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特開2024-139861部品実装システムおよび部品実装方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139861
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】部品実装システムおよび部品実装方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20241003BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20241003BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H05K13/04 B
H05K13/08 Q
H05K3/34 507H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050790
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】古市 聖
(72)【発明者】
【氏名】桜井 浩二
【テーマコード(参考)】
5E319
5E353
【Fターム(参考)】
5E319BB05
5E319CC36
5E319GG15
5E353AA02
5E353BB04
5E353CC05
5E353EE24
5E353EE26
5E353EE53
5E353EE62
5E353HH51
5E353JJ02
5E353JJ11
5E353KK01
5E353KK11
5E353KK21
5E353MM04
5E353MM08
5E353QQ11
5E353QQ15
(57)【要約】
【課題】装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる部品実装システムおよび部品実装方法を提供する。
【解決手段】マスクに形成された複数の開口の位置のうち、装着部品に隣接する隣接部品に対応する開口の位置を装着部品に近づける方向に所定の距離だけ移動させた編集マスク情報に基づいて、基板に印刷されたはんだのはんだ位置を検出し(ST2)、はんだ位置ずれ量に基づいて、装着部品と隣接部品を含む部品の装着位置を補正した補正装着位置に設定し(ST3)、補正装着位置に部品を装着する(ST7)。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板にはんだを印刷する際に使用されるマスクに形成された複数の開口の位置のうち、少なくとも前記基板に部品毎に定められた装着位置に装着される装着部品に隣接する隣接部品に対応する開口の位置を前記装着部品に近づける方向に所定の距離だけ移動させた編集マスク情報に基づいて、前記マスクを使用して前記基板に印刷されたはんだのはんだ位置を検出するはんだ位置検出手段と、
前記はんだ位置に基づいて、前記装着部品と前記隣接部品を含む部品の前記装着位置を補正した補正装着位置に設定する補正装着位置設定部と、
前記部品をノズルで吸着して前記基板に装着する実装ヘッドと、
前記実装ヘッドを移動させる実装ヘッド移動機構と、
前記実装ヘッド移動機構を制御して前記実装ヘッドを移動させ、前記ノズルで前記部品を吸着させ、前記補正装着位置に前記部品を装着させる制御部と、を備える、部品実装システム。
【請求項2】
前記補正装着位置設定部は、前記基板に印刷されたはんだの位置に前記隣接部品以外の部品が装着されるように前記補正装着位置を設定する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
前記所定の距離は、前記補正装着位置に装着された前記部品がセルフアライメントにより前記装着位置に移動可能な許容範囲内である、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項4】
前記許容範囲は、前記部品の形状、重さの少なくともいずれかに基づいて設定される、請求項3に記載の部品実装システム。
【請求項5】
前記はんだ位置検出手段は、印刷検査装置が備え、
前記実装ヘッド、前記実装ヘッド移動機構、前記制御部は、前記印刷検査装置の下流の部品実装装置が備える、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項6】
前記補正装着位置設定部は、前記部品実装装置が備える、請求項5に記載の部品実装システム。
【請求項7】
部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装方法であって、
基板にはんだを印刷する際に使用されるマスクに形成された複数の開口の位置のうち、少なくとも前記基板に部品毎に定められた装着位置に装着される装着部品に隣接する隣接部品に対応する開口の位置を前記装着部品に近づける方向に所定の距離だけ移動させた編集マスク情報に基づいて、前記マスクを使用して前記基板に印刷されたはんだのはんだ位置を検出し、
前記はんだ位置に基づいて、前記装着部品と前記隣接部品を含む部品の前記装着位置を補正した補正装着位置に設定し、
前記補正装着位置に前記部品を装着する、部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装システムおよび部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部品実装装置は、ノズルで吸着した部品の吸着ずれを補正して部品を基板に装着する。近年、携帯型端末などの電子機器の小型化に伴い、これらの電子機器に用いられる基板に装着される部品の微小化、狭隣接化が進展している。このような狭隣接実装の場合には、部品を吸着したノズルを基板に装着済みの部品に近接した位置まで移動させる必要が有る。そのため、吸着した部品が基板に装着済みの隣接部品から離れる方向に吸着ずれしている場合、吸着した部品を基板の正規の位置に装着するためにノズルの位置を隣接部品側に補正すると、ノズルが装着済みの隣接部品に干渉するという問題が発生する(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示されている部品実装装置は、部品を吸着したノズルが部品を基板に装着する前に吸着ずれ量を検出し、吸着ずれ量が設定量以上の場合は装着を禁止して他の部品を再吸着することで、ノズルが装着済みの隣接部品と干渉することを回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-207372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、吸着ずれが設定量以上となる度に再吸着するため、生産性が低下するという問題点があった。また、吸着ずれが大きかった場合に部品を破棄するため、多くの破棄部品が発生するという問題点もあった。
【0006】
そこで本発明は、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる部品実装システムおよび部品実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の部品実装システムは、基板にはんだを印刷する際に使用されるマスクに形成された複数の開口の位置のうち、少なくとも前記基板に部品毎に定められた装着位置に装着される装着部品に隣接する隣接部品に対応する開口の位置を前記装着部品に近づける方向に所定の距離だけ移動させた編集マスク情報に基づいて、前記マスクを使用して前記基板に印刷されたはんだのはんだ位置を検出するはんだ位置検出手段と、前記はんだ位置に基づいて、前記装着部品と前記隣接部品を含む部品の前記装着位置を補正した補正装着位置に設定する補正装着位置設定部と、前記部品をノズルで吸着して前記基板に装着する実装ヘッドと、前記実装ヘッドを移動させる実装ヘッド移動機構と、前記実装ヘッド移動機構を制御して前記実装ヘッドを移動させ、前記ノズルで前記部品を吸着させ、前記補正装着位置に前記部品を装着させる制御部と、を備える。
【0008】
本発明の部品実装方法は、部品をノズルで吸着して基板に装着する部品実装方法であって、基板にはんだを印刷する際に使用されるマスクに形成された複数の開口の位置のうち、少なくとも前記基板に部品毎に定められた装着位置に装着される装着部品に隣接する隣接部品に対応する開口の位置を前記装着部品に近づける方向に所定の距離だけ移動させた編集マスク情報に基づいて、前記マスクを使用して前記基板に印刷されたはんだのはんだ位置を検出し、前記はんだ位置に基づいて、前記装着部品と前記隣接部品を含む部品の前記装着位置を補正した補正装着位置に設定し、前記補正装着位置に前記部品を装着する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態の部品実装システムの構成説明図
図2】本発明の一実施の形態の部品実装システムが備える印刷検査装置の構成説明図
図3】本発明の一実施の形態の印刷検査装置の制御系の構成を示すブロック図
図4】本発明の一実施の形態の部品実装装置により部品が装着される基板の一例の説明図
図5】本発明の一実施の形態の印刷装置においてはんだの印刷に使用されるマスクの一例の説明図
図6】本発明の一実施の形態の印刷検査装置で使用される編集マスク情報の一例の説明図
図7】本発明の一実施の形態の印刷検査装置で使用される(a)マスク情報の一例の説明図(b)編集マスク情報の一例の説明図
図8】本発明の一実施の形態の印刷装置においてはんだが印刷された基板の一例の説明図
図9】本発明の一実施の形態の部品実装装置により隣接部品が装着される基板に印刷されたはんだと編集マスク位置の関係を示す一例の説明図
図10】本発明の一実施の形態の印刷検査装置において(a)マスク情報を使用して検出されたはんだ検査結果の一例の説明図(b)編集マスク情報を使用して検出されたはんだ検査結果の一例の説明図
図11】本発明の一実施の形態の部品実装システムが備える部品実装装置の構成説明図
図12】本発明の一実施の形態の部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図
図13】本発明の一実施の形態の部品実装装置において使用される生産データの一例の説明図
図14】本発明の一実施の形態の部品実装装置において使用される(a)マスク情報を使用して設定された補正装着位置データの一例の説明図(b)編集マスク情報を使用して設定された補正装着位置データの一例の説明図
図15】本発明の一実施の形態の部品実装装置においてマスク情報に基づく補正装着位置データを使用して隣接部品が基板に装着される状態の一例の説明図
図16】本発明の一実施の形態の部品実装装置において編集マスク情報に基づく補正装着位置データを使用して隣接部品が基板に装着される状態の一例の説明図
図17】本発明の一実施の形態の部品実装装置において使用される(a)はんだ検査結果を使用せずに設定された補正装着位置データの一例の説明図(b)はんだ検査結果を使用して設定された補正装着位置データの一例の説明図
図18】本発明の一実施の形態の部品実装装置においてはんだ検査結果を使用せずに設定された補正装着位置データを使用して隣接部品が基板に装着される状態の一例の説明図
図19】本発明の一実施の形態の部品実装装置においてはんだ検査結果を使用して設定された補正装着位置データを使用して隣接部品が基板に装着される状態の一例の説明図
図20】本発明の一実施の形態の部品実装方法の第1実施例のフロー図
図21】本発明の一実施の形態の部品実装方法の第2実施例のフロー図
図22】本発明の一実施の形態の部品実装方法の第3実施例のフロー図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装システム、管理コンピュータ、印刷検査装置、部品実装装置などの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図2、及び後述する一部では、水平面内で互いに直交する2軸として、基板搬送方向のX軸(図2における紙面垂直方向)、基板搬送方向に直交するY軸(図2における左右方向)が示される。図2、及び後述する一部では、水平面と直交する高さ方向としてZ軸(図2における上下方向)が示される。
【0012】
まず図1を参照して、部品実装システム1の構成を説明する。基板搬送方向の上流(紙面左側)から下流(紙面右側)に向けて、印刷装置M1、印刷検査装置M2、部品実装装置M3~M4、リフロー装置M5などの生産装置を直列に連結して構成されている。各生産装置は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3に接続されている。部品実装システム1は、印刷装置M1に搬入された基板Bを順に搬送しながら各生産装置で処理を行い、基板Bに部品Dを装着して実装基板を生産する機能を有している。なお、部品実装システム1は通信ネットワーク2を介して接続される生産装置群であって、物理的に生産装置同士が連結されていなくてもよい。
【0013】
図1において、印刷装置M1は、はんだ印刷作業部によって上流から搬入された基板Bの電極E(ランド)の位置に複数の開口が形成されたマスクを介してはんだペーストなどのはんだを印刷するはんだ印刷作業を実行する。印刷検査装置M2は、印刷装置M1によって基板Bにはんだを印刷する際に使用されたマスクに形成された複数の開口の位置の情報を含むマスク情報に基づいて、印刷装置M1によって基板Bに形成されたはんだの状態や、印刷されたはんだの位置を検出する。検出されたはんだの状態やはんだ位置は、通信ネットワーク2を介して部品実装装置M3~M4または管理コンピュータ3に送信される。
【0014】
部品実装装置M3~M4は、部品実装作業部によってはんだが印刷された基板Bに部品Dを装着する部品実装作業を実行する。なお、生産ラインL1は、部品実装装置M3~M4が2台の構成に限定されることなく、部品実装装置M3~M4が1台であっても3台以上であってもよい。
【0015】
図1において、リフロー装置M5は、装置内に搬入された基板Bを基板加熱部によって加熱してはんだを融解させ、はんだにより基板Bの電極Eに部品Dの端子やバンプを接合させる基板加熱作業(リフロー)を実行する。リフロー装置M5においてはんだが融解されると、液状になったはんだの表面張力により装着時に位置ずれしていた部品Dが基板Bの電極Eに引っ張られ、リフロー後に電極Eに対する位置ずれが小さくなるセルフアライメント効果が得られる。なお、セルフアライメント効果の大きさは部品Dの形状や重量などに依存し、部品D毎に効果の有無や効果の具合は異なる。
【0016】
次に、図2を参照して、部品実装システム1が備える印刷検査装置M2の構成および機能について説明する。基台11には、検査制御装置10が内蔵されている。検査制御装置10は、印刷検査装置M2における基板搬送動作、撮像処理、撮像により得られた画像の認識処理や検査処理を制御する。基台11の上面には、基板搬送機構12が配列されている。基板搬送機構12は上流から搬入されたはんだFが印刷された基板Bを搬送して、以下に説明する検査ヘッド13による検査作業位置に基板Bを位置させる。
【0017】
検査ヘッド13は、鏡筒部13aの下端部に照明ユニット13bを設けて構成されている。検査ヘッド13は、XYテーブルよりなる検査ヘッド移動機構14によってX軸方向、Y軸方向に水平移動する。これにより、鏡筒部13aに撮像方向を下向きにして内蔵された検査カメラ15を、基板Bの所望の部位の上方に位置させることが可能となっている。鏡筒部13aの下端部に設けられた照明ユニット13bには、上段照明17b、下段照明17aが内蔵されている。
【0018】
図2において、検査カメラ15による撮像時には、検査制御装置10は、撮像対象に適した照明条件に応じて上段照明17b、下段照明17aのいずれかまたは双方を点灯させる。さらに鏡筒部13aの側面には同軸照明17cが設けられており、同軸照明17cを点灯することにより、鏡筒部13aの内部に配置されたハーフミラー16を介して基板Bを検査カメラ15の撮像方向と同軸方向から照明することができるようになっている。上段照明17b、下段照明17a、同軸照明17cは、照明光源部17を構成する。このように、照明条件を切り替えることにより、同一の検査カメラ15によって異なる用途の検査・計測を実行することができる。
【0019】
次に図3を参照して、印刷検査装置M2の制御系の構成について説明する。印刷検査装置M2が備える検査制御装置10には、基板搬送機構12、検査カメラ15と照明光源部17を備える検査ヘッド13、検査ヘッド移動機構14が接続されている。検査制御装置10は、検査記憶部18、はんだ位置検出処理部22を備えている。検査記憶部18は記憶装置であり、マスク情報19、編集マスク情報20、はんだ検査結果21などを記憶する。マスク情報19は、基板BにはんだFを印刷する際に使用されるマスクに形成された複数の開口の位置の情報を含むガーバーデータである。
【0020】
ここで、図4図5図7(a)を参照して、マスク情報19の例について説明する。図4は、印刷装置M1によってはんだFが印刷され、部品実装装置M3~M4によって部品D1~D3が装着される基板Bの例を示している。基板Bには、部品D1、部品D2、部品D3の順番で、部品が装着される。部品D1は、裏面に複数(ここでは、4個)のバンプG(裏面端子)が形成されたBGAである。基板Bには、部品D1のバンプGが接合される複数(ここでは、4個)の電極E1が形成されている。
【0021】
図4において、部品D2と部品D3は、抵抗や容量などのチップ部品である。基板Bには、部品D2の2つの端子が接合される2個の電極E2と、部品D3の2つの端子が接合される2個の電極E3が形成されている。部品D2は、部品D1に隣接して装着される。また、部品D3は、部品D2を挟んで部品D1から遠い位置に装着される。
【0022】
部品D1~D3が基板Bに装着される装着位置P1~P3の部品装着座標53(図13参照)は、複数の電極E1~E3の重心の位置に設定されている。部品D1は、部品D2が基板Bの装着位置P2に装着される前に、基板Bの装着位置P1に装着される。以下、部品D1を「装着部品D1」と称する。また、部品D2は、装着部品D1に隣接して基板Bに装着される。以下、部品D2を「隣接部品D2」と称する。
【0023】
図5は、印刷装置M1が基板BにはんだFを印刷する際に使用されるマスクCの例を示している。マスクCには、基板Bに形成されている複数の電極E1~E3の位置に対応して、複数の開口H1~H3が形成されている。印刷装置M1は、基板Bの複数の電極E1~E3の位置をマスクCの複数の開口H1~H3の位置に合わせて基板BをマスクCに当接させた状態で、複数の開口H1~H3にはんだFを充填させる。その後、印刷装置M1は、基板BをマスクCから引き離すことで基板Bの複数の電極E1~E3に、それぞれはんだFが転写させる。この例では、マスクCに形成されている複数の開口H1~H3の重心の位置を、開口位置Q1~Q3の開口座標と定義する。
【0024】
図7(a)は、図5に示すマスクCのマスク情報19の例を示している。マスク情報19には、開口位置24毎に、開口座標25が記憶されている。マスク情報19の開口位置24の開口座標25のX座標とY座標は、後述する生産データ42に含まれる対応する装着位置52の部品装着座標53のX座標とY座標と同じである(図13参照)。すなわち、マスクCのXY座標の原点と基板BのXY座標の原点は、同じ位置に設定されている。そのため、例えば、開口位置24が「Q2」(以下、「開口位置Q2」などと称する。)の開口座標25のX座標はX2、Y座標はY2であり、装着位置52が「P2」(以下、「装着位置P2」などと称する。)のX座標、Y座標と一致する。
【0025】
図3において、編集マスク情報20は、マスク情報19に含まれる開口の位置(開口位置24)のうち、少なくとも基板Bに部品毎に定められた装着位置P1に装着される装着部品D1に隣接する隣接部品D2に対応する開口の位置(開口位置Q2)の開口座標25を、装着部品D1に近づける方向に所定の開口移動距離だけ移動させたガーバーデータである。すなわち、編集マスク情報20に含まれる開口の位置のうち、隣接部品D2以外の装着部品D1と部品D3の開口位置Q1,Q3の開口座標25は、マスク情報19に含まれる開口座標25と一致する。
【0026】
開口移動距離は、装着位置P2から離れて設定される補正装着位置Pc2(図16参照)に装着された隣接部品D2がセルフアライメントにより装着位置P2に移動可能な許容範囲内で設定される。また、許容範囲は、隣接部品のサイズを含む形状、重さの少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0027】
次に、図6図7(b)を参照して、編集マスク情報20の例について説明する。図6は、図5に示すマスクCに基づいて作成された、編集マスクCeの例を示している。編集マスクCeでは、装着部品D1に隣接する隣接部品D2の開口位置Q2の開口座標25が、仮想的にY軸方向に装着部品D1(開口位置Q1)に近づく開口移動距離ΔYhだけ移動した編集開口位置Qe2の開口座標25に設定されている。
【0028】
図7(b)は、図6に示す編集マスクCeの編集マスク情報20の例を示している。編集マスク情報20では、編集開口位置Qe2の開口座標25のY座標が、マスク情報19の開口位置Q2の開口座標25のY座標(Y2)から開口移動距離ΔYhだけ移動したY座標(Y2+ΔYh)に設定されている。その他の、装着部品D1の開口位置Q1の開口座標25(X1,Y1)、部品D3の開口位置Q3の開口座標25(X3,Y3)は、マスク情報19の開口座標25と同じである。また、隣接部品D2の編集開口位置Qe2の開口座標25のX座標(X2)は、マスク情報19の開口座標25と同じである。
【0029】
図3において、はんだ位置検出処理部22は、マスク情報19または編集マスク情報20に基づいて、検査ヘッド移動機構14と検査ヘッド13を制御して、印刷装置M1から搬送されたはんだFが印刷された基板Bの上面を撮像して、マスクCを使用して基板Bに印刷されたはんだFの状態(かすれ、にじみ)や、はんだFのはんだ位置を検出する。
【0030】
すなわち、検査カメラ15と照明光源部17を備える検査ヘッド13、検査ヘッド移動機構14、はんだ位置検出処理部22は、マスク情報19または編集マスク情報20に基づいて、マスクCを使用して基板Bに印刷されたはんだFのはんだ位置を検出するはんだ位置検出手段23を構成する。検出されたはんだ位置は、はんだ検査結果21として検査記憶部18に記憶される他、管理コンピュータ3、部品実装装置M3~M4に送信される。
【0031】
ここで、図8図10(a)を参照して、マスク情報19を使用してはんだ位置検出手段23が検出したはんだ位置(はんだ検査結果21)について説明する。図8は、印刷装置M1がマスクCを使用してはんだFを印刷した基板Bの例を示している。まず、検査ヘッド移動機構14は、検査ヘッド13を基板B上の検査対象に移動させる。次いで検査ヘッド13は、照明光源部17から光を照射させながら検査カメラ15により基板B上の検査対象を撮像する。次いではんだ位置検出処理部22は、撮像結果を画像認識して、基板B上に印刷されたはんだF1~F3を検出する。
【0032】
次いではんだ位置検出処理部22は、複数のはんだF1~F3の重心位置であるはんだ位置R1~R3を検出する。本実施例では、はんだ位置R1~R3は、マスク情報19に含まれる開口位置24の開口座標25に基づいて、開口位置Q1~Q3を原点とする複数のはんだF1~F3の重心のずれ量として検出される。なお、はんだ位置R1~R3は、マスクCまたは基板BのXY座標の原点からの距離として検出するようにしてもよい。
【0033】
図8の例では、基板Bに印刷されたはんだF1~F3は、電極E1~E3に対してX軸方向にΔXr、Y軸方向に-ΔYrだけずれて転写されている。すなわち、開口位置Q1を原点とするはんだ位置R1は、(ΔXr,-ΔYr)となる。同様に、開口位置Q2を原点とするはんだ位置R2は、(ΔXr,-ΔYr)となる。同様に、開口位置Q3を原点とするはんだ位置R3は、(ΔXr,-ΔYr)となる。
【0034】
図10(a)は、はんだ位置検出手段23がマスク情報19を使用して図8に示す基板Bを検査して取得されたはんだ検査結果21の例を示している。はんだ検査結果21には、開口位置24毎に、はんだ位置ずれ量27が記憶されている。はんだ位置ずれ量27には、開口座標25を原点とするはんだ位置R1~R3のX座標とY座標が記録される。この例では、開口位置Q1~Q3のはんだ位置ずれ量27は、(ΔXr,-ΔYr)である。
【0035】
次に、図9図10(b)を参照して、編集マスク情報20を使用してはんだ位置検出手段23が検出したはんだ位置(はんだ検査結果21)について説明する。編集マスク情報20の装着部品D1と部品D3の開口位置Q1と開口位置Q3は、マスク情報19と同じである。そのため、図10(b)に示す編集マスク情報20を使用して検出された開口位置Q1と開口位置Q3のはんだ位置ずれ量27は、図10(a)に示すマスク情報19を使用して検出されたはんだ位置ずれ量27と同じである。
【0036】
図9において、編集マスク情報20に含まれる隣接部品D2に対応する編集開口位置Qe2の開口座標25は、マスク情報19に含まれる隣接部品D2に対応する開口位置Q2の開口座標25に対して、Y軸方向に装着部品D1(開口位置Q1)に開口移動距離ΔYhだけ近づくように移動している。そのため、図10(b)に示す編集マスク情報20を使用して検出された編集開口位置Qe2のはんだ位置ずれ量27は、図10(a)に示すマスク情報19を使用して検出された開口位置Q2のはんだ位置ずれ量27よりもY座標が開口移動距離ΔYhだけ装着部品D1から遠ざかる(ΔXr,-ΔYr+ΔYh)となる。
【0037】
次に、図11を参照して、部品実装システム1が備える部品実装装置M3~M4の構成および機能について説明する。図11は、部品実装装置M3~M4を模式的に示している。基台31には、実装制御装置30が内蔵されている。基台31の中央には、基板搬送機構32が基板搬送方向のX軸に沿って配置されている。基板搬送機構32は、上流から搬送されたはんだFが印刷された基板Bを、実装作業位置に搬入して位置決めして保持する。また、基板搬送機構32は、部品実装作業が完了した基板Bを下流に搬出する。基台31の上面における基板搬送機構32の間には、実装作業位置に搬入された基板Bを下方から下受けする基板下受け機構33が配置されている。
【0038】
基板搬送機構32の一側方には、上面に複数のテープフィーダ35がX軸に沿って配置された台車34が装着されている。テープフィーダ35は、部品Dを収納するキャリアテープを外側から基板搬送機構32に向かう方向にピッチ送りすることにより、実装ヘッド37が部品Dを吸着する吸着位置に部品Dを供給する。基板搬送機構32の一側方には、トレイに並べて載置された部品Dを実装ヘッド37の吸着位置に供給するトレイフィーダ36が装着されている。
【0039】
図11において、基台31によって支持されたフレーム部(図示省略)には、実装ヘッド移動機構38が基板搬送方向に直交するY軸に沿って配置されている。実装ヘッド移動機構38には、移動部材37aを介して実装ヘッド37が装着されている。実装ヘッド37の下部には、部品Dを吸着保持するノズル37bが装着されている。実装ヘッド移動機構38を駆動することにより、実装ヘッド37はX軸方向およびY軸方向に移動する。
【0040】
これにより、実装ヘッド37は実装作業位置に位置決め保持された基板Bとテープフィーダ35およびトレイフィーダ36との間で移動し、下部に備えたノズル37bによってテープフィーダ35またはトレイフィーダ36から吸着位置に供給された部品Dを吸着し、取り出した部品Dを基板Bに装着する。
【0041】
図11において、基板搬送機構12とテープフィーダ35およびトレイフィーダ36との間には部品認識カメラ39が配置されている。部品認識カメラ39は、実装ヘッド37によってテープフィーダ35またはトレイフィーダ36から取り出され、部品認識カメラ39の上方に移動した部品Dを下方から撮像する。これにより、実装ヘッド37のノズル37bに保持された部品Dが撮像され、ノズル37bに保持された部品Dのノズル37bに対する吸着位置、吸着ずれ、部品Dの外形、部品Dの端子の位置などが検出される。
【0042】
移動部材37aには、ヘッドカメラ40が撮像方向を下向きにして配置されている。ヘッドカメラ40は、実装ヘッド37とともに基板Bの上方に移動し、実装作業位置に保持された基板Bを撮像する。これにより、基板Bの基準マークおよび装着位置などが検出される。
【0043】
次に図12を参照して、部品実装装置M3~M4の制御系の構成について説明する。部品実装装置M3~M4が備える実装制御装置30には、基板搬送機構32、テープフィーダ35、トレイフィーダ36、実装ヘッド37、実装ヘッド移動機構38、部品認識カメラ39、ヘッドカメラ40が接続されている。実装制御装置30は、実装記憶部41、取得部47、補正装着位置設定部48、吸着ずれ量検出処理部49、実装制御部50を備えている。
【0044】
実装記憶部41は記憶装置であり、生産データ42、部品データ43、はんだ検査結果44、補正装着位置データ45、吸着ずれ量データ46などを記憶する。生産データ42には、部品Dを基板Bに装着する装着位置毎に、装着順番、部品装着座標(X座標、Y座標、部品方向)、部品Dの部品名(種類)の他、隣接部品であるか否かを示す隣接部品情報などが記憶されている。
【0045】
図12において、部品データ43には、部品Dの部品名毎に、部品Dのサイズを含む形状、部品Dにおけるノズル37bの正規の吸着目標位置、吸着目標位置と部品装着座標とのオフセット値、セルフアライメントにより部品Dが移動可能な許容範囲などが記憶されている。許容範囲は、部品Dの形状(サイズ)、重さの少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0046】
ここで、図13を参照して、生産データ42の例について説明する。生産データ42には、装着位置52毎に、部品装着座標53、部品名54、隣接部品情報55が含まれている。生産データ42は、部品名54により部品データ43と関連付けられる。また、部品装着座標53の部品方向θは、装着位置52に装着される部品のZ軸(ノズルの昇降軸)回りの「正規の方向」を示している。
【0047】
隣接部品情報55は、その部品が先に基板Bの装着位置52に装着された装着部品に隣接する隣接部品であるか否かを示している。隣接部品の場合、隣接部品情報55に「Y」が記憶される。隣接部品情報55が空欄は、隣接する装着位置52に部品が未装着であるか、その部品を基板Bに装着する際に、隣接する装着済みの装着部品がその部品や吸着するノズル37bと干渉しないほど十分に離れていることを示している。例えば、装着位置P2に装着される部品名54が「D2」の部品は隣接部品であり、隣接部品情報55に「Y」が記憶されている。
【0048】
図12において、取得部47は、印刷検査装置M2からはんだ位置R1~R3を含むはんだ検査結果21を取得して、はんだ検査結果44として実装記憶部41に記憶させる。補正装着位置設定部48は、生産データ42、はんだ検査結果44に基づいて、印刷装置M1においてはんだFが印刷された基板B毎に、はんだ位置Rに基づいて、部品Dを装着する装着位置52の部品装着座標53を補正装着位置56に設定する(図14参照)。補正装着位置設定部48は、内部処理部として第1設定処理部48a、第2設定処理部48b、第3設定処理部48cを備えている。
【0049】
第1設定処理部48aは、はんだ検査結果44に含まれる印刷検査装置M2のはんだ位置検出手段23がマスク情報19または編集マスク情報20を使用して検出されたはんだ位置Rに基づいて、基板Bに部品Dを装着する際の目標となる補正装着位置Pcを設定する。補正装着位置Pcは、補正装着位置データ45として実装記憶部41に記憶される。
【0050】
ここで、図14(a)、図14(b)を参照して、補正装着位置設定部48の第1設定処理部48aによって設定された補正装着位置データ45の例について説明する。図14(a)は、マスク情報19を使用して検出された図10(a)に示すはんだ検査結果44に基づいて作成された補正装着位置データ45である。図14(b)は、編集マスク情報20を使用して検出された図10(b)に示すはんだ検査結果44に基づいて作成された補正装着位置データ45である。補正装着位置データ45には、補正装着位置56毎に、補正装着位置座標57が記憶されている。
【0051】
第1設定処理部48aは、生産データ42の部品装着座標53にはんだ検査結果44のはんだ位置ずれ量27を加算して補正装着位置座標57を設定する。図14(a)と図14(b)に示す、部品D1の装着位置P1を補正した補正装着位置Pc1の補正装着位置座標57は、装着位置P1の部品装着座標53に開口位置Q1のはんだ位置ずれ量27(ΔXr,ΔYr)が加算された(X1+ΔXr,Y1-ΔYr,θ1)となる。
【0052】
図14(a)に示す、隣接部品D2の装着位置P2を補正した補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57は、装着位置P2の部品装着座標53に開口位置Q2のはんだ位置ずれ量27(ΔXr,ΔYr)が加算された(X2+ΔXr,Y2-ΔYr,θ2)となる。図14(b)に示す、隣接部品D2の装着位置P2を補正した補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57は、装着位置P2の部品装着座標53に対して編集開口位置Qe2のはんだ位置ずれ量27(ΔXr,ΔYr+ΔYh)が加算された(X2+ΔXr,Y2-ΔYr+ΔYh,θ2)となる。
【0053】
図14(a)と図14(b)に示す、部品D3の装着位置P3を補正した補正装着位置Pc3の補正装着位置座標57は、装着位置P3の部品装着座標53に開口位置Q3のはんだ位置ずれ量27(ΔXr,ΔYr)が加算された(X3+ΔXr,Y3-ΔYr,θ3)となる。このように、補正装着位置設定部48の第1設定処理部48aは、はんだ位置R1~R3に基づいて、装着部品D1と隣接部品D2を含む部品Dの装着位置P1~P3を補正した補正装着位置Pc1~Pc3に設定する。
【0054】
図12において、吸着ずれ量検出処理部49は、部品認識カメラ39が撮像したノズル37bに保持された部品Dの下面の撮像画像を画像処理して、ノズル37bが吸着する部品Dのノズル37bに対する吸着ずれ量ΔSを検出する。吸着ずれ量検出処理部49は、検出した吸着ずれ量ΔSを吸着ずれ量データ46として実装記憶部41に記憶させる。
【0055】
隣接部品D2の場合、吸着ずれ量検出処理部49は、撮像画像から隣接部品D2の外形を認識し、撮像画像の中心(ノズル37bの中心U)を原点とする隣接部品D2の外形の中心の位置(部品中心位置S2)から、吸着ずれ量ΔS2(図15図16参照)を検出する。このように、部品認識カメラ39と吸着ずれ量検出処理部49は、ノズル37bが吸着する隣接部品D2のノズル37bに対する吸着ずれ量ΔS2を検出する吸着ずれ量検出手段51を構成する。
【0056】
図12において、実装制御部50は、補正装着位置データ45、吸着ずれ量検出手段51が検出した吸着ずれ量ΔSに基づいて、部品Dを吸着するノズル37bの回転方向と水平位置(X軸方向、Y軸方向)を補正し、基板Bの補正装着位置Pcに部品Dを装着するように、実装ヘッド移動機構38と実装ヘッド37を制御する。すなわち、実装制御部50(制御部)は、実装ヘッド移動機構38を制御して実装ヘッド37を移動させ、ノズル37bで部品Dを吸着させ、補正装着位置Pcに部品Dを装着させる。なお、補正装着位置設定部48は、予め全ての部品Dの補正装着位置Pcを含む補正装着位置データ45を作成する他、ノズル37bが部品Dを基板Bに装着する毎に、補正装着位置Pcを設定するようにしてもよい。
【0057】
ここで、図15を参照して、図14(a)に示すマスク情報19を使用して検出されたはんだ検査結果44に基づいて設定された補正装着位置データ45と、吸着ずれ量検出手段51が検出した吸着ずれ量ΔS2に基づいて、図9に示すはんだF2が装着部品D1に近づく位置に印刷された基板Bの補正装着位置Pc2に隣接部品D2を装着する例について説明する。ノズル37bは、吸着する隣接部品D2の部品中心位置S2が基板Bに印刷されたはんだF2のはんだ位置R2と一致するように回転方向と水平位置が補正される。そのため、補正後のノズル37bが補正装着位置Pc1に装着されている装着部品D1に干渉する(円A)。
【0058】
次に、図16を参照して、図14(b)に示す編集マスク情報20を使用して検出されたはんだ検査結果44に基づいて設定された補正装着位置データ45と、吸着ずれ量検出手段51が検出した吸着ずれ量ΔS2に基づいて、図9に示すはんだF2が装着部品D1に近づく位置に印刷された基板Bの補正装着位置Pc2に隣接部品D2を装着する例について説明する。この場合、補正装着位置Pc2がY軸方向に開口移動距離ΔYhだけ装着部品D1から遠ざかる位置に設定されているため、補正後のノズル37bは補正装着位置Pc1に装着されている装着部品D1に干渉しない。
【0059】
隣接部品D2は、基板Bに印刷されたはんだF2のはんだ位置R2からずれた補正装着位置Pc1に装着されるが、リフロー装置M5におけるリフロー時に生じるセルフアライメントの効果により、装着位置P2に移動して電極E2にはんだ付けされる。このように、編集マスク情報20に基づいて検出されたはんだ位置R2に基づいて隣接部品D2の補正装着位置Pc2を設定し、補正装着位置Pc2に隣接部品D2を装着させることによって、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0060】
図16において、編集マスク情報20に基づいて検出されたはんだ位置R1,R3に基づいて設定された装着部品D1と部品D3の補正装着位置Pc1,Pc3は、基板Bに印刷されたはんだF1,F3のはんだ位置R1,R3と一致する。すなわち、補正装着位置設定部48の第1設定処理部48aは、基板Bに印刷されたはんだF1,F3のはんだ位置R1,R3に隣接部品D2以外の装着部品D1と部品D3が装着されるように補正装着位置Pc1,Pc3を設定する。
【0061】
上記説明したように、本実施の形態の部品実装システム1は、編集マスク情報20に基づいて、マスクCを使用して基板Bに印刷されたはんだF1~F3のはんだ位置R1~R3を検出するはんだ位置検出手段23と、はんだ位置R1~R3に基づいて、装着部品D1、隣接部品D2、部品D3を含む部品の装着位置P1~P3を補正装着位置Pc1~Pc3に補正する補正装着位置設定部48(第1設定処理部48a)と、実装ヘッド37と、実装ヘッド移動機構38と、実装ヘッド移動機構38を制御して実装ヘッド37を移動させ、ノズル37bで部品を吸着させ、補正装着位置Pc1~Pc3に部品を装着させる実装制御部50と、を備えている。これによって、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0062】
上記の説明では、はんだ位置検出手段23は、印刷検査装置M2が備え、実装ヘッド37、実装ヘッド移動機構、実装制御部50は、印刷検査装置M2の下流の部品実装装置M3~M4が備え、補正装着位置設定部48(第1設定処理部48a)は、部品実装装置M3~M4が備える部品実装システム1を例に説明したが、部品実装システム1はこの構成に限定されることはない。例えば、はんだ位置検出手段23は、部品実装装置M3~M4が備えるヘッドカメラ40、実装ヘッド移動機構38で構成してもよい。また、補正装着位置設定部48(第1設定処理部48a)は、管理コンピュータ3が備え、印刷検査装置M2から取得したはんだ検査結果44に基づいて補正装着位置データ45を設定し、部品実装装置M3~M4に送信する構成であってもよい。
【0063】
図12において、補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bは、はんだ検査結果44は使用せず、生産データ42に基づいて、装着位置P1に装着された装着部品D1に隣接する隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に所定の装着移動距離ΔYeだけ移動させた補正装着位置Pc2に設定する(図18参照)。装着移動距離ΔYeは、隣接部品D2を吸着するノズル37bのサイズを含む形状、隣接部品D2のサイズを含む形状、隣接部品D2と装着部品D1の距離の少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0064】
装着移動距離ΔYeは、装着位置P2から離れて設定される補正装着位置Pc2に装着された隣接部品D2がセルフアライメントにより装着位置P2に移動可能な許容範囲内で設定される。また、許容範囲は、隣接部品D2のサイズを含む形状、重さの少なくともいずれかに基づいて設定される。補正装着位置設定部48は、隣接部品D2以外の装着部品D1や部品D3の補正装着位置Pc1,Pc3の補正装着位置座標57は、生産データ42に含まれる装着位置P1,P3の部品装着座標53から変更しない。設定された補正装着位置Pc1~Pc3は、補正装着位置データ45として実装記憶部41に記憶される。
【0065】
ここで、図17(a)を参照して、補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bが、図13に示す生産データ42に基づいて設定した補正装着位置データ45について説明する。隣接部品D2の補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57は(X2,Y2+ΔYe,θ2)であり、Y座標が装着位置P2の部品装着座標53から装着部品D1から遠ざかる方向に装着移動距離ΔYeだけ移動している。また、装着部品D1の補正装着位置Pc1と部品D3の補正装着位置Pc3は、生産データ42に含まれる装着位置P1と装着位置P3の部品装着座標53と同じである。
【0066】
このように、補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bは、隣接部品情報55が「Y」の装着位置P2は、補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57を装着位置P2の部品装着座標53から変更する。また、補正装着位置設定部48は、隣接部品情報55が「空欄」の装着位置P2は、補正装着位置Pc1,Pc3の補正装着位置座標57を装着位置P1,P2の部品装着座標53から変更しない。
【0067】
ここで、図18を参照して、実装制御部50が、図17(a)に示す補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bによって設定された補正装着位置データ45と、吸着ずれ量検出手段51が検出した吸着ずれ量ΔS2に基づいて、図9に示すはんだF2が装着部品D1に近づく位置に印刷された基板Bの補正装着位置Pc2に隣接部品D2を装着する例について説明する。実装制御部50は、着ずれ量ΔS2に基づいてノズル37bの回転方向と水平位置を補正して、隣接部品D2の部品中心位置S2が補正装着位置Pc2となるように基板Bに隣接部品D2を装着させる。
【0068】
補正装着位置Pc2は、複数の電極E2の重心である装着位置P2から装着部品D1から遠ざける方向に装着移動距離ΔYeだけ移動している。そのため、吸着ずれ量ΔS2に基づいて補正された補正後のノズル37bは、補正装着位置Pc1に装着されている装着部品D1に干渉しない。なお、装着部品D1と部品D3は、部品中心位置S1,S3が複数の電極E1,E3の重心の位置である補正装着位置Pc1,Pc3になるように基板Bに装着される。すなわち、装着部品D1と部品D3は、電極E1,E3の位置(装着位置P1,P3)に装着される。隣接部品D2は、複数の電極E2の重心の位置からずれた補正装着位置Pc2に装着されるが、リフロー装置M5におけるリフロー時に生じるセルフアライメントの効果により、装着位置P2に移動して電極E2にはんだ付けされる。
【0069】
図12において、補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cは、マスク情報19を使用して印刷検査装置M2のはんだ位置検出手段23によって検出されたはんだ検査結果44と、生産データ42に基づいて、装着部品D1、隣接部品D2、部品D3の補正装着位置Pc1~Pc3を設定する。設定された補正装着位置Pc1~Pc3は、補正装着位置データ45として実装記憶部41に記憶される。
【0070】
第3設定処理部48cが隣接部品D2の補正装着位置Pc2を設定する処理は第2設定処理部48bと同様であり、詳細な説明は省略する。補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cは、はんだ検査結果44に含まれる基板Bに形成されたはんだF1,F3のはんだ位置R1,R3に基づいて、隣接部品D2以外の装着部品D1と部品D3の補正装着位置Pc1,Pc3を設定する。第3設定処理部48cが装着部品D1と部品D3の補正装着位置Pc1,Pc3を設定する処理は、マスク情報19を使用したはんだ検査結果44に基づく第1設定処理部48aの処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0071】
図17(b)は、補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cが図10(a)に示すマスク情報19を使用したはんだ検査結果44と、図13に示す生産データ42に基づいて設定した補正装着位置データ45の例である。補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57は、図17(b)に示す第2設定処理部48bによって設定された補正装着位置Pc2の補正装着位置座標57と同じである。また、補正装着位置Pc1,Pc3の補正装着位置座標57は、図14(a)に示す第1設定処理部48aによって設定された補正装着位置Pc1,Pc3の補正装着位置座標57と同じである。
【0072】
次に、図19を参照して、実装制御部50が、図17(b)に示す補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cによって設定された補正装着位置データ45と、吸着ずれ量検出手段51が検出した吸着ずれ量ΔS2に基づいて、図9に示すはんだF1~F3が印刷された基板Bの補正装着位置Pc1~Pc3に装着部品D1、隣接部品D2、部品D3を装着する例について説明する。隣接部品D2は、図18に示す隣接部品D2と同様に、部品中心位置S2が装着位置P2から装着移動距離ΔYeだけ移動した補正装着位置Pc2となるように基板Bに装着される。
【0073】
装着部品D1と部品D3は、図15に示す装着部品D1と部品D3と同様に、部品中心位置S1,S3がはんだ位置R1,R3となるように基板Bに装着される。すなわち、補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cは、基板Bに形成されたはんだF1,F3のはんだ位置R1,R3に隣接部品D2以外の装着部品D1,部品D3が装着されるように補正装着位置Pc1,Pc3を設定している。部品D3は、複数の電極E3の重心の位置からずれた補正装着位置Pc3に装着されるが、リフロー装置M5におけるリフロー時に生じるセルフアライメントの効果により、装着位置P3に移動して電極E3にはんだ付けされる。
【0074】
なお、隣接部品D2以外の装着部品D1,部品D3の補正装着位置Pc1,Pc3は、基板Bに形成されたはんだF1,F3のはんだ位置R1,R3に限定されることはない。すなわち、補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cは、セルフアライメントにより補正装着位置Pc1,Pc3に装着された隣接部品D2以外の装着部品D1,部品D3が装着位置P1,P3に移動可能な許容範囲内に補正装着位置Pc1,Pc3を設定するようにしてもよい。許容範囲は、隣接部品以外の装着部品D1,部品D3のサイズを含む形状、重さの少なくともいずれかに基づいて設定される。
【0075】
このように、生産データ42に基づいて、隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に移動させた補正装着位置Pc2に設定することによって、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0076】
上記説明したように、本実施の形態の部品実装装置M3~M4は、実装ヘッド37と、実装ヘッド移動機構38と、実装ヘッド移動機構38を制御して実装ヘッド37を移動させ、ノズル37bで部品Dを吸着させ、基板Bに部品D毎に定められた装着位置P1~P3に部品Dを装着させる実装制御部50と、装着位置P1に装着された装着部品D1に隣接する隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に所定の装着移動距離ΔYeだけ移動させた補正装着位置Pc2に設定する補正装着位置設定部48(第2設定処理部48b、第3設定処理部48c)と、を備え、実装制御部50は、隣接部品D2を補正装着位置Pc2に装着させる。これによって、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0077】
次に、図20のフローに沿って、図面を参照しながら、部品Dをノズル37bで吸着して基板Bに装着する部品実装方法の第1実施例について説明する。第1実施例では、まず、印刷装置M1において、マスクCを使用して基板BにはんだFが印刷される(ST1:はんだ印刷工程)(図9)。次いで印刷検査装置M2において、はんだ位置検出手段23は、編集マスク情報20(図7(b))に基づいて、基板Bに印刷されたはんだFのはんだ位置R(はんだ検査結果21)を検出する(ST2:第1のはんだ位置検出工程)(図10(b))。
【0078】
次いで補正装着位置設定部48の第1設定処理部48aは、はんだ位置Rに基づいて、部品Dの装着位置Pを補正した補正装着位置Pcに設定する(ST3:第1の補正装着位置設定工程)(図14(b))。次いで実装制御部50は、実装ヘッド37をテープフィーダ35またはトレイフィーダ36の上方に移動させ、ノズル37bで部品Dを吸着させ、テープフィーダ35またはトレイフィーダ36から取り出させる(ST4:部品吸着工程)。
【0079】
図20において、次いで実装制御部50は、実装ヘッド37を部品認識カメラ39の上方に移動させる。そして、部品認識カメラ39は、ノズル37bが吸着している部品Dを撮像する(ST5:部品撮像工程)。次いで、吸着ずれ量検出処理部49は、部品Dのノズル37bに対する吸着ずれ量ΔSを検出する(ST6:吸着ずれ量検出工程)。次いで実装制御部50は、吸着ずれ量ΔSに基づいて、ノズル37bの回転方向と水平位置を補正して、部品Dの部品中心位置Sが補正装着位置Pcとなるように部品Dを基板Bに装着させる(ST7:部品装着工程)(図16)。
【0080】
次いで、基板Bに対して全ての部品Dの装着が完了するまで(ST8においてNo)、部品吸着工程(ST4)、部品撮像工程(ST5)、吸着ずれ量検出工程(ST6)、部品装着工程(ST7)が繰り返し実行される。全ての部品Dの装着が完了すると(ST8)においてYes、基板Bに対する部品Dの装着が終了する。
【0081】
このように、部品実装方法の第1実施例では、編集マスク情報20に基づいて、マスクCを使用して基板Bに印刷されたはんだFのはんだ位置Rを検出し(ST2)、はんだ位置Rに基づいて、装着部品D1、隣接部品D2、部品D3を含む部品Dの装着位置P1~P3を補正した補正装着位置Pc1~Pc3に設定し(ST3)、補正装着位置Pc1~Pc3に部品Dを装着する。このように編集マスク情報20に基づいて検出されたはんだ位置R2に基づいて隣接部品D2の補正装着位置Pc2を設定し、補正装着位置Pc2に隣接部品D2を装着させることによって、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0082】
次に、図21のフローに沿って、図面を参照しながら、部品Dをノズル37bで吸着して基板Bに装着する部品実装方法の第2実施例について説明する。第2実施例では、はんだ検査結果44を使用せずに補正装着位置Pcを設定するところが第1実施例と異なる。以下、第1実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。第2実施例では、はんだ印刷工程(ST1)の後、補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bは、生産データ42に基づいて、隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に装着移動距離ΔYeだけ移動させた補正装着位置Pc2に設定する(ST11:隣接部品装着位置設定工程)(図17(a))。
【0083】
次いで補正装着位置設定部48の第2設定処理部48bは、生産データ42に基づいて、隣接部品D2以外の部品Dの補正装着位置Pcを装着位置Pと同じ位置に設定する(ST12:第1の他の部品装着位置設定工程)(図17(a))。次いで、基板Bに対して全ての部品Dの装着が完了するまで(ST8においてNo)、部品吸着工程(ST4)、部品撮像工程(ST5)、吸着ずれ量検出工程(ST6)、部品装着工程(ST7)が繰り返し実行される(図18)。
【0084】
このように、部品実装方法の第2実施例では、基板Bに部品毎に定められた装着位置P1に装着された装着部品D1に隣接する隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に所定の装着移動距離ΔYeだけ移動させた補正装着位置Pc2に設定し(ST11)、隣接部品D2を補正装着位置Pc2に装着する(ST7)。また、隣接部品D2以外の部品Dの補正装着位置Pcは装着位置Pと同じ位置に設定し(ST12)、隣接部品D2以外の部品Dを補正装着位置Pcに装着する(ST7)。このように、隣接部品D2の装着位置P2を装着移動距離ΔYeだけ移動させることで、はんだ検査結果44を使用することなく、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【0085】
次に、図22のフローに沿って、図面を参照しながら、部品Dをノズル37bで吸着して基板Bに装着する部品実装方法の第3実施例について説明する。第3実施例では、隣接部品D2以外の部品Dは、マスク情報19に基づいて検出されたはんだ検査結果44に基づいて、補正装着位置Pcを設定するところが第2実施例と異なる。以下、第2実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0086】
第3実施例では、はんだ印刷工程(ST1)の後、印刷検査装置M2において、はんだ位置検出手段23は、マスク情報19(図7(a))に基づいて、基板Bに印刷されたはんだFのはんだ位置R(はんだ検査結果21)を検出する(ST21:第2のはんだ位置検出工程)(図10(a))。次いで補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cが隣接部品装着位置設定工程(ST11)を実行し、隣接部品D2の補正装着位置Pc2を設定する(図17(b))。
【0087】
図22において、次いで補正装着位置設定部48の第3設定処理部48cは、基板Bに形成されたはんだFのはんだ位置R(はんだ検査結果44)に基づいて、隣接部品D2以外の部品Dの補正装着位置Pcを設定する(ST22:第2の他の部品装着位置設定工程)(図17(b))。次いで、基板Bに対して全ての部品Dの装着が完了するまで(ST8においてNo)、部品吸着工程(ST4)、部品撮像工程(ST5)、吸着ずれ量検出工程(ST6)、部品装着工程(ST7)が繰り返し実行される(図19)。
【0088】
このように、部品実装方法の第3実施例では、基板Bに部品毎に定められた装着位置P1に装着された装着部品D1に隣接する隣接部品D2の装着位置P2を装着部品D1から遠ざける方向に所定の装着移動距離ΔYeだけ移動させた補正装着位置Pc2に設定し(ST11)、隣接部品D2を補正装着位置Pc2に装着する(ST7)。また、隣接部品D2以外の部品Dの補正装着位置Pcは、基板Bに形成されたはんだFのはんだ位置Rに基づいて設定される(ST22)。このように、隣接部品D2の装着位置P2を装着移動距離ΔYeだけ移動させることで、装着済みの装着部品D1との干渉を回避して隣接部品D2を装着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の部品実装システムおよび部品実装方法は、装着済みの部品との干渉を回避して部品を装着することができるという効果を有し、部品を基板に実装する分野において有用である。
【符号の説明】
【0090】
23 はんだ位置検出手段
37 実装ヘッド
37b ノズル
38 実装ヘッド移動機構
B 基板
C マスク
D、D3 部品
D1 装着部品
D2 隣接部品
F、F1~F3 はんだ
H1~H3 開口
M2 印刷検査装置
M2~M3 部品実装装置
P1~P3 装着位置
Pc1~Pc3 補正装着位置
Q1~Q3 開口位置(開口の位置)
R1~R3 はんだ位置
ΔYh 開口移動距離
図1
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図3
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図22