IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヨゼフ フェゲーレ アーゲーの特許一覧

特開2024-139731フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両
<>
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図1
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図2
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図3A
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図3B
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図4A
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図4B
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図5A
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図5B
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図6
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図7A
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図7B
  • 特開-フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139731
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】フレッシュエアシステムを備える道路舗装機又はフィーダ車両
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/16 20060101AFI20241002BHJP
   E01C 19/48 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
E02F9/16 C
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024044414
(22)【出願日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】23164331
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト エルトマン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ウェーバー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス ポンティウス
(72)【発明者】
【氏名】ヤン リッフェル
(72)【発明者】
【氏名】フェリックス ケンプフ
【テーマコード(参考)】
2D015
2D052
【Fターム(参考)】
2D015EB01
2D015EC01
2D052BD03
2D052BD05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】道路建設機械における新鮮な空気の生成及び新鮮な空気の供給のための制御コンソールを提供する。
【解決手段】少なくとも1つの開放側面を有する少なくとも1つの制御ステーションを備える、道路舗装機又は道路舗装機用のフィーダ車両の形態で利用可能な道路建設機械に関し、制御ステーションは、道路建設機械により実施可能であるプロセスを制御及び監視するための制御コンソールと、少なくとも1つのフレッシュエア開口36を有するフレッシュエアシステム35とを備え、フレッシュエアシステム35は、制御コンソールに完全に組み込まれている。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路舗装機(2)又は道路舗装機(2)用のフィーダ車両(21)の形態で利用可能な道路建設機械(1,20)であって、少なくとも1つの開放側面(S)を有する少なくとも1つの制御ステーション(9,17,24)を備え、前記制御ステーション(9,17,24)は、前記道路建設機械(1,20)により実施可能であるプロセスを制御及び監視するための少なくとも1つの制御コンソール(K,K’,K”)と、少なくとも1つのフレッシュエア開口(36,54,61)を有するフレッシュエアシステム(35)とを備え、前記フレッシュエアシステム(35)は、前記制御コンソール(K,K’,K”)に完全に組み込まれていることを特徴とする、道路建設機械(1,20)。
【請求項2】
前記制御コンソール(K,K’,K”)は、ユーザーインターフェイス(31)を有する制御パネル(15,19,26)と、前記制御パネル(15,19,26)用の制御パネル支持体(60)とを有し、前記フレッシュエアシステム(35)は、少なくとも部分的に前記制御パネル(15,19,26)に及び/又は、少なくとも部分的に前記制御パネル支持体(60)に組み込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の道路建設機械。
【請求項3】
前記フレッシュエアシステム(35)は、前記制御パネル(15,19,26)及び/又は前記制御パネル支持体(60)に組み込まれた少なくとも1つの操作ユニット(32)により制御可能であることを特徴とする、請求項2に記載の道路建設機械。
【請求項4】
前記制御パネル(15,19,26)は、前記フレッシュエアシステム(35)を制御するよう構成された少なくとも1つのタッチディスプレイ(33)を有することを特徴とする、請求項2又は3に記載の道路建設機械。
【請求項5】
少なくとも1つのフレッシュエア開口(36,54,61)は、前記ユーザーインターフェイス(31)、及び/又は、前記制御パネル支持体(60)により形成された表面に形成されていることを特徴とする、請求項2~4のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項6】
前記制御パネル(15,19,26)は筐体(41)を有し、及び、前記フレッシュエアシステム(35)は、前記筐体(41)に設けられた少なくとも1つのファン(43)を有することを特徴とする、請求項2~5のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項7】
前記筐体(41)は、少なくとも部分的に、前記ファン(43)を前記フレッシュエア開口(36,61)に接続するエアダクト(42)を形成することを特徴とする、請求項6に記載の道路建設機械。
【請求項8】
前記フレッシュエアシステム(35)は、前記エアダクト(42)中を運ばれる新鮮な空気(L)を調温するよう構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の道路建設機械。
【請求項9】
前記エアダクト(42)は、前記筐体(41)の回動可能部分(50)により形成されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の道路建設機械。
【請求項10】
前記フレッシュエアシステム(35)用の少なくとも1つのフィルタユニット(45)が、前記ユーザーインターフェイス(31)とは反対側の前記制御パネル(15,19,26)の側面に設けられていることを特徴とする、請求項2~9のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項11】
前記フレッシュエア開口(36,54,61)に、少なくとも1つの調整可能なラメラ(38)が形成されていることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項12】
前記制御コンソール(K,K’,K”)は、これに組み込まれた前記フレッシュエアシステム(35)と共に、移動可能、高さ調整可能、回動可能、及び/又は、回転可能であるよう、前記制御ステーション(9,17)に設置されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項13】
前記制御ステーション(9,17)は、運転手用制御ステーション(10)又は外部制御ステーション(18)であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項14】
前記制御コンソール(K,K’,K”)は前記制御ステーション(9,17)から、特に前記制御パネル(15,19,26)は前記制御パネル支持体(60’、60’)からツールを用いることなく取り外すことが可能であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項15】
前記フレッシュエアシステム(35)は、位置依存、材料依存、オペレータの存在依存、及び/又は、プロセス依存の自動的に調整可能な新鮮な空気の供給能力を提供することを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の道路建設機械。
【請求項16】
新鮮な空気を生成及び供給するための、道路建設機械(1,20)の開放型制御ステーション(9,17)に設置された制御コンソール(K,K’,K”)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1に記載の道路建設機械に関し、請求項16に記載のフレッシュエア装置の使用にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、閉鎖型の車両キャビンにおいては、車両キャビンの外部から吸引した空気をろ過し、ろ過された空気を、その内部に居る搭乗者のための新鮮な空気として外部から隔離された車両キャビンの内部に供給するためのフレッシュエアシステムが用いられている。欧州特許第3 463 947 B1号明細書及び米国特許第6,290,286 B1号明細書には、フレッシュエアシステムが設けられた閉鎖型の運転席を備える掘削車両が開示されている。
【0003】
独国特許出願公開第10 2020 123 723 A1号明細書には、制御ステーションの周囲にエアカーテンを形成するために運転手用制御ステーションの屋根に組み込まれたエアノズルユニットを備える道路舗装機が開示されている。或いは、エアノズルユニットにより形成されたエアカーテンは、舗装材料の横方向への分配によりオーガーチャンバにおいて生成される蒸気をより良好に吸引可能とするために、舗装スクリードの前方において、そこに存在するオーガーチャンバを覆うよう用いられる。運転手用制御ステーションを分割するエアカーテンに係る原理と、舗装スクリードの前方におけるオーガーチャンバのエアカーテンによる囲いに係る原理とは、蒸気が、道路舗装機の運転手用制御ステーション及び外部制御ステーションに到達することを防ぐために役立つ。
【0004】
それにもかかわらず、この目的のために用いられるエアノズルシステムは構造上コストがかかる上、異なる種類の舗装機において形成される屋根の構造はサイズが異なるものであり、その作業幅も異なる可能性があるために、異なる種類の道路舗装機に対する標準化ユニットとして容易に用いることができない。加えて、エアノズルユニットは、運転手又はスクリードオペレータの作業スペースでより大きなノイズを生成する傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、向上した空気品質に関して単純な費用対効果の高い手段により、又は、これを用いて、道路舗装機又は道路舗装機用のフィーダ車両における作業条件を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この問題は、請求項1に記載の道路舗装機又はフィーダ車両により改善される。さらに、この問題は、請求項16に記載の新鮮な空気の供給を用いることにより解決される。
【0007】
本発明は、道路舗装機又は道路舗装機用のフィーダ車両の形態で提供される道路建設機械に関する。本発明に係る道路建設機械は、少なくとも1つの開放側面を有する少なくとも1つの制御ステーションを備える。従って、本発明に係る道路建設機械における制御ステーションは、閉鎖型車両キャビンとしては提供されない。本発明に係る制御ステーションは、道路建設機械により実施可能であるプロセスを制御及び監視するための少なくとも1つの制御コンソールと、少なくとも1つのフレッシュエア開口を有するフレッシュエアシステムとを備える。本発明によれば、フレッシュエアシステムは、制御コンソールに完全に組み込まれている。
【0008】
本発明においては、従って、周囲の空気により既に換気されている開放型制御ステーションの領域に新鮮な空気を追加で供給することが可能であり、これにより、そこに位置する運転手又はオペレータのために、全体的な空気品質を直接的に制御コンソールにおいて向上させることが可能である。制御コンソール自体を新鮮な空気発生器として用いることにより、開放型制御ステーションの領域における空気に含有される蒸気及び/又はエアロゾルを、運転手又はオペレータの健康に有害ではないと考えられる許容レベルまで低減させることが可能である。
【0009】
このための新鮮な空気の生成及び出力は、制御ステーションの制御コンソールを介して直接行われる。それ故、フレッシュエア装置は、制御コンソールに完全に、すなわち、構造的及び機能的に組み込まれている。フレッシュエアシステムは従って、制御ステーションにおける個別のモジュールとしてではなく、これに設けられた制御コンソールの一体的な構成要素として作業員により認識され、従って、作業員によってより高い信頼性をもって使用される。
【0010】
フレッシュエアシステムが制御コンソールに組み込まれていることにより、制御コンソールを、この形態で、異なる種類の道路舗装機及びフィーダにおける多機能性標準モジュールとして使用可能であり、特に、種類に固有の異なる構造に依存しない。組み込まれた構造により、制御ステーションにおける転倒の危険性をも伴う個別のシステムと比して、コスト面で大きな利点がある。
【0011】
フレッシュエアシステムを制御コンソールに完全に組み込むことにより、舗装機又はフィーダにおいて、これらのモジュールは一緒になってコンパクトな構造を有する。
【0012】
エアダクトが短いために、制御コンソールに組み込まれたフレッシュエアシステムの運転は低ノイズであると共にエネルギー効率が高い。加えて、一体的な構造のおかげで、運転を妨げる可能性がある緩んだ部品が周囲に存在することがない。むしろ、フレッシュエアシステムを制御コンソールに組み込むことで整然としてすっきりとした作業スペースが実現され、これは、機械の運転に好ましい効果を有する。一体的な構造のために、運転手又はオペレータの視界が制限され難いという他の利点もある。
【0013】
制御コンソールは、制御ステーションにおいて特に大きな空間を必要とすることなく、フレッシュエアシステムを収容するための好適なモジュールを形成する。特に、制御コンソールにおいて既に用いられているユーザーインターフェイスを、正面からの新鮮な空気の供給に使用可能である。
【0014】
制御コンソールに組み込まれた完全なフレッシュエアシステムを設置することにより、フレッシュエアシステムのエアダクト及びフレッシュエア開口は制御コンソールに組み込まれているため、制御ステーションにおいて汚れ又は堆積物の可能性がある表面も減らすことが可能であり、すなわち、制御コンソールから独立して、汚れる可能性がある構成要素は存在しない。従って、制御ステーションのためのクリーニングの間隔については、頻繁に実施する必要性はない。
【0015】
さらに、制御コンソールから直接もたらされる新鮮な空気の供給はまた、制御コンソール、特に道路建設機械の制御に用いられる操作ユニットのための保護機能をも提供する。制御コンソールに直接的に供給される新鮮な空気は、制御コンソールにおいて、特に、これに設けられた制御パネルにおいて一定の保護雰囲気を形成し、特に、制御コンソールのユーザーインターフェイスをきれいに維持する効果を有するためである。従って、制御コンソールにおける直接的な新鮮な空気の出力によって、制御コンソールで作用するオペレータのための向上した空気品質と、制御コンソールのための気室が向上した作業領域との両方が保証され、従って、制御コンソールは、この新鮮な空気が富化された雰囲気でより長期間にわたってきれいに保たれ、従って、高い信頼性を維持して使用が可能である。
【0016】
特定の変形例においては、制御コンソールは、道路建設機械により実施可能であるプロセスを制御及び監視するためのユーザーインターフェイスを有する制御パネルと、制御パネルのための下部構造としての制御パネル支持体とを有し、ここで、フレッシュエアシステムは、少なくとも部分的に制御パネルに、及び/又は、少なくとも部分的に制御パネル支持体に組み込まれている。従って、制御パネル及び/又は制御パネル用の制御パネル支持体は、新鮮な空気モジュールとしてコンパクトな構造で利用可能である。制御パネル支持体は、制御パネルのために、特に、制御パネルが取り付けられる下部構造又は基礎として利用可能である。このような制御パネル支持体は、制御ステーションにおいて制御パネルを調整可能であるよう、特にコンソールスライド又はコンソールガイドに設置可能である。
【0017】
好ましくは、フレッシュエアシステムの制御は、制御パネル及び/又は制御パネル支持体に組み込まれた少なくとも1つの操作ユニットにより実施可能である。それ故、フレッシュエアシステムの運転は、制御パネルのユーザーインターフェイス及び/又は制御パネル支持体に統合される。制御パネルのユーザーインターフェイス及び/又は制御パネル支持体において、例えば、新鮮な空気の供給能力を設定するための回転制御が設けられることが考えられる。
【0018】
一変形例においては、制御パネルは、フレッシュエアシステムを制御するよう構成された少なくとも1つのタッチディスプレイを有する。特に、タッチディスプレイは、道路建設機械により実施可能であるプロセスを制御及び監視するための制御パネルのユーザーインターフェイスに設けられた操作ユニットの構成要素であり、例えば、制御パネルに属すると共に、取り外し可能に設けられたタブレットコンピュータの一体的構成要素である。操作ユニット、特にタブレットコンピュータは、制御ステーションで検出された大気状態、特にそこに存在する空気品質に応じて、フレッシュエアシステムによる新鮮な空気の供給能力を自動的に調整するよう構成可能である。
【0019】
特に、少なくとも1つのフレッシュエア開口が、ユーザーインターフェイス、及び/又は、制御パネル支持体により形成された表面、例えば、その上に形成されたクラッディングに形成されている。好ましくは、制御パネル支持体は制御パネルに強固に接続されており、それ故、常にオペレータに対して位置合わせされており、これにより、新鮮な空気が、制御パネルから流出するか、及び/又は、その下に位置する制御パネル支持体から流出するかに関わらず、オペレータに正面から新鮮な空気を供給することが可能である。
【0020】
好ましくは、複数のフレッシュエア開口が、制御パネルのユーザーインターフェイス、及び/又は、制御パネル支持体により形成された表面、例えば、その上に形成されたクラッディングに形成されている。これらにより、制御パネルの複数の箇所において、その上に形成されたユーザーインターフェイスから、及び/又は、複数の箇所において、制御パネル支持体から、新鮮な空気が正面方向に逃げることが可能となっている。制御パネルにおけるフレッシュエア開口がユーザーインターフェイスの一部を占有し、すなわち、これらはユーザーインターフェイスに直接組み込まれており、それ故、ユーザーインターフェイスから直接複数の新鮮な空気の流れを生成する。これらは、新鮮な空気に富む雰囲気がユーザーインターフェイスのかなりの領域にわたって拡大するように、ユーザーインターフェイス上で分散されることが可能である。
【0021】
フレッシュエア開口は、所望のように、制御パネルのユーザーインターフェイス及び/又は制御パネル支持体上に分布されることが可能である。好ましい変形例においては、フレッシュエア開口はユーザーインターフェイスに均等に分布される。これにより、ユーザーインターフェイス全体にわたる新鮮な空気のより良好な供給が保証される。特に制御パネルが幅広の構成を有する場合には、これにより、幅全体にわたって新鮮な空気の供給を均等に分布させることが可能となる。
【0022】
複数のグループのフレッシュエア開口がユーザーインターフェイスに形成されていることが考えられ、ここで、グループ化されたフレッシュエア開口は、その各々において、特に、ユーザーインターフェイスの横方向縁部領域に沿って配置されている。これらの横方向縁部領域において、ここで形成された新鮮な空気流は新鮮な空気による壁として作用可能であり、すなわち、制御パネルにおいて、外部からの蒸気及び/又はエアロゾルに対する隔壁効果を直接形成することが可能である。加えて、横方向の新鮮な空気によるカーテン間に新鮮な空気を十分に供給するために、縁部領域においてグループ化されたフレッシュエア開口の間において、さらなるフレッシュエア開口を制御パネルのユーザーインターフェイスに設けることが可能である。
【0023】
好ましくは、ユーザーインターフェイスにおいては、道路建設機械の移動方向に対して交差方向にフレッシュエア開口の少なくとも1つの列が配置されており、及び/又は、フレッシュエア開口の少なくとも1つの列が道路建設機械の移動方向に配置されている。ユーザーインターフェイスにおいていくつかの列に配置されたフレッシュエア開口はユーザーインターフェイスを機能的領域に分割可能であり、それ故、オペレータ又は運転手が容易に操作可能である機能的に構造化された整然としたユーザーインターフェイスが確保される。加えて、いくつかの列に配置されたフレッシュエア開口は、新鮮な空気の発生器として、わずかに大型化されたユーザーインターフェイスと、それ故、制御パネルのコンパクトな構造をもたらす。ユーザーインターフェイスにわたって形成されたフレッシュエア開口の列は、制御パネルにおいて、ユーザーインターフェイスの上部、中央部又は下部に位置されることが可能である。フレッシュエア開口の複数の横方向の列もまた考えられる。
【0024】
一変形例においては、複数の操作パネルがユーザーインターフェイスに存在し、ここで、少なくとも1つのフレッシュエア開口が操作パネル間に位置している。これにより、オペレータ又は運転手に対する正面からの新鮮な空気の供給を、ユーザーインターフェイスから操作パネル間に形成することが可能となる。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、合計で3つ又は4つの操作パネルがユーザーインターフェイスに形成されている。これらの変形例において、操作パネルの1つは、特にフレッシュエアシステムを制御するために構成されたタッチディスプレイとして構成することが可能である。一実施形態によれば、それぞれ複数のフレッシュエア開口で形成された少なくとも2つのグループを、隣接する操作パネルの間に位置させることが可能である。それ故、ユーザーインターフェイスからの新鮮な空気の流れを各操作パネルに隣接して形成することが可能であり、従って、オペレータ又は運転手は、制御パネルの全領域において正面からの新鮮な空気の供給による恩恵を受けることが可能である。この実施形態によれば、各グループは、2つ又は3つのフレッシュエア開口を含んでいることが可能である。
【0026】
隣接する操作パネルは特定の操作ユニットを備えていることが可能である。一変形例においては、操作パネルの1つにおいて、例えば上記のタッチディスプレイといった、フレッシュエアシステムのすべての機能の設定に使用可能である操作ユニットが存在している。
【0027】
操作パネルは特に2×2の形式で制御パネルに配置されており、操作パネル間にフレッシュエア開口を形成可能であるゾーンが残されるように区分されている。区分された配置を形成するために操作パネル間には空き領域が構造上必要であるため、これらの領域にフレッシュエア開口を組み込んでも、ユーザーインターフェイス全体の大きさが大きく増加することはない。
【0028】
一実施形態によれば、制御パネルに組み込まれたフレッシュエアシステムは、オペレータ又は運転手に対する正面からの新鮮な空気の供給と、横方向における新鮮な空気の供給との両方のために構成されている。正面からの新鮮な空気の供給では、新鮮な空気の流れは、オペレータ又は運転手に向けられている。他方で、横方向における新鮮な空気の供給は制御パネルから横方向に向けられる。正面及び横方向における新鮮な空気の供給を併用することで、新鮮な空気に富む雰囲気を、制御パネル及びその周辺に拡大することが可能である。
【0029】
横方向における新鮮な空気の供給をユーザーインターフェイスに形成するために、制御パネルの外部に隣接する領域がさらなるフレッシュエア開口を有することが考えられる。ユーザーインターフェイスから横方向に離れるこれらの領域からの新鮮な空気の流れは、ユーザーインターフェイスの周囲、少なくとも一部の領域に空気バリアを形成して、制御パネルの後方側から作業領域への蒸気の上昇を防止することが可能である。ユーザーインターフェイスから離れるように横方向に向けられた新鮮な空気の流れは、ユーザーインターフェイス上に集まった空気を吸引するために、ユーザーインターフェイスに吸引効果を形成可能であるか、又は、ユーザーインターフェイスを介して少なくとも一部の領域に負圧が形成可能な強度であることが可能である。この吸引効果は、この目的のために用いられるフレッシュエア開口が、制御パネルの外部において、ノズルとして、特にフラッチノズルとして構成されていることにより強化されることが可能である。
【0030】
好ましくは、制御パネルは筐体を有し、及び、フレッシュエアシステムは筐体に設けられた少なくとも1つのファンを有する。このファンは、ラジアルファン又は軸流ファンとして設けられていることが可能である。フレッシュエアシステムのファンを制御パネルの筐体に設置することにより、一体的な構造によって、全体的な製造コストを削減することが可能である。特に、ファンには、制御パネルに組み込まれた蓄電池により電力の供給が可能である。或いは、ファンは、制御パネルに組み込まれた電源に接続することが可能である。ファンは、電気的、空気圧的、又は、油圧的に駆動することが可能である。
【0031】
制御パネルの筐体が、ファンをフレッシュエア開口又はフレッシュエア開口に接続するエアダクトを少なくとも部分的に形成していることが有益であろう。エアダクトは、新鮮な空気を、制御パネルのユーザーインターフェイスに組み込まれたフレッシュエア開口及び/又は制御パネル支持体に組み込まれたフレッシュエア開口に導くために設置可能である。エアダクトが新鮮な空気を、制御パネルにおける1つ以上のフレッシュエア開口に供給するか、及び/又は、制御パネル支持体における1つ以上のフレッシュエア開口に供給するかに関わらず、エアダクトは制御コンソールに組み込まれており、すなわち、エアダクトは、外部から視認可能である個別のダクトを制御ステーションに形成しない。エアダクトを形成する筐体部は、特に、例えば操作パネル間に形成された筐体部といった、少なくとも1つのフレッシュエア開口を形成するユーザーインターフェイスの一部を形成可能である。フレッシュエアシステムは制御パネルの筐体に構造的に組み込まれているため、省スペースでコスト削減された構造が実現される。
【0032】
複数のエアダクトは、新鮮な空気を個別に供給するために、制御パネル内においてファンからフレッシュエア開口の各グループに延在していることが考えられる。エアダクトは、ファンから各フレッシュエア開口に向けて径方向に延在していることが可能である。有用な一変形例においては、エアダクト又はダクトは、少なくとも部分的に、制御パネルにおける正面及び横方向における新鮮な空気の供給の両方のために構成される。個別の新鮮な空気の供給は、例えば、共通の壁によって相互に分離されたダクトセクションに沿って設置されることが可能である。
【0033】
一変形例においては、フレッシュエアシステムは、エアダクト中を運ばれる新鮮な空気の温度を制御するよう構成される。この目的のために、ファンから流出する新鮮な空気を冷却又は加熱するために、少なくとも1つの冷却及び/又は加熱ユニットを制御パネルに、特に少なくとも部分的にエアダクト内に設置することが可能である。
【0034】
冷却及び/又は加熱ユニットによる温度制御に追加して、又は、その代わりに、道路建設機械のエンジンからの廃熱で新鮮な空気を加熱することが可能であることも考えられる。一変形例においては特に、運転手又はオペレータに提供される新鮮な空気の所望の温度に応じて、エンジンにより加熱する空気流の量と、吸気側でフレッシュエアシステムに提供される空気流の量とを制御することが可能である。
【0035】
一実施形態によれば、ユーザーインターフェイスに組み込まれた制御パネルの少なくとも1つの筐体領域を標的として加熱可能であるよう、制御パネル内で所望の温度に加熱された新鮮な空気は制御パネルの筐体内を導かれる。これは、例えば、操作パネル間においてユーザーインターフェイスに形成された棚、特に運転手又はオペレータが手を休めることが可能である棚として使用可能である凹みであることが可能である。
【0036】
一変形例によれば、この筐体部を通してエアダクト中を導かれる新鮮な空気を所望の温度レベルとするために、エアダクトを区画する筐体部が熱交換器として構成される。熱交換器は導電性材料製のものであることが可能である。
【0037】
好ましくは、エアダクトは、筐体の回動可能部分により形成されている。回動可能に設置された筐体部は、複数のフレッシュエア開口を備えていることが可能であると共に、フレッシュエア開口をオペレータ又は運転手に直接向けるため、及び、フレッシュエア開口をオペレータ又は運転手に近づけるために、実質的に水平な軸について、オペレータ又は運転手の方向に回動可能である。
【0038】
移動方向と直角な列に並んで配置された複数のフレッシュエア開口が形成されている制御パネルにおける上部筐体部を、筐体の回動可能部分が形成することが考えられる。オペレータに向かって回動された状態では、回動可能式筐体部は、制御パネルのユーザーインターフェイス用のサンバイザーとしても使用可能であることで、表示されている設定の読取りを容易にすることができる。
【0039】
一実施形態においては、フレッシュエアシステム用の少なくとも1つのフィルタユニットが、ユーザーインターフェイスと反対側の制御パネルの側面に設けられている。これは、制御パネルの筐体又は制御パネル支持体に位置されているか、又は、組み込まれていることが可能である。このフィルタユニットは、少なくとも1つの交換可能に構成されたフィルタエレメントを収容可能であり、フィルタエレメントは、ろ過された新鮮な空気がその排気側から吹き出されるようファンの吸気側の上流に設置される。吸引された空気を数段階で清浄化するために、例えば粗粒子フィルタ及び下流に配置した微粒子フィルタなどの少なくとも2つのフィルタエレメントを、フィルタユニット中に前後に直列に設けることが考えられる。粗粒子フィルタは粗フィルタマットとして構成可能である。
【0040】
さらに、2つの活性炭フィルタと、例えばフォームフィルタ又はフリースフィルタといったプレフィルタである第3のフィルタエレメントとが用いられる変形例もまた考えられる。これらの3つのフィルタエレメントは、これらが一緒に設置及び取り外し可能であるよう、簡素で誤りが発生しにくい組み立てのために相互に強固に接続されていることが可能である。
【0041】
コンパクトな構造とするために、複数のフィルタエレメントを制御パネルの後方側で相互に隣接して配置することが可能である。特に、フィルタエレメントを、均等に重量を分布させるために制御パネル中又はその上に配置することが可能である。
【0042】
フィルタユニットが、ファンに向かって先細りとなっているエアダクトを介してファンの吸気側に接続されていることが可能であろう。これにより、吸引された空気がフィルタをよりゆっくりと通過するために、空気をより良好にろ過することが可能となる。このエアダクトを通って導かれる新鮮な空気を、特にエアダクトの入口で、すなわち、エアダクトの断面が拡がった領域で調温可能とすることが考えられる。この領域においては、ろ過された新鮮な空気の流れは比較的遅く、従って、この領域でより良好に加熱を行うことが可能である。
【0043】
ユーザーインターフェイス及び/又は制御パネル支持体に形成されたフレッシュエア開口又はすべてのフレッシュエア開口は、1つ以上のラメラを有していることが可能であり、特に丸い空気開口部として、各々が少なくとも1つの調整可能なラメラを有していることが可能である。これにより、フレッシュエア開口又は丸い空気開口部の開口幅、及び、丸い空気開口部から出る新鮮な空気の方向を設定することが可能となる。複数のフレッシュエア開口がユーザーインターフェイスに分布している場合に、オペレータ又は運転手が、これらの一部を調整可能なラメラにより閉じて、他の開いているフレッシュエア開口から特定的に新鮮な空気を得ることが考えられる。これにより、ユーザーインターフェイスの特定の領域に新鮮な空気の供給を向けることが可能となる。フレッシュエア開口はまた、例えば矩形の開口部などの異なる形状で設けられていることが可能である。
【0044】
特に好ましい変形例においては、制御コンソールは、これに組み込まれたフレッシュエアシステムと共に、移動可能、高さ調整可能、回動可能、及び/又は、回転可能であるよう制御ステーションに設置される。制御コンソールに組み込まれたフレッシュエアシステムは従って、制御コンソールのすべての変位に追従し、それ故、制御コンソールにおける直接的な新鮮な空気の供給に常に、すなわち、制御コンソールが位置されている位置に関係なく、利用可能である。小型の機械タイプでは特に、制御コンソールが調整不可能に設置されていることが考えられる。
【0045】
特に、制御ステーションは、道路建設機械における運転手用制御ステーション又は外部制御ステーションであり、すなわち、道路舗装機における運転手用制御ステーション若しくは外部制御ステーション、又は、フィーダ車両における運転手用制御ステーションである。制御コンソールが舗装スクリードの側部シフトデバイスに設置されている、スクリードオペレータ用のスクリード制御ステーションは、道路舗装機の外側、舗装スクリードの片側又は両側における外部制御ステーションとして特に好適である。
【0046】
運転手用制御ステーションとして構成された制御ステーションは、移動可能であり、高さが調整可能であり、回動可能であり、及び/又は、回転可能であるよう制御コンソールが設置されている、運転手用操作プラットフォームを有することが考えられる。外部制御ステーションに位置する制御コンソールは、高さ調整可能、垂直軸について回転可能、及び/又は、水平軸について傾斜可能とされることが可能である。
【0047】
運転手用操作プラットフォームを超えて同様に移動される運転手用のシートコンソール用の制御コンソールを位置決めするために、制御コンソールは、運転手用操作プラットフォームを超えて移動可能とされることも考えられる。この位置において、制御パネルはもはや運転手用制御ステーションに形成されたフロントガラスの背後には位置しておらず、道路建設機械の材料ホッパーから大量の蒸気が生成される可能性がある、運転手用制御ステーションの横方向において露出された領域に位置されている。この領域においては、制御コンソールに組み込まれた新鮮な空気の供給機は、運転手に対する十分に良好な空気品質を達成するために、運転手にとって特に有用である。
【0048】
舗装スクリードの外部制御ステーションでは、制御コンソール、特にこれに取り付けられた制御パネルは、舗装スクリードにより実施されるプロセスを制御及び監視するために用いられることが可能である。制御コンソール、特に制御パネル及び/又は制御パネル支持体に組み込まれた新鮮な空気の供給機は、舗装スクリードに隣接して位置されたスクリードオペレータに係る空気品質を向上させることが可能である。制御パネルのユーザーインターフェイスからの正面からの新鮮な空気の供給に追加して、制御パネルから流れ出る横方向における新鮮な空気は、オーガーチャンバ由来の蒸気及び/又はエアロゾルからスクリードオペレータを遮蔽することが可能である。このように、スクリードオペレータに対する新鮮な空気バリア及び新鮮な空気の供給の両方を、外部制御ステーションの制御パネルで形成することが可能である。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、制御コンソールを制御ステーションから、特に制御パネルを制御パネル支持体から、ツールを用いることなく取り外すことが可能である。制御パネルはそれ故、容易に取り外し可能であって、例えば、運転手若しくはオペレータが夜間に工事現場から持ち去ったり、又は、例えば、コンテナに鍵をかけて安全な場所において工事現場で保管することが可能である。
【0050】
取り外された場合に、制御パネルは、充電ステーション、及び/又は、組み込まれたフレッシュエアシステムのフィルタユニット用のクリーニングステーションに接続可能とすることが考えられる。充電ステーションにより、フレッシュエアシステムのファンのための制御パネルで用いられる充電式バッテリーを充電することが可能である。クリーニングステーションにより、制御パネルに設置されたフレッシュエアシステムのフィルタユニットを清掃することが可能となる。
【0051】
実際には、フレッシュエアシステムが、位置依存、材料依存、運転手若しくはオペレータの存在依存、及び/又は、プロセス依存の自動的に対応可能な新鮮な空気の供給能力を提供することが特に有益である。この点に関するフレッシュエアシステムの動的に対応された運転は、制御コンソール、特に制御パネル及び/又は制御パネル支持体に同様に組み込まれた少なくとも1つの検出ユニットにより検出された、例えば、距離測定ユニット及び/又はGPSデータベースのセンサシステムにより検出された測定値に基づいて実行可能である。
【0052】
新鮮な空気の供給能力は、制御ステーション上における、又は、制御ステーションに対する制御コンソールの検出された位置に応じて変化することが考えられる。例えば、制御コンソール、特に制御パネルが、運転手用制御ステーションの運転手用操作プラットフォームを超えて回動されて位置されている場合には、新鮮な空気の供給能力を高めるか、又は、最大であることさえ可能である。一変形例においては、スクリードオペレータが外部制御ステーションに取り付けられた制御パネルを、制御パネル支持体から、特にこの目的のために設けられたホルダから取り外して、それ故、舗装プロセスの最中に蒸気の大部分が生成される舗装スクリードの前に位置された横方向分配ダクトの近くに移動した場合に、新鮮な空気の供給能力は自動的に高められる。
【0053】
好ましくは、新鮮な空気の供給能力は、その組成及び/又は温度に応じて異なる蒸気及び/又はエアロゾルを形成しやすい特定の敷設材料に応じて、自動的に調整可能である。このような材料特性は、材料ホッパーの領域において計測することが可能である。舗装材料の特定の材料特性は、特に制御パネルに組み込まれたスキャンシステムを用いてトラックの配送伝票をスキャンすることにより、及び/又は、道路建設機械とこれに供給する材料供給チェーンとの間にセットアップされたウェブベースのデータ伝送システムに基づいて検出可能とすることが考えられる。
【0054】
新鮮な空気の供給能力は道路建設機械において設定された運転モードに適応可能であり、例えば、道路建設機械が舗装又は供給モードである場合には、自動的にベース運転に設定可能である。道路建設機械が単に工事現場で移動している場合、すなわち、舗装又は供給プロセスが行われていない場合には、新鮮な空気の供給能力が低減するよう自動的に設定することが可能である。
【0055】
運転手又はオペレータの存在に依存する新鮮な空気の供給により、オペレータ又は運転手が制御コンソールに居ない場合には、フレッシュエアシステムは、自動的にオフとされることが可能である。例えば、舗装スクリードを含有する外部制御ステーションにおける新鮮な空気の供給は、スクリードオペレータが離れている場合には停止されることが可能である。この目的のために用いられる距離測定は、制御パネルに組み込まれたセンサを用いて実行することが可能である。他の可能性は、制御パネルが一定期間使用されていない場合、又は、コマンドが入力されていない場合に、フレッシュエアシステムをオフとすることである。
【0056】
本発明はさらに、新鮮な空気の生成及び供給のための、道路建設機械の開放型制御ステーションに組み込まれた制御コンソールの使用に関する。開放型制御ステーションは少なくとも1つの側面において環境に対して開放型である道路建設機械の運転手又はオペレータのための領域を意味し、すなわち、従来の車両キャビンにより形成されたすべての側面で閉鎖型の空間とは対照的である。本発明に係る開放型制御ステーションでは、中に居る運転手又はオペレータのための大気状態はそれ故、開放型制御ステーションに隣接する環境におけるものと同等である。
【0057】
本発明においては、新鮮な空気は開放型制御ステーションにおいて用いられる制御コンソールにより直接生成されると共に、特に、制御コンソールの制御パネルを介して、及び/又は、制御コンソールの制御パネル支持体を介して排出されることにより、制御ステーションにおける大気状態を、そこに居る運転手又はオペレータのために向上させることが可能である。特に、これは空気品質を向上させる。
【0058】
特に、新鮮な空気を生成及び分配するために用いられる手段は、すべて制御コンソールに組み込まれている。フレッシュエアシステムの運転についても、制御コンソールにのみ組み込まれた操作ユニットを用いることが好ましい。
【0059】
開放型制御ステーションで利用可能な制御コンソールが新鮮な空気の生成及び新鮮な空気の供給のために用いられるため、これを標準的な多機能モジュールとして製造可能であり、また、種々のタイプの道路建設機械において使用可能である。
【0060】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1図1は、道路舗装機の形態の道路建設機械を示す。
図2図2は、道路舗装機用のフィーダ車両の形態の道路建設機械を示す。
図3A図3Aは、制御ステーションの制御パネルを示す。
図3B図3Bは、図3Aに示す制御パネルの断面図を示す。
図4A図4Aは、制御ステーションの他の制御パネルを示す。
図4B図4Bは、図4Aに示す制御パネルの断面図を示す。
図5A図5Aは、制御ステーションの他の制御パネルを示す。
図5B図5Bは、図5Aに示す制御パネルの断面図を示す。
図6図6は、制御コンソールを、制御パネル及び制御パネル支持体と共に、独立して示す。
図7A図7Aは、外部制御ステーション用の制御パネルを有する他の制御コンソールを示す。
図7B図7Bは、そのホルダから取り外された状態の図7Aに示されている制御パネルを示す。
図8図8は、道路舗装機の上面からの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図面を通して、同等の技術的構成要素には、同一の符号が付されている。
【0063】
図1は、新規舗装層3を形成するための道路舗装機2として構成された道路建設機械1を示す。道路舗装機2は、移動方向Rに新規舗装層3を形成する。この目的のために、道路舗装機2は、その上に形成された材料ホッパー5に格納された舗装材料4を用いる。材料ホッパー5に格納された舗装材料4は、前後方向コンベヤ(図示せず)によって移動方向Rとは反対方向に舗装スクリード6に運ばれ、舗装スクリード6は、これに運ばれた舗装材料4を締固めて新規舗装層3を形成するよう構成されている。
【0064】
図1に示されている舗装スクリード6は、延在スクリードとして構成されている。舗装スクリード6は、ベーススクリード7と新規舗装層3に係る所望の舗装幅を設定するための横方向延在部8とを有する。
【0065】
図1の道路舗装機2は、運転手Fのための制御ステーション9を備える。制御ステーション9は従って、運転手用制御ステーション10として設けられている。図1は、運転手用制御ステーション10は側面S及び後方に開放されていることを示し、すなわち、大気状態とされており、運転手用制御ステーション10の周囲の領域においては、空気の質に関する対策が特に講じられていない。
【0066】
図1において、運転手Fは、回転可能に構成されたシートコンソール11に座っており、これにより、運転手Fは、運転手用操作プラットフォーム12上に展開されて運転手用制御ステーション10の側面に位置し、これにより、運転手Fは、道路舗装機2に隣接する領域に対する良好な視界を確保する。しかしながら、運転手用操作プラットフォーム12を超えて展開されたこの位置では、運転手Fは屋根構造13に設けられたフロントガラス14の後ろには座っておらず、従って、運転手Fは、材料ホッパー5からの蒸気及び/又はエアロゾル、並びに、舗装スクリード6領域からの蒸気及び/又はエアロゾルに対してより曝されることとなる。
【0067】
道路舗装機2の運転手用制御ステーション10には、制御パネル15を有する制御コンソールKが運転手Fのために設けられている。制御コンソールKは運転手用制御ステーション10の構造に取り付けられており、特に、横方向に移動可能なコンソールスライドに設置される。制御パネル15は、道路舗装機2によって実施可能であるプロセスを制御及び監視するよう構成されている。例えば、運転手Fは、移動方向Rにおける道路舗装機2の速度vを制御パネル15で設定することが可能である。さらに、運転手Fは、制御パネル15を用いて、材料ホッパー5に格納された敷設材料4を前後方向コンベヤの中心に移動させるために、特に材料ホッパー半体6a,16bを例えば内側に回動させるよう設定することができる。図1においては、しかしながら、2つの材料ホッパー半体6a,16bは、最大量の敷設材料4を保持可能であるよう完全に外側に向けて調整されている。
【0068】
さらに、図1は他の制御ステーション17を示し、これは、舗装スクリード6の外側に、道路舗装機2、特に舗装スクリード6に係るプロセスを制御及び監視するためのスクリードオペレータBのための作業スペースを形成する。従って、延在スクリード8の側部シフトデバイス8aに形成されたこの制御ステーション17が外部制御ステーション18である。
【0069】
その延在スクリード8を含む舗装スクリード6の運転を制御及び監視するために、制御パネル19を有するさらなる制御コンソールK’が、外部制御ステーション18のスクリードオペレータBのために設けられている。スクリードオペレータBは延在スクリード8により処理される舗装材料4の直ぐ近くに位置しているため、スクリードオペレータBは、この機外領域において蒸気及び/又はエアロゾルに曝されている。
【0070】
周囲に開放型とされている図1に示されている道路舗装機2における制御ステーション9,17が良好に換気されていても、舗装の最中に生成される蒸気及び/又はエアロゾルもまたこれらに到達する。道路舗装機2における図1に示されている制御ステーション9,17は種々の道路舗装機の種類において標準的なものであるため、運転手F又はスクリードオペレータBに対する空気品質に関する問題は、すべての種類で、これらの制御ステーション9,17について存在する蒸気及び/又はエアロゾルによって悪化してしまう。
【0071】
図2は、道路舗装機2のフィーダ車両21の形態で構成された他の道路建設機械20を示す。このようなフィーダ車両21は、図1に示されている道路舗装機2に舗装材料4を供給するために実際に使用される。この目的のために、フィーダ車両21は道路舗装機2の前方を移動方向Rに移動すると共に、フィーダ車両21に形成されたコンベヤ22により、後ろに続く道路舗装機2の材料ホッパー5に舗装材料4を投入する。
【0072】
図2のフィーダ車両21は、舗装材料4を収容するための材料ホッパー23を有する。材料ホッパー23は、移動方向Rと交差するよう調整可能である材料ホッパー半体24a,24bを有していることが可能である。コンベヤ22は材料ホッパー23まで延在し、従って、中に格納されている舗装材料4を取り出して、移動方向Rとは反対に後続の道路舗装機2の方向に輸送して、舗装材料4を道路舗装機2に移すことが可能である。
【0073】
図2によれば、フィーダ車両21は、運転手用制御ステーション25として設けられている制御ステーション24を有する。この運転手用制御ステーション25はまた側面及び後方に開放とされており、従って、運転手用制御ステーション25の開放された側面を介して、後方に設けられたコンベヤ22から蒸気及び/又はエアロゾルが運転手Fに到達可能である。フィーダ車両21により実施されるプロセスを制御及び監視するための制御パネル26を有する制御コンソールK”が、運転手Fのために運転手用制御ステーション25に設けられている。図2において、制御パネル26はフィーダ車両21のフロントガラス27の後ろに位置しているが、しかしながら、運転手用制御ステーション25に隣接する位置とされることも可能であり、すなわち、その運転手用操作プラットフォーム28を超えて回動されることも可能である。
【0074】
図1及び2において、概略的に示された調整軸29,30によって、各運転手用制御ステーション10,25における各制御コンソールK,K”が任意の方向に調整可能であることが示されている。特に、各制御コンソールK,K”は、これに設けられた制御パネル15,26と共に、各調整軸について傾けたり、又は、回転させたり、及び、回動させたりすることも可能であり、これにより、制御パネル15,26は所望の位置とすることが可能である。
【0075】
図3Aは、道路舗装機2の制御パネル15の第1の変形例を示す。フィーダ車両21の制御パネル26も同様に構成可能である。図3Aの制御パネル15は、道路舗装機2の運転を制御可能である複数の操作ユニット32を備えるユーザーインターフェイス31を有する。図3Aによれば、タッチディスプレイ33が、制御パネル15における操作ユニット32として設置されている。タッチディスプレイ33は、制御パネル15に取り外し可能に取り付けられたタブレットコンピュータの一部であると考えられる。
【0076】
図3Aの制御パネル15は、合計で4つの操作パネル34a,34b,34c,34dを有する。或いは、制御パネル15はまた、これらを3つのみ、例えば操作パネル34a,34b,34dのみを有し、すなわち、タッチディスプレイ33と一緒に形成された操作パネル34cを有していないことが可能である。さらに、制御パネル15は、ユーザーインターフェイス31に形成された複数のフレッシュエア開口36と共に組み込まれたフレッシュエアシステム35を備える。図3Aにおいて、フレッシュエア開口36は各々、丸い空気開口部37として形成されていると共に、少なくとも1つの調整可能なラメラ38を有する。ラメラ38は、新鮮な空気の供給の所望の流れ方向を設定するために用いることが可能である。加えて、ラメラ38は丸い空気開口部37を閉じるために用いることが可能である。
【0077】
図3Aは、3つのフレッシュエア開口36のグループ39が、操作パネル34a,34bの間に列R1に沿って相互に隣接して配置されていることを示す。この配置によれば、フレッシュエア開口36のさらなるグループ40が、ユーザーインターフェイス31の操作パネル34c,34dの間に形成されている。これにより、実質的に、制御パネル15の全幅にわたって新鮮な空気の供給がなされている。移動方向Rにおいて制御パネル15の後ろに位置している運転手Fは、従って、自身の作業スペースで新鮮な空気に富む向上した空気品質の恩恵を直接受ける。
【0078】
特に、新鮮な空気の供給は各運転手用制御ステーション10,25における制御パネル15,26の位置又は設定された場所とは独立して行われ、従って、新鮮な空気の供給が、制御パネル15,26の場所において自動的に得られる。
【0079】
図3Aの制御パネル15は、フレッシュエアシステム35のエアダクト42が組み込まれた筐体41を有する。エアダクト42は、フレッシュエア開口36から流出可能であるよう、新鮮な空気をフレッシュエア開口36に導く。
【0080】
図3Aによれば、フレッシュエア開口36はユーザーインターフェイス31に均等に分布している。これにより、運転手Fは、フレッシュエア開口36のグループ40を閉じることにより2つの操作パネル34a,34bへの新鮮な空気の供給を設定し、又は、フレッシュエア開口36のグループ39を閉じることにより2つの操作パネル34c,34dへの新鮮な空気の供給を設定することが可能となる。従って、図3Aに示す構成により、2つの操作パネル34a,34b又は2つの操作パネル34c,34dにおいて新鮮な空気の供給の設定が可能となる。
【0081】
図3Aは、筐体41において操作パネル34a,34dの間に形成されている棚Aをさらに示す。
【0082】
図3Bは、図3Aに示されている制御パネル15のA-A断面を示す。図3Bによれば、制御パネル15に組み込まれたフレッシュエアシステム35は、ラジアルファン44として構成されたファン43を有する。フレッシュエアシステム35はさらに、その中に設置されたフィルタエレメント46a,46bを有するフィルタユニット45を備える。フィルタエレメント46aは粗粒子フィルタとして構成可能である。下流に位置するフィルタエレメント46bは微粒子フィルタであることが可能である。ファン43によって、制御パネル15の環境Uからフィルタユニット45を通して空気が吸引される。フィルタユニット45により浄化された空気、すなわち、ろ過された新鮮な空気Lを、ラジアルファン44によって軸方向に吸引すると共に、フレッシュエア開口36で排出されるよう、エアダクト42に径方向に吹き出すことが可能である。フィルタユニット45とファン43との間に形成されたエアダクト47は、ファン43に向かって先細りの断面とされている。
【0083】
さらに、図3Bは、制御パネル15が、下部の水平に形成されたセクション48aと、水平セクション48aに対して傾斜すると共にフレッシュエア開口36を有する上部セクション48bとに分割されていることを示す。その結果、フレッシュエア開口36は、流れ出る新鮮な空気Lを正面から運転手Fに対して向けることが可能であり、その結果、新鮮な空気Lがフレッシュエア開口36から運転手Fに向かって直接流れるよう配置される。この直接の流れは符号49により示されている。
【0084】
さらに、図3Bは、エアダクト42中を運ばれる新鮮な空気Lを所望の温度レベルとするための冷却/加熱ユニット60を概略図で示す。
【0085】
図4Aは、フレッシュエア開口36が、隣接する操作パネル34a,34d又は34b,34cの間にユーザーインターフェイス31を介して位置している、制御パネル15の変形例を示す。このように、制御パネル15は、操作パネル34a,34b又は34c,34dの配置が全体的にコンパクトとなる。操作パネル34b,34cは各々ディスプレイD1,D2を有するため、制御パネル15の片側部分は各々、実質的にノート型パソコン又はラップトップ型パソコンの形態とされ、従って、運転手Fによる操作が容易である。
【0086】
図4Aによれば、フレッシュエアシステム35は制御パネル15の筐体41に組み込まれたエアダクト42を有し、これは、操作パネル34a,34bと操作パネル34c,34dとの間に形成される。ここに含まれるフレッシュエア開口36は、制御パネル15の長さ方向に沿って列R2に一列に並んでいる。
【0087】
図4Bは、図4Aに示されている制御パネル15の断面図を断面B-Bで示す。
【0088】
図4Bによれば、制御パネル15の下部セクション48aに形成されたフレッシュエア開口36によって、運転手Fの直ぐ近くに新鮮な空気Lを供給することが可能となる。全体として、これにより、運転手Fに特に近接するユーザーインターフェイス31から新鮮な空気が得られ、従って、運転手Fの作業領域における空気品質を特に良好に向上させることが可能である。
【0089】
図5Aは他の変形例に係る制御パネル15を示す。この制御パネル15において、フレッシュエア開口36は、操作パネル34a~34dの上方に位置されている。図5A中の制御パネル15はそれ故、その上部セクション48bにおいてフレッシュエアシステム35を形成する。制御パネル15の筐体41は、操作パネル34b,34cの上部にエアダクト42を形成する回動可能部分50を有する。或いは、筐体41の部分50は固定式、すなわち、回動可能ではなくてもよい。
【0090】
図5Aに示されている筐体41の部分50は、操作パネル34b,34cの間に延在する軸51について回動可能に設置されている。これにより、部分50は、これに組み込まれたフレッシュエア開口36と一緒に、フレッシュエア開口36から流れ出る新鮮な空気Lが運転手Fの方向に正面から流れるよう、運転手Fに向かって立たせることが可能となる。
【0091】
図5Bは、断面C-Cで図5Aの制御パネル15を示す。この断面図において、筐体41の部分50は、フレッシュエア開口36から新鮮な空気Lを運転手Fにより良好に正面から供給するよう、折り畳まれて概略的に示されている。この変形例において、フレッシュエアシステム35は、制御パネル15に組み込まれた回動モジュールMを形成する。この回動モジュールMにより、運転手Fの方向に指向的に新鮮な空気Lを流すことが可能となり、また、他方では、全体として新鮮な空気の供給を運転手Fの近くに移動させることが可能となる。加えて、回動モジュールMは、表示されている設定の読取りを容易とする制御パネル15用のサンバイザーを形成することが可能である。
【0092】
図6は、制御コンソールKを独立して示す図である。制御コンソールK”は、同様の構造を有していることが可能である。制御コンソールKは、制御パネル15用の制御パネル支持体60を有する。オペレータ又は運転手に新鮮な空気を下方から供給するために、制御パネル支持体60には複数のフレッシュエア開口61が形成されている。
【0093】
さらに、図6は、制御パネル支持体60には、オペレータに対向する前面62及びその側面63の両方にフレッシュエア開口61が設けられていることを示す。側面フレッシュエア開口61はまた、ラメラ64によってオペレータ又は運転手に向かって位置調整可能である。
【0094】
フレッシュエア開口が設けられていない図6に示されている制御パネル15の代わりに、フレッシュエア開口36を有する図3~5に示されている制御パネル15を制御パネル支持体60に使用することが可能であり、これにより、フレッシュエア開口36,61が制御パネル支持体60及び制御パネル15の両方に形成された制御コンソールKが得られる。或いは、図6に示されている制御パネル支持体60はフレッシュエア開口61を伴わずに構成可能であり、この場合、図3~5に示されているフレッシュエア開口36が設けられた制御パネル15を使用可能である。図6に示されている4つの操作パネルを有する制御パネル15の代わりに、より少数の操作パネルを有する制御パネルを制御パネル支持体60に取り付けることも可能である。
【0095】
図6に示されている制御パネル支持体60は、制御ステーション9に横方向に設けられたコンソールガイド又はスライド(図示せず)と連結しており、従って、制御コンソールKは、制御パネル支持体60及び制御パネル15と共に、横方向に移動可能であるように制御ステーション9に設置されている。さらに、制御コンソールKは、回動可能及び/又は回転可能に設置可能である。
【0096】
図7Aは、舗装スクリード6の外部制御ステーション18において図1の舗装機2に位置する制御コンソールK’を制御パネル19と共に独立した図で示す。図示のとおり機外に位置された図7Aの制御パネル19は、2つの操作パネル52a,52bを有する。2つの操作パネル52a,52bには、舗装スクリード6の運転を制御及び監視するための各操作ユニット53がある。上部操作パネル52aには、2つのフレッシュエア開口54が、スクリードオペレータBに新鮮な空気Lを供給するために、上方角部に概略的に示されている。これらのフレッシュエア開口54もまた、制御パネル15に組み込まれたフレッシュエアシステム35の一部である。
【0097】
図7Aにおける図示の代替として、フレッシュエア開口54はまた、操作パネル52a,52bの間に位置されていることも可能である。
【0098】
さらに、図7Aは、制御パネル15がハンドル55を有していることを示し、これによって、図7Bに示されているとおり、制御パネル15を、制御パネル支持体60’から解除可能であり、すなわち、制御パネル支持体60’のホルダ56から取り外すことが可能である。スクリードオペレータBは従って、ツールを用いることなく制御パネル26をホルダ56から取り外して、例えば舗装スクリード6における他の位置に一緒に持ち運ぶことが可能である。
【0099】
図8は概略上面図で舗装機2を示す。図8は、運転手Fが運転手用制御ステーション10に隣接するシートコンソール11に位置している時は、運転手用制御ステーション10の制御パネル15は運転手用操作プラットフォーム12を超えて左右に回動できることを示す。運転手用操作プラットフォーム12に隣接するこれらのソーンにおいて、運転手Fは、ホッパー5からの蒸気D及び/又はエアロゾルにますます曝されてしまう。本発明に係る制御パネル15、特にこれに組み込まれたフレッシュエアシステム35は、これらのゾーンにおいて新鮮な空気の生成及び供給を増加させるよう自動的に設定するよう構成可能である。
【0100】
さらに、図8は、スクリードオペレータBは外部制御ステーション18から取り外された制御パネル26を異なる領域に持ち出すことが可能であることを示す。例えば、スクリードオペレータBは、舗装スクリード6の通路57の中心に制御パネル26と一緒に立つことが可能である。スクリードオペレータBは、制御パネル26を手に持って、横方向分配オーガー59が舗装スクリード6の前方で舗装材料4を拡げるオーガーチャンバ58に同様に移動することが可能である。スクリードオペレータBが取り外した制御パネル26と共に位置することが可能であるこれらの領域では、蒸気D及び/又はエアロゾルが極端に発生する可能性もある。従って、制御パネル26がこれらのゾーンに位置していることを検出することにより、制御パネル26により、新鮮な空気の生成及び供給を自動的に増加させることが可能である。
【0101】
図8に関して説明した新鮮な空気の生成及び供給の増加は、例えば、制御パネル15,26に組み込まれた位置検出システムP,P’に基づいており、これにより、道路舗装機2に係る領域内における制御パネル15,26の位置を検出可能であると共に、これに関連して、新鮮な空気の生成及び供給を自動的に増減させることが可能である。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
【外国語明細書】