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特開2024-139841情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139841
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/12 20120101AFI20241003BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241003BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241003BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
G06Q20/12 310
A63F13/69
A63F13/79
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050760
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】阿部 恭大
(72)【発明者】
【氏名】有嶋 義孝
(72)【発明者】
【氏名】佐野 和也
【テーマコード(参考)】
5L020
5L030
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA27
5L030BB22
5L049BB22
5L055AA27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より興趣性の高い体験をユーザに提供する情報処理方法、システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、第1端末、第2端末の各々におけるユーザに対してのサブスクリプション方式で提供される情報を取得し、提供可能コンテンツの提供状況に関する第1コンテンツ情報、第2コンテンツ情報を取得し、第1端末、第2端末が、各々所定の第1期限、第2期限までサブスクリプション情報の提供を許容させる第1決済処理、第2決済処理を実行する取得ステップと、第1端末においてサブスクリプション情報の提供が許容されている場合、第2ユーザ情報が第1ユーザ情報と関連付けられているとき、第2決済処理によって第2端末でのサブスクリプション情報の提供が許容されているか否かによらず、少なくとも第1期限に対応する所定の対応期限まで、第2端末においてサブスクリプション情報の提供を許容する許容ステップと、を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
次の各ステップを含み、
取得ステップでは、第1端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第1コンテンツ情報と、第2端末において提供される前記コンテンツの提供状況に関する第2コンテンツ情報を取得し、ここで、
前記コンテンツは、ユーザに対してサブスクリプション方式で提供されるサブスクリプション情報を提供可能に構成され、
前記第1端末は、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行するように構成され、ここで、前記第1決済処理は、当該第1端末において、所定の第1期限を設定し、当該第1期限まで前記サブスクリプション情報の提供を許容させる処理であり、
前記第2端末は、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行するように構成され、前記第1決済処理を管理不能に構成され、ここで、前記第2決済処理は、当該第2端末において、所定の第2期限を設定し、当該第2期限まで前記サブスクリプション情報の提供を許容させる処理であり、
前記第1コンテンツ情報は、前記コンテンツが提供されるユーザに関する第1ユーザ情報と、前記第1端末における前記サブスクリプション情報の提供が許容される第1期限に関する情報とを含み、
前記第2コンテンツ情報は、前記コンテンツが提供されるユーザに関する第2ユーザ情報を含み、
許容ステップでは、前記第1端末において前記サブスクリプション情報の提供が許容されている場合において前記第2ユーザ情報が前記第1ユーザ情報と関連付けられている場合、前記第2決済処理によって前記第2端末での前記サブスクリプション情報の提供が許容されているか否かによらず、少なくとも前記第1期限に対応する所定の対応期限まで、前記第2端末において前記サブスクリプション情報の提供を許容する、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記許容ステップでは、さらに前記対応期限以後に前記第2決済処理の実行を許容する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに第1通知ステップでは、前記対応期限までの期限の少なくとも一部において、前記第2端末のユーザに対して前記第2決済処理に関する第1通知情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに制限ステップでは、前記対応期限まで、前記第2決済処理に基づき前記サブスクリプション情報の提供が許容されないように、前記第2決済処理を制限する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理方法において、
さらに第2通知ステップでは、前記対応期限に応じて前記第2端末のユーザに対して前記第2決済処理に関する第2通知情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに開始ステップでは、前記対応期限より前に前記第2決済処理の実行を指示する決済指令を取得した場合に、当該決済指令による当該第2決済処理に基づく前記サブスクリプション情報の提供を、前記対応期限以後に開始する、
情報処理方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第1端末は、前記第2端末における前記サブスクリプション情報の提供状況によらず、前記第1期限の後に前記第1端末における前記サブスクリプション情報の提供が継続されるように、前記第1決済アプリケーションを用いて前記第1決済処理を行うように構成され、
当該情報処理方法は、さらに第3通知ステップを含み、
前記第3通知ステップでは、前記第1決済アプリケーションによる前記第1決済処理を停止させることを促す第3通知情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第2コンテンツ情報は、さらに、前記第2期限に関する情報を含み、
前記第1端末は、前記第1期限を過ぎた場合に、前記第1決済アプリケーションを用いて第1設定処理を実行するように構成され、ここで、前記第1設定処理は、第1決済処理を実行することにより、前記第1期限を再度設定する処理を含み、
前記第2端末、前記第2期限を過ぎた場合に、前記第2決済アプリケーションを用いて第2設定処理を実行させるように構成され、ここで、前記第2設定処理は、前記第2期限を再度設定するように前記第2決済処理を実行する処理を含み、
当該情報処理方法は、さらに付与ステップを含み、
前記付与ステップでは、累計情報に基づき、前記第1ユーザ情報および前記第2ユーザ情報のうちの少なくとも1つに対して当該コンテンツで利用可能な報酬情報を付与し、ここで、
前記累計情報は、所定条件を満たすように実行された前記第1設定処理および前記第2設定処理に関する累計を示し、
前記所定条件は、前記第1端末および前記第2端末のそれぞれにおいて、前記サブスクリプション情報が継続的に提供されていることを示す条件である、
情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法において、
前記コンテンツは、前記第1ユーザ情報を前記第2ユーザ情報に関連付けた場合に、前記第1端末での当該コンテンツの提供が停止され、前記第2端末での当該コンテンツの提供が開始されるように構成され、
前記所定条件は、前記第1設定処理および前記第2設定処理が、それぞれ対応する端末で前記コンテンツの提供が行われている状況下で、当該端末に対応する前記設定処理が行われていることを含む、
情報処理方法。
【請求項10】
少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、
請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、
情報処理システム。
【請求項11】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サブスクリプションサービスに登録されたアカウントを別の端末のユーザIDに対応付けたときに、適切な処理が可能となる情報処理システム等が開示されている。
【0003】
当該情報処理システム等は、定期サービスを退会した状態でアカウントが変更された場合、変更前のアカウントIDの特典配布タイミングである第1配布タイミングと、次の配布タイミングである第2配布タイミングと、その次の配布タイミングである第3配布タイミングを取得する。変更後のアカウントIDに対応付けられていた定期サービスの登録有効期間を取得する。この登録有効期間の終了タイミングが、第3配布タイミング以前のときは、アカウント変更タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを第3配布タイミングに決定し、第3配布タイミングよりも後のときは、変更後配布タイミングを第2登録有効期間に応じて決定する。第1配布タイミング以降および変更後配布タイミング以降の両方のタイミングで特典付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-168080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記技術には未だ改善の余地がある。
【0006】
本開示では上記事情に鑑み、より優れた技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、情報処理システムによって実行される情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを含む。取得ステップでは、第1端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第1コンテンツ情報と、第2端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第2コンテンツ情報を取得する。コンテンツは、ユーザに対してサブスクリプション方式で提供されるサブスクリプション情報を提供可能に構成される。第1端末は、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行するように構成される。第1決済処理は、当該第1端末において、所定の第1期限を設定し、当該第1期限までサブスクリプション情報の提供を許容させる処理である。第2端末は、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行するように構成され、第1決済処理を管理不能に構成される。第2決済処理は、当該第2端末において、所定の第2期限を設定し、当該第2期限までサブスクリプション情報の提供を許容させる処理である。第1コンテンツ情報は、コンテンツが提供されるユーザに関する第1ユーザ情報と、第1端末におけるサブスクリプション情報の提供が許容される第1期限に関する情報とを含む。第2コンテンツ情報は、コンテンツが提供されるユーザに関する第2ユーザ情報を含む。許容ステップでは、第1端末においてサブスクリプション情報の提供が許容されている場合において第2ユーザ情報が第1ユーザ情報と関連付けられている場合、第2決済処理によって第2端末でのサブスクリプション情報の提供が許容されているか否かによらず、少なくとも第1期限に対応する所定の対応期限まで、第2端末においてサブスクリプション情報の提供を許容する。
【0008】
本開示によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システム1によって実行される情報処理の概要を示すアクティビティ図である。
図4】ディスプレイ4aに表示されるメニュー画面IM1の一例を示す図である。
図5】ディスプレイ4aに表示される選択画面IM2の一例を示す図である。
図6】ディスプレイ4aに表示される通常ショップ画面IM3の一例を示す図である。
図7】ディスプレイ4aに表示されるVIPショップ画面IM4の一例を示す図である。
図8】ディスプレイ4aに表示される引継画面IM5の一例を示す図である。
図9】ディスプレイ4aに表示される通知画面IM6の一例を示す図である。
図10】第1端末3aおよび第2端末3bのアクティブ化されている期間と第1期限t2aおよび第2期限t2bとの時系列的関係を示す図である。
図11】第1端末3aおよび第2端末3bのアクティブ化されている期間と第1期限t2aおよび第2期限t2bとの時系列的関係を示す図である。
図12】第1端末3aおよび第2端末3bのアクティブ化されている期間と第1期限t2aおよび第2期限t2bとの時系列的関係を示す図である。
図13】ディスプレイ4aに表示される終了通知画面IM7の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1では、情報処理装置2および複数の端末3が通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続され、端末3においてコンテンツとしてのゲームが実行される。すなわち、情報処理システム1は、少なくとも1つの装置からなる。
【0015】
本実施形態に係るゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、端末3のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタと対戦させたりする。また、キャラクタは、オブジェクトの一例である。
【0016】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)等の家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)等の携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器である端末3を用いて実行される。
【0017】
2.情報処理システム1の概要
図1に示されるように、情報処理システム1は、情報処理装置2および複数の端末3にて構成される。情報処理装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、端末3の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。情報処理装置2は、例えばサーバにより構成される。複数の端末3それぞれは、互いに同じ構成を有する。なお、本実施形態において、システムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2や端末3単体であっても情報処理システム1の一例となりうる。なお、端末3のそれぞれは、ゲームを進行するためのゲームプログラムを実行可能に構成されていれば、互いに異なる種類の電子機器によって実現されていてもよい。
【0018】
端末3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、端末3は、通信ネットワーク11を介して、情報処理装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、端末3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、端末3から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0019】
ユーザ認証を経て、情報処理装置2と端末3との相互通信が可能となる。ログイン後、端末3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を情報処理装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ4aおよびスピーカ4bに出力しながら、ゲームを進行させる。
【0020】
本実施形態では、複数の端末3は、第1端末3aと、第2端末3bとを含み、これらのうちの少なくとも1つ(詳細にはこれらのうちのいずれか1つ)がアクティブ化されるように構成される。当該ゲームは、当該アクティブ化された端末3においてオンライン上で進行するように構成され、非アクティブ化された端末3においては進行しないように構成される。なお、当該ゲームは、非アクティブ化された端末3において、少なくともオンライン上で進行しないように構成されていればよく、例えば、当該端末3でオフラインゲームとして進行するように構成されていてもよい。
【0021】
2.1 ハードウェア構成
以下、図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。
【0022】
<情報処理装置2>
図1に示されるように、情報処理装置2は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。通信部21および記憶部22は、通信バス20を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0023】
通信部21は、インターネットおよびLAN等の通信ネットワーク11を介して各端末3と通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。情報処理装置2が通信部21を介して受信する主な情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータ等が挙げられる。情報処理装置2が通信部21を介して送信する主な情報としては、ゲームプログラムを端末3が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報等が挙げられる。
【0024】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)等で構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データ等が記憶されている。
【0025】
具体的には例えば、記憶部22は、ユーザDBや抽選リスト等を記憶している。ユーザDBには、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報等が、対応付けられて記憶されている。抽選リストは、一般にガチャと呼ばれる抽選処理に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リストには、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベル等)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さ等を含む。
【0026】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である情報処理装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0027】
制御部23によって実行される情報処理として、例えば、課金の決済処理、ユーザアカウントの認証処理、ガチャの抽選選択処理等が挙げられる。課金の決済処理は、例えばゲーム中のパラメータを所定量回復するために必要な課金の要求に基づいて実行される。ユーザアカウントの認証処理は、例えば端末3から受信したユーザの識別情報を用いて実行される。ガチャの抽選選択処理は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リストの中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する処理である。ガチャの抽選選択処理によれば、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とが、ユーザDBにて関連付けられ、これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0028】
ここで、上記をさらに補足すると、「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)等が含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDBに記憶され管理される。さらに、「ガチャ」とは、情報処理装置2にて、抽選リストの中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザの端末3に付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0029】
<端末3>
端末3の1つである第1端末3aには、ディスプレイ4a、スピーカ4bおよび入力デバイス4cが外部接続または内蔵される。また、第1端末3aは、通信部31、記憶部32、制御部33、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cを有する。通信部31、記憶部32、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cは、通信バス30を介して制御部33と電気的に接続されている。
【0030】
通信部31は、第1端末3aと情報処理装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク11に通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。第1端末3aが通信部31を介して受信する主な情報としては、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求等が挙げられる。第1端末3aが通信部31を介して送信する主な情報としては、ダウンロード要求情報に応じて情報処理装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報等が挙げられる。
【0031】
記憶部32は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成される。記憶部32には、情報処理装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置である第1端末3aのアカウント情報、ユーザ情報等が格納されている。なお、ユーザ情報は、情報処理装置2の記憶部22で記憶するユーザDBの少なくとも一部の情報である。ユーザDBでユーザ情報のマスタを管理し、第1端末3aの記憶部32は、このマスタの少なくとも一部の情報が情報処理装置2から配信され、これを記憶する。
【0032】
制御部33は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である第1端末3aの動作を制御する。特に、制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である第1端末3aに係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0033】
特に、制御部33は、自装置である第1端末3aのユーザによる入力デバイス4cの操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、制御部33は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャ等のデータを記憶部32から読み出すか、または情報処理装置2から受信したデータを用いて、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部34aによって処理されることにより、ディスプレイ4aには処理後のゲーム画像が逐次表示される。換言すると、制御部33は、ゲームの実行にあたり、自装置である第1端末3aのユーザの操作等に応じてディスプレイ4aの表示制御およびスピーカ4bの音声出力制御を行うように構成される。
【0034】
グラフィック処理部34aは、制御部33から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部34aは、例えば液晶型であるディスプレイ4aと接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ4a上に表示される。オーディオ処理部34bは、スピーカ4bと接続され、制御部33の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ4bから出力させる。操作部34cは、入力デバイス4cと接続され、操作入力に関するデータを入力デバイス4cとの間で送受信する。ユーザは、入力デバイス4cを操作することで、第1端末3aに操作信号を入力する。なお、入力デバイス4cは、ディスプレイ4aと一体化されたタッチパネル、外付けのゲームパッド、マウスやキーボード等の総称である。
【0035】
第2端末3bの構成は、上述した第1端末3aの構成とほぼ同様であるため、ここでは共通の構成については同一の部材番号を付すことでその詳細な説明を省略する。ここでは、第1端末3aと第2端末3bの差異について説明する。
【0036】
本実施形態では、第1端末3aおよび第2端末3bのそれぞれは、そのオペレーティングシステムに対応する決済アプリケーションを用いて当該ゲームにおけるアイテムの購入、サブスクリプション契約の設定または更新など、課金を要する種々の決済処理を実行する。以下、説明の便宜上、第1端末3aの決済アプリケーションおよび決済処理を、それぞれ第1決済アプリケーションおよび第1決済処理といい、第2端末3bの決済アプリケーションおよび決済処理を、それぞれ第2決済アプリケーションおよび第2決済処理という。言い換えれば、第1端末3aは、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行するように構成され、第2端末3bは、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行するように構成される。
【0037】
本実施形態の第1端末3aと第2端末3bとは、互いに異なる種類のOS(オペレーティングシステム)によって制御されるように構成される。これに伴い、第1端末3aおよび第2端末3bのそれぞれは、異なる決済アプリケーションを用いて決済処理を行い、その処理の内容は、それぞれの決済アプリケーションに対応する管理サーバ(不図示)で管理され、異なる決済アプリケーションによっては管理不能となる。言い換えれば、第2端末3bは、第1決済処理を管理不能に構成される。
【0038】
2.2 機能構成
続いて、図2を参照して、情報処理システム1の情報処理装置2における各機能構成について説明する。
【0039】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。図2に示されるように、制御部23(プロセッサ)は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、取得部231、通知部232、制限部233、開始部234、許容部235、および付与部236として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。
【0040】
取得部231は、取得ステップとして、種々の情報および入力を取得するように構成される。例えば、取得部231は、ユーザ情報等の情報や、ユーザからの参加要求の入力等を、情報処理装置2の記憶部22から取得するか、または、端末3もしくは他の外部装置から通信ネットワーク11を介して取得する。本実施形態では、取得部231が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。
【0041】
通知部232は、第1通知ステップ、第2通知ステップ、または第3通知ステップとして、記憶部22または記憶部32に記憶された種々の情報またはこれらを含む画面等を、視認可能な態様で端末3のディスプレイ4aに表示させることにより、ユーザに対して種々の通知を行う。具体的には、通知部232は、画面、画像(例えば、静止画または動画)、アイコン、テキスト等といった、ヒトが視認可能な態様で生成された視覚情報そのものを生成してもよいし、例えばディスプレイ4aに視覚情報を表示させるためのレンダリング情報を生成し、これを通信ネットワーク11を介して端末3に送信するようにしてもよい。
【0042】
制限部233は、制限ステップとして、種々の情報の設定および更新を制限するように構成される。
【0043】
開始部234は、開始ステップとして、種々の処理の開始を行うように構成される。
【0044】
許容部235は、許容ステップとして、ユーザに対する種々の情報の提供を許容するように構成される。
【0045】
付与部236は、付与ステップとして、所定の条件の下、ユーザに関連付けて種々の情報を付与するように構成される。
【0046】
上記各機能部の詳細は、後述される情報処理の説明とあわせて詳述される。
【0047】
3.用語の説明
本節では、後述される情報処理に関する種々の用語の説明を行う。
【0048】
<ゲーム情報>
ゲーム情報IF1は、上記ゲームの提供状況に関する情報であり、例えば、端末3においてゲームを進行するユーザに関するユーザ情報IF2や、当該ユーザが操作するゲーム内のキャラクタのステータス、ユーザの取得アイテム、ゲーム内で提供されるクエストのクリア状況等の種々の情報を含む。ユーザ情報IF2は、ユーザがゲームにログインするためのユーザアカウントに関する情報を含む。以下において、第1端末3aにおいて提供されるゲームの提供状況に関するゲーム情報IF1を第1ゲーム情報IF1aといい、第2端末3bにおいて提供されるゲームの提供状況に関するゲーム情報IF1を第2ゲーム情報IF1bという。また、第1端末3aのユーザに関するユーザ情報IF2を第1ユーザ情報IF2aといい、第2端末3bのユーザに関するユーザ情報IF2を、第2ユーザ情報IF2bという。本実施形態では、第1端末3aのユーザと第2端末3bとのユーザは同一であるものとするが、異なっていてもよい。以下において、第1端末3aのユーザを第1ユーザといい、第2端末3bのユーザを第2ユーザということがある。
【0049】
<サブスクリプション情報>
サブスクリプション情報IF3は、ユーザに対してサブスクリプション方式で提供される情報であり、各端末3において上記決済処理が行われることにより、当該端末3においてユーザに対する提供可能に構成される。ここでのサブスクリプション方式とは、例えば、ユーザが一定期間においてアイテムの取得等の所定のゲーム内サービスを享受することでき、当該期間が定期的に更新される処理方式をいう。本実施形態におけるゲームは、かかるサブスクリプション情報IF3を提供可能に構成される。以下において、サブスクリプション情報IF3を提供可能とする決済処理を、サブスクリプション情報IF3に関する決済処理、または単に決済処理ということがある。このような決済処理は、所定の対価を支払うことによってサブスクリプション情報IF3の提供を許容させる。サブスクリプション情報IF3は、例えば、ユーザに対して付与されるアイテムや、当該アイテムの対価として機能する限定通貨など、任意の態様で実装可能である。
【0050】
情報処理システム1は、上記サブスクリプション情報IF3に関する第1決済処理が行われることにより、第1端末3aにおいて所定の第1始期t1aと第1期限t2aとを設定し、当該第1始期t1aから第1期限t2aまでサブスクリプション情報IF3の提供を許容する。第1始期t1aは、例えば、第1決済処理や、後述する第1設定処理等の所定の処理が行われたタイミングと一致するように設定される。第1期限t2aは、第1端末3aにおいてサブスクリプション情報IF3が提供可能な期限であり、例えば、基準となる処理が行われてから一定期間後、例えば、30日後、1月後、1年後等となるように設定されている。なお、第1期限t2aは固定でなく変動するように設定されていてもよい。例えば、第1期限t2aは支払われる対価やサブスクリプション契約の態様等の第1決済処理の態様に応じて変動されてもよい。このような第1期限t2aに関する情報は、例えば、第2ユーザ情報IF2bに含まれる。
【0051】
第1端末3aの第1決済アプリケーションは、ユーザが第1端末3aにて所定の解除操作を行わない限り、第1期限t2aを経過する際に自動的に第1決済処理を第1端末3aに行わせてもよい。これにより、第1始期t1aが更新前の第1期限t2aと一致するように更新され、第1期限t2aが更新後の第1始期t1aから一定期間後となるように更新される。このように、第1端末3aにおいてサブスクリプション情報IF3が提供可能な期間が自動的に更新される。当該第1決済処理による第1期限t2aの更新は、第1ユーザ情報IF2aがアクティブ化されているか否かに関わらず、ユーザが第1端末3aに対して所定の解除操作を行わない限り自動的に行われる。このような第1期限t2aの更新を行う処理は、第1設定処理とも言われる。言い換えれば、第1端末3aは、第1期限t2aを過ぎた場合に、第1決済アプリケーションを用いて第1設定処理を実行するように構成される。第1設定処理は、第1決済処理を実行することにより、第1期限t2aを再度設定する処理を含む。
【0052】
同様に、情報処理システム1は、上記サブスクリプション情報IF3に関する第2決済処理が行われることにより、当該第2端末3bにおいて、所定の第2始期t1bと第2期限t2bとを設定し、当該第2始期t1bから第2期限t2bまでサブスクリプション情報IF3の提供を許容する。第2始期t1bおよび第2期限t2bについては、その更新の具体的態様も含めて第1始期t1aおよび第1期限t2aと同様であるため、説明を繰り返さない。すなわち、第2ゲーム情報IF1bは、さらに、第2期限t2bに関する情報を含む。また、第2端末3bは、第2期限t2bを過ぎた場合に、第2決済アプリケーションを用いて第2設定処理を実行するように構成される。第2設定処理は、第2期限t2bを再度設定するように第2決済処理を実行する処理を含む。なお、これらの設定処理は、記憶部32等に記憶されている既存の期限t2a,t2bを更新するような処理に限られず、過去に期限t2a,t2bが設定されていた状況下で新たに期限t2a,t2bを設定する処理を含み得る。
【0053】
本実施形態における第1端末3aおよび第2端末3bは、上述したように互いの決済処理の管理をすることができない。そのため、第1端末3aにおける第1設定処理と、第2端末3bにおける第2設定処理とは、各端末3において独立して行われる。そのため、上述したサブスクリプション情報IF3に関する決済処理は、他の端末3の決済処理の状況と独立して継続的に更新されることとなる。すなわち、第1端末3aは、第2端末3bにおけるサブスクリプション情報IF3の提供状況によらず、第1期限t2aの後に第1端末3aにおけるサブスクリプション情報IF3の提供が継続されるように、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を行うように構成される。これは、第2端末3bについても同様である。
【0054】
<ゲーム外通貨>
ゲーム外通貨は、ゲーム内に限られず、当該ゲーム外で流通可能に構成される通貨である。ゲーム外通貨は、例えば、中央銀行等の所定の外部機関によって認証される通貨や、ブロックチェーン等を用いた分散型台帳システムを用いて保証される暗号資産(仮想通貨)などを含む。外部機関によって認証される通貨は、中央銀行によって保証される銀行券または貨幣に限られず、地方自治体によって認可される地域通貨、種々の企業によってキャッシュレス決済で用いられるポイントなど、現実世界またはゲーム外の仮想空間で商品または役務との交換性を有するものであれば任意である。また、通貨は、現物取引によって決済されるものに限られず、クレジットカード等を用いた信用取引によって決済されるものであってもよい。本実施形態において各決済処理によって支払われる対価は、ゲーム外通貨によって規定される。
【0055】
<ゲーム内通貨>
ゲーム内通貨は、ゲーム内でのみ流通する通貨として機能する情報であり、例えば、アイテムをユーザ情報IF2に付与する際に対価として消費される。ゲーム内通貨は、上記ゲーム外通貨に変換不能に構成されている。ゲーム内通貨は、例えば、ゲーム外通貨を用いて直接購入可能な有償通貨と、ゲームの進行に応じてユーザに付与される無償通貨と、上記サブスクリプション情報IF3の一例として付与される特殊通貨とを含む。
【0056】
4.情報処理の概要
本節では、情報処理システム1が実行する情報処理方法の流れについて、その概要を説明する。図3は、情報処理システム1によって実行される情報処理の概要を示すアクティビティ図である。以下で説明する情報処理に含まれる各アクティビティにおける処理の結果は、端末3のディスプレイ4a等を用いてユーザが認識可能な態様で適宜出力され得る。なお、当該情報処理は図示されない任意の例外処理を含みうる。例外処理は、当該情報処理の中断や各処理の省略を含む。当該情報処理にて行われる選択または入力は、ユーザによる操作に基づくものでも、ユーザの操作に依らず自動で行われるものでもよい。
【0057】
本情報処理は、第1端末3aから第2端末3bにゲームの進行状況を引き継ぐために行われる。本実施形態では、第1端末3aにおいてユーザがログインするユーザアカウントがアクティブ化されており、第2端末3bにおいてユーザがログインするユーザアカウントが非アクティブ化されているものとする。
【0058】
[アクティビティA11]
まず、アクティビティA11において、第1端末3aの制御部33は、ユーザから第1端末3aにおける第1ゲーム情報IF1aの引継指令を取得する。
【0059】
[アクティビティA12]
次に、アクティビティA12において、第1端末3aの制御部33は引継IDを生成する。当該引継IDは、ディスプレイ4a等を介して第1端末3aのユーザに提示される。本実施形態の引継IDはアルファベットまたは数字を含む記号列によって表されてもよいし、二次元バーコード等の図形であってもよい。
【0060】
[アクティビティA13]
次に、アクティビティA13において、第1端末3aの制御部33は、生成された引継IDと第1ゲーム情報IF1aとを情報処理装置2に送信する。本実施形態では、バックアップ用に用いられる最新の第1ゲーム情報IF1aが送信される。第1ゲーム情報IF1aには、上記第1期限t2aに関する情報が含まれる。
【0061】
[アクティビティA21]
次に、処理がアクティビティA13に進み、情報処理装置2の取得部231は、送信された引継IDと第1ゲーム情報IF1aとを取得する。情報処理装置2の制御部23は、引継IDと第1ゲーム情報IF1aとを紐づけて記憶部22に格納する。なお、当該紐づけは第1端末3aにて行われてもよい。
【0062】
[アクティビティA31]
一方、アクティビティA31において、第2端末3bの制御部33は、ユーザからの第2端末3bによるゲームへのログインを受け付ける。ユーザは第2端末3bに第2ユーザ情報IF2bを入力することにより、第2端末3bからゲームへのログインを行う。なお、入力される第2ユーザ情報IF2bは、第1ユーザ情報IF2aと同じユーザIDおよびパスワードを用いてログインをしても、ゲームの起動に伴い自動的に生成されるものでもよい。
【0063】
[アクティビティA32]
次に、アクティビティA32において、第2端末3bの制御部33は、アクティビティA12において生成された引継IDの入力をユーザから受け付ける。
【0064】
[アクティビティA33]
ユーザによる引継IDの入力が完了した場合には処理がアクティビティA33に進み、第2端末3bの制御部33は引継処理の実行指令を情報処理装置2に送信する。引継処理の実行指令は第2ゲーム情報IF1bを含む。
【0065】
[アクティビティA22]
その後、アクティビティA22において、情報処理装置2の取得部231は引継処理の実行指令を取得する。情報処理装置2の取得部231は第2ゲーム情報IF1bを取得する。これにより、第1端末3aおよび第2端末3bのそれぞれのゲームの進行状況や、第1端末3aおよび第2端末3bにおけるサブスクリプション情報IF3の提供期限である第1期限t2aおよび第2期限t2bを、制御部23は把握することができる。本実施形態では、第1端末3aではサブスクリプション情報IF3の提供が第1期限t2aまで許容されているが、第2端末3bにおいてはサブスクリプション情報IF3の提供が許容されていない。
【0066】
[アクティビティA23、アクティビティA14、アクティビティA34]
その後、アクティビティA23において、制御部23は引継処理を実行する。これにより、アクティビティA14において、制御部23は第1端末3aの制御部33に対して引継前の第1端末3aの第1ユーザ情報IF2aを非アクティブ化させる。また、アクティビティA34において、制御部23は第2端末3bの制御部33に対して引継後の第2端末3bの第2ユーザ情報IF2bをアクティブ化させる。そして、制御部23は第1ゲーム情報IF1aを第2端末3bに送信することによって、第1ゲーム情報IF1aを第2ゲーム情報IF1bに反映させる。このように、第2ユーザ情報IF2bが引継IDを介して第1ユーザ情報IF2aと関連付けられる。本実施形態では、ゲームは、当該アクティブ化された端末3においてオンライン上で進行するように構成され、非アクティブ化された端末3においては進行しないように構成される。そのため、コンテンツとしてのゲームは、例えば、引継処理によって第1ユーザ情報IF2aを第2ユーザ情報IF2bに関連付けた場合に、第1端末3aでの当該ゲームの進行が停止され、第2端末3bでの当該ゲームの進行が開始されるように構成される。
【0067】
第1ゲーム情報IF1aにおいて、第1期限t2aが第2期限t2bより将来に設定されている場合、制御部23は引継処理の時点における第1期限t2aに第2期限t2bを設定する。以下において、第2期限t2bとして設定される引継処理の時点における第1期限t2aを、対応期限という。これにより、許容部235は、少なくとも対応期限まで、第2端末3bにおいてサブスクリプション情報IF3の提供を許容する。
【0068】
このような第2端末3bにおいてサブスクリプション情報IF3の提供を許容する処理は、第2決済処理によって第2端末3bでのサブスクリプション情報IF3の提供が許容されているか否かによらず行われる。本実施形態では、許容部235は、対応期限以後に第2決済処理の実行を許容する。このような構成によれば、第1決済処理に伴い所定期限まで許容されていた第2端末3bにおけるサブスクリプション情報IF3が、第2決済処理によって当該所定期限以後も継続的に利用することが可能となる。したがって、サブスクリプション情報IF3の提供の便宜を図ることができる。例えば、対応期限より前にユーザからのサブスクリプション情報IF3に関する第2決済処理の実行を指示する決済指令が取得した場合に、許容部235は当該第2決済処理の予約処理を行う。予約処理は対応期限の経過後に第2決済処理を自動的に行う処理であり、例えば対応期限が第2始期t1bと一致するように設定される。これにより、開始部234は、当該決済指令による当該第2決済処理に基づくサブスクリプション情報IF3の提供を、対応期限以後に開始する。このような構成によれば、予め対応期限に決済指令が送信されることにより、ユーザは対応期限以後に円滑に第2決済処理に基づくサブスクリプション情報IF3の提供を享受することができる。なお、本情報処理は予約処理を含んでいない場合も適用可能である。
【0069】
そして、通知部232は、第2端末3bに当該引継に関連する通知情報IF4を出力する。通知情報IF4は、第2決済処理に関する情報(例えば、後述する第2決済処理を行うように第2ユーザに促す情報)や、第1決済アプリケーションによる第1決済処理を停止させることを促す情報を含む。例えば、通知部232は以下の情報を通知情報IF4として出力する。
(A)引継処理が行われた時点における、第1期限t2aまでは第2端末3bでもサブスクリプション情報IF3の提供が許容されていること。
(B)当該第1期限t2aの経過後においてもサブスクリプション情報IF3の提供の許容を希望する場合は、第2端末3bにて新たにサブスクリプション情報IF3に関する第2決済処理を行う必要があること。
(C)第1端末3aでのサブスクリプション情報IF3に関する第1決済処理の自動的な実行(第1設定処理)を停止させること。
【0070】
これらの通知情報IF4の生成タイミングは任意であり、その内容に応じて対応期限(第1期限t2a)の経過前に出力されてもよいし、対応期限(第1期限t2a)経過後に出力されてもよい。例えば、引継処理によって第2ユーザ情報IF2bがアクティブ化された際に、通知部232は(A)に関する通知情報IF4や(B)に関する通知情報IF4(第1通知情報の一例であり、以下において推奨通知情報IF4aという。)を出力してもよい。特に、通知部232は、対応期限の経過までに推奨通知情報IF4aを定期的または不定期に出力してもよい。言い換えれば、対応期限までの期間の少なくとも一部において、通知部232は第2端末3bのユーザに対して第2決済処理に関する第1通知情報を出力する。このような構成によれば、第2決済処理を行う必要性を対応期限の経過前からユーザに知らせ、対応期限の後にも円滑なサブスクリプションの進行を促進することができる。
【0071】
また、第2決済処理が第1期限t2aの経過まで制限されている場合、通知部232は(C)に関する通知情報IF4(第3通知情報の一例であり、以下においてリマインド通知情報IF4bという。)を第1期限t2aの経過後に出力してもよい。言い換えれば、通知部232は、第1決済アプリケーションによる第1決済処理を停止させることを促す第3通知情報を出力してもよい。このような構成によれば、第1端末3aと第2端末3bとで重複して決済処理が行われることを抑制することができる。なお、上記(A)~(C)はあくまで一例であり、これらに限られない。
【0072】
[アクティビティA35]
アクティビティA34の後、アクティビティA35において、第2端末3bの制御部33は、情報処理装置2から送信される第1ゲーム情報IF1aを取得し、これに基づき第2ゲーム情報IF1bを更新する。これにより、ユーザは第2端末3bにおいて、第1端末3aにてプレイしてきたゲームの進行状況等を引き継いだ状態で当該ゲームをプレイすることができる。
【0073】
[アクティビティA36]
次に、アクティビティA36において、第2端末3bの制御部33は、引継処理にて出力された通知情報IF4を第2端末3bのディスプレイ4aに表示させる。これにより、通知情報IF4がユーザに提示される。なお、通知情報IF4がユーザに提示されるタイミングは通知部232からの出力に応じて設定される。ユーザへの通知情報IF4の提示態様の詳細は次節にて後述される。
【0074】
以上の処理によって、第1端末3aから第2端末3bへのゲーム情報IF1の引継が行われる。
【0075】
次に、引継が行われた後の各端末3における決済処理の態様について説明する。なお、以下の処理は上述した引継処理と連続して行われる必要はなく、独立して行われてもよい。
【0076】
[アクティビティA14、アクティビティA15]
まず、アクティビティA14において、第1端末3aの制御部33は第1ユーザ情報IF2aを非アクティブ化する。その後、制御部33は、第1期限t2aの経過まで第1ユーザ情報IF2aに対するサブスクリプション情報IF3の提供を許容する。その後、第1期限t2aの経過までに当該第1期限t2aの更新を終了する操作が行われない場合、第1期限t2aの更新が継続されることとなる。その結果、処理がアクティビティA15に進み、第1期限t2aの経過後、第1端末3aの制御部33は第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行する。その結果、第1設定処理が行われ、第1期限t2aが更新される。
【0077】
[アクティビティA24]
その後、アクティビティA24において、制御部23は更新後の第1期限t2aを取得する。これにより、第1端末3aにおいて第1決済処理が行われ、サブスクリプション情報IF3の提供が継続して許容されたことを、制御部23は把握することができる。本実施形態では、さらに第1期限t2aの更新が行われた際に、制御部23は第1ユーザ情報IF2aの状態(すなわち、アクティブ化されているか否か)に関する情報を取得する。その後、第1端末3aにおけるサブスクリプション情報IF3の提供が、更新された第1期限t2aを経過するまで許容される。
【0078】
ここで、所定条件を満たすように当該第1設定処理が行われた場合、制御部23は累計情報IF5を更新する。累計情報IF5は、所定条件を満たすように実行された第1設定処理および第2設定処理に関する累計を示し、例えば、所定条件を満たすように実行された第1設定処理および第2設定処理の回数を示す。以下において、所定条件を満たすように実行された第1設定処理および第2設定処理の回数を判定値ということがある。判定値は、後述する付与処理を行うか否かの判定に用いられ、累計情報IF5の更新によって増加するように構成される。所定条件は、第1端末3aおよび第2端末3bのそれぞれにおいて、サブスクリプション情報IF3が継続的に提供されていることを示す条件である。本実施形態の所定条件は、第1期限t2aの前後において第1端末3aにおいてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されていることにより満たされるように設定されている。または、所定条件は第2期限t2bの前後において第2端末3bにおいてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されていることにより満たされるように設定されていてもよい。言い換えれば、期限t2a,t2bの前後においてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されている期間が連続することにより、所定条件は満たされる。第1端末3aの制御部33は、上記第1設定処理を行うことにより、更新後の第2始期t1bが更新前の第1始期t1aとなるように、第1始期t1aおよび第1期限t2aを更新する。そのため、上記第1設定処理は上記所定条件を満たす処理である。同様に、上記第2設定処理も上記所定条件を満たす処理である。
【0079】
本実施形態の所定条件は、当該設定処理に対応する端末3のユーザ情報IF2がアクティブ化されていることを含む。本実施形態では、第2端末3bの第1ユーザ情報IF2aがアクティビティA14において非アクティブ化されているため、第1設定処理が行われたとしても所定条件が満たされない。そのため、累計情報IF5は更新されない。言い換えれば、所定条件は、第1設定処理および第2設定処理が、それぞれ対応する端末でゲームの進行が行われている状況下で、当該端末に対応する設定処理が行われていることを含む。このような構成によれば、ゲームが開始されていない端末での設定処理によって報酬情報IF6が付与されることを抑制することができるため、報酬情報IF6が無為に提供されることを抑制することができる。報酬情報IF6、および報酬情報IF6を付与する付与処理については後述される。
【0080】
[アクティビティA16]
一方、第1期限t2aの経過までに当該第1期限t2aの更新を終了する解除操作が行われた場合、処理がアクティビティA16に進む。当該第1期限t2aの経過時点で、第1端末3aに対応する第1ユーザ情報IF2aへのサブスクリプション情報IF3の提供が終了する。また、第1端末3aにおけるサブスクリプション情報IF3の提供に係る本情報処理が終了する。
【0081】
第2端末3bにおいても第1端末3aと同様に、第2期限t2bが更新される。以下、その処理の一例について説明する。ここでは、上記引継処理の結果、対応期限が設定された場合について説明する。
【0082】
[アクティビティA37]
まず、第2端末3bの制御部33は、設定された対応期限(すなわち引継処理時点での第1期限t2a)の経過まで、第2ユーザ情報IF2bに対するサブスクリプション情報IF3の提供を許容する。その後、対応期限の経過までに当該第2期限t2bの更新を終了する解除操作が行われない場合、第2期限t2bの更新が継続されることとなる。その結果、処理がアクティビティA37に進み、第2端末3bの制御部33は、第2期限t2bの経過後、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行する。その結果、第2設定処理が行われ、第2期限t2bが更新される。なお、第2期限t2bの更新は、第2期限t2bが対応期限から更新されることを含む。
【0083】
[アクティビティA25]
その後、アクティビティA25において、制御部23は更新後の第2期限t2bを取得する。これにより、第2端末3bにおいて第2決済処理が行われ、サブスクリプション情報IF3の提供が継続して許容されたことを、制御部23は把握することができる。本実施形態では、さらに第2期限t2bの更新が行われた際に、制御部23は第2ユーザ情報IF2bの状態(すなわち、アクティブ化されているか否か)に関する情報を取得する。その後、第2端末3bにおけるサブスクリプション情報IF3の提供が、更新された第2期限t2b経過するまで許容される。このとき、上記所定条件を満たすように当該第2設定処理が行われた場合、アクティビティA24と同様に、制御部23は累計情報IF5を更新する。所定条件および累計情報IF5の更新の詳細は、上述したものと同様である。
【0084】
ここで、上記アクティビティA24およびアクティビティA25における累計情報IF5の更新の結果、上記判定値が所定の閾値以上となった場合、アクティビティA26において、付与部236が付与処理を行う。これにより、付与部236は、アクティブ化されているユーザ情報IF2(本実施形態では第2ユーザ情報IF2b)に当該ゲームで利用可能な報酬情報IF6を付与する。言い換えれば、付与部236は、第1ユーザ情報IF2aおよび第2ユーザ情報IF2bのうちのいずれか1つ(さらに言えば、複数の端末3のうちのいずれか1つ)に対して、当該ゲームで利用可能な報酬情報IF6を累計情報IF5に基づいて付与する。このような構成によれば、ユーザがゲームの進行を行っている端末3のユーザ情報IF2に対してのみ報酬情報IF6が付与されるため、ユーザがゲームの進行を行っていない非アクティブな端末3に対して無為に報酬情報IF6が付与されることを抑制することができる。
【0085】
報酬情報IF6が付与される条件は任意であるが、本実施形態では判定値が上昇する度に付与される。また、報酬情報IF6の具体的態様は任意であるが、例えばゲーム内で利用可能なゲーム内通貨(特に特殊通貨)である。報酬情報IF6として付与される特殊通貨の数量は、例えば判定値が大きくなるにつれて増加するよう構成され、判定値が所定値以上となった場合に固定となる。なお、報酬情報IF6は、通常アイテム、特殊アイテム、有償通貨など、ゲーム内で利用可能な任意の態様で実現されていてもよい。
【0086】
[アクティビティA38]
一方、対応期限(または第2期限t2b)の経過までに当該第2期限t2bの更新を終了する解除操作が行われた場合、処理がアクティビティA38に進む。そして、当該第2期限t2bの経過時点で、第2端末3bに対応する第2ユーザ情報IF2bへのサブスクリプション情報IF3の提供が終了する。これにより、第2端末3bにおけるサブスクリプション情報IF3の提供に係る本情報処理が終了する。
【0087】
以上をまとめると、情報処理システムによって実行される情報処理方法は、次の各ステップを含む。取得ステップでは、第1端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第1コンテンツ情報と、第2端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第2コンテンツ情報を取得する。コンテンツは、ユーザに対してサブスクリプション方式で提供されるサブスクリプション情報を提供可能に構成される。第1端末は、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行するように構成される。第1決済処理は、当該第1端末において、所定の第1期限を設定し、当該第1期限までサブスクリプション情報の提供を許容させる処理である。第2端末は、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行するように構成され、第1決済処理を管理不能に構成される。第2決済処理は、当該第2端末において、所定の第2期限を設定し、当該第2期限までサブスクリプション情報の提供を許容させる処理である。第1コンテンツ情報は、コンテンツが提供されるユーザに関する第1ユーザ情報と、第1端末におけるサブスクリプション情報の提供が許容される第1期限に関する情報とを含む。第2コンテンツ情報は、コンテンツが提供されるユーザに関する第2ユーザ情報を含む。許容ステップでは、第1端末においてサブスクリプション情報の提供が許容されている場合において第2ユーザ情報が第1ユーザ情報と関連付けられている場合、第2決済処理によって第2端末でのサブスクリプション情報の提供が許容されているか否かによらず、少なくとも第1期限に対応する所定の対応期限まで、第2端末においてサブスクリプション情報の提供を許容する。
【0088】
このような構成によれば、第1決済処理によって第1端末でのサブスクリプション情報が許容されている提供状況を第2端末でのコンテンツの提供の際に反映させることができるため、ユーザに対するサブスクリプション情報の提供の利便性を向上することができる。
【0089】
5.情報処理の詳細
本節では、前節にて概説された情報処理の詳細について、図を用いて説明する。
【0090】
5.1.メニュー画面IM1について
図4は、ディスプレイ4aに表示されるメニュー画面IM1の一例を示す図である。メニュー画面IM1は、ガチャボタンB1と、編成ボタンB2と、クエストボタンB3と、ショップボタンB4と、設定ボタンB5とを含む。ユーザによりガチャボタンB1が操作されることにより、ゲーム内通貨の消費によって確率的にユーザ情報IF2にキャラクタ、アイテム等のゲーム媒体を付与するゲームが実行されるための画面に遷移する。ユーザにより編成ボタンB2が操作されることにより、ユーザがゲームの進行のために用いるキャラクタの編成を決定するための画面に遷移する。ユーザによりクエストボタンB3が操作されることにより、ゲームのメインとなるインゲームパートが実行される画面に遷移する。インゲームパートにおいて、ユーザが所有するキャラクタによる戦闘やパズルゲーム等が実行される。ユーザによりショップボタンB4が操作されることにより、ユーザが各種アイテムを購入可能な通常ショップの画面に遷移する。ユーザにより設定ボタンB5が操作されることにより、ゲームに関する各種設定を行うための設定画面に遷移する。当該設定画面において、ゲーム情報IF1を引き継ぐための上記情報処理が実行される。メニュー画面IM1が表示されている状態でショップボタンB4が操作された場合、選択画面IM2が表示される。メニュー画面IM1は、例えばユーザがゲームにログインした際に最初に表示される画面であり、ホーム画面とも称される。
【0091】
5.2.選択画面IM2について
図5は、ディスプレイ4aに表示される選択画面IM2の一例を示す図である。選択画面IM2は、ユーザからの購入方法の指定を受け付けるための画面であり、課金ボタンB31と、通貨消費ショップボタンB32と、VIPショップボタンB33とを含む。
【0092】
課金ボタンB31は、図中の「ゲーム外通貨ショップ」というオブジェクトに対応する。ユーザにより課金ボタンB31が操作されることにより、ゲーム外通貨が消費されることによってゲーム内通貨やゲーム内アイテムの購入が実行される通常ショップ画面IM3に遷移する。
【0093】
通貨消費ショップボタンB32は、図中の「ゲーム内通貨ショップ」というオブジェクトに対応する。ユーザにより通貨消費ショップボタンB32が操作されることにより、ゲーム内通貨が消費されることによって各種アイテムをユーザに付与する処理が実行される画面に遷移する。通貨消費ショップにおいては、上述の有償通貨または無償通貨の消費に応じて各種アイテムがユーザに付与される。
【0094】
VIPショップボタンB33は、図中の「VIPショップ」というオブジェクトに対応する。ユーザによりVIPショップボタンB33が操作されることにより、特殊通貨の消費により各種アイテムをユーザに付与する処理が実行されるVIPショップ画面IM4に遷移する。
【0095】
5.3.通常ショップ画面IM3について
図6は、ディスプレイ4aに表示される通常ショップ画面IM3の一例を示す図である。制御部23の制御により、通常ショップ画面IM3は、ユーザがゲーム外通貨の消費により購入可能なゲーム内通貨や通常アイテムの少なくとも一部を一覧可能な視覚情報5を提示する。視覚情報5は、サブスクリプション領域50と、3つのアイテムセット領域51と、4つの単独アイテム領域52とを含む。ユーザが各領域50,51,52に対する操作を行うことにより、選択されたアイテムに関する決済処理の指令が生成され、選択されたアイテムをユーザ情報IF2に対応付ける。
【0096】
サブスクリプション領域50は、上述したサブスクリプション情報IF3に係る情報を提示可能な領域である。サブスクリプション領域50は、継続カウント領域501と、特典一覧ボタン502と、ショップ遷移ボタン503と、予約購入ボタン504と、を含む。サブスクリプション領域50には、サブスクリプション情報IF3として特殊通貨(例えば、VIPチケットというオブジェクト)がユーザ情報IF2に付与されることが示されている。
【0097】
継続カウント領域501は、累計情報IF5を表示する。累計情報IF5は、所定条件を満たすように第1設定処理または第2設定処理が行われた回数を示す。
【0098】
ユーザによりショップ遷移ボタン503が操作されることにより、ディスプレイ4aに表示される画面が通常ショップ画面IM3からVIPショップ画面IM4に遷移する。
【0099】
ユーザにより予約購入ボタン504が操作されることにより、上記予約処理を行う指令が生成される。なお、ユーザにより予約購入ボタン504が操作されるによって、サブスクリプション情報IF3に関する決済処理を行う時期の指定を制御部33が受け付けてもよい。
【0100】
5.3.VIPショップ画面IM4について
図7は、ディスプレイ4aに表示されるVIPショップ画面IM4の一例を示す図である。
【0101】
VIPショップ画面IM4は、ユーザが特殊通貨でのみ購入可能な特殊アイテムの少なくとも一部を一覧可能な視覚情報6を含む。視覚情報6は、複数の特殊アイテム領域61を含む。ユーザにより各特殊アイテム領域61に対する操作が行われることにより選択された特殊アイテムをユーザ情報IF2に対応付けるような処理の指令が生成される。これにより、取得部231はユーザからの購入処理の指令を取得する。その後、指令に対応する特殊アイテムを購入する処理が行われ、ユーザ情報IF2に当該アイテムが付与される。特殊アイテムは、ユーザがゲームの進行の際に継続的に利用可能な非消耗品を含み得る。非消耗アイテムは、ユーザが操作可能なキャラクタの装備品(衣装、武器、防具、アクセサリ等)や、キャラクタの種類である。また、特殊アイテムは、回数限定で利用可能な消耗アイテムを含み得る。消耗アイテムは、複数の通常アイテムによって構成されるアイテムセット(VIPセット)や、通常アイテムには列挙されていない限定アイテム(VIPアイテム1、VIPアイテム2等)を含み得る。
【0102】
5.4.引継画面IM5
図8は、ディスプレイ4aに表示される引継画面IM5の一例を示す図である。
【0103】
引継画面IM5は、引継指令を生成するための第1引継ボタンB51(「引継データ保存」に対応)と、引継処理の実行指令を生成するための第2引継ボタンB52(「引継データ復元」に対応)とを含む。ユーザにより第1引継ボタンB51が操作されることにより、第1端末3aの制御部33が引継指令を取得する(アクティビティA11)。その後、引継IDが生成され(アクティビティA12)、引継IDと第1ゲーム情報IF1a等が情報処理装置2に送信される(アクティビティA13)。そして、取得部231は、引継IDと第1ユーザ情報IF2aとを取得する(アクティビティA21)。生成された引継IDは、ディスプレイ4aを介してユーザに提示される。なお、第1引継ボタンB51と第2引継ボタンB52とは、それぞれ異なる画面に表示されていてもよい。
【0104】
また、ユーザが第2端末3b等にログインした後(アクティビティA31)、ユーザにより第2引継ボタンB52が操作されると、引継IDの入力を受け付ける所定の入力欄がディスプレイ4aに表示される。ユーザにより当該入力欄に引継IDが入力されることにより、生成された引継IDが受け付けられる(アクティビティA32)。その後、引継処理の実行指令が送信され(アクティビティA33)、取得部231が引継処理の実行指令を取得し(アクティビティA22)、引継処理が実行される(アクティビティA23)。その結果、引継IDが生成された端末3(第1端末3a)の第1ユーザ情報IF2aが非アクティブ化され(アクティビティA14)、引継IDが受け付けられた端末3(第2端末3b)の第2ユーザ情報IF2bがアクティブ化される(アクティビティA34)。
【0105】
5.5.通知画面IM6
図9は、ディスプレイ4aに表示される通知画面IM6の一例を示す図である。通知画面IM6は、引継処理が行われた結果、ユーザ情報IF2がアクティブ化された端末3(第2端末3b)のディスプレイ4aに表示される。
【0106】
通知画面IM6は、引き継がれたゲーム情報IF1に関する情報(「ゲームデータ」、「サブスクデータ」)と、推奨通知情報IF4aと、リマインド通知情報IF4bと、予約購入ボタンB521と、通知ボタンB522とを含む。推奨通知情報IF4aは、対応期限の経過前に予約処理等を促すための情報を含み、「前の端末で購入したサブスクが...予約購入を行ってください」と表示されている。リマインド通知情報IF4bは、前の端末(第1端末3a)でのサブスクリプション情報IF3の提供の自動更新(第1設定処理)を停止するように促すための情報を含み、「前の端末で購入したサブスクは...忘れずに解除してください。」と表示されている。ユーザにより通知ボタンB522が操作されることにより、第1端末3aに向けて上記自動更新を停止するような通知情報を出力させる信号が生成される。当該通知情報はリマインド通知情報IF4bの一例である。
【0107】
5.6.累計情報IF5の更新の詳細について
次に、累計情報IF5の更新の詳細について、図10図12を参照しつつ説明する。図10図12は、第1端末3aおよび第2端末3bのアクティブ化されている期間と第1期限t2aおよび第2期限t2bとの時系列的関係を示す図である。なお、各図において、第1アクティブ期間Act1は、第1ユーザ情報IF2aがアクティブ化されている期間を示す。第2アクティブ期間Act2は、第2ユーザ情報IF2bがアクティブ化されている期間を示す。第1有効期間Sub1は、第1端末3aにおいてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されている期間(例えば、第1始期t1aから第1期限t2aまでの期間)を示す。第2有効期間Sub2は、第2端末3bにおいてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されている期間(例えば、第2始期t1bから第2期限t2bまでの期間)を示す。第1引継タイミングtx1、第2引継タイミングtx2、および第3引継タイミングtx3は、それぞれ、引継処理が行われたタイミングを示す。
【0108】
まず、図10に示されるように、第1引継タイミングtx1において第1端末3aから第2端末3bへの引継処理が行われる。その結果、第1端末3aの第1ユーザ情報IF2aが非アクティブ化され、第2端末3bの第2ユーザ情報IF2bがアクティブ化される。次に、第1端末3aでは、第1期限t2aの経過までに当該第1期限t2aの更新を終了する解除操作が行われ、次回の第1設定処理が行われないように処理される。一方、第2端末3bでは、対応期限としての第1期限t2aの経過までにサブスクリプション情報IF3の提供に関する第2決済処理の予約処理が行われる。その結果、対応期限(第1期限t2a)の経過と同時に、アクティブ化されているユーザ情報IF2を有する第2端末3bにおいて第2設定処理が実行される。第2設定処理において、第2始期t1bが対応期限となり、新たな第2期限t2bが設定される。これにより、継続的にサブスクリプション情報IF3の提供が許容されることで判定条件が満たされ、累計情報IF5としての判定値が1だけ上昇する。一方、第1設定処理は行われないため、第1設定処理による判定値の上昇はない。その後、更新後の第2期限t2bを経過した場合、さらに判定値が1だけ上昇する。以後、これが繰り返される。
【0109】
なお、図11に示されるように、第1引継タイミングtx1での引継処理の後、第2端末3bにおいて第2決済処理が実行されてもよい。本例では、第2端末3bにおいて、対応期限としての第1期限t2aの経過までにサブスクリプション情報IF3の提供に関する第2決済処理の予約処理が行われず、対応期限(第1期限t2a)の経過後にサブスクリプション情報IF3の提供に関する第2決済処理が行われる。なお、図10に示される時系列的関係と共通の点については説明を繰り返さない。その結果、対応期限から当該第2決済処理が行われることで新たに設定された第2始期t1bまでの間、サブスクリプション情報IF3の提供が許容されていない。以下において、サブスクリプション情報IF3の提供が許容されていない期間を解除期間ということがある。この場合、アクティブ化された第2端末3bにおいて、本実施形態における所定条件が満たされるように第2設定処理が行われないことから、累計情報IF5としての判定値は上昇されない。
【0110】
また、図12に示されるように、第1端末3aにおいて、第1期限t2aの経過までに当該第1期限t2aの更新を終了する解除操作が行われることなく第1設定処理が実行されてもよい。また、第2端末3bでの対応期限の経過後も、第1ユーザ情報IF2aに対してサブスクリプション情報IF3の提供が許容されている。この状況下で、解除期間の後に設定された第2始期t1bから第1期限t2aまでの期間の第2引継タイミングtx2に、再度第2端末3bから第1端末3aへの引継処理が実行されている。なお、図11に示される時系列的関係と共通の点については説明を繰り返さない。その結果、第1端末3aの第1ユーザ情報IF2aがアクティブ化された状態で第1期限t2aが到来し、第1設定処理が行われることとなる。当該第1設定処理は所定条件を満たすので、第1設定処理に基づき判定値が上昇する。その後、第2期限t2bの経過前の第3引継タイミングtx3に、再度第1端末3aから第2端末3bへの引継処理が行われている。その結果、再び第1端末3aの第1ユーザ情報IF2aが非アクティブ化され、第2端末3bの第2ユーザ情報IF2bがアクティブ化される。そして、第2ユーザ情報IF2bが非アクティブ化された状態で、第2期限t2bにて第2設定処理が行われる。当該第2期限t2bの前後において継続的に第2端末3bでのサブスクリプション情報IF3の提供が許容されることになるため、当該第2設定処理は所定条件を満たす。したがって、当該第2設定処理に基づき判定値が上昇する。このように、仮に非アクティブ化されたユーザ情報IF2に対応する端末3において設定処理(または決済処理)が行われていたとしても、サブスクリプション情報IF3が提供される期限が到来する際に当該ユーザ情報IF2がアクティブ化されていれば、設定処理および決済処理による恩恵の一部を報酬情報IF6として享受することができる。したがって、ユーザによるゲームへの課金意欲を増幅することができる。
【0111】
なお、サブスクリプション情報IF3そのものの提供は、サブスクリプション情報IF3の提供が許容されている複数の端末3(第1端末3aおよび第2端末3b)のうちのいずれか1つのみで享受できることが好ましい。これにより、複数の端末3でサブスクリプション情報IF3の提供を重複して享受することによって、ゲーム(コンテンツ)のバランスが損なわれることを抑制することができる。
【0112】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような変形例を採用してもよい。
【0113】
所定条件は、期限t2a,t2bの前後においてサブスクリプション情報IF3の提供が許容されている期間が連続することにより満たされるものに限られない。例えば、期限t2a,t2bの経過後の一定期間内に第2決済処理が行われ、再度始期t1a,t1bが設定されることにより満たされるように設定されていてもよい。例えば、上記解除期間が所定の期間内である場合に所定条件が満たされるように設定されていてもよい。所定の期間は、例えば、サブスクリプション情報IF3の提供が許容される始期t1a,t1bから期限t2a,t2bまでの期間に比べて十分短い場合である。十分短い場合とは、例えば、始期t1a,t1bから期限t2a,t2bまでの期間に対する当該解除期間の比が、0.1以下,0.2以下,0.3以下,0.4以下,0.5以下となる場合である。なお、当該比は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内の任意の値以下であってもよい。
【0114】
各設定処理と各決済処理とは、同時に行われても異なるタイミングで行われてもよい。例えば、情報処理システム1は、決済処理によってゲーム外通貨の支払いを完了した後、設定処理によって直ちに期限t2a,t2bを更新してもよい。また、情報処理システム1は、予約処理の操作を受け付けた場合に、期限t2a,t2bを経過したタイミングで決済処理を完了させ、対応する期限t2a,t2bを更新する設定処理を行ってもよい。言い換えれば、決済処理と設定処理は、互いに別々の処理であっても一連の処理であってもよい。
【0115】
なお、引継処理において、対応期限(第1期限t2a)まで第2決済処理に基づきサブスクリプション情報IF3の提供が許容されないように、制限部233は第2決済処理を制限してもよい。このような構成によれば、対応期限に基づくサブスクリプション情報IF3の提供の許容と、第2決済処理に基づくサブスクリプション情報IF3の提供の許容と、が重複することを抑制することができる。例えば、第1期限t2aの経過までは第2決済処理の指令を受け付けたとしても当該第2決済処理を行わないように、制限部233は第2決済処理を制限する。
【0116】
この場合、通知部232は、当該第2決済処理を第1期限t2aの経過後に行うことを通知する通知情報IF4を出力してもよい。言い換えれば、対応期限(第2期限t2b)に応じて、通知部232は第2端末3bのユーザに対して第2決済処理に関する通知情報IF4(第2通知情報)を出力する。このような構成によれば、対応期限の後に第2決済処理を実行することが促されるため、ユーザに対してより利便性の高い情報処理方法を進行することができる。
【0117】
第2通知情報は、終了通知画面IM7として実現される。図13は、ディスプレイ4aに表示される終了通知画面IM7の一例を示す。終了通知画面IM7は、第2期限t2bが経過したことを示す終了通知情報(「有効期限が切れました」)と、ショップ遷移ボタンB6と、承諾ボタンB7とを含む。ユーザによりショップ遷移ボタンB6が操作されると、画面が通常ショップ画面IM3に遷移する。これにより、ユーザは、継続的にサブスクリプション情報IF3の提供を受けやすくなる。ユーザにより承諾ボタンB7が操作されると、画面が通常ショップ画面IM3に遷移せず、メニュー画面IM1に遷移される等してゲームが続行される。なお、第2通知情報は上記終了通知画面IM7そのものに限られず、その一部によって実現されてもよい。例えば、終了通知画面IM7は、終了通知情報単独やショップ遷移ボタンB6単独等によって実現されてもよい。
【0118】
アクティビティA26における付与処理は、アクティブ化されているユーザ情報IF2に対してのみ行われるものに限られず、非アクティブ化されているユーザ情報IF2に対しても行ってよい。すなわち、付与部236は、累計情報IF5に基づき、第1ユーザ情報IF2aおよび第2ユーザ情報IF2bのうちの少なくとも1つに対して当該ゲームで利用可能な報酬情報IF6を付与してもよい。このような構成によれば、第1端末3aおよび第2端末3bの双方でサブスクリプション情報IF3の提供を継続的に許容させるように決済処理を行う利益をユーザが享受することができるため、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0119】
引継処理において、制御部23は対応期限を第1期限t2aと一致させる必要はない。例えば、制御部23は対応期限を引継処理の時点における第1期限t2aおよび第2期限t2bの双方より前にならないようにすればよく、対応期限を第1期限t2aより後の期限に設定してもよいし、第1期限t2aより前の期限に設定してもよい。言い換えれば、対応期限は、第1期限t2aに対応していればよい。
【0120】
上記情報処理が適用可能なコンテンツは、ゲームに限られない。例えば、上記情報処理はショッピングサービス、企業向けの事務管理サービス、機械学習データベースの利用サービス、学習済みモデルの利用サービス、公共交通機関の利用等、サブスクリプション方式で提供可能な任意のコンテンツに対して適用可能である。
【0121】
上記情報処理の各処理は、情報処理装置2、第1端末3a、および第2端末3bのいずれで行われてもよい。例えば、情報処理装置2によって実行される各処理は、第2端末3bによって行われてもよい。言い換えれば、情報処理装置2は、ゲームサーバとして各端末3のゲームの進行状況および最新のゲーム情報IF1を管理していればよく、第1期限t2a、第2期限t2b等の設定および更新は、各端末3によってオンプレミスに行われていてもよい。
【0122】
上記実施形態における第1端末3aと第2端末3bとの区別はあくまで便宜上のものであり、これらを入れ替えた場合も同様に成り立つ。
【0123】
情報またはデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部および外部の記憶部を含む)等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブルは、図示したテーブルに限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブルを用いずに、数式または条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0124】
情報処理システム1に含まれる装置のうちの少なくとも1つは、日本国外に設置されていてもよい。
【0125】
情報処理装置2は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態の情報処理装置2としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0126】
上記実施形態では、情報処理装置2が種々の記憶・制御を行ったが、情報処理装置2に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0127】
上述した実施形態の態様は、情報処理装置であってもよい。その情報処理システム1は、情報処理方法の各部がなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える。また、上述した実施形態の態様は、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、同様の情報処理システムの各部を備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、情報処理方法の各ステップを実行させる。
【0128】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0129】
(1)情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、次の各ステップを含み、取得ステップでは、第1端末において提供されるコンテンツの提供状況に関する第1コンテンツ情報と、第2端末において提供される前記コンテンツの提供状況に関する第2コンテンツ情報を取得し、ここで、前記コンテンツは、ユーザに対してサブスクリプション方式で提供されるサブスクリプション情報を提供可能に構成され、前記第1端末は、第1決済アプリケーションを用いて第1決済処理を実行するように構成され、ここで、前記第1決済処理は、当該第1端末において、所定の第1期限を設定し、当該第1期限まで前記サブスクリプション情報の提供を許容させる処理であり、前記第2端末は、第2決済アプリケーションを用いて第2決済処理を実行するように構成され、前記第1決済処理を管理不能に構成され、ここで、前記第2決済処理は、当該第2端末において、所定の第2期限を設定し、当該第2期限まで前記サブスクリプション情報の提供を許容させる処理であり、前記第1コンテンツ情報は、前記コンテンツが提供されるユーザに関する第1ユーザ情報と、前記第1端末における前記サブスクリプション情報の提供が許容される第1期限に関する情報とを含み、前記第2コンテンツ情報は、前記コンテンツが提供されるユーザに関する第2ユーザ情報を含み、許容ステップでは、前記第1端末において前記サブスクリプション情報の提供が許容されている場合において前記第2ユーザ情報が前記第1ユーザ情報と関連付けられている場合、前記第2決済処理によって前記第2端末での前記サブスクリプション情報の提供が許容されているか否かによらず、少なくとも前記第1期限に対応する所定の対応期限まで、前記第2端末において前記サブスクリプション情報の提供を許容する、情報処理方法。
【0130】
このような構成によれば、第1決済処理によって第1端末でのサブスクリプション情報が許容されている提供状況を第2端末でのコンテンツの提供の際に反映させることができるため、ユーザに対するサブスクリプション情報の提供の利便性を向上することができる。
【0131】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、前記許容ステップでは、さらに前記対応期限以後に前記第2決済処理の実行を許容する、情報処理方法。
【0132】
このような構成によれば、第1決済処理に伴い所定期限まで許容されていた第2端末におけるサブスクリプション情報が、第2決済処理によって当該所定期限以後も継続的に利用することが可能となる。したがって、サブスクリプション情報の提供の便宜を図ることができる。
【0133】
(3)上記(2)に記載の情報処理方法において、さらに第1通知ステップでは、前記対応期限までの期限の少なくとも一部において、前記第2端末のユーザに対して前記第2決済処理に関する第1通知情報を出力する、情報処理方法。
【0134】
このような構成によれば、例えば、対応期限の後にも円滑なサブスクリプションの提供を促進することができる。
【0135】
(4)上記(2)または(3)に記載の情報処理方法において、さらに制限ステップでは、前記対応期限まで、前記第2決済処理に基づき前記サブスクリプション情報の提供が許容されないように、前記第2決済処理を制限する、情報処理方法。
【0136】
このような構成によれば、対応期限に基づくサブスクリプション情報の提供の許容と、第2決済処理に基づくサブスクリプション情報の提供の許容と、が重複することを抑制することができる。
【0137】
(5)上記(4)に記載の情報処理方法において、さらに第2通知ステップでは、前記対応期限に応じて前記第2端末のユーザに対して前記第2決済処理に関する第2通知情報を出力する、情報処理方法。
【0138】
このような構成によれば、対応期限の後に第2決済処理を実行することが促されるため、ユーザに対してより利便性の高い情報処理方法を提供することができる。
【0139】
(6)上記(2)~(5)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに開始ステップでは、前記対応期限より前に前記第2決済処理の実行を指示する決済指令を取得した場合に、当該決済指令による当該第2決済処理に基づく前記サブスクリプション情報の提供を、前記対応期限以後に開始する、情報処理方法。
【0140】
このような構成によれば、予め対応期限に決済指令が送信されることにより、ユーザは対応期限以後に円滑に第2決済処理に基づくサブスクリプション情報の提供を享受することができる。
【0141】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第1端末は、前記第2端末における前記サブスクリプション情報の提供状況によらず、前記第1期限の後に前記第1端末における前記サブスクリプション情報の提供が継続されるように、前記第1決済アプリケーションを用いて前記第1決済処理を行うように構成され、当該情報処理方法は、さらに第3通知ステップを含み、前記第3通知ステップでは、前記第1決済アプリケーションによる前記第1決済処理を停止させることを促す第3通知情報を出力する、情報処理方法。
【0142】
このような構成によれば、第1端末と第2端末とで重複して決済処理が行われることを抑制することができる。
【0143】
(8)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第2コンテンツ情報は、さらに、前記第2期限に関する情報を含み、前記第1端末は、前記第1期限を過ぎた場合に、前記第1決済アプリケーションを用いて第1設定処理を実行するように構成され、ここで、前記第1設定処理は、第1決済処理を実行することにより、前記第1期限を再度設定する処理を含み、前記第2端末、前記第2期限を過ぎた場合に、前記第2決済アプリケーションを用いて第2設定処理を実行させるように構成され、ここで、前記第2設定処理は、前記第2期限を再度設定するように前記第2決済処理を実行する処理を含み、当該情報処理方法は、さらに付与ステップを含み、前記付与ステップでは、累計情報に基づき、前記第1ユーザ情報および前記第2ユーザ情報のうちの少なくとも1つに対して当該コンテンツで利用可能な報酬情報を付与し、ここで、前記累計情報は、所定条件を満たすように実行された前記第1設定処理および前記第2設定処理に関する累計を示し、前記所定条件は、前記第1端末および前記第2端末のそれぞれにおいて、前記サブスクリプション情報が継続的に提供されていることを示す条件である、情報処理方法。
【0144】
このような構成によれば、第1端末および第2端末の双方でサブスクリプション情報の提供を継続的に許容させるように決済処理を行う利益をユーザが享受することができるため、コンテンツの興趣性を向上することができる。
【0145】
(9)上記(8)に記載の情報処理方法において、前記コンテンツは、前記第1ユーザ情報を前記第2ユーザ情報に関連付けた場合に、前記第1端末での当該コンテンツの提供が停止され、前記第2端末での当該コンテンツの提供が開始されるように構成され、前記所定条件は、前記第1設定処理および前記第2設定処理が、それぞれ対応する端末で前記コンテンツの提供が行われている状況下で、当該端末に対応する前記設定処理が行われていることを含む、情報処理方法。
【0146】
このような構成によれば、コンテンツが開始されていない端末での設定処理によって報酬情報が付与されることを抑制することができるため、報酬情報が無為に提供されることを抑制することができる。
【0147】
(10)少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、情報処理システム。
【0148】
このような構成によれば、ユーザに対するサブスクリプション情報の提供の利便性を向上することができる。
【0149】
(11)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【0150】
このような構成によれば、ユーザに対するサブスクリプション情報の提供の利便性を向上することができる。
もちろん、この限りではない。
【0151】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0152】
1 :情報処理システム
11 :通信ネットワーク
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :取得部
232 :通知部
233 :制限部
234 :開始部
235 :許容部
236 :付与部
3 :端末
3a :第1端末
3b :第2端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34a :グラフィック処理部
34b :オーディオ処理部
34c :操作部
4a :ディスプレイ
4b :スピーカ
4c :入力デバイス
5 :視覚情報
50 :サブスクリプション領域
501 :継続カウント領域
502 :特典一覧ボタン
503 :ショップ遷移ボタン
504 :予約購入ボタン
51 :アイテムセット領域
52 :単独アイテム領域
6 :視覚情報
61 :特殊アイテム領域
Act1 :第1アクティブ期間
Act2 :第2アクティブ期間
B1 :ガチャボタン
B2 :編成ボタン
B3 :クエストボタン
B31 :課金ボタン
B32 :通貨消費ショップボタン
B33 :VIPショップボタン
B4 :ショップボタン
B5 :設定ボタン
B51 :第1引継ボタン
B52 :第2引継ボタン
B521 :予約購入ボタン
B522 :通知ボタン
B6 :ショップ遷移ボタン
B7 :承諾ボタン
IF1 :ユーザ情報
IF1a :第1ユーザ情報
IF1b :第2ユーザ情報
IF2 :ゲーム情報
IF2a :第1ゲーム情報
IF2b :第2ゲーム情報
IF3 :サブスクリプション情報
IF4 :通知情報
IF4a :推奨通知情報
IF4b :リマインド通知情報
IF5 :累計情報
IM1 :メニュー画面
IM2 :選択画面
IM3 :通常ショップ画面
IM4 :VIPショップ画面
IM5 :引継画面
IM6 :通知画面
IM7 :終了通知画面
Sub1 :第1有効期間
Sub2 :第2有効期間
t1a :第1始期
t1b :第2始期
t2a :第1期限
t2b :第2期限
tx1 :第1引継タイミング
tx2 :第2引継タイミング
tx3 :第3引継タイミング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13