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特開2024-139572植物栽培システム、植物栽培方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139572
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】植物栽培システム、植物栽培方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20240101AFI20241002BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050572
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000116079
【氏名又は名称】ローレルバンクマシン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】500267170
【氏名又は名称】ローレル機械株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】500265501
【氏名又は名称】ローレル精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小澤 茂樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC01
5L050CC01
(57)【要約】
【課題】ハウスからの植物の供給に過不足が生じる可能性を低減する。
【解決手段】植物栽培システム100は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期に係る単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の収穫量の計画値である収穫計画量APP[q]と、を示す植物収穫計画情報DP、に基づいて、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部21を備える。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部、
を備える、
ことを特徴とする植物栽培システム。
【請求項2】
前記装置制御部は、
前記計画情報の示す収穫計画時期に前記計画情報の示す収穫計画量に対応する前記植物の収穫が可能となるように、前記複数の環境調整装置を制御する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の植物栽培システム。
【請求項3】
前記植物の販売時期と、前記販売時期における前記植物の販売量と、を示す販売情報、を取得する販売情報取得部と、
前記販売情報に基づいて、前記計画情報を生成する計画情報生成部と、
を備える、
ことを特徴とする、請求項1に記載の植物栽培システム。
【請求項4】
前記ハウスにおける前記植物の測定結果を示す測定情報に基づいて、前記植物の収穫時期の予測値である収穫予測時期と、前記収穫予測時期における前記植物の収穫量の予測値である収穫予測量と、を示す予測情報、を生成する予測情報生成部、
を備え、
前記装置制御部は、
前記予測情報に基づいて、前記複数の環境調整装置を制御する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の植物栽培システム。
【請求項5】
前記植物の販売時期と、前記販売時期における前記植物の販売量と、を示す販売情報、を取得する販売情報取得部と、
前記販売情報に基づいて、前記計画情報を生成する計画情報生成部と、
前記ハウスにおける前記植物の測定結果を示す測定情報に基づいて、前記植物の収穫時期の予測値である収穫予測時期と、前記収穫予測時期における前記植物の収穫量の予測値である収穫予測量と、を示す予測情報、を生成する予測情報生成部と、
を備え、
前記計画情報生成部は、
前記販売情報の示す販売量と前記予測情報の示す収穫予測量との相違の程度が、所定の大きさ以上である場合に、前記販売情報及び前記予測情報に基づいて、前記計画情報を補正する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の植物栽培システム。
【請求項6】
前記計画情報生成部は、
前記販売情報の示す販売時期のうち一の時期に対応する前記植物の販売量が、前記予測情報の示す収穫予測時期のうち前記一の時期に対応する前記植物の収穫予測量を下回る場合、
前記計画情報の示す収穫計画時期のうち前記一の時期に対応する前記植物の収穫計画量を減少させ、
前記一の時期よりも遅い他の時期に対応する前記植物の収穫計画量を増加させる、
ことを特徴とする、請求項5に記載の植物栽培システム。
【請求項7】
プロセッサを、
植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部、
として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する、
ことを特徴とする植物栽培方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培システム、植物栽培方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、植物を栽培するための植物栽培用のハウスにおいて、ハウスの内部の環境を調整する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ハウスに設けられた窓を開閉することで、ハウスの内部の温度を、植物の栽培に適した温度に調整する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-205948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ハウスの温度を植物の栽培に適した温度に調整しても、ハウスから収穫される植物の収穫量が所望の収穫量とは異なる収穫量になる場合がある。また、ハウスの温度を植物の栽培に適した温度に調整しても、ハウスから収穫される植物の収穫時期が所望の収穫時期とは異なる収穫時期になる場合がある。これらの場合、ハウスからの植物の供給に過不足が生じる。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来の技術と比較して、ハウスからの植物の供給に過不足が生じる可能性を低減する技術の提供を、解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明に係る植物栽培システムは、植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部、を備える、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、プロセッサを、植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部、として機能させる、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る植物栽培方法は、植物栽培用のハウスにおいて栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期と、前記収穫計画時期における前記植物の収穫量の計画値である収穫計画量と、を示す計画情報、に基づいて、前記ハウスの内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来の技術と比較して、ハウスからの植物の供給に過不足が生じる可能性を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る植物生産販売システムSysの構成の一例を示すブロック図である。
図2】農業用ハウス7の構成の一例を示すブロック図である。
図3】環境調整システム71の構成の一例を示すブロック図である。
図4】環境測定システム72の構成の一例を示すブロック図である。
図5】植物栽培管理サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。
図6】記憶装置3の構成の一例を示すブロック図である。
図7】処理装置2の構成の一例を示すブロック図である。
図8】植物販売管理サーバ8の構成の一例を示すブロック図である。
図9】購入時期選択画面G1の一例を示す説明図である。
図10】購入数量入力画面G2の一例を示す説明図である。
図11】装置稼働スケジュール情報DSのデータ構成の一例を示す図である。
図12】植物収穫計画情報DPのデータ構成の一例を示す図である。
図13】植物収穫予測情報DYのデータ構成の一例を示す図である。
図14】植物販売情報DHのデータ構成の一例を示す図である。
図15】植物状態測定情報DMのデータ構成の一例を示す図である。
図16】栽培状況通知情報DFのデータ構成の一例を示す図である。
図17】植物販売管理情報DLのデータ構成の一例を示す図である。
図18】装置稼働スケジュール決定処理の一例を示すフローチャートである。
図19】販売システム連携処理の一例を示すフローチャートである。
図20】販売システム連携処理の一例を示すフローチャートである。
図21】本発明の変形例1に係る装置稼働スケジュール決定処理の一例を示すフローチャートである。
図22】本発明の変形例1に係る装置稼働スケジュール決定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0012】
<A.実施形態>
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0013】
<A.1.植物生産販売システムの概要>
以下、図1乃至図10を参照しつつ、植物生産販売システムSysの概要について説明する。
【0014】
<A.1.1.植物生産販売システムの全体概要>
図1は、植物生産販売システムSysの構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に例示するように、植物生産販売システムSysは、農業用ハウス7と、植物栽培管理サーバ1と、植物販売管理サーバ8と、複数の端末装置9と、を備える。なお、以下では、植物栽培管理サーバ1及び農業用ハウス7を、植物栽培システム100と称する場合がある。
【0016】
農業用ハウス7(「ハウス」の一例)は、例えば、プラスチックハウスまたはガラスハウス等の植物を栽培するための設備である。農業用ハウス7の側壁及び屋根等の外壁の一部または全部は、例えば、プラスチック、ビニール、または、ガラス等の光透過性の材料で形成される。なお、ビニールとしては、例えば、農業用ポリオレフィン系フィルム(農業用POフィルムとも称する)であってもよいし、または、フッ素樹脂から構成されるフィルムであってもよい。
【0017】
なお、本実施形態では、農業用ハウス7において栽培される植物の種類が、1種類である場合を想定する。具体的には、本実施形態では、農業用ハウス7において栽培される1種類の植物が、「イチゴ」である場合を想定する。また、本実施形態では、農業用ハウス7において栽培される1種類の植物の品種が、1品種である場合を想定する。具体的には、本実施形態では、農業用ハウス7において栽培される「イチゴ」の品種が、「あまおう」(登録商標)である場合を想定する。
但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。農業用ハウス7において栽培される1種類の植物の品種は、複数の品種であってもよい。例えば、農業用ハウス7において栽培される「イチゴ」の品種が、「あまおう」の他に「とちおとめ」(登録商標)を含んでいてもよい。また、農業用ハウス7において栽培される植物が、複数種類の植物であってもよい。例えば、農業用ハウス7において栽培される植物が、「イチゴ」の他に「リンゴ」を含んでいてもよい。
【0018】
植物栽培管理サーバ1(「栽培制御装置」の一例)は、ネットワークNW経由で農業用ハウス7と通信可能であり、農業用ハウス7に設けられた各種装置を制御する。
【0019】
植物販売管理サーバ8(「販売システム」の一例)は、ネットワークNW経由で植物栽培管理サーバ1と通信可能であり、農業用ハウス7で栽培された植物を販売するためのウェブサイトを管理する。以下、植物販売管理サーバ8により管理されるウェブサイトであって、農業用ハウス7で栽培された植物を販売するためのウェブサイトを、植物販売ウェブサイトと称する。
【0020】
端末装置9は、ネットワークNW経由で植物販売管理サーバ8と通信可能である。端末装置9のユーザは、植物販売管理サーバ8の提供する植物販売ウェブサイトを利用して、農業用ハウス7で栽培された植物を購入することができる。
【0021】
<A.1.2.農業用ハウスの概要>
以下、図2乃至図4を参照しつつ、農業用ハウス7の概要について説明する。
【0022】
図2は、農業用ハウス7の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2に例示するように、農業用ハウス7は、環境調整システム71と、環境測定システム72と、植物測定システム73と、通信装置74と、を備える。
【0024】
通信装置74は、ネットワークNWを介して植物栽培管理サーバ1と通信するためのハードウェアである。
【0025】
植物測定システム73は、農業用ハウス7内部の植物を撮像するための複数の撮像装置を備える。そして、植物測定システム73は、複数の撮像装置による撮像結果を示す植物撮像情報DGを出力する。
【0026】
図3は、環境調整システム71の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0027】
図3に例示するように、環境調整システム71は、暖房装置711と、冷房装置712と、加湿装置713と、除湿装置714と、二酸化炭素供給装置715と、換気装置716と、照明装置717と、遮光装置718と、を備え、農業用ハウス7の内部の環境を調整する。
【0028】
暖房装置711は、農業用ハウス7の内部の空間に対して、農業用ハウス7の内部の空間の温度よりも高温の空気を供給することで、農業用ハウス7の内部の空間の温度を上昇させる装置である。
冷房装置712は、農業用ハウス7の内部の空間に対して、農業用ハウス7の内部の空間の温度よりも低温の空気を供給することで、農業用ハウス7の内部の空間の温度を低下させる装置である。
【0029】
加湿装置713は、農業用ハウス7の内部の空間における空気を加湿することで、農業用ハウス7の内部の空間の湿度を上昇させる装置である。
除湿装置714は、農業用ハウス7の内部の空間における空気を除湿することで、農業用ハウス7の内部の空間の湿度を低下させる装置である。
【0030】
二酸化炭素供給装置715は、農業用ハウス7の内部の空間に対して二酸化炭素を供給することで、農業用ハウス7の内部の空間の二酸化炭素濃度を上昇させる装置である。
換気装置716は、農業用ハウス7の内部の空気を換気することで、農業用ハウス7の内部の空間の二酸化炭素濃度を低下させる装置である。
【0031】
照明装置717は、農業用ハウス7の内部の空間に対して光を投射することで、農業用ハウス7の内部の空間の照度を上昇させる装置である。
遮光装置718は、農業用ハウス7の内部の空間に対して投射される日光を遮ることで、農業用ハウス7の内部の空間の照度を低下させる装置である。
【0032】
なお、以下では、 環境調整システム71は、暖房装置711、冷房装置712、加湿装置713、除湿装置714、二酸化炭素供給装置715、換気装置716、照明装置717、及び、遮光装置718を、「環境調整装置」と総称する。ここで、環境調整装置とは、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための装置である。本実施形態では、環境調整システム71が、環境調整装置として、暖房装置711、冷房装置712、加湿装置713、除湿装置714、二酸化炭素供給装置715、換気装置716、照明装置717、及び、遮光装置718を備える場合を一例として想定するが、環境調整システム71は、これら複数の環境調整装置の一部を備えないものであってもよいし、また、環境調整システム71は、これら複数の環境調整装置とは別の環境調整装置を備えてもよい。
【0033】
図4は、環境測定システム72の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0034】
図4に例示するように、環境測定システム72は、温度センサ721と、湿度センサ722と、二酸化炭素濃度センサ723と、照度センサ724と、を備え、農業用ハウス7の内部の環境を測定する。
【0035】
温度センサ721は、農業用ハウス7の内部の空間の温度を検出し、当該検出結果を通信装置74を介して植物栽培管理サーバ1に供給する。
湿度センサ722は、農業用ハウス7の内部の空間の湿度を検出し、当該検出結果を通信装置74を介して植物栽培管理サーバ1に供給する。
二酸化炭素濃度センサ723は、農業用ハウス7の内部の空間の二酸化炭素濃度を検出し、当該検出結果を通信装置74を介して植物栽培管理サーバ1に供給する。
照度センサ724は、農業用ハウス7の内部の空間の照度を検出し、当該検出結果を通信装置74を介して植物栽培管理サーバ1に供給する。
【0036】
<A.1.3.植物栽培管理サーバの概要>
以下、図5乃至図7を参照しつつ、植物栽培管理サーバ1の概要について説明する。
【0037】
図5は、植物栽培管理サーバ1の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0038】
図5に例示するように、植物栽培管理サーバ1は、処理装置2と、記憶装置3と、通信装置4と、を備える。
【0039】
通信装置4は、例えば、ネットワークNWを介して、植物栽培管理サーバ1の外部に存在する農業用ハウス7及び植物販売管理サーバ8等の外部装置と通信するためのハードウェアである。
【0040】
処理装置2は、例えば、プロセッサを含んで構成され、植物栽培管理サーバ1の各部を制御する。処理装置2に設けられたプロセッサは、例えば、1または複数のCPU(Central Processing Unit)を含んで構成される。但し、処理装置2に設けられたプロセッサは、1または複数のCPUに加え、または、1または複数のCPUのうち一部または全部に替えて、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、または、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の、ハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。
【0041】
記憶装置3は、例えば、処理装置2の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、植物栽培管理サーバ1の制御プログラムPG等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとの、一方または双方を含んで構成される。
【0042】
処理装置2に設けられたプロセッサは、記憶装置3に記憶された植物栽培管理サーバ1の制御プログラムPGを実行し、当該制御プログラムPGに従って動作することで、植物栽培管理サーバ1の各部を制御する。
【0043】
図6は、記憶装置3に記憶される各種情報の一例を示す図である。
【0044】
図6に例示するように、記憶装置3は、装置稼働スケジュール情報DSと、植物収穫計画情報DPと、植物収穫予測情報DYと、植物販売情報DHと、植物状態測定情報DMと、植物撮像情報DGと、栽培状況通知情報DFと、制御プログラムPGと、を記憶している。
【0045】
装置稼働スケジュール情報DSは、環境調整システム71が具備する複数の環境調整装置の稼働スケジュールを示す情報である。
植物収穫計画情報DP(「計画情報」の一例)は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期及び収穫量の計画値を示す情報である。
植物収穫予測情報DY(「予測情報」の一例)は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期及び収穫量の予測値を示す情報である。
【0046】
植物販売情報DH(「販売情報」の一例)は、農業用ハウス7において栽培される植物であって、植物販売ウェブサイトを介して販売される植物の販売時期及び販売量を示す情報である。なお、本明細書において、「植物の販売時期」とは、農業用ハウス7から植物が収穫され、当該植物の購入者に対して、当該植物の供給が可能となる時期である。
【0047】
植物状態測定情報DM(「測定情報」の一例)は、農業用ハウス7において栽培される植物の状態の測定の結果を示す情報である。
植物撮像情報DGは、植物測定システム73が具備する複数の撮像装置による、農業用ハウス7において栽培される植物の撮像結果を示す情報である。具体的には、植物撮像情報DGは、植物測定システム73が具備する複数の撮像装置により撮像され、農業用ハウス7において栽培される植物が現わされた、複数の撮像画像を示す情報である。
栽培状況通知情報DF(「通知情報」の一例)は、農業用ハウス7において栽培される植物に関して、植物販売管理サーバ8に対して通知される情報である。
【0048】
図7は、処理装置2の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0049】
図7に例示するように、処理装置2に設けられたプロセッサは、記憶装置3に記憶された制御プログラムPGを実行し、制御プログラムPGに従って動作することで、装置制御部21、計画情報生成部22、販売情報取得部23、販売判定部24、通知情報供給部25、撮像情報取得部26、測定情報生成部27、及び、予測情報生成部28として機能する。
【0050】
販売情報取得部23は、植物販売管理サーバ8から植物販売情報DHを取得し、取得した植物販売情報DHを記憶装置3に記憶させる。
計画情報生成部22は、販売情報取得部23の取得した植物販売情報DHに基づいて植物収穫計画情報DPを生成する。
装置制御部21は、計画情報生成部22の生成した植物収穫計画情報DPに基づいて装置稼働スケジュール情報DSを生成し、生成した装置稼働スケジュール情報DSに基づいて、環境調整システム71が具備する複数の環境調整装置を制御する。
【0051】
撮像情報取得部26は、植物測定システム73より植物撮像情報DGを取得し、取得した植物撮像情報DGを記憶装置3に記憶させる。
測定情報生成部27は、撮像情報取得部26の取得した植物撮像情報DGに基づいて植物状態測定情報DMを生成する。
予測情報生成部28は、測定情報生成部27の生成した植物状態測定情報DMに基づいて植物収穫予測情報DYを生成する。
【0052】
販売判定部24は、販売情報取得部23の取得した植物販売情報DHと、予測情報生成部28の生成した植物収穫予測情報DYとに基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物によって、植物販売情報DHの示す販売時期に植物販売情報DHの示す販売量に対応する植物の販売が可能か否かを判定する。
通知情報供給部25は、販売判定部24による判定の結果を示す栽培状況通知情報DFを生成し、植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを通知する。
【0053】
<A.1.4.植物栽培管理サーバの概要>
以下、図8乃至図10を参照しつつ、植物販売管理サーバ8の概要について説明する。
【0054】
図8は、植物販売管理サーバ8の構成の概要の一例を示すブロック図である。
【0055】
図8に例示するように、植物販売管理サーバ8は、処理装置81と、記憶装置82と、通信装置83と、を備える。
【0056】
通信装置83は、例えば、ネットワークNWを介して、植物販売管理サーバ8の外部に存在する植物栽培管理サーバ1及び端末装置9等の外部装置と通信するためのハードウェアである。
【0057】
処理装置81は、例えば、プロセッサを含んで構成され、植物販売管理サーバ8の各部を制御する。処理装置81に設けられたプロセッサは、例えば、1または複数のCPUを含んで構成される。但し、処理装置81に設けられたプロセッサは、1または複数のCPUに加え、または、1または複数のCPUのうち一部または全部に替えて、GPU、DSP、または、FPGA等の、ハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。
【0058】
記憶装置82は、例えば、処理装置81の作業領域として機能するRAM等の揮発性メモリと、植物販売管理サーバ8の制御プログラムPG-H等の各種情報を記憶するEEPROM等の不揮発性メモリとの、一方または双方を含んで構成される。
【0059】
本実施形態において、記憶装置82は、植物販売管理情報DLと、植物販売情報DHと、制御プログラムPG-Hと、を記憶している。
【0060】
このうち、植物販売管理情報DLは、植物販売ウェブサイトを利用した、農業用ハウス7において栽培される植物の購入に関する情報である。
【0061】
処理装置81に設けられたプロセッサは、記憶装置82に記憶された植物販売管理サーバ8の制御プログラムPG-Hを実行し、制御プログラムPG-Hに従って動作することで、植物販売管理サーバ8の各部を制御する。具体的には、処理装置81に設けられたプロセッサは、記憶装置82に記憶された制御プログラムPG-Hを実行し、制御プログラムPG-Hに従って動作することで、表示制御部811、販売受付部812、及び、販売情報生成部813として機能する。
【0062】
表示制御部811は、後述する購入時期選択画面G1、及び、購入数量入力画面G2等、植物販売管理サーバ8により管理される植物販売ウェブサイトの各種画面を表示するための表示情報を生成する。具体的には、表示制御部811は、端末装置9から、購入時期選択画面G1の表示要求があった場合に、端末装置9において購入時期選択画面G1を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を端末装置9に供給する。また、表示制御部811は、端末装置9から、購入数量入力画面G2の表示要求があった場合に、端末装置9において購入数量入力画面G2を表示するための表示情報を生成し、当該表示情報を端末装置9に供給する。
【0063】
販売受付部812は、植物販売管理サーバ8により管理される植物販売ウェブサイトの各種画面から入力される、農業用ハウス7において栽培される植物の購入に関する情報を受け付け、当該受付内容に基づいて、植物販売管理情報DLを生成する。
【0064】
販売情報生成部813は、植物販売管理情報DLに基づいて植物販売情報DHを生成する。
【0065】
図9は、植物販売管理サーバ8から供給される表示情報に基づいて、端末装置9に表示される、購入時期選択画面G1の一例である。
【0066】
図9に例示するように、購入時期選択画面G1は、農業用ハウス7において栽培される植物の栽培収穫期間のうち、農業用ハウス7において栽培される植物の購入時期を表示するための複数の購入時期表示領域GR11を備える。ここで、「栽培収穫期間」とは、農業用ハウス7において栽培される植物が栽培される期間、農業用ハウス7において栽培される植物が収穫される期間、及び、農業用ハウス7において栽培される植物が販売される期間を含む期間である。また、「植物の購入時期」とは、「植物の販売時期」と同様に、農業用ハウス7から植物が収穫され、当該植物の購入者に対して、当該植物の供給が可能となる時期である。
【0067】
なお、本実施形態では、一例として、栽培収穫期間が、複数の単位期間に区分されている場合を想定する。具体的には、本実施形態では、一例として、栽培収穫期間が、Q個の単位期間T[1]~T[Q]に区分されていることとする。ここで、値Qは、2以上の自然数である。なお、本実施形態では、一例として、単位期間T[q]が、1週間の時間長を有する期間である場合を想定する。ここで、変数qは「1≦q≦Q」を満たす自然数である。なお、単位期間T[q]は、1週間の時間長とは異なる時間長を有する期間であってもよい。例えば、単位期間T[q]は、1日の時間長を有する期間であってもよい。
【0068】
購入時期選択画面G1は、Q個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個の購入時期表示領域GR11を備える。以下では、Q個の購入時期表示領域GR11のうち、単位期間T[q]に対応する購入時期表示領域GR11を、購入時期表示領域GR11[q]と称する。購入時期表示領域GR11[q]には、単位期間T[q]の開始日、及び、単位期間T[q]の終了日が表示される。
【0069】
図9に例示するように、購入時期選択画面G1は、Q個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個の購入可能数量表示領域GR12を備える。以下では、Q個の購入可能数量表示領域GR12のうち、単位期間T[q]に対応する購入可能数量表示領域GR12を、購入可能数量表示領域GR12[q]と称する。購入可能数量表示領域GR12[q]には、農業用ハウス7において栽培される植物のうち、端末装置9のユーザが、単位期間T[q]において購入可能な植物の残量が表示される。
【0070】
なお、本明細書では、植物のうち収穫対象物の数量(収穫量、販売量、及び、購入量等)を、単に、植物の数量(収穫量、販売量、及び、購入量等)と表現する。ここで、「収穫対象物」とは、農業用ハウス7において栽培される植物のうち、収穫の対象となる部分である。例えば、農業用ハウス7において栽培される植物がイチゴ等の果物である場合、「収穫対象物」は当該果物の「果実の部分」である。また、例えば、農業用ハウス7において栽培される植物がトマト等の野菜である場合、「収穫対象物」は当該野菜の「実の部分」である。
【0071】
本実施形態では、図9に例示するように、単位期間T[q]において収穫される予定の植物の収穫量から、単位期間T[q]における植物販売ウェブサイトからの植物の購入量(購入予約済みの数量)を減算した差分値が、閾値θ1よりも大きい場合、購入可能数量表示領域GR12[q]には、端末装置9のユーザが多くの量の植物を購入可能な旨(例えば、「多い」)が表示される。ここで、閾値θ1は「0<θ1」を満たす自然数である。また、単位期間T[q]において収穫される予定の植物の収穫量から、単位期間T[q]における植物販売ウェブサイトからの植物の購入量を減算した差分値とは、例えば、後述する過不足数量AFF2[q]である。
【0072】
また、本実施形態では、単位期間T[q]において収穫される予定の植物の収穫量から、単位期間T[q]における植物販売ウェブサイトからの植物の購入量(購入予約済みの数量)を減算した差分値が、閾値θ1以下であって閾値θ2よりも大きい場合、購入可能数量表示領域GR12[q]には、端末装置9のユーザが中程度の量の植物を購入可能な旨(例えば、「普通」)が表示される。ここで、閾値θ2は「0<θ2<θ1」を満たす自然数である。
【0073】
また、本実施形態では、単位期間T[q]において収穫される予定の植物の収穫量から、単位期間T[q]における植物販売ウェブサイトからの植物の購入量(購入予約済みの数量)を減算した差分値が、閾値θ2以下であって「0」よりも大きい場合、購入可能数量表示領域GR12[q]には、端末装置9のユーザが少量の植物を購入可能な旨(例えば、「少ない」)が表示される。
【0074】
また、本実施形態では、単位期間T[q]において収穫される予定の植物の収穫量から、単位期間T[q]における植物販売ウェブサイトからの植物の購入量(購入予約済みの数量)を減算した差分値が、「0」以下の場合、購入可能数量表示領域GR12[q]には、端末装置9のユーザが購入可能な植物が存在しない旨(例えば、「無し」)が表示される。
【0075】
図9に例示するように、購入時期選択画面G1は、Q個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個の購入価格表示領域GR13を備える。以下では、Q個の購入価格表示領域GR13のうち、単位期間T[q]に対応する購入価格表示領域GR13を、購入価格表示領域GR13[q]と称する。購入価格表示領域GR13[q]には、農業用ハウス7において栽培される植物を、単位期間T[q]において購入する場合の、植物の購入価格が表示される。ここで、植物の購入価格とは、例えば、後述する販売価格AFF3[q]である。
【0076】
なお、本実施形態では、購入可能数量表示領域GR12[q]において、端末装置9のユーザが購入可能な植物が存在しない旨の「無し」の表示がされている場合、当該購入可能数量表示領域GR12[q]に対応する購入価格表示領域GR13[q]には、端末装置9のユーザが植物を購入不可の旨の表示がされることとする。
【0077】
また、購入時期選択画面G1は、Q個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のラジオボタンBTを備える。以下では、Q個の購入価格表示領域GR13のうち、単位期間T[q]に対応するラジオボタンBTを、ラジオボタンBT[q]と称する。また、購入時期選択画面G1は、決定ボタンBK1を備える。
【0078】
本実施形態において、端末装置9のユーザが、Q個のラジオボタンBT[1]~BT[Q]の中からラジオボタンBT[q]を選択した状態で、決定ボタンBK1を押下する場合に、端末装置9のユーザが農業用ハウス7において栽培される植物を購入する植物の購入時期として、栽培収穫期間のうち単位期間T[q]が設定される。そして、端末装置9のユーザが決定ボタンBK1を押下して単位期間T[q]が購入時期に設定された場合、植物販売管理サーバ8は端末装置9に対して、購入数量入力画面G2の表示情報を供給する。
【0079】
なお、本実施形態では、購入可能数量表示領域GR12[q]において、端末装置9のユーザが購入可能な植物が存在しない旨の「無し」の表示がされている場合、当該購入可能数量表示領域GR12[q]に対応するラジオボタンBT[q]は、選択不能な状態となっていることとする。
【0080】
図10は、植物販売管理サーバ8から供給される表示情報に基づいて、端末装置9に表示される、購入数量入力画面G2の一例である。
【0081】
図10に例示するように、購入数量入力画面G2は、入力領域GR21と、決定ボタンBK2と、を備える。
【0082】
入力領域GR21は、端末装置9のユーザが、農業用ハウス7において栽培される植物の購入量を入力するための領域である。
本実施形態において、端末装置9のユーザが、入力領域GR21に数値を入力した状態で、決定ボタンBK2を押下する場合に、端末装置9のユーザが農業用ハウス7において栽培される植物を購入する購入量として、当該入力された数値が設定される。
【0083】
<A.2.植物生産販売システムにおける各種データの概要>
以下、図11乃至図17を参照しつつ、植物生産販売システムSysに記憶される各種データが有するデータ構成の概要について説明する。
【0084】
<A.2.1.装置稼働スケジュール情報DS>
図11は、装置稼働スケジュール情報DSのデータ構成の一例を示す図である。ここで、装置稼働スケジュール情報DSとは、上述のとおり、環境調整システム71が具備する複数の環境調整装置の稼働スケジュールを示す情報である。
【0085】
図11に例示するように、装置稼働スケジュール情報DSは、環境調整システム71が具備する複数の環境調整装置と1対1に対応する複数のレコードを有する。装置稼働スケジュール情報DSの各レコードは、装置IDと、装置稼働情報DSKと、を有する。
【0086】
装置IDは、環境調整システム71が具備する複数の環境調整装置の中から、各環境調整装置を識別するための情報である。
【0087】
装置稼働情報DSKは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個の期間稼動情報DSS[1]~DSS[Q]を有する。なお、以下では、Q個の期間稼動情報DSS[1]~DSS[Q]のうち単位期間T[q]に対応する期間稼動情報DSSを、期間稼動情報DSS[q]と称する。
【0088】
期間稼動情報DSS[q]は、稼動時間情報DSS1[q]と、稼動強度情報DSS2[q]と、を有する。
【0089】
稼動時間情報DSS1[q]は、単位期間T[q]に含まれる各日において、装置IDに対応する環境調整装置の稼働時間を規定する情報である。
【0090】
例えば、図11では、装置稼働スケジュール情報DSが、単位期間T[1]に含まれる各日のうち、1時から7時までの期間と、7時から9時までの期間と、において、「s001」の装置IDを有する環境調整装置が稼働することを規定する稼動時間情報DSS1[1]と、単位期間T[2]に含まれる各日のうち、1時から7時までの期間において、「s001」の装置IDを有する環境調整装置が稼働することを規定する期間稼動情報DSS[2]と、を含むことを例示している。
なお、本実施形態では、一例として、装置IDに対応する環境調整装置が単位期間T[q]において稼働しない場合、稼動時間情報DSS1[q]にはNull値が設定されることとする。
【0091】
稼動強度情報DSS2[q]は、装置IDに対応する環境調整装置が、単位期間T[q]に稼働する場合に、当該環境調整装置の稼働の強さの程度を規定する情報である。
【0092】
例えば、図11では、装置稼働スケジュール情報DSが、単位期間T[1]に含まれる各日のうち、1時から7時までの期間において、「s001」の装置IDを有する環境調整装置が強度「3」で稼働することと、7時から9時までの期間において、「s001」の装置IDを有する環境調整装置が強度「1」で稼働することとを規定する、稼動強度情報DSS2[1]と、単位期間T[2]に含まれる各日のうち、1時から7時までの期間において、「s001」の装置IDを有する環境調整装置が強度「2」で稼働することとを規定する、稼動強度情報DSS2[2]と、を含むことを例示している。
なお、本実施形態では、期間稼動情報DSS[q]の示す強度が大きい場合、小さい場合と比較して、装置IDに対応する環境調整装置が強い強度で稼働することを想定する。
また、本実施形態では、一例として、装置IDに対応する環境調整装置が単位期間T[q]において稼働しない場合、稼動強度情報DSS2[q]にはNull値が設定されることとする。
【0093】
<A.2.2.植物収穫計画情報DP>
図12は、植物収穫計画情報DPのデータ構成の一例を示す図である。ここで、植物収穫計画情報DPとは、上述のとおり、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期及び収穫量の計画値を示す情報である。
【0094】
図12に例示するように、植物収穫計画情報DPは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のレコードを有する。また、植物収穫計画情報DPの各レコードは、計画期間情報DPTと、収穫計画量情報DPPと、を有する。
【0095】
計画期間情報DPTは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]の中から、各単位期間T[q]を識別するための情報である。ここで、計画期間情報DPTの示す単位期間T[q]は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である。以下では、計画期間情報DPTの示す単位期間T[q]を、収穫計画時期と称する場合がある。
【0096】
収穫計画量情報DPPは、各単位期間T[q]において農業用ハウス7から収穫される植物の収穫量の計画値を示す。なお、以下では、収穫計画時期である単位期間T[q]に対応する収穫計画量情報DPPを、収穫計画量情報DPP[q]と称する。また、収穫計画量情報DPP[q]の示す計画値、すなわち、収穫計画時期である単位期間T[q]において農業用ハウス7から収穫される植物の収穫量の計画値を、収穫計画量APP[q]と称する。
【0097】
<A.2.3.植物収穫予測情報DY>
図13は、植物収穫予測情報DYのデータ構成の一例を示す図である。ここで、植物収穫予測情報DYとは、上述のとおり、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期及び収穫量の予測値を示す情報である。
【0098】
図13に例示するように、植物収穫予測情報DYは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のレコードを有する。また、植物収穫予測情報DYの各レコードは、予測期間情報DYTと、収穫予測量情報DYYと、を有する。
【0099】
予測期間情報DYTは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]の中から、各単位期間T[q]を識別するための情報である。ここで、予測期間情報DYTの示す単位期間T[q]は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の予測値である。以下では、予測期間情報DYTの示す単位期間T[q]を、収穫予測時期と称する場合がある。
【0100】
収穫予測量情報DYYは、各単位期間T[q]において農業用ハウス7から収穫される植物の収穫量の予測値を示す。なお、以下では、収穫予測時期である単位期間T[q]に対応する収穫予測量情報DYYを、収穫予測量情報DYY[q]と称する。また、収穫予測量情報DYY[q]の示す予測値、すなわち、収穫予測時期である単位期間T[q]において農業用ハウス7から収穫される植物の収穫量の予測値を、収穫予測量AYY[q]と称する。
【0101】
<A.2.4.植物販売情報DH>
図14は、植物販売情報DHのデータ構成の一例を示す図である。ここで、植物販売情報DHとは、上述のとおり、農業用ハウス7において栽培される植物であって、植物販売ウェブサイトを介して販売される植物の販売時期及び販売量を示す情報である。
【0102】
図14に例示するように、植物販売情報DHは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のレコードを有する。また、植物販売情報DHの各レコードは、販売期間情報DHTと、販売予定量情報DHHと、を有する。
【0103】
販売期間情報DHTは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]の中から、各単位期間T[q]を識別するための情報である。ここで、販売期間情報DHTの示す単位期間T[q]は、農業用ハウス7において栽培される植物の販売時期である。
【0104】
販売予定量情報DHHは、農業用ハウス7において栽培される植物であって、各単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトを介して販売される予定の植物の販売量を示す。なお、以下では、単位期間T[q]に対応する販売予定量情報DHHを、販売予定量情報DHH[q]と称する。また、販売予定量情報DHH[q]の示す販売値、すなわち、販売時期である単位期間T[q]において販売される予定の植物の販売量を、販売予定量AHH[q]と称する。
【0105】
<A.2.5.植物状態測定情報DM>
図15は、植物状態測定情報DMのデータ構成の一例を示す図である。ここで、植物状態測定情報DMとは、上述のとおり、植物撮像情報DGに基づいて生成される情報であって、農業用ハウス7において栽培される植物の状態の測定の結果を示す情報である。
【0106】
図15に例示するように、植物状態測定情報DMは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のレコードを有する。但し、植物状態測定情報DMは、栽培収穫期間の開始時刻から現在時刻までに対応する複数の単位期間Tと1対1に対応する複数のレコードを有していてもよい。なお、「栽培収穫期間の開始時刻から現在時刻までに対応する複数の単位期間T」とは、例えば、現在時刻が属する単位期間T[q]を単位期間T[Qo]と称する場合、単位期間T[1]から単位期間T[Qo]までのQo個の単位期間Tであってもよいし、単位期間T[1]から単位期間T[Qo-1]までの(Qo-1)の単位期間Tであってもよい。ここで、値Qoは「2≦Qo≦Q」を満たす自然数である。
【0107】
植物状態測定情報DMの各レコードは、測定期間情報DMTと、植物状態情報DMMと、を有する。
【0108】
測定期間情報DMTは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]の中から、各単位期間T[q]を識別するための情報である。
【0109】
植物状態情報DMMは、収穫可能数量情報DMM1と、収穫対象物サイズ情報DMM2と、収穫対象物色合情報DMM3と、を有する。なお、以下では、単位期間T[q]に対応する植物状態情報DMM、単位期間T[q]に対応する収穫可能数量情報DMM1、単位期間T[q]に対応する収穫対象物サイズ情報DMM2、及び、単位期間T[q]に対応する収穫対象物色合情報DMM3を、それぞれ、植物状態情報DMM[q]、収穫可能数量情報DMM1[q]、収穫対象物サイズ情報DMM2[q]、及び、収穫対象物色合情報DMM3[q]と称する。
【0110】
収穫可能数量情報DMM1[q]は、単位期間T[q]において農業用ハウス7から収穫可能な植物(収穫対象物)の数量を示す情報である。ここで、収穫可能な植物とは、収穫可能な程度に成長している状態の植物である。本実施形態では、所定のサイズ以上のサイズを有し、所定の色合以上の色合を有する植物を、収穫可能な植物と看做す。なお、植物のサイズ及び植物の色合については後述する。
また、以下では、収穫可能数量情報DMM1[q]の示す植物の数量を、収穫可能数量AMM1[q]と称する。
【0111】
収穫対象物サイズ情報DMM2[q]は、農業用ハウス7において栽培される複数の植物(収穫対象物)の、単位期間T[q]におけるサイズの平均値を示す情報である。ここで、植物のサイズとは、植物の幅であってもよいし、植物の断面積であってもよい。
なお、以下では、収穫対象物サイズ情報DMM2[q]の示す値を、収穫対象物サイズAMM2[q]と称する。
【0112】
収穫対象物色合情報DMM3[q]は、農業用ハウス7において栽培される複数の植物(収穫対象物)の、単位期間T[q]における色合を示す値の平均値を示す情報である。
【0113】
本実施形態において、収穫対象物の色合を示す値は、収穫対象物が成熟し当該収穫対象物が収穫に適している色合を示す場合に、収穫対象物が未熟であり当該収穫対象物が収穫に適していない色合を示す場合と比較して、大きい値に設定される。具体的には、本実施形態では、図15に示すように、収穫対象物の色合を示す値が、収穫対象物が成熟し収穫に適した色合となったときに「1」を示し、収穫対象物が最も未熟な状態であるときに「0」を示す場合を想定する。より具体的には、本実施形態では、収穫対象物であるイチゴが成熟し赤色となっている場合に、収穫対象物の色合を示す値が「1」に設定され、収穫対象物であるイチゴが未熟であり赤味の無い緑色である場合に、収穫対象物の色合を示す値が「0」に設定される。
なお、以下では、収穫対象物色合情報DMM3[q]の示す値を、収穫対象物色合値AMM3[q]と称する。
【0114】
<A.2.6.栽培状況通知情報DF>
図16は、栽培状況通知情報DFのデータ構成の一例を示す図である。ここで、栽培状況通知情報DFとは、上述のとおり、農業用ハウス7において栽培される植物に関して、植物販売管理サーバ8に対して通知される情報である。
【0115】
図16に例示するように、栽培状況通知情報DFは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]と1対1に対応するQ個のレコードを有する。また、栽培状況通知情報DFの各レコードは、通知期間情報DFTと、個別期間状況情報DFFと、を有する。
【0116】
通知期間情報DFTは、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]の中から、各単位期間T[q]を識別するための情報である。
【0117】
個別期間状況情報DFFは、供給可否情報DFF1と、過不足数量情報DFF2と、販売価格情報DFF3と、を有する。なお、以下では、単位期間T[q]に対応する個別期間状況情報DFF、単位期間T[q]に対応する供給可否情報DFF1、単位期間T[q]に対応する過不足数量情報DFF2、及び、単位期間T[q]に対応する販売価格情報DFF3を、それぞれ、個別期間状況情報DFF[q]、供給可否情報DFF1[q]、過不足数量情報DFF2[q]、及び、販売価格情報DFF3[q]と称する。
【0118】
供給可否情報DFF1[q]は、単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の収穫が可能か否かを示す情報である。
【0119】
具体的には、供給可否情報DFF1[q]は、収穫予測量情報DYY[q]の示す収穫予測量AYY[q]が、販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]以上であるか否かを示す情報である。例えば、収穫予測量AYY[q]が販売予定量AHH[q]以上である場合、供給可否情報DFF1[q]には、単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が可能であることを示す値「1」が設定される。また、例えば、収穫予測量AYY[q]が販売予定量AHH[q]未満である場合、供給可否情報DFF1[q]には、単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が困難であることを示す値「0」が設定される。
【0120】
過不足数量情報DFF2[q]は、植物販売ウェブサイトで販売が予約された植物の販売量に対する、農業用ハウス7における収穫量の余裕の程度を示す情報である。
【0121】
具体的には、過不足数量情報DFF2[q]は、収穫予測量情報DYY[q]の示す収穫予測量AYY[q]から、販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]を減算した、減算値を示す情報である。以下では、過不足数量情報DFF2[q]の示す値(減算値)を、過不足数量AFF2[q]と称する。
ここで、過不足数量AFF2[q]が「0」以上である場合、単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が可能であることを示す。また、過不足数量AFF2[q]が「0」未満のマイナスの値である場合、単位期間T[q]において、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が困難であることを示す。
【0122】
販売価格情報DFF3[q]は、単位期間T[q]において、農業用ハウス7において栽培される植物の、単位期間T[q]における販売価格を示す情報である。以下では、販売価格情報DFF3[q]の示す値(価格)を、販売価格AFF3[q]と称する。本実施形態では、過不足数量AFF2[q]が大きい値である場合、小さい値である場合と比較して、販売価格AFF3[q]が小さい値に設定される。
【0123】
<A.2.7.植物販売管理情報DL>
図17は、植物販売管理情報DLのデータ構成の一例を示す図である。ここで、植物販売管理情報DLとは、上述のとおり、植物販売ウェブサイトを利用した、農業用ハウス7で栽培される植物の購入に関する情報である。
【0124】
図17に例示するように、植物販売管理情報DLは、植物販売ウェブサイトにおける購入履歴であって、農業用ハウス7で栽培される植物の全ての購入履歴と1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。植物販売管理情報DLの各レコードは、販売予約IDと、個別販売管理情報DLLと、を有する。
【0125】
販売予約IDは、植物販売ウェブサイトにおける購入履歴であって、農業用ハウス7で栽培される植物の全ての購入履歴の中から、各購入履歴を識別するための情報である。
【0126】
個別販売管理情報DLLは、販売ユーザ情報DLL1と、販売期間情報DLL2と、予約量情報DLL3と、を有する。
【0127】
販売ユーザ情報DLL1は、販売予約IDに対応するユーザIDを示す情報である。ここで、ユーザIDは、植物販売ウェブサイトにアクセス可能な全ての端末装置9のユーザの中から、植物販売ウェブサイトにアクセスしている各ユーザを識別するための情報である。
【0128】
販売期間情報DLL2は、販売予約IDに係る購入履歴に対応する、植物の購入時期を示す情報である。具体的には、販売期間情報DLL2は、栽培収穫期間を構成するQ個の単位期間T[1]~T[Q]のうち、購入時期選択画面G1においてラジオボタンBT[q]により選択された、販売予約IDに係る植物の購入時期の属する単位期間T[q]を示す。
【0129】
予約量情報DLL3は、販売予約IDに係る購入履歴に対応する、植物の購入量を示す情報である。具体的には、予約量情報DLL3は、購入数量入力画面G2において入力領域GR21より入力された、販売予約IDに係る植物の購入量を示す。
【0130】
<A.3.植物栽培管理サーバの動作>
以下、図18乃至図20を参照しつつ、植物栽培管理サーバ1の動作の概要について説明する。
【0131】
<A.3.1.装置稼働スケジュール決定処理>
図18は、装置稼働スケジュール決定処理が実行される場合における、植物栽培管理サーバ1の動作の概要の一例を示す図である。
【0132】
ここで、装置稼働スケジュール決定処理とは、装置稼働スケジュール情報DSを生成する処理である。本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、装置稼働スケジュール決定処理を実行して装置稼働スケジュール情報DSを生成する。そして、本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、装置稼働スケジュール決定処理により生成した装置稼働スケジュール情報DSに基づいて、農業用ハウス7が具備する複数の環境調整装置を制御する。
【0133】
なお、本実施形態では、装置稼働スケジュール決定処理が、周期的なタイミングで実行される場合を想定する。具体的には、本実施形態では、装置稼働スケジュール決定処理が、毎日所定の時刻に日次で実行される場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。装置稼働スケジュール決定処理は、植物販売管理サーバ8の植物栽培管理サーバ1に対する植物販売情報DHの送信をトリガーとして開始されてもよい。
【0134】
図18に例示するように、装置稼働スケジュール決定処理が開始されると、販売情報取得部23は、植物販売管理サーバ8から、植物販売情報DHを取得する(S101)。
【0135】
次に、計画情報生成部22は、ステップS101において販売情報取得部23が取得した植物販売情報DHに基づいて、植物収穫計画情報DPを生成する(S103)。
【0136】
具体的には、計画情報生成部22は、ステップS103において、植物販売情報DHの有する販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]に対して、余裕度α[q]を乗算した値を、植物収穫計画情報DPの有する収穫計画量情報DPP[q]の示す収穫計画量APP[q]として設定することで、植物収穫計画情報DPを生成する。ここで、余裕度α[q]は「α[q]>1」を満たす実数である。
【0137】
但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。計画情報生成部22は、ステップS103において、販売情報取得部23が取得した植物販売情報DHを、植物収穫計画情報DPとして採用してもよい。つまり、計画情報生成部22は、ステップS103において、植物販売情報DHの有する販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]を、植物収穫計画情報DPの有する収穫計画量情報DPP[q]の示す収穫計画量APP[q]として設定することで、植物収穫計画情報DPを生成してもよい。換言すれば、余裕度α[q]は「α[q]≧1」を満たす実数であればよい。この場合、植物栽培管理サーバ1は、植物栽培管理サーバ1において植物収穫計画情報DPを生成してもよいし、植物販売管理サーバ8から植物収穫計画情報DPを取得してもよい。
【0138】
次に、撮像情報取得部26は、農業用ハウス7に設けられた植物測定システム73から、植物撮像情報DGを取得する(S105)。
【0139】
次に、測定情報生成部27は、ステップS105において撮像情報取得部26が取得した植物撮像情報DGに基づいて、植物状態測定情報DMを生成する(S107)。
【0140】
具体的には、測定情報生成部27は、ステップS107において、植物撮像情報DGの示す複数の撮像画像に表された、農業用ハウス7において栽培される植物の画像を画像解析することで、現在時刻が属する単位期間T[Qo]に対応する植物状態情報DMM[Qo]を生成する。そして、測定情報生成部27は、ステップS107において、植物状態情報DMM[1]~DMM[Qo-1]に対応する(Qo-1)個のレコードに対して、植物状態情報DMM[Qo]に対応するレコードを追加することで、植物状態測定情報DMを生成(更新)する。
【0141】
次に、予測情報生成部28は、ステップS107において測定情報生成部27が生成した植物状態測定情報DMに基づいて、植物収穫予測情報DYを生成する(S109)。
【0142】
具体的には、予測情報生成部28は、ステップS109において、まず、植物状態情報DMM[1]~DMM[Qo]が有する、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]の示す収穫可能数量AMM1[1]~AMM1[Qo]を、収穫予測量情報DYY[1]~DYY[Qo]の示す収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]として設定する。
【0143】
また、予測情報生成部28は、ステップS109において、現在時刻が属する単位期間T[Qo]以前の期間における植物状態情報DMM[1]~DMM[Qo]が有する、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]と、収穫対象物サイズ情報DMM2[1]~DMM2[Qo]と、収穫対象物色合情報DMM3[1]~DMM3[Qo]と、の一部または全部に基づいて、単位期間T[Qo]よりも後の期間における収穫予測量情報DYY[Qo+1]~DYY[Q]の示す収穫予測量AYY[Qo+1]~AYY[Q]を推定する。
【0144】
より具体的には、例えば、予測情報生成部28は、ステップS109において、横軸を時間軸とする平面上に、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]が有する収穫可能数量AMM1[1]~AMM1[Qo]をプロットし、プロットされたQo個の点を特定の曲線により近似することで、収穫可能数量AMM1[1]~AMM1[Qo]から、収穫可能数量AMM1[Qo+1]~AMM1[Q]の推定値を算出する。
また、予測情報生成部28は、ステップS109において、横軸を時間軸とする平面上に、収穫対象物サイズ情報DMM2[1]~DMM2[Qo]が有する収穫対象物サイズAMM2[1]~AMM2[Qo]をプロットし、プロットされたQo個の点を特定の曲線により近似することで、収穫対象物サイズAMM2[1]~AMM2[Qo]から、収穫対象物サイズAMM2[Qo+1]~AMM2[Q]の推定値を算出する。
また、予測情報生成部28は、ステップS109において、横軸を時間軸とする平面上に、収穫対象物色合情報DMM3[1]~DMM3[Qo]が有する収穫対象物色合値AMM3[1]~AMM3[Qo]をプロットし、プロットされたQo個の点を特定の曲線により近似することで、収穫対象物色合値AMM3[1]~AMM3[Qo]から、収穫対象物色合値AMM3[Qo+1]~AMM3[Q]の推定値を算出する。
そして、予測情報生成部28は、ステップS109において、収穫可能数量AMM1[Qo+1]~AMM1[Q]の推定値、収穫対象物サイズAMM2[Qo+1]~AMM2[Q]の推定値、及び、収穫対象物色合値AMM3[Qo+1]~AMM3[Q]の推定値の一部または全部に基づいて、収穫予測量AYY[Qo+1]~AYY[Q]を推定する。
【0145】
また、例えば、予測情報生成部28は、ステップS109において、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]と、収穫予測量情報DYY[Qo+1]~DYY[Q]との関係を学習した学習モデルを用いることで、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]に基づいて、収穫予測量AYY[Qo+1]~AYY[Q]を推定してもよい。
【0146】
そして、予測情報生成部28は、ステップS109において、収穫可能数量情報DMM1[1]~DMM1[Qo]に基づいて設定した収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]と、植物状態情報DMM[1]~DMM[Qo]に基づいて推定した収穫予測量AYY[Qo+1]~AYY[Q]とを示す情報として、植物収穫予測情報DYを生成する。
【0147】
次に、装置制御部21は、ステップS103において計画情報生成部22が生成した植物収穫計画情報DPと、ステップS109において予測情報生成部28が生成した植物収穫予測情報DYと、に基づいて、装置稼働スケジュール情報DSを生成する(S111)。
【0148】
具体的には、装置制御部21は、ステップS111において、植物状態測定情報DMに基づいて生成された植物収穫予測情報DYに示される収穫時期及び収穫量の予測値を考慮しつつ、植物収穫計画情報DPに示される収穫時期及び収穫量の計画値の実現が可能となるように、農業用ハウス7において栽培される植物を成長させるための装置稼働スケジュール情報DSを生成する。
【0149】
より具体的には、装置制御部21は、ステップS111において、まず、植物収穫計画情報DPと植物収穫予測情報DYとに基づいて、成長状態判定処理を実行する。
【0150】
ここで、成長状態判定処理とは、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を判定するための処理である。具体的には、装置制御部21は、成長状態判定処理において、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、適正成長状態、未熟成長状態、及び、過剰成長状態のうち何れかの成長状態として判定する。
【0151】
このうち、適正成長状態とは、植物収穫計画情報DPの示す収穫時期及び収穫量を実現するために適正な植物の成長状態である。
また、未熟成長状態とは、農業用ハウス7において栽培される植物の実際の収穫時期が、植物収穫計画情報DPの示す収穫時期の計画値よりも遅くなる可能性が高い植物の成長状態、及び、農業用ハウス7において栽培される植物の実際の収穫量が、植物収穫計画情報DPの示す収穫量の計画値よりも少なくなる可能性が高い植物の成長状態の、一方または両方である。
また、過剰成長状態とは、農業用ハウス7において栽培される植物の実際の収穫時期が、植物収穫計画情報DPの示す収穫時期の計画値よりも早くなる可能性が高い植物の成長状態、及び、農業用ハウス7において栽培される植物の実際の収穫量が、植物収穫計画情報DPの示す収穫量の計画値よりも多くなる可能性が高い植物の成長状態の、一方または両方である。
【0152】
本実施形態において、装置制御部21は、成長状態判定処理において、単位期間T[q1]に対応する収穫予測量情報DYY[q1]の示す収穫予測量AYY[q1]と、単位期間T[q1]に対応する収穫計画量情報DPP[q1]の示す収穫計画量APP[q1]とが、「φ1≦AYY[q1]-APP[q1]≦φ2」の関係を満たす場合、植物の成長状態が適正成長状態であると判定し、「AYY[q1]-APP[q1]<φ1」の関係を満たす場合、植物の成長状態が未熟成長状態であると判定し、「φ2<AYY[q1]-APP[q1]」の関係を満たす場合、植物の成長状態が過剰成長状態であると判定する。
ここで、単位期間T[q1]とは、現在時刻が属する単位期間T[Qo]よりも将来の単位期間T[q]である。具体的には、変数q1は「Qo≦q1≦Q」を満たす自然数である。また、本実施形態において、閾値φ1は「φ1≦0」を満たす実数であり、閾値φ2は「φ2>0」を満たす実数である。但し、閾値φ1及び閾値φ2は「φ1<φ2」を満たす実数であればよい。
【0153】
次に、装置制御部21は、ステップS111において、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の制御モードを決定する、制御モード決定処理を実行する。
【0154】
具体的には、装置制御部21は、成長状態判定処理において植物の成長状態を適正成長状態であると判定した場合、制御モード決定処理において、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の単位期間T[q2]における制御モードを、成長維持モードに設定する。
【0155】
ここで、成長維持モードとは、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量(温度、湿度、二酸化炭素濃度、及び、照度)が、農業用ハウス7において栽培される植物に適した目標値(目標温度、目標湿度、目標二酸化炭素濃度、及び、目標照度)となるように、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置を制御する制御モードである。
なお、単位期間T[q2]とは、現在時刻が属する単位期間T[Qo]よりも将来の単位期間T[q]であって、単位期間T[q1]よりも過去の単位期間T[q]である。すなわち、変数q2は「Qo≦q2≦q1」を満たす自然数である。また、以下では、農業用ハウス7において栽培される植物に適した目標温度、目標湿度、目標二酸化炭素濃度、及び、目標照度を、目標環境値と総称する。
【0156】
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において植物の成長状態を未熟成長状態であると判定した場合、制御モード決定処理において、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の単位期間T[q2]における制御モードを、成長促進モードに設定する。
【0157】
ここで、成長促進モードとは、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量が、農業用ハウス7において栽培される植物の成長が可能な成長可能範囲(成長可能温度、成長可能湿度、成長可能二酸化炭素濃度、及び、成長可能照度)のうち、上限値(上限温度、上限湿度、上限二酸化炭素濃度、及び、上限照度)となるように、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置を制御する制御モードである。なお、以下では、農業用ハウス7において栽培される植物に関する上限温度、上限湿度、上限二酸化炭素濃度、及び、上限照度を、上限環境値と総称する。
【0158】
未熟成長状態の場合、農業用ハウス7において栽培される植物の供給が不足することが予測される。このため、制御モード決定処理において、制御モードを成長促進モードに設定することで、農業用ハウス7において栽培される植物の成長を促進し、農業用ハウス7において栽培される植物の供給が不足する可能性を低減させる。
【0159】
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において植物の成長状態を過剰成長状態であると判定した場合、制御モード決定処理において、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の単位期間T[q2]における制御モードを、成長抑制モードに設定する。
【0160】
ここで、成長抑制モードとは、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量が、農業用ハウス7において栽培される植物の成長が可能な成長可能範囲のうち、下限値(下限温度、下限湿度、下限二酸化炭素濃度、及び、下限照度)となるように、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置を制御する制御モードである。なお、以下では、農業用ハウス7において栽培される植物に関する下限温度、下限湿度、下限二酸化炭素濃度、及び、下限照度を、下限環境値と総称する。
【0161】
過剰成長状態の場合、農業用ハウス7において栽培される植物の供給が過剰となることが予測される。このため、制御モード決定処理において、制御モードを成長抑制モードに設定することで、農業用ハウス7において栽培される植物の成長を抑制し、農業用ハウス7において栽培される植物の供給が過剰となる可能性を低減させる。
【0162】
次に、装置制御部21は、ステップS111において、設定された制御モードに応じて装置稼働スケジュール情報DSを生成する、スケジュール情報生成処理を実行する。
【0163】
具体的には、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長促進モードである場合、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の中から、1または複数の植物成長促進装置を特定する。
【0164】
ここで、植物成長促進装置とは、農業用ハウス7において栽培される植物の成長を促進するための環境調整装置である。植物成長促進装置は、環境測定システム72による測定結果と、農業用ハウス7において栽培される植物の目標環境値と、農業用ハウス7において栽培される植物の上限環境値と、に基づいて定められる。本実施形態では、一例として、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置のうち、暖房装置711、加湿装置713、二酸化炭素供給装置715、及び、照明装置717が、植物成長促進装置として特定される場合を想定する。
【0165】
そして、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長促進モードである場合、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量が上限環境値に近付くように、単位期間T[q2]における1または複数の植物成長促進装置に対応する期間稼動情報DSS[q2]を生成する。また、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長促進モードである場合、農業用ハウス7に設けられた複数の環境調整装置のうち、1または複数の植物成長促進装置以外の環境調整装置が、単位期間T[q2]において非稼働となるように、期間稼動情報DSS[q2]を生成する。
【0166】
また、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長抑制モードである場合、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置の中から、1または複数の植物成長抑制装置を特定する。
【0167】
ここで、植物成長抑制装置とは、農業用ハウス7において栽培される植物の成長を抑制することできる環境調整装置である。植物成長抑制装置は、環境測定システム72による測定結果と、農業用ハウス7において栽培される植物の目標環境値と、農業用ハウス7において栽培される植物の下限環境値と、に基づいて定められる。本実施形態では、一例として、農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置のうち、冷房装置712、除湿装置714、換気装置716、及び、遮光装置718が、植物成長抑制装置として特定される場合を想定する。
【0168】
そして、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長抑制モードである場合、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量が下限環境値に近付くように、単位期間T[q2]における1または複数の植物成長抑制装置に対応する期間稼動情報DSS[q2]を生成する。また、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長抑制モードである場合、農業用ハウス7に設けられた複数の環境調整装置のうち、1または複数の植物成長抑制装置以外の環境調整装置(特に、植物成長促進装置)が、単位期間T[q2]において非稼働となるように、期間稼動情報DSS[q2]を生成する。
【0169】
また、装置制御部21は、スケジュール情報生成処理において、制御モードが成長維持モードである場合、農業用ハウス7の内部の環境に関する各種物理量が目標環境値に近付くように、単位期間T[q2]における1または複数の植物成長促進装置及び植物成長抑制装置に対応する期間稼動情報DSS[q2]を生成する。
【0170】
なお、本実施形態では、装置制御部21は、成長状態判定処理において、単位期間T[q1]に対応する収穫予測量情報DYY[q1]の示す収穫予測量AYY[q1]と、単位期間T[q1]に対応する収穫計画量情報DPP[q1]の示す収穫計画量APP[q1]とに基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を判定したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0171】
例えば、装置制御部21は、成長状態判定処理において、植物収穫予測情報DYの示す収穫予測量AYY[1]~AYY[Q]のうち、最大値となる収穫予測量AYY[qM1]に対応する単位期間T[qM1]と、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画量APP[1]~APP[Q]のうち、最大値となる収穫計画量APP[qM2]に対応する単位期間T[qM2]と、に基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を判定してもよい。
【0172】
具体的には、装置制御部21は、成長状態判定処理において、単位期間T[qM1]と単位期間T[qM2]との間隔が所定範囲内である場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、適正成長状態であると判定してもよい。
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において、単位期間T[qM1]と単位期間T[qM2]との間隔が所定範囲外である場合であって、単位期間T[qM1]が単位期間T[qM2]よりも遅れる場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、未熟成長状態であると判定してもよい。
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において、単位期間T[qM1]と単位期間T[qM2]との間隔が所定範囲外である場合であって、単位期間T[qM1]が単位期間T[qM2]よりも先行する場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、過剰成長状態であると判定してもよい。
なお、変数qM1は「1≦q1≦Q」を満たす自然数であり、変数qM2は「1≦q2≦Q」を満たす自然数である。
【0173】
また、例えば、装置制御部21は、成長状態判定処理において、植物収穫予測情報DYの示す収穫予測量AYY[1]~AYY[Q]の合計値と、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値と、に基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を判定してもよい。
【0174】
具体的には、装置制御部21は、成長状態判定処理において、収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]の合計値と収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値との差分が所定範囲内である場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、適正成長状態であると判定してもよい。
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において、収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]の合計値と収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値との差分が所定範囲外である場合であって、収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]の合計値が収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値よりも少ない場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、未熟成長状態であると判定してもよい。
また、装置制御部21は、成長状態判定処理において、収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]の合計値と収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値との差分が所定範囲外である場合であって、収穫予測量AYY[1]~AYY[Qo]の合計値が収穫計画量APP[1]~APP[Q]の合計値よりも多い場合に、農業用ハウス7において栽培される植物の成長状態を、過剰成長状態であると判定してもよい。
【0175】
以上のように、本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、植物販売情報DHに基づいて生成された植物収穫計画情報DPと、植物状態測定情報DMに基づいて生成された植物収穫予測情報DYと、を用いて、装置稼働スケジュール情報DSを生成し、生成した装置稼働スケジュール情報DSに基づいて、農業用ハウス7が具備する複数の環境調整装置を制御する。このため、本実施形態によれば、単に目標環境値に近付くように農業用ハウス7に設けられる複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、所望の収穫時期に所望の収穫量の植物を収穫できる可能性が高くなる。
【0176】
<A.3.2.販売システム連携処理>
図19及び図20は、販売システム連携処理が実行される場合における、植物栽培管理サーバ1の動作の概要の一例を示す図である。
【0177】
ここで、販売システム連携処理とは、植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを供給する処理である。本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、販売システム連携処理を実行して栽培状況通知情報DFを生成する。そして、本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、販売システム連携処理により生成した栽培状況通知情報DFを、植物販売管理サーバ8に通知する。
【0178】
なお、本実施形態では、販売システム連携処理が、周期的なタイミングで実行される場合を想定する。具体的には、本実施形態では、販売システム連携処理が、毎日所定の時刻に日次で実行される場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。販売システム連携処理は、植物販売管理サーバ8から植物栽培管理サーバ1に対する栽培状況通知情報DFのリクエストをトリガーとして開始されてもよい。
【0179】
図19に例示するように、販売システム連携処理が開始されると、販売判定部24は、変数qに「1」を設定する(S121)。
【0180】
なお、本実施形態では、販売判定部24が、ステップS121において、変数qに「1」を設定する態様を例示して説明するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。販売判定部24は、ステップS121において、変数qに対して、現在時刻が属する単位期間T[Qo]に対応する値「Qo」を設定してもよい。
【0181】
次に、販売判定部24は、記憶装置3から収穫予測量情報DYY[q]を取得する(S123)。
【0182】
また、販売判定部24は、記憶装置3から販売予定量情報DHH[q]を取得する(S125)。
【0183】
そして、販売判定部24は、ステップS123において取得した収穫予測量情報DYY[q]と、ステップS125において取得した販売予定量情報DHH[q]と、に基づいて、過不足数量情報DFF2[q]を生成する(S127)。
【0184】
具体的には、販売判定部24は、ステップS127において、収穫予測量情報DYY[q]の示す収穫予測量AYY[q]から、販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]を減算することで、当該減算値である過不足数量AFF2[q]を示す過不足数量情報DFF2[q]を生成する。
【0185】
次に、販売判定部24は、ステップS127において生成した過不足数量情報DFF2[q]の示す過不足数量AFF2[q]が「0」以上であるか否かを判定する(S129)。
【0186】
そして、ステップS129における判定の結果が肯定の場合、販売判定部24は、供給可否情報DFF1[q]に対して、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が可能であることを示す、値「1」を設定する(S131)。
【0187】
他方、ステップS129における判定の結果が否定の場合、販売判定部24は、供給可否情報DFF1[q]に対して、植物販売ウェブサイトで販売が予約された数量の植物の供給が困難であることを示す、値「0」を設定する(S133)。
【0188】
図20に例示するように、販売判定部24は、次に、ステップS127において生成した過不足数量情報DFF2[q]に基づいて、販売価格情報DFF3[q]を生成する(S135)。
具体的には、販売判定部24は、ステップS135において、過不足数量情報DFF2[q]の示す過不足数量AFF2[q]が大きい値である場合に、小さい値である場合と比較して、販売価格AFF3[q]が小さい値となるように、販売価格情報DFF3[q]を生成する。
【0189】
次に、販売判定部24は、変数qが「q=Q」であるか否かを判定する(S137)。
【0190】
そして、販売判定部24は、ステップS137における判定の結果が否定の場合、変数qに「1」を加算して(S139)、処理をステップS123に進める。
【0191】
他方、ステップS135における判定の結果が肯定の場合、通知情報供給部25は、ステップS127で生成した過不足数量情報DFF2[1]~DFF2[Q]と、ステップS131またはS133で生成した供給可否情報DFF1[1]~DFF1[Q]と、ステップS135で生成した販売価格情報DFF3[q]と、を含む栽培状況通知情報DFを、植物販売管理サーバ8に供給する(S141)。
【0192】
以上のように、本実施形態において、植物栽培管理サーバ1は、植物販売情報DHと、植物状態測定情報DMに基づいて生成された植物収穫予測情報DYと、を用いて、栽培状況通知情報DFを生成し、生成した栽培状況通知情報DFを、植物販売管理サーバ8に通知する。このため、本実施形態によれば、植物販売管理サーバ8の提供する植物販売ウェブサイトにおいて、農業用ハウス7において栽培される植物の過不足を事前に抑制することが可能となる。
【0193】
<B.変形例>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0194】
<B.1.変形例1>
上述した実施形態では、植物栽培管理サーバ1が、植物販売情報DHに基づいて植物収穫計画情報DPを生成する態様を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。植物栽培管理サーバ1は、例えば、植物販売情報DHに加えて、植物収穫予測情報DYに基づいて、植物収穫計画情報DPを生成してもよい。
【0195】
図21及び図22は、本変形例に係る装置稼働スケジュール決定処理が実行される場合における、植物栽培管理サーバ1の動作の概要の一例を示す図である。
【0196】
図21に例示するように、本変形例において、装置稼働スケジュール決定処理が開始されると、植物栽培管理サーバ1は、上述した実施形態と同様に、ステップS101~S109の処理を実行する。
【0197】
次に、計画情報生成部22は、変数qに「1」を設定する(S201)。
なお、本変形例では、計画情報生成部22が、ステップS201において、変数qに「1」を設定する態様を例示して説明するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。計画情報生成部22は、ステップS201において、変数qに対して、現在時刻が属する単位期間T[Qo]に対応する値「Qo」を設定してもよい。
【0198】
次に、計画情報生成部22は、記憶装置3から収穫予測量情報DYY[q]を取得する(S203)。
【0199】
また、計画情報生成部22は、記憶装置3から販売予定量情報DHH[q]を取得する(S205)。
【0200】
そして、計画情報生成部22は、ステップS203で取得した収穫予測量情報DYY[q]と、ステップS205で取得した販売予定量情報DHH[q]と、に基づいて、過不足数量情報DFF2[q]を生成する(S207)。
具体的には、計画情報生成部22は、ステップS207において、収穫予測量情報DYY[q]の示す収穫予測量AYY[q]から、販売予定量情報DHH[q]の示す販売予定量AHH[q]を減算することで、当該減算値である過不足数量AFF2[q]を示す過不足数量情報DFF2[q]を生成する。
【0201】
図22に例示するように、計画情報生成部22は、変数qが「q=Q」であるか否かを判定する(S209)。
【0202】
そして、計画情報生成部22は、ステップS209における判定の結果が否定の場合、変数qに「1」を加算して(S211)、処理をステップS203に進める。
【0203】
他方、ステップS209における判定の結果が肯定の場合、計画情報生成部22は、ステップS207で生成した過不足数量情報DFF2[1]~DFF2[Q]を、差分情報DFF-Qとして、記憶装置3に記憶させる(S213)。
【0204】
次に、計画情報生成部22は、差分情報DFF-Qの示す過不足の程度が、所定の大きさ以上であるか否かを判定する(S215)。
【0205】
具体的には、計画情報生成部22は、ステップS215において、差分情報DFF-Qの示す過不足数量AFF2[1]~AFF2[Q]の中に、「AFF2[q]≧β1[q]」を満たす過不足数量AFF2[q]が存在するか否かを判定する。ここで、閾値β1[q]は、「β1[q]>0」を満たす実数である。
【0206】
すなわち、計画情報生成部22は、ステップS215において、収穫予測量AYY[q]が販売予定量AHH[q]よりも閾値β1[q]以上多く、植物販売ウェブサイトにおける植物の需要と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が過剰となる単位期間T[q]が存在するか否かを判定する。
【0207】
なお、本変形例において、計画情報生成部22は、ステップS215において、差分情報DFF-Qの示す過不足数量AFF2[1]~AFF2[Q]の中に、「AFF2[q]≧β1[q]」を満たす過不足数量AFF2[q]が存在するか否かを判定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、計画情報生成部22は、ステップS215において、差分情報DFF-Qの示す過不足数量AFF2[1]~AFF2[Q]の中に、「AFF2[q]≧β1[q]」、または、「AFF2[q]≦β2[q]」の少なくとも一方を満たす過不足数量AFF2[q]が存在するか否かを判定してもよい。ここで、閾値β2[q]は、「β2[q]<0」を満たす実数である。
【0208】
すなわち、計画情報生成部22は、ステップS215において、収穫予測量AYY[q]が販売予定量AHH[q]よりも閾値β1[q]以上多く、植物販売ウェブサイトにおける植物の需要と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が過剰となる単位期間T[q]に加えて、収穫予測量AYY[q]が販売予定量AHH[q]よりも閾値β2[q]以上少なく、植物販売ウェブサイトにおける植物の需要と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が不足する単位期間T[q]が存在するか否かを判定してもよい。
【0209】
そして、ステップS215における判定の結果が否定の場合、計画情報生成部22は、処理をステップS111に進める。
【0210】
他方、ステップS215における判定の結果が肯定の場合、計画情報生成部22は、差分情報DFF-Qに基づいて、植物収穫計画情報DPを補正する(S217)。
【0211】
具体的には、計画情報生成部22は、ステップS217において、過不足数量AFF2[q]が「AFF2[q]≧β1[q]」を満たす単位期間T[q]が存在する場合に、単位期間T[q]における収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[qF]における収穫計画量APP[qF]を増加させるように、植物収穫計画情報DPを補正する。
ここで、単位期間T[qF]とは、単位期間T[q]よりも将来の単位期間Tである。つまり、変数qFは「q≦qF≦Q」を満たす自然数である。
【0212】
その後、植物栽培管理サーバ1は、上述した実施形態と同様に、ステップS111の処理を実行する。
【0213】
以上のように、本変形例において、計画情報生成部22は、ステップS217において、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が過剰となる単位期間T[q]が存在する場合に、単位期間T[q]における収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[qF]における収穫計画量APP[qF]を増加させることで、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫が遅くなるように植物収穫計画情報DPを変更する。このため、本変形例によれば、農業用ハウス7において栽培される植物が過剰に収穫されることを抑制することが可能となる。
【0214】
<B.2.変形例2>
上述した実施形態及び変形例1では、植物栽培管理サーバ1が植物販売管理サーバ8から植物販売情報DHを取得する態様を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0215】
例えば、植物栽培管理サーバ1は、植物販売管理サーバ8から植物販売管理情報DLを取得してもよい。この場合、植物栽培管理サーバ1は、植物販売管理情報DLに基づいて植物販売情報DHを生成してもよい。
【0216】
また、例えば、植物栽培管理サーバ1は、植物販売管理サーバ8から植物収穫計画情報DPを取得してもよい。この場合、植物販売管理サーバ8は、植物販売管理情報DLに基づいて植物収穫計画情報DPを生成してもよい。
【0217】
<B.3.変形例3>
上述した実施形態並びに変形例1及び2では、植物栽培管理サーバ1が植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを通知する態様を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、植物栽培管理サーバ1は、植物販売管理サーバ8に対して植物収穫予測情報DYを通知してもよい。
【0218】
<B.4.変形例4>
上述した実施形態及び変形例1乃至3では、植物栽培管理サーバ1が農業用ハウス7から植物撮像情報DGを取得する態様を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、植物栽培管理サーバ1は、農業用ハウス7から植物状態測定情報DMを取得してもよい。この場合、農業用ハウス7は、植物測定システム73が生成した植物撮像情報DGに基づいて、植物状態測定情報DMを生成してもよい。
【0219】
<C.付記>
上述した実施形態乃至変形例の記載から、以下に記載する態様が把握される。
【0220】
<付記1-1>
植物栽培システム100は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期に係る単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の収穫量の計画値である収穫計画量APP[q]と、を示す植物収穫計画情報DP、に基づいて、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部21を備える、ことを特徴とする。
【0221】
付記1-1に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7の内部の温度等の環境を所定の目標値に近付くように複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、所望の収穫時期に所望の収穫量の植物を収穫できる可能性を高くすることができる。
【0222】
なお、付記1-1において、植物栽培システム100は、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期に係る単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の収穫量の計画値である収穫計画量APP[q]と、を示す植物収穫計画情報DPを生成する計画情報生成部22と、植物収穫計画情報DPに基づいて、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部21と、を備える、ことを特徴としてもよい。
【0223】
<付記1-2>
付記1-1に記載の植物栽培システム100において、装置制御部21は、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画時期である単位期間T[q]に、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画量APP[q]の植物の収穫が可能となるように、複数の環境調整装置を制御する、ことを特徴としてもよい。
【0224】
付記1-2に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7の内部の温度等の環境を所定の目標値に近付くように複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、所望の収穫時期に所望の収穫量の植物を収穫できる可能性が高くすることができる。
【0225】
<付記1-3>
付記1-1乃至付記1-2に記載の植物栽培システム100において、植物の販売時期である単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の販売予定量AHH[q]と、を示す植物販売情報DHを取得する販売情報取得部23と、植物販売情報DHに基づいて植物収穫計画情報DPを生成する計画情報生成部22と、を備える、ことを特徴としてもよい。
【0226】
付記1-3に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7の内部の環境の温度等を所定の目標値に近付くように複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の販売量に対する過不足の発生を抑制することができる。
【0227】
<付記1-4>
付記1-1乃至付記1-3に記載の植物栽培システム100において、農業用ハウス7における植物の測定結果を示す植物状態測定情報DMに基づいて、植物の収穫時期の予測値である収穫予測時期に係る単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の収穫量の予測値である収穫予測量AYY[q]と、を示す植物収穫予測情報DYを生成する予測情報生成部28、を備え、装置制御部21は、植物収穫予測情報DYに基づいて、複数の環境調整装置を制御する、ことを特徴としてもよい。
【0228】
付記1-4に記載の植物栽培システム100によれば、植物の収穫時期及び収穫量の予測値が変動した場合においても、当該変動を吸収しつつ、植物の収穫時期及び収穫量の計画に沿って、複数の環境調整装置を制御するため、農業用ハウス7の内部の環境の温度等を所定の目標値に近付くように複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、所望の収穫時期に所望の収穫量の植物を収穫できる可能性が高くすることができる。
【0229】
<付記1-5>
付記1-1乃至付記1-2に記載の植物栽培システム100において、植物の販売時期である単位期間T[q]と、販売時期である単位期間T[q]における植物の販売予定量AHH[q]と、を示す植物販売情報DHを取得する販売情報取得部23と、植物販売情報DHに基づいて植物収穫計画情報DPを生成する計画情報生成部22と、農業用ハウス7における植物の測定結果を示す植物状態測定情報DMに基づいて、植物の収穫時期の予測値である収穫予測時期に係る単位期間T[q]と、収穫予測時期である単位期間T[q]における植物の収穫量の予測値である収穫予測量AYY[q]と、を示す植物収穫予測情報DYを生成する予測情報生成部28、を備え、計画情報生成部22は、植物販売情報DHの示す販売予定量AHH[q]と、植物収穫予測情報DYの示す収穫予測量AYY[q]との相違の程度が、閾値β1[q]以上である場合に、植物販売情報DH及び植物収穫予測情報DYに基づいて、植物収穫計画情報DPを補正する、ことを特徴としてもよい。
【0230】
付記1-5に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7の内部の環境の温度等を所定の目標値に近付くように複数の環境調整装置を制御する態様と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量に過不足が生じる可能性を低減することができる。
【0231】
<付記1-6>
付記1-5に記載の植物栽培システム100において、計画情報生成部22は、植物販売情報DHの示す販売時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の販売予定量AHH[q]が、植物収穫予測情報DYの示す収穫予想時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の収穫予測量AYY[q]を下回る場合、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[q]よりも遅い単位期間T[qF]に対応する植物の収穫計画量APP[qF]を増加させる、ことを特徴としてもよい。
【0232】
付記1-6に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が販売量に対して過剰となる単位期間T[q]が存在する場合に、単位期間T[q]における収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[qF]における収穫計画量APP[qF]を増加させるため、農業用ハウス7において栽培される植物が過剰に収穫されることを抑制することが可能となる。
【0233】
<付記2-1>
植物栽培システム100は、農業用ハウス7において栽培される植物の測定の結果を示す植物状態測定情報DMに基づいて、植物の収穫時期の予測値である収穫予測時期に係る単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の収穫量の予測値である収穫予測量AYY[q]と、を示す植物収穫予測情報DYを生成する予測情報生成部28と、当該植物を販売する植物販売管理サーバ8に対して、植物収穫予測情報DYに基づく栽培状況通知情報DFを供給する通知情報供給部25と、を備える、ことを特徴とする。
【0234】
付記2-1に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7において栽培される植物の測定の結果に基づいて、植物の収穫時期と収穫量とを予測する。このため、本態様によれば、農業用ハウス7の内部の温度等の環境を測定するが植物自体を測定しない態様と比較して、植物の収穫時期と収穫量とを正確に予測することができる。
【0235】
また、付記2-1に記載の植物栽培システム100によれば、植物の収穫時期と収穫量との予測結果を示す植物収穫予測情報DYに基づく栽培状況通知情報DFを、植物販売管理サーバ8に対して通知する。このため、本態様によれば、植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを通知しない態様と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量の販売量に対する過不足が生じる可能性を低減することができる。
【0236】
<付記2-2>
付記2-1に記載の植物栽培システム100において、植物販売管理サーバ8における植物の販売時期である単位期間T[q]と、単位期間T[q]における植物の販売予定量AHH[q]と、を示す植物販売情報DHを取得する販売情報取得部23と、植物販売情報DH及び植物収穫予測情報DYに基づいて、植物販売情報DHの示す販売時期である単位期間T[q]に、植物販売情報DHの示す販売予定量AHH[q]の植物の収穫が可能か否かを判定する販売判定部24と、を備え、通知情報供給部25は、販売判定部24による判定結果に基づいて栽培状況通知情報DFを生成する、ことを特徴としてもよい。
【0237】
付記2-2に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が販売量に対して不足する場合に、当該不足が生じることを予め把握することが可能となる。
【0238】
<付記2-3>
付記2-1乃至付記2-2に記載の植物栽培システム100において、植物販売管理サーバ8における植物の販売時期に係る単位期間T[q]と、販売時期に係る単位期間T[q]における植物の販売予定量AHH[q]と、を示す植物販売情報DHを取得する販売情報取得部23と、植物販売情報DHに基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期に係る単位期間T[q]と、収穫計画時期に係る単位期間T[q]における植物の収穫量の計画値である収穫計画量APP[q]と、を示す植物収穫計画情報DPを生成する計画情報生成部22と、植物収穫計画情報DP、に基づいて、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部21と、を備え、計画情報生成部22は、植物販売情報DHの示す販売予定量AHH[q]と、植物収穫予測情報DYの示す収穫予測量AYY[q]との相違の程度が、閾値β1[q]以上である場合に、植物販売情報DH及び植物収穫予測情報DYに基づいて、植物収穫計画情報DPを補正する、ことを特徴としてもよい。
【0239】
付記2-3に記載の植物栽培システム100によれば、植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを通知しない態様と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量の販売量に対する過不足が生じる可能性を低減することができる。
【0240】
<付記2-4>
付記2-3に記載の植物栽培システム100において、計画情報生成部22は、植物販売情報DHの示す販売時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の販売予定量AHH[q]が、植物収穫予測情報DYの示す収穫予想時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の収穫予測量AYY[q]を下回る場合、植物収穫計画情報DPの示す収穫計画時期のうち単位期間T[q]に対応する植物の収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[q]よりも遅い単位期間T[qF]に対応する植物の収穫計画量APP[qF]を増加させる、ことを特徴としてもよい。
【0241】
付記2-4に記載の植物栽培システム100によれば、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量が販売量に対して過剰となる単位期間T[q]が存在する場合に、単位期間T[q]における収穫計画量APP[q]を減少させ、単位期間T[q]よりも後の単位期間T[qF]における収穫計画量APP[qF]を増加させるため、農業用ハウス7において栽培される植物が過剰に収穫されることを抑制することが可能となる。
【0242】
<付記2-5>
付記2-1に記載の植物栽培システム100において、植物販売管理サーバ8における植物の販売時期に係る単位期間T[q]と、販売時期に係る単位期間T[q]における植物の販売予定量AHH[q]と、を示す植物販売情報DHを取得する販売情報取得部23と、植物販売情報DHに基づいて、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫時期の計画値である収穫計画時期に係る単位期間T[q]と、収穫計画時期に係る単位期間T[q]における植物の収穫量の計画値である収穫計画量APP[q]と、を示す植物収穫計画情報DPを生成する計画情報生成部22と、植物収穫計画情報DP、に基づいて、農業用ハウス7の内部の環境を調整するための複数の環境調整装置を制御する装置制御部21と、を備える、ことを特徴としてもよい。
【0243】
付記2-5に記載の植物栽培システム100によれば、植物販売管理サーバ8に対して栽培状況通知情報DFを通知しない態様と比較して、農業用ハウス7において栽培される植物の収穫量の販売量に対する過不足が生じる可能性を低減することができる。
【符号の説明】
【0244】
1…植物栽培管理サーバ、2…処理装置、3…記憶装置、4…通信装置、7…農業用ハウス、8…植物販売管理サーバ、9…端末装置、21…装置制御部、22…計画情報生成部、23…販売情報取得部、24…販売判定部、25…通知情報供給部、26…撮像情報取得部、27…測定情報生成部、28…予測情報生成部、71…環境調整システム、72…環境測定システム、73…植物測定システム、74…通信装置、81…処理装置、82…記憶装置、83…通信装置、100…植物栽培システム、Sys…植物生産販売システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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図18
図19
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