(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139801
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】活性エネルギー線硬化性組成物、活性エネルギー線硬化性組成物キット、硬化物及び積層物
(51)【国際特許分類】
C08F 290/14 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
C08F290/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050706
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000168414
【氏名又は名称】荒川化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】柚木 浩志
(72)【発明者】
【氏名】中橋 和之
(72)【発明者】
【氏名】武石 匡史
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 仁宣
【テーマコード(参考)】
4J127
【Fターム(参考)】
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4J127AA03
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4J127FA08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】活性エネルギー線硬化性組成物、活性エネルギー線硬化性組成物キット、硬化物及び積層物を提供すること。
【解決手段】活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記活性エネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリロイル基含有粒子、ポリ(メタ)アクリレート及びポリヒンダードフェノールを含む、活性エネルギー線硬化性組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリロイル基含有粒子、
ポリ(メタ)アクリレート及び
ポリヒンダードフェノール
を含む、活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項2】
活性エネルギー線硬化性組成物キットであって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物キットは、活性エネルギー線硬化性組成物A及び活性エネルギー線硬化性組成物Bを含み、
前記活性エネルギー線硬化性組成物Aは、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物である、活性エネルギー線硬化性組成物キット。
【請求項3】
請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物及び/又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化性組成物キットの硬化物。
【請求項4】
請求項3に記載の硬化物を含む、積層物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、活性エネルギー線硬化性組成物、活性エネルギー線硬化性組成物キット、硬化物及び積層物に関する。
【背景技術】
【0002】
各種基材表面に活性エネルギー線によりコーティング層を形成できる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が開発されている。このような活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、コロイダルシリカを含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、高温安定性が良好な活性エネルギー線硬化性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示により以下の項目が提供される。
(項目1)
活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリロイル基含有粒子、
ポリ(メタ)アクリレート及び
ポリヒンダードフェノール
を含む、活性エネルギー線硬化性組成物。
(項目2)
活性エネルギー線硬化性組成物キットであって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物キットは、活性エネルギー線硬化性組成物A及び活性エネルギー線硬化性組成物Bを含み、
前記活性エネルギー線硬化性組成物Aは、上記項目に記載の活性エネルギー線硬化性組成物である、活性エネルギー線硬化性組成物キット。
(項目3)
上記項目に記載の活性エネルギー線硬化性組成物及び/又は上記項目に記載の活性エネルギー線硬化性組成物キットの硬化物。
(項目4)
上記項目に記載の硬化物を含む、積層物。
【0006】
本開示において、上述した1又は複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得る。
【発明の効果】
【0007】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、良好な高温安定性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の全体にわたり、各物性値、含有量等の数値の範囲は、適宜(例えば下記の各項目に記載の値から選択して)設定され得る。具体的には、数値αについて、A3、A2、A1(A3>A2>A1とする)等が挙げられる場合、数値αの範囲は、A3以下、A2以下、A3未満、A2未満、A1以上、A2以上、A1より大きい、A2より大きい、A1~A2(A1以上A2以下)、A1~A3、A2~A3、A1以上A3未満、A1以上A2未満、A2以上A3未満、A1より大きくA3未満、A1より大きくA2未満、A2より大きくA3未満、A1より大きくA3以下、A1より大きくA2以下、A2より大きくA3以下等が挙げられる。
【0009】
本発明が解決しようとする課題が解決される限り、各成分、条件、数値等は、特に限定されない。
【0010】
「αβ量(A/B)」は、B100αに対するAのβ量(α)を意味する。αは、例えば、質量%、モル%、質量部等が挙げられる。β量は、例えば、含有量、使用量等が挙げられる。「質量%含有量(A/B)」は、B100質量%に対するAの含有量(質量%)を意味する。
【0011】
「γ比(A/B)」は、式「A÷B」により算出されるγ比を意味する。γ比は、例えば、質量比、モル比等が挙げられる。
【0012】
「不揮発分」は、有機溶剤及び水以外の成分の合計質量を意味する。1つの実施形態において、「Aの不揮発分」は、A 1gを105℃で加熱して恒量に達した時点で残存した成分の合計質量を意味する。
【0013】
「(メタ)アクリル」は、「アクリル及び/又はメタクリル」を意味する。「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」を意味する。
【0014】
「(メタ)アリル」は「アリル及び/又はメタリル」を意味する。
【0015】
「C・・・」は、「炭素数・・・の」を意味する。例えば、「C1~6アルキル基」は、炭素数1~6のアルキル基を意味する。「C6アルキル基」は、炭素数6のアルキル基を意味する。
【0016】
アルキル基は、例えば、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基等が挙げられる。
【0017】
直鎖アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基等が挙げられる。
【0018】
「分岐アルキル基」は、直鎖アルキル基の少なくとも1つの水素原子がアルキル基によって置換された、環状構造を有さない基を意味する。
【0019】
分岐アルキル基は、例えば、i-プロピル基、ジエチルペンチル基、トリメチルブチル基、トリメチルペンチル基、トリメチルヘキシル基等が挙げられる。
【0020】
シクロアルキル基は、例えば、単環シクロアルキル基、架橋環シクロアルキル基、縮合環シクロアルキル基等が挙げられる。なお、シクロアルキル基の少なくとも1つの水素原子がアルキル基によって置換された基もシクロアルキル基とする。
【0021】
「単環」は、炭素の共有結合により形成された内部に橋かけ構造を有しない環状構造を意味する。「縮合環」は、2つ以上の単環が2つの原子を共有している(すなわち、それぞれの環の辺を互いに1つだけ共有(縮合)している)環状構造を意味する。「架橋環」は、2つ以上の単環が3つ以上の原子を共有している環状構造を意味する。
【0022】
単環シクロアルキル基は、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、3,5,5-トリメチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0023】
架橋環シクロアルキル基は、例えば、トリシクロデシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
【0024】
なお、アルキル基には、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を組み合わせた基も含まれる。上記組み合わせた基は、例えば、シクロアルキルアルキル基等が挙げられる。
【0025】
シクロアルキルアルキル基は、下記式で表される。
Rcalkyl-Ralkyl-
(式中、Rcalkylは、シクロアルキル基を表す。Ralkylは、アルキル基を表す。)
【0026】
アルキレン基は、例えば、直鎖アルキレン基、分岐アルキレン基、シクロアルキレン基等が挙げられる。
【0027】
直鎖アルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n-ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプチレン基、n-オクチレン基、n-ノニレン基、n-デカメチレン基等が挙げられる。
【0028】
分岐アルキレン基は、例えば、ジエチルペンチレン基、トリメチルブチレン基、トリメチルペンチレン基、トリメチルヘキシレン基等が挙げられる。
【0029】
シクロアルキレン基は、例えば、単環シクロアルキレン基、架橋環シクロアルキレン基、縮合環シクロアルキレン基等が挙げられる。またシクロアルキレン基は、1つ以上の水素原子が直鎖又は分岐アルキル基によって置換されていてもよい。
【0030】
単環シクロアルキレン基は、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロデシレン基、3,5,5-トリメチルシクロヘキシレン基等が挙げられる。
【0031】
架橋環シクロアルキレン基は、例えば、トリシクロデシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基等が挙げられる。
【0032】
縮合環シクロアルキレン基は、例えば、ビシクロデシレン基等が挙げられる。
【0033】
なお、アルキレン基には、直鎖アルキレン基、分岐アルキレン基、シクロアルキレン基を組み合わせた基も含まれる。上記組み合わせた基は、例えば、シクロアルキレンアルキレン基、アルキレンシクロアルキレンアルキレン基等が挙げられる。
【0034】
シクロアルキレンアルキレン基は、下記式で表される。
-Rcalkylene-Ralkylene-
(式中、Rcalkyleneは、シクロアルキレン基を表す。Ralkyleneは、アルキレン基を表す。)
【0035】
アルキレンシクロアルキレンアルキレン基は、下記式で表される。
-Ralkylene-Rcalkylene-Ralkylene-
(式中、Rcalkyleneは、シクロアルキレン基を表す。Ralkyleneは、アルキレン基を表す。)
【0036】
芳香族基(アリール基、アリーレン基)は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。芳香族基の置換基は、例えば、アルキル基、チオアルキル基、チオアリール基、カルボニルアリール基等が挙げられる。
【0037】
アリール基は、例えば、単環アリール基、縮合環アリール基等が挙げられる。
【0038】
単環アリール基は、例えば、フェニル基、トリル基、メシチル基等が挙げられる。
【0039】
縮合環アリール基は、例えば、ナフチル基等が挙げられる。
【0040】
アリーレン基は、例えば、単環アリーレン基、縮合環アリーレン基等が挙げられる。
【0041】
単環アリーレン基は、例えば、フェニレン基、トリレン基等が挙げられる。
【0042】
縮合環アリーレン基は、例えば、ナフチレン基等が挙げられる。
【0043】
[活性エネルギー線硬化性組成物]
本開示は、活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリロイル基含有粒子、
ポリ(メタ)アクリレート及び
ポリヒンダードフェノール
を含む、活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
【0044】
<(メタ)アクリロイル基含有粒子>
(メタ)アクリロイル基含有粒子は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0045】
(メタ)アクリロイル基含有粒子は、例えば、(メタ)アクリロイル基含有金属酸化物粒子、(メタ)アクリロイル基含有シリカ粒子等が挙げられる。
【0046】
(メタ)アクリロイル基含有金属酸化物粒子は、(メタ)アクリロイル基含有酸化チタン粒子、(メタ)アクリロイル基含有酸化ジルコニウム粒子、(メタ)アクリロイル基含有酸化ニオブ粒子、(メタ)アクリロイル基含有チタン酸バリウム粒子、(メタ)アクリロイル基含有酸化亜鉛粒子等が挙げられる。
【0047】
(メタ)アクリロイル基含有粒子は、粒子と(メタ)アクリロイル基含有化合物との反応物である。
【0048】
(粒子)
粒子は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0049】
粒子径(粒子)は、例えば、100nm、95nm、90nm、85nm、80nm、75nm、70nm、65nm、60nm、55nm、50nm、45nm、40nm、35nm、30nm、25nm、20nm、15nm、10nm、5nm等が挙げられる。1つの実施形態において、上記粒子径は、好ましくは、5nm~100nmが挙げられ、より好ましくは、5nm~85nmが挙げられ、さらに好ましくは、10nm~80nmが挙げられ、よりさらに好ましくは、20nm~50nmが挙げられる。
【0050】
粒子形状は、例えば、球状、中空、中実、多孔質、棒状、板状、繊維状、不定形状等が挙げられる。
【0051】
1つの実施形態において、粒子状態は、好ましくは、粉体又は溶媒分散ゾルが挙げられる。
【0052】
粒子形態が溶媒分散ゾルである場合、分散媒は、好ましくは、有機溶媒が挙げられる。
【0053】
有機溶媒は、単独又は2種以上で使用され得る。有機溶媒は、例えば、後述の有機溶媒等が挙げられる。
【0054】
((メタ)アクリロイル基含有化合物)
(メタ)アクリロイル基含有化合物は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0055】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有化合物は、-X-C(=Y)-NH-で表される基を含む。
(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)
【0056】
-X-C(=Y)-NH-は、例えば、-O-C(=O)-NH-、-O-C(=S)-NH-、-S-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-NH-、-NH-C(=S)-NH-、-S-C(=S)-NH-等が挙げられる。これらの基は、単独又は2種以上で使用され得る。1つの実施形態において、上記基は、好ましくは、-O-C(=O)-NH-、-O-C(=S)-NH-、-S-C(=O)-NH-が挙げられる。好ましい理由は、例えば、熱安定性向上等が挙げられる。
【0057】
上記基[-X-C(=Y)-NH-]は、分子間において水素結合による適度の凝集力を発生させ、硬化物にした場合、優れた機械的強度、基材との密着性及び耐熱性等の特性を付与せしめるものと考えられる。なお、上記はあくまでも1つの説であり、本発明が上記説に拘束されることを意図するものではない。
【0058】
上記(メタ)アクリロイル基含有化合物は、好ましくは、シラノール基含有化合物、シラノール基生成化合物が挙げられる。
【0059】
シラノール基生成化合物は、例えば、ケイ素原子上にアルコキシ基、アリールオキシ基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン基等を有する化合物等が挙げられる。1つの実施形態において、シラノール基生成化合物は、好ましくは、アルコキシ基又はアリールオキシ基を含む化合物が好ましい。
【0060】
シラノール基又はシラノール基生成化合物のシラノール基生成部位は、縮合反応又は加水分解に続いて生じる縮合反応によって、粒子と結合する構成単位である。
【0061】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有化合物は、好ましくは、下記式Sで表される化合物が挙げられる。
【化1】
(式中、R
s1、R
s2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。R
s3は、アルキレン基又はアリーレン基を表す。R
s4は、2価の有機基を表す。R
s5は、(s’’+1)価の有機基を表す。Zは、(メタ)アクリロイル基を表す。s’は、1~3を表す。s’’は、1~20を表す。)
【0062】
式S中、(Rs1O)s’Rs2
3-s’Si-は、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリフェノキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基等が挙げられる。1つの実施形態において、(Rs1O)s’Rs2
3-s’Si-は、好ましくは、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基が挙げられる。
【0063】
式S中、Rs4は、例えば、アルキレン基、アリーレン基等が挙げられる。Rs4は、任意で、炭素原子及び水素原子以外の元素を含み得る。Rs4は、任意で、ポリエーテル結合、ポリエステル結合、ポリアミド結合、ポリカーボネート結合、-X-C(=Y)-NH-を含み得る。
(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)
【0064】
式量(Rs4)は、好ましくは、14~1万が挙げられ、より好ましくは、76~500が挙げられる。
【0065】
式S中、Rs5は、例えば、アルキレン基、アリーレン基等が挙げられる。Rs5は、任意で、炭素原子及び水素原子以外の元素を含み得る。Rs4は、任意で、ポリエーテル結合、ポリエステル結合、ポリアミド結合、ポリカーボネート結合、-X-C(=Y)-NH-(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)を含み得る。
【0066】
R
s5は、例えば、下記基等が挙げられる。
【化2】
(s’’’は、0~2を表す。)
【0067】
式S中、s’’は、好ましくは、1~20が挙げられ、より好ましくは、1~10が挙げられ、さらに好ましくは、1~5が挙げられる。
【0068】
式Sで表される(メタ)アクリロイル基含有化合物の合成方法は、例えば、特開平9-100111号公報に記載された方法等が挙げられる。上記合成方法は、下記方法等が挙げられる。
(A)法:メルカプトアルコキシシランとポリイソシアネートと活性水素基含有(メタ)アクリレートとの付加反応
(B)法:アルコキシシリル基及びイソシアネート基を有する化合物と活性水素含有(メタ)アクリレートとの反応
(C)法:(メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を有する化合物とメルカプトアルコキシシラン又はアミノシランとの付加反応
【0069】
1つの実施形態において、式Sで表される(メタ)アクリロイル基含有化合物の合成方法は、好ましくは、上記(A)法が挙げられる。上記(A)法は、例えば、下記方法等が挙げられる。
(A1)法;まずメルカプトアルコキシシランとポリイソシアネートとを反応させることで、アルコキシシリル基、[-S-C(=O)NH-]基及びイソシアネート基を含む中間体を形成する工程、当該中間体と水酸基含有(ポリ)(メタ)アクリレートを反応させて、[-O-C(=O)NH-]結合を形成する工程を含む方法
(A2)法;まずポリイソシアネートと水酸基含有(ポリ)(メタ)アクリレートとを反応させることで(メタ)アクリロイル基、[-O-C(=O)NH-]基、及びイソシアネート基を含む中間体を形成する工程、当該中間体にメルカプトアルコキシシランを反応させて[-S-C(=O)-NH-]結合を形成させる工程を含む方法
1つの実施形態において、マイケル付加反応による重合性不飽和基の減少がない点で(A1)法が好ましい。
【0070】
メルカプトアルコキシシランは、単独又は2種以上で使用され得る。
【0071】
メルカプトアルコキシシランは、例えば、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、メルカプトプロピルメトキシジメチルシラン、メルカプトプロピルトリフェノキシシシラン、メルカプトプロピルトリブトキシシシラン等が挙げられる。
【0072】
1つの実施形態において、メルカプトアルコキシシランは、好ましくは、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
【0073】
ポリイソシアネートは、単独又は2種以上で使用され得る。ポリイソシアネートは、後述の化合物等が挙げられる。
【0074】
水酸基含有(ポリ)(メタ)アクリレートは、単独又は2種以上で使用され得る。
【0075】
水酸基含有(ポリ)(メタ)アクリレートは、水酸基含有(メタ)アクリレート、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0076】
水酸基含有(メタ)アクリレートは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0077】
水酸基含有ポリ(メタ)アクリレートは、後述の化合物等が挙げられる。
【0078】
1つの実施形態において、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレートは、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0079】
1つの実施形態において、水酸基含有(ポリ)(メタ)アクリレートは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0080】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有化合物は、-X-C(=Y)-NH-で表される基を含まない。
(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)
【0081】
-X-C(=Y)-NH-で表される基を含まない(メタ)アクリロイル基含有化合物は、式U1で表される化合物等が挙げられる。
【化3】
(式中、Z
uは、(メタ)アクリロイル基を表す。R
u1は、アルキレン基又はアリーレン基を表す。R
u2は、アルキル基又はアリール基を表す。uは、1~3を表す。)
【0082】
式U1で表される化合物は、例えば、トリ(メタ)アクリロキシエチルモノメトキシシラン、ジ(メタ)アクリロキシエチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、トリ(メタ)アクリロキシプロピルモノメトキシシラン、ジ(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリ(メタ)アクリロキシプロピルモノエトキシシラン、ジ(メタ)アクリロキシプロピルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、トリ(メタ)アクリロキシプロピルモノフェノキシシラン、ジ(メタ)アクリロキシプロピルジフェノキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリフェノキシシラン等が挙げられる。
【0083】
(メタ)アクリロイル基含有粒子の製造方法は、アルコキシシランを加水分解し、アルコキシシラン加水分解物を得る工程、アルコキシシラン加水分解物と粉体シリカ粒子又はシリカ粒子の溶媒分散ゾルを混合し、加熱、攪拌操作を行う工程を含む方法、アルコキシシランの加水分解を粒子の存在下で行う方法等が挙げられる。1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有粒子の製造方法は、アルコキシシランの加水分解を粒子の存在下で行う方法が好ましい。
【0084】
反応温度((メタ)アクリロイル基含有粒子製造)は、好ましくは、0℃~150℃が挙げられ、より好ましくは、20℃~100℃が挙げられる。
【0085】
反応時間((メタ)アクリロイル基含有粒子製造)は、好ましくは、5分~24時間が挙げられる。
【0086】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有粒子製造時において、反応を促進するため、脱水剤を添加してもよい。
【0087】
脱水剤は、例えば、無機脱水剤、有機脱水剤等が挙げられる。
【0088】
無機脱水剤は、例えば、ゼオライト、無水シリカ、無水アルミナ等が挙げられる。
【0089】
有機脱水剤は、例えば、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチル、テトラエトキシメタン、テトラブトキシメタン等が挙げられる。
【0090】
1つの実施形態において、脱水剤は、好ましくは、有機脱水剤が挙げられ、より好ましくは、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチルが挙げられる。
【0091】
粒子径((メタ)アクリロイル基含有粒子)は、例えば、150nm、145nm、140nm、135nm、130nm、125nm、120nm、115nm、110nm、105nm、100nm、95nm、90nm、85nm、80nm、75nm、70nm、65nm、60nm、55nm、50nm、45nm、40nm、35nm、30nm、25nm、20nm、15nm、10nm、5nm等が挙げられる。1つの実施形態において、上記粒子径は、5nm~150nmが好ましい。
【0092】
粒子径は、体積平均粒子径である。体積平均粒子径は、動的光散乱法を用いて測定された体積基準の粒度分布について、小粒径側から積算したときにおいて、体積基準の粒径分布が50%となる粒径である。
【0093】
体積基準の粒度分布は下記の手順により測定され得る。
(1)測定溶液の調製
プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGME。例えば、日本乳化剤製)に、測定試料濃度1質量%となるように測定試料(粒子)を添加して溶液を調製する。
(2)体積基準の粒度分布の測定
測定機器:動的光散乱式粒径分布測定装置「LB-550」(堀場製作所)
測定回数 :5
測定温度 :25±0.5℃
測定時間 :60秒
測定上限 :6000nm
測定下限 :1nm
測定溶媒 :PGMEの屈折率:1.404
なお、測定試料(粒子)の屈折率は、文献値(「A GUIDE FOR ENTERING MICROTRAC ”RUN INFORMATION”(F3)DATA」、Leeds&Northrup社作成)等を参照しうる。
【0094】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有粒子は、-X-C(=Y)-NH-で表される基を含む。
(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)
【0095】
1つの実施形態において、(メタ)アクリロイル基含有粒子は、-X-C(=Y)-NH-で表される基を含まない。
(式中、Xは、NH、O又はSを表す。Yは、O又はSを表す。)
【0096】
質量%含有量((メタ)アクリロイル基含有粒子/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、10質量%~85質量%が挙げられ、より好ましくは、30質量%~70質量%が挙げられる。
【0097】
<ポリ(メタ)アクリレート>
ポリ(メタ)アクリレートは、単独又は2種以上で使用され得る。
【0098】
「ポリ(メタ)アクリレート」は、2個以上(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。
【0099】
ポリ(メタ)アクリレートは、例えば、(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、(ポリ)グリセリンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、イソシアヌレート構造含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、(ポリ)アルキレンジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、芳香環含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0100】
「ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート」は、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート及びポリエポキシ変性(メタ)アクリレートからなる群から選択される1つ以上を意味する。
【0101】
ポリ(メタ)アクリレートが有する(メタ)アクリロイル基の数は、例えば、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2等が挙げられる。1つの実施形態において、上記数は、好ましくは、2~20が挙げられる。
【0102】
<(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、式(A’)等で表される化合物である。
【化4】
[式中、nは0~2の整数であり、R
b1’~R
b6 ’は、それぞれ独立に水素原子、
【化5】
{式中、qはそれぞれ独立に0~16の整数であり、R
1’~R
3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
R
b4’及びR
b5’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
式(A
’)中において
【化6】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
【0103】
なお、「各構成単位ごとに基が異なっていてもよい」は、式(A’)において、例えば、nが2であるとき、
【化7】
R
b4AとR
b4Bとは異なる基であってよく、R
b5AとR
b5Bとは異なる基であってよいことを意味する。
【0104】
ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0105】
ペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0106】
ペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、ペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0107】
ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0108】
ポリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールトリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘキサ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘプタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールオクタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールトリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘキサ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールヘプタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリペンタエリスリトールオクタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0109】
ポリペンタエリスリトールポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタエポキシ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールジエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタエポキシ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0110】
<(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは式(B’)等で表される化合物である。
【化8】
[式中、mは0~2の整数であり、R
b7’~R
b10 ’は、それぞれ独立に水素原子、
【化9】
{式中、qはそれぞれ独立に0~16の整数であり、R
1’~R
3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
R
b9’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
式(B
’)中において
【化10】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
【0111】
トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0112】
トリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、トリメチロールプロパンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0113】
トリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、トリメチロールプロパンジエポキシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0114】
ポリトリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0115】
ポリトリメチロールプロパンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジトリメチロールプロパンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパンテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジトリメチロールプロパンテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0116】
ポリトリメチロールプロパンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジトリメチロールプロパンジエポキシ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリエポキシ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0117】
<(ポリ)グリセリンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
(ポリ)グリセリンポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、式(C’)等で表される化合物である。
【化11】
[式中、pは0~7の整数であり、R
b11’~R
b14 ’は、それぞれ独立に水素原子、
【化12】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
R
b13’は各構成単位ごとに基が異なっていてもよく、
式(C
’)中において
【化13】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
【0118】
グリセリンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0119】
グリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、グリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、グリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0120】
グリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、グリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、グリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0121】
ポリグリセリンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリグリセリンジ(メタ)アクリレート、トリグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリグリセリンペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0122】
ポリグリセリンポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジグリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリンテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリントリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンテトラ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンペンタ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)ジグリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジグリセリンテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリントリ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンテトラ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリグリセリンペンタ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0123】
ポリグリセリンポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジグリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンジエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリントリエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンテトラエポキシ(メタ)アクリレート、トリグリセリンペンタエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0124】
<イソシアヌレート構造含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
イソシアヌレート構造含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、式(D’)等で表される化合物である。
【化14】
[式中、R
b15’~R
b17 ’は、それぞれ独立に水素原子、
【化15】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、式(D
’)中において
【化16】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
が2個以上含まれる。]
【0125】
イソシアヌレート構造含有ポリ(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0126】
上記イソシアヌレート構造含有ポリアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアヌル酸ジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、イソシアヌル酸トリ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0127】
上記イソシアヌレート構造含有ポリエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアヌル酸ジエポキシ変性(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリエポキシ変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0128】
<(ポリ)アルキレンジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
(ポリ)アルキレンジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、式(E’)等で表される化合物である。
【化17】
[式中、R
b18’~R
b19 ’は、それぞれ独立に
【化18】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
であり、
R
b20’は、アルキレン基であり、rは1以上の整数である。]
【0129】
アルキレンジ(メタ)アクリレートは、例えば、1,2-エチレンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7-ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0130】
アルキレンジアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、1,2-エチレンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,3-プロパンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,4-ブタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,5-ペンタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,6-ヘキサンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,7-ヘプタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,8-オクタンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,9-ノナンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,10-デカンジオールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ネオペンチルグリコールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,2-エチレンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,3-プロパンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,4-ブタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,5-ペンタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,6-ヘキサンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,7-ヘプタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,8-オクタンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,9-ノナンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、1,10-デカンジオールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ネオペンチルグリコールジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0131】
アルキレンジエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、1,2-エチレンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,3-プロパンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,5-ペンタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,7-ヘプタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジエポキシ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0132】
ポリアルキレンジ(メタ)アクリレートは、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0133】
ポリアルキレンジアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジエチレングリコールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ジプロピレングリコールジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリエチレングリコール(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、トリプロピレングリコール(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0134】
ポリアルキレンジエポキシ変性(メタ)アクリレートは、例えば、ジエチレングリコールジエポキシ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジエポキシ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0135】
<ビスフェノールAジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート>
ビスフェノールAジ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、式(F’)等で表される化合物である。
【化19】
[式中、R
b21’~R
b22 ’は、それぞれ独立に
【化20】
{式中、qは0~16の整数であり、R
1’~R
3 ’はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、R
1’は各単位ごとに基が異なっていてもよい。}
である。]
【0136】
ビスフェノールAジアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、例えば、ビスフェノールAジ(エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)、ビスフェノールAジ(プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
【0137】
芳香環含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、例えば、フルオレン基含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0138】
フルオレン基含有ポリ(アルキレンオキサイド変性又はエポキシ変性)(メタ)アクリレートは、例えば、9,9-ビス[4-(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)-3-メチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)-3-メチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)-3,5-ジメチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-((メタ)アクリロイルオキシポリ(エチレンオキシ))フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-((メタ)アクリロイルオキシポリエチレンオキシ)-3-メチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-((メタ)アクリロイルオキシポリ(プロピレンオキシ))-3-メチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-((メタ)アクリロイルオキシポリ(エチレンオキシ))-3,5-ジメチルフェニル]フルオレン等が挙げられる。
【0139】
(ウレタンポリ(メタ)アクリレート)
ウレタンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート及びポリイソシアネートを含む化合物群の反応物等が挙げられる。
【0140】
<水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート>
水酸基含有ポリ(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有(ポリ)グリセリンポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0141】
ポリイソシアネートは、単独又は2種以上で使用され得る。
【0142】
<ポリイソシアネート>
「ポリイソシアネート」は、2個以上のイソシアネート基(-N=C=O)を有する化合物を意味する。
【0143】
ポリイソシアネートは、例えば、直鎖脂肪族ポリイソシアネート、分岐脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート並びにこれらのビウレット体、イソシアヌレート体、アロファネート体、アダクト体等が挙げられる。
【0144】
直鎖脂肪族ポリイソシアネートは、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0145】
分岐脂肪族ポリイソシアネートは、例えば、ジエチルペンチレンジイソシアネート、トリメチルブチレンジイソシアネート、トリメチルペンチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0146】
脂環族ポリイソシアネートは、例えば、単環脂環族ポリイソシアネート、架橋環脂環族ポリイソシアネート、縮合環脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0147】
単環脂環族ポリイソシアネートは、例えば、水添キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、シクロヘプチレンジイソシアネート、シクロデシレンジイソシアネート、3,5,5-トリメチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
【0148】
架橋環脂環族ポリイソシアネートは、例えば、トリシクロデシレンジイソシアネート、アダマンタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等が挙げられる。
【0149】
縮合環脂環族ポリイソシアネートは、例えば、ビシクロデシレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0150】
芳香族ポリイソシアネートは、例えば、単環芳香族ポリイソシアネート、縮合環芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0151】
単環芳香族ポリイソシアネートは、例えば、4,4’-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート等のジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルテトラメチルメタンジイソシアネート等のテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジベンジルイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0152】
縮合環芳香族ポリイソシアネートは、1,5-ナフチレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0153】
1つの実施形態において、ウレタンポリ(メタ)アクリレートは、好ましくは、(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートを構成単位に有するウレタンポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0154】
質量%含有量(ポリ(メタ)アクリレート/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、4質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、4質量%~85質量%が挙げられ、より好ましくは、10質量%~50質量%が挙げられる。
【0155】
<ポリヒンダードフェノール>
ポリヒンダードフェノールは、単独又は2種以上で使用され得る。
【0156】
「ポリヒンダードフェノール」は、「フェノール性水酸基が結合している炭素原子の隣の炭素原子にtert-ブチル基が結合しているフェニル基」を2つ以上有する化合物を意味する。
【0157】
ポリヒンダードフェノールは、例えば、ヒンダードフェノール構造含有化合物、セミヒンダードフェノール構造含有化合物、レスヒンダードフェノール構造含有化合物等が挙げられる。
【0158】
ヒンダードフェノール構造は、下記式で表される。
【化21】
【0159】
ヒンダードフェノール構造含有化合物は、例えば、テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトール、2,4,6-トリス(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4’-ヒドロキシベンジル)メシチレン等が挙げられる。
【0160】
セミヒンダードフェノール構造は、下記式で表される。
【化22】
【0161】
セミヒンダードフェノール構造含有化合物は、例えば、3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート]、トリエチレングリコールビス[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート]等が例示される。
【0162】
レスヒンダードフェノール構造は、下記式で表される。
【化23】
【0163】
レスヒンダードフェノール構造含有化合物は、例えば、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)等が挙げられる。
【0164】
質量%含有量(ポリヒンダードフェノール/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、0.2質量%、0.19質量%、0.15質量%、0.13質量%、0.1質量%、0.09質量%、0.08質量%、0.07質量%、0.06質量%、0.05質量%、0.04質量%、0.03質量%、0.02質量%、0.01質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0.01質量%~0.2質量%が挙げられる。
【0165】
<光重合開始剤>
1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性組成物は、任意で、光重合開始剤を含み得る。光重合開始剤は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0166】
光重合開始剤は、例えば、α-ヒドロキシジメチルアセトフェノン基含有光重合開始剤、α-ヒドロキシシクロアルキルフェノン、α-アミノアルキルフェノン、ベンジルジメチルケタール、無置換又は置換アルキルフェノン、無置換又は置換ベンジル、無置換又は置換ベンゾフェノン、アシルホスフィンオキシド、置換チオキサントン、オキシムエステル等が挙げられる。
【0167】
α-ヒドロキシジメチルアセトフェノン基含有光重合開始剤は、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパノン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシル)-フェニル]-2-ヒドロキシ-メチルプロパノン、2-ヒドロキシ-1-(4-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル)-2-メチルプロパン-1-オン等が挙げられる。
【0168】
α-ヒドロキシシクロアルキルフェノンは、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。
【0169】
α-アミノアルキルフェノンは、例えば、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン等が挙げられる。
【0170】
ベンジルジメチルケタールは、例えば、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等が挙げられる。
【0171】
無置換又は置換アルキルフェノンは、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-フェニル-2-(p-トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノン、ベンゾイン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン、2-メチル-4’-(メチルチオ)-2-モルホリノプロピオフェノン、2-イソニトロソプロピオフェノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等が挙げられる。
【0172】
無置換又は置換ベンジルは、例えば、ベンジル、p-アニシル等が挙げられる。
【0173】
無置換又は置換ベンゾフェノンは、例えば、ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、1,4-ジベンゾイルベンゼン、2-ベンゾイル安息香酸、4-ベンゾイル安息香酸、2-ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
【0174】
アシルホスフィンオキシドは、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
【0175】
置換チオキサントンは、例えば、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
【0176】
オキシムエステルは、例えば、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)](すなわち2-((ベンゾイルオキシ)イミノ)-1-(4-(フェニルチオ)フェニル)オクタン-1-オン);
エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)(すなわち1-(((1-(9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル)エチリデン)アミノ)オキシ)エタン-1-オン)等が挙げられる。
【0177】
電子線硬化をする場合、光重合開始剤は必要ではない。
【0178】
質量%含有量(光重合開始剤/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられ、より好ましくは、1質量%~6質量%が挙げられる。
【0179】
<分散剤>
1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性組成物は、任意で、分散剤を含み得る。分散剤は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0180】
分散剤は、例えば、アルミニウム化合物、ノニオン分散剤等が挙げられる。
【0181】
アルミニウム化合物は、例えば、アルミニウムアルコレート、アルミニウムキレート、アルミニウムトリアルコキサイド(C=2~4)とアセト酢酸アルキル(C=1~2)又はアセチルアセトンとの反応物、アルキル(又はアルケニル)(C=8~24)アセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリアルコキサイド(C=2~4)、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトンとの反応物、トリアルコキシ(C=1~8)アルミニウムとアセチルアセトンの反応物、環状アルミニウムオリゴマー等が挙げられる。
【0182】
アルミニウムアルコレートは、例えば、トリエトキシアルミニウム、トリ(n-プロポキシ)アルミニウム、トリ(i-プロポキシ)アルミニウム、トリ(n-ブトキシ)アルミニウム、トリ(sec-ブトキシ)アルミニウム、モノ(n-ブトキシ)ジエトキシアルミニウム、モノ(n-ブトキシ)ジ(n-プロポキシ)アルミニウム、モノ(n-ブトキシ)ジ(i-プロポキシ)アルミニウム、モノ(n-ブトキシ)ジ(sec-ブトキシ)アルミニウム、モノ(sec-ブトキシ)ジエトキシアルミニウム、モノ(sec-ブトキシ)ジ(n-プロポキシ)アルミニウム、モノ(sec-ブトキシ)ジ(i-プロポキシ)アルミニウム、モノ(sec-ブトキシ)ジ(n-ブトキシ)アルミニウム、モノエトキシジ(n-プロポキシ)アルミニウム、モノエトキシジ(i-プロポキシ)アルミニウム、モノエトキシジ(n-ブトキシ)アルミニウム、モノエトキシジ(sec-ブトキシ)アルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジエトキシアルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジ(i-プロポキシ)アルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジ(n-ブトキシ)アルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジ(sec-ブトキシ)アルミニウム、モノ(i-プロポキシ)ジエトキシアルミニウム、モノ(i-プロポキシ)ジ(n-プロポキシ)アルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジ(n-ブトキシ)アルミニウム、モノ(n-プロポキシ)ジ(sec-ブトキシ)アルミニウム等が挙げられる。
【0183】
アルミニウムキレートは、例えば、アルミニウムトリス(メチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、トリス(アセトアセトナト)アルミニウム、アルミニウムモノアセチルアセトナトビス(メチルアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトナトビス(エチルアセテート)、アルミニウムビスアセチルアセトナト(メチルアセテート)、アルミニウムビスアセチルアセトナト(エチルアセテート)、アルミニウムモノメチルアセテートビス(エチルアセテート)、アルミニウムビスメチルアセテート(エチルアセテート)等が挙げられる。
【0184】
アルミニウムトリアルコキサイド(C=2~4)とアセト酢酸アルキル(C=1~2)又はアセチルアセトンとの反応物は、例えば、ジエトキシアルミニウムメチルアセトアセテート、ジ(n-プロポキシ)アルミニウムメチルアセトアセテート、ジ(i-プロポキシ)アルミニウムメチルアセトアセテート、ジ(n-ブトキシ)アルミニウムメチルアセトアセテート、ジ(sec-ブトキシ)アルミニウムメチルアセトアセテート、ジエトキシアルミニウムエチルアセトアセテート、ジ(n-プロポキシ)アルミニウムエチルアセトアセテート、ジ(i-プロポキシ)アルミニウムエチルアセトアセテート、ジ(n-ブトキシ)アルミニウムエチルアセトアセテート、ジ(sec-ブトキシ)アルミニウムエチルアセトアセテート、アセチルアセトナトジエトキシアルミニウム、アセチルアセトナトジ(n-プロポキシ)アルミニウム、アセチルアセトナトジ(i-プロポキシ)アルミニウム、アセチルアセトナトジ(n-ブトキシ)アルミニウム、アセチルアセトナトジ(sec-ブトキシ)、エトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)、n-プロポキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)、i-プロポキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)、n-ブトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)、sec-ブトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)、エトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)、n-プロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)、i-プロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)、n-ブトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)、sec-ブトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)、ビス(アセチルアセトナト)エトキシアルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)(n-プロポキシ)アルミニウム,ビス(アセチルアセトナト)(i-プロポキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)(n-ブトキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト(sec-ブトキシ)アルミニウム等が挙げられる。
【0185】
アルミニウムトリアルコキサイド(C=2~4)、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトンとの反応物は、例えば、エトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムメチルアセトアセテート、n-プロポキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムメチルアセトアセテート、i-プロポキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムメチルアセトアセテート、n-ブトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムメチルアセトアセテート、sec-ブトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムメチルアセトアセテート、エトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムエチルアセトアセテート、n-プロポキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムエチルアセトアセテート、i-プロポキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムエチルアセトアセテート、n-ブトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムエチルアセトアセテート、sec-ブトキシ(アセチルアセトナト)アルミニウムエチルアセトアセテート、エトキシアルミニウム(メチルアセテート)エチルアセトアセテート、n-プロポキシアルミニウム(メチルアセテート)エチルアセトアセテート、i-プロポキシアルミニウム(メチルアセテート)エチルアセトアセテート、n-ブトキシアルミニウム(メチルアセテート)エチルアセトアセテート、sec-ブトキシアルミニウム(メチルアセテート)エチルアセトアセテート等が挙げられる。
【0186】
トリアルコキシ(C=1~8)アルミニウムとアセチルアセトンの反応物は、例えば、モノアセチルアセトナトジエトキシアルミニウム、モノアセチルアセトナトジ(n-プロポキシ)アルミニウム、モノアセチルアセトナトジ(i-プロポキシ)アルミニウム、モノアセチルアセトナトジ(n-ブトキシ)アルミニウム、モノアセチルアセトナトジ(sec-ブトキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)エトキシアルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)(n-プロポキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)(i-プロポキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)アセチルアセトナトジ(n-ブトキシ)アルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)(sec-ブトキシ)アルミニウム等が挙げられる。
【0187】
環状アルミニウムオリゴマーは、例えば、環状アルミニウムオキサイドメチレート、環状アルミニウムオキサイドn-プレート、環状アルミニウムオキサイドイソプレート、環状アルミニウムオキサイドn-ブチレート、環状アルミニウムオキサイドsec-ブチレート、環状アルミニウムオキサイドオクチレート、環状アルミニウムオキサイドステアレート等が挙げられる。
【0188】
ノニオン分散剤は、例えば、リン酸エステル系ノニオン型分散剤等が挙げられる。
【0189】
1つの実施形態において、リン酸エステル系ノニオン型分散剤は、下記式(1)で表される。
【化24】
(式中、xは、1~3を表す。Rは、それぞれ独立に、C
nH
2n+1-CH
2O-(CH
2CH
2O)
m-CH
2CH
2O-を表す。mは、8~10を表す。nは、12~16を表す。)
【0190】
質量%含有量(分散剤/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられる。
【0191】
質量%含有量(アルミニウム化合物/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられ、より好ましくは、1質量%~8質量%が挙げられる。好ましい理由は、例えば、分散性向上、硬化物の透明性向上等が挙げられる。
【0192】
質量%含有量(ノニオン分散剤/活性エネルギー線硬化性組成物不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられ、より好ましくは、1質量%~5質量%が挙げられる。
【0193】
<有機溶媒>
1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性組成物は、任意で、有機溶媒を含み得る。分散剤は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0194】
有機溶媒は、例えば、ケトン溶媒、芳香族溶媒、アルコール溶媒、グリコール溶媒、グリコールエーテル溶媒、エステル溶媒、石油系溶媒、ハロアルカン溶媒、アミド溶媒等が挙げられる。
【0195】
ケトン溶媒は、例えば、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0196】
芳香族溶媒は、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0197】
アルコール溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
【0198】
グリコール溶媒は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0199】
グリコールエーテル溶媒は、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル等が挙げられる。
【0200】
エステル溶媒は、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0201】
石油系溶媒は、例えば、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)等が挙げられる。
【0202】
ハロアルカン溶媒は、例えば、クロロホルム等が挙げられる。
【0203】
アミド溶媒は、例えば、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0204】
質量%含有量(有機溶媒/活性エネルギー線硬化性組成物)は、99質量%、98.5質量%、98質量%、97質量%、95質量%、90質量%、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~99質量%が挙げられる。
【0205】
質量%含有量(沸点100℃以上のアルコール溶媒/有機溶媒)は、例えば、100質量%、95質量%、90質量%、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、50質量%~100質量%が挙げられ、より好ましくは、90質量%~100質量%が挙げられる。好ましい理由は、硬化物の均一性向上等が挙げられる。
【0206】
<添加剤>
上記活性エネルギー線硬化性組成物は、任意で、上記のいずれにも該当しない剤(添加剤)を含み得る。添加剤は、単独又は2種以上で使用され得る。
【0207】
添加剤は、例えば、紫外線吸収剤、消泡剤、表面調整剤、防汚染剤、顔料、有機微粒子分散体等が挙げられる。
【0208】
1つの実施形態において、質量部含有量(添加剤/活性エネルギー線硬化性組成物)は、好ましくは、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が挙げられる。
【0209】
1つの実施形態において、質量部含有量(添加剤/(メタ)アクリロイル基含有粒子)、質量部含有量(添加剤/ポリ(メタ)アクリレート)、質量部含有量(添加剤/ポリヒンダードフェノール)、質量部含有量(添加剤/光重合開始剤)、質量部含有量(添加剤/分散剤)、質量部含有量(添加剤/有機溶媒)は、好ましくは、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が挙げられる。
【0210】
上記剤を分散・混合することにより、活性エネルギー線硬化性組成物は、製造され得る。
【0211】
分散・混合手段は、例えば、乳化分散機、超音波分散装置等が挙げられる。
【0212】
用途(活性エネルギー線硬化性組成物)は、例えば、コーティング剤、表面コーティング剤、防眩性コーティング剤等が挙げられる。
【0213】
[活性エネルギー線硬化性組成物キット]
本開示は、活性エネルギー線硬化性組成物キットであって、
前記活性エネルギー線硬化性組成物キットは、活性エネルギー線硬化性組成物A及び活性エネルギー線硬化性組成物Bを含み、
前記活性エネルギー線硬化性組成物Aは、上記活性エネルギー線硬化性組成物である、活性エネルギー線硬化性組成物キットに関する。
【0214】
<(メタ)アクリロイル基含有粒子>
活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、(メタ)アクリロイル基含有粒子を含み得る。(メタ)アクリロイル基含有粒子は、単独又は2種以上で使用され得る。(メタ)アクリロイル基含有粒子は、上述の粒子等が挙げられる。
【0215】
質量%含有量((メタ)アクリロイル基含有粒子/活性エネルギー線硬化性組成物B不揮発分)は、例えば、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、4質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~85質量%が挙げられ、より好ましくは、30質量%~70質量%が挙げられる。
【0216】
<ポリ(メタ)アクリレート>
活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、ポリ(メタ)アクリレートを含み得る。ポリ(メタ)アクリレートは、単独又は2種以上で使用され得る。ポリ(メタ)アクリレートは、上述の化合物等が挙げられる。
【0217】
質量%含有量(ポリ(メタ)アクリレート/活性エネルギー線硬化性組成物B不揮発分)は、例えば、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、4質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~85質量%が挙げられ、より好ましくは、10質量%~50質量%が挙げられる。
【0218】
<ポリヒンダードフェノール>
1つの実施形態において、活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、ポリヒンダードフェノールを含み得る。ポリヒンダードフェノールは、単独又は2種以上で使用され得る。ポリヒンダードフェノールは、上述の化合物等が挙げられる。
【0219】
質量%含有量(ポリヒンダードフェノール/活性エネルギー線硬化性組成物B不揮発分)は、例えば、0.2質量%、0.19質量%、0.15質量%、0.13質量%、0.1質量%、0.09質量%、0.08質量%、0.07質量%、0.06質量%、0.05質量%、0.04質量%、0.03質量%、0.02質量%、0.01質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~0.2質量%が挙げられる。
【0220】
<光重合開始剤>
1つの実施形態において、活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、光重合開始剤を含み得る。光重合開始剤は、単独又は2種以上で使用され得る。光重合開始剤は、上述の化合物等が挙げられる。
【0221】
質量%含有量(光重合開始剤/活性エネルギー線硬化性組成物B不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられ、より好ましくは、1質量%~6質量%が挙げられる。
【0222】
<分散剤>
1つの実施形態において、活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、分散剤を含み得る。分散剤は、単独又は2種以上で使用され得る。分散剤は、上述の化合物等が挙げられる。
【0223】
質量%含有量(分散剤/活性エネルギー線硬化性組成物B不揮発分)は、例えば、10質量%、9質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、4質量%、3質量%、2質量%、1質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~10質量%が挙げられる。
【0224】
<有機溶媒>
1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、有機溶媒を含み得る。有機溶媒は、単独又は2種以上で使用され得る。有機溶媒は、上述の化合物等が挙げられる。
【0225】
質量%含有量(有機溶媒/活性エネルギー線硬化性組成物B)は、99質量%、98.5質量%、98質量%、97質量%、95質量%、90質量%、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、0質量%等が挙げられる。1つの実施形態において、上記含有量は、好ましくは、0質量%~99質量%が挙げられる。
【0226】
<添加剤>
1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性組成物Bは、任意で、添加剤を含み得る。添加剤は、単独又は2種以上で使用され得る。添加剤は、上述の化合物等が挙げられる。
【0227】
1つの実施形態において、質量部含有量(添加剤/活性エネルギー線硬化性組成物B)は、好ましくは、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が挙げられる。
【0228】
[硬化物]
本開示は、上記活性エネルギー線硬化性組成物及び/又は上記活性エネルギー線硬化性組成物キットの硬化物に関する。
【0229】
硬化条件は、例えば、下記条件等が挙げられる。
【0230】
[積層物]
本開示は、上記硬化物を含む、積層物に関する。
【0231】
製造方法(積層物)は、例えば、下記工程を含む方法等が挙げられる。
<方法1>
活性エネルギー線硬化性組成物A塗工工程:活性エネルギー線硬化性組成物Aを基材の少なくとも片面に塗工する工程
活性エネルギー線硬化工程:活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物A硬化物層を形成する工程
<方法2>
活性エネルギー線硬化性組成物A塗工工程:活性エネルギー線硬化性組成物Aを基材の少なくとも片面に塗工する工程
活性エネルギー線硬化工程:活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物A硬化物層を形成する工程
活性エネルギー線硬化性組成物B塗工工程:活性エネルギー線硬化性組成物Bを活性エネルギー線硬化性組成物A硬化物層に塗工する工程
活性エネルギー線硬化工程:活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層を形成する工程
<方法3>
活性エネルギー線硬化性組成物B塗工工程:活性エネルギー線硬化性組成物Bを基材の少なくとも片面に塗工する工程
活性エネルギー線硬化工程:活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層を形成する工程
活性エネルギー線硬化性組成物A塗工工程:活性エネルギー線硬化性組成物Aを活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層に塗工する工程
活性エネルギー線硬化工程:活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物A硬化物層を形成する工程
【0232】
基材は、例えば、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム(ポリメチルメタクリレートフィルム等)、ポリスチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、エポキシ樹脂フィルム、メラミン樹脂フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ABSフィルム、ASフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、環状オレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム等が挙げられる。
【0233】
1つの実施形態において、厚み(基材)は、好ましくは、10μm~2000μmが挙げられる。
【0234】
1つの実施形態において、厚み(硬化物層)は、好ましくは、0.05μm~20μmが挙げられる。
【0235】
活性エネルギー線硬化性組成物A塗工工程、活性エネルギー線硬化性組成物B塗工工程をまとめて塗工工程ともいう。
【0236】
(塗工工程)
塗工方法は、例えば、バーコーター塗工、ワイヤーバー塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、フローコート塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0237】
(活性エネルギー線硬化工程)
活性エネルギー線は、例えば、紫外線、電子線等が挙げられる。
【0238】
紫外線光源は、例えば、キセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
【0239】
高圧水銀灯を使用する場合、硬化条件は、好ましくは、下記条件等が挙げられる。
ランプ出力:25W/cm~160W/cm
UV照度:10mW/cm2~800mW/cm2
積算光量:25mJ/cm2~2000mJ/cm2
搬送速度:1m/分~50m/分
【0240】
電子線を使用する場合、硬化条件は、好ましくは、下記条件等が挙げられる。
加速電圧:10kV~300kV
搬送速度:5m/分~50m/分
【実施例0241】
以下、実施例及び比較例を通じて本発明を具体的に説明する。但し、上述の説明及び以下の実施例は、本発明を限定する目的で記載されていない。本発明は、特許請求の範囲のみにより限定される。以下特に説明がない限り、部、%等の数値は、質量基準である。
【0242】
<ウレタン(メタ)アクリレート構造含有シランカップリング剤の製造>
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、乾燥空気下、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン8部、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール0.02部並びに触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.2部を混合し、イソホロンジイソシアネート20部を50℃で1時間かけて滴下後、60℃で3時間攪拌した。これにペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物72部(製品名「KAYARAD PET-30」、日本化薬(株)製)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応終了後に、ウレタン(メタ)アクリレート構造含有トリメトキシシラン、ウレタン(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートをそれぞれ質量基準で約3分の1ずつ含む混合物が得られた。以下の実施例においてシランカップリング剤とは、反応終了後に得られたこの混合物のことである。
【0243】
製造例1:(メタ)アクリロイル基含有粒子
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ジルコニア粒子分散体(粒子径:40nm、不揮発分:30%、溶液:PGME)100部とシランカップリング剤10部、イオン交換水0.035部を混合し、60℃4時間攪拌後、オルトギ酸メチルエステル0.35部を添加して更に1時間同一温度で加熱攪拌することで、(メタ)アクリロイル基含有粒子を得た。製造例1~4に示す分散体に関しては、次に示す方法により得たものである。
分散機:日本コークス工業(株)製 SCミル
周波数:60Hz
分散ビーズ:ガラスビーズ(ビーズ径0.1mm)
分散時間:6時間
分散剤:表2-1に示すものを用いた
分散溶剤:PGME(不揮発分30%となるように調製)
【0244】
特段言及がない限り、他の例は、下記表のように変更した以外は、上記と同様にして行った。
【0245】
【0246】
実施例1
(メタ)アクリロイル基含有粒子54.97部と分散剤(ASBD 7部、PLADD ED151 3部)の混合物(製造例1)、ポリ(メタ)アクリレート(NKエステル A-9550)31部、ポリヒンダードフェノール(AO-60)0.03部、光重合開始剤(Omnirad127D)4部に有機溶媒(PGME)が組成物中に合計300部となるよう混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
【0247】
特段言及がない限り、他の例は、下記表のように変更した以外は、上記と同様にして行った。
【0248】
【表2-1】
【表2-2】
NKエステル A-9550:ジペンタエリスリトールポリアクリレート、新中村化学工業(株)製
KAYARAD PET-30:ペンタエリスリトールトリアクリレート、日本化薬(株)製
KAYARAD DPHA-40H:ウレタンアクリレート(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びヘキサメチレンジイソシアネートの反応物)、日本化薬(株)製
KAYARAD DPEA-12:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのエチレンオキサイド12モル付加物、日本化薬(株)製
アロニックスM-315:トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、東亞合成(株)製
NKエステル A-DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業(株)製
オグソール EA-0250P:フルオレン系ジアクリレート、大阪ガスケミカル(株)製
AO-60:ペンタエリスリトール テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、(株)ADEKA製
AO-20:1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、(株)ADEKA製
AO-330:1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルメチル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、(株)ADEKA製
AO-30:4,4’,4’’-(1-メチルプロパニル-3-イリデン)トリス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、(株)ADEKA製
AO-40:6,6’-ジ-tert-ブチル-4,4’-ブチリデンジ-m-クレゾール、(株)ADEKA製
AO-80:3,9-ビス{2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]-1,1-ジメチルエチル}-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、(株)ADEKA製
Omnirad 127D:2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、IGM Resins社製
Omnirad 184:1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、IGM Resins社製
Omnirad 907:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、IGM Resins社製
Omnirad Oxe01:1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)](すなわち2-((ベンゾイルオキシ)イミノ)-1-(4-(フェニルチオ)フェニル)オクタン-1-オン)、IGM Resins社製
ASBD:トリ(sec-ブトキシ)アルミニウム、川研ファインケミカル(株)製
PLADD ED151:楠本化成(株)製
【化25】
(式中、xは、1~3を表す。Rは、それぞれ独立に、C
nH
2n+1-CH
2O-(CH
2CH
2O)
m-CH
2CH
2O-を表す。m=約9。n=約13)
AO-50:オクタデシル 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、(株)ADEKA製
PGME:1-メトキシ-2-プロパノール
MEK:メチルエチルケトン
1-BuOH:1-ブタノール
2-BuOH:2-ブタノール
【0249】
<粒度分布>
下記条件で粒度分布を測定した。
(1)測定溶液の調製
プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGME。例えば、日本乳化剤製)に、測定試料濃度1質量%となるように測定試料(粒子)を添加して溶液を調製する。
(2)体積基準の粒度分布の測定
測定機器:動的光散乱式粒径分布測定装置「LB-550」(堀場製作所)
測定回数 :5
測定温度 :25±0.5℃
測定時間 :60秒
測定上限 :6000nm
測定下限 :1nm
測定溶媒 :PGMEの屈折率:1.404
【0250】
<高温安定性>
活性エネルギー線硬化性組成物を50℃で3か月間保温した。
○:目視で沈降なし
△:目視で沈降物あり
×:目視でゲル化
【0251】
<積層物の製造>
基材表面(TACフィルム(富士フイルム(株)製、フジタックTDY80ULM))にバーコーター(型番「No.3」、第一理化(株)製)を用いて活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、膜厚約5μmで塗布し、80℃の循風乾燥機中で1分間乾燥し、照射距離20cm、ベルトスピード5m/min、積算照射量200mJ/cm2の条件で硬化させ積層物を形成した。
【0252】
<屈折率>
積層物について、1-ブロモナフタレンにより、アッベ屈折計のプリズムに密着させ、20℃にて屈折率(589nmのD線)の測定を行った。
【0253】
<硬化物の均一性>
○:塗布斑は発生しなかった
△:わずかに塗布斑が発生した。
×:塗布斑が強く発生した。
【0254】
<鉛筆硬度>
硬化物の鉛筆硬度はJIS K5600-5-4に準拠して測定した。
【0255】
<ヘイズ>
村上色彩技術研究所製カラーへイズメーターを用いて測定した。
【0256】
コーティング剤キット
基材表面(TACフィルム(富士フイルム(株)製、フジタックTDY80ULM))にバーコーター(型番「No.24」、第一理化(株)製)を用いて比較例1の活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線硬化性組成物Bとして塗布し、80℃の循風乾燥機中で1分間乾燥し、照射距離20cm、ベルトスピード5m/min、積算照射量200mJ/cm2の条件で硬化させ、基材表面に活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層を形成した。
次いで活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層の表面に実施例1の活性エネルギー線硬化性組成物Aを塗布し、80℃の循風乾燥機中で1分間乾燥し、照射距離20cm、ベルトスピード5m/min、積算照射量200mJ/cm2の条件で硬化させ、活性エネルギー線硬化性組成物B硬化物層表面に活性エネルギー線硬化性組成物A硬化物層を形成し、積層物を製造した。
得られた積層物は、コーティング剤1種のみを用いて製造した積層物に比べて硬度の点で優れている。