(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139229
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】プロジェクター装置、プロジェクター、支持装置、異常判定装置及び異常判定方法
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20241002BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20241002BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20241002BHJP
G08B 21/24 20060101ALI20241002BHJP
G01N 29/12 20060101ALI20241002BHJP
G01N 29/11 20060101ALI20241002BHJP
G01N 29/46 20060101ALI20241002BHJP
G01N 29/48 20060101ALI20241002BHJP
H04N 5/74 20060101ALN20241002BHJP
【FI】
G03B21/14 F
G03B21/00 D
G03B21/14 E
G09G5/00 510B
G09G5/00 X
G09G5/00 550C
G08B21/24
G01N29/12
G01N29/11
G01N29/46
G01N29/48
H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050076
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】若林 慎一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 竜矢
(72)【発明者】
【氏名】山田 英幸
(72)【発明者】
【氏名】須藤 泰宏
【テーマコード(参考)】
2G047
2K203
5C058
5C086
5C182
【Fターム(参考)】
2G047AA05
2G047AC10
2G047BA04
2G047BC03
2G047BC04
2G047GG12
2G047GG20
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2G047GG33
2G047GH05
2K203FB05
2K203KA06
2K203KA22
2K203KA30
2K203KA39
2K203KA66
2K203KA73
2K203KA92
2K203KA96
2K203MA11
2K203MA37
5C058BA35
5C058EA02
5C086AA34
5C086BA13
5C086CA23
5C086FA01
5C086FA06
5C086FA11
5C086FA17
5C182AA04
5C182AA13
5C182BA29
5C182BA75
5C182CB54
5C182DA70
(57)【要約】
【課題】プロジェクターの設置状態の変化をより早期に検出可能なプロジェクター装置、プロジェクター、支持装置、異常判定装置及び異常判定方法を提供する。
【解決手段】プロジェクター装置は、支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターと、支持装置及びプロジェクターのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、プロジェクターの振動を検出する振動検出デバイスと、振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターと、
前記支持装置及び前記プロジェクターのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、
前記プロジェクターの振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスの動作を制御する制御デバイスを備え、
前記制御デバイスは、前記振動発生デバイスに前記プロジェクターの固有振動数の振動を発生させる、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項3】
請求項2に記載のプロジェクター装置において、
前記制御デバイスは、前記プロジェクターがスリープ状態にあるとき、及び、前記プロジェクターの電源が投入されたときのうち少なくともいずれかのときに、前記振動発生デバイスに振動を発生させる、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスは、前記プロジェクターにおいて自由端となる面に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクター装置において、
前記振動検出デバイスは、前記振動発生デバイスよりも前記支持装置に対する自由端側に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項6】
請求項5に記載のプロジェクター装置において、
前記振動検出デバイスは、前記支持装置に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスは、前記支持装置及び前記プロジェクターのうちの一方に1つ配置され、
前記振動検出デバイスは、前記支持装置及び前記プロジェクターのうち互いに離間した複数の位置に配置され、
前記報知デバイスは、複数の前記振動検出デバイスの検出値と前記参照値との比較結果に基づいて、前記報知条件が満たされる場合に報知する、ことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項8】
支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターであって、
振動を発生する振動発生デバイスと、
振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とするプロジェクター。
【請求項9】
プロジェクターを吊り下げ状態に支持する支持装置であって、
振動を発生する振動発生デバイスと、
振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とする支持装置。
【請求項10】
支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、
振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とする異常判定装置。
【請求項11】
支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、報知デバイスと、を制御する制御デバイスによって実行される異常判定方法であって、
前記振動発生デバイスによって振動を発生させる振動発生手順と、
発生した振動を前記振動検出デバイスに検出させる検出手順と、
前記振動検出デバイスによる振動の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に、前記報知デバイスによって報知する報知手順と、を含む、ことを特徴とする異常判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロジェクター装置、プロジェクター、支持装置、異常判定装置及び異常判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像光をスクリーン等の被投射面に投射するプロジェクターは、台の上に設置する正置き姿勢、及び、プロジェクターの上下を反転させて天井又は壁に取付部材を用いて吊り下げる吊り下げ姿勢にて使用可能である。取付部材を用いた吊り下げ姿勢にてプロジェクターを使用する場合、経年劣化等によって、プロジェクターが取付部材から脱離するおそれがある。
【0003】
これに対し、吊り具による吊り下げ状態を判定可能なプロジェクターが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載のプロジェクターは、プロジェクター本体と、プロジェクター本体の底面に固定された支持部材と、吊り具の支柱に固定される取付部材と、支持部材と取付部材との間に介在して、圧力変化、接触状態、距離変化等の項目を検出するセンサーと、報知部と、を備える。特許文献1に記載のプロジェクターは、センサーによる検出結果に基づいて、プロジェクター本体が吊下状態に設置されたときのセンサーの初期検出値とセンサーの現在の検出値とに基づいてプロジェクター本体の吊下状態の変化を判定し、判定結果に基づいて吊下状態変化の予測情報、及び、落下警告情報を報知部に報知させる。
【0004】
特許文献2に記載のプロジェクター装置は、天吊りタイプのプロジェクター装置である。プロジェクター装置は、測距部の測距センサーによってスクリーンまでの距離を測距し、取得された測距情報が前回の測距情報から変化している場合には、警告メッセージ又は警告音声を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-073096号公報
【特許文献2】特開2014-106410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に記載のプロジェクターの構成では、プロジェクターの設置状態に比較的大きな変化が生じてからでないと、設置状態の変化を検出しづらいという問題がある。
このため、プロジェクターの設置状態の変化をより早期に検出可能な構成が要望されてきた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係るプロジェクター装置は、支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターと、前記支持装置及び前記プロジェクターのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、前記プロジェクターの振動を検出する振動検出デバイスと、前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備える。
【0008】
本開示の第2態様に係るプロジェクターは、支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターであって、振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備える。
【0009】
本開示の第3態様に係る支持装置は、プロジェクターを吊り下げ状態に支持する支持装置であって、振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備える。
【0010】
本開示の第4態様に係る異常判定装置は、支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備える。
【0011】
本開示の第5態様に係る異常判定方法は、支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、報知デバイスと、を制御する制御デバイスによって実行される異常判定方法であって、前記振動発生デバイスによって振動を発生させる振動発生手順と、発生した振動を前記振動検出デバイスに検出させる検出手順と、前記振動検出デバイスによる振動の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に、前記報知デバイスによって報知する報知手順と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態に係るプロジェクションシステムを示す側面図。
【
図2】第1実施形態に係る報知デバイス及び制御デバイスを示すブロック図。
【
図3】第1実施形態に係る異常判定処理を示すフローチャート。
【
図4】第1実施形態に係るプロジェクションシステムの第1変形例を示す側面図。
【
図5】第1実施形態に係るプロジェクションシステムの第2変形例を示す側面図。
【
図6】第2実施形態に係るプロジェクションシステムの構成を示す側面図。
【
図7】第3実施形態に係るプロジェクションシステムの構成を示す側面図。
【
図8】第4実施形態に係るプロジェクションシステムの構成を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下、本開示の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクションシステムの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクションシステム1Aを示す側面図である。
本実施形態に係るプロジェクションシステム1Aは、
図1に示すように、天井又は壁等の設置面SFに取り付けられ、画像情報に応じた画像光を投射する。プロジェクションシステム1Aは、設置面SFに取り付けられた支持装置2と、支持装置2によって吊り下げ状態にて支持されるプロジェクター装置3と、を備える。
なお、吊り下げ状態とは、物体が鉛直方向に対する直交面から上方に離間した状態をいう。
【0014】
[支持装置の構成]
支持装置2は、本実施形態では、天井面である設置面SFに固定され、プロジェクター装置3のプロジェクター4を吊り下げ状態にて支持する。支持装置2は、固定部材21、取付部材22及び連結部材23を備え、これらが組み合わされて構成されている。
固定部材21は、設置面SFにボルト等の固定具によって固定される。なお、固定部材21が固定される設置面SFは、天井面に交差する側壁面であってもよい。
取付部材22には、プロジェクター4が下方から取り付けられる。
連結部材23は、固定部材21と取付部材22とを連結する。なお、固定部材21が側壁面に固定される場合には、連結部材23の形状は、水平方向に沿って延出する部分と鉛直方向に沿って延出する部分とを有するL字状であってもよい。
【0015】
[プロジェクター装置の構成]
プロジェクター装置3は、プロジェクター4、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6を備える他、後述する報知デバイス7及び制御デバイス8を備える。
【0016】
[プロジェクターの構成]
プロジェクター4は、画像情報に応じた画像光をスクリーン等の被投射面に投射する。プロジェクター4は、外装筐体41及び画像投射ユニット42を備える。本実施形態では、プロジェクター4は、後述する報知デバイス7及び制御デバイス8を備える。
【0017】
外装筐体41は、プロジェクター4の外装を構成し、画像投射ユニット42を収容する。外装筐体41は、天面411、底面412及び側面413を有する。
天面411は、プロジェクター4が台等に載置される場合には上方を向き、プロジェクター装置3が吊り下げ状態にて配置される場合には下方を向く。
底面412は、プロジェクター4が台等の載置面に載置される場合には下方を向き、プロジェクター装置3が吊り下げ状態にて配置される場合には上方を向く。なお、図示を省略するが、底面412は、載置面に接触する脚部を有する他、取付部材22とプロジェクター4とを連結する連結具が固定される固定部を有する。
側面413は、天面411と底面412とを接続する。
【0018】
画像投射ユニット42は、図示しない光源装置及び画像形成装置を有する他、投射光学装置421を有する。画像投射ユニット42は、光源装置から出射された光から、画像形成装置によって画像情報に応じた画像光を形成し、形成した画像光を投射光学装置421によって被投射面に投射する。
投射光学装置421は、入射部422、通過部423及び出射部424を有し、略L字状又は略U字状に形成されている。
入射部422には、画像形成装置から画像光が入射する。
通過部423は、底面412から天面411に向かう方向に入射部422から延出している。通過部423は、入射部422に入射した画像光が通過する。
出射部424は、通過部423における入射部422とは反対側の端部から屈曲している。出射部424は、通過部423を通過した画像光を被投射面に出射する。出射部424は、プロジェクター4において底面412から最も離れた位置に配置される。このため、底面412にて支持装置2にプロジェクター4が支持された状態では、出射部424は、プロジェクター4の自由端であり、出射部424において底面412とは反対側の面424Aが自由端となる面である。
なお、投射光学装置421の構成は、このような構成に限定されず、直線状に延出した鏡筒を備えるものであってもよい。この場合には、天面411が、吊り下げ状態のプロジェクター4の自由端となる面になる。
【0019】
[振動発生デバイスの構成]
振動発生デバイス5は、後述する制御デバイス8による制御の下、振動発生デバイス5が設けられた構成に振動を付与する。すなわち、振動発生デバイス5が支持装置2に設けられている場合には、振動発生デバイス5は、支持装置2に作用する振動を発生する。振動発生デバイス5がプロジェクター4に設けられている場合には、振動発生デバイス5は、プロジェクター4に作用する振動を発生する。詳述すると、振動発生デバイス5は、後述する制御デバイス8の制御の下、プロジェクター4の固有振動数に応じた振動を発生する。
【0020】
本実施形態では、振動発生デバイス5は、プロジェクター4に複数取り付けられている。複数の振動発生デバイス5は、振動発生デバイス51~53を含む。
振動発生デバイス51は、出射部424の面424Aに配置されている。すなわち、振動発生デバイス51は、プロジェクター4の自由端となる面に配置されている。
振動発生デバイス52は、通過部423に配置され、振動発生デバイス53は、天面411に配置されている。
このように、プロジェクター4に設けられた振動発生デバイス5のうち、少なくとも1つの振動発生デバイス5は、支持装置2によって吊り下げ状態にて支持されたプロジェクター4の自由端に配置されている。
【0021】
[振動検出デバイスの構成]
振動検出デバイス6は、振動発生デバイス5から離間して配置され、振動発生デバイス5によって発生した振動を検出し、検出した結果を示す検出信号を制御デバイス8に出力する。詳述すると、振動検出デバイス6は、振動発生デバイス5によって振動する支持装置2及びプロジェクター4のうち、振動検出デバイス6が設けられた構成の振動を検出する。
振動検出デバイス6は、加速度センサー及びジャイロセンサーのうち少なくとも1つのセンサーを備えて構成される。なお、振動検出デバイスが加速度センサーを備える場合には、加速度センサーは、3軸加速度センサーであることが好ましい。更に言えば、振動検出デバイス6は、加速度センサー及びジャイロセンサーを含む6軸センサーを備えることがより好ましい。
【0022】
本実施形態では、振動検出デバイス6は、支持装置2及びプロジェクター4において互いに離間して複数設けられている。具体的に、複数の振動検出デバイス6は、出射部424に配置された振動検出デバイス61と、支持装置2の取付部材22に配置された振動検出デバイス62と、を含む。
このように、振動検出デバイス61は、通過部423に配置された振動発生デバイス52、及び、天面411に配置された振動発生デバイス53よりもプロジェクター4の自由端側に配置されている。振動検出デバイス62は、各振動発生デバイス51~53よりもプロジェクター4の固定端側に配置されている。なお、支持装置2によって支持されたプロジェクター4の固定端は、底面412である。
【0023】
[プロジェクター装置の他の構成]
図2は、プロジェクター装置3が有する他の構成を示すブロック図である。
プロジェクター装置3は、
図2に示すように、報知デバイス7及び制御デバイス8を備える。本実施形態では、報知デバイス7及び制御デバイス8は、プロジェクター4に設けられ、プロジェクター4の一部を構成する。
【0024】
[報知デバイスの構成]
報知デバイス7は、制御デバイス8による制御の下、使用者に所定の情報を報知する。例えば、報知デバイス7は、制御デバイス8によって後述する報知条件が満たされると判定された場合に、プロジェクター4が支持装置2に適切に支持されていないこと、又は、プロジェクター4の設置状態が変化したことを示す設置状態警告情報を報知する。
【0025】
報知デバイス7は、プロジェクター4の外部に露出する表示部によって構成できる他、画像投射ユニット42に所定の画像を表示させる画像形成部によって構成できる。
前者の場合、報知デバイス7は、例えばLED等の発光素子を所定の色で点灯又は点滅させることによって、設置状態警告情報を報知する。
後者の場合、報知デバイス7は、所定のメッセージを含む画像を形成し、形成した画像を画像情報に基づく画像に重畳させた表示画像を画像形成装置に生成させ、生成された画像を投射光学装置421に投射させることによって、設置状態警告情報を報知する。
更に、報知デバイス7は、所定の音を出力することによって、設置状態警告情報を報知してもよい。この場合、報知デバイス7は、ビープ音等の警告音を出力してもよく、音声メッセージを出力してもよい。
【0026】
[制御デバイスの構成]
制御デバイス8は、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6を制御する他、振動検出デバイス6による検出結果に基づいて、プロジェクター4に作用する振動を解析し、報知条件が満たされる場合に、報知デバイス7に設置状態警告情報を報知させる。
制御デバイス8は、
図2に示すように、第1記憶部81、第2記憶部82及び制御部83を備え、これらはバスラインBLによって電気的に接続されている。
【0027】
第1記憶部81は、制御デバイス8の動作に必要なプログラム及びデータを記憶している。第1記憶部81が記憶しているプログラムとしては、例えば制御部83によって実行される異常判定プログラムが挙げられる。第1記憶部81が記憶しているデータとしては、例えば後述する異常判定処理にて参照される参照値が挙げられる。参照値としては、プロジェクター4の固有振動数及び振動の振幅が挙げられる。具体的に、参照値としては、プロジェクター4の出荷時に記憶された固有振動数及び振幅と、プロジェクター装置3の設置時に新たに第1記憶部81に記憶された固有振動数及び振幅と、が挙げられる。
【0028】
以降の説明では、プロジェクター4の出荷時に第1記憶部81に記憶されたプロジェクター4の固有振動数を初期振動数といい、プロジェクター4の出荷時に第1記憶部81に記憶されたプロジェクター4の振動の振幅を初期振幅という。初期振動数は、支持装置2によってプロジェクター4が適切に支持されたと想定される場合のプロジェクター4の固有振動数であり、初期振幅は、支持装置2によってプロジェクター4が適切に支持されたと想定される場合に固有振動数で振動させた場合のプロジェクター4の振動の振幅である。
プロジェクター装置3の設置時に第1記憶部81に記憶されたプロジェクター4の固有振動数を基準振動数といい、プロジェクター装置3の設置時に第1記憶部81に記憶されたプロジェクター4の振動の振幅を基準振幅という。
第2記憶部82は、制御部83のワークメモリーである。
【0029】
制御部83は、CPU(Central Processing Unit)等の少なくとも1つのプロセッサーによって構成される。制御部83は、第1記憶部81に記憶されたプログラムを実行することによって機能する機能部を備える。例えば制御部83は、動作制御部831、検出結果取得部832、検出信号解析部833、異常判定部834、報知制御部835及び参照値登録部836を有し、これらは、制御部83が異常判定プログラムを実行することによって機能する。
本実施形態では、制御部83は、プロジェクター4の電源が投入されたときに異常判定プログラムを読み出して、異常判定処理を実行する。また、制御部83は、プロジェクター4がスリープ状態にあるときに異常判定プログラムを読み出して、異常判定処理を実行する。この他、制御部83は、プロジェクター4の電源投入回数が所定回数に達するたびに、異常判定処理を実行してもよい。
なお、本実施形態に係る制御デバイス8は、プロジェクター4の制御部も兼ねているので、制御部83は、プロジェクター4の動作も制御する。
【0030】
動作制御部831は、振動発生デバイス5を制御して、振動発生デバイス5に振動を発生させる。詳述すると、動作制御部831は、第1記憶部81から初期振動数を取得し、振動発生デバイス5に初期振動数に応じた振動を発生させる。すなわち、動作制御部831は、プロジェクター4の固有振動数に応じた振動を発生させる。これにより、振動発生デバイス5が設けられた構成に振動が作用する。なお、振動発生デバイス5が支持装置2に設けられている場合には、振動発生デバイス5によって発生した振動は、支持装置2に作用し、ひいては、プロジェクター4に作用する。
更に、動作制御部831は、振動発生デバイス5によってプロジェクター4に作用した振動を振動検出デバイス6に検出させる。
【0031】
検出結果取得部832は、振動検出デバイス6によって検出された振動を示す検出信号を取得する。
検出信号解析部833は、検出結果取得部832によって取得された検出信号を解析する。例えば、検出信号解析部833は、取得された検出信号をFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)によって解析して、検出信号のピーク周波数を現在のプロジェクター4の固有振動数として取得する。すなわち、検出信号解析部833は、取得された検出信号に基づいて、振動検出デバイス6による振動検出時のプロジェクター4の固有振動数を検出値として取得する他、検出された振動の振幅を検出値として取得する。
以下、検出信号解析部833によって検出信号が解析されて取得されたプロジェクター4の固有振動数を取得振動数という。また、検出信号解析部833によって検出信号が解析されて取得されたプロジェクター4の振動の振幅を取得振幅という。
【0032】
異常判定部834は、検出信号解析部833による解析結果に基づいて、報知デバイス7による設置状態警告情報の報知を実施するか否かを判定する。すなわち、異常判定部834は、設置状態警告情報の報知条件が満たされるか否かを判定する。
ここで、設置状態警告情報の報知条件は、支持装置2に対するプロジェクター装置3の設置時に適用される第1報知条件と、プロジェクター装置3の設置後に適用される第2報知条件とを含む。
【0033】
第1報知条件は、設置面SFに固定された支持装置2に対してプロジェクター4を設置してから最初の異常判定処理にて適用される報知条件である。第1報知条件は、第1記憶部81に記憶された初期振動数と取得振動数との差が第1振動数閾値を超えること、及び、第1記憶部81に記憶された初期振幅と取得振幅との差が第1振幅閾値を超えることのうち、少なくとも一方が満たされることである。なお、第1振動数閾値及び第1振幅閾値は、予め第1記憶部81に記憶されている。
第2報知条件は、設置面SFに固定された支持装置2に対してプロジェクター4が適切に設置されてからの異常判定処理にて適用される報知条件である。第2報知条件は、第1記憶部81に記憶された基準振動数と取得振動数との差が第2振動数閾値を超えること、及び、第1記憶部81に記憶された基準振幅と取得振幅との差が第2振幅閾値を超えることのうち、少なくとも一方が満たされることである。なお、第2振動数閾値及び第2振幅閾値は、予め第1記憶部81に記憶されている。
【0034】
異常判定部834は、設置面SFに固定された支持装置2にプロジェクター4を取り付けてから最初の異常判定処理を実行する場合には、第1報知条件が満たされるか否かを判定する。
一方、異常判定部834は、設置面SFに固定された支持装置2に対してプロジェクター4が適切に設置された後、電源投入時又はスリープ時等のタイミングにて異常判定処理を実行する場合には、第2報知条件が満たされるか否かを判定する。
なお、異常判定部834が第1報知条件と第2報知条件とのうちどちらに基づく判定処理を行うかは、第1記憶部81に基準振動数及び基準振幅が記憶されているか否かによって決定できる。基準振動数及び基準振幅は、参照値登録部836によって第1記憶部81に記憶されるデータであり、基準振動数及び基準振幅が記憶されていない場合では、最初の異常判定処理が正常に完了していないためである。一方、最初の異常判定処理にて、第1報知条件が満たされないと判定されて、設置状態警告情報が報知されることなく終了した場合には、基準振動数及び基準振幅が第1記憶部81に記憶される。
【0035】
報知制御部835は、異常判定部834によって第1報知条件又は第2報知条件が満たされると判定された場合に、報知デバイス7に設置状態警告情報を報知させる。
参照値登録部836は、上記した最初の異常判定処理にて、異常判定部834によって第1報知条件が満たされないと判定された場合に、取得振動数を基準振動数として第1記憶部81に登録する他、取得振幅を基準振幅として第1記憶部81に登録する。すなわち、設置面SFに固定された支持装置2にプロジェクター4が適切に設置されたときのプロジェクター4の固有振動数及び振幅は、基準振動数及び基準振幅として第1記憶部81に記憶される。第1記憶部81に記憶された基準振動数及び基準振幅が2回目以降の異常判定処理にて参照されることによって、プロジェクター装置3の設置時に対する設置状態の変化を判定可能となる。
【0036】
[異常判定処理]
図3は、異常判定処理を示すフローチャートである。
以上説明した制御部83は、ユーザーによって所定の操作が行われたタイミング、又は、プロジェクター4の電源投入時等の上記タイミングにて、第1記憶部81に記憶された異常判定プログラムを読み出して、以下に示す異常判定処理を実行する。
異常判定処理では、
図3に示すように、まず、動作制御部831が、振動発生デバイス5によって初期振動数に応じた振動を発生させる(ステップS01)。また、動作制御部831は、振動検出デバイス6に振動を検出させる(ステップS02)。
次に、検出結果取得部832が、振動検出デバイス6から入力する検出信号を取得し(ステップS03)、検出信号解析部833が、取得された検出信号を解析して、取得振動数及び取得振幅を取得する(ステップS04)。
【0037】
この後、異常判定部834が、最初の異常判定処理であるか否かを判定する(ステップS05)。具体的に、異常判定部834は、第1記憶部81に基準振動数及び基準振幅が記憶されていない場合には、現在実施している異常判定処理が最初の異常判定処理であると判定し、基準振動数及び基準振幅が記憶されている場合には、現在実施している異常判定処理が2回目以降の異常判定処理であると判定する。
ステップS05の判定処理にて、最初の異常判定処理であると判定された場合(ステップS05:Yes)、異常判定部834は、第1記憶部81から初期振動数及び初期振幅を取得し、取得された初期振動数及び初期振幅と取得振動数及び取得振幅とに基づいて、上記した第1報知条件が満たされるか否かを判定する(ステップS06)。
【0038】
ステップS06の判定処理にて、異常判定部834によって第1報知条件が満たされると判定されると(ステップS06:Yes)、報知制御部835が、報知デバイス7に設置状態警告情報を報知させる(ステップS07)。この後、制御部83は、異常判定処理を終了する。
ステップS06の判定処理にて、異常判定部834によって第1報知条件が満たされないと判定されると(ステップS06:No)、参照値登録部836が、取得振動数を基準振動数として第1記憶部81に登録する他、取得振幅を基準振幅として第1記憶部81に登録する(ステップS08)。この後、制御部83は、異常判定処理を終了する。
【0039】
ステップS05の判定処理にて、2回目以降の異常判定処理であると判定された場合(ステップS05:No)、異常判定部834は、第1記憶部81から基準振動数及び基準振幅を取得し、取得された基準振動数及び基準振幅と取得振動数及び取得振幅とに基づいて、上記した第2報知条件が満たされるか否かを判定する(ステップS09)。
ステップS09の判定処理にて、第2報知条件が満たされると判定されると(ステップS09:Yes)、報知制御部835が、報知デバイス7に設置状態警告情報を報知させる(ステップS10)。この後、制御部83は、異常判定処理を終了する。
ステップS09の判定処理にて、第2報知条件が満たされないと判定されると(ステップS09:No)、制御部83は、異常判定処理を終了する。
このような異常判定処理によって、プロジェクター装置3の支持装置2に対する設置状態が変化したか否かを判定できる他、設置状態が変化した場合に、ユーザーに設置状態警告情報を報知できる。
【0040】
[第1実施形態の効果]
本実施形態に係るプロジェクションシステム1Aは、以下の効果を奏する。
プロジェクター装置3は、プロジェクター4、振動発生デバイス5、振動検出デバイス6及び報知デバイス7を備える。
プロジェクター4は、支持装置2によって吊り下げ状態に支持される。
振動発生デバイス5は、支持装置2及びプロジェクター4のうち少なくとも一方に作用する振動を発生する。
振動検出デバイス6は、プロジェクター4の振動を検出する。
報知デバイス7は、振動検出デバイス6の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する。具体的に、振動検出デバイス6の検出値は、取得振動数及び取得振幅である。最初の異常判定処理である場合には、参照値は、初期振動数及び初期振幅であり、2回目以降の異常判定処理である場合には、参照値は、基準振動数及び基準振幅である。
【0041】
ここで、支持装置2とプロジェクター4との連結が弱い場合には、プロジェクター4の固有振動数は、低周波側にずれ、プロジェクター4の振動の振幅は、大きくなる。
これに対し、振動発生デバイス5によって、プロジェクター4に振動を付与し、振動検出デバイス6によって、プロジェクター4の振動を検出し、振動検出デバイス6の検出値と参照値とを比較することによって、プロジェクター4の設置が適切か否か、及び、プロジェクター4の吊り下げ状態が当初の吊り下げ状態から変化したか否かを把握できる。そして、検出値と参照値との比較の結果、報知条件が満たされる場合には、報知デバイス7による報知が行われる。
【0042】
最初の異常判定処理では、参照値は、初期振動数及び初期振幅であり、支持装置2によってプロジェクター4が適切に支持されたと想定される場合のプロジェクター4の固有振動数及び振幅である。このため、このような参照値と、取得振動数及び取得振幅とを比較することによって、支持装置2に対してプロジェクター4が適切に支持されているか否かを判定できる。
2回目以降の異常判定処理では、参照値は、最初の異常判定処理にて第1報知条件を満たさないと判定されたときの取得振動数及び取得振幅であり、プロジェクター4が適切に設置されている場合の固有振動数及び振幅である。このため、このような参照値と、新たに取得された取得振動数及び取得振幅とを比較することによって、プロジェクターの設置状態の変化を早期に把握できる。
従って、プロジェクター4の設置を適切に実施できる他、プロジェクター4の設置状態の変化を早期に検出できる。
【0043】
プロジェクター装置3は、制御デバイス8を備え、制御デバイス8は、振動発生デバイス5の動作を制御する動作制御部831を備える。動作制御部831は、振動発生デバイス5にプロジェクター4の固有振動数の振動を発生させる。
このような構成によれば、振動発生デバイス5によって、プロジェクター4の固有振動数の振動をプロジェクター4に作用させることにより、プロジェクター4は、共振して、より強く振動する。このため、振動検出デバイス6によって、プロジェクター4の振動を検出しやすくすることができる。従って、プロジェクター4の設置状態を精度よく検出できる。
【0044】
プロジェクター装置3では、制御デバイス8は、プロジェクター4がスリープ状態にあるとき、及び、プロジェクター4の電源が投入されたときのうち少なくともいずれかのときに、上記した異常判定処理を実行する。すなわち、制御デバイス8は、プロジェクター4がスリープ状態にあるとき、及び、プロジェクター4の電源が投入されたときのうち少なくともいずれかのときに、振動発生デバイス5に振動を発生させる。
このような構成によれば、プロジェクター4によって画像光を投射する前に、プロジェクター4の設置状態を検出できる。
【0045】
プロジェクター装置3では、振動発生デバイス51は、プロジェクター4において自由端となる面424Aに配置されている。
ここで、プロジェクター4が振動したときに、プロジェクター4の自由端の変位は、他の部分の変位よりも大きい。このため、振動発生デバイス51が自由端となる面424Aに配置されていることによって、プロジェクター4に作用する振動の振幅を大きくすることができる。従って、振動検出デバイス6によって、プロジェクター4の振動を検出しやすくすることができ、プロジェクター4の設置状態を精度よく検出できる。
【0046】
プロジェクター装置3では、振動検出デバイス62は、支持装置2に配置されている。
このような構成によれば、振動検出デバイス62が支持装置2の振動を検出しやすくすることができる。従って、設置面SFに対する支持装置2の取付不良を精度よく検出できる。
【0047】
異常判定処理は、本開示の異常判定方法を含む。異常判定処理は、支持装置2と、支持装置2によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクター4とのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイス5と、振動発生デバイス5によるプロジェクター4の振動を検出する振動検出デバイス6と、報知デバイス7と、を制御する制御デバイス8によって実行される。
異常判定処理は、振動発生デバイス5によって振動を発生させるステップS01と、発生した振動を振動検出デバイス6に検出させるステップS02と、振動検出デバイス6による振動の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に、報知デバイス7によって報知するステップS07,S10を含む。
ステップS01は、振動発生手順に相当し、ステップS02は、検出手順に相当し、ステップS07,S10は、報知手順に相当する。
このような異常判定方法を制御デバイス8が実施することによって、上記したプロジェクター装置3と同様の効果を奏することができる。
【0048】
[第1実施形態の変形]
上記したプロジェクションシステム1Aは、複数の振動発生デバイス5及び複数の振動検出デバイス6を備え、各振動発生デバイス5及び各振動検出デバイス6は、上記のように配置された。しかしながら、これに限らず、振動発生デバイス5の数及び配置は、適宜変更可能であり、振動検出デバイス6の数及び配置も、適宜変更可能である。
【0049】
[第1実施形態の第1変形例]
図4は、プロジェクションシステム1Aの第1変形例であるプロジェクションシステム1Bを示す側面図である。
プロジェクションシステム1Bは、振動発生デバイス51~53のうち、振動発生デバイス51を備えない他は、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成及び機能を備える。すなわち、プロジェクションシステム1Bでは、振動検出デバイス61は、他の振動発生デバイス52,53よりも支持装置2に対するプロジェクター4の自由端側に配置されている。詳述すると、振動検出デバイス61は、プロジェクター4の自由端となる投射光学装置421の面424Aに設けられている。
【0050】
このようなプロジェクションシステム1Bでは、振動検出デバイス61は、プロジェクター4において振動の振幅が大きくなる部分に設けられる。このため、振動検出デバイス61によって、プロジェクター4の振動をより精度よく検出できる。
【0051】
[第1実施形態の第2変形例]
図5は、プロジェクションシステム1Aの第2変形例であるプロジェクションシステム1Cを示す側面図である。
プロジェクションシステム1Cは、
図5に示すように、振動発生デバイス5が、支持装置2及びプロジェクター4のうちのプロジェクター4に1つ配置され、振動検出デバイス6が、支持装置2及びプロジェクター4のうち互いに離間した複数の位置に配置されている他は、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成及び機能を備える。
【0052】
すなわち、プロジェクションシステム1Cでは、上記した振動発生デバイス51と同様に、1つの振動発生デバイス5は、プロジェクター4において自由端となる投射光学装置421の面424Aに配置されている。プロジェクションシステム1Aと同様に、複数の振動検出デバイス6のうち、振動検出デバイス61は、振動発生デバイス5から離間して出射部424に配置され、振動検出デバイス62は、振動発生デバイス5から離間して支持装置2の取付部材22に配置されている。
制御デバイス8は、複数の振動検出デバイス61,62の検出値と上記参照値との比較結果に基づいて、報知条件が満たされるか否かを判定し、報知条件が満たされる場合に、報知デバイス7が報知する。
【0053】
このようなプロジェクションシステム1Cでは、振動検出デバイス61,62が、支持装置2及びプロジェクター4における複数の位置にて振動を検出するので、支持装置2及びプロジェクター4を含むプロジェクションシステム1C全体の振動をより精度よく検出できる。従って、プロジェクター4の設置状態をより精度よく把握できる。
なお、振動発生デバイス5は、プロジェクター4において面424A以外の他の部分に配置されていてもよく、支持装置2に配置されていてもよい。振動検出デバイス6は、支持装置2及びプロジェクター4のそれぞれに配置されていなくてもよい。すなわち、複数の振動検出デバイス6は、振動発生デバイス5から離間して配置されていればよく、例えば、支持装置2のみに複数の振動検出デバイス6が配置されていてもよく、プロジェクター4のみに複数の振動検出デバイス6が配置されていてもよい。
【0054】
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクションシステムは、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成を備えるが、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6のそれぞれがプロジェクターに配置されている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】
図6は、本実施形態に係るプロジェクションシステム1Dの構成を示す側面図である。
本実施形態に係るプロジェクションシステム1Dは、プロジェクター4に代えて、
図6に示すプロジェクター4Dを備え、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6がプロジェクター4Dを構成する他は、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成を備える。
すなわち、本実施形態に係るプロジェクションシステム1Dは、設置面SFに固定される支持装置2と、支持装置2の取付部材22に取り付けられるプロジェクター4Dと、を備える。プロジェクター4Dは、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6を備える他は、第1実施形態に係るプロジェクター4と同様の構成及び機能を備える。
なお、
図6では、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6は、プロジェクター4Dの外装筐体41内に収容されている。しかしながら、これに限らず、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6は、プロジェクター4と同様に、外装筐体41の外部に設けられていてもよい。
【0056】
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクションシステム1Dは、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の効果を奏することができる。
すなわち、プロジェクター4Dは、設置面SFに固定された支持装置2によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターである。プロジェクター4Dは、振動を発生する振動発生デバイス5と、振動を検出する振動検出デバイス6と、振動検出デバイス6の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイス7と、を備える。
このようなプロジェクター4は、第1実施形態に係るプロジェクター装置3と同様の効果を奏することができる。
【0057】
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクションシステムは、上記第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成を備えるが、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6が支持装置に設けられている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0058】
図7は、本実施形態に係るプロジェクションシステム1Eを示す側面図である。
本実施形態に係るプロジェクションシステム1Eは、
図7に示すように、設置面SFに固定される支持装置2Eと、支持装置2Eに取り付けられるプロジェクター4Eと、を備える。
支持装置2Eは、支持装置2と同様に、固定部材21、取付部材22及び連結部材23を備える他、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6を備える。図示を省略するが、支持装置2Eは、報知デバイス7と、制御デバイス8と、各デバイス5~8に電力を供給する図示しない電源ユニットと、を更に備える。
なお、プロジェクター4Eは、振動発生デバイス5及び振動検出デバイス6を備えず、プロジェクター4Eの制御部は、異常判定処理を実行しない他は、プロジェクター4と同様の構成を備える。
【0059】
このようなプロジェクションシステム1Eでは、制御デバイス8が、第1実施形態に係る異常判定処理と同様の異常判定処理を実行する。
本実施形態では、ステップS01では、振動発生デバイス5は、支持装置2Eに作用する振動を発生し、ステップS02では、振動検出デバイス6は、振動発生デバイス5によって発生した振動を検出する。すなわち、振動検出デバイス6は、支持装置2Eの振動、ひいては、プロジェクター4の振動を検出する。
ステップS03以降の処理は、第1実施形態に係る異常判定処理と同様である。
【0060】
なお、プロジェクションシステム1Eでは、支持装置2Eは、1つの振動発生デバイス5及び1つの振動検出デバイス6を備えるが、支持装置2Eは、複数の振動発生デバイス5を備えていてもよく、複数の振動検出デバイス6を備えていてもよい。
また、支持装置2Eを構成する制御デバイス8は、プロジェクター4Eと電気的に接続されてもよい。この場合、報知制御部835は、プロジェクター4Eの画像投射ユニット42によって投射画像に設置状態警告情報を表示させてもよい。
【0061】
[第3実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクションシステム1Eは、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の効果を奏することができる。
すなわち、支持装置2Eは、プロジェクター4Eを吊り下げ状態に支持する。
支持装置2Eは、振動を発生する振動発生デバイス5と、振動を検出する振動検出デバイス6と、振動検出デバイス6の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイス7と、を備える。
このような構成によれば、上記したプロジェクター装置3及びプロジェクター4Dと同様に、設置面SFに対する支持装置2Eの取付状態、及び、支持装置2Eに対するプロジェクター4Eの設置状態を把握できる。
【0062】
[第4実施形態]
以下、本開示の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクションシステムは、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の構成を備えるが、振動発生デバイス5、振動検出デバイス6、報知デバイス7及び制御デバイス8が、支持装置2及びプロジェクター4とは異なる異常判定装置を構成する点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0063】
図8は、本実施形態に係るプロジェクションシステム1Fを示す側面図である。
本実施形態に係るプロジェクションシステム1Fは、第1実施形態に係る支持装置2と、第3実施形態に係るプロジェクター4Eと、異常判定装置9と、を備える。
上記のように、支持装置2は、設置面SFに固定され、プロジェクター4Eは、底面412にて支持装置2によって吊り下げ状態に支持される。
【0064】
異常判定装置9は、少なくとも1つの振動発生デバイス5と、少なくとも1つの振動検出デバイス6と、報知デバイス7と、制御デバイス8と、筐体91と、を備える他、図示しない電源ユニットと、を備える。
筐体91は、振動発生デバイス5、振動検出デバイス6、報知デバイス7、制御デバイス8及び電源ユニットを収容する。
そして、制御デバイス8は、第3実施形態での制御デバイス8と同様に、第1実施形態に係る異常判定処理と同様の異常判定処理を実行する。
【0065】
なお、本実施形態に係る異常判定装置9は、支持装置2に取り付けられているが、これに限らず、プロジェクター4Eに取り付けられてもよい。この場合、振動発生デバイス5は、プロジェクター4Eに直接作用する振動を発生する。
また、支持装置2Eを構成する制御デバイス8は、プロジェクター4Eと電気的に接続されてもよい。この場合、報知制御部835は、プロジェクター4Eの画像投射ユニット42によって投射画像に設置状態警告情報を表示させてもよい。
【0066】
[第4実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクションシステム1Eは、第1実施形態に係るプロジェクションシステム1Aと同様の効果を奏することができる。
すなわち、異常判定装置9は、振動発生デバイス5、振動検出デバイス6及び報知デバイス7を備える。振動発生デバイス5は、支持装置2と、支持装置2によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクター4Eとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する。振動検出デバイス6は、振動発生デバイス5によって発生した振動を検出する。報知デバイス7は、振動検出デバイス6の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する。
このような異常判定装置9によれば、第1実施形態に係るプロジェクター装置3、第2実施形態に係るプロジェクター4D、及び、第3実施形態に係る支持装置2Eと同様に、支持装置2に対するプロジェクター4の設置状態を把握でき、プロジェクター4の設置状態の変化を早期に検出できる。
【0067】
[実施形態の変形]
本開示は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形及び改良等は、本開示に含まれるものである。
上記第1実施形態では、制御デバイス8は、プロジェクター4の制御部としても機能するとした。しかしながら、これに限らず、制御デバイス8は、プロジェクター4の制御部とは独立して、振動発生デバイス5、振動検出デバイス6及び報知デバイス7を制御するものとして、プロジェクター4の外部に設けられていてもよい。この場合、制御デバイス8をプロジェクター4と電気的に接続し、制御デバイス8が制御信号をプロジェクター4に出力することによって、設置状態警告情報を含む画像をプロジェクター4に表示させてもよい。
【0068】
上記各実施形態では、振動発生デバイス5は、プロジェクター4,4D,4Eの固有振動数の振動を発生させるとした。詳述すると、振動発生デバイス5は、プロジェクター4,4D,4Eの初期振動数の振動を発生させるとした。しかしながら、これに限らず、振動発生デバイス5が発生させる振動の周波数は、プロジェクター4,4D,4Eの初期振動数とは異なる周波数であってもよい。
【0069】
上記各実施形態では、プロジェクター4,4D,4Eがスリープ状態にあるとき、及び、プロジェクター4,4D,4Eの電源が投入されたときのうち少なくともいずれかのときに、異常判定処理が実行されて、振動発生デバイス5が振動を発生するとした。しかしながら、これに限らず、異常判定処理は、ユーザーの任意のタイミングで実行されてもよく、プロジェクター4,4D,4Eが支持装置2,2Eに設置されてからの経過時間が所定時間を経過するごとに実行されてもよい。
【0070】
[本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
[付記1]
支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターと、
前記支持装置及び前記プロジェクターのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、
前記プロジェクターの振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とするプロジェクター装置。
【0071】
ここで、例えば支持装置とプロジェクターとの連結が弱い場合には、プロジェクターの固有振動数は、低周波側にずれ、プロジェクターの振動の振幅は、大きくなる。
これに対し、上記構成によれば、振動発生デバイスによって、支持装置又はプロジェクターに振動を付与し、振動検出デバイスによって、プロジェクターの振動を検出し、振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較することによって、プロジェクターの吊り下げ状態が当初の吊り下げ状態から変化したか否かを把握できる。そして、検出値と参照値との比較の結果、報知条件が満たされる場合には、報知デバイスによる報知が行われる。このため、参照値が、プロジェクターが支持装置によって適切に支持されている場合の値であれば、プロジェクターの設置時に支持装置に対してプロジェクターが適切に支持されているか否かをユーザーが把握できる。また、参照値が、プロジェクターの設置時に検出された検出値であれば、設置されてからのプロジェクターの吊り下げ状態の変化を早期に把握できる。従って、プロジェクターの設置を適切に実施できる他、プロジェクターの設置状態の変化を早期に検出できる。
【0072】
[付記2]
付記1に記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスの動作を制御する制御デバイスを備え、
前記制御デバイスは、前記振動発生デバイスに前記プロジェクターの固有振動数の振動を発生させる、ことを特徴とするプロジェクター装置。
このような構成によれば、振動発生デバイスによって、プロジェクターの固有振動数の振動をプロジェクターに作用させることにより、プロジェクターは、共振して、より強く振動する。このため、振動検出デバイスによって、プロジェクターの振動を検出しやすくすることができる。従って、プロジェクターの設置状態を精度よく検出できる。
【0073】
[付記3]
付記2に記載のプロジェクター装置において、
前記制御デバイスは、前記プロジェクターがスリープ状態にあるとき、及び、前記プロジェクターの電源が投入されたときのうち少なくともいずれかのときに、前記振動発生デバイスに振動を発生させる、ことを特徴とするプロジェクター装置。
このような構成によれば、プロジェクターによって画像光を投射する前に、プロジェクターの設置状態を検出できる。
【0074】
[付記4]
付記1から付記3のいずれか1つに記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスは、前記プロジェクターにおいて自由端となる面に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
ここで、プロジェクターが振動したときに、プロジェクターの自由端の変位は、他の部分の変位よりも大きい。このため、振動発生デバイスが自由端となる面に配置されていることによって、プロジェクターに作用する振動の振幅を大きくすることができる。従って、振動検出デバイスによって、プロジェクターの振動を検出しやすくすることができ、プロジェクターの設置状態を精度よく検出できる。
【0075】
[付記5]
付記1から付記3のいずれか1つに記載のプロジェクター装置において、
前記振動検出デバイスは、前記振動発生デバイスよりも前記支持装置に対する自由端側に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
このような構成によれば、振動検出デバイスは、プロジェクターにおいて振動の振幅が大きくなる部分に設けられる。このため、振動検出デバイスによって、プロジェクターの振動をより精度よく検出できる。
【0076】
[付記6]
付記5に記載のプロジェクター装置において、
前記振動検出デバイスは、前記支持装置に配置されている、ことを特徴とするプロジェクター装置。
このような構成によれば、振動検出デバイスが支持装置の振動を検出しやすくすることができる。従って、設置面に対する支持装置の取付不良を精度よく検出できる。
【0077】
[付記7]
付記1から付記3のいずれか1つに記載のプロジェクター装置において、
前記振動発生デバイスは、前記支持装置及び前記プロジェクターのうちの一方に1つ配置され、
前記振動検出デバイスは、前記支持装置及び前記プロジェクターのうち互いに離間した複数の位置に配置され、
前記報知デバイスは、複数の前記振動検出デバイスの検出値と前記参照値との比較結果に基づいて、前記報知条件が満たされる場合に報知する、ことを特徴とするプロジェクター装置。
このような構成によれば、複数の振動検出デバイスが複数の位置にて振動を検出するので、支持装置及びプロジェクターを含む全体の振動をより精度よく検出できる。従って、プロジェクターの設置状態をより精度よく把握できる。
【0078】
[付記8]
支持装置によって吊り下げ状態に支持されるプロジェクターであって、
振動を発生する振動発生デバイスと、
振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とするプロジェクター。
このような構成によれば、上記したプロジェクター装置と同様の効果を奏することができる。
【0079】
[付記9]
プロジェクターを吊り下げ状態に支持する支持装置であって、
振動を発生する振動発生デバイスと、
振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とする支持装置。
このような構成によれば、上記したプロジェクター装置及びプロジェクターと同様に、設置面に対する支持装置の取付状態、及び、支持装置に対するプロジェクターの設置状態を把握でき、プロジェクターの設置状態の変化を早期に検出できる。
【0080】
[付記10]
支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、
前記振動発生デバイスによって発生した振動を検出する振動検出デバイスと、
前記振動検出デバイスの検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に報知する報知デバイスと、を備えることを特徴とする異常判定装置。
このような構成によれば、上記したプロジェクター装置、プロジェクター及び支持装置と同様に、支持装置に対するプロジェクターの設置状態を把握でき、プロジェクターの設置状態の変化を早期に検出できる。
【0081】
[付記11]
支持装置と、前記支持装置によって吊り下げ状態に設置されたプロジェクターとのうち少なくとも一方に作用する振動を発生する振動発生デバイスと、振動を検出する振動検出デバイスと、報知デバイスと、を制御する制御デバイスによって実行される異常判定方法であって、
前記振動発生デバイスによって振動を発生させる振動発生手順と、
発生した振動を前記振動検出デバイスに検出させる検出手順と、
前記振動検出デバイスによる振動の検出値と参照値とを比較して、報知条件を満たす場合に、前記報知デバイスによって報知する報知手順と、を含む、ことを特徴とする異常判定方法。
このような異常判定方法を異常判定装置が実施することによって、上記プロジェクター装置と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0082】
1A,1B,1C,1D,1E,1F…プロジェクションシステム、2,2E…支持装置、3…プロジェクター装置、4,4D,4E…プロジェクター、41…外装筐体、411…天面、412…底面、413…側面、42…画像投射ユニット、421…投射光学装置、422…入射部、423…通過部、424…出射部、424A…面、5,51,52,53…振動発生デバイス、6,61,62…振動検出デバイス、7…報知デバイス、8…制御デバイス、81…第1記憶部、82…第2記憶部、83…制御部、9…異常判定装置。