(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139860
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】部品実装システムおよび部品実装装置ならびに部品実装方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/04 20060101AFI20241003BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20241003BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H05K13/04 Z
H05K3/34 507Z
H01L21/60 311S
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050789
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】古市 聖
(72)【発明者】
【氏名】桜井 浩二
【テーマコード(参考)】
5E319
5E353
5F044
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319BB05
5E319CC36
5E319GG05
5E353AA02
5E353BB01
5E353CC01
5E353EE12
5E353EE41
5E353EE43
5E353EE61
5E353GG01
5E353JJ13
5E353JJ21
5E353JJ28
5E353KK02
5E353KK03
5E353KK13
5E353MM04
5E353MM08
5E353QQ11
5F044LL01
5F044LL04
(57)【要約】
【課題】部品間のはんだブリッジの発生を防止して部品を基板に適切に装着することができる部品実装システムおよび部品実装装置ならびに部品実装方法を提供する。
【解決手段】部品をノズルで吸着し(ST6)、所定の装着条件でノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に部品を装着し(ST7)、基板におけるはんだブリッジの発生を判定し(ST12)、はんだブリッジが発生すると判定されると(ST12においてYes)、装着条件を変更する(ST13)。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装システムであって、
部品をノズルで吸着し、所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する実装ヘッドと、
前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定部と、
前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更部と、を備える、部品実装システム。
【請求項2】
前記装着条件変更部は、前記基板に対する装着後の前記部品の高さが高くなる装着条件に変更する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
前記基板に印刷された前記はんだのはんだ高さを計測するはんだ高さ計測手段を、さらに備え、
前記装着条件変更部は、計測された前記はんだ高さから前記部品を押し込む押し込み量が小さくなる装着条件に変更する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項4】
前記装着条件変更部は、前記部品を前記はんだに押し込む際の装着荷重が小さくなる装着条件に変更する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項5】
前記装着条件変更部は、前記部品を前記はんだの上に着地させる際の前記ノズルの下降速度が小さくなる装着条件に変更する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項6】
前記基板に装着された部品の状態を検査する装着検査手段を、さらに備え、
前記はんだブリッジ判定部は、前記装着検査手段の検査結果に基づいて、前記はんだブリッジの発生を判定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項7】
前記はんだブリッジ判定部は、隣接する部品との距離が短い部品は、前記はんだブリッジが発生すると判定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項8】
部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装装置であって、
部品をノズルで吸着し、所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する実装ヘッドと、
前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定部と、
前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更部と、を備える、部品実装装置。
【請求項9】
部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装方法であって、
部品をノズルで吸着する吸着工程と、
所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する部品装着工程と、
前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定工程と、
前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更工程と、を含む、部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装システムおよび部品実装装置ならびに部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部品実装装置は、電極にはんだペーストが印刷された基板にノズルで吸着した部品を装着する。近年、携帯型端末などの電子機器の小型化に伴い、これらの電子機器に用いられる基板に装着される部品の微小化、狭隣接化が進展している。このような狭隣接実装の場合には、部品を基板に装着する過程で部品に押されて横にはみ出たはんだペーストが隣接する部品のはんだペーストとつながって接続される部品間のはんだブリッジが発生することがある。特許文献1に記載の部品実装装置(チップ実装装置)は、下面に複数のバンプを有する部品(チップ)に加圧力を与えるツールを備えており、ツールの高さ、加圧力、押し込み量を制御してツールを下降させることで、融解したバンプが隣接するバンプとショートすることを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、バンプを有する部品の部品内のバンプ間のショートを防止することはできるものの、基板に印刷されるはんだペーストの量、高さは、基板にはんだペーストを印刷する印刷装置の稼働状況によって変動するものであるため、基板に印刷されたはんだペーストの状態に対応してはんだブリッジの発生を安定して防止するためには、さらなる改善の余地があった。
【0005】
そこで本発明は、部品間のはんだブリッジの発生を防止して部品を基板に適切に装着することができる部品実装システムおよび部品実装装置ならびに部品実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の部品実装システムは、部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装システムであって、部品をノズルで吸着し、所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する実装ヘッドと、前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定部と、前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更部と、を備える。
【0007】
本発明の部品実装装置は、部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装装置であって、部品をノズルで吸着し、所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する実装ヘッドと、前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定部と、前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更部と、を備える。
【0008】
本発明の部品実装方法は、部品をノズルで吸着してはんだが印刷された基板に装着する部品実装方法であって、部品をノズルで吸着する吸着工程と、所定の装着条件で前記ノズルを下降させて基板に印刷されたはんだの上に前記部品を装着する部品装着工程と、前記基板におけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定工程と、前記はんだブリッジが発生すると判定されると、前記装着条件を変更する装着条件変更工程と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品間のはんだブリッジの発生を防止して部品を基板に適切に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施の形態の部品実装システムの構成説明図
【
図2】本発明の一実施の形態の部品実装システムにおいて部品が実装される基板の一例の(a)平面図(b)正面図
【
図3】本発明の一実施の形態の部品実装システムにおいてはんだが印刷された基板の一例の(a)平面図(b)正面図
【
図4】本発明の一実施の形態の部品実装システムにおいて部品が装着された基板の一例の(a)平面図(b)正面図
【
図5】本発明の一実施の形態の部品実装システムにおいて部品がはんだ付けされた基板の一例の(a)平面図(b)正面図
【
図6】本発明の一実施の形態の部品実装装置の構成説明図
【
図7】本発明の一実施の形態の部品実装装置の機能説明図
【
図8】本発明の一実施の形態の部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図
【
図9】本発明の一実施の形態の部品実装装置における基板高さ計測工程を説明する正面図
【
図10】本発明の一実施の形態の部品実装システムにおいてはんだが過剰に印刷された基板の一例の正面図
【
図11】本発明の一実施の形態の部品実装装置における部品装着工程を説明する(a)平面図(b)正面図
【
図12】本発明の一実施の形態の部品実装装置におけるはんだブリッジの発生を防止する部品装着工程を説明する(a)平面図(b)正面図
【
図13】本発明の一実施の形態の部品実装方法のフロー図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装システム、印刷装置、印刷検査装置、部品実装装置、装着検査装置などの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図2、及び後述する一部では、水平面内で互いに直交する2軸として、基板搬送方向のX軸(
図6における左右方向)、基板搬送方向に直交するY軸(
図6における上下方向)が示される。
図2、及び後述する一部では、水平面と直交する高さ方向としてZ軸(
図7における上下方向)が示される。
【0012】
まず
図1を参照して、部品実装システム1の構成を説明する。基板搬送方向の上流(紙面左側)から下流(紙面右側)に向けて、印刷装置M1、印刷検査装置M2、部品実装装置M3~M4、装着検査装置M5、リフロー装置M6、リフロー検査装置M7などの生産装置を直列に連結して構成されている。各生産装置は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3に接続されている。部品実装システム1は、印刷装置M1に搬入された基板Bを順に搬送しながら各生産装置で処理を行い、基板Bに部品Dを装着して実装基板を生産する機能を有している。なお、部品実装システム1は通信ネットワーク2を介して接続される生産装置群であって、物理的に生産装置同士が連結されていなくてもよい。
【0013】
図1において、印刷装置M1は、はんだ印刷作業部によって上流から搬入された基板Bの電極E(ランド)の位置に複数の開口が形成されたマスクを介してはんだ粒子とフラックスが混合されたはんだペーストなどのはんだを印刷するはんだ印刷作業を実行する。印刷検査装置M2は、カメラや3次元センサなどを備える印刷検査作業部によって基板Bに印刷されたはんだの位置やはんだの状態(かすれ、にじみ等)を検出し、印刷されたはんだの高さ(はんだ高さ)を計測する。印刷検査結果は、通信ネットワーク2を介して部品実装装置M3~M4または管理コンピュータ3に送信される。
【0014】
ここで、
図2を参照して、部品実装システム1において部品Dが実装される基板Bの例について説明する。基板Bの上面Baには、複数の電極E1,E2が形成されている。電極E1,E2には、抵抗やコンデンサなどのチップ部品である部品D1,D2の端子T1,T2がはんだ付けされる(
図5)。部品D1は、2つの電極E1の重心の位置に設定された装着位置P1に中心位置を合わせて基板Bに装着される。また、部品D2は、2つの電極E2の重心の位置に設定された装着位置P2に中心位置を合わせて基板Bに装着される。本実施例では、装着位置P1と装着位置P2の間の距離を部品D1と部品D2の間隔Aと定義する。また、電極E1と電極E2が相互に対向する辺の距離を部品D1と部品D2の距離Gと定義する。
【0015】
次に、
図3を参照して、印刷装置M1においてはんだSが印刷された基板Bの例について説明する。複数の電極E1,E2には、印刷装置M1によってマスクの開口を介してはんだSがそれぞれ印刷されている。印刷検査装置M2は、3次元センサにより基板Bの上面Baから電極E1に印刷されたはんだSの上部までの高さを、はんだ高さHs1として計測する。また、印刷検査装置M2は、3次元センサにより基板Bの上面Baから電極E2に印刷されたはんだSの上部までの高さを、はんだ高さHs2として計測する。すなわち、印刷検査装置M2は、基板Bに印刷されたはんだSのはんだ高さHs1,Hs2を計測するはんだ高さ計測手段である。計測結果は、通信ネットワーク2を介して部品実装装置M3~M4または管理コンピュータ3に送信される。
【0016】
図1において、部品実装装置M3~M4は、部品実装作業部によってはんだSが印刷された基板Bに部品Dを装着する部品実装作業を実行する。なお、生産ラインL1は、部品実装装置M3~M4が2台の構成に限定されることなく、部品実装装置M3~M4が1台であっても3台以上であってもよい。
【0017】
ここで、
図4を参照して、
図3に示すはんだSが印刷された基板Bに、部品実装装置M3~M4において部品D1,D2が装着された例について説明する。基板Bに装着された部品D1,D2は、装着後の基板Bの上面Baに対する部品D1,D2の上面Da1,Da2の高さが装着部品高さHd1,Hd2の高さ位置にある。この時、部品の厚さがTd1,Td2の部品D1,D2の下面Db1,Db2は、Hd1-Td1,Hd2-Td2の高さ位置にある。すなわち、部品D1,D2は、下降する部品D1,D2の下面Db1,Db2がはんだ高さHs1,Hs2で基板Bに印刷されたはんだSの上部に当接した後、押し込み量Hp1,Hp2(Hp1=Hs1-(Hd1-Td1),Hp2=Hs2-(Hd2-Td2))だけはんだSの中に押し込まれている。
【0018】
部品D1,D2がはんだSの中に押し込まれる過程で、電極E1,E2の上に印刷されたはんだSは電極E1,E2の外に押し出される。
図4の例では、電極E1,E2から押し出されたはんだSは横に広がるものの、相互に接続されずに離れた状態を保っている。すなわち、はんだブリッジは発生していない。
【0019】
図1において、装着検査装置M5は、カメラや3次元センサなどを備える装着検査作業部によって部品Dが装着された基板Bにおける部品Dの位置や、隣接する部品D間ではんだSが相互に接続されるはんだブリッジの発生を検出する。すなわち、装着検査装置M5は、基板Bに装着された部品Dの状態を検査する装着検査手段である。装着検査結果は、通信ネットワーク2を介して部品実装装置M3~M4または管理コンピュータ3に送信される。リフロー装置M6は、装置内に搬入された基板Bを基板加熱部によって加熱してはんだSを融解させ、はんだSにより基板Bの電極Eに部品Dの端子Tやバンプをはんだ付けする基板加熱作業(リフロー)を実行する。
【0020】
ここで、
図5を参照して、
図4に示す部品D1,D2が装着された基板Bがリフロー装置M6においてリフローされた後の基板Bの例について説明する。基板Bに印刷されたはんだSはリフロー中に融解し、融解したはんだSによって部品D1,D2の端子T1,T2が電極E1,E2とはんだ付けされている。
図5の例では、部品D1のはんだSと部品D2のはんだSは、相互に接続されずに離れた状態を保っている。すなわち、部品D1,D2(または、電極E1,E2)の間に短絡不良は発生していない。
【0021】
図1において、リフロー検査装置M7は、カメラや3次元センサなどを備えるリフロー検査作業部によってリフロー後の基板Bにおける部品Dの位置や、隣接する部品D間の短絡不良の発生を検出する。リフロー検査結果は、通信ネットワーク2を介して部品実装装置M3~M4または管理コンピュータ3に送信される。
【0022】
次に、
図6、
図7を参照して、部品実装装置M3~M4の構成を説明する。
図7は、
図6における実装ヘッドを含む部品実装装置M3~M4の一部を模式的に示している。部品実装装置M3~M4は、部品供給部から供給された部品Dを基板Bに装着する部品実装作業を実行する機能を有する。基台4の中央には、基板搬送機構5がX軸に沿って配置されている。基板搬送機構5は、上流から搬送された基板Bを、実装作業位置に搬入して位置決めして保持する。また、基板搬送機構5は、部品実装作業が完了した基板Bを下流に搬出する。基板搬送機構5の両側(Y軸方向の前側と後側)には、部品供給部6が配置されている。
【0023】
両側の部品供給部6には、複数のテープフィーダ7がX軸に沿って並列に装着されている。テープフィーダ7は、部品Dを格納するポケットが形成された部品テープを部品供給部6の外側から基板搬送機構5に向かう方向(テープ送り方向)にピッチ送りすることにより、以下に説明する実装ヘッドによって部品Dが取り出される部品供給位置に部品Dを供給する。一方側の部品供給部6には、トレイフィーダ8が装着されている。トレイフィーダ8は、複数の部品Dを並べて格納するトレイ10を載置するパレット9を部品供給位置に移動させて、トレイ10に並べられた部品Dを供給する。
【0024】
図6において、基台4の上面においてX軸方向の両端部には、リニア駆動機構を備えたY軸テーブル11がY軸に沿って配置されている。Y軸テーブル11には、同様にリニア駆動機構を備えたビーム12が、Y軸に沿って移動自在に結合されている。ビーム12は、X軸に沿って配置されている。ビーム12には、プレート12aがX軸に沿って移動自在に装着されている。プレート12aには、実装ヘッド13が装着されている。
【0025】
図6、
図7において、実装ヘッド13は、複数(ここでは4基)の吸着ユニット14を備えている。それぞれの吸着ユニット14が備えるシャフトの下端部にはノズル13aが装着されている。ノズル13aは、吸着面13bに部品Dを吸着して保持する。各吸着ユニット14は、シャフトを上下方向(Z軸方向)に昇降させ(矢印a)、また、Z軸回りにθ回転させることにより、ノズル13aを昇降させ、θ回転させる機能を備えている。
【0026】
また、各吸着ユニット14は、シャフトの高さを検出するエンコーダ14aを備えている。エンコーダ14aの出力から、ノズル13aのノズル高さHnが検出される。このように、吸着ユニット14は、ノズル13aを所定の回転角度にθ回転させ、予め設定された装着条件に従ってノズル13aをZ軸方向に下降させて、ノズル13aが保持する部品Dを基板Bの装着位置Pに実装する。
【0027】
図6において、Y軸テーブル11およびビーム12は、実装ヘッド13をX軸方向とY軸方向に移動させる実装ヘッド移動機構15を構成する。実装ヘッド移動機構15および実装ヘッド13は、部品供給部6に配置されたテープフィーダ7またはトレイフィーダ8から部品Dをノズル13aによって吸着して取り出して、基板搬送機構5に位置決めされた基板Bの装着位置Pに装着する実装ターンを実行する。
【0028】
図6、
図7において、実装ヘッド13が取り付けられたプレート12aにはヘッドカメラ16が取り付けられている。ヘッドカメラ16は、実装ヘッド13と一体的に移動する。実装ヘッド13が移動することにより、ヘッドカメラ16は基板搬送機構5に位置決めされた基板Bの上方に移動し、基板Bに設けられた基板マーク(図示省略)を撮像する。撮像結果からは、基板Bの位置が認識される。
【0029】
部品供給部6と基板搬送機構5との間には、部品認識カメラ17が配置されている。部品供給部6から部品Dを取り出した実装ヘッド13が部品認識カメラ17の上方を移動する際に、部品認識カメラ17は実装ヘッド13に保持された部品Dを撮像する。撮像結果からは、部品Dの保持姿勢が認識される。実装ヘッド13による基板Bへの部品実装動作においては、部品認識カメラ17による部品Dの認識結果と、ヘッドカメラ16による基板位置の認識結果とを加味して実装位置の補正が行われる。
【0030】
図6、
図7において、実装ヘッド13の一側方には、実装ヘッド移動機構15によって実装ヘッド13と一体的に移動するレーザ変位センサなどの高さセンサ18(距離センサ)が設置されている。高さセンサ18は、レーザ光を下方に向けて投射するレーザ光源と、レーザ光源が投射したレーザ光の反射光を受光する受光素子を含んで構成される。高さセンサ18は、高さセンサ計測処理部39(
図8参照)により制御されており、レーザ光の投射と受光を行い、三角測量の原理で計測対象までの距離を導出する。高さセンサ18は、基板Bが基板搬送機構5によって保持された状態において、基板Bの上面Baまでの距離を計測して、基板高さHbを計測する。
【0031】
図6において、部品実装装置M3~M4において作業者が作業する位置には、作業者が操作するタッチパネル19が設置されている。タッチパネル19は、その表示部にエラー情報などの各種情報を表示し、また表示部に表示される操作ボタンなどを使って作業者がデータ入力や部品実装装置M3~M4の操作を行う。
【0032】
次に、
図6、
図7を参照して、基板搬送機構5の詳細な構成について説明する。基板搬送機構5は、X軸方向に延伸する一対の板状部材22の内側に、一対の搬送コンベア23が設置されている。搬送コンベア23は、図示省略するモータで駆動される搬送ベルトによって、基板Bの両端を下方から支持してX軸方向に搬送する。一対の板状部材22の上端には、それぞれ搬送コンベア23の上方に張り出す押え板20が設置されている。押え板20の下面と搬送コンベア23の上面との間隔は、搬送コンベア23によって搬送される基板Bの厚さより広くなっている。
【0033】
実装作業位置に搬送される基板Bの下方には、シリンダ24によって昇降する(矢印b)下受け部材21が設置されている。基板搬送機構5は、基板Bを実装作業位置に位置決めし、下受け部材21を上昇させて基板Bを搬送コンベア23から持ち上げて基板Bの両縁部を押え板20の下面で上から押さえ込むことによって、基板Bを実装作業位置に保持する(
図7に示す状態)。基板搬送機構5は、基板Bを搬送する際は、下受け部材21を基板Bの下面と干渉しない位置まで下降させて基板Bを解放する。
【0034】
次に
図8を参照して、部品実装装置M3~M4の制御系の構成について説明する。部品実装装置M3~M4が備える制御装置30には、基板搬送機構5、テープフィーダ7、トレイフィーダ8、実装ヘッド13、実装ヘッド移動機構15、ヘッドカメラ16、部品認識カメラ17、高さセンサ18、タッチパネル19が接続されている。制御装置30は、記憶部31、ノズル高さ計測処理部38、高さセンサ計測処理部39、実装制御部40、はんだブリッジ判定部41、装着条件変更部42を備えている。
【0035】
記憶部31は記憶装置であり、生産データ32、部品データ33、装着条件データ34、はんだ高さデータ35、基板高さデータ36、装着検査結果37などを記憶する。生産データ32には、部品Dを基板Bに装着する装着位置P毎に、部品Dの装着順番、部品装着座標(X座標、Y座標、部品方向)、部品Dの部品名(種類)、部品Dを吸着するノズル13aの種類とサイズ(長さ)などが記憶されている。部品データ33には、部品Dの部品名毎に、部品Dのサイズ(長さ、幅、高さ)、形状、部品Dにおけるノズル13aの正規の吸着目標位置、吸着目標位置と部品装着座標とのオフセット値などが記憶されている。
【0036】
図8において、装着条件データ34には、基板Bに対する装着後の部品D1,D2の装着部品高さHd1,Hd2(
図4(b))を含む装着部品高さデータ34a、ノズル13aが部品D1,D2をはんだSに押し込む押し込み量Hp1,Hp2(
図4(b))を含む押し込み量データ34b、ノズル13aが部品D1,D2をはんだSに押し込む際の装着荷重F(
図11(b))を含む装着荷重データ34c、部品D1,D2をはんだSの上に着地させる際のノズル13aの下降速度V(
図11(b))を含む下降速度データ34dなど、部品D1,D2を基板Bに装着する際の制御パラメータ(装着条件)が記憶されている。
【0037】
ノズル高さ計測処理部38は、実装ヘッド13が備える吸着ユニット14のエンコーダ14aの出力信号と、吸着ユニット14に装着されているノズル13aのサイズ(長さ)に基づいて、ノズル13aの吸着面13bの高さ(ノズル高さHn)を計測する(
図7、
図11(b))。すなわち、実装ヘッド13とノズル高さ計測処理部38は、ノズル13aの吸着面13bの高さ(ノズル高さHn)を計測するノズル高さ計測手段43を構成する。
【0038】
図8において、高さセンサ計測処理部39は、実装ヘッド移動機構15を制御して高さセンサ18を所定の計測位置の上方に移動させ、高さセンサ18の出力信号に基づいて、高さセンサ18の下方に位置する基板Bの上面Baの高さ(基板高さHb)を計測する(
図7、
図9)。このように、実装ヘッド移動機構15、高さセンサ18、高さセンサ計測処理部39は、所定の計測位置の高さを計測する高さセンサ計測手段44を構成する。
【0039】
すなわち、高さセンサ計測手段44は、基板Bの上面Baの装着位置Pの基板高さHbを計測する基板高さ計測手段である(
図9)。計測された基板高さHbは、基板高さデータ36として記憶部31に記憶される。また、高さセンサ計測手段44は、基板Bに印刷されたはんだSの上部の高さを計測し、基板高さHbからの差分からはんだ高さHs1,Hs2を計測することもできる(
図3(b))。すなわち、高さセンサ計測手段44は、基板Bに印刷されたはんだSのはんだ高さHs1,Hs2を計測するはんだ高さ計測手段である。高さセンサ計測手段44、または、印刷検査装置M2(はんだ高さ計測手段)によって計測されたはんだ高さHs1,Hs2は、はんだ高さデータ35として記憶部31に記憶される。
【0040】
図8において、装着検査結果37には、装着検査装置M5(装着検査手段)が検査した基板Bに装着された部品Dの状態の検査結果が記憶される。なお、部品実装装置M3~M4が備えるヘッドカメラ16が、基板Bに装着された部品Dの状態を検査して、装着検査結果37として記憶部31に記憶するようにしてもよい。すなわち、ヘッドカメラ16は、基板Bに装着された部品Dの状態を検査する装着検査手段である。
【0041】
図5において、実装制御部40は、生産データ32と装着条件データ34に含まれる装着条件に基づいて、実装ヘッド13の吸着ユニット14と実装ヘッド移動機構15を制御して、部品供給部6からノズル13aで部品Dを取り出させ、ノズル13aをはんだSが印刷された基板Bの上方に移動させ、部品Dを保持したノズル13aを下降させて、装着位置Pに部品Dを装着させる(
図11)。実装制御部40は、部品Dを基板Bに装着する際に、装着条件で指定された下降速度Vでノズル13aを下降させ、装着条件で指定された装着荷重Fにより、装着条件で指定された押し込み量Hp1,Hp2だけ部品DをはんだSの中に押し込む。
【0042】
ここで、
図10、
図11を参照して、はんだブリッジが発生する例について説明する。
図10は、印刷装置M1によってはんだSが印刷された基板Bを示している。
図10に示す基板Bの電極E1,E2には、
図3に示す基板BよりもはんだSが厚く印刷されている。すなわち、電極E1に印刷されたはんだSのはんだ高さHs3は
図3(b)に示すはんだ高さHs1よりも高い(Hs3>Hs1)。同様に、電極E2に印刷されたはんだSのはんだ高さHs4は
図3(b)に示すはんだ高さHs2よりも高い(Hs4>Hs2)。
【0043】
図11は、
図10に示すはんだSが印刷された基板Bに、部品実装装置M3~M4において部品D1,D2が装着された状態を示している。
図11では、
図4に示す状態と同じ装着部品高さHd1,Hd2まで部品D1,D2が押し込まれて基板Bに装着されている。すなわち、部品D1,D2を吸着したノズル13aはノズル高さHnが装着部品高さHd1,Hd2まで下降した後、部品D1,D2を解放して上昇する。この例では、押し込み量が、
図4に示す押し込み量Hp1,Hp2よりも大きい。そのため、電極E1,E2から押し出されたはんだSのはみ出し量は、
図4に示すはんだSのはみ出し量よりも多く、部品D1と部品D2の間ではんだSが接続されるはんだブリッジが発生している。
【0044】
図8において、はんだブリッジ判定部41は、装着検査結果37に含まれる装着検査手段(装着検査装置M5)の検査結果に基づいて、部品装着後の基板Bにおけるはんだブリッジの発生を判定する。例えば、はんだブリッジ判定部41は、
図4(a)に示す基板Bの撮像画像では、部品D1と部品D2の間ではんだブリッジは発生していないと判断する。また、はんだブリッジ判定部41は、
図11(a)に示す基板Bの撮像画像では、部品D1と部品D2の間ではんだブリッジが発生したと判断する。なお、はんだブリッジ判定部41によってはんだブリッジが発生したと判定された場合であっても、リフロー中に融解したはんだSが電極E1,E2に引き寄せられるにより、リフロー後では短絡不良が発生しない場合もある。
【0045】
また、はんだブリッジ判定部41は、生産データ32に含まれる部品装着座標(装着位置P1,P2)から求まる部品D1と部品D2の間隔A、部品データ33に含まれる部品D1,D2のサイズに基づいて、部品D1と部品D2との距離Gを算出する。そして、はんだブリッジ判定部41は、隣接する部品D2との距離Gが短い部品D1は(
図2)、はんだブリッジが発生する、または、はんだブリッジが発生する可能性が高いと判定する。基板Bに部品D1,D2を装着する前(例えば。1枚目の基板Bへの部品D1,D2の装着前)に、はんだブリッジ判定部41によってはんだブリッジが発生する可能性が高いと判定されると、後述する装着条件変更部42により装着条件が変更され、変更された装着条件で基板Bに部品D1,D2が装着される。
【0046】
図8において、装着条件変更部42は、はんだブリッジが発生すると判定されると、装着条件データ34に含まれる装着条件(制御パラメータ)を変更して、記憶部31に記憶される装着条件データ34を更新する。
【0047】
ここで、
図12を参照して、装着条件変更部42によって変更された装着条件に基づいて、
図10に示すはんだSが厚く印刷された基板Bに部品D1,D2を装着した状態について説明する。装着条件変更部42は、部品D1,D2の押し込み量Hp3,Hp4が
図4に示す押し込み量Hp1,Hp2と同じ、または、小さくなるように押し込み量データ34bを変更している(Hp3≦Hp1、Hp4≦Hp2)。すなわち、装着条件変更部は、計測されたはんだ高さHs3,Hs4から部品D1,D2を押し込む押し込み量Hp3,Hp4が押し込み量Hp1,Hp2よりも小さくなる装着条件に変更する。
【0048】
また、装着条件変更部42は、基板Bに対する装着後の部品D1,D2の高さ(装着部品高さHd3,Hd4)が装着部品高さHd1,Hd2よりも高くなる装着条件となるように装着部品高さデータ34aを変更する(Hd3>Hd1,Hd4>Hd2)。これにより、ノズル13aが下降するノズル高さHn3,Hn4は、ノズル高さHn1,Hn2よりも高くなる(Hn3>Hn1,Hn4>Hn2)。また、装着条件変更部42は、部品D1,D2をはんだSに押し込む際の装着荷重Fが小さくなる装着条件となるように装着荷重データ34cを変更する。また、装着条件変更部42は、部品D1,D2をはんだSの上に着地させる際のノズル13aの下降速度Vが小さくなる装着条件となるように下降速度データ34dを変更する。
【0049】
図12において、変更後の装着条件により部品D1,D2を基板Bに装着することにより、電極E1,E2から押し出されたはんだSのはみ出し量は、
図4に示すはんだSのはみ出し量と同程度となり、部品D1と部品D2の間ではんだブリッジは発生していない。
【0050】
なお、上記は部品実装装置M3~M4がはんだブリッジ判定部41を備える例で説明したが、はんだブリッジ判定部41を装着検査装置M5が備え、装着検査装置M5が送信する装着検査結果37にはんだブリッジの発生の判定結果を含ませるようにしてもよい。また、はんだブリッジ判定部41と装着条件変更部42を管理コンピュータ3が備え、管理コンピュータ3が装着検査装置M5から装着検査結果37を受信し、はんだブリッジが発生すると判定すると装着条件を変更し、変更後の装着条件データ34を部品実装装置M3~M4に送信するようにしてもよい。
【0051】
次に、
図13のフローに沿って、図面を参照しながら部品Dをノズル13aで吸着してはんだSが印刷された基板Bに装着する部品実装方法について説明する。まず、印刷装置M1は、マスクを介して基板Bの上面Baに形成された電極E1,E2の上にはんだSを印刷する(ST1:はんだ印刷工程)(
図3、
図10)。次いで印刷検査装置M2(はんだ高さ計測手段)は、基板Bに印刷されたはんだSのはんだ高さHs1~Hs4を計測する(ST2:はんだ高さ計測工程)。次いで部品実装装置M3~M4の基板搬送機構5は、はんだSが印刷された基板Bを実装作業位置まで搬入し(ST3:基板搬入工程)、下受け部材21を上昇させて押え板20で挟んで基板Bを保持する(ST4:基板保持工程)。
【0052】
次いで基板高さ計測手段(高さセンサ計測手段44)は、高さセンサ18で基板Bの上面Baの装着位置P1,P2の基板高さHbを計測する(ST5:基板高さ計測工程)(
図9)。次いでノズル13aは、部品供給部6に供給された部品D1,D2を吸着して保持する(ST6:部品吸着工程)。次いで部品D1,D2を保持したノズル13aは、装着位置P1,P2の上方に移動し、実装制御部40は、装着条件データ34に含まれる所定の装着条件でノズル13aを下降させて、基板Bに印刷されたはんだSの上に部品D1,D2を装着させる(ST7:部品装着工程)(
図11)。
【0053】
図13において、次いで全ての部品D1,D2を基板Bに装着するまで(ST8においてNo)、基板高さ計測工程(ST5)から部品装着工程(ST7)が繰り返し実行される。全ての部品D1,D2を基板Bに装着すると(ST8においてYes)、基板搬送機構5は基板Bを解放し(ST9:基板解放工程)、部品D1,D2が装着された基板Bを下流に搬出する(ST10:基板搬出工程)。次いで装着検査装置M5(装着検査手段)は、基板Bに装着された部品D1,D2の状態を検査する(ST11:装着検査工程)。次いではんだブリッジ判定部41は、検査結果(装着検査結果データ37)に基づいて、基板Bにおけるはんだブリッジの発生を判定する(ST12:はんだブリッジ判定工程)。
【0054】
はんだブリッジが発生している判定されると(ST12においてYes)、装着条件変更部42は、装着条件を変更して装着条件データ34を更新させる(ST13:装着条件変更工程)。以降の基板Bの部品装着工程(ST7)では、変更された装着条件で、部品D1,D2が装着される(
図12)。はんだブリッジが発生しないと判定されると(ST12においてNo)、装着条件は変更されない。これによって、部品D1,D2の間のはんだブリッジの発生を防止して、部品D1,D2を基板Bに適切に装着することができる。
【0055】
なお、上記では、はんだ高さ計測工程(ST2)は、印刷検査装置M2(はんだ高さ計測手段)によって実行される例で説明したが、部品実装装置M3~M4が備える高さセンサ計測手段44(はんだ高さ計測手段)によってはんだ高さHs1~Hs4が計測されるようにしてもよい。その場合、基板保持工程(ST4)の後に、基板高さ計測工程(ST5)とはんだ高さ計測工程(ST2)が同時に実行される。
【0056】
上記説明したように、本実施の形態の部品実装システム1は、部品D1,D2をノズル13aで吸着し、所定の装着条件(装着条件データ34)でノズル13aを下降させて基板Bに印刷されたはんだSの上に部品D1,D2を装着する実装ヘッド13と、基板Bにおけるはんだブリッジの発生を判定するはんだブリッジ判定部41と、はんだブリッジが発生すると判定されると、装着条件を変更する装着条件変更部42と、を備える。これによって、部品D1,D2の間のはんだブリッジの発生を防止して、部品D1,D2を基板Bに適切に装着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の部品実装システムおよび部品実装装置ならびに部品実装方法は、部品間のはんだブリッジの発生を防止して部品を基板に適切に装着することができるという効果を有し、部品を基板に実装する分野において有用である。
【符号の説明】
【0058】
1 部品実装システム
13 実装ヘッド
13a ノズル
16 ヘッドカメラ(装着検査手段)
43 ノズル高さ計測手段(部品高さ計測手段)
44 高さセンサ計測手段(基板高さ計測手段、はんだ高さ計測手段)
B 基板
D、D1、D2 部品
F 装着荷重
G 距離
Hb 基板高さ
Hd1~Hd4 装着部品高さ(装着後の部品の高さ)
Hp1~Hp4 押し込み量
Hs1~Hs4 はんだ高さ
M2 印刷検査装置(はんだ高さ計測手段)
M3~M4 部品実装装置
M5 装着検査装置(装着検査手段)
P、P1、P2 装着位置
S はんだ
V 下降速度