(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139402
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】照明制御システムおよび照明制御装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20241002BHJP
【FI】
H05B47/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050318
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 望
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA31
3K273SA11
3K273SA15
3K273SA36
3K273SA58
3K273SA60
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273TA66
3K273TA75
3K273UA02
3K273UA05
3K273UA13
3K273UA17
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】メッシュネットワークを効果的に形成する。
【解決手段】照明制御システム(10)において、入力装置(100)が照明制御装置(210)に入力情報を送信すると、照明制御装置(210)は、入力情報にしたがって操作される対象の照明器具(LEg)を制御するための操作情報を生成し、ネットワーク共有情報に基づいて、照明制御装置(210)から対象の照明器具(LEg)を制御する照明制御装置(250)までの操作情報の送信経路を決定し、操作情報を送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが少なくとも1つの照明器具を制御する複数の照明制御装置と、
前記少なくとも1つの照明器具のいずれかの照明器具を操作するための入力情報を前記複数の照明制御装置のうちの特定の照明制御装置に送信する入力装置と
を備え、
前記複数の照明制御装置は、メッシュネットワークを形成し、
前記複数の照明制御装置のそれぞれは、ネットワーク共有情報を記憶しており、
前記入力装置が前記特定の照明制御装置に前記入力情報を送信すると、前記特定の照明制御装置は、前記入力情報にしたがって操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記特定の照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する、照明制御システム。
【請求項2】
前記特定の照明制御装置は、前記複数の照明制御装置のうちの前記入力装置の最も近くに位置する、請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記特定の照明制御装置は、前記複数の照明制御装置のうちの前記入力装置からの電波強度が最も強い少なくとも1つの照明制御装置のうちのいずれかの照明制御装置である、請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記入力装置は、前記複数の照明制御装置のいずれかと通信可能な携帯装置、操作スイッチおよびセンサのいずれかを含む、請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項5】
前記特定の照明制御装置は、前記少なくとも1つの照明器具の点灯状態を切り替えるための点灯制御スイッチを有し、
前記点灯制御スイッチが操作されると、前記特定の照明制御装置は、前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、前記特定の照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する、請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項6】
前記ネットワーク共有情報は、
前記複数の照明制御装置の間の電波強度を示す電波強度情報と、
前記少なくとも1つの照明器具の点灯状態を示す点灯状態情報と
を含む、請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項7】
前記複数の照明制御装置のいずれかと通信可能な中継装置をさらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の照明制御システム。
【請求項8】
前記中継装置は、時計機能を有する、請求項7に記載の照明制御システム。
【請求項9】
前記中継装置は、メッシュネットワークと、インターネット接続された装置とを接続する、請求項7に記載の照明制御システム。
【請求項10】
前記入力装置は、前記中継装置に接続された音声入力装置を含む、請求項7に記載の照明制御システム。
【請求項11】
少なくとも1つの照明器具を制御する照明制御装置であって、
前記照明制御装置は、他の照明制御装置とメッシュネットワークを形成し、
前記照明制御装置および前記他の照明制御装置は、ネットワーク共有情報を記憶しており、
前記照明制御装置は、
入力装置から送信された入力情報にしたがって操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、
前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する、照明制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明制御システムおよび照明制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、他の照明器具と無線通信を行うことで、複数の照明器具のそれぞれの点灯および消灯を制御する照明器具が知られている。例えば、照明器具によって構成されるメッシュネットワークによって照明器具の点灯状態を共有できる(特許文献1参照)。特許文献1には、照明器具によって構成されるメッシュネットワークのうち特定の照明器具を介して端末装置と接続することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された照明器具では、照明器具自体がメッシュネットワークを構成するため、照明器具は、互いに無線通信可能な通信部を有することが必要となる。このため、特許文献1の手法を利用するためには、メッシュネットワークを形成可能な照明器具を用意する必要がある。また、特許文献1に記載の構成では、メッシュネットワークを形成するには、照明器具は、定期的に共有する情報を送受信することが必要となるが、一般に、照明器具は、空間上方に配置されるため、メッシュネットワークを構成する空間に電波が煩雑に飛び交うことになる。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、メッシュネットワークを効果的に形成可能な照明制御システムおよび照明制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明制御システムは、それぞれが少なくとも1つの照明器具を制御する複数の照明制御装置と、前記少なくとも1つの照明器具のいずれかの照明器具を操作するための入力情報を前記複数の照明制御装置のうちの特定の照明制御装置に送信する入力装置とを備える。前記複数の照明制御装置は、メッシュネットワークを形成し、前記複数の照明制御装置のそれぞれは、ネットワーク共有情報を記憶しており、前記入力装置が前記特定の照明制御装置に前記入力情報を送信すると、前記特定の照明制御装置は、前記入力情報にしたがって操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記特定の照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する。
【0007】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記特定の照明制御装置は、前記複数の照明制御装置のうちの前記入力装置の最も近くに位置する。
【0008】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記特定の照明制御装置は、前記複数の照明制御装置のうちの前記入力装置からの電波強度が最も強い少なくとも1つの照明制御装置のうちのいずれかの照明制御装置である。
【0009】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記入力装置は、前記複数の照明制御装置のいずれかと通信可能な携帯装置、操作スイッチおよびセンサのいずれかを含む。
【0010】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記特定の照明制御装置は、前記少なくとも1つの照明器具の点灯状態を切り替えるための点灯制御スイッチを有する。前記点灯制御スイッチが操作されると、前記特定の照明制御装置は、前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、前記特定の照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する。
【0011】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記ネットワーク共有情報は、前記複数の照明制御装置の間の電波強度を示す電波強度情報と、前記少なくとも1つの照明器具の点灯状態を示す点灯状態情報とを含む。
【0012】
本願に開示する照明制御システムは、前記複数の照明制御装置のいずれかと通信可能な中継装置をさらに備える。
【0013】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記中継装置は、時計機能を有する。
【0014】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記中継装置は、メッシュネットワークと、インターネット接続された装置とを接続する。
【0015】
本願に開示する照明制御システムにおいて、前記入力装置は、前記中継装置に接続された音声入力装置を含む。
【0016】
本願に開示する照明制御装置は、少なくとも1つの照明器具を制御する照明制御装置である。前記照明制御装置は、他の照明制御装置とメッシュネットワークを形成し、前記照明制御装置および前記他の照明制御装置は、ネットワーク共有情報を記憶している。前記照明制御装置は、入力装置から送信された入力情報にしたがって操作される対象の照明器具を制御するための操作情報を生成し、前記ネットワーク共有情報に基づいて、前記照明制御装置から前記対象の照明器具を制御する対象の照明制御装置までの前記操作情報の送信経路を決定し、前記操作情報を送信する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、メッシュネットワークを効果的に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図2】本実施形態の照明制御システムにおいて照明制御装置間でネットワーク共有情報を更新する模式図である。
【
図3】本実施形態の照明制御システムにおいて照明制御装置において操作情報を特定経路に沿って送信する模式図である。
【
図4】本実施形態の照明制御システムのフロー図である。
【
図5】本実施形態の照明制御システムのブロック図である。
【
図6】本実施形態の照明制御システムにおいて各照明制御装置の記憶部に記憶されるネットワーク共有情報を示すテーブルである。
【
図7】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図8】本実施形態の照明制御システムのフロー図である。
【
図9】本実施形態の照明制御システムにおいて各照明制御装置の記憶部に記憶されるネットワーク共有情報を示すテーブルである。
【
図10】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図11】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図12】本実施形態の照明制御システムにおいて携帯装置の表示画面を示す模式図である。
【
図13】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図14】本実施形態の照明制御システムのブロック図である。
【
図15】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図16】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【
図17】本実施形態の照明制御システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0020】
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る照明制御システム10を説明する。
図1は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
【0021】
図1に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200とを備える。複数の照明制御装置200は、光を出射する照明器具LEを制御する。複数の照明制御装置200のそれぞれは、少なくとも1つの照明器具LEを制御する。
【0022】
入力装置100は、照明制御装置200と無線通信する。入力装置100は、照明制御装置200に対して照明器具LEを制御するための入力情報を送信する。操作者は、入力装置100により、照明制御装置200を介して照明器具LEを制御する。入力装置100は、照明器具LEの点灯状態を変更するためのスイッチとして機能してもよい。なお、入力装置100により、照明器具LEの設定を変更してもよい。
【0023】
入力装置100は、携帯装置110を含む。携帯装置110は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末である。携帯装置110は、照明制御装置200に対して照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。典型的には、携帯装置110は、照明制御装置200に対して特定の照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。
【0024】
携帯装置110は、いわゆる携帯端末に特定のアプリケーションプログラムをインストールすることによって照明制御装置200および照明器具LEを制御するように具現化されてもよい。
【0025】
照明制御装置200は、照明器具LEと通信する。例えば、照明制御装置200は、照明器具LEと有線で通信する。照明制御装置200は、例えば、照明器具LEを制御するために使用されることの可能な各種通信機器(例えば、ルーター、ブリッジ、アクセスポイント、ハブ、および、リピーター)を含む。
【0026】
照明制御装置200は、照明器具LEを制御する。例えば、照明制御装置200は、照明器具LEの点灯のオンオフを制御する。また、照明制御装置200は、照明器具LEに対して、調光および/または調色を実行してもよい。
【0027】
照明器具LEは、照明制御装置200の制御にしたがって光を出射する。照明器具LEは、光源を含む。光源は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を含む。
【0028】
照明制御装置200は、携帯装置110と無線通信する。照明制御装置200は、携帯装置110から送信される入力情報に従って、各照明器具LEを制御する。
【0029】
なお、照明制御装置200は、ユーザーに接触操作されてもよい。この場合、照明制御装置200は、ユーザーの接触操作にしたがって各照明器具LEを制御する。なお、照明制御装置200は、携帯装置110と異なる端末(例えば、ノートパソコンまたはデスクトップパソコン)と無線通信可能であってもよい。
【0030】
照明制御装置200は、互いに近距離無線通信を行う。これにより、照明制御装置200は、メッシュ状に通信網(メッシュネットワーク)を形成する。
【0031】
メッシュネットワークとは、無線通信機能を持った複数の装置が互いに情報の送受信を行うことにより、網目(mesh)状に形成された通信ネットワークである。ここでは、メッシュネットワークは、無線通信によって実現される。信号(メッシュ信号)は、メッシュネットワーク上をバケツリレー方式で転送される。メッシュネットワークは、照明制御装置200同士をペアリングすることにより、形成される。
【0032】
なお、メッシュネットワーク上のいずれかの装置がインターネット等の外部ネットワークと接続されていれば、メッシュネットワーク上の装置は、外部ネットワークからいずれかの装置が受信した信号を、メッシュネットワークを通じて受信できる。例えば、本実施形態において、照明制御システム10のメッシュネットワークに採用される通信方式は、フラッドメッシュでもよい。
【0033】
近距離無線通信は、例えば、通信距離が数メートルから数十メートル程度の無線通信である。例えば、近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)に準じた通信である。あるいは、近距離無線通信は、Bluetoothに用いる通信モジュールを用いて行われてもよい。なお、近距離無線通信は、Bluetoothに限定されず、例えば、ZigBee(登録商標)またはWiFiによる通信規格に準じた通信であってもよい。
【0034】
照明制御装置200は、照明制御装置200のそれぞれについての状態を示すネットワーク共有情報を記憶する。ネットワーク共有情報は、照明制御装置200の形成するメッシュネットワークに共有して記憶される。
【0035】
照明制御装置200は、照明制御装置200のそれぞれについてのネットワーク共有情報を定期的に更新する。例えば、照明制御装置200は、10秒ごと、30秒ごと、または、1分ごとにネットワーク共有情報を更新する。
【0036】
例えば、ネットワーク共有情報は、照明制御装置200との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。また、ネットワーク共有情報は、照明制御装置200のそれぞれの制御する照明器具LEの点灯状態情報を示す点灯状態情報を含む。
【0037】
照明制御装置200は、互いの電波強度を示す電波強度情報およびそれぞれが制御する照明器具LEの点灯状態を示す点灯状態情報を記憶する。また、照明制御装置200は、それぞれが通信することによって、互いの電波強度を示す電波強度情報およびそれぞれが制御する照明器具LEの点灯状態を示す点灯状態情報を更新する。電波強度を表す数値は、電力(mW、dBm)およびRSSI(受信信号強度)のいずれでもよい。なお、電波強度を表す数値は、電波強度の強弱を表現できればこれらに限定されない。
【0038】
なお、ネットワーク共有情報は、照明器具LEの点灯状態を変更可能な設定情報を含んでもよい。また、入力装置100は、照明制御装置200に設定情報を送信してもよい。
【0039】
ここでは、照明制御装置200は、5つの照明制御装置を含む。照明制御装置200は、第1照明制御装置210と、第2照明制御装置220と、第3照明制御装置230と、第4照明制御装置240と、第5照明制御装置250とを含む。本明細書において、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250を総称して照明制御装置200と記載することがある。
【0040】
第1照明制御装置210~第5照明制御装置250は、照明器具LEを制御する。ここでは、照明器具LEは、第1照明器具LEaと、第2照明器具LEb、第3照明器具LEcと、第4照明器具LEdと、第5照明器具LEeと、第6照明器具LEfと、第7照明器具LEgとを含む。本明細書において、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgを総称して照明器具LEと記載することがある。
【0041】
第1照明制御装置210は、第1照明器具LEaおよび第2照明器具LEbを制御する。第2照明制御装置220は、第3照明器具LEcを制御する。第3照明制御装置230は、第4照明器具LEdおよび第5照明器具LEeを制御する。第4照明制御装置240は、第6照明器具LEfを制御する。第5照明制御装置250は、第7照明器具LEgを制御する。
【0042】
第1照明制御装置210は、第2照明制御装置220および第3照明制御装置230と通信可能な位置に配置されている。第2照明制御装置220は、第1照明制御装置210および第4照明制御装置240と通信可能な位置に配置されている。第3照明制御装置230は、第1照明制御装置210および第4照明制御装置240と通信可能な位置に配置されている。第4照明制御装置240は、第2照明制御装置220、第3照明制御装置230および第5照明制御装置250と通信可能な位置に配置されている。第5照明制御装置250は、第4照明制御装置240と通信可能な位置に配置されている。
【0043】
なお、照明制御システム10は、複数の照明器具LEを備えてもよい。
【0044】
また、複数の照明制御装置200のそれぞれは、少なくとも1つの照明器具LEの点灯状態を切り替えるための点灯制御スイッチを有してもよい。例えば、照明制御装置200の点灯制御スイッチにより、照明制御装置200の制御対象である照明器具LEの点灯状態を切り替えてもよい。または、照明制御装置200の点灯制御スイッチにより、照明制御装置200によって形成されるメッシュネットワークを介して制御可能な照明器具LEの点灯状態を切り替えてもよい。点灯制御スイッチは、ボタンまたはタッチパネルを含んでもよい。
【0045】
例えば、照明器具LEが調光器具である場合、照明制御装置200の点灯制御スイッチにより、照明器具LEの調光状態を変更してもよい。または、照明器具LEが調光調色器具である場合、照明制御装置200の点灯制御スイッチにより、照明器具LEの調光状態および調色状態を変更してもよい。
【0046】
次に、
図1~
図2を参照して、本実施形態の照明制御システム10における照明制御装置200のネットワーク共有情報について説明する。
【0047】
図2に示すように、照明制御装置200のそれぞれは、他の照明制御装置200のいずれかと通信する。照明制御装置200のそれぞれは、ネットワーク共有情報を記憶する。
【0048】
照明制御装置200は、それぞれが通信することによって、ネットワーク共有情報を更新する。ネットワーク共有情報の更新により、照明制御装置200のそれぞれは、照明制御装置200のそれぞれについての新しいネットワーク共有情報を共有して記憶する。
【0049】
例えば、照明器具LEの点灯状態が変更せず、照明制御装置200の間の電波強度に変化がない場合、照明制御装置200のそれぞれに記憶されたネットワーク共有情報は更新されない。
【0050】
一方、照明器具LEの点灯状態が変更された場合、照明制御装置200のそれぞれについてのネットワーク共有情報は更新される。また、照明制御装置200の間の電波強度が変化した場合、照明制御装置200のそれぞれについてのネットワーク共有情報は更新される。
【0051】
照明制御装置200は、互いに定期的に所定の強度電波で送受信する。また、照明制御装置200は、互いの電波強度を示す電波強度情報を送信する。
【0052】
例えば、第1照明制御装置210が第2照明制御装置220と通信可能である場合、第1照明制御装置210は、第2照明制御装置220に一定強度の電波を送信する。第2照明制御装置220は、第1照明制御装置210からの電波を受信し、その電波強度を示す電波強度情報を記憶する。また、第2照明制御装置220は、第2照明制御装置220と通信可能な第1照明制御装置210および第4照明制御装置240に第1照明制御装置210との間の電波強度を示す電波強度情報を送信する。また、第4照明制御装置240は、第1照明制御装置210との第2照明制御装置220との間の電波強度を示す電波強度情報を、第4照明制御装置240と通信可能な第3照明制御装置230および第5照明制御装置250に送信する。このように、第1照明制御装置210と第2照明制御装置220との間の電波強度を示す電波強度情報は、ネットワーク共有情報の1つとして、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250に共有される。
【0053】
また、例えば、第1照明制御装置210と第2照明制御装置220との間に、第1照明制御装置210および第2照明制御装置220の通信を遮断する物体が横切る場合、第1照明制御装置210および第2照明制御装置220のそれぞれは、相手方から受信した電波の強度を示す電波強度情報を通信可能な照明制御装置に送信する。その後、電波強度情報を受信した照明制御装置200は、通信可能な照明制御装置200に電波強度情報を送信する。これにより、第1照明制御装置210と第2照明制御装置220との間の通信状況がネットワーク共有情報に反映される。
【0054】
さらに、照明制御装置200は、それぞれが制御する照明器具LEの点灯状態を示す点灯状態情報を送信する。
【0055】
例えば、第1照明制御装置210が制御する第1照明器具LEaの点灯状態が変更された場合、第1照明制御装置210は、変更された第1照明器具LEaの点灯状態を示す点灯状態情報を記憶する。また、第1照明制御装置210は、第1照明器具LEaの点灯状態情報を、第1照明制御装置210と通信可能な第2照明制御装置220および第3照明制御装置230に送信する。その後、第2照明制御装置220および第3照明制御装置230のそれぞれは、第4照明制御装置240に第1照明器具LEaの点灯状態情報を送信する。また、第4照明制御装置240は、第5照明制御装置250に第1照明器具LEaの点灯状態情報を送信する。このようにして、第1照明制御装置210が制御する第1照明器具LEaの点灯状態を示す点灯状態情報は、ネットワーク共有情報の1つとして、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250に共有される。
【0056】
また、例えば、第2照明制御装置220が制御する第3照明器具LEcの点灯状態情報がスイッチによって切り替えられた場合、第2照明制御装置220は、第3照明器具LEcの点灯状態を示す点灯状態情報を通信可能な照明制御装置に送信する。その後、点灯状態情報を受信した照明制御装置200は、さらに通信可能な照明制御装置200に点灯状態情報を送信する。これにより、第2照明制御装置220が制御する第3照明器具LEcの点灯状態がネットワーク共有情報に反映される。
【0057】
次に、
図1~
図3を参照して、本実施形態の照明制御システム10における携帯装置110から送信される入力情報の受信および照明制御装置200における操作情報の生成および操作情報の送信経路について説明する。
【0058】
図3に示すように、照明制御装置200は、携帯装置110から入力情報を受信すると、入力情報にしたがって操作情報を生成し、操作情報の送信経路を決定し、操作情報を特定の送信経路に沿って送信する。
【0059】
詳細には、携帯装置110が入力情報を送信すると、照明制御装置200は、携帯装置110から入力情報を受信する。詳細には、照明制御装置200のうち携帯装置110と通信可能な照明制御装置200が、携帯装置110から入力情報を受信する。ここでは、複数の照明制御装置200のうち携帯装置110に最も近い第1照明制御装置210が、携帯装置110から入力情報を受信する。
【0060】
なお、本明細書において、複数の照明制御装置200のうち、携帯装置110から入力情報を受信する照明制御装置200を特定の照明制御装置200と記載することがある。ここでは、第1照明制御装置210が特定の照明制御装置200となる。
【0061】
その後、入力情報を受信した照明制御装置200は、入力情報にしたがって操作情報を生成する。また、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を生成してもよい。第1照明制御装置210が入力装置100から入力情報を受信した場合、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報および入力情報に基づいて、操作情報を生成してもよい。
【0062】
入力情報を受信した照明制御装置200は、入力情報にしたがって操作情報を生成する。操作情報は、操作情報が到達されるべき対象の照明器具LEおよび/または照明制御装置200を示す。本明細書において、入力情報にしたがって生成された操作情報の対象となる照明制御装置200および照明器具LEを対象の照明制御装置および対象の照明器具と記載することがある。ここでは、携帯装置110が送信した入力情報が、第7照明器具LEgの点灯状態を変更するとした場合、対象の照明制御装置および対象の照明器具は、それぞれ、第5照明制御装置250および第7照明器具LEgである。
【0063】
その後、入力情報を受信した照明制御装置200は、操作情報の送信経路を決定する。例えば、第1照明制御装置210が入力装置100から入力情報を受信した場合、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。
【0064】
例えば、第1照明制御装置210は、電波強度情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。または、第1照明制御装置210は、操作情報に示される操作対象の照明器具LEを制御する照明制御装置200に到達するまでに経由する照明制御装置200の経由個数を示す経由個数情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。あるいは、第1照明制御装置210は、電波強度情報および経由個数情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。
【0065】
例えば、携帯装置110から、第7照明器具LEgを操作するための入力情報が送信された場合、携帯装置110と通信可能な第1照明制御装置210が、携帯装置110から送信された入力情報を受信する。第1照明制御装置210は、入力情報にしたがって第7照明器具LEgの点灯状態情報を操作するための操作情報を生成し、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定する。例えば、第1照明制御装置210は、照明制御装置200間の電波強度および経由個数情報に基づいて、操作情報を、第2照明制御装置220、第4照明制御装置240および第5照明制御装置250の順番の送信経路に沿って送信することを決定する。
【0066】
その後、第1照明制御装置210は、第7照明器具LEgの点灯状態情報を操作するための操作情報を第2照明制御装置220に送信する。第2照明制御装置220は、第1照明制御装置210から操作情報を受信すると、第4照明制御装置240に操作情報を送信する。このとき、第2照明制御装置220は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定してもよい。
【0067】
第4照明制御装置240は、第2照明制御装置220から操作情報を受信すると、第5照明制御装置250に操作情報を送信する。このとき、第4照明制御装置240は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定してもよい。
【0068】
第5照明制御装置250は、操作情報に基づいて、制御対象である第7照明器具LEgの点灯状態を制御する。これにより、第7照明器具LEgの点灯状態が変更される。
【0069】
なお、第7照明器具LEgの点灯状態情報が変更されると、第7照明器具LEgの点灯状態情報は、第1照明制御装置210から第5照明制御装置250のそれぞれに記憶されるネットワーク共有情報にも反映される。
【0070】
本実施形態によれば、照明制御装置200がメッシュネットワークを形成するため、照明器具LEがメッシュネットワークを形成する必要がない。また、照明制御装置200は、空間上方に配置しなくてもよいため、メッシュネットワークを構成する空間に電波が煩雑に飛び交うことを抑制できる。これにより、メッシュネットワークを効果的に形成できる。
【0071】
なお、上述の説明では、複数の照明制御装置200のうち、携帯装置110から入力情報を受信する特定の照明制御装置200は、入力装置100から最も近い照明制御装置200であったが、本実施形態はこれに限定されない。特定の照明制御装置200は、複数の照明制御装置200のうち、入力装置100との間の電波強度が最も強い1つの照明制御装置200であってもよい。あるいは、特定の照明制御装置200は、複数の照明制御装置200のうち、入力装置100との間の電波強度が最も強い複数の照明制御装置200のいずれかの照明制御装置200であってもよい。例えば、電波強度が最も強い複数の照明制御装置200は、入力装置100との間のそれぞれの電波強度と閾値とに基づいて決定されてもよい。
【0072】
例えば、ネットワーク共有情報が入力装置100との間の電波強度を含むことにより、複数の照明制御装置200のいずれかが入力装置100から入力情報を受信した場合、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に基づいて、複数の照明制御装置200から入力装置100との間の電波強度が最も強い照明制御装置200を特定してもよい。
【0073】
次に、
図1~
図4を参照して、本実施形態の照明制御システム10のフローを説明する。
図4は、本実施形態の照明制御システム10のフロー図である。
【0074】
図4に示すように、ステップS102において、ネットワーク共有情報を受信したか判定する。具体的には、照明制御装置200のそれぞれは、他の照明制御装置200からネットワーク共有情報を受信したか判定する。
【0075】
ネットワーク共有情報を受信していない場合(ステップS102においてNo)、処理は、ステップS106に進む。一方、ネットワーク共有情報を受信した場合(ステップS102においてYes)、処理は、ステップS104に進む。
【0076】
ステップS104において、ネットワーク共有情報を更新する。典型的には、ネットワーク共有情報を受信した照明制御装置200は、受信したネットワーク共有情報にしたがって自身のネットワーク共有情報を更新する。これにより、典型的には、複数の照明制御装置200のそれぞれについてネットワーク共有情報は共有される。
【0077】
ステップS106において、入力情報を受信したか判定する。具体的には、照明制御装置200は、入力装置100から入力情報を受信したか判定する。
【0078】
入力情報を受信していない場合(ステップS106においてNo)、処理は、ステップS114に進む。一方、入力情報を受信した場合(ステップS106においてYes)、処理は、ステップS108に進む。
【0079】
ステップS108において、入力情報にしたがって、操作情報を生成する。照明制御装置200は、入力情報を受信すると、入力情報にしたがって操作情報を生成する。処理は、ステップS110に進む。
【0080】
ステップS110において、操作情報の送信経路を決定する。詳細には、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。処理は、ステップS112に進む。
【0081】
ステップS112において、操作情報を送信経路にしたがって送信する。詳細には、照明制御装置200は、操作情報を送信する。処理は、ステップS114に進む。
【0082】
ステップS114において、操作情報を受信したか判定する。具体的には、照明制御装置200は、他の照明制御装置200から操作情報を受信したか判定する。
【0083】
操作情報を受信していない場合(ステップS114においてNo)、処理は、ステップS120に進む。一方、操作情報を受信した場合(ステップS114においてYes)、処理は、ステップS116に進む。
【0084】
ステップS116において、操作情報の送信経路を決定する。詳細には、照明制御装置200は、操作情報の送信経路を決定する。
【0085】
ステップS118において、操作情報を送信する。詳細には、照明制御装置200は、操作情報を送信する。
【0086】
ステップS120において、電源がオフにされたか判定する。具体的には、照明制御装置200は、入力装置100から電源をオフにする情報を受信したか判定する。
【0087】
電源がオフにされない場合(ステップS120においてNo)、処理は、ステップS102に戻る。これにより、照明制御装置200は、現在のネットワーク共有情報の更新から操作情報の送信、操作情報の受信までの動作を繰り返す。一方、電源がオフにされる場合(ステップS120においてYes)、処理は、終了する。
【0088】
以上のようにして、本実施形態の照明制御システム10は、操作情報を所定の照明制御装置200まで送信する。本実施形態によれば、照明制御装置200がメッシュネットワークを形成するため、照明器具LEがメッシュネットワークを形成する必要がない。また、照明制御装置200は、空間上方に配置しなくてもよいため、メッシュネットワークを構成する空間に電波が煩雑に飛び交うことを抑制できる。これにより、メッシュネットワークを効果的に形成できる。
【0089】
次に、
図1~
図5を参照して、本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図5は、本実施形態の照明制御システム10のブロック図である。
【0090】
図5に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、照明制御装置200とを備える。
図5では、1つの照明制御装置200のみを示す。照明制御装置200は、照明器具LE(
図1)を制御する。入力装置100は、照明制御装置200を操作するための入力情報を照明制御装置200に送信する。
【0091】
入力装置100は、制御部111と、記憶部112と、表示部113と、入力部114と、通信部115とを有する。制御部111は、記憶部112、表示部113、入力部114および通信部115を制御する。
【0092】
制御部111は、中央処理演算素子(Central Processing Unit:CPU)を含む。
【0093】
記憶部104は、不揮発性記憶媒体を含む。記憶部104は、メモリ(読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)およびランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM))を含む。
【0094】
例えば、メモリには、プログラムが記憶される。メモリに記憶されるプログラムは、制御プログラムおよびアプリケーションプログラムを含む。アプリケーションプログラムは、照明制御装置200および/または照明器具LEを制御するためのプログラムである。制御部111は、メモリに記憶されたアプリケーションの制御プログラムを実行する。また、制御部111は、メモリに記憶されたアプリケーションプログラムを実行する。
【0095】
表示部113は、画像を表示する。表示部113は、液晶パネル等の表示パネルと、表示パネルを駆動する駆動回路とを含む(いずれも図示略)。駆動回路は、制御部111の制御の下、映像等を表示するための駆動信号を表示パネルに供給する。表示パネルは、駆動回路から供給される駆動信号に応じた画像を表示する。
【0096】
入力部114は、操作者からの操作を受け付ける。入力部114は、マウス、キーボード、またはタッチパネル等を含む。例えば、タッチパネルは、表示部113に設けられる。入力部114は、操作者の操作を受け付け、受け付けた操作を示す操作情報を制御部111へ出力する。
【0097】
通信部115は、照明制御装置200と通信するための通信インタフェースである。例えば、通信部115は、制御部111の制御の下、Bluetooth(登録商標)に準じた通信を行い、照明制御装置200との間で通信を確立する。具体的には、通信部115は、照明制御装置200から受信したデータを制御部111へ出力し、制御部111から入力されるデータを照明制御装置200へ送信する。
【0098】
携帯装置110は、操作者の音声を受け付ける音声入力部をさらに備えてもよい。音声入力部は、操作者の音声を受け付けて電気信号に変換する。一例では、音声入力部は、マイクロフォンである。
【0099】
また、携帯装置110は、操作者に音声を出力する音声出力部をさらに備えてもよい。音声出力部は、音声情報を示す電気信号を音声に変換して出力する。一例では、音声出力部は、スピーカーである。
【0100】
照明制御装置200は、メインモジュール202と、通信モジュール204とを有する。メインモジュール202は、通信モジュール204を制御する。メインモジュール202は、主として照明器具LEの制御に用いられる。通信モジュール204は、主として他の照明制御装置200との通信に用いられる。
【0101】
メインモジュール202は、制御部202aと、記憶部202bと、通信部202cとを有する。制御部202aは、記憶部202bおよび通信部202cを制御する。制御部202aは、中央処理演算素子(CPU)を含む。
【0102】
記憶部202bは、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部202bは、メモリ(読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM))を含む。制御部202aは、メモリに記憶された制御プログラムを実行する。
【0103】
通信部202cは、通信回線を介して照明器具LEと通信するための通信インタフェースである。通信部202cは、制御部202aの制御の下、照明制御装置200との間で通信を確立する。
【0104】
通信モジュール204は、制御部204aと、記憶部204bと、通信部204cとを有する。制御部204aは、記憶部204bおよび通信部204cを制御する。制御部204aは、中央処理演算素子(CPU)を含む。
【0105】
記憶部204bは、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部204bは、メモリ(読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM))を含む。制御部204aは、メモリに記憶された制御プログラムを実行する。
【0106】
通信部204cは、他の照明制御装置200と通信するための通信インタフェースである。通信部204cは、制御部204aの制御の下、リアルタイム トランスポート プロトコル(Real-time Transport Protocol:RTP)等の通信プロトコルを用い、照明制御装置200との間で通信を確立する。
【0107】
なお、本実施形態の照明制御システム10において、携帯装置110により、照明制御装置200の制御プログラムを更新できる。例えば、携帯装置110により、照明制御装置200におけるメインモジュール202の記憶部202bに記憶された制御プログラムと、通信モジュール204の記憶部204bに記憶された制御プログラムを同時に更新できる。
【0108】
具体的には、照明制御システム10において、照明制御装置200の制御プログラムは、無線通信で(Over The Air:OTA)アップデートされてもよい。例えば、照明制御システム10において、少なくともいずれかの照明制御装置200における制御プログラム(ファームウェア)のアップデートが行われる。一例では、少なくともいずれかの照明制御装置200の制御プログラムのアップデートは、専用のアプリケーションプログラムを搭載した携帯装置110と通信して行われる。このため、照明制御装置200がインターネットに接続しなくても、照明制御装置200の制御プログラムをアップデートできる。また、アプリケーションプログラムには照明制御装置200のファームウェアの情報が含まれているため、携帯装置110等の端末でアプリケーションプログラムのアップデートが完了すれば、その後の照明制御装置200の制御プログラムのアップデートの際にインターネットに接続しなくてもよい。これにより、照明制御装置200のファームウェアのバージョンを容易に更新することが可能であるため、照明制御装置200の性能および動作を安定させることができる。さらに、照明制御装置200のファームウェアのアップデートを行うための専用の装置を設けなくてもよく、システム全体の簡素化を図ることができる。
【0109】
ファームウェアのアップデートは、ユーザーの操作により任意のタイミングで開始されてもよい。これにより、ユーザーの都合に応じてファームウェアのアップデートを実行することができる。また、ファームウェアのアップデートは、自動的に開始されてもよい。これにより、ユーザーの操作を待つことなくファームウェアのアップデートが実行されるため、アップデートの操作が煩雑になることを抑制できる。また、ファームウェアのアップデートが開始されるタイミングは、設定により変更することが可能である。これにより、ユーザーの設定に応じてファームウェアのアップデートの開始タイミングを調整することができる。
【0110】
また、照明制御装置200には主制御部(ライコンMCU)としてのメインモジュール202および無線制御部(無線MCU)としての通信モジュール204が設けられており、主制御部および無線制御部にはそれぞれに対応するファームウェアが組み込まれており、それぞれのファームウェアのアップデートが行われる。これにより、主制御部および無線制御部のファームウェアを容易に定期的に更新できるため、主制御部および無線制御部を安定的に動作させることができる。なお、エンドユーザーが主制御部および無線制御部を区別して理解する必要はなく、単に携帯装置110のアプリケーションソフトウェア上で照明制御装置200のファームウェアのアップデートの実行を操作することにより、必要な制御部のアップデートを実行できる。
【0111】
次に、
図1~
図6を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図6は、本実施形態の照明制御システム10において各照明制御装置200に記憶されているネットワーク共有情報を示すテーブルである。
【0112】
図6に示すように、照明制御装置200のそれぞれは、ネットワーク共有情報を記憶する。詳細には、照明制御装置200における通信モジュール204の記憶部204bは、ネットワーク共有情報を記憶する。
【0113】
ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250によって制御される第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの現在の点灯状態を示す点灯状態情報を含む。また、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250の間の電波強度を示す電波強度情報を含む。
【0114】
例えば、第1照明器具LEaが調光および調色を制御可能である場合、ネットワーク共有情報は、第1照明器具LEaの現在の調光状態および調色状態を示す情報を含む。また、第2照明器具LEbが調光を制御可能である場合、ネットワーク共有情報は、第2照明器具LEbの現在の調光状態を示す情報を含む。このように、ネットワーク共有情報は、照明器具LEの制御可能な特性についての現在の点灯状態を示す情報を含む。
【0115】
また、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210について、他の照明制御装置のうちの通信可能な第2照明制御装置220との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。さらに、ネットワーク共有情報は、第2照明制御装置220について、他の照明制御装置のうちの通信可能な第1照明制御装置210および第4照明制御装置240との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。このように、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250のそれぞれについて、他の照明制御装置のうちの通信可能な照明制御装置との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。
【0116】
なお、ネットワーク共有情報は、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態に反映され得る設定情報を含んでもよい。例えば、入力装置が第1照明器具LEa~第7照明器具LEgのそれぞれを所定の点灯状態に一括して切り換えるように入力情報を送信する場合、照明制御装置200は、入力情報にしたがって選択された設定情報に基づいて、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態を変更する操作情報を照明制御装置200に送信してもよい。
【0117】
なお、
図1~
図6を参照した上述の説明では、入力装置100の一例として携帯装置110を説明したが、本実施形態はこれに限定されない。入力装置100は、携帯装置110でなくてもよい。また、上述の説明では、入力装置100の一例である携帯装置110は、操作情報の送信および設定情報の送信のいずれも可能であったが、入力装置100は、操作情報および設定情報の両方を送信しなくてもよい。
【0118】
次に、
図1~
図7を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図7は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図7の照明制御システム10は、入力装置100が操作スイッチ120を含む点を除いて、
図1を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0119】
図7に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200とを備える。ここでは、入力装置100は、携帯装置110と、操作スイッチ120とを含む。
【0120】
照明制御装置200は、照明制御装置200のそれぞれについての状態を示すネットワーク共有情報を記憶する。
【0121】
照明制御装置200は、照明制御装置200のそれぞれについてのネットワーク共有情報を定期的に更新する。例えば、照明制御装置200は、10秒ごと、30秒ごと、または、1分ごとにネットワーク共有情報を更新する。
【0122】
例えば、ネットワーク共有情報は、照明制御装置200との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。また、ネットワーク共有情報は、照明制御装置200のそれぞれの制御する照明器具LEの点灯状態情報を示す点灯状態情報を含む。ネットワーク共有情報は、照明器具LEの点灯状態情報として一括して設定可能な設定情報を含む。
【0123】
操作スイッチ120は、複数の照明制御装置200のいずれかに入力情報を送信する。操作スイッチ120から送信される入力情報は、照明制御装置200のネットワーク共有情報に含まれる設定情報のいずれかに対応する。照明制御装置200は、入力情報にしたがって操作情報を生成する。
【0124】
なお、照明制御装置200のネットワーク共有情報に含まれる設定情報は、操作スイッチ120ではなく携帯装置110によって変更されてもよい。例えば、携帯装置110は、操作スイッチ120から送信される入力情報に対応して、ネットワーク共有情報に含まれる設定情報を変更できる。
【0125】
これにより、操作スイッチ120が操作されて送信される入力情報にしたがって、照明器具LEの点灯状態を変更できる。設定情報にしたがって、操作スイッチ120が操作された際の照明制御装置200による照明器具LEの点灯状態の設定を変更できる。
【0126】
例えば、操作スイッチ120は、操作ボタン121~126を備える。操作ボタン121が操作されて操作スイッチ120から操作ボタン121に対応した入力情報が送信されると、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に含まれる設定情報にしたがって照明器具LEの点灯状態を変更する。また、操作ボタン122が操作されて操作スイッチ120から操作ボタン122に対応した入力情報が送信されると、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に含まれる設定情報にしたがって照明器具LEの別の点灯状態を変更する。このように、操作ボタン121~126に応じて、照明器具LEを異なる点灯状態に変更できる。
【0127】
次に、
図1~
図8を参照して、本実施形態の照明制御システム10のフローを説明する。
図8は、本実施形態の照明制御システム10のフロー図である。
図8のフロー図は、設定情報の受信および設定情報の更新が行われる点を除いて、
図4を参照して上述した照明制御システム10のフロー図と同様であり、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0128】
図8に示すように、ステップS202において、設定情報を受信したか判定する。具体的には、照明制御装置200は、入力装置100から、ネットワーク共有情報の設定を変更する設定情報を受信したか判定する。
【0129】
設定情報を受信していない場合(ステップS202においてNo)、処理は、ステップS102に進む。一方、設定情報を受信した場合(ステップS202においてYes)、処理は、ステップS204に進む。
【0130】
ステップS204において、設定情報を更新する。具体的には、照明制御装置200は、入力装置100から受信した設定情報に基づいてネットワーク共有情報を更新する。処理は、ステップS102に進む。
【0131】
ステップS102からステップS120は、
図8を参照して上述したステップS102からステップS120と同様である。
【0132】
以上のようにして、本実施形態の照明制御システム10は、操作情報を所定の照明制御装置200まで送信する。本実施形態によれば、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態に一括して反映され得る設定情報を更新できる。これにより、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態を所望の状態に変更できる。
【0133】
次に、
図1~
図9を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図9は、本実施形態の照明制御システム10において各照明制御装置200に記憶されているネットワーク共有情報を示すテーブルである。
【0134】
図9に示すように、照明制御装置200のそれぞれは、ネットワーク共有情報を記憶する。詳細には、照明制御装置200における通信モジュール204の記憶部204bは、ネットワーク共有情報を記憶する。
【0135】
ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250によって制御される第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの現在の点灯状態を示す点灯状態情報を含む。また、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250の間の電波強度を示す電波強度情報を含む。
【0136】
例えば、第1照明器具LEaが調光および調色を制御可能である場合、ネットワーク共有情報は、第1照明器具LEaの現在の調光状態および調色状態を示す情報を含む。また、第2照明器具LEbが調光を制御可能である場合、ネットワーク共有情報は、第2照明器具LEbの現在の調光状態を示す情報を含む。このように、ネットワーク共有情報は、照明器具LEの制御可能な特性についての現在の点灯状態を示す情報を含む。
【0137】
また、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210について、他の照明制御装置のうちの通信可能な第2照明制御装置220との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。さらに、ネットワーク共有情報は、第2照明制御装置220について、他の照明制御装置のうちの通信可能な第1照明制御装置210および第4照明制御装置240との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。このように、ネットワーク共有情報は、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250のそれぞれについて、他の照明制御装置のうちの通信可能な照明制御装置との間の電波強度を示す電波強度情報を含む。
【0138】
また、ネットワーク共有情報は、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態に反映され得る設定情報を含む。例えば、ネットワーク共有情報は、シーン1の設定情報として、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250によって制御される第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態となり得る設定情報を含む。例えば、入力装置100から送信される入力情報によってメッシュネットワーク共有情報のシーン1が選択された場合、特定の照明制御装置200は、シーン1として設定された設定情報に基づいて操作情報を生成し、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250に直接または間接的に操作情報を送信する。これにより、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgは、シーン1に設定された設定情報にしたがって点灯する。
【0139】
同様に、入力装置100から送信される入力情報によってメッシュネットワーク共有情報のシーン2が選択された場合、特定の照明制御装置200は、シーン2として設定された設定情報に基づいて操作情報を生成し、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250に直接または間接的に操作情報を送信する。これにより、第1照明器具LEa~第7照明器具LEgは、シーン2に設定された設定情報にしたがって点灯する。
【0140】
以上のようにして、操作スイッチ120により、第1照明制御装置210~第5照明制御装置250によって制御される第1照明器具LEa~第7照明器具LEgの点灯状態を一括して変更できる。
【0141】
なお、
図1~
図9を参照した上述の説明では、照明制御装置200は、入力装置100からの入力情報にしたがって操作情報を生成したが、本実施形態はこれに限定されない。照明制御装置200は、点灯操作スイッチの操作にしたがって操作情報を生成してもよい。
【0142】
次に、
図1~
図10を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図10は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図10の照明制御システム10は、照明制御装置200のいずれかの操作により、他の照明制御装置200が制御する照明器具LEを制御する点を除いて、
図1を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0143】
照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200とを備える。複数の照明制御装置200は、光を出射する照明器具LEを制御する。複数の照明制御装置200のそれぞれは、少なくとも1つの照明器具LEを制御する。
【0144】
入力装置100は、照明制御装置200と無線通信する。入力装置100は、照明制御装置200に対して照明器具LEを制御するための入力情報を送信する。操作者は、入力装置100により、照明制御装置200を介して照明器具LEを制御する。入力装置100は、照明器具LEの点灯状態を変更するためのスイッチとして機能してもよい。なお、入力装置100により、照明器具LEの設定を変更してもよい。
【0145】
入力装置100は、携帯装置110を含む。携帯装置110は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末である。携帯装置110は、照明制御装置200に対して照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。典型的には、携帯装置110は、照明制御装置200に対して特定の照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。
【0146】
携帯装置110は、いわゆる携帯端末に特定のアプリケーションプログラムをインストールすることによって照明制御装置200および照明器具LEを制御するように具現化されてもよい。
【0147】
照明制御装置200は、携帯装置110によらず、照明器具LEを制御してもよい。例えば、第1照明制御装置210は、携帯装置110からの入力情報に関わらず、点灯制御スイッチの操作によって第1照明器具LEaおよび/または第2照明器具LEbを制御してもよい。
【0148】
なお、照明制御装置200は、点灯制御スイッチの操作を介して、自身の制御対象となる照明器具LEだけでなく他の照明制御装置200の制御対象である照明器具LEを制御してもよい。例えば、第1照明制御装置210の点灯制御スイッチの操作によって第1照明器具LEaおよび/または第2照明器具LEbだけでなく、第5照明制御装置250の制御対象である第7照明器具LEgが連動して制御されてもよい。一例として、第1照明制御装置210の点灯制御スイッチの操作によって、
図9に示したシーンが選択されてもよい。
【0149】
例えば、照明制御装置200の点灯制御スイッチが操作されると、操作された照明制御装置200は、操作にしたがって操作情報を生成し、操作情報の送信経路を決定し、操作情報を特定の送信経路に沿って送信する。
【0150】
詳細には、点灯制御スイッチが操作された照明制御装置200は、操作にしたがって操作情報を生成する。この場合、照明制御装置200は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を生成してもよい。例えば、第1照明制御装置210の点灯制御スイッチが操作された場合、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報および操作内容に基づいて、操作情報を生成してもよい。
【0151】
操作情報は、操作情報が到達されるべき対象の照明器具LEおよび/または照明制御装置200を示す。本明細書において、操作情報の対象となる照明制御装置200および照明器具LEを対象の照明制御装置および対象の照明器具と記載することがある。ここでは、第1照明制御装置210の点灯制御スイッチの操作が、第7照明器具LEgの点灯状態の変更と連動する場合、対象の照明制御装置および対象の照明器具は、それぞれ、第5照明制御装置250および第7照明器具LEgとなる。
【0152】
その後、点灯制御スイッチが操作された照明制御装置200は、操作情報の送信経路を決定する。例えば、第1照明制御装置210の点灯制御スイッチが操作された場合、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。
【0153】
例えば、第1照明制御装置210は、電波強度情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。または、第1照明制御装置210は、操作情報に示される操作対象の照明器具LEを制御する照明制御装置200に到達するまでに経由する照明制御装置200の経由個数を示す経由個数情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。あるいは、第1照明制御装置210は、電波強度情報および経由個数情報に基づいて、操作情報の送信経路を決定する。
【0154】
例えば、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報および操作内容に基づいて操作情報を生成し、第1照明制御装置210は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定する。一例では、第1照明制御装置210は、照明制御装置200間の電波強度および経由個数情報に基づいて、操作情報を、第2照明制御装置220、第4照明制御装置240および第5照明制御装置250の順番の送信経路に沿って送信することを決定する。
【0155】
その後、第1照明制御装置210は、第7照明器具LEgの点灯状態情報を操作するための操作情報を第2照明制御装置220に送信する。第2照明制御装置220は、第1照明制御装置210から操作情報を受信すると、第4照明制御装置240に操作情報を送信する。このとき、第2照明制御装置220は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定してもよい。
【0156】
第4照明制御装置240は、第2照明制御装置220から操作情報を受信すると、第5照明制御装置250に操作情報を送信する。このとき、第4照明制御装置240は、ネットワーク共有情報に基づいて、操作情報を送信するための送信経路を決定してもよい。
【0157】
第5照明制御装置250は、操作情報に基づいて、制御対象である第7照明器具LEgの点灯状態を制御する。これにより、第7照明器具LEgの点灯状態が変更される。
【0158】
なお、第7照明器具LEgの点灯状態情報が変更されると、第7照明器具LEgの点灯状態情報は、第1照明制御装置210から第5照明制御装置250のそれぞれに記憶されるネットワーク共有情報にも反映される。
【0159】
本実施形態によれば、照明制御装置200がメッシュネットワークを形成するため、照明器具LEがメッシュネットワークを形成する必要がない。また、照明制御装置200は、空間上方に配置しなくてもよいため、メッシュネットワークを構成する空間に電波が煩雑に飛び交うことを抑制できる。これにより、メッシュネットワークを効果的に形成できる。
【0160】
なお、
図1~
図6、
図10を参照した上述の説明では、入力装置100の一例として携帯装置110を説明し、
図7~
図9を参照した上述の説明では、入力装置100の一例として操作スイッチ120を説明したが、本実施形態はこれに限定されない。入力装置100は、携帯装置110および操作スイッチ120以外であってもよい。また、上述の説明では、携帯装置110および操作スイッチ120は、操作者の操作によって入力情報を送信したが、入力装置100は、周囲環境を検知した検知結果に基づいて、入力情報を送信してもよい。
【0161】
次に、
図1~
図11を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図11は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図11の照明制御システム10は、入力装置100がセンサ130を含む点を除いて、
図1を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0162】
図11に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200とを備える。入力装置100は、携帯装置110と、センサ130とを含む。センサ130は、検知範囲内の対象物を検知する。
【0163】
例えば、センサ130は、検知範囲内の人を検知する。センサ130は、人感センサを含む。一例では、センサ130は、検知範囲内の赤外線強度の変化を検知する。
【0164】
センサ130は、対象物を検知すると、複数の照明制御装置200のいずれかに入力情報を送信する。例えば、センサ130は、検知範囲内の人を感知した場合、入力情報を複数の照明制御装置200のいずれかに送信する。
【0165】
照明制御装置200は、センサ130から送信される入力情報に基づいて操作情報を他の照明制御装置200に送信する。
【0166】
なお、照明制御装置200のネットワーク共有情報に含まれる設定情報は、センサ130ではなく携帯装置110によって変更されてもよい。例えば、携帯装置110は、センサ130から送信される入力情報に対応して、ネットワーク共有情報に含まれる設定情報を変更できる。
【0167】
照明制御装置200は、センサ130が照明制御装置200に入力信号を送信する時刻に応じて、異なるシーンを選択してもよい。例えば、センサ130が照明制御装置200に入力信号を送信する時刻が深夜である場合、照明制御装置200は、特定の経路の照明器具LEを比較的低い照度で点灯させる。また、センサ130が照明制御装置200に入力信号を送信する時刻が朝である場合、照明制御装置200は、すべての照明器具LEを比較的高い照度で点灯させる。
【0168】
これにより、センサ130から送信される入力情報にしたがって、照明器具LEの点灯状態を変更できる。また、設定情報にしたがって、センサ130が検知した際の照明制御装置200による照明器具LEの点灯状態を一括して変更できる。
【0169】
センサ130から送信される入力情報にしたがって照明器具LEの点灯状態を変更する場合、照明器具LEの点灯状態は、徐々に変更されてもよい。例えば、照明器具LEの点灯状態は、フェードインに変更されてもよく、フェードアウトに変更されてもよい。
【0170】
具体的には、照明制御システム10において、携帯装置110等のアプリケーションソフトウェア内でシーン(明るさや光色等)を設定し、それらのシーンを予め所定の時間枠に登録しておく。この場合、人感センサ等を含むセンサ130により人が検知された際に、その時間枠に予め登録されたシーンに基づいて照明器具LEが制御される。これにより、センサ130により人が検知された際に、検知された時間枠に対応するシーンで照明器具LEを制御することができる。
【0171】
例えば、フェードインでは、照明器具LEの点灯状態が変化する際に徐々に明るくなるように制御される。これにより、照明器具LEが徐々に明るくなるため、眩しさを軽減することができる。また、フェードアウトでは、照明器具LEの点灯状態が変化する際に徐々に暗くなるように制御される。これにより、照明器具LEが徐々に暗くなるため、暗さに目を慣らすことができる。上記のようなフェードインおよびフェードアウトの少なくとも一方が行われてもよい。
【0172】
また、1つのセンサユニット(センサ130)に対して複数の時間枠およびシーンを登録することが可能である。例えば、1つのセンサユニットに対して3つの時間枠およびシーンを登録することが可能である。これにより、複数の時間枠に応じて異なるシーンで照明器具LEを制御することができる。また、センサ130が人を検知した際における照明の点灯時間(点灯を維持する時間)を任意に決定することが可能である。これにより、ユーザーの好みに応じて照明の点灯時間(点灯から消灯までの時間)を設定できる。
【0173】
なお、ネットワーク共有情報の設定情報を変更する場合、変更される設定情報にしたがって、照明器具LEは切り替えて点灯できることが好ましい。
【0174】
次に、
図1~
図12を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図12は、本実施形態の照明制御システム10において携帯装置110の表示画面を示す模式図である。
【0175】
図12に示すように、携帯装置110の表示部113は、表示画面を表示する。ここでは、設定情報の更新を行う。ダウンライト、シャンデリア、ブラケットの設定情報を更新可能である。
【0176】
表示部113は、ライブボタン113aを表示する。ここでは、ライブボタン113aは、表示画面の右上に位置する。ライブボタン113aの左側にはマーク「?」113bが表示されており、マーク「?」113bをタップ(タッチ)すると、ライブボタンの説明が表示される。これにより、ライブボタンの使用方法を容易に確認することが可能である。
【0177】
図12では、設定情報の更新対象として、リビングにおけるダウンライトが選択されている。ダウンライトの調光および調色についての設定情報を変更できる。
【0178】
例えば、デフォルト設定情報があらかじめ記憶されており、デフォルト設定情報として、標準的な明るさおよび光色が設定されている。デフォルト設定情報は、シーンから選択可能である。この場合、デフォルト設定情報により、シーンを新規に設定しなくても、シーンを容易に選択することが可能である。
【0179】
新たにシーンを設定する場合、新規のシーンを追加するためのアイコンを選択する。これにより、ユーザーの好みに応じてシーンを追加することが可能である。また、設定したシーンは、エリアごとに適応させることができる。例えば、
図12に示した画面においてシーンを設定することにより、設定した内容をリビングのエリアに適応させることができる。
【0180】
例えば、ライブボタン113aを操作すると、ライブボタン113aが点灯する(ライブON機能)。この場合、ダウンライトの調光および調色の値を変更すると、ダウンライト(対象の照明器具LE)の明るさおよび光色は変化する。これにより、操作者は、設定情報を更新する際に、更新後の設定情報にしたがって照明器具LEが点灯した状態を確認できる。
【0181】
例えば、照明器具LEの明るさや光色は、画面に表示されるスライダーを左右にスライドすることにより、所望の状態に設定可能である。
図12では、スライダー113sは、左右に延びるバー内をスライドする。スライダー113sは、左右に延びるバーのうち値0に相当する左端と値100に相当する右端との間でスライドする。
【0182】
対象となる照明器具LEが調光器具である場合、スライダー113sは、調光レベルを示す。スライダー113sの上には、スライダー113sの位置に相当する数字を示す。ここでは、スライダー113sの上には、スライダー113sの位置に相当する数字「75」を示す。スライダー113sがバー内を左から右に向けてスライドすることにより、調光レベルを示す数値が大きくなり、照明器具LEを明るくできる。
【0183】
また、照明器具LEが調光および調色の両方の機能を有する場合(すなわち、照明器具LEが調光調色器具である場合)、表示部113の表示画面は、スライダー113sに加えて、左右に延びるバー内をスライドするスライダー113s1も含む。スライダー113s1は、調色レベルを示す。スライダー113s1は、左右に延びるバーのうち値0に相当する左端と値20に相当する右端との間でスライドする。スライダー113s1がバー内を左から右に向けてスライドすることにより、調色レベルを示す数値が大きくなり、照明器具LEの光色を暖色から寒色に変更できる。このように、スライダー113s、113s1をスライドさせることにより、照明器具LEにおける明るさおよび光色を視覚的および直感的に所望の状態に設定することが可能であり、照明器具LEの明るさや光色をリニアに設定可能である。
【0184】
また、ライブボタン113aを再度操作すると、ライブボタン113aが消灯する(ライブOFF機能)。ライブOFF機能とは、例えば、ダウンライト(対象の照明器具LE)の点灯状態を一定に維持した状態または消灯を維持した状態で、調光(明るさ)や調色(光色)を所定の状態に設定する機能である。この場合、ダウンライトの調光および調色の値を変更しても、ダウンライト(対象の照明器具LE)は実際には調光および調色しない。これにより、操作者は、実際の照明器具LEの点状状態を変更せずに設定情報を更新できる。言い換えると、入力装置100の表示部113に対して操作しても照明器具LEの点灯状態にはリアルタイムには反映されないため、例えば、照明器具LEが設置された店内に客(人)がいる場合等で、リアルタイムに照明器具LEの点灯状態を変更したくない場合に有効である。すなわち、照明器具LEが設置される環境に人がいる場合に、人に対して違和感を与えることなく、照明器具LEの設定を変更することができる。
【0185】
なお、
図1~
図12を参照した上述の説明では、照明制御装置200が互いに、ネットワーク共有情報および操作情報を送信し、照明制御装置200によってメッシュネットワークが形成されたが、本実施形態はこれに限定されない。照明制御装置200以外の装置によってメッシュネットワークが形成されてもよい。
【0186】
次に、
図1~
図13を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図13は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図13の照明制御システム10は、中継装置300をさらに備える点を除いて、
図1を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0187】
図13に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200と、中継装置300とを備える。照明制御装置200は、照明器具LEを制御する。中継装置300は、照明制御装置200と通信する。中継装置300は、照明制御装置200の間を中継できる。中継装置300は、複数の照明制御装置200とともにメッシュネットワークを形成する。
【0188】
典型的には、中継装置300の記憶部は、照明制御装置200の記憶部と同様に、ネットワーク共有情報を記憶する。
【0189】
例えば、中継装置300は、照明制御装置200の間の通信を中継する。ここでは、中継装置300は、第2照明制御装置220と第5照明制御装置250との間に配置される。中継装置300は、第3照明制御装置230と第5照明制御装置250との間の通信を中継する。これにより、中継装置300がない場合には、第3照明制御装置230と第5照明制御装置250は、第4照明制御装置240を介してのみ通信可能である場合でも、第3照明制御装置230および第5照明制御装置250は、中継装置300を介して通信できる。
【0190】
ネットワーク共有情報は、点灯状態情報、電波強度情報および設定情報以外の情報を含んでもよい。例えば、中継装置300は、時刻を示す時計機能を有するため、ネットワーク共有情報は、中継装置300によって刻まれる時刻を示す時刻情報を含んでもよい。この場合、携帯装置110から正確な時刻を示す時刻情報を取得できる場合、ネットワーク共有情報の時刻情報は、携帯装置110から取得した時刻情報に基づいて修正されてもよい。
【0191】
次に、
図1~
図14を参照して、本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図14は、本実施形態の照明制御システム10のブロック図である。
図14の照明制御システム10は、中継装置300をさらに備える点を除いて、
図5を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0192】
図14に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、照明制御装置200と、中継装置300とを備える。
図14でも、1つの照明制御装置200のみを示す。照明制御装置200は、照明器具LE(
図13)を制御する。入力装置100は、照明制御装置200を操作するための入力情報を照明制御装置200に送信する。
【0193】
中継装置300は、照明制御装置200の間の通信を中継する。中継装置300は、通信モジュール304を有する。通信モジュール304は、主として照明制御装置200との通信に用いられる。なお、通信モジュール304は、他の中継装置300との通信に用いられてもよい。
【0194】
通信モジュール304は、制御部304aと、記憶部304bと、通信部304cとを有する。制御部304aは、記憶部304bおよび通信部304cを制御する。制御部304aは、中央処理演算素子(CPU)を含む。
【0195】
記憶部304bは、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部304bは、メモリ(読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM))を含む。制御部304aは、メモリに記憶された制御プログラムを実行する。
【0196】
通信部304cは、他の中継装置300と通信するための通信インタフェースである。通信部304cは、制御部304aの制御の下、リアルタイム トランスポート プロトコル(Real-time Transport Protocol:RTP)等の通信プロトコルを用い、中継装置300との間で通信を確立する。
【0197】
なお、本実施形態の照明制御システム10において、携帯装置110により、照明制御装置200および/または中継装置300の制御プログラムを更新できる。例えば、携帯装置110により、照明制御装置200におけるメインモジュール202の記憶部202bに記憶された制御プログラムと、通信モジュール204の記憶部204bに記憶された制御プログラムを同時に更新できる。また、携帯装置110により、中継装置300の記憶部304bに記憶された制御プログラムを更新できる。
【0198】
具体的には、照明制御システム10において、照明制御装置200および/または中継装置300の制御プログラムは、無線通信で(Over The Air:OTA)アップデートされてもよい。例えば、照明制御システム10において、少なくともいずれかの照明制御装置200および/または中継装置300における制御プログラム(ファームウェア)のアップデートが行われる。一例では、少なくともいずれかの照明制御装置200および/または中継装置300の制御プログラムのアップデートは、専用のアプリケーションプログラムを搭載した携帯装置110と通信することで行われる。このため、照明制御装置200および/または中継装置300がインターネットに接続しなくても、照明制御装置200および/または中継装置300の制御プログラムをアップデート可能である。また、アプリケーションプログラムには照明制御装置200および/または中継装置300のファームウェアの情報が含まれているため、携帯装置110等の端末でアプリケーションプログラムのアップデートが完了すれば、その後の照明制御装置200および/または中継装置300の制御プログラムのアップデートの際にインターネットに接続しなくてよい。これにより、照明制御装置200および/または中継装置300のファームウェアのバージョンを容易に更新することが可能であるため、照明制御装置200および/または中継装置300の性能および動作を安定させることができる。さらに、照明制御装置200および/または中継装置300のファームウェアのアップデートを行うための専用の装置を設けなくてもよく、システム全体の簡素化を図ることができる。
【0199】
また、ファームウェアのアップデートは、ユーザーの操作により任意のタイミングで開始されてもよい。これにより、ユーザーの都合に応じてファームウェアのアップデートを実行することができる。また、ファームウェアのアップデートは、自動的に開始されてもよい。これにより、ユーザーの操作を待つことなくファームウェアのアップデートが実行されるため、アップデートの操作が煩雑になることを抑制できる。また、ファームウェアのアップデートが開始されるタイミングは、設定により変更することが可能である。これにより、ユーザーの好みに応じてファームウェアのアップデートの開始タイミングを設定することができる。
【0200】
また、照明制御装置200には主制御部(ライコンMCU)としてのメインモジュール202および無線制御部(無線MCU)としての通信モジュール204が設けられており、主制御部および無線制御部にはそれぞれに対応するファームウェアが組み込まれており、それぞれのファームウェアのアップデートが行われる。さらに、中継装置300には無線制御部(無線MCU)としての通信モジュール304が設けられており、無線制御部には対応するファームウェアが組み込まれており、ファームウェアのアップデートが行われる。これにより、主制御部および無線制御部のファームウェアを容易に定期的に更新されるため、主制御部および無線制御部を安定的に動作させることができる。なお、エンドユーザーが主制御部および無線制御部を区別して理解する必要はなく、単にアプリケーションソフトウェア上で、照明制御装置200および/または中継装置300のソフトウェアプログラムのアップデートを実行すれば、必要な制御部のアップデートが実行される。
【0201】
なお、中継装置300は、外部のインターネット環境と通信可能であってもよい。
【0202】
次に、
図1~
図15を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図15は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図15の照明制御システム10は、中継装置300が通信装置400と通信する点を除いて、
図13を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0203】
図15に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200と、中継装置300とを備える。中継装置300は、照明制御装置200と通信する。中継装置300は、複数の照明制御装置200とともにメッシュネットワークを構成する。
【0204】
中継装置300は、インターネット回線と接続可能な通信装置400と通信する。中継装置300は、有線を介して通信装置400と接続する。例えば、通信装置400は、無線LANルーターであり、有線は、イーサーネットケーブルである。これにより、通信装置400は、ECHONET Lite(登録商標)規格に準拠して通信を行うHEMSコントローラーからの情報を受信できる。例えば、中継装置300は、通信装置400を介して正確な時刻を示す時刻情報を取得できる。この場合、ネットワーク共有情報は、中継装置300によって刻まれる時刻を示す時刻情報を含んでもよい。
【0205】
次に、
図1~
図16を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図16は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図16の照明制御システム10は、入力装置100が中継装置300と通信する点を除いて、
図15を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0206】
図16に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200と、中継装置300とを備える。複数の照明制御装置200および中継装置300は、メッシュネットワークを形成する。
【0207】
入力装置100は、音声入力装置140を含む。音声入力装置140は、中継装置300および情報処理装置(図示せず)と通信可能である。例えば、情報処理装置は、いわゆるサーバである。音声入力装置140は、典型的には、スマートスピーカである。
【0208】
音声入力装置140に音声が入力されると、音声入力装置140は、音声を示す音声情報を情報処理装置に送信する。情報処理装置は、音声情報に基づいて入力情報を生成する。入力情報は、照明器具LEを制御するための情報を示す。情報処理装置は、音声入力装置140に入力情報を送信する。
【0209】
音声入力装置140は、入力情報を中継装置300に送信する。中継装置300は、入力情報にしたがって操作情報を生成する。また、中継装置300は、ネットワーク共有情報に基づいて操作情報の送信経路を決定し、操作情報を特定の送信経路に沿って送信する。
【0210】
なお、
図16に示した照明制御システム10では、音声入力装置140が中継装置300と直接通信したが、本実施形態はこれに限定されない。音声入力装置140は、通信装置400を介して中継装置300と通信してもよい。
【0211】
次に、
図1~
図17を参照して本実施形態の照明制御システム10を説明する。
図17は、本実施形態の照明制御システム10の模式図である。
図17の照明制御システム10は、音声入力装置140が通信装置400を介して中継装置300と通信する点を除いて、
図15を参照して上述した照明制御システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0212】
図17に示すように、照明制御システム10は、入力装置100と、複数の照明制御装置200と、中継装置300と、通信装置400とを備える。複数の照明制御装置200および中継装置300は、メッシュネットワークを形成する。ここでは、中継装置300は、照明制御装置200と、通信装置400と中継する。通信装置400は、インターネット回線と接続する。例えば、通信装置400は、無線LANルーターである。
【0213】
ここでは、入力装置100は、携帯装置110と、センサ130と、音声入力装置140とを含む。携帯装置110は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末である。携帯装置110は、照明制御装置200に対して照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。典型的には、携帯装置110は、照明制御装置200に対して特定の照明器具LEの点灯状態を変更するための入力情報を送信する。
【0214】
センサ130は、検知範囲内の対象物を検知する。例えば、センサ130は、検知範囲内の人を検知する。センサ130は、人感センサを含む。一例では、センサ130は、検知範囲内の赤外線強度の変化を検知する。
【0215】
センサ130は、対象物を検知すると、複数の照明制御装置200のいずれかに入力情報を送信する。例えば、センサ130は、検知範囲内の人を感知した場合、入力情報を複数の照明制御装置200のいずれかに送信する。一例では、センサ130が、検知範囲内の人を感知した場合、センサ130は、複数の照明制御装置200のうちセンサ130に最も近い第5照明制御装置250に入力情報を送信する。
【0216】
センサ130もメッシュネットワークを形成してもよい。例えば、センサ130が、照明制御装置200の通信モジュール204と同様の通信モジュールを有することにより、センサ130は、メッシュネットワークを形成できる。
【0217】
音声入力装置140は、典型的には、スマートスピーカである。音声入力装置140に音声が入力されると、音声入力装置140は、音声を示す音声情報を情報処理装置に送信する。情報処理装置は、音声情報に基づいて入力情報を生成する。入力情報は、照明器具LEを制御するための情報を示す。情報処理装置は、通信装置400に入力情報を送信する。通信装置400は、中継装置300に入力情報を送信する。中継装置300は、入力情報にしたがって操作情報を生成する。また、中継装置300は、ネットワーク共有情報に基づいて操作情報の送信経路を決定し、操作情報を特定の送信経路に沿って照明制御装置200に送信する。以上のようにして、音声入力装置140に音声を入力することにより、特定の照明制御装置200の点灯状態を制御できる。
【0218】
なお、音声入力装置140もメッシュネットワークを形成してもよい。例えば、音声入力装置140が、照明制御装置200の通信モジュール204と同様の通信モジュールを有することにより、音声入力装置140は、メッシュネットワークを形成できる。
【0219】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0220】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0221】
本発明は、照明制御システムおよび照明制御装置を提供する。
【符号の説明】
【0222】
10 照明制御システム
100 入力装置
110 携帯装置
111 制御部
112 記憶部
113 表示部
114 入力部
115 通信部
110 携帯装置
120 操作スイッチ
130 センサ
140 音声入力装置
200 照明制御装置
210 第1照明制御装置
220 第2照明制御装置
230 第3照明制御装置
240 第4照明制御装置
250 第5照明制御装置
LE 照明器具
LEa 第1照明器具
LEb 第2照明器具
LEc 第3照明器具
LEd 第4照明器具
LEe 第5照明器具
LEf 第6照明器具
LEg 第7照明器具