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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139366
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】調湿装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/14 20060101AFI20241002BHJP
   F24F 6/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
F24F3/14
F24F6/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050269
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004673
【氏名又は名称】パナソニックホームズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】594047511
【氏名又は名称】ケィ・マック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】関谷 佳子
(72)【発明者】
【氏名】梅本 大輔
(72)【発明者】
【氏名】中繁 誠司
(72)【発明者】
【氏名】石井 貴之
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅揮
(72)【発明者】
【氏名】小原 寛人
【テーマコード(参考)】
3L053
3L055
【Fターム(参考)】
3L053BC04
3L053BC07
3L055BA10
3L055DA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】チャンバーへの空気を供給するための空気搬送部の動力を軽減できる調湿装置を提供する。
【解決手段】空気を調湿するためのバッチ式の調湿装置15である。調湿装置15は、ケーシング26と、調湿部16と、空気搬送部と、駆動部28と、バイパス流路とを含む。ケーシング26は、第1入口35A、第1出口36A、第2入口35B及び第2出口36Bを有する。調湿部16は、互いに独立した2つのチャンバーを有し、それぞれ、内部に調湿材43が配され、かつ、両端が開口する筒状構造を備えている。空気搬送部は、第1空気を第1入口35Aに供給し、かつ、第2空気を第2入口35Bに供給する。駆動部28は、調湿部16をケーシング26に対して予め定めた時間間隔Tで移動させる。バイパス流路は、第1空気の一部を、前記一方のチャンバーを通過しないように迂回させて第1出口36Aに送る。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を調湿するためのバッチ式の調湿装置であって、
第1入口、第1出口、第2入口及び第2出口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に配された調湿部であって、互いに独立した2つのチャンバーを有し、前記2つのチャンバーは、それぞれ、内部に調湿材が配され、かつ、両端が開口する筒状構造を備えている前記調湿部と、
第1空気を前記第1入口に供給し、かつ、前記第1空気よりも相対湿度が高い第2空気を前記第2入口に供給するための空気搬送部と、
前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が吸湿状態にある一方のチャンバーの前記開口に前記第1空気を供給でき、かつ、前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が乾燥状態にある他方のチャンバーの前記開口に前記第2空気を供給できるように、前記調湿部を前記ケーシングに対して予め定めた時間間隔で移動させるための駆動部と、
前記第1空気の一部を、前記吸湿状態にある一方のチャンバーを通過しないように迂回させて前記第1出口に送るバイパス流路とを含む、
調湿装置。
【請求項2】
前記バイパス流路は、前記ケーシングの内部に設けられている、請求項1に記載の調湿装置。
【請求項3】
前記バイパス流路は、前記ケーシングの内壁面と、前記吸湿状態にある一方のチャンバーの前記筒状構造の外壁面との間の空間である、請求項2に記載の調湿装置。
【請求項4】
前記空気搬送部による前記第1空気の供給方向と直交する平面透視図において、
前記第1入口は、前記吸湿状態にある一方のチャンバーの前記開口とは少なくとも一部で重複する位置に設けられており、
前記バイパス流路は、前記第1入口とは、重複しない位置に設けられている、請求項1ないし3のいずれかに記載の調湿装置。
【請求項5】
前記バイパス流路は、前記空気搬送部が供給する前記第1空気の30%以下の流量を迂回させる、請求項1ないし3のいずれかに記載の調湿装置。
【請求項6】
前記駆動部は、前記ケーシング内で、前記調湿部を180°回転移動させることにより、前記2つのチャンバーのそれぞれへの前記第1空気及び前記第2空気の供給を交互に切り替える、請求項1ないし3のいずれかに記載の調湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、調湿チャンバーを有するバッチ式の調湿システムが記載されている。調湿チャンバーは、互いに独立した第1チャンバーと第2チャンバーとを含んで構成されており、それらの内部には、調湿材が配されている。これらのチャンバーには、空調機で空調された相対湿度の低い空気と、調湿材を吸湿状態とするための相対湿度の高い空気とが、ダンパーを介して交互に切換供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-071891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気との間で水蒸気の吸放湿を効率的に行うために、チャンバー内には、調湿材が密に配される傾向がある。このため、チャンバー内では、通過空気に大きな圧力損失が生じることから、チャンバーに空気を供給するために、動力の大きな空気搬送手段が必要になるという問題がある。
【0005】
本発明は、以上のような実情に鑑み案出されたもので、チャンバーへの空気を供給するための空気搬送部の動力を軽減できる調湿装置の提供を主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、空気を調湿するためのバッチ式の調湿装置であって、第1入口、第1出口、第2入口及び第2出口を有するケーシングと、前記ケーシング内に配された調湿部であって、互いに独立した2つのチャンバーを有し、前記2つのチャンバーは、それぞれ、内部に調湿材が配され、かつ、両端が開口する筒状構造を備えている前記調湿部と、第1空気を前記第1入口に供給し、かつ、前記第1空気よりも相対湿度が高い第2空気を前記第2入口に供給するための空気搬送部と、前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が吸湿状態にある一方のチャンバーの前記開口に前記第1空気を供給でき、かつ、前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が乾燥状態にある他方のチャンバーの前記開口に前記第2空気を供給できるように、前記調湿部を前記ケーシングに対して予め定めた時間間隔で移動させるための駆動部と、
前記第1空気の一部を、前記吸湿状態にある一方のチャンバーを通過しないように迂回させて前記第1出口に送るバイパス流路とを含む、
調湿装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の調湿装置は、上記の構成を採用したことにより、チャンバーへの空気を供給するための空気搬送部の動力を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の調湿装置と空気調和機とを備える住宅の概念的な断面図である。
図2】本実施形態の調湿装置を含む空調・調湿装置の主ケーシングを示す斜視図である。
図3図2の部分斜視図である。
図4図2の部分断面図である。
図5】空気搬送部を除いた調湿装置の分解斜視図である。
図6】空気搬送部を除いた調湿装置の断面図である。
図7】(a)は、第1の位置を示す断面図、(b)は、第2の位置を示す断面図である。
図8】空気搬送部による第1空気の供給方向と直交する平面透視図である。
図9】比較例の調湿装置の第1の位置を示す断面図である。
図10】調湿材の吸着量と相対圧との関係を示す平衡含水率曲線のグラフである。
図11】加湿量の推移の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、発明の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
【0010】
本実施形態の調湿装置は、空気を調湿するためのものである。本実施形態の調湿装置は、予め定めた周期で、放湿と吸湿とを交互に繰り返すことが可能なバッチ式の調湿装置として構成されている。
【0011】
本実施形態の調湿装置は、例えば、空気調和機とともに、住宅に備えられている。本実施形態では、空気調和機を含む全館空調システムにおいて、居室への空気搬送経路中に、調湿装置が介在している。
【0012】
[住宅]
図1は、本実施形態の調湿装置と空気調和機とを備える住宅2の概念的な断面図である。本実施形態の住宅2は、例えば、床下空間3と、床上空間4とを含んで構成されている。
【0013】
本実施形態の床上空間4には、例えば、複数の居室5が設けられている。居室5には、1階の居室が含まれているが、2階以上の居室(図示省略)が含まれてもよい。また、各居室5は、例えば、扉6等で区画されており、扉6に形成された隙間7を介して、空気A2が流通している。さらに、床上空間4には、小屋裏39が設けられている。この小屋裏39は、外壁から軒側(屋外側)に突出する軒天井71に小屋裏給気口72が設けられている。この小屋裏給気口72から、小屋裏39側に、外気A3が供給可能とされている。
【0014】
[全館空調システム]
本実施形態の全館空調システム1は、空気調和機13で空調された空気(以下、単に「空調空気」ということがある。)A1を調湿して、複数の居室5に供給するためのものである。
【0015】
本実施形態の全館空調システム1は、空調・調湿装置10と、第1流路11とを含んで構成されている。本実施形態の第1流路11は、空調・調湿装置10と複数の居室5との間に接続されている。これにより、第1流路11は、空調・調湿装置10からの空調空気(調湿された空調空気)A1を、複数の居室5に供給することができる。第1流路11は、例えば、筒状に形成されたダクトによって形成されうる。
【0016】
[空調・調湿装置]
本実施形態の空調・調湿装置10は、主ケーシング12、空気調和機13及びフィルター部材17を含んで構成されている。さらに、本実施形態の空調・調湿装置10には、上述の調湿装置15が含まれる。なお、調湿装置15は、空調・調湿装置10とは独立していてもよい。図2は、本実施形態の調湿装置15を含む空調・調湿装置10の主ケーシング12を示す斜視図である。図3は、図2の部分斜視図である。図4は、図2の部分断面図である。本実施形態において、空調・調湿装置10の各構成部材の位置等は、x軸と、y軸と、x軸及びy軸と直交するz軸との直交座標上で特定される。また、本実施形態において、x軸及びy軸の方向が水平方向、及び、z軸の方向が垂直方向(高さ方向)に設定されているが、このような態様に限定されない。
【0017】
[主ケーシング]
図2及び図3に示されるように、本実施形態の主ケーシング12は、その内部に主空間(メインスペース)18を有する箱状に形成されている。本実施形態の主空間18は、枠体19と、枠体19に支持された面材20とによって区分されている。面材20には、例えば、主空間18内と、主ケーシング12の外部とを断熱するための断熱材(図示省略)が含まれていてもよい。
【0018】
図3及び図4に示されるように、本実施形態の主空間18は、主ケーシング12に設けられた第1仕切面材20A(本例では、後述する第1側面材33Aを含む)により、第1主空間18Aと、第2主空間18Bと、第3主空間18Cとに区分されている。本実施形態の第1仕切面材20A(第1側面材33A)は、主ケーシング12において、x軸の方向のほぼ中央に配置されている。これにより、第1主空間18A及び第2主空間18Bは、x軸の方向において、第1仕切面材20A(第1側面材33A)を介して隣接している。
【0019】
本実施形態の第1仕切面材20A(第1側面材33A)は、z軸の方向において、主ケーシング12の一端(本例では、上端)から他端(本例では、下端)側に延び、他端に至ることなく終端している。これにより、主空間18は、第1仕切面材20A(第1側面材33A)の他端側に、第1主空間18A及び第2主空間18Bに連通する第3主空間18Cが区分される。
【0020】
図2及び図3に示されるように、本実施形態の主ケーシング12には、開閉可能な扉部21が設けられている。このような扉部21が開かれることにより、主ケーシング12の内部の主空間(メインスペース)18に容易にアクセスすることができ、空調・調湿装置10のメンテナンス性が向上する。本実施形態の扉部21は、第1扉部21A及び第2扉部21Bを含んで構成されている。
【0021】
図2ないし図4に示されるように、本実施形態の主ケーシング12は、少なくとも一つの入口22と、少なくとも一つの出口23と、入口22と出口23とを連通させる内部流路24(図4に示す)とを備えている。
【0022】
本実施形態の入口22は、主ケーシング12の主空間(メインスペース)18に、空気を供給するためのものである。本実施形態の入口22は、例えば、主ケーシング12の外部(本例では、図1に示した床上空間4)と、主ケーシング12の主空間18とを連通させる孔として形成されている。
【0023】
本実施形態の入口22は、z軸の方向において、主ケーシング12の一端(上端)側に設けられている。さらに、入口22は、x軸の方向において、第1仕切面材20Aに対して一方側(第1主空間18A)側に設けられている。これにより、入口22は、第1主空間18Aに、空気(本例では、住宅2内の空気A2)を供給することができる。本実施形態の入口22は、住宅2内の空気(本例では、複数の居室5からのリターン空気)A2を、主ケーシング12の主空間18に供給可能に形成されているが、換気用の外気(図示省略)を供給可能に形成されてもよい。
【0024】
本実施形態の出口23は、例えば、主ケーシング12の主空間(メインスペース)18の空調空気(本例では、調湿された空調空気)A1を、主ケーシング12の外部に供給するためのものである。本実施形態の出口23は、主ケーシング12の主空間18と、主ケーシング12の外部(本例では、第1流路11)とを連通させる孔として形成されている。
【0025】
本実施形態の出口23は、z軸の方向において、主ケーシング12の一端(上端)側に設けられている。さらに、出口23は、x軸の方向において、第1仕切面材20Aに対して他方側(第2主空間18B)側に設けられている。これにより、出口23は、第2主空間18Bの空気を取り出して、主ケーシング12の外部(本例では、第1流路11)に供給することが可能となる。本実施形態の出口23には、上述の第1流路11が接続されている。これにより、第2主空間18Bの空気(空調空気A1)は、出口23から第1流路11を介して、複数の居室5(図1に示す)に供給されうる。
【0026】
図4に示されるように、本実施形態の内部流路24は、入口22と出口23とを連通している。内部流路24には、空気調和機13が設けられている。これにより、入口22から供給された空気(本例では、リターン空気)A2を空気調和機13で空調させ、かつ、空調空気A1を出口23(第1流路11)に案内することができる。
【0027】
本実施形態の内部流路24は、入口22と連通する第1主空間18A、出口23と連通する第2主空間18B、及び、第1主空間18Aと第2主空間18Bとを連通する第3主空間18Cで構成されている。これにより、内部流路24は、y軸の方向から見た側面視において、U字状に形成されている。
【0028】
[空気調和機]
図3及び図4に示されるように、本実施形態の空気調和機13は、例えば、一般的な家庭用のセパレート型エアコンで構成されている。空気調和機13は、室内機13Aと、住宅2の外部に設置された室外機(図示省略)とをセットとして含んでいる。室内機13Aは、吸込み口13aと吹出し口13bとを有している。
【0029】
本実施形態の空気調和機13(室内機13A)は、主ケーシング12の内部流路24中に配されている。本実施形態では、内部流路24のうち、第1主空間18A(入口22側)に、室内機13Aが配されている。
【0030】
本実施形態の吸込み口13aは、入口22から供給された空気(本例では、住宅2内の空気(リターン空気))A2を取り込んで、室内機13Aの内部に設けられた熱交換器(図示省略)に供給している。一方、本実施形態の吹出し口13bは、熱交換器で空調された空気(空調空気)A1を、出口23側(内部流路24の下流側(第3主空間18C及び第2主空間18B側))に吐出している。空気調和機13の設定温度や風量(吹出し風量)は、例えば、制御部25(図1に示す)によって制御される。
【0031】
[フィルター部材]
本実施形態のフィルター部材17は、空気を浄化するためのものである。本実施形態のフィルター部材17は、主ケーシング12の内部流路24に配されている。このようなフィルター部材17により、内部流路24内の空気が浄化されうる。
【0032】
本実施形態のフィルター部材17は、内部流路24において、空気調和機13と後述する調湿装置15との間に位置している。これにより、フィルター部材17で浄化された空調空気A1が、調湿装置15に供給されるため、調湿装置15の汚損等が抑制される。フィルター部材17の一例としては、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルター等が挙げられる。
【0033】
[調湿装置]
図4に示されるように、本実施形態の調湿装置15は、主ケーシング12の内部流路24中、かつ、空気調和機13よりも出口23側に配されている。このような調湿装置15により、空気調和機13の空調空気A1が調湿されうる。
【0034】
本実施形態の調湿装置15の位置は、主ケーシング12の内部流路24中、かつ、空気調和機13よりも出口23側(内部流路24の下流側)に配されていれば、特に限定されない。本実施形態の調湿装置15(調湿部16)は、第2主空間18Bに設けられている。
【0035】
図2ないし図4に示されるように、本実施形態の調湿装置15は、ケーシング26と、調湿部16と、空気搬送部14と、駆動部28と、バイパス流路55とを含んで構成されている。
【0036】
[ケーシング(副ケーシング)]
本実施形態のケーシング26は、主ケーシング12内において、調湿部16を内部に配置する副ケーシング27として構成される。図4に示されるように、本実施形態のケーシング26は、その内部に副空間(サブスペース)29を有する箱状に形成されている。
【0037】
本実施形態のケーシング26は、主ケーシング12に、分解可能に固定されている。これにより、調湿装置15のメンテナンス性が向上する。なお、ケーシング26は、主ケーシング12と一体に構成(分解不能に固定)されていてもよい。図5は、空気搬送部14を除いた調湿装置15の分解斜視図である。図6は、空気搬送部14を除いた調湿装置15の断面図である。
【0038】
図4ないし図6に示されるように、本実施形態のケーシング26は、z軸の方向の両側に配された下面材31及び上面材32と、下面材31と上面材32との間に配された複数の側面材33とを含んで構成されている。これらの下面材31、上面材32及び複数の側面材33により、ケーシング26には、副空間29が区画される。
【0039】
本実施形態の下面材31、上面材32及び複数の側面材33のそれぞれは、平面視において矩形状に形成されている。これにより、ケーシング26は、x軸、y軸及びz軸のそれぞれの方向から見た平面視において、矩形状に形成される。これらの下面材31、上面材32及び複数の側面材33には、断熱材(図示省略)が含まれていてもよい。
【0040】
図5に示されるように、本実施形態の下面材31及び上面材32は、x軸-y軸の平面に広がっている。これらの下面材31及び上面材32は、z軸の方向で互いに離間して配置されている。
【0041】
図4ないし図6に示されるように、本実施形態の複数の側面材33は、第1側面材33A、第2側面材33B、第3側面材33C及び第4側面材33Dを含んで構成されている。
【0042】
本実施形態の第1側面材33A及び第2側面材33Bは、y軸-z軸の平面に広がっている。これらの第1側面材33A及び第2側面材33Bは、x軸の方向で互いに離間して配置されている。図4に示されるように、本実施形態の第1側面材33Aは、主ケーシング12の第1仕切面材20Aに固定されているが、このような態様に限定されない。
【0043】
図5に示されるように、本実施形態の第3側面材33C及び第4側面材33Dは、x軸-z軸の平面に広がっている。これらの第3側面材33C及び第4側面材33Dは、y軸の方向で互いに離間して配置されている。
【0044】
図5及び図6に示されるように、本実施形態のケーシング26には、第2仕切部34が設けられている。第2仕切部34は、z軸の方向に延びる後述の第1仕切部30の両端(本例では、z軸の方向の両端)に隣接して、z軸の方向に延びている。本実施形態の第2仕切部34は、x軸-z軸の平面に広がる板状に形成されている。さらに、第2仕切部34は、y軸の方向において、第3側面材33Cと第4側面材33Dとの間に配されている。このような第1仕切部30及び第2仕切部34により、ケーシング26(副空間29)は、y軸の方向に並んで配置され、かつ、z軸の方向に空気を通過させる第1空間29A及び第2空間29Bに区分される。
【0045】
本実施形態のケーシング26は、空気の出入口として、第1入口35A、第1出口36A、第2入口35B及び第2出口36Bを有している。
【0046】
本実施形態の第1入口35Aは、第1空間29Aに空気を供給するためのものである。この第1入口35Aは、下面材31に形成されている。一方、本実施形態の第2入口35Bは、第2空間29Bに空気を供給するためのものである。この第2入口35Bは、第4側面材33Dに形成されている。
【0047】
本実施形態の第1出口36Aは、第1空間29Aから空気を取り出すためのものである。一方、第2出口36Bは、第2空間29Bから空気を取り出すためのものである。これらの第1出口36A及び第2出口36Bは、上面材32に形成されている。
【0048】
図6に示されるように、本実施形態の第1入口35A及び第1出口36Aは、ケーシング26において、y軸の方向の一方側(本例では、第1仕切部30及び第2仕切部34に対して一方側(第1空間29A側))に設けられている。これにより、第1入口35A及び第1出口36Aは、第1空間29Aと、ケーシング26の外部との間を連通しうる。
【0049】
図4に示されるように、本実施形態の第1入口35Aは、主ケーシング12の第3主空間18Cと連通している。これにより、第1入口35Aは、第3主空間18Cから空調空気A1を、第1空間29A(第2主空間18B)に供給することができる。一方、本実施形態の第1出口36Aは、上述の主ケーシング12の出口23で構成されている。
【0050】
図6に示されるように、本実施形態の第2入口35B及び第2出口36Bは、ケーシング26において、y軸の方向の他方側(本例では、第1仕切部30及び第2仕切部34に対して他方側(第2空間29B側))に設けられている。これにより、第2入口35B及び第2出口36Bは、第2空間29Bと、ケーシング26の外部との間を連通しうる。
【0051】
図5及び図6に示されるように、本実施形態の第2入口35Bは、外気A3(図1に示す)を供給するための外気供給部37が接続されている。これにより、第2入口35Bは、第2空間29B(第2主空間18B)に、外気A3を供給することができる。
【0052】
本実施形態の外気供給部37は、第2流路38を含んで構成されている。図1に示されるように、第2流路38の一部は、小屋裏39に配されている。さらに、第2流路38の一端は、軒天井71に設けられた小屋裏給気口72に接続されている。この小屋裏給気口72には、後述する調湿材43(調湿エレメント53)の回復(再生)に用いられる外気A3が供給されている。一方、図5に示されるように、第2流路38の他端は、第2入口35Bに接続されている。本実施形態の第2流路38は、筒状に形成されたダクトによって形成されている。
【0053】
図5及び図6に示されるように、本実施形態の第2出口36Bは、第3流路41の一端が接続されている。第3流路41の他端は、図1に示されるように、小屋裏39に配されている。したがって、第2空間29Bの外気A3は、第2出口36B及び第3流路41を介して、小屋裏39(図1に示す)に供給されうる。
【0054】
図3ないし図5に示されるように、本実施形態のケーシング26には、開閉可能な点検用の扉42が設けられるのが好ましい。このような点検用の扉42が開かれることにより、ケーシング26の内部(本例では、後述する調湿部16(調湿材43))に容易にアクセスでき、メンテナンス性が向上する。
【0055】
点検用の扉42は、ケーシング26を開閉可能なものであれば、適宜設定されうる。図3及び図4に示されるように、本実施形態の点検用の扉42は、第1側面材33Aの一部として、第1側面材33Aの下側に設けられており、y軸の回りに回動可能な扉として構成されている。したがって、例えば、主ケーシング12の外部から、扉部21(図2に示す)を開き、フィルター部材17を取り外すことで、点検用の扉42を開くことができる。これにより、ケーシング26の内部に容易にアクセスすることが可能となる。
【0056】
[調湿部]
図5及び図6に示されるように、調湿部16は、ケーシング26内に配されている。この調湿部16は、互いに独立した2つのチャンバー(例えば、第1チャンバー45及び第2チャンバー46)を有している。
【0057】
図4ないし図6に示されるように、本実施形態の調湿部16は、ケーシング26内で、回転軸51の周りに回転可能に配されている。本実施形態の回転軸51は、x軸方向に延びており、その一端が、駆動部28に連結されている。図4に示されるように、回転軸51の他端は、第2側面材33Bに設けられた軸受(図示省略)に支持されている。これにより、本実施形態の調湿部16は、回転軸51の周りに回転することが可能となる。
【0058】
[第1チャンバー・第2チャンバー]
図5及び図6に示されるように、2つのチャンバー(第1チャンバー45及び第2チャンバー46)は、第1仕切部30を介してy軸の方向に並んで区分されている。本実施形態の第1仕切部30は、z軸の方向に延びている。本実施形態の第1仕切部30は、x軸-z軸の平面に広がる板状に形成されている。この第1仕切部30と、第2仕切部34とにより、ケーシング26が、第1空間29Aと第2空間29Bとに区分される。本実施形態の第1仕切部30のx軸方向の両端は、第1側面材33A及び第2側面材33Bと、隣接している。
【0059】
本実施形態の第1チャンバー45は、x軸の方向に延びる回転軸51に対してy軸の方向の一方側に配されている。一方、本実施形態の第2チャンバー46は、回転軸51に対してy軸方向の他方側に配されている。
【0060】
本実施形態の第1チャンバー45は、第1仕切部30、第3仕切部48、上述の第1側面材33A、及び、上述の第2側面材33Bによって区分されている。なお、第1チャンバー45は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、他の仕切部(図示省略)で区分されてもよい。
【0061】
本実施形態の第3仕切部48は、第1仕切部30と同様に、x軸-z軸の平面に広がる板状に形成されている。この第3仕切部48は、例えば、第1仕切部30に、連結部(図示省略)を介して固定されている。また、第3仕切部48のx軸方向の両端56、56(図5に示す)は、第1仕切部30と同様に、第1側面材33A及び第2側面材33Bと、隣接している。
【0062】
本実施形態の第2チャンバー46は、第1仕切部30、第4仕切部49、上述の第1側面材33A、及び、上述の第2側面材33Bによって区分されている。なお、第2チャンバー46は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、他の仕切部(図示省略)で区分されてもよい。
【0063】
本実施形態の第4仕切部49は、第1仕切部30及び第3仕切部48と同様に、x軸-z軸の平面に広がる板状に形成されている。この第4仕切部49は、例えば、第1仕切部30に、連結部(図示省略)を介して固定されている。また、第4仕切部49のx軸方向の両端57、57(図5に示す)は、第1仕切部30と同様に、第1側面材33A及び第2側面材33Bと、隣接している。
【0064】
このように、第1チャンバー45及び第2チャンバー46は、それぞれ複数の仕切部及び側面材によって区分されている。これにより、第1チャンバー45及び第2チャンバー46は、互いに独立している。
【0065】
図5及び図6に示されるように、2つのチャンバー(第1チャンバー45及び第2チャンバー46)は、両端が開口する筒状構造を備えている。本実施形態の調湿部16の第1チャンバー45及び第2チャンバー46は、第1仕切部30、第3仕切部48、第4仕切部49の長手方向(z軸の方向)の両端が開口している。これにより、z軸の方向(上下方向)に沿って、第1チャンバー45は、後述する第1空気58を、第2チャンバー46は、後述する第2空気59を通過させることができる。
【0066】
[調湿材]
2つのチャンバー(第1チャンバー45及び第2チャンバー46)は、それぞれ、内部に調湿材43が配されている。本実施形態の調湿材43は、z軸の方向に通過する空気(第1空気58及び第2空気59)を調湿するためのものである。この調湿材43は、相対湿度の高い空気から水蒸気を吸着しうるとともに、相対湿度の低い空気に自らが吸着した水蒸気を放出しうる吸放湿性能を有している。
【0067】
調湿材43は、吸放湿性能を有するものであれば、特に限定されない。本実施形態の調湿材43は、調湿エレメント53で構成されている。
【0068】
図5に示されるように、本実施形態の調湿エレメント53は、複数の調湿シート54を含んで構成されている。複数の調湿シート54は、空気をz軸の方向に通過可能なように、間隔を空けて積層(例えば、ハニカム状やオニ段状に積層)されている。このような調湿エレメント53により、湿気交換面積を効果的に増大させることが可能となる。調湿シート54には、例えば、上記特許文献1と同様の吸着材(図示省略)が担持されている。
【0069】
本実施形態の各調湿材43は、それぞれ、分割可能な複数の調湿エレメント53を含んで構成されている。例えば、第1チャンバー45の内部に配される調湿材43は、第1調湿エレメント53Aと、第1調湿エレメント53Aとy軸の方向で隣接する第2調湿エレメント53Bとを含んでいる。一方、第2チャンバー46の内部に配される調湿材43は、第1調湿エレメント53Cと、この第1調湿エレメント53Cとy軸の方向で隣接する第2調湿エレメント53Dとを含んでいる。第1調湿エレメント53A、53Cは、回転軸51側に設けられている。
【0070】
本実施形態の各調湿エレメント53A~53Dは、同一形状に形成されている。これにより、調湿エレメント53A~53Dの製造コストが低減する。なお、各調湿エレメント53A~53Dは、互いに異なる形状であってもよい。
【0071】
[空気搬送部]
図1に示されるように、空気搬送部14は、第1空気58を第1入口35A(図6に示す)に供給し、かつ、第1空気よりも相対湿度が高い第2空気59を第2入口35B(図6に示す)に供給するためのものである。これにより、図4ないし6に示されるように、この空気搬送部14は、第1空間29Aに第1空気58を通過させ、第2空間29Bに第2空気59を通過させうる。本実施形態の空気搬送部14は、第1ファン14Aと、第2ファン40(図1に示す)とを含んでいる。
【0072】
図1ないし図4に示されるように、本実施形態の第1ファン14Aは、第1入口35Aに空気(第1空気58)を供給するためのものである。この第1ファン14Aは、主ケーシング12の内部流路24に配されており、空気調和機13と調湿部16との間(本例では、第3主空間18C(図4に示す))に位置している。
【0073】
本実施形態の第1ファン14Aは、主ケーシング12の入口22から出口23(ケーシング26の第1出口36A)に向かう空気流を生成している。これにより、第1ファン14Aは、調湿部16の外部に対して、第1空間29Aに空気(第1空気)58を通過させることができる。このような空気流により、住宅2内の空気(リターン空気)A2が入口22から取り込まれ、空気調和機13によって空調される。さらに、空気流により、空気調和機13から吐出された空調空気A1が、ケーシング26内に通過させて、出口23(第1出口36A)側へと円滑に案内されうる。
【0074】
図1に示されるように、本実施形態の第2ファン40は、ケーシング26の第2空間29Bに空気(第2空気)59を供給するためのものである。この第2ファン40は、第2流路38に配されており、一端側(小屋裏給気口72側)から他端側(ケーシング26の第2入口35B側)に向かう空気流を生成している。これにより、第2ファン40は、調湿部16の外部に対して、第2空間29Bに空気(第2空気)59を通過させることができる。このような空気流により、外気(第2空気)A3が第2入口35Bから取り込まれ、かつ、その外気(第2空気)A3をケーシング26内に通過させて、第2出口36Bへと円滑に案内されうる。なお、第2ファン40は、第2流路38に配される態様に限定されるわけではなく、例えば、第2入口35Bと調湿部16との間に配されていてもよい。
【0075】
上述のように、第1空気58は、空気調和機13によって空調された空気である。一方、第2空気59は、小屋裏給気口72からの外気A3である場合が例示されるが、床下空間3からの外気A3であっても良く、住宅2が複層建ての場合には、階間空間(図示省略)からの外気A3であっても良い。例えば、冬季において、空気調和機13が暖房運転している場合には、空気搬送部14によって、第1空気(温められた空調空気)A1が第1入口35Aに供給され、かつ、第1空気58よりも相対湿度が高い第2空気(外気)A3が第2入口35Bに供給される。
【0076】
[駆動部]
図4及び図5に示されるように、駆動部28は、調湿部16をケーシング26に対して予め定めた時間間隔Tで移動させるためのものである。このような時間間隔Tの移動は、制御部25が、駆動部28の回転移動を制御することで実施されうる。本実施形態の駆動部28は、例えば、ケーシング26に対して、x軸の方向に延びる回転軸51周りに調湿部16を回転移動させる。
【0077】
駆動部28は、調湿部16を回転移動可能なものであれば、特に限定されない。本実施形態の駆動部28は、例えば、回転移動可能な電気モーターとして構成されており、回転軸51に接続されている。図6において、調湿部16の回転軌道が、仮想線で示されている。
【0078】
本実施形態の駆動部28は、第1側面材33Aに固定されている。図4に示されるように、本実施形態では、第1主空間18Aに、駆動部28が露出して固定されている。これにより、主ケーシング12に設けられた扉部21から第1主空間18Aを介して、駆動部28に容易にアクセスでき、メンテナンス性が向上する。
【0079】
本実施形態では、駆動部28が、ケーシング26内で、調湿部16を回転軸51周りで180°回転移動させることにより、後述の第1の位置と、第2の位置とに交互に切り替えられる。ここで、「180°」は、駆動部28の回転精度の誤差(-5~+5°)が許容されるものとする。
【0080】
図7(a)は、第1の位置を示す断面図である。図7(b)は、第2の位置を示す断面図である。図7では、第1チャンバー45の調湿材43と、第2チャンバー46の調湿材43とを区別しやすくするために、異なる色が付されている。さらに、図7の外気A3に色が付されている。
【0081】
[第1の位置]
図7(a)に示されるように、本実施形態において、第1の位置では、第1チャンバー45の調湿材43が吸湿状態にあり、かつ、第2チャンバーの調湿材43が乾燥状態にある。第1の位置では、第1入口35Aが第1チャンバー45を経由して第1出口36Aに接続され、かつ、第2入口35Bが第2チャンバー46を経由して第2出口36Bに接続されている。
【0082】
本実施形態の第1の位置では、第1チャンバー45が第1空間29A内に配置され、かつ、第2チャンバー46が第2空間29B内に配置される。このように配置されることにより、第1の位置では、2つのチャンバーのうち、調湿材43が吸湿状態にある一方のチャンバーの開口(第1チャンバー45のz軸方向の一端45a)に、第1空気58を供給することができる。さらに、2つのチャンバーのうち、調湿材43が乾燥状態にある他方のチャンバーの開口(第2チャンバー46のz軸方向の一端46a)に、第2空気59を供給することができる。これにより、第1の位置では、第1入口35Aからの第1空気58が第1チャンバー45を経由して第1出口36Aへと流れ、第2入口35Bからの第2空気59が第2チャンバー46を経由して第2出口36Bへと流れている。
【0083】
第1の位置での第1入口35Aには、空気調和機13(図4に示す)の第1空気(空調空気)58が供給される。例えば、冬季において、空気調和機13が暖房運転している場合には、第1空気(温められた空調空気)58の相対湿度が低くなる。このような相対湿度が低い第1空気58が、第1チャンバー45(調湿エレメント53)のz軸方向の一端45aから他端45bに通過することにより、第1チャンバー45の調湿材43(調湿エレメント53)に吸着している水蒸気が放出される(放湿状態)。これにより、第1空気58の相対湿度が高められる。そして、相対湿度が高められた(第1チャンバー45の他端45bを通過した)第1空気58は、第1出口36Aから第1流路11を介して、複数の居室5(図1に示す)に供給される。これにより、第1の位置では、複数の居室5を暖房しつつ効果的に加湿することができる。
【0084】
一方、第1の位置での第2入口35Bには、外気供給部37から第2空気(外気)59が供給される。例えば、冬季の第2空気59は、第1空気(温められた空調空気)58に比べて、相対湿度が高くなる。このような相対湿度が高い第2空気59が、第2チャンバー46のz軸方向の一端46aから他端46bに通過することにより、第2空気59に含まれる水蒸気が、第2チャンバー46の調湿材43(調湿エレメント53)に吸着する(吸湿状態)。これにより、調湿材43の加湿能力を回復させることが可能となる。そして、水蒸気の吸着によって相対湿度が低くなった(第2チャンバー46の他端46bを通過した)第2空気59は、第2出口36Bから第3流路41を介して、小屋裏39(図1に示す)に供給される。これにより、第1の位置では、小屋裏39を除湿する(小屋裏39の結露を抑制)ことが可能となる。
【0085】
[第2の位置]
図7(b)に示されるように、本実施形態において、第2の位置では、第2チャンバー46の調湿材43が吸湿状態にあり、かつ、第1チャンバーの調湿材43が乾燥状態にある。第2の位置では、第1入口35Aが第2チャンバー46を経由して第1出口36Aに接続され、かつ、第2入口35Bが第1チャンバー45を経由して第2出口36Bに接続されている。
【0086】
本実施形態の第2の位置では、第1チャンバー45が第2空間29B内に配置され、かつ、第2チャンバー46が第1空間29A内に配置される。このように配置されることにより、第2の位置では、2つのチャンバーのうち、調湿材43が吸湿状態にある一方のチャンバー(第2チャンバー46)の開口(第2チャンバー46のz軸方向の他端46b)に、第1空気58を供給することができる。さらに、2つのチャンバーのうち、調湿材43が乾燥状態にある他方のチャンバー(第1チャンバー45)の開口(第1チャンバー45のz軸方向の他端45b)に、第2空気59を供給することができる。これにより、第2の位置では、第1入口35Aからの第1空気58が第2チャンバー46を経由して第1出口36Aへと流れ、かつ、第2入口35Bからの第2空気59が第1チャンバー45を経由して第2出口36Bへと流れている。
【0087】
第2の位置での第1入口35Aには、空気調和機13の第1空気(本例では、相対湿度が低い空調空気)58が供給される。このような相対湿度が低い第1空気58が、第2チャンバー46の他端46bから一端46aに通過することにより、第2チャンバー46の調湿材43に吸着している水蒸気が放出される(放湿状態)。これにより、第1空気58の相対湿度が高められる。そして、相対湿度が高められた(第2チャンバー46の一端46aを通過した)第1空気58は、第1出口36Aから第1流路11を介して、複数の居室5(図1に示す)に供給される。これにより、第2の位置では、第1の位置と同様に、複数の居室5を暖房しつつ効果的に加湿することができる。
【0088】
一方、第2の位置での第2入口35Bには、外気供給部37からの第2空気(本例では、相対湿度が高い外気)59が供給される。このような相対湿度が高い第2空気59が、第1チャンバー45の他端45bから一端45aに通過することにより、第2空気59に含まれる水蒸気を、第1チャンバー45の調湿材43に吸着させることができる(吸湿状態)。これにより、調湿材43の加湿能力を回復させることが可能となる。そして、水蒸気の吸着によって相対湿度が低くなった(第1チャンバー45の一端45aを通過した)第2空気59は、第2出口36Bから第3流路41を介して、小屋裏39(図1に示す)に供給される。これにより、第2の位置では、小屋裏39を除湿(小屋裏39の結露を抑制)することが可能となる。
【0089】
このように、本実施形態の調湿装置15は、駆動部28が調湿部16をケーシング26に対して予め定めた時間間隔Tで移動させることができる。このような移動により、2つのチャンバーのうち、調湿材43が吸湿状態にある一方のチャンバーの開口に第1空気58を供給でき、調湿材43が乾燥状態にある他方のチャンバーの開口に第2空気59を供給できる。これにより、空調及び加湿された空調空気A1(第1空気58)を、複数の居室5に連続的に、かつ、効率よく供給することが可能となり、また、調湿材43の加湿能力を回復させることが可能となる。
【0090】
本実施形態では、駆動部28が、ケーシング26内で、調湿部16を180°回転移動させることにより、2つのチャンバー(第1チャンバー45、第2チャンバー46)のそれぞれへの第1空気58及び第2空気59の供給が交互に切り替えられるため、特許文献1のようなダンパーを必要としない。したがって、本実施形態の調湿装置15は、ダンパーの個数を低減することができ、メンテナンスを軽減しうる。
【0091】
時間間隔Tは、調湿材43の大きさや、吸放湿性能等に応じて適宜設定される。時間間隔Tは、例えば、10~120分に設定され、好ましくは30~60分に設定されうる。これにより、第1の位置でのチャンバー(図7(a)では、第1チャンバー45)の調湿材43に吸着している水蒸気の大部分が確実に放湿されたタイミングで、駆動部28が調湿部16を第1の位置及び第2の位置の一方から他方へ回転移動させることが可能となる。
【0092】
[バイパス流路]
バイパス流路55は、第1空気58の一部を、吸湿状態にある一方のチャンバー(図7(a)では、第1空間29A内に配置された第1チャンバー45)を通過しないように迂回させて、第1出口36Aに送るためのものである。本実施形態のバイパス流路55は、ケーシング26の内部(本例では、第1空間29A)に設けられている。これにより、調湿装置15の大きさを小型化することができる。
【0093】
図7(a)に示した第1の位置において、バイパス流路55は、ケーシング26の内壁面(第3側面材33Cのy軸の方向の内面(x軸-z軸の平面))と、吸湿状態にある第1チャンバー45の筒状構造の外壁面(第3仕切部48のy軸の方向の外面(x軸-z軸の平面))との間の空間で構成されている。このようなバイパス流路55により、第1空気58の一部を、吸湿状態にある第1チャンバー45(調湿材43)を通過しないように迂回させて、第1出口36Aに送ることができる。
【0094】
図7(b)に示した第2の位置において、バイパス流路55は、ケーシング26の内壁面(第3側面材33Cのy軸の方向の内面(x軸-z軸の平面))と、吸湿状態にある第2チャンバー46の筒状構造の外壁面(第4仕切部49のy軸の方向の外面(x軸-z軸の平面))との間の空間で、構成されている。このようなバイパス流路55により、第1空気58の一部を、吸湿状態にある第2チャンバー46(調湿材43)を通過しないように迂回させて、第1出口36Aに送ることができる。
【0095】
このように、本実施形態の調湿装置15は、バイパス流路55により、第1空気58の一部を、第1チャンバー45及び第2チャンバー46を通過しないように迂回させて、第1出口36Aに送ることができる。第1チャンバー45及び第2チャンバー46には、調湿エレメント53が積層された調湿材43が配されており、第1チャンバー45及び第2チャンバー46を通過する空気の圧力を減少させる傾向がある。したがって、本実施形態の調湿装置15は、第1チャンバー45及び第2チャンバー46を通過する第1空気58の量を減少させることができるため、第1チャンバー45及び第2チャンバー46内を通過することで生じる第1空気58の圧力損失が低減され、ひいては、第1チャンバー45及び第2チャンバー46へ空気を供給するための空気搬送部14の動力が軽減されうる。
【0096】
さらに、第1チャンバー45及び第2チャンバー46を通過する第1空気58の量の減少により、調湿材43からの水蒸気の放出量が急激に大きくなるのが抑制(加湿量のピークが抑制)されるため、長時間に亘って、水蒸気を安定して放出することができる。したがって、居室5内の加湿量を安定化させることが可能となる。
【0097】
また、バイパス流路55は、第1空気58を供給方向(z軸方向)に沿って通過させる第1チャンバー45及び第2チャンバー46とは異なり、第1空気58を供給方向に対して屈曲する方向(y軸方向)に迂回させている。このため、第1空気58の大部分が、バイパス流路55に案内されるのが抑制され、第1チャンバー45及び第2チャンバー46への第1空気58の供給量が確保される。したがって、第1空気58の加湿量が維持されうる。
【0098】
このように、本実施形態の調湿装置15は、バイパス流路55により、空気搬送部14の動力を軽減することができるものの、バイパス流路55を迂回させる第1空気58の流量が必要以上に多すぎると、チャンバー(第1チャンバー45又は第2チャンバー46)への第1空気58の供給が少なくなり、第1空気58の加湿量が維持されなくなるおそれがある。このような観点から、バイパス流路55は、空気搬送部14が供給する第1空気58の30%以下の流量を迂回させるのが望ましい。これにより、空気搬送部14の動力を軽減しつつ、チャンバー(第1チャンバー45又は第2チャンバー46)への第1空気58の供給が維持されるため、第1空気58の加湿によって、各居室5の快適性が向上する。
【0099】
図8は、空気搬送部14による第1空気58の供給方向と直交する平面透視図である。図8は、調湿装置15を第3主空間18C(図4に示す)側からz軸方向の向きに見た(調湿装置15を下側から見た)図である。
【0100】
図8に示されるように、前記平面透視図において、第1入口35Aは、吸湿状態にある一方のチャンバー(第1チャンバー45又は第2チャンバー46)の開口(図7に示される、第1チャンバー45のz軸方向の一端45a又は第2チャンバー46のz軸方向の他端46b)とは少なくとも一部で重複する位置に設けられているのが好ましい。これにより、第1空気58が、吸湿状態にある一方のチャンバー(第1チャンバー45又は第2チャンバー46)の開口(図7に示される、第1チャンバー45のz軸方向の一端45a又は第2チャンバー46のz軸方向の他端46b)に効果的に供給されうる。このような作用を効果的に発揮させるために、第1入口35Aは、開口(第1チャンバー45のz軸方向の一端45a又は第2チャンバー46のz軸方向の他端46b)と全部(全領域)で重複する位置に設けられるのが好ましい。
【0101】
一方、バイパス流路55は、第1入口35Aとは、重複しない位置に設けられているのが望ましい。これにより、バイパス流路55は、第1空気58の一部を、吸湿状態にある一方のチャンバーを通過しないように迂回させることが可能となる。したがって、チャンバーへの空気を供給するための空気搬送部14の動力を効果的に軽減することが可能となる。また、調湿材43から放湿される水蒸気による加湿量のピークがより抑制され、居室内の加湿量をより効果的に安定化させることが可能となる。
【0102】
なお、第1チャンバー45及び第2チャンバー46のx軸方向の両端と、第1側面材33A及び第2側面材33Bとの間に隙間(図示省略)が形成される場合には、気密材(図示省略)が設けられるのが好ましい。このような気密材により、上記の隙間への第1空気58の流入が抑制されるため、吸湿状態にある第1チャンバー45及び第2チャンバー46への第1空気58の供給量が減少するのが抑制されうる。気密材としては、上記の隙間への第1空気58の流入を防ぐことができれば、特に限定されない。本実施形態の気密材には、モヘヤなどの繊維材が用いられうる。このような繊維材は、柔軟に変形することができるため、調湿部16の回転が阻害されるのを抑制しうる。なお、気密材は、このような繊維材に限定されるわけではなく、例えば、樹脂製のパッキン材等であってもよい。
【0103】
一方、図7に示されるように、本実施形態のケーシング26の第2空間29Bには、第5仕切部52が設けられている。本実施形態の第5仕切部52は、x軸-y軸の平面に広がる板状に形成されている。この第5仕切部52は、図7(a)の第1の位置において、第4仕切部49と、第4側面材33Dとの間を延びている。一方、図7(b)の第2の位置において、第5仕切部52は、第3仕切部48と、第4側面材33Dとの間を延びている。このような第5仕切部52により、第4仕切部49と第4側面材33Dとの隙間や、第3仕切部48と第4側面材33Dとの隙間が塞がれる。したがって、第2空間29Bには、バイパス流路が設けられていない。
【0104】
このように、第2空間29Bにバイパス流路が設けられないことで、第1空気58よりも相対湿度が高い第2空気59が、乾燥状態にある他方のチャンバー(図7(a)では、第2空間29B内に配置された第2チャンバー46)を迂回することなく、他方のチャンバーに通過させることができる。これにより、第2空気59に含まれる水蒸気を、第2チャンバー46の調湿材43(調湿エレメント53)に効率よく吸着させ、調湿材43の加湿能力を早期に回復させることが可能となる。
【0105】
本実施形態では、第2空間29Bに、バイパス流路が設けられていない態様が例示されたが、このような態様に限定されない。例えば、第2空間29Bに、バイパス流路が設けられもよい。この場合、第2空間に設けられた第5仕切部52が省略されることで、バイパス流路が形成されうる。このように、第2空間29Bに、バイパス流路が設けられることで、第2空気59の一部を、第1チャンバー45及び第2チャンバー46を通過しないように迂回させて、第2出口36Bに送ることができる。これにより、第1チャンバー45及び第2チャンバー46内を通過することで生じる第2空気59の圧力損失が低減され、ひいては、第1チャンバー45及び第2チャンバー46へ空気を供給するための空気搬送部14の動力が軽減されうる。
【0106】
以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な開示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、種々変更して実施することができる。
【実施例0107】
図5乃至図7に示した基本構造を有し、かつ、第1空気の一部を、吸湿状態にある一方のチャンバーを通過しないように迂回させて第1出口に送るバイパス流路を有する調湿装置が、コンピュータにモデルとして入力された(実施例)。また、比較のために、実施例のバイパス流路を除いて、実施例と同一構造を有する調湿装置が、コンピュータにモデルとして入力された(比較例)。図9は、比較例の調湿装置の第1の位置を示す断面図である。この比較例では、実施例のバイパス流路が設けられていない。
【0108】
実施例では、ケーシングの第1入口から供給され、かつ、一方のチャンバー及びバイパス流路を通過した第1空気について、第1出口での空気圧が計算された。一方、比較例では、ケーシングの第1入口から供給され、かつ、一方のチャンバーのみを通過した第1空気について、第1出口での空気圧が計算された。
【0109】
さらに、実施例及び比較例のモデル(調湿装置)について、2つのチャンバーのそれぞれへの第1空気及び第2空気の供給が、時間間隔Tで交互に切り替えられたときの加湿量(第1出口での第1空気の加湿量)が計算された。この加湿量は、以下の共通仕様に基づいて、公知の熱水分同時移動計算(シミュレーション)が実施されることで取得された。結果が、表1に示される。
・第1空気(空調空気):
・温度:35℃
・風量:480m3/h
・第2空気(外気)
・温度:5℃
・重量絶対湿度:3.4g/kg'(相対湿度:63.1%)
・風量:200m3/h
・流量配分
・実施例:
・チャンバー(調湿材):70%
・バイパス流路:30%
・比較例:
・チャンバー(調湿材):100%
・時間間隔:60分
・調湿材の条件:
・構造 :調湿シートをオニ段状に積層して加工
・調湿シートの厚さ:1mm
・調湿シートの面積:5.5m2
・乾燥密度 :523kg/m3
・比熱 :1917J/kg・K
・空隙率 :0.72m3/m3
・湿気伝導率 :0.00000239kg/m・s・(kg/kg')
・熱伝導率 :0.11W/m・K
・平衡含水率曲線 :図10のグラフに示す。図10において、横軸は相対圧を示しており、縦軸は吸着量を示している。相対圧は、吸着平衡圧Pを飽和蒸気圧Pで除した値である。吸着量は、平衡状態の体積Vから乾燥状態の体積Vを減じた値を、乾燥状態の体積Vで除した値である。
【0110】
【表1】
【0111】
テストの結果、実施例の第1出口での空気圧は、比較例の第1出口での空気圧よりも小さく(比較例の空気圧の約70%)することができた。したがって、実施例は、調湿材を通過する空気による圧力損失が低減され、空気搬送部(ファン)の動力を軽減しうることが確認できた。
【0112】
図11は、加湿量の推移の一例を示すグラフである。図11に示されるように、実施例の加湿量のピーク(瞬間最大加湿量)が、比較例の加湿量のピーク(瞬間最大加湿量)に比べて小さくなった。これは、バイパス流路を有する実施例が、バイパス流路を有さない比較例に比べて、吸湿状態にあるチャンバーを通過する第1空気の量を減少させたためである。
【0113】
一方、表1に示されるように、1日あたりの積算加湿量は、実施例及び比較例と略同一となった。したがって、空気搬送部(ファン)の動力を軽減しつつ、加湿効果は保たれうることが確認できた。
【0114】
また、図11には、実施例について、加湿量のピークから80%減少したときの加湿量(h1)と、そのときの時間t1とが示されている。さらに、比較例について、加湿量のピークから80%減少したときの加湿量(h2)と、そのときの時間t2とが示されている。これらの時間t1、t2を比較すると、実施例は、比較例に比べて、加湿量が低下するまでの時間が長くなっており、加湿量が平準化(加湿能力が維持)されることが確認できた。したがって、実施例は、加湿能力を維持しつつ、チャンバーへの空気を供給するための空気搬送部の動力を軽減できることが確認できた。
【0115】
[付記]
本発明は以下の態様を含む。
【0116】
[本発明1]
空気を調湿するためのバッチ式の調湿装置であって、
第1入口、第1出口、第2入口及び第2出口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に配された調湿部であって、互いに独立した2つのチャンバーを有し、前記2つのチャンバーは、それぞれ、内部に調湿材が配され、かつ、両端が開口する筒状構造を備えている前記調湿部と、
第1空気を前記第1入口に供給し、かつ、前記第1空気よりも相対湿度が高い第2空気を前記第2入口に供給するための空気搬送部と、
前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が吸湿状態にある一方のチャンバーの前記開口に前記第1空気を供給でき、かつ、前記2つのチャンバーのうち、前記調湿材が乾燥状態にある他方のチャンバーの前記開口に前記第2空気を供給できるように、前記調湿部を前記ケーシングに対して予め定めた時間間隔で移動させるための駆動部と、
前記第1空気の一部を、前記吸湿状態にある一方のチャンバーを通過しないように迂回させて前記第1出口に送るバイパス流路とを含む、
調湿装置。
[本発明2]
前記バイパス流路は、前記ケーシングの内部に設けられている、本発明1に記載の調湿装置。
[本発明3]
前記バイパス流路は、前記ケーシングの内壁面と、前記吸湿状態にある一方のチャンバーの前記筒状構造の外壁面との間の空間である、本発明1又は2に記載の調湿装置。
[本発明4]
前記空気搬送部による前記第1空気の供給方向と直交する平面透視図において、
前記第1入口は、前記吸湿状態にある一方のチャンバーの前記開口とは少なくとも一部で重複する位置に設けられており、
前記バイパス流路は、前記第1入口とは、重複しない位置に設けられている、本発明1ないし3のいずれかに記載の調湿装置。
[本発明5]
前記バイパス流路は、前記空気搬送部が供給する前記第1空気の30%以下の流量を迂回させる、本発明1ないし4のいずれかに記載の調湿装置。
[本発明6]
前記駆動部は、前記ケーシング内で、前記調湿部を180°回転移動させることにより、前記2つのチャンバーのそれぞれへの前記第1空気及び前記第2空気の供給を交互に切り替える、本発明1ないし5のいずれかに記載の調湿装置。
【符号の説明】
【0117】
15 調湿装置
16 調湿部
26 ケーシング
28 駆動部
35A 第1入口
35B 第2入口
36A 第1出口
36B 第2出口
43 調湿材
55 バイパス流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11