IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヤフー株式会社の特許一覧

特開2024-139537情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139537
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20241002BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050522
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】作本 敏治
(72)【発明者】
【氏名】冨永 大二朗
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L030BB72
5L049BB08
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】商品の購入をユーザに適切に提案することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、判定部と、予測部と、提案部とを備える。取得部は、ユーザの商品購入履歴の情報を取得する。判定部は、取得部によって取得された商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザの商品の購入間隔を判定する。予測部は、判定部によって判定された購入間隔に基づいて、ユーザによる商品の次の購入時期を予測する。提案部は、予測部によって予測された次の購入時期にユーザに対して商品の購入を提案する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの商品購入履歴の情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記商品購入履歴の情報に基づいて、前記ユーザの商品の購入間隔を判定する判定部と、
前記判定部によって判定された前記購入間隔に基づいて、前記ユーザによる前記商品の次の購入時期を予測する予測部と、
前記予測部によって予測された前記次の購入時期に前記ユーザに対して前記商品の購入を提案する提案部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記ユーザ以外の他のユーザの商品購入履歴の情報を取得し、
前記判定部は、
前記ユーザの商品購入履歴の情報と前記他のユーザの商品購入履歴の情報とに基づいて、前記購入間隔を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測部は、
前記ユーザによる前記商品の購入回数が閾値以下である場合に、前記購入間隔が予め定められた間隔の範囲内にあるか否かを判定し、前記購入間隔が前記予め定められた間隔の範囲内にない商品の購入時期を前記次の購入時期の予測対象から除外する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記商品購入履歴は、
複数のストアを含む電子商店街における商品の購入の履歴を含み、
前記判定部は、
前記ユーザが購入した商品が商品コードを特定できる商品である場合、複数のストアでの同一の商品の前記ユーザの購入の履歴に基づいて、前記購入間隔を判定し、前記ユーザが購入した商品が商品コードを特定できない商品である場合、単一のストアからの商品の前記ユーザの購入の履歴に基づいて、前記購入間隔を判定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、
予め定められた期間内での前記ユーザの購入数が1つである商品の購入間隔を、前記他のユーザの商品購入履歴の情報に基づいて判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定部は、
前記ユーザによる前記商品の購入回数に応じて前記商品の購入間隔の判定方法を変更する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提案部による前記商品の購入の提案に対するオプトアウト設定を受け付ける受付部を備え、
前記提案部は、
前記受付部によって前記オプトアウト設定が受け付けられた場合、前記ユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、前記ユーザによる購入数が多い商品ほど前記ユーザに対する提案頻度の高い商品として前記ユーザに提案する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提案部は、
前記商品の購入の提案に対して前記ユーザによる前記商品の購入がない場合に、前記商品の購入に対するインセンティブを前記ユーザに提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの商品購入履歴の情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記商品購入履歴の情報に基づいて、前記ユーザの商品の購入間隔を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された前記購入間隔に基づいて、前記ユーザによる前記商品の次の購入時期を予測する予測工程と、
前記予測工程によって予測された前記次の購入時期に前記ユーザに対して前記商品の購入を提案する提案工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
ユーザの商品購入履歴の情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記商品購入履歴の情報に基づいて、前記ユーザの商品の購入間隔を判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された前記購入間隔に基づいて、前記ユーザによる前記商品の次の購入時期を予測する予測手順と、
前記予測手順によって予測された前記次の購入時期に前記ユーザに対して前記商品の購入を提案する提案手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザの商品を提案する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、商品の購入間隔を検出し、商品の購入間隔と最後に商品を購入した購入日とから、購入間隔を超えた商品を検出し、検出した商品に関する情報を通知する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-151826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、購入間隔を超えた商品を通知することから、ユーザが他店舗で商品を購入している可能性が高く、商品の購入をユーザに適切に提案できない可能性がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、商品の購入をユーザに適切に提案することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、判定部と、予測部と、提案部とを備える。取得部は、ユーザの商品購入履歴の情報を取得する。判定部は、取得部によって取得された商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザの商品の購入間隔を判定する。予測部は、判定部によって判定された購入間隔に基づいて、ユーザによる商品の次の購入時期を予測する。提案部は、予測部によって予測された次の購入時期にユーザに対して商品の購入を提案する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、商品の購入をユーザに適切に提案することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0011】
図1に示す情報処理装置1は、ユーザUの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報をユーザUに提供する情報処理装置であり、例えば、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。なお、図1に示す例では、1つの端末装置2が示されているが、情報処理装置1は、複数の端末装置2の各々と連携し、オンラインで各種のサービスを各端末装置2のユーザUに提供する。
【0012】
情報処理装置1によってユーザUに提供されるサービスは、例えば、電子商取引(例えば、電子商店街、フリーマーケット、オークションなど)サービスであるが、かかる例に限定されない。例えば、情報処理装置1によって提供されるサービスは、さらに、ウェブ検索やコンテンツ配信などのサービスを含んでいてもよい。
【0013】
情報処理装置1は、各ユーザUの商品購入履歴の情報である商品購入履歴情報を、例えば、内部の記憶部または外部のデータベースなどから取得する(ステップS1)。
【0014】
商品購入履歴情報には、ユーザUが過去に購入した商品に関する情報を各々含む複数の購入情報が含まれる。購入情報には、例えば、商品に関する情報として、商品を特定する情報、購入日時を示す情報、ユーザUによる商品の購入先を示す情報などが含まれる。
【0015】
商品を特定する情報は、商品の名称を示す情報または商品の識別コードの情報である。商品の識別コードは、JAN(Japanese Article Number)コードであるが、ストア間で共通の識別コードであってもよく、商品の型番を示すコードであってもよい。
【0016】
ユーザUによる商品の購入先を示す情報は、複数のストア(仮想店舗)を含む電子商店街の場合、ユーザUが商品を購入したストアを特定する情報であり、フリーマーケットやオークションの場合、ユーザUが商品を購入した出品者を特定する情報である。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で取得した各ユーザUの商品購入履歴情報に基づいて、各ユーザUの商品の購入間隔を商品毎に判定する(ステップS2)。
【0018】
情報処理装置1は、予め定められた期間TA(例えば、過去1年)においてユーザUが複数回購入した商品を対象商品としてユーザU毎に特定する。情報処理装置1は、ユーザUが複数回購入した商品が複数ある場合、これら複数の商品の各々を対象商品として特定する。なお、ユーザUは、1回の購入で複数の商品を購入する場合がある。
【0019】
情報処理装置1は、例えば、予め定められた期間TAにおける複数回の購入日時のうち最古の購入日時と最新の購入日時との間隔TBを予め定められた期間TAにおける購入数N1で乗算した値を購入間隔として判定する。例えば、情報処理装置1は、間隔TBが3ヶ月で購入数N1が9の対象商品の購入間隔が1ヶ月であると判定する。このように、情報処理装置1は、単位個数当たりの対象商品の購入間隔を判定する。
【0020】
情報処理装置1は、識別コードで特定できる商品については、異なるストアで購入された商品であっても同一の識別コードの複数の商品を互いに同一の対象商品として扱う。また、情報処理装置1は、識別コードで特定できない商品については、同一の商品であっても互いに異なるストアで購入された複数の商品については同一の対象商品として扱わない。
【0021】
また、情報処理装置1は、判定対象となるユーザUである対象ユーザの対象商品の購入間隔を、対象ユーザの商品購入履歴の情報と対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報とを用いて、判定することもできる。
【0022】
例えば、情報処理装置1は、ユーザUが1回だけ購入した商品を対象商品とすることもできる。この場合、情報処理装置1は、対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて、対象ユーザ以外の他のユーザUの対象商品の購入間隔を判定し、かかる購入間隔を対象ユーザの対象商品の購入間隔として判定する。
【0023】
他のユーザUの購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザと属性が類似する他のユーザUの商品購入履歴の情報である。対象ユーザと属性が類似するとは、例えば、特定の属性(例えば、特定の年代、特定の性別、特定の家族構成、特定の年収帯、および特定の嗜好などのうちの1以上)が共通することを意味する。なお、他のユーザUの購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザ以外のすべての他のユーザUの商品購入履歴の情報であってもよい。
【0024】
このように、情報処理装置1は、予め定められた期間TAにおける対象ユーザによる対象商品の購入回数に応じて対象商品の購入間隔の判定方法を変更することができる。
【0025】
なお、第2購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザと属性が類似する他のユーザUの商品購入履歴の情報であるが、対象ユーザ以外のすべての他のユーザUの商品購入履歴の情報であってもよい。対象ユーザと属性が類似するとは、例えば、特定の属性(例えば、特定の年代、特定の性別、特定の家族構成、特定の年収帯、および特定の嗜好などのうちの1以上)が共通することを意味する。
【0026】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2で判定した購入間隔に基づいて、ユーザUによる対象商品の次の購入時期を対象商品毎に予測する(ステップS3)。対象商品の次の購入時期は、例えば、年月日で示される1日間の時期(例えば、2023年4月1日など)が、1日を超える期間で示される時期であってもよい。
【0027】
例えば、情報処理装置1は、ステップS2で判定した購入間隔に対象ユーザによる最新の購入日時における購入数を乗算した値を補正後の購入間隔として算出する。そして、情報処理装置1は、補正後の購入間隔に対象ユーザによる最新の購入日時を加算することで、対象ユーザによる対象商品の次の購入時期を予測する。
【0028】
情報処理装置1は、例えば、ステップS2で判定した購入間隔が1ヶ月であり、最新の購入日時における購入数が2である場合、補正後の購入間隔は、2ヶ月である。この場合、情報処理装置1は、ユーザUによる最新の購入日時が2023年2月1日であれば、2023年2月1日の2ヶ月後の2023年4月1日を、ユーザUによる対象商品の次の購入時期を予測する。
【0029】
情報処理装置1は、対象ユーザによる対象商品の購入回数が閾値(例えば、1)以下である場合に、ステップS2で判定した購入間隔が予め定められた間隔の範囲TR内にあるか否かを判定し、ステップS2で判定した購入間隔が予め定められた間隔の範囲TR内にない商品の次の購入時期を予測対象から除外することができる。
【0030】
範囲TRは、例えば、7日間から90日間までの範囲であるが、かかる例に限定されない。範囲TRは、例えば、カテゴリ毎に異なる範囲に設定可能であってもよく、対象ユーザの属性に応じて異なる範囲に設定されてもよい。また、情報処理装置1は、購入回数が多い対象商品ほど範囲TRを大きくすることができ、対象ユーザの対象商品の数が多いほど範囲TRを大きくすることもできる。
【0031】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3で予測した次の購入時期に対象商品の購入を提案する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、ステップS3で予測した次の購入時期になった対象商品を提案する提案情報を対象ユーザの端末装置2にプッシュ通知することによって、対象ユーザに対象商品の購入を提案する。
【0032】
例えば、情報処理装置1は、ステップS3で予測した次の購入時期になった対象商品が商品Aである場合、文字列「商品Aを再購入するのに最適なタイミングです」の情報を含む提案情報を対象ユーザの端末装置2にプッシュ通知することで、対象ユーザに対象商品の購入を提案することができる。
【0033】
また、情報処理装置1は、端末装置2にインストールされたショッピングアプリケーションによって端末装置2に表示されるショッピング画面の新着情報として提供情報を表示させることで、対象ユーザに対象商品の購入を提案することもできる。
【0034】
提案情報には、端末装置2にインストールされたショッピングアプリケーション(以下、ショッピングアプリと記載する)で対象商品の購入ページを表示させるための情報が含まれている。対象ユーザは、端末装置2に表示された提案情報をタップまたはクリックするなどによって選択することで、ショッピングアプリで対象商品の購入ページを端末装置2に表示させることができる。
【0035】
また、情報処理装置1は、上述した対象商品の購入の提案に対するオプトアウト設定をユーザUから受け付けることができる。例えば、情報処理装置1は、ユーザUの端末装置2からのオプトアウト設定要求が受信された場合に、オプトアウト設定を受け付ける。
【0036】
情報処理装置1は、オプトアウト設定を受け付けた場合、オプトアウト設定を行ったユーザUをオプトアウトユーザとして、ステップS2~S4の処理対象から除外する。情報処理装置1は、対象商品の購入を提案することに代えて、オプトアウトユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、オプトアウトユーザによる購入数が多い商品ほどオプトアウトユーザに対する提案頻度の高い商品としてユーザUに提案することができる。
【0037】
このように、情報処理装置1は、ユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザUの商品の購入間隔を判定し、判定した購入間隔に基づいて、ユーザUによる商品の次の購入時期を予測する。そして、情報処理装置1は、予測した次の購入時期にユーザUに対して商品の購入を提案する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUに適切に提案することができる。
【0038】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0039】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0040】
複数の端末装置2は、互いに異なるユーザUによって用いられる。端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。ユーザUは、情報処理装置1などから提供されるサービスを利用するユーザである。
【0041】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0042】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0043】
端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0044】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0045】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0046】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、ストア情報記憶部21とを有する。
【0047】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0048】
図4に示す例では、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(Identifier)」、「属性情報」、「履歴情報」、および「設定情報」といった項目の情報を含む。「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子であり、ユーザU毎に付される情報である。
【0049】
「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性を示す属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0050】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといったユーザUの興味関心を有する対象である。
【0051】
「履歴情報」は、ユーザUの商品購入履歴の情報である商品購入履歴情報、ユーザUの検索履歴の情報である検索履歴情報、ユーザUの閲覧履歴の情報である閲覧履歴情報などを含む。
【0052】
商品購入履歴情報には、複数のストア(仮想店舗)を含む電子商店街においてユーザUが購入した商品の情報、商品の購入費用の情報、商品の購入日時の情報、商品の購入先の情報などが含まれる。商品の情報は、商品の名称、商品の説明、商品の画像などの情報が含まれる。また、商品の情報には、商品の識別コードの情報などが含まれる場合もある。
【0053】
なお、商品購入履歴情報には、電子商店街以外のオンラインサイトでのユーザUの商品購入履歴の情報が含まれてもよく、実店舗でのユーザUの商品購入履歴の情報が含まれてもよい。
【0054】
検索履歴情報は、例えば、検索サイトでのウェブコンテンツの検索履歴の情報、各種のウェブサイトでの検索履歴の情報などである。例えば、検索履歴情報は、ユーザUが検索したコンテンツを特定する情報、ユーザUが検索した日時の情報、検索したユーザUのユーザIDなどの情報が含まれる。
【0055】
閲覧履歴情報は、ユーザUのウェブコンテンツの閲覧履歴の情報であり、ユーザUが閲覧したコンテンツを特定する情報、ユーザUが閲覧した日時の情報、閲覧したユーザUのユーザIDなどの情報が含まれる。
【0056】
「設定情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの設定情報である。設定情報は、例えば、リピート買い商品購入提案サービスに対するオプトアウトの設定を示す情報である。リピート買い商品購入提案サービスは、上述した対象商品の購入の提案をユーザUに対して行うサービスである。なお、ユーザ情報記憶部20に記憶される情報は、上述した情報に限定されず、ユーザUに関する種々の情報を含んでいてもよい。
【0057】
〔3.2.2.ストア情報記憶部21〕
ストア情報記憶部21は、各ストアの情報を記憶する。例えば、ストア情報記憶部21には、ストアID、ストアの名称の情報、ストアのコンテンツ(例えば、ストアのショッピングページ)、ストアで販売している各商品の情報(商品のショッピングページなどを含む)などをストアの情報として記憶する。商品の情報には、商品の名称、商品の説明、商品の画像などの情報が含まれる。また、商品の情報には、商品の識別コードの情報などが含まれる場合もある。
【0058】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0059】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0060】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、判定部32と、予測部33と、提案部34と、提供部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0061】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0062】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介してユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部20のストア情報テーブルに追加する。
【0063】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、ユーザUの情報であるユーザ情報をユーザ情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得されるユーザ情報は、例えば、上述した属性情報、履歴情報、および設定情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0064】
例えば、取得部30は、対象ユーザの商品購入履歴の情報を取得する。また、取得部30は、対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報を取得する。商品購入履歴は、複数のストアを含む電子商店街における商品の購入の履歴を含む。
【0065】
また、取得部30は、ストアに関する情報であるストア情報をストア情報記憶部21などから取得する。取得部30によって取得されるストア情報は、ストアの名称の情報、ストアのコンテンツ、および各商品の情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0066】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の要求や情報を受け付ける。
【0067】
例えば、受付部31は、端末装置2から送信されるオプトアウト要求を受け付ける。オプトアウト要求には、端末装置2のユーザUを特定するための情報、リピート買い商品購入提案サービスに対するオプトアウトの設定を示す情報などが含まれる。
【0068】
また、受付部31は、ストア情報送信要求、商品情報送信要求、または検索クエリを端末装置2から受け付ける。ストア情報送信要求は、ストアのコンテンツ(例えば、ストアのショッピングページ)の送信要求である。商品情報送信要求は、商品の情報(例えば、商品のショッピングページ)の送信要求である。検索クエリは、電子商店街のストアや商品を検索するためのクエリであり、例えば、検索キーワードなどを含む。
【0069】
〔3.3.3.判定部32〕
判定部32は、取得部30によって取得された商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザUの商品の購入間隔をユーザU毎に判定する。
【0070】
判定部32は、予め定められた期間TAにおいてユーザUが複数回購入した商品を対象商品としてユーザU毎に特定する。情報処理装置1は、ユーザUが複数回購入した商品が複数ある場合、これら複数の商品の各々を対象商品として特定する。なお、ユーザUは、1回の購入で複数の商品を購入する場合がある。
【0071】
判定部32は、例えば、予め定められた期間TAにおける複数回の購入日時のうち最古の購入日時と最新の購入日時との間隔TBを予め定められた期間TAにおける購入数N1で乗算した値を購入間隔として判定する。例えば、判定部32は、間隔TBが3ヶ月で購入数N1が9の対象商品の購入間隔が1ヶ月であると判定する。このように、判定部32は、単位個数当たりの対象商品の購入間隔を判定する。
【0072】
判定部32は、識別コードで特定できる商品については、異なるストアで購入された商品であっても同一の識別コードの複数の商品を互いに同一の対象商品として扱う。また、情報処理装置1は、識別コードで特定できない商品については、同一の商品であっても互いに異なるストアで購入された複数の商品については同一の対象商品として扱わない。
【0073】
このように、判定部32は、ユーザUが購入した商品が商品コードを特定できる商品である場合、複数のストアでの同一の商品のユーザUの購入の履歴に基づいて、購入間隔を判定し、ユーザUが購入した商品が商品コードを特定できない商品である場合、単一のストアからの商品のユーザUの購入の履歴に基づいて、購入間隔を判定する。
【0074】
なお、判定部32は、商品コードを特定できない商品であっても、例えば、商品の画像などから同一の有無を判定し、複数のストア間で同一であると判定される商品に対しては、複数のストアでの同一の商品のユーザUの購入の履歴に基づいて、購入間隔を判定することもできる。
【0075】
また、判定部32は、判定対象となるユーザUである対象ユーザの対象商品の購入間隔を、対象ユーザの商品購入履歴の情報と対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報とを用いて、判定することもできる。
【0076】
例えば、判定部32は、ユーザUが1回だけ購入した商品を対象商品とすることもできる。この場合、判定部32は、対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて、対象ユーザ以外の他のユーザUの対象商品の購入間隔を判定し、かかる購入間隔を対象ユーザの対象商品の購入間隔として判定する。このように、判定部32は、予め定められた期間内でのユーザUの購入数が1つである商品の購入間隔を、他のユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて判定することができる。
【0077】
他のユーザUの購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザと属性が類似する他のユーザUの商品購入履歴の情報である。対象ユーザと属性が類似するとは、例えば、特定の属性(例えば、特定の年代、特定の性別、特定の家族構成、特定の年収帯、および特定の嗜好などのうちの1以上)が共通することを意味する。なお、他のユーザUの購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザ以外のすべての他のユーザUの商品購入履歴の情報であってもよい。
【0078】
また、判定部32は、対象ユーザの商品の購入間隔を、対象ユーザ以外のユーザUの商品の購入間隔に基づいて補正することもできる。この場合、判定部32は、対象ユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、対象ユーザの対象商品の購入間隔を第1購入間隔として判定し、対象ユーザ以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて、対象ユーザ以外の他のユーザUの対象商品の購入間隔を第1購入間隔として判定する。
【0079】
そして、判定部32は、第1購入間隔と第2購入間隔とを重み付け加算して得られる値を、対象ユーザの対象商品の購入間隔として判定することができる。判定部32は、例えば、対象ユーザの対象商品の購入回数が少ないほど第1購入間隔の重みを小さくし且つ第2購入間隔の重みを大きくする。このように、判定部32は、予め定められた期間TAにおける対象ユーザによる対象商品の購入回数に応じて対象商品の購入間隔の判定方法を変更することができる。
【0080】
また、判定部32は、例えば、予め定められた期間TAにおける対象ユーザによる対象商品の購入回数が閾値以上である場合に、上述した第1購入間隔を対象ユーザの対象商品の購入間隔として判定し、そうでない場合に、上述した第1購入間隔と第2購入間隔とを重み付け加算して得られる値を、対象ユーザの対象商品の購入間隔として判定することができる。
【0081】
第2購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザと属性が類似する他のユーザUの商品購入履歴の情報である。対象ユーザと属性が類似するとは、例えば、特定の属性(例えば、特定の年代、特定の性別、特定の家族構成、特定の年収帯、および特定の嗜好などのうちの1以上)が共通することを意味する。なお、第2購入間隔の判定に用いる他のユーザUの商品購入履歴の情報は、対象ユーザ以外のすべての他のユーザUの商品購入履歴の情報であってもよい。
【0082】
このように、判定部32は、予め定められた期間TAにおける対象ユーザによる対象商品の購入回数に応じて対象商品の購入間隔の判定方法を変更することができる。
【0083】
上述した例では、単位個数当たりの対象商品の購入間隔は、1個当たりの対象商品の購入間隔であるが、単位個数は、1個に限定されず、例えば、対象ユーザの1回の購入当たりの対象商品の平均購入数であってもよい。この場合、平均購入数は、小数点を含む値であってもよく、小数点以下または小数点第m位以下が四捨五入で求められた値であってもよい。mは、1以上の整数である。
【0084】
〔3.3.4.予測部33〕
予測部33は、判定部32によって判定された購入間隔に基づいて、ユーザUによる商品の次の購入時期を商品毎に予測する。予測部33による予測対象となる商品である対象商品の次の購入時期は、例えば、年月日で示される1日間の時期が、1日を超える期間で示される時期であってもよい。
【0085】
例えば、予測部33は、判定部32によって判定された購入間隔にユーザUによる最新の購入日時における購入数を乗算した値を補正後の購入間隔として算出する。そして、予測部33は、補正後の購入間隔にユーザUによる最新の購入日時を加算することで、ユーザUによる対象商品の次の購入時期を予測する。
【0086】
予測部33は、例えば、判定部32によって判定された購入間隔が1ヶ月であり、最新の購入日時における購入数が2である場合、補正後の購入間隔は、2ヶ月である。この場合、情報処理装置1は、ユーザUによる最新の購入日時が2023年2月1日であれば、2023年2月1日の2ヶ月後の2023年4月1日を、ユーザUによる対象商品の次の購入時期を予測する。
【0087】
予測部33は、対象ユーザによる対象商品の購入回数が閾値(例えば、1)以下である場合に、判定部32によって判定された購入間隔が予め定められた間隔の範囲TR内にあるか否かを判定し、判定部32によって判定された購入間隔が予め定められた間隔の範囲TR内にない商品の次の購入時期を予測対象から除外することができる。
【0088】
範囲TRは、例えば、7日間から90日間までの範囲であるが、かかる例に限定されない。範囲TRは、例えば、カテゴリ毎に異なる範囲に設定可能であってもよく、ユーザUの属性に応じて異なる範囲に設定されてもよい。また、情報処理装置1は、購入回数が多い対象商品ほど範囲TRを大きくすることができ、ユーザUの対象商品の数が多いほど範囲TRを大きくすることもできる。
【0089】
また、予測部33は、判定部32において、単位個数が対象商品の平均購入数である場合、判定部32によって判定された購入間隔にユーザUによる最新の購入日時を加算することで、ユーザUによる対象商品の次の購入時期を予測することもできる。
【0090】
〔3.3.5.提案部34〕
提案部34は、予測部33によって予測された次の購入時期に提案対象となるユーザUである対象ユーザに対して対象商品の購入を提案する。
【0091】
対象ユーザに対する対象商品の購入の提案タイミングは、予測部33によって予測された次の購入時期が開始したタイミング、または予測部33によって予測された次の購入時期において端末装置2でショッピングアプリが起動されたタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0092】
例えば、提案部34は、予測部33によって予測された次の購入時期になった対象商品を提案する提案情報を対象ユーザの端末装置2にプッシュ通知することによって、対象ユーザに対象商品の購入を提案する。
【0093】
提案部34は、例えば、予測部33によって予測された次の購入時期になった対象商品が商品Aである場合、文字列「商品Aを再購入するのに最適なタイミングです」の情報などを含む提案情報を対象ユーザの端末装置2にプッシュ通知することで、対象ユーザに対象商品の購入を提案することができる。
【0094】
また、提案部34は、端末装置2にインストールされたショッピングアプリケーションによって端末装置2に表示されるショッピング画面の新着情報として提供情報を表示させることで、対象ユーザに対象商品の購入を提案することもできる。
【0095】
提案情報には、端末装置2にインストールされたショッピングアプリで対象商品の購入ページを表示させるための情報が含まれている。対象ユーザは、端末装置2に表示された提案情報をタップまたはクリックするなどによって選択することで、ショッピングアプリで対象商品の購入ページを端末装置2に表示させることができる。
【0096】
対象商品の購入ページは、例えば、ユーザUによる最新の購入日時における購入数の対象商品を購入できるページであり、ユーザUは、かかる購入ページに含まれる購入ボタンを選択するだけで、購入数を選択することなく、ユーザUによる最新の購入日時における購入数の対象商品を購入することができる。
【0097】
また、提案部34は、対象商品の購入の提案を対象ユーザに行った後、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の期間において対象商品の購入の提案に対して対象ユーザによる対象商品の購入がない場合に、対象商品の購入に対するインセンティブを対象ユーザに提供する。
【0098】
対象商品の購入に対するインセンティブは、例えば、対象商品の割引クーポンの提供、対象ユーザが対象商品を購入した場合の割増ポイントの付与、対象ユーザが対象商品を購入した場合の電子マネーの付与、対象商品を対象ユーザが購入した場合の対象商品の無料提供などであるが、かかる例に限定されない。
【0099】
提案部34は、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の期間において対象商品の購入の提案に対して対象ユーザによる対象商品の購入がない場合、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の経過後に、対象商品の購入に対するインセンティブを示す情報であるインセンティブ情報を端末装置2にプッシュ通知することによって、対象ユーザに対象商品の購入を提案することができる。
【0100】
また、提案部34は、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の期間において対象商品の購入の提案に対して対象ユーザによる対象商品の購入がない場合、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の経過後に、対象商品の購入に対するインセンティブを示す情報であるインセンティブ情報を端末装置2に新着情報として通知することによって、対象ユーザに対象商品の購入を提案することができる。
【0101】
この場合、提案部34は、予測部33によって予測された対象商品の購入時期が経過してからショッピングアプリが新たに起動されるまでの期間の長さが長いほど高いインセンティブをユーザUに提供することができる。インセンティブの高さは、ポイント換算または現金換算で高額になるほど高い。
【0102】
提案部34は、受付部31によってオプトアウト設定が受け付けられた場合、オプトアウト設定を行ったユーザUをオプトアウトユーザとして、対象商品の購入を提案することに代えて、オプトアウトユーザの商品購入履歴の情報に基づいて、オプトアウトユーザによる購入数が多い商品ほどオプトアウトユーザに対する提案頻度の高い商品としてユーザUに提案することができる。
【0103】
購入数が多い商品の提案タイミングは、例えば、端末装置2でショッピングアプリが起動されたタイミングであり、提案部34は、ショッピングアプリからの新着情報要求に対して上述した提案頻度で選択される商品を提案対象商品とし、かかる提案対象商品の情報を新着情報として端末装置2に送信する。これにより、提案対象商品の情報が新着情報として端末装置2に表示され、対象ユーザの購入数が多い商品の情報が提案対象商品の情報として優先して対象ユーザに提供される。
【0104】
また、提案部34は、オプトアウトユーザに対して、予測部33によって予測された次の購入時期になった対象商品に関連する商品(以下、関連商品と記載する場合がある)であって購入数が多い商品ほどオプトアウトユーザに対する提案頻度の高い商品としてユーザUに提案することができる。
【0105】
この場合、オプトアウトユーザに関連商品の購入を提案するタイミングは、端末装置2でショッピングアプリが起動されたタイミングであるが、予測部33によって予測された次の購入時期が開始したタイミングであってもよい。
【0106】
また、対象商品に関連する商品は、例えば、対象商品と同時に購入される確率が閾値以上である商品、対象商品とセットで販売される商品などであるが、かかる例に限定されない。
【0107】
〔3.3.6.提供部35〕
提供部35は、受付部31によって端末装置2からのストア情報送信要求が受け付けられた場合、かかるストア情報送信要求に応じたストアのコンテンツを端末装置2に送信することで、ストア情報送信要求に応じたストアのコンテンツをユーザUに提供する。
【0108】
また、提供部35は、受付部31によって端末装置2からの商品情報送信要求が受け付けられた場合、かかる商品情報送信要求に応じた商品の情報(例えば、商品のショッピングページ)を端末装置2に送信することで、商品情報送信要求に応じた商品の情報をユーザUに提供する。
【0109】
また、提供部35は、端末装置2に表示された提案情報が対象ユーザによってタップまたはクリックするなどによって選択された場合、対象商品の購入ページを端末装置2に送信し、対象商品の購入ページを端末装置2に表示させることができる。
【0110】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図5は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。図5の処理は、例えば、ユーザU毎に行われる。
【0111】
図5に示すように、情報処理装置1の処理部12は、購入時期予測タイミングになったか否かを判定する(ステップS10)。購入時期予測タイミングは、例えばユーザUによる商品の新たな購入回数や購入数が閾値以上になったタイミング、または予め定められた周期で到来スルタミンイングである。
【0112】
処理部12は、購入時期予測タイミングになったと判定した場合(ステップS10:Yes)、商品購入履歴情報を記憶部11から取得する(ステップS11)。処理部12は、ステップS11で取得した商品購入履歴情報に基づいて、商品の購入周期を判定する(ステップS12)。そして、処理部12は、ステップS12で判定した商品の購入周期に基づいて、商品の次の購入時期を予測する(ステップS13)。
【0113】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、商品提案タイミングになったか否かを判定する(ステップS14)。商品提案タイミングは、例えば、ステップS13で予測した商品の次の購入時期が開始したタイミングである。
【0114】
処理部12は、商品提案タイミングになったと判定した場合(ステップS14:Yes)、オプトアウト設定があるか否かを判定する(ステップS15)。処理部12は、オプトアウト設定があると判定した場合(ステップS15:Yes)、次の購入時期になった商品の購入をユーザUに提案する(ステップS16)。また、処理部12は、オプトアウト設定がないと判定した場合(ステップS15:No)、次の購入時期になった商品以外の商品の購入をユーザUに提案する(ステップS17)。
【0115】
処理部12は、ステップS16の処理が終了した場合、ステップS17の処理が終了した場合、購入時期予測タイミングになっていないと判定した場合(ステップS10:No)、または商品提案タイミングになっていないと判定した場合(ステップS14:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS18)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0116】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS18:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS18:Yes)、図5に示す処理を終了する。
【0117】
〔5.変形〕
上述した例では、提案部34は、予測部33によって予測された次の購入時期が開始されたタイミングで提案情報をユーザUにプッシュ通知を行うが、対象商品が購入されやすい時間帯のタイミングで提案情報をユーザUにプッシュ通知を行うこともできる。
【0118】
例えば、判定部32は、提案情報を提供したユーザUの総数に対する提案情報で示される商品を購入したユーザUの数の比を時間帯毎に算出する提案時間帯抽出処理を商品毎または商品のカテゴリ毎に行い、商品毎に購入されやすい時間帯を判定することができる。判定部32は、提案時間帯抽出処理をユーザUの属性毎に行うことができ、購入されやすい時間帯を、例えば、ユーザUの属性毎に判定することができる。
【0119】
また、判定部32は、ユーザUのスケジュール情報に基づいて、スケジュールが設定されていない時間帯を商品が購入されやすい時間帯として判定することもできる。この場合、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などからユーザUのスケジュール情報を取得する。
【0120】
また、判定部32は、例えば、対象商品が季節によって需要量が変わる商品(例えば、水など)である場合、季節毎(時期範囲毎)の補正値を用いて購入間隔を補正した結果を、対象ユーザの商品の購入間隔を判定することもできる。例えば、判定部32は、需要量が多い時期では購入間隔を短くする補正値で購入間隔を補正し、需要量が少ない時期では購入間隔を長くする補正値で購入間隔を補正する。
【0121】
また、提案部34は、例えば、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の期間において対象商品の購入の提案に対して対象ユーザによる対象商品の購入がない場合、予測部33によって予測された対象商品の購入時期の経過後に、対象商品の代替商品を提案対象商品とすることもできる。
【0122】
代替商品は、例えば、対象商品と同じ種別(例えば、ミネラルウォータ、紙おむつ、シャンプーなど)の商品であって別ブランドの商品、対象商品と同じ種別の商品であって対象商品よりも安い商品、対象商品と同じ種別の商品であって対象商品よりも人気の商品などである。
【0123】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図6は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0124】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0125】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0126】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0127】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0128】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0129】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0130】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0131】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0132】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0133】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部30と、判定部32と、予測部33と、提案部34とを備える。取得部30は、ユーザUの商品購入履歴の情報を取得する。判定部32は、取得部30によって取得された商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザUの商品の購入間隔を判定する。予測部33は、判定部32によって判定された購入間隔に基づいて、ユーザUによる商品の次の購入時期を予測する。提案部34は、予測部33によって予測された次の購入時期にユーザUに対して商品の購入を提案する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUに適切に提案することができる。
【0134】
また、取得部30は、ユーザU以外の他のユーザUの商品購入履歴の情報を取得し、判定部32は、ユーザUの商品購入履歴の情報と他のユーザUの商品購入履歴の情報とに基づいて、購入間隔を判定する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0135】
また、予測部33は、ユーザUによる商品の購入回数が閾値以下である場合に、購入間隔が予め定められた間隔の範囲内にあるか否かを判定し、購入間隔が予め定められた間隔の範囲内にない商品の購入時期を次の購入時期の予測対象から除外する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0136】
また、商品購入履歴は、複数のストアを含む電子商店街における商品の購入の履歴を含み、判定部32は、ユーザUが購入した商品が商品コードを特定できる商品である場合、複数のストアでの同一の商品AのユーザUの購入の履歴に基づいて、購入間隔を判定し、ユーザUが購入した商品が商品コードを特定できない商品である場合、単一のストアからの商品のユーザUの購入の履歴に基づいて、購入間隔を判定する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0137】
また、判定部32は、予め定められた期間内でのユーザUの購入数が1つである商品の購入間隔を、他のユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて判定する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0138】
また、判定部32は、ユーザUによる商品の購入回数に応じて商品の購入間隔の判定方法を変更する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0139】
また、情報処理装置1は、提案部34による商品の購入の提案に対するオプトアウト設定を受け付ける受付部31を備え、提案部34は、受付部31によってオプトアウト設定が受け付けられた場合、ユーザUの商品購入履歴の情報に基づいて、ユーザUによる購入数N1が多い商品ほどユーザUに対する提案頻度の高い商品としてユーザUに提案する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUにより適切に提案することができる。
【0140】
また、提案部34は、商品の購入の提案に対してユーザUによる商品の購入がない場合に、商品の購入に対するインセンティブをユーザUに提供する。これにより、情報処理装置1は、商品の購入をユーザUに効果的に提案することができる。
【0141】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0142】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0143】
1 情報処理装置
2 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 ストア情報記憶部
30 取得部
31 受付部
32 判定部
33 予測部
34 提案部
35 提供部
100 情報処理システム
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6