアクション項目160を表示部16に表示し、ユーザーが選択したアクション項目160に応じて、作業項目の処理を実行する。アクション項目160は、プレビュー表示範囲120Bから作業処理画面に遷移可能な作業指示項目の一例である。例えば、ユーザーによりアクション項目160A、160B、160Cのいずれか1つが選択されたときに、アノテーション111Bに関する作業に適した関連ツールやプラグインが開き、必要な作業項目の処理が実行される。
【0080】
例えば、ユーザーがアノテーション111Bに対応する作業ボタン128Bを押した場合は、ユーザーは、アノテーション111Bの内容に適した作業(例えば、文書100の定められた位置に検収印を押す作業)を行うことができる。また、例えば、ユーザーがアノテーション111Aに対応する作業ボタン128Aを押した場合は、ユーザーは、アノテーション111Aの内容に適した作業(例えば、文書100に記載された住所を訂正する作業)を行うことができる。これにより、ユーザー端末10が担当する情報処理プログラムに基づく処理を終了する。
【0081】
上記のようにユーザー端末10では、CPU11は、文書100に付与されたアノテーション111を、アノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部として設定(すなわち、特定)されたプレビュー表示範囲120と共に表示部16に表示する(図5参照)。このため、ユーザー端末10では、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、アノテーション111の内容に関係した文書100の内容の一部であるプレビュー表示範囲120を表示することができる。
【0082】
また、ユーザー端末10では、表示部16に文書100の情報を表わす縮小画像101が表示される(図5参照)。CPU11は、表示部16に表示された縮小画像101が選択された場合に、文書100を開くことなく、アノテーション111及びプレビュー表示範囲120を縮小画像101に紐づけて表示する。このため、ユーザー端末10では、文書を開いた状態で注釈が選択されたときに一部情報であるプレビュー表示範囲を表示する場合と比較して、文書100に付与されたアノテーション111の箇所、及びアノテーション111の内容を関係したプレビュー表示範囲120を迅速に確認することができる。すなわち、文書100のどこにアノテーション111が付与されているかを迅速に確認することができる。
【0083】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、文書100に複数のアノテーション111が付与されているときに、複数のアノテーション111及びアノテーション111に対応するプレビュー表示範囲120を表示部16に一覧表示する。このため、ユーザー端末10では、表示部に表示された注釈が選択されたときに、注釈の内容に関係する一部情報としてのプレビュー表示範囲を表示する場合と比較して、アノテーション111及びプレビュー表示範囲120を迅速に確認することができる。
【0084】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、アノテーション111の内容から文書100に対して作業が必要な作業情報が取得されたときに、表示部16にプレビュー表示範囲120から作業処理画面に遷移可能な作業指示項目の一例としてのアクション項目160を表示する(図6参照)。このため、ユーザー端末10では、文書を開いて文書中の注釈の箇所に移動して作業を行う場合と比較して、アノテーション111に対して迅速に作業処理を行うことができる。
【0085】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、プレビュー表示範囲120を、文書100においてアノテーション111が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより設定(すなわち、特定〉する。このため、ユーザー端末10では、ユーザーが指定した一部情報としてのプレビュー表示範囲のみを表示する場合と比較して、プレビュー表示範囲120を迅速に表示することができる。
【0086】
また、ユーザー端末10では、アノテーション111の属性に応じてプレビュー表示範囲120が異なる。このため、ユーザー端末10では、文字情報のみによって一部情報としてのプレビュー表示範囲が表示される場合と比較して、アノテーション111に関係するプレビュー表示範囲120を確認しやすくなる。
【0087】
また、ユーザー端末10では、アノテーション111B、111Cが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書100に記載された画像127や表129である(図4B参照)。CPU11は、画像127や表129の少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲120B、120Cを設定(すなわち、特定)する。このため、ユーザー端末10では、文字情報がそのまま一部情報としてのプレビュー範囲として表示される場合と比較して、アノテーション111に関係するプレビュー表示範囲120を確認しやすくなる。
【0088】
また、ユーザー端末10では、アノテーション111Aが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書100に記載された文字情報125を含む。CPU11は、情報の内容の解析を自然言語解析により実行し、文字情報125が特定の意味内容を含むようにプレビュー表示範囲120Aを設定(すなわち、特定)する。このため、ユーザー端末10では、文字情報がそのまま一部情報としてのプレビュー範囲として表示される場合と比較して、アノテーション111Aに関係するプレビュー表示範囲120Aを確認しやすくなる。
【0089】
また、情報処理プログラムでは、ユーザー端末10に、文書100に付与されたアノテーション111を、アノテーション111の内容に対応して文書100の内容の一部として設定したプレビュー表示範囲120と共に表示部16に表示する処理を実行させる。このため、情報処理プログラムでは、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、アノテーション111の内容に関係した文書100の内容の一部であるプレビュー表示範囲120を表示することができる。
【0090】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係るユーザー端末について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0091】
第2実施形態のユーザー端末10では、第1実施形態のユーザー端末10と異なる点は、複数のアノテーション111と、各々のアノテーション111の内容に対応する文書100の内容の一部であるプレビュー表示範囲120の表示の仕方である。図8に示すように、ユーザー端末10のCPU11は、文書100に複数のアノテーション111が付与されているときに、複数のアノテーション111を表示部16の表示画面180にリスト表示画面182により一覧表示する。
【0092】
図9に示すように、CPU11は、リスト表示画面182に表示された複数のアノテーション111のうちの1つであるアノテーション111Cが選択されたときに、アノテーション111Cに対応するプレビュー表示範囲120Cの画面185を表示画面180に表示する。例えば、アノテーション111Cをホバーすると、文書100内のアノテーション111Cに対応する箇所のプレビュー表示範囲120Cの画面185が表示される。ここで、ホバーとは、対象物(例えば、アノテーション111C)にカーソル184を重ねると、自動で何らかの処理が行われることをいう。
【0093】
さらに、CPU11は、プレビュー表示範囲120Cの画面185に表示された作業ボタン128Cが押されたときに、表示部16にアクション項目160(例えば、アクション項目160A、160B、160C)を表示する。アクション項目160は、プレビュー表示範囲120Cから作業処理画面に遷移可能な作業指示項目の一例である。ユーザーによりアクション項目160A、160B、160Cのいずれか1つが選択されたときに、選択された作業項目の処理を実行する。なお、第2実施形態のユーザー端末10の他の構成は、第1実施形態のユーザー端末10と同様である。
【0094】
第2実施形態のユーザー端末10では、第1実施形態のユーザー端末10と同様の構成による効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0095】
第2実施形態のユーザー端末10では、CPU11は、文書100にアノテーション111が付与されているときに、複数のアノテーション111を表示部16のリスト表示画面182に一覧表示する。さらに、CPU11は、リスト表示画面182に表示された複数のアノテーション111のうちの1つが選択されたときに、選択されたアノテーション111に対応するプレビュー表示範囲120の画面185を表示画面180に表示する。このため、ユーザー端末10では、表示画面に注釈及び一部情報としてのプレビュー表示範囲を一覧表示する場合と比較して、多くのアノテーション111を表示するスペースを確保することができる。
【0096】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係るユーザー端末について説明する。なお、前述した第1及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0097】
図10Aには、ユーザー端末10の表示部16に表示された文書200の一例が示されている。図10Aに示すように、文書200には、複数の付箋210(例えば、付箋210A、210B、210C、210D、210E、210F〉が付与されており、付箋210の中にそれぞれアノテーション211(例えば、アノテーション211A、211B、211C、211D、211E、211F)が記載されている。アノテーション211は、注釈の一例である。
【0098】
アノテーション211には、それぞれ文書200の内容の一部であるプレビュー表示範囲220(例えば、プレビュー表示範囲220A、220B、220C、220D、220E、220F)が設定されている。プレビュー表示範囲220は、一部情報の一例である。
【0099】
図10Bには、ユーザー端末10の表示部16に表示された表示画面250が示されている。表示画面250には、文書200の情報を表わす縮小画像201が表示されている。図10Bに示すように、表示画面250に表示された縮小画像201が選択された場合に、文書200を開くことなく、アノテーション211及びプレビュー表示範囲220が縮小画像201に紐づけて一覧画面230に表示される。
【0100】
ここで、文書200に付与されたアノテーション211の内容に対応するプレビュー表示範囲220の設定処理について説明する。
【0101】
図11に示すように、表示部16に文書200が表示された状態で、ユーザーは、文書200に付箋210を付与し、アノテーション211を入力する。ユーザー端末10では、CPU11は、プレビュー表示範囲220を、文書200においてアノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより設定(すなわち、特定)する。
【0102】
また、ユーザー端末10では、アノテーション211の属性に応じてプレビュー表示範囲220として設定される範囲が異なる。例えば、付箋210の属性に応じて、付箋210を異なる色に設定する場合、選択された付箋210の色に応じて、プレビュー表示範囲220として設定される範囲が異なる。
【0103】
また、アノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された画像の一例としての表225Eである(図10A参照)。CPU11は、情報の内容を解析することにより、表225Eの少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲220Eを特定する。表であることを判断するには、画像解析等の既存の技術を用いればよい。
【0104】
また、アノテーション211Cが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された文字情報231Cを含む。CPU11は、情報の内容の解析を自然言語解析により実行し、文字情報231Cが特定の意味内容を含むようにプレビュー表示範囲220Cを設定(すなわち、特定)する。
【0105】
ユーザー端末10のCPU11は、アノテーション211を付与したユーザーの操作により、プレビュー表示範囲220の変更を受け付ける。例えば、図11に示すように、ユーザーの手動の操作により、プレビュー表示範囲220Bの枠を選択して拡大させることで、プレビュー表示範囲220Bより大きなプレビュー表示範囲222Bに変更する。
【0106】
ユーザー端末10のCPU11は、アノテーション211を付与したユーザーによる文書200の内容の一部の選択操作に基づいて、プレビュー表示範囲222Bを設定(すなわち、特定)する。上記のように、ユーザーによる文書200の内容の一部の選択操作により、プレビュー表示範囲222Bに変更された場合は、変更後のプレビュー表示範囲222Bに設定する。
【0107】
また、図12に示すように、ユーザー端末10のCPU11は、アノテーション211を付与したユーザーからプレビュー表示範囲220の変更を受け付けるときに、アノテーション211Bの内容に応じて、複数(例えば、2つ)の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bを提示するようにしてもよい。ユーザーにより、複数の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bのいずれか1つが選択されたときは、選択されたプレビュー表示範囲224Bに設定する。一例として、複数の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bにそれぞれ選択ボックス225、227を表示する。例えば、ユーザーにより選択ボックス225がチェックされた場合、CPU11は、ユーザーによる選択を受け付け、選択されたプレビュー表示範囲224Bに設定する。なお、第3実施形態のユーザー端末10の他の構成は、第1実施形態のユーザー端末10の構成と同様である。
【0108】
次に、第3実施形態のユーザー端末10の作用について説明する。
【0109】
図13は、第3実施形態のユーザー端末10が担当する情報処理の流れを示すフローチャートである。ユーザー端末10では、CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、情報処理が行なわれる(図2参照)。
【0110】
CPU11は、文書に対し付与するアノテーションが選択されたか否か判断する(ステップS601)。例えば、文書200に対して付箋210が付与され、付箋210の入力領域にアノテーション211が入力された場合、CPU11は、文書に対し付与するアノテーションが選択されたと判断する。
【0111】
文書に対し付与するアノテーションが選択されない場合(ステップS601:NO)、CPU11は、文書に対し付与するアノテーションが選択されるまで待機する。
【0112】
文書に対し付与するアノテーションが選択された場合(ステップS601:YES)、CPU11は、文書に対してアノテーションを追加する(ステップS602)。例えば、付箋210に入力されたアノテーション211が保存されることで、文書200に対してアノテーション211が追加される。
【0113】
CPU11は、アノテーションのプレビュー表示範囲の解析が可能か否か判断する(ステップS603)。例えば、図10Aに示すように、CPU11は、文書200においてアノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析できる場合は、アノテーション211のプレビュー表示範囲220の解析が可能と判断する。
【0114】
アノテーションのプレビュー表示範囲の解析が可能である場合(ステップS603:YES)、CPU11は、解析によりアノテーションのプレビュー表示範囲を自動で設定する(ステップS604)。図10Aに示すように、CPU11は、文書200においてアノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより、プレビュー表示範囲220を自動で設定する。
【0115】
例えば、図10Aに示すように、アノテーション211Eが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された表225Eであり、CPU11は、情報の内容を解析することにより、表225Eの少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲220Eを設定(すなわち、特定)する。
【0116】
また、例えば、図10Aに示すように、アノテーション211Cが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された文字情報231Cを含み、CPU11は、情報の内容の解析を自然言語解析により実行し、文字情報231Cが特定の意味内容を含むようにプレビュー表示範囲220Cを設定(すなわち、特定)する。
【0117】
アノテーションのプレビュー表示範囲の解析が可能でない場合(ステップS603:NO)、CPU11は、文書において固定の領域でプレビュー表示範囲220を設定する(ステップS605)。例えば、アノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析できない場合、CPU11は、文書200において予め定められた固定の領域でプレビュー表示範囲220を設定する。
【0118】
CPU11は、アノテーションのプレビュー表示範囲の変更を受け付けたか否か判断する(ステップS606)。例えば、図11に示すように、ユーザーが手動でアノテーション211Bのプレビュー表示範囲220Bを拡大させてプレビュー表示範囲222Bに変更した場合、CPU11は、アノテーション211Bのプレビュー表示範囲222Bの変更を受け付ける。
【0119】
また、これに代えて、図11に示すように、ユーザーがアノテーション211Bのプレビュー表示範囲220Bの変更指定があるときに、CPU11は、複数(例えば、2つ)の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bを表示し、ユーザーがプレビュー表示範囲224Bを指定したときに、CPU11は、アノテーション211Bのプレビュー表示範囲224Bの変更を受け付けるようにしてもよい。
【0120】
アノテーションのプレビュー表示範囲の変更を受け付けた場合(ステップS606:YES)、CPU11は、変更されたプレビュー表示範囲に設定する(ステップS607)。例えば、図11に示すように、アノテーション211Bのプレビュー表示範囲220Bがユーザーの手動により変更された場合、CPU11は、変更されたプレビュー表示範囲222Bに設定する。
【0121】
また、これに代えて、図12に示すように、ユーザーが複数(例えば、2つ)の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bのうちプレビュー表示範囲224Bを指定した場合、CPU11は、変更されたプレビュー表示範囲224Bに設定するようにしてもよい。
【0122】
CPU11は、アノテーションの情報及び変更されたプレビュー表示範囲を保存する(ステップS608)。例えば、図11に示すように、ユーザーの手動によりアノテーション111Bのプレビュー表示範囲220Bがプレビュー表示範囲222Bに変更された場合は、CPU11は、アノテーション111Bの情報及び変更されたプレビュー表示範囲222Bを保存する。
【0123】
また、これに代えて、図12に示すように、ユーザーが複数(例えば、2つ)の候補のプレビュー表示範囲224B、226Bのうちプレビュー表示範囲224Bを指定した場合、CPU11は、アノテーション111Bの情報及び変更されたプレビュー表示範囲224Bを保存するようにしてもよい。
【0124】
アノテーションのプレビュー表示範囲の変更を受け付けない場合(ステップS606:NO)、CPU11は、アノテーションの情報及び設定されたプレビュー表示範囲を保存する(ステップS609)。例えば、図10Aに示すように、解析によりプレビュー表示範囲220Eが自動で設定された場合、CPU11は、アノテーション211Eの情報及びプレビュー表示範囲220Eを保存する。また、例えば、文書200において固定の領域でプレビュー表示範囲220を設定した場合、CPU11は、アノテーション211の情報及び固定の領域で設定されたプレビュー表示範囲220を保存する。これにより、第3実施形態のユーザー端末10が担当する情報処理プログラムに基づく処理を終了する。
【0125】
上記のように、第3実施形態のユーザー端末10では、CPU11は、プレビュー表示範囲220を、文書200においてアノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより設定(すなわち、特定)する。このため、ユーザー端末10では、ユーザーが指定した一部情報としてのプレビュー表示範囲のみを表示する場合と比較して、プレビュー表示範囲220を迅速に表示することができる。
【0126】
また、ユーザー端末10では、アノテーション211の属性に応じてプレビュー表示範囲220として設定される範囲が異なる。このため、ユーザー端末10では、文字情報のみによって一部情報としてのプレビュー範囲が表示される場合と比較して、アノテーション211に関係するプレビュー表示範囲220を確認しやすくなる。
【0127】
また、ユーザー端末10では、アノテーション211が付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された画像の一例としての表225Eである(図10A参照)。CPU11は、情報の内容を解析することにより、表225Eの少なくとも一部が含まれるようにプレビュー表示範囲220Eを特定する。このため、ユーザー端末10では、文字情報がそのまま一部情報としてのプレビュー範囲として表示される場合と比較して、アノテーション211Eに関係するプレビュー表示範囲220Eを確認しやすくなる。
【0128】
また、ユーザー端末10では、アノテーション211Cが付与された位置周辺に記載された情報の内容は、文書200に記載された文字情報231Cを含む。CPU11は、情報の内容の解析を自然言語解析により実行し、文字情報231Cが特定の意味内容を含むようにプレビュー表示範囲220Cを設定(すなわち、特定)する。このため、ユーザー端末10では、文字情報がそのまま一部情報としてのプレビュー範囲として表示される場合と比較して、アノテーション211Cに関係するプレビュー表示範囲220Cを確認しやすくなる。
【0129】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、アノテーション211を付与したユーザーによる文書200の内容の一部の選択操作に基づいてプレビュー表示範囲220を設定(すなわち、特定)する。このため、ユーザー端末10では、注釈に対応する一部情報としてのプレビュー表示範囲を一律に設定する場合と比較して、アノテーション211を付与したユーザーの意図が反映されやすい。言い換えると、アノテーション211を付与したユーザーの意図が反映されたプレビュー表示範囲220を表示できる。
【0130】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、アノテーション211Bの内容に基づいて特定されたプレビュー表示範囲220Bについて、アノテーション211Bを付与したユーザーによるプレビュー表示範囲222Bの変更を受け付ける(図11参照)。このため、ユーザー端末10では、一部情報としてのプレビュー表示範囲が変更できない場合と比較して、アノテーション211Bを付与したユーザーの意図が反映されやすい。言い換えると、アノテーション211Bを付与したユーザーの意図が反映されたプレビュー表示範囲222Bを表示できる。
【0131】
また、ユーザー端末10では、CPU11は、アノテーション211Bを付与した人からプレビュー表示範囲220Bの変更を受け付けるときに、アノテーション211Bの内容に応じて、複数の候補であるプレビュー表示範囲224B、226Bを提示するようにしてもよい(図12参照)。このため、ユーザー端末10では、ユーザーの手動のみにより一部情報としてのプレビュー表示範囲を指定する場合と比較して、プレビュー表示範囲220Bを変更しやすくなる。
【0132】
〔その他〕
上記第1及び第2実施形態では、図4Bに示すように、文書100において、プレビュー表示範囲120Bにカーソル140を移動させ、プレビュー表示範囲120Bを拡大又は縮小させることで、プレビュー表示範囲120Bを変更できるようにしてもよい。また、アノテーション111を付与したユーザーからプレビュー表示範囲120の変更を受け付けるときに、アノテーション111の内容に応じて、プレビュー表示範囲120の候補を提示するようにしてもよい。
【0133】
上記第1~第4実施形態では、情報処理システム1において、複数のユーザー端末10がサーバー20を介して無線又は有線で接続されており、複数のユーザー端末10で文書を送信し、又は文書を供給することができる。例えば、第1ユーザーが第1のユーザー端末10で、文書100に付箋110及びアノテーション111を付与する。第2ユーザーは第2のユーザー端末10で、文書100を開くことなく、アノテーション111及びアノテーション111に対応する文書100の内容の一部であるプレビュー表示範囲120を表示することができる。そして、第2ユーザーは、プレビュー表示範囲120に付与された作業ボタン128を押すことで、必要な作業を行うことができる。
【0134】
なお、上記第1~第4実施形態の構成に代えて、サーバー20が本開示の情報処理システムに相当し得る構成に変更してもよい。例えば、データがサーバー20を介して提供されるクラウド上にあり、ユーザー端末10が表示及び入力だけを行うようにしてもよい。
【0135】
上記のユーザー端末10、サーバー20の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0136】
また、ユーザー端末10、サーバー20を動作させるプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリ又はストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、ユーザー端末10の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
【0137】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0138】
〔付記〕
(((1)))
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応する前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する、情報処理システム。
【0139】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記表示画面に表示された前記文書の情報を表わす縮小画像が選択された場合に、前記文書を開くことなく、前記注釈及び前記一部情報を前記縮小画像に紐づけて表示する、(((1)))に記載の情報処理システム。
【0140】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈及び前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に一覧表示する、(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理システム。
【0141】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記文書に複数の前記注釈が付与されているときに、複数の前記注釈を前記表示画面に一覧表示し、
前記表示画面に表示された前記注釈が選択されたときに、前記注釈に対応する前記一部情報を前記表示画面に表示する、(((1)))又は(((2)))の情報処理システム。
【0142】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記注釈の内容から前記文書に対して作業が必要な作業情報が取得されたときに、前記表示画面に、前記一部情報から作業処理画面に遷移可能な作業指示項目を表示する、(((1)))から(((4)))までのいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0143】
(((6)))
前記プロセッサは、
前記一部情報を、前記文書において前記注釈が付与された位置周辺に記載された情報の内容を解析することにより特定する、(((1)))から(((5)))までのいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0144】
(((7)))
前記注釈の属性に応じて前記一部情報の範囲が異なる、(((6)))に記載の情報処理システム。
【0145】
(((8)))
前記情報の内容は、前記文書に記載された画像であり、
前記プロセッサは、前記画像の少なくとも一部が含まれるように前記一部情報を特定する、(((6)))又は(((7)))に記載の情報処理システム。
【0146】
(((9)))
前記情報の内容は、前記文書に記載された文字情報を含み、
前記プロセッサは、前記解析を自然言語解析により実行し、前記文字情報が特定の意味内容を含むように前記一部情報を特定する、(((6)))又は(((7)))に記載の情報処理システム。
【0147】
(((10)))
前記プロセッサは、
前記注釈を付与した人による前記文書の内容の一部の選択操作に基づいて前記一部情報を特定する、(((1)))から(((5)))までのいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0148】
(((11)))
前記プロセッサは、
前記注釈の内容に基づいて特定された前記一部情報について、前記注釈を付与した人による前記一部情報の変更を受け付ける、(((1)))から(((10)))までのいずれか1つに記載の情報処理システム。
【0149】
(((12)))
前記プロセッサは、
前記注釈を付与した人から前記一部情報の変更を受け付けるときに、前記注釈の内容に応じて、前記一部情報の範囲の候補を提示する、(((11)))に記載の情報処理システム。
【0150】
(((13)))
コンピュータに、
文書に付与された注釈を、前記注釈の内容に対応して前記文書の内容の一部として特定した一部情報と共に表示画面に表示する処理を実行させる、情報処理プログラム。
【0151】
(((1)))に記載の情報処理システムによれば、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる。
【0152】
(((2)))に記載の情報処理システムによれば、文書を開いた状態で注釈が選択されたときに一部情報を表示する場合と比較して、文書に付与された注釈の箇所、及び注釈の内容を関係した一部情報を迅速に確認することができる。
【0153】
(((3)))に記載の情報処理システムによれば、表示画面に表示された注釈が選択されたときに、注釈の内容に関係する一部情報を表示する場合と比較して、注釈及び一部情報を迅速に確認することができる。
【0154】
(((4)))に記載の情報処理システムによれば、表示画面に注釈及び一部情報を一覧表示する場合と比較して、多くの注釈を表示するスペースを確保することができる。
【0155】
(((5)))に記載の情報処理システムによれば、文書を開いて文書中の注釈の箇所に移動して作業を行う場合と比較して、注釈に対して迅速に作業処理を行うことができる。
【0156】
(((6)))に記載の情報処理システムによれば、ユーザーが指定した一部情報のみを表示する場合と比較して、一部情報を迅速に表示することができる。
【0157】
(((7)))に記載の情報処理システムによれば、注釈の属性によらずに一律に一部情報を表示する場合と比較して、一部情報を確認しやすい。
【0158】
(((8)))に記載の情報処理システムによれば、文字情報のみによって一部情報が表示される場合と比較して、注釈に関係する一部情報を確認しやすくなる。
【0159】
(((9)))に記載の情報処理システムによれば、文字情報がそのまま一部情報として表示される場合と比較して、注釈に関係する一部情報を確認しやすくなる。
【0160】
(((10)))に記載の情報処理システムによれば、注釈に対応する一部情報の範囲を一律に設定する場合と比較して、注釈を付与した人の意図が反映されやすい。
【0161】
(((11)))に記載の情報処理システムによれば、一部情報が変更できない場合と比較して、注釈を付与した人の意図が反映されやすい。
【0162】
(((12)))に記載の情報処理システムによれば、ユーザーの手動のみにより一部情報を指定する場合と比較して、一部情報を変更しやすくなる。
【0163】
(((13)))に記載の情報処理プログラムによれば、文書に付与された注釈を文書の一部と共に表示する場合に、注釈の内容にかかわらず、注釈と共に一律に文書の一部を表示する構成と比較して、注釈の内容に関係した文書の内容の一部である一部情報を表示することができる。
【符号の説明】
【0164】
1 情報処理システム
10 ユーザー端末(情報処理システムの一例)
11 CPU(プロセッサの一例)
16 表示部(表示画面の一例)
100 文書
101 縮小画像
111 アノテーション(注釈の一例)
120 プレビュー表示範囲(一部情報の一例)
125 文字情報
127 画像
129 表(画像の一例)
142 一覧画面
150 表示画面
160 アクション項目(作業指示項目の一例)
200 文書
201 縮小画像
211 アノテーション(注釈の一例)
220 プレビュー表示範囲(一部情報の一例)
222B プレビュー表示範囲(一部情報の一例)
224B プレビュー表示範囲(一部情報の一例)
225E 表(画像の一例)
231C 文字情報
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13