(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139857
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】プラズマ照射装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/26 20060101AFI20241003BHJP
A61B 18/00 20060101ALI20241003BHJP
A61N 1/44 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
H05H1/26
A61B18/00
A61N1/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050782
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安部 快彦
(72)【発明者】
【氏名】中埜 吉博
(72)【発明者】
【氏名】杉山 有美
【テーマコード(参考)】
2G084
4C053
4C160
【Fターム(参考)】
2G084AA24
2G084BB03
2G084CC20
2G084DD15
2G084DD22
2G084EE12
2G084EE15
2G084FF02
2G084FF39
2G084GG04
2G084GG18
4C053MM02
4C160KK04
(57)【要約】
【課題】プラズマの照射方向を安定させることができるプラズマ照射装置を提供する。
【解決手段】プラズマ照射装置10は、ガスを導入する導入口73Bと、ガスを放出する放出口51Bと、導入口73Bと放出口51Bとの間に設けられる流路73Cと、を有するガス誘導路73Aを構成する誘電体73と、ガス誘導路73A内でプラズマ放電を発生させる一対の電極71,72と、を備える。導入口73B及び放出口51Bは、誘電体73の互いに異なる後端面73G及び前端面73Hにそれぞれ形成されている。流路73Cとは反対側に突出し、互いに導入口73Bを挟んで配置される一対の突出部81を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを導入する導入口と、ガスを放出する放出口と、前記導入口と前記放出口との間に設けられる流路と、を有するガス誘導路を構成する筒状部材と、
前記ガス誘導路内でプラズマ放電を発生させる一対の電極と、
を備えるプラズマ照射装置であって、
前記導入口及び前記放出口は、前記筒状部材の互いに異なる端面に形成され、
前記導入口が形成された前記端面及び前記放出口が形成された前記端面のうちの少なくとも一方において、前記流路とは反対側に突出し、互いに前記導入口又は前記放出口を挟んで配置される一対の突出部を備える、
プラズマ照射装置。
【請求項2】
前記導入口及び前記放出口のうち一対の前記突出部が設けられる開口において、一対の前記突出部のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端は、前記筒状部材の外周面に接している、
請求項1に記載のプラズマ照射装置。
【請求項3】
一対の前記突出部の内側面は、前記ガス誘導路の内側面と面一である、
請求項1又は請求項2に記載のプラズマ照射装置。
【請求項4】
一対の前記突出部の内側面は、延伸方向に沿った平坦面である、
請求項1又は請求項2に記載のプラズマ照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラズマ照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるプラズマ照射装置は、ガス誘導路と、沿面放電部と、を備える。沿面放電部は、放電電極が流路に面しつつ、周期的に変化する電圧が放電電極に印加されることに応じて流路内で沿面放電を発生させる。ガス誘導路は、放出口から作用部(生体組織に作用する部分)側にガスを放出する流路構成となっており、ガスとともに低温プラズマを放出口から作用部側に放出するように機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるようなプラズマ照射装置において、使用者の意図した方向にプラズマが照射されるように、プラズマの照射方向を安定させることができる構成が求められている。
【0005】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、プラズマの照射方向を安定させることができるプラズマ照射装置を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のプラズマ照射装置は、
ガスを導入する導入口と、ガスを放出する放出口と、前記導入口と前記放出口との間に設けられる流路と、を有するガス誘導路を構成する筒状部材と、
前記ガス誘導路内でプラズマ放電を発生させる一対の電極と、
を備えるプラズマ照射装置であって、
前記導入口及び前記放出口は、前記筒状部材の互いに異なる端面に形成され、
前記導入口が形成された前記端面及び前記放出口が形成された前記端面のうちの少なくとも一方において、前記流路とは反対側に突出し、互いに前記導入口又は前記放出口を挟んで配置される一対の突出部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の発明は、プラズマの照射方向を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態のプラズマ照射システムの構成を概略的に示す図である。
【
図2】着脱部が基部から離間した状態のプラズマ照射装置の一部の側面図である。
【
図4】着脱部が基部から離間した状態のプラズマ照射装置の一部の側断面図である。
【
図5】プラズマ照射システムの電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】放電部の導入口側の一部を示す背面図である。
【
図9】放電部の導入口側の一部を示す平面図である。
【
図10】放電部の導入口側の一部を示す平断面図である。
【
図11】放電部の放出口側の一部を示す背面図である。
【
図12】放電部の放出口側の一部を示す平面図である。
【
図13】放電部の放出口側の一部を示す平断面図である。
【
図14】第2実施形態の放電部の導入口側の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、本開示の実施形態が列記されて例示される。
〔1〕ガスを導入する導入口と、ガスを放出する放出口と、前記導入口と前記放出口との間に設けられる流路と、を有するガス誘導路を構成する筒状部材と、
前記ガス誘導路内でプラズマ放電を発生させる一対の電極と、
を備えるプラズマ照射装置であって、
前記導入口及び前記放出口は、前記筒状部材の互いに異なる端面に形成され、
前記導入口が形成された前記端面及び前記放出口が形成された前記端面のうちの少なくとも一方において、前記流路とは反対側に突出し、互いに前記導入口又は前記放出口を挟んで配置される一対の突出部を備える、
プラズマ照射装置。
【0010】
この構成によれば、一対の突出部が導入口側の端面に設けられる構成では、流路内に円滑にガスを導入することができる。一対の突出部が放出口側の端面に設けられる構成では、外気の巻き込みが生じ難くなり、放出口から放出されるガスを所望の方向へ誘導し易くなる。したがって、このプラズマ照射装置では、プラズマの照射方向を安定させることができる。
【0011】
〔2〕前記導入口及び前記放出口のうち一対の前記突出部が設けられる開口において、一対の前記突出部のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端は、前記筒状部材の外周面に接している、
〔1〕に記載のプラズマ照射装置。
【0012】
この構成によれば、一対の突出部が、より広い範囲で開口を挟むことができる。そのため、一対の突出部間で、より一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0013】
〔3〕一対の前記突出部の内側面は、前記ガス誘導路の内側面と面一である、
〔1〕又は〔2〕に記載のプラズマ照射装置。
【0014】
この構成によれば、一対の突出部の内側面と、ガス誘導路の内側面との間に段差が生じない構成となり、ガス誘導路内や一対の突出部間で乱流等が生じ難くなる。
【0015】
〔4〕一対の前記突出部の内側面は、延伸方向に沿った平坦面である、
〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のプラズマ照射装置。
【0016】
この構成によれば、突出部の内側面に凸凹があるような構成に比べて、一対の突出部の内側面に沿ってより一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0017】
<第1実施形態>
1.プラズマ照射システム100の構成
本開示の一例であるプラズマ照射システム100を
図1に示す。
図1のプラズマ照射システム100は、例えば、低侵襲の低エネルギーのプラズマを照射する。プラズマ照射システム100は、例えば施術対象の生体組織に対して止血などを行い得る手術用装置として構成される。プラズマ照射システム100は、プラズマ照射装置10と、制御装置20と、を備えている。制御装置20は、プラズマ照射装置10に電力を供給する。
【0018】
2.プラズマ照射装置10の構成
プラズマ照射装置10は、例えば、手術を行う術者によって把持されて使用される器具である。プラズマ照射装置10は、
図2に示すように、基部11と、着脱部13と、第1コネクタ部15(
図1参照)と、ケーブル17と、を有している。基部11は、把持部として機能する。着脱部13は、後述する放出口51Bが設けられ、基部11に対して着脱可能に取り付けられる。
【0019】
プラズマ照射装置10は、長手形状である。プラズマ照射装置10の長手方向(
図2のX軸方向)を、前後方向と定義する。
図2におけるX軸の正方向を前方と定義し、X軸の負方向を後方と定義する。また、
図2において、プラズマ照射装置10の長手方向と直交する方向(
図2のY軸方向)を、上下方向と定義する。
図2におけるY軸の正方向を上方と定義し、Y軸の負方向を下方と定義する。また、
図6において、X軸方向及びY軸方向に直交する方向であるZ軸方向を、左右方向と定義する。
【0020】
基部11は、
図2に示すように、前後方向に長い形態をなしている。基部11は、第1ケース31を有する。第1ケース31は、基部11の外殻をなす。第1ケース31は、絶縁性を有し、例えば樹脂材料を用いて構成される。第1ケース31は、前後方向に長い筒状をなしている。基部11の先端には、着脱部13が着脱可能に取り付けられる。
【0021】
着脱部13は、
図2に示すように、第2ケース41を有する。第2ケース41は、着脱部13の外殻をなす。第2ケース41は、絶縁性を有し、例えば樹脂材料を用いて構成される。第2ケース41は、筒状をなす。第2ケース41の前端には、後述する放出口51Bが設けられている。放出口51Bは前方に向かって開放されている。
【0022】
第1コネクタ部15は、制御装置20に接続される。ケーブル17の一端は、第1コネクタ部15に接続されている。ケーブル17の他端は、基部11に接続されている。ケーブル17は、可撓性を有する。ケーブル17は、例えば、中継配線と、中継流路と、中継配線及び中継流路の外周を一括して覆うシースと、を有する。中継配線は、後述する第1導電路55Cの一端(後端)及び第3導電路55Eの一端(後端)が接続されている。中継流路は、後述する第1流路51Dの導入口51Aに接続されている。
【0023】
プラズマ照射装置10は、
図3に示すように、前端に向かってガスを誘導するガス通路51と、ガス通路51内でプラズマを発生させる放電部70と、を有する。ガス通路51は、ケーブル17の中継流路を介して、後述するガス供給部25から供給されたガスを、ガス通路51の前端に向かって誘導する。
【0024】
ガス通路51は、
図3に示すように、ガス(例えば希ガス)を導入する導入口51Aと、ガスを放出する放出口51Bと、導入口51Aと放出口51Bとの間に設けられる流路51Cと、を有する。ガス通路51は、後述するガス供給部25から供給されるガスを導入口51Aから導入し、導入口51A側から導入されたガスを流路51C内の空間を通して放出口51Bに誘導する誘導路となっている。ガス通路51は、流動するガスを放出口51Bを介して放出する。
【0025】
放電部70は、ガス通路51内でプラズマ放電を発生させる。放電部70は、
図3に示すように、着脱部13に設けられている。放電部70は、着脱部13における前端側に配置されている。放電部70は、第1電極71(放電電極)と、第2電極72(基準電極)と、誘電体73と、を具備している。放電部70は、筒状をなしており、ガス通路51の少なくとも一部を構成している。放電部70は、着脱部13の長手方向(前後方向)に沿った長い形態をなしている。
【0026】
第1電極71及び第2電極72は、それぞれ着脱部13の長手方向(前後方向)に沿って延びる形態をなしている。第1電極71及び第2電極72は、誘電体73と一体的に設けられている。第1電極71及び第2電極72は、互いに離間して配置され、誘電体73を介在させて上下方向で互いに対向して配置される。第1電極71は、ガス通路51内に面している。第2電極72は、誘電体73の内部に設けられている。
【0027】
誘電体73は、本発明の「筒状部材」に相当する。誘電体73は、筒状をなしており、ガス通路51の少なくとも一部を構成している。誘電体73は、基部11の長手方向(先後方向)に長い形態をなしている。誘電体73は、例えばアルミナなどのセラミック材料、ガラス材料、樹脂材料などを好適に用いることができる。誘電体73の先端は、第1電極71及び第2電極72のいずれよりも先端側に配置されている。
【0028】
放電部70は、第1電極71と第2電極72との間に電圧が印加されることに応じてガス通路51内でプラズマを発生させる。放電部70は、所定の電圧値の駆動電圧が印加されることでプラズマ放電を発生させる。より具体的には、放電部70は、第1電極71と第2電極72との電位差に基づく電界をガス通路51内で発生させて、放電(より具体的には、沿面放電)によるプラズマ(より具体的には、低温プラズマ)をガス通路51内で発生させるように機能する。放電部70は、第2電極72の電位を一定の基準電位(例えば、0Vのグラウンド電位)に保ちつつ、周期的に変化する電圧が第1電極71に印加されることに応じてガス通路51内で沿面放電させ、プラズマ(より具体的には、低温プラズマ)を発生させる。
【0029】
上述したガス通路51の流路51Cは、基部11に設けられる第1流路51Dと、着脱部13に設けられる第2流路51Eと、着脱部13に設けられる後述するガス誘導路73Aと、を有する。第1流路51Dは、第1ケース31の内部に配置される。第1流路51Dは、第2流路51Eよりも後述するガス供給部25側に配置される。第1流路51Dには、ガス供給部25側から供給されるガスが導入される。第1流路51Dは、ガス供給部25側から供給されたガスを、第2流路51E側に流す。第2流路51Eは、第1流路51D側から供給されたガスを後述するガス誘導路73A側に誘導し、放出口51Bから放出させる。なお、放電部70は、第2流路51E内でプラズマを発生させる。
【0030】
プラズマ照射装置10は、第1電極71に電気的に接続される第1配線55Aと、第2電極72に電気的に接続される第2配線55Bと、を有する。第1配線55Aと第2配線55Bとの間には、後述する電源部26に基づく電圧が印加される。第1配線55Aと第2配線55Bとの間に印加された電圧は、第1電極71と第2電極72との間に印加される。
【0031】
第1配線55Aは、基部11に設けられる第1導電路55Cと、着脱部13に設けられる第2導電路55Dと、を有する。第2配線55Bは、基部11に設けられる第3導電路55Eと、着脱部13に設けられる第4導電路55Fと、を有する。第1導電路55C及び第3導電路55Eは、第1ケース31内に配置される。第2導電路55D及び第4導電路55Fは、第2ケース41内に配置される。
【0032】
第1導電路55Cの一端(後端)及び第3導電路55Eの一端(後端)は、ケーブル17(具体的には中継配線)を介して、電源部26に電気的に接続されている。
【0033】
基部11は、第2コネクタ部57Aを有する。第2コネクタ部57Aは、第1ケース31の前端側に設けられている。着脱部13は、第3コネクタ部57Bを有する。第3コネクタ部57Bは、第2ケース41の後端に設けられている。第2コネクタ部57Aと第3コネクタ部57Bは、前後方向で互いに接続される。
【0034】
第1流路51Dの一端(前端)は、第2コネクタ部57Aに設けられている。第1流路51Dの他端(後端)には、導入口51Aが設けられている。第1導電路55Cの他端(前端)及び第3導電路55Eの他端(前端)は、第2コネクタ部57Aに設けられている。
【0035】
第2流路51Eの一端(後端)は、第3コネクタ部57Bに設けられている。第2流路51Eの他端(前端)は、後述するガス誘導路73Aの一端(口端)に連なっている。第2導電路55Dの一端(後端)、及び第4導電路55Fの一端(後端)は、それぞれ第3コネクタ部57Bに設けられている。第2導電路55Dの他端(前端)は、第1電極71に電気的に接続されている。第4導電路55Fの他端(前端)は、第2電極72に電気的に接続されている。
【0036】
基部11に着脱部13が取り付けられると、第2コネクタ部57Aに第3コネクタ部57Bが接続される。第2コネクタ部57Aに第3コネクタ部57Bが接続されたときに、第1流路51Dから第2流路51Eにガスを供給可能な状態となる。また、第2コネクタ部57Aに第3コネクタ部57Bが接続されたとき、第1導電路55Cに第2導電路55Dが電気的に接続されるとともに、第3導電路55Eに第4導電路55Fが電気的に接続される。
【0037】
例えば、第1流路51Dを構成する第1管部と、第2流路51Eを構成する第2管部とが、ガス漏れを防止した状態で接続される。例えば、第1導電路55Cと第2導電路55Dは、一方に雌端子が設けられ、他方に雄端子が設けられ、雌端子と雄端子が接続されることで互いに電気的に接続される。また、第3導電路55Eと第4導電路55Fの構造も、一方に雌端子が設けられ、他方に雄端子が設けられ、雌端子と雄端子が接続されることで互いに電気的に接続される。
【0038】
基部11には、
図3に示すように、トランス63と、スイッチ65と、が設けられている。トランス63及びスイッチ65は、例えば第1ケース31内に設けられる回路基板(図示略)に搭載される。トランス63は、制御装置20から出力される電圧を昇圧して放電部70側に出力する昇圧トランスとして構成される。トランス63は、1次側の第1巻線部と、2次側の第2巻線部と、を備えている。トランス63は、第1巻線部の両端に交流電圧が印加された場合に、第1巻線部の両端に印加される交流電圧を昇圧した交流電圧を第2巻線部の両端に印加するように変圧する。トランス63は、後述する電源部26に基づく入力電圧を昇圧し、昇圧した電圧を第1導電路55Cと第3導電路55Eとの間に印加する。これにより、トランス63は、第1電極71と第2電極72との間に所望の電圧を印加する。
【0039】
トランス63は、高周波電圧発生回路として機能する。トランス63は、第2電極72を基準電位に保ちつつ、第1電極71と第2電極72との間に所定周波数の交流電圧を印加する。トランス63は、高周波数(例えば、20kHz-300kHz程度)の高電圧(例えば、振幅が0.5kV-10kVの高電圧)を生成し得る回路であれば、公知の様々な回路を採用し得る。なお、トランス63が発生させる高電圧の周波数は、一定値に固定された周波数であってもよく、変動してもよい。また、トランス63が第1電極71と第2電極72との間に印加する電圧は、周期的に変化する電圧であればよく、正弦波の交流電圧であってもよく、非正弦波(例えば、矩形波、三角波など)の交流電圧であってもよい。
【0040】
スイッチ65は、第2ケース41の上面側に露出している。スイッチ65は、プラズマ照射装置10からプラズマを照射する状態と、プラズマの照射を停止する状態とを切り替える操作部である。例えば、スイッチ65は、押圧式スイッチであり、押圧状態でプラズマを照射する状態となり、押圧解除状態でプラズマの照射を停止する状態となる。なお、
図3、
図4では、スイッチ65の周辺構成(スイッチ65の操作に基づいて放電部70の放電等を制御する回路等)を省略しているが、一般的な制御回路等を採用することができる。スイッチ65の操作結果は、例えばケーブル17に配される通信線(図示略)を介して制御装置20に送信される。
【0041】
3.制御装置20の構成
制御装置20は、
図5に示すように、制御部21と、入力部22と、出力部23と、記憶部24と、ガス供給部25と、電源部26と、を有する。
【0042】
制御部21は、電源部26の動作を制御する。制御部21は、例えばMCU(Micro Controller Unit)を含んで構成される。制御部21は、例えば、記憶部24に記憶されたプログラム等に基づいて、プラズマ照射装置10に入力電圧を入力する制御等を実行する。
【0043】
入力部22は、例えば公知の入力装置を用いて構成される。公知の入力装置は、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどである。入力部22によって入力された情報は、制御部21に入力される。
【0044】
出力部23は、例えば公知の出力装置を用いて構成される。公知の出力装置は、例えば表示部(例えば液晶表示部)、音声出力部(例えば、スピーカ)などである。
【0045】
記憶部24は、例えば公知の半導体メモリ等によって構成される。記憶部24には、制御部21の実行するプログラム等が記憶されている。
【0046】
ガス供給部25は、制御部21によって制御される。ガス供給部25は、ヘリウムガス等の不活性ガス(以下、単にガスともいう)を供給する装置である。ガス供給部25は、例えば、プラズマ照射装置10とガス供給部25との間に介在する可撓性の管路(ケーブル17内の中継流路)を介してガス通路51に不活性ガスを供給する。ガス供給部25は、例えばボンベ等から供給される高圧ガスを減圧するレギュレータ、流量制御を行うコントローラ等を含む。
【0047】
電源部26は、公知の制御回路等を含み、放電部70の第1電極71と第2電極72との間に所望の電圧を印加するように機能する。電源部26は、例えばDCDCコンバータ、インバータ等を含む。電源部26は、第1電極71と第2電極72との間に所定周波数の交流電圧を印加する。なお、電源部26が発生させる高電圧の周波数は、一定値に固定された周波数であってもよく、変動してもよい。また、電源部26が第1電極71と第2電極72との間に印加する電圧は、周期的に変化する電圧であればよく、正弦波の交流電圧であってもよく、非正弦波(例えば、矩形波、三角波など)の交流電圧であってもよい。
【0048】
4.放電部70の詳細構成
次に、放電部70の詳細構成について説明する。
[誘電体の構成]
誘電体73は、
図6、
図7に示すように、ガス通路51(第2流路51E)の一部を構成するガス誘導路73Aを有している。ガス誘導路73Aは、ガス通路51の前端側部分を構成している。具体的には、
図3に示すように、ガス誘導路73Aは、第2流路51Eの他端(前端)に連なっている。ガス誘導路73Aは、
図7に示すように、導入口73Bと、放出口51Bと、流路73Cと、を具備している。導入口73Bは、流路73Cに対してガスを導入する。放出口51Bは、流路73Cからガスを放出する。
【0049】
流路73Cの後端には、導入口73Bが設けられている。流路73Cの前端には、放出口51Bが設けられている。
図10に示すように、導入口73Bには、第2流路51Eの他端(前端)が接続されている。流路73Cは、断面四角形状である。流路73Cの断面形状(前後方向に直交する断面形状)は、前後方向の全体に亘って同じサイズの四角形状である。
【0050】
流路73Cの断面形状(前後方向に直交する断面形状)は、具体的には、左右方向に長い長方形状である。すなわち、導入口73Bの形状(
図8参照)、及び放出口51Bの形状(
図11参照)も、左右方向に長い長方形状である。
【0051】
図6に示すように、誘電体73は、本体部73Dと、後側構成部73Eと、前側構成部73Fと、を有している。本体部73Dと、前後方向に長い四角筒状である。後側構成部73Eは、本体部73Dの後端から後方に突出する四角筒状である。前側構成部73Fは、本体部73Dの前端から前方に突出する四角筒状である。後側構成部73Eの突出長さは、前側構成部73Fの突出長さと同程度である。左右方向(Z軸方向)において、後側構成部73Eの幅及び前側構成部73Fの幅は、本体部73Dの幅よりも小さくなっている。
【0052】
図7~
図10に示すように、誘電体73(後側構成部73E)の後端には、後端面73Gが設けられている。後端面73Gは、本発明の「端面」に相当する。後端面73Gは、前後方向に直交する面である。導入口73Bは、後端面73Gの中央部分に形成されている。導入口73Bの開口領域は、後端面73Gと同一面上にある。
【0053】
図6、
図7、
図11~
図13に示すように、誘電体73(前側構成部73F)の前端には、前端面73Hが設けられている。前端面73Hは、本発明の「端面」に相当する。前端面73Hは、前後方向に直交する面である。放出口51Bは、前端面73Hの中央部分に形成されている。放出口51Bの開口領域は、前端面73Hと同一面上にある。
【0054】
[第1電極及び第2電極の構成]
図7に示すように、第1電極71は、流路73Cにおける下面に設けられている。なお、第1電極71は、薄い膜等に覆われていてもよい。第1電極71は、流路73Cの中央部分に配されている。第1電極71は、例えば、誘電体73に設けられたビア(図示略)等を介して第2導電路55Dの他端(前端)に電気的に接続されている。
【0055】
図7に示すように、第2電極72は、誘電体73における流路73Cの下方に埋設されている。第2電極72は、誘電体73において、前後方向の中央部分に配されている。すなわち、第2電極72は、流路73C内に露出しておらず、誘電体73の外部にも露出していない。第2電極72は、例えば、誘電体73に設けられたビア(図示略)等を介して第4導電路55Fの他端(前端)に電気的に接続されている。
【0056】
[導入口側の突出部の構成]
図6、
図8~
図10に示すように、後端面73Gには、一対の突出部81が設けられている。一対の突出部81は、後端面73Gの左右の縁にそれぞれ設けられている。一対の突出部81は、後端面73Gから流路73Cとは反対側(後方側)に突出している。一対の突出部81は、
図8、
図10に示すように、互いに導入口73Bを左右方向から挟んで配置されている。すなわち、一対の突出部81間の距離は、導入口73Bの左右方向の幅と同じである。
【0057】
例えば、導入口73Bの左右方向の幅は、第2流路51Eの左右方向の幅よりも大きい。例えば、導入口73Bの上下方向の幅は、第2流路51Eの上下方向の幅と同じである。
【0058】
導入口73Bを挟むように一対の突出部81が設けられることで、導入口73Bにおける外気の巻き込み等が生じにくくなり、流路73C内に円滑にガスを導入することができる。例えば、導入口73Bと第2流路51Eとの間の隙間からの外気の巻き込み等が生じにくくなる。これにより、放出口51Bから噴出させるガスの散乱を抑制でき、プラズマを意図する方向(例えば前方)へ照射し易くなる。そのため、プラズマの照射方向を安定させることができる。
【0059】
突出部81は、直方体形状である。一対の突出部81のそれぞれの後方への突出量は、同じである。一対の突出部81の突出量は、例えば0.2mm以上0.7mm以下が好ましく、0.5mmが特に好ましい。
【0060】
図6、
図9に示すように、導入口73B側の一対の突出部81のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端81Aは、誘電体73(後側構成部73E)の外周面に接している。なお、
図6、
図9では、上方側の端81Aのみが表れている。端81Aは、突出部81の上下両端にそれぞれ設けられている。上側の端81Aは、後側構成部73Eの上面73Jと面一になっている。下側の端81Aは、後側構成部73Eの下面73K(
図6参照)と面一になっている。
【0061】
図10に示すように、一対の突出部81の内側面81Bは、ガス誘導路73A(後側構成部73E)の内側面73Lと面一である。すなわち、一対の突出部81の内側面81Bと、後側構成部73Eの内側面73Lとが段差なく滑らかに連なっている。
【0062】
図9に示すように、一対の突出部81の内側面81Bは、延伸方向(前後方向)及び上下方向に沿った平坦面である。すなわち、一対の突出部81の内側面81Bには、凹凸形状が設けられていない。一対の突出部81の内側面81Bは、平行である。
【0063】
図9に示すように、一対の突出部81の外側面81Cは、ガス誘導路73A(後側構成部73E)の外側面73Mと面一である。すなわち、一対の突出部81の外側面81Cと、後側構成部73Eの外側面73Mとが段差なく滑らかに連なっている。
【0064】
[放出口側の突出部の構成]
前側構成部73F及び一対の突出部82の形状は、後側構成部73E及び一対の突出部81の形状と同様になっている。すなわち、誘電体73は、前後方向、左右方向、及び上下方向で対称な構成となっている。誘電体73は、例えば単一部品である。
【0065】
図6、
図11~
図12に示すように、前端面73Hには、一対の突出部82が設けられている。一対の突出部82は、前端面73Hの左右の縁にそれぞれ設けられている。一対の突出部82は、前端面73Hから流路73Cとは反対側(前方側)に突出している。一対の突出部82は、
図11、
図13に示すように、互いに放出口51Bを左右方向から挟んで配置されている。すなわち、一対の突出部82間の距離は、放出口51Bの左右方向の幅と同じである。
【0066】
このように、放出口51Bを挟むように一対の突出部82が設けられることで、放出口51Bからガスが噴出される際に、ガスに大気成分が混入し難くなる。そのため、プラズマのエネルギーの損失を抑制することができ、プラズマの照射距離を保ち易く、プラズマを効率よく照射できる。また、放出口51Bを挟むように一対の突出部82が設けられることで、放出口51Bから放出されるガスを所望の方向(例えば前方)へ誘導し易くなる。そのため、プラズマの照射方向を安定させることができる。
【0067】
突出部82は、直方体形状である。一対の突出部82のそれぞれの前方への突出量は、同じである。一対の突出部81の突出量は、例えば0.2mm以上0.7mm以下が好ましく、0.5mmが特に好ましい。
【0068】
図6、
図12に示すように、放出口51B側の一対の突出部82のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端82Aは、誘電体73(前側構成部73F)の外周面に接している。なお、
図6、
図12では、上方側の端82Aのみが表れている。端82Aは、突出部82の上下両端にそれぞれ設けられている。上側の端82Aは、前側構成部73Fの上面73Pと面一になっている。下側の端82Aは、前側構成部73Fの下面73Q(
図6参照)と面一になっている。これにより、一対の突出部82が、より広い範囲で放出口51Bを挟むことができる。
【0069】
図13に示すように、一対の突出部82の内側面82Bは、ガス誘導路73A(前側構成部73F)の内側面73Rと面一である。すなわち、一対の突出部82の内側面82Bと、前側構成部73Fの内側面73Rとが段差なく滑らかに連なっている。これにより、ガス誘導路73A内や一対の突出部82間で乱流等が生じ難くなる。
【0070】
図12に示すように、一対の突出部82の内側面82Bは、延伸方向(前後方向)及び上下方向に沿った平坦面である。すなわち、一対の突出部82の内側面82Bには、凹凸形状が設けられていない。一対の突出部82の内側面82Bは、平行である。これにより、一対の突出部82の内側面82Bに沿ってより一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0071】
図12に示すように、一対の突出部82の外側面82Cは、ガス誘導路73A(前側構成部73F)の外側面73Sと面一である。すなわち、一対の突出部81の外側面82Cと、前側構成部73Fの外側面73Sとが段差なく滑らかに連なっている。
【0072】
5.効果の例
本開示のプラズマ照射装置10では、一対の突出部81が導入口73B側の後端面73Gに設けられるため、流路73C内に円滑にガスを導入することができる。また、一対の突出部82が放出口51B側の前端面73Hに設けられる構成では、外気の巻き込みが生じ難くなり、放出口51Bから放出されるガスを所望の方向へ誘導し易くなる。したがって、このプラズマ照射装置10では、プラズマの照射方向を安定させることができる。
【0073】
更に、本開示のプラズマ照射装置10では、一対の突出部81が設けられる開口(導入口73B)において、一対の突出部81のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端81Aは、誘電体73(筒状部材)の外周面(後側構成部73Eの上面73J及び下面73K)に接している。この構成によれば、一対の突出部81が、より広い範囲で開口(導入口73B)を挟むことができる。そのため、一対の突出部81間で、より一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0074】
また、一対の突出部82が設けられる開口(放出口51B)において、一対の突出部82のそれぞれにおいて互いに最も離れた両端82Aは、誘電体73(筒状部材)の外周面(前側構成部73Fの上面73P及び下面73Q)に接している。この構成によれば、一対の突出部82が、より広い範囲で開口(放出口51B)を挟むことができる。そのため、一対の突出部82間で、より一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0075】
更に、本開示のプラズマ照射装置10では、一対の突出部81の内側面81Bが、ガス誘導路73A(後側構成部73E)の内側面73Lと面一である。この構成によれば、一対の突出部81の内側面81Bと、後側構成部73Eの内側面73Lとの間に段差が生じない構成となり、ガス誘導路73A内や一対の突出部81間で乱流等が生じ難くなる。
【0076】
また、一対の突出部82の内側面82Bが、ガス誘導路73A(前側構成部73F)の内側面73Rと面一である。この構成によれば、一対の突出部82の内側面82Bと、前側構成部73Fの内側面73Rとの間に段差が生じない構成となり、ガス誘導路73A内や一対の突出部82間で乱流等が生じ難くなる。
【0077】
更に、本開示のプラズマ照射装置10では、一対の突出部81の内側面81Bは、延伸方向に沿った平坦面である。この構成によれば、突出部81の内側面81Bに凸凹があるような構成に比べて、一対の突出部81の内側面81Bに沿ってより一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0078】
また、一対の突出部82の内側面82Bは、延伸方向に沿った平坦面である。この構成によれば、突出部82の内側面82Bに凸凹があるような構成に比べて、一対の突出部82の内側面82Bに沿ってより一層安定的にガスを誘導し易くなる。
【0079】
<第2実施形態>
第1実施形態では、一対の突出部82が、前端面73Hの左右の縁にそれぞれ設けられる構成であったが、前端面73Hにおけるその他の位置に設けられていてもよい。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0080】
[放出口側の突出部の構成]
第2実施形態では、
図14に示すように、前端面73Hに、一対の突出部282が設けられている。一対の突出部282は、前端面73Hの左右の縁にそれぞれ設けられている。すなわち、一対の突出部282は、前端面73Hにおいて放出口51Bから離れた位置に設けられている。このような構成によっても、放出口51Bからガスが噴出される際に、ガスに大気成分が混入し難くなる。また、放出口51Bから放出されるガスを所望の方向(例えば前方)へ誘導し易くなる。
【0081】
[導入口側の突出部の構成]
第2実施形態では、導入口73B側の突出部も、図示は省略するが、放出口51B側の突出部282と同様の構成(
図14参照)となっている。このような構成によっても、ガスの通路を段階的に小さくすることができ、ガス誘導路73A内で乱流等が生じ難くなる。
【0082】
<他の実施形態>
本開示は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述又は後述の実施形態の特徴は、矛盾しない範囲であらゆる組み合わせが可能である。また、上述又は後述の実施形態のいずれの特徴も、必須のものとして明示されていなければ省略することもできる。更に、上述した実施形態は、次のように変更されてもよい。
【0083】
上記第1実施形態では、誘電体73の後端面73G及び前端面73Hの両方に、一対の突出部が設けられていたが、一方の端面のみに一対の突出部が設けられていてもよい。
【0084】
上記第1実施形態では、突出部81の互いに最も離れた両端81Aが誘電体73の外周面(後側構成部73Eの上面73J及び下面73K)に接していたが、両端81Aの両方又は一方のみが誘電体73の外周面に接しない構成であってもよい。すなわち、突出部81の端81Aが誘電体73の外周面よりも内側(Y方向内側)に位置していてもよい。なお、突出部82についても同様の構成としてもよい。
【0085】
上記第1実施形態では、一対の突出部81が同じ形状であったが、異なっていてもよい。例えば、一対の突出部81のそれぞれの後方への突出量が異なっていてもよい。また、一対の突出部82についても同様の構成としてもよい。
【0086】
上記第1実施形態では、導入口73Bと第2流路51Eの他端(前端)とが接続される構成であったが、第2流路51Eの他端(前端)が流路73C内に入り込む構成(導入口73Bよりも前方にある構成)であってもよい。
【0087】
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
10: プラズマ照射装置
11: 基部
13: 着脱部
15: 第1コネクタ部
17: ケーブル
20: 制御装置
21: 制御部
22: 入力部
23: 出力部
24: 記憶部
25: ガス供給部
26: 電源部
31: 第1ケース
41: 第2ケース
51: ガス通路
51A: 導入口
51B: 放出口
51C: 流路
51D: 第1流路
51E: 第2流路
55A: 第1配線
55B: 第2配線
55C: 第1導電路
55D: 第2導電路
55E: 第3導電路
55F: 第4導電路
57A: 第2コネクタ部
57B: 第3コネクタ部
63: トランス
65: スイッチ
70: 放電部
71: 第1電極
72: 第2電極
73: 誘電体
73A: ガス誘導路
73B: 導入口
73C: 流路
73D: 本体部
73E: 後側構成部
73F: 前側構成部
73G: 後端面
73H: 前端面
73J: 上面
73K: 下面
73L: 内側面
73M: 外側面
73P: 上面
73Q: 下面
73R: 内側面
73S: 外側面
81: 突出部
81A: 端
81B: 内側面
81C: 外側面
82: 突出部
82A: 端
82B: 内側面
82C: 外側面
100: プラズマ照射システム
282: 突出部