(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139659
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20241002BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20241002BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20241002BHJP
A63F 13/814 20140101ALI20241002BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/533
A63F13/79
A63F13/814
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023156591
(22)【出願日】2023-09-22
(62)【分割の表示】P 2023049621の分割
【原出願日】2023-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】沖汐 友弥
(57)【要約】
【課題】セットリストのプレイを通してプレイヤが特典を得る機会を生じさせることを可
能にする。
【解決手段】本発明の一実施形態によれば、複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリ
ストデータを生成するステップ(S1)と、複数の前記第1セットリストデータから、所
定の特典が関連付けられる特典セットリストデータを決定するステップ(S2)と、前記
特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲームプ
レイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与するス
テップ(S3)と、を含む、コンピュータによる情報処理方法が提供される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を含む、コンピュータによる情報処理方法。
【請求項2】
前記通常セットリストデータとは異なる特典は、前記通常セットリストデータにより得
られる特典より利益が多い特典である、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの特典セットリストデー
タ決定操作に基づき決定されたセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、特典楽曲ゲームデータを含むセッ
トリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む、請求項1に記
載の情報処理方法。
【請求項5】
複数の楽曲ゲームデータから、プレイヤの選択操作により選択した選択楽曲ゲームデー
タを特典楽曲ゲームデータとして決定するステップをさらに含む、請求項4に記載の情報
処理方法。
【請求項6】
複数の楽曲ゲームデータから、プレイヤの選択操作により依らずに決定された楽曲ゲー
ムデータを特典楽曲ゲームデータとして決定するステップをさらに含む、請求項4に記載
の情報処理方法。
【請求項7】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、特典セットリストデータの生成時
のみに選択可能な専用特典楽曲ゲームデータを含むセットリストデータを前記特典セット
リストデータとして決定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤが未プレイの楽曲ゲーム
データを含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含
む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤが未開放の楽曲ゲームデ
ータを含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの嗜好に関する嗜好情報
に基づき前記特典セットリストデータを決定することを含む、請求項1に記載の情報処理
方法。
【請求項11】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以
上の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以
下の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの過去のプレイ履歴に基
づき前記特典セットリストデータを決定することを含む、請求項1に記載の情報処理方法
。
【請求項14】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの過去のプレイ履歴からプレイ評価が低い楽曲ゲ
ームデータを半分以上の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの過去のプレイ履歴からプレイ評価が高い楽曲ゲ
ームデータを半分以下の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項16】
少なくとも前記特典セットリストデータは、前記プレイヤに関連のある他のプレイヤに
提示される、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択する際に識別
可能に提示される、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択する際に識別
不可能に提示される、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択した後に識別
可能となる、請求項18に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、所定の解放条件を満たした場合に
、前記特典セットリストを決定する、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の情報処
理方法。
【請求項21】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤ情報に関連する解放条件
が満たされた場合に、前記特典セットリストを決定する、請求項20に記載の情報処理方
法。
【請求項22】
前記特典セットリストデータを決定するステップは、システム上設定される限定期間に
プレイしていることが判定された場合に、前記特典セットリストを決定する、請求項20
に記載の情報処理方法。
【請求項23】
コンピュータに情報処理方法を実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を含む、プログラム。
【請求項24】
制御部を有する情報処理システムであって、
前記制御部は、
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を実行するように構成されている、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理方法、プログラム、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、楽曲の所定のタイミングに合わせて入力操作を行う、いわゆるリズム
アクションゲームが開示されている。特許文献1では、プレイヤがプレイ可能な楽曲の中
から複数の楽曲を選択してプレイリストを作成し、それを二次元コード化して筐体に読み
込ませることでプレイリストをプレイ可能なゲームシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、一般に、リズムアクションゲームをプレイするユーザは、自身の応援するアーテ
ィスト・歌手や、自身の慣れ親しんだジャンルの楽曲の中から楽曲を選択してプレイする
傾向がある。そのようなユーザは、自身の嗜好に合致したアーティスト・歌手やジャンル
以外から楽曲を選択してプレイする動機付けが少ないため、自身が嗜好する楽曲以外の楽
曲をプレイする機会が少ない。ユーザが自身の嗜好する楽曲以外の楽曲もプレイする機会
が増えれば、ユーザのゲームアプリケーションの利用頻度・回数をより増加させることが
可能となる。また、複数の楽曲ゲームデータからなるセットリスト(プレイリスト)を通
して特典を得られる機会が増えることでも、ユーザのゲームアプリケーションの利用頻度
・回数をより増加させることが可能となる。
【0005】
そこで、本発明は、セットリストのプレイを通してプレイヤが特典を得る機会を生じさ
せることを可能にする情報処理方法等を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生
成するステップと、複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられ
る特典セットリストデータを決定するステップと、前記特典セットリストデータに含まれ
る楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲームプレイに関連付けて、プレイヤに通
常セットリストデータとは異なる前記特典を付与するステップとを含む、コンピュータに
よる情報処理方法等が提供される。
【0007】
本発明の他の特徴事項および利点は、例示的且つ非網羅的に与えられている以下の説明
及び添付図面から理解することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、セットリストのプレイを通してプレイヤが特典を得る機会を生じさせ
ることを可能にする情報処理方法等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。
【
図2】
図1に示したサーバ装置の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による楽曲ゲームデータに関するデータ構成例を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態による所有キャラクタに関するデータ構成例を示す図である。
【
図5】セットリスト記憶部に記憶される第1セットリストデータの構造例を示す図である。
【
図6】所定の条件と特典付与率とを関連付けて特典情報記憶部に記憶するテーブルの構成例を示す図である。
【
図7】
図1に示したプレイヤ端末の機能ブロック図である。
【
図8】本実施形態におけるシステムの基本動作例を説明するフロー図である。
【
図9】プレイヤ端末の出力部に表示される第1セットリストデータの一例を示す図である。
【
図10】プレイヤ端末の出力部に表示される特典セットリストの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を含む、コンピュータによる情報処理方法。
[項目2]
前記通常セットリストデータとは異なる特典は、前記通常セットリストデータにより得
られる特典より利益が多い特典である、項目1に記載の情報処理方法。
[項目3]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの特典セットリストデー
タ決定操作に基づき決定されたセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、項目1に記載の情報処理方法。
[項目4]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、特典楽曲ゲームデータを含むセッ
トリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む、項目1に記載
の情報処理方法。
[項目5]
複数の楽曲ゲームデータから、プレイヤの選択操作により選択した選択楽曲ゲームデー
タを特典楽曲ゲームデータとして決定するステップをさらに含む、項目4に記載の情報処
理方法。
[項目6]
複数の楽曲ゲームデータから、プレイヤの選択操作により依らずに決定された楽曲ゲー
ムデータを特典楽曲ゲームデータとして決定するステップをさらに含む、項目4に記載の
情報処理方法。
[項目7]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、特典セットリストデータの生成時
のみに選択可能な専用特典楽曲ゲームデータを含むセットリストデータを前記特典セット
リストデータとして決定することを含む、項目1に記載の情報処理方法。
[項目8]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤが未プレイの楽曲ゲーム
データを含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含
む、項目1に記載の情報処理方法。
[項目9]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤが未開放の楽曲ゲームデ
ータを含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、項目1に記載の情報処理方法。
[項目10]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの嗜好に関する嗜好情報
に基づき前記特典セットリストデータを決定することを含む、項目1に記載の情報処理方
法。
[項目11]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以
上の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、項目10に記載の情報処理方法。
[項目12]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以
下の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして決定することを含む
、項目10に記載の情報処理方法。
[項目13]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤの過去のプレイ履歴に基
づき前記特典セットリストデータを決定することを含む、項目1に記載の情報処理方法。
[項目14]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの過去のプレイ履歴からプレイ評価が低い楽曲ゲ
ームデータを半分以上の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、項目13に記載の情報処理方法。
[項目15]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの過去のプレイ履歴からプレイ評価が高い楽曲ゲ
ームデータを半分以下の数含むセットリストデータを前記特典セットリストデータとして
決定することを含む、項目13に記載の情報処理方法。
[項目16]
少なくとも前記特典セットリストデータは、前記プレイヤに関連のある他のプレイヤに
提示される、項目1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
[項目17]
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択する際に識別
可能に提示される、項目1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
[項目18]
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択する際に識別
不可能に提示される、項目1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理方法。
[項目19]
前記特典セットリストデータは、前記プレイヤが特典セットリストを選択した後に識別
可能となる、項目18に記載の情報処理方法。
[項目20]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、所定の解放条件を満たした場合に
、前記特典セットリストを決定する、項目1ないし15のいずれか一項に記載の情報処理
方法。
[項目21]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、プレイヤ情報に関連する解放条件
が満たされた場合に、前記特典セットリストを決定する、項目20に記載の情報処理方法
。
[項目22]
前記特典セットリストデータを決定するステップは、システム上設定される限定期間に
プレイしていることが判定された場合に、前記特典セットリストを決定する、項目20に
記載の情報処理方法。
[項目23]
コンピュータに情報処理方法を実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を含む、プログラム。
[項目24]
制御部を有する情報処理システムであって、
前記制御部は、
複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成するステップと、
複数の前記第1セットリストデータから、所定の特典が関連付けられる特典セットリス
トデータを決定するステップと、
前記特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくとも一部に対するゲ
ームプレイに関連付けて、プレイヤに通常セットリストデータとは異なる前記特典を付与
するステップと、
を実行するように構成されている、情報処理システム。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
<本実施形態の概要>
本実施形態におけるゲームシステムは、サーバ装置1が、セットリストのプレイを通し
てプレイヤが特典を得る機会を生じさせることを可能にする仕組みに関する。以下、本実
施形態におけるゲームシステムの構成及び基本動作例について図面を参照して説明する。
【0013】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態によるゲームシステムの構成例を示す図である。
図1に示
されるように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネット等)を介
してゲームに関する各種サービスをプレイヤ(以下、「ユーザ」とも称する。)に提供す
るものであり、サーバ装置1と複数のプレイヤ端末2とを有する。
【0014】
<サーバ装置1の構成>
図2は、
図1に示したサーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装
置1は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置で
あり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータ
としてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されて
もよい。
【0015】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有
する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエ
スト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲーム
プログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信さ
れる。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末
2上で実行されてもよい。
【0016】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を
行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU
(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプ
ログラムを実行することによって実現される。制御部11は、
図9等を参照して説明する
ようなサーバ装置1が行う処理やその機能を実現するように動作するように構成されてい
る。本実施の形態の制御部11は、少なくともゲーム実行部111、操作情報受信部11
2、処理結果生成部113、セットリスト生成管理部114、特典付与部115を備える
。
【0017】
ゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する
機能を有している。
【0018】
本実施形態では、楽曲の所定のタイミングに合わせて入力操作を行う、いわゆるリズム
アクションゲームの場合を例に挙げて説明する。リズムアクションゲームは、例えば、楽
曲データと、楽曲データの再生時にその楽曲のリズムに合わせてオブジェクトを出現させ
るゲームデータとを含む楽曲ゲームデータに基づいて実行される。楽曲データの再生時に
その楽曲のリズムに合わせて複数のオブジェクトをプレイヤ端末のディスプレイ上に順次
出現させ、それらのオブジェクトが所定の基準位置に到来したタイミングでプレイヤが入
力操作を行うことで、楽曲データの再生中にそれらの入力操作が適切なタイミングで実行
された回数や割合等を集計してスコアが算出される(例えば、基準位置ちょうど(Gre
at)、基準位置から第1時間離れた範囲(Good)、基準位置から第1時間より長い
第2時間離れた範囲(Bad)、などの段階的な評価基準を設けてもよい)。プレイヤは
、自身のスコアをより高めたり、他のプレイヤとスコアを競ったりしてゲームを楽しむ。
【0019】
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信し
た操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報
として用いられる。
【0020】
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処
理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生
成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。
【0021】
セットリスト生成管理部114は、後述する記憶部12のゲーム情報記憶部121に記
憶された楽曲ゲームデータの中から、複数の楽曲ゲームデータを含む第1セットリストデ
ータを生成する。また、セットリスト生成管理部114は、後述する記憶部12のセット
リスト記憶部124に記憶された複数の第1セットリストデータから、所定の特典が関連
付けられる特典セットリストデータを生成する機能を有している。第1セットリストデー
タのうち、特典セットリストデータではないセットリストデータは通常セットリストデー
タと呼ぶ。なお、特典セットリストデータに関連付けられる特典は、通常セットリストデ
ータに関連付けられる特典と異なっていてもよい。
【0022】
セットリスト生成管理部114は、第1セットリストデータとして、例えば、複数の楽
曲ゲームデータの中から、プレイヤが選択操作により選択した選択楽曲ゲームデータを含
むセットリストデータを生成してもよい。セットリスト生成管理部114は、第1セット
リストデータとして、例えば、選択楽曲ゲームデータのみで構成されるセットリストデー
タを生成してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は、第1セットリストデ
ータとして、例えば、システムの決定処理(例えば、サーバ装置1の管理者(例えばゲー
ムアプリケーションの運営主体)による決定操作に基づく決定処理、または、所定の規則
に基づくプログラムによる決定処理)または他のプレイヤ(特にフレンドプレイヤ)の決
定操作等によりプレイヤの決定操作に依らず決定された楽曲ゲームデータを含むセットリ
ストデータを生成してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は、第1セット
リストデータとして、例えば、システムの決定処理または他のプレイヤ(特にフレンドプ
レイヤ)の決定操作等によりプレイヤの決定操作に依らず決定された楽曲ゲームデータの
みで構成されるセットリストデータを生成してもよい。
【0023】
また、セットリスト生成管理部114は、特典セットリストデータとして、例えば、プ
レイヤの特典セットリスト決定操作に基づき決定されたセットリストデータを含むように
決定してもよい。セットリスト生成管理部114は、例えば、プレイヤの特典セットリス
ト決定操作に基づき決定されたセットリストデータのみを特典セットリストデータとして
決定してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は、特典セットリストデータ
として、例えば、システムの決定処理(例えば、サーバ装置1の管理者(例えばゲームア
プリケーションの運営主体)による決定操作に基づく決定処理、または、所定の規則に基
づくプログラムによる決定処理)等によりプレイヤの決定操作に依らず決定されたセット
リストデータを含むように決定してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は
、例えば、システムの決定処理(例えば、サーバ装置1の管理者(例えばゲームアプリケ
ーションの運営主体)による決定操作に基づく決定処理、または、所定の規則に基づくプ
ログラムによる決定処理)等によりプレイヤの決定操作に依らず決定されたセットリスト
データのみを特典セットリストデータとして決定してもよい。
【0024】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、特典セットリストデータを、ゲーム
アプリケーション内のフレンド(例えば、フレンド設定操作により他のプレイヤの中から
設定される)または同じグループ(例えば、グループへの登録処理(特にプレイヤの登録
操作に基づく登録処理)を経て加入するチームやギルド等、または、イベント期間中に登
録操作を経て、若しくは、自動で構成されるチームやギルド等など)に属する他のグルー
プ員等である他のプレイヤのみに共有するセットリストデータとして管理してもよい。
【0025】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、第1セットリストデータのうち、特
典楽曲ゲームデータを含むセットリストデータの少なくとも一部を特典セットリストデー
タとして決定してもよい。セットリスト生成管理部114は、特典楽曲ゲームデータとし
て、例えば、複数の楽曲ゲームデータの中から、プレイヤが決定操作により選択した選択
特典楽曲ゲームデータを含むように決定してもよい。セットリスト生成管理部114は、
例えば、選択特典楽曲ゲームデータのみを特典楽曲ゲームデータとして決定してもよい。
もしくは、セットリスト生成管理部114は、特典楽曲ゲームデータとして、例えば、シ
ステムの決定処理(例えば、サーバ装置1の管理者(例えばゲームアプリケーションの運
営主体)による決定操作に基づく決定処理、または、所定の規則に基づくプログラムによ
る決定処理)または他のプレイヤ(特にフレンドプレイヤ)の決定操作等によりプレイヤ
の決定操作に依らず決定された楽曲ゲームデータを含むように決定してもよい。もしくは
、セットリスト生成管理部114は、例えば、システムの決定処理または他のプレイヤ(
特にフレンドプレイヤ)の決定操作等によりプレイヤの決定操作に依らず決定された楽曲
ゲームデータのみを特典楽曲ゲームデータとして決定してもよい。
【0026】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、特典セットリストデータの生成時の
みにおいて、システムまたはプレイヤにより選択可能な専用特典楽曲ゲームデータを含む
ように特典楽曲ゲームデータとして決定してもよい。
【0027】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、プレイヤが未プレイの楽曲ゲームデ
ータを含むセットリストデータを特典セットリストデータとして決定してもよい。特に、
プレイヤのゲームの進行状況に応じてプレイ可能な楽曲ゲームデータが開放されていくゲ
ームシステムの場合、セットリスト生成管理部114は、例えば、プレイヤが未開放の楽
曲ゲームデータを含むセットリストデータを特典セットリストデータとして決定してもよ
い。
【0028】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、特典セットリストデータを、プレイ
ヤの嗜好情報に基づき選択される楽曲ゲームデータを含むように決定してもよい。より具
体的には、セットリスト生成管理部114は、例えば、セットリストデータを構成する楽
曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以
上の数(より好ましくは、半分より多い数)含むセットリストデータ(例えば、セットリ
ストデータが4つの楽曲ゲームデータを含む場合に、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲
ゲームデータを3つまたは4つ含む。すなわち、好きな楽曲が多いセットリストデータ)
を特典セットリストデータとして決定してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部1
14は、例えば、セットリストデータを構成する楽曲ゲームデータの数に対して、プレイ
ヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを半分以下の数(より好ましくは、半分より少
ない数)含むセットリストデータ(例えば、セットリストデータが4つの楽曲ゲームデー
タを含む場合に、プレイヤの嗜好情報に関連する楽曲ゲームデータを1つ含むまたは1つ
も含まない。すなわち、現在の嗜好に合致していない可能性がある楽曲が多いセットリス
トデータ)を特典セットリストデータとして決定してもよい。嗜好情報は、例えば、プレ
イヤが好きなチーム、好きな音楽ジャンル、好きな演奏者、好きな作曲者、好きな歌手、
好きな年代、(楽曲ゲームデータごとにテーマキャラクタが設定されている場合に)好き
なテーマキャラクタ、などの楽曲ゲームデータの属性情報(後述)に関するプレイヤの嗜
好に関する情報であり得る。嗜好情報の少なくとも一部は、プレイヤの設定操作に応じて
設定されて、後述する記憶部12のプレイヤ情報記憶部122に記憶されてもよい。また
、嗜好情報の少なくとも一部は、後述する記憶部12のプレイヤ情報記憶部122に記憶
されるプレイヤの過去のプレイ履歴に基づき基準期間内のプレイ回数またはプレイ割合、
プレイ頻度が多いと制御部11に判定された楽曲ゲームデータに紐づく属性情報(チーム
、音楽ジャンル、作曲者、歌手、テーマキャラクタ等)により設定されて、後述する記憶
部12のプレイヤ情報記憶部122に記憶されてもよい。
【0029】
また、セットリスト生成管理部114は、例えば、特典セットリストデータを、プ後述
する記憶部12のプレイヤ情報記憶部122に記憶されるプレイヤの過去のプレイ履歴に
基づき選択される楽曲ゲームデータを含むように決定してもよい。より具体的には、セッ
トリスト生成管理部114は、例えば、セットリストデータを構成する楽曲ゲームデータ
の数に対して、プレイヤの過去のプレイ履歴からプレイ評価が低い楽曲ゲームデータを半
分以上の数(より好ましくは、半分より多い数)含むセットリストデータ(例えば、セッ
トリストデータが4つの楽曲ゲームデータを含む場合に、プレイ評価の低い楽曲ゲームデ
ータを3つまたは4つ含む。すなわち、苦手な楽曲が多いセットリストデータ)を特典セ
ットリストデータとして決定してもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は、
例えば、セットリストデータを構成する楽曲ゲームデータの数に対して、プレイヤの過去
のプレイ履歴からプレイ評価が高い楽曲ゲームデータを半分以上の数(より好ましくは、
半分より多い数)含むセットリストデータ(例えば、セットリストデータが4つの楽曲ゲ
ームデータを含む場合に、プレイ評価の高い楽曲ゲームデータを3つまたは4つ含む。す
なわち、得意な楽曲が多いセットリストデータ)を特典セットリストデータとして決定し
てもよい。
【0030】
また、セットリスト生成管理部114は、第1セットリストデータの中から特典セット
リストデータを常に決定してもよいが、これに限らない。セットリスト生成管理部114
は、所定の解放条件を満たした場合に、第1セットリストデータの中から特典セットリス
トデータを決定していてもよい(すなわち、所定の解放条件を満たさない場合には、特典
セットリストデータは決定されなくてもよい)。より具体的には、例えば、セットリスト
生成管理部114は、プレイヤ情報に関する解放条件が満たされた場合(例えば、プレイ
ヤのレベルが初期レベルではない高いレベルに達した場合、または、プレイヤのゲームの
進行状況が初期状態ではなく進んだ状態(例えば、所定数のステージをクリアした状態、
チュートリアルを終了した状態)に達した場合、もしくは、プレイヤのフレンド数が0よ
り大きい数に達した場合、プレイヤの所属するグループのグループ員が0より大きい数に
達した場合、プレイヤが所定のイベントに参加したことが確認された場合)に解放条件を
満たしたと判定し、第1セットリストデータの中から特典セットリストデータを決定して
いてもよい。もしくは、セットリスト生成管理部114は、例えば、サーバ装置1の管理
者(例えばゲームアプリケーションの運営主体)によりシステム上設定される限定期間(
例えば所定のイベント期間)にプレイしていることが判定された場合に解放条件を満たし
たと判定し、第1セットリストデータの中から特典セットリストデータを決定していても
よい。なお、特典セットリストデータの解放条件について説明したが、特典楽曲ゲームデ
ータの解放条件についても同様であってもよい。
【0031】
特典付与部115は、特典セットリストデータに含まれる楽曲ゲームデータの少なくと
も一部に対するゲームプレイに関連付けて、後述する特典情報記憶部125に記憶される
特典情報に基づきプレイヤに特典を付与する(例えば、プレイヤIDに特典情報を紐づけ
る)。特典の付与は、ゲームプレイの結果として付与されてもよいし、ゲームプレイの開
始から終了までの間に付与されてもよい。また、特典の付与は、セットリストデータに含
まれる楽曲ゲームデータのプレイに共通に付与されてもよいし、楽曲ゲームデータ毎に付
与されてもよいし、特典楽曲ゲームデータのプレイにおいてのみ付与されてもよいし、セ
ットリストデータに含まれる全ての楽曲ゲームデータのプレイが終了した時点に付与され
てもよい。セットリストデータのゲームプレイにより付与される特典は、通常セットリス
トデータのゲームプレイにより付与される特典と異なることが好ましく、特典セットリス
トデータの特典のほうが通常セットリストデータの特典よりも利益が多い(同種の特典で
あっても、異種の特典であってもよい)ことがより好ましい。
【0032】
特典の例として、ゲームプレイの結果として付与される場合には、ゲーム内ポイントの
取得、ゲーム媒体(例えばゲーム内で使用するアイテム(武器、防具、消費アイテムなど
)、または、キャラクタ、ゲーム内通貨など)の取得、特別な楽曲ゲームデータの取得、
編成キャラクタの強化(攻撃力などの基礎パラメータの強化、スキルの強化など)、次の
プレイ時(次のセットリストプレイ時、または、次の楽曲ゲームデータプレイ時)の編成
キャラクタの強化(攻撃力などの基礎パラメータの強化、スキルの強化など)、次のプレ
イ時に発動可能な特別なスキルの付与、所定回数分の悪い評価をよりよい評価にする(悪
い評価を削除することを含む)、などであり得る。特典の例として、ゲームプレイの開始
から終了までに付与される場合には、ゲーム内ポイントの増加、ゲーム媒体(例えばゲー
ム内で使用するアイテム(武器、防具、消費アイテムなど)、または、キャラクタ、ゲー
ム内通貨など)の取得、編成キャラクタの強化(攻撃力などの基礎パラメータの強化、ス
キルの強化など)、プレイ時に発動可能な特別なスキルの付与、所定回数分の悪い評価を
よりよい評価にする(悪い評価を削除することを含む)、などであり得る。なお、これら
に限定されるものではない。
【0033】
また、通常セットリストデータの特典よりも特典セットリストデータの特典の利益が多
い場合には、特典セットリストデータの特典においては、取得ゲームポイントの取得量が
多いことや、取得ゲーム媒体の取得量が多い、取得ゲーム媒体の希少度が高い、特別な楽
曲ゲームデータの取得量が多い、編成キャラクタの強化量が多い、次のプレイ時の編成キ
ャラクタの強化の付与、次のプレイ時に発動可能な特別なスキルの付与、所定回数分の悪
い評価をよりよい評価にする回数が多いなどの利益が得られてもよい。なお、通常セット
リストデータのゲームプレイにおいては特典が付与されないことを含んでもよい。
【0034】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記
憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶
領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現
され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVR
AM(Video Random Access Memory)などによって実現され
る。記憶部12には、
図6等を参照して説明するサーバ装置1が行う処理を制御部11に
実行させるプログラムが記憶されている。本実施形態における記憶部12は、少なくとも
ゲーム情報記憶部121、プレイヤ情報記憶部122、ゲーム媒体情報記憶部123、セ
ットリスト記憶部124、特典情報記憶部125等の各種記憶部を有している。
【0035】
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの
種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステー
ジIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0036】
さらに、本実施形態におけるゲーム情報記憶部121は、複数の楽曲ゲームデータを含
む。上述したように、楽曲ゲームデータは、楽曲データと、楽曲データの再生時にその楽
曲のリズムに合わせてオブジェクトを出現させるゲームデータとを含む。
図3は、ゲーム
情報記憶部121に記憶された楽曲ゲームデータに関するデータ構成例を示す図である。
図3に示すように、ゲーム情報記憶部121には各々にIDが付与された複数の楽曲ゲー
ムデータが記憶されている。それらの楽曲ゲームデータの各々には、楽曲名、演奏者、作
曲者、テーマキャラクタ、カテゴリ、年代等に関する属性情報が関連付けられている。こ
れらの属性情報のうち、特に、「演奏者」は楽曲を歌唱・演奏等する歌手、グループ、チ
ーム、アーティスト等に関する情報であり、「カテゴリ」はその楽曲が属する楽曲のジャ
ンル(ポップス、ロック、ヒップホップ、アニメソング等)に関する情報であり、「年代
」はその楽曲が発表された年代あるいは流行した年代(2000年代、2010年代等)
に関する情報である。
【0037】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤ情報には、
プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、プレイヤレベル、現在スタミナ情報、上限スタミ
ナ情報、プレイステージ情報、決済手段、各種設定情報等の情報を含むことができ、その
他、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報(プレイ履歴情報を含む)を含むこと
ができる。現在スタミナ情報は、現在消費可能なプレイヤのスタミナの数値を示す情報で
ある。上限スタミナ情報は、所定時間経過ごとに、または、アイテムの使用やキャラクタ
の特殊能力の利用等に応じてスタミナが回復する際の上限値を示す情報である。プレイス
テージ情報は、設定された複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたこと
のあるステージに関する情報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。
【0038】
さらに、本実施形態におけるプレイヤ情報記憶部122は、プレイヤIDに紐づけられ
たプレイヤ情報として、そのプレイヤが嗜好する楽曲ゲームデータの属性情報(嗜好情報
)を含んでもよい。各プレイヤ情報には複数の楽曲ゲームデータ属性情報を含むことがで
き、さらには、演奏者、作曲者、カテゴリ、年代等のそれぞれに関して、それぞれ複数の
楽曲ゲームデータ属性情報を含むことができる。
【0039】
ゲーム媒体情報記憶部123は、プレイヤが所有するキャラクタ、アイテム等のゲーム
媒体情報を記憶する。
図4は、ゲーム媒体情報記憶部123のうち、所有キャラクタに関
する情報の構成例を示す図である。所有キャラクタ情報は、各所有キャラクタのIDに対
応付けて、取得日時、キャラクタ名、レベル、レアリティ、HP(現在値/最大値)、属
性、スキル、攻撃力(現在値/最大値)、防御力(現在値/最大値)、使用頻度などの各
種パラメータの値を含むことができる。取得日時は、ゲームの進行や抽選実行により当該
キャラクタがプレイヤに付与された日時に関する情報である。レアリティは、当該キャラ
クタの例えば抽選ゲームにおける当選確率に関する情報である。HP、攻撃力、防御力は
、現在の値である「現在値」と合わせて、当該キャラクタを最大レベルまで育成したとき
の「最大値」の値を含むことができる。属性は、バトル系のゲームであれば火属性、水属
性または風属性といったキャラクタの強みを示す分類等、その他キャラクタの分類に関す
る設定情報である。スキルは、キャラクタが使用可能な特技などの情報である。使用頻度
は、プレイヤが当該キャラクタを過去に選択、または使用した頻度に関する情報である。
使用頻度はプレイヤがゲームを開始して以来の全期間において計算してもよいし、直近数
か月、等の任意の期間において計算してもよい。また、ゲーム媒体情報としては、所有キ
ャラクタの他に、所有するアイテムに関する情報を含んでもよい。所有アイテム情報は、
所有アイテムのIDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。なお、サーバ
装置1は、記憶部としてこれらのゲーム情報、プレイヤ情報、ゲーム媒体情報に含まれる
情報を所定の構造で保有していればよく、必ずしも上記で述べたように各記憶部121~
125として情報を保有している必要はない。
【0040】
セットリスト記憶部124は、セットリスト生成管理部114によって生成されたセッ
トリストを記憶する。
図5は、セットリスト記憶部124に記憶される第1セットリスト
データの構造例を示す図であり、
図6は、セットリスト記憶部124に記憶される特典セ
ットリストの構造例を示す図である。
【0041】
図5に示すように、第1セットリストデータは複数の楽曲ゲームデータを含む。
図5に
示す例では、一例として第1セットリストデータは5曲の楽曲ゲームデータを含んでいる
。上述したように、第1セットリストデータは、例えば、あるプレイヤが、自身が選択可
能な楽曲ゲームデータの中からゲームアプリケーション内のフレンドである他のプレイヤ
に共有する楽曲ゲームデータを選択して作成したリストであってもよく、また、サーバ装
置1の管理者(ゲームアプリケーションの運営主体)が、あるプレイヤにプレイする楽曲
ゲームデータをレコメンドするために作成したリストであってもよい。各々の第1セット
リストデータには、その作成者と利用可能なプレイヤとが含まれていてもよい。第1セッ
トリストデータは、固有のIDが付されてセットリスト記憶部124に記憶される。特典
セットリストデータについては明記していないが、例えばフラグなどにより第1セットリ
ストデータのうち何れのセットリストデータが特典セットリストデータであるか判別可能
に構成してもよい。
【0042】
特典情報記憶部125は、プレイヤが特典セットリストデータをプレイした結果に応じ
てそのプレイヤ等に付与する特典に関する情報が記憶されていてもよい。また、特典情報
として、
図6に例示するように、所定の条件と、それを満たした場合に付与される特典の
付与率とを関連付ける情報が記憶されていてもよい。
【0043】
一例として、特典情報記憶部125は、所定の条件「最後までプレイ(スコア60点未
満)」、「スコア60点以上」、「スコア70点以上」、「スコア80点以上」、「スコ
ア90点以上」と、特典付与率「1」、「2」、「3」、「4」、「5」とを、
図6に示
すようなテーブルで関連付けて記憶する。
図6は、所定の条件と特典付与率とを関連付け
て特典情報記憶部125に記憶するテーブルの構成例を示す図である。
【0044】
この例によれば、特典としてゲーム内ポイント100ポイントが付与されるケースにお
いて、プレイヤが特典セットリストに含まれた楽曲ゲームデータのいずれかを最後までプ
レイした結果、「最後までプレイ(スコア60点未満)」の場合には付与率1で100ポ
イント、「スコア60点以上」の場合には付与率2で200ポイント、「スコア70点以
上」の場合には付与率3で300ポイント、「スコア80点以上」の場合には付与率4で
400ポイント、「スコア90点以上」の場合には付与率5で500ポイントが特典付与
部115により付与される。あるいは、特典として一般ユーザに非公開の新たな楽曲ゲー
ムデータが一定期間(例えば1日)解放されるケースでは、「最後までプレイ(スコア6
0点未満)」の場合には付与率1で1日、「スコア60点以上」の場合には付与率2で2
日、「スコア70点以上」の場合には付与率3で3日、「スコア80点以上」の場合には
付与率4で4日、「スコア90点以上」の場合には付与率5で5日の利用開放期間が特典
付与部115により付与される。
【0045】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情
報等)を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス等によって実現される。
【0046】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示す
るためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crysta
l Display)等によって実現される。
【0047】
通信部15は、プレイヤ端末2との間でネットワーク3を介して通信を行うためのもの
であり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号、コマンドを受信する受信部と
しての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する
送信部としての機能を有している。通信部15は、例えばHTTP(HyperText
Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(
Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
【0048】
<プレイヤ端末2>
図7は、
図1に示したプレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイ
ヤ端末2は、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフ
ォン、携帯電話端末、タブレット端末等などのコンピュータ装置)である。プレイヤ端末
2は、サーバ装置1から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーショ
ンまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)す
ることができる。プレイヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各
種データ・プログラムを記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部
23、ゲーム画面・操作画面等を出力する出力部24、サーバ装置1との間で情報通信を
行う通信部25を有している。
【0049】
制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、プレイ
ヤ端末2の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。本実施
形態の制御部21は、
図8等を参照して説明するようなプレイヤ端末2が行う処理やその
機能を実現するように動作するように構成されている。
【0050】
記憶部22は、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム、入
力データ等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SSD
、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。
また、記憶部22は、サーバ装置1の通信内容を一時的に記憶する。本実施形態の記憶部
22には、
図10等を参照して説明するプレイヤ端末2が行う処理を制御部21に実行さ
せるプログラムが記憶されている。
【0051】
本実施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212
、処理結果受信部213を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶
部221、レイアウト情報記憶部222を備える。レイアウト情報記憶部222は、ゲー
ムの各画面に配置される構成のレイアウトに関する情報を記憶する。制御部21の各機能
部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納されているプログラムをCPUやGP
Uが実行することにより実現することができる。
【0052】
操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作を受
け付ける。そして、操作情報受付部211は、受け付けた操作内容をゲーム動作部212
またはサーバ装置1に出力する。
【0053】
ゲーム動作部212は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。
ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含ま
れるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいて
ゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作
情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出
力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴
い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成
し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここ
では、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末
2のゲーム動作部212がサーバ装置1の処理結果生成部113の機能を一部実行する構
成について説明したが、後述するようにゲーム動作部212を有さずに処理結果生成部1
13が処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい
し、ゲーム動作部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されて
いてもよい。
【0054】
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所
定のパラメータはサーバ装置1にて管理される。例えば、ゲームにおけるスタミナや、ゲ
ーム内通貨といったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作
部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合
には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更
新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信
し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0055】
サーバ装置1に処理結果生成部113を有する場合、処理結果受信部213は、処理結
果生成部113により生成及び送信された処理結果を受信し、出力部24を介してプレイ
ヤに対して出力するように動作する。
【0056】
レイアウト情報記憶部222は、プレイヤ端末2に代えて、サーバ装置1に備えるよう
にしてもよいし、それぞれ異なるハードウェア構成(例えばサーバ装置1やプレイヤ端末
2など)に備えるようにしてもよい。
【0057】
<基本動作例>
次に、本実施形態におけるゲームシステムの基本動作例について
図8等を参照して説明
する。
【0058】
図8は、本実施形態におけるシステムの基本動作例を説明するフロー図である。
【0059】
(ステップS1)
ステップS1において、サーバ装置1のセットリスト生成管理部114は、複数の楽曲
ゲームデータを含む第1セットリストデータを生成する。
【0060】
プレイヤが第1セットリストデータを生成する場合は、サーバ装置1のセットリスト生
成管理部114は、あるプレイヤIDでログインしてゲームアプリケーションをプレイし
ているプレイヤ端末2に対して、サーバ装置1のセットリスト記憶部124に記憶されて
いる楽曲ゲームデータのうち、当該プレイヤIDが第1セットリストデータとして選択可
能な楽曲ゲームデータを提示する。当該プレイヤIDが第1セットリストデータとして選
択可能な楽曲ゲームデータは、例えば、当該プレイヤIDに対してプレイが許可されてい
る楽曲ゲームデータである。それらの楽曲ゲームデータは、サーバ装置1の通信部15か
らプレイヤ端末2の通信部25に送信され、プレイヤ端末2の出力部24に表示される。
プレイヤ端末2を操作しているプレイヤは、出力部24に表示された楽曲ゲームデータの
中からプレイヤ端末2の入力部23を介して楽曲ゲームデータを選択する入力操作を行う
。さらに、プレイヤ端末2を操作しているプレイヤは、生成する第1セットリストデータ
をシェアする他のプレイヤを指定する入力操作を行う。これらの選択入力はプレイヤ端末
2からサーバ装置1へ送信され、セットリスト生成管理部114は、選択された楽曲ゲー
ムデータ、第1セットリストデータを生成したプレイヤID及び当該セットリストをシェ
アするプレイヤIDを含む第1セットリストデータ(
図5参照)を生成し、サーバ装置1
のセットリスト記憶部124に記憶する。
【0061】
なお、上記では生成する第1セットリストデータをシェアする他のプレイヤが指定され
る例を示したが、ゲームアプリケーションを利用するプレイヤ同士が「フレンド」等とし
て関連付けられている場合には、「フレンド」等として関連付けられているプレイヤが第
1セットリストデータをシェアするプレイヤとして自動的に指定されるように構成されて
いてもよい。もしくは、第1セットリストデータに対してプレイヤIDのみが紐づけられ
ていて、自身のためだけのセットリストデータであってもよい。
【0062】
また、ゲームアプリケーションの管理者が第1セットリストデータを生成する場合は、
サーバ装置1のセットリスト生成管理部114は、サーバ装置1の表示部14に第1セッ
トリストデータとして選択可能な楽曲ゲームデータを提示する。管理者は、表示14に表
示された楽曲ゲームデータの中から入力部13を介して楽曲ゲームデータを選択する入力
操作を行うと共に、生成する第1セットリストデータをシェアするプレイヤを指定する入
力操作を行う。これらの選択入力に基づき、セットリスト生成管理部114は、選択され
た楽曲ゲームデータ、第1セットリストデータを生成した管理者ID及び当該セットリス
トをシェアするプレイヤIDを含む第1セットリストデータ(
図5参照)を生成し、サー
バ装置1のセットリスト記憶部124に記憶する。
【0063】
第1セットリストデータが生成されてサーバ装置1のセットリスト記憶部124に記憶
されると、サーバ装置1からその第1セットリストデータのシェア対象のプレイヤIDで
ログインして操作されるプレイヤ端末2に対して、第1セットリストデータがシェアされ
て利用可能になった旨が通知される。そのような通知は、テキストやアイコン表示等の形
態で、プレイヤ端末2の出力部24に表示される。通知を受けたプレイヤがプレイヤ端末
2を操作して、セットリスト記憶部124に記憶されている利用可能な第1セットリスト
データにアクセスすると、プレイヤ端末2の出力部24に第1セットリストデータが表示
される。
【0064】
図9は、プレイヤ端末2の出力部24に表示される第1セットリストデータの一例を示
す図である。
図9に示す例では、第1セットリストデータにはA~Eの5曲分の楽曲ゲー
ムデータが含まれている。プレイヤ端末2の出力部24に表示される第1セットリストデ
ータには、プレイヤに提示する情報として少なくとも楽曲ゲームデータの楽曲名が含まれ
、
図9に示す例ではそれに加えて演奏者(アーティスト)も提示されている。プレイヤ端
末2の出力部24に表示される第1セットリストデータには、提示される楽曲ゲームデー
タに関する他の属性情報(作曲者、カテゴリ、年代等)が含まれていてもよい。プレイヤ
端末2のプレイヤは、出力部24に表示される第1セットリストデータに含まれた楽曲ゲ
ームデータの中から、プレイする楽曲ゲームデータを入力部23を用いて選択することが
できる。
【0065】
(ステップS2)
ステップS2において、サーバ装置1のセットリスト生成管理部114は、第1セット
リストデータの中から、特典セットリストを決定する。
【0066】
第1のシナリオとして、セットリスト生成管理部114は、ステップS1において生成
された第1セットリストデータの中から特典セットリストを選択して、特典セットリスト
を決定する。セットリスト生成管理部114による選択は、第1セットリストデータから
ランダムに実行してもよいし、あるいは、プレイヤ情報記憶部122にシェア対象のプレ
イヤIDに紐づけられて記憶された、そのプレイヤが嗜好する楽曲ゲームデータの属性情
報と選択する楽曲ゲームデータの属性情報との関連度に応じて実行してもよい。
【0067】
後者の場合は、例えば、プレイヤが嗜好する楽曲ゲームデータの属性情報と、選択する
楽曲ゲームデータの属性情報とがマッチングする情報項目数に応じて選択することができ
る。マッチングする情報項目数が少ないほど上記関連度が低く、多いほど関連度が高くな
る。この場合、セットリスト生成管理部114は、例えば「マッチング情報項目数1以下
」、「マッチング情報項目数ゼロ」等の所定の基準に基づいて、特典セットリストを選択
する。特に、特典セットリストに含む楽曲ゲームデータとして上記関連度が所定の基準よ
り低い楽曲ゲームデータを選択することにより、プレイヤの嗜好する楽曲とは異なる楽曲
の楽曲ゲームデータをプレイすることをプレイヤに提案することが可能となる。
【0068】
ここで、
図9に示す第1セットリストデータに含まれた5つの楽曲ゲームデータA~E
の中から、特典セットリストに含まれる特典楽曲ゲームデータとして3つの楽曲ゲームデ
ータA,D,Eが選択された場合を例に挙げて説明すると、一例として、特典セットリス
トは
図10に示すようにプレイヤ端末2の出力部24に表示される。
【0069】
図10は、プレイヤ端末2の出力部24に表示される特典セットリストの一例を示す図
である。
図10に示す例では、
図9に示された第1セットリストデータに提示された情報
に加えて、3つの楽曲A,D,Eがプレイ後の特典付与の対象である特典楽曲であること
が明示的に示されている。この例では、プレイヤは、
図10に示すように表示されたセッ
トリストの中から楽曲A,D,Eのいずれかを特典楽曲と認識した状態で選択することで
、特典付与を受けることを意図した状態で当該楽曲ゲームデータのプレイを行うことがで
きる。
【0070】
なお、
図10に示す例では各楽曲名に対応して特典付与対象の有無を示す欄が設けてプ
レイ後の特典付与の対象である楽曲を明示的に識別可能に示しているが、特典付与対象の
楽曲を識別可能に表示する態様はこれに限られない。例えば、特典付与対象の楽曲を他の
楽曲とは異なる態様でハイライト表示することによっても、特典付与対象の楽曲を識別可
能に表示することができる。ハイライト表示としては、文字と背景との明暗を反転させた
り、背景色を変更すること等が可能である。
【0071】
あるいは、第1セットリストデータに含まれた5つの楽曲ゲームデータA~Eの中から
、特典セットリストに含まれる楽曲ゲームデータとして3つの楽曲ゲームデータA,D,
Eが選択されている場合でも、それらの楽曲A,D,Eがプレイ後の特典付与の対象であ
ることを明示的に示さない(識別不可能)ようにしてもよい。この場合は、プレイヤ端末
2の出力部24には
図9に示したプレイリストが表示され、そこに含まれる楽曲ゲームデ
ータA~Eのうち、どれが特典付与対象の特典楽曲であるのかはプレイヤが選択前に認識
することはできない。
【0072】
この例では、プレイヤが、
図9に示すように表示されたセットリストの中から楽曲A,
D,Eのいずれかを選択すると、サーバ装置1のセットリスト生成管理部114がプレイ
ヤ端末2の出力部24に、選択された楽曲ゲームデータが特典セットリストに含まれた楽
曲ゲームデータであることを示す表示として、例えば「これは特典楽曲です。高得点を目
指してがんばってね。」等のメッセージ表示を実行させることで、プレイヤは、選択した
楽曲ゲームデータが特典付与対象の特典楽曲であることを認識した状態で、特典付与を受
けるために当該楽曲ゲームデータのプレイを行うことができる。この場合は、プレイヤに
対して特典付与対象の楽曲を事前に敢えて開示しないことで、プレイヤにとってはプレイ
リストの中から特典付与対象の楽曲を引き当てる「くじ引き」のような体験が提供される
こととなり、特典付与対象の楽曲を求めてより多くの楽曲をプレイする動機付けがもたら
される。
【0073】
なお、特典楽曲について例示したが、これに代えて、第1セットリストデータの中から
特典セットリストデータを認識可能に表示するようにしたり、第1セットリストデータの
中からセットリストを選択する際には認識可能とせずに、プレイするセットリストを選択
した際、または、プレイした後に、特典セットリストデータであったことが認識可能に表
示するようにしたりしてもよい。
【0074】
また、第2のシナリオとして、セットリスト生成管理部114は、ステップS1におい
て生成された第1セットリストデータの中から、プレイヤ端末2上でのプレイヤの決定操
作に応じて、選択された当該楽曲ゲームデータに関連付けて特典セットリストを生成する
。
【0075】
(ステップS3)
ステップS3において、サーバ装置1の制御部11は、特典セットリストをプレイヤが
プレイした結果を判定し、判定結果に応じた特典付与を実行する。
【0076】
ステップS2において説明したように特典セットリストが生成されてプレイヤ端末2の
出力部24に表示されると、そのプレイヤ端末2を使用しているプレイヤは、セットリス
トデータの中からプレイヤ端末2の入力部23を用いてプレイするセットリストデータを
選択する。その選択入力がプレイヤ端末2からサーバ装置1に送信されると、サーバ装置
1は選択されたセットリストデータに応じた楽曲ゲームデータをそのプレイヤ端末2上で
実行させる。プレイヤは、楽曲データの再生中にプレイヤ端末2の出力部24のスピーカ
から発せられる楽曲のリズムに合わせて、プレイヤ端末2の出力部24のディスプレイ上
に順次出現するオブジェクトが所定の基準位置に到来したタイミングで入力部23で入力
操作を行う。それらの入力操作はプレイヤ端末2からサーバ装置1に順次送信される。
【0077】
サーバ装置1の制御部11は、楽曲ゲームデータのプレイが終了すると、楽曲データの
再生中にそれらの入力操作が適切なタイミングで実行された回数や割合等を集計してスコ
アを算出し、プレイ結果(プレイ評価)を判定する。プレイ終了後の判定ステータスは、
例えば、「最後までプレイ(60点未満)」、「スコア60点以上」、「スコア70点以
上」、「スコア80点以上」、「スコア90点以上」に分類される。また、楽曲ゲームデ
ータが最後まで実行される前にプレイが終了された場合は、ステータスは「分類無し(未
クリア)」となる。
【0078】
サーバ装置1の特典付与部115は、特典情報記憶部125に記憶される特典情報に基
づいてプレイヤのプレイヤIDに特典を付与する。本例によれば、選択した特典セットリ
ストデータを最後までプレイすることが何らかの特典付与の条件となるので、プレイヤに
対して、選択した特典セットリストデータを最後までプレイしてその楽曲に親しみを持っ
てもらうきっかけを提供し得る。
【0079】
このように、本実施形態のゲームシステムによれば、プレイヤに提示される第1セット
リストデータの中から特典セットリストをプレイすることで、そのプレイ結果に応じた特
典が当該プレイヤに付与される。したがって、セットリストのプレイを通してプレイヤが
特典を得る機会が生まれる。特に、特典セットリストにプレイヤが嗜好する楽曲とは異な
る(関連度が低い)楽曲の楽曲ゲームデータが含まれ得る場合には、プレイヤは自分がこ
れまであまり慣れ親しんでいない演奏者やカテゴリ等の楽曲の楽曲ゲームデータをプレイ
する機会を当該プレイヤに与えることができる。その結果として、プレイヤのプレイ対象
の楽曲ゲームデータの興味範囲が広がり、より多くの楽曲ゲームデータをプレイすること
につながる。
【0080】
なお、上記では特典セットリストに含まれる楽曲ゲームデータをプレイしたプレイヤに
対して特典が付与され得るケースを例に挙げて説明したが、特典付与対象者はこれに限ら
れない。特典セットリストをプレイしたプレイヤに加えて、その特典セットリストの基と
なった第1セットリストデータを作成して当該プレイヤにシェアした他のプレイヤに対し
ても特典を付与してもよい。この場合に特典が付与される他のプレイヤは、基となった第
1セットリストデータに含まれている作成者IDによって特定される。このように他のプ
レイヤにも特典を付与する場合、プレイヤと同一の特典を付与してもよい(例えば、プレ
イヤが獲得した特典と同じ数量の特典としてもよい)し、あるいは、プレイヤが獲得した
特典に対して利益を少なくした特典(例えば、プレイしたプレイヤが1000ポイント獲
得した場合に、その50%の500ポイント等)としてもよい。
【0081】
このようにシェアした他のプレイヤに対しても特典を付与する構成とすることで、自身
が作成するセットリストを多数の他のプレイヤにプレイしてもらう動機付けが生じるため
、その結果として、ゲーム内での他のプレイヤとの相互フレンド登録等の交流機会が増え
、各プレイヤがプレイする楽曲ゲームデータを互いに紹介し合うことで、各プレイヤのゲ
ームアプリケーションの利用機会の増加につながることが期待できる。
【0082】
上述した実施形態及び実施例は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発
明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変
更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもな
い。また、実施形態及び実施例で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態及
び実施例にも適用可能である。
【0083】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0084】
1 サーバ装置
2 プレイヤ端末
3 ネットワーク