(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139787
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】ネットワーク設定判定装置、ネットワーク設定判定方法、およびネットワーク設定判定プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 41/0866 20220101AFI20241003BHJP
【FI】
H04L41/0866
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041644
(22)【出願日】2023-03-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青島 晃宏
(57)【要約】
【課題】ネットワーク機器の設定ファイルの確認作業の高精度化および効率化を図ることを目的とする。
【解決手段】ファイル取得部110は、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との3つのファイルのうち複数のファイルを取得する。情報抽出部120は、複数のファイルのいずれかのファイルから、ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報41を抽出する。設定判定部130は、機器確認情報41と、ネットワーク機器における特定の条件と特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報151と、に基づいて、機器確認情報41に対してネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得するファイル取得部と、
前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出する情報抽出部と、
前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する設定判定部と
を備えるネットワーク設定判定装置。
【請求項2】
設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得する状態ファイル取得部と、
前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得する解析部と、
前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する状態判定部と
を備えるネットワーク状態判定装置。
【請求項3】
前記ファイル取得部は、
前記3つのファイルのうち前記状態確認結果ファイルを含む前記複数のファイルを取得し、
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する状態確認結果を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記状態確認結果ファイルから抽出された前記機器確認情報に対して、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとのいずれかにおける設定が想定通りであるか否かを判定する請求項1に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項4】
前記ファイル取得部は、
前記状態確認結果ファイルと前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを前記複数のファイルとして取得し、
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから前記機器確認情報を抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルに前記追加削除設定ファイルの内容を反映させた確認用設定ファイルを生成し、前記確認用設定ファイルにおける設定が想定通りであるか否かを判定する請求項1に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項5】
前記ファイル取得部は、
前記3つのファイルのうち前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを含む前記複数のファイルを取得し、
前記情報抽出部は、
前記現状設定ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する特定の設定を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルから抽出された前記特定の設定である前記機器確認情報に対して、前記追加削除設定ファイルにおける設定が想定通りであるか否かを判定する請求項1に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項6】
前記ネットワーク設定判定装置は、
前記複数のファイルを受け付けるとともに、前記ネットワーク機器の設定の判定要求を受け付ける設定判定画面を表示する表示部を備え、
前記表示部は、
前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを示す設定判定結果を表示する請求項1および請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項7】
コンピュータが、ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得し、
コンピュータが、前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出し、
コンピュータが、前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定するネットワーク設定判定方法。
【請求項8】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得するファイル取得処理と、
前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出する情報抽出処理と、
前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する設定判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク設定判定プログラム。
【請求項9】
前記ネットワーク機器の状態確認結果は、複数種類の機器状態の確認結果を含み、
前記状態判定部は、
機器状態の種類によって、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとの差分が前記ネットワーク機器の状態に影響を与えるか否かを判定する無影響確認判定と、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとの差分が正常か否かを判定する正常性確認判定とのいずれかを選択し、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する請求項2に記載のネットワーク状態判定装置。
【請求項10】
前記ネットワーク状態判定装置は、
前記ネットワーク機器の状態が正常か否かの状態判定結果を表示する表示部であって、前記無影響確認判定により前記ネットワーク機器の状態が正常であると判定されると、前記無影響確認判定を実施したエントリの数を前記状態判定結果に表示し、前記無影響確認判定により前記ネットワーク機器の状態が正常でないと判定されると、前記差分を前記状態判定結果に表示する請求項9に記載のネットワーク状態判定装置。
【請求項11】
前記表示部は、
前記正常性確認判定を実施した場合は、前記正常性確認判定の数値を前記状態判定結果に表示する請求項10に記載のネットワーク状態判定装置。
【請求項12】
コンピュータが、設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得し、
コンピュータが、前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得し、
コンピュータが、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定するネットワーク状態判定方法。
【請求項13】
設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得する状態ファイル取得処理と、
前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得する解析処理と、
前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する状態判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク状態判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ネットワーク設定判定装置、ネットワーク状態判定装置、ネットワーク設定判定方法、ネットワーク設定判定プログラム、ネットワーク状態判定方法、およびネットワーク状態判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、ネットワーク機器の設定ファイル作成後、過去作業時の注意点あるいは不具合情報をまとめたチェックリストを手動で確認している。また、設定ファイル適用後におけるネットワーク状態の確認も手動で実施している。このように、事前の設定ファイルの確認および適用後のネットワーク状態の確認からなるネットワーク設定の一連の確認作業を手動で行うことにより、工数肥大化、チェック漏れ、および誤判定が問題となっている。
ネットワーク機器の設定ファイルをチェックする製品あるいはネットワーク状態チェックを行うツールもあるが、事前の設定ファイルのチェック、あるいはネットワーク状態の想定結果に対する高度なチェックをすることはできない。
【0003】
特許文献1には、設計上のネットワーク構成と実機のネットワーク構成の比較をユーザが簡単に行えるように支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、設計上のネットワーク構成と実機のネットワーク構成の単純な比較のみを行うだけである。よって、特許文献1では、事前の設定ファイルのチェックあるいはネットワーク状態の高度なチェックができず、ネットワーク設定の一連の確認作業を高精度かつ効率的に行うことができないという課題がある。
【0006】
本開示では、ネットワーク設定の一連の確認作業を高精度かつ効率的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るネットワーク設定判定装置は、
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得するファイル取得部と、
前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出する情報抽出部と、
前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する設定判定部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係るネットワーク設定判定装置では、ネットワーク機器の状態確認結果と現状の設定ファイルと本番適用前の設定ファイルとのうち複数のファイルに跨ったチェックを自動で行う仕組みを実現する。よって、本開示に係るネットワーク設定判定装置によれば、ネットワーク設定の一連の確認作業を高精度かつ効率的に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係るネットワーク判定システムの全体構成例を示す図。
【
図2】実施の形態1に係るネットワーク設定判定装置の構成例を示す図。
【
図3】実施の形態1に係るネットワーク設定判定装置の動作例を示すフロー図。
【
図4】実施の形態1に係る設定判定画面の構成例を示す図。
【
図5】実施の形態1に係るファイル取得処理と情報抽出処理の具体例を示す図。
【
図6】実施の形態1に係るファイル取得処理と情報抽出処理と設定判定処理の具体例を示す図。
【
図7】実施の形態1に係る設定判定結果の構成例を示す図。
【
図8】実施の形態1に係るネットワーク設定判定処理の具体例1を示す図。
【
図9】実施の形態1に係るネットワーク設定判定処理の具体例2を示す図。
【
図10】実施の形態1に係るネットワーク設定判定処理の具体例3を示す図。
【
図11】実施の形態1の変形例に係るネットワーク設定判定装置の構成例を示す図。
【
図12】実施の形態2に係るネットワーク状態判定装置の構成例を示す図。
【
図13】実施の形態2に係るネットワーク状態判定装置の動作例を示すフロー図。
【
図14】実施の形態2に係る事前状態確認ファイルと事後状態確認ファイルの初期設定の例を示す図。
【
図15】実施の形態2に係る事前状態確認ファイルと事後状態確認ファイルの具体例11(無影響確認判定)を示す図。
【
図16】実施の形態2に係る事前状態確認ファイルと事後状態確認ファイルの具体例12(無影響確認判定)を示す図。
【
図17】実施の形態2に係る事前状態確認ファイルと事後状態確認ファイルの具体例13(正常性確認判定)を示す図。
【
図18】実施の形態2に係る事前状態確認ファイルと事後状態確認ファイルの具体例14(正常性確認判定)を示す図。
【
図19】実施の形態2に係る状態判定結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。
また、実施の形態の説明および図において、Ethernetは登録商標である。
【0011】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係るネットワーク判定システム500の全体構成例を示す図である。
本実施の形態に係るネットワーク判定システム500は、ネットワーク設定判定装置100とネットワーク状態判定装置200とユーザ端末装置300とを備える。ネットワーク設定判定装置100とネットワーク状態判定装置200とユーザ端末装置300とは、ネットワークを介して通信する。
なお、本実施の形態では、ネットワーク状態判定装置200は無くてもよい。また、本実施の形態では、ネットワーク設定判定装置100とユーザ端末装置300とはネットワークを介して通信する別装置であるが、ネットワーク設定判定装置100がユーザ端末装置300に搭載されていてもよい。
【0012】
本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置100は、ネットワーク機器の設定であるネットワーク設定をチェックする装置である。
本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置200は、ネットワーク機器の状態であるネットワーク状態をチェックする装置である。
ユーザ端末装置300は、ユーザに用いられるPCといった情報処理装置である。PCは、Personal Computerの略語である。
【0013】
図2は、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置100の構成例を示す図である。
ネットワーク設定判定装置100は、コンピュータである。ネットワーク設定判定装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0014】
ネットワーク設定判定装置100は、機能要素として、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140と記憶部150とを備える。記憶部150には、設定確認情報151が記憶される。
【0015】
ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0016】
プロセッサ910は、ネットワーク設定判定プログラムを実行する装置である。ネットワーク設定判定プログラムは、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うICである。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP、GPUである。ICは、Integrated Circuitの略語である。CPUは、Central Processing Unitの略語である。DSPは、Digital Signal Processorの略語である。GPUは、Graphics Processing Unitの略語である。
【0017】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM、あるいはDRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略語である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略語である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0018】
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB端子である。なお、入力インタフェース930は、LANと接続されるポートであってもよい。USBは、Universal Serial Busの略語である。LANは、Local Area Networkの略語である。
【0019】
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCDである。出力インタフェース940は、表示器インタフェースともいう。HDMI(登録商標)は、High Definition Multimedia Interfaceの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。
【0020】
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、有線あるいは無線により、LAN、インターネット、電話回線、あるいはWi-Fi(登録商標)といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNICである。NICは、Network Interface Cardの略語である。
【0021】
ネットワーク設定判定プログラムは、ネットワーク設定判定装置100において実行される。ネットワーク設定判定プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、ネットワーク設定判定プログラムだけでなく、OSも記憶されている。OSは、Operating Systemの略語である。プロセッサ910は、OSを実行しながら、ネットワーク設定判定プログラムを実行する。ネットワーク設定判定プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されているネットワーク設定判定プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、ネットワーク設定判定プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0022】
ネットワーク設定判定装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、ネットワーク設定判定プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、ネットワーク設定判定プログラムを実行する装置である。
【0023】
ネットワーク設定判定プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0024】
ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との各部の「部」を「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、あるいは「サーキットリー」に読み替えてもよい。ネットワーク設定判定プログラムは、ファイル取得処理と情報抽出処理と設定判定処理と表示処理とを、コンピュータに実行させる。ファイル取得処理と情報抽出処理と設定判定処理と表示処理との「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」、「プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体」、または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体」に読み替えてもよい。また、ネットワーク設定判定方法は、ネットワーク設定判定装置100がネットワーク設定判定プログラムを実行することにより行われる方法である。
ネットワーク設定判定プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、ネットワーク設定判定プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0025】
なお、ここではネットワーク設定判定装置100を例としてコンピュータのハードウェアについて説明した。ネットワーク状態判定装置200およびユーザ端末装置300のハードウェアについても、ネットワーク設定判定装置100と同様の説明を適用することができる。
【0026】
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置100の動作について説明する。ネットワーク設定判定装置100の動作手順は、ネットワーク設定判定方法に相当する。また、ネットワーク設定判定装置100の動作を実現するプログラムは、ネットワーク設定判定処理をコンピュータに実行させるネットワーク設定判定プログラムに相当する。
【0027】
図3は、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置100の動作例を示すフロー図である。
【0028】
<設定判定画面表示処理>
ステップS101において、表示部140は、通信装置950を介して設定判定画面40をユーザ端末装置300に送信する。ユーザ端末装置300は、例えば、設定判定画面40をウェブ画面に表示する。
【0029】
図4は、本実施の形態に係る設定判定画面40の構成例を示す図である。
設定判定画面40は、ユーザから、ネットワーク設定の判定に用いられる複数のファイルを受け付ける。また、設定判定画面40は、ユーザから、ネットワーク設定の判定要求を受け付ける。
ネットワーク設定の判定に用いられる複数のファイルについては、後で説明する。
ユーザは、ネットワーク設定の判定に用いられる複数のファイルを設定判定画面40に設定し、チェック開始ボタンを押下することで、ネットワーク設定判定装置100にネットワーク機器の設定の判定要求を送信する。
これにより、ネットワーク設定の判定に用いられる複数のファイルが、ネットワーク設定判定装置100にアップロードされる。
【0030】
<ファイル取得処理>
ステップS102において、ファイル取得部110は、複数のファイルを取得する。複数のファイルとは、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との3つのファイルのうち少なくとも2つのファイルである。
状態確認結果ファイル31は、ネットワーク機器の状態確認結果を示すファイルである。
現状設定ファイル32は、ネットワーク機器の現状の設定を示すファイルである。
追加削除設定ファイル33は、ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示すファイルである。
【0031】
例えば、ファイル取得部110は、3つのファイルのうち状態確認結果ファイル31を含む複数のファイルを取得する。すなわち、ファイル取得部110は、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32を取得してもよいし、状態確認結果ファイル31と追加削除設定ファイル33を取得してもよい。あるいは、ファイル取得部110は、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33の3つのファイルを複数のファイルとして取得してもよい。
また、ファイル取得部110は、3つのファイルのうち現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との2つの設定ファイルを複数のファイルとして取得してもよい。
【0032】
<情報抽出処理>
ステップS103において、情報抽出部120は、複数のファイルのいずれかのファイルから、ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報41を抽出する。
【0033】
図5は、本実施の形態に係るファイル取得処理(ステップS102)と情報抽出処理(ステップS103)の具体例を示す図である。
図5の例では、ファイル取得部110は、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33の3つのファイルを取得する例を示している(ステップS102)。
状態確認結果ファイル31は、ネットワーク機器のハードウェア、ソフトウェアの状態および適用した設定の状態を示すファイルである。
現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との各々には、IPアドレスといったネットワーク設定が定義されている。IPは、Internet Protocolの略語である。
【0034】
また、
図5の例では、情報抽出部120は、状態確認結果ファイル31から、ネットワーク機器において確認すべき状態確認結果を示す情報を機器確認情報41として抽出している。
図5の例では、情報抽出部120は、「show version」あるいは「show inventory」といったコマンドを用いて、状態確認結果ファイル31から、ソフトウェアバージョン、OSイメージファイル名、機種名、インベントリ一覧といった情報を機器確認情報41として抽出する。
また、情報抽出部120は、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33に対して、ブロック単位で解析できるように構文解析を行う。これにより、例えば、Port-channel1といった特定のインタフェース内で特定のコマンドが含まれているかのチェックが可能となる。
【0035】
<設定判定処理>
ステップS104において、設定判定部130は、機器確認情報41と設定確認情報151とに基づいて、機器確認情報41に対してネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する。
設定確認情報151は、ネットワーク機器における特定の条件と、特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた情報である。
設定判定部130は、例えば、状態確認結果ファイル31から抽出された機器確認情報41に対して、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33とのいずれかにおける設定が想定通りであるか否かを判定する。
【0036】
より具体的には、設定判定部130は、機器確認情報41と、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33とのいずれかにおける設定とを確認する。そして、設定判定部130は、機器確認情報41おける機種とバージョン等の組み合わせが特定の条件に合致する場合、固有の不具合を回避するために必要な設定である必要設定が含まれているかを判定する。
【0037】
図6は、本実施の形態に係るファイル取得処理(ステップS102)と情報抽出処理(ステップS103)と設定判定処理(ステップS104)の具体例を示す図である。
図6の例では、ファイル取得処理(ステップS102)において、ファイル取得部110は、状態確認結果ファイル31と現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との3つのファイルを取得する。
情報抽出処理(ステップS103)において、情報抽出部120は、状態確認結果ファイル31から機器確認情報41を抽出する。
【0038】
例えば、設定確認情報151として、バージョンと機種名とインベントリの組み合わせからなる特定の条件511と、固有の不具合を回避するための必要設定512が対応付けられている。
図6の例では、バージョン「15.1(1)SY」と機種名「WS-C6503-E」とインベントリ「VS-SUP2T-10G」を含むという特定の条件511に対して、「no cdp run」という必要設定512が対応付けられている。
【0039】
設定判定部130は、状態確認結果ファイル31から抽出された機器確認情報41に対して、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33とのいずれかにおける設定が想定通りであるか否かを判定する。すなわち、設定判定部130は、機器確認情報41が特定の条件511に合致する場合、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33とのいずれかが必要設定512を満たしているかを判定する。
このとき、設定判定部130は、現状設定ファイル32に追加削除設定ファイル33を反映させた確認用設定ファイル34を生成し、確認用設定ファイル34における設定が想定通りか否か、すなわち必要設定512を満たしているかを判定する。
なお、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33とのいずれか一方のみを取得した場合は、取得した設定ファイルのみを確認用設定ファイル34とし、設定が想定通りか否か、すなわち必要設定512を満たしているかを判定すればよい。
図6の例では、確認用設定ファイル34に、「no cdp run」が含まれているか否かを判定する。
【0040】
設定判定部130による判定には、以下のケースがある。
設定判定部130は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれ、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしている場合に設定が想定通りと判定する。
また、設定判定部130は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれ、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしていない場合に設定が想定通りでないと判定する。
また、設定判定部130は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれていない、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしている場合は設定が想定通りと判定する。
また、設定判定部130は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれていない、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしていない場合は設定が想定通りと判定する。
【0041】
<設定判定結果表示処理>
ステップS105において、表示部140は、ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを示す設定判定結果42を出力する。具体的には、表示部140は、通信装置950を介してユーザ端末装置300に設定判定結果42を送信する。ユーザ端末装置300は、例えば、設定判定結果42をウェブ画面として表示機器に表示する。
【0042】
図7は、本実施の形態に係る設定判定結果42の構成例を示す図である。
設定判定結果42では、ネットワーク設定判定装置100にアップロードした確認対象の設定ファイル、その設定ファイルの判定結果、および判定内容の詳細を含む情報が出力される。
例えば、
図6に示す設定判定部130による判定の各ケースでは、表示部140は設定判定結果42の「判定内容の詳細」に以下のような出力をする。
表示部140は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれ、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしている場合に、設定判定結果42の「判定内容の詳細」に「チェックOK」と出力する。
また、表示部140は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれ、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしていない場合に、設定判定結果42の「判定内容の詳細」に「CDPを無効化して下さい。」と出力する。
また、表示部140は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれていない、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしている場合に、設定判定結果42の「判定内容の詳細」に、状態確認結果ファイル31の内容に応じて「バージョンが15.1(1)SYでないため、チェック対象外です。」または「inventoryのDESCRにSUP720が含まれないため、チェック対象外です。」と出力する。
また、表示部140は、状態確認結果ファイル31に特定の条件511が含まれていない、かつ、確認用設定ファイル34が必要設定512を満たしていない場合に、設定判定結果42の「判定内容の詳細」に、状態確認結果ファイル31の内容に応じて「バージョンが15.1(1)SYでないため、チェック対象外です。」または「inventoryのDESCRにSUP720が含まれないため、チェック対象外です。」と出力する。
【0043】
以上のように、ネットワーク判定システム500では、ユーザ端末装置300のウェブブラウザから公衆網経由でネットワーク設定判定装置100にチェック対象のファイルが送信(アップロード)される。ネットワーク設定判定装置100は、判定結果である設定判定結果42を、ユーザ端末装置300のウェブブラウザからダウンロード可能となるようにユーザ端末装置300に送信する。設定判定結果42は、例えばCSVファイルである。なお、公衆網ではなくLANでもよい。CSVは、Comma Separated
Valuesの略語である。
【0044】
<ネットワーク設定判定処理の具体例1>
図8は、本実施の形態に係るネットワーク設定判定処理の具体例1を示す図である。
具体例1は、
図6で説明した具体例の別例である。
【0045】
図8では、設定確認情報151として、バージョンと機種名の組み合わせからなる特定の条件511と、固有の不具合(脆弱性)を回避するための必要設定512が対応付けられている。
図8の例では、バージョンの条件リストと機種名の条件リストが特定の条件511として設定されている。設定判定部130は、機器確認情報41において、バージョンの条件リストのいずれかと機種名の条件リストのいずれかとの組み合わせが存在する場合に、「no vstack」という必要設定512が確認用設定ファイル34に含まれているかを判定する。
【0046】
<ネットワーク設定判定処理の具体例2>
図9は、本実施の形態に係るネットワーク設定判定処理の具体例2を示す図である。
ファイル取得部110は、3つのファイルのうち現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33を複数のファイルとして取得してもよい。
図9を用いて、ファイル取得部110が現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33を取得した場合におけるネットワーク設定判定処理について説明する。
【0047】
情報抽出部120は、現状設定ファイル32から、ネットワーク機器において確認すべき特定の設定を示す情報を機器確認情報41として抽出する。設定判定部130は、現状設定ファイル32から抽出された特定の設定である機器確認情報41に対して、追加削除設定ファイル33における設定が想定通りであるか否かを判定する。
【0048】
図9の例では、設定確認情報151には、ネットワーク機器における特定の設定(例えば、「trunk allowed vlan」という文字列)が、特定の条件511として設定されているものとする。また、設定確認情報151には、このような特定の条件511に対して、設定上書きを防ぐためのコマンド(例えば「add」)が必要設定512として設定されているものとする。
すなわち、具体例2では、現状設定ファイル32にすでに設定X(特定の条件511)が含まれている場合、コマンドαだと設定が上書きされてしまうため、追加削除設定ファイル33においてコマンドβ(必要設定512)にしているかを判定する。
【0049】
情報抽出部120は、現状設定ファイル32から、特定の設定「trunk allowed vlan」を抽出する。そして、設定判定部130は、追加削除設定ファイル33に、特定の設定「trunk allowed vlan」について追加がある場合、必要設定「add」が含まれているかを判定する。
設定判定部130は、特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれていれば、チェックOKとする。設定判定部130は、特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれていなければ、チェックNGとする。
図9の(参考1)では、追加削除設定ファイル33に特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれている場合における、追加削除設定ファイル適用後の設定ファイルの例を示している。また、
図9の(参考2)では、追加削除設定ファイル33に特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれていない場合における、追加削除設定ファイル適用後の設定ファイルの例を示している。
【0050】
また、
図7における太枠上段は、特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれている場合の設定判定結果42(チェックOK)の出力例を示している。
図7における太枠下段は、特定の設定「trunk allowed vlan」に対する必要設定「add」が含まれていなかった場合の設定判定結果42(チェックNG)の出力例を示している。
【0051】
<ネットワーク設定判定処理の具体例3>
図10は、本実施の形態に係るネットワーク設定判定処理の具体例3を示す図である。
具体例3は、具体例2の別例である。
【0052】
図10の例では、具体例2と同様に、ファイル取得部110は、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33を複数のファイルとして取得する。
【0053】
図10の例では、設定確認情報151には、「あるACL(test-acl)内に特定の設定(denyという文字列)が含まれていること」が特定の条件511として設定されているものとする。また、このような特定の条件511に対して、同じACLに設定を追加する場合は、「明示的に行番号を指定し、その値がdenyの行番号以下(line1~3)であること」が必要設定512として設定確認情報151に設定されているものとする。
【0054】
情報抽出部120は、現状設定ファイル32から、特定の設定「ACL(test-acl)内の特定の設定(denyという文字列)」を抽出する。
設定判定部130は、追加削除設定ファイル33における特定の設定「同じACLに設定を追加する設定」に対して、必要設定「明示的に行番号を指定し、その値がdenyの行番号以下(line 1~3)である設定」が含まれているかを判定する。
設定判定部130は、特定の設定に対する必要設定が含まれていれば、チェックOKとする。設定判定部130は、特定の設定に対する必要設定が含まれていなければ、チェックNGとする。
【0055】
図10の(参考3)は、追加削除設定ファイル33に、特定の設定「access-list test-acl extended deny ip 192.168.1.0 0.0.0.255 host 10.1.1.1」に対する必要設定「access-list test-acl line 3 extended permit ip host 192.168.1.3 host 10.1.1.1」が含まれている場合の、追加削除設定ファイル適用後の設定ファイルの例である。また、
図10の(参考4)は、追加削除設定ファイル33に、特定の設定に対する必要設定が含まれていない場合の、追加削除設定ファイル適用後の設定ファイルの例である。
【0056】
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、現状設定ファイル32に追加削除設定ファイル33を反映させた確認用設定ファイル34を生成し、確認用設定ファイル34における設定が想定通りか否かを判定する設定判定処理の例について説明した。
変形例1では、設定判定部130は、確認用設定ファイル34を生成せずに、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との各々について必要設定512を満たしているかを判定することにより、設定ファイルが想定通りか否かを判定する設定判定処理の例について説明する。
【0057】
変形例1に係る設定判定処理において、
図5の場合について説明する。
本実施の形態の
図5では確認用設定ファイル34を構文解析しているが、変形例1に係る設定判定処理では、確認用設定ファイル34が現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との各々に置き換わる。
変形例1に係る設定判定処理では、設定判定部130は、(2)現状設定ファイル32、(3)追加削除設定ファイル33の各々について、構文解析を行い、特定のコマンドが含まれているかを確認する。そして、設定判定部130は、(2)か(3)のどちらか一方または両方に含まれていればチェックOKで、その他はチェックNGとする。
【0058】
変形例1に係る設定判定処理についてより詳しく説明する。
変形例1に係る設定判定処理において、
図6の場合について説明する。
本実施の形態の
図6では確認用設定ファイル34について特定のコマンド(必要設定512)が含まれているかを確認しているが、変形例1に係る設定判定処理では、確認用設定ファイル34が現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との各々に置き換わる。そして、変形例1に係る設定判定処理では、(4)の確認結果は、現状設定ファイル32と追加削除設定ファイル33との各々の確認結果から導き出される確認結果となる。
【0059】
このように、変形例1に係る設定判定処理では、設定ファイルのチェック結果は「3ファイルの結果に応じて判定」される。
すなわち、変形例1に係る設定判定処理では、
図6の記載「2ファイルの結果に応じて判定。」が「3ファイルの結果に応じて判定。」に置き換わる。
また、変形例1に係る設定判定処理では、(4)の確認結果は以下のように導き出される。
現状設定ファイル32Yes かつ追加削除設定ファイルYes ⇒ (4)Yes
現状設定ファイル32Yes かつ追加削除設定ファイルNo ⇒ (4)Yes
現状設定ファイル32No かつ追加削除設定ファイルYes ⇒ (4)Yes
現状設定ファイル32No かつ追加削除設定ファイルNo ⇒ (4)No
【0060】
<変形例2>
本実施の形態では、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能がソフトウェアで実現される。変形例として、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能がハードウェアで実現されてもよい。
具体的には、ネットワーク設定判定装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路909を備える。
【0061】
図11は、本実施の形態の変形例に係るネットワーク設定判定装置100の構成例を示す図である。
電子回路909は、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
【0062】
ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
【0063】
別の変形例として、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。また、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との一部またはすべての機能がファームウェアで実現されてもよい。
【0064】
プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、ファイル取得部110と情報抽出部120と設定判定部130と表示部140との機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
【0065】
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置では、状態確認結果ファイルから各種情報を抽出したものと、本番適用済みの現状設定ファイル、本番適用前の追加削除設定ファイル間で、以下のようなチェックが自動的に実施される。
・
図6および
図8で説明したように、機種およびバージョン等の組合わせが特定の条件である場合、固有の不具合を回避するための必要設定が含まれているかのチェックが可能となる。
・
図9および
図10で説明したように、現状設定ファイルに、すでに特定の設定が含まれている場合、追加削除設定ファイルにおいて既存設定に影響が生じるコマンドではなく、必要設定に設定されているコマンドにしているかというチェックが可能となる。
【0066】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置によれば、複数ファイルに跨るネットワーク設定の高精度なチェックを自動的に行うことができ、客先へのネットワーク提供までのリードタイムを短縮することができる。また、ネットワーク設定の判定における作業品質を向上させることができる。また、通常のツールでは不可能であった、本番適用前後の設定ファイルを照らし合わせたチェックについても自動化することができる。
【0067】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置によれば、ネットワーク機器の状態確認結果と現状の設定ファイルと本番適用前の設定ファイルとのうち複数のファイルに跨ったチェックを自動で行う仕組みを実現することができる。よって、本実施の形態に係るネットワーク設定判定装置によれば、ネットワーク機器の設定ファイルの確認作業の高精度化および効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0068】
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点および実施の形態1に追加する点について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0069】
***構成の説明***
本実施の形態では、実施の形態1で説明したネットワーク判定システム500のうちネットワーク状態判定装置200について説明する。
なお、本実施の形態では、ネットワーク設定判定装置100は無くてもよい。また、ネットワーク状態判定装置200とユーザ端末装置300とは別装置でもよいし、ネットワーク状態判定装置200がユーザ端末装置300に搭載されていてもよい。
【0070】
図12は、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置200の構成例を示す図である。
本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置200は、ネットワーク設定後のネットワーク状態をチェック(判定)する装置である。
ネットワーク状態のチェックには、無影響確認判定と正常性確認判定がある。
【0071】
無影響確認判定と正常性確認判定の概要を説明する。
無影響確認判定では、状態確認結果ファイルを構文解析し、特定のパラメータを抽出する。そして、ネットワーク設定変更前後の2つの状態確認結果ファイルを差分比較し、値に差分があった場合は内容を出力する。このとき、機器更改等によるインタフェース名称変更といった、設定の変更前後でパラメータ名が変更となる場合は、別途定義した変換リストで対応付けを行う。
例えば、インタフェースのup/down状態や、隣接機器との接続状態が設定の変更前後で変わらないか比較することで、ネットワーク状態をチェック(判定)する。
【0072】
正常性確認判定では、状態確認結果ファイルから特定のパラメータを抽出し、想定通りの値かを確認する。
例えば、インタフェースのパケットカウントアップが見られるか、エラーカウントの上昇が見られないかといった確認を実施する。あるいはCPU使用率が正常範囲内かといった確認を実施する。
【0073】
ネットワーク状態判定装置200は、コンピュータである。ネットワーク状態判定装置200は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0074】
ネットワーク状態判定装置200は、機能要素として、状態ファイル取得部210と解析部220と状態判定部230と表示部240と記憶部250とを備える。記憶部250には、変換リスト251と状態判定結果252が記憶される。
なお、実施の形態1で説明したように、ネットワーク状態判定装置200およびユーザ端末装置300のハードウェアについても、実施の形態1で説明したネットワーク設定判定装置100と同様の説明を適用することができる。
【0075】
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置200の動作について説明する。ネットワーク状態判定装置200の動作手順は、ネットワーク状態判定方法に相当する。また、ネットワーク状態判定装置200の動作を実現するプログラムは、ネットワーク状態判定処理をコンピュータに実行させるネットワーク状態判定プログラムに相当する。
【0076】
図13は、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置200の動作例を示すフロー図である。
【0077】
<状態ファイル取得処理>
ステップS201において、状態ファイル取得部210は、設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイル61と、設定変更後におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイル62とを取得する。ネットワークにおける設定変更前を事前、設定変更後を事後と称する場合がある。
【0078】
図14は、本実施の形態に係る事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62の初期設定の例を示す図である。
例えば、ユーザは、設定変更前の状態確認結果ファイル用のディレクトリに、事前状態確認ファイル61を格納する。また、ユーザは、設定変更後の状態確認結果ファイル用のディレクトリに、事後状態確認ファイル62を格納する。
図14の例では、「機器Aの設定変更前のインタフェース状態確認結果ファイル」と「機器Bの設定変更前の接続状態確認結果ファイル」とが設定変更前の状態確認結果ファイル用のディレクトリに格納されている。また、「機器Aの設定変更後のインタフェース状態確認結果ファイル」と「機器Bの設定変更後の接続状態確認結果ファイル」とが設定変更後の状態確認結果ファイル用のディレクトリに格納されている。
ユーザにより、設定変更前後の状態確認結果ファイル用のディレクトリと変換リスト251とが指定されると、ネットワーク状態判定処理が実行される。
これにより、ネットワーク状態判定装置200は、状態確認結果ファイルごとの状態判定結果252(OK/NG/WARNING)および詳細(パラメータの差分内容や値)をCSV形式で出力する。
【0079】
図15は、本実施の形態に係る事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62の具体例11(無影響確認判定)を示す図である。
図16は、本実施の形態に係る事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62の具体例12(無影響確認判定)を示す図である。
図17は、本実施の形態に係る事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62の具体例13(正常性確認判定)を示す図である。
図18は、本実施の形態に係る事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62の具体例14(正常性確認判定)を示す図である。
図15から
図18では、左側に事前状態確認ファイル61の例を示し、右側に事後状態確認ファイル62を示している。
図15から
図18において、左側の上段が構文解析前の事前状態確認ファイル61の例である。また、
図15から
図18において、右側の上段が構文解析前の事後状態確認ファイル62の例である。
【0080】
ネットワーク機器の状態確認結果ファイルには、複数種類の機器状態の確認結果が含まれている。
例えば、
図15では、インタフェース状態を示す確認結果が含まれている。
図16では、隣接機器との接続状態を示す確認結果が含まれている。
図17では、ネットワークの通信速度(インタフェースのパケットカウント)の状態を示す確認結果が含まれている。
図18では、ネットワーク機器のログを示す確認結果が含まれている。
【0081】
<解析処理>
ステップS202において、解析部220は、事前状態確認ファイル61と事後状態確認ファイル62との各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイル71と解析後事後状態ファイル72とを取得する。
図15から
図18において、左側の中段が構文解析後の解析後事前状態ファイル71の例である。また、
図15から
図18において、右側の中段が構文解析後の解析後事後状態ファイル72の例である。
【0082】
ステップS203において、解析部220は、変換リスト251を用いて、解析後事前状態ファイル71において変換可能なパラメータを変換する。解析部220は、変換により得られた解析後事前状態ファイル71を変換事前状態ファイル81として取得する。
図15では、構文解析により、事前状態確認ファイル61から、インタフェース状態の項目ごとの状態列挙である解析後事前状態ファイル71が得られる。また、構文解析により、事後状態確認ファイル62から、インタフェース状態の項目ごとの列挙である解析後事後状態ファイル72が得られる。
【0083】
変換リスト251は、ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である。
図15に示すように、変換リスト251には、機種名、パラメータ、事前の値、および事後の値が設定されている。
図15の変換リスト251では、機種名「機器A」のパラメータ「インタフェース」では、事前には「Ethernet1」であったものが、事後には「Ethernet1/1」と名称変更されたことを示している。つまり、事前状態確認ファイル61では「Ethernet1」であったものが、事後状態確認ファイル62において「Ethernet1/1」となっていた場合でも影響はないことを示している。
【0084】
解析部220は、変換リスト251を用いて、解析後事前状態ファイル71において変換可能なパラメータを変換する。解析部220は、変換により得られた解析後事前状態ファイル71を変換事前状態ファイル81として取得する。
図15の例では、解析部220は、解析後事前状態ファイル71に変換リスト251を適用することにより、「Ethernet1/1」におけるインタフェース状態の項目ごとの列挙である変換事前状態ファイル81を得る。
【0085】
<状態判定処理>
ステップS204において、状態判定部230は、変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72とを比較し、比較結果を得る。状態判定部230は、比較結果に基づいて、ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する。
【0086】
図15の例では、状態判定部230は、「Ethernet1/1」におけるインタフェース状態の項目ごとの列挙である変換事前状態ファイル81と、「Ethernet1/1」におけるインタフェース状態の項目ごとの列挙である解析後事後状態ファイル72とを比較する。状態判定部230は、比較結果35を出力する。
図15の例では、比較結果35は、差分を表している。例えば、変換事前状態ファイル81では「connected:True」が解析後事後状態ファイル72では「connected:False」となっている。よって、比較結果35では、「+connected:False,-connected:True」と表されている。
【0087】
上述したように、ネットワーク機器の状態確認結果は、複数種類の機器状態の確認結果を含む。例えば、
図15では、インタフェース状態を示す確認結果が含まれている。
図16では、隣接機器との接続状態を示す確認結果が含まれている。
図17では、ネットワークの通信速度(インタフェースのパケットカウントアップ)の状態を示す確認結果が含まれている。
図18では、ネットワーク機器のログを示す確認結果が含まれている。
【0088】
状態判定部230は、機器状態の種類によって、無影響確認判定と正常性確認判定とのいずれかの判定手法を用いるかを選択する。
無影響確認判定は、変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72との差分がネットワーク機器の状態に影響を与えるか否かを判定する判定手法である。
正常性確認判定は、変換事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとの差分が正常か否かを判定する判定手法である。
【0089】
図15に示すように、状態確認結果における機器状態の種類が「インタフェース状態」である場合は、状態判定部230は無影響確認判定を実施する。
図15の例では、比較結果35は変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72との差分を表している。状態判定部230は、比較結果35により、差分がなければチェックOKとし、差分があれば、差分がネットワーク機器の状態に影響を与えるか否かを判定し、影響を与えない場合はネットワーク機器の状態が正常であると判定し、チェックOKとする。状態判定部230は、差分がネットワーク機器の状態に影響を与える場合はネットワーク機器の状態が正常でないと判定し、チェックNGとする。または、状態判定部230は、比較結果35により、差分がなければチェックOKとし、差分があればチェックNGとする。
【0090】
図16では、状態確認結果における機器状態の種類が「隣接機器との接続状態」である。この場合は、状態判定部230は無影響確認判定を実施する。
図16の例では、解析部220は、解析後事前状態ファイル71に変換リスト251を適用することにより、各インタフェースにおける隣接機器との接続状態を表す変換事前状態ファイル81を得る。
そして、状態判定部230は、変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72とを比較し、比較結果35を得る。
図16の例では、比較結果35は、変換事前状態ファイル81にあり、解析後事後状態ファイル72にはない以下の「隣接機器との接続状態」が表されている。
・{-LOCAL_INTERFACE:Gig1/1/2,NEIGHBOR:Router2.Router2,NEIGHBOR_INTERFACE:Gig0/0/1}
【0091】
このように、
図16の例では、比較結果35は変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72との差分を表している。状態判定部230は、比較結果35により、差分がなければチェックOKとし、差分があれば、差分がネットワーク機器の状態に影響を与えるか否かを判定し、影響を与えない場合はネットワーク機器の状態が正常であると判定し、チェックOKとする。状態判定部230は、差分がネットワーク機器の状態に影響を与える場合はネットワーク機器の状態が正常でないと判定し、チェックNGとする。または、状態判定部230は、比較結果35により、差分がなければチェックOKとし、差分があればチェックNGとする。
【0092】
図17では、状態確認結果における機器状態の種類が「インタフェースのパケットカウント」である。この場合は、状態判定部230は正常性確認判定を実施する。
図17の例では、解析部220は、解析後事前状態ファイル71に変換リスト251を適用することにより、「Ethernet1/1」におけるインタフェースのパケットカウント状態を表す変換事前状態ファイル81を得る。
そして、状態判定部230は、変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72とを比較し、比較結果35を得る。
図17の例では、比較結果35は、変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72とのパケットカウントの差分が表されている。具体的には、以下のように表される。
・Ethernet1/1のIn方向パケットカウント(1000->1100)
・Ethernet1/1のOut方向パケットカウント(2000->2100)
【0093】
このように、
図17の例では、比較結果35は変換事前状態ファイル81と解析後事後状態ファイル72とのパケットカウントの差分を表している。状態判定部230は、比較結果35がパケットカウントアップを示しているかを判定する。パケットカウントアップを示している場合は、状態判定部230は、ネットワーク機器の状態が正常であると判定し、チェックOKとする。なお、
図17の例とは異なり、パケットカウントアップを示していない場合は、状態判定部230は、ネットワーク機器の状態が正常でないと判定し、チェックNGとする。
【0094】
図18では、状態確認結果における機器状態の種類が「ログ」である。この場合は、状態判定部230は正常性確認判定を実施する。
図18の例では、状態判定部230は、解析後事前状態ファイル71と解析後事後状態ファイル72とを比較している。解析後事後状態ファイル72には、解析後事前状態ファイル71には含まれておらず、事後に発生したログ「CDP-4-DUPLEX_MISMATCH」が含まれている。
状態判定部230は、判別リストを用いてログの判定を行う。解析後事前状態ファイル71に含まれるログは、判定が「OK(原因調査:不要)」のログ「SYS-5-CONFIG_I」のみである。一方、解析後事後状態ファイル72には、事後で発生したログ「CDP-4-DUPLEX_MISMATCH」が含まれている。ログ「CDP-4-DUPLEX_MISMATCH」の判定は「NG(原因調査:必要)」のため、状態判定部230はネットワーク機器の状態が正常ではないと判定し、チェックNGとする。なお、
図18の例とは異なり、解析後事後状態ファイル72に、判別リストに「NG(原因調査:必要)」で登録されたログが含まれていない場合は、チェックOKとする。
【0095】
<表示処理>
ステップS205において、表示部240は、ネットワーク機器の状態が正常か否かの状態判定結果252を出力する。ネットワーク状態判定装置200は、判定結果である状態判定結果252がユーザ端末装置300のウェブブラウザからダウンロード可能となるようにユーザ端末装置300に送信する。状態判定結果252は、例えばCSVファイルである。なお、公衆網ではなくLANでもよい。
【0096】
図19は、本実施の形態に係る状態判定結果252を示す図である。
状態判定結果252には、状態確認結果のコマンドと、機器名と、判定手法と、事前状態確認ファイルと、事後状態確認ファイルと、チェック結果と、詳細が設定されている。
【0097】
表示部240は、無影響確認判定によりネットワーク機器の状態が正常であると判定されると、無影響確認判定を実施したエントリの数を状態判定結果252に設定する。
図19の状態判定結果252の1行目では、隣接機器との接続状態がOKとなっている。この場合、詳細には、「OK:2エントリ」と設定される。これは隣接機器との接続台数が2であることを示している。
【0098】
また、表示部240は、無影響確認判定によりネットワーク機器の状態が正常でないと判定されると、比較結果35を状態判定結果252に設定する。
図19の状態判定結果252の最終行では、無影響確認判定がNGとなっている。無影響確認がNGの場合は、比較結果35に出力された「減少(-)、増加(+)された項目」が表示される。
【0099】
また、表示部240は、正常性確認判定を実施した場合は、正常性確認判定の数値を状態判定結果252に設定する。正常性確認の場合、チェック結果に関係なく比較結果35に出力された値が表示される。
【0100】
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置では、状態確認結果ファイルと変換リストと組み合わせて、無影響確認判定または正常性確認判定を自動で実施することができる。
【0101】
本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置によれば、変換リストを使うことにより、単純比較ではない高度な比較ができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置によれば、変換リストを使うことにより、本番適用前後で機器更改がなされた場合のチェックを行うことができる。さらに、本実施の形態に係るネットワーク状態判定装置によれば、何を比較するかによって出す結果を変えることができ、単純比較ではない高度な比較ができる。
【0102】
以上の実施の形態1および2では、ネットワーク判定システムの各装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、ネットワーク判定システムの各装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。ネットワーク判定システムの各装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、ネットワーク判定システムの各装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1および2のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これら実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1および2では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0103】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、フロー図あるいはシーケンス図を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【0104】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0105】
(付記1)
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得するファイル取得部と、
前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出する情報抽出部と、
前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する設定判定部と
を備えるネットワーク設定判定装置。
(付記2)
設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得する状態ファイル取得部と、
前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得する解析部と、
前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する状態判定部と
を備えるネットワーク状態判定装置。
(付記3)
前記ファイル取得部は、
前記3つのファイルのうち前記状態確認結果ファイルを含む前記複数のファイルを取得し、
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する状態確認結果を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記状態確認結果ファイルから抽出された前記機器確認情報に対して、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとのいずれかにおける設定が想定通りであるか否かを判定する付記1に記載のネットワーク設定判定装置。
(付記4)
前記ファイル取得部は、
前記状態確認結果ファイルと前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを前記複数のファイルとして取得し、
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから前記機器確認情報を抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルに前記追加削除設定ファイルの内容を反映させた確認用設定ファイルを生成し、前記確認用設定ファイルにおける設定が想定通りであるか否かを判定する付記1または付記3に記載のネットワーク設定判定装置。
(付記5)
前記ファイル取得部は、
前記3つのファイルのうち前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを含む前記複数のファイルを取得し、
前記情報抽出部は、
前記現状設定ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する特定の設定を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルから抽出された前記特定の設定である前記機器確認情報に対して、前記追加削除設定ファイルにおける設定が想定通りであるか否かを判定する付記1に記載のネットワーク設定判定装置。
(付記6)
前記ネットワーク設定判定装置は、
前記複数のファイルを受け付けるとともに、前記ネットワーク機器の設定の判定要求を受け付ける設定判定画面を表示する表示部を備え、
前記表示部は、
前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを示す設定判定結果を表示する付記1および付記3から付記5のいずれか1項に記載のネットワーク設定判定装置。
(付記7)
コンピュータが、ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得し、
コンピュータが、前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出し、
コンピュータが、前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定するネットワーク設定判定方法。
(付記8)
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの3つのファイルのうち複数のファイルを取得するファイル取得処理と、
前記複数のファイルのいずれかのファイルから、前記ネットワーク機器における状態あるいは設定を示す機器確認情報を抽出する情報抽出処理と、
前記機器確認情報と、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報と、に基づいて、前記機器確認情報に対して前記ネットワーク機器の設定が想定通りであるか否かを判定する設定判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク設定判定プログラム。
(付記9)
前記ネットワーク機器の状態確認結果は、複数種類の機器状態の確認結果を含み、
前記状態判定部は、
機器状態の種類によって、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとの差分が前記ネットワーク機器の状態に影響を与えるか否かを判定する無影響確認判定と、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとの差分が正常か否かを判定する正常性確認判定とのいずれかを選択し、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する付記2に記載のネットワーク状態判定装置。
(付記10)
前記ネットワーク状態判定装置は、
前記ネットワーク機器の状態が正常か否かの状態判定結果を表示する表示部であって、前記無影響確認判定により前記ネットワーク機器の状態が正常であると判定されると、前記無影響確認判定を実施したエントリの数を前記状態判定結果に表示し、前記無影響確認判定により前記ネットワーク機器の状態が正常でないと判定されると、前記差分を前記状態判定結果に表示する付記9に記載のネットワーク状態判定装置。
(付記11)
前記表示部は、
前記正常性確認判定を実施した場合は、前記正常性確認判定の数値を前記状態判定結果に表示する付記10に記載のネットワーク状態判定装置。
(付記12)
コンピュータが、設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得し、
コンピュータが、前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得し、
コンピュータが、前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定するネットワーク状態判定方法。
(付記13)
設定変更前におけるネットワーク機器の状態確認結果を示す事前状態確認ファイルと、設定変更後における前記ネットワーク機器の状態確認結果を示す事後状態確認ファイルとを取得する状態ファイル取得処理と、
前記事前状態確認ファイルと前記事後状態確認ファイルとの各々を構文解析することにより、解析後事前状態ファイルと解析後事後状態ファイルとを取得し、前記ネットワーク機器の状態確認結果において変換可能なパラメータの一覧である変換リストを用いて、前記解析後事前状態ファイルにおいて変換可能なパラメータを変換し、変換した前記解析後事前状態ファイルを変換事前状態ファイルとして取得する解析処理と、
前記変換事前状態ファイルと前記解析後事後状態ファイルとを比較することにより、前記ネットワーク機器の状態が正常か否かを判定する状態判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク状態判定プログラム。
【符号の説明】
【0106】
31 状態確認結果ファイル、32 現状設定ファイル、33 追加削除設定ファイル、34 確認用設定ファイル、35 比較結果、40 設定判定画面、41 機器確認情報、42 設定判定結果、61 事前状態確認ファイル、62 事後状態確認ファイル、71 解析後事前状態ファイル、72 解析後事後状態ファイル、81 変換事前状態ファイル、100 ネットワーク設定判定装置、110 ファイル取得部、120 情報抽出部、130 設定判定部、140,240 表示部、150,250 記憶部、151 設定確認情報、251 変換リスト、252 状態判定結果、200 ネットワーク状態判定装置、210 状態ファイル取得部、220 解析部、230 状態判定部、300 ユーザ端末装置、500 ネットワーク判定システム、511 特定の条件、512 必要設定、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、950 通信装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルとの複数のファイルを取得するファイル取得部と、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルを構文解析する情報抽出部と、
前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定する設定判定部と
を備えるネットワーク設定判定装置。
【請求項2】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの複数のファイルを取得するファイル取得部と、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析する情報抽出部と、
前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定する設定判定部と
を備えるネットワーク設定判定装置。
【請求項3】
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する状態確認結果を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記状態確認結果ファイルから抽出された前記機器確認情報に対して、前記現状設定ファイルにおける設定に前記必要設定が含まれているか否かを判定する請求項1に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項4】
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する状態確認結果を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記状態確認結果ファイルから抽出された前記機器確認情報に対して、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとのいずれかにおける設定に前記必要設定が含まれているか否かを判定する請求項2に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項5】
前記情報抽出部は、
前記状態確認結果ファイルから前記機器確認情報を抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルに前記追加削除設定ファイルの内容を反映させた確認用設定ファイルを生成し、前記確認用設定ファイルにおける設定に前記必要設定が含まれているか否かを判定する請求項2に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項6】
前記情報抽出部は、
前記現状設定ファイルから、前記ネットワーク機器において確認する特定の設定を示す情報を前記機器確認情報として抽出し、
前記設定判定部は、
前記現状設定ファイルから抽出された前記特定の設定である前記機器確認情報に対して、前記追加削除設定ファイルにおける設定に前記必要設定が含まれているか否かを判定する請求項2に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項7】
前記ネットワーク設定判定装置は、
前記複数のファイルを受け付けるとともに、前記ネットワーク機器の設定の判定要求を受け付ける設定判定画面を表示する表示部を備え、
前記表示部は、
前記ネットワーク機器の設定に前記必要設定が含まれているか否かを示す設定判定結果を表示する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項8】
前記表示部は、
前記機器確認情報が前記特定の条件であり、かつ、前記ネットワーク機器の設定に前記必要設定が含まれている場合に、前記設定判定結果にチェック結果がOKであることを表示し、前記機器確認情報が前記特定の条件であり、かつ、前記ネットワーク機器の設定に前記必要設定が含まれていない場合に、前記設定判定結果にチェック結果がNGであることを表示し、前記機器確認情報が前記特定の条件ではない場合には、前記設定判定結果にチェックの対象外であることを表示する請求項7に記載のネットワーク設定判定装置。
【請求項9】
コンピュータが、ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルとの複数のファイルを取得し、
コンピュータが、前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルを構文解析し、
コンピュータが、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定するネットワーク設定判定方法。
【請求項10】
コンピュータが、ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの複数のファイルを取得し、
コンピュータが、前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析し、
コンピュータが、前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定するネットワーク設定判定方法。
【請求項11】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルとの複数のファイルを取得するファイル取得処理と、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルを構文解析する情報抽出処理と、
前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定する設定判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク設定判定プログラム。
【請求項12】
ネットワーク機器の状態確認結果を示す状態確認結果ファイルと前記ネットワーク機器の現状の設定を示す現状設定ファイルと前記ネットワーク機器に追加あるいは削除予定の設定を示す追加削除設定ファイルとの複数のファイルを取得するファイル取得処理と、
前記状態確認結果ファイルから、前記ネットワーク機器における状態を示す機器確認情報を抽出するとともに、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析する情報抽出処理と、
前記ネットワーク機器における特定の条件と前記特定の条件に対して必要な設定である必要設定とを対応付けた設定確認情報を用いて、前記機器確認情報が前記特定の条件の場合に、前記現状設定ファイルと前記追加削除設定ファイルとを構文解析した結果に前記必要設定が含まれているか否かを判定する設定判定処理と
をコンピュータに実行させるネットワーク設定判定プログラム。