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特開2024-139733複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139733
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/50 20060101AFI20241002BHJP
【FI】
H01R4/50 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024044480
(22)【出願日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】20 2023 101 520.4
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】511051753
【氏名又は名称】ヴァーゴ・フェアヴァルトゥングスゲゼルシャフト・エムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ・ツィアー
(72)【発明者】
【氏名】ルドルフ・マステル
(57)【要約】
【課題】複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子を提供すること。
【解決手段】本発明は、旋回可能な操作レバーをそれぞれ有する、ハウジング内で列方向に直接隣り合って配置された複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子であって、操作レバーが、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプ点を開くためにそれぞれ設計されており、それぞれの操作レバーが、操作レバーを手で把持するための少なくとも1つのグリップ領域を有し、グリップ領域が、第1の長手方向側と、それとは反対側の第2の長手方向側とを有する、導体接続端子に関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回可能な操作レバー(5)をそれぞれ有する、ハウジング(20)内で列方向(A)に直接隣り合って配置される複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子(10)であって、操作レバー(5)が、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプ点(12)を開くようにそれぞれ構成されており、前記操作レバー(5)が、前記操作レバー(5)を手で把持するための少なくとも1つのグリップ領域(1)を有し、前記グリップ領域(1)が、第1の長手方向側(21)と、それとは反対側の第2の長手方向側(22)とを有する、導体接続端子(10)において、
前記第1の長手方向側(21)に側方グリップ面(2)があり、前記側方グリップ面(2)が、手もしくは少なくとも指または工具で前記操作レバー(5)を手で把持するおよび/または操作するのに適しており、前記第2の長手方向側(22)に間隙空間(3)が形成されており、前記間隙空間(3)により、隣接する操作レバー(5)の前記第1の長手方向側(21)に配置された前記側方グリップ面(2)で、手もしくは少なくとも指または工具で前記隣接する操作レバー(5)を手で把持するおよび/または操作するための自由空間が提供されることを特徴とする、導体接続端子(10)。
【請求項2】
前記グリップ領域(1)の前記第1の長手方向側(21)に凹部(52)が形成されており、前記側方グリップ面(2)が前記凹部(52)に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の導体接続端子。
【請求項3】
前記操作レバー(5)の1つ、複数、またはすべてが、それぞれ回転軸(50)を有し、前記回転軸(50)の周りで旋回可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の導体接続端子。
【請求項4】
隣接する操作レバー(5)の前記グリップ領域(1)が、共通の高さ平面に配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項5】
複数またはすべての操作レバー(5)が、それぞれ前記第1の長手方向側(21)に前記側方グリップ面(2)を有し、前記第2の長手方向側(22)に前記間隙空間(3)を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項6】
複数またはすべての操作レバー(5)が同一に、または少なくとも前記グリップ領域(1)において同一に形成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項7】
複数またはすべての操作レバー(5)が同じレバーアーム長で形成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項8】
複数またはすべての操作レバー(5)が、固定のレバーアーム長で形成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項9】
複数またはすべての操作レバー(5)が、前記操作レバー(5)を前記グリップ領域(1)で手で把持および操作するときに、手動の力が中心から横方向にずれて加わるように構成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項10】
前記操作レバー(5)のうちの複数またはすべてが、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプばねのクランプ脚部を操作するために、前記第1および/または第2の長手方向側(21、22)に配置された接線方向の側方操作面(53)を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項11】
前記導体接続端子(10)が電気プラグコネクタとして形成されており、前記ばね式クランプ接続部が、それぞれ少なくとも1つのプラグコンタクト(7)を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【請求項12】
前記ばね式クランプ接続部が、それぞれ、ばね式クランプによって導電体を接続するための少なくとも1つの接触アセンブリ(9)を有し、前記接触アセンブリは、
c)前記接触アセンブリ(9)が、バスバー部品(6)を有し、
d)前記接触アセンブリ(9)が、クランプばね(4)を有するばね部品を有し、前記ばね部品が、前記バスバー部品(6)と機械的に接続されており、前記クランプ点(12)で、前記クランプばねによって前記バスバー部品に導電体をクランプ固定するように構成されている、
という特徴を有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の導体接続端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回可能な操作レバーをそれぞれ有する、ハウジング内で列方向に直接隣り合って配置される複数のばね式クランプ接続部を備える導体接続端子であって、操作レバーが、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプ点を開くようにそれぞれ構成されており、各操作レバーが、操作レバーを手で把持するための少なくとも1つのグリップ領域を有し、グリップ領域が、第1の長手方向側と、それとは反対側の第2の長手方向側とを有する、導体接続端子に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような導体接続端子は、欧州特許第2956993(B1)号から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第2956993(B1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、そのような導体接続端子をさらに小型化することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、冒頭で述べたタイプの導体接続端子において、第1の長手方向側に側方グリップ面があり、側方グリップ面が、手もしくは少なくとも指または工具で操作レバーを手で把持するおよび/または操作するのに適しており、第2の長手方向側に間隙空間が形成されており、間隙空間により、隣接する操作レバーの第1の長手方向側に配置された側方グリップ面で、手もしくは少なくとも指または工具で隣接する操作レバーを手で把持するおよび/または操作するための自由空間が提供されることによって解決される。したがって、操作レバーが隣り合って配置されるとき、それぞれ、一方の操作レバーの側方グリップ面は、他方の隣接する操作レバーの間隙空間に直に隣接して配置され得る。この間隙空間によって、非常に小さく形成され、したがって非常に小型化された導体接続端子であっても、側方グリップ面で操作レバーを操作できるようにするのに十分なスペースを提供する。特に、側方グリップ面で操作レバーを手または少なくとも指で直接手動操作することが可能である。この操作は、例えば指の爪で行うことができる。側方グリップ面で操作レバーを工具、例えばドライバーのブレード部分を使用して手動操作することも可能である。特に、本発明は、導体接続端子またはそれと共に形成されたプラグコネクタが非常に小さく構成された場合でも、個々の操作レバーを互いに別々に簡単にかつ工具不要で操作することを可能にする。したがって、ユーザは、個々のクランプ点を、割り当てられた操作レバーを用いて選択的に開閉することができる。側方グリップ面により、有利には、手動操作で操作レバーを少なくとも持ち上げることが可能になり、すなわち、操作レバーを閉位置から部分的に開いた位置に変位させることが可能になり、部分的に開いた位置は、隣接する操作レバーに対して旋回されており、操作レバーを指でしっかりと把持することができる。
【0006】
ここで、操作レバーまたはグリップ領域の第1の長手方向側と第2の長手方向側とは、隣接する操作レバーにおいて互いに向かい合う側であり、すなわち、列方向に形成された操作レバー列のうちの第1の操作レバーの第2の長手方向側が、隣接する操作レバーの第1の長手方向側と向かい合い、以下同様である。
【0007】
側方グリップ面は、例えば、操作レバーを旋回させることができる平面に対して直角、またはその平面に対して斜めの角度、例えば10°~80°の角度で延びることができる。ここで、側方グリップ面は、特に、操作レバーを非操作位置から、操作レバーによってクランプ点が開かれている操作位置へ旋回させるのに十分な操作力を及ぼすことができるように配置または形成される。
【0008】
本発明の有利な形態によれば、グリップ領域の第1の長手方向側に凹部が形成されており、側方グリップ面が凹部に形成されていることが企図されている。このようにすると、いわば、グリップ領域によって囲まれた空間の一部を、側方グリップ面を配置するために、したがって操作レバーを操作するために使用することができる。凹部は、例えば、アンダーカット(換言すれば、下部切込み)や、くり抜き部として形成されていてもよい。側方グリップ面は、凹部の内壁に配置されていてもよく、またはそのような内壁を形成することができる。
【0009】
間隙空間は、第2の長手方向側に窪みとして、例えばアンダーカットのない窪みとして形成されていてもよい。間隙空間は、特に、隣接する操作レバーのグリップ領域の第1の長手方向側の凹部への自由なアクセスを人間工学的に可能にするために、特別な形状を有してもよい。
【0010】
本発明の有利な形態によれば、操作レバーの1つ、複数、またはすべてが、それぞれ回転軸を有し、回転軸の周りで旋回可能に取り付けられていることが企図されている。ここで、例えば操作レバーが浮動式に取り付けられるとき、操作レバーは、導体接続端子のハウジング内に固定配置される回転軸、またはある程度摺動可能な回転軸と共に形成することができる。ここで、操作レバーは、導体接続端子のハウジング内に枢動可能に取り付けられていてよく、または代替もしくは追加として、それぞれのばね式クランプ接続部の接触アセンブリに取り付けられていてもよい。
【0011】
本発明の有利な形態によれば、隣接する操作レバーのグリップ領域が、共通の高さ平面に配置されていることが企図されている。したがって、非操作状態では、操作レバーのグリップ領域は、高さ方向で互いに整列して配置されている。このようにすると、導体接続端子を特に小さく形成し、したがって非常に小型化して構成することができる。有利には、複数またはすべての操作レバーのグリップ領域は、導体接続端子の同じハウジング側に配置されていてよく、例えば、ばね式クランプ接続部にクランプすべき導電体もハウジングに挿入されるハウジング側、すなわちハウジングの導体挿入側に配置することができる。
【0012】
本発明の有利な形態によれば、複数またはすべての操作レバーが、それぞれ第1の長手方向側に側方グリップ面を有し、第2の長手方向側に間隙空間を有することが企図されている。したがって、非常に小型化された実施形態でも、複数またはすべての操作レバーを、指または工具で、側方グリップ面で個別に操作することができる。
【0013】
本発明の有利な形態によれば、複数またはすべての操作レバーが同一に、または少なくともグリップ領域において同一に形成されていることが企図されている。このようにすると、操作レバーを同一部品として形成することができるので、導体接続端子を低コストで提供することができる。さらに、導体接続端子の良好な外観を実現することができる。
【0014】
本発明の有利な形態によれば、複数またはすべての操作レバーが、同じレバーアーム長で形成されていることが企図されている。これは、少なくとも同様のばね式クランプ接続部が使用されるときには操作レバーでの操作力が同じであり、したがって、現在どの操作レバーが操作されているかに関係なくユーザにとって操作が常に同じであるという利点を有する。さらに、操作レバーの回転軸が互いに整列して配置されているとき、導体接続端子は、例えばハウジングの導体接続側で共通の線または平面で操作レバーが終端する導体接続端子を実現することができる。
【0015】
本発明の有利な形態によれば、複数またはすべての操作レバーが、固定のレバーアーム長で形成されていることが企図されている。したがって、操作レバーのレバーアーム長は可変ではなく、これには、導体接続端子の機械的構造を簡単かつ頑丈に構成することができるという利点がある。さらに、ユーザは、ばらつきのある操作レバーの操作力を受けることがない。
【0016】
本発明の有利な形態によれば、複数またはすべての操作レバーが、操作レバーをそのグリップ領域で手で把持および操作するときに、手動の力が横方向にずれて加わるように構成されていることが企図されている。ここで、横方向は、例えば、ばね式クランプ接続部の列方向に対応し得る。したがって、操作レバーは、それらの側方グリップ面により、中心で操作され得ず、または少なくとも意図的には中心で操作され得ず、中心からずらして配置されている側方グリップ面で側方から操作することができる。
【0017】
本発明の有利な形態によれば、操作レバーのうちの複数またはすべてが、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプばねのクランプ脚部を操作するために、その第1および/または第2の長手方向側に配置された接線方向の側方操作面を有することが企図されている。これにより、個々の傾けられた板ばねを有するばね式クランプ接続部など、同様に小型化して実現されるばね式クランプ接続部への有利な力伝達が可能になる。これは、操作レバーも容易に小型化することができ、それによってさまざまな接触アセンブリを有する小型化された導体接続端子の実現を可能にするという利点を有する。さらに、クランプばねのそのような接線方向の操作により、操作レバーに必要な手動操作力を最小限に抑えることができる。
【0018】
本発明の有利な形態によれば、それぞれの枢動可能な操作レバーの手動操作によって、割り当てられた接触アセンブリのクランプばねのばね舌部またはそのクランプ縁部をバスバー部品から離すことができることが企図されている。したがって、そのような手動操作によりクランプ点を開くことができる。クランプ点の開いた状態では、導電体を、大きな力を必要とせずにクランプ点に配置する、または導体接続端子から取り外すことができる。
【0019】
本発明の有利な形態によれば、導体接続端子が電気プラグコネクタとして形成されており、ばね式クランプ接続部が、それぞれ少なくとも1つのプラグコンタクトを有することが企図されている。このようにすると、有利な電気プラグコネクタを、レバー操作可能なばね式クランプ接続部による導電体の簡単な接続可能性を有する小型設計で提供することができる。
【0020】
本発明の有利な形態によれば、ばね式クランプ接続部が、それぞれ、ばね式クランプによって導電体を接続するための少なくとも1つの接触アセンブリを有し、接触アセンブリは、
a)接触アセンブリが、バスバー部品を有し、
b)接触アセンブリが、クランプばねを有するばね部品を有し、ばね部品が、バスバー部品と機械的に接続されており、クランプ点で、クランプばねによってバスバー部品に導電体をクランプ固定するように構成されている、
という特徴を有することが企図されている。
【0021】
このようにすると、ばね式クランプ接続部を形成するための有利な小型化された接触アセンブリを提供することができる。接触アセンブリは、全体として、これらの2つの部品、すなわちバスバー部品とばね部品だけで形成されていてよい。
【0022】
本発明の有利な形態によれば、ばね部品は、クランプばねとして片側板ばねを有し、片側板ばねは、導体挿入方向に対して角度をなすばね舌部として形成され、ばね舌部は、バスバー部品の方向に傾けて配置され、自由端にクランプ縁部を有し、導電体をクランプ固定するためのクランプ点が、バスバー部品とクランプ縁部との間に形成されることが企図される。これにより、接触アセンブリの比較的単純な構成を用いて、導電体の確実かつ容易なクランプが可能になる。特に、反対方向に延びる2つのばね舌部によって対称的なクランプを行う必要はない。傾けられたばね舌部による片側クランプにより、導体をクランプ点でバスバー部品に確実にクランプ固定し、電気的に接触させることができる。
【0023】
本発明の有利な形態によれば、ばね舌部は、ばね部品の材料から作られて曲げられた材料舌部として形成されていることが企図されている。これにより、接触アセンブリの部品の数が最小限に抑えられ、製造および組立てが単純化される。
【0024】
本発明の有利な形態によれば、ばね舌部が、ばね舌部を操作するための突き出た操作タブを有することが企図されている。これにより、単純で確実な機械的操作が可能になり、したがって操作要素、例えば以下に説明する操作レバーによるばね舌部の偏向が可能になる。操作タブは、例えば、ばね舌部と一部片で形成されていてよい。
【0025】
本発明において、不定詞「ein(1つの)」は、数値を意味するものではない。したがって、例えば1つの部品に言及するとき、これは「少なくとも1つの部品」の意味で解釈すべきである。角度が度で表されている場合、これらは360度(360°)の円に関するものである。
【0026】
以下、図面を用いて例示的実施形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】操作レバーの斜視図である。
図2】操作レバーの別の斜視図である。
図3】導体接続端子の斜視図である。
図4】操作レバーのさらなる実施形態の斜視図である。
図5】操作レバーのさらなる実施形態の別の斜視図である。
図6】導体接続端子のさらなる実施形態の斜視図である。
図7】操作レバーのさらなる実施形態の斜視図である。
図8】操作レバーのさらなる実施形態の別の斜視図である。
図9】導体接続端子のさらなる実施形態の斜視図である。
図10】非操作状態での操作レバーを有する接触アセンブリを示す図である。
図11】操作状態での操作レバーを有する接触アセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1および2は、ばね式クランプ接続部のクランプ点を開くように設計されている操作レバー5を示す。図1は、操作レバー5の第1の長手方向側21の斜視図を示し、図2は、第1の長手方向側21とは反対の第2の長手方向側22の斜視図を示す。
【0029】
操作レバー5は、クランプ点を開くためにばね式クランプ接続部のクランプばねに作用することができるばね操作セクション51を有する。操作レバー5は、旋回軸を中心に旋回可能である。旋回軸を実現するにはさまざまな可能性がある。例えば、図1および2に示されているように、操作レバーは、回転軸50を成す横方向に成形された軸ジャーナルを有してもよく、軸ジャーナルによって、導体接続端子のハウジング内にまたは接触アセンブリに操作レバーを回転可能に取り付けることができる。操作レバー5が、回転軸を収容するためのレセプタクルを有することも可能である。すなわち、その場合には軸ジャーナルなしで形成されている。ばね操作セクション51から見て回転軸50の後ろに、操作レバー5は、旋回運動を行うために操作レバー5を手で把持するためのグリップ領域1を有する。
【0030】
見て分かるように、操作レバー5は、第1の長手方向側21でグリップ領域1内に側方グリップ面2を有し、側方グリップ面2は、手もしくは少なくとも指、または工具を使って操作レバー5を手で把持および/または操作するのに適している。この場合、側方グリップ面2は、グリップ領域1によって囲まれた空間の内部に延びる凹部52の内壁として形成されている。クランプ点を開くときにばね式クランプ接続部を操作するために、例えば、凹部52内に指の爪または工具を差し込み、図面で見て下側から側方グリップ面2に力を加え、それによって操作レバー5を回転軸50の周りで旋回させることができる。
【0031】
図2は、操作レバー5が第2の長手方向側22でグリップ領域1に間隙空間3を有することを明示する。言い換えると、隣接する操作レバー5をその側方グリップ面2で把持するための自由空間を作り出すために、グリップ領域1には、第2の長手方向側22に特定の窪みが設けられている。
【0032】
図3は、導体接続端子10における上述したタイプの複数の操作レバー5の配置を明示する。導体接続端子10は、ハウジング20内で列方向Aに隣り合って配置された複数のばね式クランプ接続部を有する。ばね式クランプ接続部は、例えば、互いに直接隣り合って配置されていてもよく、ハウジング壁のみによって互いに分離されていてもよい。各ばね式クランプ接続部に、操作用の操作レバー5が割り当てられている。操作レバー5、または少なくともそれらのグリップ領域1が互いに直接隣り合って配置されており、グリップ領域1の間に距離がない、または非常にわずかな距離しかないことが分かる。しかし、そのような導体接続端子10の小型化された実施形態では、指や工具で操作レバー5を容易に操作できるようにするために、操作レバー5の間隙空間3により、隣接する操作レバー5の側方グリップ面2への良好なアクセスが可能になる。これは、間隙空間3が、対応する追加の自由空間を提供するからである。
【0033】
図4、5は、図1および2と同様の視野で、操作レバー5のさらなる実施形態を示す。図4および5による操作レバー5は、図1および2の操作レバーと同様に形成されているが、図4および5の実施形態では、凹部52がグリップ領域1内で操作レバー5の自由端まで延びている。反対側に配置される間隙空間3は、図1、2の場合とは若干異なる形状を有し、凹部52の異なる形状に適合された自由空間を提供する。
【0034】
図5でさらに分かるように、操作レバー5は、その第1および/または第2の長手方向側21、22でばね操作セクション51に配置された接線方向の側方操作面53を有し、割り当てられたばね式クランプ接続部のクランプばねのクランプ脚部の操作を行うことができる。そのような接線方向の側方操作面53は、図1、2の実施形態でも存在し得る。
【0035】
図6は、導体接続端子10における図4、5による操作レバーの配置を明示する。
図7、8は、図1、2の実施形態と同様に形成された操作レバー5を示すが、ここではグリップ領域1の形態が異なっている。図7、8では、グリップ領域1は、第1の長手方向側21に凹部52を有さない。その代わりに、グリップ領域1は全体として、回転軸50に対して角度の付いた方向に湾曲を有するように形成されている。特に、グリップ領域1の自由端には、上向きに湾曲した端部セクション(すなわちハウジング20に対してハウジング20から離れる方向を指す端部セクション)があり、その端部セクションで、下側に、すなわちハウジング20の方を向く側に、側方グリップ面2が形成されている。反対側には間隙空間3がある。図示される実施形態では、グリップ領域1は、グリップ領域につながる操作レバー5のセクションよりも薄い材料厚さを有する。しかし、これは必須ではない。
【0036】
図9は、図7、8の実施形態の複数の隣り合って配置された操作レバー5を伴う導体接続端子10を示す。
図10および11は、ばね式クランプを使用して導電体を接続するための接触アセンブリ9を示す。接触アセンブリ9は、銅または銅合金などの高導電性バスバー材料からなるバスバー部品6と、ばね鋼などのばね材料からなるばね部品4とを有する。ばね部品4は、片側板ばねの形態でのクランプばねを有し、このクランプばねは、ばね舌部43として形成されており、ばね部品4の材料から広げられて曲げられている。導体挿入方向Lで導体挿入開口部11を通して導電体を接触アセンブリ9に挿入し、クランプ点12に案内することができ、クランプ点12で、導電体を、ばね舌部43のばね力によってバスバー部品6に押し付けることができ、このようにして機械的に固定することができ、同時に電気的に接触させることができる。ばね舌部43は、導体挿入方向Lに対して傾けられており、バスバー部品6の方向に向いている。ばね舌部43は、その自由端にクランプ縁部を有してもよい。
【0037】
ばね舌部43には、ばね舌部43から突き出た操作タブ45がさらにあり、操作タブ45を使用して、操作レバー5によってばね舌部を操作することができる。操作タブ45は、ばね舌部43に対してわずかに傾けることができる。
【0038】
さらに、図10、11は、接触アセンブリ9の一実施形態を示しており、ここでは、バスバー部品6に、導体挿入方向Lでクランプ点12の後ろに、例えばバスバー部品6の材料からの一体成形によって電気プラグコンタクト7が形成されている。プラグコンタクト7は、例えば図示されるようにフォークコンタクトまたは他のソケットコンタクトとして形成されていてもよいが、例えばナイフコンタクトまたはピンコンタクトとして異なる形態で形成されていてもよい。これにより、接触アセンブリを電気プラグコネクタの一部として使用することができる。
【0039】
図10は、前述した実施形態のうちの1つによる旋回可能な操作レバー5が配置された接触アセンブリ9を示す。ここで、図10は、操作レバー5の非操作状態での、接触アセンブリ9および操作レバー5の配置を示す。操作レバー5の非操作状態では、クランプ点12は閉じており、すなわち、ばね舌部43は、導電体が挿入されていない場合にはバスバー部品6に当接している、または導電体をバスバー部品6に押し付けている。
【0040】
図11は、操作レバー5が操作位置にある図10による配置を示す。ここでは、操作レバー5が特定の角度に旋回されている。ここで、操作タブ45と相互作用する操作面53によってばね舌部43は偏向されており、したがってバスバー部品6でのその当接面から離されている。この状態では、クランプ点12は開いている。
【0041】
図3、6、9に示される導体接続端子10は、ハウジング20の導体挿入側24に導体挿入開口部25をそれぞれ有する。ハウジング20の導体挿入開口部25を通して、それぞれの接触アセンブリ9に導体を挿入することができる。導体挿入側24の正反対の側に、ハウジング20は差込領域23を有し、差込領域23で、導体接続端子10またはそれと共に形成された電気プラグコネクタを相手側プラグコネクタに差し込むことができる。差込領域23内に、接触アセンブリ9のそれぞれのプラグコンタクト7が配置されている。
【符号の説明】
【0042】
1 グリップ領域
2 側方グリップ面
3 間隙空間
4 ばね部品
5 操作レバー
6 バスバー部品
7 プラグコンタクト
9 接触アセンブリ
10 導体接続端子
11 接触アセンブリの導体挿入開口部
12 クランプ点
20 ハウジング
21 第1の長手方向側
22 第2の長手方向側
23 差込領域
24 導体挿入側
25 ハウジングの導体挿入開口部
43 ばね舌部
45 操作タブ
50 回転軸
51 ばね操作セクション
52 凹部
53 接線方向操作面
A 列方向
L 導体挿入方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【外国語明細書】