IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-蓋および容器 図1
  • 特開-蓋および容器 図2
  • 特開-蓋および容器 図3
  • 特開-蓋および容器 図4
  • 特開-蓋および容器 図5
  • 特開-蓋および容器 図6
  • 特開-蓋および容器 図7
  • 特開-蓋および容器 図8
  • 特開-蓋および容器 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139750
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】蓋および容器
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/14 20060101AFI20241002BHJP
   A47J 27/21 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
A47G19/14 D
A47J27/21 102C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024047802
(22)【出願日】2024-03-25
(31)【優先権主張番号】202320699517.9
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518198750
【氏名又は名称】ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユー ウー
(72)【発明者】
【氏名】ホワチン リウ
【テーマコード(参考)】
3B001
4B055
【Fターム(参考)】
3B001AA21
3B001BB01
3B001CC40
4B055AA34
4B055BA03
4B055BA53
4B055CA21
4B055CB02
4B055CB09
(57)【要約】
【課題】蓋内の凝縮水を排出することにおける高い効率と、良好なユーザ体験を提供することとを備えた、蓋および容器を提供する。
【解決手段】本発明は、蓋(1)、および、容器本体(2)を覆う蓋(1)を備える容器に関する。蓋(1)は、蓋(1)内の凝縮水を排出するための、互いに接続された、第1の部分(111)と第2の部分(112)を含む、水出口(11)を備え、第1の部分(111)は、蓋(1)の底壁(12)に配置され、第2の部分(112)は、蓋(1)の側壁(13)に配置される。水出口が、底壁のみに、または、側壁のみに配置される、従来技術と比較して、本発明の水出口は、多くの方向に向って開いており、したがって、凝縮水は、蓋の内部チャンバから蓋の外部へ、多くの方向に流出し得る。したがって、凝縮水は、素早く、水出口から排出され得、排出効率を向上させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体を覆うために用いられる蓋であって、前記蓋(1)は、前記蓋(1)内の凝縮水を排出するための水出口(11)であって、互いに接続された第1の部分(111)および第2の部分(112)を備える、前記水出口(11)を設けられ、前記第1の部分(111)は、前記蓋(1)の底壁(12)に配置され、前記第2の部分(112)は、前記蓋(1)の側壁(13)に配置されることを特徴とする蓋。
【請求項2】
請求項1に記載の蓋であって、前記蓋(1)は、前記蓋(1)の内部チャンバに向って凹む凹部(15)を設けられ、前記第1の部分(111)および前記第2の部分(112)は、両方とも、前記凹部(15)の内壁に配置されることを特徴とする蓋。
【請求項3】
請求項2に記載の蓋であって、前記蓋(1)の前記底壁(12)は、互いに接続された、第1の底壁(121)および第2の底壁(122)を備え、前記第1の底壁(121)は、前記凹部(15)の前記内壁の一部であり、前記第1の部分(111)は、前記第1の底壁(121)に配置され、
前記蓋(1)の前記側壁(13)は、第1の側壁(131)および第2の側壁(132)を備え、前記第1の側壁(131)は、前記凹部(15)の前記内壁の一部であり、前記第2の部分(112)は、前記第1の側壁(131)に配置されることを特徴とする蓋。
【請求項4】
請求項3に記載の蓋であって、前記第1の底壁(121)に近接する前記第2の側壁(122)の端部は、前記第1の底壁(121)から離れた前記第2の側壁(122)の端部より低いことを特徴とする蓋。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の蓋であって、前記第1の底壁(121)は、水平面に対して傾斜し、前記第2の底壁(122)から離れた前記第1の底壁(121)の端部は、前記第2の底壁(122)に近接する前記第1の底壁(121)の端部より高いことを特徴とする蓋。
【請求項6】
容器であって、前記容器は、容器本体(2)と、前記容器本体(2)を覆うことができ、請求項1から5のいずれか一項に記載された蓋(1)と、前記容器本体(2)の内部に設けられ、前記蓋(1)の前記水出口(11)を塞ぐことができる協働部分(311)と、を備えることを特徴とする容器。
【請求項7】
請求項6に記載の容器であって、前記容器(10)は、さらに、前記容器本体(2)に接続されたハンドル(3)を備え、前記ハンドル(3)の少なくとも一部は、前記容器本体(2)の内部に位置づけられ、前記協働部分(311)を備えることを特徴とする容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器であって、前記ハンドル(3)は、ハンドル本体(32)と、前記協働部分(311)を備える支持体(31)と、を備え、前記ハンドル本体(32)は、前記支持体(31)を介して、前記容器本体(2)に接続され、前記支持体(31)の少なくとも一部は、前記容器本体(2)の内部に位置づけられることを特徴とする容器。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか一項に記載の容器であって、前記蓋(1)は、前記蓋(1)の前記内部チャンバ(14)に向って凹む凹部(15)を設けられ、前記水出口(11)は、前記凹部(15)の内壁に配置され、
前記協働部分(311)の少なくとも一部は、前記凹部(15)に嵌め合わされ、前記水出口(11)を閉鎖することを特徴とする容器。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか一項に記載の容器であって、前記協働部分(311)は、互いに接続された、第1の被覆面(311a)と第2の被覆面(311b)を有し、前記第1の被覆面(311a)は、前記水出口(11)の前記第1の部分(111)を覆うことができ、前記第2の被覆面(311b)は、前記水出口(11)の前記第2の部分を覆うことができることを特徴とする容器。
【請求項11】
請求項10に記載の容器であって、前記第1の被覆面(311a)は、水平面に対して傾斜し、前記第2の被覆面(311b)に近接する前記第1の被覆面(311a)の端部は、前記第2の被覆面(311b)から離れた前記第1の被覆面(311a)の端部より高く、および/または、
前記第2の被覆面(311b)は、垂直面に対して傾斜し、前記第1の被覆面(311a)から離れた前記第2の被覆面(311b)の端部は、前記第1の被覆面(311a)に近接する前記第2の被覆面(311b)の端部より、前記容器本体(2)の外部に近いことを特徴とする容器。
【請求項12】
請求項11に記載の容器であって、前記第1の被覆面(311a)と前記水平面の間に形成される角度βは、25°≦β≦30°であり、および/または、
前記第2の被覆面(311b)と前記垂直面との間に形成される角度γは、1°≦γ≦5°であることを特徴とする容器。
【請求項13】
請求項11または請求項12に記載の容器であって、前記水出口(11)の前記第1の部分(111)は、前記第1の底壁(121)に配置され、前記水出口(11)の前記第2の部分(112)は、前記第1の側壁に配置され、前記第1の底壁(121)と前記水平面との間に形成される角度Δは、前記第1の被覆面(311a)と前記水平面との間に形成される角度βに等しく、前記第1の側壁(131)と前記垂直面と間で形成される角度θは、前記第2の被覆面(311b)と前記垂直面との間で形成される角度γに等しいことを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体容器、特に、蓋および容器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
水を保持するために使用される容器として、ケトルが、家庭において広く使用される。
【0003】
一般に、ケトルは、容器本体と、容器本体を覆う蓋とを備える。蓋は、一般に、互いに連通する、空気入口、収容チャンバ、および、水出口を設けられ、容器本体内の水蒸気は、空気入口を通って収容チャンバに入り、その後、液体の水に凝縮し、水は、その後、水出口を介して蓋の外に排出される。
【0004】
しかしながら、従来技術では、水出口は、一般に、蓋の側壁または底壁のいずれかに配置される。使用者が、水を排出する操作を実行するために、蓋を操作するとき、凝縮水が水出口を介して排出されることは困難であり、多量の凝縮水が、収容チャンバ内に依然として残留する。使用者は、複数回、排水操作を実行する必要があり、かなり質の低い使用体験を有する。加えて、従来技術では、水出口を閉塞するために使用される閉塞構造が、かなり複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、蓋内の凝縮水を排出することにおける高い効率と、良好なユーザ体験を提供することとを備えた、蓋および容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、蓋内の凝縮水を排出するための水出口を備えた蓋であって、蓋は、互いに接続された第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分が蓋の底壁に配置され、第2の部分は蓋の側壁に配置された、蓋を提供する。
【0007】
使用者が、蓋内の凝縮水を排出する必要があるとき、使用者は、ただ、蓋を容器本体から取り外し得、その結果、水出口は開放状態であり得る。蓋の底壁は、水出口の第1の部分を設けられ、蓋の側壁は、水出口の第2の部分を設けられ、底壁と側壁の向きは異なり、第1の部分と第2の部分の向きは異なる。したがって、凝縮水が蓋の外部に流出し得る方向は、第1の部分を通る方向であるか、または、第2の部分を通る方向であり得る。水出口が、蓋の底壁のみ、または、蓋の側壁のみに設けられる、従来技術と比較して、本発明の水出口は、より多くの方向に向って開いており、したがって、凝縮水は、蓋の内部チャンバから、より多くの方向で蓋の外部に流出し得る。したがって、凝縮水は、水出口から迅速に排出され得、排出効率を向上させる。第二に、本発明では、底壁に配置された第1の部分と側壁に配置された第2の部分は、互いに接続される。使用者が蓋を操作して排水操作を行う際に、従来技術に比べて、凝縮水が、蓋の側壁または底壁に留まる残る可能性が低い。これは、使用者が、蓋を軽く振ることによって、または、減少した回数を振ることで、蓋の内部チャンバから蓋の外部に、凝縮水を排出することを可能にする。使用者に必要とされる操作の強度がより小さくなるだけでなく、蓋の内部チャンバに留まる凝縮水の量も低減させられる。蓋は細菌増殖の影響を受けにくく、使用者は、より良好なユーザ体験を有する。
【0008】
可能な実施形態では、蓋は、蓋の内部チャンバに向って凹む、凹部を設けられ、第1の部分と第2の部分は、両方とも、凹部の内壁に配置される
蓋の水出口を塞ぐための閉塞部材が、容器本体の内部に配置されるため、閉塞部材は、容器本体の内壁に対して突出するであろう。本発明の蓋は、内部チャンバに向って凹んだ凹部を設けられ、第1の部分と第2の部分の両方が、凹部の内壁に配置される。例えば、第1の部分は凹部の底部内壁に配置され、および/または、第2の部分は凹部の側部内壁に配置される。蓋が、容器本体を覆うとき、凹部は、閉塞部材の少なくとも一部を収容し、その結果、閉塞部材は、蓋と閉塞部材との間に何らかの構造的な干渉を生じることなく、水出口を塞ぎ得る。本発明における凹部の配置は、蓋、容器本体、および、容器本体に配置された閉塞部材間の構造を、よりコンパクトにする。したがって、蓋の全体サイズを縮小する必要性が存在せず、その結果、蓋の内部チャンバの空間は、依然として比較的大きく、比較的大量の凝縮水を収容し得る。したがって、使用者は、凝縮水を頻繁に排出する必要がなく、ユーザ体験が改良される。
【0009】
可能な実施形態では、蓋の底壁は、互いに接続された、第1の底壁と第2の底壁とを備え、第1の底壁は凹部の内壁の一部であり、第1の部分は第1の底壁内に配置され、蓋の側壁は、第1の側壁と第2の側壁とを備え、第1の側壁は凹部の内壁の一部であり、第2の部分は第1の側壁に配置される。
【0010】
したがって、水出口の第1の部分と第2の部分の両方が、凹部の内壁に配置される。蓋が容器本体を覆うとき、水出口を閉鎖するために、閉鎖部材が、凹部に挿入され得る。この配置は、蓋、容器本体、および、容器本体内に配置された閉鎖部材間のよりコンパクトな構造を可能にする。
【0011】
可能な実施形態では、第1の底壁に近接する第2の底壁の端部は、第1の底壁から離れた第2の底壁の端部よりも低い。
【0012】
第2の底壁は、内部チャンバの底部構造を形成するため、凝縮水の大部分は、第2の底壁に溜まる。第1の底壁に近接する第2の底壁の端部は、第1の底壁から離れた第2の底壁の端部よりも低い場合、第2の底壁は、水平面に対して傾斜し、重力の影響により、凝縮水は、主に、第1の底壁に近接する第2の底壁の端部に溜まる。言い換えれば、凝縮水は、主に、水出口に近接する第2の底壁の端部に溜まる。したがって、水出口が、開放状態にあるとき、凝縮水は、水出口から速やかに排出され、第1の底壁から離れた第2の底壁の端部に凝縮水が滞留しにくい。より具体的には、蓋が、容器本体に配置された閉塞部材から取り外されると、水出口は開放され、蓋が容器本体から取り外される前に、凝縮水は、水出口から、直接、容器本体の内部に流出する。これは、蓋内の凝縮水が、テーブルトップ等に滴下するのを防止し、したがって、ユーザ体験を向上させる。
【0013】
可能な実施形態では、第1の底壁は、水平面に対して傾斜し、第2の底壁から離れた第1の底壁の端部は、第2の底壁に近接する第1の底壁の端部よりも高い。
【0014】
そのような配置により、第1の底壁に位置づけられる水出口の第1の部分は傾斜し、したがって、第1の部分の開口方向(すなわち、第1の部分が位置づけられる平面に対して垂直な方向)は傾斜する。この傾斜は、蓋からの凝縮水の排出を容易にする。凝縮水は、蓋の内壁に残留しにくい。したがって、使用者は、蓋を軽く振ることにより、または、減少した回数を振ることで、蓋の内部チャンバから蓋の外部に凝縮水を排出し得る。使用者に要求される操作の強度がより小さいだけでなく、蓋の内部チャンバでの凝縮水の残留も、より少ない。蓋は、細菌増殖の影響を受けにくく、ユーザ体験は、より良い。
【0015】
本発明の第2の態様は、容器本体と上記の蓋とを備える容器を提供し、蓋は、容器本体を覆って、液体を収容する容器を形成することができ、容器本体の内部には、蓋の水出口を閉塞することができる協働部分が設けられる。本発明の容器は、また、蓋によってもたらされる上記の効果を提供し、これらは、ここでは繰り返して説明されない。
【0016】
可能な実施形態では、容器は、さらに、容器本体に接続されたハンドルを備え、ハンドルの少なくとも一部は、容器本体内に位置づけられ、協働部分を備える。
【0017】
ハンドルは容器本体と連結され、使用者によって把持されるように設計され、使用者は、それにより、間接的に容器本体を操作する。ハンドルが容器本体と連結されることで、容器本体の内部に位置づけられるハンドルの少なくとも一部は、蓋の水出口を閉塞し得る。水出口を塞ぐための閉塞部材が、容器内に別途設けられる必要がある従来技術と比較して、本発明の容器の構造はより単純であり、必要とされる製造および組み立て工程は、また、より単純である。
【0018】
可能な実施形態では、ハンドルは、ハンドル本体と、協働部分を備える支持体とを備え、ハンドル本体は、支持体を介して容器本体に接続され、支持体の少なくとも一部は、容器本体の内側に位置づけられる。
【0019】
ハンドル本体は、支持体を介して容器本体と接続され、使用者の手によって把持されるように設計され、それにより、使用者は、間接的に容器本体を操作する。支持体は、容器本体をハンドル本体に一体に連結する機能と、蓋に配置された水出口を塞ぐ機能の両方を果たし得る。水出口を塞ぐために使用される閉塞部材が容器内に別途設けられる必要がある従来技術と比較して、本発明の容器の構造は、より単純であり、必要とされる製造および組み立て工程は、また、より単純である。
【0020】
可能な実施形態では、蓋は、蓋の内部チャンバに向って凹む、凹部を設けられ、水出口が、凹部の内壁に配置され、協働部分の少なくとも一部は、凹部に嵌め込まれて水出口を塞ぐ。
【0021】
蓋体が容器本体を覆うとき、協働部分の少なくとも一部は、凹部に嵌め込まれ、凹部の内壁に当接する。そのような配置は、協働部分が、水出口を塞ぐ機能を果たすことを可能にし、その結果、凝縮水は、蓋内に溜まり得る。同時に、そのような配置は、さらに、協働部分が、蓋自身の周方向に沿った、蓋の回転運動に対する位置規制機能を果たすことを可能にする。
【0022】
可能な実施形態では、協働部分は、互いに接続された、第1の被覆面と第2の被覆面とを有し、第1の被覆面は、水出口の第1の部分を覆うことができ、第2の被覆面は水出口の第2の部分を覆うことができる。
【0023】
そうであるから、本発明は、水出口を覆うことによって水出口を閉塞することを可能にする。そのような被覆は、水出口を閉塞する操作を比較的簡単にし、使用者による操作の困難さを、比較的低くし、より優れたユーザ体験を提供する。
【0024】
可能な実施形態では、第1の被覆面は水平面に対して傾斜し、第2の被覆面に近接する第1の被覆面の端部は、第2の被覆面から離れた第1の被覆面の端部よりも高く、および/または、第2の被覆面は、垂直方向に対して傾斜し、第1の被覆面から離れた第2の被覆面の端部は、第1の被覆面に近接する第2の被覆面の端部よりも容器本体の外部に近い。
【0025】
好ましくは、水出口の第1の部分は、第1の底壁に配置され、水出口の第2の部分は、第1の側壁に配置され、第1の底壁と水平面との間に形成される角度Δは、第1の被覆面と水平面との間に形成される角度βに等しく、第1の側壁と垂直面との間に形成される角度θは、第2の被覆面と垂直面との間に形成される角度γに等しい。
【0026】
第1の被覆面のみが水平面に対して傾斜する場合、第2の被覆面に近接する第1の被覆面の端部は、第2の被覆面から離れた第1の被覆面の端部よりも高い。対応して、底壁に配置された第1の部分が位置づけられる平面は、また、水平面に対して傾斜し、蓋の側壁に配置された水出口の第2の部分に近接する第1の部分の端部は、また、第2の部分から離れた第1の部分の端部よりも高い。そのような配置は、蓋が容器本体を覆うとき、第1の被覆面と第1の底壁との間の協働は、ベベルフィットである。重力の影響下で、第1の被覆面と第1の底壁とは順応的に嵌め合わされる傾向にある。したがって、第1の被覆面は、常に、第1の部分を覆い得、第1の部分の閉塞を達成する。
【0027】
第2の被覆面のみが垂直面に対して傾斜する場合、第1の被覆面から離れた第2の被覆面の端部は、第1の被覆面に近接する第2の被覆面の端部よりも、容器本体の外部に近い。対応して、側壁に配置された第2の部分が位置づけられる平面は、また、垂直面に対して傾斜し、蓋の底壁に配置された第1の部分から離れた第2の部分の端部は、また、第1の部分に近接する第2の部分の端部よりも、蓋の外方に近い。そのような配置により、蓋が容器本体を覆うとき、第2の被覆面と第1の側壁との間の協働は、ベベルフィットである。重力の影響下で、第2の被覆面と第1の側壁とは順応的に嵌め合わされる傾向にある。したがって、第2の被覆面は、常に、第2の部分を覆い得、第2の部分の閉塞を達成する。
【0028】
第1の被覆面が水平面に対して傾斜している場合、第2の被覆面に近接する第1の被覆面の端部は、第2の被覆面から離れた第1の被覆面の端部よりも高い。対応して、底壁に配置された第1の部分が位置づけられる平面は、また、水平面に対して傾斜しており、蓋の側壁に配置された水出口の第2の部分に近接する第1の部分の端部は、また、第2の部分から離れた第1の部分の端部よりも高い。同時に、第2の被覆面が垂直面に対して傾斜している場合、第1の被覆面から離れた第2の被覆面の端部は、第1の被覆面に近接する第2の被覆面の端部よりも容器本体の外部に近い。対応して、側壁に配置された第2の部分が位置づけられる平面は、また、垂直面に対して傾斜しており、蓋の底壁に配置された第1の部分から離れた第2の部分の端部は、また、第1の部分に近接する第2の部分の端部よりも蓋の外方に近い。そのような配置により、本発明の容器は、第1の被覆面の傾斜配置と第2の被覆面の傾斜配置に関連して上述された効果を同時に達成し得、これらの効果は、ここでは繰り返して説明されない。
【0029】
可能な実施形態では、第1の被覆面と水平面との間に形成される角度βは、25°≦β≦30°となるようなものであり、および/または、第2の被覆面と垂直面との間に形成される角度γは、1°≦γ≦5°となるようなものである。
【0030】
前述の一般的な説明、および、以下の詳細な説明は、単なる例示であり、本発明の範囲を制限し得ないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】特定の実施形態での、本発明により提供される容器の構造概略図である。
図2図1の容器の上面図である。
図3図2の容器の方向Aに沿った断面図である。
図4図3の蓋の構造概略図である。
図5図1の蓋の軸測図である。
図6図4の部分Cの拡大図である。
図7図3の支持体の軸測図である。
図8図7の支持体の側面図である。
図9図3の部分Bの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する、ここでの添付図面は、本発明に合致する実施形態を示し、本明細書とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0033】
本発明の技術的解決策をより良く理解するために、本発明の実施形態が、添付図面を参照して、以下に詳細に説明されるであろう。
【0034】
説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、本発明の実施形態の一部にすぎないことが留意されるべきである。本発明における実施形態に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に入る。
【0035】
本発明の実施形態で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本発明を限定することを意図されない。本発明の実施形態および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「一つ」、「前記」、および「その」は、文脈が、明らかにそうでないと指示しない限り、複数形も含むことを意図される。
【0036】
本明細書で使用される用語「および/または」は、関連する対象を記述する、関連関係にすぎず、3つの関係が存在し得ることを示すことが理解されるべきである。例えば、「Aおよび/またはB」は、Aが単独で存在する、AとBが同時に存在する、および、Bが単独で存在する、という、3つの状況を意味し得る。加えて、本明細書における記号「/」は、一般に、関連対象が、「または」の関係にあることを示す。
【0037】
本発明の実施形態に記載された「上」、「下」、「左」、「右」などの方向を示す語は、添付図面に示された視点から記載されており、本発明の実施形態を限定するものとして理解されるべきではないことが留意されるべきである。さらに、ある要素が他の要素の「上方」または「下方」に接続されていると言及される場合、その要素は、他の要素の「上方」または「下方」に直接接続され得るか、あるいは、また、中間要素を介して他の要素の「上方」または「下方」に間接的に接続され得ることが、文脈において理解されるべきである。
【0038】
本発明の実施形態の第1の態様は、液体容器の技術分野で使用され得る、蓋を提供する。図1図2を参照すると、蓋1は、容器本体2を覆い得、それにより、液体を収容するために使用される容器10を形成する。容器10は、ケトル、電気加熱ケトルなどであり得る。図3を参照すると、容器10は、一般に、熱水を収容するために使用される。水蒸気は、容器本体2の内側から、蓋1に向って流れるであろう。蓋1の底壁12は、一般に、空気入口16を設けられ、そこを通って、水蒸気は、蓋1の内部チャンバ14に入り得る。内部チャンバ14内で、水蒸気は、凝縮水に凝縮し、凝縮水は、蓋1の内部チャンバ14内に留まる。容器10を一定期間使用した後、使用者は、蓋1の内部における細菌増殖の可能性を低減し、蓋1を清潔な状態に維持するために、内部チャンバ14内の凝縮水を排出する必要がある。したがって、蓋1は、内部チャンバ14に連通する水出口11を設けられ得る。使用者が、蓋1を容器本体2から取り外すと、水出口11は開放状態となり、凝縮水が、蓋1の内部チャンバから、水出口11を介して、蓋の外部に流出し得る。本発明の実施形態は、主に、水出口11の構造を改良する。具体的な改良については、以下の説明を参照されたい。
【0039】
図4図5を参照すると、本発明の実施形態における蓋1は、蓋1内の凝縮水を排出するために使用される水出口11を設けられ、水出口11は、互いに接続された第1の部分111と第2の部分112とを備える。第1の部分111は、蓋1の底壁12に配置される。第2の部分112は、蓋1の側壁13に配置される。
【0040】
本実施形態では、図4図5を参照すると、使用者が、蓋1内の凝縮水を排出することを必要とする場合、使用者は、蓋1を、容器本体2から取り外すだけであり得、その結果、水出口11は、開放状態となり得る。蓋1の底壁12は、水出口11の第1の部分111を設けられ、蓋1の側壁13は、水出口11の第2の部分112を設けられ、底壁12と側壁13の向きは異なるため、第1の部分111と第2の部分112の向きが異なる。したがって、凝縮水が蓋1の外部に流出し得る方向は、第1の部分111を通る方向であるか、又は、第2の部分112を通る方向であり得る。水出口が、蓋の底壁のみ、又は、側壁のみに配置される先行技術と比較して、本発明における水出口11は、より多くの方向に向って開口し、したがって、凝縮水は、蓋1の内部チャンバ14から蓋1の外部へ、より多くの方向に流出し得る。したがって、凝縮水は、水出口11から速やかに排出され、排水効率を高め得る。第2に、本発明では、底壁12に配置された第1の部分111と、側壁13に配置された第2の部分11とが、互いに接続される。使用者が、水を排出する操作を実行するために、蓋1を操作する場合、従来技術と比較して、蓋の側壁、又は、底壁に、凝縮水が留まる可能性が低くなる。これは、使用者が、蓋1を少し振ることによるか、又は、少ない回数を振ることで、蓋1の内部チャンバ14から蓋1の外部に凝縮水を排出することを可能にする。使用者にとって必要とされる操作強度がより低くなるだけでなく、蓋1の内部チャンバ14に留まる凝縮水の量も減少させられる。蓋1は、細菌増殖を受けにくくなり、使用者は、よりよいユーザ体験を有する。
【0041】
図5の点線は、第1の部分111と第2の部分の間の分割線である。
【0042】
任意には、図4を参照すると、蓋1は、蓋1の内部チャンバ14に向って凹む、凹部15を設けられる。図5を参照すると、第1の部分111と第2の部分112は、双方とも、凹部15の内壁に配置される。
【0043】
蓋1の水出口11を塞ぐための閉塞部材(図3に示される支持体31など)は、一般に、容器本体2の内部に配置されるので、閉塞部材は、容器本体2の内壁面に対して突出するであろう。図4を参照すると、本実施形態の蓋1は、内部チャンバ14に向って凹む、凹部15を設けられる。図5を参照すると、第1の部分111および第2の部分112は、共に、凹部15の内壁に配置される。蓋1が容器本体2を覆うとき、凹部15は、閉塞部材の少なくとも一部を収容し、その結果、蓋1と閉塞部材との間に、いかなる構造的な干渉も生じることなく、閉塞部材は、水出口11を塞ぎ得る。本発明における凹部15の配置は、蓋1、容器本体2、および、容器本体2に配設された閉塞部材間の構造をよりコンパクトにする。従って、蓋1の全体のサイズを減少させる必要がなく、その結果、蓋1の内部チャンバ14の空間は、依然として比較的大きく、比較的多量の凝縮水を収容し得る。従って、使用者は、あまり頻繁に凝縮水を排出する必要がなく、ユーザ体験が改善される。
【0044】
別の実施形態(図示せず)では、蓋1は、また、蓋1の内部チャンバ14に向って凹む、凹部15を設けられないことが可能である。すなわち、水出口11の第1の部分111および第2の部分112は、蓋1の内部チャンバ14に向って凹ませられない。
【0045】
以下の実施形態は、蓋1が、凹部15を設けられる実施例を参照して説明される。
【0046】
任意には、図6を参照すると、蓋1の底壁12は、互いに接続された第1の底壁121と第2の底壁122とを備える。第1の底壁121は、凹部15の内壁の一部である。第1の部分111は、第1の底壁121に配置される。第1の底壁121に近接する第2の底壁122の端部は、第一底壁121から離れた第2の底壁122の端部よりも低い。
【0047】
本実施形態では、図6を参照すると、第2の底壁122が、内部チャンバ14の底部構造を形成するので、凝縮水の大部分は、第2の底壁122上に溜まる。第1の底壁121に近接する第2の底壁122の端部が、第1の底壁121から離れた第2の底壁122の端部よりも低い場合、第2の底壁122が、水平面(図6に示されるように、方向Xと平行な点線)に対して傾斜し、凝縮水は、重力の作用により、主に、第1の底壁121に近接する第2の底壁122の端部に溜まる。換言すれば、凝縮水は、主に、水出口11に近接する第2の底壁122の端部に溜まる。したがって、水出口11が開放状態である場合、凝縮水は水出口11から速やかに排出され得、第1の底壁121から離れた第2の底壁122の端部に留まる傾向にない。より具体的には、蓋1が、容器本体に配置された閉塞部材から取り外されると、水出口11が開放され、蓋1が容器本体から取り外される前に、凝縮水は、水出口11から容器本体2の内部に、直接流れ得る。これは、吐出効率を改善し、蓋内部の凝縮水が、卓上等に滴下することを防止し、ユーザ体験を改善する。
【0048】
図6を参照すると、第2の底壁と水平面(図6に示されるように、方向Xと平行な点線)の間に形成される角度αは、1°≦α≦5°である。具体的には、αは、1°、2°、3°、4°、または、5°であり得る。
【0049】
さらに、図5を参照すると、蓋1の側壁13は、第1の側壁131と第2の側壁132とを備える。第1の側壁131は、凹部15の内壁の一部である。水出口11の第2の部分112は、第1の側壁131に配置される。第1の側壁131は、第1の底壁121と接続され、第1の底壁121に対して屈曲する。第2の側壁132は、側壁13の本体を形成する。
【0050】
図6を参照すると、第1の底壁121が配置される平面は、水平面(図6における方向Xと平行な点線など)に対して傾斜し得る。第2の底壁122から離れた、第1の底壁121の端部は、第2の底壁122に近接する、第1の底壁121の端部よりも高い。そのような配置のために、第1の底壁121に配置される、水出口11の第1の部分111は、傾斜しており、したがって、第1の部分111の開口方向(すなわち、第1の部分111が配置される平面に垂直な方向)は、図6に示されるように、方向Xと方向Yとの間に形成される角度の範囲内に向けられる。この開口方向は、蓋1からの凝縮水の排出を容易にする。凝縮水は、蓋1の内壁に留まる傾向にない。したがって、使用者は、蓋1を少し振ることによるか、少ない回数を振ることで、蓋1の内部チャンバ14から蓋1の外部に凝縮水を排出し得る。使用者にとって必要とされる、振る強さが、より小さくなるだけでなく、蓋1の内部チャンバ14内の凝縮水の残留が、より少なくなる。蓋1は、細菌繁殖の影響を受けにくく、ユーザ体験がより良くなる。
【0051】
図6を参照すると、第1の底壁121が位置づけられる平面と、第2の底壁122が位置づけられる平面との間の角度は、鈍角、直角、または、鋭角であり得る。第1の底壁121が位置づけられる平面と、第1の側壁131が位置づけられる平面との間の角度は、鈍角であり得る。
【0052】
加えて、図6の水出口11内の点線は、第1の部分111と第2の部分112との間の分割線である。
【0053】
上述の実施形態では、図5図6を参照すると、水出口11の第1の部分111の少なくとも一部は、第1の底壁121と第2の底壁122との間の接続部に配置され、より低い水位で、水出口11に近接する凝縮水は、より小さな障害に直面する。凝縮水は、第2の底壁122から水出口11の第1の部分111に容易に流れ得、蓋1の内部チャンバ14内に留まりにくく、その結果、より高い排出効率をもたらし、より優れたユーザ体験を提供する。
【0054】
本発明の実施形態の第2の態様は、容器を提供する。図1を参照すると、容器10は、容器本体2と、上述の蓋1とを備える。蓋1は、容器本体2を覆うことができ、液体を収容する容器10を形成する。本発明の容器10は、また、蓋1によってもたらされる上述の効果を提供するが、これは、ここでは繰り返して説明されない。
【0055】
任意には、図1図3を参照すると、容器10は、さらに、容器本体2に接続されたハンドル3を備え得る。ハンドルの少なくとも一部は、容器本体2の内側に位置づけられ、蓋1に配置された水出口11を閉塞することが可能である。
【0056】
本実施形態では、図1図3を参照すると、ハンドル3は、容器本体2に連結され、使用者によって把持されるように設計され、使用者は、それによって、容器本体2を間接的に操作する。ハンドル3は、容器本体2と連結されるので、容器本体2の内部に位置づけられるハンドル3の少なくとも一部は、蓋1の水出口11を塞ぎ得る。水出口を塞ぐために使用される閉塞部材が、容器内に別途設けられねばならない、従来技術と比較して、本発明の容器10の構造は、より単純であり、必要とされる製造および組み立て工程は、また、より単純である。
【0057】
図3を参照すると、容器本体2は、本体21と注ぎ口22とを備える。本体21は、水を収容する主要部として機能する。蓋1は、本体21を覆うことができる。ハンドル3は、本体21に接続される。注ぎ口22は、本体21の内部と連通し、本体21内の液体は、注ぎ口22を介して流出し得る。
【0058】
図3を参照すると、ハンドル3は、ハンドル本体32と支持体31とを備える。ハンドル本体32は、支持体31を介して容器本体2に接続される。支持体31の少なくとも一部は、容器本体2の内部に位置づけられる。支持体31は、水出口11を閉塞することができる。
【0059】
本発明では、図3を参照すると、ハンドル本体32は、支持体31を介して容器本体2と接続され、使用者の手によって把持されるように設計され、使用者は、それによって、間接的に容器本体2を操作する。支持体31は、容器本体2をハンドル本体32に一体化して接続する機能と、蓋1に配置された水出口11を塞ぐ機能の両方を担い得る。水出口を塞ぐために使用される閉塞部材が、容器内に別途設けられねばならない従来技術に比べて、本発明の容器10の構造は、より単純であり、必要とされる製造および組み立て工程は、また、より単純である。
【0060】
図3および図7を参照すると、支持体31は、容器本体2の側壁を通過し得、支持体31の一部は、容器本体2の内部に位置づけられ、支持体31の他の部分は、容器本体2の外部に位置づけられる。容器本体2の外部に位置づけられる部分は、ハンドル本体32が取り外し可能に接続される、連結ロッド312である。
【0061】
任意には、図5を参照すると、蓋1には、蓋1の内部チャンバ14に向って凹んだ凹部15を設けられる。水出口11は、凹部15の内壁に配置される。図7を参照すると、支持体31は、突出する協働部分311を備え、協働部分311の少なくとも一部は、凹部15に嵌合されて水出口11を塞ぐことができる。
【0062】
本実施形態では、図3を参照すると、蓋1が、容器本体2を覆うと、図7の協働部分311の少なくとも一部が、凹部15に嵌合され、凹部15の内壁に当接する。そのような配置は、協働部分311が、水出口11を塞ぐ機能を果たすことを可能にし、その結果、凝縮水は、蓋1の内部に溜まり得る。同時に、そのような配置は、さらに、協働部分311が、蓋1自身の周方向に沿った、蓋1の回転運動に関して、位置制限機能を果たすことを可能にする。
【0063】
図示されない他の実施形態では、蓋1が、容器本体2を覆うと、協働部分311の少なくとも一部は、また、水出口11を通過し得、協働部分311の側壁が、水出口11を形成する側壁に当接して、水出口11を塞ぐ。
【0064】
図7図8を参照すると、協働部分311は、互いに連結された、第1の被覆面311aと第2の被覆面311bとを有し得る。第1の被覆面311aは、水出口11の第1の部分111を覆うことができる。第2の被覆面311bは、水出口11の第2の部分112を覆うことができる。本発明の実施形態は、水出口11を覆うことによって水出口11を塞ぐことを可能にする。そのような閉塞は、水出口11を塞ぐ操作を、比較的簡単にし、使用者による操作の難しさを比較的低くし、より優れたユーザ体験を提供する。
【0065】
図8を参照すると、第1の被覆面311aは、水平面(図8に示される方向X)に対して傾斜し、第2の被覆面311bに近接する第1の被覆面311aの端部は、第2の被覆面311bから離れた第1の被覆面311aの端部よりも高く、および/または、第2の被覆面311bは、垂直方向(図8に示される方向Y)に対して傾斜し、第1の被覆面311aから離れた第2の被覆面311bの端部は、第1の被覆面311aに近接する第2の被覆面311bの端部よりも容器本体2の外部に近い。
【0066】
一実施形態では、図8を参照すると、第1の被覆面311aのみが水平面(図8に示される方向Xと平行な点線)に対して傾斜し、第2の被覆面311bに近接する第1の被覆面311aの端部は、第2の被覆面311bから離れた第1の被覆面311aの端部よりも高い。対応して、図6を参照すると、底壁12に配置された水出口11の第1の部分111が配置される平面は、また、水平面(図6に示されるように方向Xと平行な点線)に対して傾斜し、蓋1の側壁13に配置された水出口11の第2の部分112に近接する第1の部分111の端部は、また、第2の部分112から離れた第1の部分111の端部よりも高い。そのような配置により、図9を参照すると、蓋1が容器本体2を覆うとき、第1の被覆面311aと第1の底壁121との間の協働はベベルフィットである。重力の影響下で、第1の被覆面311aと第1の底壁121とは、適応的に嵌め合わされる傾向にある。したがって、第1の被覆面311aは、常に、第1の部分111を覆い得、第1の部分111の閉塞を達成する。
【0067】
第1の被覆面311aの構造と第1の部分111の構造を、読者が区別するのを助けるために、それらは、図9では、若干ずらして示される。実用上、第1の被覆面311aは、第1の部分111を覆うことができる。図9において、水出口11の内側に位置づけられる点線は、第1の部分111と第2の部分112との間の境界線である。
【0068】
加えて、第1の被覆面311aと水平面(図8に示されるように方向Xに平行な点線)との間に形成される角度βは、25°≦β≦30°となるようなものである。具体的には、βは、25°、26°、27°、28°、29°、または、30°であり得る。対応して、第1の部分111が位置づけられる平面(すなわち、第1の底壁121)と、水平面(図6に示されるように方向Xに平行な点線)との間に形成される角度Δは、第1の被覆面311aと水平面(図8に示されるように方向Xに平行な点線)との間に形成される角度βに等しい。
【0069】
別の実施形態では、図8を参照すると、第2の被覆面311bのみが、垂直面(図8に示されるように方向Yと平行な点線)に対して傾斜し、第1の被覆面311aから離れた第2の被覆面311bの端部は、第1の被覆面311aに近接する第2の被覆面311bの端部よりも、容器本体2の外部に近い。対応して、蓋1の第1の側壁131に配置される第2の部分112が位置づけられる平面は、また、垂直面(図6に示されるように方向Yと平行な点線)に対して傾斜し、蓋1の底壁12に配置された第1の部分111から離れた第2の部分112の端部は、また、第1の部分111に近接する第2の部分112の端部よりも蓋1の外方に近い。そのような配置により、図9を参照すると、蓋1が、容器本体2を覆うとき、第2の被覆面311bと第1の側壁131との間の協働は、ベベルフィットである。重力の影響下で、第2の被覆面311bと第1の側壁131とは適応的に嵌め合わされる傾向にある。したがって、第2の被覆面311bは、常に、第2の部分112を覆い得、第2の部分112の閉塞を達成する。
【0070】
さらに、図9を参照すると、第2の被覆面311bの傾斜は、第2の被覆面311bと垂直面(図8に示されるように方向Yと平行な点線)との間に空間をもたらす。空間は、第2の部分112が配置されている第1の側壁131を避けるのに有用である。したがって、蓋1が容器本体2を覆うように移動するとき、支持体31が蓋1を妨害することはあり得ない。蓋1は、容器本体2内に円滑に移動し得、より優れたユーザ体験を提供する。
【0071】
第2の被覆面311bの構造と第2の部分112の構造とを、読者が区別するのを助けるために、それらは、図9では、若干ずらして示される。実用上、第2の被覆面311bは、第2の部分112を覆うことができる。図9において、水出口11の内側に位置づけられる点線は、第1の部分111と第2の部分112との間の境界線である。
【0072】
加えて、第2の被覆面311bと垂直面(図8に示されるように方向Yに平行な点線)との間に形成される角度γは、1°≦γ≦5°となるようなものである。具体的には、γは、1°、2°、3°、4°、または、5°であり得る。対応して、第2の部分112が位置づけられる平面(すなわち、第1の側壁131)と、垂直面(図6に示されるように方向Yに平行な点線)との間に形成される角度θは、第2の被覆面311bと垂直面(図8に示されるように方向Yに平行な点線)との間に形成される角度γに等しい。
【0073】
さらに別の実施形態では、図8を参照すると、第1の被覆面311aは、水平面(図8に示されるように方向Xと平行な点線)に対して傾斜し、第2の被覆面311bに近接する第1の被覆面311aの端部は、第2の被覆面311bから遠い第1の被覆面311aの端部よりも高い。対応して、図6を参照すると、底壁12に配置された水出口11の第1の部分111が位置づけられる平面は、また、水平面(図6に示されるように方向Xと平行な点線)に対して傾斜し、蓋1の側壁13に配置された水出口11の第2の部分112に近接する、第1の部分111の端部は、また、第2の部分112から遠い第1の部分111の端部よりも高い。同時に、図8を参照すると、第2の被覆面311bは、垂直面(図8に示されるように方向Yと平行な点線)に対して傾斜し、第1の被覆面311aから離れた第2の被覆面311bの端部は、第2の被覆面311aに近接する第2の被覆面311bの端部よりも容器本体2の外部に近い。対応して、図6を参照すると、蓋1の第1の側壁131に配置された第2の部分112が位置づけられる平面は、また、垂直面(図6に示されるように方向Yと平行な点線)に対して傾斜し、蓋1の底壁12に配置された第1の部分111から離れた第2の部分112の端部は、また、第1の部分111に近接する第2の部分112の端部よりも蓋1の外方に近い。この実施形態は、前述の2つの実施形態の効果を同時に達成し得、これらの効果は、ここでは繰り返して説明されない。
【0074】
上記の実施形態では、図8を参照すると、第1の被覆面311aが位置づけられる平面と、第2の被覆面311bが位置づけられる平面との間の角度は、鈍角、直角、または、鋭角であり得る。前記2つの平面間の角度が鈍角である構造は、加工するのにより容易である。第1の被覆面311aは、水出口11の第1の部分111が位置づけられる第1の底壁121に当接することにより、第2の被覆面311bは、水出口11の第2部分112が位置づけられる第1の側壁131に当接することにより、蓋1自身の周方向に沿った回転動作に関して位置制限機能を果たし得る。
【0075】
説明されたものは、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明の範囲を制限することを意図されない。当業者にとって、本発明は、様々な修正および変更を有し得る。本発明の精神および原理の範囲内でなされた、すべての修正、均等物置換、改良などは、本発明の保護範囲内に含まれるであろう。
【符号の説明】
【0076】
10 容器
1 蓋
11 水出口
111 第1の部分
112 第2の部分
12 底壁
121 第1の底壁
122 第2の底壁
13 側壁
131 第1の側壁
132 第2の側壁
14 内部チャンバ
15 凹部
16 空気入口
2 容器本体
21 本体
22 注ぎ口
3 ハンドル
31 支持体
311 協働部分
311a 第1の被覆面
311b 第2の被覆面
312 接続ロッド
32 ハンドル本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】