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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139146
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】電子制御装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20241002BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
H05K7/20 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049960
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】今村 真人
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA02
5E322AA11
5E322EA10
5F136BA06
5F136BA22
5F136BC04
5F136DA27
5F136FA02
5F136GA14
5F136GA18
(57)【要約】
【課題】電子制御装置の搭載場所や搭載姿勢に拘わらず放熱性能を維持する電子制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置は、車両に搭載される電子制御装置1であって、平坦な面を形成するランド部111と、ランド部から突出した隆起部112と、を有し金属部材で形成されている筐体10と、筐体内に収容される基板30と、ランド部に筐体と同一部材により一体に形成されてランド部から離れる方向に延びる略円柱形状に形成された複数のピンフィン100と、を備える。複数のピンフィンの突出側端部100aは、複数のピンフィンの延びる方向に関して、ランド部と隆起部との間に位置している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される電子制御装置(1)であって、
平坦な面を形成するランド部(111)と、前記ランド部から突出した隆起部(112)と、を有し金属部材で形成されている筐体(10)と、
前記筐体内に収容される基板(30)と、
前記ランド部に前記筐体と同一部材により一体に形成されて前記ランド部から離れる方向に延びる略円柱形状に形成された複数のピンフィン(100)と、を備え、
前記複数のピンフィンの突出側端部(100a)は、前記複数のピンフィンの延びる方向に関して、前記ランド部と前記隆起部との間に位置している、
電子制御装置。
【請求項2】
前記基板は、第1領域(A1)と、前記電子制御装置の動作時に前記第1領域よりも高温に発熱する第2領域(A2)と、を有し、
前記複数のピンフィンの少なくとも一部は、前記第2領域を前記ランド部と垂直な方向に延長した領域に配置されている、
請求項1に記載の電子制御装置。
【請求項3】
前記複数のピンフィンは、前記複数のピンフィンの延びる方向に関する長さ寸法が第1長さ(L1)である複数の第1ピンフィン(201)と、前記複数のピンフィンの延びる方向に関する長さ寸法が第1長さよりも長い第2長さ(L2)である複数の第2ピンフィン(202)と、を含み、
前記複数の第1ピンフィンは、前記第1領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置され、
前記複数の第2ピンフィンは、前記第2領域を前記ランド部と垂直な方向に延長した領域に配置されている、
請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項4】
前記複数のピンフィンは、前記第1領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置された複数の第1ピンフィン(301)と、前記第2領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置されている複数の第2ピンフィン(302)と、を含み、
前記第2ピンフィンは、前記接続側端部から所定の位置まで前記ランド部に近づくほど断面積が大きくなる膨張部(302c)を有する、
請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項5】
前記複数のピンフィンは、一のピンフィンと、当該一のピンフィンと隣接する他のピンフィンとの間隔が第1間隔(Wg1)である複数の第1ピンフィン(401)と、一のピンフィンと、当該一のピンフィンと隣接する他のピンフィンとの間隔が前記第1間隔よりも狭い第2間隔(Wg2)である複数の第2ピンフィン(402)と、を含み、
前記複数の第1ピンフィンは、前記第1領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置され、
前記複数の第2ピンフィンは、前記第2領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置されている、
請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項6】
前記複数のピンフィンは、前記複数のピンフィンの延びる方向に直交する方向の寸法が第1寸法(D1)である複数の第1ピンフィン(501)と、前記複数のピンフィンの延びる方向に直交する方向の寸法が前記第1寸法よりも大きい第2寸法(D2)である複数の第2ピンフィン(502)と、を含み、
前記複数の第1ピンフィンは、前記第1領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置され、
前記複数の第2ピンフィンは、前記第2領域を前記ランド部に垂直な方向に延長した領域に配置されている、
請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項7】
前記複数のピンフィンは、外表面に凹凸形状を有する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項8】
前記複数のピンフィンは、側面に形成されて前記複数のピンフィンの延びる方向と平行な方向に延びる溝部(600d)を有する、
請求項7に記載の電子制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば車載用のエンジンコントロールユニット(ECU)等の電子制御装置は、筐体内に回路基板が設けられ、その回路基板に制御回路等を構成する電子部品が実装されている。回路基板に、電子部品として例えば1Aを超える大電流を制御するパワー半導体を内蔵するパワー集積回路(パワーIC)等の高発熱部品を実装することがある。この場合、高発熱部品を冷却するために、ヒートシンクを取り付け、ヒートシンクに複数のフィンを設けることが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、放熱装置は、一方の面に複数の発熱体を取り付けた基台の他方の面に設けられた複数のフィンを筒状の大風路の内に先端を所定の高さで突出させた放熱装置に於いて、大風路の内で一方の方向へ送風を行う送風装置を設け、複数のフィンを前記一方の方向に沿って小風路を構成するように並行に設けると共に、複数のフィンの内の所定の数毎のフィンの風上側に面する先端の側に風上側から切り欠きを設けて、ヒートシンクの冷却効果のむらを抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-184639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
開発コスト、生産コスト等の削減のために、多種の車種に対して同一の電子制御装置を搭載したいという希望がある。車種によってエンジンルームの大きさや設計は異なるため、電子制御装置の搭載場所や搭載姿勢は異なる。この場合、電子制御装置の搭載場所の風向や電子制御装置の搭載姿勢に因って、ヒートシンクのフィンが受ける風の向きが異なることとなる。その結果、車種によっては、複数のフィンのうち内側や風下に配置されたフィンに風が当たりにくくなり、フィン全体が受ける風量が下がる可能性がある。そのため、フィンによる冷却効率が低下してしまう虞がある。
【0006】
そこで、電子制御装置の搭載場所や搭載姿勢に拘わらず放熱性能を維持する電子制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の電子制御装置は、車両に搭載される電子制御装置であって、平坦な面を形成するランド部と、前記ランド部から突出した隆起部と、を有し金属部材で形成されている筐体と、前記筐体内に収容される基板と、前記ランド部に前記筐体と同一部材により一体に形成されて前記ランド部から離れる方向に延びる略円柱形状に形成された複数のピンフィンと、を備える。前記複数のピンフィンの突出側端部は、前記複数のピンフィンの延びる方向に関して、前記ランド部と前記隆起部との間に位置している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す斜視図
図2】第1実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す平面図
図3】第1実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す正面図
図4】第1実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を図2のIV-IV線に沿って示す断面図
図5】第2実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す断面図(図3相当図)
図6】第3実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す平面図
図7】第3実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を図6のVII-VII線に沿って示す断面図
図8】第4実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す平面図
図9】第4実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を図8のIX-IX線に沿って示す断面図
図10】第5実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を示す平面図
図11】第5実施形態による電子制御装置の一例の概略構成を図10のIX-IX線に沿って示す断面図
図12】第6実施形態によるピンフィンの一例の概略構成を示す斜視図
図13】第6実施形態によるピンフィンのその他の例の概略構成を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して複数の実施形態による電子機器を説明する。複数の実施形態で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。なお、明細書において、図1で示す上下方向を電子制御装置1の上下方向と、左右方向を電子制御装置1の左右方向とし、上下方向及び左右方向に垂直な方向を電子制御装置1の前後方向とする。本明細書における電子制御装置1の上下方向、左右方向、及び又は前後方向は、必ずしも使用状態つまりたとえば車両に搭載された状態における電子制御装置1の上下方向、左右方向、及び又は前後方向と一致していなくても良い。
【0010】
実施形態の電子制御装置1は、例えば車両に搭載するいわゆる車載用の電子機器である。図1に示すように、電子制御装置1は、筐体10と、一又は複数この場合2つのコネクタ21と、一又は複数この場合取付け部材22と、複数のピンフィン100と、を有する。筐体10は、平面視略矩形の中空の箱形状に形成されている。コネクタ21は、筐体10の外部と電子制御装置1とを接続する機能を有する。取付け部材22は、電子制御装置1を例えば図示しない車両に取り付ける際に台座となる。複数のピンフィン100は、筐体10の外表面から筐体10外部に向けて延びるように配置されている。複数のピンフィン100は、互いの間の隙間を風が通ることにより電子制御装置1からの放熱を促す。
【0011】
筐体10は、一又は複数の部材から構成されている。本実施形態では、筐体10は、上筐体11と下筐体12とを含んで構成されている。図3に示すように、上筐体11は、上方に向けて窪んで下方に向けて開口した容器状に形成されて、下筐体12は、下方に向けて窪んで上方に向けて開口した容器状に形成されている。上筐体11と下筐体12とは、開口同士を向かい合わせて組み合わされて、中空の箱形状を形成する。以下、上筐体11と下筐体12とを区別する必要がないときは、両者を筐体10と総称することがある。筐体10は、金属又は合成樹脂の部材によって構成することができる。本実施形態では、筐体10は金属部材によって構成されている。金属部材の例としては、例えばアルミニウム及びアルミニウム合金が挙げられるがこれに限定されない。
【0012】
上筐体11は、ランド部111と隆起部112を有する。ランド部111は、平坦な面を形成し、上筐体11の上面を構成する。隆起部112は、ランド部111から上方に隆起して形成されている。隆起部112は、筐体10の一端部この場合後端部に形成される。本実施形態では、隆起部112は、筐体10の後端部に沿って左右方向に延びる第1隆起部1121と、第1隆起部1121の途中から前方に向かって延びる第2隆起部1122とを含んで構成される。換言すると、本実施形態の隆起部112は、平面視T字形状に形成されている。なお、他の実施形態では、隆起部112は第2隆起部1122を含まず平面視横長矩形状に形成されていても良いし、第2隆起部1122の代わりに例えば第1隆起部1121の左右のいずれか一方又は両方の端部から前方に向かって延びる部分を有して全体としてL字状に形成されていても良い。
【0013】
複数のコネクタ21は、第1隆起部1121に沿って配置されている。複数の取付け部材22は、ランド部111の端部この場合ランド部111の左右の端部にそれぞれ配置されている。複数の取付け部材22は、ランド部111に平行な方向に延びる面を形成し、筐体10から離れる方向この場合左右方向外側に向けて張り出している。取付け部材22は、例えば金属又は合成樹脂の部材によって板状に形成されて、筐体10にねじなどの締結部材23によって取り付けられている。図2に示すように、上筐体11は、複数の孔13を有する。孔13は、取付け部材22が筐体10に取り付けられる際に、締結部材23を受け入れる。なお、図2以降の図面では、取付け部材22及び締結部材23は図示が省略されている。
【0014】
ピンフィン100は、ランド部111上に中実の略円柱形状に形成されて、ランド部111から離れる方向この場合ランド部に対して概ね垂直な方向に延びている。ピンフィン100は、筐体10に接していない突出側端部100aと、筐体10に接続している接続側端部100bとを有する。なお、他の実施形態では、ピンフィン100は、中実の多角柱例えば四角柱や、六角柱、八角柱等に形成されていてもよい。
【0015】
複数のピンフィン100は、筐体10と一体に形成されている。すなわち、複数のピンフィン100は、筐体10と同一の部材この場合金属部材によって一体成形されている。ピンフィン100を含む筐体10は、例えば金属部材の削り出し加工、ダイカスト成形、射出成形などによって製造することができる。複数のピンフィン100は、ランド部111に形成されている。複数のピンフィン100は、ランド部111において筐体10から離れる方向この場合上方に向けて延びて形成されている。複数のピンフィン100は、ランド部111から垂直な方向この場合上方に向けて互いに略平行に延びている。
【0016】
複数のピンフィン100は、ランド部111上に繰り返しパターン又はランダムなパターンをもって配置されている。繰り返しパターンをもって配置される場合、複数のピンフィン100は、例えば、前後方向及び左右方向に関して隣り合うピンフィン100同士が同一の線上となるように格子状のパターンに配置されていても良いし、前後方向または左右方向のいずれか一方に関して隣り合うピンフィン100同士が同一の線上に位置するパターンに配置されていても良いし、前後方向及び左右方向に関して隣り合うピンフィン100同士がずれた位置となるパターンに配置されていても良い。本実施形態では、複数のピンフィン100は、前後方向及び左右方向に関して隣り合うピンフィン100同士が同一の線上に位置するように格子状のパターンに配置されている。
【0017】
図3に示すように、複数のピンフィン100は、筐体10の最も隆起した部分よりも電子制御装置1の内側寄りに位置している。各ピンフィン100の突出側端部100aは、ピンフィン100の延びる方向この場合上下方向に関して、ランド部111と隆起部112との間に位置している。すなわち、複数のピンフィン100の突出側端部100aつまり上端部のランド部111と接する部分である接続側端部100bからの長さ寸法Lは、隆起部112の最も隆起した部分のランド部111からの高さ寸法Hよりも低く設定されている。筐体10の上下方向の高さ寸法以上の寸法を有する空間に電子制御装置1を収容した場合、ピンフィン100は、基本的に電子制御装置1の外部の構成とは直接接触せず、当該空間内の空気と接触する。したがって、ピンフィン100から空気への放熱効率が確保できる。
【0018】
図4に示すように、電子制御装置1は、基板30と、複数の電子部品40とを備える。基板30は、筐体10内部に収容されている。複数の電子部品40は、基板30に実装されている。
【0019】
基板30は、略矩形の板状に形成されており、第1面31と、第1面31と対向する第2面32を有する。本実施形態では、第1面31は、基板30の上面を形成し、第2面32は、基板30の下面を形成する。すなわち、第1面31はピンフィン100に近い面、第2面32はピンフィン100から遠い面を形成する。
【0020】
複数の電子部品40は、少なくとも第1面31と第2面32のいずれか一方又は両方に実装されている。本実施形態では、複数の電子部品40は、第1面31と第2面32とのそれぞれに実装されている。電子部品40は、例えば複数の第1電子部品41と、複数の第2電子部品42と、を含んで構成される。第2電子部品42は、通電時に第1電子部品41よりも高温に発熱する。
【0021】
図2及び図3に示すように、基板30は、ランド部111に垂直な方向に見た場合つまりこの場合平面視において、第1領域A1と、第2領域A2とを有する。第2領域A2は、電子制御装置1の運転時に第1領域A1よりも高温に発熱する領域である。例えば、第1領域A1の単位面積当たりの発熱量は、第2領域A2の単位面積当たりの発熱量の1.1倍以上、1.2倍以上、又は1.5倍以上に設定することができる。発熱量は、当該領域に配置された電子部品40の個々の発熱量や個数、配置密度などに依存して変化する。例えば本実施形態では、第1電子部品41及び第2電子部品42は、第1領域A1及び第2領域A2に実装されている。第2電子部品42は第1領域A1よりも第2領域A2に多く実装されている。すなわち、より高温に発熱する第2電子部品42の配置密度は第2領域A2において第1領域A1よりも高く設定されている。また、本実施形態では、第1領域A1は基板30の縁部寄りに位置し、第2領域A2は基板30の中央部に位置している。すなわち、第1領域A1は、第2領域A2の外周を取り囲むように配置されている。なお、基板30の中央部とは、必ずしも基板の寸法に関する厳密な中心部であることのみを意味せず、基板30の縁部ではないことを意味する。またなお、他の実施形態では、第2領域A2が第1領域A1よりも縁部寄りに配置されていても良い。
【0022】
なお、図示は省略するが、隆起部112の内側には、コネクタ21の一部や嵩高い電子部品40が収容されている。すなわち、上下方向の寸法が第1面31から上筐体11の内面11aまでの寸法よりも大きい電子部品40は、隆起部112内に収容されている。換言すると、隆起部112は、嵩高い電子部品40の配置部分に形成されている。
【0023】
図4に示すように、電子制御装置1は、一又は複数の放熱部材50を備える。放熱部材50は、高熱伝導性の部材で構成されて、基板30で発生した熱を筐体10により詳細にはピンフィン100に伝える機能を有する。放熱部材50は、少なくとも平面視で第2領域A2と重なる位置すなわち第2領域A2をピンフィン100の延びる方向に延長した領域に配置されている。放熱部材50は、例えばゲル状又はゴム状の柔軟性と弾性を有する部材に高熱伝導性の充填剤を分散配合して形成されている。放熱部材50は、少なくとも空気よりも高い熱伝導性を有する。
【0024】
放熱部材50は、基板30と筐体10との間に配置されて、直接又は間接的に基板30と筐体10とに接触している。放熱部材50は、基板30の第1面31つまりピンフィン100と近い面に臨んで配置される。本実施形態では、放熱部材50は、基板30の第1面31に実装された電子部品40と上筐体11の内面11aとの間、及び又は基板30の第1面31と上筐体11の内面11aとの間に配置されている。放熱部材50は、少なくとも第2領域A2内に配置されている。放熱部材50の上面は、上筐体11の内面11aに接している。放熱部材50の下面は、第2電子部品42又は第1面31に接している。
【0025】
この場合、図4に示すように、上筐体11は、突出部113を有する。突出部113は、放熱部材50が直接基板30と上下方向に接触している部分と重なる部分において上筐体11の内面11aの一部を基板30に向けて突出させて形成されている。これにより、放熱部材50と内面11aとの接触を可能にしている。なお、他の実施形態では、放熱部材50が直接基板30と接触している部分では、放熱部材50の厚みを増加して、放熱部材50と内面11aとの接触を可能にしても良い。
【0026】
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置1は、車両に搭載される電子制御装置1であって、筐体10と、基板30と、複数のピンフィン100と、を備える。筐体10は、平坦な面を形成するランド部111と、ランド部111から突出した隆起部112と、を有し金属部材で形成されている。基板30は、筐体10内に収容される。複数のピンフィン100は、ランド部111に筐体10と同一部材により一体に形成されてランド部111から離れる方向に延びる略円柱形状に形成されている。複数のピンフィン100の突出側端部100aつまり上端部は、複数のピンフィン100の延びる方向に関して、ランド部111と隆起部112との間に位置している。
【0027】
これによれば、放熱フィンの形状を板状ではなく円柱形状とすることで、電子制御装置1の使用環境例えばエンジンルーム内の配置場所、電子制御装置1の使用時の姿勢に拠らず、フィンが受ける風量を維持できるので、冷却効率を維持したまま種々の車種に搭載できる。更に、ピンフィン100を高発熱部位の近傍に配置することで、冷却効率を更に向上することができる。
【0028】
複数のピンフィン100は、筐体10と一体に形成されているため、筐体10とピンフィン100との継目が生じず、継目に発生する熱抵抗を抑制することができる。
【0029】
更に、複数のピンフィン100は、筐体10の隆起部112よりも内側に形成されているために、筐体10を収容する空間内において、ピンフィン100と周囲の構造との間に隙間が生じるので、ピンフィン100の周囲を空気が通り抜けやすい。そのため、冷却効率が一層向上する。
【0030】
以上により、搭載場所の風向や搭載姿勢に拘わらず放熱性能を維持する電子制御装置1が提供される。
【0031】
基板30は、第1領域A1と、電子制御装置1の動作時に第1領域A1よりも高温に発熱する第2領域A2と、を有する。複数のピンフィン100の少なくとも一部は、第2領域A2をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置されている。
【0032】
これにより、高温に発熱する部位の近傍から放熱することができるため、電子制御装置1の冷却効率が向上する。
【0033】
(第2実施形態)
図5を参照して第2実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置1は、複数のピンフィン100に替えて、複数の第1ピンフィン201と、複数の第2ピンフィン202とを備える。複数の第1ピンフィン201と、複数の第2ピンフィン202とは、筐体10と一体に形成されて基板30から離れる方向にランド部111から互いに概ね平行に延びている。
【0034】
複数の第1ピンフィン201は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。複数の第2ピンフィン202は、少なくとも第2領域A2をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。なお、本実施形態では、複数の第2ピンフィン202は、平面視で第2領域A2と重なる領域よりも外側まで配置されている。つまり複数の第2ピンフィン202の一部は第1領域A1と重なるように配置されている。また、複数の第1ピンフィン201は、複数の第2ピンフィン202を囲むように配置されている。
【0035】
第1ピンフィン201と第2ピンフィン202とは、ランド部111に接する接続側端部201b、202bから突出側端部201a、202aまでの長さが異なる。第1ピンフィン201の長さL1は、第2ピンフィン202の長さL2よりも短く設定されている。換言すると、第2ピンフィン202の長さL2は、第1ピンフィン201の長さL1よりも短く設定されている。そのため、高発熱の第2電子部品42の近傍において、ピンフィンの体積と表面積とを大きくすることで放熱効率を向上することができる。また、過度な放熱効率が不要である低発熱の第1電子部品41の近傍においては、ピンフィンの体積を小さくすることで空気抵抗を抑制することができる。この場合、第1ピンフィン201の長さL1は、第2ピンフィン202の長さL2の例えば1/3~3/4倍、又は1/2~2/3倍の範囲内に設定することができる。
【0036】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン201、202は、複数のピンフィン201、202の延びる方向に関する長さ寸法が第1長さL1である複数の第1ピンフィン201と、複数のピンフィン201、202の延びる方向に関する長さ寸法が第1長さL1よりも長い第2長さL2である複数の第2ピンフィン202と、を含んで構成される。複数の第1ピンフィン201は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置される。複数の第2ピンフィン202は、第2領域A2をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置されている。
【0037】
これによれば、低発熱部近傍の第1ピンフィン201は短いため空気抵抗が小さく、風上に第1ピンフィン201が配置されていても、高発熱部近傍の第2ピンフィン202に風が到達するまでの間における風量の減衰を抑制することができる。したがって、高発熱部近傍における放熱効率を向上することができる。
【0038】
(第3実施形態)
図6図7を参照して第3実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置1は、複数のピンフィン100に替えて、複数の第1ピンフィン301と、複数の第2ピンフィン302とを備える。複数の第1ピンフィン301と、複数の第2ピンフィン302とは、筐体10と一体に形成されて基板30から離れる方向にランド部111から互いに概ね平行に延びている。
【0039】
複数の第1ピンフィン301は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。複数の第2ピンフィン302は、少なくとも第2領域A2をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。なお、本実施形態では、複数の第2ピンフィン302は、平面視で第2領域A2と重なる領域よりも外側まで配置されている。つまり複数の第2ピンフィン302の一部は第1領域A1と重なるように配置されている。また、複数の第1ピンフィン301は、複数の第2ピンフィン302の外周を囲むように配置されている。
【0040】
第2ピンフィン302の体積及び又は表面積は、第1ピンフィン301の体積及び又は表面積よりも大きくなるように設定されている。第1ピンフィン301は、円柱形状に形成されている。第2ピンフィン302は、ランド部111に近づくほど断面積が大きくなる形状に形成されている。換言すると、第2ピンフィン302は、電子部品40及び基板30に近づくほど断面積が大きくなる形状に形成されている。すなわち、接続側端部302bの面積は、突出側端部302aの面積よりも大きく設定されている。これにより、熱源に近い部分の体積を大きくすることで、電子部品41、42、基板30や筐体10から第2ピンフィン302への熱の移動を促進ことができる。更に、熱源に近い部分の表面積を大きくすることで、第2ピンフィン302から空気への放熱効率を高めることができる。
【0041】
本実施形態では、第2ピンフィン302は、円錐台の上に円柱を載せた形状を有している。第2ピンフィン302は、膨張部302cを有する。膨張部302cは、第2ピンフィン302の接続側端部302b側部分に形成され、突出側端部302a側部分と比較して、側面視で水平方向に膨張している。また、膨張部302cは、ランド部111に近づくほど第2ピンフィン302の円柱形状の中心線から外側に広がるように傾斜する面を形成する。膨張部302cの第2ピンフィン302が伸びる方向つまりこの場合上下方向の長さ寸法L3は、例えば第2ピンフィン302の全長L4の1/4~5/3倍の範囲内、又は1/3~1/2倍の範囲内に設定することができる。また、接続側端部302bの半径は、例えば突出側端部302aの半径の1.2~2.5倍の範囲内、又は1.5~2倍の範囲内に設定することができる。
【0042】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン301、302は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置された複数の第1ピンフィン301と、第2領域A2をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置されている複数の第2ピンフィン302と、を含んで構成される。第2ピンフィン302は、接続部側端部302bから所定の位置までランド部111に近づくほど断面積が大きくなる膨張部302cを有する。
【0043】
これによれば、膨張部302cを設けることで、第2ピンフィン302の表面積を大きくして、高発熱部位近傍からの放熱効率を向上する。また、高発熱の電子部品40に近いほど第2ピンフィン302の断面積を大きくすることで、高発熱部位に近いほど熱容量が大きくなり、第2ピンフィン302への熱伝導効率を向上する。
【0044】
(第4実施形態)
図8図9を参照して第4実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置1は、複数のピンフィン100に替えて、複数の第1ピンフィン401と、複数の第2ピンフィン402とを備える。複数の第1ピンフィン401と、複数の第2ピンフィン402とは、筐体10と一体に形成されて基板30から離れる方向にランド部111から互いに概ね平行に延びている。
【0045】
複数の第1ピンフィン401は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。複数の第2ピンフィン402は、少なくとも第2領域A2をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。なお、本実施形態では、複数の第2ピンフィン402は、平面視で第2領域A2と重なる領域よりも外側まで配置されている。つまり複数の第2ピンフィン402の一部は第1領域A1と重なるように配置されている。また、複数の第1ピンフィン401は、複数の第2ピンフィン402を囲むように配置されている。
【0046】
複数の第1ピンフィン401と複数の第2ピンフィン402とは、それぞれ所定の繰り返しパターンを有して配置されている。複数の第2ピンフィン402の配置の密度は、複数の第1ピンフィン401の密度よりも大きく設定されている。これにより、高発熱部位の近傍において、電子部品41、42、基板30や筐体10から熱を奪う体積を増やすとともに、放熱に寄与する表面積を増加させることで、電子制御装置1の冷却効率を一層向上することができる。
【0047】
複数の第1ピンフィン401は、第1ピンフィン401同士の間隔が第1間隔Wg1となるように配置されている。複数の第2ピンフィン402は、第2ピンフィン402同士の間隔が第2間隔Wg2となるように配置されている。第2間隔Wg2は、第1間隔Wg1よりも小さく設定されている。例えば、第2間隔Wg2は、第1間隔Wg1の1/4~3/4倍の範囲内、又は1/3~2/3倍の範囲内に設定することができる。
【0048】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン401、402は、一のピンフィンと当該一のピンフィンと隣接する他のピンフィンとの間隔が第1間隔Wg1である複数の第1ピンフィン401と、一のピンフィンと当該一のピンフィンと隣接する他のピンフィンとの間隔が第1間隔Wglよりも狭い第2間隔Wg2である複数の第2ピンフィン402と、を含んで構成される。複数の第1ピンフィン401は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置される。複数の第2ピンフィン402は、第2領域A2をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置されている。
【0049】
これによれば、低発熱部である第1領域A1近傍の第1ピンフィン401は間隔が広いため、第1ピンフィン401が風上に位置していても、高発熱部近傍の第2ピンフィン402に風が到達するまでの間における風量の減衰を抑制することができる。したがって、高発熱部近傍における放熱効率を向上することができる。更に、高発熱部位である第2領域A2の近傍において、電子部品41、42、基板30や筐体10から熱を奪う機能を有する体積を増やすとともに、放熱に寄与する表面積を増加させることで、電子制御装置1の冷却効率を一層向上することができる。
【0050】
(第5実施形態)
図10図11を参照して第5実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置1は、複数のピンフィン100に替えて、複数の第1ピンフィン501と、複数の第2ピンフィン502とを備える。複数の第1ピンフィン501と、複数の第2ピンフィン502とは、筐体10と一体に形成されて基板30から離れる方向にランド部111から互いに概ね平行に延びている。
【0051】
複数の第1ピンフィン501は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。複数の第2ピンフィン502は、少なくとも第2領域A2をランド部111と垂直な方向つまり上方に延長した領域に配置されている。なお、本実施形態では、複数の第2ピンフィン502は、平面視で第2領域A2と重なる領域よりも外側まで配置されている。つまり複数の第2ピンフィン502の一部は第1領域A1と重なるように配置されている。また、複数の第1ピンフィン501は、複数の第2ピンフィン502の外周を取り囲むように配置されている。
【0052】
第2ピンフィン502の体積及び又は表面積は、第1ピンフィン501の体積及び又は表面積よりも大きくなるように設定されている。これにより、高発熱部位である第2領域A2の近傍において、熱の移動に寄与する体積を大きくすることで、電子部品41、42、基板30や筐体10からの熱の移動を促進することができる。更に、第2領域A2近傍の放熱構造の表面積を大きくすることで、第2領域A2から空気への放熱効率を高めることができる。
【0053】
ピンフィン501、502の延びる方向に直交する方向つまりランド部111に平行な方向の第1ピンフィン501の寸法を第1寸法D1とし、当該方向の第2ピンフィン502の寸法を第2寸法D2とする。本実施形態では、第1ピンフィン501と第2ピンフィン502とは、それぞれ直径D1、D2を有する円柱形状を有している。第2ピンフィン502の直径D2は、第1ピンフィン501の直径D1よりも大きく設定されている。直径D2は、例えば、直径D1の1.2~2.5倍の範囲内、又は、1.5~2倍の範囲内に設定することができる。
【0054】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン501、502は、複数のピンフィン501、502の延びる方向に直交する方向の寸法が第1寸法D1である複数の第1ピンフィン501と、複数のピンフィン501、502の延びる方向に直交する方向の寸法が第1寸法D1よりも大きい第2寸法D2である複数の第2ピンフィン502と、を含んで構成される。複数の第1ピンフィン501は、第1領域A1をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置される。複数の第2ピンフィン502は、第2領域A2をランド部111と垂直な方向に延長した領域に配置されている。
【0055】
これによれば、低発熱部近傍の第1ピンフィン501は比較的細いため、第1ピンフィン501が風上に配置されていても、高発熱部近傍の第2ピンフィン502に風が到達するまでの間における風量の減衰を抑制することができる。また、高発熱部近傍の第2ピンフィン502は太いため、断面積が大きくなるため熱容量がおおきくなり高発熱部からの熱伝導が向上するとともに、放熱構造の表面積が大きくなり放熱効率が向上する。したがって、高発熱部近傍における冷却効率を一層向上することができる。
【0056】
(第6実施形態)
図12を参照して第6実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置1は、複数のピンフィン100に替えて、複数のピンフィン600を備える。複数のピンフィン600は、筐体10と一体に形成されて基板30から離れる方向にランド部111から互いに概ね平行に延びている。
【0057】
ピンフィン600は、略円柱形状に形成されており、側面及び又は突出側端部600aに、凹凸形状を有する。すなわち、ピンフィン600は、同じ寸法の凹凸のない円柱形状と比較して大きな表面積を有する。これにより、放熱構造の表面積が大きくなり放熱効率が向上する。
【0058】
本実施形態では、各ピンフィン600は、一又は複数この場合5個の溝部600dを有する。溝部600dは、ピンフィン600の先端部である突出側端部600aからランド部111に接続する接続側端部600bまで、ピンフィン600の延びる方向と概ね平行に延びて形成されている。溝部600dは、ピンフィン600の側面をピンフィン600の円柱形状の中心軸に向かって窪ませて形成されている。
【0059】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン600は、外表面に凹凸形状を有する。
【0060】
これによれば、ピンフィン600の表面積を大きくすることができるため、電子制御装置1からの放熱効率を向上することができる。
【0061】
本実施形態の電子制御装置1によれば、複数のピンフィン600は、側面に形成されて複数のピンフィン600の延びる方向と平行な方向に延びる溝部600dを有する。
【0062】
これによれば、複数のピンフィン600を筐体10と例えばダイカスト成形や射出成型などで一体成型する際に、型から抜きやすくなり、筐体10の製造が容易となる。
【0063】
なお、他の実施形態では、電子制御装置1は、図13に示すピンフィン700を複数備えていてもよい。ピンフィン700は、略円柱形状に形成されており、側面及び突出側端部700aに、凹凸形状を有する。この場合、ピンフィン700は、溝部700d、700eを有する。溝部700dは、ピンフィン700の側面をピンフィン700の円柱形状の中心軸に向かって窪ませて形成されて、突出側端部700aから接続側端部700bまでらせん状に延びる。溝部700eは、突出側端部600aをランド部111に向けて窪ませて形成されている。この場合、溝部700eは、複数この場合2本形成されて、突出側端部600aを十字に切り欠いている。このように、ピンフィン700の側面と突出側端部700aとの双方に凹凸形状を形成することで、一層ピンフィン700の表面積を増加することができ、放熱効率を向上することができる。
【0064】
なお、上記各実施形態は、適宜組み合わせて実施することができる。
【0065】
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0066】
1…電子制御装置、10…筐体、111…ランド部111…隆起部、30…基板、40…電子部品、40…熱伝導部材、100、600、700…ピンフィン、101、201、301、401、501…第1ピンフィン、102、202、302、402、502…第2ピンフィン、100a…突出側端部、302c…膨張部、600d、700d、700e…溝部、A1…第1領域、A2…第2領域、D1…第1寸法、D2…第2寸法、L1…第1長さ、L2…第2長さ、Wg1…第1間隔、Wg2…第2間隔
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
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図10
図11
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図13