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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139646
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】折り畳んで固定可能な三つ折り食器
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/00 20060101AFI20241002BHJP
   A47G 21/00 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
A47G19/00 E
A47G21/00 T
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077442
(22)【出願日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】112111520
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523164573
【氏名又は名称】冠蓋企業有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUAN GAI ENTEPRISE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.360-28,Sec.2,Wenyuan Rd.,Beidou Township,Changhua County 521,Taiwan,
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝獻章
【テーマコード(参考)】
3B001
3B115
【Fターム(参考)】
3B001BB02
3B001CC23
3B115AA14
3B115BA02
3B115BA12
3B115DA09
3B115EA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動化装置としての治具による折り畳みと包装に適用できる折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供する。
【解決手段】折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20、第二棒30を含み、食器ヘッド10は、首部14を有し、首部14は、第一位置制限部を有し、第一棒20と繋げられ、第一棒20は、第二位置制限部24を有し、第二棒30と第一棒20とが折り畳まれる時に、第二棒30が第二位置制限部24により、折り畳まれた位置に維持され、折り畳まれた第二棒30、第一棒20は、食器ヘッド10と折り畳む時に、第一棒20が第一位置制限部により、折り畳まれた位置に維持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先から順に繋げられる食器ヘッド、第一棒及び第二棒を含み、
前記食器ヘッドは、機能部及び前記機能部から後ろへ伸びる首部を含み、前記首部は、第一位置制限部を有し、
前記第一棒は、先端の辺縁が前記首部における後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、前記第一棒は、第二位置制限部を有し、
前記第二棒は、先端の辺縁が前記第一棒における後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれる時に、折り畳まれた位置に前記第二棒が前記第二位置制限部により維持され、折り畳まれた前記第二棒と前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、折り畳まれた位置に前記第一棒が被前記食器ヘッドの前記第一位置制限部により維持される、ことを特徴とする、折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項2】
前記第一位置制限部は、凸起であり、前記第一棒は、係合穴を有し、前記係合穴は、前記凸起が係合するためのものであり、
折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時には、前記食器ヘッドにおける前記凸起が前記第一棒の前記係合穴に係合する、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項3】
前記第一棒における前記食器ヘッドと折り畳む時に前記首部に覆われる部分を係合穴部分として定義すると、前記係合穴は、前記第一棒の頂面に設置されると共に、前記係合穴の少なくとも一部が前記係合穴部分に位置することにより前記凸起が係合することに用いられ、前記第二位置制限部は、前記第一棒における前記係合穴部分に位置する後方側の部分に設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項4】
前記首部と前記第一棒の先端との間には、第一接続辺を有し、
前記第一棒の後端と前記第二棒の先端との間には、第二接続辺を有し、
前記係合穴における前後方向の長さが前記凸起における前後方向の長さと等しく、前記第二棒における前後方向の長さが前記第二接続辺と前記第二位置制限部との間における前後方向の長さよりも大きく、前記第二接続辺と前記係合穴との間における前後方向の長さ以下である、ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項5】
前記凸起における左右両側間の長さが前記係合穴における左右両側間の長さよりも大きいことから、前記凸起が弾性可能に前記係合穴に係合する、ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項6】
前記凸起は、左右両側に二つの側面を有し、頂側に案内面を有し、前記案内面は、中央が高いと共に前後両側が次第に低くなる弧形面である、ことを特徴とする請求項5に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項7】
前記第一棒は、左右両側に二つの第一側辺を有し、前記第二位置制限部は、少なくとも、前記二つの第一側辺のうちの一つに上へ伸びる第二側方棒を結合し、
各第二側方棒は、弾性体であり、頂部の内側に第二円弧状凸部を有し、各前記第二円弧状凸部は、前記第二棒を係合するためのものである、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項8】
前記第二位置制限部は、前記二つの第一側辺に対して左右対称の形態で二つの前記第二側方棒を結合する、ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項9】
前記第二位置制限部は、前記二つの第一側辺に二つの前記第二側方棒を結合し、前記二つの第二側方棒は、前後位置が千鳥状になる、ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項10】
前記機能部は、フォーク又は勺部である、ことを特徴とする請求項2から9の何れかの一項に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項11】
前記機能部は、杓形状溝を有し、前記杓形状溝における前記首部の内側まで伸びる部分に長溝を形成し、前記凸起は、前記長溝の底側に設置されると共に少なくとも部分が前記長溝から凸出になる、ことを特徴とする請求項10に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項12】
前記首部は、左右両側の頂部辺縁に二つの首部側辺を有し、
前記第一位置制限部は、前記二つの首部側辺に上へ伸びる二つの第一側方棒を結合し、各前記第一側方棒の内側に第一円弧状凸部を有し、
折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒は、前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記二つの第一側方棒が各前記第一円弧状凸部により前記第一棒の位置を維持する、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項13】
前記首部は、左右両側の頂部辺縁に二つの首部側辺を有し、
前記第一位置制限部は、前記二つの首部側辺に上かつ内へ伸びる二つの傾斜側方棒を結合し、各前記傾斜側方棒は、頂部に円弧状凸部を有し、
折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒は、前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記二つの傾斜側方棒が各前記円弧状凸部により前記第一棒の位置を維持する、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項14】
前記首部は、左右両側の頂部辺縁に二つの首部側辺を有し、
前記第一位置制限部は、前記二つの首部側辺に上へ伸びる二つの第一側方棒を結合し、各前記第一側方棒は、頂端に円弧面を有し、
前記第一棒は、左右両側に二つの第一側辺を有し、前記二つの第一側辺間における左右方向の長さが、前記二つの第一側方棒の内側面間における左右方向の長さよりも大きいように設けられ、
折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒は、前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記第一棒が前記二つの第一側方棒間に係合する、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折疊食器に関し、特に、折り畳んで固定可能な三つ折り食器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食器を内部に付けたドリング用缶蓋は、例えば台湾特許出願の第084211279号の「スプーンを内部に付けた缶蓋構成の改良」という特許出願において、缶蓋における底板の周縁に環部を突出して設置し、底板と環部との間に若干の位置決め柱、接合片及び係合片を設け、折り畳まれたスプーンを係合することにより、使用者がスプーンの側方を手で揉み上げる時に、折り畳まれたスプーンを円滑に取って用いることができる。
【0003】
上記スプーンを内部に付けたドリング缶蓋は、包裝する時に、人工でスプーンを折り畳んでから、折り畳まれたスプーンを、ドリング缶蓋の内側における位置決め柱、接合片及び係合片間に係合して固定するものである。上記折り畳まれたスプーンは、自動化の装置による折り畳みと包裝に変えようとすると、スプーン各部を折り畳む過程に、折り畳まれた部分が回復してつけあがることにより、その後他の部分を折り畳む操作が邪魔され、自動化治具でスプーンを折り畳む時に抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという問題がある。また、手を用いて折り畳まれたスプーンをドリング缶蓋に係合して包裝しかできないスプーン結構は、スプーンを包装する過程にスプーンが汚染され易く、衛生上の配慮が生じてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このことに鑑み、本発明は、食器における前方側と中央にそれぞれ設けられた第一位置制限部と第二位置制限部によりそれぞれ前後における異なる部位を固定できる設計により、三つ折り食器の構造を自動化装置としての治具による折り畳みと包装に適用することができ、スプーンを人工で折り畳んでから缶蓋に入れて係合するという包裝の形態が代わることができ、人力を省くと共に、食器を人工で包裝する時に生じる衛生上の配慮を避けることができる、折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、先から順に繋げられる食器ヘッド、第一棒及び第二棒を含み、前記食器ヘッドは、機能部及び由前記機能部から後ろへ伸びる首部を含み、前記首部は、第一位置制限部を有する、折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供する。前記第一棒は、先端の辺縁が前記首部における後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、第二位置制限部を有する。前記第二棒は、先端の辺縁が前記第一棒における後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれる時に、折り畳まれた位置に前記第二棒が前記第二位置制限部により維持され、折り畳まれた前記第二棒と前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記第一棒が前記食器ヘッドの前記第一位置制限部により、折り畳まれた位置に維持される。
【発明の効果】
【0006】
本発明による効果は、第二棒と第一棒が折り畳まれた後に前記第二位置制限部により折り畳まれた位置に維持され、その後、折り畳まれた第二棒と第一棒を食器ヘッドに折り畳んで固定する過程に、第二棒が第一棒の第二位置制限部から任意に離脱することがないことから、回復する第二棒により、自動化治具としての機械アームが食器ヘッドを折り畳む時に、抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという問題を避けることができ、本発明に係る、三つ折りスプーンを自動化で缶蓋に折り畳んで包装し、人工でスプーンを折り畳んでから缶蓋に入れて係合するという包裝の形態が代わることができ、人工で包裝することに生じた衛生上の配慮を避けることができるということにある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第一の好ましい実施例の斜視図である。
図2図1における2で示す拡大図である。
図3】本発明の第一の好ましい実施例の上面図である。
図4図3における4-4方向の断面図である。
図5】本発明の第一の好ましい実施例における中央を切断した上面図である。
図6】本発明の第一の好ましい実施例の右側面図である。
図7A】本発明の第一好ましい実施例に係る、第二棒を折り畳む動作の模式図である。
図7B】本発明の第一好ましい実施例に係る、第一棒と第二棒を折り畳む動作の模式図である。
図7C】本発明の第一好ましい実施例に係る、折り畳みが済んだ動作の模式図である。
図8】本発明の第二の好ましい実施例の斜視図である。
図9】本発明の第三の好ましい実施例の斜視図である。
図10】本発明の第四の好ましい実施例の斜視図である。
図11】本発明の第五の好ましい実施例の斜視図である。
図12】本発明の第六の好ましい実施例の斜視図である。
図13図12における13で示す拡大図である。
図14】本発明の第六の好ましい実施例の上面図である。
図15図14における15-15方向の断面図である。
図16】本発明の第七の好ましい実施例の一部の斜視図である。
図17図16における17-17方向の断面図である。
図18】本発明の第八の好ましい実施例の一部の斜視図である。
図19】本発明の第八の好ましい実施例の上面図である。
図20図19における20A-20A方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を一層明確に説明するために、好ましい実施例を挙げて図面を参照しながら以下に詳しく説明する。図1乃至図7Aは、示すように、本発明の第一の好ましい実施例に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器である。前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、先端、後端、左右両側及び上下両方向を含む食器であると共に、先から順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20及び第二棒30を含む。前記食器ヘッド10は、機能部12及び前記機能部12から後ろへ伸びる首部14を含み、前記首部14は、第一位置制限部Xを有する。第一の好ましい実施例において、前記機能部12は、勺部であり、しかも、頂側に杓形状溝16を有し、前記杓形状溝16は、後ろへ前記首部14の内側まで伸び、前記首部14の内側に長溝161を形成する。前記第一位置制限部Xは、凸起18である。詳しく説明すると、上記の第一位置制限部Xは、凸起18が前記長溝161の底側に設置され、前記凸起18の少なくとも一部が上へ前記長溝161から伸び出す。
【0009】
前記第一棒20は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記首部14の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記首部14と前記第一棒20の先端との間には、第一接続辺21を有し、前記首部14の底側と前記第一棒20の先端との間には、第一係合部品22を形成する。前記第一係合部品22は、前記首部14の底側に形成される挿入棒221及び第一棒20の先端に形成されるリング222を含む。前記第一棒20は、前記凸起18に対応する位置に係合穴23を有する。前記係合穴23は、前記凸起18が係合するためのものである。前記第一棒20は、前記第二棒30に対応する位置に第二位置制限部24を有する。前記第二位置制限部24は、前記第二棒30を固定するためのものである。図6図7Aに示すように、前記第一棒20と前記食器ヘッド10とが開かれた状態にある時に、前記挿入棒221が前記リング222に係合して位置決める。前記第一棒20は、第一接続辺21を回転軸として前記食器ヘッド10と折り畳む時に、力を加えると、前記第一係合部品22を開放して、前記リング222を前記挿入棒221から分離することができる。
【0010】
前記第二棒30は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記第一棒20の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記第一棒20の後端と前記第二棒30の先端との間には、第二接続辺31を有する。前記第一棒20の後端の底側と前記第二棒30の先端との間には、第二係合部品32を形成する。前記第二係合部品32は、前記第一棒20における後端の底側に形成される係合溝321及び前記第二棒30における先端に形成される係合ブロック322を含む。図6図7Aに示すように、前記第二棒30と前記第一棒20とが開かれた状態にある時に、前記係合ブロック322が前記係合溝321に係合して位置決める。前記第二棒30は、第二接続辺31を回転軸として前記第一棒20と折り畳む時に、力を加えと、前記第二係合部品32を開放して前記係合ブロック322を前記係合溝321から分離することができる。
【0011】
上記の第一の好ましい実施例において、図7A乃至図7Cに示すように、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれる時に、前記第二棒30が前記第二位置制限部24により、折り畳まれた位置に維持され、回復することがない。次に、折り畳まれた第二棒30、第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳む時に、前記食器ヘッド10の前記凸起18の位置が前記係合穴23の位置と対応することから、前記食器ヘッド10が前記凸起18を介して前記係合穴23に係合して固定する形態で、折り畳まれた第一棒20と第二棒30に折り合って、前記第一棒20が前記食器ヘッド10の第一位置制限部Xにより、折り畳まれた位置に維持され、回復することがない。前記食器ヘッド10と、折り畳まれた第一棒20、第二棒30とを折り畳む時に、図7Cに示すように、前記食器ヘッド10の杓形状溝16が前記第二棒30を覆いながら前記第二棒30を収納する。
【0012】
図1乃至図6に示すように、以下、第一の好ましい実施例の構造の特徴をより詳しく説明する。前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、プラスチックを射出形成したものである。そして、前記食器ヘッド10、前記第一棒20及び前記第二棒30は、それらの各部分に、可撓性及び弾性をある程度で持っている。前記第二棒30と前記第一棒20を折り畳む時に、前記第二棒30が前記第二位置制限部24と接触する部分を結合部分A、前記第一棒20における前記第一棒20と前記食器ヘッド10とを折り畳む時に前記首部14に覆われる部分を係合穴部分Bとして、それぞれ定義する。第一の好ましい実施例において、前記係合穴23は、前後方向に沿って伸びる長方穴であり、前記第一棒20の頂面に設置され、前記係合穴23の先端部が前記係合穴部分Bに位置し、第一位置制限部Xとしての前記凸起18を、前記第一棒20の係合穴23に係合すると前記係合穴23の先端部に係合して固定する場合に、前記第二位置制限部24が前記第一棒20における前記係合穴部分Bの後方側に位置する部分に設置されるものになる。
【0013】
前記係合穴23は、左右両側に平行する。前記凸起18は、左右両側に二つの側面181を有する。前記凸起18は、頂側に案内面182を有し、前記案内面182は、中央が高く、前後両側が次第に低くなる弧形面であり、前記案内面182が案内することにより、前記凸起18を前記係合穴23に円滑係合することができる。前記凸起18における左右両側間の長さd1が前記係合穴23における左右両側間の長さd2よりも大きい。前記凸起18は、頂側における前記係合穴23の左右両側と抵触するための部分が面取りを有することにより、前記凸起18が、前記係合穴23の左右両側を少々押す形態で、前記係合穴23に弾性係合する。
【0014】
前記第一棒20、前記第二棒30は、それらの頂面がそれぞれ前後方向に伸びる長方形平面である。前記第一棒20は、その頂面の左右両側に二つの第一側辺26を有し、前記第二棒30は、頂面の左右両側に二つの第二側辺36を有する。第一の好ましい実施例において、前記第二位置制限部24は、二つの第一側辺26に対して左右対称の形態で上へ伸びる二つの第二側方棒241を結合する。各第二側方棒241は、湾曲可能な弾性体であり、各第二側方棒241における頂部の内側に、第二円弧状凸部242を有し、各第二円弧状凸部242の少なくとも一部が各第一側辺26に伸び込む。
【0015】
前記第二位置制限部24は、各前記第二円弧状凸部242が、前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれている過程に各前記第二側辺36により抵触される位置に位置し、前記第二位置制限部24が前記第一棒20と折り畳む第二棒30の結合部分Aを係合することができる。他の好ましい実施例において、前記第二位置制限部24は、前記二つの第二側方棒241しか設けなくてもよい。このとき、前記結合部分Aにおける左右方向の幅を、前記二つの第二側方棒241における内側面間における左右方向の幅よりも大きいように設けることにより、前記第二棒30と前記第一棒20を折り畳む時に、前記第二棒30の結合部分Aが、左右へ少々前記二つの第二側方棒241を押すという形態で、前記二つの第二側方棒241に弾性係合し、折り畳まれた位置に維持され、前記第二棒30が任意に前記第一棒20の第二位置制限部24から離脱することは無い。
【0016】
図7A乃至図7Cに示すように、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、プラスチックを射出形成するという形態で製造が済む時に、前記食器ヘッド10、前記第一棒20及び前記第二棒30が、概ねU形状という形態でプラスチックを射出形成するモールドから離脱する。次に、前記食器ヘッド10は、自動化治具により挟んで固定される。まず、前記第二棒30が受自動化治具としての機械アームにより横方向に押されて、前記第二棒30が前記第一棒20の方向へ折り畳むようにする。図2乃至図4に示すように、折り畳まれている過程に、第二棒30が二つの第二側辺36により前記二第二円弧状凸部242と抵触する時に外へ二つの第二側方棒241を押し、第二棒30が前記二つの第二側方棒241間に入ると前記二つの第二側方棒241がそもそもの位置に回復する。この時、前記二つの第二側方棒241は、各第二円弧状凸部242により前記第二棒30の位置を維持し、前記第二棒30が回復できないようにする。次に、自動化治具としての他の機械アームが折り畳まれた前記第一棒20と第二棒30を垂直方向に押し、折り畳まれた前記第一棒20と第二棒30を前記食器ヘッド10の方向に折り畳み、前記食器ヘッド10における第一位置制限部Xとしての凸起18を前記第一棒20の係合穴23に係合して固定する。そして、前記第一棒20が折り畳まれた位置に維持されることから、前記第一棒20を折り畳んだ状態から前記食器ヘッド10が回復することを避けることができる。
【0017】
本発明は、第一の好ましい実施例において、第二棒30、第一棒20の係合穴23が、折り畳みの先後順番に従ってそれぞれ、第二位置制限部24と第一位置制限部Xとしての凸起18により、折り畳まれた位置に維持され、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100の第二棒30と第一棒20を折り畳んでから回復できないようにし、折り畳まれた第一棒20、第二棒30が前記食器ヘッド10と折り畳んでから回復することもない。故に、自動化治具により順に第二棒30と第一棒20を折り畳み、次に、折り畳まれた第一棒20、第二棒30と前記食器ヘッド10とを折り畳んでいる過程に、第二棒30が回復することにより、自動化治具としての機械アームが第一棒20を前記食器ヘッド10に折り畳む時に抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという問題を避けることができ、本発明に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100を自動化の折り畳みと包裝に適用する。人力を省くことができるのみならず、人手で折り畳む時に衛生上の配慮が生じてしまうという問題を避けることができる。
【0018】
本発明の機能部12は、上記の第一の好ましい実施例において前記機能部12を勺部とする以外に、前記機能部12をフォークとしてもよい。図8に示す本発明の第二の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、先から順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20及び第二棒30を含む。前記食器ヘッド10は、機能部12及び前記機能部12から後ろへ伸びる首部14を含む。第二の好ましい実施例において、前記機能部12がフォークであり、しかも、頂側にも杓形状溝16を有する。前記杓形状溝16は後ろへ前記首部14の内側まで伸び、前記首部14の内側に長溝161を形成し、前記第一位置制限部Xとしての前記凸起18は、前記長溝161の底側に設置され、前記凸起18の少なくとも一部が上へ前記長溝161から伸び出す。
【0019】
前記第一棒20は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記首部14の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記首部14と第一棒20の先端との間には、第一接続辺21を有し、前記首部14の底側と前記第一棒20の先端とを係合可能に結合する。前記第一棒20は、前記凸起18と対応する位置に係合穴23を有する。前記係合穴23は、前記凸起18が係合するためのものである。前記第一棒20は、前記第二棒30と対応する位置に第二位置制限部24を有する。前記第二位置制限部24は、前記第二棒30を固定するためのものであり、前記係合穴23、前記第二位置制限部24は、第一の好ましい実施例に係る、前記係合穴23と第二位置制限部24と同じである。
【0020】
前記第二棒30は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記第一棒20の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記第一棒20の後端と前記第二棒30の先端との間には、第二接続辺31を有し、前記第一棒20の後端の底側と前記第二棒30の先端とを係合に結合する。第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれる時に、前記第二棒30が前記第二位置制限部24により、折り畳まれた位置に維持され、回復することがない。次に、折り畳まれた第二棒30、第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳む時に、前記食器ヘッド10における第一位置制限部Xとしての凸起18が前記第一棒20の係合穴23に係合し、前記食器ヘッド10が前記第一棒20と折り畳んだ状態から回復することを避ける。前記食器ヘッド10と、折り畳まれた第一棒20、第二棒30とを折り畳む時に、前記杓形状溝16が前記第二棒30を覆いながら前記第二棒30を収納する。
【0021】
図9に示す本発明の第三好ましい実施例は、第一の好ましい実施例において、前記係合穴23における前後方向に伸びる長さを変えるものである。第三の好ましい実施例において、前記係合穴23が前記係合穴部分Bに位置する。前記係合穴23における前後方向の長さが前記係合穴部分Bにおける前後方向の長さよりも短い。前記第二棒30における前後方向の長さが第二接続辺31と前記第二位置制限部24との間における前後方向の長さよりも大きく、前記第二接続辺31と前記係合穴23との間における前後方向の長さ以下である。
【0022】
図10に示す本発明の第四の好ましい実施例において、第一の好ましい実施例に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100の第二位置制限部24を、一つの第二側方棒241しか有さなく、前記第二側方棒241は、二つの第一側辺26のうちの一つに結合すると共に、所在する第一側辺26から上へ伸び、頂部の内側に前記第二円弧状凸部242を有するものである、ように設ける。
【0023】
本発明の第四の好ましい実施例において、前記第二円弧状凸部242は、前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれている過程に、同じ側に位置する第二側辺36により抵触される位置に位置する。第二棒30は、前記第二側辺36が前記第二円弧状凸部242と抵触する時に外へ前記第二側方棒241を押し、前記第二側方棒241がそもそもの位置に回復すると、前記第二円弧状凸部242により前記第二棒30の位置を維持することにより、前記第二棒30が回復できないようにする。第四の好ましい実施例の残りの部分、例えば、前記食器ヘッド10における第一位置制限部Xとしての凸起18が前記第一棒20の係合穴23と係合可能である機能、及び、前記係合穴23の形状への変形は、上記の第一の好ましい実施例と同じであり、前記食器ヘッド10の機能部12をフォークに変える変形も、上記の第二の好ましい実施例のほうと同じである。
【0024】
図11に示す本発明の第五の好ましい実施例は、第一の好ましい実施例に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100の第二位置制限部24における二つの第二側方棒241を、前後位置が千鳥状になる状態にあるように設けるものである。前記二つの第二側方棒241は、前記二つの第一側辺26における前後の異なる位置に結合され、前記二つの第二側方棒241における前後が千鳥状になる長さが、前記結合部分Aにおける前後方向の長さよりも短い。各第二側方棒241は、それぞれ、所在する第一側辺26から上へ伸びる。各前記第二側方棒241は、頂部の内側に前記第二円弧状凸部242を有する。
【0025】
本発明の第五の好ましい実施例において、各前記第二円弧状凸部242は、それぞれ、前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれている過程に同じ側に位置する各前記第二側辺36により抵触される位置に位置する。第二棒30は、各前記第二側辺36が同じ側に位置する各前記第二円弧状凸部242と抵触する時に外へ前記第二側方棒241を押し、各前記第二側方棒241がそもそもの位置に回復すると、各前記第二円弧状凸部242により前記第二棒30の位置を維持し、前記第二棒30が回復できないようにする。第五の好ましい実施例の残り部分、例えば、前記食器ヘッド10における第一位置制限部Xとしての凸起18が前記第一棒20の係合穴23と係合可能である機能、及び、前記係合穴23の形状への変形は、上記の第一の好ましい実施例のほうと同じ、前記食器ヘッド10の機能部12をフォークに変える変形も、上記の第二の好ましい実施例のほうと同じである。
【0026】
本発明における第一棒20を前記食器ヘッド10と折り畳んだ位置に維持するための第一位置制限部Xについては、上記の第一乃至第五の好ましい実施例に係る、第一位置制限部Xを第一棒20の係合穴23と組み合わせる凸起18に設ける以外、首部14に位置する第一位置制限部Xを、第一棒20と前記食器ヘッド10とが折り畳まれる時に、第一棒20を係合して第一棒20を折り畳まれた位置に維持する構成であるように設けてもよい。
【0027】
図12乃至図15に示す本発明の第六の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、同様に、順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20及び第二棒30を含む。第六の好ましい実施例において、前記食器ヘッド10の首部14における左右両側の頂部の辺縁に二つの首部側辺141を有し、前記第一位置制限部Xは、二つの首部側辺141に対して左右対称の形態で上へ伸びる二つの第一側方棒19を結合し、各第一側方棒19は、湾曲可能弾性体であり、頂部の内側に第一円弧状凸部191を有し、第一円弧状凸部191の少なくとも一部が各首部側辺141に伸び込み、各前記第一円弧状凸部191は、前記第一棒20と前記食器ヘッド10とが折り畳まれている過程に、各前記第一側辺26により抵触される位置に位置する。
【0028】
折り畳まれた第二棒30、第一棒20は、前記食器ヘッド10と折り畳む時に、第一棒20の二つの第一側辺26が前記二第一円弧状凸部191と抵触する形態で、二つの第一側方棒19を外へ押し、第一棒20が前記二つの第一側方棒19間に入ると前記二つの第一側方棒19がそもそもの位置に回復する。このとき前記二つの第一側方棒19は、各前記第一円弧状凸部191により前記第一棒20の位置を維持し、前記第一棒20が第一位置制限部Xにより、折り畳まれた位置に維持され、前記第一棒20が任意に前記第一位置制限部Xから離脱できないようにする。本発明の第六の好ましい実施例において、食器ヘッド10における残りの部分が上記第一の好ましい実施例のほうと同じである。第二棒30と第一棒20とを折り畳む時に、前記第二棒30が前記第二位置制限部24により折り畳まれた位置に維持されること、及び、前記第二位置制限部24への変形も、上記の第一乃至第五の好ましい実施例のほうと同じである。
【0029】
本発明は、上記の第六の好ましい実施例以外に、前記第一位置制限部Xを、前記二つの首部側辺141が上へ伸びる二つの第一側方棒19に結合してから、二つの第一側方棒19の頂部の内側にそれぞれ第一円弧状凸部191を設置するものであるように設ける。図16図17に示す本発明の第七の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第一位置制限部Xを、前記首部14の二つの首部側辺141に対して左右対称の形態で上かつ内へ伸びる二つの傾斜側方棒19Aに結合し、各傾斜側方棒19Aは、湾曲可能弾性体であり、頂部に円弧状凸部191Aを有するものであるように設ける。各傾斜側方棒19Aが傾斜する程度は、詳しく説明すると、前記第一棒20の頂面の垂直線との夾角が0度乃至3度であり、各前記円弧状凸部191Aは、前記第一棒20における左右両側に位置する二つの第一側辺26を係合するためのものである。
【0030】
各前記円弧状凸部191Aは、前記第一棒20と前記食器ヘッド10とが折り畳まれている過程に各前記第一側辺26により抵触する位置に位置する。第一棒20は、二つの第一側辺26により前記二円弧状凸部191Aと抵触する時に、外へ二つの傾斜側方棒19Aを押しは、第一棒20が前記二つの傾斜側方棒19Aに入ると前記二つの傾斜側方棒19Aがそもそもの位置に回復する。このとき、前記二つの傾斜側方棒19Aは、各前記円弧状凸部191Aにより前記第一棒20の位置を維持し、前記第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳んだ状態から回復できないようにする。本発明の第七の好ましい実施例に係る、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100における残りの部分は、上記の第一の好ましい実施例のほうと同じであり、前記残りの部分への変形も、上記の第一乃至第五の好ましい実施例のほうと同じである。
【0031】
本発明は、上記の第六の好ましい実施例において、前記第一位置制限部Xを、前記二つの首部側辺141に、上へ伸びる二つの第一側方棒19を結合してから、二つの第一側方棒19頂部の内側にそれぞれ第一円弧状凸部191を設置するように設ける。それ以外に、図18乃至図20に示す本発明の第八の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第一位置制限部Xを、前記首部14における二つの首部側辺141に対して、左右対称の形態で上へ伸びる二つの第一側方棒19を結合するように設ける。各第一側方棒19は、湾曲可能弾性体であり、頂端に円弧面192を有し、前記二つの第一側辺26間における左右方向の長さd3を、前記二つの第一側方棒19の内側面間における左右方向の長さd4よりも大きいように設け、前記第一棒20が前記食器ヘッド10の方向に回転する時に、前記二つの第一側辺26を、前記二つの円弧面192に沿って下へ前記二つの第一側方棒19間に係合し、第一棒20が前記第一位置制限部Xの二つの第一側方棒19により挟まれ、折り畳まれた位置に維持される。本発明の第八の好ましい実施例は、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100について、その残りの部分が上記の第一の好ましい実施例のほうと同じであり、前記残りへの変形も上記の第一乃至第五の好ましい実施例のほうと同じである。
【0032】
以上は、本発明における好ましい実施可能実施例に過ぎず、本発明の明細書及び特許の範囲に基づいた如何なる均等置換が本発明の特許範囲に含まれるとは言うまでもない。
【符号の説明】
【0033】
100 折り畳んで固定可能な三つ折り食器
10 食器ヘッド
12 機能部
14 首部
16 杓形状溝
161 長溝
18 凸起
181 側面
182 案内面
19 第一側方棒
191 第一円弧状凸部
192 円弧面
19A 傾斜側方棒
191A 円弧状凸部
20 第一棒
21 第一接続辺
22 第一係合部品
221 挿入棒
222 リング
23 係合穴
24 第二位置制限部
241 第二側方棒
242 第二円弧状凸部
26 第一側辺
30 第二棒
31 第二接続辺
32 第二係合部品
321 係合溝
322 係合ブロック
36 第二側辺
A 結合部分
B 係合穴部分
X 第一位置制限部
d1、d2、d3、d4 長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20