(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139237
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】ホームドア装置
(51)【国際特許分類】
B61B 1/02 20060101AFI20241002BHJP
E05F 15/632 20150101ALI20241002BHJP
【FI】
B61B1/02
E05F15/632
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050090
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】新山 智章
【テーマコード(参考)】
2E052
3D101
【Fターム(参考)】
2E052EA15
2E052EB01
2E052EC03
3D101AA03
3D101AA16
3D101AA26
3D101AA27
(57)【要約】
【課題】プラットホームの補強を低減するホームドア装置を提供する。
【解決手段】ホームドア装置1は、プラットホーム2に固定されプラットホーム2側と軌道側とを区画する第1固定扉21A及び第2固定扉21Bと、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bによって構成される乗降口3を開閉するとともに、複数のバー部材で構成される第1可動扉31A及び第2可動扉31Bと、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bを開閉駆動する駆動部14と、駆動部14を収納するとともに、第1固定扉21A及び第2固定扉21B及び第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの上部に設置されるケース13と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットホームに固定され前記プラットホーム側と軌道側とを区画する固定部と、
前記固定部によって構成される乗降口を開閉するとともに、複数のバー部材で構成される可動扉と、
前記可動扉を開閉駆動する駆動部と、
前記駆動部を収納するとともに、前記固定部及び前記可動扉の上部に設置されるケースと、を備える
ホームドア装置。
【請求項2】
前記固定部は、複数のバー部材で構成される
請求項1に記載のホームドア装置。
【請求項3】
前記可動扉の前記複数のバー部材と前記固定部の前記複数のバー部材とは、前記可動扉の開閉方向に延び、
前記可動扉の前記複数のバー部材のそれぞれの間隔と前記固定部の前記複数のバー部材のそれぞれの間隔とは、同じ間隔で設けられ、
前記可動扉のバー部材は、前記可動扉が開くときに前記固定部のバー部材の内部に収容される
請求項2に記載のホームドア装置。
【請求項4】
前記可動扉の横幅は、前記固定部の横幅よりも短い
請求項2又は3に記載のホームドア装置。
【請求項5】
前記プラットホームに固定されるとともに前記ケースを支持する一対の支柱を備える
請求項1に記載のホームドア装置。
【請求項6】
前記固定部は、前記ケースを支持する
請求項1に記載のホームドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のホームドア装置は、車両の側扉の開閉時に開閉されるドアと、ドアに隣接するスクリーンと、スクリーンを鉛直方向に支持する柱と、柱間に跨がって取り付けられてドア及びスクリーンの上端部を支持する鴨居と、ドアを開閉駆動する駆動装置とを有し、プラットホームの軌道寄りの縁部付近に配置される。ホームドア装置の柱は、プラットホームの床と天井との間に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載のホームドア装置では、柱がプラットホームの床と天井との間に設けられるため、重量が大きく、プラットホームに設置する際にプラットホームを補強する必要がある。そこで、プラットホームの補強を低減することが求められている。なお、柱がプラットホームの天井に達しなくても背の高いホームドア装置であれば同様の課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するホームドア装置は、プラットホームに固定され前記プラットホーム側と軌道側とを区画する固定部と、前記固定部によって構成される乗降口を開閉するとともに、複数のバー部材で構成される可動扉と、前記可動扉を開閉駆動する駆動部と、前記駆動部を収納するとともに、前記固定部及び前記可動扉の上部に設置されるケースと、を備える。
【0006】
上記構成によれば、可動扉が複数のバー部材で構成される。このため、可動扉の重量を低減することができ、ひいてはホームドア装置の重量を低減することができる。よって、プラットホームの補強を低減することができる。
【0007】
上記ホームドア装置について、前記固定部は、複数のバー部材で構成されることが好ましい。
上記ホームドア装置について、前記可動扉の前記複数のバー部材と前記固定部の前記複数のバー部材とは、前記可動扉の開閉方向に延び、前記可動扉の前記複数のバー部材のそれぞれの間隔と前記固定部の前記複数のバー部材のそれぞれの間隔とは、同じ間隔で設けられ、前記可動扉のバー部材は、前記可動扉が開くときに前記固定部のバー部材の内部に収容されることが好ましい。
【0008】
上記ホームドア装置について、前記可動扉の横幅は、前記固定部の横幅よりも短いことが好ましい。
上記ホームドア装置について、前記プラットホームに固定されるとともに前記ケースを支持する一対の支柱を備えることが好ましい。
【0009】
上記ホームドア装置について、前記固定部は、前記ケースを支持することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プラットホームの補強を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ホームドア装置の第1実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図2】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図3】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図4】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【
図6】ホームドア装置の第2実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図7】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図8】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図9】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【
図11】ホームドア装置の第3実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図12】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図13】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図14】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【
図16】ホームドア装置の第4実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図17】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図18】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図19】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【
図21】ホームドア装置の第5実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図22】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図23】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図24】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【
図25】ホームドア装置の第6実施形態の全閉状態を示す正面図。
【
図26】同実施形態のホームドア装置の全閉状態を示す平面図。
【
図27】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す正面図。
【
図28】同実施形態のホームドア装置の全開状態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図5を参照して、ホームドア装置の第1実施形態について説明する。ホームドア装置は、駅のプラットホームに設置される。プラットホームには、プラットホームに停止する車両の扉の位置に合わせて、プラットホームに沿って複数のホームドア装置が設置される。
【0013】
(ホームドア装置1)
図1~
図4に示すように、ホームドア装置1は、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bと、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bと、駆動部14と、ケース13と、一対の第1支柱11及び第2支柱12と、を備える。第1固定扉21A及び第2固定扉21Bは、プラットホーム2に固定されプラットホーム2側と軌道側とを区画する。第1可動扉31A及び第2可動扉31Bは、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bによって構成される乗降口3を開閉する。第1可動扉31A及び第2可動扉31Bは、反対方向へ開閉する両引き違い戸である。
図2及び
図4は、ケース13を除いた平面図である。
図5は、中央から左側を見た側面図である。
【0014】
第1支柱11及び第2支柱12は、プラットホーム2に垂直に設置されて、プラットホーム2に固定される。第1支柱11及び第2支柱12は、四角筒部材である。ケース13は、第1支柱11と第2支柱12との間に掛けられる。ケース13は、直方体状の箱部材である。第1支柱11及び第2支柱12は、ケース13を支持する。ケース13は、駆動部14を収納する。ケース13は、第1固定扉21A及び第2固定扉21B及び第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの上部に設置される。駆動部14は、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bを開閉駆動する。
【0015】
第1固定扉21Aは、複数のバー部材で構成される。第1固定扉21Aは、第1戸先縦枠22Aと、第1上枠23Aと、第1下枠24Aと、複数の第1バー部材25Aと、を備える。第1固定扉21Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠22Aは、第1固定扉21Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上枠23Aは、第1固定扉21Aの上部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1下枠24Aは、第1固定扉21Aの下部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1固定扉21Aは、第1支柱11と一体の部材である。第1支柱11は、第1固定扉21Aの戸尻側の縦枠を兼ねる。第1固定扉21Aの枠は、第1戸先縦枠22Aと、第1上枠23Aと、第1下枠24Aと、第1支柱11とによって形成される。第1バー部材25Aは、円柱状である。複数の第1バー部材25Aは、第1上枠23A及び第1下枠24Aと平行に同一間隔で設けられる。第1バー部材25A同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第1バー部材25Aは、第1戸先縦枠22Aと第1支柱11とに固定されている。第1バー部材25Aは、横格子に相当する。第1固定扉21Aは、固定部に相当する。
【0016】
第2固定扉21Bは、複数のバー部材で構成される。第2固定扉21Bは、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、複数の第2バー部材25Bと、を備える。第2固定扉21Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠22Bは、第2固定扉21Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上枠23Bは、第2固定扉21Bの上部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2下枠24Bは、第2固定扉21Bの下部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2固定扉21Bは、第2支柱12と一体の部材である。第2支柱12は、第2固定扉21Bの戸尻側の縦枠を兼ねる。第2固定扉21Bの枠は、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、第2支柱12とによって形成される。第2バー部材25Bは、円柱状である。複数の第2バー部材25Bは、第2上枠23B及び第2下枠24Bと平行に同一間隔で設けられる。第2バー部材25B同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第2バー部材25Bは、第2戸先縦枠22Bと第2支柱12とに固定されている。第2バー部材25Bは、横格子に相当する。第2固定扉21Bは、固定部に相当する。
【0017】
第1可動扉31Aは、複数のバー部材で構成される。第1可動扉31Aは、第1戸先縦枠32Aと、第1戸尻縦枠33Aと、第1上枠34Aと、第1下枠35Aと、複数の第1バー部材36Aと、を備える。第1可動扉31Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠32Aは、第1可動扉31Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1戸尻縦枠33Aは、第1可動扉31Aの戸尻に位置して上下方向へ延びる。第1上枠34Aは、第1可動扉31Aの上部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1下枠35Aは、第1可動扉31Aの下部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1可動扉31Aの枠は、第1戸先縦枠32Aと、第1戸尻縦枠33Aと、第1上枠34Aと、第1下枠35Aとによって形成される。第1バー部材36Aは、円柱状である。複数の第1バー部材36Aは、第1上枠34A及び第1下枠35Aと平行に同一間隔で設けられる。第1可動扉31Aの第1バー部材36Aの間隔は、第1固定扉21Aの第1バー部材25Aの間隔と同じである。第1バー部材36Aは、横格子に相当する。第1下枠35Aの下部には、第1ガイド板39Aが固定されている。第1ガイド板39Aは、第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。プラットホーム2には、溝2Aが設けられている。溝2Aは、第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1ガイド板39Aは、プラットホーム2に形成された溝2Aに嵌合し、ガイドされる。第1可動扉31Aは、厚み方向で押された場合に、第1ガイド板39Aが溝2Aの内壁に接触することで位置ずれを抑制することができる。
【0018】
第2可動扉31Bは、複数のバー部材で構成される。第2可動扉31Bは、第2戸先縦枠32Bと、第2戸尻縦枠33Bと、第2上枠34Bと、第2下枠35Bと、複数の第2バー部材36Bと、を備える。第2可動扉31Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠32Bは、第2可動扉31Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2戸尻縦枠33Bは、第2可動扉31Bの戸尻に位置して上下方向へ延びる。第2上枠34Bは、第2可動扉31Bの上部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2下枠35Bは、第2可動扉31Bの下部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2可動扉31Bの枠は、第2戸先縦枠32Bと、第2戸尻縦枠33Bと、第2上枠34Bと、第2下枠35Bとによって形成される。第2バー部材36Bは、円柱状である。複数の第2バー部材36Bは、第2上枠34B及び第2下枠35Bと平行に同一間隔で設けられる。第2可動扉31Bの第2バー部材36Bの間隔は、第2固定扉21Bの第2バー部材25Bの間隔と同じである。第2バー部材36Bは、横格子に相当する。第2下枠35Bの下部には、第2ガイド板39Bが固定されている。第2ガイド板39Bは、第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。プラットホーム2には、溝2Aが設けられている。溝2Aは、第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2ガイド板39Bは、プラットホーム2に形成された溝2Aに嵌合し、ガイドされる。第2可動扉31Bは、厚み方向で列車風や利用者に押された場合に、第2ガイド板39Bが溝2Aの内壁に接触することで位置ずれを抑制することができる。
【0019】
図5に示すように、第1上枠34Aの上部には、第1ドアハンガ37Aが2個設けられる。第1ドアハンガ37Aは、第1可動扉31Aを支持する部材である。第1ドアハンガ37Aには、第1戸車38Aが取り付けられる。同様に、第2上枠34Bの上部には、第2ドアハンガ37Bが2個設けられる。第2ドアハンガ37Bは、第2可動扉31Bを支持する部材である。第2ドアハンガ37Bには、第2戸車38Bが取り付けられる。ケース13には、ガイドレール15が設けられる。ガイドレール15は、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第1可動扉31Aの第1戸車38A及び第2可動扉31Bの第2戸車38Bは、ケース13に設けられたガイドレール15に支持され、ガイドレール15上を移動する。第1可動扉31A及び第2可動扉31Bは、駆動部14の駆動力がベルト等の伝達機構(図示略)を介して伝達される。
【0020】
(作用)
次に、上記のように構成されたホームドア装置1の作用について説明する。
図1及び
図2に示すように、ホームドア装置1は、駆動部14が第1可動扉31A及び第2可動扉31Bを閉方向に移動させると、第1可動扉31Aと第2可動扉31Bとの間が閉じて、利用者が通行不可能となる。全閉された第1可動扉31Aの第1戸尻縦枠33Aは、第1固定扉21Aの第1戸先縦枠22Aと正面視で重なる位置となる。全閉された第2可動扉31Bの第2戸尻縦枠33Bは、第2固定扉21Bの第2戸先縦枠22Bと正面視で重なる位置となる。
【0021】
図3及び
図4に示すように、ホームドア装置1は、駆動部14が第1可動扉31A及び第2可動扉31Bを開方向に移動させると、第1可動扉31Aと第2可動扉31Bとの間が開口となり、利用者が通行可能となる。全開された第1可動扉31Aは、第1固定扉21Aと正面視で重なる位置となる。全開された第2可動扉31Bは、第2固定扉21Bと正面視で重なる位置となる。
【0022】
図1及び
図5に示すように、ホームドア装置1の第1可動扉31A及び第2可動扉31Bは、横格子の構造となっている。第1可動扉31A及び第2可動扉31Bに列車風が吹きつけたとしても第1バー部材36A及び第2バー部材36Bの間を通過することができる。このため、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bは、風圧に耐えるために求められる強度を全面が板である扉と比較して低減することができる。
【0023】
また、ホームドア装置1の第1固定扉21A及び第2固定扉21Bは、横格子の構造となっている。第1固定扉21A及び第2固定扉21Bに列車風が吹きつけたとしても第1バー部材25A及び第2バー部材25Bの間を通過することができる。このため、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bは、風圧に耐えるために求められる強度を全面が板である扉と比較して低減することができる。
【0024】
次に、第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)第1可動扉31A及び第2可動扉31Bが複数のバー部材で構成される。このため、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの重量を低減することができ、ひいてはホームドア装置1の重量を低減することができる。よって、プラットホーム2の補強を低減することができる。
【0025】
(1-2)第1可動扉31A及び第2可動扉31Bに加え、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bが複数のバー部材で構成される。このため、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bの重量を低減することができ、ひいてはホームドア装置1の重量を更に低減することができる。よって、プラットホーム2の補強を更に低減することができる。
【0026】
(1-3)ケース13を支持する一対の第1支柱11及び第2支柱12を備える。このため、ケース13を支持するために第1可動扉31A及び第2可動扉31B及び第1固定扉21A及び第2固定扉21Bの必要強度を低減することができる。
【0027】
(1-4)第1固定扉21Aの四方枠の1つを第1支柱11が兼ねるため、第1固定扉21Aの縦枠の1本を省略することができ、軽量化することができる。同様に、第2固定扉21Bの四方枠の1つを第2支柱12が兼ねるため、第2固定扉21Bの縦枠の1本を省略することができ、軽量化することができる。
【0028】
(第2実施形態)
以下、
図6~
図10を参照して、ホームドア装置の第2実施形態について説明する。この実施形態のホームドア装置は、引き込み戸である点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0029】
(ホームドア装置1)
図6~
図9に示すように、ホームドア装置1は、第1固定扉41A及び第2固定扉41Bと、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bと、駆動部14と、ケース13と、一対の第1支柱11及び第2支柱12と、を備える。第1固定扉41A及び第2固定扉41Bは、プラットホーム2に固定されプラットホーム2側と軌道側とを区画する。第1可動扉51A及び第2可動扉51Bは、第1固定扉41A及び第2固定扉41Bによって構成される乗降口3を開閉する。第1可動扉51A及び第2可動扉51Bは、反対方向へ開閉する両引き込み戸である。
図7及び
図9は、ケース13を除いた平面図である。
図10は、中央から左側を見た側面図である。
【0030】
第1支柱11及び第2支柱12は、プラットホーム2に垂直に設置されて、プラットホーム2に固定される。第1支柱11及び第2支柱12は、四角筒部材である。ケース13は、第1支柱11と第2支柱12との間に掛けられる。ケース13は、直方体状の箱部材である。第1支柱11及び第2支柱12は、ケース13を支持する。ケース13は、駆動部14を収納する。ケース13は、第1固定扉41A及び第2固定扉41B及び第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの上部に設置される。駆動部14は、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bを開閉駆動する。
【0031】
第1固定扉41Aは、複数のバー部材で構成される。第1固定扉41Aは、第1戸先縦枠42Aと、第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、複数の第1筒部材45Aと、を備える。第1固定扉41Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠42Aは、第1固定扉41Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上筒部材43Aは、第1固定扉41Aの上部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1下筒部材44Aは、第1固定扉41Aの下部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1固定扉41Aは、第1支柱11と一体の部材である。第1支柱11は、第1固定扉41Aの戸尻側の縦枠を兼ねる。第1固定扉41Aの枠は、第1戸先縦枠42Aと、第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、第1支柱11とによって形成される。第1筒部材45Aは、円筒状である。複数の第1筒部材45Aは、第1上筒部材43A及び第1下筒部材44Aと平行に同一間隔で設けられる。第1筒部材45A同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第1筒部材45Aは、第1戸先縦枠42Aと第1支柱11とに固定されている。第1筒部材45Aは、横格子に相当する。第1固定扉41Aは、固定部に相当する。第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、複数の第1筒部材45Aと、は、複数のバー部材に相当する。
【0032】
第2固定扉41Bは、複数のバー部材で構成される。第2固定扉41Bは、第2戸先縦枠42Bと、第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、複数の第2筒部材45Bと、を備える。第2固定扉41Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠42Bは、第2固定扉41Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上筒部材43Bは、第2固定扉41Bの上部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2下筒部材44Bは、第2固定扉41Bの下部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2固定扉41Bは、第2支柱12と一体の部材である。第2支柱12は、第2固定扉41Bの戸尻側の縦枠を兼ねる。第2固定扉41Bの枠は、第2戸先縦枠42Bと、第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、第2支柱12とによって形成される。第2筒部材45Bは、円筒状である。複数の第2筒部材45Bは、第2上筒部材43B及び第2下筒部材44Bと平行に同一間隔で設けられる。第2筒部材45B同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第2筒部材45Bは、第2戸先縦枠42Bと第2支柱12とに固定されている。第2筒部材45Bは、横格子に相当する。第2固定扉41Bは、固定部に相当する。第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、複数の第2筒部材45Bと、は、複数のバー部材に相当する。
【0033】
第1可動扉51Aは、複数のバー部材で構成される。第1可動扉51Aは、第1戸先縦枠52Aと、第1上バー部材54Aと、第1下バー部材55Aと、複数の第1バー部材56Aと、を備える。第1可動扉51Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠52Aは、第1可動扉51Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上バー部材54Aは、第1可動扉51Aの上部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1上バー部材54Aは、第1可動扉51Aが開くときに第1上筒部材43Aの内部に収容される。第1下バー部材55Aは、第1可動扉51Aの下部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1下バー部材55Aは、第1可動扉51Aが開くときに第1下筒部材44Aの内部に収容される。第1可動扉51Aの枠は、第1戸先縦枠52Aと、第1上バー部材54Aと、第1下バー部材55Aとによって形成される。第1バー部材56Aは、円柱状である。複数の第1バー部材56Aは、第1上バー部材54A及び第1下バー部材55Aと平行に同じ間隔で設けられる。第1可動扉51Aの複数の第1バー部材56Aのそれぞれの間隔は、第1固定扉41Aの複数の第1筒部材45Aのそれぞれの間隔と同じである。第1バー部材56Aは、横格子に相当する。第1バー部材56Aは、第1可動扉51Aが開くときに第1筒部材45Aの内部に収容される。第1下バー部材55Aの下部には、第1ガイド板59Aが固定されている。第1ガイド板59Aは、第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1下バー部材55Aの下部には、第1ガイド板59Aが移動可能なように開口が設けられる。プラットホーム2には、溝2Aが設けられている。溝2Aは、第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1ガイド板59Aは、プラットホーム2に形成された溝2Aに嵌合し、ガイドされる。第1可動扉51Aは、厚み方向で押された場合に、第1ガイド板59Aが溝2Aの内壁に接触することで厚み方向への位置ずれを抑制することができる。
【0034】
第2可動扉51Bは、複数のバー部材で構成される。第2可動扉51Bは、第2戸先縦枠52Bと、第2上バー部材54Bと、第2下バー部材55Bと、複数の第2バー部材56Bと、を備える。第2可動扉51Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠32Bは、第2可動扉51Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上バー部材54Bは、第2可動扉51Bの上部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2上バー部材54Bは、第2可動扉51Bが開くときに第2上筒部材43Bの内部に収容される。第2下バー部材55Bは、第2可動扉51Bの下部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2下バー部材55Bは、第2可動扉51Bが開くときに第2下筒部材44Bの内部に収容される。第2可動扉51Bの枠は、第2戸先縦枠52Bと、第2上バー部材54Bと、第2下バー部材55Bとによって形成される。第2バー部材56Bは、円柱状である。複数の第2バー部材56Bは、第2上バー部材54B及び第2下バー部材55Bと平行に同じ間隔で設けられる。第2可動扉51Bの複数の第2バー部材56Bのそれぞれの間隔は、第2固定扉41Bの複数の第2筒部材45Bのそれぞれの間隔と同じである。第2バー部材56Bは、横格子に相当する。第2バー部材56Bは、第2可動扉51Bが開くときに第2筒部材45Bの内部に収容される。第2下バー部材55Bの下部には、第2ガイド板59Bが固定されている。第2ガイド板59Bは、第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2下バー部材55Bの下部には、第2ガイド板59Bが移動可能なように開口が設けられる。プラットホーム2には、溝2Aが設けられている。溝2Aは、第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2ガイド板59Bは、プラットホーム2に形成された溝2Aに嵌合し、ガイドされる。第2可動扉51Bは、厚み方向で列車風や利用者に押された場合に、第2ガイド板59Bが溝2Aの内壁に接触することで厚み方向への位置ずれを抑制することができる。
【0035】
図10に示すように、第1上バー部材54Aの上部には、第1ドアハンガ57Aが2個設けられる。第1ドアハンガ57Aは、第1可動扉51Aを支持する部材である。第1ドアハンガ57Aには、第1戸車58Aが取り付けられる。第1上筒部材43Aの上部には、第1ドアハンガ57Aが移動可能なように開口が設けられる。同様に、第2上バー部材54Bの上部には、第2ドアハンガ57Bが2個設けられる。第2ドアハンガ57Bは、第2可動扉51Bを支持する部材である。第2ドアハンガ57Bには、第2戸車58Bが取り付けられる。第2上筒部材43Bの上部には、第2ドアハンガ57Bが移動可能なように開口が設けられる。ケース13には、ガイドレール15が設けられる。ガイドレール15は、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第1可動扉51Aの第1戸車58A及び第2可動扉51Bの第2戸車58Bは、ケース13に設けられたガイドレール15に支持され、ガイドレール15上を移動する。第1可動扉51A及び第2可動扉51Bは、駆動部14の駆動力がベルト等の伝達機構(図示略)を介して伝達される。
【0036】
(作用)
次に、上記のように構成されたホームドア装置1の作用について説明する。
図6及び
図7に示すように、ホームドア装置1は、駆動部14が第1可動扉51A及び第2可動扉51Bを閉方向に移動させると、第1可動扉51Aと第2可動扉51Bとの間が閉じて、利用者が通行不可能となる。
【0037】
図8及び
図9に示すように、ホームドア装置1は、駆動部14が第1可動扉51A及び第2可動扉51Bを開方向に移動させると、第1可動扉51Aと第2可動扉51Bとの間が開口となり、利用者が通行可能となる。第1可動扉51Aのバー部材が第1固定扉41Aの筒部材の内部に収容される。第2可動扉51Bのバー部材が第2固定扉41Bの筒部材の内部に収容される。
【0038】
図6及び
図10に示すように、ホームドア装置1の第1可動扉51A及び第2可動扉51Bは、横格子の構造となっている。第1可動扉51A及び第2可動扉51Bに風が吹きつけたとしても第1バー部材56A及び第2バー部材56Bの間を通過することができる。このため、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bは、風圧に耐えるために求められる強度を全面が板である扉と比較して低減することができる。
【0039】
また、ホームドア装置1の第1固定扉41A及び第2固定扉41Bは、横格子の構造となっている。第1固定扉41A及び第2固定扉41Bに風が吹きつけたとしても第1筒部材45A及び第2筒部材45Bの間を通過することができる。このため、第1固定扉41A及び第2固定扉41Bは、風圧に耐えるために求められる強度を全面が板である扉と比較して低減することができる。
【0040】
次に、第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)第1可動扉51A及び第2可動扉51Bが複数のバー部材で構成される。このため、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの重量を低減することができ、ひいてはホームドア装置1の重量を低減することができる。よって、プラットホーム2の補強を低減することができる。
【0041】
(2-2)第1可動扉51A及び第2可動扉51Bに加え、第1固定扉41A及び第2固定扉41Bが複数のバー部材で構成される。このため、第1固定扉41A及び第2固定扉41Bの重量を低減することができ、ひいてはホームドア装置1の重量を更に低減することができる。よって、プラットホーム2の補強を更に低減することができる。
【0042】
(2-3)第1可動扉51A及び第2可動扉51Bが開くときに第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの複数のバー部材が第1固定扉41A及び第2固定扉41Bの複数の筒部材の内部にそれぞれ収容される。このため、扉の厚み方向に第1可動扉51A及び第2可動扉51Bと第1固定扉41A及び第2固定扉41Bとが並ばないので、扉の厚み方向の長さを短くすることができる。
【0043】
(2-4)ケース13を支持する一対の第1支柱11及び第2支柱12を備える。このため、ケース13を支持するために第1可動扉51A及び第2可動扉51B及び第1固定扉41A及び第2固定扉41Bの必要強度を低減することができる。
【0044】
(2-5)第1固定扉41Aの四方枠の1つを第1支柱11が兼ねるため、第1固定扉41Aの縦枠の1本を省略することができ、軽量化することができる。同様に、第2固定扉41Bの四方枠の1つを第2支柱12が兼ねるため、第2固定扉41Bの縦枠の1本を省略することができ、軽量化することができる。
【0045】
(第3実施形態)
以下、
図11~
図15を参照して、ホームドア装置の第3実施形態について説明する。この実施形態のホームドア装置は、固定扉が支柱と別体である点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0046】
(ホームドア装置1)
図11~
図15に示すように、第1固定扉21Aは、複数のバー部材で構成される。第1固定扉21Aは、第1戸先縦枠22Aと、第1上枠23Aと、第1下枠24Aと、複数の第1バー部材25Aと、第1戸尻縦枠26Aと、を備える。第1固定扉21Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠22Aは、第1固定扉21Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上枠23Aは、第1固定扉21Aの上部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1下枠24Aは、第1固定扉21Aの下部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1戸尻縦枠26Aは、第1固定扉21Aの戸尻に位置して上下方向に延びる。第1固定扉21Aは、第1支柱11と別体の部材である。第1固定扉21Aの枠は、第1戸先縦枠22Aと、第1上枠23Aと、第1下枠24Aと、第1戸尻縦枠26Aとによって形成される。第1バー部材25Aは、円柱状である。複数の第1バー部材25Aは、第1上枠23A及び第1下枠24Aと平行に同一間隔で設けられる。第1バー部材25A同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第1バー部材25Aは、第1戸先縦枠22Aと第1戸尻縦枠26Aとに固定されている。第1バー部材25Aは、横格子に相当する。
【0047】
第2固定扉21Bは、複数のバー部材で構成される。第2固定扉21Bは、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、複数の第2バー部材25Bと、第2戸尻縦枠26Bと、を備える。第2固定扉21Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠22Bは、第2固定扉21Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上枠23Bは、第2固定扉21Bの上部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2下枠24Bは、第2固定扉21Bの下部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2戸尻縦枠26Bは、第2固定扉21Bの戸尻に位置して上下方向に延びる。第2固定扉21Bは、第2支柱12と別体の部材である。第2支柱12は、第2固定扉21Bの戸尻側の縦枠を兼ねる。第2固定扉21Bの枠は、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、第2戸尻縦枠26Bとによって形成される。第2バー部材25Bは、円柱状である。複数の第2バー部材25Bは、第2上枠23B及び第2下枠24Bと平行に同一間隔で設けられる。第2バー部材25B同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第2バー部材25Bは、第2戸先縦枠22Bと第2戸尻縦枠26Bとに固定されている。第2バー部材25Bは、横格子に相当する。
【0048】
第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。ホームドア装置1の作用も、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0049】
第3実施形態の効果は、第1実施形態の(1-1)~(1-3)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(3-1)固定扉と支柱とが別体である。このため、固定扉を支柱とは別に単体で取り扱うことができ、固定扉と支柱とが一体のものよりも組立が容易である。
【0050】
(第4実施形態)
以下、
図16~
図20を参照して、ホームドア装置の第4実施形態について説明する。この実施形態のホームドア装置は、固定扉が支柱と別体である点が上記第2実施形態と異なっている。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0051】
(ホームドア装置1)
図16~
図20に示すように、第1固定扉41Aは、複数のバー部材で構成される。第1固定扉41Aは、第1戸先縦枠42Aと、第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、複数の第1筒部材45Aと、第1戸尻縦枠46Aと、を備える。第1固定扉41Aの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠42Aは、第1固定扉41Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上筒部材43Aは、第1固定扉41Aの上部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1下筒部材44Aは、第1固定扉41Aの下部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1戸尻縦枠46Aは、第1固定扉41Aの戸尻に位置して上下方向に延びる。第1固定扉41Aは、第1支柱11と別体の部材である。第1固定扉41Aの枠は、第1戸先縦枠42Aと、第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、第1戸尻縦枠46Aとによって形成される。第1筒部材45Aは、円筒状である。複数の第1筒部材45Aは、第1上筒部材43A及び第1下筒部材44Aと平行に同一間隔で設けられる。第1筒部材45A同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第1筒部材45Aは、第1戸先縦枠42Aと第1戸尻縦枠46Aとに固定されている。第1筒部材45Aは、横格子に相当する。
【0052】
第2固定扉41Bは、複数のバー部材で構成される。第2固定扉41Bは、第2戸先縦枠42Bと、第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、複数の第2筒部材45Bと、第2戸尻縦枠46Bと、を備える。第2固定扉41Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠42Bは、第2固定扉41Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上筒部材43Bは、第2固定扉41Bの上部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2下筒部材44Bは、第2固定扉41Bの下部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2戸尻縦枠46Bは、第2固定扉41Bの戸尻に位置して上下方向に延びる。第2固定扉41Bは、第2支柱12と別体の部材である。第2固定扉41Bの枠は、第2戸先縦枠42Bと、第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、第2戸尻縦枠46Bとによって形成される。第2筒部材45Bは、円筒状である。複数の第2筒部材45Bは、第2上筒部材43B及び第2下筒部材44Bと平行に同一間隔で設けられる。第2筒部材45B同士の間隔は、人の頭が通らない長さであることが望ましい。第2筒部材45Bは、第2戸先縦枠42Bと第2戸尻縦枠46Bとに固定されている。第2筒部材45Bは、横格子に相当する。
【0053】
第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの構成は、第2実施形態と同様であるため、説明を割愛する。ホームドア装置1の作用も、第2実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0054】
第4実施形態の効果は、第2実施形態の(2-1)~(2-4)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(4-1)固定扉と支柱とが別体である。このため、固定扉を支柱とは別に単体で取り扱うことができ、固定扉と支柱とが一体のものよりも組立が容易である。
【0055】
(第5実施形態)
以下、
図21~
図24を参照して、ホームドア装置の第5実施形態について説明する。この実施形態のホームドア装置は、固定扉が面状の部材である点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0056】
(ホームドア装置1)
図21~
図25に示すように、第1固定扉21Aは、面状の部材で構成される。第1固定扉21Aは、第1戸先縦枠22Aと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、第1戸尻縦枠26Aと、第1面部材27Aと、を備える。第1固定扉21Aの縦枠の材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠22Aは、第1固定扉21Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上枠23Aは、第1固定扉21Aの上部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1下枠24Aは、第1固定扉21Aの下部に位置して第1可動扉31Aの開閉方向へ延びる。第1固定扉21Aの枠は、第1戸先縦枠22Aと、第1上枠23Aと、第1下枠24Aと、第1支柱11とによって形成される。第1戸尻縦枠26Aは、第1固定扉21Aの戸尻に位置して上下方向に延びる。第1面部材27Aは、透光部材が望ましく、ガラスや透光樹脂等からなる部材である。第1面部材27Aは、透光しない板部材でもよい。第1固定扉21Aは、第1支柱11と別体の部材である。
【0057】
第2固定扉21Bは、面状の部材で構成される。第2固定扉21Bは、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、第2戸尻縦枠26Bと、第2面部材27Bと、を備える。第2固定扉21Bの材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠22Bは、第2固定扉21Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上枠23Bは、第2固定扉21Bの上部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2下枠24Bは、第2固定扉21Bの下部に位置して第2可動扉31Bの開閉方向へ延びる。第2固定扉21Bの枠は、第2戸先縦枠22Bと、第2上枠23Bと、第2下枠24Bと、第2支柱12とによって形成される。第2戸尻縦枠26Bは、第2固定扉21Bの戸尻に位置して上下方向に延びる。第2面部材27Bは、透光部材が望ましく、ガラスや透光樹脂等からなる部材である。第2面部材27Bは、透光しない板部材でもよい。第2固定扉21Bは、第2支柱12と別体の部材である。
【0058】
第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。ホームドア装置1の作用も、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0059】
第5実施形態の効果は、第1実施形態の(1-1)~(1-3)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(5-1)第1固定扉21A及び第2固定扉21Bが面状の部材である。このため、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bに人の手や物が挿入されることがなく、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bが開いたときに、第1可動扉31A及び第2可動扉31Bの戸尻と人の手や物との接触を防止することができる。
【0060】
(5-2)第1固定扉21A及び第2固定扉21Bが面状の部材である。このため、空調設備を設置しているプラットホーム2において調節された空気が第1固定扉21A及び第2固定扉21Bを介して軌道側へ漏れることを防ぎ、空調効率の低下を抑制することができる。
【0061】
(第6実施形態)
以下、
図25~
図28を参照して、ホームドア装置の第6実施形態について説明する。この実施形態のホームドア装置は、固定扉が面状の部材である点が上記第2実施形態と異なっている。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0062】
(ホームドア装置1)
図25~
図28に示すように、第1固定扉41Aは、面状の部材で構成される。第1固定扉41Aは、第1戸先縦枠42Aと、第1上筒部材43Aと、第1下筒部材44Aと、第1戸尻縦枠46Aと、第1面部材47Aと、を備える。第1固定扉41Aの縦枠の材質は、アルミニウムやカーボン等である。第1戸先縦枠42Aは、第1固定扉41Aの戸先に位置して上下方向へ延びる。第1上筒部材43Aは、第1固定扉41Aの上部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1下筒部材44Aは、第1固定扉41Aの下部に位置して第1可動扉51Aの開閉方向へ延びる。第1戸尻縦枠46Aは、第1固定扉41Aの戸尻に位置して上下方向に延びる。第1面部材47Aは、透光部材が望ましく、ガラスや透光樹脂等からなる部材である。第1面部材47Aは、透光しない板部材でもよい。第1固定扉41Aは、第1支柱11と別体の部材である。
【0063】
第2固定扉41Bは、面状の部材で構成される。第2固定扉41Bは、第2戸先縦枠42Bと、第2上筒部材43Bと、第2下筒部材44Bと、第2戸尻縦枠46Bと、第2面部材47Bと、を備える。第2固定扉41Bの縦枠の材質は、アルミニウムやカーボン等である。第2戸先縦枠42Bは、第2固定扉41Bの戸先に位置して上下方向へ延びる。第2上筒部材43Bは、第2固定扉41Bの上部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2下筒部材44Bは、第2固定扉41Bの下部に位置して第2可動扉51Bの開閉方向へ延びる。第2戸尻縦枠46Bは、第2固定扉41Bの戸尻に位置して上下方向に延びる。第2面部材47Bは、透光部材が望ましく、ガラスや透光樹脂等からなる部材である。第2面部材47Bは、透光しない板部材でもよい。第2固定扉41Bは、第2支柱12と別体の部材である。
【0064】
第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの構成は、第2実施形態と同様であるため、説明を割愛する。ホームドア装置1の作用も、第2実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0065】
第6実施形態の効果は、第2実施形態の(2-1)~(2-4)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(6-1)第1固定扉21A及び第2固定扉21Bが面状の部材である。このため、第1固定扉21A及び第2固定扉21Bに人の手や物が挿入されることがなく、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bが開いたときに、第1可動扉51A及び第2可動扉51Bの戸尻と人の手や物との接触を防止することができる。
【0066】
(6-2)第1固定扉41A及び第2固定扉41Bが面状の部材である。このため、空調設備を設置しているプラットホーム2において調節された空気が第1固定扉41A及び第2固定扉41Bを介して軌道側へ漏れることを防ぎ、空調効率の低下を抑制することができる。
【0067】
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0068】
・上記各実施形態では、ケース13を第1支柱11と第2支柱12との間に掛けた。しかしながら、第1支柱11の上端部と第2支柱12の上端部とに跨るように設置してもよい。
【0069】
・上記各実施形態では、駆動部14の駆動力をベルト等の伝達機構を介して可動扉に伝達した。しかしながら、駆動部14の駆動力を可動扉に伝達することができれば、伝達機構は任意に選択可能である。
【0070】
・上記第1,3実施形態では、固定扉のバー部材と可動扉のバー部材との位置を同じとした。しかしながら、固定扉のバー部材と可動扉のバー部材との位置を異なる位置としてもよい。
【0071】
・上記各実施形態では、第1可動扉31A,51Aの第1バー部材36A,56A及び第2可動扉31B,51Bの第2バー部材36B,56Bの間隔を同じとした。しかしながら、第1可動扉31A,51Aの第1バー部材36A,56A及び第2可動扉31B,51Bの第2バー部材36B,56Bの間隔をそれぞれ任意に変更してもよい。
【0072】
・上記各実施形態では、第1支柱11及び第2支柱12がケース13を支持した。しかしながら、固定扉がケース13を支持してもよい。このような構成によれば、ケース13を支持する支柱を小型化又は省略することができる。また、第1支柱11及び第2支柱12を設けず、ケース13を駅の天井や構造物に固定してもよい。
【0073】
・上記各実施形態では、第1可動扉31A,51A及び第2可動扉31B,51Bを開閉方向に延びる複数のバー部材で構成した。しかしながら、第1可動扉31A,51A及び第2可動扉31B,51Bを上下方向に延びる複数のバー部材で構成してもよい。また、第1可動扉31A,51A及び第2可動扉31B,51Bを開閉方向に延びるバー部材と上下方向に延びるバー部材とで格子状に構成してもよい。
【0074】
・上記第1~4実施形態では、第1固定扉21A,41A及び第2固定扉21B,41Bを開閉方向に延びる複数のバー部材で構成した。しかしながら、第1固定扉21A,41A及び第2固定扉21B,41Bを上下方向に延びる複数のバー部材で構成してもよい。また、第1固定扉21A,41A及び第2固定扉21B,41Bを開閉方向に延びるバー部材と上下方向に延びるバー部材とで格子状に構成してもよい。
【0075】
上記各実施形態では、バー部材を円柱状とした。しかしながら、バー部材を多角柱状としてもよい。なお、可動扉が開くときに可動扉のバー部材が固定扉のバー部材の内部に収容される場合には、固定扉のバー部材を内部に可動扉のバー部材を収容する空間を有する筒状とする。
【0076】
・上記第2,4実施形態において、第1上筒部材43Aの上部に設けた第1ドアハンガ57Aが移動可能な開口を省略してもよい。この場合、第1可動扉51Aの戸先側の第1ドアハンガ57Aのみが設けられ、全開時に第1可動扉51Aが第1固定扉41Aに入りきらず戸先側に突出した状態となる。同様に、第2上筒部材43Bの上部に設けた第2ドアハンガ57Bが移動可能な開口を省略してもよい。この場合、第2可動扉51Bの戸先側の第2ドアハンガ57Bのみが設けられ、全開時に第2可動扉51Bが第2固定扉41Bに入りきらず戸先側に突出した状態となる。このため、可動扉の戸先縦枠と固定扉の戸先縦枠との間での人の手や物の挟み込みを抑制することができる。
【0077】
・上記第2,4実施形態において、第1下バー部材55Aの下部に固定した第1ガイド板59Aを省略してもよい。第2下バー部材55Bの下部に固定した第2ガイド板59Bを省略してもよい。この場合、ガイド板が嵌合する溝2Aを省略することで人や車輪等が溝に掛かることを避けることができる。
【0078】
・上記第5,6実施形態において、第1固定扉41Aの第1面部材47A及び第2固定扉41Bの第2面部材47Bに複数の孔を設けてもよい。このようにすることで、風が抜けることができるようになり、風圧に対して必要な強度を低減することができる。
【0079】
・上記各実施形態において、可動扉の横幅を固定扉の横幅よりも短くしてもよい。このような構成によれば、可動扉の横幅が固定扉の横幅よりも短い。このため、可動扉が開いたときに、可動扉の戸尻と固定扉との間において固定扉のバー部材の間に挿入した人の手や物の挟み込みを抑制することができる。
【0080】
・上記各実施形態では、第1固定扉21A,41Aから第1可動扉31A,51Aが進退し、第2固定扉21B,41Bから第2可動扉31B,51Bが進退する構成とした。更に、第1可動扉31A,51A及び第2可動扉31B,51Bから可動扉がそれぞれ進退する構成としてもよい。このように複数段の可動扉であっても、複数のバー部材で構成することで、可動扉の重量を低減することができる。
【0081】
・上記各実施形態において、複数の物体で構成されているものは、当該複数の物体を一体化してもよく、逆に一つの物体で構成されているものを複数の物体に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成することができるように構成されていればよい。
【符号の説明】
【0082】
1…ホームドア装置
2…プラットホーム
2A…溝
3…乗降口
11…第1支柱
12…第2支柱
13…ケース
14…駆動部
15…ガイドレール
21A…第1固定扉
21B…第2固定扉
22A…第1戸先縦枠
22B…第2戸先縦枠
23A…第1上枠
23B…第2上枠
24A…第1下枠
24B…第2下枠
25A…第1バー部材
25B…第2バー部材
26A…第1戸尻縦枠
26B…第2戸尻縦枠
27A…第1面部材
27B…第2面部材
31A…第1可動扉
31B…第2可動扉
32A…第1戸先縦枠
32B…第2戸先縦枠
33A…第1戸尻縦枠
33B…第2戸尻縦枠
34A…第1上枠
34B…第2上枠
35A…第1下枠
35B…第2下枠
36A…第1バー部材
36B…第2バー部材
37A…第1ドアハンガ
37B…第2ドアハンガ
38A…第1戸車
38B…第2戸車
39A…第1ガイド板
39B…第2ガイド板
41A…第1固定扉
41B…第2固定扉
42A…第1戸先縦枠
42B…第2戸先縦枠
43A…第1上筒部材
43B…第2上筒部材
44A…第1下筒部材
44B…第2下筒部材
45A…第1筒部材
45B…第2筒部材
46A…第1戸尻縦枠
46B…第2戸尻縦枠
47A…第1面部材
47B…第2面部材
51A…第1可動扉
51B…第2可動扉
52A…第1戸先縦枠
52B…第2戸先縦枠
54A…第1上バー部材
54B…第2上バー部材
55A…第1下バー部材
55B…第2下バー部材
56A…第1バー部材
56B…第2バー部材
57A…第1ドアハンガ
57B…第2ドアハンガ
58A…第1戸車
58B…第2戸車
59A…第1ガイド板
59B…第2ガイド板