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特開2024-139185情報管理装置、情報管理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139185
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】情報管理装置、情報管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/92 20060101AFI20241002BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20241002BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20241002BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20241002BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20241002BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241002BHJP
   G10K 15/02 20060101ALI20241002BHJP
   G07C 5/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
H04N5/92 010
H04N5/77
H04N5/92 020
H04N5/91
H04N21/24
H04N21/235
H04N23/60 300
G10K15/02
G07C5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050014
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敦行
(72)【発明者】
【氏名】玉那覇 隆介
(72)【発明者】
【氏名】西川 祐史
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 航
(72)【発明者】
【氏名】内田 昂
(72)【発明者】
【氏名】友田 圭祐
【テーマコード(参考)】
3E138
5C122
5C164
5D208
【Fターム(参考)】
3E138AA07
3E138MB08
3E138MB10
3E138MC12
3E138MD03
3E138MD05
5C122DA03
5C122DA14
5C122EA42
5C122EA61
5C122FH11
5C122FH14
5C122FK12
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK38
5C122FK39
5C122FK40
5C122FK41
5C122GC14
5C122GC52
5C122HA04
5C122HA05
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA90
5C122HB01
5C122HB05
5C164FA29
5C164GA06
5C164MB01S
5C164SB08P
5C164SB31S
5C164SB41P
5C164YA21
5C164YA30
5D208BB10
5D208BD02
5D208BD03
(57)【要約】
【課題】編集した動画像の生成を行う際に、元の動画像を撮影したときに車内に流れていた音楽を推薦することにより、編集後の動画像がより好適なものとなるようにする情報管理装置、情報管理方法、およびプログラムを提供すること。
【解決手段】車両から、動画像と測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、楽曲を識別するための楽曲識別情報と位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信する第一通信部と、動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信する第二通信部とを備え、楽曲情報から動画像データに対応する楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部と、動画像データと、楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部と、動画像データを端末装置に提供する提供部と、動画像データに関連付けられている楽曲情報に含まれる楽曲識別情報が表す楽曲を推薦楽曲として選択する選択部と、を備える、情報管理装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信する第一通信部と、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信する第二通信部と、
を備える情報管理装置であって、
前記情報管理装置は、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部と、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部と、
前記動画像データを前記端末装置に提供する提供部と、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する選択部と、
を備える、
情報管理装置。
【請求項2】
前記第二通信部は、前記端末装置により送信された、前記編集動画像における前記所定期間を表す編集動画像情報を受信し、
前記選択部は、前記編集動画像情報に基づいて、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに対応する前記楽曲情報を選択し、
前記推薦部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として前記端末装置に推薦する、
請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報に基づいて、前記編集動画像に対応する前記楽曲情報を選択する、
請求項2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報である動画像位置情報と、前記楽曲情報に関連付けられている前記位置情報である楽曲位置情報とを比較し、前記動画像位置情報と前記楽曲位置情報とが所定の距離の範囲内である前記楽曲情報を選択する、
請求項3に記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記提供部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲のデータである楽曲データを取得し、取得した前記楽曲データを前記端末装置に提供する、
請求項4に記載の情報管理装置。
【請求項6】
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部と、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部と、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する画像処理部と、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する選択部と、
を備える情報管理装置。
【請求項7】
前記選択部は、前記編集動画像における前記所定期間を表す編集動画像情報に基づいて、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに対応する前記楽曲情報を選択し、
前記推薦部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として推薦する、
請求項6に記載の情報管理装置。
【請求項8】
前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報に基づいて、前記編集動画像に対応する前記楽曲情報を選択する、
請求項7に記載の情報管理装置。
【請求項9】
前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報である動画像位置情報と、前記楽曲情報に関連付けられている前記位置情報である楽曲位置情報とを比較し、前記動画像位置情報と前記楽曲位置情報とが所定の距離の範囲内である前記楽曲情報を選択する、
請求項8に記載の情報管理装置。
【請求項10】
前記選択部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲のデータである楽曲データを取得する、
請求項9に記載の情報管理装置。
【請求項11】
情報管理装置のコンピュータが、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、
前記動画像データを前記端末装置に提供し、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、
情報管理方法。
【請求項12】
情報管理装置のコンピュータが、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成し、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、
情報管理方法。
【請求項13】
情報管理装置のコンピュータに、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信させ、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦させ、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶させ、
前記動画像データを前記端末装置に提供させ、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択させる、
プログラム。
【請求項14】
情報管理装置のコンピュータに、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信させ、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦させ、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶させ、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成させ、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置、情報管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に乗車して走行しているときに、車外の風景や車内の様子を動画像として撮影し、撮影した動画像を編集して思い出に残すというようなことが行われていた。これに関して、例えば、特許文献1には、記録した一連の動画像から切り出した範囲と、この範囲の撮影時刻や撮影位置の関連付けに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-104238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一連の動画像から思い出に残す範囲を切り出したのみでは、例えば、そのときの車内の雰囲気などがわからない場合もあり、必ずしもそのときの思い出に結びついた動画像を残すことができているとは限らなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、編集した動画像の生成を行う際に、元の動画像を撮影したときに車内に流れていた音楽を推薦することにより、編集後の動画像がより好適なものとなるようにする情報管理装置、情報管理方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る情報管理装置、情報管理方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る情報管理装置は、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信する第一通信部と、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信する第二通信部と、を備える情報管理装置であって、前記情報管理装置は、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部と、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部と、前記動画像データを前記端末装置に提供する提供部と、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する選択部と、を備える、情報管理装置である。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記第二通信部は、前記端末装置により送信された、前記編集動画像における前記所定期間を表す編集動画像情報を受信し、前記選択部は、前記編集動画像情報に基づいて、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに対応する前記楽曲情報を選択し、前記推薦部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として前記端末装置に推薦するものである。
【0008】
(3):上記(2)の態様において、前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報に基づいて、前記編集動画像に対応する前記楽曲情報を選択するものである。
【0009】
(4):上記(3)の態様において、前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報である動画像位置情報と、前記楽曲情報に関連付けられている前記位置情報である楽曲位置情報とを比較し、前記動画像位置情報と前記楽曲位置情報とが所定の距離の範囲内である前記楽曲情報を選択するものである。
【0010】
(5):上記(4)の態様において、前記提供部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲のデータである楽曲データを取得し、取得した前記楽曲データを前記端末装置に提供するものである。
【0011】
(6):この発明の一態様に係る情報管理装置は、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部と、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部と、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する画像処理部と、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する選択部と、を備える情報管理装置である。
【0012】
(7):上記(6)の態様において、前記選択部は、前記編集動画像における前記所定期間を表す編集動画像情報に基づいて、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに対応する前記楽曲情報を選択し、前記推薦部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として推薦するものである。
【0013】
(8):上記(7)の態様において、前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報に基づいて、前記編集動画像に対応する前記楽曲情報を選択するものである。
【0014】
(9):上記(8)の態様において、前記選択部は、前記編集動画像に含まれる前記動画像データに関連付けられている前記位置情報である動画像位置情報と、前記楽曲情報に関連付けられている前記位置情報である楽曲位置情報とを比較し、前記動画像位置情報と前記楽曲位置情報とが所定の距離の範囲内である前記楽曲情報を選択するものである。
【0015】
(10):上記(9)の態様において、前記選択部は、選択された前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲のデータである楽曲データを取得するものである。
【0016】
(11):この発明の一態様に係る情報管理方法は、情報管理装置のコンピュータが、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信し、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、前記動画像データを前記端末装置に提供し、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、情報管理方法である。
【0017】
(12):この発明の一態様に係る情報管理方法は、情報管理装置のコンピュータが、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成し、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、情報管理方法である。
【0018】
(13):この発明の一態様に係るプログラムは、情報管理装置のコンピュータに、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信させ、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信し、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦させ、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶させ、前記動画像データを前記端末装置に提供させ、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択させる、プログラムである。
【0019】
(14):この発明の一態様に係るプログラムは、情報管理装置のコンピュータに、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信させ、前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦させ、前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶させ、前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成させ、前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
上述した(1)~(14)の態様によれば、編集した動画像の生成を行う際に、元の動画像を撮影したときに車内に流れていた音楽を推薦することにより、編集後の動画像がより好適なものとなるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係る情報管理装置の構成の一例、および情報管理装置を含む情報管理システムの使用環境の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る情報管理システムにおいて、動画像を撮影していたときに車内に流されていた楽曲を推薦する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図3】実施形態に係る情報管理システムの処理において端末装置に表示される動画編集アプリケーションの画面の一例(その1)を示す図である。
図4】実施形態に係る情報管理システムの処理において端末装置に表示される動画編集アプリケーションの画面の一例(その2)を示す図である。
図5】実施形態に係る情報管理システムの処理において端末装置に表示される動画編集アプリケーションの画面の一例(その3)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照し、本発明の情報管理装置、情報管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
【0023】
以下の説明においては、情報管理装置と、情報管理装置と通信する車両、および端末装置を含む情報管理システムとして説明する。情報管理システムは、車両Mのユーザが乗車して走行しているときに撮影された動画像から、ユーザが思い出に残すために所定期間、あるいは所定期間以上の範囲の動画像を切り出した新たな動画像(以下、「編集動画像」という)を生成する際に、車両Mでの走行中に車内(車室内)に流されていた音楽などの楽曲をBGM(BackGround Music:背景音楽)として推薦(提案)するシステムである。
【0024】
[情報管理システムの使用環境]
図1は、実施形態に係る情報管理装置の構成の一例、および情報管理装置を含む情報管理システムの使用環境の一例を示す図である。情報管理システム1では、情報管理装置100と、ユーザが乗車して走行している車両Mと、ユーザが編集動画像を生成するために使用する端末装置Tとが、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む無線通信の通信網である。図1では、1台の車両Mおよび1台の端末装置TがネットワークNWを介して情報管理装置100と接続されている状態を示しているが、車両Mや端末装置Tは複数台であってもよい。
【0025】
ネットワークNWには、情報管理装置100や、車両M、端末装置Tと連系する他のサーバ装置Sも接続されている。サーバ装置Sは、例えば、アシスタント機能、リアルタイム地図機能、コンテンツ提供機能など、運転や走行に関する種々の機能を車両Mに提供したり、音楽配信機能など、楽曲(音楽)に関する種々の情報を情報管理装置100や、車両M、端末装置Tに提供したりする。図1では、ネットワークNWに一つのサーバ装置Sが接続されている場合を示しているが、これはあくまで一例であり、サーバ装置Sには、ネットワークNWに接続されている複数のサーバ装置を含んでもよいし、サーバ装置Sや情報管理装置100が接続可能な他のネットワークに接続されている他のサーバ装置を含んでもよい。
【0026】
車両Mは、ユーザが乗車して走行しているときに撮影した動画像のデータを含む動画像データを、ネットワークNWを介して情報管理装置100に送信する。車両Mは、走行中に車内に流されている楽曲の識別情報(以下、「楽曲ID」という)を含む楽曲情報を、ネットワークNWを介して情報管理装置100に送信する。楽曲IDは、「楽曲識別情報」の一例である。
【0027】
端末装置Tは、例えば、スマートフォンやタブレット端末など、ユーザが使用する可搬型の端末装置である。端末装置Tは、ユーザの操作に応じて、編集動画像を生成するための動画像の編集機能を有するアプリケーション(以下、「動画編集アプリケーション」という)などが実行される。動画編集アプリケーションは、ネットワークNWを介して情報管理装置100から取得した動画像データを編集した編集動画像を生成する。
【0028】
情報管理装置100は、車両MによりネットワークNWを介して送信された動画像データや楽曲情報を管理する。情報管理装置100は、例えば、動画像の編集機能を利用する、つまり、動画編集アプリケーションを使用するユーザからの利用要求を受け付けた場合に、動画像データや楽曲情報の管理を開始するようにしてもよい。以下の説明においては、情報管理装置100が、ユーザからの利用要求を受け付け、動画像データや楽曲情報の管理を開始しているものとする。情報管理装置100は、少なくとも端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションが編集動画像を生成するために用いる動画像データを端末装置Tに送信する。
【0029】
[車両の構成]
車両Mは、通信装置MCと、測位装置MPと、撮像装置MVと、音楽再生装置MMと、を備える。
【0030】
測位装置MPは、車両Mの現在の位置を測位する。測位装置MPは、例えば、GPS(Global Positioning System)などの位置センサから取得した現在の位置を、測位した車両Mの現在の位置としてもよい。測位装置MPは、測位した車両Mの現在の位置を表す位置情報を、通信装置MCに出力する。測位装置MPは、「測位手段」の一例である。
【0031】
撮像装置MVは、車両Mの車外および車内を撮影する、例えば、ドライブレコーダーなどのようなカメラである。撮像装置MVは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。撮像装置MVは、車両Mにおいて当初から設置されているものであってもよし、車両Mに対して後付けで取り付けられるものであってもよい。撮像装置MVは、例えば、車両Mのフロントウインドシールド上部のルームミラー付近のフロント窓ガラスに取り付けられる。撮像装置MVは、例えば、一つのカメラによって構成されてもよいし、前方カメラと、後方カメラと、車室内カメラというような複数のカメラによって構成されてもよい。撮像装置MVは、設置された位置から、車両Mの車外および車内を繰り返し(周期的に)撮影し、撮影した車両Mの車外および車内の画像(動画像)を、通信装置MCに出力する。撮像装置MVは、車両Mの走行が開始されたときから動画像の撮影を開始してもよいし、ユーザによって撮影の開始が指示されたときから動画像の撮影を開始してもよい。動画像には、例えば、動画像を構成するそれぞれのフレームに、撮影した日付や時刻を表す時刻情報が対応付けられている。撮像装置MVは、「撮像手段」の一例である。
【0032】
音楽再生装置MMは、車両Mの車内に流す楽曲(音楽)を再生する。車両Mの車内に流す楽曲は、例えば、予めCDなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、この記憶媒体が、音楽再生装置MMが備えるドライブ装置に装着されることで再生されるものであってもよいし、MP3プレーヤなどのデジタルオーディオプレーヤに予め記憶されており、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって音楽再生装置MMと接続することで再生されるものであってもよい。車両Mの車内に流す楽曲は、例えば、音楽再生装置MMが音楽配信用のサーバ装置Sなどから取得して記憶しているものであってもよいし、端末装置Tが音楽配信用のサーバ装置Sなどから取得して記憶し、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって音楽再生装置MMと接続することで再生されるものであってもよい。音楽再生装置MMは、楽曲の再生を開始する際に、再生する楽曲を識別するための識別情報(楽曲ID)を取得し、取得した楽曲IDを、通信装置MCに出力する。音楽再生装置MMは、「音楽再生手段」の一例である。
【0033】
通信装置MCは、ネットワークNWを介して情報管理装置100と通信し、撮像装置MVにより出力された動画像に測位装置MPにより出力された位置情報を関連付けた動画像データを、情報管理装置100に送信する。通信装置MCは、撮像装置MVにより出力された動画像を、例えば、不図示の記憶装置に一旦記憶させた後、所定の時間間隔ごと(例えば、1分間隔ごと)に、動画像データを情報管理装置100に送信してもよい。さらに、通信装置MCは、ネットワークNWを介して情報管理装置100と通信し、音楽再生装置MMから楽曲IDが出力される都度、測位装置MPにより出力された位置情報を関連付けた楽曲情報を、情報管理装置100に送信する。通信装置MCは、ユーザが音楽再生装置MMに再生させる楽曲を選択するために楽曲を順次変更する場合を考慮して、音楽再生装置MMにより出力された楽曲IDを、例えば、不図示の記憶装置に一旦記憶させた後、音楽再生装置MMから異なる楽曲IDが出力されない時間が所定の時間だけ経過したとき(例えば、1分間経過したとき)に、楽曲情報を情報管理装置100に送信してもよい。通信装置MCは、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信の機能を有し、例えば、端末装置Tと接続して、端末装置Tにより送信された楽曲のデータ(以下、「楽曲データ」という)を音楽再生装置MMに出力する構成であってもよい。
【0034】
[端末装置の構成]
端末装置Tは、通信装置TCと、測位装置TPと、動画編集部TVと、音楽再生部TMと、を備える。
【0035】
通信装置TCは、ネットワークNWを介して情報管理装置100と通信し、情報管理装置100により送信された、撮像装置MVが撮影した動画像に測位装置MPが測位した位置情報が関連付けられた動画像データを受信する。さらに、通信装置TCは、ネットワークNWを介して情報管理装置100と通信し、情報管理装置100により送信された、音楽再生装置MMにより出力された楽曲IDに測位装置MPが測位した位置情報が関連付けられた楽曲情報を受信する。
【0036】
測位装置TPは、端末装置Tの現在の位置を測位する。測位装置TPは、例えば、GPSなどの位置センサから取得した現在の位置を、測位した端末装置Tの現在の位置としてもよい。測位装置TPは、測位した端末装置Tの現在の位置を表す位置情報を、通信装置TCに出力して、情報管理装置100に送信させてもよい。
【0037】
動画編集部TVは、端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションからの制御に応じて、動画像データに対する編集処理を行う画像処理装置である。動画編集部TVは、通信装置TCが受信した動画像データに対して、動画編集アプリケーションに応じた編集処理を行うことにより、所定期間の動画像データで構成された編集動画像を生成する。言い換えれば、動画編集部TVは、動画像データから所定期間の動画像を切り出した編集動画像を生成する。動画編集部TVにおける動画像データに対する画像処理の方法(動画像の切り出し方法)は、既存の画像処理装置における画像処理の方法と等価なものである。従って、動画編集部TVにおける動画像データに対する画像処理の方法に関する詳細な説明は省略する。動画編集部TVは、生成した編集動画像に含まれる動画像データの所定期間を表す情報(以下、「編集動画像情報」という)を、通信装置TCに出力して、情報管理装置100に送信させる。編集動画像情報には、例えば、編集動画像の所定期間の開始時刻と終了時刻とのそれぞれの情報が含まれる。編集動画像情報において、編集動画像における所定期間の終了時刻は、所定期間の長さに代えてもよい。編集動画像情報において、編集動画像の所定期間の開始時刻と終了時刻のとのそれぞれは、動画像データに関連付けられている位置情報に代えてもよい。動画編集部TVは、「画像処理部」の一例である。
【0038】
音楽再生部TMは、端末装置Tに記憶されている、あるいは端末装置Tが音楽配信用のサーバ装置Sなどから取得した楽曲データを再生して、音をスピーカー(不図示)に発音させる音声処理装置である。音楽再生部TMは、動画編集部TVが動画編集アプリケーションに応じて動画像データに対する編集処理を行っているときに、情報管理装置100により出力された(情報管理装置100によりネットワークNWを介して送信された)楽曲データを再生する。音楽再生部TMにおける楽曲データの再生の方法は、既存の音声処理装置における再生の方法と等価なものである。従って、音楽再生部TMにおける楽曲データの再生の方法に関する詳細な説明は省略する。
【0039】
音楽再生部TMは、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって音楽再生装置MMと接続し、車両Mの車内に流す楽曲として音楽再生部TMが再生した楽曲データを音楽再生装置MMに送信している場合、再生している楽曲を識別するための楽曲IDを通信装置TCに出力して、情報管理装置100に送信させてもよい。つまり、音楽再生部TMは、音楽再生装置MMに代わって、楽曲IDを情報管理装置100に送信してもよい。この場合、通信装置TCは、ネットワークNWを介して情報管理装置100と通信し、音楽再生部TMから楽曲IDが出力される都度、測位装置TPにより出力された位置情報を関連付けた楽曲情報を、情報管理装置100に送信する。ここで、測位装置TPにより出力された位置情報は、音楽再生部TMがBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって再生した楽曲データを音楽再生装置MMに送信することによって車両Mの車内に楽曲を流している状態の位置情報であるため、車両Mが備える測位装置MPが測位した車両Mの現在の位置と等価である。
【0040】
[情報管理装置の構成]
情報管理装置100は、記憶部110と、通信部120と、取得部130と、選択部140と、提供部150と、を備える。選択部140は、位置判定部142を備える。
【0041】
取得部130と、選択部140と、提供部150とは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサと、プログラム(ソフトウェア)を記憶した記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)とを備え、プロセッサがプログラムを実行することによりそれぞれの構成要素の機能が実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)などによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、専用のLSIによって実現されてもよい。ここで、プログラム(ソフトウェア)は、予め情報管理装置100が備えるROM(Read Only Memory)や、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体が情報管理装置100の備えるドライブ装置に装着されることで、情報管理装置100が備える記憶装置にインストールされてもよい。プログラム(ソフトウェア)は、他のコンピュータ装置からネットワークを介してダウンロードされて、情報管理装置100が備える記憶装置にインストールされてもよい。情報管理装置100は、クラウドコンピューティングシステムに組み込まれたサーバ装置や記憶装置に実現されてもよい。この場合、クラウドコンピューティングシステムにおける複数のサーバ装置や記憶装置によって、情報管理装置100の機能が実現されてもよい。
【0042】
記憶部110は、例えば、動画像データ112と、楽曲情報114と、編集動画像情報116とが記憶される。動画像データ112は、車両Mにより送信された動画像データである。車両Mにより送信された動画像データには、車両Mが備える撮像装置MVが動画像を撮影したときに、車両Mが備える測位装置MPが測位した車両Mの位置を表す位置情報が関連付けられている。楽曲情報114は、車両M(端末装置Tであってもよい)により送信された楽曲情報である。車両Mにより送信された楽曲情報には、車両Mが備える音楽再生装置MMが再生した楽曲IDに、車両Mが備える測位装置MPが測位した車両Mの位置を表す位置情報が関連付けられている。一方、端末装置Tにより送信された楽曲情報には、端末装置Tが備える音楽再生部TMが再生した楽曲IDに、端末装置Tが備える測位装置TPが測位した端末装置Tの位置を表す位置情報が関連付けられている。情報管理装置100では、動画像データ112に関連付けられている位置情報と、楽曲情報114に関連付けられている位置情報とに基づいて、動画像を撮影したときに車両Mの車内に流されていた楽曲を判定する。ここで、それぞれの位置情報を区別するため、動画像データ112に関連付けられている位置情報を「動画像位置情報」といい、楽曲情報114に関連付けられている位置情報を「楽曲位置情報」という。編集動画像情報116は、端末装置Tにより送信された編集動画像情報である。
【0043】
通信部120は、ネットワークNWに接続するためのネットワークカードなどの通信インターフェースである。通信部120は、ネットワークNWを介して、車両M(より具体的には、通信装置MC)や、端末装置T(より具体的には、通信装置TC)、サーバ装置Sと通信する。通信部120は、ネットワークNWを介して車両Mにより送信された動画像データや楽曲情報(端末装置Tにより送信された楽曲情報であってもよい)を受信し、受信した動画像データや楽曲情報を取得部130に出力する。通信部120は、端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションによって編集動画像を生成する際に、編集処理を行う元となる、記憶部110に記憶されている動画像データ112を、端末装置Tに送信する。通信部120は、ネットワークNWを介して端末装置Tにより送信された編集動画像情報を受信し、受信した編集動画像情報や楽曲情報を取得部130に出力する。通信部120は、「第一通信部」および「第二通信部」の一例である。
【0044】
取得部130は、通信部120を介して車両Mや端末装置Tからデータや情報を取得し、記憶部110に記憶させる。取得部130は、車両Mから送信された動画像データを取得した場合、動画像データ112を記憶部110に記憶させる。取得部130は、車両M(端末装置Tであってもよい)から送信された楽曲情報を取得した場合、楽曲情報114を記憶部110に記憶させる。取得部130は、端末装置Tから送信された編集動画像情報を取得した場合、編集動画像情報116を記憶部110に記憶させる。
【0045】
選択部140は、動画像データや編集動画像に含まれる動画像が撮影されているときに車両Mの車内に流されていた楽曲を、BGMとして推薦(提案)する楽曲(以下、「推薦楽曲」という)として選択する。
【0046】
位置判定部142は、動画像データ112に関連付けられている動画像位置情報と、楽曲情報114に関連付けられている楽曲位置情報とに基づいて、車両Mが備える撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を判定する。より具体的には、位置判定部142は、動画像位置情報が表す車両Mの位置と、楽曲位置情報が表す車両Mの位置とを比較し、それぞれの位置情報が表す車両Mの位置が所定の距離の範囲内(例えば、1メートルの範囲内)である楽曲を、撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲であると判定する。
【0047】
ここで、端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションが編集処理を開始する場合、提供部150は、動画像データ112の全てを端末装置Tに提供することになる。この場合、位置判定部142は、動画像データ112の全ての期間の動画像位置情報が表す車両Mの位置と、楽曲位置情報が表す車両Mの位置とを比較し、撮像装置MVが動画像を撮影していた全ての期間に車両Mの車内に流されていた楽曲を判定する。一方、動画編集アプリケーションの編集処理によって動画像データ112から切り出す所定期間が指示された場合、位置判定部142は、編集動画像情報116に記憶されている編集動画像情報が表す所定期間において、撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を判定する。この場合、位置判定部142は、動画像データ112の全ての期間の動画像位置情報のうち、所定期間の動画像データ112に関連付けられている動画像位置情報が表す車両Mの位置と、楽曲位置情報が表す車両Mの位置とを比較し、撮像装置MVが所定期間の動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を判定する。
【0048】
選択部140は、位置判定部142の判定結果に基づいて、車両Mが備える撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を、推薦楽曲として選択する。選択部140は、推薦楽曲に対応する楽曲情報114を表す情報を、提供部150に出力する。より具体的には、選択部140は、推薦楽曲に対応する楽曲情報114に含まれる楽曲IDを、推薦楽曲IDとして提供部150に出力する。選択部140は、「選択部」および「推薦部」の一例である。
【0049】
位置判定部142は、車両Mの車内に流されていた楽曲であると判定した楽曲の楽曲IDを、動画像データ112に関連付けられている動画像位置情報に対応付けて動画像データ112を更新し、記憶部110に記憶させてもよい。この場合、選択部140は、推薦楽曲IDを提供部150に出力しなくてもよい。これは、動画像データ112には、動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲の楽曲IDが、すでに推薦楽曲IDとして対応付けられていることに相当するからである。
【0050】
提供部150は、通信部120を介して、端末装置T(つまり、動画編集アプリケーション)に動画像データ112を提供する。さらに、提供部150は、選択部140により出力された推薦楽曲IDに基づいて、選択部140が選択した推薦楽曲の情報を、通信部120を介して、端末装置Tに提供する。ここで、推薦楽曲の情報(以下、「推薦楽曲情報」という)は、動画編集アプリケーションが推薦楽曲として端末装置Tが備える表示装置に表示させる情報である。この推薦楽曲情報には、例えば、推薦楽曲の楽曲データや、推薦楽曲に関連するアイコンの画像データ(以下、「アイコン画像」という)、推薦楽曲のタイトル名やアーティスト名などの情報が含まれる。提供部150は、このような推薦楽曲情報を、例えば、音楽配信用のサーバ装置Sなどから取得して提供する。このような推薦楽曲情報をすでに端末装置Tが記憶している場合には、提供部150は、推薦楽曲IDを推薦楽曲情報として提供してもよい。
【0051】
ここで、提供部150は、推薦楽曲情報として、最初に、例えば、推薦楽曲のアイコン画像や、タイトル名、アーティスト名などの情報を端末装置Tに提供し、動画編集アプリケーションに対するユーザの操作によって推薦楽曲の楽曲データが要求された場合に、推薦楽曲の楽曲データを端末装置Tに提供するようにしてもよい。これは、推薦楽曲の楽曲データが有料のもの(課金が必要なもの)であったりすることを考えると、提供部150が端末装置Tに推薦楽曲情報を提供する際に、音楽配信用のサーバ装置Sなどから、必要以上の推薦楽曲の楽曲データを取得してしまったり、必要以上の課金が発生してしまったりすることを抑える上で、有用であると考えられるからである。
【0052】
[情報管理システムにおいて楽曲を推薦する全体の流れ]
次に、情報管理システム1において、車両Mが備える撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を、推薦楽曲として推薦する処理の流れの一例について説明する。
【0053】
図2は、実施形態に係る情報管理システム1において、撮像装置MVが動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲を推薦する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図2には、情報管理システム1に含まれる車両M、情報管理装置100、および端末装置Tにおける動作(処理)と、車両Mと、情報管理装置100と、端末装置Tとの間で行われるデータや情報のやり取りの一例を示している。図3図5は、実施形態に係る情報管理システム1の処理において端末装置Tに表示される動画編集アプリケーションの画面の一例を示す図である。図3図5のそれぞれには、図2に示した情報管理システム1における全体の流れの中で、端末装置Tが備える表示装置に動画編集アプリケーションが表示させる画面(つまり、動画編集アプリケーション画面)の一例を示している。以下の説明においては、図2に示す情報管理システム1における全体の流れにおいて、図3図5に示すそれぞれの動画編集アプリケーション画面の一例を適宜参照して説明する。
【0054】
ユーザが車両Mに乗車して走行を開始すると、撮像装置MVは、車両Mの車外および車内の動画像の撮影を開始し、繰り返し(周期的に)撮影した動画像を通信装置MCに出力する。さらに、測位装置MPは、車両Mの現在の位置を測位し、測位した車両Mの位置情報を通信装置MCに出力する。これにより、通信装置MCは、動画像に位置情報を関連付けた動画像データを、ネットワークNWを介して情報管理装置100に送信する(ステップS100)。そして、取得部130は、車両Mにより送信された動画像データを、動画像データ112として記憶部110に記憶させる(ステップS102)。
【0055】
さらに、ユーザが音楽再生装置MMによって車両Mの車内に流す楽曲(音楽)を再生させると、音楽再生装置MMは、再生する楽曲の楽曲IDを通信装置MCに出力する。これにより、通信装置MCは、楽曲IDに位置情報を関連付けた楽曲情報を、ネットワークNWを介して情報管理装置100に送信する(ステップS120)。ここで、ユーザが音楽再生部TMによって車両Mの車内に流す楽曲(音楽)を再生させた場合には、楽曲IDに位置情報を関連付けた楽曲情報は、ネットワークNWを介して端末装置Tから情報管理装置100に送信される(ステップS120a)。つまり、音楽再生部TMが、楽曲IDを通信装置TCに出力し、通信装置TCが、楽曲IDに測位装置TPにより測位された位置情報を関連付けた楽曲情報を、ネットワークNWを介して情報管理装置100に送信する。そして、取得部130は、車両Mにより送信された楽曲情報を、楽曲情報114として記憶部110に記憶させる(ステップS122)。
【0056】
このようにして、取得部130は、例えば、ユーザによる車両Mでの走行が終了するまでの間に車両Mにより送信された動画像データ112と、楽曲情報114とのそれぞれを、記憶部110に記憶させる。
【0057】
その後、ユーザが端末装置Tにおいて動画編集アプリケーションを実行させると、動画編集部TVは、動画編集アプリケーションからの制御に応じて、動画像データに対する編集処理を開始する(ステップS200)。以下の説明においては、端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションが、動画像データに対する編集処理を行うものとする。
【0058】
編集処理が開始されると、提供部150は、記憶部110に記憶した全ての期間の動画像データ112を端末装置Tに送信する(ステップS210)。このステップS210の処理は、例えば、動画編集アプリケーションが、情報管理装置100に対して動画像データ112の送信を要求し、提供部150が、動画編集アプリケーションからの要求に応じて動画像データ112を送信するという手順で行われるものであってもよい。
【0059】
情報管理装置100では、提供部150が動画像データ112を端末装置Tに送信すると、選択部140が、送信した動画像データ112に含まれる動画像が撮影されているときに車両Mの車内に流されていた推薦楽曲を選択し、推薦楽曲IDを提供部150に出力する。これにより、提供部150は、送信した動画像データ112に対応する推薦楽曲情報を端末装置Tに送信する(ステップS212)。このステップS212の処理も、ステップS210の処理と同様に、動画編集アプリケーションが情報管理装置100に対して推薦楽曲情報の送信を要求し、選択部140および提供部150が、動画編集アプリケーションからの要求に応じて推薦楽曲情報を送信するという手順で行われるものであってもよい。
【0060】
これにより、端末装置Tには、動画像データに対して推薦楽曲が示された動画編集アプリケーション画面が表示される。図3には、このときの動画編集アプリケーション画面の一例を示している。図3に示した動画編集アプリケーション画面では、動画像データ表示領域VAに、動画像データ112に含まれる動画像におけるいずれかの時刻(図3では、例えば、動画像データの開始時刻が0時、0分、0秒=(00:00:00))の動画像が表示されている。さらに、図3に示した動画編集アプリケーション画面では、推薦楽曲表示領域MAに、動画像データ112の全ての期間に車両Mの車内に流されていた複数の推薦楽曲(図3では、三つの推薦楽曲)の推薦楽曲情報として、それぞれの推薦楽曲のアイコン画像、タイトル名、およびアーティスト名の情報が表示されている。
【0061】
図3に示した動画編集アプリケーション画面上でユーザが操作することにより、動画像データ112から所定期間の編集動画像を切り出すことができる。例えば、ユーザは、動画編集アプリケーション画面上で、再生ボタンBPlayや、停止ボタンBStop、一時停止ボタンBPause、開始時刻指定カーソルCStart、終了時刻指定カーソルCEnd、開示時刻設定領域AStart、終了時刻設定領域AEndなどを操作することによって、動画像を切り出す所定期間の長さを変更することができる。そして、ユーザは、動画編集アプリケーション画面上で、開始時刻指定ボタンBStartや、終了時刻指定ボタンBEndを操作することによって、変更した所定期間の長さを、動画像を切り出す所定期間として設定することができる。その後、ユーザは、動画編集アプリケーション画面上で、切り出し実行ボタンBCutを操作することによって、所定期間の動画像の切り出しを実行させることができる。
【0062】
動画編集アプリケーションは、ユーザが動画編集アプリケーション画面上で操作して切り出しの実行を指示した場合、言い換えれば、動画像データ112から編集動画像を切り出す所定期間(切り出し期間)が指示された場合(ステップS220)、指示された所定期間を表す編集動画像情報を、情報管理装置100に送信する(ステップS222)。このステップS222の処理において、動画編集アプリケーションは、編集動画像情報とともに、編集動画像に対応する推薦楽曲情報の送信を情報管理装置100に要求してもよい。
【0063】
取得部130は、端末装置Tにより送信された編集動画像情報を、編集動画像情報116として記憶部110に記憶させる。これにより、選択部140は、編集動画像情報116に記憶されている編集動画像情報が表す所定期間の動画像データ112に含まれる動画像が撮影されているときに車両Mの車内に流されていた推薦楽曲を選択し、推薦楽曲IDを提供部150に出力する。これにより、提供部150は、送信された編集動画像情報が表す所定期間に対応する推薦楽曲情報を端末装置Tに送信する(ステップS230)。
【0064】
これにより、端末装置Tには、所定期間の動画像データに対して推薦楽曲が示された動画編集アプリケーション画面が表示される。図4には、このときの動画編集アプリケーション画面の一例を示している。図4に示した動画編集アプリケーション画面では、所定期間として、開始時刻がh1時、m1分、s1秒=(h1:m1:s1)から終了時刻がh2時、m2分、s2秒=(h2:m2:s2)が設定されている場合において、この所定期間に車両Mの車内に流されていた推薦楽曲の推薦楽曲情報として、この推薦楽曲のアイコン画像、タイトル名、およびアーティスト名の情報が、推薦楽曲表示領域MAに表示されている。図4では、一つの推薦楽曲が所定期間に車両Mの車内に流されていたものとして、一つの推薦楽曲の推薦楽曲情報を推薦楽曲表示領域MAに表示している場合を示しているが、所定期間に複数の推薦楽曲が車両Mの車内に流されていた場合には、例えば、図3に示した動画編集アプリケーション画面の推薦楽曲表示領域MA内の表示と同様に、複数の推薦楽曲の推薦楽曲情報が表示されてもよい。
【0065】
図4に示した動画編集アプリケーション画面上でユーザが操作することにより、所定期間の動画像のBGMとして、推薦(提案)された楽曲を採用することができる。例えば、ユーザは、推薦楽曲表示領域MA内に表示されている推薦楽曲を押下することにより、この推薦楽曲をBGMとして採用することができる。図4には、ユーザが推薦楽曲のアイコン画像を押下することにより、この推薦楽曲をBGMとして採用することを決定した状態の一例を示している。
【0066】
動画編集アプリケーションは、推薦楽曲がBGMとして採用されたか否かを確認する(ステップS240)。ステップS240において、推薦楽曲がBGMとして採用されないことが確認された場合、動画編集アプリケーションは、処理をステップS260に進める。
【0067】
一方、ステップS240において、推薦楽曲がBGMとして採用されたことが確認された場合、動画編集アプリケーションは、推薦楽曲の楽曲データを要求する情報を、情報管理装置100に要求する(ステップS242)。これにより、提供部150は、動画編集アプリケーションからの要求に応じて、推薦楽曲の楽曲データを端末装置Tに送信する(ステップS244)。
【0068】
ここで、端末装置Tに送信する推薦楽曲の楽曲データが、音楽配信用のサーバ装置Sなどから取得する必要がある場合、提供部150は、ステップS244の処理において推薦楽曲の楽曲データを端末装置Tに送信する前に、楽曲データの音楽配信用のサーバ装置Sなどからの取得(ダウンロード)を許可するか否かを確認する要求を、動画編集アプリケーションに送信する。図5には、このときの動画編集アプリケーション画面の一例を示している。図5に示した動画編集アプリケーション画面では、図4に示した動画編集アプリケーション画面においてユーザがBGMとして採用することを決定した推薦楽曲の楽曲データが音楽配信用のサーバ装置Sなどからのダウンロードする必要があるため、推薦楽曲表示領域MA内に、楽曲データのダウンロードを許可するか否かを確認するための情報を表示している。より具体的には、図5に示した動画編集アプリケーション画面では、推薦楽曲表示領域MA内に、ダウンロードをするか否かを問い合わせるメッセージ「選択した楽曲をダウンロードしますか?」、およびその回答としてダウンロードすることを指示するための回答ボタンBYと、ダウンロードしないことを指示するための回答ボタンBNとを表示している。ユーザは、推薦楽曲表示領域MA内のいずれか一方の回答ボタンBに対して操作(例えば、タップ操作)をすることにより、BGMとして採用することを決定した推薦楽曲の楽曲データをダウンロードするか否かを回答することができる。図5には、回答ボタンBYに対して操作を行って、推薦楽曲の楽曲データをダウンロードすることを回答している状態の一例を示している。
【0069】
さらに、端末装置Tに送信する推薦楽曲の楽曲データが、課金される楽曲データである場合、提供部150は、ステップS244の処理において推薦楽曲の楽曲データを端末装置Tに送信する前に、上述したダウンロードを許可するか否かを確認する要求とともに、あるいは、ダウンロードを許可することが回答された後に、対価を支払うことを許可するか否かを確認する要求を、動画編集アプリケーションに送信する。この場合の動画編集アプリケーションの処理や、動画編集アプリケーション画面の一例は、上述した説明や、図5に示した動画編集アプリケーション画面に基づいて容易に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
【0070】
動画編集アプリケーションは、情報管理装置100により送信された、要求した楽曲データを受信すると、受信した楽曲データを、所定期間の編集動画像に追加する(ステップS250)。このステップS250の処理における編集動画像に楽曲データを追加する処理は、既存の画像処理装置における音声データの動画像への対応付けの処理方法と等価なものである。従って、編集動画像に楽曲データを追加する処理方法に関する詳細な説明は省略する。
【0071】
その後、動画編集アプリケーションは、今回の編集処理を終了するか否かを確認する(ステップS260)。ステップS260の処理における編集処理を終了するか否かを確認は、例えば、所定期間が動画像データ112に含まれる動画像における終了時刻(図3に示した動画編集アプリケーション画面の一例では、例えば、動画像データの終了時刻がhh時、mm分、ss秒=(hh:mm:ss))を含んでいるか否かや、不図示の編集処理終了ボタンがユーザによって操作されたか否かなど、種々の方法によって確認することができる。ステップS260において、今回の編集処理を終了しないことが確認された場合、動画編集アプリケーションは、処理をステップS220に戻して、次の所定期間に対するステップS220~ステップS260の処理を繰り返す。
【0072】
一方、ステップS260において、今回の編集処理を終了することが確認された場合、動画編集アプリケーションは、ステップS220において指示された所定期間(切り出し期間)の動画像を動画像データ112から切り出して、編集動画像を生成する(ステップS270)。このとき、動画編集アプリケーションは、ステップS220~ステップS260の処理を繰り返した複数の所定期間が指示されている場合には、それぞれの所定期間の編集動画像を生成し、生成したそれぞれの編集動画像を繋ぎ合わせた一つの編集動画像を生成してもよいし、それぞれの編集動画像を別々に生成してもよい。その後、動画編集アプリケーションは、例えば、端末装置Tが備える不図示の記憶部に、生成した編集動画像を記憶させてもよい。そして、動画編集アプリケーションは、今回の一連の編集処理を終了する。
【0073】
上記に述べたとおり、実施形態の情報管理システム1によれば、情報管理装置100が、車両Mにおいて繰り返し(周期的に)撮影された車外および車内の動画像を、車両Mの位置情報を関連付けて記憶する。さらに、実施形態の情報管理システム1では、情報管理装置100が、動画像を撮影していたときに車両Mの車内に流されていた楽曲に楽曲IDを、車両Mの位置情報を関連付けて記憶する。そして、実施形態の情報管理システム1では、ユーザが思い出に残すために、動画編集アプリケーションが実行されている端末装置Tを用いて編集処理を行って、所定期間、あるいは所定期間以上の範囲の動画像を切り出した編集動画像を生成する際に、情報管理装置100が、車内に流されていた楽曲を選択し、BGMとして推薦(提案)する。これにより、実施形態の情報管理システム1では、編集処理によって生成した編集動画像に、車内に流されていた楽曲を追加することができ、生成する編集動画像を、動画像を撮影したときの雰囲気に合致したもの(雰囲気がより伝わりやすいもの)とすることができる。言い換えれば、実施形態の情報管理システム1では、生成した編集動画像を、ユーザの思い出に結びつきやすい、より好適なものとすることができる。
【0074】
上述した実施形態では、情報管理装置100を備え、情報管理装置100が、車両Mにおいて撮影された動画像データや、車両Mの車内に流されていた楽曲の楽曲情報、さらには、編集動画像情報を記憶するとともに、推薦楽曲を選択して、端末装置T、つまり、ユーザに推薦(提案)する構成の情報管理システム1について説明した。しかしながら、これはあくまで一例であり、上述した情報管理装置100の構成や機能を、例えば、端末装置Tにおいて実現する構成にしてもよい。言い換えれば、情報管理装置100を省略し、端末装置Tにおいて、情報管理装置100が行っていた機能や処理を行うようにしてもよい。この場合、端末装置Tが、車両Mにより送信された動画像データや楽曲情報を受信し、例えば、動画編集アプリケーションが、推薦楽曲を選択してユーザに提示するとともに、編集処理を行うようにしてもよい。そして、この場合の端末装置Tは、情報管理装置100であるということもでき、端末装置Tが備える動画編集部TVは、情報管理装置100が備える選択部140や提供部150であるということもできる。このような場合の端末装置Tの構成や処理は、上述した情報管理装置100の構成や処理と等価なものになるようにすればよく、上述した説明に基づいて容易に考えることができる。従って、端末装置Tにおいて、情報管理装置100の機能や処理を行う場合の構成や処理に関する詳細な説明は省略する。
【0075】
上述した実施形態では、車両Mが備える撮像装置MVが、撮影した動画像を含む動画像データを情報管理装置100に送信する構成の情報管理システム1について説明した。しかし、動画像データは、端末装置Tが情報管理装置100に送信したものを含んでもよい。この場合、端末装置Tが備える通信装置TCは、例えば、端末装置Tが備える不図示の撮像装置が撮影した動画像に、測位装置TPが測位した端末装置Tの位置を表す位置情報を関連付けた動画像データを送信する。そして、情報管理装置100は、端末装置Tにより送信された動画像データを、動画像データ112として記憶部110に記憶させ、端末装置Tにおいて実行されている動画編集アプリケーションが編集処理を行う際に、車両Mにより送信された動画像データに加えて、または代えて、端末装置Tにより送信された動画像データを端末装置Tに提供すればよい。この場合における情報管理システム1や、情報管理システム1が備えるそれぞれの構成要素の構成や処理は、上述した説明に基づいて容易に考えることができるため、端末装置Tが動画像データを情報管理装置100に送信する場合を含む情報管理システムや、この情報管理システムが備えるそれぞれの構成要素の構成や処理に関する詳細な説明は省略する。
【0076】
以上説明した実施形態の情報管理装置を含む情報管理システムによれば、情報管理装置100が、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段(撮像装置MV)と、車内に楽曲を流す音楽再生手段(音楽再生装置MM)と、車両Mの位置を測位する測位手段(測位装置MP)とを有する車両Mから、動画像と測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、楽曲を識別するための楽曲識別情報(楽曲ID)と位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信する第一通信部120と、動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置Tと通信する第二通信部120と、を備える情報管理装置100であって、情報管理装置100は、楽曲情報(楽曲情報114)から動画像データ(動画像データ112)に対応する楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部140と、車両Mにより送信された動画像データと、楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部110と、動画像データ(動画像データ112)を端末装置Tに提供する提供部150と、動画像データ(動画像データ112)に関連付けられている楽曲情報(楽曲情報114)に含まれる楽曲識別情報(楽曲ID)が表す楽曲を推薦楽曲として選択する選択部140と、を備えることにより、端末装置Tが、編集した動画像(編集動画像)の生成を行う際に、元の動画像(動画像データ112)を撮影したときに車内に流れていた音楽を推薦する。これにより、実施形態の情報管理システムでは、端末装置Tによる編集後の動画像(編集動画像)が、動画像を撮影したときの雰囲気に合致したもの(雰囲気がより伝わりやすいもの)となるようにすることができる。言い換えれば、実施形態の情報管理システムでは、端末装置Tが生成した編集動画像を、ユーザの思い出に結びつきやすい、より好適なものとなるようにすることができる。
【0077】
以上説明した実施形態の情報管理装置によれば、車外および車内の動画像を撮影する撮像手段(撮像装置MV)と、車内に楽曲を流す音楽再生手段(音楽再生装置MM)と、車両Mの位置を測位する測位手段(測位装置MP)とを有する車両Mから、動画像と測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、楽曲を識別するための楽曲識別情報(楽曲ID)と位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、楽曲情報(楽曲情報114)から動画像データ(動画像データ112)に対応する楽曲を推薦楽曲として推薦する推薦部140と、車両Mにより送信された動画像データと、楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶する記憶部110と、動画像データ(動画像データ112)から編集した所定期間以上の編集動画像を生成する画像処理部TVと、動画像データ(動画像データ112)に関連付けられている楽曲情報(楽曲情報114)に含まれる楽曲識別情報(楽曲ID)が表す楽曲を推薦楽曲として選択する選択部140と、を備えることにより、編集した動画像(編集動画像)の生成を行う際に、元の動画像(動画像データ112)を撮影したときに車内に流れていた音楽を推薦する。これにより、実施形態の情報管理装置では、編集後の動画像(編集動画像)が、動画像を撮影したときの雰囲気に合致したもの(雰囲気がより伝わりやすいもの)となるようにすることができる。言い換えれば、実施形態の情報管理装置では、生成した編集動画像を、ユーザの思い出に結びつきやすい、より好適なものとなるようにすることができる。
【0078】
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
ハードウェアプロセッサと、
プログラムを記憶した記憶装置と、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成する端末装置と通信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、
前記動画像データを前記端末装置に提供し、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、
ように構成されている、情報管理装置。
【0079】
さらに、上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
ハードウェアプロセッサと、
プログラムを記憶した記憶装置と、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、
車外および車内の動画像を撮影する撮像手段と、前記車内に楽曲を流す音楽再生手段と、車両の位置を測位する測位手段とを有する車両から、前記動画像と前記測位した位置を表す位置情報とを関連付けた動画像データと、前記楽曲を識別するための楽曲識別情報と前記位置情報とを関連付けた楽曲情報とを受信し、
前記楽曲情報から前記動画像データに対応する前記楽曲を推薦楽曲として推薦し、
前記車両により送信された前記動画像データと、前記楽曲情報とのそれぞれを関連付けて記憶し、
前記動画像データから編集した所定期間以上の編集動画像を生成し、
前記動画像データに関連付けられている前記楽曲情報に含まれる前記楽曲識別情報が表す前記楽曲を前記推薦楽曲として選択する、
ように構成されている、情報管理装置。
【0080】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0081】
1・・・情報管理システム
100・・・情報管理装置
110・・・記憶部
112・・・動画像データ
114・・・楽曲情報
116・・・編集動画像情報
120・・・通信部
130・・・取得部
140・・・選択部
142・・・位置判定部
150・・・提供部
M・・・車両
MC・・・通信装置
MP・・・測位装置
MV・・・撮像装置
MM・・・音楽再生装置
T・・・端末装置
TC・・・通信装置
TP・・・測位装置
TV・・・動画編集部
TM・・・音楽再生部
NW・・・ネットワーク
S・・・サーバ装置
図1
図2
図3
図4
図5