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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139598
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】チップ位置測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20241002BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20241002BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20241002BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G01B11/00 H
H05K13/04 M
H05K13/08 Q
H01L21/68 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050614
(22)【出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】000219314
【氏名又は名称】東レエンジニアリング株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】301014904
【氏名又は名称】東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】久世 康之
【テーマコード(参考)】
2F065
5E353
5F131
【Fターム(参考)】
2F065AA03
2F065AA07
2F065BB01
2F065BB27
2F065CC01
2F065FF01
2F065FF42
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065JJ26
2F065MM03
2F065PP12
5E353BB01
5E353CC04
5E353EE02
5E353EE71
5E353GG21
5E353JJ02
5E353KK03
5E353QQ12
5F131AA12
5F131AA23
5F131BA39
5F131BA52
5F131BA54
5F131CA37
5F131EA22
5F131EB02
5F131KA14
5F131KA44
5F131KA47
5F131KA72
5F131KB06
5F131KB07
5F131KB12
5F131KB32
(57)【要約】
【課題】チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することが可能なチップ位置測定装置を提供する。
【解決手段】このチップ位置測定装置100では、制御部40は、複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチップ部品が互いに離間して配置された実基板を撮像する撮像部と、
前記実基板上の所定領域を、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で共通の前記チップ部品を含むように分割した複数の前記実基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記実基板上の所定領域に対応する領域であるとともに、互いの相対位置が既知である複数の基準マークが互いに離間して配置されたマスター基板上の所定領域を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域同士の間で共通の前記基準マークを含むように分割した複数の前記マスター基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御し、
前記互いに隣接するマスター基板分割撮像領域のうちの一方における前記共通の基準マーク以外の前記基準マークの位置に基づいて、前記共通の基準マークの位置を取得するとともに、前記共通の基準マークの位置に基づいて、前記互いに隣接するマスター基板分割撮像領域のうちの他方における前記共通の基準マーク以外の前記基準マークの位置を取得し、
前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々における前記複数の基準マークの位置に基づいて、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差を取得し、
前記複数のチップ部品の位置を、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々における前記測定誤差に基づいて、前記複数の実基板分割撮像領域毎に補正する、チップ位置測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々が前記複数の実基板分割撮像領域の各々と略同じ領域となるように、前記複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御する、請求項1に記載のチップ位置測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記実基板上の所定領域を、前記複数の実基板分割撮像領域の各々が2列以上の前記複数のチップ部品を含むとともに、前記互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で1列以上の前記共通のチップ部品を含むように分割した前記複数の実基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御するとともに、
前記マスター基板上の所定領域を、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々が2列以上の前記複数の基準マークを含むとともに、前記互いに隣接するマスター基板分割撮像領域同士の間で1列以上の共通の前記基準マークを含むように分割した前記複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御する、請求項1に記載のチップ位置測定装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々における前記複数の基準マークの個数が前記複数の実基板分割撮像領域の各々における前記複数のチップ部品の個数以上となるように、前記複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御する、請求項1に記載のチップ位置測定装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記実基板上の所定領域を、前記実基板上の所定領域において第1方向かつ前記第1方向と直交する第2方向に並んだ前記複数のチップ部品を含むように分割した前記複数の実基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御するとともに、
前記マスター基板上の所定領域を、前記マスター基板上の所定領域において前記第1方向かつ前記第2方向に並んだ前記複数の基準マークを含むように分割した前記複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように前記撮像部を制御する、請求項1に記載のチップ位置測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ位置測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のチップ部品が互いに離間して配置された実基板上の所定領域を撮像するチップ位置測定装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、複数のチップ部品が互いに離間して配置された実基板を撮像する撮像部と、実基板上の所定領域を、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で共通のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する制御部と、を備えるチップ位置測定装置が開示されている。上記特許文献1のチップ位置測定装置では、制御部は、互いに隣接する実基板分割撮像領域のうちの一方における共通のチップ部品以外のチップ部品の位置に基づいて、共通のチップ部品の位置を取得するとともに、共通のチップ部品の位置に基づいて、互いに隣接する実基板分割撮像領域のうちの他方における共通のチップ部品以外のチップ部品の位置を取得する。このため、制御部が取得するチップ部品の位置は、基準となる最初のチップ部品の位置から遠くに配置されるにしたがって、チップ位置測定装置の測定分解能に起因する測定誤差(実際の位置からのずれ量)がより蓄積された値として取得される。
【0004】
そこで、上記特許文献1のチップ位置測定装置では、制御部は、実基板上の所定領域に対応する領域であるとともに、互いの相対位置が既知である4つの基準マークが互いに離間して配置されたマスター基板上の所定領域を撮像するように撮像部を制御する。4つの基準マークは、実基板上の4隅のチップ部品の各々の近傍に配置されている。そして、制御部は、実基板上の4隅のチップ部品の各々の位置と、マスター基板上の4つの基準マークの各々の位置とに基づいて、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差(実際の位置からのずれ量)を補正するための1つの補正値を取得する。そして、制御部は、取得した全てのチップ部品の位置の各々を、1つの補正値に基づいて補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6976205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1のチップ位置測定装置では、制御部は、取得した全てのチップ部品の位置の各々を、1つの補正値に基づいて補正するので、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差(実際の位置からのずれ量)が分割した複数の実基板分割撮像領域毎に異なる場合には、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することができない。なお、チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合に、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差が分割した複数の実基板分割撮像領域毎に異なりやすい。このため、チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することが可能なチップ位置測定装置が望まれている。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することが可能なチップ位置測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるチップ位置測定装置は、複数のチップ部品が互いに離間して配置された実基板を撮像する撮像部と、実基板上の所定領域を、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で共通のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する制御部と、を備え、制御部は、実基板上の所定領域に対応する領域であるとともに、互いの相対位置が既知である複数の基準マークが互いに離間して配置されたマスター基板上の所定領域を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域同士の間で共通の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御し、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域のうちの一方における共通の基準マーク以外の基準マークの位置に基づいて、共通の基準マークの位置を取得するとともに、共通の基準マークの位置に基づいて、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域のうちの他方における共通の基準マーク以外の基準マークの位置を取得し、前記複数のマスター基板分割撮像領域の各々における複数の基準マークの位置に基づいて、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差を取得し、複数のチップ部品の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域毎に補正する。
【0009】
この発明の一の局面におけるチップ位置測定装置では、上記のように、制御部は、複数のチップ部品の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域毎に補正する。これにより、取得した全てのチップ部品の位置の各々を1つの補正値に基づいて補正する場合と異なり、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差(実際の位置からのずれ量)が分割した複数の実基板分割撮像領域毎に異なる場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することができる。その結果、チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することができる。
【0010】
上記一の局面におけるチップ位置測定装置において、好ましくは、制御部は、複数のマスター基板分割撮像領域の各々が複数の実基板分割撮像領域の各々と略同じ領域となるように、複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する。このように構成すれば、複数の実基板分割撮像領域の各々におけるチップ部品と、複数の実基板分割撮像領域の各々における複数の基準マークとを、略1対1で対応させることができるので、複数のチップ部品の位置を複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域毎に補正する際の制御部の制御処理を比較的単純化することができる。これにより、複数のチップ部品の位置を複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域毎に補正する際の制御部の制御負担が過度に大きくなるのを抑制することができる。
【0011】
上記一の局面におけるチップ位置測定装置において、好ましくは、制御部は、実基板上の所定領域を、複数の実基板分割撮像領域の各々が2列以上の複数のチップ部品を含むとともに、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で1列以上の共通のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御するとともに、マスター基板上の所定領域を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々が2列以上の複数の基準マークを含むとともに、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域同士の間で1列以上の共通の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する。このように構成すれば、制御部が、実基板上の所定領域を、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で共通のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する構成を容易に実現することができるとともに、制御部が、実基板上の所定領域に対応する領域であるとともに、互いの相対位置が既知である複数の基準マークが互いに離間して配置されたマスター基板上の所定領域を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域同士の間で共通の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する構成を容易に実現することができる。
【0012】
上記一の局面におけるチップ位置測定装置において、好ましくは、制御部は、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における複数の基準マークの個数が複数の実基板分割撮像領域の各々における複数のチップ部品の個数以上となるように、複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する。このように構成すれば、複数の実基板分割撮像領域の各々における複数のチップ部品が、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における複数の基準マークの個数と同じ場合、および、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における複数の基準マークの個数より少ない場合のいずれの場合でも、複数のチップ部品の位置を複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域毎に補正することができる。すなわち、複数の実基板分割撮像領域の各々における複数のチップ部品の個数が互いに異なる複数種類の実基板に対して、複数のチップ部品の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域毎に補正することができるので、チップ位置測定装置の汎用性を向上させることができる。
【0013】
上記一の局面におけるチップ位置測定装置において、好ましくは、制御部は、実基板上の所定領域を、実基板上の所定領域において第1方向かつ第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御するとともに、マスター基板上の所定領域を、マスター基板上の所定領域において第1方向かつ第2方向に並んだ複数の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御する。このように構成すれば、複数のチップ部品が並ぶ第1方向および第2方向の2方向において、複数のチップ部品の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域毎に補正することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、上記のように、チップ部品が実基板上に高密度で配置される場合や、実基板の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することが可能なチップ位置測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態によるチップ位置測定装置の全体構成を示した模式図である。
図2】本発明の一実施形態による実基板を示した模式図である。
図3】本発明の一実施形態によるマスター基板を示した模式図である。
図4】本発明の一実施形態によるチップ位置測定装置における、実基板の所定領域を分割した複数の実基板分割撮像領域の撮像、および、実基板の複数のチップ部品の位置の取得を説明するための模式図である。
図5】本発明の一実施形態によるチップ位置測定装置における、マスター基板の所定領域を分割した複数のマスター基板分割撮像領域の撮像、および、マスター基板の複数の基準マークの位置の取得を説明するための模式図である。
図6】本発明の一実施形態によるチップ位置測定装置における、複数のマスター基板分割撮像領域の各々における測定誤差の取得、および、複数のチップ部品の位置の複数の実基板分割撮像領域毎の補正を説明するための模式図である。
図7】本発明の変形例によるマスター基板を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1図6を参照して、本発明の一実施形態によるチップ位置測定装置100の構成について説明する。
【0018】
(チップ位置測定装置の全体構成)
図1に示すように、チップ位置測定装置100は、実基板200上に配置された複数のチップ部品210の位置を測定するための装置である。図2に示すように、実基板200には、所定領域220において、複数のチップ部品210が互いに離間して配置されている。複数のチップ部品210は、X方向かつX方向と直交するY方向に並んでいる。XY平面は水平面に相当する。なお、X方向およびY方向は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1方向」および「第2方向」の一例である。
【0019】
図1に示すように、チップ位置測定装置100は、基板保持部10と、撮像部20と、移動機構30と、制御部40と、を備える。
【0020】
基板保持部10は、実基板200および後述するマスター基板300(図3参照)を保持することが可能に構成されている。マスター基板300具体的には、基板保持部10は、実基板200およびマスター基板300が水平状態で載置される基板載置台11を含む。基板載置台11には、真空ポンプ等の負圧発生手段と接続された溝または孔が形成されている。基板載置台11に形成された溝または孔を負圧状態にすることにより、実基板200およびマスター基板300を保持するとともに、基板載置台11に形成された溝または孔を大気開放状態にすることにより、実基板200およびマスター基板300を保持解除する。
【0021】
図3に示すように、マスター基板300には、所定領域320において、互いの相対位置が既知である複数の基準マーク310が、互いに離間して配置されている。マスター基板300上の所定領域320は、実基板200(図2参照)上の所定領域220(図2参照)に対応する領域である。
【0022】
図1に示すように、撮像部20は、実基板200およびマスター基板300(図3参照)を撮像することが可能に構成されている。具体的には、撮像部20は、実基板200およびマスター基板300を上方から撮像するように、実基板200およびマスター基板300が載置される基板載置台11の上方に配置されている。撮像部20は、実基板200およびマスター基板300を撮像するための撮像カメラ21を含む。撮像カメラ21により撮像された実基板200およびマスター基板300の画像データは、制御部40に出力される。
【0023】
移動機構30は、XY平面内において、撮像部20に対して基板保持部10を移動させることが可能に構成されている。具体的には、移動機構30は、基板保持部10をX方向に沿って移動させるX方向移動機構31と、基板保持部10をY方向に沿って移動させるY方向移動機構32と、を含む。X方向移動機構31およびY方向移動機構32は、たとえば、サーボモータまたパルスモータとボールねじとを組み合わせた直動機構、リニアモータを用いた直動機構、等である。移動機構30は、基板保持部10の下方に配置されている。
【0024】
制御部40は、チップ位置測定装置100の各部を制御することが可能に構成されている。具体的には、制御部40は、実基板200およびマスター基板300を保持するために、基板載置台11に形成された溝または孔を負圧状態にするとともに、実基板200およびマスター基板300を保持解除するために、基板載置台11に形成された溝または孔を大気開放状態にするように負圧発生手段を制御する。制御部40は、実基板200およびマスター基板300を撮像するように撮像部20を制御する。制御部40は、撮像部20に対して基板保持部10を移動させるように移動機構30を制御する。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の不揮発性メモリ、等を含むコンピュータである。
【0025】
(チップ部品の位置の取得)
図4に示すように、制御部40(図1参照)は、複数のチップ部品210の位置を取得するための第1のステップとして、実基板200上の所定領域220を、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20(図1参照)を制御する。具体的には、制御部40は、基板保持部10(図1参照)に実基板200が保持された状態で、実基板200上の所定領域220を、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように、実基板200が保持された基板保持部10を所定の移動量だけ移動させる移動機構30(図1参照)の制御と、分割した複数の実基板分割撮像領域230の各々を撮像する撮像部20の制御と、を交互に行う。
【0026】
制御部40(図1参照)は、実基板200上の所定領域220を、複数の実基板分割撮像領域230の各々が6列の複数のチップ部品210を含むとともに、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で1列の共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20(図1参照)を制御する。また、制御部40は、実基板200上の所定領域220を、実基板200上の所定領域220においてX方向かつX方向と直交するY方向に並んだ複数のチップ部品210を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御する。具体的には、制御部40は、基板保持部10(図1参照)に実基板200が保持された状態で、実基板200上の所定領域220を、X方向およびY方向の各々に6列が並んだ複数のチップ部品210を含むとともに、X方向およびY方向の各々において互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で1列の共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように、実基板200が保持された基板保持部10を所定の移動量だけ移動させる移動機構30(図1参照)の制御と、分割した複数の実基板分割撮像領域230の各々を撮像する撮像部20の制御と、を交互に行う。
【0027】
制御部40(図1参照)は、複数のチップ部品210の位置を取得するための第2のステップとして、複数のチップ部品210の位置を取得するために、互いに隣接する実基板分割撮像領域230のうちの一方における共通のチップ部品211以外のチップ部品210の位置に基づいて、共通のチップ部品211の位置を取得するとともに、共通のチップ部品211の位置に基づいて、互いに隣接する実基板分割撮像領域230のうちの他方における共通のチップ部品211以外のチップ部品210の位置を取得する。具体的には、制御部40は、撮像部20(図1参照)から入力された実基板分割撮像領域230の画像に基づいて、基準となるチップ部品210が含まれる実基板分割撮像領域230における、基準となるチップ部品210以外のチップ部品210の位置を、基準となるチップ部品210との相対的な位置関係(図中の太実線矢印)に基づいて取得する。この際に、基準となるチップ部品210が含まれる実基板分割撮像領域230と、基準となるチップ部品210が含まれる実基板分割撮像領域230に隣接する実基板分割撮像領域230との共通のチップ部品211の位置も取得される。そして、制御部40は、撮像部20から入力された実基板分割撮像領域230の画像に基づいて、基準となるチップ部品210が含まれる実基板分割撮像領域230に隣接する実基板分割撮像領域230における、共通のチップ部品211以外のチップ部品210の位置を、共通のチップ部品211との相対的な位置関係(図中の太点線矢印)に基づいて取得する。そして、制御部40は、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士で、同様の処理を行うことによって、実基板200上の所定領域220に配置された全てのチップ部品210の位置を取得する。
【0028】
(チップ部品の位置の測定誤差の補正)
図5に示すように、制御部40(図1参照)は、取得した複数のチップ部品210(図4参照)の位置の測定誤差を補正するための第1のステップとして、マスター基板300上の所定領域320を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20(図1参照)を制御する。具体的には、制御部40は、基板保持部10(図1参照)にマスター基板300が保持された状態で、マスター基板300上の所定領域320を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように、マスター基板300が保持された基板保持部10を所定の移動量だけ移動させる移動機構30(図1参照)の制御と、分割した複数のマスター基板分割撮像領域330の各々を撮像する撮像部20の制御と、を交互に行う。マスター基板300では、互いの相対位置が既知である複数の基準マーク310が、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々に含まれるように、互いに離間して配置されている。なお、制御部40は、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が複数の実基板分割撮像領域230の各々と略同じ領域となるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。
【0029】
制御部40(図1参照)は、マスター基板300上の所定領域320を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が6列の複数の基準マーク310を含むとともに、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で1列の共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20(図1参照)を制御する。また、制御部40は、マスター基板300上の所定領域320を、マスター基板300上の所定領域320においてX方向かつY方向に並んだ複数の基準マーク310を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。具体的には、制御部40は、基板保持部10(図1参照)にマスター基板300が保持された状態で、マスター基板300上の所定領域320を、X方向およびY方向の各々に6列が並んだ複数の基準マーク310を含むとともに、X方向およびY方向の各々において互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で1列の共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように、マスター基板300が保持された基板保持部10を所定の移動量だけ移動させる移動機構30(図1参照)の制御と、分割した複数のマスター基板分割撮像領域330の各々を撮像する撮像部20の制御と、を交互に行う。
【0030】
制御部40(図1参照)は、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数が複数の実基板分割撮像領域230(図4参照)の各々における複数のチップ部品210(図4参照)の個数以上となるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。本実施形態では、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数(36個)が複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数のチップ部品210の個数(36)と同じとなるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する例を示している。
【0031】
制御部40(図1参照)は、取得した複数のチップ部品210(図4参照)の位置の測定誤差を補正するための第2のステップとして、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330のうちの一方における共通の基準マーク311以外の基準マーク310の位置に基づいて、共通の基準マーク311の位置を取得するとともに、共通の基準マーク311の位置に基づいて、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330のうちの他方における共通の基準マーク311以外の基準マーク310の位置を取得する。具体的には、制御部40は、撮像部20(図1参照)から入力されたマスター基板分割撮像領域330の画像に基づいて、基準となる基準マーク310が含まれるマスター基板分割撮像領域330における、基準となる基準マーク310以外の基準マーク310の位置を、基準となる基準マーク310との相対的な位置関係(図中の太実線矢印)に基づいて取得する。この際に、基準となる基準マーク310が含まれるマスター基板分割撮像領域330と、基準となる基準マーク310が含まれるマスター基板分割撮像領域330に隣接するマスター基板分割撮像領域330との共通の基準マーク311の位置も取得される。そして、制御部40は、撮像部20から入力されたマスター基板分割撮像領域330の画像に基づいて、基準となる基準マーク310が含まれるマスター基板分割撮像領域330に隣接するマスター基板分割撮像領域330における、共通の基準マーク311以外の基準マーク310の位置を、共通の基準マーク311との相対的な位置関係(図中の太点線矢印)に基づいて取得する。そして、制御部40は、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士で、同様の処理を行うことによって、マスター基板300上の所定領域320に配置された全ての基準マーク310の位置を取得する。
【0032】
図6に示すように、制御部40(図1参照)は、取得した複数のチップ部品210の位置の測定誤差を補正するための第3のステップとして、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の位置に基づいて、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差(実際の位置からのずれ)を取得する。具体的には、制御部40は、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々において、取得した複数の基準マーク310の位置と、既知である複数の基準マーク310の実際の位置とに基づいて、複数の基準マーク310の各々の位置の測定誤差(図中の矢印)を取得する。そして、制御部40は、複数(少なくとも4つ)の基準マーク310の各々の位置の測定誤差に基づいて、複数のマスター基板分割撮像領域330における測定誤差(図中の点線矢印)を取得する。測定誤差の取得には、たとえば、ホモグラフィー変換等の二次元画像の変形手法が用いられる。
【0033】
制御部40(図1参照)は、取得した複数のチップ部品210の測定誤差を補正するための第4のステップとして、複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する。具体的には、制御部40は、取得した複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330毎に取得した測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する。
【0034】
[実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0035】
本実施形態では、上記のように、制御部40は、複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する。これにより、取得した全てのチップ部品210の位置の各々を1つの補正値に基づいて補正する場合と異なり、取得した全てのチップ部品210の各々の位置の測定誤差(実際の位置からのずれ量)が分割した複数の実基板分割撮像領域230毎に異なる場合でも、取得した全てのチップ部品210の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することができる。その結果、チップ部品210が実基板200上に高密度で配置される場合や、実基板200の撮像領域の分割数を非常に大きくする場合でも、取得した全てのチップ部品210の各々の位置の測定誤差を精度よく補正することができる。
【0036】
また、本実施形態では、上記のように、制御部40は、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が複数の実基板分割撮像領域230の各々と略同じ領域となるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。これにより、複数の実基板分割撮像領域230の各々におけるチップ部品210と、複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数の基準マーク310とを、略1対1で対応させることができるので、複数のチップ部品210の位置を複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する際の制御部40の制御処理を比較的単純化することができる。これにより、複数のチップ部品210の位置を複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域230毎に補正する際の制御部40の制御負担が過度に大きくなるのを抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態では、上記のように、制御部40は、実基板200上の所定領域220を、複数の実基板分割撮像領域230の各々が6列の複数のチップ部品210を含むとともに、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で1列の共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御する。これにより、制御部40が、実基板200上の所定領域220を、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御する構成を容易に実現することができる。また、本実施形態では、上記のように、制御部40は、マスター基板300上の所定領域320を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が6列の複数の基準マーク310を含むとともに、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で1列の共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。これにより、制御部40が、実基板200上の所定領域220に対応する領域であるとともに、互いの相対位置が既知である複数の基準マーク310が互いに離間して配置されたマスター基板300上の所定領域320を、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する構成を容易に実現することができる。
【0038】
また、本実施形態では、上記のように、制御部40は、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数が複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数のチップ部品210の個数以上となるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。これにより、複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数のチップ部品210が、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数と同じ場合、および、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数より少ない場合のいずれの場合でも、複数のチップ部品210の位置を複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域230毎に補正することができる。すなわち、複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数のチップ部品210の個数が互いに異なる複数種類の実基板200に対して、複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて、複数の実基板分割撮像領域230毎に補正することができるので、チップ位置測定装置100の汎用性を向上させることができる。
【0039】
また、本実施形態では、上記のように、制御部40は、実基板200上の所定領域220を、実基板200上の所定領域220においてX方向かつX方向と直交するY方向に並んだ複数のチップ部品210を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御する。また、制御部40は、マスター基板300上の所定領域320を、マスター基板300上の所定領域320においてX方向かつY方向に並んだ複数の基準マーク310を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する。これにより、複数のチップ部品210が並ぶX方向およびY方向の2方向において、複数のチップ部品210の位置を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における測定誤差に基づいて複数の実基板分割撮像領域230毎に補正することができる。
【0040】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0041】
たとえば、上記実施形態では、制御部40が、実基板200上の所定領域220を、実基板200上の所定領域220においてX方向(第1方向)かつX方向と直交するY方向(第2方向)に並んだ複数のチップ部品210を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御するとともに、マスター基板300上の所定領域320を、マスター基板300上の所定領域320においてX方向かつY方向に並んだ複数の基準マーク310を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、実基板上の所定領域を、実基板上の所定領域において第1方向および第2方向のうちの一方のみに並んだ複数のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御するとともに、マスター基板上の所定領域を、マスター基板上の所定領域において第1方向および第2方向のうちの一方のみに並んだ複数の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、制御部40が、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々における複数の基準マーク310の個数が複数の実基板分割撮像領域230の各々における複数のチップ部品210の個数と同じとなるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図7に示す変形例のように、制御部が、複数のマスター基板分割撮像領域530の各々における複数の基準マーク510の個数が複数の実基板分割撮像領域430の各々における複数のチップ部品410の個数より多くなるように、複数のマスター基板分割撮像領域530を撮像するように撮像部を制御してもよい。なお、図7では、複数のマスター基板分割撮像領域530の各々における複数の基準マーク510の個数が、複数の実基板分割撮像領域430の各々における複数のチップ部品410の個数の4分の1である例を示している。
【0043】
また、上記実施形態では、制御部40が、実基板200上の所定領域220を、複数の実基板分割撮像領域230の各々が6列の複数のチップ部品210を含むとともに、互いに隣接する実基板分割撮像領域230同士の間で1列の共通のチップ部品211を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域230を撮像するように撮像部20を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、実基板上の所定領域を、複数の実基板分割撮像領域の各々がN列(Nは2~5または7以上)の複数のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよいし、互いに隣接する実基板分割撮像領域同士の間で2列以上の共通のチップ部品を含むように分割した複数の実基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、制御部40が、マスター基板300上の所定領域320を、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が6列の複数の基準マーク310を含むとともに、互いに隣接するマスター基板分割撮像領域330同士の間で1列の共通の基準マーク311を含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、マスター基板上の所定領域を、複数のマスター基板分割撮像領域の各々がN列(Nは2~5または7以上)の複数の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよいし、互いに隣接するマスター基板分割領域同士の間で2列以上の共通の基準マークを含むように分割した複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、制御部40が、複数のマスター基板分割撮像領域330の各々が複数の実基板分割撮像領域230の各々と略同じ領域となるように、複数のマスター基板分割撮像領域330を撮像するように撮像部20を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、複数のマスター基板分割撮像領域の各々が複数の実基板分割撮像領域の各々と異なる領域となるように、複数のマスター基板分割撮像領域を撮像するように撮像部を制御してもよい。
【符号の説明】
【0046】
20 撮像部
40 制御部
100 チップ位置測定装置
200 実基板
210、410 チップ部品
211 (共通の)チップ部品
220 (実基板上の)所定領域
230、430 実基板分割撮像領域
300 マスター基板
310、510 基準マーク
311 (共通の)基準マーク
320 (マスター基板上の)所定領域
330、530 マスター基板分割撮像領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7