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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024139975
(43)【公開日】2024-10-10
(54)【発明の名称】端末及び第2の端末
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/4401 20180101AFI20241003BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20241003BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20241003BHJP
   G06F 21/57 20130101ALI20241003BHJP
   G06F 21/30 20130101ALI20241003BHJP
【FI】
G06F9/4401
G06F3/0484
G06F3/14 340Z
G06F21/57
G06F21/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050944
(22)【出願日】2023-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】田上 和幸
【テーマコード(参考)】
5B069
5B376
5E555
【Fターム(参考)】
5B069AA20
5B376AE18
5B376AE20
5B376AE42
5E555AA11
5E555AA25
5E555BA02
5E555BA51
5E555BB04
5E555BC01
5E555BC16
5E555CB33
5E555CB48
5E555CC19
5E555DB20
5E555DB41
5E555DB53
5E555DC13
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オペレーティングシステムの起動に際し、端末のオペレーティングシステムの起動に係る情報の提供を支援する端末及び第2の端末を提供する。
【解決手段】制御対象サーバ、Webシステムおよびユーザ端末で構成されるサーバ起動システムにおいて、ユーザ端末は、ユーザ端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報81と、ユーザによる第2情報を入力する入力領域82と、を表示する。第1情報は端末の構成情報を含み、第2情報は端末のオペレーティングシステムを起動する認証情報を含む。また、2次元コードである第1情報が第2の端末に読み取られることでマニュアル等の文書が第2の端末に表示される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報と、前記第2情報を入力する入力領域とを表示する端末。
【請求項2】
前記第1情報は前記端末の構成情報を含み、前記第2情報は前記端末のオペレーティングシステムを起動する認証情報を含む請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記第1情報は前記端末の構成情報に基づく文書の所在地情報を含み、前記第2情報は前記端末のオペレーティングシステムを起動する認証情報を含む請求項1に記載の端末。
【請求項4】
2次元コードである前記第1情報が第2の端末に読み取られることで文書が前記第2の端末に表示される請求項2に記載の端末。
【請求項5】
前記文書とともに前記認証情報が前記第2の端末に表示される請求項3に記載の端末。
【請求項6】
前記第1情報は前記第2情報を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の端末。
【請求項7】
端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報に基づき前記第2情報を取得する第2の端末。
【請求項8】
前記端末の構成情報に基づく文書を表示する請求項7に記載の第2の端末。
【請求項9】
前記第2の端末は前記端末の構成情報に基づく文書を表示した後で前記第2情報を表示する請求項7に記載の第2の端末。
【請求項10】
前記文書とともに認証情報を表示するためのボタンを表示し、前記ボタンが押下されたことを検知すると、前記認証情報を表示する請求項8に記載の第2の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末及び第2の端末に関する。
【背景技術】
【0002】
サーバのマニュアルは、ユーザに通読させることを目的として紙媒体でサーバに同梱させている。特許文献1には、ユーザ識別情報および、マニュアルのコンテンツ(項目)ごとの情報を有するサーバに対して、ユーザが端末からマニュアルの閲覧要求を出すことで、それを受信したサーバが、ユーザの識別情報を基にマニュアルの項目、表示順序を変更して表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-47762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、ユーザの端末からマニュアルの閲覧要求を出す必要があるため、重要な内容であってもユーザが確認しない恐れがある。一般に、サーバのマニュアルなどの端末のオペレーティングシステムの起動に係る情報は、ユーザに確認されない可能性がある。しかしながら、当該情報を確認せずにサーバのオペレーティングシステムを起動することは運用上好ましくない。
【0005】
そこでこの発明は、オペレーティングシステムの起動に際し、端末のオペレーティングシステムの起動に係る情報の提供を支援する、端末及び第2の端末を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、端末は、端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報と、前記第2情報を入力する入力領域とを表示する。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、第2の端末は、端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報に基づき前記第2情報を取得する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オペレーティングシステムの起動に際し、端末のオペレーティングシステムの起動に係る情報の提供を支援する、端末及び第2の端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態のサーバ起動システムの全体構成を示す図である。
図2】制御対象サーバの構成とWebシステムに含まれる各サーバの構成を示すブロック図である。
図3】コンソールユニットによる表示の一例を示す図である。
図4】ユーザ端末による表示の一例を示す図である。
図5】制御対象サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図6】Webシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
図7】ユーザ端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第2実施形態による制御対象サーバの構成とWebシステムに含まれる各サーバの構成を示すブロック図である。
図9】制御対象サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図10】本実施形態による文書提供装置の最小構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態によるサーバ起動システムを図面を参照して説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は同実施形態によるサーバ起動システム10の全体構成を示す図である。サーバ起動システム10は、制御対象サーバ100、Webシステム200、およびユーザ端末700で構成される。制御対象サーバ100は、この制御対象サーバ100の使用前に制御対象サーバ100の構成に関する文書をユーザが通読すると、制御対象サーバ100のオペレーティングシステム(以下、「OS」という)を起動する。この文書には、構成の注意制限事項など、各構成を使用する際に必要な情報が記載されている。また、文書は、本実施形態では制御対象サーバ100の構成ごとに対応して設けられた文書(以下、「構成単位文書」という)を結合して1つの文書としたものである。制御対象サーバ100は、サーバの一例である。
【0012】
ここで、構成とは、例えば制御対象サーバ100に設けられたオプションの型番や、その数量を示す情報などであるが、これに限るものではなく、ユーザに事前に通読させる文書が必要な構成であればよい。
【0013】
ユーザ端末700は、制御対象サーバ100の文書を表示したり、ユーザが文書を通読したことを入力するために用いられる端末(例えば、スマートフォンなどの携帯端末)である。Webシステム200は、Webサーバ300、APサーバ400、およびDBサーバ500で構成される。Webシステム200は、制御対象サーバ100の構成に応じた文書の生成や、生成した文書をユーザ端末700に提供する。Webシステム200は、文書提供装置の一例である。
【0014】
図2は同実施形態による制御対象サーバ100の構成とWebシステム200に含まれる各サーバの構成を示すブロック図である。
【0015】
制御対象サーバ100は、構成情報保管部2、構成情報取得部3、構成情報比較部4、第二情報生成部5、WebURL保管部6、第一情報生成部7、コンソールユニット8、およびOS起動制御部9で構成される。
【0016】
構成情報保管部2は、前回の制御対象サーバ100の起動時に取得した制御対象サーバ100の構成を示す構成情報(以下、「前回構成情報」ともいう)を保管する。構成情報は、例えばフラッシュメモリなど不揮発性メモリに記憶しておくことで保管される。
【0017】
構成情報取得部3は、制御対象サーバ100の起動時に上記構成情報を取得する。構成情報は、例えば各構成を示すリスト形式で不揮発性メモリに記憶されており、構成が変化するたびに更新される。構成情報比較部4は、前回構成情報と構成情報取得部3により今回起動したときに取得された構成情報(以下、「今回構成情報」ともいう)を比較する。以下の説明において、前回構成情報と今回構成情報が異なることを、単に「構成情報が異なる」と表現することがある。
【0018】
構成情報比較部4は、構成情報が異なる場合、第二情報生成部5に、ユーザが文書を通読したことを認証し、OSの起動に係る第二情報を生成する処理を要求する。第二情報は、例えばOSを起動する認証情報を含む。第二情報は、例えばOSの起動に必要なコードである認証用パスコードである。このとき、構成情報取得部3により取得された構成情報を第二情報生成部5に通知する。例えば、前回構成情報が構成a、b、cであり、今回構成情報が構成a、c、dの場合を考える。この場合、構成情報比較部4は、第二情報生成部5に通知する構成情報を、構成a、c、dとする。また、構成情報比較部4は、構成情報が異ならない場合、OS起動制御部9に制御対象サーバ100のOSの起動を要求する。
【0019】
第二情報生成部5は、第二情報を生成する。第二情報は、一意的に生成される。WebURL保管部6は、文書を生成したり、第二情報を表示するWebページのURL情報を保管したりする。URL情報は、本実施形態ではWebサーバ300のURLを示す情報である。URL情報は、例えばフラッシュメモリなど不揮発性メモリに記憶しておくことで保管される。
【0020】
第一情報生成部7は、第一情報を生成する。第一情報は第二情報を閲覧可能にする情報である。第一情報は、例えば、WebURL保管部6により保管されているURL情報に、第二情報生成部5により生成された第二情報を引数に持たせた情報である。第一情報は、構成情報取得部3により取得された構成情報を引数に持たせた情報であってもよい。第一情報は、例えば2次元コードである。
第一情報をハッシュ関数などに入力することで第二情報に変換されるような形式で、第一情報に第二情報が含まれてもよい。
【0021】
コンソールユニット8は、第一情報生成部7により生成された第一情報を表示する。コンソールユニット8は、第二情報を入力する入力領域を表示し、第二情報のユーザによる入力を受け付ける。図3は、コンソールユニット8による表示の一例を示す図である。コンソールユニット8は、例えば第一情報81として2次元コードを表示し、第二情報を入力する入力領域82を表示する。
【0022】
第二情報は、ユーザ端末700に表示され、ユーザは目視により第二情報を確認し、コンソールユニット8に入力する。
【0023】
OS起動制御部9は、2つの条件(条件A、Bとする)のいずれかが満たされた場合にOSを起動する。条件Aは、構成情報比較部4からOSの起動が要求された場合である。条件Bは、コンソールユニット8によって入力が受け付けられた第二情報が、第二情報生成部5によって生成された第二情報と一致した場合である。2つの条件のいずれかが満たされない場合には、OS起動制御部9は、OSを起動しない。
【0024】
次にユーザ端末700について説明する。ユーザ端末700は、コンソールユニット8に表示された第一情報を読み取る。ユーザ端末700は、読み取った第一情報にもとづいてWebサーバ300に構成情報と第二情報を引数として渡す。これは、Webサーバ300に対する文書の閲覧要求でもある。ユーザ端末700は、Webサーバ300から提供された文書を表示する。ユーザ端末700は、全ての文書が通読されると、通読済みボタンを表示する。通読済みボタンが押下されると、ユーザ端末700は、Webサーバ300に通読済みボタンが押下されたこと通知する。ユーザ端末700は、Webサーバ300から渡された第二情報を表示する。
ユーザ端末700には、文書とともに認証情報が提供され、表示されてもよい。例えば認証情報は、文書の末尾に表示される。
【0025】
図4は、ユーザ端末700による表示の一例を示す図である。ユーザ端末700は例えば文書7001を表示し、文書7001が通読されると、通読済みボタン7002を表示する。ユーザ端末700は通読済みボタン7002が押下されると、第二情報7003を表示する。
【0026】
次に、Webシステム200の各サーバの構成について説明する。Webサーバ300は、ユーザ端末700からの閲覧要求を受けると、引数をAPサーバ400に渡す。Webサーバ300は、APサーバ400に引数のサーバ構成情報に応じた文書の生成を要求する。Webサーバ300は、APサーバ400で生成された文書をユーザ端末700に提供する。また、Webサーバ300は、全ての文書が通読された場合に表示する通読済みボタンをユーザ端末700に渡す。
【0027】
Webサーバ300は、ユーザ端末700で通読済みボタンが押下されたことが通知されると、APサーバ400に第二情報を要求し、APサーバ400から受け取った第二情報をユーザ端末700に渡す。
【0028】
APサーバ400は、結合プログラム14と第二情報表示プログラムを有する。APサーバ400は、Webサーバ300から上記引数を受け取り、DBサーバ500に制御対象サーバ100の構成情報に対応する構成単位文書を要求する。APサーバ400は、DBサーバ500から受け取った構成単位文書を、APサーバ400に搭載された結合プログラム14を用いて1つの文書に結合させWebサーバ300に返す。またAPサーバ400は、Webサーバ300から第二情報を要求されると、第二情報表示プログラム15を用いて第二情報をWebサーバ300に渡す。
【0029】
DBサーバ500は、構成単位文書17を備える。DBサーバ500は、構成情報に対応する構成単位文書をAPサーバ400に渡す。
【0030】
次に、サーバ起動システム10の処理の流れについて説明する。まず制御対象サーバ100の処理の流れについて説明する。図5は、制御対象サーバ100の処理の流れを示すフローチャートである。なお、制御対象サーバ100はOSが起動する前の処理であるので、図5に示される処理は、バイオスによる処理である。制御対象サーバ100は、起動すると、OS起動制御用情報をリセットする(ステップS101)。ここで、OS起動制御用情報とは、前回起動した際に生成された第二情報、および第一情報を示す情報を示す。すなわち、ステップS101は、例えば前回起動時にOSが起動されるまで処理がなされず、途中まで実行されて残された第二情報などをリセットするための処理である。これにより、第二情報も毎回異なるものとなる。
【0031】
構成情報取得部3は、制御対象サーバ100の構成情報(今回構成情報)を取得する(ステップS102)。構成情報比較部4は、前回構成情報と今回構成情報とを比較する(ステップS103)。比較の結果、構成情報が異ならない場合には(ステップS103:NO)、構成情報取得部3は、OS起動制御部9に制御対象サーバ100のOSの起動を要求し(ステップS110)、処理を終了する。
【0032】
比較の結果、構成情報が異なる場合には(ステップS103:YES)、構成情報取得部3は、第二情報生成部5に、第二情報を生成する処理を要求する。第二情報生成部5は、第二情報を生成する(ステップS104)。第一情報生成部7は、WebURL保管部6により保管されているURL情報に、構成情報取得部3により取得された構成情報、および第二情報生成部5により生成された第二情報を引数に持たせた第一情報を生成する(ステップS105)。コンソールユニット8は、第一情報生成部7により生成された第一情報を表示する(ステップS106)。
【0033】
ステップS106の処理により、ユーザは、ユーザ端末700で第一情報を読み取り、Webサーバ300により文書が提供される。ユーザが全ての文書を通読し、通読済みボタンを押下すると、第二情報がユーザ端末700に表示される。
【0034】
次のステップS107で、コンソールユニット8は、第二情報のユーザによる入力を受け付ける(ステップS107)。このステップS107では、ユーザからの第二情報の入力指示など、ユーザからのアクションを契機に開始してもよい。
【0035】
OS起動制御部9は、コンソールユニット8によって入力が受け付けられた第二情報が、第二情報生成部5によって生成された第二情報と一致しているか否かを判定する(ステップS108)。第二情報が一致しない場合には(ステップS108:NO)、ステップS107に戻り、再び第二情報の入力待ちとなる。なお、第二情報が所定回数異なった場合には、処理を中断してもよい。
【0036】
第二情報が一致する場合には(ステップS108:YES)、構成情報保管部2は、ステップS102で取得された構成情報を不揮発性メモリに記憶する(ステップS109)。これにより、ステップS102で取得された構成情報は、前回構成情報として記憶される。OS起動制御部9は、OSを起動し(ステップS110)、処理を終了する。
【0037】
次に、Webシステム200の処理の流れについて説明する。図6は、Webシステム200の処理の流れを示すフローチャートである。Webサーバ300は、ユーザ端末700から構成情報と第二情報を引数とした閲覧要求を受け付けると、引数をAPサーバ400に渡す(ステップS201)。すなわち、Webサーバ300は、APサーバ400に引数のサーバ構成情報に応じた文書の生成を要求する。
【0038】
APサーバ400は、Webサーバ300から上記引数を受け取り、DBサーバ500に制御対象サーバ100の構成情報に対応する構成単位文書を要求する(ステップS202)。DBサーバ500は、構成情報に対応する構成単位文書をAPサーバ400に渡す(ステップS203)。
【0039】
APサーバ400は、DBサーバ500から受け取った構成単位文書を、APサーバ400に搭載された結合プログラム14を用いて1つの文書に結合する(ステップS204)。そして、APサーバ400は、結合した文書をWebサーバ300に返す(ステップS205)。Webサーバ300は、APサーバ400で生成された文書をユーザ端末700に提供する(ステップS206)。
【0040】
Webサーバ300は、ユーザ端末700で通読済みボタンが押下されたことが通知されると(ステップS207:YES)、APサーバ400に第二情報を要求する(ステップS208)。APサーバ400は、Webサーバ300から第二情報を要求されると、第二情報表示プログラム15を用いて第二情報をWebサーバ300に渡す(ステップS209)。Webサーバ300は、APサーバ400から受け取った第二情報をユーザ端末700に渡し(ステップS210)、処理を終了する。
【0041】
次に、ユーザ端末700の処理の流れについて説明する。図7は、ユーザ端末700の処理の流れを示すフローチャートである。ユーザ端末700は、コンソールユニット8に表示された第一情報を読み取る(ステップS301)。ユーザ端末700は、読み取った第一情報にもとづいてWebサーバ300に構成情報と第二情報を引数として渡す(ステップS302)。
【0042】
ユーザ端末700は、Webサーバ300から提供された文書を表示する(ステップS303)。ユーザ端末700は、全ての文書が通読されると(ステップS304:YES)、通読済みボタンを表示する(ステップS305)。通読済みボタンが押下されると(ステップS306)、ユーザ端末700は、Webサーバ300に通読済みボタンが押下されたこと通知する(ステップS307)。ユーザ端末700は、Webサーバ300から渡された第二情報を表示し(ステップS308)、処理を終了する。
【0043】
以上説明した第1実施形態によれば、制御対象サーバ100の使用前に構成に関する文書をユーザに通読させることができる。また、第二情報は起動毎に異なる一意なパスコードであり、他のサーバに流用したり、後のサーバ構成変更時に流用することができない。そのため、制御対象サーバ100の使用前に重要な注意制限事項など、構成に関する読み落としを最大限防ぐことができる。
【0044】
本実施形態ではユーザ端末700に文書が表示される。これにより、紙媒体を制御対象サーバ100に同梱する必要のあった文書をWebページから閲覧することが可能になり、紙媒体のコストを削減することができ、環境に配慮した仕様を提供できる。
【0045】
ユーザは制御対象サーバ100の構成情報に適した文書によって、注意制限事項を閲覧することができ、従来の読みづらさを軽減することが出来る。さらに、制御対象サーバ100の出荷直後だけではなく、オプションの増設時や構成変更時に応じて都度、注意制限事項を文書により確認する必要があるため、構成変更後に確認が必要な重要な箇所の読み落としを防ぐことができ、より安全、安心な運用が実現可能である。
【0046】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と比較して制御対象サーバの構成のみが異なるため、制御対象サーバ600の構成について説明する。第2実施形態では差分のみの文書が生成される。具体的に、第1実施形態では、前回構成情報が構成a、b、cであり、今回構成情報が構成a、c、dの場合、文書を生成するための構成情報は、構成a、c、dを示すものであった。一方、第2実施形態では、前回構成情報が構成a、b、cであり、今回構成情報が、構成a、c、dの場合、文書を生成するための構成情報は、差分のみの構成dのみとなる。
【0047】
図8は同実施形態による制御対象サーバ600の構成とWebシステム200に含まれる各サーバの構成を示すブロック図である。
【0048】
制御対象サーバ600は、構成情報保管部2、構成情報取得部3、構成情報差分点抽出部18、構成情報比較部4、第二情報生成部5、WebURL保管部6、第一情報生成部7、コンソールユニット8、およびOS起動制御部9で構成される。
【0049】
構成情報保管部2は、前回の制御対象サーバ600の起動時に取得した制御対象サーバ600の構成を示す構成情報(以下、「前回構成情報」ともいう)を保管する。構成情報は、例えばフラッシュメモリなど不揮発性メモリに記憶しておくことで保管される。
【0050】
構成情報取得部3は、制御対象サーバ600の起動時に上記構成情報を取得する。構成情報は、例えば各構成を示すリスト形式で不揮発性メモリに記憶されており、構成が変化するたびに更新される。構成情報比較部4は、前回構成情報と構成情報取得部3により今回起動したときに取得された構成情報(以下、「今回構成情報」ともいう)を比較する。以下の説明において、前回構成情報と今回構成情報が異なることを、単に「構成情報が異なる」と表現することがある。
【0051】
構成情報比較部4は、構成情報が異ならない場合、OS起動制御部9に制御対象サーバ600のOSの起動を要求する。構成情報比較部4による比較の結果、構成情報が異なる場合、構成情報差分点抽出部18は、差分のあった構成情報(オプションの型番、数量)のみを抽出する。
【0052】
構成情報差分点抽出部18は、第二情報生成部5に、ユーザが文書を通読したことを認証し、OSの起動に必要なコードである第二情報を生成する処理を要求する。このとき、構成情報差分点抽出部18は、構成情報取得部3により取得された構成情報を第二情報生成部5に通知する。例えば、前回構成情報が構成a、b、cであり、今回構成情報が構成a、c、dの場合を考える。この場合、構成情報差分点抽出部18は、第二情報生成部5に通知する構成情報を、構成dとする。
【0053】
第二情報生成部5は、第二情報を生成する。第二情報は、一意的に生成される。WebURL保管部6は、文書を生成したり、第二情報を表示するWebページのURL情報を保管する。URL情報は、本実施形態ではWebサーバ300のURLを示す情報である。URL情報は、例えばフラッシュメモリなど不揮発性メモリに記憶しておくことで保管される。
【0054】
第一情報生成部7は、WebURL保管部6により保管されているURL情報に、構成情報取得部3により取得された構成情報、および第二情報生成部5により生成された第二情報を引数に持たせた第一情報を生成する。
【0055】
コンソールユニット8は、第一情報生成部7により生成された第一情報を表示する。コンソールユニット8は、第二情報のユーザによる入力を受け付ける。第二情報は、ユーザ端末700に表示され、ユーザは目視により第二情報を確認し、コンソールユニット8に入力する。
【0056】
OS起動制御部9は、2つの条件(条件A、Bとする)のいずれかが満たされた場合にOSを起動する。条件Aは、構成情報比較部4からOSの起動が要求された場合である。条件Bは、コンソールユニット8によって入力が受け付けられた第二情報が、第二情報生成部5によって生成された第二情報と一致した場合である。2つの条件のいずれかが満たされない場合には、OS起動制御部9は、OSを起動しない。
【0057】
図9は、制御対象サーバ600の処理の流れを示すフローチャートである。なお、制御対象サーバ600はOSが起動する前の処理であるので、図5に示される処理は、バイオスによる処理である。制御対象サーバ600は、起動すると、OS起動制御用情報をリセットする(ステップS401)。ここで、OS起動制御用情報とは、前回起動した際に生成された第二情報、および第一情報を示す情報を示す。すなわち、ステップS401は、例えば前回起動時にOSが起動されるまで処理がなされず、途中まで実行されて残された第二情報などをリセットするための処理である。これにより、第二情報も毎回異なるものとなる。
【0058】
構成情報取得部3は、制御対象サーバ600の構成情報(今回構成情報)を取得する(ステップS402)。構成情報比較部4は、前回構成情報と今回構成情報とを比較する(ステップS403)。比較の結果、構成情報が異ならない場合には(ステップS403:NO)、構成情報取得部3は、OS起動制御部9に制御対象サーバ600のOSの起動を要求し(ステップS410)、処理を終了する。
【0059】
比較の結果、構成情報が異なる場合には(ステップS403:YES)、構成情報差分点抽出部18は、差分のあった構成情報のみを抽出する(ステップS404)。構成情報差分点抽出部18は、第二情報生成部5に、抽出された差分に示される構成に関する文書のみを生成するための第二情報を生成する処理を要求する。第二情報生成部5は、第二情報を生成する(ステップS405)。第一情報生成部7は、WebURL保管部6により保管されているURL情報に、構成情報取得部3により取得された構成情報、および第二情報生成部5により生成された第二情報を引数に持たせた第一情報を生成する(ステップS406)。コンソールユニット8は、第一情報生成部7により生成された第一情報を表示する(ステップS407)。
【0060】
ステップS407の処理により、ユーザは、ユーザ端末700で第一情報を読み取り、Webサーバ300により文書が提供される。ユーザが全ての文書を通読し、通読済みボタンを押下すると、第二情報がユーザ端末700に表示される。
【0061】
次のステップS408で、コンソールユニット8は、第二情報のユーザによる入力を受け付ける(ステップS408)。このステップS408では、ユーザからの第二情報の入力指示など、ユーザからのアクションを契機に開始してもよい。
【0062】
OS起動制御部9は、コンソールユニット8によって入力が受け付けられた第二情報が、第二情報生成部5によって生成された第二情報と一致しているか否かを判定する(ステップS409)。第二情報が一致しない場合には(ステップS409:NO)、ステップS408に戻り、再び第二情報の入力待ちとなる。なお、第二情報が所定回数異なった場合には、処理を中断してもよい。
【0063】
第二情報が一致する場合には(ステップS409:YES)、構成情報保管部2は、ステップS402で取得された構成情報を不揮発性メモリに記憶する(ステップS410)。これにより、ステップS402で取得された構成情報は、前回構成情報として記憶される。OS起動制御部9は、OSを起動し(ステップS411)、処理を終了する。
【0064】
第2実施形態によれば、差分のみの文書が生成されるため、差分のみではない文書と比較して、分量が少なくなり、かつ以前の構成との重複部分が含まれないため、ユーザは容易に文書を通読できる。
【0065】
図10は本実施形態による文書提供装置の最小構成を示す図である。本実施形態による文書提供装置2000は、取得部2001、文書提供部2002、および認証情報提供部2003を備えればよい。取得部2001は、ユーザ端末からサーバの構成を示す構成情報を取得する。文書提供部2002は、取得された構成情報に示される構成に関する文書をユーザ端末に提供する。認証情報提供部2003は、提供された前記文書が前記ユーザにより通読されたことが前記ユーザ端末から通知されると、サーバのオペレーティングシステムを起動するための認証情報を前記ユーザ端末に提供する。
このようにすることにより、サーバの使用前に構成に関する文書をユーザに通読させることができる。
【0066】
上述の文書提供装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0067】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0068】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0069】
(付記1)
端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報と、前記第2情報を入力する入力領域とを表示する端末。
(付記2)
前記第1情報は前記端末の構成情報 を含み、前記第2情報は前記端末のオペレーティングシステムを起動する認証情報 を含む付記1に記載の端末。
(付記3)
前記第1情報は前記端末の構成情報に基づく文書の所在地情報 を含み、前記第2情報は前記端末のオペレーティングシステムを起動する認証情報 を含む付記1に記載の端末。
(付記4)
2次元コードである前記第1情報が第2の端末に読み取られることで文書が前記第2の端末に表示される付記2に記載の端末。
(付記5)
前記文書とともに前記認証情報が第2の端末に表示される付記3又は付記4に記載の端末。
(付記6)
前記第1情報は前記第2情報を含む、付記1ないし5のいずれか1つに記載の端末。
(付記7)
端末のオペレーティングシステムの起動に係る第2情報を閲覧可能にする第1情報に基づき前記第2情報を取得する第2の端末。
(付記8)
前記端末の構成情報に基づく文書を表示する付記7に記載の第2の端末。
(付記9)
前記第2の端末は前記端末の構成情報に基づく文書を表示した後で前記第2情報を表示する付記7に記載の第2の端末。
(付記10)
前記文書とともに前記認証情報を表示するためのボタンを 表示し、前記ボタンが押下されたことを検知すると、前記認証情報を表示する付記8又は9に記載の第2の端末。
【符号の説明】
【0070】
2 構成情報保管部
3 構成情報取得部
4 構成情報比較部
5 第二情報生成部
6 保管部
7 第一情報生成部
8 コンソールユニット
9 起動制御部
10 サーバ起動システム
14 結合プログラム
15 第二情報表示プログラム
17 構成単位文書
18 構成情報差分点抽出部
100、600 制御対象サーバ
200 Webシステム
300 Webサーバ
400 APサーバ
500 DBサーバ
700 ユーザ端末
2000 文書提供装置
2001 取得部
2002 文書提供部
2003 認証情報提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10