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特開2024-139882情報処理装置、情報処理方法、プログラム記録媒体および学習中モデル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139882
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム記録媒体および学習中モデル
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20241003BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20241003BHJP
【FI】
A63B69/00 C
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050816
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】大日方 家成
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】対象者ごとに適した指導レポートを出力することができ、対象者の運動を支援することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得部と、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得部と、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部と、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力部と、を備える情報処理装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得部と、
前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得部と、
前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部と、
前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記運動評価情報は、目標の運動情報と、前記対象者の運動に関する運動情報と、を比較した情報である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象者情報は、前記対象者の体格に関する情報および年齢に関する情報を含む、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対象者情報は、前記対象者の性格に関する情報を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象者情報は、前記対象者の住んでいる場所に関する情報を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記対象者情報と紐付けて前記対象者の前記運動評価情報を記憶し、
前記運動評価情報取得部は、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力された後の運動評価情報を取得し、
前記指導レポートは、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力される前の運動評価情報と、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力された後の運動評価情報と、を含む、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記運動評価情報は、運動における第1の動きに対する評価と、運動における第2の動きに対する評価と、を含む、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記指導レポートは、前記第1の動きに対する第1の指導と、前記第2の動きに対する第2の指導と、を含む、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記指導レポートは、前記第1の動きに関する第1の指導と、前記第2の動きに関する第2の指導と、のうちの一方を含む、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記対象者に取り付けられる第1検出装置からの情報に基づいて、前記対象者の運動に関する運動情報を取得する運動情報取得部を備える、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1検出装置は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
運動に関する道具に取り付けられる第2検出装置からの情報に基づいて、前記対象者の運動に関する運動情報を取得する運動情報取得部を備える、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2検出装置は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記学習済みモデルは、前記対象者に関する複数のパラメーターが含まれる前記対象者情報と前記運動評価情報とに基づく前記指導内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、学習中に前記対象者情報の複数の前記パラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習モデルである、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項15】
情報処理装置の対象者情報取得部が、対象者に関する対象者情報を取得し、
前記情報処理装置の運動評価情報取得部が、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得し、
前記情報処理装置の記憶部が、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶し、
前記情報処理装置のレポート出力部が、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力する、
情報処理方法。
【請求項16】
プログラムを記録するプログラム記録媒体であって、
前記プログラムは、コンピューターに、
対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得機能と、
前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得機能と、
前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部に記憶された前記学習済みモデルに、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力機能と、
を実現させる、
プログラム記録媒体。
【請求項17】
対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得する指導内容取得部と、
指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得する運動情報評価部と、
前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する記憶部と、
を備える情報処理装置。
【請求項18】
対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と、前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報と、に基づく指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数の前記パラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する、
学習中モデル。
【請求項19】
情報処理装置の指導内容取得部が、対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得し、
前記情報処理装置の運動情報評価部が、指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得し、
前記情報処理装置の記憶部が、前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム記録媒体および学習中モデルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された運動解析装置では、対象ユーザーの身体運動の運動データおよび身体運動によって生じた結果データに基づいて、対象ユーザーの身体運動が目標とすべき目標の身体運動に対する、対象ユーザーの身体運動の差分を抽出し、差分を小さくするためのアドバイスを対象ユーザーに提示することが行われている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-61784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、対象者の年齢あるいは体型などのように対象者ごとの情報を取得していないため、それぞれの対象者に適した指導をすることが困難な場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために一態様は、対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得部と、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得部と、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部と、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力部と、を備える情報処理装置である。
【0006】
上記課題を解決するために一態様は、情報処理装置の対象者情報取得部が、対象者に関する対象者情報を取得し、前記情報処理装置の運動評価情報取得部が、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得し、前記情報処理装置の記憶部が、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶し、前記情報処理装置のレポート出力部が、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力する、情報処理方法である。
【0007】
上記課題を解決するために一態様は、プログラムを記録するプログラム記録媒体であって、前記プログラムは、コンピューターに、対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得機能と、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得機能と、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部に記憶された前記学習済みモデルに、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力機能と、を実現させる、プログラム記録媒体である。
【0008】
上記課題を解決するために一態様は、対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得する指導内容取得部と、指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得する運動情報評価部と、前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置である。
【0009】
上記課題を解決するために一態様は、対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と、前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報と、に基づく指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数の前記パラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する、学習中モデルである。
【0010】
上記課題を解決するために一態様は、情報処理装置の指導内容取得部が、対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得し、前記情報処理装置の運動情報評価部が、指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得し、前記情報処理装置の記憶部が、前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する、情報処理方法である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る情報処理装置の概略的な構成例を示す図である。
図2】実施形態に係る学習済みモデルの入出力の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る対象者情報の一例を表す第1テーブルを示す図である。
図4】実施形態に係るBMI値と判定結果との対応の一例を表す第2テーブルを示す図である。
図5】実施形態に係るローレル指数と判定結果との対応の一例を表す第3テーブルを示す図である。
図6】実施形態に係るボールを蹴る一連の動きの一例を示す図である。
図7】実施形態に係る運動情報を示すものであり、脚などの振り上げ時の時間と速度との関係の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る複数のパターンの運動情報を示すものであり、脚などの振り上げ時の時間と速度との関係の一例を示す図である。
図9】実施形態に係る第1指導レポートの概略的な一例を示す図である。
図10】実施形態に係る第1対象者情報の一例を表す第4テーブルを示す図である。
図11】実施形態に係る第1対象者の運動情報における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図12】実施形態に係る第2対象者情報の一例を表す第5テーブルを示す図である。
図13】実施形態に係る第2対象者の運動情報における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図14】実施形態に係る第3対象者情報の一例を表す第6テーブルを示す図である。
図15】実施形態に係る第3対象者の運動情報における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図16】実施形態に係る教師データの生成の一例を模式的に示す図である。
図17】実施形態に係る学習中モデルでの分析の一例を模式的に示す図である。
図18】実施形態に係る学習中モデルでの分析内容の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、実施形態に係る情報処理装置1の概略的な構成例を示す図である。
情報処理装置1は、入力部11と、出力部12と、通信部13と、記憶部14と、制御部15と、を備える。
制御部15は、対象者情報取得部111と、運動評価情報取得部112と、レポート出力部113と、運動情報取得部114と、指導内容取得部115と、運動情報評価部116と、を備える。
【0014】
また、図1には、対象者211と、対象者211に取り付けられた第1検出装置251と、道具231と、道具231に取り付けられた第2検出装置271と、を示してある。
対象者211は、運動の指導を受ける者である。
なお、図1では、1人の対象者211を示しているが、本実施形態では、複数の対象者が存在する。
道具231は、対象者211が行う運動で用いられる道具である。
第1検出装置251および第2検出装置271は、それぞれ、対象者211により行われる運動の評価を行うための情報を検出する装置である。当該情報は、任意の物理量の情報であってもよく、例えば、加速度、位置情報、または、角速度などであってもよい。
【0015】
具体例として、運動としては、サッカー、野球、バスケットボール、ゴルフ、マラソンなど、様々な運動に適用されてもよい。
また、道具としては、例えば、サッカーにおけるボール、野球におけるバットあるいはボール、バスケットボールにおけるボール、ゴルフにおけるクラブなどがあり得る。
【0016】
なお、第1検出装置251と第2検出装置271とは、例えば、任意の一方が用いられてもよく、あるいは、両方が用いられてもよい。
また、第1検出装置251および第2検出装置271は、それぞれ、例えば、所望の情報を検出するセンサーを用いて構成されていてもよい。
第1検出装置251および第2検出装置271により検出される情報は、データ、または、検出値、などと呼ばれてもよい。
【0017】
入力部11は、例えば、ユーザーの操作に応じて情報を入力する処理、および、他の装置から情報を入力する処理を行う。
出力部12は、例えば、他の装置に情報を出力する処理を行う。当該他の装置は、ディスプレイ装置であってもよく、この場合、出力部12から出力された情報が当該ディスプレイ装置の画面に表示出力される。他の例として、当該他の装置は、印刷装置であってもよく、この場合、出力部12から出力された情報が当該印刷装置により印刷出力される。
通信部13は、他の装置との間で通信を行う。通信部13は、例えば、第1検出装置251および第2検出装置271と通信されるように構成される。また、通信部13は、図示されない他の装置、例えば、印刷装置などと通信されるように構成されてもよい。
なお、本実施形態では、入力部11および出力部12とは別に通信部13を示したが、例えば、通信部13の機能が入力部11および出力部12の機能に含まれていてもよい。
【0018】
記憶部14は、情報を記憶する。
本実施形態では、記憶部14は、学習モデルA1と、対象者情報G1と、運動評価情報G2と、運動情報G3と、を記憶する。
学習モデルA1は、機械学習のモデルであり、例えば、学習前の状態、学習中の状態、学習済みの状態があり得る。
対象者情報G1は、対象者211に関する情報である。
運動評価情報G2は、対象者211の運動に対する評価を表す情報である。
運動情報G3は、対象者211の運動の情報である。
なお、対象者情報G1、運動評価情報G2、および運動情報G3のうちの2以上は、対象者211ごとに紐付けられていてもよい。紐付けは、対応付けなどと呼ばれてもよい。
【0019】
ここで、情報処理装置1は、例えば、対象者211の運動評価情報G2を外部から取得してもよく、あるいは、対象者211の運動情報G3を外部から取得して、取得した運動情報G3に基づいて運動評価情報G2を生成してもよい。
なお、図1の例では、記憶部14に、学習モデルA1、対象者情報G1、運動評価情報G2、運動情報G3が記憶されている状態を示しているが、処理のタイミングなどによって、これらのうちの一部または全部が記憶部14に記憶されていない状態もあり得る。
【0020】
制御部15は、各種の処理および制御を行う。
本実施形態では、情報処理装置1は、コンピューターを用いて構成されている。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサーを有しており、当該プロセッサーにより所定のプログラムを実行することで、各種の処理および制御を行う。
当該プログラムは、例えば、記憶部14に記憶されていてもよい。
【0021】
対象者情報取得部111は、例えば、入力部11、通信部13、あるいは、記憶部14を介して、対象者情報G1を取得する。
運動評価情報取得部112は、例えば、入力部11、通信部13、あるいは、記憶部14を介して、運動評価情報G2を取得する。
【0022】
レポート出力部113は、指導レポートH1を生成して、当該指導レポートH1を出力する。この出力は、例えば、表示出力であってもよく、あるいは、印刷装置による紙出力であってもよい。
ここで、指導レポートH1には、指導内容が含まれる。
また、指導レポートH1には、対象者211に関して、例えば、過去に指導レポートH1が出される前の運動評価情報G2が含まれてもよく、または、過去に指導レポートH1が出された後の運動評価情報G2が含まれてもよく、あるいは、これら両方が含まれてもよい。
【0023】
運動情報取得部114は、例えば、入力部11、通信部13、あるいは、記憶部14を介して、運動情報G3を取得する。
ここで、運動評価情報取得部112は、例えば、運動情報取得部114により取得された運動情報G3と、所定の評価規則に基づいて、運動評価情報G2を生成して取得してもよい。
当該評価規則は、運動情報G3を評価する規則であり、例えば、理想の運動情報を含んでもよい。
【0024】
指導内容取得部115は、対象者211に対して伝えられた指導内容の情報を取得する。
運動情報評価部116は、指導内容が伝えられた対象者211について、運動評価情報を取得する。
ここで、運動情報評価部116は、例えば、このような運動評価情報を入力部11、通信部13、あるいは、記憶部14を介して取得してもよく、あるいは、入力部11、通信部13、あるいは、記憶部14を介して対象者211の運動情報を取得して、当該運動情報に基づいて運動評価情報を取得してもよい。
【0025】
本実施形態では、指導内容取得部115は、対象者211に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報G1と対象者211の運動の評価に関する運動評価情報G2とに基づく指導の内容を取得する。
また、運動情報評価部116は、指導後の対象者211の運動の評価に関する運動評価情報を取得する。
学習中の学習モデルA1は、指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、対象者情報G1の複数のパラメーターのうち、有効となるパラメーターを分析する。
【0026】
学習済みモデルA2の入出力について説明する。
図2は、実施形態に係る学習済みモデルA2の入出力の一例を示す図である。
学習済みモデルA2は、学習モデルA1が学習済みの状態にあるモデルである。
本実施形態では、学習済みモデルA2に対象者情報G1および運動評価情報G2が入力され、学習済みモデルA2から出力される指導内容に基づいて、当該指導内容を含む指導レポートH1が出力される。
ここで、学習済みモデルA2は、必ずしも指導内容の文章または絵柄などをそのまま出力しなくてもよく、例えば、指導内容を特定することが可能な情報を出力してもよい。一例として、番号などからなる複数の識別情報のそれぞれと指導内容との対応関係がデータベースなどに記憶されて、学習済みモデルA2が1以上の識別情報を出力し、当該識別情報に対応した指導内容が特定されて指導レポートH1に含められてもよい。
【0027】
対象者情報G1について説明する。
情報処理装置1に入力される対象者情報G1について説明する。
対象者情報G1は、運動の指導を受ける対象者211に関する情報である。
情報処理装置1を介して、対象者211が対象者情報G1を入力してもよく、あるいは、対象者211を指導する指導員が対象者情報G1を入力してもよく、または、対象者211の保護者などの関係者が対象者情報G1を入力してもよい。
【0028】
図3は、実施形態に係る対象者情報G1の一例を表す第1テーブルT1を示す図である。
年齢は、対象者211の年齢に関する情報である。
身長は、対象者211の身長に関する情報である。
体重は、対象者211の体重に関する情報である。
BMI(Body Mass Index)は、年齢が15歳以上の対象者211のBMIに関する情報である。
ローレル指数は、年齢が15歳未満の対象者211である場合にBMIの代わりとなる指数である。
【0029】
図4は、実施形態に係るBMI値と判定結果との対応の一例を表す第2テーブルT2を示す図である。
BMIは、例えば、直接入力される代わりに、身長と体重から導き出されてもよい。この場合、例えば、BMI=体重[kg]÷{身長[m]}で求められてもよい。
BMIは、ボディマス指数と呼ばれ、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数である。
年齢が15歳未満の場合には後述するローレル指数がBMIとは別に存在し、年齢が15歳以上の場合にはBMIが国際的な指標である。
【0030】
図5は、実施形態に係るローレル指数と判定結果との対応の一例を表す第3テーブルT3を示す図である。
ローレル指数は、直接入力される代わりに、身長と体重から導き出されてもよい。この場合、例えば、ローレル指数=体重[kg]÷{身長[m]}×10で求められてもよい。
【0031】
運動の経験は、指導の対象となる運動をどのくらい行っているかの情報であり、例えば、年数または月数などで表されてもよい。
住所は、対象者211が住んでいるところの住所に関する情報である。
ここで、住所に関する情報から対象者211が指導者から遠いところに住んでいるかどうかを判断することが可能である。この判断により、指導員から直接指導される機会が多いかどうかを判断することができる。例えば、指導員から遠いところに住んでいる人は、指導員から近いところに住んでいる人と比べて、指導員から直接指導される機会が少ないと判断し得る。
【0032】
性格は、対象者211の性格に関する情報である。
性格を入力する態様としては、幾つかの選択肢の中から回答する態様が用いられてもよく、あるいは、記述式の態様が用いられてもよい。
選択肢は、例えば、「行動的性格」、「あきらめない性格」、「柔軟な性格」、「こだわりが強い性格」、「まじめな性格」、または、「冷静な性格」などであってもよい。
本実施形態では、これらの選択肢のうち、次の3つの性格を例として挙げる。
【0033】
「あきらめない性格」の特徴としては、打たれ強い、つまり、失敗してもくじけないという特徴、粘り強い、つまり、成功するまで取り組み続けるという特徴、負けず嫌い、つまり、向上心を持ち物事に取り組めるという特徴がある。
「柔軟な性格」の特徴としては、適応能力が高い、つまり、言われたことに素直に対応できるという特徴、臨機応変、つまり、その場の状況に応じて適切な対応ができるという特徴がある。
「こだわりの強い性格」の特徴としては、探求心、つまり、納得いくまで深く知ろうとし、物事を極められるという特徴、周りに流されない、つまり、自分で決めたことは納得いくまでやり抜くという特徴がある。
【0034】
情報処理装置1に入力される運動評価情報G2について説明する。
運動評価情報G2は、対象者211が行う運動の評価を示す情報である。
対象者211が行う運動としては、サッカー、野球、テニス、ダンス、ゴルフ、柔道、などの多種多様な運動がある。
【0035】
運動に関する情報は、対象者211の動きを取得するセンサーを設けて取得する。
センサーは、例えば、加速度情報、あるいは、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)の測位情報などを取得する機器である。
【0036】
本実施形態では、このようなセンサーが第1検出装置251および第2検出装置271のそれぞれに備えられている。
例えばダンスまたは柔道などのように道具を使用しない運動では、対象者211の身体に第1検出装置251が取り付けられる。
例えば、サッカー、野球、テニス、ゴルフのように道具を使用する運動では、対象者211の身体に取り付けられる第1検出装置251または使用される道具231に取り付けられる第2検出装置271の一方または両方が用いられる。
センサーを身体に装着する場合には、例えば、身体の四肢、腰または胴などに装着させてもよい。
【0037】
本実施形態では、運動の一例として、サッカーに適用された場合を示し、ボールを蹴る運動について説明する。
センサーの対象者211への装着位置は、例えば、ボールを蹴る脚である。本実施形態では、センサーの対象者211への装着位置を片方の脚としたが、これに限らず、両方の脚、両方の腕、腰および胴のいずれかを装着位置としてもよく、両方の脚、両方の腕、腰および胴を組み合わせた複数の位置をセンサーの装着位置としてもよい。
また、センサーの対象者211への装着位置が脚である場合、例えば、当該装着位置は、当該脚のひざであってもよい。
モーションは、ボールを蹴る一連の動きである。
なお、動きの代わりに、動作と呼ばれてもよい。
【0038】
図6は、実施形態に係るボールを蹴る一連の動きの一例を示す図である。
図6の例では、対象者211がボールを蹴る前の状態からボールを蹴った後の状態まで、5段階の動きの状態が示されている。
本実施形態における5段階の動きについて説明する。1段階目の動きである第1動きM1は、対象者211が走り出してから脚を振り下げるまでの動きである。2段階目の動きである第2動きM2は、脚を振り下げてからボールを蹴る直前までの動きである。3段階目の動きである第3動きM3は、ボールを蹴る直前からボールを蹴った直後までの動きである。4段階目の動きである第4動きM4は、ボールを蹴る直後から脚を振り上げるまでの動きである。5段階目の動きである第5動きM5は、脚を振り上げてから脚を振り下げるまでの動きである。ここで、ボールを蹴る直前とは、ボールを蹴る足とボールとの距離が所定の範囲内になった状態を指し、ボールを蹴った直後とは、ボールを蹴る足とボールとの距離が所定の範囲内ではなくなった状態を指す。所定の範囲は、特に限定はされないが、例えば、ボールを蹴る足とボールとの距離が20cm以内の範囲である。また、5段階の動きについてはこれに限られるものではない。
【0039】
運動情報G3は、ボールを蹴る脚に取り付けられたセンサーで測定される脚のスピードを示す波形データである。運動情報G3により、脚の最大スピードの地点で、ボールにインパクトを与えられているかどうかの情報を取得する。当該情報としては、例えば、もも、ひざ、脚などの振り上げ時の速度の情報などがある。
【0040】
本実施形態では運動情報G3をボールを蹴る脚のスピードを示す波形データとしたが、これに限らず、例えば、ジャンプする際の身体の動きを示す波形データであってもよい。この場合に、センサーは、脚などの身体を沈み込ませる動き時における脚を曲げる速さ、当該動き時における沈み込む背中の角度、跳び上がる動き時における跳び上がる速さ、当該動き時における跳んだ時の身体の傾き、といったような情報を測定する。
【0041】
また、運動情報G3は、左右や上下などに移動するステップをする際の身体の動きを示す波形データであってもよい。この場合に、センサーは、上半身の傾き、ステップの速さ、ステップのリズム、といったような情報を測定する。
さらに、運動情報G3は、走る際の身体の動きを示す波形データであってもよい。この場合に、センサーは、足の接地時間、肩の前後のブレ、頭の上下のブレ、上半身の前後のブレ、上半身の左右のブレ、といったような情報を測定する。
【0042】
また、本実施形態では、運動の一例をサッカーとしたが、対象者211が指導を受ける運動が野球であれば、バットをスイングする際にセンサーで測定される波形データまたはボールを投げる際にセンサーで取得される波形データが運動情報G3となる。対象者211が指導を受ける運動がゴルフであれば、ゴルフクラブをスイングする際にセンサーで測定される波形データを運動情報G3とする。
【0043】
図7は、実施形態に係る運動情報G3を示すものであり、脚などの振り上げ時の時間と速度との関係の一例を示す図である。
図7に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は速度を表しており、破線は、5段階の動きである第1動きM1~第5動きM5の境界を示すものである。
当該グラフには、時間と速度との第1関係P1を示してある。
【0044】
運動評価情報G2は、例えば、対象者211の運動情報G3に対する評価を示す情報である。評価は、例えば、コーチ、プロ選手、あるいは、同世代の技術力がある選手に関する理想データとなる運動情報G3と対象者211の運動情報G3とを比較して導き出されてもよい。評価は、導き出されたデータをグラフ、点数、または、コメントなどとして示してもよい。
【0045】
図8は、実施形態に係る複数のパターンの運動情報G3を示すものであり、脚などの振り上げ時の時間と速度との関係の一例を示す図である。
図8に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は速度を表しており、破線は、5段階の動きである第1動きM1~第5動きM5の境界を示すものである。
当該グラフは、運動情報G3における時間と速度との関係を示したものであり、時間と速度との理想の関係を示した理想関係P10と、時間と速度との関係の第1例を示した第1a関係P11と、時間と速度との関係の第2例を示した第2a関係P12と、時間と速度との関係の第3例を示した第3a関係P13と、を示している。
【0046】
第1a関係P11のデータの場合、例えば、「第3動きM3において理想関係P10と比較し、ボールを蹴りだすタイミングの速度が遅い」といった運動評価情報G2となり、「ボールを蹴りだすタイミングの速度が遅い」といったコメントを示してもよい。
第2a関係P12のデータの場合、例えば、「第3動きM3において理想関係P10と比較し、ボールを蹴りだすタイミングが早い」といった運動評価情報G2となり、「ボールを蹴りだすタイミングが早い」といったコメントを示してもよい。
第3a関係P13のデータの場合、コメントとして、例えば、「第1動きM1~第5動きM5において理想関係P10と比較し、全体的に速度が遅い」といった運動評価情報G2となり、「全体的に速度が遅い」といったコメントを示してもよい。
【0047】
指導レポートH1は、対象者211の運動情報G3の評価が向上する指導を含む。
ここで、指導内容などを含む指導レポートH1に記述される内容、あるいは、記述の形式などとしては、任意の態様が用いられてもよい。
例えば、指導レポートH1では、文章、図形、グラフなどのうちの1以上が記述されてもよい。
【0048】
図9は、実施形態に係る第1指導レポートR1の概略的な一例を示す図である。
第1指導レポートR1は、指導レポートH1の一例である。
第1指導レポートR1では、氏名などの情報が記述される第1欄R11と、対象者211の運動情報G3に対する総合的な評価などの情報が記述される第2欄R12と、対象者211の運動情報G3に関する情報が記述される第3欄R13と、対象者211への指導内容などの情報が記述される第4欄R14が含まれている。
【0049】
第1欄R11には、例えば、氏名、所属、性別、年齢などのうちの1以上の情報が記述される。所属としては、例えば、学校名、会社名、地域名、または、所属しているクラブ名などがあり得る。
また、第1指導レポートR1では、今回の運動情報G3の計測された年月日が記述されてもよく、さらに、前回の運動情報G3の計測が行われた年月日などが記述されてもよい。
【0050】
第2欄R12には、例えば、総合点、順位、総合的な評価を表す文章、総合的な評価を表すグラフなどのうちの1以上の情報が記述される。総合点は、例えば、理想の運動情報G3での点数を上限とした場合の対象者211の運動情報G3を点数として示したものである。順位は、例えば、当該対象者211の総合点と他の対象者211の総合点とを比較し、順位として示したものである。
また、第2欄R12には、対象者211の今回の運動情報G3の計測の結果と当該対象者211の前回の運動情報G3の結果とを比較した評価を示してもよい。
【0051】
第3欄R13には、例えば、運動の注意点、実際に計測された運動の状況、対象者211の運動情報G3と理想の運動情報G3との差分、または、当該対象者211の運動情報G3と他の対象者211の運動情報G3を基にした平均となる運動情報G3との差分、などのうちの1以上の情報が記述されてもよい。
また、第3欄R13には、第1動きM1~第5動きM5について記述されてもよい。具体例として、第1動きM1における脚の振り上げ角度、第2動きM2における脚を振り下ろすスピード、第3動きM3における足がボールに触れるタイミング、第4動きM4における脚の振りぬき角度、第5動きM5におけるキック後の姿勢、といったように、第1動きM1~第5動きM5について1または2以上の情報が記述されてもよい。また、第1動きM1~第5動きM5をそれぞれ表す絵柄、これら複数の動きを通じて計測された所定の波形データなどのうちの1以上の情報が記述されてもよい。当該波形データとして、例えば、対象者211の運動評価情報G2が記述されてもよい。
また、ボールを蹴る際の足の速度を示すキックスピード、ボールを蹴る際のボールに加えられる力を示すキックインパクト力などの情報が記述されてもよい。
【0052】
第4欄R14は、例えば、運動評価情報G2に基づいた指導内容などが記述されてもよい。当該指導内容は、運動情報G3の全体に対するアドバイスであってもよく、第1動きM1~第5動きM5それぞれに別々のアドバイスであってもよく、第1動きM1~第5動きM5のうち、いずれかの動きに対するアドバイスであってもよい。
【0053】
ここで、図9の例では、第1欄R11~第4欄R14に区分してそれぞれの欄に対応する情報が記述される第1指導レポートR1を示したが、指導レポートH1の内容は任意であってもよく、少なくとも対象者211への指導内容に関する情報が記述されていればよい。また、必ずしも図9の例のように複数の欄が明確に区分されていなくてもよい。
例えば、指導レポートH1において、指導内容は、任意の箇所に記述されてもよく、複数箇所に記述されてもよい。
また、指導内容は、任意の態様で表現されてもよく、例えば、指導内容を表す文章または絵柄、目標を表す文章または絵柄、対象者211の運動情報G3と理想の運動情報G3との差分を表す文章または絵柄などのうちの1以上を用いて表現されてもよい。
【0054】
本実施形態では、指導内容は、対象者211の運動情報G3に対する評価を上げるための指導の内容である。当該評価は、例えば、対象者211の運動情報G3と理想の運動情報G3との類似度で表されてもよい。
指導としては、対象者211の行う運動を分割した第1動きM1~第5動きM5ごとの指導であってもよく、あるいは、分割された第1動きM1~第5動きM5のうちの1つの動きに関する指導であってもよい。
指導内容は、対象者情報G1に基づいて異なる内容として指導レポートH1に記載される。
【0055】
指導レポートH1に記述される指導内容について説明する。
指導内容には動きに関する指導があり、動きに関する指導は、簡単な内容、普通の内容、および高度な内容に区別される。
簡単な内容は、例えば、体の使い方についての内容であり、具体例として、「脚を大きく振り上げよう」あるいは「膝を曲げてボールを蹴る」などといった内容である。
普通の内容は、例えば、意識するポイントについての内容であり、具体例として、「脚を大きく振り上げる際のスピードへの意識」あるいは「膝を曲げてボールを蹴る際の足への力の意識」などといった内容である。
高度な内容は、例えば、さらに細かい意識するポイントについての内容であり、具体例として、「脚を大きく振り上げる際のひざ下のスピードへの意識」あるいは「膝を曲げてボールを蹴る際の足の親指への力の意識」などといった内容である。
【0056】
指導レポートH1において指導内容が示される動きの数について説明する。指導内容が示される動きの数は、簡単な内容および高度な内容で異なる。
簡単な内容は、例えば、第1動きM1~第5動きM5のうち、1つの動きに対して指導内容を示すものである。
高度な内容は、例えば、第1動きM1~第5動きM5のうち、2つ以上の動きに対して指導内容を示すものである。
【0057】
指導レポートH1における練習方法に関する指導内容について説明する。練習方法に関する指導は、簡単な内容、普通の内容、および高度な内容に区別される。
簡単な内容は、例えば、「回数をこなす」ことに関する内容である。
普通の内容は、例えば、「回数をこなし、軽い筋トレを行う」ことに関する内容である。筋トレとしては、例えば、片足立ちなどの軽い筋トレ、腹筋またはスクワットなどの筋トレがある。また、腹筋またはスクワットなどの筋トレについては少ない回数とする指導内容が用いられてもよい。
高度な内容は、例えば、「回数をこなし、適度な筋トレと体幹トレーニングを行う」ことに関する内容がある。また、腹筋またはスクワットなどの筋トレの回数を上げる指導内容が用いられてもよい。
【0058】
指導レポートH1における練習方法についての提案について説明する。練習方法の提案は、簡単な伝え方、高度な伝え方および本人の意思を尊重する伝え方で異なる。
簡単な伝え方は、例えば、一般的な用語で練習方法を提案する伝え方である。
高度な伝え方は、例えば、専門用語または専門知識を伝えつつ、練習方法を提案する伝え方である。
本人の意思を尊重する伝え方は、例えば、対象者211が既に行っている練習方法についてのコメントに加えて、練習方法を提案ではなく情報として伝える伝え方である。
【0059】
具体例を示す。
第1対象者の具体例を示す。
対象者211が第1対象者である場合について具体例を示す。
【0060】
図10は、実施形態に係る第1対象者情報の一例を表す第4テーブルT4を示す図である。
図11は、実施形態に係る第1対象者の運動情報G3における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図11に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は速度を表している。
当該グラフには、第1対象者の運動情報G3における時間と速度との第1b関係P21を示してある。また、当該グラフには、対象者211が行った運動の理想となる運動情報G3の時間と速度との第1理想関係P20も示してある。
【0061】
第1対象者の対象者情報G1である第1対象者情報では、年齢が18歳であり、身長が176cmであり、体重が71kgであり、BMIが22.9であり、運動の経験が6年未満の年数であり、住所が指導員から近い場所の住所「xxx」であり、性格が柔軟な性格である。
第1対象者の運動評価情報G2は、「第3動きM3において第1理想関係P20と比較し、ボールを蹴りだすタイミングの速度が遅い」となり、「ボールを蹴りだすタイミングの速度が遅い」といったコメントが示される。
第1対象者への指導内容は、「ボールを蹴る動きに加えて、脚を振り下げる動きおよび脚を蹴り上げる動きについての指導を行い、適度な筋トレを加えて専門的な知識と共に伝える」という指導内容である。
【0062】
第1対象者のパターンである第1パターンの指導内容について説明する。
本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、高度な内容を採用し、具体的には、さらに細かい意識するポイントについての指導内容とする。当該ポイントは、例えば、「脚を大きく振り上げる際のひざ下のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足の親指への力の意識」である。
このような指導内容を採用する理由は、第1対象者の年齢と経験年数から身体の動かし方は理解していると判断でき、身体の細かな動かし方を意識させることで、効率的に練習できるためである。
【0063】
一方、本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、簡単な内容および普通の内容を不採用とする。
簡単な内容は、体の使い方についての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げよう」、「膝を曲げてボールを蹴る」などである。
普通の内容は、意識するポイントについての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げる際のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足への力の意識」である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第1対象者の年齢と経験年数から身体の動かし方は理解できていると判断できるため、理解できていることを伝えても効率的な練習にはならないためである。
【0064】
本実施形態に係る機械学習では、指導内容を示す動きの数について、高度な内容を採用し、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、2つ以上の動きについての指導内容を示すものである。
このような指導内容を採用する理由は、第1対象者の年齢と経験年数からボールを蹴る運動については慣れが生じているため、連動した動きを意識させることができるためである。
【0065】
一方、本実施形態に係る機械学習では、指導を示す動きの数について、簡単な内容を不採用とし、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、1つの動きについての指導内容を示すものである。
このような指導内容を不採用とする理由は、動きを別々に意識させるよりも、連動した動きを意識させた方が効果的であるためである。
【0066】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、高度な内容を採用し、具体的には、回数だけでなく、適度な筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を採用する理由は、第1対象者の体格が成長期前ではないと判断でき、適度な筋トレを行っても成長を阻害しないためである。
【0067】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、簡単な内容および普通の内容を不採用とする。
簡単な内容は、回数をこなす指導内容である。
普通の内容は、回数だけでなく、軽い筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第1対象者の体格から、簡単な内容および普通の内容では身体への負荷が足りないと判断でき、効率的なトレーニングを行うことができないためである。
【0068】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、高度な伝え方を採用し、具体的には、専門用語および専門知識を伝えつつ、練習方法を提案する。
このような提案を採用する理由は、性格から、こちらから方法を提案しても、柔軟に取り入れて貰えるためであり、また、経験年数より専門的な知識も交えた方が効果的であるためである。
【0069】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、簡単な伝え方および本人の意思を尊重する伝え方を不採用とする。
簡単な伝え方は、一般的な用語での練習方法を提案する伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、第1対象者の経験年数から一般的な用語で伝えなくとも理解ができると判断できるためである。
本人の意思を尊重する伝え方は、第1対象者が既に行っている練習方法についてのコメントに加えて、練習方法を提案ではなく、情報として伝える伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、第1対象者が自己で行っている練習が非効率的な可能性があると判断されるため、こちらから提示したほうが良いためである。
【0070】
第2対象者の具体例を示す。
対象者211が第2対象者である場合について具体例を示す。
【0071】
図12は、実施形態に係る第2対象者情報の一例を表す第5テーブルT5を示す図である。
図13は、実施形態に係る第2対象者の運動情報G3における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図13に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は速度を表している。
当該グラフには、第2対象者の運動情報G3における時間と速度との第2b関係P22を示してある。また、当該グラフには、対象者211が行った運動の理想となる運動情報G3の時間と速度との第1理想関係P20も示してある。
【0072】
第2対象者の対象者情報G1である第2対象者情報では、年齢が31歳であり、身長が169cmであり、体重が68kgであり、BMIが23.7であり、運動の経験が10年以上の年数であり、住所が指導員から遠い場所の住所「yyy」であり、性格がこだわりの強い性格である。
第2対象者の運動評価情報G2は、「第2動きM2において第1理想関係P20データと比較し、ボールを蹴りだすタイミングが早い」となり、「ボールを蹴りだすタイミングが早い」といったコメントを示される。
第2対象者への指導内容は、「ボールを蹴る動きに加えて、脚を振り下げる動きおよび足を蹴り上げる動きについての指導を行い、適度な筋トレを加えた練習方法を情報として伝える」という指導内容である。
【0073】
第2対象者のパターンである第2パターンの指導内容について説明する。
本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、高度な内容を採用し、具体的には、さらに細かい意識するポイントについての指導内容とする。当該ポイントは、例えば、「脚を大きく振り上げる際のひざ下のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足の親指への力の意識」である。
このような指導内容を採用する理由は、第2対象者の年齢と経験年数から身体の動かし方は理解していると判断でき、身体の細かな動かし方を意識させることで、効率的に練習できるためである。
【0074】
一方、本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、簡単な内容および普通の内容を不採用とする。
簡単な内容は、体の使い方についての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げよう」、「膝を曲げてボールを蹴る」などである。
普通の内容は、意識するポイントについての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げる際のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足への力の意識」である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第2対象者の年齢と経験年数から身体の動かし方は理解できていると判断できるため、理解できていることを伝えても効率的な練習にはならないためである。
【0075】
本実施形態に係る機械学習では、指導内容を示す動きの数について、高度な内容を採用し、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、2つ以上の動きについての指導内容を示すものである。
このような指導内容を採用する理由は、第2対象者の年齢と経験年数からボールを蹴る運動については慣れが生じているため、連動した動きを意識させることができるためである。
【0076】
一方、本実施形態に係る機械学習では、指導内容を示す動きの数について、簡単な内容を不採用とし、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、1つの動きについての指導内容を示すものである。
このような指導内容を不採用とする理由は、動きを別々に意識させるよりも、連動した動きを意識させた方が効果的であるためである。
【0077】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、高度な内容を採用し、具体的には、回数だけでなく、適度な筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を採用する理由は、第2対象者の年齢および体格から成長期前ではないと判断でき、適度な筋トレを行っても成長を阻害しないためである。
【0078】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、簡単な内容および普通の内容を不採用とする。
簡単な内容は、回数をこなす指導内容である。
普通の内容は、回数だけでなく、軽い筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第2対象者の年齢と体格から、簡単な内容および普通の内容では身体への負荷が足りないと判断でき、効率的なトレーニングを行うことができないためである。
【0079】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、本人の意思を尊重する伝え方を採用し、具体的には、第2対象者が既に行っている練習方法についてのコメントに加えて、練習方法を提案ではなく、情報として伝える。
このような提案を採用する理由は、第2対象者の性格がこだわりの強い性格であることから提示する練習方法を行うように伝えると反発し、提示した練習方法を行わない可能性があると判断できるため、第2対象者が既に行っている練習方法を中心としたアドバイスをし、お勧めの練習方法として「この練習があります」と情報として伝え方が、練習方法を第2対象者が納得して取り入れてもらえる可能性があるためである。
【0080】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、簡単な伝え方および高度な伝え方を不採用とする。
簡単な伝え方は、一般的な用語での練習方法を提案する伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、一般的な用語で伝えなくとも理解ができるためである。
高度な伝え方は、専門用語および専門知識を伝えつつ、練習方法を提案する伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、こだわりの強い性格から、こちらから練習方法を提案しても取り入れて貰えない可能性があるためである。
【0081】
第3対象者の具体例を示す。
対象者211が第3対象者である場合について具体例を示す。
【0082】
図14は、実施形態に係る第3対象者情報の一例を表す第6テーブルT6を示す図である。
図15は、実施形態に係る第3対象者の運動情報G3における時間と速度との関係の一例を示す図である。
図15に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は速度を表している。
当該グラフには、第3対象者の運動情報G3における時間と速度との第3b関係P23を示してある。また、当該グラフには、対象者211が行った運動の理想となる運動情報G3の時間と速度との第1理想関係P20も示してある。
【0083】
第3対象者の対象者情報G1である第3対象者情報では、年齢が12歳であり、身長が135cmであり、体重が35kgであり、BMIに代わるローレル指数が142であり、運動の経験が1年未満の年数であり、住所が指導員から遠い場所の住所「zzz」であり、性格があきらめない性格である。
第3対象者の運動評価情報G3は、「第1動きM1~第5動きM5において第1理想関係P20と比較し、全体的に速度が遅い」となり、「全体的に速度が遅い」といったコメントが示される。
第3対象者への指導内容は、「足を振り上げる動きについての指導を行い、足を振り上げる動きの速度を上げるための軽い筋トレを加えた練習方法を提案する」という指導内容である。
【0084】
第3対象者のパターンである第3パターンの指導内容について説明する。
本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、簡単な内容を採用し、具体的には、体の使い方についての指導内容とする。当該指導内容は、例えば、「脚を大きく振り上げよう」、「膝を曲げてボールを蹴る」などである。
このような指導内容を採用する理由は、第3対象者の年齢と経験年数が低く、身体の動かし方に慣れていない可能性があると判断できるため、身体の細かな動きについての指導よりも、体の動かし方そのものについての指導をすることで効果があるためである。
【0085】
一方、本実施形態に係る機械学習では、動きに関する指導内容として、普通の内容および高度な内容を不採用とする。
普通の内容は、意識するポイントについての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げる際のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足への力の意識」である。
高度な内容は、さらに細かい意識するポイントについての指導内容であり、例えば、「脚を大きく振り上げる際のひざ下のスピードへの意識」、「膝を曲げてボールを蹴る際の足の親指への力の意識」である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第3対象者の第3対象者情報から身体の細かな動かし方を意識できるほど、年齢や経験年数が高くないと判断できるためである。
【0086】
本実施形態に係る機械学習では、指導内容を示す動きの数について、簡単な内容を採用し、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、1つの動きについての指導内容とする。
このような指導内容を採用する理由は、第3対象者の年齢と経験年数が低く、意識しながらトレーニングを行う経験が少ないと判断できるため、まずは意識しながらトレーニングを行うことに慣れさせるためである。
【0087】
一方、本実施形態に係る機械学習では、指導内容を示す動きの数について、高度な内容を採用し、具体的には、第1動きM1~第5動きM5のうち、2つ以上の動きについての指導内容を示すものである。
このような指導内容を不採用とする理由は、意識しながらトレーニングを行うことに慣れていない可能性があるため、複数の動きを意識することにより動きが鈍くなる可能性があると判断されるためである。
【0088】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、普通の内容を採用し、具体的には、回数だけでなく、軽い筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を採用する理由は、第3対象者の性格があきらめない性格であることを考慮し、ただ回数をこなすだけだとモチベーションの維持が難しいため、軽い筋トレなどで筋力を上げるような指導を行い、モチベーション維持を図るためである。
【0089】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法に関する指導内容として、簡単な内容および高度な内容を不採用とする。
簡単な内容は、回数をこなす指導内容である。このような指導内容を不採用とする理由は、第3対象者の性格から簡単な内容だけだとモチベーションを維持することが難しいと判断されるためである。
高度な内容は、回数だけでなく、適度な筋トレを行う指導内容である。
このような指導内容を不採用とする理由は、第3対象者の年齢が低く、体格が成長期前なので筋トレを行いすぎると第3対象者の成長を阻害する可能性があると判断されるためである。
【0090】
本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、簡単な伝え方を採用し、具体的には、一般的な用語での練習方法を提案する。
このような提案を採用する理由は、第3対象者の年齢および住んでいる場所が指導員から遠いことから指導される経験が少なく、簡単な指導でまずは練習を実施してもらうためである。
【0091】
一方、本実施形態に係る機械学習では、練習方法についての提案として、高度な伝え方および本人の意思を尊重する伝え方を不採用とする。
高度な伝え方は、専門用語および専門知識を伝えつつ、練習方法を提案する伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、第3対象者の年齢および住んでいる場所から指導される経験が少なく高度な指導をしっかりと理解できない可能性があると判断されるためである。
本人の意思を尊重する伝え方は、第3対象者が既に行っている練習方法についてのコメントに加えて、練習方法を提案ではなく、情報として伝える伝え方である。このような提案を不採用とする理由は、第3対象者の年齢および住んでいる場所から指導される経験が少なくどのような練習をしたらよいか分からない可能性があると判断されるためである。
【0092】
学習処理について説明する。
図16図18を参照して、学習処理について説明する。
図16は、実施形態に係る教師データの生成の一例を模式的に示す図である。なお、訓練データは、学習データなどと呼ばれてもよい。
図16には、第b1訓練データB1と、第b2訓練データB2と、第b3訓練データB3を示してある。
第b1訓練データB1は、第b1対象者情報B11と、第b1運動評価情報B12と、を含む。
第b2訓練データB2は、第b2対象者情報B21と、第b2運動評価情報B22と、を含む。
第b3訓練データB3は、第b3対象者情報B31と、第b3運動評価情報B32と、を含む。
【0093】
ここで、第b1運動評価情報B12、第b2運動評価情報B22および第b3運動評価情報B32は、同じパターンであるパターンBを有する運動評価情報である。
なお、同じパターンを有する運動評価情報を含む訓練データの数は、例えば、4個以上であってもよく、あるいは、2個であってもよいが、本実施形態では、説明の便宜上、3個である場合を例として説明する。このような訓練データの数は、実際には、例えば、多数である。
【0094】
指導員611は、第c1指導、第c2指導、第c3指導など、異なる指導を行い得るが、ここでは、第c1指導を例として説明する。本実施形態では、第c1指導は、その指導の内容が記述された指導レポートにより行われる。
指導員611が第b1訓練データB1に該当する対象者に第c1指導の内容を含む指導レポートを渡した後、その指導が反映された当該対象者について再び運動の測定を行う。そして、当該対象者が当該指導レポートを受け取った後における再測定の結果を第b1教師データB111として使用する。第b1教師データB111は、例えば、当該対象者について再び得られた運動評価情報であり、指導の効果があったか否かの情報を含む。
【0095】
例えば、指導前における運動評価情報と比べて指導後における運動評価情報が、所定の条件を満たす程度で向上している場合に、指導の効果があったとみなし、他の場合に、指導の効果が無かったとみなす。所定の条件とは、例えば、理想の運動情報の波形データに対する運動評価情報に含まれる運動情報の類似度が向上することである。
本実施形態では、指導の効果があった場合を「効果あり」とも呼んでおり、指導の効果が無かった場合を「効果なし」とも呼んでいる。
【0096】
ここで、第b1訓練データB1および第c1指導から第b1教師データB111が生成される場合を示したが、同様に、第b2訓練データB2および第c1指導から第b2教師データB121が生成され、第b3訓練データB3および第c1指導から第b3教師データB131が生成される。
図16の例では、第b1教師データB111および第b2教師データB121は効果ありの場合であり、第b3教師データB131は効果なしの場合である。
【0097】
学習中モデルA11での分析について説明する。
図17は、実施形態に係る学習中モデルA11での分析の一例を模式的に示す図である。
ここで、学習中モデルA11は、学習モデルA1が学習中の段階にある状態の学習モデルである。学習モデルA1は、学習前の状態から、学習中モデルA11の状態を経由して、学習済みモデルとなる。
【0098】
学習中モデルA11は、指導の結果から、対象者情報のうちで、いずれのパラメーターにいずれの情報がある場合に指導の効果があるのかの傾向を探す。
また、学習中モデルA11は、さらに、指導の効果の程度を判定してもよい。効果の程度は、例えば、効果の程度を表す数値により表されてもよく、一例として、効果が大きいほど当該数値が大きくなる。
【0099】
図17の例では、第b1教師データB111に対応する対象者の第b1対象者情報B11では、所定パラメーターの値が「〇〇〇」である。一例として、当該所定パラメーターは2個あり、「身長176cm」および「体重71kg」である。
また、第b2教師データB121に対応する対象者の第b2対象者情報B21では、所定パラメーターの値が「△△△」である。一例として、当該所定パラメーターは2個あり、「身長169cm」および「体重68kg」である。
また、第b3教師データB131に対応する対象者の第b3対象者情報B31では、所定パラメーターの値が「×××」である。一例として、当該所定パラメーターは2個あり、「身長135cm」および「体重25kg」である。
【0100】
学習中モデルA11は、対象者情報のうち、どのようなステータスの対象者に効果があるのかを分析し、有効なステータスを探す。
図17の例では、第b1教師データB111に対応する対象者のBMI値と、第b2教師データB121に対応する対象者のBMI値は、体型がしっかりしていることを表すが、第b3教師データB131に対応する対象者のBMI値はそうではない、ことを想定する。
そこで、学習中モデルA11は、運動評価情報がパターンBである場合に、体型がしっかりしている対象者に対して、第c1指導を行うと、効果があることを学習する。
【0101】
なお、図17の例では、それぞれの対象者について、対象者情報と、指導前における運動評価情報と、指導の内容と、指導後における運動評価情報を学習処理に用いる場合を示してあるが、例えば、指導前における運動評価情報および指導後における運動評価情報としては、指導前における運動評価情報のパターンが識別可能であり、指導の効果が識別可能であれば、必ずしもそのままの情報が用いられなくてもよく、加工された情報が用いられてもよい。
【0102】
図18は、実施形態に係る学習中モデルA11での分析内容の一例を模式的に示す図である。
図18に示されるグラフにおいて、横軸は所定指標を表しており、縦軸は効果の程度を表している。当該縦軸では、±0のところで効果が無く、プラスの範囲で上に行くほど効果が大きく、マイナスの範囲で下へ行くほど逆効果が大きい。
図18には、運動評価情報がパターンBである多数の教師データの分析が行われた場合を想定した分析結果に係る分布特性511を示してある。なお、分布特性511は、説明のための例示であり、実際に得られた結果ではない。
図18の例では、所定指標は、例えば、所定パラメーター自体、または、所定パラメーターから得られる値であり、一例として、BMI値である。
図18の例では、第b1教師データB111に対応する点が第b1点B211に相当し、第b2教師データB121に対応する点が第b2点B221に相当し、第b3教師データB131に対応する点が第b3点B231に相当する。
【0103】
このように、学習モデルA1は、対象者情報G1と運動評価情報G2とに紐付けられた対象者211が指導レポートH1を受け取った後における再測定の結果の相関関係を学習する。
なお、本実施形態では、指導の効果があるか否かの情報ばかりでなく、指導の効果の程度の情報を教師データとして用いる場合を示したが、他の例として、指導の効果があるか否かの情報が教師データとして用いられて、指導の効果の程度の情報が用いられなくてもよい。
【0104】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置1では、次のような構成とした。
対象者情報取得部111は、対象者211に関する対象者情報G1を取得する。
運動評価情報取得部112は、対象者211の運動の評価を示す運動評価情報G2を取得する。
記憶部14は、学習済みモデルA2を記憶する。学習済みモデルA2は、対象者情報G1と運動評価情報G2とが入力されると、対象者211の運動情報G3の評価が向上すると推測される指導内容を出力する。
レポート出力部113は、対象者情報G1と、運動評価情報G2と、を学習済みモデルA2に入力し、学習済みモデルA2から出力される指導内容が含まれる指導レポートH1を出力する。
【0105】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211ごとに適した指導レポートH1を出力することができ、対象者211の運動を支援することができる。
例えば、情報処理装置1では、運動の指導を受ける対象者211ごとに、運動に関する複数の指導内容のうち、対象者211の運動の評価を向上させる指導内容を推論し、推論した指導内容が含まれる指導レポートH1を出力することができ、これにより、対象者211の運動の上達を支援することができる。
【0106】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動評価情報G2は、目標の運動情報と、対象者211の運動に関する運動情報と、を比較した情報である。
【0107】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211の運動状態を目標の運動状態に近付けるように支援することができる。
ここで、目標の運動情報は、例えば、理想の運動情報であってもよい。
また、目標の運動情報は、例えば、すべての対象者211について同じであってもよく、あるいは、対象者211ごとに変化し得てもよい。
なお、目標の運動情報との比較とは別の手法で、運動の評価が行われる態様が用いられてもよい。
【0108】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者情報G1は、対象者211の体格に関する情報および年齢に関する情報を含む。
【0109】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211の体格および年齢に基づいて運動の支援を行うことができる。
なお、対象者情報G1に対象者211の体格に関する情報および年齢に関する情報のうちの一方または両方が含まれない態様が用いられてもよい。
【0110】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者情報G1は、対象者211の性格に関する情報を含む。
【0111】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211の性格に基づいて運動の支援を行うことができる。
なお、対象者情報G1に対象者211の性格に関する情報が含まれない態様が用いられてもよい。
【0112】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者情報G1は、対象者211の住んでいる場所に関する情報を含む。
【0113】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211の住んでいる場所に基づいて運動の支援を行うことができる。
ここで、住んでいる場所は、例えば、住所により特定されてもよい。
なお、対象者情報G1に対象者211の住んでいる場所に関する情報が含まれない態様が用いられてもよい。
【0114】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、記憶部14は、対象者情報G1と紐付けて対象者211の運動評価情報G2を記憶する。
運動評価情報取得部112は、レポート出力部113から指導レポートH1が出力された後の運動評価情報を取得する。
指導レポートH1は、レポート出力部113から指導レポートH1が出力される前の運動評価情報と、レポート出力部113から指導レポートH1が出力された後の運動評価情報と、を含む。
【0115】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、指導レポートH1の出力前後の運動評価情報を対象者211に提示することができる。
例えば、対象者211に対して前回の指導レポートH1が出力される前の運動評価情報と、対象者211に対して前回の指導レポートH1が出力された後の運動評価情報と、が今回の指導レポートH1に含まれることで、前回の指導レポートH1によって対象者211の運動に対する評価がどのように変化したかを把握することが可能である。
なお、指導レポートH1の出力前の運動評価情報および指導レポートH1の出力後の運動評価情報のうちの一方または両方が指導レポートH1に含まれない態様が用いられてもよい。
【0116】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動評価情報G2は、運動における第1の動きに対する評価と、運動における第2の動きに対する評価と、を含む。
【0117】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動における複数の動きに対する評価を提示することが可能である。
ここで、本実施形態では、第1動きM1~第5動きM5を示したが、これらのうちの任意の2つの動きが、第1の動きおよび第2の動きとされてもよい。
なお、運動における複数の動きに対する評価が提示されない態様が用いられてもよい。
【0118】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、指導レポートH1は、第1の動きに対する第1の指導と、第2の動きに対する第2の指導と、を含む。
【0119】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動における複数の動きに対する指導を行うことが可能である。
なお、運動における複数の動きに対する指導が行われない態様が用いられてもよい。
【0120】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、指導レポートH1は、第1の動きに関する第1の指導と、第2の動きに関する第2の指導と、のうちの一方を含む。
【0121】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動における複数の動きのうちの1つの動きに関する指導を行うことが可能であり、複数の動きに関する指導が行われる場合と比べて、指導の内容を把握し易くすることができる。
なお、運動における複数の動きのうちの1つの動きに関する指導だけでなく、他の動きに関する指導も行われる態様が用いられてもよい。
【0122】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動情報取得部114は、対象者211に取り付けられる第1検出装置251からの情報に基づいて、対象者211の運動に関する運動情報G3を取得する。
【0123】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211自体の動きから、運動情報G3を取得することが可能である。
なお、第1検出装置251からの情報に基づいて運動情報G3を取得する運動情報取得部114の機能が情報処理装置1に備えられない態様が用いられてもよい。
【0124】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、第1検出装置251は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する。
【0125】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211自体の動きから、加速度、位置情報、角速度のうちの1以上に基づく運動情報G3を取得することが可能である。
なお、加速度、位置情報および角速度以外の情報に基づく運動情報が取得される態様が用いられてもよい。
【0126】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動情報取得部114は、運動に関する道具231に取り付けられる第2検出装置271からの情報に基づいて、対象者211の運動に関する運動情報G3を取得する。
【0127】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動に使用される道具231の動きから、運動情報G3を取得することが可能である。
なお、第2検出装置271からの情報に基づいて運動情報G3を取得する運動情報取得部114の機能が情報処理装置1に備えられない態様が用いられてもよい。
【0128】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、第2検出装置271は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する。
【0129】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、運動に使用される道具231の動きから、加速度、位置情報、角速度のうちの1以上に基づく運動情報G3を取得することが可能である。
なお、加速度、位置情報および角速度以外の情報に基づく運動情報が取得される態様が用いられてもよい。
【0130】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、学習済みモデルA2は、対象者211に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報G1と運動評価情報G2とに基づく指導内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、学習中に対象者情報G1の複数のパラメーターのうち、有効となるパラメーターを分析する学習モデルである。
【0131】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、学習中の学習モデルは、入力情報に基づいて、対象者情報G1の複数のパラメーターのうち、有効となるパラメーターを分析することができる。
なお、これに限られず、学習中の学習モデルの内部の動作としては、学習のための任意の動作が行われてもよい。
【0132】
例えば、本実施形態に係る情報処理装置1では、次のような構成とした。
指導内容取得部115は、対象者211に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報G1と対象者211の運動の評価に関する運動評価情報G2とに基づく指導の内容を取得する。
運動情報評価部116は、指導後の対象者211の運動の評価に関する運動評価情報を取得する。
記憶部14は、学習中モデルA11を記憶する。学習中モデルA11は、指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、対象者情報G1の複数のパラメーターのうち、有効となるパラメーターを分析する。
【0133】
したがって、本実施形態に係る情報処理装置1では、学習中モデルA11は、入力情報に基づいて、対象者情報G1の複数のパラメーターのうち、有効となるパラメーターを分析することができる。
【0134】
なお、本実施形態に係る情報処理装置1では、対象者211がサッカーなどの運動を行う者であり、当該運動に関する支援を行う場合を示したが、これに限定されず、対象者211が他の運動を行う場合に適用されてもよい。
【0135】
以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここでいう「コンピューターシステム」は、オペレーティングシステムあるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD(Compact Disc)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーあるいはクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。当該揮発性メモリーは、RAMであってもよい。記録媒体は、非一時的記録媒体であってもよい。
【0136】
上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
【0137】
以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能は、プロセッサーにより実現されてもよい。実施形態における各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するコンピューター読み取り可能な記録媒体により実現されてもよい。プロセッサーは、各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよく、あるいは、各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。プロセッサーはハードウェアを含み、当該ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路のうちの少なくとも一方を含んでもよい。プロセッサーは、回路基板に実装された1または複数の回路装置、あるいは、1または複数の回路素子のうちの一方または両方を用いて、構成されてもよい。回路装置としてはIC(Integrated Circuit)などが用いられてもよく、回路素子としては抵抗あるいはキャパシターなどが用いられてもよい。
【0138】
プロセッサーは、CPUであってもよい。ただし、プロセッサーは、CPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等のような、各種のプロセッサーが用いられてもよい。プロセッサーは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェア回路であってもよい。プロセッサーは、複数のCPUにより構成されていてもよく、あるいは、複数のASICによるハードウェア回路により構成されていてもよい。プロセッサーは、複数のCPUと、複数のASICによるハードウェア回路と、の組み合わせにより構成されていてもよい。プロセッサーは、アナログ信号を処理するアンプ回路あるいはフィルター回路等のうちの1以上を含んでもよい。
【0139】
以上、実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0140】
[付記]
<構成例1>~<構成例19>を示す。
【0141】
<構成例1>
対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得部と、
前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得部と、
前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部と、
前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力部と、
を備える情報処理装置。
【0142】
<構成例2>
前記運動評価情報は、目標の運動情報と、前記対象者の運動に関する運動情報と、を比較した情報である、
<構成例1>に記載の情報処理装置。
【0143】
<構成例3>
前記対象者情報は、前記対象者の体格に関する情報および年齢に関する情報を含む、
<構成例1>または<構成例2>に記載の情報処理装置。
【0144】
<構成例4>
前記対象者情報は、前記対象者の性格に関する情報を含む、
<構成例1>から<構成例3>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0145】
<構成例5>
前記対象者情報は、前記対象者の住んでいる場所に関する情報を含む、
<構成例1>から<構成例4>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0146】
<構成例6>
前記記憶部は、前記対象者情報と紐付けて前記対象者の前記運動評価情報を記憶し、
前記運動評価情報取得部は、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力された後の運動評価情報を取得し、
前記指導レポートは、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力される前の運動評価情報と、前記レポート出力部から前記指導レポートが出力された後の運動評価情報と、を含む、
<構成例1>から<構成例5>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0147】
<構成例7>
前記運動評価情報は、運動における第1の動きに対する評価と、運動における第2の動きに対する評価と、を含む、
<構成例1>から<構成例6>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0148】
<構成例8>
前記指導レポートは、前記第1の動きに対する第1の指導と、前記第2の動きに対する第2の指導と、を含む、
<構成例7>に記載の情報処理装置。
【0149】
<構成例9>
前記指導レポートは、前記第1の動きに関する第1の指導と、前記第2の動きに関する第2の指導と、のうちの一方を含む、
<構成例7>に記載の情報処理装置。
【0150】
<構成例10>
前記対象者に取り付けられる第1検出装置からの情報に基づいて、前記対象者の運動に関する運動情報を取得する運動情報取得部を備える、
<構成例1>から<構成例9>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0151】
<構成例11>
前記第1検出装置は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する、
<構成例10>に記載の情報処理装置。
【0152】
<構成例12>
運動に関する道具に取り付けられる第2検出装置からの情報に基づいて、前記対象者の運動に関する運動情報を取得する運動情報取得部を備える、
<構成例1>から<構成例9>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0153】
<構成例13>
前記第2検出装置は、加速度、位置情報、角速度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出する、
<構成例12>に記載の情報処理装置。
【0154】
<構成例14>
前記学習済みモデルは、前記対象者に関する複数のパラメーターが含まれる前記対象者情報と前記運動評価情報とに基づく前記指導内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、学習中に前記対象者情報の複数の前記パラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習モデルである、
<構成例1>から<構成例13>のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0155】
以上のような情報処理装置により行われる情報処理方法を提供することも可能である。
<構成例15>
情報処理装置の対象者情報取得部が、対象者に関する対象者情報を取得し、
前記情報処理装置の運動評価情報取得部が、前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得し、
前記情報処理装置の記憶部が、前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶し、
前記情報処理装置のレポート出力部が、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力する、
情報処理方法。
【0156】
以上のような情報処理装置におけるプロセッサーにより実行されるプログラムを記録するプログラム記録媒体を提供することも可能である。
<構成例16>
プログラムを記録するプログラム記録媒体であって、
前記プログラムは、コンピューターに、
対象者に関する対象者情報を取得する対象者情報取得機能と、
前記対象者の運動の評価を示す運動評価情報を取得する運動評価情報取得機能と、
前記対象者情報と前記運動評価情報とが入力されると、前記対象者の運動情報の評価が向上すると推測される指導内容を出力する学習済みモデルを記憶する記憶部に記憶された前記学習済みモデルに、前記対象者情報と、前記運動評価情報と、を入力し、前記学習済みモデルから出力される前記指導内容が含まれる指導レポートを出力するレポート出力機能と、
を実現させる、
プログラム記録媒体。
【0157】
<構成例17>
対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得する指導内容取得部と、
指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得する運動情報評価部と、
前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する記憶部と、
を備える情報処理装置。
【0158】
上記のような学習中モデルを提供することも可能である。
<構成例18>
対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と、前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報と、に基づく指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数の前記パラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する、
学習中モデル。
【0159】
上記のような情報処理装置により行われる情報処理方法を提供することも可能である。
<構成例19>
情報処理装置の指導内容取得部が、対象者に関する複数のパラメーターが含まれる対象者情報と前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報とに基づく指導の内容を取得し、
前記情報処理装置の運動情報評価部が、指導後の前記対象者の運動の評価に関する運動評価情報を取得し、
前記情報処理装置の記憶部が、前記指導の内容と、指導後の運動評価情報と、が入力された場合、前記対象者情報の複数のパラメーターのうち、有効となる前記パラメーターを分析する学習中モデルを記憶する、
情報処理方法。
【符号の説明】
【0160】
1…情報処理装置、11…入力部、12…出力部、13…通信部、14…記憶部、15…制御部、111…対象者情報取得部、112…運動評価情報取得部、113…レポート出力部、114…運動情報取得部、115…指導内容取得部、116…運動情報評価部、211…対象者、231…道具、251…第1検出装置、271…第2検出装置、511…分布特性、611…指導員、A1…学習モデル、A2…学習済みモデル、A11…学習中モデル、B1…第b1訓練データ、B2…第b2訓練データ、B3…第b3訓練データ、B11…第b1対象者情報、B12…第b1運動評価情報、B21…第b2対象者情報、B22…第b2運動評価情報、B31…第b3対象者情報、B32…第b3運動評価情報、B111…第b1教師データ、B121…第b2教師データ、B131…第b3教師データ、B211…第b1点、221…第b2点、B231…第b3点、G1…対象者情報、G2…運動評価情報、G3…運動情報、H1…指導レポート、M1…第1動き、M2…第2動き、M3…第3動き、M4…第4動き、M5…第5動き、P1…第1関係、P10…理想関係、P11…第1a関係、P12…第2a関係、P13…第3a関係、P20…第1理想関係、P21…第1b関係、P22…第2b関係、P23…第3b関係、R1…第1指導レポート、R11…第1欄、R12…第2欄、R13…第3欄、R14…第4欄、T1…第1テーブル、T2…第2テーブル、T3…第3テーブル、T4…第4テーブル、T5…第5テーブル、T6…第6テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
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