(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139757
(43)【公開日】2024-10-09
(54)【発明の名称】固体燃料向流ガス化炉用段火格子
(51)【国際特許分類】
F23B 30/10 20060101AFI20241002BHJP
F23J 1/02 20060101ALI20241002BHJP
F23H 11/12 20060101ALI20241002BHJP
F23H 7/08 20060101ALI20241002BHJP
F23H 7/04 20060101ALI20241002BHJP
F23N 5/00 20060101ALI20241002BHJP
F23N 5/18 20060101ALI20241002BHJP
F23B 80/02 20060101ALI20241002BHJP
F23G 5/24 20060101ALN20241002BHJP
【FI】
F23B30/10
F23J1/02 Z
F23H11/12
F23H7/08 A
F23H7/04
F23N5/00 G
F23N5/18 P
F23B80/02
F23G5/24 C
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024048919
(22)【出願日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】A 50222/2023
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(71)【出願人】
【識別番号】524114696
【氏名又は名称】ポリテヒニク ルフト - ウント フォイアーウングステヒニク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レオ・シルンホーファー
【テーマコード(参考)】
3K003
3K046
3K161
【Fターム(参考)】
3K003AC02
3K003CA09
3K003CB05
3K003DA05
3K003EA10
3K003FA01
3K003FB05
3K003GA05
3K046AA07
3K046AA17
3K046AB01
3K046AC01
3K046AD07
3K046BA01
3K046CA09
3K161AA02
3K161BA01
3K161CA03
3K161DA03
3K161DA73
3K161EA41
3K161GA15
3K161HA36
3K161HA55
(57)【要約】
【課題】様々な種類及び品質の燃料を、実に熱化学的に変換することができる設備を提供する。
【解決手段】固体燃料を熱化学的に変換するための設備は、火格子要素(3、4、5)の列を有する段火格子(1)を備えている。向流ガス化炉が、ガス化炉室を形成する実質的に垂直に配置されたガス化炉管(22)を有し、その向流ガス化炉は、段火格子(1)の上端よりも上の領域に配置される。この設備は、下端の領域に灰を除去する装置を有し、段火格子(1)の下方の領域に、ガス状酸化媒体を供給する装置(27)が配置されている。段火格子(1)は、可動式及び非可動式の火格子要素(3、4、5)の列と、2つの火格子セクション(1a、1b)とを有し、これらの火格子セクションは、略A字形に、特に好ましくは対称に、ガス化炉室の下方の中央領域においてそれらの上端部の領域に配置される。火格子セクション(1a、1b)は、その上端に可動式火格子要素(3)の上端列を有し、その上方の中央領域に非可動式切妻(2)が配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体燃料の熱化学的変換のための設備であって、火格子要素(3、4、5)の列を有する段火格子(1)を有し、ガス化炉室を形成する実質的に垂直に配置されたガス化炉管(22)を有する向流ガス化炉が、前記段火格子(1)の上端部の上方の領域に配置され、前記設備が、下端部の領域に、灰を除去するための装置を有し、ガス状酸化媒体を供給するための装置(27)が、前記段火格子(1)の下方の領域に配置されており、前記段火格子(1)が、可動式及び非可動式火格子要素(3、4、5)の列を有し、前記段火格子(1)が、ほぼA字形に特に好ましくは対称に配置され、かつ、前記ガス化炉室の下方の中央領域内の、それらの上端部の領域内に配置された、2つの火格子セクション(1a、1b)を有することを特徴とし、前記火格子セクション(1a、1b)は、その上端部に可動式火格子要素(3)の最上列を有することを特徴とし、それらの上方の前記中央領域に、非可動式の切妻(2)が配置されていることを特徴とする、設備。
【請求項2】
前記2つの火格子セクション(1a、1b)の前記最上列の互いに対向する火格子要素(3′)どうしが、互いに接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の設備。
【請求項3】
前記切妻(2)が、前記最上列の、前記互いに接続された火格子セクション(1a、1b)の上方の前記中央領域に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の設備。
【請求項4】
前記切妻(2)が、A字形の上部(2′)を有し、前記上部(2′)が、好ましくは30°~90°、特に好ましくは60°の楔角(α)を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の設備。
【請求項5】
前記火格子セクション(1a、1b)はそれぞれ、上部領域に短い火格子要素(4)を有し、下部領域に長い火格子要素(5)を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の設備。
【請求項6】
前記短い火格子要素(4)が、前記向流ガス化炉の下方の領域に配置され、前記長い火格子要素(5)が、前記向流ガス化炉の下方ではない領域に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の設備。
【請求項7】
前記火格子要素(3、4、5)が、側壁(12)を有し、凹部(13)が、前記側壁(12)に配置され、前記凹部がそれぞれ、前記火格子要素(3、4、5)の前端及び後端の前で、終端し、それにより、それぞれの場合において隣接する2つの火格子要素(3、4、5)の間に、限られた長さのスロットが形成され、前記火格子の下方~供給される酸化媒体が、前記スロットを通って流れることができることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の設備。
【請求項8】
全ての移動不可能な火格子要素(4、5)と前記切妻(2)とが接続されている、固定火格子フレーム(16)を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の設備。
【請求項9】
ある平面のすべての可動式火格子要素(3、4、5)が、共通の駆動部、好ましくは火格子キャリッジ(7)によって移動されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の設備。
【請求項10】
前記火格子要素(4、5)の少なくともいくつかが、冷却媒体が内部を流れる管状取り付け具(11)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の設備。
【請求項11】
前記共通の駆動部が、火格子キャリッジ(7)であり、かつ前記可動式火格子キャリッジ(7)上に、更なる取り付け具(6)が配置されていることを特徴とする、請求項9及び10に記載の設備。
【請求項12】
前記共通の駆動部が、火格子キャリッジ(7)であり、かつ前記火格子キャリッジ(7)のストローク移動が、調節可能であり、好ましくは一定であることを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の設備。
【請求項13】
前記ガス状酸化媒体を供給するための装置(27)が、空気用の接続部と、再循環排ガス用の接続部とを有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の設備。
【請求項14】
前記段火格子(1)の上方に、少なくとも1つの熱電対(31)、好ましくは2つの熱電対(31)が配置され、そのうちの1つが、各火格子セクション(1a、1b)の上方に配置され、前記熱電対(31)(複数可)が、前記装置(27)への前記再循環排ガスの供給を制御するための弁に接続された制御装置に接続されていることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の設備。
【請求項15】
前記向流ガス化炉の前記ガス化炉管(22)が、下縁部(15)を有し、かつ前記下縁部(15)の、前記火格子セクション(1a、1b)からの距離は、前記燃料の安息角が、下縁部(15)から出発して、前記火格子要素(5)の最下列上又はそれぞれの前記火格子セクション(1a、1b)の更に上方で終端するように、選択されることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の設備。
【請求項16】
各火格子セクション(1a、1b)の下端に、前記火格子の全幅にわたって延びる灰コンベアスクリュー(23)が存在し、前記灰コンベアスクリューを介して灰が排出されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の設備。
【請求項17】
前記2つの灰コンベアスクリュー(23)は、共通の灰収集スクリュー(24)に通じており、前記灰収集スクリュー(24)は、前記段火格子の横に隣接して配置されていることを特徴とする請求項16に記載の設備。
【請求項18】
灰スライド(21)が、前記灰収集スクリュー(24)の端部に配置され、前記灰スライド(21)が、前記設備を、運転中に密閉することを特徴とする請求項17に記載の設備。
【請求項19】
クロスコンベア(17)が、前記段火格子(1)の下方に配置され、火格子底灰スクリューコンベア(18)が、前記クロスコンベアに接続され、前記火格子底灰スクリューコンベア(18)が、火格子底傾斜スクリューコンベア(19)内に開口し、前記火格子底傾斜スクリューコンベア(19)が、灰を火格子底灰スライド(20)上に排出し、前記火格子底灰スライド(20)が、火格子底の灰を、前記火格子に沿って配置された前記灰スクリュー(23)の1つに搬送することを特徴とする、請求項16~18のいずれか一項に記載の設備。
【請求項20】
前記灰スライド(21)の下方に配置された上昇スクリュー(25)が、灰を灰容器内に搬送することを特徴とする請求項18又は19に記載の設備。
【請求項21】
前記灰を除去するための装置が、本質的に気密であることを特徴とする、請求項16~20のいずれか一項に記載の設備。
【請求項22】
前記火格子領域のケーシング(26)が、断熱されていることを特徴とする、請求項1~21に記載の設置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火格子要素の列を有する段火格子を有し、固体バイオマス燃料又は他の固体燃料を熱化学的に変換するための設備であって、実質的に垂直に配置されたガス化炉室を有する向流ガス化炉が、段火格子の上端の領域に配置され、設備が、下端の領域に灰を除去するための装置を有し、気体酸化媒体を供給するための装置が、段火格子の下方の領域に配置される、設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなガス化設備では、バイオマス、特に木材又はその他の固体燃料が、ガス化媒体又は酸化媒体(例えば空気)の助けを借りて、可燃性の生成ガス(燃料ガス)に変換される。ガス化により、固体燃料はガス状の二次燃料に変換され、必要に応じて適切なガス精製を行った後、様々な利用方法、例えばガスエンジン、ガスタービン、燃料電池の燃料として、例えば発電用又は燃料として、あるいは化学合成用の合成ガスとして、より効率的に使用することができる。可燃性の生成ガスは、生成ガスバーナーで燃焼させることもできる。
【0003】
特に、本発明は、向流ガス化炉の下に配置された火格子要素を有する段火格子を備える。向流ガス化炉は、燃料床を収容する漏斗状の反応器を有し、この反応器に燃料供給手段によって燃料が上方から供給され、ガス化媒体が段火格子を通して下方から供給される。燃料床は火格子上に載り、重力と火格子の動きによって下方に運ばれる。段火格子はまた、固体燃焼残渣(灰)を除去する装置と連結している。火格子は、燃料床を支持し、燃料と熱的に分解不可能な灰を運搬することに加え、ガス化炉の断面全体にガス化媒体を均一に分布させる役割も担っている。
【0004】
燃料とガス流の移動方向が反対であるため、反応器内には明確に定義された反応ゾーンが形成され、そこで主にそれぞれのサブプロセスが行われる。
図2aに概略的に示す向流ガス化炉では、シャフト形状の反応器の燃料床101に特徴的なゾーンプロファイルが形成される。このプロファイルにわたる温度勾配を
図2bに示す。燃料108が供給される最上部のベッド領域には、乾燥ゾーン102があり、その下に熱分解ゾーン103があり、その下にガス化ゾーン(還元ゾーンとも呼ばれる)104があり、火格子105の上に石炭燃焼ゾーン(酸化ゾーンとも呼ばれる)106がある。石炭の酸化反応は、反応器の下端に形成される酸化ゾーン106で行われ、その酸化ゾーン106には、ガス化剤(酸化媒体、例えば空気)107が、下から吹き込まれる。上記の反応により、燃料の乾燥、加熱、ガス化に必要な熱が供給される。ガスは、矢印109で示すように、ゾーン102の上方へ引き抜かれ、灰は、好ましくは、矢印110で示すように、下方へ排出される。この典型的なプロファイルは、ガスと燃料が向流で供給されることに起因する。ベッドの高さは、燃料供給が反応する、対応する高さの測定によって安定した状態に保つことができる。ガス化炉又は漏斗型反応器は、熱損失を最小限に抑えるように十分に断熱されている。火格子エリアでは、酸化媒体の供給により、石炭は灰に変換され、灰は、火格子の端で取り除かれる。
【0005】
そのため、向流ガス化炉では、石炭の非常に良好な燃焼が、実現可能である。燃料はほぼ完全に可燃性ガスに変換され、燃料床の最上部から排出される。
【0006】
並流ガス化炉と比較して、向流ガス化炉は、燃料の柔軟性(特に粒子径と含水率に関して)が著しく高いこと、灰の完全燃焼が可能であること、冷ガス利用率が高いこと、規模設定性が高いことなどの点で際立っている。向流式ガス化炉は通常、数kWから約10
MWの燃料熱出力範囲で使用される。
【0007】
高温石炭燃焼ゾーンの温度を制御することができ、酸化媒体の適切な制御又は選択によって、灰の溶融又は灰の焼結を防止することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、様々な種類及び品質の燃料、特に木材、木材残渣及び木材を含む材料、並びに他の固形生物遺体を、性能の変動なしに、連続プロセスで、高効率かつ底部灰の高い燃焼品質で、確実に熱化学的に変換することができる設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、これは請求項1の特徴を備えたシステムによって達成される。
【0010】
本発明の更なる課題は、使用される燃料に応じて、火格子上での灰の焼結又は灰の溶融を回避するために、酸化媒体(例えば、空気と再循環排ガスの混合物又は空気と水蒸気の混合物)の供給を介して、火格子領域の燃え残り床温度を制御することである。
【0011】
本発明では、可動式火格子要素の列と非可動式火格子要素の列を有する段火格子が使用され、この段火格子要素は、略A字形に、特に好ましくは対称に配置された2つの火格子セクションを有し、それらのセクションは、ガス化炉チャンバー下の中央領域においてそれらの上端部の領域に配置される。火格子セクションは、その上端に可動式火格子要素の上端列を有し、その上の中央領域には非可動式切妻が配置されている。システムはまた、火格子セクションの下端の領域に、灰除去システムを有し、段火格子の下の領域に、ガス状酸化媒体を供給するための装置を有する。
【0012】
段火格子の上端の非可動式切妻と、その下の可動式火格子要素の最上段列は、変換される燃料の、2つの火格子セクションに対する非常に均一で対称的な分配を可能にし、これは非常に均一なプロセスフローに寄与する。
【0013】
ガス状酸化媒体を段火格子の下方から火格子セクションを通して上方に供給し、更に酸化媒体を選択し計量することによって、燃え残り床の温度を非常に正確に制御して、火格子上での灰の焼結や灰の溶融を避けることもできる。
【0014】
本発明の好ましい更なる発展形として、灰除去システムは本質的に気密である。灰除去システムの良好な気密性は、システムの運転安全性と制御性にとって重要である。
【0015】
本発明によるシステムでは、連続運転で、燃料の安定した成層構造(層どうしが混合されない構造)が形成される。実際の燃え残り床の下には、熱分解不可能な灰成分を含む狭い層が形成され、以後、これらの灰成分を略して灰と呼ぶこととする。適切な駆動部を介して段火格子を動かすことにより、燃料又は石炭は火格子の下端に向かって運ばれ、それにより燃料又は石炭の転換が同時に完了し、残った灰は最終的に火格子の端にある排出口から排出される。少量の灰も火格子(火格子の開口部)から落下することがあるため、火格子の下方の領域からも灰を取り除くことが望ましい。
【0016】
火格子の中央にある火格子の上部要素を、燃料を左右に分けて更に運搬するための一種の切妻として設計するのが有利であるということが判明している。切妻は一種の分配及び集積楔を形成し、上部火格子要素の助けを借りて燃料や石炭の下方への輸送を支援する。最上部の可動式火格子要素の列によって形成される最上部の火格子レベル又は火格子列は、燃料を2つの火格子セクションに交互に押し出すので、最上部の火格子レベルの上方
に中央に配置された切妻は、燃料を単に前後に移動させるだけでなく、実際に更に押し出す障壁として機能する。
【0017】
もちろんこの形状が必須でないとしても、本発明の好ましい実施形態では、切妻はほぼA字形の上部を有し、好ましくは30°~90°、特に好ましくは約60°の楔角を有する。上記の楔角は、灰の堆積を防ぐという点で有利である。
【0018】
切妻はまた、過度の高温から保護するために水冷式であることが好ましい。
【0019】
切妻は、好ましくは、火格子フレームに堅固に連結され、可動式火格子要素の最上部の列によって形成される最上部の火格子レベルの上方、中央に配置される。
【0020】
好ましくは、すべての非可動式火格子要素も静止式の火格子フレームに連結される。
【0021】
本発明の好ましい一実施形態では、2つの火格子セクションの最上段の、互いに対向する火格子要素が互いに連結されている。こうして、切妻の下にある火格子の最上段は、切妻を集積楔として、燃料を火格子の左右に分配する、一種の二重要素として設計されている。
【0022】
本発明の好ましい更なる一発展形では、二重要素の火格子要素は、共通の中央支持部によって連結することができ、この支持部は、可動式火格子駆動部及び火格子フレーム用冷却装置にも連結することができる。
【0023】
本発明の更に好ましい一実施形態において、可動式火格子駆動部は、火格子キャリッジによって形成され、そのストローク運動は、好ましくは、調整可能でありかつ一定である。つまり、ストローク運動は、好ましくは均一な送り速度で火格子全体にわたって行われる。火格子の運動は出力に応じて調整でき、各出力に対して、既定の運動と休止のサイクルを具体的に指定できる。
【0024】
本発明の更に好ましい一実施形態では、火格子要素の少なくとも一部、好ましくは全ての火格子要素が、冷却媒体が内部を流れる管状取り付け具に取り付けられている。管状取り付け具は、本発明で好ましいように、火格子フレームの冷却システムに理想的に接続される。これにより、段火格子全体をシンプルな方法で冷却することができる。
【0025】
1つのレベル上のすべての可動式火格子要素が、共通の駆動部、好ましくは火格子キャリッジによって動かされると、特に好ましい。この方法であれば、一度に片側だけが押されるため、炉床の滑落が遅くなり、ガス化炉床をできるだけ乱さない。
【0026】
段火格子は、複数の火格子要素列からなり、これにより、好ましくは2列目の火格子列ごとに可動式火格子駆動装置、好ましくは火格子キャリッジに接続され、したがって移動されることができるようになっている。こうすることで、一番上の列、上から3番目の列・・・というように、可動するように設計されている。
【0027】
本発明の更なる好ましい一実施形態では、火格子セクションはそれぞれ、上部領域に短い火格子要素を有し、下部領域に長い火格子要素を有する。
【0028】
この文脈における好ましい一実施形態において、本発明の重要な利点は、火格子が3つの異なる火格子要素、すなわち、火格子先端の二重要素、短い火格子要素によって形成されるいわゆるバーンオフ要素、及び長い火格子要素によって形成されるいわゆるバーンアウト要素によって構成されることである。短い火格子要素(バーンオフ要素)は、その
上の円筒形ガス化炉の領域(火格子中心)に配置され、長い火格子要素(バーンアウト要素)は、火格子の外側の領域に配置されて、石炭を燃焼させて灰を除去する。バーンアウト火格子要素が、より長くなっている。そのため、これらのより長い火格子要素が、燃料や石炭を載せるための大きな支持面を形成する。灰は、火格子要素を通過して除去される。更に、より長い火格子要素により、火格子の外側又は下側の領域での石炭の滞留時間が延長され、その結果、燃料のより完全な燃焼が保証される。
【0029】
火格子要素の間にスロットがあれば、火格子の下から供給される酸化媒体は、このスロットを通って流れることができる。
【0030】
本発明の更なる好ましい一実施形態において、スロットは、火格子要素が側壁を有し、各々が火格子要素の前端及び後端の前で終端する複数の凹部が、側壁に配置されるように形成されることができる。それにより、限定された長さのスロットが、それぞれの場合において隣接する2つの火格子要素の間に形成され、火格子の下方から供給される酸化媒体が、そのスロットを通って流れることができる。
【0031】
これにより、火格子要素がその前端と後端において側壁を互いに当接させることができ、したがってそれぞれの火格子列における明確な位置が確保される一方で、明確な流れ断面が形成される。
【0032】
火格子自体は、好ましくは、熱的及び化学的に耐性のある材料(典型的には、Cr-Ni鋼)で作られている。
【0033】
向流ガス化炉は、下縁を有し、火格子セクションからの下縁の距離は、本発明の好ましい実施形態では、下縁から出発する燃料の安息角が、火格子要素の最下列上又はそれぞれの火格子セクションの更に上方で終了するように選択される。
【0034】
これは、向流ガス化炉の下縁、特にそのガス化炉管と火格子との間の距離を、燃料床が、安息角内の、最下段又は第2列又は最後から2番目の列のバーンアウト要素上に良好に静止できるように小さくすることによって、燃料床の「流出」を防止することができ、それによって粒子が火格子の最下縁を越えて流出するのを確実に防止することができる。つまり、ガス化炉管の下端と火格子との間の距離は、石炭床の安息角(通常35~45°の範囲)が、典型的には第1のバーンアウト要素を超えて広がらないように設計されている。
【0035】
火格子上に形成された灰は、定期的にキャブレター(反応器)から除去(排出)されなければならず、そうでなければ反応器を詰まらせることになる。燃料の灰分含有量が高いほど、必要な灰除去サイクルは短くなる。
【0036】
既知の解決策では、灰を排出するために、十分な量の灰が燃え残り床の下に集積されたとき、火格子は一定の間隔で反応器の下で完全に又は部分的に開放される。灰を排出するための一つの解決策は、火格子に開口部を設け、そこから灰を下方に排出することであるが、そのために、開口部は、燃料の大部分が保持されるように設計される。しかし、燃料の特性や酸化媒体の選択によっては、酸化ゾーンに広く行き渡る高温(典型的には、800~1100℃)により、火格子上や火格子近傍に、灰の焼結やスラグが形成される可能性がある。これは、燃え残り床において、火格子開口部に対して大きすぎる安定した構造が形成され、そのため反応器内でそのような構造が集積し、長期的には問題(凝集)につながることを意味する。例えば、米国特許出願公開第2018/0079978A1号は、共流固定床ガス化炉用の回転式円形火格子を開示している。火格子にはスロット状の開口部があり、それを通って灰が下方に排出される。各開口部の断面は、火格子の上部か
ら下部に向かって円錐状に広がっている。
【0037】
本発明による好ましい一実施形態では、各火格子セクションの下端部又は下縁には、火格子の全幅にわたって延びる灰コンベアスクリューがあり、このスクリューを介して灰が排出される。本発明の更に好ましい一実施形態では、これら2つのスクリューは、共通の灰収集スクリューに通じており、このスクリューは、段火格子の横に隣り合って配置することができる。灰収集スクリューの端には、スクリューの下にスライドがあり、運転中のガス化炉の気密性を確保する。
【0038】
本発明の、義務的でないことが明らかな更なる発展形においては、スライドに、端部位置モニターを設け、気密性を確保することもできる。スライドは常に水平に配置され、灰で覆われていないことが望ましい。灰除去サイクルの開始時にスライドが開くと、灰収集スクリューが動き出し、灰をスライドの自由断面に運ぶようになっている。これにより、スライドが灰で覆われないことが確実になり(したがって、灰除去工程後にスライドを適切に閉じることができる)、灰除去間隔が短いため灰収集スクリューが部分的に灰で覆われたままになることが確実になる。最後に、スライドの下に配置された上昇スクリューが、灰を灰収集容器に搬送する。
【0039】
運転中、スライドは、例えば3時間ごとに、ほんの数秒だけ開けばよく、正確な間隔は、たとえば燃料の灰分含有量によっても異なり、選択可能である。これにより、灰除去サイクル中に誤って空気が混入するのを最小限に抑えることができる。
【0040】
本発明の更に好ましい一実施形態では、火格子底の灰は、クロスコンベアを介して、横に配置された灰スクリューに輸送される。横スクリューはその後、傾斜したスクリューコンベアにつながり、このコンベアはその後、灰を格子下の灰スライドに排出する。火格子底の灰は、このスライドを通って灰コンベアのスクリューの一つに乗り、そこから更に運搬される。火格子の下方には、かなり少ない灰しか集まらないので、火格子下方の灰除去システムは、例えば、通常の灰除去サイクルを10回繰り返した後に1回だけ作動させればよい。
【0041】
本発明の更に別の好ましい一実施形態では、ガス状酸化媒体を供給するための装置は、空気及び再循環排ガス用の各接続部を有する。酸化媒体は、好ましくは、混合管を介して火格子の下方で中央に供給され、火格子の下方で混合管から流出する。これにより、火格子の上方にある燃料床全体に、酸化媒体が確実に供給されることになる。
【0042】
ガス化空気への再循環排ガスの添加を制御することにより、混合物(酸化媒体)の酸素分圧が変化し、石炭のバーンオフが遅くなり、燃え残り床で発生する温度が低下する。これにより、燃え残り床の規定の温度が確保される。赤熱している床の温度は、好ましくは800℃~1000℃の間である。
【0043】
これは、燃え残り床の温度を制御し、灰の焼結やスラグ化を避けるために行われる。酸化媒体の混合物は、燃料の組成に応じて変えることができる。再循環排ガスの混合は、好ましくはバルブ、特にフラップを介して、かつ体積流量に対応する規定の差圧を介して制御される。
【0044】
温度は、例えば、火格子の上方、燃え残り床領域に配置された2つの熱電対を介して監視される。そこで規定の温度を超えると、酸化媒体中の再循環排ガス量が増加する。
【0045】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面を参照しての、本発明の好ましい実施形態の以下の説明(ただし、これは本発明の保護範囲を限定するものではない)から得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図2b】ガス化炉の各ゾーンにわたる温度プロファイルを示す図である。
【
図5a-5c】灰除去要素を含む本発明の外観図である。
【
図6a-6c】火格子上部の二重要素の斜視図、上方から見た図、及び側面図である。
【
図7a-7c】段火格子のバーンオフ要素の斜視図、上方から見た図、及び側面図である
【
図8a-8c】段火格子のバーンアウト要素の斜視図、下方から見た図、及び側面図である。
【
図9a-9b】酸化媒体を供給するための混合管の側面図及び上面図である。
【0047】
図面は、本発明による装置の一実施形態を示しているが、これは例示的なものに過ぎず、特許請求の範囲に定義された本発明による特徴とは別に、本発明の範囲内で多くの構成要素に関して異なる設計を行うことも可能であり、以下に特に言及する必要はない。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、左右対称の段火格子1を備えた本発明による設備の下部の例示的な一実施形態の断面図を示す。
図3は、
図1の段火格子1の斜視図を示す。
【0049】
段火格子1は、2つの火格子セクション1a、1bを有し、これらの火格子セクション1a、1bは、A字形で対称に配置され、その上端の領域は、ガス化炉管22を有する向流ガス化炉のガス化炉室下の中央領域に配置される。
【0050】
段火格子1の最上部、2つの火格子セクション1a、1bが一緒になった部分には、火格子の中央部に、燃料を左右に分けるための切妻2が設計されている。切妻2は、過度の高温から保護するために水冷され、好ましくは30°~90°、特に好ましくは約60°の楔角αを有するA字形の上部2′を有し、灰の堆積を防止する。
【0051】
図4は、段火格子1の最上部領域の断面図である。切妻2は、静止式の火格子フレーム16にしっかりと連結され、二重火格子要素3によって形成される、最上部の火格子レベルの上方、中央に配置される。本発明の図示された実施形態では、二重火格子要素3は、本質的に、その下の火格子レベルでも使用される2つの火格子要素3′であって、互いに向かい合う端部で互いに接続される、2つの火格子要素3′として設計される。
【0052】
図示の実施形態では、段火格子1全体は、本質的に3つの異なる火格子要素、すなわち、火格子先端部又は火格子上端部にある二重要素3、好ましくは本質的に円筒形のガス化炉管22の下方のいわゆるバーンオフ要素としての火格子要素4、及び石炭を燃焼させて灰を除去するための、段火格子の下側の外側領域の、いわゆるバーンアウト要素としてのより長い火格子要素5で構成されている。
【0053】
図6a、
図6b、及び
図6cは、最上部の火格子レベルを形成する二重火格子要素3の断面図、下から見た図及び側面図を示す。
【0054】
図7a、
図7b、及び
図7cは、火格子要素4の断面図、下方から見た図、及び側面
図を示しており、この火格子要素4は、本明細書で説明する本発明の文脈では、バーンオフ要素とも呼ばれる。
【0055】
最後に、
図8a、
図8b、及び
図8cは、火格子要素5の断面図、下方から見た図、及び側面図を示しており、この火格子要素5は、本明細書で説明する本発明の文脈では、バーンアウト要素とも呼ばれる。
【0056】
二重火格子要素3は、切妻2の下、火格子の最上列に配置されるが、集積楔としての切妻2の助けを借りて、火格子の左右に燃料を分配する。二重火格子要素3は、共通の中央支持部3″を有し、この支持部3″を介して、それぞれの火格子セクション1a、1bに割り当てられた火格子要素3′が互いに接続される。支持部3″は、管状取り付け具6を介して、可動式火格子駆動部、いわゆる火格子キャリッジ7に接続されている。図面に示す実施形態では、支持部3″はU字形であり、上方から取り付け具6に取り付けられている。火格子要素4及び5と同様に、火格子要素3′は、それらの下にある火格子要素4、5の表面9の上で静止し、摺動する、前側の丸みを帯びた端部8を有する。
【0057】
バーンアウト火格子要素5は、火格子要素3′及びバーンオフ要素4よりも長いが、それ以外は本質的に同じ設計を有する。したがって、バーンアウト火格子要素5は、バーンアウト要素4よりも大きな支持面を形成し、燃料の床がバーンアウト火格子要素5上でよりよく支持され、灰の供給もより効率的になる。更に、長い火格子要素5は、火格子の外側領域での石炭の滞留時間が長くなり、石炭が完全に燃え尽きることが保証される。
【0058】
火格子要素4及び5は、U字型の支持部10も有する。可動式火格子要素4及び5は、火格子キャリッジ7の取り付け部6に上方から取り付けられる。
【0059】
非可動式火格子要素4、5は、支持部品10と管状取り付け具11との間に良好な熱伝導性接続があるように、管状取り付け具11に取り付けられる。理想的には、これらの管状取り付け具11は、火格子フレーム16の冷却システムに接続され、冷却媒体、例えば水が、管状取り付け具11中を流れる。しかし、冷却水を、別に供給することももちろん可能である。
【0060】
図6、
図7、及び
図8に見られるように、すべての火格子要素3、4、5は、凹部13が配置された側壁12を有し、それらの側壁12は、一方では支持部3″、10の領域でそれらの後端部にまだ残っており、他方では前端部8に残っており、その結果、火格子の下方から供給される酸化媒体が流れることができる、限られた長さのスロットが、隣接する各2つの火格子要素の間に形成される。
【0061】
また、火格子要素3、4、5は、少なくとも側方凹部の領域において、下方に先細りの断面を有し、図示の実施形態では、火格子要素3、4、5の表面9を形成するプレートの下方に、狭いウェブ14によって配置され、灰粒子の落下を容易にする。
【0062】
段火格子1の2つの火格子セクション1a、1bは、それぞれ複数の火格子列からなり、2番目の火格子列のみが可動式火格子キャリッジ7に連結され、したがって移動され得る。一番上の列の火格子は可動式で、上から3番目の列も可動式である、等々となっている。
【0063】
移動平面上のすべての火格子要素3、4、5は、共通の火格子キャリッジ7によって移動される。このように、一度には、片側だけが押され、床全体がゆっくりと摺動するため、ガス化炉床の乱れは少なくなる。
【0064】
向流ガス化炉は、断熱ガス化炉管22を有し、この管は円筒形又は多角形(例えば八角形)であり得る。また断熱ガス化炉管22は、下縁部15を有し、この下縁部15は、好ましくは、短いバーンオフ要素4を有する火格子列から長いバーンアウト要素5を有する火格子列への移行領域の上方に位置する。ガス化炉管の下縁部15と火格子との間の距離は、燃料床の安息角(通常35~45°の範囲)が、火格子の最下縁部15を越えて粒子がこぼれるのを防止することができる、最下列、又は第2列すなわち最後から2番目の列のバーンアウト要素の領域内にあるような寸法にされる。
【0065】
図5a~5cは、灰除去システムを備えた、本発明によるシステムの外観図である。各火格子セクション1a、1bの下端には、火格子の最後の列の下の左右に灰スクリュー23があり、このスクリューを介して灰が排出され、火格子の全幅にわたって延びている。これら2つの灰スクリュー23は、共通の灰収集スクリュー24に通じており、このスクリューは、システムのハウジングの外側で横に配置されている。灰収集スクリュー24の端には、スクリューの下方に灰スライド21があり、運転中システムが気密に保たれるようになっている。
【0066】
灰スライド21は、好ましくは水平に配置され、灰で覆われていない。灰除去サイクルの開始時に灰スライド21が開くと、灰収集スクリュー24が動き出し、灰を自由に使用できるスライド断面内に搬送する。これにより、灰スライド21が灰で覆われることなく(灰除去プロセス後に適切に閉じることができるようになっており)、対応する短い灰除去間隔のために、灰収集スクリュー24が灰で覆われたままであるということが保証される。スライド21の下方に配置された上昇スクリュー25は、最終的に灰を灰収集容器内に運搬する。
【0067】
灰は、火格子要素3、4、5の間のスロットを通って落下することができ、火格子下方灰と呼ばれ、本発明の図示の実施形態では、クロスコンベア17を介して、横方向に配置された火格子下方灰スクリュー18に運搬される。その後、火格子下方灰スクリュー18は、火格子下方傾斜スクリュー19内に開口し、灰を火格子下方灰スライド20に排出する。このスライドにより、火格子底の灰は、火格子に沿って配置された灰スクリュー23の1つに到達し、そこから更に運搬される。火格子の下方には、かなり少ない物質しか集まらないので、火格子下方灰の除去は、例えば、約10回の通常の灰除去サイクルの後に1回だけ作動させればよい。
【0068】
図9a及び
図9bは、ガス状酸化媒体を供給する装置として機能する混合管27の側面図及び上面図である。混合管27は、空気供給管28用の接続部と、再循環排ガス供給管29用の接続部とを備えている。酸化媒体は、この混合管27を経由して、火格子の下方、中央に供給されるが、混合管27から段火格子1の下に流れ出る。酸化媒体は、通常、空気と再循環排ガスの混合物からなる。空気と再循環排ガスとの良好な混合は、混合管27を介して保証され、これにより、酸化媒体が段火格子1の下方の空間に出る前に、再循環煙道ガスが燃焼空気と非常によく混合される。再循環排ガスは、細い供給管29を介して、混合管内に軸方向に流入する。空気は、再循環排ガスの供給に対して90°オフセットされた幅広の供給管28を経由して、混合管27内に流入する。90°オフセットされた入口開口部、2つの入口開口部の直径の選択、入口開口部後の混合部は、空気と再循環排ガスの非常に良好な混合をもたらす。その後、混合物は混合管の下向きの流出開口部30を通って段火格子1の下の空間に入る。この良好な混合により、火格子上の石炭の局所的な燃焼状態に悪影響を及ぼす可能性のある、空気や再循環排ガスのストランドが火格子の下方に形成されず、酸化媒体が火格子の下方の空間に、良好かつ均一に分布することが保証される。
【0069】
ガス化空気に、再循環排ガスを制御しつつ添加することにより、混合物(酸化媒体)
の酸素分圧が変化し、燃料の燃焼が遅くなり、赤熱床で発生する温度が低下する。これにより、燃え残り床の規定の温度が確保される。灰の焼結やスラグ化を避けるため、赤熱床の温度は、好ましくは800~1000℃である。上記の温度は、燃料の組成によって変化し得る。再循環排ガスの混合は、バルブ、特にフラップを介して、かつ体積流量に対応する規定の差圧を介して制御される。
【0070】
最後に、
図1は、火格子に近い燃え残り床領域における温度測定の好ましい場所を示している。例えば、2つの熱電対31を、それらの場所に配置することができる。これらの地点で臨界温度(例えば1000℃)を超えた場合、酸化媒体中の再循環排ガスの割合を増やすことができる。
【0071】
火格子領域のケーシング26は、外部への熱損失を最小限に抑えるために断熱されている。好ましくは、多層断熱構造が使用される(耐火コンクリート、断熱コンクリート、セラミックウール、シートメタルジャケットなど)。
【符号の説明】
【0072】
1 段火格子
1a 火格子セクション
1b 火格子セクション
2 切妻
2′ 上部
3 二重火格子要素
3 上部火格子要素
3″ 支持部
4 短い火格子要素
5 長い火格子要素
6 管状取り付け具
7 火格子キャリッジ
8 前側端部
9 表面
10 支持部
11 管状取り付け具
12 側壁
13 凹部
14 ウェブ
15 向流ガス化炉の縁部
16 火格子フレーム冷却システムを有する火格子フレーム
17 クロスコンベア
18 火格子下方のスクリューコンベア
19 火格子下方の傾斜スクリューコンベア
20 火格子下方のスライド
21 灰スライド
22 ライニングを含む向流ガス化炉のガス化炉管
23 灰スクリュー
24 灰収集スクリュー
25 上昇スクリュー
26 火格子領域のケーシング
27 混合管
28 空気供給管
29 再循環排ガス供給管
30 酸化媒体用流出開口部
31 熱電対
101 燃料床
102 乾燥ゾーン
103 熱分解ゾーン
104 ガス化ゾーン
105 火格子
106 石炭燃焼ゾーン、酸化ゾーン
107 酸化剤供給
108 燃料供給
109 ガス排出
110 灰除去
α 楔角
【外国語明細書】