(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139924
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050875
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100184550
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 珠美
(74)【代理人】
【識別番号】100166785
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 智也
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA53
2C333GA04
2C333GA05
(57)【要約】
【課題】遊技の状況に応じた違和感のない内容の演出を遊技者に提供できる遊技機を提供する。
【解決手段】サブ制御基板のCPUは、S581で取得した変動パターンが、非確変非時短状態の第一報知演出、すなわちCタイム演出に係る変動パターンである場合(S583:YES)、CPUは、RAMクリア実行フラグが「ON」であるかを判断する(S585)。RAMクリア実行フラグが「OFF」である場合(S585:NO)、CPUは、Cタイム演出の特定の期間に表示する特定の画像としてラストチャンス画像又はルーレットチャンス画像を決定する(S592又はS593)。一方、RAMクリア実行フラグが「ON」である場合(S585:YES)、CPUは、Cタイム演出の特定の期間に表示する特定の画像としてファーストチャンス画像を決定する(S586)。
【選択図】
図29
【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動口に遊技球が入賞することを契機として取得された数値情報に基づいて、遊技者にとって有利な有利状態を設定するかを判定する有利判定を実行する判定手段と、
前記有利判定の結果を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段と、
前記有利状態と、前記有利状態よりも遊技者にとっての有利度が低い非有利状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、所定契機の到来に応じて設定する遊技状態設定手段と、
前記遊技状態設定手段によって前記非有利状態が設定される場合に実行される前記報知演出の内容を、前記所定契機の種類に応じて決定する演出決定手段と
を備え、
前記所定契機は、
遊技の進行に応じて到来する第一契機と、
遊技機の初期状態として到来する第二契機とを含み、
前記演出決定手段は、前記第一契機が到来することに応じて前記非有利状態が設定される場合と、前記第二契機が到来することに応じて前記非有利状態が設定される場合とで、前記非有利状態が設定されることに応じて実行される前記報知演出の内容を異なるものに決定することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出決定手段は、
前記第一契機の到来に応じて前記報知演出実行手段によって実行される前記報知演出の内容を、当該第一契機の到来までの遊技の進行に関する情報を含むものに決定し、
前記第二契機の到来に応じて前記報知演出実行手段によって実行される前記報知演出の内容を、前記初期状態に関連するものに決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記有利判定は、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出し、
前記有利判定によって前記当たりの判定結果が導出された場合、遊技者にとって有利な当たり遊技を実行する当たり遊技実行手段を備え、
前記遊技状態設定手段は、
前記非有利状態として、単位時間当たりに前記始動口へ遊技球が入賞する割合である入賞割合が通常の割合である第一遊技状態を設定することができ、
前記有利状態として、前記入賞割合が前記第一遊技状態よりも高い第二遊技状態を設定することができ、
前記第二契機が到来することに応じて、前記第一遊技状態であって、前記はずれの判定結果が前記有利判定によって導出されたことが報知された場合に、前記当たり遊技の実行を伴うことなく前記遊技状態設定手段に前記第二遊技状態を設定させることを決定できる特定遊技状態を設定し、
前記第一契機が到来することに応じても、前記特定遊技状態を設定することができ、
前記演出決定手段は、前記第一契機が到来することに応じて前記特定遊技状態が設定される場合と、前記第二契機が到来することに応じて前記特定遊技状態が設定される場合とで、前記報知演出の内容を異なるものに決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第二契機が到来することに応じて前記遊技状態設定手段によって前記特定遊技状態が設定された場合、前記特定遊技状態が設定されていることを報知する特定報知手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技者に有利な大当たり遊技が終了する場合や、確変状態及び時短状態等の遊技者に有利な遊技状態が終了する場合に、遊技者に有利な遊技の状態における遊技の結果を報知する遊技機が知られている。特許文献1は、有利な遊技状態が終了となる最終回の図柄変動が当たり変動又ははずれ変動のいずれにおいても、遊技の最終結果を報知するリザルト演出を行う遊技技を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機の遊技仕様は様々である。遊技仕様によっては、リザルト演出を実行するタイミングとされていても、遊技の最終結果を観念できない等の理由により、リザルト演出を実行すると遊技者に違和感を与える場合があるといった問題がある。
【0005】
本発明は、遊技の状況に応じた違和感のない内容の演出を遊技者に提供できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、始動口に遊技球が入賞することを契機として取得された数値情報に基づいて、遊技者にとって有利な有利状態を設定するかを判定する有利判定を実行する判定手段と、前記有利判定の結果を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段と、前記有利状態と、前記有利状態よりも遊技者にとっての有利度が低い非有利状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、所定契機の到来に応じて設定する遊技状態設定手段と、前記遊技状態設定手段によって前記非有利状態が設定される場合に実行される前記報知演出の内容を、前記所定契機の種類に応じて決定する演出決定手段とを備え、前記所定契機は、遊技の進行に応じて到来する第一契機と、遊技機の初期状態として到来する第二契機とを含み、前記演出決定手段は、前記第一契機が到来することに応じて前記非有利状態が設定される場合と、前記第二契機が到来することに応じて前記非有利状態が設定される場合とで、前記非有利状態が設定されることに応じて実行される前記報知演出の内容を異なるものに決定することを特徴とする。
【0007】
第一契機が到来することに応じて非有利状態が設定される場合には、遊技機は、例えば、当該第一契機が到来するまでの間の遊技の内容を踏まえた報知演出を実行することによって、遊技者を楽しませることができる。一方、第二契機が到来することに応じて非有利状態が設定される場合には、当該第二契機が到来するまでの間の遊技が存在しない。このため、第一契機が到来することに応じて非有利状態が設定される場合と同様の報知演出が実行された場合、遊技者が違和感を抱く可能性がある。本発明に係る遊技機は、第一契機が到来することに応じて非有利状態が設定される場合と、第二契機が到来することに応じて非有利状態が設定される場合とで、報知演出の内容を変化させることができる。これにより、本発明に係る遊技機は、遊技の状況に応じた違和感のない内容の演出を遊技者に提供できる。
【0008】
前記演出決定手段は、前記第一契機の到来に応じて前記報知演出実行手段によって実行される前記報知演出の内容を、当該第一契機の到来までの遊技の進行に関する情報を含むものに決定し、前記第二契機の到来に応じて前記報知演出実行手段によって実行される前記報知演出の内容を、前記初期状態に関連するものに決定してもよい。
【0009】
遊技の進行に関してどれだけの利益を得たかは、遊技者の関心事である。遊技機は、第一契機の到来に応じて実行される報知演出を、第一契機の到来までの遊技の進行に関する情報を含む内容とすることによって、遊技者の関心を大いに惹くことができる。一方、遊技機は、初期状態から遊技が開始された場合には、報知演出の内容を初期状態に関する内容とすることができる。これにより、遊技機は、遊技者の関心を惹きつけることを図る一方、遊技の状況に応じた違和感のない演出を遊技者に提供できる。
【0010】
前記有利判定は、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出してもよい。前記遊技機は、前記有利判定によって前記当たりの判定結果が導出された場合、遊技者にとって有利な当たり遊技を実行する当たり遊技実行手段を備えてもよい。前記遊技状態設定手段は、前記非有利状態として、単位時間当たりに前記始動口へ遊技球が入賞する割合である入賞割合が通常の割合である第一遊技状態を設定することができ、前記有利状態として、前記入賞割合が前記第一遊技状態よりも高い第二遊技状態を設定することができ、前記第二契機が到来することに応じて、前記第一遊技状態であって、前記はずれの判定結果が前記有利判定によって導出されたことが報知された場合に、前記当たり遊技の実行を伴うことなく前記遊技状態設定手段に前記第二遊技状態を設定させることを決定できる特定遊技状態を設定し、前記第一契機が到来することに応じても、前記特定遊技状態を設定することができ、前記演出決定手段は、前記第一契機が到来することに応じて前記特定遊技状態が設定される場合と、前記第二契機が到来することに応じて前記特定遊技状態が設定される場合とで、前記報知演出の内容を異なるものに決定してもよい。
【0011】
遊技機は、第二契機が到来することに応じて、すなわち、初期状態として特定遊技状態を設定する。一方、遊技機は、第一契機が到来することに応じても、特定遊技状態を設定することができる。遊技機は、第一契機が到来することに応じて特定遊技状態が設定される場合と、第二契機が到来することに応じて特定遊技状態が設定される場合とで、報知演出の内容を変化させることができる。したがって、遊技機は、遊技の状況に応じた違和感のない演出を遊技者に提供できる。
【0012】
前記遊技機は、前記第二契機が到来することに応じて前記遊技状態設定手段によって前記特定遊技状態が設定された場合、前記特定遊技状態が設定されていることを報知する特定報知手段を備えてもよい。
【0013】
従来の非有利状態においては、当たり遊技の実行を伴うことなく第二遊技状態が設定されることは一般的ではない。特定遊技状態は、有利判定によってはずれの判定結果が導出された場合に、当たり遊技の実行を伴うことなく第二遊技状態が設定されうる点において、従来の遊技機に一般的に設定される非有利状態に比べて、遊技者にとって有利な遊技状態である。このような特定遊技状態が初期状態として設定されることを、ホール店員等の作業者が認識していない場合がある。遊技機は、第二契機が到来することに応じて、初期状態として特定遊技状態を設定する場合、その旨を報知する。これにより、遊技機は、遊技機に設定されている遊技状態を作業者に把握させ、遊技機を適切に稼働させるように作業者に促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
【
図5】RAM52の特
図1大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。
【
図6】ROM53に記憶されている第二始動口開放パターン定義テーブルを示す概念図である。
【
図7】ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルを示す概念図である。
【
図8】ROM53に記憶されている通常状態変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図9】ROM53に記憶されている第一時短状態変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図10】ROM53に記憶されているその他変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図11】主制御基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。
【
図12】メイン処理において行われる電源投入時処理のフローチャートである。
【
図13】メイン処理において行われる特別図柄処理のフローチャートである。
【
図16】特別図柄処理において行われる遊技状態移行処理のフローチャートである。
【
図18】メイン処理において行われる特別電動役物処理のフローチャートである。
【
図19】枠制御基板45において行われる枠制御基板処理のフローチャートである。
【
図20】枠制御基板処理において行われる持ち球管理処理のフローチャートである。
【
図21】枠制御基板処理において行われる情報出力処理のフローチャートである。
【
図22】パチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移を説明する説明図である。
【
図23】サブ制御基板58において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。
【
図25】サブ制御基板処理において行われるサブ電源投入時処理のフローチャートである。
【
図26】待機中画像128の例を示す説明図である。
【
図27】サブ電源投入時処理において行われるサブ復帰処理のフローチャートである。
【
図28】サブ制御基板処理において行われる遊技状態制御処理のフローチャートである。
【
図29】サブ制御基板処理において行われる報知演出実行処理のフローチャートである。
【
図30】サブ制御基板処理において行われる報知演出実行処理のフローチャートである。
【
図32】第一契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合における報知演出の内容を説明する説明である。
【
図34】第二契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合における報知演出の内容を説明する説明図である。
【
図36】第三契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合における報知演出の内容を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る遊技機の実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、
図1及び
図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。以下の説明では、
図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。パチンコ機1は、特別図柄を備えた、いわゆる旧1種タイプの遊技機である。本願が開示する技術は、遊技者にとって有利な遊技の状態と、有利な遊技の状態よりも遊技者にとっての有利度が低い非有利状態とを設定する遊技機であれば、旧2種タイプ、1種2種混合タイプ等、様々な遊技仕様の遊技機に適用できる。
【0016】
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技機枠30と遊技盤2とを備える。遊技機枠30は、前面枠31と、図示しない本体枠及び外枠を備える。外枠は、パチンコ機1の外郭を形成する枠部材である。
【0017】
本体枠は、遊技盤2等を取り付けるための枠体である。本体枠は、外枠に対して開閉可能に装着されている。本体枠の内部の下部には、
図3で後述する貯留装置20が設けられている。貯留装置20には、所定数の遊技球が予め貯留されている。貯留されている遊技球は、
図2で後述する遊技領域4に向けて発射された後、遊技領域4を流下して、再び貯留装置20に戻る。貯留装置20に戻った遊技球は、再度、遊技領域4に向けて発射されるために使用される。このように、貯留装置20に貯留されている遊技球は、パチンコ機1の内部に封入されており、パチンコ機1の外部に排出されることなく、循環的に使用される。このような遊技機を、封入式遊技機、封入式パチンコ等ともいう。
【0018】
前面枠31は、本体枠に対して開閉可能に装着されている。前面枠31の中央部には略円形の開口部311が形成されている。開口部311には、透明板312が固定されている。透明板312は、例えばガラス板である。前面枠31は、透明板312とともに遊技盤2を前方から覆う。
【0019】
前面枠31は、発射ハンドル32、演出ボタン35、枠ランプ38、スピーカ39及び球管理ユニット44を備える。発射ハンドル32は、前面枠31の右下部に設けられている。発射ハンドル32は、遊技者が回転操作をできるように構成されている。遊技者が発射ハンドル32を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル32の回転角度に応じた強度で、
図3及び
図4に示す遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。演出ボタン35は、前面枠31の左下部に設けられ、遊技者が押下操作をできるように構成されている。枠ランプ38は、前面枠31の上部、左部及び右部等に設けられる装飾部である。枠ランプ38は、LED等の光源を内蔵し、光を用いた各種の演出を実行する。スピーカ39は、前面枠31の上部の左右の角部に設けられている。スピーカ39は、音楽、音声、効果音等の各種の音を出力する。
【0020】
なお、パチンコ機1は封入式パチンコであり、従来の非封入式のぱちんこ遊技機が行う賞球の払い出しを行なわない。したがって、前面枠31は、従来の非封入式のぱちんこ遊技機が備える、賞球及び貸球等を受けるための上皿、下皿等を備えない。遊技者がパチンコ機1において遊技のために使用できる遊技球を、一般に、「持ち球」という。また、持ち球の数を、以下では、「持ち球数」という。パチンコ機1は、持ち球数を示す情報を管理することによって、持ち球数に応じた遊技を遊技者に実行させることができる。持ち球数を示す情報を、以下では、「持ち球数情報」という。球管理ユニット44は、開口部311の下方に設けられる。球管理ユニット44は、遊技球数表示部441及び計数ボタン442を主に備える。遊技球数表示部441は、パチンコ機1によって管理されている持ち球数情報に基づく持ち球数等を表示する。遊技球数表示部441は、7セグメントLED、LCD等によって構成される。計数ボタン442は、遊技者が遊技を終了する等に際して持ち球を精算する場合に操作される押しボタンスイッチである。
【0021】
図2に示すように、遊技盤2は正面視略正方形の板状である。遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技盤2の前面から前方に突出するレール部材である。ガイドレール3は、内レール3Aと外レール3Bとを備える。内レール3Aは前方から見て円弧状に湾曲しており、遊技盤2の左下部から上部に向けて延びるように配置される。外レール3Bも前方から見て円弧状に湾曲しており、遊技盤2において内レール3Aよりも遊技球1~2個分だけ外側の位置において、遊技盤2の左下部から右上部に亘って配置される。内レール3Aと外レール3Bとの間には発射通路23が形成される。発射通路23は、遊技球が通過できる通路であり、下端において貯留装置20に連結し、上端において遊技領域4に連結している。
【0022】
遊技領域4の略中央には、センター飾り21が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、発射通路23を通過して遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り21の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り21の右側を流下する。以下、遊技球がセンター飾り21の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球がセンター飾り21の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
【0023】
センター飾り21は、表示画面28を主に備える。表示画面28は、センター飾り21の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成される画像表示手段であり、数字・文字、様々な動画等を表示可能である。表示画面28には、有機EL、ドットマトリクス等、種々のものが用いられてよい。表示画面28は、報知演出を実行可能である。報知演出は、
図32等に示す演出用の図柄である演出図柄100を変動させた後に、後述する大当たり判定の結果を示す演出図柄100の組合せを確定表示させる図柄変動を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。また、センター飾り21は、LED等の光源を有して構成される、
図4に示す盤ランプ27を内蔵している。センター飾り21は、盤ランプ27によって、光を用いた各種の演出を実行する。
【0024】
センター飾り21の略中央下方には、第一始動口14が設けられている。第一始動口14は、後述する第一特別図柄の始動口として機能する。第一始動口14の右上方には、大入賞口16が設けられている。大入賞口16は、いわゆる特別電動役物(大当たり判定の結果に基づき入賞口の大きさを変化する役物)に係る入賞口として構成されている。大入賞口16は、左右方向に長手方向を有して延び、大入賞口16の入口を開閉可能に構成された開閉部材161を備える。遊技球は、開閉部材161が開放された場合にのみ、大入賞口16に入賞することができる。大入賞口16の開閉部材161は、
図4に示す大入賞口ソレノイド70によって電気的に開閉される。大入賞口16の開閉部材161は、後述する大当たり遊技において開放する。
【0025】
センター飾り21の右方には、遊技球が通過可能なゲート12が設けられている。ゲート12は、普通図柄の作動ゲートである。第一始動口14の下方には、第二始動口15が設けられている。第二始動口15は、後述する第二特別図柄の始動口として機能する。第二始動口15は、いわゆる普通電動役物(普通当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変更する役物)に係る入賞口として構成されている。第二始動口15は、片羽根状であり、第二始動口15の入口を開閉可能に構成された開閉部材151を備える。遊技球は、開閉部材151が開放された場合にのみ、第二始動口15に入賞することができる。第二始動口15の開閉部材151は、
図4に示す第二始動口ソレノイド69によって電気的に開閉される。第二始動口15の開閉部材151は、後述する普通当たり遊技において開放される。
【0026】
遊技盤2の右下部には、図柄表示部29が設けられている。図柄表示部29は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED及び普通図柄記憶数表示LED等を備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ複数個のLEDからなる。第一特別図柄表示部は、LEDを点滅表示すること等による変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、第一始動口14に遊技球が入賞したことを契機として実行された大当たり判定の結果を報知する。第一特別図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、第一特別図柄という。以下、第一始動口14に遊技球が入賞したことを契機として実行される大当たり判定を、「特
図1大当たり判定」という。第二特別図柄表示部は、第一特別図柄表示部と同様の変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、第二始動口15に遊技球が入賞したことを契機として実行された大当たり判定の結果を報知する。第二特別図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、第二特別図柄という。以下、第二始動口15に遊技球が入賞したことを契機として実行される大当たり判定を、「特
図2大当たり判定」という。以下では、第一特別図柄及び第二特別図柄を総称する場合、単に特別図柄という。
【0027】
普通図柄表示部は、特別図柄の変動表示と同様の変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、遊技球がゲート12を通過することを契機として実行される普通当たり判定の結果を報知する。普通図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、普通図柄という。第一保留数表示LEDは、特
図1大当たり判定の実行が保留されている数である第一保留数を表示する。第二保留数表示LEDは、特
図2大当たり判定の実行が保留されている数である第二保留数を表示する。普通保留数表示LEDは、普通当たり判定の実行が保留されている数である普通保留数を表示する。
【0028】
遊技領域4には、上記以外に、アウト口19、各種の装飾部材、その他の入賞口及び図示しない遊技くぎ等が設けられている。アウト口19は、遊技盤2の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一始動口14、第二始動口15、大入賞口16及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口19を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
【0029】
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一始動口14へ入賞しやすい。右打ちされた遊技球が第一始動口14へ入賞することは困難である。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、ゲート12、第二始動口15、大入賞口16を通過又は入賞しやすい。左打ちされた遊技球がゲート12、大入賞口16を通過又は入賞することは困難である。また、第二始動口15への遊技球の入賞は、後述する普通当たり遊技が行われた場合にしか生じ得ない。したがって、遊技者は、後述する確変状態、時短状態及び大当たり遊技中には右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合は左打ちによって遊技を進める。
【0030】
図1に示すように、パチンコホールにおいて、パチンコ機1に隣接してカードユニットCUが配置される。カードユニットCUは、パチンコ機1に接続可能な外部機器である。カードユニットCUは、カード挿入口CU1、紙幣挿入口CU2に加えて、所定の表示部、操作部等を備える。カード挿入口CU1は、遊技者が所持するICカードC1を挿入可能に構成されている。ICカードC1は、種々の情報を電子的に記憶することができる情報記憶媒体である。紙幣挿入口CU2は、紙幣を挿入可能に構成されている。表示部は、ICカードC1に記憶されている各種情報を表示できるように構成されている。操作部は、ICカードC1に記憶されている各種情報についての操作を受け付ける押しボタンスイッチ等である。
【0031】
カードユニットCUは、ICカードC1に対する情報の書き込み及びICカードC1に記憶されている情報の読み出しができるように構成されている。また、カードユニットCUは、各種の情報を枠制御基板45との間で送受信できるように構成されている。さらに、カードユニットCUは、パチンコホールに設置されている遊技機を統括的に管理する遊技場管理用コンピュータ(いわゆるホールコンピュータ)に接続し、パチンコ機1の情報を遊技場管理用コンピュータに出力する。
【0032】
図2を参照して、パチンコ機1における遊技の概要について説明する。パチンコ機1には、大当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、条件装置の作動により役物連続作動装置が作動することにより実行される。条件装置とは、役物連続作動装置が作動するための条件となる装置である。役物連続作動装置とは、特別電動役物を連続して作動させるための装置である。本実施形態において、条件装置は、大当たりであることを示す特別図柄が図柄表示部29に確定表示された場合に作動する。
【0033】
本実施形態では、第一始動口14へ遊技球が入賞することを契機として、特
図1大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第一特別図柄が図柄表示部29の第一特別図柄表示部に表示される。特
図1大当たり判定では、大当たり及びはずれのいずれかが、大当たり乱数に基づいて判定される。特
図1大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第一特別図柄が図柄表示部29の第一特別図柄表示部に確定表示されて、条件装置が作動する。本実施形態において、役物連続作動装置は、条件装置が作動した場合に作動する。役物連続作動装置が作動することによって、特別電動役物に係る大入賞口16の開閉部材161が所定の開放パターンで開放されることが所定回数繰り返される、大当たり遊技が実行される。
【0034】
以下、大当たり遊技において大入賞口16の開閉部材161が、連続して開放状態にされる繰り返しの一単位を、「大当たりラウンド」という。1回の大当たりラウンド毎に、大入賞口16が所定時間で1回又は複数回開放する。また、1回の大当たり遊技を構成する大当たりラウンドの合計数を、以下、「ラウンド数」という。また、条件装置及び役物連続作動装置が作動している状態、すなわち、大当たり遊技が実行中の状態を、大当たり遊技状態という。本実施形態では、ラウンド数は「4」又は「10」である。以下では、ラウンド数を「R」と示すことがある。以下、大当たり判定の結果が大当たりであることを示す特別図柄を、大当たり図柄という。大当たり判定の結果がはずれであることを示す特別図柄を、はずれ図柄という。
【0035】
また、第二始動口15へ遊技球が入賞することを契機として、特
図2大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第二特別図柄が図柄表示部29の第二特別図柄表示部に表示される。特
図2大当たり判定では、大当たり及びはずれのいずれかが、大当たり乱数に基づいて判定される。特
図2大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第二特別図柄が、図柄表示部29の第二特別図柄表示部に確定表示されて、条件装置が作動する。これに伴い、役物連続作動装置が作動して大当たり遊技状態が生起され、大当たり遊技が実行される。
【0036】
パチンコ機1は、確変状態又は非確変状態を設定できる。確変状態とは、大当たり判定において大当たりであると判定される確率が通常よりも高い確率に変動している遊技状態である。特
図1大当たり判定において大当たりであると判定される確率及び特
図2大当たり判定において大当たりであると判定される確率を、以下、「大当たり確率」という。非確変状態は、確変状態が設定されておらず、大当たり確率が通常の確率である状態である。本実施形態において、非確変状態における大当たり確率は、1/200であり、確変状態における大当たり確率は、1/20である。本実施形態では、大当たり遊技の終了後に60%の割合で確変状態が設定される。大当たり遊技の終了後に確変状態が設定されるか否かは、後述する特別図柄決定乱数の値に応じて決定される特別図柄の種別によって定まる。以下では、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定される種別の特別図柄を、「確変大当たり図柄」という。大当たり遊技の終了後に非確変状態が設定される種別の特別図柄を、「非確変大当たり図柄」という。設定された確変状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。
【0037】
普通当たり遊技について説明する。普通当たり遊技は、普通当たり判定の判定結果が当たりであることを示す普通図柄が図柄表示部29に確定表示された場合に実行される。普通当たり判定は、ゲート12を遊技球が通過することを契機として行われる。普通当たり遊技は、普通電動役物に係る第二始動口15の開閉部材151が所定の開放パターンで開放されることによって実行される。
【0038】
パチンコ機1は、非時短状態及び時短状態のいずれかを設定する。非時短状態は、第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる割合が通常の頻度である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる頻度が高くなる遊技状態である。非時短状態及び時短状態における第二始動口15の開閉部材151の開放パターンの詳細については後述する。
【0039】
時短状態は、時短状態の開始の契機に応じて、A時短状態及びC時短状態のいずれかに分類される。A時短状態は、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態である。本実施形態において、A時短状態は、確変状態において確変状態が継続する間に亘って継続する。A時短状態は、大当たり遊技状態が再び設定されると終了し、非時短状態が設定される。
【0040】
C時短状態は、非確変状態において、はずれ図柄のうち特定のはずれ図柄が確定表示されたことを契機として設定される時短状態である。C時短状態は、C時短状態において行われた大当たり判定の回数、すなわち特
図1大当たり判定の実行回数と特
図2大当たり判定の実行回数との合計が、予め定められたC時短回数に到達するまで継続する。特
図1大当たり判定の実行回数と特
図2大当たり判定の実行回数との合計を、以下、判定回数という。C時短状態は、大当たり遊技状態が設定されるか、C時短状態における判定回数がC時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。本実施形態において、C時短回数は600回又は100回である。
【0041】
この他、パチンコ機1は、B時短状態を設定してもよい。B時短状態は、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及び後述するRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が、予め定められた上限回数に到達することに応じて設定される時短状態である。本実施形態において、B時短状態は、B時短状態における判定回数が、予め定められたB時短回数に達するまで継続する。B時短状態は、大当たり遊技状態が再び設定されるか、B時短状態における判定回数がB時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。
【0042】
パチンコ機1は、これら確変状態、非確変状態、時短状態及び非時短状態を組み合わせて、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態を設定できる。本実施形態では、「非確変非時短状態」、「確変時短状態」、「非確変時短状態」の3種類に大別される遊技状態のうちのいずれかが設定される。非確変非時短状態は、非確変状態と非時短状態との組合せによる。以下では、非確変非時短状態を、「通常状態」ということもある。確変時短状態は、確変状態と時短状態との組合せによる。非確変時短状態は、非確変状態と時短状態との組合せによる。なお、パチンコ機1における初回電源投入後の初期状態には、非確変非時短状態が設定される。この他、パチンコ機1は、確変状態と非時短状態との組合せによる「確変非時短状態」等を含めた4種類以上の遊技状態を備えてもよい。
【0043】
図3を参照して、貯留装置20及び貯留装置20に貯留される遊技球が遊技領域4に向けて発射される場合について説明する。
図3(A)に示すように、貯留装置20は、貯留部22、遊技球発射装置37及び戻り通路25を備える。貯留部22は、貯留装置20の下部において所定数の遊技球を貯留できるように形成された領域である。遊技球発射装置37は、貯留部22の上方に設けられている。
【0044】
図示を省略するが、球送り装置48は、貯留部22と遊技球発射装置37との間において上下方向に延びるスクリューと、スクリューを囲んで上下方向に延びる樋部材と、スクリューを回転駆動させるモータとを備える。スクリューと樋部材とに囲まれた領域は、遊技球が誘導される誘導経路となっている。誘導経路の下端部は、貯留部22に連結しており、スクリューがモータの動力を受けて回転すると、貯留部22から誘導経路に入球した遊技球が、スクリューの回転に応じて誘導経路内を上昇する。本実施形態では、スクリューが1回転することに応じて、1個の遊技球が誘導経路の下端部から上端部に向けて送られる。誘導経路の上端部に到達した遊技球は、遊技球発射装置37に向けて送られる。
【0045】
遊技球発射装置37は、図示しないソレノイド等を備え、発射ハンドル32の回転角度に応じた強度で、球送り装置48によって送られた遊技球を1個ずつ発射できるように構成されている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、下端において20に連結する発射通路23を通過する。遊技球発射装置37によって発射された遊技球が遊技領域4に向かう発射通路23に沿った方向を、発射方向という。
【0046】
発射通路23には、下方に向けて延びる戻り通路25の上端部が連結する。戻り通路25の下端部は、貯留部22に連結する。発射通路23と戻り通路25とが連結する部分には、逆流防止部材24が設けられている。逆流防止部材24は、その下端部が発射通路23と戻り通路25とが連結する部分に固定される板状体である。逆流防止部材24は、下端を支点として発射通路23の下壁部に回転可能に組み付けられている。逆流防止部材24は、
図3(A)に示す状態、すなわち、鉛直方向に延びる姿勢が維持されるように付勢されている。
【0047】
発射通路23のうち逆流防止部材24よりも発射方向の上流部分を、第一通路231という。発射通路23のうち逆流防止部材24よりも発射方向の下流部分を、第二通路232という。逆流防止部材24は、第一通路231から第二通路232への遊技球の進入を許容する。一方、逆流防止部材24は、第二通路232から第一通路231への遊技球の進入を防止する。
【0048】
遊技球発射装置37によって発射され、第一通路231を発射方向に向かう遊技球は、逆流防止部材24を鉛直方向に延びる姿勢から、
図3(B)に示すように左方に向けて回転させる。これにより、遊技球は第一通路231から第二通路232に進入することができる。その後、遊技球は遊技領域4に向かう。
図3(B)に示すように左方に向けて回転した逆流防止部材24は、逆流防止部材24に作用する付勢力によって
図3(A)に示す鉛直方向に延びる姿勢に復帰する。
【0049】
第一通路231の上端部には、遊技球を検出できるセンサである発射球センサ455が設けられている。したがって、遊技球発射装置37によって発射されて第一通路231から第二通路232に進入した遊技球の全てが、発射球センサ455によって検出される。
【0050】
遊技球発射装置37による発射強度が所定未満である場合、遊技球発射装置37によって発射され、第一通路231を発射方向に向かい第二通路232に進入した遊技球が、遊技領域4に到達できない場合がある。このような遊技球を、ファール球という。この場合、ファール球は第二通路232を下方に向かって流下し、逆流防止部材24に向かう。この場合、
図3(C)に示すように、逆流防止部材24が鉛直方向に延びる姿勢にある。逆流防止部材24は、鉛直方向に延びる姿勢から右方に向けて回転することはできない。このため、鉛直方向に延びる逆流防止部材24によって、ファール球は第一通路231への進入が妨げられ、戻り通路25へ誘導される。したがって、ファール球は、戻り通路25を介して貯留部22に戻る。貯留部22に戻ったファール球は、遊技領域4に向けて発射される遊技球として再び用いられる。戻り通路25には、遊技球を検出できるセンサである戻り球センサ456が設けられている。したがって、ファール球の全てが、戻り球センサ456によって検出される。
【0051】
また、遊技盤2の裏側には、遊技領域4を流下し、第一始動口14、第二始動口15、大入賞口16及びその他の入賞口へ入賞した遊技球と、アウト口19を通過した遊技球とが全て通過する排出経路26が設けられている。排出経路26は貯留部22に連結する。これにより、遊技領域4を流下した遊技球は全て貯留部22に戻り、貯留部22に戻った遊技球は、遊技領域4に向けて発射される遊技球として再び用いられる。排出経路26における貯留部22との連結部の近傍には、遊技球を検出できるセンサである排出球センサ457が設けられている。したがって、遊技領域4を流下した遊技球の全てが、排出球センサ457によって検出される。
【0052】
図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主制御基板41、サブ制御基板58、ランプ制御基板46、演出制御基板43、枠制御基板45、中継端子板47及び電源基板42を主に備える。
【0053】
主制御基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主制御基板41のCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。RAM52は、確変状態、時短状態等の遊技状態を示すフラグ等の情報、大当たり判定の結果を示す情報、第一保留数、第二保留数等、遊技に関する処理のための遊技処理情報を記憶する。CPUユニット50には、乱数発生回路56及び割込信号発生回路57が接続されている。乱数発生回路56は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路57は、一定周波数のクロック信号を出力する図示しないクロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主制御基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、後述する主制御プログラムのメイン処理を実行する。
【0054】
また、主制御基板41には、RAMクリアスイッチ412が実装されている。RAMクリアスイッチ412は、RAMクリア処理を行う際に操作されるスイッチである。RAMクリア処理は、RAM52に記憶されている遊技処理情報を消去し、RAM52の初期設定を行うために行われる。なお、RAMクリアスイッチ412は、電源基板42に設けられても良い。RAMクリアスイッチ412は、主制御基板41、電源基板42等とは別に設けられる専用の基板に設けられてもよい。
【0055】
主制御基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、枠制御基板45、中継端子板47、図柄表示部29、第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62に接続している。図柄表示部29の表示制御は、CPU51によって行われる。第一始動口スイッチ61は、第一始動口14に設けられており、第一始動口14への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。第二始動口スイッチ62は、第二始動口15に設けられており、第二始動口15への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。
【0056】
サブ制御基板58は、各種の演算処理を行うCPU581、データを一時的に記憶するRAM582、制御プログラム等を記憶したROM583及びパチンコ機1における音出力を制御する音制御回路585を備える。サブ制御基板58は、ランプ制御基板46、演出制御基板43及びスピーカ39に接続している。サブ制御基板58は、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。
【0057】
ランプ制御基板46は、演出ボタン35、枠ランプ38及び盤ランプ27に接続している。ランプ制御基板46は、図示しないLEDドライバ等を備える。ランプ制御基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、枠ランプ38及び盤ランプ27の発光動作等を制御する。演出ボタン35は押下操作をされた場合、押下操作をされたことを示す信号を出力する。ランプ制御基板46は、演出ボタン35から受信した信号を、サブ制御基板58に中継する。
【0058】
演出制御基板43は、各種の演算処理を行うCPU431、表示画面28に対する画像出力を制御する画像制御回路435及び画像データを記憶するCGROM(図示略)等を備える。演出制御基板43は、サブ制御基板58から送信されるコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。スピーカ39は、音制御回路585によって出力される音信号を音に変換して出力する。
【0059】
枠制御基板45は、パチンコ機1における持ち球情報の管理等を司る。枠制御基板45は、CPU451、RAM452及びROM453等を備える。枠制御基板45は、各種の演算処理を行うCPU451と、持ち球情報等のデータを一時的に記憶するRAM452と、持ち球情報の管理のための制御プログラム等を記憶したROM453とを備える。
【0060】
枠制御基板45は、I/Oインタフェイス454を介して球管理ユニット44、発射球センサ455、戻り球センサ456、排出球センサ457、球送り装置48、遊技球発射装置37及びカードユニットCUに接続している。球管理ユニット44は、遊技球数表示部441及び計数ボタン442を備える。遊技球数表示部441は、CPU451による制御に応じて、持ち球情報に基づく持ち球数等を表示する。計数ボタン442は、計数ボタン442の操作状況を示す信号であるボタン入力読込信号を、1ミリ秒間隔でCPU451に送信する。本実施形態では、計数ボタン442は、計数ボタン442が押されたこと、すなわち操作されたことを検出した場合、「ON」のボタン入力読込信号をCPU451に送信する。計数ボタン442は、計数ボタン442が操作されたこと検出しなかった場合、「OFF」のボタン入力読込信号をCPU451に送信する。計数ボタン442は、計数ボタン442の操作がされた場合、操作をされたことを示すコマンドである計数コマンドを生成する。
【0061】
発射球センサ455は、遊技球発射装置37によって発射された遊技球である発射球を検出した場合、発射球検出信号を枠制御基板45に出力する。戻り球センサ456は、ファール球を検出した場合、ファール球検出信号を枠制御基板45に出力する。排出球センサ457は、遊技球の通過を検出した場合、排出球検出信号を枠制御基板45に出力する。球送り装置48は、CPU451による制御に応じて、貯留部22から遊技球発射装置37へ遊技球を1個ずつ送る。遊技球発射装置37は、CPU451による制御に応じて、一定間隔(本実施形態では約0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。また、前述したように、枠制御基板45は、I/Oインタフェイス454を介して、前述した外部機器であるカードユニットCUにも接続する。
【0062】
中継端子板47は、第二始動口ソレノイド69、大入賞口ソレノイド70、ゲートスイッチ74及び大入賞口スイッチ76に接続している。第二始動口ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口15の開閉部材151を開閉する。大入賞口ソレノイド70は、大当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材161を開閉する。ゲートスイッチ74は、ゲート12に設けられており、ゲート12への遊技球の通過を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。大入賞口スイッチ76は、大入賞口16に設けられており、大入賞口16への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。
【0063】
電源基板42は、主制御基板41及び枠制御基板45に接続されており、各基板に直流の安定化した電力を供給する。電源基板42には、電源スイッチ423が設けられている。電源スイッチ423は、パチンコ機1の電源をON、OFFするために操作されるスイッチである。
【0064】
枠制御基板45のCPU451による持ち球情報等の管理について概説する。遊技者は、パチンコ機1における遊技を開始する場合、所持するICカードC1を、カードユニットCUのカード挿入口CU1に挿入する。
【0065】
カードユニットCUは、紙幣挿入口CU2に挿入された紙幣の現金を、遊技者が遊技に使用するための遊技球に変換することができる。現金を遊技球に変換することを、遊技球の貸出という。遊技球の貸出によって得られる遊技球を、貸球という。ICカードC1は、紙幣挿入口CU2に挿入された紙幣の現金に基づく現金金額情報を記憶することができる。カードユニットCUは、紙幣挿入口CU2に紙幣が挿入された場合、挿入された紙幣の現金の示す金額をICカードC1に記憶されている現金金額情報の示す金額に加算して、現金金額情報を更新する。
【0066】
カードユニットCUの操作部が所定の操作を受け付けた場合において、ICカードC1に現金金額情報が記憶されているとき、カードユニットCUは遊技球の貸出を行う。遊技球の貸出は、例えば500円の現金を125個の貸球に変換することによって行われる。遊技球の貸出が行われる現金の単位は、これ以外であってもよい。現金を貸球に変換するレートも一例である。カードユニットCUは、遊技球の貸出を行った場合、現金から変換した貸球の数を示す貸球数情報を、枠制御基板45に送信する。また、カードユニットCUは、貸球の数に対応する金額をICカードC1に記憶されている現金金額情報の示す金額から減算して、現金金額情報を更新する。
【0067】
カードユニットCUから貸球数情報を受信した枠制御基板45のCPU451は、貸球数情報の示す貸球数を持ち球数に加算して、持ち球情報を更新する。また、CPU451は、更新した持ち球情報に応じた持ち球数を、遊技球数表示部441に表示させる。
【0068】
CPU451は、発射ハンドル32の発射操作を受け付けた場合において、持ち球数が0よりも大きいとき、発射ハンドル32の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37に遊技球を発射させる。CPU451は、発射球センサ455から検出信号を受信した場合、持ち球情報の示す持ち球数から「1」を減算して、持ち球数情報を更新する。CPU451は、戻り球センサ456から検出信号を受信した場合、持ち球情報の示す持ち球数に「1」を加算して、持ち球数情報を更新する。また、CPU451は、所定期間に発射球センサ455から検出信号を受信した回数である発射回数を管理する。CPU451は、所定期間に戻り球センサ456から検出信号を受信した回数であるファール球数を管理する。
【0069】
パチンコ機1は、遊技領域4に発射された遊技球が第一始動口14、第二始動口15、大入賞口16及びその他の入賞口へ遊技球が入賞した場合、入賞口毎に予め定められている単位数に対応する数の遊技球を持ち球として遊技者に付与する。各種の入賞口に遊技球が入賞することに応じて持ち球として遊技者に付与される遊技球を、賞球という。入賞口毎に予め定められている単位数を、単位賞球数という。主制御基板41のCPU51は、遊技球が入賞口に入賞した場合、入賞口に応じた単位賞球数を示す賞球コマンドを生成する。CPU51は、生成した賞球コマンドを、RAM52に設けられるコマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされた賞球コマンドは、枠制御基板45に順次送信される。賞球コマンドを受信した枠制御基板45のCPU451は、賞球コマンドの示す単位賞球数を持ち球数に加算して、持ち球情報を更新する。
【0070】
CPU451は、所定期間に排出球センサ457から排出球検出信号を受信した回数である排出球数を管理する。CPU451は、発射球数からファール球数を減算した数が排出球数と乖離しないかを監視することによって、遊技領域4等における遊技球の球詰まりの発生、不正行為の発生等を検出する。
【0071】
遊技者は、遊技を終了する場合、持ち球情報として管理されている持ち球数の持ち球を、自己の貯球に計上する必要がある。「貯球」とは、遊技者が次回以降の遊技において遊技のために使用できる遊技球である。貯球の数を、以下では、「貯球数」という。ICカードC1は、貯球数を示す貯球数情報を記憶することができる。遊技者が持ち球数の遊技球を自己の貯球に計上することを、持ち球の精算という。遊技者は、持ち球の精算を行う場合、計数ボタン442を操作する。CPU451は、計数ボタン442が操作された場合、計数コマンドを生成し、生成した計数コマンドをカードユニットCUに送信する。計数コマンドは、貯球に計上する持ち球の数である計上数を示す情報を含んで生成される。また、CPU451は、計数コマンドの生成に応じて、計上数を持ち球数から減算して、持ち球数情報を更新する。
【0072】
CPU451から計数コマンドを受信したカードユニットCUは、受信した計数コマンドを解析して計数コマンドの含む計上数を取得する。カードユニットCUは、取得した計上数を、ICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数に加算して、貯球数情報を更新する。遊技者が計数ボタン442の操作を終了することによって、持ち球の精算が完了する。
【0073】
カードユニットCUは、ICカードC1をカードユニットCUから排出させる返却操作をカードユニットCUの操作部を介して受け付けた場合、カード挿入口CU1からICカードC1を排出する。これにより、遊技者は、自己のICカードC1の返却をカードユニットCUから受けることができる。
【0074】
貯球数情報が1個以上の貯球数を示すICカードC1を保有する遊技者は、同じ遊技機又は別の遊技機で再度遊技を開始する場合、貯球数情報の示す貯球数の貯球を持ち球に変換して遊技することができる。貯球を持ち球に変換して遊技することを、貯球再遊技という。貯球再遊技を行う遊技者は、遊技を行う遊技機に接続されているカードユニットCUにICカードC1を挿入する。カードユニットCUは、挿入されたICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数を読み出す。カードユニットCUは、カードユニットCUの操作部が所定の操作を受け付けた場合、ICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数から、貯球再遊技に用いる遊技球の数である再遊技球数を減算する。カードユニットCUは、再遊技球数を示す貯球再遊技情報を枠制御基板45に送信する。貯球再遊技情報を受信したCPU451は、貯球再遊技情報の示す再遊技球数を持ち球数に加算する。これにより、遊技者はICカードC1に記憶されている貯球数情報に対応する貯球を用いて、貯球再遊技を行うことができる。なお、遊技者は、貯球を次回以降の遊技に使用するためICカードC1に貯球数情報を記憶させた状態を保つことができる。また、遊技者は、貯球数情報の示す貯球数の貯球の一部又は全部を、パチンコホールにおいて各種の景品に交換することもできる。
【0075】
図5を参照して、RAM52の特
図1大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。特
図1大当たり関係情報記憶エリアは、
図13から
図15において後述するメイン処理の特別図柄処理において使用される。特
図1大当たり関係情報記憶エリアには、最大第一保留数に対応する複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態において、記憶可能な第一保留数の上限である最大第一保留数は「4」である。このため、特
図1大当たり関係情報記憶エリアには、No.1からNo.4の4つの記憶エリアが設けられている。第一始動口14に遊技球が入賞した際に第一保留数が4未満、すなわち0~3であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
【0076】
第一保留数は、第一始動口14へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、特
図1大当たり判定の実行、第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンの決定等が保留された状態で特
図1大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第一保留乱数の個数である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数を、図示しない判定エリアにシフトする。判定エリアは、大当たり判定を行う乱数を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアであり、特
図1大当たり判定と特
図2大当たり判定とで共通に用いられる。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について特
図1大当たり判定等の各種処理を行う。最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数が、判定エリアにシフトされると、次の番号以降の記憶エリアに記憶されている乱数が、1つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。以降は、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数が判定エリアに順次シフトされて、特
図1大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数についての各種処理には、例えば、特
図1大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技のラウンド数に関する処理等が含まれる。なお、判定エリアの乱数は、大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。
【0077】
各記憶エリアには、大当たり乱数の値が記憶される特
図1大当たり乱数欄、特別図柄決定乱数の値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、及び変動パターン決定乱数の値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球が第一始動口14へ入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。特
図1大当たり乱数欄に記憶される大当たり乱数は、特
図1大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数欄に記憶される特別図柄決定乱数は、第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数欄に記憶される変動パターン決定乱数は、図柄表示部29の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間等を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。特
図1大当たり乱数とともに取得されて特
図1大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。また、特
図1特別図柄の変動時間を、第一変動時間ともいう。この他、報知演出を後述するリーチ演出として行うか否かを決定するためのリーチ乱数等、上記以外の乱数が、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として第一乱数として取得されてもよい。
【0078】
図示しないが、RAM52には、特
図2大当たり関係情報記憶エリアが設けられている。特
図2大当たり関係情報記憶エリアも、メイン処理の特別図柄処理において使用される。本実施形態では、特
図2大当たり関係情報記憶エリアに、最大第二保留数に対応する4つの記憶エリアが設けられている。第二保留数は、第二始動口15へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、特
図2大当たり判定の実行、第二特別図柄の変動時間を示す第二変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている第二保留乱数の個数である。第二始動口15に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、特
図2大当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。特
図2大当たり関係情報記憶エリアには、特
図1大当たり関係情報記憶エリアと同様に、大当たり乱数の値が記憶される特
図2大当たり乱数欄、特別図柄決定乱数の値が記憶される第二特別図柄決定乱数欄、及び変動パターン決定乱数の値が記憶される第二変動パターン決定乱数欄が設けられている。
【0079】
CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、前述の判定エリアにシフトする。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について特
図2大当たり判定等の各種処理を行う。特
図2大当たり乱数とともに取得されて特
図2大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第二乱数ともいう。また、第二特別図柄の変動時間を、第二変動時間ともいう。
【0080】
以下の説明では、大当たり乱数のうち特
図1大当たり判定のために用いられるものを、特
図1大当たり乱数ともいう。大当たり乱数のうち特
図2大当たり判定のために用いられるものを、特
図2大当たり乱数ともいう。変動パターン決定乱数のうち第一変動パターンを決定するために用いられるものを、第一変動パターン決定乱数ともいう。変動パターン決定乱数のうち第二変動パターンを決定するために用いられるものを、第二変動パターン決定乱数ともいう。特別図柄決定乱数のうち第一特別図柄を決定するために用いられるものを、第一特別図柄決定乱数ともいう。特別図柄決定乱数のうち第二特別図柄を決定するために用いられるものを、第二特別図柄決定乱数ともいう。
【0081】
パチンコ機1において、第一変動時間及び第二変動時間は、特
図1大当たり判定及び特
図2大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主制御基板41で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主制御基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。主制御基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄100の変動表示の開始を制御する。主制御基板41は、第一変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の特別図柄確定表示時間の間、確定表示させる。本実施形態において、特別図柄確定表示時間は0.8秒である。また、主制御基板41は、第二特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の特別図柄確定表示時間の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、特別図柄確定表示時間に同期して、演出図柄100を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄100による他、表示画面28、盤ランプ27、枠ランプ38、スピーカ39等によっても、特別図柄の変動時間と同期した報知演出の実行を制御する。以下では、第一特別図柄の変動時間と同期した報知演出を、第一報知演出という。第二特別図柄の変動時間と同期した報知演出を、第二報知演出という。
【0082】
なお、図示しないが、RAM52には、ゲート12を遊技球が通過することを契機として取得される普通当たり乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、特
図1大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、普通当たり関係情報記憶エリアには、記憶可能な普通保留数の上限である最大普通保留数「4」に対応する4つの記憶エリアが設けられている。記憶エリアには、普通当たり乱数の値が記憶される普通当たり乱数欄、普通図柄決定乱数の値が記憶される普通図柄決定乱数欄が設けられている。普通当たり乱数は、普通当たり判定のために用いられる。普通図柄決定乱数は、普通当たり図柄を決定するために用いられる。
【0083】
図6を参照して、ROM53に記憶されている第二始動口開放パターン定義テーブルについて説明する。普通当たり判定において当たりであると判定される確率を、以下では「普通当たり確率」という。第二始動口開放パターン定義テーブルは、非時短状態及び時短状態における普通当たり確率及び普通当たり遊技における第二始動口15の開閉部材151の開放パターンを定義する。
図6に示すように、本実施形態において、非時短状態における普通当たり確率は26/256(約10.2%)である。また、非時短状態において、第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、0.060秒の1回の開放である。非時短状態における第二始動口15の開放時間は非常に短い。なお、
図11のS17で後述する普通図柄処理において、非時短状態における普通図柄の変動時間は約10秒、時短状態における普通図柄の変動時間は約2秒に制御される。
【0084】
遊技球の発射が継続された場合において、単位時間当たりに第二始動口15が開放状態に作動される割合を、作動割合という。非時短状態における普通図柄の変動時間は時短状態よりも長い。非時短状態における第二始動口15の開放時間は、時短状態における開放時間よりも短い。非時短状態の普通当たり確率は、時短状態の普通当たり確率よりも低い。このため、非時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合の第二始動口15の作動割合は、時短状態よりも低くなる。よって、遊技者は、非時短状態に実行される普通当たり遊技において、第二始動口15へ遊技球を入賞させることは困難である。この状態において遊技球の右打ちが継続された場合には、遊技球が第一始動口14へも第二始動口15へも入賞し難い状態が継続することとなる。したがって、非時短状態は、遊技球が第一始動口14へ入賞するように、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。
【0085】
本実施形態において、時短状態は、第一時短状態と第二時短状態とを含む。時短状態、すなわち、第一時短状態及び第二時短状態における普通当たり確率は、256/256(100%)である。第一時短状態において行われる普通当たり遊技による第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、0.064秒の1回の開放である。第一時短状態における開閉部材151の開放時間は、非時短状態における開放時間よりも僅かに長い。このため、第一時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合の第二始動口15の作動割合は、非時短状態よりも僅かに高くなる。しかし、第一時短状態における第二始動口15の開放時間は非時短状態と同様に非常に短いので、遊技者は、第一時短状態に実行される普通当たり遊技において、第二始動口15へ遊技球を入賞させることは困難である。この状態において遊技球の右打ちが継続された場合には、非時短状態と同様に、遊技球が第一始動口14へも第二始動口15へも入賞し難い状態が継続することとなる。したがって、第一時短状態は、非時短状態と同様に、遊技球が第一始動口14へ入賞するように、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。
【0086】
第二時短状態において行われる普通当たり遊技による第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、5.800秒の1回の開放である。第二時短状態における開閉部材151の開放時間は、非時短状態及び第一時短状態における開放時間よりも長い。このため、第二時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合において、第二始動口15の作動割合は、非時短状態及び第一時短状態よりも非常に高くなる。したがって、遊技者は、第二時短状態において、非時短状態及び第一時短状態よりも、第二始動口15に遊技球を非常に容易に入賞させることができる。すなわち、第二時短状態は、遊技球が第二始動口15へ入賞するように、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。非時短状態、第一時短状態及び第二時短状態のいずれにおいても、開閉部材151が開放している間に所定の個数(本実施形態において、9個)の遊技球が第二始動口15へ入賞したときには、開閉部材151は閉鎖する。
【0087】
本実施形態において、時短状態が第一時短状態と第二時短状態とを含むことから、非確変時短状態は、「非確変第一時短状態」と「非確変第二時短状態」の2種類にさらに分類される。非確変第一時短状態は、非確変状態と第一時短状態との組合せによる。非確変第二時短状態は、非確変状態と第二時短状態との組合せによる。非確変第一時短状態は、非確変非時短状態である通常状態よりも容易に第二始動口15に遊技球が入賞できる遊技状態であるが、その容易度は非常に僅かであるので、非確変非時短状態に非常に近似した遊技状態となる。このため、以下では、非確変第一時短状態を、時短状態が僅かに発生している状態と捉え、「微時短状態」ともいう。すなわち、本実施形態において、遊技者にとっての有利度の点において、非確変非時短状態と非確変第一時短状態とは、ほぼ同等である。なお、確変時短状態は、確変状態と第二時短状態との組合せによる「確変第二時短状態」の1種類である。
【0088】
主制御基板41のCPU51は、
図11で後述する普通図柄処理において第二始動口開放定義テーブルを参照することで、各遊技状態に応じた普通当たり確率で普通当たり判定を実行する。また、普通当たり判定によって普通当たりの判定結果が導出された場合には、
図11で後述する普通電動役物処理において第二始動口開放パターン定義テーブルを参照して第二始動口15の開閉部材151を開放させる。これによって、主制御基板41のCPU51は、各遊技状態に応じた開放パターンで普通当たり遊技を実行する。
【0089】
なお、パチンコ機1は、時短状態における普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン及び普通図柄の変動時間を、非時短状態における普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン及び普通図柄の変動時間から変更することによって時短状態を設けている。時短状態は、非時短状態に対して普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン又は普通図柄の変動時間の少なくともいずれかを変更することによって設けられればよい。
【0090】
図7を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、特
図1大当たり判定の結果を示す第一特別図柄と、特
図2大当たり判定の結果を示す第二特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一特別図柄及び第二特別図柄は、複数の図柄種別のいずれかに分類される。複数の図柄種別は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に決定される大当たり図柄と、大当たり判定の結果がはずれである場合に決定されるはずれ図柄とを含む。特別図柄決定テーブルは、複数の大当たり図柄及びはずれ図柄のそれぞれに、特別図柄決定乱数の値(0~99)を対応付けている。
【0091】
第一特別図柄は、「特1確変大当たりA」及び「特1通常大当たりA」の2種類の大当たり図柄と、「特1はずれA」及び「特1はずれB」の2種類の図柄名称のはずれ図柄とを含む。特1確変大当たりAは、確変大当たり図柄である。特1通常大当たりAは、非確変大当たり図柄である。第一特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特1確変大当たりA」が60%、「特1通常大当たりA」が40%である。第一特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特1はずれA」が50%、「特1はずれB」が50%である。「特1確変大当たりA」及び「特1通常大当たりA」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「4」である。
【0092】
第二特別図柄は、「特2確変大当たりA」及び「特2通常大当たりA」の2種類の図柄名称の大当たり図柄と、「特2はずれ」の1種類の図柄名称のはずれ図柄とを含む。特2確変大当たりAは、確変大当たり図柄である。特2通常大当たりAは、非確変大当たり図柄である。第二特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特2確変大当たりA」が60%、「特2通常大当たりA」が40%である。第二特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特2はずれ」が100%である。「特2確変大当たりA」及び「特2通常大当たりA」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「8」である。
【0093】
特別図柄決定テーブルは、「以降の遊技状態」欄を設け、大当たり図柄及びはずれ図柄が決定されたことに起因して以降に設定される遊技状態を、図柄名称に対応付けて定義している。特別図柄決定テーブルは、設定された遊技状態が終了する条件である終了条件も、図柄名称に対応付けて定義している。第一特別図柄として特1確変大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変第二時短状態が設定される。設定された確変第二時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第一特別図柄として特1通常大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に非確変非時短状態が設定される。
【0094】
非確変非時短状態において第一特別図柄として特1はずれAが決定された場合、特1はずれAの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数がC時短回数である600回に到達するまで、非確変第一時短状態が設定される。非確変非時短状態における判定回数がC時短回数である600回に到達した場合には、第一時短状態が終了し、遊技状態は非確変非時短状態に移行する。また、非確変第一時短状態、非確変第二時短状態及び確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれAが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。
【0095】
非確変非時短状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数がC時短回数である100回に到達するまで、非確変第二時短状態が設定される。非確変非時短状態における判定回数がC時短回数である100回に到達した場合には、第二時短状態が終了し、遊技状態は非確変非時短状態に移行する。また、非確変第一時短状態、非確変第二時短状態及び確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。第一特別図柄としてはずれ図柄が決定されたことに伴って設定される時短状態は、前述のC時短状態に相当する。なお、非確変非時短状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれA又は特1はずれBが決定される確率はそれぞれ一例であり、任意に変更されてもよい。
【0096】
第二特別図柄として特2確変大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変第二時短状態が設定される。設定された確変第二時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第二特別図柄として特2通常大当たりBが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に非確変非時短状態が設定される。第二特別図柄として特2はずれが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。第一特別図柄及び第二特別図柄として大当たり図柄が決定されたことに伴って設定される時短状態は、前述のA時短状態に相当する。
【0097】
図8から
図10を参照して、ROM53に記憶されている通常状態変動パターン決定テーブル、第一時短状態変動パターン決定テーブル及びその他変動パターン決定テーブルについて説明する。
図8に示す通常状態変動パターン決定テーブルは、非確変非時短状態における第一変動パターン及び第二変動パターンを決定するために設けられている。通常状態変動パターン決定テーブルは、大当たり判定による判定結果に対応して決定される変動パターンを定義している。各変動パターンには、変動パターン決定乱数の値(0~511)及び特別図柄の変動時間が対応付けられている。
【0098】
通常状態変動パターン決定テーブルは、特
図1大当たり判定がはずれの判定結果である場合、はずれ図柄の種類に応じて第一変動パターンを定義している。具体的には、通常状態変動パターン決定テーブルは、はずれ図柄が特1はずれAの場合と、特1はずれBの場合とで、異なる第一変動パターンを定義している。通常状態変動パターン決定テーブルは、特1はずれAのはずれ図柄には「突入成功演出」の第一変動パターンを、特1はずれBのはずれ図柄には「突入失敗演出」の第一変動パターンを、それぞれ定義している。
【0099】
また、通常状態変動パターン決定テーブルは、特
図1大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、「大当たり変動A」の第一変動パターンを定義している。通常状態変動パターン決定テーブルが定義する第一変動パターンの変動時間はいずれも30秒であるが、それぞれの第一変動パターン毎に異なる変動時間が定義されてもよい。
【0100】
なお、通常状態変動パターン決定テーブルは、第二変動パターンについては、第二特別図柄の種類に関わらず、大当たり判定の結果に応じて定義している。具体的には、通常状態変動パターン決定テーブルは、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合には「大当たり変動B」の変動パターンを、大当たり判定の判定結果がはずれである場合には「はずれ変動A」の変動パターンを、それぞれ定義している。通常状態変動パターン決定テーブルが定義する第二変動パターンの変動時間はいずれも1秒であるが、それぞれの第二変動パターン毎に異なる変動時間が定義されてもよい。
【0101】
本実施形態では、通常状態変動パターン決定テーブルが参照されて「大当たり変動A」、「突入失敗演出」又は「突入成功演出」が決定されたことに応じて実行される報知演出において、後述する第一の特定の画像を用いた特定の演出が実行される。この特定の演出の詳細については後述する。
【0102】
図9に示す第一時短状態変動パターン決定テーブルは、非確変第一時短状態が設定された場合における最初の1回目として実行される報知演出の変動パターンを定義している。CPU51は、非確変第一時短状態における最初の1回目に実行される報知演出の変動パターンを決定する場合には第一時短状態変動パターンを参照する。CPU51は、非確変第一時短状態において2回目以降に実行される報知演出の変動パターンを決定する場合には、後述するその他変動パターン決定テーブルを参照する。
【0103】
第一時短状態変動パターン決定テーブルは、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合には「大当たり変動C」の変動パターンを、大当たり判定の判定結果がはずれである場合には「はずれ変動B」の変動パターンを、それぞれ定義している。第一時短状態変動パターン決定テーブルが定義する変動パターンの変動時間はいずれも20秒であるが、それぞれの第二変動パターン毎に異なる変動時間が定義されてもよい。
【0104】
本実施形態では、第一時短状態変動パターン決定テーブルが参照されて「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」が決定されたことに応じて実行される報知演出において、後述する第二の特定の画像を用いた特定の演出が実行される。「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」が決定されたことに応じて実行される報知演出は、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出である。この特定の演出の詳細については後述する。
【0105】
図10に示すその他変動パターン決定テーブルは、大当たり判定による判定結果及び変動パターンが決定される時点における遊技状態に応じて、複数のテーブルを設けている。複数のテーブルは、非確変第一時短状態、確変第二時短状態及び非確変第二時短状態のそれぞれについて設けられている。複数のテーブルのそれぞれには、1又は複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンに変動パターン決定乱数の値(0~511)及び特別図柄の変動時間が対応付けられている。その他変動パターン決定テーブルは、変動パターンを、特別図柄の種類に関わらず、大当たり判定の結果に応じて定義している。
【0106】
大当たり判定が行われた場合、その時点の遊技状態と大当たり判定による判定結果とに応じたテーブル区分が参照され、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。非確変第一時短状態における大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。「リーチ演出」とは、例えば3つの演出図柄100のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、特
図1大当たり判定の結果が大当たりとなる期待度は、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に高くなる。
【0107】
なお、本実施形態において、「非リーチ演出A」等の「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく終了する報知演出である。本実施形態では、「非リーチ」の変動パターンは、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。「非リーチ」の変動パターンは、特別図柄の変動開始時における保留数に応じて、変動時間が変動する。
図10において、保留数「0」は、第一保留数が「0」の状態において遊技球が第一始動口14へ入賞したことを契機として第一特別図柄が変動を開始する場合を示す。保留数「1」、「2」又は「3」は、第一保留数が「1」、「2」又は「3」である状態において、第一乱数に基づいて第一特別図柄が変動を開始する場合を示す。
【0108】
遊技状態が確変第二時短状態及び非確変第二時短状態である場合においても、非確変第一時短状態の場合と同様に、大当たり判定による判定結果に応じて、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
【0109】
主制御基板41は、決定した変動パターンに応じて定められている変動時間だけ、第一特別図柄又は第二特別図柄を変動させる。また、主制御基板41は、変動パターンが決定されると、変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じて、報知演出を制御する。
【0110】
図11から
図18を参照して、パチンコ機1の主制御基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。
図11に示す制御プログラムのメイン処理は、電源スイッチ423がON状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がONになると、CPU51において実行が開始される。その後は、CPU51は、
図4に示す割込信号発生回路57が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が検知した際に、メイン処理を実行する。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
【0111】
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。メイン処理では、稼働中フラグ、大当たり遊技状態フラグ、確変フラグ、第一時短フラグ及び第二時短フラグ等が使用される。これらのフラグは、RAM52に記憶される遊技処理情報である。稼働中フラグは、パチンコ機1が稼働中であるかを示すフラグである。稼働中フラグは、電源スイッチ423がOFF状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がOFFにされるときに「OFF」になる。稼働中フラグは、電源スイッチ423がON状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がONにされるときに実行される後述する電源投入時処理(S2)の実行に伴って「ON」になる。
【0112】
大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態であるかを示すフラグであり、大当たり遊技状態に「ON」になり、大当たり遊技状態でない場合に「OFF」になる。第一時短フラグは、前述の第一時短状態であるかを示すフラグであり、第一時短状態が設定される場合に「1」が記憶されて「ON」になり、第一時短状態が終了する場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。第二時短フラグは、前述の第二時短状態であるかを示すフラグであり、第二時短状態が設定される場合に「1」が記憶されて「ON」になり、第二時短状態が終了する場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。以下では、第一時短フラグ及び第二時短フラグを総称する場合、単に時短フラグという。
【0113】
メイン処理が開始されると、CPU51は、稼働中フラグが「ON」であるかを判断する(S1)。パチンコ機1の電源がONにされた直後は稼働中フラグが「OFF」である。稼働中フラグが「OFF」の場合(S1:NO)、電源投入時処理が実行されて(S2)、メイン処理が終了する。
【0114】
図12を参照して、
図11のS2で示した電源投入時処理の詳細について説明する。電源投入時処理が開始されると、CPU51は、電源投入に伴う初期化処理を実行する(S21)。具体的には、CPU51は、サブ制御基板58等が動作可能な状態になるのを待つためのウエイト処理等を実行する。CPU51は、RAM52へのアクセス許可設定を行う(S22)。これにより、遊技に関する処理のための遊技処理情報をRAM52に対して書き込み及び読み出しをすることが可能になる。
【0115】
CPU51は、RAMクリアスイッチ412がON状態であるかを判断する(S23)。RAMクリアスイッチ412がOFF状態であると判断された場合(S23:NO)、CPU51は、RAM判定値を算出する(S25)。RAM判定値は、例えばRAM52の使用領域のチェックサム値である。CPU51は、S25で算出したRAM判定値が正常であるかを判断する(S26)。CPU51は、パチンコ機1の電源遮断時に、RAM判定値を算出して、その値を保存する。電源遮断時に算出するRAM判定値は、S26で算出するRAM判定値と同様に、例えばRAM52の使用領域のチェックサム値である。
【0116】
CPU51は、S26で算出したRAM判定値が、電源遮断時に保存されたRAM判定値と一致する場合には算出されたRAM判定値が正常であると判断する(S26:YES)。この場合、CPU51は、サブ制御基板58等を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である復帰処理を実行する(S33)。その後、CPU51は、処理をS35へ移行する。
【0117】
パチンコ機1の電源が完全に遮断された後にも、電源基板42から主制御基板41へRAM52のデータ記憶保持電力が供給される。したがって、電源が遮断されるよりも前にRAM52に記憶されていたデータは、所定期間内はそのまま保持、すなわちバックアップされる。復帰処理では、電源遮断前の状態に復帰した主制御基板41のRAM52にバックアップされているデータに応じて、サブ制御基板58等を電源遮断前の状態に復帰させるための各種のコマンドが生成される。電源遮断前の状態に復帰した主制御基板41のRAM52にバックアップされているデータを、以下、バックアップデータという。バックアップデータは、RAM52のコマンドバッファにセットされているコマンド、電源遮断前にRAM52に記憶されていたフラグ等の情報を含む。バックアップデータは、サブ制御基板58等を電源遮断前の状態に復帰させるために必要な遊技処理情報である。
【0118】
復帰処理では、大当たり遊技状態フラグ、確変フラグ及び時短フラグの状態に基づいて、遊技の状態を通知するための遊技状態コマンドが生成され、生成された遊技状態コマンドがコマンドバッファにセットされる。詳細は後述するが、稼働中処理においては、大当たり遊技状態フラグが「OFF」から「ON」になり大当たり遊技状態が開始する場合に、大当たり遊技状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる。大当たり遊技状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、大当たり遊技状態開始通知という。復帰処理においては、バックアップデータにおいて大当たり遊技状態フラグが「ON」である場合、大当たり遊技状態が既に開始されていることをサブ制御基板58に通知するために、大当たり遊技状態開始通知が行われる。
【0119】
稼働中処理において、確変フラグが「OFF」から「ON」になり、確変状態が開始する場合に、確変状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる。また、稼働中処理においては、確変フラグが「ON」から「OFF」になり、確変状態が終了する場合に、確変状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドが生成及びセットされる。確変状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、確変状態開始通知という。確変状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、確変状態終了通知という。復帰処理においては、バックアップデータにおいて確変フラグが「ON」である場合、現時点に確変状態が設定されていることをサブ制御基板58に通知するために、確変状態開始通知が行われる。また、復帰処理においては、バックアップデータにおいて確変フラグが「OFF」である場合、現時点に非確変状態が設定されていることをサブ制御基板58に通知するために、確変状態終了通知が行われる。
【0120】
稼働中処理において、時短フラグが「OFF」から「ON」になり、時短状態が開始する場合に、時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる。時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態開始通知という。特に、第一時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第一時短状態開始通知という。第二時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第二時短状態開始通知という。復帰処理においては、バックアップデータにおいて時短フラグが「ON」である場合、現時点に時短状態が設定されていることをサブ制御基板58に通知するために、時短状態開始通知が行われる。
【0121】
また、稼働中処理においては、時短フラグが「ON」から「OFF」になり、時短状態が終了する場合に、時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる。時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態終了通知という。特に、第一時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第一時短状態終了通知という。第二時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第二時短状態終了通知という。復帰処理においては、バックアップデータにおいて時短フラグが「OFF」である場合、現時点に非時短状態が設定されていることをサブ制御基板58に通知するために、時短状態終了通知が行われる。
【0122】
稼働中処理において、大当たり判定の結果に応じて特別図柄が決定された場合に、特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の種類をサブ制御基板58に通知するための停止図柄指定コマンドが生成及びコマンドバッファにセットされる。復帰処理においては、決定された特別図柄の種類をサブ制御基板58に通知するために、バックアップデータに含まれる停止図柄指定コマンドがサブ制御基板58に送信される。第一特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の種類をサブ制御基板58に通知するための停止図柄指定コマンドを、第一停止図柄指定コマンドという。第二特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の種類をサブ制御基板58に通知するための停止図柄指定コマンドを、第二停止図柄指定コマンドという。バックアップデータの示す電源遮断前の状態が、第一特別図柄の変動中に対応するとき、バックアップデータに含まれる第一停止図柄指定コマンドは、変動中の第一特別図柄が変動表示を終了した後に停止(確定表示)する図柄の種類を示す。バックアップデータの示す電源遮断前の状態が、第一特別図柄の非変動中に対応する場合、バックアップデータに含まれる第一停止図柄指定コマンドは、最後に確定表示した第一特別図柄の種類を示す。バックアップデータの示す電源遮断前の状態が、第二特別図柄の変動中に対応するとき、バックアップデータに含まれる第二停止図柄指定コマンドは、変動中の第二特別図柄が変動表示を終了した後に停止(確定表示)する図柄の種類を示す。バックアップデータの示す電源遮断前の状態が、第二特別図柄の非変動中に対応する場合、バックアップデータに含まれる第二停止図柄指定コマンドは、最後に確定表示した第二特別図柄の種類を示す。
【0123】
RAM52は、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を計測するための時間カウンタである特別図柄変動時間カウンタを備える。稼働中処理においては、第一変動パターンが決定されて第一特別図柄が変動を開始する場合、決定された第一変動パターンに対応する第一特別図柄の変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される。また、第二変動パターンが決定されて第二特別図柄が変動を開始する場合、決定された第二変動パターンに対応する第二特別図柄の変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される。これに応じて、特別図柄表示状態フラグに「1」がセットされる。バックアップデータは、特別図柄変動時間カウンタの値を含む。すなわち、バックアップデータは、電源遮断前の特別図柄の変動時間の残り時間を記憶している。その後、第一特別図柄又は第二特別図柄の変動時間の経過に応じて特別図柄変動時間カウンタの値が減算され、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」になった場合に第一特別図柄又は第二特別図柄の変動時間が終了したと判断される。これに伴い、第一特別図柄停止コマンド又は第二特別図柄停止コマンドが生成及びセットされ、特別図柄表示状態フラグに「2」がセットされる。復帰処理においては、バックアップデータに含まれる第一特別図柄停止コマンド及び第二特別図柄停止コマンドが、サブ制御基板58に送信される。また、復帰処理において、電源遮断前の状態において第一特別図柄及び第二特別図柄がともに変動中でない場合には、第一特別図柄停止コマンド及び第二特別図柄停止コマンドが、サブ制御基板58に送信される。
【0124】
このように、パチンコ機1の電源投入時にRAMクリアスイッチ412がOFF状態の場合、RAM判定値が正常であれば、パチンコ機1が電源遮断時の状態で復電する。
【0125】
一方、RAMクリアスイッチ412がON状態である場合(S23:YES)、又は算出されたRAM判定値が電源遮断時に保存されたRAM判定値と一致せず正常でないと判断された場合(S26:NO)、CPU51は、RAM52の初期設定を実行する(S31)。RAM52の初期設定は、RAM52の使用領域に記憶されている遊技処理情報がクリアされ、所定の初期値がRAM52に記憶されること等である。RAM52の初期設定を、RAMクリア処理ともいう。RAMクリア処理が行われることによって、RAM52に記憶される大当たり遊技状態フラグ、確変フラグ及び時短フラグ等の各種のフラグが「OFF」になる。RAM52には、後述するC時短回数計数カウンタ等の各種のカウンタが設けられる。これらの各種のカウンタの値も、遊技処理情報である。RAMクリア処理が行われることによって、これらのカウンタに記憶される値が「0」にクリアされる。CPU51は、RAMクリア処理を実行したことを通知するためのRAMクリア通知コマンドを生成し、生成したRAMクリア通知コマンドをコマンドバッファにセットする(S32)。
【0126】
RAM52のコマンドバッファにセットされたコマンドは、コマンドバッファにセットされた順に、サブ制御基板58、枠制御基板45、中継端子板47等に送信される。なお、前回実施されたメイン処理においてコマンドバッファにセットされたコマンドをサブ制御基板58等へ送信するコマンド送信処理が、メイン処理に設けられていてもよい。この場合、コマンド送信処理によって、コマンドバッファにセットされたコマンドがコマンドバッファにセットされた順に、メイン処理の1割込毎にサブ制御基板58等へ送信されてもよい。
【0127】
その後、CPU51は、稼働中フラグを「ON」にし(S35)、処理をメイン処理へ戻す。すなわち、パチンコ機1の電源投入時にRAMクリアスイッチ412がON状態のとき、RAMクリア処理が行われる。
【0128】
図11の説明に戻る。次の割込信号でメイン処理が開始されると、稼働中フラグが「ON」であるので(S1:YES)、CPU51は、スイッチ読込処理を実行する(S11)。スイッチ読込処理では、
図4で示したゲートスイッチ74,第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62、大入賞口スイッチ76及びその他の入賞口に設けられた各スイッチの検出結果から、遊技球の通過又は入賞を検知するための処理が行われる。RAM52は、各スイッチに対応するフラグを記憶する。各スイッチが遊技球の通過を検出すると、RAM52に記憶されている各スイッチに対応するフラグが「ON」になる。
【0129】
次いで、CPU51は、カウンタ更新処理を実行する(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタ及び特別図柄確定表示時間を計測するための特別図柄確定表示時間カウンタの値が減算される。
【0130】
次いで、CPU51は、特別電動役物処理を実行する(S13)。詳細は
図18を参照して後述するが、特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作を制御するための処理、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態に関する処理等が行われる。大当たり遊技の動作とは、主に、大当たり遊技における大入賞口16の開閉部材161の開閉動作である。
【0131】
次いで、特別図柄処理が行われる(S15)。詳細は
図13から
図15を参照して後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定及び遊技状態移行処理等が行われる。
【0132】
次いで、CPU51は、普通電動役物処理を実行する(S16)。普通電動役物処理では、普通当たり判定の結果が当たりとなった場合に、普通当たり遊技の動作(主に第二始動口15の開閉部材151の開閉動作)を制御するための処理が行われる。前述したように、CPU51は、時短状態が設定されている場合、第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる頻度を非時短状態よりも高くする。
【0133】
次いで、CPU51は、普通図柄処理を実行する(S17)。普通図柄処理では、ゲートスイッチ74が遊技球の通過を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの生成等の処理が行われる。本実施形態において、非時短状態における普通図柄の変動時間は、約10秒である。時短状態における普通図柄の変動時間は、非時短状態よりも短く、約2秒である。CPU51は、
図6で示した第二始動口開放パターン定義テーブルを参照して、遊技状態に応じた普通当たり確率で普通当たり判定を実行する。
【0134】
次いで、CPU51は、賞球処理(S18)、エラーチェック(S19)及び情報出力処理(S20)を実行し、メイン処理を終了する。賞球処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ON」にされた場合に、各スイッチに対応する入賞口に応じた単位賞球数を示す賞球コマンドが、枠制御基板45及びサブ制御基板58に送信される。賞球コマンドを受信した枠制御基板45のCPU451は、賞球コマンドの示す単位賞球数を持ち球数に加算して、持ち球情報を更新する。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ39等を用いてエラーを報知するためのコマンドが、サブ制御基板58に送信される。情報出力処理では、枠制御基板45及びカードユニットCUを介して、前述の遊技場管理用コンピュータに対して各種の情報が出力される。賞球コマンドを受信したサブ制御基板58のCPU581が実行する処理については後述する。
【0135】
図13から
図15を参照して、
図11のS15で示した特別図柄処理の詳細について説明する。特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。特別図柄処理では、特別図柄表示状態フラグ及び客待ちフラグ等が使用される。これらのフラグはRAM52に記憶される。
【0136】
特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が確定表示されている場合(確定表示中)に「2」、いずれも変動中でも確定表示中でもない場合に「0」を記憶する。客待ちフラグは、特
図1大当たり関係情報記憶エリア及び特
図1大当たり関係情報記憶エリアに第一保留乱数及び第二保留乱数が記憶されておらず、遊技が行われていない状態である客待ち状態であることを示すために設けられるフラグである。客待ちフラグは、パチンコ機1が客待ち状態である場合に「1」が記憶されて「ON」になり、客待ち状態でない場合には「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0137】
図13に示すように、特別図柄処理が開始されると、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞したかを判断する(S41)。第一始動口スイッチ61が遊技球の入賞を検知すると、
図10のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において第一始動口スイッチ61に対応するフラグが「ON」にされる。このフラグが「OFF」の場合には、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞していないと判断し(S41:NO)、処理をS51の判断へ移行する。
【0138】
このフラグが「ON」の場合には、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞したと判断し(S41:YES)、第一保留数が「4」であるかを判断する(S43)。RAM52は、第一保留数を記憶する第一保留数記憶エリアを備える。第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「4」である場合(S43:YES)、第一保留数が最大第一保留数に達しているため、CPU51は、処理をS51の判断へ移行する。第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「4」でない場合(S43:NO)、CPU51は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数に「1」を加算する(S45)。CPU51は、第一乱数を取得し、
図5で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち番号が最も小さい記憶エリアに、取得した第一乱数の各乱数値を記憶する(S46)。具体的には、特
図1大当たり乱数欄には大当たり乱数の乱数値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一図柄決定乱数の乱数値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。
【0139】
次いで、CPU51は、S46で取得された第一乱数に関する情報である第一保留情報を参照する(S48)。CPU51は、参照した情報をサブ制御基板58へ通知するための第一保留情報コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S49)。第一保留情報は、S46で取得及び記憶された第一乱数について大当たり判定等の処理がなされる前に、その第一乱数を参照することによって得られる情報であり、いわゆる先読み情報である。本実施形態において、第一保留情報は、第一保留乱数に含まれる特
図1大当たり乱数、第一特別図柄決定乱数及び第一変動パターン決定乱数に基づく情報である。第一乱数が前述のリーチ乱数等を含む場合には、第一保留情報は、それらの乱数を参照して得られる情報も含む。第一保留情報コマンドは、第一乱数に関する先読み情報に加えて、第一保留数を示す情報を含んで生成される。第一保留数を示す情報は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数に基づく。
【0140】
CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞したかを判断する(S51)。第二始動口スイッチ62が遊技球の入賞を検知すると、
図10のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において第二始動口スイッチ62に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「OFF」の場合には、CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞していないと判断し(S51:NO)、処理を
図14に示すS61の判断へ移行する。
【0141】
このフラグが「ON」の場合には、CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞したと判断し(S51:YES)、第二保留数が「4」であるかを判断する(S52)。RAM52は、第二保留数を記憶する第二保留数記憶エリアを備える。第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「4」である場合(S52:YES)、第二保留数が最大第二保留数に達しているため、CPU51は、処理をS61の判断へ移行する。第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「4」でない場合(S52:NO)、CPU51は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数に「1」を加算する(S55)。CPU51は、第二乱数を取得し、第二大当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに、取得した第二乱数の各乱数値を記憶する(S56)。具体的には、特
図2大当たり乱数欄には特
図2大当たり乱数の乱数値が、第二特別図柄決定乱数欄には第二特別図柄決定乱数の乱数値が、第二変動パターン決定乱数欄には第二変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。
【0142】
次いで、CPU51は、S56で取得された第二乱数に関する情報である第二保留情報を参照する(S58)。CPU51は、参照した情報をサブ制御基板58へ通知するための第二保留情報コマンドを生成し、RAM52に設けられるコマンドバッファにセットする(S59)。第二保留情報コマンドは、S56で取得及び記憶された第二保留乱数に関する情報である第二保留情報(いわゆる先読み情報)をサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。第二保留情報コマンドは、第二乱数(特
図2大当たり乱数、第二特別図柄決定乱数及び第二変動パターン決定乱数)に関する情報に加えて、第二保留数を示す情報を含んで生成される。第二保留数を示す情報は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数に基づく。コマンドバッファにセットされた第二保留情報コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。以下では、第一保留情報コマンドと第二保留情報コマンドとを総称する場合、単に保留情報コマンドという。CPU51は、処理をS61の判断へ移行する。
【0143】
図14に示すように、CPU51は、大当たり遊技状態であるかを判断する(S61)。大当たり遊技状態フラグが「ON」である場合、CPU51は、大当たり遊技状態であると判断し(S61:YES)、処理をメイン処理へ戻す。大当たり遊技状態フラグが「OFF」である場合、CPU51は、大当たり遊技状態でないと判断し(S61:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄が変動中であるか否かを判断する(S62)。特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合、CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でないと判断し(S62:NO)、第一特別図柄又は第二特別図柄が停止状態中であるか否かを判断する(S63)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合、CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも確定表示中でないと判断し(S63:NO)、処理を
図13に示すS71へ移行し、大当たり判定等の処理を実行する。
【0144】
本実施形態では、大当たり判定において、特
図2大当たり判定が特
図1大当たり判定よりも優先して行われる。
図15に示すように、CPU51は、第二保留数が「1」以上であるかを判断する(S71)。RAM52の第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「1」以上である場合(S71:YES)、特
図2大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二保留数が「0」である場合(S71:NO)、CPU51は、第一保留数が「1」以上であるかを判断する(S72)。RAM52の第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「0」である場合(S72:NO)、CPU51は、客待ち状態であるかを判断する(S77)。CPU51は、客待ちフラグが「ON」である場合には客待ち状態であると判断して(S77:YES)、処理をメイン処理へ戻す。
【0145】
CPU51は、客待ちフラグが「OFF」である場合には客待ち状態でないと判断して(S77:NO)、客待ちコマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S78)。客待ちコマンドは、客待ち状態が開始されたことを通知するためのコマンドである。コマンドバッファにセットされた客待ちコマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、客待ちフラグを「ON」にして(S79)、処理をメイン処理へ戻す。
【0146】
第一保留数が「1」以上である場合(S72:YES)、CPU51は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数を「1」減算する(S73)。CPU51は、
図5で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアにおいて最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数の各乱数値を、判定エリアにシフトする(S74)。また、CPU51は、特
図1大当たり関係情報エリアに記憶されている第一保留乱数の各乱数値を、一つ番号の小さい記憶エリアにシフトする。
【0147】
CPU51は、特
図1大当たり判定処理を実行する(S75)。図示しないが、ROM53は、大当たり判定を行うための大当たり判定テーブルを記憶している。大当たり判定テーブルは、特
図1大当たり判定テーブルと、特
図2大当たり判定テーブルとによって構成されている。特
図1大当たり判定テーブルは、低確率判定テーブルと、高確率判定テーブルとによって構成されている。低確率判定テーブル及び高確率判定テーブルのそれぞれには、「大当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する大当たり乱数の乱数値が定義されている。本実施形態では、大当たり乱数の乱数値は、非確変状態における大当たり確率が1/200となり、確変状態における大当たり確率が1/20となるように定義されている。特
図2大当たり判定テーブルも低確率判定テーブルと、高確率判定テーブルとによって構成されており、非確変状態における大当たり確率が1/200となり、確変状態における大当たり確率が1/20となるように大当たり乱数の乱数値が定義されている。特
図1大当たり判定処理では、確変フラグの状態が参照されて、現時点において確変状態が設定されているかが特定される。CPU51は、確変状態が設定されていない場合には低確率判定テーブルを、確変状態が設定されている場合には高確率判定テーブルを、それぞれ選択する。CPU51は、選択した低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルを参照して、S74で判定エリアにシフトされた特
図1大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかを判定する。これにより、RAM52に記憶された未判定の特
図1大当たり乱数に基づく特
図1大当たり判定が、特
図1大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0148】
CPU51は、S75で導出された特
図1大当たり判定の結果に応じた第一特別図柄を決定する(S76)。CPU51は、S75の処理で大当たりと判定した場合、
図7で示した特別図柄決定テーブルを参照して、S74で判定エリアにシフトされた第一特別図柄決定乱数の値に応じて、大当たり図柄の第一特別図柄を決定する。CPU51は、S75の処理ではずれと判定した場合、はずれ図柄の第一特別図柄を決定する。決定された第一特別図柄の内容を示す情報は、RAM52に記憶される。CPU51は、処理をS101へ移行する。
【0149】
一方、第二保留数が「1」以上である場合(S71:YES)、CPU51は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数を「1」減算する(S91)。CPU51は、特
図2大当たり関係情報記憶エリアにおいて最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第二保留乱数の各乱数値を、判定エリアにシフトする(S92)。また、CPU51は、特
図2大当たり関係情報エリアに記憶されている第二保留乱数の各乱数値を、一つ番号の小さい記憶エリアにシフトする。
【0150】
CPU51は、特
図2大当たり判定処理を実行する(S93)。CPU51は、確変フラグの状態を参照し、前述の特
図2大当たり判定テーブルから、確変状態が設定されていない場合には低確率判定テーブルを、確変状態が設定されている場合には高確率判定テーブルを、それぞれ選択する。CPU51は、選択した低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルを参照して、S92で判定エリアにシフトされた特
図2大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかを判定する。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第二大当たり判定が、第二大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0151】
CPU51は、S93で導出された特
図2大当たり判定の結果に応じた第二特別図柄を決定する(S95)。CPU51は、S93の処理で大当たりと判定した場合、
図7で示した特別図柄決定テーブルを参照して、S92で判定エリアにシフトされた第二特別図柄決定乱数の値に応じて、大当たり図柄の第二特別図柄を決定する。CPU51は、S93の処理ではずれと判定した場合、はずれ図柄の第二特別図柄を決定する。決定された第二特別図柄の内容を示す情報は、RAM52に記憶される。CPU51は、処理をS101へ移行する。
【0152】
CPU51は、停止図柄指定コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S101)。停止図柄指定コマンドは、S76又はS95の処理で特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。以下、第一特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドを、第一停止図柄指定コマンドという。第二特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドを、第二停止図柄指定コマンドという。コマンドバッファにセットされた第一停止図柄指定コマンド及び第二停止図柄指定コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。
【0153】
CPU51は、変動パターンを決定する(S102)。S102では、CPU51は、確変フラグ及び時短フラグの状態を参照し、現時点においていずれの遊技状態が設定されているかを特定する。CPU51は、非確変非時短状態が設定されている場合には、
図8で示した通常状態変動パターン決定テーブルを参照する。具体的には、CPU51は、非確変非時短状態において大当たりの第一変動パターンを決定する場合には、通常状態変動パターン決定テーブルを参照して第一変動パターンを決定する。CPU51は、はずれの第一変動パターンを決定する場合には、RAM52に記憶されている第一特別図柄の内容を示す情報を参照して、はずれ図柄の第一特別図柄の図柄名称を特定する。そして、CPU51は、特定したはずれ図柄の第一特別図柄の図柄名称に応じて、通常状態変動パターン決定テーブルを参照して第一変動パターンを決定する。なお、CPU51は、第二変動パターンを決定する場合には、通常状態変動パターン決定テーブルを参照して、特
図2大当たり判定の判定結果に応じた第二変動パターンを決定する。
【0154】
一方、CPU51は、非確変第一時短状態において最初の1回目に実行される報知演出に対応する変動パターンを決定する場合には、
図9で示した第一時短状態変動パターン決定テーブルを参照して、変動パターンを決定する。また、CPU51は、非確変第一時短状態における2回目以降の報知演出に対応する変動パターンを決定する場合、確変第二時短状態及び非確変第二時短状態が設定されている場合には、
図10で示したその他変動パターン決定テーブルを参照する。そして、CPU51は、特定した遊技状態と、大当たり判定による判定結果にと応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターンを決定する。
【0155】
CPU51は、S102で決定した変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S103)。以下、S102で決定された変動パターンが第一変動パターンである場合において、第一変動パターンを指定するコマンドを第一変動パターン指定コマンドという。S101で決定された変動パターンが第二変動パターンである場合において、第二変動パターンを指定するコマンドを第二変動パターン指定コマンドという。第一変動パターン指定コマンドと、第二変動パターン指定コマンドとを総称する場合、単に変動パターン指定コマンドという。変動パターン指定コマンドは、決定された変動パターンの種類及び変動パターンに対応する特別図柄の変動時間の情報を含む。コマンドバッファにセットされた変動パターン指定コマンドは、中継端子板47及びサブ制御基板58に送信される。中継端子板47を介して第一変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部29は、第一特別図柄表示部における第一特別図柄の変動を開始する。第二変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部29は、第二特別図柄表示部における第二特別図柄の変動を開始する。第一変動パターン指定コマンド及び第二変動パターン指定コマンドを受信したサブ制御基板58は、表示画面28の演出図柄100の変動開始を指示する。
【0156】
CPU51は、S102で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を、特別図柄変動時間カウンタに記憶する(S105)。CPU51は、特別図柄が変動中であることを示す「1」を特別図柄表示状態フラグに記憶し(S106)、客待ち状態であるかを判断する(S108)。CPU51は、客待ちフラグが「OFF」である場合には客待ち状態でないと判断して(S108:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、客待ちフラグが「ON」である場合(S108:YES)、客待ちフラグを「OFF」にして(S109)、処理をメイン処理へ戻す。
【0157】
また、
図14に示すS62の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されている場合には、CPU51は、特別図柄が変動中であると判断し(S62:YES)、第一変動時間又は第二変動時間が経過したかを判断する(S111)。この判断は、S103において記憶された特別図柄変動時間カウンタの値に応じて行われる。CPU51は、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には第一変動時間又は第二変動時間がまだ経過していないと判断し(S111:NO)、処理をメイン処理へ戻す。
【0158】
CPU51は、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には第一変動時間又は第二変動時間が経過したと判断し(S111:YES)、特別図柄停止コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S112)。特別図柄停止コマンドは、特別図柄の変動を停止することを図柄表示部29及びサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。コマンドバッファにセットされた特別図柄停止コマンドは、中継端子板47及びサブ制御基板58に送信され、図柄表示部29における第一特別図柄又は第二特別図柄の変動停止及び表示画面28の演出図柄100の変動停止を指示する。以下、第一特別図柄の変動停止を指定するコマンドを第一特別図柄停止コマンドという。第二特別図柄の変動停止を指定するコマンドを第二特別図柄停止コマンドという。第一特別図柄停止コマンドと、第二特別図柄停止コマンドとを総称する場合、単に特別図柄停止コマンドという。
【0159】
CPU51は、特別図柄確定表示時間を、RAM52の特別図柄確定表示時間カウンタに記憶する(S113)。CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが確定表示中であることを示す「2」を特別図柄表示状態フラグに記憶する(S114)。CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。
【0160】
また、S63の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合(S63:YES)、CPU51は、S103において記憶された特別図柄確定表示時間カウンタの値に応じて、特別図柄確定表示時間が経過したかを判断する(S116)。CPU51は、特別図柄確定表示時間カウンタの値が「0」でない場合には特別図柄確定表示時間が経過していないと判断し(S116:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、特別図柄確定表示時間カウンタの値が「0」の場合には特別図柄確定表示時間が経過したと判断し(S116:YES)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でも確定表示中でもないことを示す「0」を、特別図柄表示状態フラグに記憶する(S117)。その後、CPU51は、遊技状態移行処理を実行し(S118)、処理をメイン処理へ戻す。
【0161】
図16及び
図17を参照して、
図14のS118で示した遊技状態移行処理の詳細について説明する。遊技状態移行処理では、大当たり判定によって大当たりと判定された場合に、遊技を大当たり遊技状態に移行させるための処理等が行われる。また、遊技状態移行処理では、確変フラグ及び時短フラグの制御も適宜行われる。
【0162】
図16に示すように、遊技状態移行処理が開始されると、CPU51は、特別図柄が大当たり図柄で確定表示したかを判断する(S131)。特別図柄が大当たり図柄で確定表示した場合(S131:YES)、CPU51は、時短状態が設定されているかを判断する(S133)。CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグのいずれも「OFF」である場合には時短状態が設定されていないと判断して(S133:NO)、処理をS141の判断へ移行する。CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグのいずれかが「ON」である場合には時短状態が設定されていると判断して(S133:YES)、C時短回数計数カウンタの値が「0」でなければ「0」にクリアする(S135)。
【0163】
CPU51は、第一時短状態が設定されているかを判断する(S136)。CPU51は、第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断する(S136:YES)。この場合、CPU51は、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S137)。CPU51は、第一時短フラグを「OFF」にする(S138)。CPU51は、処理をS141の判断へ移行する。CPU51は、第一時短フラグが「OFF」である場合には第二時短フラグが「ON」であり第二時短状態が設定されていると判断する(S136:NO)。この場合、CPU51は、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S139)。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にする(S140)。CPU51は、処理をS141の判断へ移行する。
【0164】
CPU51は、確変状態が設定されているかを判断する(S141)。CPU51は、確変フラグが「OFF」である場合には確変状態が設定されていないと判断して(S141:NO)、処理をS145へ移行する。CPU51は、確変フラグが「ON」である場合には確変状態が設定されていると判断して(S141:YES)、確変状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S142)。CPU51は、確変フラグを「OFF」にする(S143)。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が非確変非時短状態に設定される。
【0165】
CPU51は、大当たり種別に対応するラウンド数を、Rカウンタにセットする(S145)。Rカウンタは、ラウンド数を記憶するカウンタとしてRAM52に設けられている。前述したように、本実施形態において、大当たり図柄のうち、特1確変大当たりA又は特1通常大当たりAに対応するラウンド数は「4」である。特2確変大当たりA又は特2通常大当たりAに対応するラウンド数は「8」である。
【0166】
CPU51は、大当たり遊技状態開始通知に対応する内容の遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S146)。コマンドバッファにセットされた大当たり遊技状態開始通知に対応する遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、大当たり遊技状態フラグを「ON」にする(S148)。CPU51は、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0167】
一方、CPU51は、特別図柄がはずれ図柄で確定表示した場合(S131:NO)、
図17に示すように、C時短状態であるかを判断する(S151)。CPU51は、C時短回数計数カウンタの値が0よりも大きい場合にはC時短状態であると判断し、C時短回数計数カウンタの値が0である場合にはC時短状態ではないと判断する。C時短状態でない場合(S151:NO)、CPU51は、処理をS161の判断へ移行する。C時短状態である場合(S151:YES)、CPU51は、C時短回数計数カウンタの値を「1」減算する(S152)。CPU51は、C時短回数計数カウンタの値が「0」であるかを判断する(S153)。C時短回数計数カウンタの値が「0」でない場合(S153:NO)、以降もC時短状態が継続するので、CPU51は、処理をS161の判断へ移行する。
【0168】
C時短回数計数カウンタの値が「0」である場合(S153:YES)、CPU51は、第一時短状態が設定されているかを判断する(S154)。CPU51は、第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断し(S154:YES)、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S155)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第一時短フラグを「OFF」にし(S156)、処理をS161の判断へ移行する。一方、CPU51は、第一時短フラグが「OFF」である場合には第二時短状態が設定されていると判断し(S154:NO)、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S158)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にし(S159)、処理をS161の判断へ移行する。
【0169】
CPU51は、非確変非時短状態が設定されているかを判断する(S161)。CPU51は、確変フラグ及び時短フラグのいずれかが「ON」である場合には非確変非時短状態が設定されていないと判断して(S161:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、確変フラグ及び時短フラグのいずれも「OFF」である場合には非確変非時短状態が設定されていると判断して(S161:YES)、はずれ図柄として特1はずれAが確定表示されたかを判断する(S162)。
【0170】
CPU51は、RAM52に記憶されている特別図柄の内容を示す情報を参照して、S162の判断を行う。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれAが確定表示されたと判断した場合(S162:YES)、第一時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S163)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、
図7で示した特別図柄決定テーブルを参照して、非確変非時短状態において特1はずれAが決定された場合に対応するC時短回数である「600」を、C時短回数計数カウンタにセットする(S165)。CPU51は、第一時短フラグを「ON」にして(S166)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0171】
CPU51は、はずれ図柄として特1はずれAが確定表示されなかったと判断した場合(S162:NO)、はずれ図柄として特1はずれBが確定表示されたかを判断する(S171)。CPU51は、RAM52に記憶されている特別図柄の内容を示す情報を参照して、S171の判断を行う。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれBが確定表示されたと判断した場合(S171:YES)、第二時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S172)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、特別図柄決定テーブルを参照して、非確変非時短状態において特1はずれBが決定された場合に対応するC時短回数である「100」を、C時短回数計数カウンタにセットする(S173)。CPU51は、第二時短フラグを「ON」にして(S175)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0172】
一方、CPU51は、遊技状態が非確変非時短状態でない場合(S161:NO)及びはずれ図柄として特2はずれが確定表示されたと判断した場合(S171:NO)、はずれ図柄の停止の前後において遊技状態を変化させず、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0173】
図18を参照して、
図11のS13で示した特別電動役物処理の詳細について説明する。特別電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。特別電動役物処理では、前述の各種フラグに加えて、開放中フラグ及びエンディングフラグ等が使用される。開放中フラグは、大入賞口16が開放状態であるか否かを示すフラグであり、RAM52に記憶される。開放中フラグは、大入賞口16の開閉部材161が開放状態にある場合に「1」が記憶されて「ON」になり、開閉部材161が開放状態にない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0174】
エンディングフラグはRAM52に記憶される。エンディングフラグは、大当たり遊技が大当たりエンディングの状態にあるかを示すために設けられるフラグである。大当たりエンディングは、大当たりラウンドにおいて大入賞口16に入賞した遊技球が大入賞口16の内部から排出経路26に排出される時間等を勘案して大当たりラウンドの終了後に設けられる時間であり、大当たり遊技の一部を構成する。一般に、大当たりエンディングの時間を利用して、大当たり遊技が終了することを遊技者に示す大当たりエンディング演出等が実行される。エンディングフラグは、大当たりエンディング中に「1」が記憶されて「ON」になり、大当たりエンディングではない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0175】
特別電動役物処理が開始されると、CPU51は、大当たり遊技状態であるかを判断する(S201)。この判断は、大当たり遊技状態フラグの状態に基づいて行われる。CPU51は、大当たり遊技状態フラグが「OFF」の場合には大当たり遊技状態でないと判断して(S201:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、大当たり遊技状態フラグが「ON」の場合には大当たり遊技状態であると判断して(S201:YES)、大当たりラウンドが全て終了しているか、すなわち、Rカウンタの値が「0」であるかを判断する(S202)。Rカウンタの値は、後述のS219の処理で、大当たりラウンドが1回終了する毎に「1」減算される。すなわち、Rカウンタの値が「0」であれば、大当たり遊技における最終ラウンドが終了していることとなる。
【0176】
Rカウンタの値が「0」でない場合(S202:NO)、CPU51は、大入賞口16が開放中であるかを判断する(S203)。この判断は、開放中フラグの状態に基づいて行われる。CPU51は、開放中フラグが「ON」である場合には大入賞口16が開放中であると判断して(S203:YES)、処理をS211の判断へ移行する。CPU51は、開放中フラグが「OFF」である場合には大入賞口16が開放中でないと判断して(S203:NO)、大入賞口16を開放させるための大入賞口開放コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S205)。セットされた大入賞口開放コマンドは、中継端子板47に順次送信される。中継端子板47を介して大入賞口開放コマンドを受信した大入賞口ソレノイド70は、大入賞口16の開閉部材161を開放させる。CPU51は、大当たり遊技における大入賞口16の開放時間である大入賞口開放時間を、RAM52の大入賞口開放時間カウンタに記憶する(S206)。本実施形態において、大入賞口開放時間は28.0である。CPU51は、開放中フラグを「ON」にする(S208)。CPU51は、処理をS211の判断へ移行する。
【0177】
CPU51は、大入賞口16へ遊技球が入賞したかを判断する(S211)。大入賞口スイッチ76が遊技球の入賞を検知すると、
図11のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において大入賞口スイッチ76に対応するフラグが「ON」にされる。CPU51は、このフラグが「OFF」である場合には大入賞口16へ遊技球が入賞していないと判断し(S211:NO)、処理をS213の判断へ移行する。CPU51は、このフラグが「ON」である場合には大入賞口16へ遊技球が入賞したと判断し(S211:YES)、大入賞口16へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の入賞球数カウンタに「1」を加算する(S212)。CPU51は、処理をS213の判断へ移行する。入賞球数カウンタによって記憶されている大入賞口16へ入賞した遊技球の個数を、入賞球数という。
【0178】
CPU51は、入賞球数が、「10」以上であるかを判断する(S213)。入賞球数が「10」未満の場合(S213:NO)、CPU51は、大入賞口開放時間が経過したかを、大入賞口開放時間カウンタの値に基づいて判断する(S215)。大入賞口開放時間が経過していない場合(S215:NO)、CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。以降に行われる特別電動役物処理において、大当たり遊技状態であり(S201:YES)、Rカウンタの値が「0」でない場合(S202:NO)、大入賞口16に10個以上の遊技球が入賞するか、又は大入賞口開放時間が経過するまで、S213及びS215の判断が繰り返して実行される。
【0179】
大入賞口16へ10個以上の遊技球が入賞するか(S213:YES)、又は大入賞口開放時間が経過した場合(S215:YES)、大入賞口閉鎖コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる(S216)。大入賞口閉鎖コマンドは、開放している大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させるためのコマンドである。セットされた大入賞口閉鎖コマンドは、中継端子板47に順次送信される。中継端子板47を介して大入賞口閉鎖コマンドを受信した大入賞口ソレノイド70は、大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させる。CPU51は、開放中フラグを「OFF」にする(S218)。CPU51は、Rカウンタの値を「1」減算し(S219)、処理をメイン処理へ戻す。
【0180】
一方、Rカウンタの値が「0」である場合(S202:YES)、CPU51は、大当たりエンディング中であるかを判断する(S221)。この判断はエンディングフラグの状態に応じて行われる。
【0181】
CPU51は、エンディングフラグが「OFF」である場合には大当たりエンディング中でないと判断して(S221:NO)、所定のエンディング時間をエンディング時間カウンタにセットする(S222)。エンディング時間カウンタは、予め定められる大当たりエンディングの時間であるエンディング時間が経過したかを計測するタイマカウンタであり、RAM52に設けられる。CPU51は、大当たりエンディングが開始することを通知するためのエンディング開始コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S223)。セットされたエンディング開始コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、エンディングフラグを「ON」にして(S225)、処理をメイン処理へ戻す。
【0182】
CPU51は、エンディングフラグが「ON」である場合には大当たりエンディング中であると判断して(S221:YES)、エンディング時間が経過したかを判断する(S231)。CPU51は、エンディング時間カウンタの値が「0」でない場合にはエンディング時間が経過していないと判断し(S231:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、エンディング時間カウンタの値が「0」の場合にはエンディング時間が経過したと判断する(S231:YES)。この場合、大当たり遊技が終了するので、CPU51は、大当たり遊技状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S232)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、大当たり遊技状態フラグ及びエンディングフラグを「OFF」にする(S233)。
【0183】
CPU51は、RAM52に記憶されている大当たり図柄の内容を示す情報を参照し、参照した情報が確変大当たり図柄を示すかを判断する(S235)。参照した情報が非確変大当たり図柄を示す場合(S235:NO)、CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。参照した情報が確変大当たり図柄を示す場合(S235:YES)、CPU51は、確変状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S236)。CPU51は、確変フラグを「ON」にする(S237)。CPU51は、第二時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S238)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、第二時短フラグを「ON」にして(S239)、処理をメイン処理へ戻す。
【0184】
図19を参照して、枠制御基板45が実行する枠制御基板処理について説明する。枠制御基板処理では、持ち球情報の管理、持ち球の精算等に関する処理が行われる。特に、枠制御基板処理では、計数ボタン442の操作態様に応じて持ち球の精算に関する処理が行われる。枠制御基板45は、所定の周期でクロック信号を出力する図示しないクロック回路及び割込信号発生回路を備える。割込信号発生回路は、クロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。枠制御基板45のCPU451は、ROM453に記憶されているプログラムに従って、割込信号発生回路から割込信号が入力される毎に枠制御基板処理を実行する。
【0185】
パチンコ機1の電源スイッチ423がON状態に操作されることによって、パチンコ機1の電源がONにされると、CPU451は、枠制御基板処理を開始する。枠制御基板処理が開始されると、CPU451は、持ち球管理処理を実行する(S301)。詳細は
図18を参照して後述するが、持ち球管理処理では、遊技の進行、遊技球の貸出、貯球再遊技に応じて持ち球数情報を管理するための処理が行われる。
【0186】
次いで、CPU451は、情報出力処理を実行する(S302)。詳細は
図19を参照して後述するが、情報出力処理では、持ち球の精算を行うためにカードユニットCUに計数コマンドを送信するための処理が行われる。
【0187】
次いで、CPU451は、その他の処理を実行する(S303)。その他の処理は、発射ハンドル32の回転角度に応じた強度で遊技球発射装置37に遊技球を発射させるための処理、球送り装置48を駆動させるための処理、発射球数からファール球数を減算した数が排出球数と乖離しないかを監視する処理等を含む。その後、CPU451は、枠制御基板処理を終了する。
【0188】
図20を参照して、
図19のS301で示した持ち球管理処理の詳細について説明する。持ち球管理処理が開始されると、CPU451は、カードユニットCUから貸球数情報を受信したかを判断する(S311)。CPU451は、カードユニットCUから貸球数情報を受信していない場合(S311:NO)、処理をS313の判断へ移行する。
【0189】
CPU451は、カードユニットCUから貸球数情報を受信した場合(S311:YES)、枠制御基板45において持ち球数情報を管理するためにRAM452に設けられている持ち球数カウンタに、貸球数情報の示す貸球数を加算する(S312)。本実施形態では、貸球数情報が示す貸球数は、「125」である。CPU451は、処理をS313の判断へ移行する。
【0190】
CPU451は、カードユニットCUから貯球再遊技情報を受信したかを判断する(S313)。CPU451は、カードユニットCUから貯球再遊技情報を受信していない場合(S313:NO)、処理をS316の判断へ移行する。
【0191】
CPU451は、カードユニットCUから貯球再遊技情報を受信した場合(S313:YES)、持ち球数カウンタに、貯球再遊技情報の示す再遊技球数を加算する(S315)。本実施形態では再遊技球数は、貯球再遊技情報が示す再遊技球数は、原則として「125」である。カードユニットCUは、貯球数情報を生成する場合にICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数が125未満であるときには、貯球数情報の示す貯球数の全数を再遊技球数として貯球再遊技情報を生成する。この場合には、貯球再遊技情報が示す再遊技球数は、「125」未満のいずれかの値となる。CPU451は、処理をS316の判断へ移行する。
【0192】
CPU451は、発射球センサ455から発射球検出信号を受信したかを判断する(S316)。CPU451は、発射球センサ455から発射球検出信号を受信していない場合(S316:NO)、処理をS321の判断へ移行する。CPU451は、発射球センサ455から発射球検出信号を受信した場合(S316:YES)、持ち球数カウンタから「1」を減算する(S318)。CPU451は、処理をS321の判断へ移行する。
【0193】
CPU451は、戻り球センサ456からファール球検出信号を受信したかを判断する(S321)。CPU451は、戻り球センサ456からファール球検出信号を受信していない場合(S321:NO)、処理をS323の判断へ移行する。CPU451は、戻り球センサ456からファール球検出信号を受信した場合(S321:YES)、持ち球数カウンタに「1」を加算する(S322)。CPU451は、処理をS323の判断へ移行する。
【0194】
CPU451は、主制御基板41から賞球コマンドを受信したかを判断する(S323)。CPU451は、主制御基板41から賞球コマンドを受信していない場合(S323:NO)、処理をS328へ移行する。CPU451は、主制御基板41から賞球コマンドを受信した場合(S323:YES)、賞球コマンドを解析して、賞球コマンドの示す単位賞球数を取得する(S325)。CPU451は、持ち球数カウンタに取得した単位賞球数を加算する(S326)。CPU451は、処理をS328へ移行する。
【0195】
CPU451は、持ち球数カウンタを参照して現時点の持ち球数を取得し、取得した持ち球数を遊技球数表示部441に表示させる(S328)。CPU451は、処理を枠制御基板処理へ戻す。
【0196】
図21を参照して、
図19のS302で示した情報出力処理の詳細について説明する。
情報出力処理が開始されると、CPU451は、計数ボタン442が操作されたかを判断する(S331)。CPU451は、計数ボタン442から「OFF」信号を連続して受信している場合等、計数ボタン442に対して後述する長押し及び短押しのいずれも行われていないと判断した場合には、計数ボタン442が操作されていないと判断する(S331:NO)。CPU451は、処理をS349へ移行する。
【0197】
計数ボタン442を押す操作が所定期間に亘って継続する状態を、以下では、計数ボタン442が「長押し」された状態であるという。計数ボタン442を押す操作がされた期間が「長押し」に必要な所定期間に満たない場合の計数ボタン442の操作を、以下では、「短押し」という。CPU451は、計数ボタン442からのボタン入力読込信号を、「OFF」、「OFF」、「ON」、「ON」の順の並びで「ON」又は「OFF」の各信号を受信した場合、操作ボタン9の操作が開始されたと判断する。CPU451は、計数ボタン442の操作が開始されたと判断した後、「ON」信号をさらに連続して所定回数受信した場合、計数ボタン442の長押しが開始されたと判断する。本実施形態においては、CPU451は、「ON」信号を連続して500回受信した場合、すなわち、計数ボタン442が500ミリ秒間継続して押された場合に、計数ボタン442が長押しされたと判断する。なお、CPU451は、計数ボタン442の操作が開始されたと判断した後、「ON」信号をさらに連続して受信した回数が500回未満である場合には、計数ボタン442が短押しされたと判断する。
【0198】
CPU451は、計数ボタン442が操作されたと判断した場合(S331:YES)、計数ボタン442の操作が短押しであるかを判断する(S333)。CPU451は、計数ボタン442の操作が短押しであると判断した場合(S333:YES)、計上数が「1」であることを示す計数コマンドを生成する。CPU451は、生成した計数コマンドを、RAM452に設けられるコマンドバッファにセットする(S335)。コマンドバッファにセットされた計数コマンドは、カードユニットCUに順次送信される。計数コマンドを受信したカードユニットCUは、第一計数コマンドの示す計上数を取得する。カードユニットCUは、取得した計上数を、ICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数に加算して、貯球数情報を更新する。CPU451は、持ち球数カウンタから「1」を減算する(S336)。すなわち、遊技者は、計数ボタン442を1回短押しすることによって、持ち球から貯球へ、1個の遊技球を移行することができる。CPU451は、処理をS349へ移行する。
【0199】
CPU451は、計数ボタン442の操作が短押しでないと判断した場合(S333:NO)、計数ボタン442の操作が長押しであるかを判断する(S341)。CPU451は、計数ボタン442の操作が長押しでないと判断した場合(S341:NO)、処理をS349へ移行する。
【0200】
CPU451は、計数ボタン442の操作が長押しであると判断した場合(S341:YES)、計上数が「250」であることを示す計数コマンドを生成する。CPU451は、生成した計数コマンドを、RAM452に設けられるコマンドバッファにセットする(S342)。なお、持ち球数カウンタの値が「250」未満の場合、CPU451は、持ち球数カウンタの示す値の全てを示す計上数を示す計数コマンドを生成する。コマンドバッファにセットされた計数コマンドは、カードユニットCUに順次送信される。計数コマンドを受信したカードユニットCUは、計数コマンドの示す計上数を取得する。カードユニットCUは、取得した計上数を、ICカードC1に記憶されている貯球数情報の示す貯球数に加算して、貯球数情報を更新する。CPU451は、持ち球数カウンタから「250」を減算する(S343)。すなわち、遊技者は、計数ボタン442を500ミリ秒間継続して長押しすることによって、持ち球から貯球へ、250個の遊技球を移行することができる。CPU451は、処理をS349へ移行する。
【0201】
CPU581は、持ち球数カウンタの値、すなわち持ち球数を、球管理ユニット44の遊技球数表示部441に表示する(S349)。これにより、パチンコ機1は、計数ボタン442の短押し又は長押しに応じて行われる自動計数によって、持ち球から貯球への遊技球の移行の状況を遊技者に視認させることができる。CPU451は、処理を枠制御基板処理へ戻す。
【0202】
図22を参照して、パチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移について説明する。RAMクリア処理が行われた直後のパチンコ機1の初期状態における遊技状態は、非確変非時短状態である。非確変非時短状態は、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。したがって、非確変非時短状態においては、主に、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図1大当たり判定が行われる。
【0203】
非確変非時短状態において特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、60%の割合で確変大当たり図柄である特1確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特1通常大当たりAが、それぞれ決定される。この場合、特
図1大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(a)に示すように、その終了後に4Rの大当たり遊技が行われる。この大当たり遊技の終了後には、矢印(b)に示すように60%の割合で確変第二時短状態が設定され、矢印(c)に示すように40%の割合で非確変非時短状態が設定される。
【0204】
確変第二時短状態は、パチンコ機1において、遊技者にとって最も有利な遊技状態である。前述したように、第二時短状態を伴う確変第二時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。確変第二時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりAが、それぞれ決定される。確変第二時短状態において特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(d)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。この大当たり遊技の終了後には、矢印(e)に示すように60%の割合で再び確変第二時短状態が設定され、矢印(f)に示すように40%の割合で非確変非時短状態が設定される。
【0205】
非確変非時短状態において特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、50%の割合で特1はずれAが、50%の割合で特1はずれBが、それぞれ決定される。非確変非時短状態において特1はずれAの第一特別図柄が決定された場合、特
図1大当たり判定の判定結果がはずれであることを報知する報知演出が行われ、特1はずれAのはずれ図柄が確定表示される。その後、矢印(g)に示すように、非確変第一時短状態が設定される。一方、特1はずれBの第一特別図柄が決定された場合、特
図1大当たり判定の判定結果がはずれであることを報知する報知演出が行われ、特1はずれBのはずれ図柄が確定表示される。その後、矢印(h)に示すように、非確変第二時短状態が設定される。
【0206】
本実施形態において、非確変状態における大当り確率は1/200である。このため、非確変非時短状態における大当たり判定によっては、主にはずれの判定結果が導出される。そして、非確変非時短状態において特
図1大当たり判定が実行される場合において、はずれの判定結果が導出された場合には、矢印(g)及び(h)で示したように、その後に非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態に遊技状態が移行する。このため、非確変非時短状態を遊技する遊技者の関心事は、はずれの判定結果が導出された後に、非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態のいずれが設定されるかである。
【0207】
非確変非時短状態においてはずれの判定結果が導出されることによって設定される非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態は、いずれもC時短状態に基づく。このため、非確変非時短状態においてはずれの判定結果を報知する第一報知演出は、C時短状態として第一時状態又は第二時短状態のいずれが設定されるかに対して遊技者の注目を集める内容で構成される。このような第一報知演出が実行される非確変非時短状態を、「Cタイム」ともいう。また、このような第一報知演出を、本実施形態では「Cタイム演出」ともいう。
【0208】
非確変第二時短状態は、パチンコ機1において、確変第二時短状態に次いで遊技者にとって有利な遊技状態である。第二時短状態を伴う非確変第二時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。パチンコ機1において、非確変第二時短状態を、「チャンスモード」ともいう。非確変第二時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりAが、それぞれ決定される。特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(i)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。大当たり遊技が確変大当たりであった場合には、矢印(e)に示すように、非確変第二時短状態よりも有利な確変第二時短状態が設定される。大当たり遊技が非確変大当たりであった場合には、矢印(f)に示すように、非確変非時短状態が設定される。
【0209】
非確変第二時短状態が設定された場合、大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されるか又は非確変第二時短状態における判定回数がC時短回数である100回に到達するまで、非確変第二時短状態が継続する。非確変第二時短状態における判定回数がC時短状態である100回に到達した場合は、第二時短状態が終了し、矢印(j)に示すように、遊技状態は非確変非時短状態に移行する。なお、本実施形態において、非確変第二時短状態においてはずれの判定結果が導出されたことに応じてC時短状態が新たに設定されることはない。
【0210】
パチンコ機1において、非確変第一時短状態は、前述した微時短状態であり、遊技者にとっての有利度は、非確変非時短状態とほぼ同等である。すなわち、パチンコ機1において、非確変非時短状態及び非確変第一時短状態は、遊技者にとっての有利度が最も低い遊技状態である。非確変第一時短状態は、非確変非時短状態と同様に、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。したがって、非確変第一時短状態においては、主に、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図1大当たり判定が行われる。この場合、特
図1大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(k)に示すように、その終了後に4Rの大当たり遊技が行われる。この大当たり遊技の終了後には、矢印(l)に示すように60%の割合で確変第二時短状態が設定され、矢印(m)に示すように40%の割合で非確変非時短状態が設定される。
【0211】
非確変第一時短状態が設定された場合、大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されるか又は非確変第一時短状態における判定回数がC時短回数である600回に到達するまで、非確変第一時短状態が継続する。非確変第一時短状態における判定回数がC時短状態である600回に到達した場合は、第一時短状態が終了し、矢印(n)に示すように、遊技状態は非確変非時短状態に移行する。なお、本実施形態において、非確変第一時短状態においてはずれの判定結果が導出されたことに応じてC時短状態が新たに設定されることはない。
【0212】
図23及び
図24を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理では、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、各種の演出を制御する処理が行われる。特に、サブ制御基板処理では、遊技者にとって非有利な状態が設定される場合における報知演出の内容を、遊技の状況に応じた適切なものとするための処理が行われる。サブ制御基板58は、所定の周期でクロック信号を出力するクロック回路(図示略)及び割込信号発生回路(図示略)を備える。割込信号発生回路は、クロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。サブ制御基板58のCPU581は、ROM583に記憶されているプログラムに従って、割込信号発生回路から割込信号が入力される毎にサブ制御基板処理を実行する。
【0213】
サブ制御基板処理では、サブ確変フラグ、サブ第一時短フラグ、サブ第二時短フラグサブ大当たり遊技状態フラグ、サブ客待ちフラグ、RAMクリア実行フラグ、サブ稼働中フラグ、計数期間フラグ等が使用される。これらのフラグはRAM582に記憶される。サブ確変フラグは、確変状態であるかを示すフラグであり、確変状態に「1」が記憶されて「ON」になり、非確変状態に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ第一時短フラグは、第一時短状態であるかを示すフラグであり、第一時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、第一時短でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ第二時短フラグは、第二時短状態であるかを示すフラグであり、第二時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、第二時短でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態であるかを示すフラグであり、大当たり遊技状態に「1」が記憶されて「ON」になり、非大当たり遊技状態に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0214】
サブ客待ちフラグは、客待ち状態であるかを示すフラグであり、客待ち状態に「1」が記憶されて「ON」になり、客待ち状態でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。RAMクリア実行フラグは、RAMクリアが実行された直後の状態であることを示すフラグである。RAMクリア実行フラグは、RAMクリアが実行された場合に「1」が記憶されて「ON」になり、所定の処理の実行後に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ稼働中フラグは、サブ制御基板58がパチンコ機1を稼働できる状態にあるかを示すフラグである。サブ稼働中フラグは、電源スイッチ423の操作によってパチンコ機1の電源がOFFにされるときに「1」が記憶されて「OFF」になり、
図25で後述するサブ電源投入時処理の実行が完了した場合に「0」が記憶されて「ON」になる。
【0215】
計数期間フラグは、連続当たり回数を計数する期間である計数期間であるかを示すフラグである。連続当たり回数とは、非確変非時短状態又は非確変第一時短状態において大当たりの判定結果が導出されたことに応じて大当たり遊技が最初に行われてから、非確変第一時短状態を介さずに大当たり遊技が連続して行われた回数である。本実施形態において、遊技者にとっての有利度が他の遊技状態よりも低い非確変非時短状態及び非確変第一時短状態において大当たりの判定結果が導出されたことに応じて大当たり遊技が最初に行われることを、「初当たり」という。すなわち、連続当たり回数は、初当たりから実行された大当たり遊技の回数であり、いわゆる連チャン回数である。計数期間は、初当たりに係る大当たり遊技が実行されてから、非確変第一時短状態が設定されるまでの間の期間である。計数期間フラグは、計数期間である場合に「1」が記憶されて「ON」になり、計数期間でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0216】
パチンコ機1の電源スイッチ423がON状態に操作されることによって、パチンコ機1の電源がONにされると、CPU581は、サブ制御基板処理を開始する。サブ制御基板処理が開始されると、CPU581は、サブ稼働中フラグが「ON」であるかを判断する(S401)。サブ稼働中フラグが「OFF」である場合(S401:NO)、CPU581は、サブ電源投入時処理を実行し(S402)、処理をS403の判断へ移行する。サブ電源投入時処理の詳細については後述する。サブ稼働中フラグが「ON」である場合(S401:YES)、CPU581は、処理をS403の判断へ移行する。
【0217】
図25を参照して、
図23のS402で示したサブ電源投入時処理の詳細について説明する。サブ電源投入時処理では、サブ制御基板58がパチンコ機1を稼働できる状態にするための各種の処理が実行される。また、サブ電源投入時処理では、RAMクリアが行われたことを特定の態様で報知するRAMクリア特定報知のための処理も実行される。サブ電源投入時処理で使用されるフラグについて説明する。サブ電源投入時処理では、サブ待機中フラグ等が使用される。サブ待機中フラグはRAM582に記憶される。サブ待機中フラグは、サブ制御基板58が電源遮断前の状態に復帰する準備をしている復帰中の状態である場合に「ON」になり、そうでない場合に「OFF」になる。
【0218】
サブ電源投入時処理が開始されると、CPU581は、電源投入に伴う初期化処理を実行する(S501)。具体的には、CPU581は、演出制御基板43等が動作可能な状態になるのを待つためのウエイト処理等を実行する。
【0219】
CPU581は、主制御基板41からRAMクリア通知コマンドを受信したかを判断する(S502)。RAMクリア通知コマンドを受信していない場合(S502:NO)、CPU581は、待機中画像表示コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S503)。待機中画像表示コマンドは、表示画面28に
図26に示す待機中画像128を表示させるためのコマンドである。待機中画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、待機中画像128を示す情報に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、待機中画像128を表示する。
図26に示すように、待機中画像128は、「表示復帰待機中」、「しばらくお待ち下さい」等、パチンコ機1が電源遮断前の状態に復帰する準備をしている復帰中の状態であることを報知するために用いられる。待機中画像128は、「準備中」、「復電中」等、パチンコ機1が復帰中であることを報知する内容を示す画像であれば任意の画像を採用できる。CPU581は、サブ待機中フラグを「ON」にする(S505)。
【0220】
CPU581は、サブ復帰処理を実行する(S506)。CPU581は、サブ待機中フラグが「ON」であるかを判断する(S508)。CPU581は、サブ待機中フラグが「ON」である場合(S508:YES)、サブ復帰処理の実行を繰り返す。CPU581は、サブ待機中フラグが「OFF」である場合(S508:NO)、処理をS516へ移行する。
【0221】
図27を参照して、
図26のS506で示したサブ復帰処理の詳細について説明する。サブ復帰処理では、
図12のS33で示した復帰処理によって、バックアップデータに基づいて主制御基板41から送信された各種のコマンドに応じて、パチンコ機1の演出内容を電源遮断前の状態に復帰させるための処理が行われる。サブ復帰処理が開始されると、CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信したかを判断する(S531)。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信していない場合(S531:NO)、処理をS533の判断へ移行する。
【0222】
CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信した場合(S531:YES)、遊技状態コマンドによって通知される各種の状態に応じた処理を実行する(S532)。例えば、CPU581は、遊技状態コマンドによって確変状態開始通知が行われた場合、サブ確変フラグを「ON」にし、確変状態終了通知が行われた場合には、サブ確変フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第一時短状態開始通知が行われた場合、サブ第一時短フラグを「ON」にし、第一時短状態終了通知が行われた場合には、サブ第一時短フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第二時短状態開始通知が行われた場合、サブ第二時短フラグを「ON」にし、第二時短状態終了通知が行われた場合には、サブ第二時短フラグを「OFF」にする。CPU51は、処理をS533の判断へ移行する。
【0223】
CPU581は、主制御基板41から停止図柄指定コマンドを受信したかを判断する(S533)。停止図柄指定コマンドを受信していない場合(S533:NO)、CPU581は、処理をS536の判断へ移行する。停止図柄指定コマンドを受信した場合(S533:YES)、CPU581は、停止図柄指定コマンドを解析して、コマンドの示す特別図柄の図柄種別を取得する。CPU581は、取得した特別図柄の図柄種別(大当たり図柄又ははずれ図柄)に応じた演出図柄100の組合せを決定する(S535)。決定された確定図柄は、RAM582に記憶される。
【0224】
S535で取得される特別図柄の図柄種別は、電源遮断前に主制御基板41において最後に決定された特別図柄の図柄種別に相当する。電源遮断時に特別図柄が変動中であった場合、取得される特別図柄の図柄種別は、変動中の特別図柄が変動表示を終了した後に確定表示する特別図柄の図柄種別に相当する。電源遮断時に特別図柄が非変動中であった場合、取得される特別図柄の図柄種別は、最後に確定表示した特別図柄の図柄種別を示す。処理はS536の判断へ移行する。
【0225】
CPU581は、主制御基板41から特別図柄停止コマンドを受信したかを判断する(S536)。電源遮断前の状態において特別図柄が変動中である場合には、特別図柄停止コマンドが主制御基板41から送信されない。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S536:NO)、CPU581は、処理をサブ電源投入時処理へ戻す。この場合、サブ待機中フラグが「ON」であるので、CPU581は、サブ復帰処理の実行を繰り返す。
【0226】
その後、バックアップデータに記憶されている特別図柄変動時間カウンタの値が減算され、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」になった場合に、主制御基板41のCPU51は、特別図柄の変動時間が終了したと判断する。この場合に、主制御基板41のCPU51は、特別図柄停止コマンドを生成し、サブ制御基板58へ送信する。また、電源遮断前の状態において特別図柄が非変動中である場合には、特別図柄停止コマンドが主制御基板41から送信される。なお、電源遮断前の状態において特別図柄が変動中でない場合には、特別図柄停止コマンドが主制御基板41から送信されている。特別図柄停止コマンドを受信した場合(S536:YES)、報知演出の実行終了を指示するためのコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする(S538)。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドは、S535で決定した確定図柄の情報を含む。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、演出図柄100の変動表示を終了し、演出図柄100を確定図柄で確定表示する。これにより、報知演出の実行が終了する。
【0227】
CPU581は、サブ稼働中フラグを「ON」にして(S539)、処理をサブ電源投入時処理へ戻す。すなわち、CPU581は、復電した場合に特別図柄が変動中のときには、変動中の特別図柄が図柄変動を終了した後に稼働状態に復帰する。
【0228】
図25の説明に戻る。CPU581は、RAMクリア通知コマンドを受信した場合(S502:YES)、サブ制御基板58のRAM582の使用領域に記憶されている遊技処理情報をクリアし、所定の初期値をRAM582に記憶する等のRAM582の初期設定を実行する(S511)。CPU581は、S511の処理において、後述する連続当たり回数計数カウンタ及び賞球数カウンタの値を「0」にクリアする。
【0229】
CPU581は、演出図柄100を予め定められた演出図柄100の組合せ(いわゆる朝一出目)で表示することを指示するためのコマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S512)。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、演出図柄100を予め定められた朝一出目の組合せで表示する。朝一出目の組合せは、大当たりを示すゾロ目以外の組合せであり、例えば、左図柄101が「1」図柄、中図柄102が「2」図柄、右図柄103が「3」図柄の組合せである。
【0230】
CPU581は、RAMクリア特定報知コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S513)。RAMクリア特定報知コマンドは、RAMクリアが行われたことをホールの作業者等に報知するために実行されるRAMクリア特定報知の実行を指示するためのコマンドである。コマンドバッファにセットされたRAMクリア特定報知コマンドは、演出制御基板43及び音制御回路585に順次送信される。RAMクリア特定報知コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、RAMクリア特定報知コマンドに対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、RAMクリア特定報知の演出画像の表示を開始する。また、CPU581は、音制御回路585による音処理を制御する。これにより、RAMクリア特定報知が実行される。RAMクリア特定報知の詳細内容については後述する。CPU581は、RAMクリア実行フラグを「ON」にして(S515)、処理をS516へ移行する。
【0231】
CPU581は、サブ稼働中フラグを「ON」にする(S516)。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0232】
図23の説明に戻る。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信したかを判断する(S403)。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信していない場合(S403:NO)、処理をS406の判断へ移行する。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信した場合(S403:YES)、遊技状態制御処理を実行して(S405)、処理をS406の判断へ移行する。
【0233】
図28を参照して、
図23のS405で示した遊技状態制御処理の詳細について説明する。遊技状態制御処理では、遊技状態コマンドによって通知される各種の状態に応じた処理が行われる。
【0234】
遊技状態制御処理が開始されると、CPU581は、遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態開始通知が行われたかを判断する(S551)。遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態開始通知が行われた場合(S551:YES)、CPU581は、大当たり遊技演出開始コマンドを生成して、生成した大当たり遊技演出開始コマンドをコマンドバッファにセットする(S552)。大当たり遊技演出開始コマンドは、大当たり遊技演出の実行開始を指示するためのコマンドである。コマンドバッファにセットされた大当たり遊技演出開始コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。大当たり遊技演出開始コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、大当たり遊技演出開始コマンドに対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、大当たり遊技演出の演出画像の表示を開始する。また、CPU581は、ランプ制御基板46を介して、枠ランプ38及び盤ランプ27の電飾演出を制御する。また、CPU581は、音制御回路585による音処理を制御する。これにより、大当たり遊技演出が実行される。
【0235】
CPU581は、RAMクリア実行フラグが「ON」であるかを判断する(S553)。RAMクリア実行フラグが「OFF」である場合(S553:NO)、CPU581は、処理をS556へ移行する。RAMクリア実行フラグが「ON」である場合(S553:YES)、CPU581は、RAMクリア実行フラグを「OFF」にして(S555)、処理をS556へ移行する。
【0236】
CPU581は、連続当たり回数計数カウンタに「1」を加算する(S556)。連続当たり回数計数カウンタは、連続当たり回数を計数するためのカウンタであり、RAM582に設けられる。CPU581は、連続当たり回数を計数する計数期間であるかを判断する(S558)。この判断は、計数期間フラグの状態に応じて行われる。計数期間フラグが「ON」である場合(S558:YES)、既に計数期間が開始されているので、CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。計数期間フラグが「OFF」である場合(S558:NO)、S551の大当たり遊技状態開始通知は、初当たりを通知するものであり、初当たりを契機として計数期間が開始する。したがって、CPU581は、計数期間フラグを「ON」にする(S559)。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0237】
CPU581は、遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態開始通知が行われていない場合(S551:NO)、遊技状態コマンドによって第二時短状態開始通知が行われたかを判断する(S561)。遊技状態コマンドによって第二時短状態開始通知が行われた場合(S561:YES)、CPU581は、RAMクリア実行フラグが「ON」であるかを判断する(S562)。RAMクリア実行フラグが「OFF」である場合(S562:NO)、CPU581は、処理をS565へ移行する。RAMクリア実行フラグが「ON」である場合(S562:YES)、CPU581は、RAMクリア実行フラグを「OFF」にして(S563)、処理をS565へ移行する。CPU581は、サブ第二時短フラグを「ON」にして(S565)、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0238】
一方、遊技状態コマンドによって第二時短状態開始通知が行われていない場合(S561:NO)、CPU581は、遊技状態コマンドによって通知される各種の状態に応じた処理を実行する(S566)。具体的には、CPU581は、遊技状態コマンドによって確変状態開始通知が行われた場合、サブ確変フラグを「ON」にし、確変状態終了通知が行われた場合には、サブ確変フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第一時短状態開始通知が行われた場合、サブ第一時短フラグを「ON」にし、第一時短状態終了通知が行われた場合には、サブ第一時短フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第二時短状態終了通知が行われた場合には、サブ第二時短フラグを「OFF」にする。CPU581は、サブ確変フラグ、サブ第一時短フラグ及びサブ第二時短フラグの状態に応じて遊技状態を把握し、各種の演出を制御する。また、CPU581は、遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態終了通知が行われた場合、大当たり遊技演出の実行を終了する。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0239】
図23の説明に戻る。CPU581は、主制御基板41から保留情報コマンドを受信したかを判断する(S406)。保留情報コマンドを受信していない場合(S406:NO)、CPU581は、処理をS411の判断へ移行する。保留情報コマンドを受信した場合(S406:YES)、CPU581は、保留表示処理を実行する(S408)。
【0240】
パチンコ機1は、
図32(D-1)に示すように特別図柄の変動表示に同期して演出図柄100の変動表示を行い、
図32(H-1)に示すように特別図柄の確定表示に同期して演出図柄100を確定表示することで、報知演出に係る演出図柄100の図柄変動を実行する。
図32等に示すように、演出図柄100は、左図柄101、中図柄102及び右図柄103を備える。左図柄101は、表示画面28の左部の変動ラインに主に表示される。中図柄102は、表示画面28の中央部の変動ラインに主に表示される。右図柄103は、表示画面28の右部の変動ラインに主に表示される。
図32(D-1)に示すように、左図柄101、中図柄102及び右図柄103をそれぞれの変動ラインにおいて「1」図柄から「8」図柄が上方から下方に順にスクロールされることによって、演出図柄100の図柄変動が行われる。矢印Y1は、演出図柄100のそれぞれがスクロールを継続していることを模式的に示す。
図32(H-1)に示すように、左図柄101、中図柄102及び右図柄103をそれぞれの変動ラインの中央部において停止表示させることによって、演出図柄100の確定表示が行われる。
図32(H-1)は、演出図柄100がゾロ目以外の組合せで確定表示することで、大当たり判定の結果がはずれであることが報知された例を示す。
【0241】
パチンコ機1は、表示画面28に、第一保留乱数を示す第一保留表示NH1を表示する。本実施形態では、第一保留表示NH1は、円形のシンボルで構成される。第一保留表示NH1は、円形以外の各種の形状等を有していてもよい。第一保留表示NH1は、その表示色の違い、形状の違い等によって、第一保留乱数の期待度の高低を示すものであってもよい。第一保留乱数の期待度は、第一保留情報に基づくものである。具体的には、第一保留乱数に係る特
図1大当たり乱数が大当たりであるか否かを示す情報、第一変動パターン決定乱数がいずれの変動パターンに対応するかを示す情報等に基づいて、第一保留乱数の期待度が定まる。表示画面28の左下部には、第一保留表示NH1を表示する位置を示す位置H1~位置H4が設けられている。位置H1,H2,H3,H4のそれぞれには、
図5で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアのNo.1,2,3,4のそれぞれに記憶されている第一保留乱数に対応する第一保留表示NH1が表示される。
図32(D-1)において、第一特別図柄の変動時間と同期して第一報知演出が実行中であり、第一保留数が「1」であり、1個の第一保留表示NH1が、位置H1に表示されている。
【0242】
パチンコ機1は、表示画面28に、第二保留乱数を示す第二保留表示NH2を表示する。本実施形態では、第二保留表示NH2は、
図32(A)に示すように、三角形のシンボルで構成される。第二保留表示NH2は、三角形以外の各種の形状等を有していてもよい。第二保留表示NH2は、その表示色の違い、形状の違い等によって、第二保留乱数の期待度の高低を示すものであってもよい。第二保留乱数の期待度は、第一保留乱数の期待度と同様に、第二保留情報に基づくものである。表示画面28の右下部には、第二保留表示NH2を表示する位置を示す位置H5~位置H8が設けられている。位置H5,H6,H7,H8のそれぞれには、特
図2大当たり関係情報記憶エリアのNo.1,2,3,4のそれぞれに記憶されている第二保留乱数に対応する第二保留表示NH2が表示される。
図32(A)において、大当たり遊技演出が実行中であり、第二保留数が「4」であり、4個の第二保留表示NH2が、位置H5~位置H8に表示されている。
【0243】
CPU581は、S408の保留表示処理において、第一保留表示NH1及び第二保留表示NH2の表示制御のための処理を実行する。具体的には、CPU581は、受信した保留情報コマンドが第一保留情報コマンドである場合、第一保留情報コマンドを解析し、第一保留情報を取得する。CPU581は、第一保留表示NH1を、位置H1~位置H4のうち空いている位置に左詰めで表示することを演出制御基板43に指示するコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。また、CPU581は、受信した保留情報コマンドが第二保留情報コマンドである場合、第二保留情報コマンドを解析し、第二保留情報を取得する。CPU581は、第二保留表示NH2を、位置H5~位置H8のうち空いている位置に左詰めで表示することを演出制御基板43に指示するコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、表示画面28に第一保留表示NH1又は第二保留表示NH2を追加表示する。
【0244】
CPU581は、第一保留情報コマンドを受信した場合には第一保留数カウンタに「1」を加算し、第二保留情報コマンドを受信した場合には第二保留数カウンタに「1」を加算する(S409)。CPU581は、処理をS411の判断へ移行する。
【0245】
CPU581は、主制御基板41から停止図柄指定コマンドを受信したかを判断する(S411)。停止図柄指定コマンドを受信していない場合(S411:NO)、CPU581は、処理をS413の判断へ移行する。停止図柄指定コマンドを受信した場合(S411:YES)、CPU581は、停止図柄指定コマンドを解析して、コマンドの示す特別図柄の図柄種別(大当たり図柄又ははずれ図柄)及び図柄名称を取得する。CPU581は、取得した特別図柄の図柄種別及び図柄名称に応じた演出図柄100の組合せを決定する(S412)。
【0246】
図32等に示すように、演出図柄100は、左図柄101、中図柄102及び右図柄103の3つの図柄で構成される。CPU581は、特別図柄が大当たり図柄である場合、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が変動表示を終了し確定表示するときの組合せとして、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が同じ数字で揃うゾロ目の組合せを決定する。左図柄101、中図柄102及び右図柄103が変動表示を終了し確定表示するときの組合せを、以下、「確定図柄」という。CPU581は、第一特別図柄のはずれ図柄を取得した場合、図柄名称が「特1はずれA」であるときには、確定図柄として、奇数の順目である「1・3・5」を決定する。CPU581は、第一特別図柄のはずれ図柄を取得した場合、図柄名称が「特1はずれB」であるときには、確定図柄として、偶数の順目である「2・4・6」の組合せを決定する。CPU581は、第二特別図柄のはずれ図柄を取得した場合、確定図柄として、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が異なる数字を含む、ゾロ目、奇数の順目及び偶数の順目以外の組合せを決定する。決定された確定図柄は、RAM582に記憶される。CPU581は処理をS413の判断へ移行する。
【0247】
CPU581は、主制御基板41から変動パターン指定コマンドを受信したかを判断する(S413)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S413:NO)、CPU581は、処理をS413の判断へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信した場合(S413:YES)、CPU581は、報知演出実行処理を実行する(S415)。
【0248】
図29及び
図30を参照して、
図23のS415で示した報知演出実行処理の詳細について説明する。報知演出実行処理では、変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターンに基づいて、演出図柄100の変動表示を伴う報知演出の制御が行われる。
【0249】
図29に示すように、報知演出実行処理が開始されると、CPU581は、変動パターン指定コマンドを解析して、コマンドの示す変動パターンを特定し、特定した変動パターンを取得する(S581)。CPU581は、取得した変動パターンを、RAM582に記憶する。
【0250】
CPU581は、保留表示シフトコマンドを生成し、生成した保留表示シフトコマンドをコマンドバッファにセットする(S582)。保留表示シフトコマンドは、S581で取得した変動パターンが第一変動パターンである場合には、位置H1~位置H4に表示されている第一保留表示NH1を、それぞれ一つずつ左の位置へ繰り上げて移動することを指示する情報を含む。保留表示シフトコマンドは、S551で取得した変動パターンが第二変動パターンである場合には、位置H5~位置H8に表示されている第二保留表示NH2を、それぞれ一つずつ左の位置へ繰り上げて移動することを指示する情報を含む。コマンドバッファにセットされた保留表示シフトコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。保留表示シフトコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、位置H1~位置H4に表示されている第一保留表示NH1又は位置H5~位置H8に表示されている第二保留表示NH2を、一つずつ左の位置へ繰り上げて移動する。
【0251】
CPU581は、S581で取得した変動パターンが「大当たり変動A」、「突入失敗演出」又は「突入成功演出」のいずれかであるかを判断する(S583)。S583において、CPU581は、今回の報知演出実行処理において実行を開始する報知演出が、非確変非時短状態の第一報知演出、すなわちCタイム演出であるかを判断する。
【0252】
本実施形態では、Cタイム演出の開始から1秒経過後からその後の3秒間の特定の期間に亘って、第一の特定の画像が表示画面28に表示される。第一の特定の画像は、
図32、
図34及び
図36で示すラストチャンス画像112、ファーストチャンス画像113及びルーレットチャンス画像114の3種類を含む。ラストチャンス画像112、ファーストチャンス画像113及びルーレットチャンス画像114の内容の詳細については後述する。本実施形態において、第一の特定の画像は静止画である。第一の特定の画像は、動画であってもよい。また、特定の期間は、本実施形態よりも短くても長くてもよい。また、特定の期間は、Cタイム演出のいずれのタイミングに設けられてもよい。
【0253】
S581で取得した変動パターンがCタイム演出に対応する場合(S583:YES)、CPU581は、RAMクリア実行フラグが「ON」であるかを判断する(S585)。RAMクリア実行フラグが「ON」である場合(S585:YES)、CPU581は、Cタイム演出の特定の期間に表示する特定の画像としてファーストチャンス画像113を決定する(S586)。すなわち、CPU581は、制御するCタイム演出が、RAMクリアが実行された後、最初に実行される第一報知演出である場合には、特定の画像としてファーストチャンス画像113を表示することを決定する。CPU581は、処理を
図30に示すS611へ移行する。
【0254】
RAMクリア実行フラグが「OFF」である場合(S585:NO)、CPU581は、連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上であるかを判断する(S591)。RAMクリア実行フラグが「OFF」であることは、遊技がRAMクリアの実行された直後の状態にはないことを示す。この場合において、連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上であるときには、CPU581は、初当たりが実行されており、Cタイム演出の実行後に非確変第二時短状態が設定された場合には、計数期間が以降に継続する状態にあると判断することができる。連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上である場合(S591:YES)、CPU581は、Cタイム演出の特定の期間に表示する特定の画像としてラストチャンス画像112を決定する(S592)。CPU581は、処理をS611へ移行する。
【0255】
また、連続当たり回数計数カウンタの値が「0」であるときには、CPU581は、遊技が、RAMクリアの実行直後ではないが、初当たりがまだ実行されていない状態にあると判断することができる。連続当たり回数計数カウンタの値が「0」である場合(S591:NO)、CPU581は、Cタイム演出の特定の期間に表示する特定の画像としてルーレットチャンス画像114を決定する(S593)。CPU581は、処理をS611へ移行する。
【0256】
一方、S581で取得した変動パターンが「大当たり変動A」、「突入失敗演出」及び「突入成功演出」のいずれでもなくCタイム演出に対応しない場合(S583:NO)、CPU581は、処理を
図30に示すS601の判断へ移行する。
図30に示すように、CPU581は、
図29で示したS581で取得した変動パターンが「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」であるかを判断する(S601)。S601において、CPU581は、今回の報知演出実行処理において実行を開始する報知演出が、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出であるかを判断する。S581で取得した変動パターンが「大当たり変動C」及び「はずれ変動B」のいずれでもない場合(S601:NO)、CPU581は、処理をS611へ移行する。
【0257】
本実施形態では、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出の開始から1秒経過後からその後の5秒間の特定の期間に亘って、第二の特定の画像が表示画面28に表示される。第二の特定の画像は、
図33、
図35及び
図36で示す遊技結果画像116、遊技開始画像117及び遊技応援画像118の3種類を含む。遊技結果画像116、遊技開始画像117及び遊技応援画像118の内容の詳細については後述する。本実施形態において、第二の特定の画像は静止画である。第二の特定の画像は、動画であってもよい。また、特定の期間は、本実施形態よりも短くても長くてもよい。また、特定の期間は、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出のいずれのタイミングに設けられてもよい。
【0258】
S581で取得した変動パターンが「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」である場合(S601:YES)、CPU581は、RAMクリア実行フラグが「ON」であるかを判断する(S602)。RAMクリア実行フラグが「ON」である場合(S602:YES)、CPU581は、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出の特定の期間に表示する特定の画像として遊技開始画像117を決定する(S603)。すなわち、CPU581は、制御する非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出が、RAMクリアが実行された後に最初に実行される報知演出である場合には、特定の画像として遊技開始画像117を表示することを決定する。CPU581は、RAMクリア実行フラグを「OFF」にして(S604)、処理をS611へ移行する。
【0259】
RAMクリア実行フラグが「OFF」である場合(S602:NO)、CPU581は、連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上であるかを判断する(S605)。RAMクリア実行フラグが「OFF」であることは、遊技がRAMクリアの実行された直後の状態にはないことを示す。この場合において、連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上であるときには、CPU581は、初当たりが実行されており、Cタイム演出の実行後に非確変第一時短状態が設定された状態にあると判断することができる。この状態は、連チャンするチャンスが閉ざされた状態である。連続当たり回数計数カウンタの値が「1」以上である場合(S605:YES)、CPU581は、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出の特定の期間に表示する特定の画像として遊技結果画像116を決定する(S606)。CPU581は、処理をS611へ移行する。
【0260】
また、連続当たり回数計数カウンタの値が「0」であるときには、CPU581は、遊技がRAMクリアの実行直後ではないが、初当たりがまだ実行されていない状態にあると判断することができる。連続当たり回数計数カウンタの値が「0」である場合(S605:NO)、CPU581は、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出の特定の期間に表示する特定の画像として遊技応援画像118を決定する(S608)。CPU581は、処理をS611へ移行する。
【0261】
CPU581は、報知演出開始コマンドを生成し、生成した報知演出開始コマンドをコマンドバッファにセットする(S611)。報知演出開始コマンドは、報知演出の実行開始を指示するためのコマンドである。報知演出開始コマンドは、変動パターンに基づく報知演出の演出パターンを示す情報を含む。また、Cタイム演出に係る報知演出開始コマンドは、S586、S592又はS593で決定した特定の画像の種類を示す情報を含む。また、非確変第一時短状態において1回目に実行される報知演出に係る報知演出開始コマンドは、S603、S606又はS608で決定した特定の画像の種類を示す情報を含む。コマンドバッファにセットされた報知演出開始コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。報知演出開始コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、報知演出開始コマンドが含む報知演出の演出パターンを示す情報に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、報知演出の演出画像の表示を開始する。また、CPU581は、ランプ制御基板46を介して、枠ランプ38及び盤ランプ27の電飾演出を制御する。また、CPU581は、音制御回路585による音処理を制御する。これにより、報知演出が実行される。
【0262】
パチンコ機1は、
図32等に示すように、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄100の変動表示を行い、特別図柄の確定表示に同期して演出図柄100を確定表示することで、報知演出を実行する。演出図柄100の変動表示は、報知演出において実行される演出の内容によっては、表示画面28の隅部において縮小された態様で行われることもある。
【0263】
CPU581は、S551で取得した変動パターンが第一変動パターンである場合には第一保留数カウンタの値を「1」減算し、第二変動パターンである場合には第二保留数カウンタの値を「1」減算する(S612)。
【0264】
CPU581は、客待ち状態であるかを判断する(S613)。CPU581は、サブ客待ちフラグが「OFF」である場合には客待ち状態でないと判断して(S613:NO)、処理をサブ制御基板処理へ戻す。CPU581は、サブ客待ちフラグが「ON」である場合には客待ち状態であると判断して(S613:YES)、客待ち演出の実行を終了させるためのコマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S615)。客待ち演出は、パチンコ機1が客待ち状態にあることを遊技者等に示すため演出である。客待ち演出の実行を終了させるためのコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、実行中の客待ち演出を終了する。CPU581は、サブ客待ちフラグを「OFF」にして(S616)、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0265】
図23の説明に戻る。CPU581は、主制御基板41から特別図柄停止コマンドを受信したかを判断する(S416)。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S416:NO)、CPU581は、処理を
図24に示すS421の判断へ移行する。特別図柄停止コマンドを受信した場合(S416:YES)、CPU581は、報知演出終了処理を実行する(S418)。CPU581は、処理をS421の判断へ移行する。
【0266】
図31を参照して、
図23のS418で示した報知演出終了処理の詳細について説明する。報知演出終了処理では、報知演出の実行を終了するための処理が行われる。報知演出終了処理が開始されると、CPU581は、実行していた報知演出が「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」の変動パターンに基づいて行われたかを判断する(S621)。S621において、CPU581は、今回の報知演出終了処理において実行を終了する報知演出が、非確変第一時短状態において1回目に実行された報知演出であるかを判断する。S581で取得された変動パターンは、RAM582に記憶されている。CPU581は、RAM582に記憶されている変動パターンが「大当たり変動C」及び「はずれ変動B」のいずれでもない場合(S621:NO)、処理をS626へ移行する。
【0267】
CPU581は、RAM582に記憶されている変動パターンが「大当たり変動C」又は「はずれ変動B」である場合(S621:YES)、現時点が計数期間であるかを判断する(S622)。CPU581は、計数期間フラグが「OFF」である場合には計数期間でないと判断して(S622:NO)、処理をS626へ移行する。CPU581は、計数期間フラグが「ON」である場合には計数期間であると判断して(S622:YES)、連続当たり回数計数カウンタの値及び賞球数カウンタの値を「0」にクリアする(S623)。CPU581は、計数期間フラグを「OFF」にする(S625)。すなわち、CPU581は、非確変第一時短状態における1回目の報知演出の実行が終了することに応じて、計数期間を終了させ、計数期間に計数していた連続当たり回数及び計数期間に発生した賞球の累積数をクリアする。
【0268】
CPU581は、報知演出終了コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S626)。報知演出終了コマンドは、報知演出の実行終了を指示するためのコマンドであり、第一報知演出終了コマンドと、第二報知演出終了コマンドとを含む。CPU581は、S416で受信した特別図柄停止コマンドが第一特別図柄停止コマンドである場合、第一報知演出終了コマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。CPU581は、S416で受信した特別図柄停止コマンドが第二特別図柄停止コマンドである場合、第二報知演出終了コマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。報知演出終了コマンドは、S412で決定した確定図柄の情報を含む。報知演出終了コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、演出図柄100の変動表示を終了し、演出図柄100を確定図柄で確定表示する。これにより、
図32(H-1)、
図36(U)等に示すように、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が、それぞれの変動ラインの中央部において確定図柄で停止表示されることによって、演出図柄100の確定表示が行われる。いずれの図柄が確定表示されたかは、遊技者の関心事である。このため、本実施形態では、大当たり遊技の実行中にも、
図32に示すように、確定図柄が表示画面28の隅部に縮小表示される。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0269】
次いで、
図24に示すように、CPU581は、主制御基板41から賞球コマンドを受信したかを判断する(S421)。賞球コマンドを受信していない場合(S421:NO)、CPU581は、処理をS425の判断へ移行する。賞球コマンドを受信した場合(S421:YES)、現時点が計数期間であるかを判断する(S422)。CPU581は、計数期間フラグが「OFF」である場合には計数期間でないと判断して(S422:NO)、処理をS425の判断へ移行する。
【0270】
CPU581は、計数期間フラグが「ON」である場合には計数期間であると判断する(S422:YES)。この場合、CPU581は、S421で受信した賞球コマンドを解析して賞球数通知コマンドの示す単位賞球数を特定し、特定した単位賞球数を、賞球数カウンタに加算する(S423)。賞球数カウンタは、計数期間に発生した賞球の累積数を計数するためのカウンタであり、RAM582に設けられる。CPU581は、処理をS425の判断へ移行する。
【0271】
CPU581は、主制御基板41からエンディングコマンドを受信したかを判断する(S425)。エンディングコマンドを受信していない場合(S425:NO)、CPU581は、処理をS431の判断へ移行する。エンディングコマンドを受信した場合(S425:YES)、CPU581は、大当たりエンディング演出の実行を開始するための、大当たりエンディング演出実行開始処理を実行する(S426)。大当たりエンディング演出実行開始処理において、CPU581は、大当たりエンディング演出の実行開始を指示するためのコマンドを生成し、コマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、大当たりエンディング演出に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、大当たりエンディング演出の演出画像の表示を開始する。CPU581は、処理をS431の判断へ移行する。大当たりエンディング演出は、大当たり遊技演出の最終盤に行われる演出であり、大当たり遊技演出の一部を構成する。
【0272】
CPU581は、主制御基板41から客待ちコマンドを受信したかを判断する(S431)。客待ちコマンドを受信していない場合(S431:NO)、CPU581は、処理をS435の判断へ移行する。客待ちコマンドを受信した場合(S431:YES)、CPU581は、所定の客待ち演出を実行する(S432)。CPU581は、サブ客待ちフラグを「ON」にして(S433)、処理をS435の判断へ移行する。
【0273】
CPU581は、CPU581は、主制御基板41、枠制御基板45からその他のコマンドを受信したかを判断する(S435)。その他のコマンドを受信していない場合(S425:NO)、CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。その他のコマンドを受信した場合(S435:YES)、CPU581は、コマンドに応じた各種の処理を実行する(S436)。CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。
【0274】
図32から
図36を参照して、遊技者にとっての有利度が低い遊技状態である非確変非時短状態が設定される場合において実行される報知演出の内容の詳細について説明する。パチンコ機1において、非確変非時短状態であるCタイムの遊技状態は、大当たり遊技が終了すること、RAMクリアが実行されること又は非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態における判定回数がC時短回数に到達することによって設定される。以下では、非確変非時短状態であるCタイムの遊技状態が設定されるこれらの契機のうち、大当たり遊技が終了することを、第一契機という。RAMクリアが実行されることを、第二契機という。非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態における判定回数がC時短回数に到達することを、第三契機という。第一契機及び第三契機は、パチンコ機1における遊技が進行することに応じて到来する。第二契機は、RAMクリア処理を伴ってパチンコ機1の電源がONにされることに応じて、パチンコ機1の初期状態として到来する。
【0275】
まず、
図32及び
図33を参照して、第一契機が到来すること、すなわち、大当たり遊技が終了することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において実行される報知演出の内容の一例を説明する。
図32(A)は、大当たり遊技演出が実行中である場合の例を示す。大当たり遊技演出では、大当たりとなったことを祝福する内容の映像等を用いた演出が展開される。本実施形態では、大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されて、特別図柄として非確変大当たり図柄が確定表示する場合には、演出図柄100は、偶数のゾロ目の組合せで確定表示される。
図32(A)に示す大当たり遊技演出においては、演出図柄100の確定図柄である6のゾロ目の組合せが、表示画面28の隅部に縮小表示されている。大当たり遊技状態においては、大当たりラウンドで開放する大入賞口16に遊技球を入賞させることを遊技者に促すための右打ち表示119が表示画面28に表示される。
【0276】
所定のラウンド数の大当たりラウンドが終了することに伴って、
図32(B)に示すように、大当たりエンディング演出が行われる。非確変大当たり図柄が確定表示することによって行われた大当たり遊技の終了後には、非確変非時短状態の遊技が進行する。本実施形態では、大当たりエンディング演出として、以降に非確変非時短状態の遊技、すなわちCタイムの遊技が設けられることを遊技者に示す内容の映像等を用いた演出が展開される。大当たりエンディング演出として、「Cタイム突入!」の文字を示した画像111等が用いられる。大当たりエンディング演出が実行されているこの場面において、第一保留数が「2」、第二保留数が「4」であるとする。したがって、
図32(B)において、2個の第一保留表示NH1及び4個の第二保留表示NH2が、表示画面28にそれぞれ表示されている。
【0277】
本実施形態では、特
図2大当たり判定が特
図1大当たり判定よりも優先して行われる。このため、大当たりエンディング演出及び大当たり遊技状態が終了した場合において、第二保留数が「1」以上であるときには、第二保留乱数に基づいて特
図2大当たり判定が行われる。大当たり遊技が終了する時点において記憶されている第二保留乱数は、大当たり遊技の前に確変第二時短状態又は非確変第二時短状態が設定されていたことに応じて右打ちの遊技が進行していたこと等によって記憶されたものである。第二時短状態において記憶され、第二時短状態が終了した後に特
図2大当たり判定等が実行される第二保留乱数を、以下、「残保留」という。
図32(C)は、大当たり遊技が終了した時点において4個記憶されていた残保留である第二保留乱数のうち1個の第二保留乱数に基づく特
図2大当たり判定が行われ、その判定結果を報知する第二報知演出が実行されている様子を示す。本実施形態では、非確変非時短状態における第二報知演出が、大当たりエンディング演出と同様の背景画像を用いて、比較的短い変動時間で行われる。
図32(C)は、演出図柄100が表示画面28の隅部に縮小された状態で、第二特別図柄の変動に同期して変動表示を行う様子を示している。このように、大当たり遊技が終了した時点において第二保留数が「1」以上である場合には、残保留に係る全ての第二保留乱数に基づく第二報知演出が、
図32(C)に示すように実行されて消化された後に、
図32(D-1)に示すCタイム演出に遊技が移行する。
【0278】
なお、
図32(C)の場面で実行される第二報知演出によって大当たりの判定結果が報知された場合には、その後に再び大当たり遊技が実行される。また、大当たりエンディング演出及び大当たり遊技状態が終了した場合において、第二保留数が「0」であるときには、特
図2大当たり判定が行われないので、
図32(C)に示す場面が到来することなく、
図32(B)から
図32(D-1)に遊技が移行する。
【0279】
図32(D-1)は、大当たり遊技状態が終了し、残保留に係る第二保留乱数に基づく第二報知演出が消化された後に、第一保留乱数に基づいて非確変非時短状態における第一報知演出の実行が開始された場面の例を示す。第一報知演出の実行開始直前には第一保留数が「2」であったが、第一報知演出の開始に伴い、第一保留数が「1」に減少している。このため、第一報知演出、すなわちCタイム演出が開始された場合において、表示画面28において第一保留表示NH1が1個表示されている。また、表示画面28には、遊技状態が非確変非時短状態であることを示す「Cタイム」の文字を用いたモード表示110も表示される。また、非確変非時短状態は、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。これに伴い、左打ちで遊技を進行することを遊技者に促すための左打ち指示表示129も、表示画面28に表示される。
【0280】
パチンコ機1において非確変非時短状態に特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出される場合、50%の割合で特
図1はずれA、50%の割合で特
図1はずれBの第一特別図柄がそれぞれ決定される。本実施形態において、非確変非時短状態において特
図1はずれAの第一特別図柄が決定された場合、Cタイム演出として「突入失敗演出」の第一変動パターンが決定される。また、非確変非時短状態において特
図1はずれBの第一特別図柄が決定された場合、Cタイム演出として「突入成功演出」の第一変動パターンが決定される。すなわち、大当たり遊技状態が終了し、残保留に係る第二保留乱数に基づく第二報知演出が消化された場合、はずれの判定結果を報知するCタイム演出が、「突入失敗演出」又は「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた内容で行われる。
【0281】
「突入失敗演出」又は「突入成功演出」の第一変動パターンに応じたCタイム演出において、
図32(D-1)に示すように演出図柄100の変動表示が開始される。その後、
図32(E-1)に示すように、Cタイム演出において以降にルーレット画像115を用いた演出が行われることを示唆するため、前述の第一の特定の画像が表示される。第一契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、Cタイム演出として実行される報知演出においては、第一の特定の画像としてラストチャンス画像112が表示される。ラストチャンス画像112は、「ラストチャンス!ルーレットを狙え!」の文言を含んで構成される。
【0282】
第一契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合、Cタイム演出として突入成功演出が実行されたときには、突入成功演出に係るCタイム演出の終了後に非確変第二時短状態が設定される。この場合、大当たり遊技の終了後に遊技者にとっての有利度が低い非確変非時短状態が一旦設定されるが、その後に有利度が非確変非時短状態よりも高い非確変第二時短状態が設定されれば、その後に再び大当たり遊技が実行される可能性が向上する。すなわち、遊技者は第二時短状態を引き戻した形となり、連続当たり回数を計数する計数期間が継続する。一方、Cタイム演出として突入失敗演出が実行されたときには、突入失敗演出に係るCタイム演出の終了後に、非確変非時短状態と同等の低有利度の非確変第一時短状態が設定される。この場合には、連続当たり回数が計数される計数期間が終了する。このため、第一契機が到来することに応じてCタイム演出が実行される場合、遊技者は計数期間が継続する最後のチャンスを迎えた状態にあるので、Cタイム演出として突入成功演出が実行されて、Cタイムの後に非確変第二時短状態に突入することを期待している。ラストチャンス画像112は、「ラストチャンス」の文言を用いることで、計数期間が継続する最後のチャンスが到来していることを、遊技者にわかりやすく示唆することができる。
【0283】
このような遊技の状態に即して、パチンコ機1は、計数期間が継続する最後のチャンスを迎えていることを、ラストチャンス画像112を用いて遊技者に報知する。ラストチャンス画像112は、「ルーレットを狙え!」の文言を用いて、実行中のCタイム演出においてルーレット画像115が表示されることを示唆している。また、ラストチャンス画像112は、「ラストチャンス!」の文言を用いて、Cタイム演出の終了後に非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態のいずれが設定されるかを煽る。
図32(E-1)に示すように、ラストチャンス画像112を表示画面28に大きく示すため、演出図柄100の変動表示は、表示画面28の隅部に縮小された状態で、第一特別図柄の変動に同期して行われる。
【0284】
次いで、
図32(F-1)に示すように、ルーレット画像115が表示画面28に表示される。ルーレット画像115は、Cタイム演出の終了後に非確変第一時短状態であるノーマルモード又は非確変第二時短状態であるチャンスモードのいずれに移行するかがルーレットで抽選されて決定するかのように演出するために用いられる画像である。ルーレット画像115は、ノーマルモードを示す目とチャンスモードを示す目とを備えており、回転表示することによって、ノーマルモードとチャンスモードとのいずれが抽選されるかを演出する。
図32(F-1)に示すように、ルーレット画像115の回転表示が開始された後には、「ボタンを押せ!」等の表示も表示画面28において行われる。この場合、「ボタンを押せ!」のセリフ音声や効果音による示唆も行われる。
【0285】
これらの示唆に応じて演出ボタン35の操作が行われた場合、ルーレット画像115の回転表示が終了し、ルーレット画像115のいずれかの目が選択される。
図32(G-1)に示すように、ルーレット画像115は、ノーマルモードの目を反転表示することでノーマルモードの目が選択された状態を示す。すなわち、
図32(D-1)から
図32(H-1)は、「特1はずれA」の第一特別図柄が確定図柄として決定されたことに応じて決定された「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される例を示している。
【0286】
その後、
図32(H-1)に示すように、変動表示をしていた演出図柄100が「特1はずれA」の第一特別図柄に対応する偶数の順目の組合せで確定表示されて、「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了する。
【0287】
なお、非確変非時短状態において、「特1はずれB」の第一特別図柄が決定され、「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される場合もある。この場合、図示しないが、
図32(D-1)から
図32(E-1)までは、「特1はずれA」の第一特別図柄が確定図柄として決定された場合と同様に遊技が進行する。そして、
図32(F-1)に示したルーレット画像115が回転表示した後、
図32(G-1)に対応する場面において、ルーレット画像115のうちチャンスモードの目が選択される。その後、
図32(H-1)に対応する場面において、変動表示をしていた演出図柄100が「特1はずれB」の第一特別図柄に対応する奇数の順目の組合せで確定表示されて、「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了する。その後は非確変第二時短状態が設定され、パチンコ機1は、右打ち表示119を表示させること等によって、非確変第二時短状態であるチャンスモードの遊技を右打ちで進行するように遊技者に促す。
【0288】
また、非確変非時短状態における特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合には、「大当たり変動A」の第一変動パターンが決定され、これに応じた第一報知演出がCタイム演出として実行される。この場合、図示しないが、
図32(D-1)から
図32(E-1)までは、「特1はずれA」又は「特1はずれB」の第一特別図柄が決定された場合と同様に遊技が進行する。そして、
図32(F-1)に示したルーレット画像115が回転表示した後、
図32(G-1)に対応する場面において、大当たりであることを報知する内容の所定の表示が、ルーレット画像115に変えて表示画面28に表示される。その後、
図32(H-1)に対応する場面において、変動表示をしていた演出図柄100がゾロ目の組合せで確定表示されて、「大当たり変動A」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了する。この場合において、確変大当たり図柄である「特1確変大当たりA」の第一特別図柄が確定図柄として決定されているときには、演出図柄100が奇数のゾロ目の組合せで確定表示される。また、非確変大当たり図柄である「特1通常大当たりA」の第一特別図柄が確定図柄として決定されている場合、演出図柄100が偶数のゾロ目の組合せで確定表示される。その後の遊技は大当たり遊技状態に移行し、大当たり遊技演出が実行される。
【0289】
非確変非時短状態における「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了した後は、非確変第一時短状態が設定される。非確変第一時短状態には、ノーマルモードの遊技が進行する。
図33(I-1)に示すように、モード表示110は、「ノーマルモード」の文字を用いた内容に変化する。
【0290】
第一契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定された後、非確変第一時短状態であるノーマルモードの遊技が開始されることによって、遊技者は、連続当たり回数が計数される計数期間が終了したことを認識する。
図33(J-1)に示すように、このタイミングに実行される非確変第一時短状態の報知演出において、パチンコ機1は、前述の第二の特定の画像として、遊技結果画像116を表示画面28に表示する。
【0291】
遊技結果画像116は、第一契機の到来までの遊技の進行に関する情報を含んで構成される。具体的には、遊技結果画像116は、これまでの遊技の結果を「対戦結果」として示す内容で構成される。遊技結果画像116は、これまでの連続当たり回数を「連続対戦回数」として、計数期間に発生した賞球数の累積数を「獲得ポイント」として示す。サブ制御基板58のCPU581は、前述したS606において、RAM582の連続当たり回数計数カウンタ及び賞球数カウンタの各値を参照する。CPU581は、連続当たり回数計数カウンタの値を「連続対戦回数」として、賞球数カウンタの値を「獲得ポイント」として、遊技結果画像116の表示内容を決定する。パチンコ機1は、このような遊技結果画像116を表示画面28に表示することによって、これまでの遊技結果を遊技者に認識させ、以降の遊技を継続する意欲の向上を図る。その後は、変動パターンに応じた所定の報知演出の実行が継続される。
【0292】
なお、これまでの遊技の結果に関する情報として、連続当たり回数又は計数期間に発生した賞球数の累積数のいずれかのみが遊技結果画像116に表示されてもよい。また、連続当たり回数又は計数期間に発生した賞球数の累積数以外の情報が遊技結果画像116に表示されてもよい。また、連続当たり回数及び計数期間に発生した賞球数の累積数は、数字で表される他、所定のアイコン等を用いて示されてもよい。
【0293】
次いで、
図34及び
図35を参照して、第二契機が到来すること、すなわち、RAMクリアが実行されることに応じてパチンコ機1の初期状態として非確変非時短状態が設定される場合において実行される報知演出の内容の一例を説明する。
図34(P)は、RAMクリアが実行された直後のパチンコ機1の状態を示す。パチンコ機1の初期状態として非確変非時短状態が設定されるので、モード表示110は「Cタイム」を示す。演出図柄100は、朝一出目として予め定められている、左図柄101が「1」図柄、中図柄102が「2」図柄、右図柄103が「3」図柄の組合せで表示される。
【0294】
図34(P)に示すように、パチンコ機1は、RAMクリアが実行された直後に、RAMクリア特定報知を実行する。RAMクリア特定報知は、表示画面28における表示とスピーカ39からの音の出力によって行われる。具体的には、パチンコ機1は、RAMクリア特定報知として、「メモリを初期化しました Cタイムからスタートします」の文言を示す特定報知画像121を表示画面28に表示する。また、パチンコ機1は、RAMクリア特定報知として、「メモリを初期化しました Cタイムからスタートします」のセリフを含む音声及び効果音を含む特定報知音122をスピーカ39から出力することを実行する。
【0295】
RAMクリア特定報知は、RAMクリアが行われたことをホールの作業者等に報知するために行われる。特に、パチンコ機1は、RAMクリア特定報知を、パチンコ機1の初期状態がCタイムであることを報知できるように構成している。従来の遊技機においても、RAMクリアの実行直後に初期状態として設定される遊技状態は、非確変非時短状態であることが一般的である。一方、従来の遊技機においては、非確変非時短状態における大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、単にはずれの結果を報知する報知演出を実行するにとどまる。すなわち、従来の遊技機は、非確変非時短状態において大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、はずれを報知する特別図柄の種類に応じて、その後に大当たり遊技の実行を介することなく時短状態を設定する、Cタイムの遊技性を備えないことが一般的である。
【0296】
パチンコ機1は、非確変非時短状態をCタイムという特定の遊技状態としている点において、従来の遊技機と遊技仕様が異なる。パチンコ機1においては、Cタイムである非確変非時短状態においてはずれ図柄として「特1はずれB」の第一特別図柄が決定された場合には、Cタイム演出の実行後に右打ちで遊技を進行することが推奨される非確変第二時短状態が設定される。つまり、パチンコ機1の非確変非時短状態は、大当たりの判定結果が導出されなくても、その後に第二時短状態に突入する可能性が設けられている点において、従来の遊技機の非確変非時短状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態である。しかし、このようなCタイムの遊技性をパチンコ機1が備えることを、ホールの作業者が認識していないこともある。このため、パチンコ機1は、RAMクリア特定報知を実行することによって、RAMクリアが実行されたことに加えて、初期状態としての非確変非時短状態が、Cタイムであることを報知する。これにより、パチンコ機1は、RAMクリアの実行によって設定された非確変非時短状態が、従来の遊技機における非確変非時短状態よりも遊技者にとって有利なCタイムであることを、ホールの作業者に認識させることができる。
【0297】
図34(Q)は、
図34(P)の状態から遊技者が左打ちで遊技を開始し、遊技球が第一始動口14を入賞したことを契機として、非確変非時短状態における第一報知演出の実行が開始された場面の例を示す。RAMクリアが実行されたことに応じて初期状態として設定される非確変非時短状態においても、第一報知演出はCタイム演出として実行される。したがって、この第一報知演出は、「突入失敗演出」又は「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた内容で行われる。
【0298】
第二契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、Cタイム演出として実行される報知演出においては、
図34(E-2)に示すように、第一の特定の画像としてファーストチャンス画像113が表示される。ファーストチャンス画像113は、「ファーストチャンス!ルーレットを狙え!」の文言を含んで構成される。
【0299】
第二契機の到来、すなわち、RAMクリアが実行されることに応じて非確変非時短状態が設定される場合には、遊技を開始して最初に実行される第一報知演出であるCタイム演出は、遊技者にとって第二時短状態を設定させる最初のチャンスとなる。仮にこのような場面に、第一の特定画像として
図32(E-1)で示したラストチャンス画像112を表示させると、遊技開始直後であるのに「ラスト」の文言を含むことから、遊技者は違和感を抱くこととなる。したがって、パチンコ機1は、第二契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合には、ラストチャンス画像112に替えてファーストチャンス画像113を第一の特定画像として表示画面28に表示する。これにより、パチンコ機1は、遊技中の非確変非時短状態がCタイムであること及びCタイムの実行後に非確変第二時短状態に突入するチャンスがあることを、遊技者に適切に示唆することができる。特に、ファーストチャンス画像113は、「ファースト」の文言を用いているので、遊技開始直後の遊技者に「最初の」チャンスが到来していることを、遊技者にわかりやすく示唆することができる。また、ファーストチャンス画像113は、「ファースト」の文言を用いているので、Cタイム演出が、RAMクリア直後の1回目に実行される報知演出であることも、遊技者にわかりやすく示唆することができる。
【0300】
その後は、図示を省略するが、
図32(F-1)で示したのと同様にルーレット画像115が表示画面28に表示され、ルーレット画像115の回転表示が開始される。そして、ルーレット画像115の回転表示が終了し、ルーレット画像115のいずれかの目が選択される。
図34(G-2)に示すルーレット画像115は、ノーマルモードの目を反転表示することで、ノーマルモードの目が選択された状態を示す。すなわち、
図34(P)から
図35(H-2)は、「特1はずれA」の第一特別図柄が確定図柄として決定されたことに応じて決定された「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される例を示している。
【0301】
その後、
図35(H-2)に示すように、変動表示をしていた演出図柄100が「特1はずれA」の第一特別図柄に対応する偶数の順目の組合せで確定表示されて、「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了する。
【0302】
なお、非確変非時短状態において、「特1はずれB」の第一特別図柄が決定され、「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される場合については、前述したとおりである。また、非確変非時短状態における特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合についても、前述したとおりである。
【0303】
非確変非時短状態における「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了した後は、非確変第一時短状態が設定される。非確変第一時短状態には、ノーマルモードの遊技が進行する。
図35(I-2)に示すように、モード表示110は、「ノーマルモード」の文字を用いた内容に変化する。
【0304】
第二契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定された後、非確変第一時短状態であるノーマルモードの遊技が開始されることによって、遊技者は、左打ちで進行する遊技が本格的に開始することを認識する。また、第二契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定された場合、連続当たり回数計数カウンタに記憶されている連続当たり回数は「0」回である。この場合に
図33(J-1)で示した遊技結果画像116を表示することとすると、連続当たり回数に対応する「連続対戦回数」を「0回」とすることとなる。このような遊技結果画像116を、遊技開始直後の状況に表示画面28に表示することは、遊技者に違和感を与える可能性がある。したがって、パチンコ機1は、
図35(J-2)に示すように、このタイミングに実行される非確変第一時短状態の報知演出において、前述の第二の特定の画像として、遊技結果画像116に替えて遊技開始画像117を表示画面28に表示する。
【0305】
遊技開始画像117は、遊技結果画像116とは異なり、連続当たり回数、賞球数の累積数等のこれまでの遊技の進行に関する情報を含まない態様で構成される。遊技開始画像117は、パチンコ機1における遊技が、RAMクリアが実行された直後の状態であることを示す内容で構成される。具体的には、遊技開始画像117は、「ご来店ありがとうございます」の文言及び「遊技スタート!」のセリフを伴うキャラクタ画像等によって構成される。「ご来店ありがとうございます」の文言は、RAMクリアが実行されて、パチンコ機1において初期状態の遊技が開始された直後の状態にあることを遊技者に印象付けることができる。また、「遊技スタート!」のセリフ及びキャラクタは、遊技を開始したばかりの遊技者の遊技意欲の向上を図ることができる。その後は、変動パターンに応じた所定の報知演出の実行が継続される。
【0306】
次いで、
図36を参照して、第三契機が到来すること、すなわち、非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態における判定回数がC時短回数に到達することに応じてパチンコ機1の初期状態として非確変非時短状態が設定される場合において実行される報知演出の内容の一例を説明する。
図36(T)は、非確変第二時短状態において第二報知演出が実行されている状態を示す。モード表示110は、非確変第二時短状態に対応する「チャンスモード」を示す。非確変第二時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態であるので、右打ち表示119も表示画面28に表示されている。
図36(T)は、非確変第二時短状態においてC時短回数に到達する100回目の報知演出が実行されている状態を示す。表示画面28には、実行中の第二報知演出が非確変第二時短状態における100回目の報知演出であることを示す「あと0回」の文字等も表示されている。
【0307】
なお、
図36(T)で示す非確変第二時短状態は、パチンコ機1がRAMクリアの実行に伴い初期状態として非確変非時短状態が設定され、その非確変非時短状態におけるCタイム演出の結果としてCタイム演出の終了後に設定されたものであるとする。したがって、
図36で示す例においては、初当たりに係る大当たり遊技が実行されておらず、連続当たり回数を計数する計数期間が開始されていない状態であるとする。この場合、RAM582の連続当たり回数計数カウンタの値は「0」である。
【0308】
その後、
図36(U)に示すように、変動表示をしていた演出図柄100がはずれを示すバラケ目で確定表示されて、非確変第二時短状態における最終回の報知演出が終了する。この報知演出の終了後には、非確変非時短状態が設定され、モード表示110は、「チャンスモード」から「Cタイム」に表示内容を変更する。また、右打ちが推奨される遊技から左打ちが推奨される遊技に変更するため、表示画面28に左打ち指示表示129が表示される。
図36(V)は、左打ち指示表示129に促されて遊技者が右打ちから左打ちに遊技を変更し、左打ちされた遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として、非確変非時短状態における第一報知演出の実行が開始された場面の例を示す。非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態における判定回数がC時短回数に到達することに応じて初期状態として設定される非確変非時短状態においても、第一報知演出はCタイム演出として実行される。このCタイム演出は、はずれを報知する内容であるとする。したがって、この第一報知演出は、「突入失敗演出」又は「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた内容で行われる。
【0309】
第三契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、連続当たり回数が「0」であるとき、
図36(E-3)に示すように、Cタイム演出として実行される報知演出において、第一の特定の画像としてルーレットチャンス画像114が表示される。ルーレットチャンス画像114は、「ルーレットチャンス!ルーレットを狙え!」の文言を含んで構成される。
【0310】
第三契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、実行されるCタイム演出は、非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態が終了した遊技者にとって、改めて非確変第二時短状態に突入するチャンスとなる。また、連続当たり回数が「0」であるので、第一の特定画像として
図32(E-1)で示したラストチャンス画像112を表示させると、遊技者は違和感を抱くこととなる。また、
図32(E-1)の場面は、RAMクリア直後の状況ではないので、
図34(E-2)で示したファーストチャンス画像113を表示させても、遊技者は違和感を抱くこととなる。したがって、パチンコ機1は、第三契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、連続当たり回数が「0」であるとき、ラストチャンス画像112に替えてルーレットチャンス画像114を第一の特定画像として表示画面28に表示する。これにより、パチンコ機1は、遊技中の非確変非時短状態がCタイムであること及びCタイムの実行後に非確変第二時短状態に突入するチャンスがあることを、遊技者に適切に示唆することができる。
【0311】
その後は、図示を省略するが、
図32(F-1)で示したのと同様にルーレット画像115が表示画面28に表示され、ルーレット画像115の回転表示が開始される。そして、ルーレット画像115の回転表示が終了し、ルーレット画像115のいずれかの目が選択される。
図36(G-3)に示すルーレット画像115は、ノーマルモードの目を反転表示することで、ノーマルモードの目が選択された状態を示す。すなわち、
図36(V)から
図36(H-3)は、「特1はずれA」の第一特別図柄が確定図柄として決定されたことに応じて決定された「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される例を示している。
【0312】
その後、
図36(H-3)に示すように、変動表示をしていた演出図柄100が「特1はずれA」の第一特別図柄に対応する偶数の順目の組合せで確定表示されて、「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了する。
【0313】
なお、非確変非時短状態において、「特1はずれB」の第一特別図柄が決定され、「突入成功演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が、Cタイム演出として実行される場合については、前述したとおりである。また、非確変非時短状態における特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合についても、前述したとおりである。
【0314】
非確変非時短状態における「突入失敗演出」の第一変動パターンに応じた第一報知演出が終了した後は、非確変第一時短状態が設定される。非確変第一時短状態には、ノーマルモードの遊技が進行する。
図36(I-3)に示すように、モード表示110は、「ノーマルモード」の文字を用いた内容に変化する。
【0315】
第三契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定された後、非確変第一時短状態であるノーマルモードの遊技が開始されることによって、遊技者は、期待していた非確変第二時短状態が設定されなかったことを認識する。また、第三契機が到来した場合において、連続当たり回数が「0」であるときに、
図33(J-1)で示した遊技結果画像116を表示することとすると、連続当たり回数に対応する「連続対戦回数」を「0回」とすることとなる。このような遊技結果画像116を、遊技開始直後の状況に表示画面28に表示することは、遊技者に違和感を与える可能性がある。また、遊技開始画像117を表示することとすると、遊技者は遊技を開始した直後ではないのに遊技が開始された直後にあるかのような示唆がされるので、この場合も遊技者が違和感を抱く可能性がある。したがって、パチンコ機1は、
図36(J-3)に示すように、このタイミングに実行される非確変第一時短状態の報知演出において、前述の第二の特定の画像として、遊技結果画像116及び遊技開始画像117とは異なる遊技応援画像118を表示画面28に表示する。
【0316】
遊技応援画像118は、遊技結果画像116とは異なり、連続当たり回数、賞球数の累積数等のこれまでの遊技の進行に関する情報を含まない態様で構成される。遊技応援画像118は、パチンコ機1における遊技を継続することを促し応援する内容で構成される。具体的には、遊技応援画像118は、「がんばろう!」の文言及び「ファイト!」のセリフを伴うキャラクタ画像等によって構成される。これらの内容は、初当たりに向けて再び遊技を開始する遊技者を応援する内容であり、遊技者の遊技意欲の向上を図ることができる。その後は、変動パターンに応じた所定の報知演出の実行が継続される。
【0317】
なお、第三契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合において、連続当たり回数が「1」以上であるときには、第一契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合である
図32及び
図33と同様に遊技が進行する。
【0318】
以上説明したように、大当たり遊技の実行が終了することに応じて、又は時短状態における判定回数が所定の回数に到達すること等、遊技の経過に伴って第一契機が到来することに応じて、非確変非時短状態が設定される場合がある。この場合には、パチンコ機1は、連続当たり回数及び連続当たり回数を計数する計数期間に発生した賞球の累積数等、第一契機の到来に至るまでの遊技の内容を踏まえた報知演出を実行することによって、遊技者を楽しませることができる。一方、RAMクリアが実行されること等によってパチンコ機1の初期状態として非確変非時短状態が設定される場合、その非確変非時短状態が設定される以前には遊技が行われていない。このような第二契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合に、第一契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合と同じ内容の報知演出が行われたときには、遊技者が違和感を抱く可能性がある。パチンコ機1は、第一契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合と、第二契機が到来することに応じて非確変非時短状態が設定される場合とで、実行される報知演出の内容を変化させることができる。これにより、パチンコ機1は、遊技の状況に応じた違和感のない演出を遊技者に提供できる。
【0319】
遊技の進行に関してどれだけの利益を得たかは、遊技者の関心事である。パチンコ機1は、第一契機の到来に応じて実行される報知演出の内容を、第一契機の到来までの遊技の進行に関する情報を含む内容としている。具体的には、第一契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定された場合において、非確変非時短状態の報知演出であるCタイム演出の実行終了後に非確変第一時短状態が設定されたとき、パチンコ機1は、非確変第一時短状態における報知演出において遊技結果画像116を表示する。遊技結果画像116は、連続当たり回数の値及び連続当たり回数を計数する計数期間に発生した賞球数の累積数の値を含んで構成される。これにより、パチンコ機1は、Cタイムが設定されるまでの間の遊技結果を遊技者に示し、遊技者の関心を大いに惹くことができる。一方、パチンコ機1は、第二契機の到来に応じて、すなわちRAMクリアが実行されたことに応じて非確変非時短状態が設定された場合、Cタイム演出においてファーストチャンス画像113を表示する。また、この場合において、パチンコ機1は、Cタイム演出終了後の非確変第一時短状態の報知演出には、遊技結果画像116に替えて遊技開始画像117を表示する。パチンコ機1は、ファーストチャンス画像113及び遊技開始画像117によって、RAMクリアの実行直後の遊技であることを遊技者にわかりやすく示唆することができる。このように、パチンコ機1は、非確変非時短状態が第一契機の到来に応じて設定された場合と、第二契機の到来に応じて設定された場合とで、報知演出の内容を変化させ、遊技者に違和感のない演出を提供できる。
【0320】
パチンコ機1における非確変非時短状態は、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合に、大当たり遊技を実行することなく、その後に第一時短状態又は第二時短状態を設定することができる遊技状態である。パチンコ機1は、このような特定遊技状態であるCタイムを、第二契機が到来することに応じて、すなわち、パチンコ機1の初期状態として設定する。また、パチンコ機1は、第一契機が到来することに応じても、Cタイムを設定することができる。パチンコ機1は、第一契機の到来に応じてCタイムが設定される場合と、第二契機の到来に応じてCタイムが設定される場合とで、実行される報知演出の内容を異なるものとする。したがって、パチンコ機1は、遊技の状況に応じた違和感のない演出を遊技者に提供できる。
【0321】
従来の遊技機においては、非確変非時短状態における大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、単にはずれの結果を報知する報知演出を実行するにとどまる。すなわち、従来の遊技機は、非確変非時短状態において大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、はずれを報知する特別図柄の種類に応じて、その後に大当たり遊技の実行を介することなく時短状態を設定する、Cタイムの遊技性を備えないことが一般的である。パチンコ機1の非確変非時短状態は、大当たりの判定結果が導出されなくても、その後に第二時短状態に突入する可能性が設けられている点において、従来の遊技機の非確変非時短状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態である。このような非確変非時短状態が、RAMクリア後の初期状態としてパチンコ機1に設定されることを、ホール店員などの作業者が認識していない場合が考えられる。このため、パチンコ機1は、第二契機の到来に応じて初期状態として非確変非時短状態を設定する場合、RAMクリア特定報知を実行する。これによって、パチンコ機1は、RAMクリアが実行されたことに加えて、初期状態としての非確変非時短状態が、Cタイムであることを報知する。したがってパチンコ機1は、パチンコ機1に設定されている遊技状態を作業者に把握させ、パチンコ機1を適切に稼働させるように作業者に促すことができる。
【0322】
上記実施形態において、大当たり遊技状態、確変第二時短状態及び非確変第二時短状態が、「有利状態」の一例である。非確変非時短状態及び非確変第一時短状態が、「非有利状態」の一例である。
図15のS75及びS93の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「判定手段」の一例である。大当たり判定が、「有利判定」の一例である。
図30のS611の処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「報知演出実行手段」の一例である。
図16のS138、S140、S143及びS148、
図17のS156、S159、S166及びS175、
図18のS233、S237及びS239の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「遊技状態設定手段」の一例である。
図29のS586、S592及びS593、
図30のS604、S606及びS608の各処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「演出決定手段」の一例である。第一契機及び第二契機が、「第一契機」の一例である。第二契機が、「第二契機」の一例である。
図18のS205の処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「当たり遊技実行手段」の一例である。非時短状態が、「第一遊技状態」の一例である。第二時短状態が、「第二遊技状態」の一例である。非確変非時短状態であって、第一報知演出が実行される場合、すなわちCタイムが、「特定遊技状態」の一例である。
図25のS513の処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「特定報知手段」の一例である。
【0323】
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態のパチンコ機1は、封入式パチンコであるが、非封入式のぱちんこ遊技機にも本発明が適用されてもよい。
【0324】
上記実施形態では、遊技結果画像116は、第一契機の到来に応じて設定された非確変非時短状態の後に非確変第一時短状態が設定された場合において、その非確変第一時短状態における1回目の報知演出において表示される。遊技結果画像116は、非確変第一時短状態における1回目の報知演出において表示が開始され、2回目以降の報知演出にも亘って表示されてもよい。また、非確変第一時短状態における1回目の報知演出においては遊技結果画像116が表示されず、2回目以降の報知演出において遊技結果画像116が表示されてもよい。この場合、二契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定されたときには、遊技結果画像116に替えて遊技開始画像117が、上記で遊技結果画像116が表示される態様と同様に表示されてもよい。また、第三契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定された場合において、連続当たり回数が0回のときには、遊技結果画像116に替えて遊技応援画像118が、上記で遊技結果画像116が表示される態様と同様に表示されてもよい。
【0325】
パチンコ機1は、非確変非時短状態に特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、特1はずれA及び特1はずれBに加えて、C時短状態が設定されない特1はずれCのはずれ図柄を備えてもよい。この場合、非確変非時短状態において、特1はずれA及び特1はずれBのいずれかが決定されるまでの間、特
図1大当たり判定の実行に応じて特1はずれCが決定されることがくり返して行われることがある。このように特1はずれCが決定されたことに応じて実行されるCタイム演出において、第一契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定された場合には、それぞれのCタイム演出においてラストチャンス画像112が繰り返して表示されてもよい。又は、それぞれのCタイム演出のうちいずれかだけにラストチャンス画像112が表示されてもよい。この場合、第二契機の到来に応じて設定された非確変非時短状態におけるCタイム演出においては、ラストチャンス画像112に替えてファーストチャンス画像113が、上記でラストチャンス画像112が表示される態様と同様に表示されてもよい。また、第三契機の到来に応じて設定された非確変非時短状態におけるCタイム演出においては、ラストチャンス画像112に替えてルーレットチャンス画像114が、上記でラストチャンス画像112が表示される態様と同様に表示されてもよい。
【0326】
上記実施形態では、遊技結果画像116は、第一契機の到来に応じて設定された非確変非時短状態の後に非確変第一時短状態が設定された場合において、その非確変第一時短状態における1回目の報知演出において表示される。遊技結果画像116は、非確変非時短状態に実行されるCタイム演出である第一報知演出に表示されてもよい。この場合、第二契機の到来に応じて設定された非確変非時短状態におけるCタイム演出においては、遊技結果画像116に替えて遊技開始画像117が表示されてもよい。また、第三契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定された場合において、連続当たり回数が0回のときには、遊技結果画像116に替えて遊技応援画像118が表示されてもよい。
【0327】
上記実施形態において、第二契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定された後、非確変第一時短状態が設定された場合において、その非確変第一時短状態における判定回数がC時短回数に到達することに応じて、再び非確変非時短状態が設定されることがある。このように、第二契機の到来に応じてパチンコ機1の遊技が非確変非時短状態から開始されたが、大当たり遊技の実行及び第二時短状態の設定のいずれも行われないまま、遊技状態が非確変非時短状態に戻る場合がある。このような場合に再び設定された非確変非時短状態のCタイム演出において、パチンコ機1は、ルーレットチャンス画像114に替えて、ファーストチャンス画像113を表示してもよい。また、このCタイム演出の終了後に非確変第一時短状態が設定された場合には、パチンコ機1は、その非確変第一時短状態に実行される報知演出において、遊技応援画像118に替えて遊技開始画像117を表示してもよい。このような状況においては、初当たりに係る大当たり遊技がまだ実行されていないので、表示する画像をファーストチャンス画像113又は遊技開始画像117としても遊技者は違和感を抱きにくいからである。
【0328】
上記実施形態では、非確変非時短状態が設定された場合、その非確変非時短状態に実行されるCタイム演出と、Cタイム演出の実行後に設定される非確変第一時短状態に実行される報知演出との双方の内容を、非確変非時短状態が第一契機、第二契機又は第三契機のいずれの契機が到来したかに応じて変化させている。例えば、非確変非時短状態が第一契機、第二契機又は第三契機のいずれの契機が到来したかに応じて変化されるのは、それらの契機の到来に応じて設定される非確変非時短状態に実行されるCタイム演出の内容だけであってもよい。また、非確変非時短状態が第一契機、第二契機又は第三契機のいずれの契機が到来したかに応じて変化されるのは、それらの契機の到来に応じて設定される非確変非時短状態の後に設定される非確変第一時短状態に実行される報知演出の内容だけであってもよい。
【0329】
パチンコ機1は、
図21に示す遊技仕様の他、確変第二時短状態から非確変非時短状態に移行する遊技仕様を有していてもよい。例えば、パチンコ機1が確変状態における判定回数が所定回数に到達することに応じて終了する、いわゆるSTタイプの遊技機である場合がある。この場合において、確変状態の終了に伴い、第二時短状態も終了することがある。この場合には、確変第二時短状態が終了した後に、非確変非時短状態が設定されることとなる。このようにして非確変非時短状態が設定されることは、パチンコ機1における遊技が進行することに応じて非確変非時短状態が設定されることであり、上記実施形態における第三契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定されることに相当する。したがって、このような場合には、パチンコ機1は、上記実施形態における第三契機の到来に応じて非確変非時短状態が設定される場合と同様に、Cタイム演出において、非確変非時短状態の設定契機の種類に応じた第一の特定の画像を表示してもよい。また、Cタイム演出の実行後に非確変第一時短状態が設定されたときには、その非確変第一時短状態に実行される報知演出において、非確変非時短状態の設定契機の種類に応じた第二の特定の画像を表示してもよい。
【0330】
上記実施形態では、非確変非時短状態が設定された契機が第一契機、第二契機又は第三契機のいずれであるかに応じた第一の特定の画像が、Cタイム演出において表示される。また、非確変非時短状態の後に非確変第一時短状態が設定された場合、その非確変第一時短状態に実行される報知演出において、非確変非時短状態が設定された契機が第一契機、第二契機又は第三契機のいずれであるかに応じた第二の特定の画像が表示される。非確変非時短状態におけるCタイム演出及び非確変第一時短状態に実行される報知演出において、非確変非時短状態が設定された契機による内容の変更は、表示画面28における表示内容に限られない。例えば、非確変非時短状態におけるCタイム演出及び非確変第一時短状態に実行される報知演出において、非確変非時短状態が設定された契機による内容の変更が、対応する報知演出において出力されるセリフ音声等の音を変化させることによって行われてもよい。また、非確変非時短状態におけるCタイム演出及び非確変第一時短状態に実行される報知演出において、非確変非時短状態が設定された契機による報知演出の内容の変更が、枠ランプ38及び盤ランプ27の電飾演出の内容を変化させることによって行われてもよい。また、パチンコ機1は、第一の特定の画像又は第二の特定の画像と、出力音及び電飾演出とを組合せて、非確変非時短状態が設定された契機による報知演出の内容の変更を行ってもよい。
【0331】
上記実施形態において、大当たり判定によって小当たりの判定結果が導出されてもよい。この場合、特別図柄の図柄種別に、大当たり判定の結果が小当たりである場合に決定される小当たり図柄が含まれてもよい。
【符号の説明】
【0332】
1 パチンコ機
28 表示画面
58 サブ制御基板
51,581 CPU
52,582 RAM
53,583 ROM
112 ラストチャンス画像
113 ファーストチャンス画像
114 ルーレットチャンス画像
116 遊技結果画像
117 遊技開始画像
118 遊技応援画像