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特開2024-13988ガスタービン燃焼器およびガスタービン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013988
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】ガスタービン燃焼器およびガスタービン
(51)【国際特許分類】
   F23R 3/16 20060101AFI20240125BHJP
   F23R 3/28 20060101ALI20240125BHJP
   F23R 3/34 20060101ALI20240125BHJP
   F23R 3/32 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
F23R3/16
F23R3/28 F
F23R3/34
F23R3/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116495
(22)【出願日】2022-07-21
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電基盤技術開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧口 智志
(57)【要約】
【課題】ガスタービン燃焼器およびガスタービンにおいて、1段目の燃焼ガスの燃焼性を向上することでCOの発生を抑制すると共に1段目の燃焼ガスと2段目の予混合ガスとの混合性を向上することでNOxの発生を抑制する。
【解決手段】筒形状をなす燃焼筒と、燃焼筒の内部に燃料ガスを供給する燃料供給部と、燃料供給部よりも燃焼ガスの流れ方向の下流側で燃焼筒の内部に燃料と空気が混合された予混合ガスを供給する予混合ガス供給部と、燃料供給部と予混合ガス供給部との間で燃焼筒の内壁面から燃焼筒の中心側に突出して燃焼ガスの流れを偏向する偏向部材と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒形状をなす燃焼筒と、
前記燃焼筒の内部に燃料ガスを供給する燃料供給部と、
前記燃料供給部よりも燃焼ガスの流れ方向の下流側で前記燃焼筒の内部に燃料と空気が混合された予混合ガスを供給する予混合ガス供給部と、
前記燃料供給部と前記予混合ガス供給部との間で前記燃焼筒の内壁面から前記燃焼筒の中心側に突出して前記燃焼ガスの流れを偏向する偏向部材と、
を備えるガスタービン燃焼器。
【請求項2】
前記予混合ガス供給部は、前記燃焼筒の内部への予混合ガスの噴出部が前記燃焼筒の内壁面に沿って配置される、
請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
【請求項3】
前記予混合ガス供給部は、前記燃焼筒の内部への予混合ガスの噴出部が前記燃焼筒の内壁面から前記燃焼筒の内部に突出して配置される、
請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
【請求項4】
前記偏向部材と前記予混合ガス供給部との前記燃焼筒の軸方向における距離Lは、前記燃焼筒の内壁面から突出する前記偏向部材における前記燃焼筒の径方向長さH1の10倍より短い、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガスタービン燃焼器。
【請求項5】
前記予混合ガス供給部は、前記燃焼筒の周方向に間隔を空けて複数配置され、前記偏向部材は、複数の前記予混合ガス供給部に対して前記燃焼筒の軸方向に対向する位置に配置される、
請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
【請求項6】
前記予混合ガス供給部は、前記燃焼筒の軸方向に間隔を空けて複数配置される、
請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
【請求項7】
空気を圧縮することで高温・高圧の圧縮空気を生成する圧縮機と、
前記圧縮空気に燃料ガスを供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガスを生成する請求項1に記載のガスタービン燃焼器と、
前記燃焼ガスにより駆動するタービンと、
を備えるガスタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービン燃焼器およびガスタービンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンとを備える。圧縮機は、取り込まれた空気を圧縮することで高温・高圧の圧縮空気とする。燃焼器は、圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガスを得る。タービンは、燃焼ガスにより駆動し、同軸上に連結された発電機を駆動する。
【0003】
ガスタービンの高効率化や高出力化を図るため、燃焼温度を高めることが考えられる。一方で、燃焼時に発生するNOxを低減する必要があり、火炎温度の最高値を低下させるため、予混合燃焼方式を採用している。しかし、予混合燃焼方式では、不安定事象である燃焼振動が発生しやすく、音響デバイスが必要になる。但し、音響デバイスは、火炎逆火を抑制する必要があるため、パージ空気が必要となり、燃焼用空気が減少してNOxが上昇する課題がある。
【0004】
このような課題を解決する技術として、2段燃焼方式がある。2段燃焼方式は、低負荷の火炎温度が低い状態では、2段目のノズルから空気を供給することで、上流側の火炎温度を上昇させてCOの発生を抑制することができる。また、2段燃焼方式は、高負荷では、2段目のノズルから1段目のノズルよりも空気に対する燃料の割合を多くすることで、滞留時間が長い1段目の火炎領域の温度を低く抑制し、全体として低NOx化を達成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-113888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、2段燃焼方式は、低負荷にて、1段目の燃焼ガスに対して2段目のノズルから低温の空気が供給されて混合される。そのため、主流のガス温度が急激に低下し、1段目のノズルから供給された燃料の燃焼が不十分となり、COの発生の要因となってしまう。また、2段燃焼方式は、高負荷にて、1段目の燃焼ガスに対して2段目のノズルから供給される予混合ガスの貫通力が十分でないと、1段目の燃焼ガスと2段目の予混合ガスとの混合が不十分となる。すると、2段目のノズルから供給された予混合ガスの高温領域が残存し、NOxが発生してしまうという課題がある。
【0007】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、1段目の燃焼ガスの燃焼性を向上することでCOの発生を抑制すると共に1段目の燃焼ガスと2段目の予混合ガスとの混合性を向上することでNOxの発生を抑制するガスタービン燃焼器およびガスタービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本開示のガスタービン燃焼器は、筒形状をなす燃焼筒と、前記燃焼筒の内部に燃料ガスを供給する燃料供給部と、前記燃料供給部よりも燃焼ガスの流れ方向の下流側で前記燃焼筒の内部に燃料と空気が混合された予混合ガスを供給する予混合ガス供給部と、前記燃料供給部と前記予混合ガス供給部との間で前記燃焼筒の内壁面から前記燃焼筒の中心側に突出して前記燃焼ガスの流れを偏向する偏向部材と、を備える。
【0009】
また、本開示のガスタービンは、空気を圧縮することで高温・高圧の圧縮空気を生成する圧縮機と、前記圧縮空気に燃料ガスを供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガスを生成する前記ガスタービン燃焼器と、前記燃焼ガスにより駆動するタービンと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示のガスタービン燃焼器およびガスタービンによれば、1段目の燃焼ガスの燃焼性を向上することでCOの発生を抑制することができると共に、1段目の燃焼ガスと2段目の予混合ガスとの混合性を向上することでNOxの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、ガスタービンの全体構成を表す概略図である。
図2図2は、第1実施形態のガスタービン燃焼器を表す断面図である。
図3図3は、予混合ガス供給部を表す断面図である。
図4図4は、予混合ガス供給部と偏向部材の配置関係を表す図2のIV-IV断面図である。
図5図5は、予混合ガス供給部と偏向部材の配置関係の変形例を表す断面図である。
図6図6は、第2実施形態のガスタービン燃焼器における予混合ガス供給部を表す断面図である。
図7図7は、第3実施形態のガスタービン燃焼器を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
【0013】
[第1実施形態]
<ガスタービン>
図1は、ガスタービンの全体構成を表す概略図である。
【0014】
図1に示すように、ガスタービン10は、圧縮機11と、燃焼器(ガスタービン燃焼器)12と、タービン13とを有する。圧縮機11とタービン13は、回転軸14により一体回転可能である。回転軸14は、軸方向の一端部に発電機15が連結される。燃焼器12は、圧縮機11とタービン13との間で周方向に間隔を空けて複数配置される。
【0015】
圧縮機11は、空気取入口から取り込まれた空気Aが複数の静翼および動翼を通過して圧縮され、高温・高圧の圧縮空気CAを生成する。燃焼器12は、圧縮空気CAに対して燃料ガスFGを供給して混合気MGを生成し、混合気MGを燃焼することで高温・高圧の燃焼ガスCGを生成する。タービン13は、燃焼ガスCGが静翼および動翼を通過することで回転軸14を駆動回転し、排ガスEGを排出する。発電機15は、回転軸14が駆動回転することで駆動し、発電を行う。
【0016】
<ガスタービン燃焼器>
図2は、第1実施形態のガスタービン燃焼器を表す断面図である。
【0017】
図2に示すように、燃焼器12は、燃焼器本体21と、燃料供給部22と、予混合ガス供給部23と、偏向部材24とを備える。
【0018】
燃焼器本体21は、軸心O1を中心とする円筒形状をなす。但し、燃焼器本体21は、円筒形状に限定されるものではなく、楕円形状などでもよく、また、軸方向に沿って面積が変更されるような筒形状などでもよい。燃焼器本体21は、外筒31と、内筒32、尾筒(燃焼筒)33とを有する。燃焼器本体21は、外筒31と内筒32と尾筒33が直列に連結されて構成される。
【0019】
燃料供給部22は、燃焼器本体21の内部に燃料ガスFGを供給する。具体的に、燃料供給部22は、内筒32の内部に燃料ガスFGと圧縮空気CAの混合気MGを供給する。予混合ガス供給部23は、燃料供給部22よりも燃焼ガスCGの流れ方向の下流側に配置される。予混合ガス供給部23は、燃焼器本体21の内部に燃料ガスFGを供給する。具体的に、予混合ガス供給部23は、尾筒33の内部に圧縮空気CAまたは圧縮空気CAと燃料ガスFGとの混合気MGを供給する。
【0020】
偏向部材24は、燃料供給部22と予混合ガス供給部23とにおける軸心O1方向の間に配置される。この場合、偏向部材24は、燃料供給部22よりも予混合ガス供給部23に接近して配置される。偏向部材24は、燃焼器本体21の内壁面から燃焼器本体21の中心(軸心O1)側に向けて突出する。具体的に、偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aに固定され、尾筒33の内壁面33aに沿って流れる燃焼ガスCGの流れを尾筒33の中心(軸心O1)側に偏向する。
【0021】
以下、燃焼器12について詳細に説明する。
【0022】
外筒31は、軸心O1方向の一端部にトップハット部41が連結され、他端部の外周部側が開口し、圧縮機11(図1参照)で生成された高温・高圧の圧縮空気CAが流入する。内筒32は、軸心O1方向の一端部が外筒31の内側に配置され、連結部材42を介して外筒31に連結される。連結部材42は、リング形状をなし、多数の貫通孔42aが形成される。多数の貫通孔42aを有する連結部材42は、圧縮空気CAの絞り部材として機能する。
【0023】
尾筒33は、軸心O1方向の一端部が外筒31の他端部の内側で、且つ、内筒32の他端部の外側に配置され、支持部材43を介して内筒32に支持される。外筒31の他端部と尾筒33の一端部とは、その間にリング形状をなす空気通路44が形成される。圧縮空気CAは、空気通路44を通って連結部材42側に流れる。また、内筒32の他端部と尾筒33の一端部とは、その間にリング形状をなす空気通路45が形成される。圧縮空気CAの一部は、空気通路45を通って尾筒33に流れ、内壁面33aに沿って流れるフィルム空気として機能する。
【0024】
内筒32は、内部にパイロット燃焼バーナ53と、メイン燃焼バーナ54とが配置される。パイロット燃焼バーナ53は、内筒32の中心(軸心O1)に配置される。メイン燃焼バーナ54は、パイロット燃焼バーナ53の周囲に周方向に間隔を空けて複数配置される。
【0025】
パイロット燃焼バーナ53は、パイロットコーン55と、パイロットノズル56とを有する。パイロットコーン55は、端部が内筒32に支持される。パイロットノズル56は、トップハット部41に支持され、パイロットコーン55の内部に配置される。なお、図示しないが、パイロットノズル56の外周部に旋回翼(スワラーベーン)が設けられる。そして、パイロットノズル56は、図示しないパイロット燃料ラインが連結される。
【0026】
メイン燃焼バーナ54は、支柱57と、メインノズル58とを有する。支柱57は、端部がトップハット部41に支持される。メインノズル58は、支柱57の内部に配置される。なお、メインノズル58は、旋回翼(スワラーベーン)を有する。そして、メインノズル58は、図示しないメイン燃料ラインが連結される。
【0027】
なお、第1実施形態にて、燃料供給部22は、少なくともパイロット燃焼バーナ53と、複数のメイン燃焼バーナ54とを有する。
【0028】
そのため、圧縮空気CAは、内筒32の内部に流れ込む。複数のメイン燃焼バーナ54は、圧縮空気CAに対して燃料ガスFGを噴出して混合して混合気(予混合気)MGを生成し、混合気MGは、旋回流となって尾筒33の内部に流れ込む。一方、パイロット燃焼バーナ53は、圧縮空気CAに対して燃料ガスFGを噴出して混合して混合気MGを生成し、混合気MGは、図示しない種火により着火されて燃焼し、燃焼ガスCGとなって尾筒33の内部に噴出される。このとき、燃焼ガスCGの一部が尾筒33の内部に火炎を伴って周囲に拡散するように噴出されることで、各メイン燃焼バーナ54から尾筒33の内部に流れ込んだ混合気MGに着火されて燃焼する。即ち、パイロット燃焼バーナ53から噴出されたパイロット用の燃料ガスFGによる火炎により、メイン燃焼バーナ54からの希薄予混合用の燃料ガスFGの安定燃焼を行うための保炎を行うことができる。
【0029】
<予混合ガス供給部>
図3は、予混合ガス供給部を表す断面図である。
【0030】
図2および図3に示すように、予混合ガス供給部23は、燃料供給部22よりも下流側に配置され、尾筒33の内部に圧縮空気CAだけを噴出可能であると共に、圧縮空気CAと燃料との混合気(予混合ガス)MGを噴出可能である。予混合ガス供給部23は、尾筒33の周方向に間隔を空けて複数配置される。予混合ガス供給部23は、尾筒33の内部への混合気MGの噴出部が尾筒33の内壁面33aに沿って配置される。
【0031】
予混合ガス供給部23は、ハウジング61と、噴出孔(噴出部)62と、空気ノズル63と、燃料ノズル64とを有する。
【0032】
ハウジング61は、外部から尾筒33に形成された取付孔33bに嵌合して固定される。ハウジング61は、前面61aが尾筒33の内壁面33aに段差なく連続する。噴出孔62は、円形状をなし、ハウジング61における軸心O1方向に直交する尾筒33の径方向である軸心O2方向に沿って設けられる。なお、噴出孔62は、軸心O1方向に直交する軸心O2方向に沿った形状に限定されるものではなく、軸心O1方向の一方側または他方側に傾斜させたり、尾筒33の周方向に傾斜させたりしてもよい。また、噴出孔62は、円形状に限らず、楕円形や多角形状(矩形状)などであってもよい。
【0033】
噴出孔62は、軸方向の一端部に尾筒33の内部に連通する開口部62aが設けられ、開口部62aは、尾筒33の内壁面33aに開口する。空気ノズル63は、ベルマウス形状をなす。空気ノズル63は、噴出孔62と同心状をなし、先端部が噴出孔62に連通する。そして、空気ノズル63は、図示しない空気ラインが連結される。なお、空気ラインは、圧縮機11(図1参照)からの圧縮空気CAが供給される。
【0034】
燃料ノズル64は、ハウジング61における噴出孔62の周囲に軸心O2方向に直交する方向に沿って複数設けられる。燃料ノズル64は、噴出孔62に連通する。そして、燃料ノズル64は、図示しない燃料ラインが連結され、燃料ラインに開閉弁(流量調整弁)が設けられる。
【0035】
そのため、圧縮空気CAは、空気ラインから空気ノズル63に供給される。すると、空気ノズル63は、噴出孔62に圧縮空気CAを噴出する。一方、燃料ガスFGは、燃料ラインから燃料ノズル64に供給される。すると、燃料ノズル64は、噴出孔62に燃料ガスFGを噴出する。その結果、予混合ガス供給部23は、圧縮空気CAと燃料ガスFGとの混合気MGを噴出孔62から尾筒33の内部に向けて噴出する。
【0036】
<偏向部材24>
図4は、予混合ガス供給部と偏向部材の配置関係を表す図2のIV-IV断面図である。
【0037】
図2および図3に示すように、偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aにおける予混合ガス供給部23より燃焼ガスCGの流れ方向の上流側に設けられる。偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aから燃焼器本体21の中心(軸心O1)側で、且つ、燃焼ガスCGの流れ方向の下流側に向けて突出する。偏向部材24は、取付部24aと、偏向部24bとを有する。取付部24aは、尾筒33の内壁面33aに、例えば、溶接により固定される。偏向部24bは、取付部24aの端部に所定の角度をもって一体に設けられる。つまり、偏向部材24は、尾筒33とは別部材として配置される。
【0038】
偏向部材24は、偏向部24bが尾筒33の内壁面33aに対して、所定の偏向角度θをもって固定される。この偏向角度θは、例えば、30度以上で90度未満の範囲であることが好ましい。この場合、尾筒33の内径は、偏向部材24の上流側と下流側で同じである。
【0039】
また、予混合ガス供給部23と偏向部材24とは、所定の位置関係となっている。すなわち、偏向部材24と予混合ガス供給部23との軸心O1方向における距離Lは、尾筒33の内壁面33aから突出する偏向部材24における尾筒33の径方向長さH1の10倍より短いことが好ましい。つまり、距離Lと径方向長さH1との関係は、L<10H1であることが好ましい。さらに、距離Lと径方向長さH1との関係は、L<7H1であることが好ましい。
【0040】
ここで、距離Lは、偏向部材24における軸心O1方向の下流端から、予混合ガス供給部23の噴出孔62までの軸心O1方向における距離である。また、径方向長さH1は、尾筒33の内壁面33aから、偏向部材24における偏向部材24の先端までの尾筒33の径方向(軸心O2方向)の長さである。
【0041】
偏向部材24は、燃焼ガスCGの流れを偏向することから、下流側に燃焼ガスCGの低速領域が形成される。予混合ガス供給部23および偏向部材24における距離Lと径方向長さH1との関係(L<7H)は、このときのバックステップ流れを考慮して設定される。すなわち、距離Lと径方向長さH1との関係(L<7H)を適用することで、偏向部材24により偏向された燃焼ガスCGは、予混合ガス供給部23の噴出孔62に向けて流れにくくなり、燃焼ガスCGの流れが予混合ガス供給部23の噴出孔62から噴出される混合気MGの貫通力に影響を与えにくくなる。
【0042】
また、図3および図4に示すように、予混合ガス供給部23は、尾筒33の周方向に間隔(好ましくは、等間隔)を空けて複数(本実施形態では、4個だが、数は限定されない。)配置される。偏向部材24は、複数の予混合ガス供給部23に対して尾筒33の軸方向(軸心O1方向)に対向する位置に配置される。つまり、偏向部材24と予混合ガス供給部23とは、周方向におけるほぼ同じ位置に配置される。
【0043】
すなわち、偏向部材24は、リング形状をなす。偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aの全周にわたって配置される。そのため、偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aに沿って予混合ガス供給部23側に流れる内壁面33aの全周の燃焼ガスCGを、燃焼器本体21の中心(軸心O1)側に向けて流すように偏向する。
【0044】
但し、偏向部材24は、上述した形状に限定されるものではない。図5は、予混合ガス供給部と偏向部材の配置関係の変形例を表す断面図である。
【0045】
図3および図5に示すように、予混合ガス供給部23は、尾筒33の周方向に間隔を空けて複数配置される。複数の偏向部材24Aは、複数の予混合ガス供給部23に対して尾筒33の軸方向(軸心O1方向)に対向する位置に配置される。
【0046】
すなわち、偏向部材24Aは、複数(本実施形態では、8個)配置される。複数の偏向部材24Aのうちの一部(本実施形態では、4個)が、4個の予混合ガス供給部23に軸心O1方向に対向する位置に配置される。残りの4個の偏向部材24Aは、4個の予混合ガス供給部23の中間位置に対して軸心O1方向に対向する位置に配置される。そのため、複数の偏向部材24Aは、尾筒33の内壁面33aに沿って流れる燃焼ガスCGのうち、少なくとも各予混合ガス供給部23の噴出孔62に向けて流れる燃焼ガスCGを、燃焼器本体21の中心(軸心O1)側に向けて流すように偏向する。
【0047】
なお、燃焼器12は、燃料が燃焼するときに振動(燃焼振動)が発生する。燃焼振動は、ガスタービン10の運転時の騒音や振動の原因となる。そのため、燃焼ガスCGが流通する振動発生源としての燃焼器12に対して、音響ダンパ71が設けられる。音響ダンパ71は、燃焼器12における尾筒33に設けられる。音響ダンパ71は、尾筒33において燃焼ガスCGが流れるとき、燃焼ガスCGの燃焼振動による空気振動(圧力波)が尾筒33の貫通孔を通して取り込むことで、圧力変動を減衰する。偏向部材24(24A)は、この音響ダンパ71より燃焼ガスCGの流れ方向の下流側に配置される。
【0048】
<燃焼器の作用>
図2に示すように、燃料供給部22にて、複数のメイン燃焼バーナ54は、圧縮空気CAに燃料ガスFGを噴出して混合気(予混合気)MGを生成し、混合気MGが尾筒33の内部に流れ込む。パイロット燃焼バーナ53は、圧縮空気CAに燃料ガスFGを噴出して混合気MGを生成し、混合気MGに着火されて燃焼し、燃焼ガスCGが尾筒33の内部に噴出される。すると、パイロット燃焼バーナ53から噴出された拡散火炎(または、予混合火炎)により、メイン燃焼バーナ54から噴出された燃料ガスFGが着火されて希薄燃焼する。
【0049】
燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGは、尾筒33を予混合ガス供給部23側に流れる。このとき、偏向部材24(24A)は、尾筒33の内壁面33aに沿って流れる燃焼ガスCGを、燃焼器本体21の中心(軸心O1)側に向けて流れるように向きを偏向する。予混合ガス供給部23は、この状態で、圧縮空気CAまたは混合気MGを噴出孔62から尾筒33の内部に向けて噴出する。
【0050】
ガスタービン10(図1参照)の低負荷運転では、燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGに対して、予混合ガス供給部23は、圧縮空気CAを尾筒33に噴出する。このとき、尾筒33にて、偏向部材24(24A)が配置された領域では、燃焼ガスCGが偏向部材24(24A)により尾筒33の中心側に流れの向きが偏向され、流れが乱される。また、燃焼ガスCGは、一部が偏向部材24(24A)の先端部から尾筒33の内壁面33a側に回り込んで渦を生成し、保炎される。そのため、流れが乱された燃焼ガスCGに対して、予混合ガス供給部23から圧縮空気CAが噴出されることで、燃焼ガスCGと圧縮空気CAとが適切に混合して燃焼反応が促進され、燃焼ガスCGの適切な燃焼が確保され、COの発生が抑制される。
【0051】
一方、ガスタービン10(図1参照)の高負荷運転では、燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGに対して、予混合ガス供給部23は、圧縮空気CAと燃料ガスFGとの混合気MGを尾筒33に噴出する。このとき、尾筒33にて、偏向部材24(24A)が配置された領域では、燃焼ガスCGが偏向部材24(24A)により尾筒33の中心側に流れの向きが偏向される。すると、予混合ガス供給部23における噴出孔62の前方の領域にて、燃焼ガスCGは、尾筒33の中心側に向かう流れとなる。すると、予混合ガス供給部23は、混合気MGを燃焼ガスCGに向けて噴出する貫通力が十分となり、燃焼ガスCGと混合気MGとが適切に混合して燃焼反応が促進される。そのため、予混合ガス供給部23から供給された燃料ガスFGは、適切に燃焼することができ、NOxの発生が抑制される。
【0052】
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態のガスタービン燃焼器における予混合ガス供給部を表す断面図である。なお、第2実施形態の基本的な構成は、上述した第1実施形態と同様であり、図2を用いて説明し、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0053】
図1および図6に示すように、予混合ガス供給部23Aは、燃料供給部22よりも下流側に配置され、尾筒33の内部に圧縮空気CAだけを噴出可能であると共に、圧縮空気CAと燃料との混合気MGを噴出可能である。予混合ガス供給部23Aは、尾筒33の内部への燃料ガスFGの噴出部が尾筒33の内壁面33aから尾筒33の内部に突出して配置される。
【0054】
予混合ガス供給部23Aは、ハウジング61と、噴出孔(噴出部)62と、空気ノズル63と、燃料ノズル64と、ガイド部65とを有する。
【0055】
ハウジング61Aは、外部から尾筒33に形成された取付孔33bに嵌合して固定される。ハウジング61は、前面61aが尾筒33の内壁面33aに段差なく連続する。噴出孔62は、ハウジング61における軸心O1方向に直交する尾筒33の径方向である軸心O2方向に沿って設けられる。空気ノズル63は、先端部が噴出孔62に連通する。
【0056】
燃料ノズル64は、噴出孔62の周囲に複数設けられる。燃料ノズル64は、噴出孔62に連通する。
【0057】
ガイド部65は、ハウジング61の前面61aから尾筒33の内部に延出される。ガイド部65は、円筒形状をなし、噴出孔62と同心状に配置され、内径が噴出孔62の内径と同径である。なお、ガイド部65は、円形状に限らず、楕円形や多角形状(矩形状)などであってもよい。また、ガイド部65は、噴出孔62に合わせた形状であることが好ましいが、異なる形状であってもよい。また、ガイド部65は、噴出孔62の全周に設けることが好ましいが、例えば、偏向部材24側に一部だけ設けてもよい。
【0058】
すなわち、ガイド部65は、尾筒33の内壁面33aから尾筒33側に突出することで、噴出孔62が尾筒33の内部まで延長される。この場合、尾筒33の内壁面33aから突出するガイド部65における尾筒33の径方向長さH2は、尾筒33の内壁面33aから突出する偏向部材24における尾筒33の径方向長さH1以上とすることが好ましい。
【0059】
偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aにおける予混合ガス供給部23より燃焼ガスCGの流れ方向の上流側に設けられる。偏向部材24は、尾筒33の内壁面33aから燃焼器本体21の中心(軸心O1)側で、且つ、燃焼ガスCGの流れ方向の下流側に向けて突出する。
【0060】
そのため、燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGに対して、予混合ガス供給部23Aは、圧縮空気CAまたは圧縮空気CAと燃料ガスFGとの混合気MGを尾筒33に噴出する。このとき、予混合ガス供給部23Aは、噴出孔62がガイド部65により尾筒33の内部まで延長されていることから、混合気MGの貫通力が向上する。また、燃焼ガスCGは、偏向部材24により尾筒33の中心側に流れの向きが偏向されるため、燃焼ガスCGと混合気MGとが適切に混合して燃焼反応が促進される。そのため、予混合ガス供給部23から供給された燃料ガスFGを適切に燃焼することができ、COおよびNOxの発生が抑制される。
【0061】
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態のガスタービン燃焼器を表す断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0062】
図7に示すように、燃焼器12Aは、燃焼器本体21と、燃料供給部22と、予混合ガス供給部23と、偏向部材24とを備える。予混合ガス供給部23は、燃焼器本体21(尾筒33)の軸方向に間隔を空けて複数(本実施形態では、2個だが、数は限定されない。)配置される。
【0063】
複数の予混合ガス供給部23は、燃料供給部22よりも下流側に配置され、尾筒33の内部に圧縮空気CAだけを噴出可能であると共に、圧縮空気CAと燃料との混合気MGを噴出可能である。複数の予混合ガス供給部23は、同様の構成をなす。
【0064】
そのため、燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGに対して、各予混合ガス供給部23は、圧縮空気CAまたは圧縮空気CAと燃料ガスFGとの混合気MGを尾筒33に噴出する。このとき、燃焼ガスCGは、偏向部材24により尾筒33の中心側に流れの向きが偏向されるため、燃焼ガスCGと混合気MGとが適切に混合して燃焼反応が促進される。そのため、予混合ガス供給部23から供給された燃料ガスFGを適切に燃焼することができ、COおよびNOxの発生が抑制される。
【0065】
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係るガスタービン燃焼器は、筒形状をなす燃焼器本体21と、燃焼器本体21の内部に燃料ガスFGを供給する燃料供給部22と、燃料供給部22よりも燃焼ガスCGの流れ方向の下流側で燃焼器本体21の内部に混合気(予混合ガス)MGを供給する予混合ガス供給部23,23Aと、燃料供給部22と予混合ガス供給部23,23Aとの間で燃焼器本体21の内壁面から燃焼器本体21の中心側に突出して燃焼ガスCGの流れを偏向する偏向部材24,24Aとを備える。
【0066】
第1の態様に係るガスタービン燃焼器によれば、燃料供給部22は、燃焼器本体21に燃料ガスFGを供給し、燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGが予混合ガス供給部23側に流れる。このとき、燃焼ガスCGは、偏向部材24,24Aにより燃焼器本体21の中心(軸心O1)側に向けて流れるように向きが偏向される。そして、予混合ガス供給部23は、この状態で、混合気MGを燃焼器本体21に供給する。
【0067】
そのため、例えば、ガスタービン10の低負荷運転時、燃焼ガスCGの向きが偏向部材24,24Aにより偏向されて流れが乱される。すると、燃焼ガスCGと予混合ガス供給部23から噴出された圧縮空気CAとが適切に混合して燃焼反応が促進され、燃焼ガスCGの適切な燃焼が確保され、COの発生を抑制することができる。
【0068】
また、例えば、ガスタービン10の高負荷運転時、燃焼ガスCGの向きが偏向部材24,24Aにより偏向される。すると、予混合ガス供給部23から噴出された混合気MGの貫通力が高くなり、燃焼ガスCGと混合気MGとが適切に混合して燃焼反応が促進され、燃料ガスFGの適切な燃焼が確保され、NOxの発生を抑制することができる。
【0069】
第2の態様に係るガスタービン燃焼器は、第1の態様に係るガスタービン燃焼器であって、さらに、予混合ガス供給部23,23Aにおける燃焼器本体21の内部への混合気MGの噴出孔(噴出部)62が燃焼器本体21の内壁面に沿って配置される。これにより、燃焼器本体21の内壁面における突出物をなくして燃焼ガスCGの流動性を向上することができる。
【0070】
第3の態様に係るガスタービン燃焼器は、第1の態様に係るガスタービン燃焼器であって、さらに、予混合ガス供給部23,23Aにおける燃焼器本体21の内部への混合気MGの噴出孔(噴出部)62が燃焼器本体21の内壁面から燃焼器本体21の内部に突出して配置される。これにより、燃焼ガスCGに対する予混合ガス供給部23,23Aの噴出孔62から噴出される混合気MGの貫通力を向上することができる。
【0071】
第4の態様に係るガスタービン燃焼器は、第1の態様から第3の態様に係るガスタービン燃焼器であって、さらに、偏向部材24,24Aと予混合ガス供給部23,23Aとの燃焼器本体21の軸方向における距離Lは、燃焼器本体21の内壁面から突出する偏向部材24,24Aにおける燃焼器本体21の径方向長さH1の10倍より短い。これにより、予混合ガス供給部23,23Aの噴出孔62側に向かう燃焼ガスCGを偏向部材24,24Aにより適切に低減することができる。
【0072】
第5の態様に係るガスタービン燃焼器は、第1の態様から第4の態様に係るガスタービン燃焼器であって、さらに、予混合ガス供給部23,23Aが燃焼器本体21の周方向に間隔を空けて複数配置され、偏向部材24,24Aが複数の予混合ガス供給部23,23Aに対して燃焼器本体21の軸方向に対向する位置に配置される。これにより、偏向部材24,24Aが予混合ガス供給部23,23Aから噴出される混合気MGに対する燃焼ガスCGの影響を適切に低減することができる。
【0073】
第6の態様に係るガスタービン燃焼器は、第1の態様から第5の態様に係るガスタービン燃焼器であって、さらに、予混合ガス供給部23,23Aが燃焼器本体21の軸方向に間隔を空けて複数配置される。これにより、燃料供給部22から供給された燃料ガスFGの燃焼により生成された燃焼ガスCGと、予混合ガス供給部23,23Aから供給された混合気MGとの混合性を向上することで、NOxの発生を抑制することができる。
【0074】
第7の態様に係るガスタービンは、空気Aを圧縮することで高温・高圧の圧縮空気CAを生成する圧縮機11と、圧縮空気CAに燃料ガスFGを供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガスCGを生成する第1の態様から第6の態様に係る燃焼器12と、燃焼ガスCGにより駆動するタービン13とを備える。これにより、1段目の燃焼ガスFGの燃焼性を向上することでCOの発生を抑制することができると共に、1段目の燃焼ガスCGと2段目の混合気MGとの混合性を向上することでNOxの発生を抑制することができる。
【0075】
なお、上述した実施形態では、燃料供給部22として、パイロット燃焼バーナ53と、複数のメイン燃焼バーナ54とを設けたが、この構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0076】
10 ガスタービン
11 圧縮機
12,12A 燃焼器(ガスタービン燃焼器)
13 タービン
14 回転軸
21 燃焼器本体
22 燃料供給部
23,23A 予混合ガス供給部
24,24A 偏向部材
31 外筒
32 内筒
33 尾筒(燃焼筒)
33a 内壁面
41 トップハット部
42 連結部材
43 支持部材
44,45 空気通路
53 パイロット燃焼バーナ
54 メイン燃焼バーナ
55 パイロットコーン
56 パイロットノズル
57 支柱
58 メインノズル
61,61A ハウジング
62 噴出孔(噴出部)
63 空気ノズル
64 燃料ノズル
65 ガイド部
71 音響ダンパ
A 空気
CA 圧縮空気
FG 燃料ガス
MG 混合気
CG 燃焼ガス
EG 排ガス
O1,O2 軸心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7